JP2701778B2 - 太陽電池パドル兼用ロケットフェアリング - Google Patents

太陽電池パドル兼用ロケットフェアリング

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JP2701778B2
JP2701778B2 JP7064963A JP6496395A JP2701778B2 JP 2701778 B2 JP2701778 B2 JP 2701778B2 JP 7064963 A JP7064963 A JP 7064963A JP 6496395 A JP6496395 A JP 6496395A JP 2701778 B2 JP2701778 B2 JP 2701778B2
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fairing
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64GCOSMONAUTICS; VEHICLES OR EQUIPMENT THEREFOR
    • B64G1/00Cosmonautic vehicles
    • B64G1/22Parts of, or equipment specially adapted for fitting in or to, cosmonautic vehicles
    • B64G1/64Systems for coupling or separating cosmonautic vehicles or parts thereof, e.g. docking arrangements
    • B64G1/641Interstage or payload connectors

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、人工衛星のロケットフ
ェアリングに関し、特に、衛星本体に展開可能に取り付
けられるとともに、各内壁面に太陽電池セルを備え、太
陽電池パドルとしても機能する太陽電池パドル兼用ロケ
ットフェアリングに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、地球を焦点とした楕円軌道又は
静止軌道を飛翔し、通信,衛星,観測等に用いられる人
工衛星(以下、単に「衛星」という。)は、多段式ロケ
ット,スペースシャトル等の宇宙輸送系で大気圏外に打
ち上げられ、太陽光等をエネルギー源として地上局又は
衛星との間で電波等による通信やデータ伝送を行なって
いる。
【0003】ここで、人工衛星が宇宙空間で動作するた
めには、エネルギー源としての電力が必要となるが、宇
宙空間において衛星外から得られるエネルギーは太陽エ
ネルギー以外には存在しない。そこで、ほとんどの衛星
にはかかる太陽エネルギー確保のための手段として、太
陽電池が用いられている。
【0004】このような衛星のエネルギー確保の手段と
しての太陽電池の構造としては、太陽電池セルを衛星本
体周囲に直接貼り付ける方式と、衛星とは別体に設けた
翼状のパドルに太陽電池セルを装着し、これを宇宙空間
で展開する方式とがある。このうち、衛星貼付型のもの
は構造が簡単で軽量である等の利点を有するが、太陽電
池面積を大きくすることができず、電力に一定の限界が
あった。
【0005】この点、パドル展開型のものは、打ち上げ
時には折り畳んだ形で衛星側部等に収納され、打ち上げ
後に大きくパドルを展開して太陽電池の面積を増大する
ので、電力確保が容易となり、特に大電力を必要とする
衛星(例えば放送衛星)において広く使用されている。
【0006】このような展開型の太陽電池パドルを採用
した技術としては、実開昭59−39300号公報の展
開型太陽電池パネル、実開昭62−80800号公報の
展開型太陽電池パドル、実開平2−75399号公報の
フラットバック型フレキシブルパドルの収納・展開構造
等、種々のものがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に衛星
を打ち上げるためのロケットは、できるだけ大きなペイ
ロードを確保するためロケット機体の構造重量をできる
限り小さくするとともにに、衛星の長寿命化を図るた
め、少しでも多くの推進薬(衛星燃料)を積み込むこと
が重要となる。
【0008】また、衛星には、多様なミッションを達成
させるため、種々のミッション装置をできるだけ多く搭
