JP2002037199A - 保持機構 - Google Patents

保持機構

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JP2002037199A
JP2002037199A JP2000223960A JP2000223960A JP2002037199A JP 2002037199 A JP2002037199 A JP 2002037199A JP 2000223960 A JP2000223960 A JP 2000223960A JP 2000223960 A JP2000223960 A JP 2000223960A JP 2002037199 A JP2002037199 A JP 2002037199A
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restraining
holding
deployment
holding mechanism
holding rod
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Yasushi Mori
康 森
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 展開構造物を保持する保持機構の高さを低く
し、収納スペースを増加させて打ち上げ等の飛翔中の加
速度による展開構造物に発生する外力により、発生する
モーメント荷重を低減することができ、しかも取付け幅
を広げることで空間航行体に作用する荷重も低減するこ
とができる。 【解決手段】 高強度かつ可撓性を有する拘束物からな
り、かつ展開構造物2を拘束する保持ロッド4と、保持
ロッド4による展開構造物2の拘束力の方向を変化させ
るように回転自在に設置されたプーリー25と、保持ロ
ッド4による展開構造物2の拘束を解除し、かつ衝撃緩
和緩衝材13を介して衛星構体1上で略横向きに取付け
られた火工品10とを有するように保持機構を構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、保持機構に係り、
詳しくは、例えば、宇宙往還機や人工衛星等いわゆる空
間航行体に搭載された大型展開アンテナや太陽電池パド
ル等の展開構造物を保持する保持機構において、保持機
構の薄型化による展開構造物の収納容積の向上や空間航
行体へ作用する荷重の低減を目的とした保持機構の改善
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7はロケットにより人工衛星が打ち上
げられる際に搭載物が折り畳まれて収納されている様子
を示す図である。図7において、101は衛星構体であ
り、102は衛星構体101の側面側に折り畳まれた状
態の展開が必要な展開構造物であり、105は衛星構体
101に対して展開構造物2の最も外側の露出面に配置
されたキャップである。
【0003】図8は宇宙において保持機構の拘束が解か
れ展開構造物が展開を開始した状態を示す図である。図
8において、図7と同一符号は同一または相当部分を示
し、103は衛星構体101の側面に配置され、かつ展
開構造物102を折り畳んだ際に展開構造物102を保
持する保持機構のコンソールであり、104はキャップ
105に接合され、かつコンソール103と着脱可能な
保持ロッドである。
【0004】保持ロッド104は、チタン合金からな
り、可撓性を有していない。保持ロッド104は、展開
構造物102を貫通して保持する機能を有している。キ
ャップ105は、保持機能の保持ロッド104をコンソ
ール103から開放するときに受け止める機能を有して
いる。展開構造物102は、保持ロッド104がコンソ
ール103から外れることにより、展開を開始する。
【0005】図9は展開構造物の展開が完了した状態を
示す図である。図9において、図7、8と同一符号は同
一または相当部分を示す。展開構造物102は、図7の
折り畳まれている状態から、図8に示すように、展開構
造物102の保持ロッド104が衛星構体101のコン
ソール103から外れて展開を開始し、図9に示すよう
に、展開を完了すると、衛星構体101に対して略垂直
