JP2002041598A - 電波障害対策システム - Google Patents

電波障害対策システム

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JP2002041598A
JP2002041598A JP2000226296A JP2000226296A JP2002041598A JP 2002041598 A JP2002041598 A JP 2002041598A JP 2000226296 A JP2000226296 A JP 2000226296A JP 2000226296 A JP2000226296 A JP 2000226296A JP 2002041598 A JP2002041598 A JP 2002041598A
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radio wave
radio
interference
mapping
electromagnetic
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JP2000226296A
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Yoichi Higuchi
洋一 日口
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Dai Nippon Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンピュータで可視化された3Dの電波、電
磁波障害情報という新規なビジネスツールを活用し、施
工場所などにおける電磁波による障害状況を視覚的にイ
メージとして認識できるようにするとともに、その電磁
波障害の解決方法を提示する電波障害対策システムを提
供すること。 【解決手段】 電波及び/または電磁波の測定データを
基にして、電波及び/または電磁波障害の原因となる電
波の干渉状態をデジタル・セル・マッピングデータにし
て可視化した電波マッピングをコンピュータで作成し、
前記電波マッピングを解析して電磁波障害を解決するこ
とを特徴とする電波障害対策システム。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無線障害防止、室内
LAN対応、レーダ偽像防止、およびEMC対策分野で
使用される電波吸収体の、特に室内LAN、建築物干渉
による無線障害などミリ波を含む高周波電波吸収体に関
するビジネス時にツールとして可視化した電波情報であ
る電波マッピングを使用する電波障害対策システムに関
する。例えば、消費者に対して電波の測定、受注請け負
い、印刷加工、情報加工、施工(他の業者に委託する場
合も含む)・納入を一括管理して電磁波障害の問題を解
決するビジネスの際に、消費者との直接的な受注請け負
い活動時や住宅メーカー、工務店、ゼネコン、設計事務
所、役所、または一般消費者等にわかりやすく説明する
ビジュアルツールとして電波マッピングを使用するシス
テム、または電波障害対策ビジネスの流れに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来、電磁波を出す電子機器製品のノイ
ズ対応策として種々の電磁波シールド材料が用いられて
きた。電磁波シールドの場合、基本的には入射される不
要電磁波に対して反射作用を利用して、電子機器筐体内
に電磁波が侵入されるのを防ぐ事となる。そのためこの
場合には、利用空間内に対して電磁波は何らかの意味で
存在していることになり、2次的ノイズのもとになって
しまう。
【0003】一方、従来の電磁波吸収体の場合は、設計
段階から完全反射体である金属板からの反射レベルに対
して、幾何学的に同面積の電波吸収体層からの反射レベ
ルがどの程度低下するか、つまりは入射電磁波に対して
どの程度吸収されるかを考慮して製造される。そのため
この場合には、利用空間内に対して入射された電磁波は
存在しなくなる。そのため不要電磁波に対する根本的な
解決となり両者はその作用・構成等において明確に区別
される。
【0004】さらに従来、電磁波障害に対して改善を要
望する消費者は一般には、電磁波という不可視情報が根
本原因となっているため、何らかの障害が現れない限り
気付かないのが普通である。その場合には電磁波対策の
ビジネス機会は発現されない。つまり従来は、気付きが
発現されるような電磁波の可視情報化がされておらず、
従って、現象として現れてから不便が感じられ、初めて
対策が必要だと考え行動していくことになる。現象を具
体的に示すと、TVなどモニターに対するゴーストなど
の電波障害からTVが見ずらいあるいは見れないとなっ
てから、その対応を自ら行うのが普通であった。つま
り、その対応といってもスーパー等の小売店でアンテナ
を購入、交換するなど簡単なものである。
【0005】一方、近年発達しつつある室内LANで
は、例えば家庭内にコンピュータが複数台設けられ、そ
れぞれの部屋同士を無線通信によってやり取りするよう
な機会が増えてきた。その場合、技術的にも高度な高周
波領域での無線が対象となってくるため、個人ができう
る対応も専門書等により解決策を試すなどやはり簡単な
ものに限定されざるを得ない。
【0006】さらには、今まで無線LAN対応のコンピ
ュータの台数が少数で無線干渉が受けなかったものが、
子供が増えるあるいは成長に伴い、接続台数が増えるあ
るいは部屋の距離や設置場所がよぎなく変更された結
果、いきなり電波干渉が起こり、あるいは通信不能や通
信データにエラーが生じたりすることで、消費者は気付
きその対応をせざるを得ないなどの場面が起こってこざ
るをえなくなる。さらには、従来消費者と業者Aとの間
でのみ請負が行われ、加工は加工業者S、施工はハウス
