JP2002038166A - 燃料組成物 - Google Patents

燃料組成物

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JP2002038166A
JP2002038166A JP2000205482A JP2000205482A JP2002038166A JP 2002038166 A JP2002038166 A JP 2002038166A JP 2000205482 A JP2000205482 A JP 2000205482A JP 2000205482 A JP2000205482 A JP 2000205482A JP 2002038166 A JP2002038166 A JP 2002038166A
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ether
alcohol
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butyl
tert
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JP2000205482A
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Kenichi Tsuchikawa
賢一 土川
Kazuhiro Hayashi
和広 林
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JENESU KK
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JENESU KK
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    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10LFUELS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; NATURAL GAS; SYNTHETIC NATURAL GAS OBTAINED BY PROCESSES NOT COVERED BY SUBCLASSES C10G, C10K; LIQUEFIED PETROLEUM GAS; ADDING MATERIALS TO FUELS OR FIRES TO REDUCE SMOKE OR UNDESIRABLE DEPOSITS OR TO FACILITATE SOOT REMOVAL; FIRELIGHTERS
    • C10L1/00Liquid carbonaceous fuels
    • C10L1/02Liquid carbonaceous fuels essentially based on components consisting of carbon, hydrogen, and oxygen only
    • C10L1/023Liquid carbonaceous fuels essentially based on components consisting of carbon, hydrogen, and oxygen only for spark ignition

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  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来の車両の内燃機関にそのまま使用できて、
かつ低公害である、新規な燃料組成物を提供する。 【解決手段】実質的に、分岐脂肪族エーテルを含むエー
テルのみからなる、燃料組成物あるいは、実質的に、エ
ーテルと分岐状脂肪族アルコールとのみからなり、前記
エーテルとして分岐状脂肪族エーテルを含む、燃料組成
物とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な燃料組成物
に関し、特に、車両用の燃料組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、石油資源の枯渇と、石油消費によ
る地球環境の悪化から、燃料資源としての石油から脱す
ることが課題となってきている。特に、ガソリンやディ
ーゼル燃料等の車両用燃料は、世界的にも石油の最も大
きな消費項目の一つであるとともに、これらの車両用燃
