JP2002038277A - アルミニウムマトリックス複合材料被覆鋼管 - Google Patents

アルミニウムマトリックス複合材料被覆鋼管

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JP2002038277A
JP2002038277A JP2000221944A JP2000221944A JP2002038277A JP 2002038277 A JP2002038277 A JP 2002038277A JP 2000221944 A JP2000221944 A JP 2000221944A JP 2000221944 A JP2000221944 A JP 2000221944A JP 2002038277 A JP2002038277 A JP 2002038277A
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steel pipe
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composite material
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Hiroaki Nishio
浩明 西尾
Takashi Noto
隆 能登
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特に熱交換器用伝熱管のための、鋼管の表面
に損傷を受けにくく、かつ、高耐食性の厚膜を有するア
ルミニウムマトリックス複合材料被覆鋼管を提供する。 【解決手段】 Al23、MgO、MgO・Al23
Mg32の中から選ばれた1種または複数の化合物で被
覆されたアルミニウム粒子が40〜85vol%を占め、
金属アルミニウムが連続相を構成する層(アルミニウム
マトリックス複合材料皮膜7)で鋼管3の外面を被覆す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、都市ごみ、下水汚
泥、製紙スラッジ等の各種産業廃棄物または石炭の燃焼
排ガスから、水蒸気や空気等の流体を介して熱エネルギ
ーを回収して発電を行う熱回収・利用システムにおける
熱交換器用伝熱管に主として使用するアルミニウムマト
リックス複合材料被覆鋼管に関する。
【0002】
【従来の技術】省エネルギーの観点から、都市ごみ、下
水汚泥、製紙スラッジ等の各種産業廃棄物または石炭の
燃焼廃熱の効率的な回収は極めて重要であり、より高温
の燃焼排ガスからより高温の高圧水蒸気を回収して発電
効率を上げることが望まれる。すなわち、500℃以上
で100気圧以上の水蒸気が得られれば30%を超える
高い発電効率が期待できる。しかしながら、前記燃料を
燃焼すると、ガス状あるいはダスト状の腐食性物質を含
む排ガスが発生する。例えば、都市ごみ燃焼排ガスは、
HCl等の塩化物ガス、H2S、SO2等の硫黄化合物ガ
ス、NaCl、KCl、CaCl2、Na2SO4等の塩
を含んでいる。このため、燃焼排ガスから熱回収を行う
廃熱ボイラーの熱交換器用伝熱管は、使用中に腐食が進
行する。かかる腐食損傷を抑制するために、公知のCr
鋼、Ni−Cr鋼からなる伝熱管においては、回収でき
る水蒸気の温度は、通常、300℃以下に制限される。
このため、15%程度の低い発電効率に留まることとな
る。
【0003】伝熱管の耐食性を改善するために、鋼管表
面にAl、Si、Cr等の金属の被覆を施すことが知ら
れている。この方法は、拡散浸透、溶融メッキ、溶射等
によって母材と前記金属を接触後、反応させて膜厚0.
2〜1.0mmのFe−Al、Fe−Si、Fe−Cr
の合金皮膜を形成するものである。鉄合金皮膜は母材と
の密着性が良好であり、使用時に酸化物皮膜となって材
料の腐食抵抗を高めるとされている。
【0004】また、特開昭56−75562号公報は、
耐熱鋼、純銅等の表面にCoまたはCrをメッキし、次
にAlを拡散させて、Co−Al、Cr−Alの合金皮
膜を形成させることにより、高温状態下での酸化損耗を
減少させる金属の耐熱用表面処理方法を開示している。
特開昭56−81667号公報では、耐熱鋼、純銅等の
表面にNiをメッキし、次にAlを拡散させて、Ni−
Alの合金皮膜を形成させる。Ni−Al合金皮膜は、
NiとAlの比が70:30程度が最も耐熱性に富むと
している。しかしながら、このような合金皮膜の耐食性
はいずれも前記腐食性環境下では不十分である。
【0005】一方、鉄合金皮膜に比較して腐食抵抗に優
れたセラミック皮膜を施す方法も知られている。特開平
10一274401号公報は、耐熱金属からなるボイラ
ーチューブの外表面を、溶射、物理的蒸着、化学的蒸着