メーカHなどと個々別々で、電磁波吸収体を貼り消費者
の問題解決をはかり顧客満足度をもってもらうといった
ビジネスの流れが複雑化していた。
【0007】測定後の電磁波吸収体の設計、加工も問題
となってくる。直接、消費者に対応する初めの業者(相
談苦情を含む)は、例えば従来は公的機関、公的認可業
者(郵政省通信認可)、シールド測定専門業者のもので
ある。その場合、消費者側から直接連絡が入り、その連
絡を受けた後、簡単なヒアリング(電話、FAX等)が
行われる。詳細な検討はその後、測定装置を持ち込み、
設置→計測→結果検討がほぼこの業者が独自にノウハウ
を利用して進行させるのが通例である。そのため消費者
意見は無視の状態に近い。すなわち、データに関して説
明不足、図面として可視化されておらず、専門的過ぎて
わからない為に、業者優位で進行するという自体とな
り、やはり、消費者側の不満として、電波障害が視覚的
にイメージとして認識できないことと相まって、顧客満
足度は低い。
【0008】一般的には、電磁波吸収体性能を規定する
ためのS−パラメータの値が重要であり、それを求める
測定方法として「同軸,導波管法」、「空洞共振器法」、
「自由空間法などが場所や測定部位にの大きさや形など
に応じて選択され、測定を行う。また材料自身の電波吸
収量は「自由空間定在波法」や簡易的には「アドバンテス
ト法」などによって測定がなされる。
【0009】測定装置なども特殊なものが電磁波の周波
数に応じて使用され、例えば、空洞共振器による透過係
数測定では、空洞共振器やネットワークアナライザーが
必要である。また、EMC(Electro Magn
etic Compatibility)測定設備とし
てはスペクトロアナライザーに電界強度レシーバが内蔵
されているものや、静電気、バースト波、雷サージ波、
電波周波数解析、パルス磁界、電圧ディップドロップ、
瞬時停電・電圧変動、直流電圧変動の7種目の試験が1
台の機器(EIA3Uの高さ)にオールインワンされて
いるものも登場し始めた。
【0010】EMCに関する規制(規定を含み)は特に
厳しくなりつつある。測定保証は通常EMC指令に適合
している証として、欧州ではCE(Communant
eEuropeenne)マークを表示することも義務
づけられている。また、電波吸収体にするのか電磁波シ
ールドにするのかの選択、検討は業者側のみで行なわれ
るのが通例である。さらには、電波吸収体を例にすれば
どの型式にするのかもある。つまりはその種類、周波数
などの規格もまちまちであり高度の専門知識も必要なこ
とから消費者共同の対応はなかなかとれないのが一般的
である。
【0011】この電(磁)波吸収体としては、最も基本
的なものとして構造的に単純な金属で裏打ちした1層型
電波吸収体がある。一般にはゴム材料に炭素粒子を混入
した1層型ゴムシート電波吸収体が多い。さらには、表
面層と吸収層を有する2層型電波吸収体がある。これ
は、グラファイト含有発泡スチロールや炭化ケイ素FR
Pを用いた電波吸収体が多い。
【0012】さらには、電波暗室に使用する電波吸収体
のように広帯域性を必要とする多層型電波吸収体があ
る。これは構造形態より、ピラミッド形のものやウエッ
ジ形のものに区分される。薄膜多層構造電磁波吸収体と
しては、例えば日本エネシス株式会社の「フレクステ
ル」(商品名)がある。これは、15種類を超える素材
を施工状況から組み合わせを決定し製造する。さらに各
層は特殊な熱可塑性接着剤で強固に結合させるものであ
り、施工後の修正あるいはその場での修正は不可能であ
る。また、周波数に応じた形態にならざるをえず、構成
材料を別にそれぞれ用意しておく必要が生じる。また、
最近は携帯電話を中心としたミリ波帯を意識した電波の
需要が急速に進み、それに伴ないミリ波帯(特に60G
Hz、90GHz帯)における電波吸収体の研究開発も
盛んに行なわれており、かつ加工精度上も大変な制御が
必要で困難なものが多い。これらの加工は、また専門の
加工業者が測定業者より受注し、加工を進行させる。一
方、施工する場合は上述の電波吸収体を消費者側の建築
構造物に対して施工できる業者、一般にはハウスメーカ
Hが行っているのが通常である。その場合も測定業者の
指示に従って施工して納入し、最終検品をしているとい
う各業者が別々に、かつ複雑に絡まりながらの流れであ
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、コンピュータで可視化された3Dの電波、
電磁波障害情報という新規なビジネスツールを活用し、
施工場所などにおける電磁波による障害状況を視覚的に
イメージとして認識できるようにするとともに、その電
磁波障害の解決方法を提示するシステム(ビジネス方
法)を提供すること。無線障害防止、室内LAN対応、
レーダ偽像防止、およびEMC対策分野で使用される電
波吸収体の、特に室内LAN、建築物干渉による無線障
害などミリ波を含む高周波電波吸収体に関するビジネス
時に極めて有効なツールとなり得る可視化された電波情
報から、少なくとも電波吸収体をどこに施工すればよい
か、好ましくはどのような性能、種類または品番の電波
吸収体をどこに、どれだけ施工すればよいかを示すこと
を実現することである。
【0014】上述の如く、従来であれば個人で簡単な対
処であったものをより高度に電磁波吸収体を施工すると
いった抜本的な解決をはかること。さらにはビジネス構
成を簡略化することでより品質レベルの高い顧客満足度
を提供すること。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の電波障害対策システムは、 (1) 電波及び/または電磁波の測定データを基にし
て、電波及び/または電磁波障害の原因となる電波の干
渉状態をデジタル・セル・マッピングデータにして可視
化した電波マッピングをコンピュータで作成し、前記電
波マッピングを解析して電磁波障害を解決することを特
