JP2002038663A

JP2002038663A - 屋上の緑化装置

Info

Publication number: JP2002038663A
Application number: JP2000226818A
Authority: JP
Inventors: Toru Takeuchi; 徹竹内
Original assignee: Sekisui House Ltd
Current assignee: Sekisui House Ltd
Priority date: 2000-07-27
Filing date: 2000-07-27
Publication date: 2002-02-06

Abstract

(57)【要約】【課題】大きなスペースを必要とせず、メンテナン
スも容易な屋上の緑化装置を、簡単かつ安価に提供す
る。【解決手段】屋根(２)の上に複数の支柱(３)(４)を立
て、それら支柱(３)(４)間に架け渡した骨組材(５)(６)
を支持部材として植栽を施す。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、主に陸屋根の建
物の屋上を緑化するための緑化装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、陸屋根の建物の屋上を緑化する場
合、屋根の上に土を載せて人工地盤を作り、そこに植物
を植え、屋上庭園を造っていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、屋根に人工地
盤を作るためには、軽量土壌の開発や排水施設などとい
った特殊な技術を必要としたり、重い人工地盤を支える
ための頑丈な構造が要求されたりするために、費用の高
騰を招いていた。また、屋上全体を緑化させようとする
と、屋根の全面に人工地盤を設ける必要があり、屋上の
スペースが狭くなって、他の目的で利用できなくなる虞
があった。さらに、定期的なメンテナンスが必要であ
り、屋上庭園の植栽管理に多大な労力を要していた。

【０００４】そこで、この発明は、上記不具合を解消
し、簡単かつ安価に屋上緑化を実現できるとともに、緑
化のための大きなスペースを確保する必要がなく、メン
テナンスも容易な屋上の緑化装置を提供することを目的
とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、この発明の屋上の緑化装置は、屋根の上に複数の支
柱を立て、それら支柱間に架け渡した骨組材を支持部材
として植栽を施してなることを特徴とする。

【０００６】具体的には、屋根の上に複数のプランター
を設置し、それらプランターに植えた蔓性植物を支柱及
び骨組材に絡ませることで、植栽を施すようにした。さ
らに、骨組材間にネットを張るようにした。加えて、落
葉蔓性植物を用いるようにした。

【０００７】

【発明の実施の形態】以下、この発明の実施形態を図面
に基づいて詳細に説明する。この発明の一実施形態に係
る屋上の緑化装置は、図１及び２に示すように、陸屋根
タイプの建物の屋上に設けられるものである。

【０００８】この緑化装置(１)は、屋根(２)の上に立て
られた複数の支柱(３)(４)と、それら支柱(３)(４)間に
架け渡した支持部材としての複数の骨組材(５)(６)と、
それら骨組材(５)(６)間に張ったネット(７)と、屋根
(２)の上に配置される落葉蔓性植物としてのツタ(11)(1
1)…が植えられた複数のプランター(８)(８)…とからな
る。

【０００９】支柱(３)(４)は、長尺支柱(３)(３)…と短
尺支柱(４)(４)…との２種類があり、いずれも円筒状に
形成されている。長尺支柱(３)(３)…は、屋根(２)の略
中央付近において長手方向に沿って等間隔に配されてい
る。短尺支柱(４)(４)…は、長尺支柱(３)(３)…を両側
から挟むようにして、長手方向に沿って等間隔に配され
ている。なお、(９)は、太陽光などを取り込むための吹
抜け部であり、この吹抜け部(９)が設けられた部分には
支柱(３)(４)は配されていない。また、(10)は、屋根
(２)面の外周部に配された腰壁である。

【００１０】骨組材(５)(６)は、支柱(３)(４)よりも径
の小さいパイプからなり、水平骨組材(５)(５)…と傾斜
骨組材(６)(６)…の２種類がある。水平骨組材(５)(５)
…は、隣接する２本の長尺支柱(３)(３)の上端部間、又
は隣接する２本の短尺支柱(４)(４)の上端部間に、水平
方向に架け渡されている。また、傾斜骨組材(６)(６)…
は、隣接する長尺支柱(３)と短尺支柱(４)の上端部間
に、斜め方向に架け渡されている。