料の消費によって排出される排気ガスは、大気汚染の大
きな要因となっている。
【0003】ガソリンやディーゼル燃料に替わる代替燃
料は各種検討されている。しかしながら、現在車両に搭
載されているエンジン及び燃料供給系にはそのまま使用
できず、新規なエンジン系列を必要とすることが多く、
また、車両走行において燃費等の点で問題もある。これ
らの理由から、実用化されている代替燃料はほとんどな
いのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、こういった
車両用燃料における状況下、従来の車両の内燃機関にそ
のまま使用できて、かつ低公害である、新規な燃料組成
物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した課題
を解決するための手段として、以下の燃料組成物を提供
する。すなわち、本発明は、実質的に、分岐脂肪族エー
テルを含むエーテルのみからなる、燃料組成物を提供す
る。また、本発明は、実質的に、エーテルと分岐脂肪族
アルコールとのみからなり、前記エーテルとして分岐脂
肪族エーテルを含む、燃料組成物を提供する。また、本
発明は、前記エーテルとして、さらに、脂肪族エーテル
を含む、前記燃料組成物も提供する。本発明によれば、
いわゆるガソリン成分を含有しなくても、従来の車両に
適用して車両走行可能であり、かつ低公害性の燃料組成
物となっている。
【0006】 〔発明の詳細な説明〕 以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。本
発明の燃料組成物は、実質的に、以下の構成成分
(a)、あるいは(a)および(b)のみからなること
を特徴とする。 (a)分岐脂肪族エーテルを含むエーテル (b)分岐脂肪族アルコールを含むアルコール すなわち、本燃料組成物は、いわゆるガソリンやディー
ゼル燃料の主成分である炭化水素を含有していない。か
かる燃料組成物によれば、従来のガソリン用内燃機関や
ディーゼル内燃機関にそのまま適用でき、しかも、内燃
機関からの排ガス中の一酸化炭素、ハイドロカーボン、
窒素酸化物、イオウ酸化物を低減することができる。さ
らに、本燃料組成物によれば、エンジン(特に、ガソリ
ンエンジン)に適用して良好な燃焼性能および出力性能
を発揮することができる。
【0007】本明細書において、エーテルとは、R−O
−R’(ただし、R及びR’は、それぞれ炭化水素基で
ある。)の一般式で表される化合物である。ここに、本
燃料組成物に含有される分岐脂肪族エーテルは、前記R
及びR’のうち、少なくとも一つの炭化水素基が、分岐
脂肪族炭化水素基であればよい。したがって、R及び
R’の双方が、分岐脂肪族炭化水素基であってもよい。
かかる分岐脂肪族炭化水素基としては、アルキル基、ア
ルケニル基、アルキニル基等を用いることもできるが、
好ましくは、炭素数が3以上のアルキル基であり、より
好ましくは炭素数が4以上のアルキル基である。また、
かかる分岐脂肪族炭化水素基は、炭素数が10以下であ
ることが好ましく、より好ましくは7以下である。さら
に、当該分岐アルキル基における合計の炭素数が4以上
8以下であることが好ましい。
【0008】かかる分岐脂肪族炭化水素基としては、イ
ソプロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、te
rt−ブチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル
基、イソヘキシル基アルコール等である。また、好まし
い分岐脂肪族炭化水素基を有するエーテルとしては、ジ
イソプロピルエーテル、メチルtert−ブチルエーテ
ル、エチルtert−ブチルエーテル、イソプロピルt
ert−ブチルエーテル等を挙げることができる。特
に、燃料組成物にオクタン価を付与することのできるエ
ーテルとして、オクタン価(JIS K2880のリサ
ーチオクタン価をいう。)が90以上であることが好ま
しく、より好ましくは100以上である。かかるオクタ
ン価を有するエーテルとしては、例えば、メチルter
t−ブチルエーテル、エチルtert−ブチルエーテ
ル、イソプロピルtert−ブチルエーテルであり、特
に好ましくは、メチルtert−ブチルエーテルであ
る。これらの、分岐脂肪族エーテルは、1種あるいは2
種以上を組み合わせて使用することができる。
【0009】本燃料組成物に含有されるエーテルとして