徴とする電波障害対策システム。この(1)において、
電磁波障害を解決することの一例としては、どのような
性能、種類または品番の電波吸収体をどこに、どれだけ
施工すればよいかを示すことである。
【0016】(2) 電波及び/または電磁波の測定を
行う測定プロセス、電波及び/または電磁波障害の原因
となる電波の干渉状態をデジタル・セル・マッピングデ
ータにして可視化した電波マッピングをコンピュータで
作成し、保存する情報加工プロセス、前記電波マッピン
グを解析するプロセス、電磁波障害を解決するために必
要な電波吸収体及び/または関連部材を製造するプロセ
ス、現場で前記電波吸収体及び/または関連部材を施工
するプロセスからなることを特徴とする電波障害対策シ
ステム。
【0017】(3) (2)の各プロセスを印刷会社及
び/またはその関連会社が担当することを特徴とする電
波障害対策システム。つまり、一例としては印刷会社D
が中心位置にあって、消費者に対して電波吸収体の測
定、受注請け合い、印刷加工、情報加工、施工納入を一
括管理して電磁波障害の問題を解決するビジネスの流れ
をコントロールしながら複数のプロセスまたは業務を行
うものである。
【0018】(4) 情報加工プロセスにおいて、保存
する情報としては、電波マッピングの他に、現場の間取
り情報、地域情報、電波吸収体及びまたは関連部材の製
造管理情報、在庫管理情報、営業情報、消費者の個人情
報であることを特徴とする(2)または(3)に記載の
電波障害対策システム。すなわち、デジタル情報加工に
おいて、個々プロセス進行にあわせた状況変化に即応し
た、サーバ内情報を、誤り無く伝達・伝送させるために
これらをデジタルデータで運用する。
【0019】(5) マッピング領域が、特定された地
域、空間であることを特徴とする(1)、(2)、
(3)または(4)に記載の電波障害対策システム。こ
こで使用する電磁波マッピングとは、電磁波障害のもと
となる電波干渉状態をデジタル・セル・マッピングデー
タにした後、そのデータ処理から可視化したものであ
る。そのマッピング領域は、電波発信源や電磁波干渉地
域を含むものであり、特に限定された地域や領域ではな
い。
【0020】(6) マッピング領域が、駅の構内、駅
の待合室、空港の待合室、交通機関の施設、トンネル
内、地下商店街内、地下街内、地下道内、地下鉄内、各
都市間、各構造物間、家屋建物内の部屋間または部屋内
であることを特徴とする(1)、(2)、(3)、
(4)または(5)に記載の電波障害対策システム。例
えば測定を行った各都市間、各構築物間、消費者個人が
対象となってくれば、その消費者自身が所有する家屋建
物内の、特に部屋間などである。もちろん、構築物も公
的私的の区別はなく、さらに空間的に密閉された場所に
も適用される。ただし密閉された場所となる電波暗室に
関しては別であり、これは電波測定機器の基準測定場所
に本件とは別の設計があり、本件とは関係がない。ここ
で言う密閉された場所には、例えば地下街やトンネル等
である。さらに動的な移動物は対象外である。これは短
時間計測内に電磁干渉源が変化する場合であり、本件は
適応不可である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の電波障害対策シス
テムにおいて使用される電波マッピングについて、実施
の形態を図面とともに説明する。図1は、本発明の電波
マッピング10の一形態(実施例)を示す模式図であ
る。このような電波マッピングを次のようなステップで
作製した。図2の(a)、(b)、(c)は、各種の大
きさのデジタルセル3を示す斜視図である。
【0022】本発明の電波マッピング10は、電波及び
/または電磁波障害の原因となる電波の干渉状態をデジ
タル・セル・マッピングデータ9にして可視化したもの
である。従って、電波を可視化情報に変換することから
始る。そこで、まずデジタル・セル・マッピングデータ
9を作製するにあたり、例えば家屋建築物の全体配置、
部屋割り、骨組・電気配線、無線中継器や接続器等のデ
ータも記号や数値などで入力し、3Dの状態でデジタル
処理されたCADデータを用いる。これらは従来、建築
や設計等で使用されていたCADソフトをそのまま使用
しても良いし、専用に作製したものでもよい。
【0023】次に、この3D−CADデータをある立方
体の単位体積に相当するセル1で区分けする。このセル
区分は等量的に区分けしても良いし、デジタル処理等に
よりデータの重み付けをして区分けしても良い。さらに
は、デジタルセル3を立方体セル1でなく円錐、球、多
角形などにしても良い。
【0024】図2(a)、(b)、(c)は各種の大き
さのデジタルセル3を示す斜視図である。デジタルセル
データ(デジタル・セル・マッピングデータ)の処理方
法としては、測定精度よりも解析処理の速度を重視する
場合は、デジタルセル3の個数を限定したり、セル単位
2の大きさを大小変えて設定すれば良い。デジタルセル
3の配置は3次元として自由に配置でき、消費者への説
明がしやすいように回転、照明方向等のデータ処理を施
しても良い。デジタルセル3の領域も測定場所や測定点
の数に合わせて自由に設定可能である。さらに、セル単
位2をデジタルデータの最小ビットまで微分設定するこ
ともできる。セル個数も制限は無く、さらには乱数発生
としてデータ処理しても良い。またデータは符号化した
り間引いたりの中間処理を行って高速化や利便性を増さ
せても当然良い。
【0025】次に、これとは別に電磁波干渉の解析を行
うデジタル処理ソフトを使用する。これは干渉状態を可
視化するためのものでありできうる限り3Dで電磁波の
流れや挙動が詳細にシュミレーション解析できるものが
好ましい。市販の電磁界解析ソフトを使用しても良い
し、さらには、基本ソフト(Mathematicaや
d−BASEやvisual−BASIC)を組合せ、
自作等によって専用化しても良い。例えば市販の電磁界