【００１１】ネット(７)は、緑色の農業用で、支持部材
である骨組材(５)(６)を上方から覆うようにして、要所
要所で各骨組材(５)(６)に固定されている。

【００１２】プランター(８)…は、支柱(３)(４)群の外
側において、支柱(３)(４)群を挟むように屋根(２)の短
手方向に沿って連続して配されている。また、支柱(３)
(４)群の内側においても、長尺支柱(３)(３)間や、長尺
支柱(３)と短尺支柱(４)との間の要所要所に、連続して
配されている。

【００１３】各プランター(８)に植えられているツタ(1
1)(11)…は、支柱(３)(４)に絡まりながらそれら支柱
(３)(４)に沿って上方へ立ち上がり、さらに骨組材(５)
(６)及びネット(７)に絡んで、屋根(２)の上方を覆うよ
うにして茂っている。そのため、屋上の全体をツタ(11)
(11)…によって簡単かつ効果的に緑化することができ
る。また、プランター(８)(８)…が屋根(２)の一部にし
か設置されていないとともに、ネット(７)に絡んだツタ
(11)(11)…の下部空間に、人が動きまわるために充分な
高さが確保されているため、屋上のスペースを広く使う
ことができる。しかも、夏季には、ネット(７)を覆った
ツタ(11)(11)…の葉が、強い日差しを遮って、屋上に日
陰ができるとともに、冬季には、ツタ(11)(11)…の葉が
枯れ落ち、屋根(２)に直接日照を取り込むことができ
て、省エネルギー効果がある。

【００１４】なお、支柱(３)(４)群を挟むようにして配
置されたプランター(８)(８)…からは、一部のツタ(11)
(11)…が腰壁(10)を越えて住宅の外壁へと延びており、
外壁を緑化している。

【００１５】この発明は、上記実施形態に限定されるも
のではなく、この発明の範囲内で上記実施形態に多くの
修正及び変更を加え得ることは勿論である。例えば、プ
ランターを屋根より浮かせた状態で支柱又は骨組材に取
り付けることで、屋上のスペースをより広くし、有効利
用することが考えられる。また、植栽用の植物として、
ブドウ、フジ、ツタバラ、アサガオなどを用いても良
い。

【００１６】

【発明の効果】この発明の屋上の緑化装置は、支柱間に
架け渡した骨組材に沿って植栽を施したため、植栽用の
土壌が少量で済み、屋上の軽量化を図ることができる。
よって、頑丈な構造を必要とする重い人工地盤を屋上に
作る必要がなく、従来に比べて低費用で屋上緑化を実現
することができる。その上、屋上全体を緑化しながら
も、スペースを確保でき、屋根面を他の目的に利用する
ことができる。

【００１７】また、プランターに植えた蔓性植物により
植栽を施すようにしているので、水や肥料を自動潅水装
置などで供給することができ、植栽管理が簡単である。
その上、プランターを移動させるだけで、植物の植え換
えや撤去を簡単にすることができる。

【００１８】さらに、夏季には、屋根を覆った葉が、強
い日射を防いだり太陽の輻射熱を反射・拡散したりする
ため、自然の力で涼が得られ、省エネルギー化を図れ
る。しかも、落葉性の蔓性植物を用いれば、冬季には葉
が枯れ落ち、充分な日照を取り込むことが可能で、より
省エネルギー効果が高い。

【００１９】加えて、骨組材間にネットを張って、この
ネットに植物を絡ませるので、屋上全体を効果的に緑化
することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の一実施形態に係る屋上の緑化装置の
斜視図である。

【図２】同じく、その平面図である。

【符号の説明】

(１) 緑化装置 (２) 屋根 (３)(４) 支柱 (５)(６) 骨組材 (７) ネット (８) プランター (11) 蔓性植物

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】屋根の上に複数の支柱を立て、それら支
柱間に架け渡した骨組材を支持部材として植栽を施して
なることを特徴とする屋上の緑化装置。
【請求項２】屋根の上に複数のプランターを設置し、
それらプランターに植えた蔓性植物を支柱及び骨組材に
絡ませることで、植栽を施すようにした請求項１記載の
屋上の緑化装置。
【請求項３】骨組材間にネットを張るようにした請求
項１又は２に記載の屋上の緑化装置。
【請求項４】落葉性の蔓性植物を用いるようにした請
求項２又は３に記載の屋上の緑化装置。