は、上記した分岐脂肪族エーテルの他に、酸素原子に結
合する二つの炭化水素基が、直鎖状脂肪族炭化水素基、
脂環式脂肪族炭化水素基、及び芳香族炭化水素基のうち
のいずれか1種である、その他のエーテルを含めること
ができる。かかる炭化水素基は、好ましくは、直鎖状脂
肪族炭化水素基および脂環式炭化水素基であり、より好
ましくはアルキル基および/またはシクロアルキル基で
ある。なお、燃焼性の観点からは、直鎖状脂肪族炭化水
素基は、炭素数が3以下のアルキル基であることが好ま
しく、さらに炭素数が2以下のアルキル基であることが
好ましい。かかるその他のエーテルとしては、具体的に
は、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、及びジブ
チルエーテルを挙げることができる。
【0010】本燃料組成物には、アルコールを含有する
ことが好ましい。本明細書において、アルコールとは、
R−OH(ただし、Rは、炭化水素基である。)の一般
式で表されるアルコールである。ここに、本燃料組成物
に特に含有される分岐脂肪族アルコールは、前記Rが、
分岐を有する脂肪族炭化水素基、好ましくは分岐を有す
るアルキル基である。かかる分岐アルキル基としては、
炭素数が3以上8以下のアルキル基であることが好まし
く、より好ましくは、炭素数が4以上6以下のアルキル
基である。具体的には、イソプロピルアルコール、イソ
ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、ter
t−ブチルアルコール、イソペンチルアルコール、ネオ
ペンチルアルコール、tert−ペンチルアルコール、
イソヘキシルアルコール、2−エチルヘキシルアルコー
ル、3−メチル−1−ブチルアルコール、4−メチル−
2−ペンチルアルコール等である。好ましくは、イソプ
ロピルアルコール、イソブチルアルコール、sec−ブ
チルアルコール、tert−ブチルアルコール、ネオペ
ンチルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール等で
ある。特に好ましくは、tert−ブチルアルコール、
イソブチルアルコール、及びsec−ブチルアルコー
ル、のうちのいずれか1種以上である。これらの分岐脂
肪族アルコールは、1種あるいは2種以上を組み合わせ
て使用することができる。
【0011】本燃料組成物に用いる分岐脂肪族アルコー
ルとしては、前記リサーチオクタン価が100以上であ
るアルコールを用いることが好ましい。
【0012】また、分岐脂肪族アルコール以外のアルコ
ールとしては、直鎖状脂肪族アルコールを用いることも
できる。例えば、n−プロパノール、n−ブタノール、
n−ペンタノール、n−ヘキサノール等である。なお、
メタノールを含有しないことが好ましい。メタノールを
含有しないことにより、ゴム類に対する膨潤性が抑制さ
れ、従来の内燃機関や車両により良好に適用することが
できる。
【0013】本燃料組成物においては、実質的に、エー
テルとアルコールとのみからなる。すなわち、炭化水素
類を含有しない。ただし、「実質的に、エーテルとアル
コールとのみからなる」とは、本燃料組成物に用いるエ
ーテルとアルコール中に不純物等あるいは添加物として
含まれることのあるその炭化水素類等の他の化合物を含
有することを許容するものである。
【0014】上記したエーテル及びアルコールからそれ
ぞれ1種あるいは2種類以上を組み合わせることによ
り、本燃料組成物を得ることができる。アルコール及び
エーテル成分をJIS K2258に基づく蒸気圧(3
7.8℃)が、30kPa以上となるように配合するこ
とにより、車両用の内燃機関に燃料として適用できる燃
料組成物が提供される。本燃料組成物の蒸気圧が30k
Pa以上であれば、良好なエンジン始動性が得られるか
らである。30kPa/101.3kPa(約30%)
未満であると、気相中に含まれる引火性ガスが少なすぎ
てエンジンの始動性に影響するからである。好ましく
は、当該蒸気圧の上限は、100kPa以下であること
が好ましい。また、本燃料組成物の前記リサーチオクタ
ン価が100以上とすることにより、より好ましい車両
用の内燃機関用燃料組成物が提供される。また、本燃料
組成物を構成するエーテル及びアルコールの炭化水素基
が、炭素数が1〜6、好ましくは、1〜5の範囲のう
ち、3種類以上の炭素数の炭化水素基を含有するよう
に、エーテル及びアルコールを組み合わせることが好ま
しい。さらに好ましくは、炭素数1〜5(より好ましく