な方向に向かって展開して、略平面的な状態になる。
【0006】人工衛星に搭載されるアンテナや太陽電池
パドル等の展開構造物102は、打ち上げ時には図7に
示すように、衛星構体101の側面に折り畳まれて収納
されている。人工衛星の場合では、実際のミッションを
行うために、図9に示すように、人工衛星に搭載される
アンテナや太陽電池パドル等の展開構造物102におけ
る展開が必要となっている。
【0007】図10は従来における保持機構の収納状態
での状況を示す図であり、図11は従来における保持機
構の主要機構部分の収納状態での状況を示す図である。
また、図12は従来における保持機構の保持ロッドが火
工品で切断された状況を示す図であり、図13は従来に
おける保持機構の保持ロッドがバネにより引抜かれた状
況を示す図である。
【0008】図10〜図13は、従来、用いられている
保持機構の一例及びその拘束の解放動作例を示してお
り、図11〜図13は、図10に示した保持機構の主要
機構部分を各動作フェーズ毎に示している。図11は、
図10の保持機構における収納状態での様子を示してお
り、図12は、火工品に仕込まれた火薬の爆発によりブ
レードが動作して保持ロッドが切断され展開構造物の拘
束が解放された様子を示している。 図13は保持ロッ
ドがバネにより引き抜かれ展開構造物の展開が可能とな
った状態を示している。
【0009】図10〜13において、図7〜図9と同一
符号は同一または相当部分を示し、106は展開構造物
102の最外側に配置された第1のパネルであり、10
7は展開構造物102の第1のパネル106よりも衛星
構体101側に配置され、かつ第1のパネル106と展
開可能に連結された第2のパネルであり、108は展開
構造物102の第2のパネル107よりも衛星構体10
1側に配置され、かつ第2のパネル107と衛星構体1
01の間を展開可能に連結された第3のパネルである。
【0010】109は展開構造物102における第1の
パネル106〜第3のパネル108に取付けられた勘合
ブッシュであり、110は保持ロッド104を切断・解
放するためのブレードが2組内蔵され、かつ冗長系を構
成している火工品である。111は保持ロッド104を
コンソール103に保持するナットであり、112は火
工品110をコンソール103に取付けるためのプレー
トであり、113はプレート112とコンソール103
に挟まれ、かつ火工品110の発生衝撃を緩和する緩衝
材である。
【0011】114は火工品110をコンソール103
に取付けるネジであり、115は火工品110の内部に
あり、かつ保持ロッド104を切断する第1のブレード
であり、116は第1のブレード115を動作させる火
薬が充填された第1のパワーカートリッチである。11
7は切断時の保持ロッド104及び第1のブレード11
5を受け止める第1のアンビルであり、118は火工品
110の内部にあり、第1のブレード115により保持
ロッド104の切断が失敗した場合に、再度、保持ロッ
ド104を切断するための第2のブレードである。
【0012】119は第2のブレード118を動作させ
る火薬が充填された第2のパワーカートリッチであり、
120は切断時の保持ロッド104及び第2のブレード
118を受け止める第2のアンビルである。121は切
断・解放後の保持ロッド104をコンソール103から
引き抜くための引抜きバネであり、122はナット12
3によって保持ロッド104に取付けられ、かつ上記保
持力や引抜きバネ121の引抜力を受けるスペーサであ
る。
【0013】図10に示すように、保持ロッド104の
切断を行う火工品110は、展開構造物102の真下に
配置され、上記保持力の確保とコンソール103から解
放する時の保持ロッド104の切断を実施している。
また、解放後の切断された保持ロッド104は、周囲と
の干渉を避けるため、引抜きバネ121によりコンソー
ル103から引き抜く動作を実施している。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来、保持ロッド10
4への保持荷重の伝え方や切断後の保持ロッド104の
引抜き等の制約から、火工品110の向きは、縦方向と