載する必要があるが、高性能なミッション程大きな収納
スペースを必要とするため、衛星の他の部分の重量の小
型,軽量化がきわめて重要となる。このようなことか
ら、衛星の設計にあたっては、ロケット機体を含むあら
ゆる機器,構造等の軽量化,小型化を図る種々の工夫が
行なわれている。
【0009】しかしながら、上述したパドル展開型の太
陽電池の場合、衛星本体と別体のパドル構造及びその収
納,展開構造が必要となるため、衛星貼付型の場合と比
べて重量がかさばり、折り畳んで収納するとはいえ、ロ
ケット内のスペースもその分余計にとられてしまうとい
う構造上の欠点があった。
【0010】かかる観点から、本願発明者は、ロケット
フェアリングを太陽電池パドルに共用することに思い至
ったものである。人工衛星は、通常、ロケットによる打
ち上げの際は、ロケットフェアリング(衛星フェアリン
グともいう)と呼ばれるロケットの先端部(ノーズコー
ン)及び衛星収納部周りを保護する耐熱構造体により覆
われており、ロケットの加速上昇中に空力加熱により生
じる千数百度の高温から、ロケット内部機器等とともに
保護されている。
【0011】そして、このロケットフェアリングは、ロ
ケットが大気圏外に達すると分離開頭し、衛星が軌道に
投入されると同時に宇宙空間に投棄される。すなわち、
図3に示すように、ロケットフェアリング20は、打ち
上げの際はロケット本体10の先端に配設されてロケッ
トの一部を構成しているが(図3(a),(b)に示す
状態)、衛星本体30の軌道投入後は、開頭分離され
(図3(c)の状態)、不要となってしまう。その後、
別途設けられた太陽電池パドル40が展開して太陽光を
受け、衛星本体30に電力を供給する(図3(d),
(e)の状態)。
【0012】従って、このように当初から投棄されるこ
とが前提となっているロケットフェアリングをそのまま
使用することができれば、重量面,スペース面等の構造
上の問題は生じ得ず、従来技術が有していた問題を解消
することができる。
【0013】本発明は、このような点に着目して、従来
の技術が有する問題を解決するべく提案されたものであ
り、ロケットフェアリングを太陽電池セル装着用部材と
して使用することにより、太陽エネルギーによる電力を
減少させることなく、人工衛星の軽量,小型化に資する
ことができる太陽電池パドル兼用ロケットフェアリング
の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明の請求項1記載の太陽電池パドル兼用ロケットフ
ェアリングは、人工衛星の打ち上げ用ロケットの先端部
を構成するとともに、内部に人工衛星本体を収納し、宇
宙空間において、縦方向に分割して前記人工衛星本体と
ともにロケットから分離されるロケットフェアリングで
あって、分割した各フェアリングの下端縁部が前記衛星
本体に展開可能に取り付けられるとともに、当該各フェ
アリングの内壁面に太陽電池セルを備え、かつ、前記分
割した各フェアリングの一部のみが前記衛星本体に回動
可能に取り付けられた構成としてある。
【0015】また、請求項2記載の太陽電池パドル兼用
ロケットフェアリングは、前記太陽電池セルが、前記各
フェアリングの一部のみに備えられた構成としてある。
【0016】また、請求項3記載の太陽電池パドル兼用
ロケットフェアリングは、前記各フェアリングと前記衛
星本体の取付部に、各フェアリングを展開方向に付勢す
る付勢部材を配設した構成としてある。
【0017】
【作用】上記構成からなる本発明の太陽電池パドル兼用
ロケットフェアリングによれば、縦方向に分割するロケ
ットフェアリングが衛星本体に展開可能に取り付けら
れ、かつ分割した各フェアリングの内壁面には太陽電池
セルが配設してあるので、従来打ち上げ時のみに使用さ
れ、宇宙空間に投棄されていたロケットフェアリング
を、展開型の太陽電池パドルとして有効利用することが
できる。
【0018】これにより、電力確保のための太陽電池パ
ドルとしての構造を別途設ける必要がなくなるので、衛
星を含むロケット機体の打ち上げ重量の軽量化を図るこ
とができ、ミッション重量を増大したり、推進薬を多く
搭載することが可能となり、衛星寿命を長くすることが
できる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の太陽電池パドル兼用ロケット
フェアリングの一実施例について、図面を参照して説明
する。図1は、本発明の太陽電池パドル兼用ロケットフ
ェアリングの一実施例を示す概略正面図であり、(a)