によりセラミック皮膜を施す方法を開示している。塩類
と濡れ難く卓抜した高温腐食性能を示すセラミックスに
より腐食抵抗を高めることができるとしている。皮膜を
形成する代表的なセラミックスとしてAl23、SiO
2、Cr23、ZrO2、MgAl24、ZrSiO4
CaZrO3等が知られている。しかしながら、これら
のセラミックスの熱膨張率は母材の鋼に比べて著しく小
さいので、加熱冷却の繰り返しによってセラミック皮膜
には剥離、亀裂が生じる。この現象は皮膜が厚いほど顕
著となる。このため、皮膜の厚さは、通常、0.2mm
以下に制約される。このような薄いセラミック皮膜で
は、腐食性のガスおよび塩の母材金属への侵入を長期間
にわたって阻止することは困難となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、鋼管の
外面に合金皮膜を形成した従来の熱交換器用伝熱管で
は、合金皮膜の耐食性が不十分であり、また、セラミッ
ク皮膜を形成したものでは、加熱、冷却の繰り返しによ
りセラミック皮膜が損傷を受ける問題があった。
【0007】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであって、特に熱交換器用伝熱管のための、鋼管の表
面に損傷を受けにくく、かつ、高耐食性の厚膜を有する
アルミニウムマトリックス複合材料被覆鋼管を提供する
ことを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、金属アル
ミニウムを連続相とし、無機材料粒子を分散相とするア
ルミニウムマトリックス複合材料からなる厚い被覆層を
熱交換器用伝熱鋼管の外表面に形成して、該アルミニウ
ムマトリックス複合材料の耐熱衝撃性と耐食性を評価し
たところ、該複合材料が極めて優れた性能を有すること
を確認して、本発明を完成するに到った。
【0009】すなわち、本発明に係るアルミニウムマト
リックス複合材料被覆鋼管は、第一に、Al23、Mg
O、MgO・Al23、Mg32の中から選ばれた1種
または複数の化合物で被覆されたアルミニウム粒子が4
0〜85vol%を占め、金属アルミニウムが連続相を構
成する層で鋼管の外面を被覆したものである。
【0010】本発明のアルミニウムマトリックス複合材
料被覆鋼管は、第二に、鋼管の被覆層の厚さを1〜10
mmとしたものである。
【0011】本発明のアルミニウムマトリックス複合材
料被覆鋼管は、第三に、Al23、MgO、MgO・A
23、Mg32の中から選ばれた1種または複数の化
合物で被覆されたアルミニウム粒子が40〜85vol%
を占め、金属アルミニウムが連続相を構成する被覆層を
外面に有する鋼管であって、被覆層と鋼管の間にBNを
20wt%以上含む皮膜を施したものである。
【0012】本発明のアルミニウムマトリックス複合材
料被覆鋼管は、第四に、鋼管の被覆層の厚さを1〜10
mm、皮膜の厚さを5〜200μmとしたものである。
【0013】本発明のアルミニウムマトリックス複合材
料被覆鋼管は、第五に、任意の切断面に現れるアルミニ
ウム粒子の粒径が500μm以下であってその皮膜の厚
さを0.5〜10μmとしたものである。
【0014】本発明において、鋼管は炭素鋼、Cr鋼、
Cr−Ni鋼のいずれでもよいが、耐熱性の観点からC
r鋼、Cr−Ni鋼がより好ましい。Cr鋼としては5
〜30wt%Crを含む公知の材料が適用できる。Cr
−Ni鋼としては10〜30wt%Cr、8〜35wt
%Niを含む公知の材料が適用できる。これらは、M
o、Ti、Si、Al、Nb、Co、Ta等を含んでも
よい。その中でも、18wt%Cr−8wt%Ni鋼は
最も代表的な材料であり、本発明に好適な材料である。
【0015】この鋼管の外部に形成されるアルミニウム
マトリックス複合材料被覆層の構成成分であるAlが、
鋼管母材中へ拡散してFe一Al系の金属間化合物を生
成し両者が接合することがある。これは、加熱冷却によ
って界面に沿って亀裂が発生する。この亀裂面に沿って
鋼管と被覆層が摺動を繰り返す限り、問題はなく、これ
でもよい。しかし、亀裂が起点となってアルミニウムマ
トリックス複合材料被覆層中に亀裂が進展することがあ
る。したがって、かかる拡散接合を防止することがより
好ましく、このために、鋼管ともアルミニウムマトリッ
クス複合材料被覆層とも反応し難い薄い皮膜を鋼管の外
表面に施すのがよい。
【0016】このような鋼管被覆皮膜材料として、酸化
物では、まず、Al23が挙げられる。Al23はFe
ともAlとも反応しない。次に、Cr23、SiO2
ZrO2、TiO2、MgOが挙げられる。これらの酸化
物はAlと比較的反応し難くFeとは反応しない。ここ
に挙げた酸化物同士の複合酸化物でもよい。例えば、3
Al23・2SiO2、Al23・TiO2、MgO・A