なるため、保持機構の高さを下げて収納スペースを増加
させ、打ち上げ等の飛翔中の加速度による展開構造物1
02へ発生するモーメント荷重を低減することや、火工
品110を横に向けて保持機構の取付け幅を広げて、空
間航行体へ作用する荷重を低減する改善を行うことは困
難であった。
【0015】上記に示したように、宇宙空間にて展開さ
れた展開アンテナや太陽電池パドル等の展開構造物10
2は、従来の人工衛星において、火工品110の配置、
保持ロッド104の拘束解放時の引抜き動作から、より
保持機構の高さを下げて収納スペースを増加させたり、
火工品110を横に向けて保持機構の取付け幅を広げ
て、打ち上げ等の飛翔中の加速度による展開構造物10
2に発生する外力モーメント荷重で作用する衛星構体1
01に対する面外荷重を低減する改善をすることは困難
であった。
【0016】ところが、近年、宇宙ステーションや人工
衛星等においては、大型の展開構造物102における搭
載の必要性が増加しており、上記展開構造物102の搭
載可能な空間の増加、あるいは搭載時の外力による荷重
低減に適した形状へ改善させることが求められるように
なってきた。
【0017】そこで、本発明は、上記のような課題を解
決するためになされたもので、展開構造物を保持する保
持機構の高さを低くし、収納スペースを増加させて打ち
上げ等の飛翔中の加速度による展開構造物に発生する外
力により、発生するモーメント荷重を低減することがで
き、しかも取付け幅を広げることで空間航行体に作用す
る荷重も低減することができる保持機構を提供すること
を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】第1の発明による保持機
構は、空間航行体に搭載される展開構造物の展開を拘束
する保持機構において、高強度かつ可撓性を有する拘束
物からなり、かつ前記展開構造物を拘束する拘束手段
と、前記拘束手段による前記展開構造物の拘束力の方向
を変化させるように設置された拘束力可変手段と、前記
拘束手段による前記展開構造物の拘束を解除し、かつ衝
撃緩和緩衝材を介して前記空間航行体上で略横向きに取
付けられた火工品とを有するものである。
【0019】また、第2の発明による保持機構は、空間
航行体に搭載される展開構造物の展開を拘束する保持機
構において、回転自在に取付けられたプーリーと、前記
プーリーを介して輪状に配置され、かつ高強度かつ可撓
性を有する輪状の拘束手段と、前記拘束手段の両端に配
して繋がれた回転自在なターンバックルと、前記展開構
造物の最外層の構造物より前記拘束手段に渡って配置さ
れ、かつ前記展開構造物を保持する保持手段と、衝撃緩
和緩衝材を介して空間航行体上で前記拘束手段に略横に
並べて配置され、かつ前記保持手段の先端を介して前記
展開構造物を拘束する火工品とを有するものである。
【0020】また、第3の発明による保持機構は、空間
航行体に搭載される展開構造物の展開を拘束する保持機
構において、回転自在に取付けられたプーリーと、前記
プーリーを介して配置され、かつ高強度かつ可撓性を有
する拘束手段と、前記拘束手段の両端に取付けられた回
転自在なネジ部と、前記空間航行体上に取付けられたコ
ンソールと、前記ネジ部を前記コンソールに固定するナ
ットと、前記展開構造物の最外層の構造物より前記拘束
手段に渡って配置された保持手段と、衝撃緩和緩衝材を
介して前記空間航行体上で前記拘束手段に略横に並べて
配置され、かつ前記保持手段の先端を介して前記展開構
造物を拘束する火工品とを有するものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下に、本発明における実施の形
態を、図面を参照して説明する。 実施の形態1.図1は本発明に係る実施の形態1におけ
る保持機構の収納状態での状況を示す図である。図1に
おいて、1は衛星構体であり、2は衛星構体1の近傍で
折り畳まれた状態の展開が必要な展開構造物であり、3
は衛星構体1上に配置され、かつ展開構造物2を折り畳
んだ際に展開構造物2を保持する保持機構を構成するコ
ンソールである。
【0022】4はポリイミド繊維、炭素繊維等の高強度
かつ可撓性を有する拘束物からなり、かつ展開構造物2
を拘束する保持ロッドである。ここでは、展開構造物2