は炭素数1〜4)の炭化水素基をそれぞれ有するよう
に、エーテル及びアルコールを組み合わせるようにす
る。
【0015】特に、上記エーテル成分のうち、分岐脂肪
族エーテルとして、メチルtert−ブチルエーテル
(MTBE)を単独で、あるいは、MTBEとジイソプ
ロピルエーテルとを組み合わせて使用するのが好まし
い。かかる分岐脂肪族エーテルにその他のエーテルとし
て、ジエチルエーテルを組み合わせることが好ましい。
具体的には、MTBEとジエチルエーテル、及び、MT
BEとジイソプロピルエーテルとジエチルエーテル、の
組合せが好ましい。さらに、これらのエーテルに対し、
分岐脂肪族アルコールとしては、ノッキングを防止する
ために、発火点の高い(例えば、400℃以上)のアル
コールを用いることが好ましい。かかるアルコールとし
ては、tert−ブチルアルコール、イソブチルアルコ
ール、及びsec−ブチルアルコールであり、より好ま
しくは、tert−ブチルアルコールである。以上のこ
とから、本発明の燃料組成物は、実質的に、イソブチル
アルコール、sec−ブチルアルコール、及びtert
−ブチルアルコールからなる群から選択される1種以上
のアルコールと、メチルtert−ブチルエーテル、ジ
イソプロピルエーテル、及びジエチルエーテルからなる
群から選択される少なくともメチルtert−ブチルエ
ーテルを含む1種以上のエーテルとのみから構成するこ
とが好ましい。
【0016】また、本燃料組成物におけるエーテルとア
ルコールとの比率(重量比)は、30:70〜95:5
の範囲であることが好ましい。エーテルが30重量%未
満では、蒸気圧が低く、また、エーテルが95重量%を
超え、アルコールが5重量%未満となると、好ましい蒸
留性状を得られ難くなるからである。より好ましくは、
40:60〜80:20の範囲である。特に、ジイソプ
ロピルエーテルとMTBEをエーテルとして用い、te
rt−ブチルアルコールをアルコールとして用いる場合
には、エーテルとアルコールとの重量比率は、30:7
0〜80:20であることが好ましく、ジイソプロピル
エーテル20〜30重量%、MTBE5〜60重量%、
tert−ブチルアルコール10〜75重量%とするこ
とがより好ましい。また、ジイソプロピルエーテル30
重量%、MTBE5〜20重量%、tert−ブチルア
ルコール50〜65重量%とすることがさらに好まし
く、特に好ましくは、ジイソプロピルエーテル30重量
%、MTBE20重量%、tert−ブチルアルコール
50重量%とする。
【0017】また、ジエチルエーテルとMTBEをエー
テルとして用い、tert−ブチルアルコールをアルコ
ールとして用いる場合には、エーテルを全体を95重量
%以下とするのが好ましい。エーテルが95重量%を超
え、アルコールが5重量%未満となると、好ましい蒸留
性状を得られ難くなるからである。また、エーテルを全
体の95重量%以下とし、残部をtert−ブチルアル
コールとする場合、ジエチルエーテルを全体の15〜3
0重量%、MTBEの全体の65〜80重量%の範囲で
配合することが好ましい。
【0018】また、ジエチルエーテルとMTBEをエー
テルとして用い、アルコールとして、イソブチルアルコ
ールおよび/またはsec−ブチルアルコールを用いる
場合には、ジエチルエーテルを3〜10重量%、MTB
Eを70〜90重量%、イソブチルアルコールおよび/
またはsec−ブチルアルコールを残部とするのが好ま
しく、より好ましくは、ジエチルエーテルを5重量%、
MTBEを75重量%、イソブチルアルコールおよび/
またはsec−ブチルアルコールを20重量%とする。
特に好ましくは、ジエチルエーテルを5重量%、MTB
Eを75重量%、イソブチルアルコールを20重量%と
する。
【0019】また、エーテルとして、MTBEとジイソ
プロピルエーテルとを用い、アルコールとして、イソブ
チルアルコールおよび/またはsec−ブチルアルコー
ルを用いる場合、エーテルとアルコールの重量比率は、
90:10であることが好ましい。また、MTBEは6
0〜70重量%であり、ジイソプロピルエーテルは30
〜20重量%であり、イソブチルアルコールおよび/ま
たはsec−ブチルアルコールは10重量%であること
が好ましい。
【0020】さらに、エーテルとして、MTBEとジイ
ソプロピルエーテルとジエチルエーテルを用い、アルコ
ールとして、イソブチルアルコールおよび/またはse
c−ブチルアルコールを用いる場合は、MTBEとジイ
ソプロピルエーテルとからなる組成群とイソブチルアル