はフェアリング展開前の状態、(b)はフェアリング展
開後の状態をそれぞれ示す。また、図2は図1に示す太
陽電池パドル兼用ロケットフェアリングの概略平面図で
あり、(a)はフェアリング展開前の状態、(b)はフ
ェアリング展開後の状態をそれぞれ示す。
【0020】これらの図において、1は人工衛星打ち上
げ用のロケット本体で、先端部にはロケットフェアリン
グ2が分離自在に配設されている。ロケットフェアリン
グ2は、内部が中空状となっており、当該中空部に打ち
上げ対象となる人工衛星本体3が収納されている。ま
た、図2に示すように、縦方向に四分割されており、か
つ、それら分割された各フェアリングの下端縁部が衛星
本体3の下端縁に回動可能に取り付けられており、衛星
本体3の周囲に展開できるようになっている。
【0021】すなわち、ロケットフェアリング2は、図
1(a)に示すように、衛星本体3がロケット本体1に
結合した状態においてロケット先端部を構成するととも
に、衛星本体3がロケット本体1から分離すると衛星本
体3とともにロケット本体1から分離し、当該衛星本体
3の周囲で展開するようになっている。
【0022】このロケットフェアリング2の下端縁と衛
星本体3との回動可能な取り付けはラッチ機構を用いて
行なっている。ラッチ機構を用いることにより、ロケッ
トフェアリング2は、一定角度まで自由に展開可能であ
り、かつ、一定角度以上に展開しないことになり、後述
する太陽電池パドルとしての機能を果たすことができ
る。
【0023】また、本実施例では、ロケットフェアリン
グ2の展開を円滑にするため、この回動自在の取付部分
に、常にロケットフェアリング2を展開方向に付勢し、
位置決めする付勢手段が設けてある。このロケットフェ
アリング2を展開,位置決めする付勢手段としては、例
えばスプリング等を用いることができる。
【0024】ここで、ロケット打ち上げ前、すなわち展
開前のロケットフェアリング2は、通常の人工衛星打ち
上げ用のロケットと同様、分離ボルト又はワイヤーカッ
ター等により結合されており、打ち上げ後、宇宙空間に
おいてこれらが爆発,切断等されることにより解除さ
れ、スプリング等の付勢手段により展開する。なお、ロ
ケットフェアリング2の展開を火工品の爆発力により行
なう場合には、爆発の際の衝撃力によってロケットフェ
アリング2を展開できるため、付勢手段を省略すること
もできる。
【0025】また、本実施例における衛星本体3とロケ
ット本体1の結合方式としては、分離ナット方式又はマ
ルマン・クランプ方式等、通常の人工衛星打ち上げ用ロ
ケットに用いられるものと同様の方式を採用している。
【0026】ロケットフェアリング2の材質としては、
宇宙開発事業団のH−II型ロケット等のフェアリング
にも使用されているアルミスキン,アルミハニカムサン
ドイッチ構造等を用いている。
【0027】4は太陽電池セルで、ロケットフェアリン
グ2の内壁面に配設されており、この太陽電池セル4及
びロケットフェアリング2とで、衛星本体3の太陽電池
パドルを構成している。この太陽電池セル4のロケット
フェアリング2の内壁への取付けは、通常は接着剤を用
いて太陽電池セル4をロケットフェアリング2の内壁に
直接貼着することにより行なっている。
【0028】ただし、これ以外にも、例えば、ロケット
フェアリング2の断熱を図るような場合には、太陽電池
セル4をハニカム板等に貼付したものをロケットフェア
リング2に取り付けるようにしてもよい。なお、この太
陽電池セル4の面積,重量については、衛星の必要とす
る電力に合わせて実装する。
【0029】次に、このような構成からなる本実施例の
太陽電池パドル兼用ロケットフェアリングの動作につい
て説明する。まず、ロケット打ち上げ時は、図1(a)
及び図2(a)に示すように、四分割されたロケットフ
ェアリング2はボルト,ワイヤー等により結合状態にあ
り、衛星本体3もロケット本体1の先端に配設,結合さ
れているので、ロケットフェアリング2はロケット先端
部を構成し、宇宙へ向けて打ち上げられる。
【0030】次いで、ロケットが宇宙空間に到達する
と、衛星本体3はロケット本体1から分離,切放しされ
るので、ロケットフェアリング2も衛星本体3とともに
ロケット本体1から分離する。この状態で、ロケットフ
ェアリング2を結合している分離ボルト,ワイヤーカッ
ター等が解除されると、ロケットフェアリング2は回動
取付部の付勢手段によって付勢されるので、図1(b)
及び図2(b)に示すように、衛星本体3の周囲四方向