を拘束する拘束手段として、保持ロッド4の場合を例示
して説明するが、拘束手段として例えば、ポリイミド繊
維、炭素繊維等の高強度かつ可撓性を有する拘束物から
なるワイヤで構成された保持ワイヤであってもよい。
【0023】保持ロッド4は、衛星構体1上で縦方向に
外側に向かって配置されるとともに、向きを変えて、衛
星構体1の近傍において、横方向にも配置される。衛星
構体1上で略横向きに配置された保持ロッド4の部分
は、衛星構体1に対して略平行に配置される。保持ロッ
ド4は、衛星構体1上の縦方向において、展開構造物2
を貫通して保持している。
【0024】5は衛星構体1に対して、展開構造物2の
最外側の構造物における外側面に配置されたキャップで
あり、6は展開構造物2の最外側に配置された第1のパ
ネルである。キャップ5は、保持ロッド4をコンソール
3から開放するときに受け止める機能を有している。保
持ロッド4は、衛星構体1上の縦方向において、端部が
キャップ5と接合されている。
【0025】7は展開構造物2の第1のパネル6よりも
衛星構体1側に配置され、かつ第1のパネル6と展開可
能に連結された第2のパネルであり、8は展開構造物2
の第2のパネル7よりも衛星構体1側に配置され、かつ
第2のパネル7とコンソール3の間を展開可能に連結さ
れた第3のパネルである。展開構造物2は、第1のパネ
ル6、第2のパネル7および第3のパネル8などから構
成される。
【0026】9は第1のパネル6と第2のパネル7間に
取付けられるとともに、第2のパネル7と第3のパネル
8間に取付けられ、かつ第3のパネル8とコンソール3
間に取付けられた勘合ブッシュである。10は火工品で
あり、この火工品10は、例えば、従来と同様な構成か
らなり、保持ロッド4を切断・解放するためのブレード
が2組内蔵され、かつ冗長系を構成している。火工品1
0は、保持機構における配置構成が従来と異なり、従来
のように衛星構体1上で縦向き(縦方向)になるように
配置されるのではなく、衛星構体1上で略横向きになる
ように配置される。
【0027】衛星構体1上で略横向きに配置された火工
品10は、衛星構体1上の略横方向に配置された保持ロ
ッド4の部分に取付けられる。11は略横方向に配置さ
れた保持ロッド4をコンソール3に保持するナットであ
り、12は略横向きに配置された火工品10をコンソー
ル3に取付けるためのプレートである。13はプレート
12とコンソール3に挟まれ、かつ略横向きに配置され
た火工品10の発生衝撃を緩和する緩衝材であり、14
は略横向きに配置された火工品10を略横向きに配置さ
れた保持ロッド4に取付けるネジである。
【0028】火工品10は、例えば、従来と同様な構成
を採っており、保持ロッド4を切断する第1のブレード
と、第1のブレードを動作させる火薬が充填された第1
のパワーカートリッチと、切断時の保持ロッド4及び第
1のブレードを受け止める第1のアンビルと、第1のブ
レードにより保持ロッド4の切断が失敗した場合に、再
度、保持ロッド4を切断するための第2のブレードと、
第2のブレードを動作させる火薬が充填された第2のパ
ワーカートリッチと、切断時の保持ロッド4及び第2の
ブレードを受け止める第2のアンビルとから構成され
る。
【0029】25は衛星構体1上において、保持ロッド
4の配置方向における略横/縦方向の向きを変えている
部分に接合されるとともに、保持ロッド4による展開構
造物2の拘束力の方向を変化させるために回転自在に取
付けられたプーリーであり、26は衛星構体1上の横方
向において、保持ロッド4の端部に回転自在に取付けら
れ、かつ展開構造物2に保持力を与えるためのネジであ
る。
【0030】なお、キャップ5内部には、例えば、従来
と同様、保持機構の引抜きバネ、ナット、スペーサによ
る保持ロッド4の引き抜き機構が設けられており、これ
により、保持ロッド4の展開への干渉回避を実施してい
る。
【0031】図1に示す保持機構における解放状態での
状況を示す図である。図2において、図1と同一符号は
同一または相当部分を示す。展開構造物2における解放
は、例えば、従来の保持機構の火工品動作と同様に行
い、火工品10に配置された第1のブレードにより保持