23、MgO・Cr 23、Zr23・SiO2、2M
gO・SiO2が挙げられる。Al23はベーマイト・
ゾルを塗布して皮膜形成してもよい。SiO2はケイ酸
メチルやケイ酸エチルの加水分解液、水ガラス等のSi
2前駆体を塗布してもよい。また、酸化物粉末を水ガ
ラス等の無機バインダーで結合してもよい。
【0017】炭化物ではSiCが挙げられる。SiC粉
末を無機バインダーで結合した皮膜でもよいが、特に、
有機ケイ素化合物の誘導体であるポリカルボシラン溶解
液を鋼管の外表面に塗布し、乾燥、熱分解して得られる
SiC皮膜は好適である。
【0018】窒化物ではSi34、BNが挙げられる。
これらは粉末と無機バインダーの組み合わせで皮膜を形
成してもよいし、液状の前駆体を適用してもよい。例え
ば、Si34の前駆体としてポリシラザンが挙げられ
る。
【0019】前記の皮膜材料の中で、特に、Al23
Cr23、SiO2、SiC、Si34、AlN、BN
が好適である。この中で、BNは最も好適である。なぜ
なら、BNはFe、Alと反応しないだけでなく、潤滑
性がある。アルミニウムマトリックス複合材料被覆層
は、加熱冷却に伴って鋼管との接触界面で摺動するが、
BNは摺動抵抗を軽減するからである。このようなBN
の特徴を発揮させるために、BNは皮膜材料中に20w
t%以上含むことが好ましい。これらの皮膜材料は前述
の複数の成分を組み合わせてもよく、また、50wt%
未満に限定すれば、前述しなかったセラミック材料と組
み合わせてもよく、また、Al、Cu、Fe、Cr、N
i、Mo、Ti、Si、Nb、Co、Taの中から選ば
れた1種または複数の金属と組み合わせてもよい。
【0020】前記皮膜の肉厚は5〜200μmとするこ
とが好ましい。これは、5μm未満では十分な被覆が困
難であり、皮膜の信頼性に欠けるからである。また、2
00μmを超えると、皮膜が弾性変形によって鋼管の膨
張、収縮の繰り返しに追従することが困難となり、皮膜
に損傷を発生させ易くなるからである。
【0021】鋼管の外周に直接に、あるいは前記皮膜を
介して施される厚い被覆層は、伝熱管として熱伝導率が
高いほど好ましい。この観点より、熱伝導の優れた金属
Alは極めて魅力的である。しかし、一方、金属Alは
代表的な腐食性ガスであるHClにより激しく侵される
欠点がある。この欠点は本発明によって解消できる。す
なわち、金属Al中に高耐食性皮膜に覆われたアルミニ
ウム粒子を可能な限り高い体積占有率で分散させて該ア
ルミニウム粒子を主たる構成要素とする分散相となし、
該分散相とそれを結合する金属アルミニウム連続相とか
らなるアルミニウムマトリックス複合材料を構成するの
である。このように、分散相と連続相の双方の主成分を
金属アルミニウムとすることにより優れた熱伝導が確保
されるのである。
【0022】アルミニウム粒子を被覆する高耐食性皮膜
は、二つの重要な役割を通じてアルミニウムマトリック
ス複合材料の高耐食性を保証する。すなわち、まず第一
に、内包するアルミニウム粒子を外来成分による腐食損
耗から守る役割を果たす。一方、アルミニウム連続相
は、外来成分の攻撃を受けると、Alの損耗とAl 23
の生成が並行して生じる。すなわち、外来成分中のHC
lの攻撃を受けてAl2Cl6ガスを生成しAlが損耗す
るが、同時にO2、H2O、CO2等の酸化性ガスによっ
てAl23を生成するのである。Alの損耗がAl23
の生成より優ると、アルミニウムマトリックスの腐食は
進行するが、生成したAl23が保護膜として作用すれ
ば腐食は停滞する。
【0023】アルミニウム連続相をAl23の保護膜で
完全に被覆するのに前記アルミニウム粒子を被覆する高
耐食性皮膜が重要な役割を果たす。すなわち、高耐食性
皮膜を足掛かりにして分散アルミニウム粒子間に架橋す
るようにAl23が生成して保護膜となり、アルミニウ
ム連続相内部への腐食性ガスの侵入を防ぐことができ
る。このように、前記高耐食性皮膜の役割の第二は、ア
ルミニウム連続相中にAl23保護膜を生成するための
足場を提供することである。
【0024】以上の二つの役割を通じて、アルミニウム
粒子を覆う高耐食性皮膜はアルミニウムマトリックス複
合材料に優れた耐食性を付与するのである。ここで、ア
ルミニウム分散粒子同士の粒子間距離は狭い方が前記の
Al23保護膜の生成が容易となり好ましい。このため
に、アルミニウム粒子の粒径は小さい方が好ましく、該
複合材料中に占める体積占有率は高い方が好ましい。す
なわち、該複合材料中の任意の切断面に現れるアルミニ
ウム粒子の粒径は500μm以下が好ましく、100μ
m以下がさらに好ましい。また、該複合材料の任意の切
断面に現れるアルミニウム粒子の体積占有率は40〜8
5vol%が好ましい。これは、40vol%未満では粒子間