解析ソフトであれば、特にマイクロ波CAD用ソフトが
多数あり、回路線路の特性計算ではLineCal
c.、線形シュミレータでは、Supercompac
t、Tochstone、大信号解析まで行える、SN
AP、Libra、MDS、MSPICE等が用いられ
る。
【0026】さらに、OSは基本として特に限定される
ものでなく何を使用しても良い。例えば、OSはWin
dows(登録商標)やMacOS(登録商標)、UN
IX(登録商標)、Linuxなどを用いればよい。こ
れらのシュミレータは、計算機能力と関連付けられる。
例えば、基本となるSPICEではRAMは640K−
100M,CPUは8086−68030程度の範囲の
ものから、HFSSにいたっては3D対応とするため
に、RAMは60M−1G,CPUはPA−RISCP
(II)程度のクラスのものが基本として必要である。
いずれにしても使用環境を整備してワークステーション
・クラスの計算機を使用するのが良く、好ましくはスー
パコンピュータ・クラスの大型計算機で専用サーバを複
数備えておくのが良い。
【0027】シュミレータの構成は、入力部を容易にす
る方が計算機への負担が軽くなる。この場合は、Use
r Interfaceや他のCADとのデータのやり
取りを規定するFram部と、回路パラメータ計算や各
種解析プログラムおよび最適化のためのプログラムをE
ngine部に、そして回路要素であるクロス、ベンド
等の不連続性を持つ素子や実測データによるDatab
ase等を収めているLibrary部などで構成する
のが基本となる。
【0028】また、これらソフトを単独で用いるよりも
複数組合せる等、さらに高度にデジタル処理できるよう
にした専用ソフトを用いるのがより好ましい。このそれ
ぞれ別に作製したソフトを合わせてデジタル・セル・マ
ッピング・データにして可視化したものを電波マッピン
グ(電磁波デジタル・マッピング)10とする。
【0029】電波マッピング(電磁波デジタル・マッピ
ング)の解析方法は以下のように行う。計測は空間的に
十分に多点計測されたものである。あるいは、データ補
完などデータ処理を施すことにより解析可能な数に絞っ
てもよい。計測値には、電磁波吸収量の大小、電磁干渉
程度の大小、電波源と測定点との距離などのデータを使
用する。電磁波デジタル・マッピングにはさらに消費者
Sよりのクレームとなったコンピュータの位置や無線中
継器などの位置などを載せ、電磁波解析を行えるよう必
要な数値を入力する。
【0030】必要な数値は現地で計測しても良いし、家
屋の場合には寸法規格が統一されているのでそれに即し
たモデルハウスで測定あるいはシュミレート結果、ある
いは予め用意されているデータ等により使用した数値を
代用しても良い。さらに、高度でかつ厳密な処理を必要
とするときは、例えば印刷会社Dの営業(技術を含んで
良い)とともに印刷会社Dが指定した測定会社を通じて
測定データを入手しても良い。測定は、印刷会社Dが指
定した専門の測定業者が行っても良いし、過去のデータ
が使えると判断されればそれを使用する。
【0031】測定結果はさらに、対象家屋の3D−CA
Dのデータに重ね合わせて、電波の方向を→や区別でき
る特種記号、電磁波吸収量の大小を数値や符号を付けた
記号の大小、電波干渉状態を波記号や波形等で記述して
デジタル数値としてあわせてデータ処理する。これらは
データとして区別できるものであれば限定されるもので
はない。これらは、双方ともデジタルデータであるので
容易にコンピュータ処理可能である。
【0032】可視化は、計算処理されたデジタル数値の
結果に従って、等高線、色分け(図1に例示)、ヒスト
グラム、波・折れ線などのグラフなどにすることで行
う。この結果は、ディスプレー表示や簡易プリンターで
の出力物あるいはデジタルオンデマンド印刷機を使用し
ての印刷物として表示あるいは提示ができる。
【0033】以下に、本発明の電波障害対策システムの
具体例を記述する。例としてある地域の家屋・都市建物
を対象とし、その内の部屋間(子供部屋を中心)を領域
として詳細に説明する。干渉源は子供部屋にある無線L
AN仕様のコンピュータと仮定して記述する。尚、ビジ
ネスの流れをより説明しやすくするため、印刷会社Dを
中心にして電波及び/または電磁波の測定を行う測定プ
ロセス、電波及び/または電磁波障害の原因となる電波
の干渉状態をデジタル・セル・マッピングデータにして
可視化した電波マッピングをコンピュータで作成し、保
存する情報加工プロセス、前記電波マッピングを解析す
るプロセス、電磁波障害を解決するために必要な電波吸
収体及び/または関連部材を製造するプロセス、現場で
前記電波吸収体及び/または関連部材を施工するプロセ
スに関して、打合せ・受注活動→電波測定・計測→電波
吸収体加工(物流を含む)→施工・納入検収→アフター
サービスに区分して説明する。さらに、各プロセスとデ
ータ、情報の流れを模式図(図4)にして示す。図4
は、本発明の電波障害対策システムの一例で、各プロセ
スとデータ、情報の流れを示す模式図である。図4にお
いて、コンピュータ、サーバに保存されたデジタルデー
タの情報の流れを実線で、あわせて電波吸収体を主とす
る物品の流れを破線で示す。
【0034】(打合せ・受注活動)従来のビジネスと比
較してコンサルタント業務の内容について説明を加え
る。室内LAN技術の発展により、例えば家庭内にコン
ピュータが複数台設けられ使用し、それぞれの部屋同士
を無線通信によってコンピュータ・データのやり取りす
るような機会が増えてきた。
【0035】さらには、今まで無線LAN対応のコンピ
ュータの台数が少数で無線干渉が受けなかったものが、
子供が増えるあるいは成長に伴い、接続台数が増えるあ
るいは部屋の距離や設置場所が余儀なく変更された結
果、いきなり電波干渉が起こりその対応をせざるを得な
いなどの場面が起こる。ここで初めて消費者は気付きと
して電磁波障害を意識する。
