JP2002043837A - マイクロストリップ技術で製作されたアレイから給電される電磁波の送受信装置 - Google Patents
マイクロストリップ技術で製作されたアレイから給電される電磁波の送受信装置Info
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Abstract
を利用する電磁波送受信装置の提供を目的とする。 【解決手段】 本発明の電磁波送受信装置は、所定の偏
波の信号を送受信する少なくとも一つの放射素子(P”
1,P”2、P”3,P”4)と、マイクロストリップ
技術で製作され寄生放射が得られるよう構成された線を
含む給電アレイ(L1,L2,L3,L4,L’2,
L’3)とを有する。給電アレイ(L1,L2,3,
4)は、寄生放射がアンテナの放射と同じ方向及び同じ
偏波を有し、アンテナの放射と同相で合成するように、
構成され、寸法が決められる。本発明は、特に、プリン
トアンテナに適用される。
Description
/又は受信する装置に係り、特に、マイクロストリップ
技術で製作されたアレイから給電される「プリントアン
テナ」と呼ばれるアンテナに関する。
又は、「マイクロストリップアンテナ」は、いわゆる
「マイクロストリップ」技術で製作され、放射素子、典
型的に「パッチ」、スロット、ダイポールなどにより構
成されたアンテナ、或いは、希望利得に応じて素子数が
決まるこれらの素子のアレイにより構成されたアンテナ
を意味する。このタイプのアンテナは、レンズの焦点又
はパラボラの焦点に一次局として使用され、或いは、平
面アレイアンテナとして使用される。
体的であるか、或いは、アレイの形に集められているか
とは無関係に、マイクロストリップ線により構成された
給電アレイから給電される。一般的に、この給電アレイ
は、程度に多少の差はあるが、望ましくない放射または
寄生放射を放出し、アンテナの主放射を妨害する。この
寄生照射から生ずる基本的な影響は、プリントアンテナ
のクロス偏波の上昇である。その他の望ましくない影響
が、重要度に差はあるが、この寄生放射から生ずる。す
なわち、寄生放射から、 −副ローブの増加及び/又は主ローブの変形を伴うアン
テナの放射パターンの障害 −アンテナの効率の障害、すなわち、放射損失が生ず
る。
るため、従来、提案されている解決法は、 −厚さ、誘電率などの誘電基板のパラメータの賢明な選
択 −線幅の最適化 −寄生放射が由来する不連続部の最小化である。
案されている解決法は、その解決法の有効性を制限する
妥協が求められる。たとえば、高誘電率を示す細長い基
板は、給電線の放射を最小限に抑えるが、放射素子の放
射の有効性を減少させ、アンテナの効率が低下する。同
様に、幅の狭い線を使用することにより寄生放射は減少
するが、線の幅が狭くなる共に、抵抗性損失が増大す
る。
影響を減少させるのではなく、アンテナの主放射に寄与
するように寄生放射を利用する解決法の提案を目的とす
る。
所定の偏波の信号を送受信する少なくとも一つの放射素
子と、マイクロストリップ技術で製作され寄生放射が得
られるよう構成された線を含む給電アレイとを有する電
磁波送受信装置であって、上記給電アレイは、寄生放射
がアンテナの放射と同じ方向及び同じ偏波を有し、アン
テナの放射と同相で合成するように、構成され、寸法が
決められることを特徴とする。
レイの線の不連続部、たとえば、屈曲部、T形回路、線
幅変動部などによって生成される。
相対位相は、給電アレイの線の長さによって決定され
る。好ましくは、給電アレイは対称性のあるアレイであ
る。
の線の長さLiは、以下の式、 L1=λ1/2+k1・λ1 k1=0,1,2,.... L2=k2・λ2 k2=0,1,2,.... によって与えられ、式中、λiは、長さLiの給電アレ
イの線に導かれる波長を表し、
し、εr effは、長さLiの線の部分に対する材料
の実効誘電率を表す。
る円偏波アンテナの場合、二つの屈曲部を含むT形回路
により形成された給電アレイの線の長さLiは、次式、 L’2=L2+k1・λ2/4 k1=1,2,3 L’3=L2+k2・λ3/4 k2=1,2,3 によって与えられ、式中、L’2及びL2はT形の二本
の分路であり、L3及びL’3は放射素子に連結する線
である。
は、添付図面を参照する以下の多様な実施例の説明を読
むことにより明らかになる。