距離が開いて完全なAl23保護膜の生成が困難となる
からであり、85vol%を超えるとアルミニウム連続相
が不足してアルミニウム粒子間の結合が不十分となるか
らである。
【0025】アルミニウム粒子を覆う高耐食性皮膜に好
適な材料として、Al23、MgO、MgO・Al
23、Mg32の中から選ばれた1種または複数の化合
物を挙げることができる。これらは多層構造をなしても
よい。例えば、内側よりAl23、MgO・Al23
MgO、Mg32の4層の膜とするのである。該皮膜の
厚さは0.5〜10μmが好ましい。これは、0.5μ
m未満では、固相内拡散によってClが内部のAlに到
達することを防止できないからであり、また、10μm
を超えると皮膜の熱伝導抵抗が無視できなくなり、伝熱
管としての特性を劣化させるからである。
【0026】分散相は高耐食性皮膜被覆アルミニウム粒
子のみで構成することが最も好ましいが、アルミニウム
マトリックス複合材料中に20vol%以下であれば以下
の成分を含んでもよい。すなわち、Mo、Ti、Nb、
Co、Ta、Si等の金属が挙げられる。また、Al2
3、Cr23、SiO2、ZrO2、TiO2、MgO、
3Al23・2SiO2、Al23・TiO2、MgO・
Al23、MgO・Cr23、Zr23・SiO2、2
MgO・SiO2等の酸化物、TiN、ZrN、AlN
等の窒化物、AlON、SiAlONで総称される多数
の酸窒化物、SiC、Cr32、TiC、ZrC等の炭
化物、CrB、TiB2、ZrB2等のホウ化物、MoS
2、WSi2等のケイ化物が挙げられる。これらの中
で、AlNが最も適している。なぜなら、高熱伝導率と
高耐食性を兼ね備えるからであり、伝熱管としての基本
機能を損なうことなく、前述の高耐食性皮膜被覆アルミ
ニウム粒子と同様にAl23保護膜生成の足場を提供す
るのである。これらを20vol%以下に限定するのは、
これらに軟質金属であるアルミニウムのような延性を期
待することはできず、20vol%を超えると鋼管に被覆
したアルミニウムマトリックス複合材料に熱衝撃による
破壊の危険性が高まるからである。
【0027】鋼管の被覆層の厚さは1〜10mmが好ま
しい。これは、1mm未満では被覆層により腐食性のガ
スおよび溶融塩の母材金属への侵入を長期間にわたって
阻止することは困難となるからであり、また、10mm
を超えると伝熱抵抗が増して伝熱管としての特性に問題
を生じるからである。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を用いて説明する。図1〜図4は本発明のアルミニウム
マトリックス複合材料被覆鋼管を製造する過程を示し、
図5、図6は製造されたアルミニウムマトリックス複合
材料被覆鋼管を示すものである。また、図7は他の断面
形状のアルミニウムマトリックス複合材料被覆鋼管を示
すものである。
【0029】まず、表面を酸化したアルミニウム粉末を
用意する。次に、アルミニウム管の内部に鋼管を挿入し
て、この鋼管3とアルミニウム管2の間隙で構成される
空間に前記アルミニウム粉末を充填して粉末充填層5を
形成する。これを固定容器1に入れて拘束し、炉内に配
設して、真空ポンプで排気後、窒素ガスを導入し、窒化
性雰囲気とする。Alの融点を超える温度まで加熱して
所定時間保持する。この間にアルミニウム管2が溶融し
て表面酸化アルミニウム粉末の間隙に浸透する。溶浸ア
ルミニウムの一部は窒化してAlNとなり、分散相の一
部を構成する。放冷後処理物を炉内より取り出す。固定
容器1を解体してアルミニウムマトリックス複合材料被
覆鋼管8を得る。
【0030】処理温度サイクルの最高温度は670〜1
200℃とすることが好ましい。すなわち、Alの融点
以上であって、鋼管の力学的特性を損なうことのない温
度に上限を抑える必要から制限するのである。窒素ガス
圧は絶対圧力で0.01〜1MPaとする。さもない
と、Alの窒化の発熱で処理物が異常加熱されてアルミ
ニウムが噴き出したり、鋼管の変形や溶融をもたらすか
らである。アルミニウムマトリックス複合材料被覆鋼管
の断面形状は鋼管とアルミニウム管の断面形状の選択に
より定まる。すなわち、両者をともに四角管とすれば、
図5のように四角管形状のアルミニウムマトリックス複
合材料被覆鋼管8が得られ、また、両者をともに円管と
すれば、図7のように円管形状のアルミニウムマトリッ
クス複合材料被覆鋼管8が得られる。
【0031】図1〜図6に基づいて、四角管形状のアル
ミニウムマトリックス複合材料被覆鋼管の製造工程をさ
らに詳述する。図1と図2は、それぞれ、溶浸処理前の
処理物の軸に直角の方向の切断面と長手方向切断面を示
す。まず、アルミニウム製外管2をその外面形状と同一
の内面形状を有する固定容器1に収納する。固定容器1