にそれぞれ分割,展開する。
【0031】これによって、ロケットフェアリング2の
内壁面に配設された太陽電池セル4が太陽光を受け得る
ので、太陽電池パドルとして機能し、衛星本体3に必要
な電力を供給することができる。
【0032】このように、本実施例の太陽電池パドル兼
用ロケットフェアリングによれば、縦方向に分割自在な
ロケットフェアリングが衛星本体に展開可能に取り付け
られ、かつロケットフェアリングの内壁面には太陽電池
セルが配設してあるので、従来打ち上げ時のみに使用さ
れ、宇宙空間に投棄されていたロケットフェアリングを
展開型の太陽電池パドルとして有効利用することができ
る。
【0033】これにより、太陽電池パドルとしての構造
を別途設ける必要がなくなるので、衛星を含むロケット
機体の打ち上げ重量の軽量化を図ることができ、ミッシ
ョン重量を増大したり、推進薬を多く搭載することが可
能となり、衛星寿命を長くすることができる。
【0034】なお、本発明の太陽電池パドル兼用ロケッ
トフェアリングは、上記実施例に限定されるものではな
く、要旨の範囲内で種々の変更実施が可能である。例え
ば、 衛星本体の構造,ミッション等によっては、人工衛星
に必要な電力,重量等も異なるため、ロケットフェアリ
ングの分割した各フェアリングの一部のみを衛星本体に
展開可能に取り付け、他のフェアリングを従来ロケット
のように衛星本体から分離,投棄するようにしてもよ
い。 また、衛星本体に展開可能に取り付けられた各フェア
リングの一部のみに太陽電池セルを備えることもでき
る。 さらに、必要に応じて、本発明の太陽電池パドル兼用
ロケットフェアリングと併用して、従来からの太陽電池
パドルや衛星本体貼付式の太陽電池セルを増設して、電
力強化を図ることもできる。 一方、ロケットフェアリングは、上記実施例では四分
割としたが、これに限らず、少なくとも二分割であれば
よく、三分割,五分割等としてもよい。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明の太陽電池パ
ドル兼用ロケットフェアリングによれば、ロケットフェ
アリングを太陽電池セル装着用部材として使用すること
により、太陽エネルギーによる電力を減少させることな
く、人工衛星の軽量,小型化に資することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池パドル兼用ロケットフェアリ
ングの一実施例を示す概略正面図であり、(a)はフェ
アリング展開前の状態、(b)はフェアリング展開後の
状態をそれぞれ示す。
【図2】図1に示す太陽電池パドル兼用ロケットフェア
リングの概略平面図であり、(a)はフェアリング展開
前の状態、(b)はフェアリング展開後の状態をそれぞ
れ示す。
【図3】(a)〜(e)は従来のロケットフェアリング
と太陽電池パドルの分離,展開状態を示す概略正面図で
ある。
【符号の説明】
1…ロケット本体 2…ロケットフェアリング 3…衛星本体 4…太陽電池セル

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 人工衛星の打ち上げ用ロケットの先端部
    を構成するとともに、内部に人工衛星本体を収納し、宇
    宙空間において、縦方向に分割して前記人工衛星本体と
    ともにロケットから分離されるロケットフェアリングで
    あって、 分割した各フェアリングの下端縁部が前記衛星本体に展
    開可能に取り付けられるとともに、 当該各フェアリングの内壁面に太陽電池セルを備え、かつ、前記分割した各フェアリングの一部のみが前記衛
    星本体に回動可能に取り付けられた ことを特徴とする太
    陽電池パドル兼用ロケットフェアリング。
  2. 【請求項2】 前記太陽電池セルが、前記各フェアリン
    グの一部のみに備えられた請求項1記載の太陽電池パド
    ル兼用ロケットフェアリング。
  3. 【請求項3】 前記各フェアリングと前記衛星本体の取
    付部に、各フェアリングを展開方向に付勢する付勢部材
    を配設した請求項1又は2記載の太陽電池パドル兼用ロ
    ケットフェアリング。
JP7064963A 1995-02-28 1995-02-28 太陽電池パドル兼用ロケットフェアリング Expired - Lifetime JP2701778B2 (ja)

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