【0036】そこで、従来であれば電波測定業者を探し
て依頼がなされる。この時にはすでに依頼した時点で絶
対的な受注に至っている。つまりこの段階で断ることは
ない。軽度であれば我慢するなどによりビジネスチャン
スは失われる。以上からも打合せ説明を含め、立場とし
ては消費者側が従であり、業者側が主となる。そのた
め、電磁波障害対策のため電磁波吸収体の施工がどの程
度必要かどうかなどは消費者側ではわからないのが普通
である。さらには通常は、どの程度の費用かや見積も
り、納期なども施工業者側で決定し提示される。そこ
で、消費者側の不満として、本当はこうして欲しいとい
う要望はかなえられず顧客満足度は低い。
【0037】一方、本件においては印刷会社(営業)が
契約・受注プロセスとして、積極的に消費者側の不満を
解消していきながら営業する方法を述べる。まず顧客要
望のヒアリングに対して相談、アドバイスを行う。この
時、カタログなども電子カタログが印刷会社D本社の主
サーバ12内ではすでにデジタルデータとして用意され
ているため、電波障害対象地域に最も近い印刷関連会社
から営業は派遣される。勿論、本社が近ければ本社でも
それは構わない。その決定・判断もサーバ内過去データ
の営業状況、在庫状況に応じて行われる。次に消費者と
のやり取りであるが、デジタルデータをグラフやプレゼ
ンテーション資料に変換しディスプレイ表示、CRT等
のモニターをみながら具体的に提案を進める。必要なデ
ータは予め、例えば使用するノート型パソコン内のHD
に内蔵しておきそれを使用してもよいし、FD、MO、
スマートメディア、メモリースティックなどのメモリー
用の各種ハード機器類を使用してやり取り可能とする。
最終的には、消費者は印刷会社Dに対して依頼するか、
あるいはDには依頼しないで他の業者にするかの判断も
含めてできるようにする。この時もサーバからは営業サ
ポート情報を引き出し、営業が有する端末を利用してプ
レゼンテーションする。
【0038】(測定・計測)従来は、郵政省認可の業者
や無線従事者許可を受けた専門業者が測定・計測を行
う。このとき、測定業者が測定装置を持ち込み、設置→
計測→結果検討がほぼこの業者が独自にノウハウを利用
して進行させるのが通例である。そのため消費者意見は
無視の状態に近い。すなわち、データに関して説明不
足、専門的すぎてわからない、業者優位で進行するとい
う自体となり、やはり、消費者側の不満として、顧客満
足度は低い。
【0039】一方、本件の場合には、本プロセス(業
務)では電波マッピング20が重要な位置をしめる。す
なわち、電波という不可視媒体を可視化情報化するのに
使用する。測定・計測は従来通り専門業者が行ってもよ
いし、それに準ずることが可能ならば関連会社・計測会
社とする。いずれにしてもそれを指示・コントロールす
るのは印刷会社Dが主となりプロセス(業務)を進行、
行う。この時も図4で示したように、本社サーバ12の
孫サーバ19となる電波設計関連より情報を測定随時や
り取りを行う。ここで新たにサーバ内には、データが豊
富にそろえられ、家屋のように規格化されて場合にはモ
デルケースに合致し、測定が不要なシュミレーション・
データをもっている場合にはそれを使用して測定自身を
省略あるいは簡略化してもよい。いずれにしても次に、
電波の測定データより電波を可視化情報に変換すること
から始る。この時は、前記した電波マッピング20が主
道具となり、やはり印刷会社Dのサーバ12とデータの
やり取りが可能となっている。
【0040】前記の電波マッピング20(電磁波デジタ
ル・マッピング)を使用すると消費者と印刷会社Dの営
業および本社サーバ12内データは直結されているので
ので、モバイルあるいは携帯型コンピュータを通して、
3D映像(動画も可)として表示可能で、電波現象に対
する現状理解が十分なされ、かつ工事・施工にたいして
も可視化情報と合わせ、進行状況に即して打合せが可能
となり、消費者意見が盛込まれやすくなり、打合せ時に
生じた変更点も適時、デジタルデータ変更処理により、
あるいは、シュミレーション結果を示すことで、消費者
意見を十分に取込まれる結果、顧客満足度が高まる。ま
た、上述のごとく、この電磁波デジタル・マッピングの
データを印刷会社Dの方でサーバ12内に蓄積すること
で多量に過去の情報が入手されると新規の施工前後のデ
ータ比較やシュミレーション等も出来る様になる事から
直接、現地に計測機器を持ちこむ必要もなくなってくる
利点を有する。
【0041】(電波吸収体の印刷、製造・加工(物流を
含む))上述の受注結果は、さらに印刷会社D(本社)
のサーバ12を通して直接、加工工場のサーバ13内に
蓄積される。また、枝分かれとして、印刷事業所(部)
のサーバ15および衛星的な存在となるが関連工務店の
サーバ14内に即時蓄積、やり取りが行えるようにして
ある。シュミレーション結果によっては子供部屋をリフ
ォームするよりは、コンピュータの設置場所を最適位置
に変更する方が良い場合や配線方法や無線LAN中継器
を変更するのが根本解決になるのかの判断も容易とな
り、即時変更点のデータがやり取りでき進行管理もスム
ーズとなる。
【0042】さらにこの時点では、施工条件から引き出
された設計データ、加工条件データが加工工場内にある
サーバ13に蓄積される。これらはデジタルデータであ
るので、ここから、デジタル印刷機で設計書や消費者配
布物を即時印刷して郵送可能ともなる。これらデジタル
印刷機はオンデマンド印刷機として、例えばアグファ
(株)クロマプレスや富士ゼロックス株式会社ドキュテ
クや東洋インキ株式会社インディゴなどを使用する。製
造Lot.注番、個人住所、伝票などオンデマンド可変
情報に対する印字が必要ならばインキジェット方式によ
るデジタルデータから高速印字を行う。例えば、サイッ
テクス株式会社インキジェットなどを使用する。
【0043】さらに物品の物流にはデジタルデータの特