には同じ参照番号を付す。
れたプリントアンテナに関して本発明を説明する。しか
し、本発明は、放射素子がマイクロストリップ技術によ
って製作された給電アレイへ連結された他のタイプのプ
リントアンテナに適用可能であることは、当業者には自
明である。
線によって形成された給電アレイに製作される種々のタ
イプの不連続部、すなわち、屈曲線(エルボウ)1と、
幅方向に線の段差がある横方向線ジャンプ2と、T形部
3とが示されている。
andbook of Microstrip Antennas",Peter Peregrinus L
td., London、特に、その中で、第14章"Microstrip A
ntenna Feeds", page 815-817に記載されているよう
に、図1に示されるような給電線中の不連続部は、寄生
放射を生ずることがよく知られている。特に、参考文
献:M. EL. Haj Sleimen, "Studies of Millimetre Pri
nted Antenna Arrays", Laboratoire Antenna et Resea
ux de Rennes in 1999によれば、屈曲部1、横方向線ジ
ャンプ2、及び、T形部3のような不連続部の主放射の
向きを推定することが可能である。
トリップ線により構成された給電アレイが示されてい
る。より詳細には、給電アレイは、長さL1の分路11
と長さL2の分路12とによって拡張されたT形部10
を含む。分路11及び12は、それぞれ、屈曲部13及
び14によって拡張される。屈曲部13は、長さL3の
線セグメント15によって拡張され、屈曲部14は、長
さL4の線セグメント16によって拡張される。2本の
線セグメント15及び16は、それぞれ、屈曲部17及
び18で終端する。また、T形部10は、本例の場合
に、λs/5に一致する長さL5の区間で線幅が拡大し
ている。図2に示されるように、種々の不連続部は、屈
曲部13に対する場E1、屈曲部14に対する場E2、
屈曲部17に対する場E3、屈曲部18に対する場E
4、T形部10に対する場E5、及び、拡幅された線に
対する場E6に応じて寄生照射を生じる。図2に示され
た給電アレイの6個の不連続部E1〜E6から、給電ア
レイによって生成される全体的な場Eを計算することが
できる。正規直交基準フレームI、Jを利用することに
より、場E1〜E6の単位ベクトル、すなわち、
め、以下のパラメータ、すなわち、 −不連続部毎の放射の有効性 −線の減衰 −各不連続部のレベルで給電によって送られる電力 が考慮される。
の方法で全体的な場を計算する。次に、全体的な場を計
算した後、本願明細書では説明されていない従来の方法
にしたがって、寄生放射の楕円率を決定することができ
る。実際上、公知の方程式に基づいて、給電アレイの寄
生放射源の相対位相が長さL1、L2、L3、L4及び
L5によって決定され、寄生放射源の相対振幅は、不連
続部の性質に依存し、不連続部を通過する線によって伝
搬された相対電力に比例する。放射源は、放射アレイに
連結され、アレイの理論は、放射源の位置、相対位相及
び相対振幅を知ることによって、アレイの放射パターン
を計算し、特に、放射場の偏波を決定することができ
る。かくして、本発明に従って、寄生放射を主放射と同
じ方向に向け、寄生放射に主放射と同じ偏波を与え、寄
生放射を主放射と同相で合成するため、給電アレイと等
価的な放射源の位相中心をアレイの位相中心と一致さ
せ、最大放射を主放射場が最大となる方向で生じさせ、
最大放射と主放射場の偏波を一致させることが必要であ
る。
係した図3に示されるように、屈曲部1、2によって与
えられる寄生放射は、主放射と平行した合成結果を生ず
る。より詳細には、図3に示されたプリントアンテナ
は、4個のパッチP1、P2、P3及びP4からなるN
個のアレイを含み、より具体的には、4個のパッチから
なる8個のアレイを含む。図3に示されるように、第1
のアレイ中の4個のパッチP1、P2、P3及びP4
は、寄生放射1、2を生ずる屈曲部1及び2と、寄生放
射3、4を生ずるT形回路とを有する給電アレイを用い
て対称的に連結される。4個のパッチからなる4個のア
レイは、図3の右半分に示されるように、矢印5、6、
7及び8によって記号表示されているような寄生放射を
生じるT形マイクロストリップ線を介して、対称的に一
