JP2002042749A - 扁平形非水電解質二次電池 - Google Patents
扁平形非水電解質二次電池Info
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Abstract
ま、破裂を防止し安全性を向上させた扁平形非水電解質
二次電池を提供する。 【解決手段】扁平形非水電解質二次電池の負極ケースは
少なくとも1箇所以上の断面凹状の破砕溝を設置するこ
とにより、使用法を誤り短絡等異常な状況下に置かれた
場合でも、その破砕溝を開封することにより破裂や爆発
を未然に防ぐことができ、また、断面凹状の破砕溝は負
極ケースに設置しているため、電解液及び正極作用物質
の影響を受けず、腐食することのない扁平形非水電解質
二次電池を提供できる。
Description
れた扁平形非水電解質二次電池に係わり、特に安全性に
も優れた扁平形非水電解質二次電池に関する。
の金属酸化物、あるいはフッ化黒鉛などの無機化合物、
あるいはポリアニリンやポリアセン構造体などの有機化
合物を用い、負極に金属リチウム、あるいはリチウム合
金、あるいはポリアセン構造体などの有機化合物、ある
いはリチウムを吸蔵、放出可能な炭素質材料、あるいは
チタン酸リチウムやリチウム含有珪素酸化物のような酸
化物を用い、電解質にプロピレンカーボネート、エチレ
ンカーボネート、ブチレンカーボネート、ジエチルカー
ボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボ
ネート、ジメトキシエタン、γ−ブチロラクトンなどの
非水溶媒にLiClO4 、LiPF6 、LiBF4 、L
iCF3 SO3 、LiN(CF3 SO2 )2 、LiN
(C2 F5 SO2 )2 等の支持塩を溶解した非水電解質
を用いたコイン形やボタン形などの扁平形非水電解質二
次電池は、放電電流が数〜数十μA程度の軽負荷で放電
が行われるSRAMやRTCのバックアップ用電源や電
池交換不要腕時計の主電源といった用途に用いられてい
る。
平形非水電解質二次電池は製造が簡便であり、量産性に
優れ、長期信頼性や安全性に優れるという長所をもって
いる。また、構造が簡便であることから小型化が可能で
ある。
め中〜重負荷放電に不可能であり、小型電池のニーズが
大きい携帯電話やPDAなどの情報端末の主電源として
は採用することができなかった。
電池形状は変更せず、電極面積を大きくすることで重負
荷放電が可能なコイン形やボタン形の扁平形非水電解質
二次電池、すなわち、扁平形電池の扁平面に垂直な方向
の断面をみた場合、少なくとも3面以上の正極と負極が
セパレータを介し対向している正負極対向面を有する電
極群を配し、かつ電極群内の正負極対向面積の総和を絶
縁ガスケットの開口面積よりも大きくすることで重負荷
放電特性を著しく向上させた扁平形非水電解質二次電池
を提供するものである。しかし、このような電池は大電
流が得られる反面、使用法を誤り短絡等異常な状況下に
おかれると、著しい温度上昇が生じ、熱暴走現象を誘発
し、破裂や爆発を招く恐れがあった。
電池では、安全性素子を電池内部に設けている。また、
ボタン形ニッケル水素電池の中には、正極ケース表面部
分に破砕溝を設けて、万が一使用法を誤り短絡等異常な
状況下に置かれた場合、その破砕溝が開封することによ
り、破裂や爆発を未然に防ぐものが提案されている。安
全性素子としては、温度上昇と共に抵抗値が上昇するP
TC特性を有するものが一般的に用いられている。これ
は絶縁性樹脂と導電性カーボンを配合した樹脂を金属電
極板で挟んだもので、通常の使用状態ではごく小さな抵
抗値を示すが、過電流発生時や温度上昇時に抵抗値が上
昇するため電流が遮断され、熱暴走を阻止する効果があ
る。しかしこの手段をコイン形やボタン形の小型電池に
適用するには構造が複雑になるため小型化が困難であっ
た。
ものでは、内圧が上昇した場合破砕溝の薄肉部分が開封
することにより、破裂を未然に防止することができる
が、本電池で使用している電解液は、その支持塩として
使用されているLiClO4 、LiPF6 、LiB
F4 、LiCF3 SO3 、LiN(CF3 SO2 )2 、
LiN(C2 F5 SO2 )2 等はその性質上腐食性が高
く、正極ケースに破砕溝を設置した場合、電解液と正極
作用物質により正極ケースの薄肉部において酸化反応が
進み、耐蝕性が悪くなるという問題が発生する。さらに
電池電圧が4V以上の電池においては正極ケースがその