徴を活かして、各物品にタグ(ICタグ、ラベルなど)
や2次元バーコードあるいはバーコードラベルなどを使
用して物流管理、在庫管理をスムーズに行う。ここでは
さらには、印刷会社Dのもつデザインの最新流行情報や
市場性などを盛り込み加工プロセスに幅を持たせる。
【0044】このようにすることで、電磁波吸収体をシ
ートで施工する方が電磁波障害を解決できるのか、ある
いはどういった型のものが効果的か、現状改善に即した
提案が可能であり、かつ電磁波障害を安価にかつ満足い
った形で解決できる。具体的には、子供部屋のどの方角
が電磁波干渉の根源か?とか、施工として壁のみですむ
のか部屋全体が必要か?とか、消費者個々、好みの化粧
紙等やクロス面の色・デザインを含め打合せ、施工、納
入検収がなされ電磁波障害の解決がなされる。さらに、
印刷会社Dは化粧紙等の印刷加工も可能であるし、パネ
ルボードの大きさや建付け金具などの建材データとして
デジタルデータをもっているので一括受注しても何ら支
障をきたすことがない。
【0045】(施工・納入検収)実際の電磁波障害対策
は、電波吸収体施工によってなされる。上述の如くサー
バ内デジタルデータを通じ、最も効率的な印刷関連会社
より在庫状況、営業状況の報告がなされ、やはり最適な
施工部門(印刷関連会社)が決定され施工する。さらに
は、印刷会社Dが他業種と秀でて差別化される施工がで
きる。具体的には、色彩管理、照明設計、デザインなど
で、そのノウハウを活かしてコンサルティングプロセス
も複線としてプロセス展開ができ、そのアドバイス等で
最適な施工を行う。
【0046】また同時に、印刷会社Dの施工進行状況が
施工部門のサーバ16を通じ進行データが報告され、受
注した受注データの比較もできる。データ比較はFA
X、電話、携帯、データロガー、モバイル端末、フロッ
ピー(登録商標)ディスクを使用でき、それを通じて本
体Dのサーバ12内に適時蓄積される。これにより、施
工進行のみならず納入ミスの回避や検収がスムーズに行
われる。さらには、消費者への納入日も即時判断、連絡
可能となる。
【0047】(アフターサービス)一方、印刷会社Dで
は顧客データの秘密保持管理はもとより、情報加工もノ
ウハウを従来よりもっておりこれを生業の1つとしてい
るため、この流れは簡素化されかつスムーズに行われ
る。本体Dのサーバ12内のデジタルデータはデータ処
理No.も一括管理できるようになるため印刷、加工も
かつ物流をふくめて進行状況を一元管理を可能とする。
そのため、消費者への納入・施工計画書の発行や完了時
期まですぐに対応、報告が可能となる。
【0048】さらには、従来は行われていなかった、施
工後の将来予測ができる。つまり、何年後にこの家で再
度、リフォームが必要な場合や、電波吸収体等の物品保
証期間以上になった場合のアフターケアができる。ま
た、個人情報もデータ管理すれば、子供が増えコンピュ
ータ増設時期の予測や将来の電波干渉予測を知らせるこ
ともできる。これらは、営業サポート情報としてサーバ
12内に蓄積する。そして,印刷会社DがDMや印刷パ
ンフレット、カタログ、CDやFDで郵送、連絡する。
これにより、将来動態予測が可能なことから、事前に消
費者側に電波障害に対する警告やCMで消費者に対して
電磁波障害への影響に対して気付きがなされ、積極的な
営業活動やプロセスが可能となり、再度受注への確定が
高まる。
【0049】さらには、電磁波デジタル・マッピングは
それ単独でもプロセス展開が可能である。電磁波干渉を
各家庭での個々のデータからその家庭を含む地域データ
に変換しても良いし、各地域間で請け負ったデータが揃
えば、各都市間のデータとなるといった具合に拡張性が
ある。また、印刷会社Dはデジタル情報加工のノウハウ
を十分に有しているため、個人情報管理のノウハウも持
ち合わせ、情報機密保護も十分確保され得る仕事ができ
る。そのため、このデータを個々やり取りできるように
しても良いし、このデータ自体に価値があるため、これ
を印刷して印刷物を売っても良い。また、受注→納入の
実績よりデータ量やデータ精度も高まるので、より電磁
波干渉の状態が事前に予測できるようになるので、新規
に電磁波源となりそうな構造物の設置場所に対する提案
事業や電磁波クレーム源への警告ビジネスなどが可能と
なる。
【0050】
【実施例】以下、本発明について、実施例により更に説
明する。
【0051】(実施例1)図1は、本発明で使用する電
波マッピングの一実施例を示す模式図である。このよう
な電波マッピング10を印刷会社Dにおいて、次のよう
なステップで作製した。
【0052】(1)電波測定の対象となる住宅の間取
り、見取り図(平面図)から3D−CAD(建築・設計
用)により立体図に変換する。(住宅の3D図面4)。 (2)次に、この測定すべき空間に合わせた大きさのデ
ジタル・セル3を用意した。ここでは、等方向に基準量
1とする立方体を単位セル1として区分した。 (3)このデジタルセル3を測定空間に合わせて配置し
た。各デジタル・セルの座標位置を(X、Y、Z)座標
系で表現、決定した。但し、電磁波解析で必要な場合に
は、極座標系表現に変換して使用した。
【0053】(4)具体的な電波測定数値は、電波吸収
体材料に関しては、共振器法と同軸導波管法によりそれ
ぞれS−パラメータ、負荷インピーダンス、電圧定在波
比(VSWR)を測定し求めた。さらに、部屋内の電磁
波障害の状態は、EMC測定に基づく、空間定在波法、
反射電力法によって反射係数、吸収量を測定し求めた。 (5)この測定結果に基づいて、次に電磁波解析を行っ
た。複雑に変化した定在波から計算処理され算出された
反射係数及び電波吸収量は各デジタル数値としてデジタ
ルセル3の各空間位置に相当する部分に配列させた。
【0054】これらに使用したコンピュータは、SUN
Workstationである。性能/Window
s NT版対応、OS UNIX、メモリ800MB、
ハードディスク 40GB。使用ソフトは、電磁波解析