ロッド4の切断が仮に失敗しても、再度、火工品10に
配置された第2のブレードにより保持ロッド4を切断す
ることで、解放が実施可能な冗長構成になっている。
【0032】このように、本実施の形態では、高強度か
つ可撓性を有する拘束物からなり、かつ展開構造物2を
拘束する保持ロッド4と、保持ロッド4による展開構造
物2の拘束力の方向を変化させるように回転自在に設置
されたプーリー25と、保持ロッド4による展開構造物
2の拘束を解除し、かつ衝撃緩和緩衝材13を介して衛
星構体1上で略横向きに取付けられた火工品10とを有
するように保持機構を構成している。
【0033】これにより、保持ロッド4を、高強度かつ
可撓性を有する拘束物から構成したたため、従来の可撓
性を有していないチタン合金製の場合よりも、保持ロッ
ド4のルーティングに自由度を与えることができ、周囲
のコンソール形状の設計にバリエーションを持たせるこ
とができる。このため、省スペース、軽量化、小重量で
強度向上に適した形状の採用などを実現することができ
る。
【0034】また、本実施の形態では、保持ロッド4に
よる展開構造物2の拘束力の方向を変化させるように回
転自在に設置されたプーリー25を設けて構成したた
め、従来、衛星構体1上において縦方向にしか配置でき
なかった火口品10を、衛星構体1上において略横向き
に配置することができる。このため、コンソール3全体
の高さを低くして、保持機構の高さを低くすることがで
きるので、搭載物全体の高さを減らして、衛星構体1上
に搭載してロケットフェアリングに収納できるエリアを
増やすことができる。また、同じ形状の搭載物であれ
ば、モーメントアームを短くして、重心位置を低くする
ことができるため、打ち上げ時に加わる加速度の影響を
低減することができる。
【0035】実施の形態2.図3は本発明に係る実施の
形態2における保持機構の収納状態での状況を示す図で
ある。図3において、図1と同一符号は同一または相当
部分を示し、28、29は衛星構体1上において、コン
ソール3内に回転自在に取付けられたプーリーであり、
30はプーリー28、29を介して輪状に配置され、か
つワイヤ、ポリイミド繊維、炭素繊維等の高強度かつ可
撓性を有する輪状の拘束部材である。
【0036】拘束部材30は、例えば、ワイヤで構成さ
れる場合であってもよいし、ロッドで構成される場合で
あってもよい。31は拘束部材30の両端に配して繋が
れた回転自在なターンバックルであり、32は展開構造
物2の最外層における第1のパネル6より拘束部材30
上端に渡って配置され、かつ展開構造物2を拘束する保
持ロッドである。
【0037】ここでは、展開構造物2を拘束する拘束手
段として、保持ロッド32を例示して説明するが、拘束
手段として例えば、ロッド以外のワイヤで構成された保
持ワイヤであってもよい。プーリー28は、コンソール
3内で回転自在に取付けられており、拘束部材30の両
端に取付けられたターンバックル31は、輪状に繋がれ
た拘束部材30を支持している。プーリー29は、保持
ロッド32の先端(下端)に回転自在に取付けられ、拘
束部材30を通している。
【0038】保持ロッド32は、衛星構体1上で縦方向
に外側に向かって配置され、下端がプーリー29と連結
され、この保持ロッド32下端部と連結されたプーリー
29には、輪状の拘束部材30が接合されている。33
は衝撃緩和緩衝材13を介して衛星構体1上で拘束部材
30に略横に並べて配置され、かつ保持ロッド32先端
(下端)を介して展開構造物2を拘束する火工品であ
る。火工品33は、ワイヤカッタ、ロッドカッタ等から
構成される。
【0039】なお、火工品33には、例えば、輪状の拘
束部材30を切断するブレードが1個内蔵されており、
このブレードを動作させる火薬が充填された1個のパワ
ーカートリッチと、切断時の保持ロッド32及びブレー
ドを受け止める1個のアンビルとから構成される。ま
た、キャップ5内部には、例えば、従来と同様、保持機
構の引抜きバネ、ナット、スペーサによる保持ロッド3
2の引き抜き機構が設けられており、これにより、保持
ロッド32の展開への干渉回避を実施している。
【0040】図4は図3に示す保持機構の解放状態での
状況を示す図である。保持機構における解放は、従来の