高い電圧にて溶解しやすくなる正極ケースにベントを施
した場合、ベントの刻印部は金属疲労が大きく更に溶解
しやすい。また正極ケースは加締め時の変形が大きい
が、ベントがあると更に変形が大きくなり、作製後の電
池の歪みや、変形がさけられない。
十文字形状であり、負極ケースに設置した場合、“プラ
ス”と誤解されるため負極ケースに安全弁を設置しない
というのが一般的であった。扁平形非水電解質二次電池
に対しては上記のような安全性素子による安全対策が適
用できず、また後者の手段を採用した場合は耐蝕性に優
れ、信頼性が高いという扁平型電池の特徴が損われる、
という問題あった。
で、大電流放電が可能で、かつ耐蝕性を維持したまま、
破裂を防止し安全性を向上させた扁平形非水電解質二次
電池を提供することを目的とするものである。
に、本発明では負極ケースに少なくとも1箇所以上の断
面凹状の破砕溝を設置することにより、使用法を誤り短
絡等異常な状況下に置かれた場合でも、その破砕溝を開
封することにより破裂や爆発を未然に防ぐものである。
また、断面凹状の破砕溝は負極ケースに設置しているた
め、電解液及び正極作用物質(酸化剤)の影響を受け
ず、腐食することのない扁平形非水電解質二次電池を提
供することができる。なお、上記した断面凹状の破砕溝
は使用法を誤り短絡等異常な状況下に置かれた場合にも
正常に動作するために電池表面部分より配置されたもの
が望ましい。
について詳細に説明する。 (実施例1)本発明の実施例1の電池の製造方法を図1
の断面図と、図2の上面図を参照して説明する。
導電剤としてアセチレンブラック5重量部と黒鉛粉末5
質量部を加え、結着剤としてポリフッ化ビニリデン5質
量部を加え、N−メチルピロリドンで希釈、混合し、ス
ラリー状の正極合剤を得た。この正極合剤を、正極集電
体である厚さ0.02mmのアルミ箔の両面にドクター
ブレード法により塗工、乾燥を行い、正極作用物質含有
層の塗膜厚さが両面で0.15mmの両面塗工正極を作
製した。次に、この電極体の片面の端から10mm部分
の作用物質含有層を除去し、アルミ層を剥き出しにし通
電部とし、幅15mm,長さ120mmに切り出し正極
板2を作製した。
粉末100質量部に結着剤としてスチレンブタジエンゴ
ム(SBR)とカルボキシメチルセルロース(CMC)
をそれぞれ2.5質量部添加し、イオン交換水で希釈、
混合してスラリー状の負極合剤を得た。この負極合剤を
負極集電体である厚さ0.02mmの銅箔両面にドクタ
ーブレード法により塗工、乾燥を行い、作用物質含有層
の塗膜厚さが0.15mmの両面塗工負極を作製した。
この電極体の片面の端から10mm部分の作用物質含有
層を除去し、銅層を剥き出しにし通電部とし、幅15m
m,長さ120mmに切り出し負極板4を作製した。
とし、これら正極板2と負極板4の間に厚さ25μmの
ポリエチレン微多孔膜からなるセパレータ3を介して渦
巻状に捲回し、扁平形電池の扁平面に対し、水平方向に
正負極対抗部を持つように一定方向に捲回電極の中心部
の空間がなくなるまで加圧した。
後、絶縁ガスケット6を一体化した負極金属ケース5の
内底面に電極群の負極板の作用物質含有層除去部が接す
るように配置した。なお、前記金属ケース5には絞り加
工時に断面凹状でかつ一本の破砕溝の両端に二股の破砕
溝が連続した破砕溝5eが配置されている。
ボネートを体積比1:1の割合で混合した溶媒に支持塩
としてLiPF6 を1mol/lの割合で溶解せしめた
非水電解質を注液し、さらに電極群の正極板の作用物質
含有層除去部に接するようにステンレス製の正極ケース
1を嵌合し、上下反転後、正極ケース1に径方向および
高さ方向の加締め加工を実施し、封口し、実施例1の扁
平形非水電解質二次電池を50個製作した。
断面凹状の破砕溝5fが、図3に示すように負極ケース
5の底部円周に沿い、半円形状にしたものである以外は
実施例1と同様の、図1に示す電池を50個作製した。
断面凹状の破砕溝5gが、図4に示すように負極ケース
5の底部円周に沿い、1/4円形状にしたものを対角線
上にある以外は実施例1と同様の、図1に示す電池を5
0個作製した。
断面凹状の破砕溝5hが、図5に示すように一本の破砕
溝と、負極ケース5の底部円周に沿い、半円形状にした
ものが連続して形成されてある以外は実施例1と同様
の、図1に示す電池を50個作製した。
断面凹状の破砕溝5iが、図6に示すように一本の破砕
溝にて形成されてある以外は実施例1と同様の、図1に
示す電池を50個作製した。