の基本となる処理の仕方が異なる為、次のものを組み合
わせて解析した。時間領域差分法(FDTD)による電
磁波解析は、MAGNA/TDM(CRC総合研究所
市販)と有限積分方程式による電磁波解析は、 MAG
NA/FIM(CRC総合研究所 市販)さらに基本伝
播部分に関する波動解析はMSPICEを使用した。
【0055】(6)さらに、デジタル・セル・マッピン
グデータ9と住宅の3D図面4を重ね合わせ計算し、電
波マッピング10とした。ここで電波解析後の結果とし
て、電波マッピング図面の可視化は、計算処理されたデ
ジタル数値の結果に従って、住宅の3D図面4をグラデ
ーションパターンで電波の干渉状態を色分けして表現し
た。グラデーションパターンで明るい(白い)部分は電
波障害の強い場所を示す。グラデーションパターンで暗
い(黒い)部分は電波障害の弱い場所を示す。これを図
1に示す。
【0056】(7)印刷会社Dのサーバー12の中にあ
る図1のような電波マッピングというビジュアルデータ
を印刷会社Dの営業が、部屋のある住宅の持ち主や施工
部門に見せながらコンサルタントまたは説明することに
よって、実際に改善が必要な場所と必要ない場所とを可
視化された情報により明確に理解していただけた。さら
に前述した図4のようなシステムで、デジタルデータ、
情報、電波吸収体や電波吸収体を含む建材製品の的確な
流れを実施することにより、無駄の無い、必要充分な電
波吸収体や電波吸収体を含む建材製品の設計、製造、物
流、施工、在庫管理等を、スムーズに行うことができ、
ビジネスとしても今までには無い優れた電波障害対策シ
ステムとして高く評価された。
【0057】(実施例2)図3(a)は、本発明で使用
する電波マッピングの一実施例を示す模式図である。こ
のような電波マッピング11を印刷会社Dにおいて、次
のようなステップで作製した。
【0058】(1)電波測定の対象となる部屋の間取
り、見取り図(平面図)から3D−CAD(建築・設計
用)により立体図に変換する。(部屋の3D図面5)。 (2)次に、この測定すべき空間に合わせた大きさのデ
ジタル・セル3を用意した。ここでは、等方向に基準量
1とする立方体を単位セル1として区分した。 (3)このデジタルセル3を測定空間に合わせて配置し
た。各デジタル・セルの座標位置を(X、Y、Z)座標
系で表現、決定した。但し、電磁波解析で必要な場合に
は、極座標系表現に変換して使用した。
【0059】(4)具体的な電波測定数値は、電波吸収
体材料に関しては、共振器法と同軸導波管法によりそれ
ぞれS−パラメータ、負荷インピーダンス、電圧定在波
比(VSWR)を測定し求めた。さらに、部屋内の電磁
波障害の状態は、EMC測定に基づく、空間定在波法、
反射電力法によって反射係数、吸収量を測定し求めた。 (5)この測定結果に基づいて、次に電磁波解析を行っ
た。複雑に変化した定在波から計算処理され算出された
反射係数及び電波吸収量は各デジタル数値としてデジタ
ルセル3の各空間位置に相当する部分に配列させた。
【0060】これらに使用したコンピュータは、SUN
Workstationである。性能/Window
s NT版対応、OS UNIX、メモリ800MB、
ハードディスク 40GB。使用ソフトは、電磁波解析
の基本となる処理の仕方が異なる為、次のものを組み合
わせて解析した。時間領域差分法(FDTD)による電
磁波解析は、MAGNA/TDM(CRC総合研究所
市販)と有限積分方程式による電磁波解析は、 MAG
NA/FIM(CRC総合研究所 市販)さらに基本伝
播部分に関する波動解析はMSPICEを使用した。
【0061】(6)さらに、デジタル・セル・マッピン
グデータ8と部屋の3D図面5を重ね合わせ計算し、電
波マッピング11とした。ここで電波解析後の結果とし
て、電波マッピング図面の可視化は、計算処理されたデ
ジタル数値の結果に従って、部屋の3D図面5をグラデ
ーションパターンで電波の干渉状態を色分けして表現し
た。グラデーションパターンで明るい(白い)部分は電
波障害の強い場所を示す。グラデーションパターンで暗
い(黒い)部分は電波障害の弱い場所を示す。これを図
3(a)に示す。
【0062】(7)図3(a)の電波マッピング11の
デジタルセル・マッピングデータ8と3D−CADデー
タの中から必要なデジタルデータをデータ分解して、デ
ジタルセル・マッピングデータ8(図3(b))と部屋
の3D−CAD図5(図3(c))とにそれぞれ変換し
た。
【0063】(8)部屋の3D−CAD図5(図3
(c))をさらに、電波干渉状態を示すグラデーション
パターンから、データ変換して電波吸収体を施工すべき
部位6(セル単位で位置)を図3(d)のように示すこ
とができた。 (9)印刷会社Dのサーバー12の中にある以上のビジ
ュアルデータを印刷会社Dの営業が、部屋のある住宅の
持ち主や施工業者に見せながらコンサルタントまたは説
明することによって、可視化された実際に必要な施工部
分を明確に理解していただけた。
【0064】さらに前述した図4のようなシステムで、
デジタルデータ、情報、電波吸収体や電波吸収体を含む
建材製品の的確な流れを実施することにより、無駄の無
い、必要充分な電波吸収体や電波吸収体を含む建材製品
の設計、製造、物流、施工、在庫管理等を、スムーズに
行うことができ、ビジネスとしても今までには無い優れ
た電波障害対策システムとして高く評価された。
【0065】
【発明の効果】コンピュータで可視化された3Dの電
波、電磁波障害情報という新規なビジネスツールを活用
し、施工場所などにおける電磁波による障害状況を視覚
的にイメージとして認識できるようにするとともに、そ
の電磁波障害の解決方法を提示する電波障害対策システ
ムを提供することができた。電波マッピングという新規
ツールを中心にして、前述した図4のようなシステム
で、デジタルデータ、情報、電波吸収体や電波吸収体を