コールおよび/またはsec−ブチルアルコールとジエ
チルエーテルからなる組成群との重量比率は、90:1
0であることが好ましい。また、MTBEは60〜70
重量%であり、ジイソプロピルエーテルは30〜20重
量%であり、イソブチルアルコールおよび/またはse
c−ブチルアルコール及びジエチルエーテルからなる群
は10重量%であることが好ましく、特に、イソブチル
アルコールおよび/またはsec−ブチルアルコールが
7重量%であり、ジエチルエーテルが3重量%であるこ
とが好ましい。
【0021】本燃料組成物のJIS K2258に基づ
いて得られる蒸気圧は、30kPa以上90kPa以下
であることが好ましい。90kPaを超えると気相中の
酸素濃度が相対的に低くなるため燃焼性が低下するから
である。より好ましくは(特に、ガソリンの場合)、3
0kPa以上78kPa以下である。さらに、本燃料組
成物は、従来のガソリンと異なる蒸留性状を呈する。特
に、JIS K2254.4に基づく蒸留性状におい
て、50%留出温度が、60℃以上であることが好まし
い。より好ましくは、65℃以上であり、さらに好まし
くは、69℃以上である。また、上限は、好ましくは、
110℃以下である。また、90%留出温度は、75℃
以上であることが好ましく、より好ましくは80℃以上
である。特に、50%留出温度が65℃以上であり、9
0%留出温度が75℃以上であることが好ましい。ま
た、50%留出温度が75℃以下であり、90%留出温
度が83℃以下であることが好ましい。また、JIS
K2265.4に基づく引火点は、−40℃以上−15
℃以下であることが好ましい。また、発火点は250℃
以上であることが好ましい。
【0022】本燃料組成物は、内燃機関における燃焼ガ
ス中の一酸化炭素、ハイドロカーボン、窒素酸化物、イ
オウ酸化物の含有量を顕著に低減することができる。こ
れは、本燃料組成物中に従来のガソリン由来成分を含有
しないことに基づくものである。
【0023】さらに、本燃料組成物について、配合する
アルコールとエーテルの各分子式を構成する炭素数、水
素数及び酸素数に配合重量比を乗じ、合計することによ
り、平均分子式を求めた場合、当該平均分子式は、以下
の式により、平均分子式を求めた場合、C4〜88〜12
1〜3であることが好ましく、より好ましくは、C4〜 6
9〜121〜2であることが好ましい。また、平均分子
量の範囲は、70以上95以下であることが好ましく、
より好ましくは、75以上90以下である。
【0024】本発明の燃料組成物によれば、さらに、従
来のガソリンと混合して新規な燃料組成物を提供でき
る。ガソリンとの配合比は特に限定しないが、好ましく
は、50重量%以上が本燃料組成物となるように配合す
る。
【0025】本発明の燃料組成物は、車両の燃料として
好ましく使用でき、特に、車両(ガソリンエンジン及び
ディーゼルエンジン)の燃料として好ましく使用できる
が、従来ガソリンを使用する各種産業用の車両により好
ましく使用できる。さらに、従来のガソリンを使用す
る、船舶、航空機等の車両以外の輸送機にも用いること
ができる。また、従来のガソリンを使用する発電機、加
熱器等の各種機器にも用いることができる。
【0026】
【実施例】以下、本発明を具体化した実施例について説
明する。なお、本発明は以下の実施例に限定されるもの
ではない。 (実施例1)本実施例では、本燃料組成物につき、車両
の走行性を確認した。表1に示す配合に基づいて、試験
組成物1〜7の燃料組成物を調製し、総排気量1600
cc、ガソリンエンジンを有する車両の燃料として使用
し、時速60kmまで加速し、当該速度で一定時間の走
行試験を実施した。
【0027】
【表1】 走行試験の結果は、いずれの試験組成物1〜7を燃料と
しても、発進から時速60kmまでの加速時、及び時速
60kmでの走行時においてもノッキング等の問題なく
良好に走行が可能であった。
【0028】(実施例2)実施例1において調製した組
成物1(MTBE:ジイソプロピルエーテル:tert
−ブチルアルコール(20:30:50)につき、その
蒸留性状(JISK2254.4)、蒸気圧(JIS
K2258)、及び引火点(JIS K2265.4)
について試験した結果を表2に示す。
【表2】 表2に示すように、本組成物1の10%留出温度は6
5.5℃であり、50%留出温度は69.0℃であり、
90%留出温度は78.5℃であり、終点は120℃で
あった。初留から終点までの温度範囲(60℃〜120
℃)は、60℃であった。