保持機構における火工品動作と同様に行い、衛星構体1
上で拘束部材30に略横に並べて配置された2つの火工
品33のうち、一方の火工品33による拘束部材30の
切断が仮に一失敗しても、もう片方の火工品33による
拘束部材30の切断により、展開構造物2の解放が実施
可能な冗長構成を有している。
【0041】このように、本実施の形態では、回転自在
に取付けられたプーリー28、29と、プーリー28、
29を介して輪状に配置され、かつ高強度かつ可撓性を
有する輪状の拘束部材30と、拘束部材30の両端に配
して繋がれた回転自在なターンバックル31と、展開構
造物2の最外層の第1のパネル6より拘束部材30の上
端に渡って配置され、かつ展開構造物2を保持する保持
ロッド32と、衝撃緩和緩衝材13を介して衛星工体1
上で拘束部材30に略横に並べて配置され、かつ保持手
ロッド32の下端(先端)を介して展開構造物2を拘束
する火工品33とを有するように保持機構を構成してい
る。
【0042】これにより、火工品33を、衛星工体1上
で略横に並べて配置して構成したので、保持機構の高さ
を低くすることができ、衛星構体1上の展開構造物2の
収納スペースを増加させて、打ち上げなどの飛翔中の加
速度により展開構造物2に発生するモーメント荷重を低
減することができる。また、火工品33を、衛星構体1
上で略横に並べて配置して構成したので、保持機構の衛
星構体1への取付け部の幅を広げることができ、衛星構
体1へ作用する荷重も低減することができる。
【0043】実施の形態3.図5は本発明に係る実施の
形態2における保持機構の収納状態での状況を示す図で
ある。図5において、図1と同一符号は同一または相当
部分を示し、39は衛星構体1上において、コンソール
3内に回転自在に取付けられたプーリーであり、40は
プーリー39を介して配置され、かつワイヤ、ポリイミ
ド繊維、炭素繊維等の高強度かつ可撓性を有する拘束部
材である。
【0044】拘束部材40は、例えば、ワイヤで構成さ
れる場合であってもよいし、ロッドで構成される場合で
あってもよい。41は拘束部材40の両端に取付けられ
た回転自在なネジ部であり、42は衛星構体1上に取付
けられたコンソール3にネジ部41を固定するナットで
ある。43は展開構造物2の最外層における第1のパネ
ル6より拘束部材40上端に渡って配置され、かつ展開
構造物2を拘束する保持ロッドである。
【0045】ここでは、展開構造物2を拘束する拘束手
段として、保持ロッド43を例示して説明するが、拘束
手段として例えば、ロッド以外のワイヤで構成された保
持ワイヤであってもよい。拘束部材40の両端に取付け
られたネジ部41は、ナット42によりコンソール3に
固定されることにより、拘束部材40を支持している。
プーリー39は、保持ロッド43の先端(下端)に回転
自在に取付けられ、拘束部材40を通している。
【0046】保持ロッド43は、衛星構体1上で縦方向
に外側に向かって配置され、下端がプーリー39と連結
され、この保持ロッド43下端部と連結されたプーリー
39には、拘束部材40が接合されている。45は衝撃
緩和緩衝材13を介して衛星構体1上で拘束部材40に
略横に並べて配置され、かつ保持ロッド43先端(下
端)を介して展開構造物2を拘束する火工品である。火
工品45は、ワイヤカッタ、ロッドカッタ等から構成さ
れる。
【0047】なお、火工品45には、例えば、拘束部材
40を切断するブレードが1個内蔵されており、このブ
レードを動作させる火薬が充填された1個のパワーカー
トリッチと、切断時の保持ロッド43及びブレードを受
け止める1個のアンビルとから構成される。また、キャ
ップ5内部には、例えば、従来と同様、保持機構の引抜
きバネ、ナット、スペーサによる保持ロッド43の引き
抜き機構が設けられており、これにより、保持ロッド4
3の展開への干渉回避を実施している。
【0048】図6は図5に示す保持機構の解放状態での
状況を示す図である。保持機構における解放は、従来の
保持機構における火工品動作と同様に行い、衛星構体1
上で拘束部材40に略横に並べて配置された2つの火工
品45のうち、一方の火工品45による拘束部材40の
切断が仮に一失敗しても、もう片方の火工品45による