は溶浸温度までのアルミニウム製外管2の保形と溶融A
lとの非反応性が要求される。固定容器1がないとアル
ミニウム製外管2は溶浸に有効に消費されず、多くが流
れ落ちて塊となって集積することとなる。したがって、
固定容器1の適用が好ましい。また、溶融Alが固定容
器1の内面で該容器材料と反応すると、溶浸固化後の処
理物が固定容器1と固着して分離が困難となるだけでな
く、固定容器1の繰り返し使用が困難となる。したがっ
て、該容器1は溶融Alと反応し難い材料で構成するこ
とが好ましい。例えば、Al23、ZrO2、Al23
・TiO2、MgO・Al23等の酸化物、TiB2、Z
rB2、CrB、CrB2等のホウ化物、Si34、BN
等の窒化物、SiC等の炭化物が材料として挙げられ
る。また、固定容器1を黒鉛で構成し、溶融Alと接触
する内面に上述のセラミックスを主成分とする皮膜を施
してもよい。
【0032】一方、前述のようにあらかじめ外周面にセ
ラミック皮膜4を施した鋼製内管3を用意して、これを
アルミニウム製外管2の内部に配設する。そして、両管
2と3の間隙に表面酸化アルミニウム粉末を充填するの
であるが、これに先立って、図2のように間隙端部の一
方を多孔質で弾力性のある無機材料ブランケット6aで
閉じる。それから、他端より充填を実施して表面酸化ア
ルミニウム粉末からなる粉末充填層5を形成し、充填ロ
を無機材料ブランケット6bで閉じる。これを炉内に横
にして配設し、前述のように溶浸処理を施す。
【0033】溶融Alの溶浸、固化によって、図3に示
すように、固定容器1の内部にはアルミニウムマトリッ
クス複合材料皮膜7とセラミック皮膜4付きの鋼製内管
3からなるアルミニウムマトリックス複合材料被覆鋼管
8が生成する。このとき、該被覆鋼管8は未溶浸Alを
主成分とする緻密なAl皮膜2aを有してもよい。アル
ミニウムマトリックス複合材料被覆鋼管8の外寸は固定
容器1の内寸より小さく、ほぼアルミニウム製外管2の
内径に等しいので、図3および図4に示すように両者の
間に間隙9が発生する。このため、アルミニウムマトリ
ックス複合材料被覆鋼管8は固定容器1から容易に取り
出せる。こうして、図5および図6に示すアルミニウム
マトリックス複合材料被覆鋼管8が得られる。
【0034】アルミニウム製外管2と鋼製内管3に円管
を適用すると、図7に示すように、アルミニウムマトリ
ックス複合材料皮膜7、セラミック皮膜4、鋼製内管3
からなる円管状のアルミニウムマトリックス複合材料被
覆鋼管8が得られる。また、該被覆鋼管8は未溶漫Al
を主成分とする緻密なAl皮膜2aを有してもよい。
【0035】本発明を実施する前記製造方法により、四
角管、円管に留まることなく多様な断面形状のアルミニ
ウムマトリックス複合材料被覆鋼管が得られる。長さに
ついても特に制約はない。なお、アルミニウム製外管2
と鋼製内管3は同心状に配置する必要は必ずしもない。
すなわち、アルミニウムマトリックス複合材料被覆部の
厚さは必ずしも均一である必要はない。厚さが不均一で
あっても被覆が完全であれば問題ない。
【0036】こうして得られたアルミニウムマトリック
ス複合材料被覆部の組織を図8に模式的に示す。アルミ
ニウム粒子10はアルミナ皮膜11により被覆されてい
る。該アルミナ皮膜被覆アルミニウム粒子10の周囲に
は溶浸アルミニウムの一部が窒化して生成したAlN粒
子12が分散し、両者が分散相を構成している。該分散
相を溶浸アルミニウム13が結合している。
【0037】また、表面酸化アルミニウム粉末に少量の
マグネシウム粉末を加えて混合粉末を得、これを原料粉
末として使用し、上述の工程を施してもアルミニウムマ
トリックス複合材料被覆鋼管が得られる。このアルミニ
ウムマトリックス複合材料被覆部の組織を図9に模式的
に示す。アルミニウム粒子10はアルミナ皮膜11によ
り被覆されているが、さらにその上をマグネシア皮膜1
4が覆い、2層の皮膜となっている。該2層皮膜被覆ア
ルミニウム粒子10の周囲にはAlN粒子12が分散
し、両者が分散相を構成している。該分散相を溶浸アル
ミニウム13が結合している。マグネシア皮膜14は原
料に添加したMgが加熱過程で蒸発して粉末充填層の空
隙に残存している酸素と反応してアルミナ皮膜被覆アル
ミニウム粒子10の表面に析出したものである。アルミ
ナ皮膜11とマグネシア皮膜14の界面にMgO・Al
23の複合酸化物が生成してもよく、条件によっては生
成する。該アルミニウム粒子10とAlN粒子12が分
散相を、溶浸アルミニウム13が連続相を構成してい
る。首尾良くマグネシア皮膜を生成するために、原料粉
末中に0.5〜8wt%のマグネシウムを配合すること
が好ましい。
【0038】
【実施例】(実施例1)鋼製内管として材質SUS30
4、JIS呼称20A(外径27.2mm、内径21.