【0029】(実施例3)表3に示す配合に基づいて組
成物8〜12を調製し、総排気量1590cc、ガソリ
ンエンジン車(シビック1600si5speed、Z
Cエンジン、:DOHC)に燃料として使用して、馬力
を測定した。測定は、測定機器として、シャーシーダイ
ナモメーター BOSCH社製)を用い、時速220k
mにまで加速し、得られた最大馬力を、本実施例におけ
る馬力とした。対照として市販のレギュラーガソリンを
使用して、同様の条件で馬力を測定した。なお、いずれ
の組成物8〜12においても、馬力測定のための走行状
態は良好であった。結果を表3に併せて示す。
【0030】
【表3】 表3に示すように、レギュラーガソリンの116.96
psに対し、92.48〜121.04psであり、い
ずれの組成物においても良好な馬力測定結果が得られ
た。
【0031】(実施例4)実施例3で調製した組成物8
及び9について、総排気量1600cc、ガソリンエン
ジン車に燃料として使用して、その排気ガスを採取し、
排ガス分析を行った。なお、排気ガスの採取は、各組成
物を燃料として燃焼させたアイドリング状態のガスをテ
ドラーバッグで捕集した。なお、排気ガスは、触媒を通
過させないで捕集した。採取したガスにつき、N2
2、CO、CO2について、ガスクロマトグラフ法
((株)島津製作所製 GC−14B(検出器:TC
D))により測定した。ハイドロカーボンについては、
炭化水素計((株)島津製作所製 HCM−1B)で測
定した。また、SOX及びNOXについては、それぞれJ
ISK0103及びJIS K0104に準じて測定し
た。対照として、市販のガソリンを用いて、同様の条件
で排気ガスを採取して分析を行った。結果を表4に示
す。
【0032】
【表4】 表4に示すように、組成物8の排気ガスでは、一酸化炭
素、ハイドロカーボン、窒素酸化物、硫黄酸化物が、市
販のガソリンの排気ガスに比較して著しく低下してい
た。また、組成物9の排気ガスでは、一酸化炭素、二酸
化炭素、窒素酸化物、硫黄酸化物の減少が特に顕著であ
った。
【0033】
【発明の効果】本発明によれば、従来のガソリン車にそ
のまま使用できて、かつ低公害である、新規な燃料組成
物を提供することができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的に、分岐脂肪族エーテルを含むエー
    テルのみからなる、燃料組成物。
  2. 【請求項2】実質的に、分岐脂肪族エーテルを含むエー
    テルと、分岐脂肪族アルコールを含むアルコールとのみ
    からなる、燃料組成物。
  3. 【請求項3】前記分岐脂肪族エーテルは、メチルter
    t−ブチルエーテルを含む、請求項2記載の燃料組成
    物。
  4. 【請求項4】前記分岐脂肪族アルコールは、tert−
    ブチルアルコールを含む、請求項2又は3記載の燃料組
    成物。
  5. 【請求項5】実質的に、ジイソプロピルエーテルと、メ
    チルtert−ブチルエーテルと、tert−ブチルア
    ルコールとのみからなる、燃料組成物。
  6. 【請求項6】実質的に、ジエチルエーテルと、メチルt
    ert−ブチルエーテルと、tert−ブチルアルコー
    ルとのみからなる、燃料組成物。
  7. 【請求項7】実質的に、イソブチルアルコールおよび/
    またはsec−ブチルアルコールと、ジイソプロピルエ
    ーテルと、ジエチルエーテルと、メチルtert−ブチ
    ルエーテルとのみからなる、燃料組成物。
  8. 【請求項8】実質的に、イソブチルアルコールおよび/
    またはsec−ブチルアルコールと、ジエチルエーテル
    と、メチルtert−ブチルエーテルとのみからなる、
    燃料組成物。
  9. 【請求項9】実質的に、イソブチルアルコール、sec
    −ブチルアルコール、及びtert−ブチルアルコール
    からなる群から選択される1種以上のアルコールと、メ
    チルtert−ブチルエーテル、ジイソプロピルエーテ
    ル、及びジエチルエーテルからなる群から選択される少
    なくともメチルtert−ブチルエーテルを含む1種以
    上のエーテルとのみからなる、燃料組成物。
JP2000205482A 2000-05-16 2000-07-06 燃料組成物 Pending JP2002038166A (ja)

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