拘束部材40の切断により、展開構造物2の解放が実施
可能な冗長構成を有している。
【0049】このように、本実施の形態では、回転自在
に取付けられたプーリー39と、プーリー39を介して
配置され、かつ高強度かつ可撓性を有する拘束部材40
と、拘束部材40の両端に取付けられた回転自在なネジ
部41と、衛星構体1上に取付けられたコンソール3
と、ネジ部41をコンソール3に固定するナット42
と、展開構造物2の最外層の第1のパネル6より拘束部
材40の上端に渡って配置された保持ロッド43と、衝
撃緩和緩衝材13を介して衛星構体1上で拘束部材40
に略横に並べて配置され、かつ保持ロッド43の先端
(下端)を介して展開構造物2を拘束する火工品45と
を有するように保持機構を構成している。
【0050】これにより、火工品45を、衛星構体1上
で略横に並べて配置して構成したので、保持機構の高さ
を低くすることができ、衛星構体1上の展開構造物2の
収納スペースを増加させて、打ち上げなどの飛翔中の加
速度により展開構造物2に発生するモーメント荷重を低
減することができる。また、火工品45を、衛星構体1
上で略横に並べて配置して構成したので、保持機構の衛
星構体1への取付け部の幅を広げることができ、衛星構
体1へ作用する荷重も低減することができる。
【0051】
【発明の効果】第1の発明によれば、高強度かつ可撓性
を有する拘束物からなり、かつ前記展開構造物を拘束す
る拘束手段と、前記拘束手段による前記展開構造物の拘
束力の方向を変化させるように設置された拘束力可変手
段と、前記拘束手段による前記展開構造物の拘束を解除
し、かつ衝撃緩和緩衝材を介して前記空間航行体上で略
横向きに取付けられた火工品とを有するように保持機構
を構成することにより、火工品を、空間航行体上で略横
向きに取付けて構成したので、保持機構の高さを低くす
ることができ、空間航行体上の展開構造物の収納スペー
スを増加させて、打ち上げなどの飛翔中の加速度により
展開構造物に発生するモーメント荷重を低減することが
できる。また、火工品を、空間航行体上で略横向きに取
付けて構成したので、保持機構の空間航行体への取付け
部の幅を広げることができ、空間航行体へ作用する荷重
も低減することができる。
【0052】第2の発明によれば、回転自在に取付けら
れたプーリーと、前記プーリーを介して輪状に配置さ
れ、かつ高強度かつ可撓性を有する輪状の拘束手段と、
前記拘束手段の両端に配して繋がれた回転自在なターン
バックルと、前記展開構造物の最外層の構造物より前記
拘束手段に渡って配置され、かつ前記展開構造物を保持
する保持手段と、衝撃緩和緩衝材を介して空間航行体上
で前記拘束手段に略横に並べて配置され、かつ前記保持
手段の先端を介して前記展開構造物を拘束する火工品と
を有するように保持機構を構成することにより、火工品
を、空間航行体上で略横に並べて配置して構成したの
で、保持機構の高さを低くすることができ、空間航行体
上の展開構造物の収納スペースを増加させて、打ち上げ
などの飛翔中の加速度により展開構造物に発生するモー
メント荷重を低減することができる。また、火工品を、
空間航行体上で略横に並べて配置して構成したので、保
持機構の空間航行体への取付け部の幅を広げることがで
き、空間航行体へ作用する荷重も低減することができ
る。
【0053】第3の発明によれば、回転自在に取付けら
れたプーリーと、前記プーリーを介して配置され、かつ
高強度かつ可撓性を有する拘束手段と、前記拘束手段の
両端に取付けられた回転自在なネジ部と、前記空間航行
体上に取付けられたコンソールと、前記ネジ部を前記コ
ンソールに固定するナットと、前記展開構造物の最外層
の構造物より前記拘束手段に渡って配置された保持手段
と、衝撃緩和緩衝材を介して前記空間航行体上で前記拘
束手段に略横に並べて配置され、かつ前記保持手段の先
端を介して前記展開構造物を拘束する火工品とを有する
ように保持機構を構成することにより、火工品を、空間
航行体上で略横に並べて配置して構成したので、保持機
構の高さを低くすることができ、空間航行体上の展開構
造物の収納スペースを増加させて、打ち上げなどの飛翔
中の加速度により展開構造物に発生するモーメント荷重