6mm)、長さ550mmの円管を採用した。この管の
外面に水ガラスをバインダーとするBN系塗布剤を塗布
して乾燥し、膜厚10〜20μmのBN−SiO2を主
成分とするセラミック皮膜を施した。アルミニウム製外
管としてJIS記号A6063TD、外径40mm、内
径37mm、長さ500mmの円管を採用した。固定容
器として材質黒鉛、内径40.2mm、外径100m
m、長さ550mmの円管を採用した。
【0039】3つの円管を内側より、鋼製内管、アルミ
ニウム製外管、固定容器の順に同心円をなすように配設
し、一端を内径27.2mm、外径37mm、厚さ6m
mのムライト製の無機材料ブランケットを鋼製内管とア
ルミニウム製外管の間に配して塞ぎ、これを下端となる
ように立てた。この上端より、表面酸化アルミニウム粉
末を上端部6mmを残して充填した。該粉末の組成は9
3.5wt%Al、6.5wt%Al23、粒度は−7
5μmが98.4%である。充填量は355gであっ
た。上端を内径27.2mm、外径37mm、厚さ6m
mのムライト製の無機材料ブランケットで塞いだ。これ
を横にして雰囲気炉に配設した。
【0040】まず、常温で真空排気して窒素ガスと置換
した。ガス圧力を絶対圧で0.11MPaに保持しつ
つ、10℃/minの昇温速度で800℃まで加熱し、7
Hr、800℃で保持した。こののち、電源を切って放
冷した。炉から取り出した固定容器より内容物を引き出
し、Alマトリックス複合材料被覆鋼管が成形出来てい
ることを確認した。両端の無機材料ブランケットを除去
し、重量測定をしたところ、被覆部に3.80wt%の
重量増加が認められた。これはAlの窒化によるもので
あり、被覆部の組成は86.8wt%Al、9.2wt
%AlN、4.0wt%Al23と推定された。外径は
37.4mmであり、これより、嵩密度2.28g/c
c、気孔率18.0%と推定された。端部を50mm切
断して1μm以下のAlN粒子を分散相とし、アルミニ
ウムを連続相とすることがわかった。また、皮膜付アル
ミニウム粒子は53.0vol%、AlN粒子は7.8vol
%が占めることがわかった。
【0041】この管を管状炉に配設して腐食性高温ガス
と接触させて耐食試験を行った。すなわち、大気雰囲気
で加熱して管外雰囲気温度を700℃とする一方、鋼製
内管に空気を流通させて管内温度を500℃に制御し、
温度制御が安定したところで、外部雰囲気を10%
2、20%H2O、1000ppmHCl、残部N2の雰囲
気に切り替えた。この腐食性雰囲気に前記被覆管を60
0Hr、晒した。放冷後、Alマトリックス複合材料被
覆鋼管を取り出して観察した。外面に変色が見られたが
脆化は認められず、重量変化はなく、極めて健全であっ
た。
【0042】(実施例2)鋼製内管として材質SUS3
04、JIS呼称20A(外径27.2mm、内径2
1.6mm)、長さ550mmの円管を採用した。この
管の外面に水ガラスをバインダーとするBN系塗布剤を
塗布して乾燥し、膜厚10〜20μmのBN−SiO2
を主成分とするセラミック皮膜を施した。アルミニウム
製外管としてJIS記号A6063TD、外径40m
m、内径37mm、長さ500mmの円管を採用した。
固定容器として材質黒鉛、内径40.2mm、外径10
0mm、長さ550mmの円管を採用した。
【0043】3つの円管を内側より、鋼製内管、アルミ
ニウム製外管、固定容器の順に同心円をなすように配設
し、一端を内径27.2mm、外径37mm、厚さ6m
mのムライト製の無機材料ブランケットを鋼製内管とア
ルミニウム製外管の間に配して塞ぎ、これを下端となる
ように立てた。この上端より、原料粉末を上端部6mm
を残して充填した。該粉末は表面酸化アルミニウム粉末
を98wt%、金属マグネシウム粉末を2wt%の割合
で混合した混合粉末である。そのうち、表面酸化アルミ