体として連結される。本例の場合、主放射は、寄生放射
と併せて、図3の下側半分に示されるように記号表示さ
れる。矢印Fで表される主放射は、主放射と平行した反
対向きの放射F’を生ずる屈曲部1及び2による放射
と、相互に打ち消し合うT形回路3及び4の放射と、相
互に打ち消し合う寄生放射5及び6と、相互に打ち消し
合う寄生放射7及び8とが加えられ、これにより、主放
射Fと平行であり、かつ、振幅が小さくなった合成放射
が得られる。したがって、対称的に連結された4個のパ
ッチからなる8個のアレイを含む図3のプリントアンテ
ナの場合、寄生放射の方向に関する条件と、この寄生放
射の偏波に関する条件とが満たされた場合、位相に関す
る条件は満たされない。このため、放射が同相になるよ
う制御されていない場合、アンテナの主放射に対し、部
分的若しくは全体的に対向し、アンテナの効率が低下す
る。アンテナの最大効率を保証するため、本発明によれ
ば、図4に示されるように、寄生放射が主放射と同相で
合成することが必要である。
る4個のパッチP’1、P’2、P’3及びP’4は、
屈曲部及びT形回路を有する給電アレイを介して接続さ
れる。より具体的には、パッチP’1及びP’2は、T
形給電回路によって一体的に連結され、このT形給電回
路は、同一の長さL4の線によってパッチP’1及び
P’2へ連結された屈曲部により拡張された同一の長さ
L3を有する2本の分路を含む。また、パッチP’3及
びP’4も同じ形式で接続され、二つのT形給電回路
は、同一の長さL2の線素子によって第1のT素子の点
Cへ連結された屈曲部により拡張された同一の長さL1
を有する2本の同じ分路を含む別のT形給電回路によっ
て一体的に連結される。
に、主放射と同相で合成する寄生放射を獲得するため、
上述の長さLiは、以下の規則、すなわち、 L1=λ1/2+k1λ1 k1=0,1,2,.... L2=k2λ2 k2=0,1,2,.... L3=λ3/2=k3λ3 k3=0,1,2,... L4=k4λ4 k4=0,1,2,.... に従う必要がある。式中、λiは、長さLiの給電アレ
イの部分に導かれる波長、すなわち、
し、εreffは、長さLiの線部分に対する材料の実
効誘電率を表す。
の波の位相を選択したときに、長さL1が、 L1=λ1/2+k1λ1 k1=0,1,2,.... を満たすような長さである場合、第1の屈曲部のレベル
での位相φは180°、すなわち、 φ=2πL1/λ1=π+2k1π であり、屈曲部によって放射された場(図4において、
点線の矢印で示されている)は、同図に示されるような
向きをもつ。したがって、第1のT形部の両側の二つの
屈曲部の不連続部を加算することにより、二つの不連続
部から放出全体的な場は、T形の不連続部によって放射
された場(図4において実線で表現されている)と作図
的に加算される。長さL1がk1λ1と一致する場合、
屈曲部によって放射された場は、図4に示された場と反
対の向きであり、合成結果は、T形部によって放射され
た場と正反対の向きであり、アンテナの利得が低下す
る。
施例について図5を参照して説明する。本例の場合、プ
リントアンテナは、マイクロストリップ技術で製作され
た給電アレイに接続された4個のパッチP”1、P”
2、P”3及びP”4のアレイを含み、給電アレイは、
相互に連結された二つのT形回路を含む。詳述すると、
第1のT形回路は、長さL2及びL’2の2本の分路を
有し、屈曲部C1及びC2によって拡張され、屈曲部C
1は長さL3の線によってパッチP”1へ連結され、屈
曲部C2は長さL’3の線によってパッチP”2へ連結
される。パッチP”3及びP”4に関しても同様であ
る。さらに、T形回路の二つの入力は、長さL1の線及
び長さL’1の線を介して、共通点Aで相互連結され
る。図5の下側部分に示されているように、パッチP”
1、P”2、P”3及びP”4の集合体は、円偏波主放
射を生し、この円偏波主放射に、屈曲部C1及びC2
と、T形回路3及び4とによって、同様の円偏波をも
ち、主放射の偏波と同じ向きを有する寄生放射が加えら
れる。したがって、寄生放射が加えられた主放射により
構成される全体的な放射が獲得される。位相関係を充足
させるため、長さは、 L1=L’1 L’2=L2+k1λ2/4 k1=1,2,3,... L3=L’3+k2λ3/4 k2=1,2,3,... を満たす必要がある。ここで、λiは長さLiの給電ア