含む建材製品の的確な流れを実施することにより、無駄
の無い、必要充分な電波吸収体や電波吸収体を含む建材
製品の設計、製造、物流、施工、在庫管理等を、スムー
ズに行うことができ、ビジネスとしても今までには無い
優れた電波障害対策システムを確立できた。
【0066】さらには、施工場所における電磁波到達度
合いに応じて最適な電磁波吸収体を容易にシュミレーシ
ョン、選択することが可能となり、現状進行に即したコ
ンサルティング等のビジネス(プロセス)ができる。例
えば屋内壁面への施工の場合には、窓面からの入射と天
井面では電磁波の散乱・反射度合いが異なる。その様な
状況に対しても最適な電磁波吸収体が施工できるようコ
ンサルティングもできる。さらには、ビジネスの流れが
印刷会社Dを中心に一括受注構成されているので製造、
物流も含めて進行を一括管理でき、各プロセスの変更点
に対しても即時対応できかつスムーズに進行できる。
【0067】無線障害防止、室内LAN対応、レーダ偽
像防止、およびEMC対策分野で使用される電波吸収体
の、特に室内LAN、建築物干渉による無線障害などミ
リ波を含む高周波電波吸収体に関するビジネス時に極め
て有効なツールとなり得る可視化された電波情報から、
少なくとも電波吸収体をどこに施工すればよいか、好ま
しくはどのような性能、種類または品番の電波吸収体を
どこに、どれだけ施工すればよいかをスムーズに示すこ
とを実現することができる。電波マッピング(電磁波デ
ジタル・マッピング)を使用すると、3D映像(動画も
可)として現象に対する理解がなされ、かつ工事施工に
際しても可視化情報と合わせ、進行状況に即して打合せ
が可能となり、消費者意見が盛込まれやすくなる。
【0068】この発明によれば新規な電波障害対策シス
テムを提供、生み出せる。電波マッピングという新規ツ
ールを中心にビジネス展開することで、電磁波障害に対
する特に高周波(1GHz−70GHz)対応の電磁波
吸収体施工、対応において、軽量・安価で広帯域化と施
工の容易さを実現し、さらにビジネス構成を簡略化する
ことでより品質レベルの高い電波障害対策システムを通
じて顧客満足度の高いサービスが提供可能となる。
【0069】施工場所における電磁波到達度合いに応じ
て最適な電磁波吸収体を容易にシュミレーション、選択
することが可能となり、現状進行に即した電波障害対策
またはコンサルティング業務ができる。例えば屋内壁面
への施工の場合には、窓面からの入射と天井面では電磁
波の散乱・反射度合いが異なる。その様な状況に対して
も最適な電磁波吸収体が施工できるよう説明またはコン
サルティングができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電波マッピングの一実施例の模式図で
ある。
【図2】本発明のデジタルセルの構成例を示す斜視図で
ある。
【図3】本発明の電波マッピングの別の実施例の模式図
である。
【図4】本発明の電波障害対策システムの一例で、各プ
ロセスとデータ、情報の流れを示す模式図である。
【符号の説明】
1 セル 2 セル単位 3 デジタルセル 4 住宅の3D図面 5 部屋の3D図面(部屋の3D−CAD図) 6 電波吸収体を施工すべき部位 8 デジタル・セル・マッピングデータ 9 デジタル・セル・マッピングデータ 10 電波マッピング 11 電波マッピング 12 印刷会社D(本社)の(主)サーバ 13 加工工場のサーバ 14 関連工務店のサーバ 15 印刷事業所(部)のサーバ 16 施工部門のサーバ 19 本社サーバ12の孫サーバ 20 電波マッピング

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電波及び/または電磁波の測定データを
    基にして、電波及び/または電磁波障害の原因となる電
    波の干渉状態をデジタル・セル・マッピングデータにし
    て可視化した電波マッピングをコンピュータで作成し、
    前記電波マッピングを解析して電磁波障害を解決するこ
    とを特徴とする電波障害対策システム。
  2. 【請求項2】 電波及び/または電磁波の測定を行う測
    定プロセス、電波及び/または電磁波障害の原因となる
    電波の干渉状態をデジタル・セル・マッピングデータに
    して可視化した電波マッピングをコンピュータで作成
    し、保存する情報加工プロセス、前記電波マッピングを
    解析するプロセス、電磁波障害を解決するために必要な
    電波吸収体及び/または関連部材を製造するプロセス、
    現場で前記電波吸収体及び/または関連部材を施工する
    プロセスからなることを特徴とする電波障害対策システ
    ム。
  3. 【請求項3】 請求項2の各プロセスを印刷会社及び/
    またはその関連会社が担当することを特徴とする電波障
    害対策システム。
  4. 【請求項4】 情報加工プロセスにおいて、保存する情
    報としては、電波マッピングの他に、現場の間取り情
    報、地域情報、電波吸収体及びまたは関連部材の製造管
    理情報、在庫管理情報、営業情報、消費者の個人情報で
    あることを特徴とする請求項2または3に記載の電波障
    害対策システム。
  5. 【請求項5】 マッピング領域が、特定された地域、空
    間であることを特徴とする請求項1、2、3または4に
    記載の電波障害対策システム。
  6. 【請求項6】 マッピング領域が、駅の構内、駅の待合
    室、空港の待合室、交通機関の施設、トンネル内、地下
    商店街内、地下街内、地下道内、地下鉄内、各都市間、
    各構造物間、家屋建物内の部屋間または部屋内であるこ
    とを特徴とする請求項1、2、3、4または5に記載の
    電波障害対策システム。
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