ニウム粉末の組成は93.5wt%Al、6.5wt%
Al23、粒度は−75μmが98.4%である。充填
量は360gであった。上端を内径27.2mm、外径
37mm、厚さ6mmのムライト製の無機材料ブランケ
ットで塞いだ。これを横にして雰囲気炉に配設した。
【0044】まず、常温で真空排気して窒素ガスと置換
した。ガス圧を絶対圧で0.11MPaに保持しつつ、
10℃/minの昇温速度で700℃まで加熱し、7H
r、700℃で保持した。こののち、電源を切って放冷
した。炉から取り出した固定容器より内容物を引き出
し、Alマトリックス複合材料被覆鋼管が成形出来てい
ることを確認した。両端の無機材料ブランケットを除去
し、重量測定をしたところ、被覆部に1.6wt%の重
量増加が認められた。これはAlの窒化とMgの酸化に
よるものであり、被覆部の組成は92.6wt%Al、
1.5wt%AlN、3.9wt%Al23、2.0w
t%MgOと准定された。外径は37.2mmであり、
これより、嵩密度2.38g/cc、気孔率12.9%
と推定された。端部を50mm切断して顕微鏡観察材料
を作製し、EPMAを使用して組織観察をしたところ、
厚さ0.5〜1μmのAl23皮膜と、さらにその上に
形成された厚さ5μm以下のMgO皮膜に覆われたアル
ミニウム粒子(粒径80μm以下)と粒径1μm以下の
AlN粒子を分散相とし、アルミニウムを連続相とする
ことがわかった。また、皮膜付アルミニウム粒子は5
3.6vol%、AlN粒子は2.0vol%を占めることが
わかった。
【0045】この管を管状炉に配設して腐食性高温ガズ
と接触させて耐食試験を行った。すなわち、大気雰囲気
で加熱して管外雰囲気温度700℃とする一方、鋼製内
管に空気を流通させて管内温度を500℃に制御し温度
制御が安定したところで、外部雰囲気を10%O2、2
0%H2O、1000ppmHCl、残部N2の雰囲気に切
り替えた。この腐食性雰囲気に前記被覆管を600H
r、晒した。放冷後、Alマトリックス複合材料被覆鋼
管を取り出して観察した。外面に変色が見られたが脆化
は認められず、重量変化はなく、極めて健全であった。
【0046】(比較例1)鋼管として材質SUS30
4、JIS呼称20A(外径27.2mm、内径21.
6mm)、長さ700mmの円管を採用した。この管を
管状炉に配設して腐食性高温ガスと接触させて耐食試験
を行った。すなわち、大気雰囲気で加熱して管外雰囲気
温度700℃とする一方、鋼製内管に空気を流通させて
管内温度を500℃に制御し温度制御が安定したところ
で、外部雰囲気を10%O2、20%H2O、1000pp
mHCl、残部N2の雰囲気に切り替えた。この腐食性雰
囲気に前記被覆管を600Hr、晒した。放冷後、鋼管
を取り出して観察したところ、全面にわたって顕著な減
肉が認められた。
【0047】(比較例2)鋼管として材質SUS30
4、JIS呼称20A(外径27.2mm、内径21.
6mm)、長さ700mmの円管を採用した。この管の
外面に水ガラスをバインダーとするBN系塗布剤を塗布
して乾燥し、膜厚10〜20μmのBN−SiO2を主
成分とするセラミック皮膜を施した。この管を管状炉に
配設して腐食性高温ガスと接触させて耐食試験を行っ
た。すなわち、大気雰囲気で加熱して管外雰囲気温度7
00℃とする一方、鋼製内管に空気を流通させて管内温
度を500℃に制御し温度制御が安定したところで、外
部雰囲気を10%O2、20%H2O、1000ppmHC
l、残部N2の雰囲気に切り替えた。この腐食性雰囲気
に前記被覆管を600Hr、晒した。放冷後、鋼管を取
り出して観察したところ、剥離と減肉が多数個所、認め
られた。
【0048】(比較例3)鋼管として材質SUS30
4、JIS呼称20A(外径27.2mm、内径21.