レイの部分に導入された波長を表す。
環の原理を使用して給電回路に接続された4個のパッチ
10、11、12及び13のアレイを含むプリントアン
テナが示されている。このアンテナは、パラボラアンテ
ナ、又は、ルーネベルグレンズ形のアンテナの照射用に
利用され得る。4個のパッチ10、11、12及び13
は、給電アレイから給電される。給電アレイは、図6
(a)の場合、長さL1、L2、L3及びL4の4本の
線を含み、線L1及び線L2は、T形回路の二つの分路
を形成し、線L1は屈曲部を介して線L3に接続され、
線L2は屈曲部を介して線L4に接続され、線L3は別
の屈曲部を介してパッチ10及び11へ接続され、線L
4は更に別の屈曲部を介してパッチ12及び13へ接続
される。T形回路及び4個の屈曲部は、主放射の偏波と
逆向きの円偏波をもつ寄生放射を生じる。
回路の二本の分路の長さがL’1とL’2になされ、矢
印Eで記号表示されるような寄生放射を生じ、屈曲部の
寄生放射を加えることにより、主放射の偏波とは逆向き
の円偏波をもつ寄生放射を生じるように、変更されてい
る。本例の場合、図7に示されるように、周波数の関数
としての楕円率(TE)が二つのアレイに対し獲得さ
れ、本発明の一つの効果がわかる。図6(b)の回路の
場合、TEは、630MHzを超える周波数帯域で1.
74dB未満である。図6(a)の回路の場合、TE
は、中心周波数が12.1GHzである330MHzの
周波数帯域と、中心周波数が12.7GHzである15
0MHzの別の周波数帯域の二つの周波数帯域で1.7
4dB未満になる。図7のグラフから、等価的なTEレ
ベル(3dB)で、本発明による回路の場合に、TEの
帯域幅が40%増加していることがわかる。
矛盾した選択を行なう必要が無い。
ベルが非常に低い。
を表す平面図である。
る。
放射を示す給電アレイとを表す平面図である。
の平面図である。
面図である。
伴う4個のパッチを有する給電アレイを表し、(b)は
主放射と反対の偏波を有する寄生放射を伴う4個のパッ
チを有する給電アレイを表す平面図である。
の楕円率を表すグラフである。
イ C1,C2 屈曲部 3,4 T型回路 A 共通点
Claims (6)
- 【請求項1】 所定の偏波の信号を送受信する少なくと
も一つの放射素子と、 マイクロストリップ技術で製作され寄生放射が得られる
よう構成された線を含む給電アレイと、を有する電磁波
を送受信する装置であって、 上記給電アレイの構造と寸法は、寄生放射がアンテナの
放射と同じ向き及び同じ偏波を有し、アンテナの放射と
同相で合成するように、決められることを特徴とする、
装置。 - 【請求項2】 寄生放射は、屈曲部、T形回路、線幅変
動部などの給電アレイの線の不連続部によって生成され
ることを特徴とする請求項1記載の装置。 - 【請求項3】 寄生放射の放射源の相対位相は、給電ア
レイの線の長さによって決定されることを特徴とする請
求項1又は2記載の装置。 - 【請求項4】 給電アレイは対称性のあるアレイである
ことを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項記
載の装置。 - 【請求項5】 直線偏波アンテナの場合に、屈曲部の両
側での線の長さL1及びL2は、 L1=λ1/2+k1・λ1 k1=0,1,2,.... L2=k2・λ2 k2=0,1,2,.... によって与えられ、 ここで、波長λ1及び波長λ2は、それぞれ、長さL1
及び長さL2の給電アレイの線に導かれる波長λiであ
り、波長λiは、 【数1】 によって表され、 fは、GHz単位の動作周波数を表し、 εr effは、長さLiの線の部分に対する材料の実
効誘電率を表す、ことを特徴とする請求項4記載の装
置。 - 【請求項6】 少なくとも2個の放射素子を有する円偏
波アンテナの場合に、 二つの屈曲部を含むT形回路により形成された給電アレ
イの線の長さLiは、 L’2=L2+k1・λ2/4 k1=1,2,3 L’3=L2+k2・λ3/4 k2=1,2,3 によって与えられ、式中、L’2及びL2はT形部の二
本の分路の長さを表し、L3及びL’3は放射素子に連
結する線の長さを表す、ことを特徴とする請求項4記載
の装置。
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