断面凹状の破砕溝5jが、図7に示すように形成されて
ある以外は実施例1と同様の、図1に示す電池を50個
作製した。
断面凹状の破砕溝5kが、図8に示すように形成されて
ある以外は実施例1と同様の、図1に示す電池を50個
作製した。
ケース5を用いたこと以外は実施例1と同様の、図1に
示す電池を50個作製した。
な形状の破砕溝1eを正極ケース1に施された以外は比
較例1と同様の、図1に示す電池を50個作製した。
面凹状の破砕溝5lが、図10に示すように負極ケース
の電池表面ではなく、電池内面に配置されたこと以外は
実施例1と同様の、図1に示す電池を50個作製した。
の定電流定電圧で、48時間初充電を実施後、60℃・
93%Rh−100日間貯蔵し、電解液漏液の発生数を
調べた。また、300mA,6時間の定電流強制放電試
験と、昇温速度5℃/分で160℃/1時間持続の加熱
試験を行い、破裂の発生を調べた。その試験結果を表1
に示した。
例1の電池では貯蔵による漏洩は発生しなかった。それ
に対して比較例2では貯蔵により正極ケースにおいて腐
食が進行、破裂溝の一部から電解液が漏出した。また、
参考例1では上記加熱試験において破裂が1/10発生
した。これは電池内の破砕溝の作動が間に合わなかった
ものと考える。
少なくとも1箇所以上の断面凹状の破砕溝を有すること
により異常時の破裂がなく、かつ貯蔵による漏液がない
扁平形非水電解質二次電池を得ることができる。
水溶液を用いた扁平形非水電解質二次電池を用いて説明
したが、非水電解質にポリマー電解質を用いたポリマー
二次電池や固体電解質を用いた固体電解質二次電池につ
いても同様の効果が得られる。さらに、樹脂製セパレー
タの代わりにポリマー薄膜や固体電解質膜を用いること
も可能である。
破裂を防止することができ、かつ貯蔵性に優れた扁平形
非水電解質二次電池を提供することができる。
極板、5…負極ケース、5e〜l…負極ケース破砕溝、
6…絶縁ガスケット。
Claims (2)
- 【請求項1】 負極端子を兼ねる金属製の負極ケース
と、正極端子を兼ねる金属製の正極ケースが、絶縁ガス
ケットを介し嵌合され、さらに前記絶縁ガスケットを前
記正極ケースが径方向及び高さ方向に圧縮する加締め加
工により加締められた封口構造を有し、その内部にリチ
ウム含有酸化物の正極とセパレータと炭素質材料の負極
と非水電解質を内包した扁平形非水電解質二次電池にお
いて、帯状の正極と負極とをセパレータを介して捲回ま
たは多層積層または折り返しされた電極群が収納され、
かつ前記負極ケースには少なくとも1箇所以上の断面凹
状の破砕溝を有することを特徴とする扁平形非水電解質
二次電池。 - 【請求項2】 請求項1記載の扁平形非水電解質二次電
池において、前記断面凹状の破砕溝が電池表面部分より
配置されたことを特徴とする扁平形非水電解質二次電
池。
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---|---|---|---|---|
JP2013020988A (ja) * | 2012-11-01 | 2013-01-31 | Hitachi Vehicle Energy Ltd | 二次電池 |
CN103700787A (zh) * | 2013-12-19 | 2014-04-02 | 陈光毅 | 防爆盖钮扣电池 |
CN110890501A (zh) * | 2019-12-13 | 2020-03-17 | 广东中科瑞龙精密技术有限公司 | 一种利于提升安全性能的防爆式纽扣电池 |
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JPH11111241A (ja) * | 1997-10-08 | 1999-04-23 | Japan Storage Battery Co Ltd | 非水電解質二次電池 |
JP2000164259A (ja) * | 1998-11-30 | 2000-06-16 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 扁平形非水電解液電池とその製造法 |
-
2000
- 2000-07-31 JP JP2000231652A patent/JP4827111B2/ja not_active Expired - Fee Related
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