6mm)、長さ700mmの円管を採用した。この管の
外面にポリカルボシラン系塗布剤の塗布と乾燥を5回線
り返してのち、800℃、窒素雰囲気で1Hr焼成し
た。こうして、膜厚80〜100μmのSiC皮膜を施
した。この管を管状炉に配設して腐食性高温ガスと接触
させて耐食試験を行った。すなわち、大気雰囲気で加熱
して管外雰囲気温度700℃とする一方、鋼製内管に空
気を流通させて管内温度を500℃に制御し温度制御が
安定したところで、外部雰囲気を10%O2、20%H2
O、1000ppmHCl、残部N2の雰囲気に切り替え
た。この腐食性雰囲気に前記被覆管を600Hr、晒し
た。放冷後、鋼管を取り出して観察したところ、剥離と
減肉が多数個所、認められた。
【0049】以上のように、鋼管の外面に、アルミニウ
ムマトリックス複合材料を被覆した2つの実施例では、
被覆部および鋼管にガス腐食が認められないのに対し
て、アルミニウムマトリックス複合材料を被覆しなかっ
た3つの比較例では、表面にセラミック皮膜を施したか
どうかにかかわらず、ガス腐食が進行した。
【0050】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、鋼管の外
面に、アルミニウムマトリックス複合材料を被覆するこ
とによって鋼管の腐食を防止できるので、熱交換器用伝
熱管の寿命を大幅に延ばすことができる。また、高温水
蒸気の回収が可能となるので、熱交換器の熱効率の上昇
がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアルミニウムマトリックス複合材料被
覆鋼管の製造方法における溶浸処理前の処理物の断面正
面図である。
【図2】上記溶浸処理前の処理物の断面側面図である。
【図3】本発明のアルミニウムマトリックス複合材料被
覆鋼管の製造方法における溶浸処理後の処理物の断面正
面図である。
【図4】上記溶浸処理後の処理物の断面側面図である。
【図5】本発明のアルミニウムマトリックス複合材料被
覆鋼管の断面正面図である。
【図6】上記アルミニウムマトリックス複合材料被覆鋼
管の断面側面図である。
【図7】本発明の他の実施の形態によるアルミニウムマ
トリックス複合材料被覆鋼管の断面正面図である。
【図8】アルミニウムマトリックス複合材料被覆部の組
織の模式的断面図である。
【図9】他のアルミニウムマトリックス複合材料被覆部
の組織の模式的断面図である。
【符号の説明】
1 固定容器 2 アルミニウム管(アルミニウム製外管) 2a Al皮膜 3 鋼管(鋼製内管) 4 セラミック皮膜 5 表面酸化アルミニウム粉末充填層 7 アルミニウムマトリックス複合材料皮膜 8 アルミニウムマトリックス複合材料被覆鋼管 10 アルミニウム粒子 11 アルミナ皮膜 12 AlN粒子 13 溶浸アルミニウム 14 マグネシア皮膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3H111 AA01 BA03 BA04 CA53 CB05 CB08 CB14 CB18 DA08 DA11 DB09 DB22 4K018 AA15 AB01 AB03 AC03 BC28 JA25 KA23 4K044 AA02 AB03 AB09 BA10 BA12 BA13 BA14 BA18 BA19 BB01 BB11 BC02 BC11 CA44 CA53

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Al23、MgO、MgO・Al23
    Mg32の中から選ばれた1種または複数の化合物で被
    覆されたアルミニウム粒子が40〜85vol%を占め、
    金属アルミニウムが連続相を構成する層で鋼管の外面が
    被覆されてなることを特徴とするアルミニウムマトリッ
    クス複合材料被覆鋼管。
  2. 【請求項2】 鋼管の被覆層の厚さが1〜10mmであ
    ることを特徴とする請求項1記載のアルミニウムマトリ
    ックス複合材料被覆鋼管。
  3. 【請求項3】 Al23、MgO、MgO・Al23
    Mg32の中から選ばれた1種または複数の化合物で被
    覆されたアルミニウム粒子が40〜85vol%を占め、
    金属アルミニウムが連続相を構成する被覆層を外面に有
    する鋼管であって、該被覆層と鋼管の間にBNを20w
    t%以上含む皮膜を施したことを特徴とするアルミニウ
    ムマトリックス複合材料被覆鋼管。
  4. 【請求項4】 鋼管の被覆層の厚さが1〜10mm、皮
    膜の厚さが5〜200μmであることを特徴とする請求
    項3記載のアルミニウムマトリックス複合材料被覆鋼
    管。
  5. 【請求項5】 任意の切断面に現れるアルミニウム粒子
    の粒径が500μm以下であってその皮膜の厚さが0.
    5〜10μmであることを特徴とする請求項1から請求
    項4のいずれか一に記載のアルミニウムマトリックス複
    合材料被覆鋼管。
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EP01945785A EP1306469A1 (en) 2000-07-24 2001-07-03 Steel pipe coated with composite material and method for production thereof
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1906127A3 (en) * 2006-09-29 2009-05-06 International Truck Intellectual Property Company, LLC. Corrosion resistant bi-metal charge air cooler
CN102601372A (zh) * 2012-03-22 2012-07-25 华南理工大学 一种强化冷凝传热管及其制备方法

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EP1906127A3 (en) * 2006-09-29 2009-05-06 International Truck Intellectual Property Company, LLC. Corrosion resistant bi-metal charge air cooler
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