を低減することができる。また、火工品を、空間航行体
上で略横に並べて配置して構成したので、保持機構の空
間航行体への取付け部の幅を広げることができ、空間航
行体へ作用する荷重も低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施の形態1における保持機構
の収納状態での状況を示す図である。
【図2】 図1に示す保持機構の解放状態での状況を示
す図である。
【図3】 本発明に係る実施の形態2における保持機構
の収納状態での状況を示す図である。
【図4】 図3に示す保持機構の解放状態での状況を示
す図である。
【図5】 本発明に係る実施の形態3における保持機構
の収納状態での状況を示す図である。
【図6】 図5に示す保持機構の解放状態での状況を示
す図である。
【図7】 従来の保持機構の収納状態での状況を示す図
である。
【図8】 従来の保持機構における主要機構部分の収納
状態での状況を示す図である。
【図9】 従来の保持機構の保持ロッドが火工品で切断
された状況を示す図である。
【図10】 従来の保持機構の保持ロッドがバネにより
引抜かれたの状況を示す図である。
【図11】 展開構造物の人工衛星上での収納状態を示
す図である。
【図12】 展開構造物の展開途中の状態を示す図であ
る。
【図13】 展開構造物の展開状態を示す図である。
【符号の説明】
1 衛星構体、2 展開構造物、3 コンソール、4
保持ロッド、5 キャップ、6 第1のパネル、7 第
2のパネル、8 第3のパネル、9 勘合ブッシュ、1
0 火工品、11 ナット、12 プレート、13 緩
衝材、14 ネジ、25 プーリー、26 ネジ、2
8、29、39 プーリー、30、40 拘束部材、3
1 ターンバックル、32、43 保持ロッド、33、
45 火工品、41 ネジ部、42 ナット。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 空間航行体に搭載される展開構造物の展
    開を拘束する保持機構において、 高強度かつ可撓性を有する拘束物からなり、かつ前記展
    開構造物を拘束する拘束手段と、前記拘束手段による前
    記展開構造物の拘束力の方向を変化させるように設置さ
    れた拘束力可変手段と、前記拘束手段による前記展開構
    造物の拘束を解除し、かつ衝撃緩和緩衝材を介して前記
    空間航行体上で略横向きに取付けられた火工品とを有す
    ることを特徴とする保持機構。
  2. 【請求項2】 空間航行体に搭載される展開構造物の展
    開を拘束する保持機構において、 回転自在に取付けられたプーリーと、前記プーリーを介
    して輪状に配置され、かつ高強度かつ可撓性を有する輪
    状の拘束手段と、前記拘束手段の両端に配して繋がれた
    回転自在なターンバックルと、前記展開構造物の最外層
    の構造物より前記拘束手段に渡って配置され、かつ前記
    展開構造物を保持する保持手段と、衝撃緩和緩衝材を介
    して空間航行体上で前記拘束手段に略横に並べて配置さ
    れ、かつ前記保持手段の先端を介して前記展開構造物を
    拘束する火工品とを有することを特徴とする保持機構。
  3. 【請求項3】 空間航行体に搭載される展開構造物の展
    開を拘束する保持機構において、 回転自在に取付けられたプーリーと、前記プーリーを介
    して配置され、かつ高強度かつ可撓性を有する拘束手段
    と、前記拘束手段の両端に取付けられた回転自在なネジ
    部と、前記空間航行体上に取付けられたコンソールと、
    前記ネジ部を前記コンソールに固定するナットと、前記
    展開構造物の最外層の構造物より前記拘束手段に渡って
    配置された保持手段と、衝撃緩和緩衝材を介して前記空
    間航行体上で前記拘束手段に略横に並べて配置され、か
    つ前記保持手段の先端を介して前記展開構造物を拘束す
    る火工品とを有することを特徴とする保持機構。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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