JP2002035518A - 耐熱性フィルタエレメント及びその製造方法 - Google Patents
耐熱性フィルタエレメント及びその製造方法Info
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- JP2002035518A JP2002035518A JP2000227133A JP2000227133A JP2002035518A JP 2002035518 A JP2002035518 A JP 2002035518A JP 2000227133 A JP2000227133 A JP 2000227133A JP 2000227133 A JP2000227133 A JP 2000227133A JP 2002035518 A JP2002035518 A JP 2002035518A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 200℃程の高温環境下であっても連続使用
可能であって、設置コストを抑えると共に量産性に優れ
た耐熱性フィルタエレメント及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 微粒子を分離捕集するために用いる耐熱
性フィルタエレメントであって、ポリフェニレン・サル
ファイドに対して無機フィラーを30〜60重量%の割
合で配合した混合物を加熱焼結して得た連通多孔体の表
面に、フッ素樹脂のコーティング層を形成した。
可能であって、設置コストを抑えると共に量産性に優れ
た耐熱性フィルタエレメント及びその製造方法を提供す
る。 【解決手段】 微粒子を分離捕集するために用いる耐熱
性フィルタエレメントであって、ポリフェニレン・サル
ファイドに対して無機フィラーを30〜60重量%の割
合で配合した混合物を加熱焼結して得た連通多孔体の表
面に、フッ素樹脂のコーティング層を形成した。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、微粒子を分離補集
するための耐熱性フィルタエレメントに関し、例えば工
場における環境保全のための集塵機、又は乾燥機、ボイ
ラー、焼却炉等の排気中に含まれる粉塵を補集するため
の集塵機、或いは粉粒体の製品を回収するための捕集機
等に使用される耐熱性フィルタエレメントに関する。
するための耐熱性フィルタエレメントに関し、例えば工
場における環境保全のための集塵機、又は乾燥機、ボイ
ラー、焼却炉等の排気中に含まれる粉塵を補集するため
の集塵機、或いは粉粒体の製品を回収するための捕集機
等に使用される耐熱性フィルタエレメントに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、工場において発生する粉塵を捕集
する方法として、その粉塵が製品である場合や作業環境
保全のための集塵の場合等に用いられ、繊維を編組して
なる濾布を袋状に縫製したバグフィルタや、合成樹脂粉
体を焼結して連通多孔体とした自立形状を有する濾過
材、即ちフィルタエレメントが用いられている。このフ
ィルタエレメントとしては、合成樹脂粉体を焼結して自
立形状を有するフィルタエレメントとしたもの(特公平
1−5934号公報参照)、ポリエチレンやポリプロピ
レン等の粉体を焼結し、その表面にポリテトラ・フルオ
ロエチレン粒子を接着剤と共にコーティングしたもの
(特公平2−39926号公報参照)等が提案されてい
る。
する方法として、その粉塵が製品である場合や作業環境
保全のための集塵の場合等に用いられ、繊維を編組して
なる濾布を袋状に縫製したバグフィルタや、合成樹脂粉
体を焼結して連通多孔体とした自立形状を有する濾過
材、即ちフィルタエレメントが用いられている。このフ
ィルタエレメントとしては、合成樹脂粉体を焼結して自
立形状を有するフィルタエレメントとしたもの(特公平
1−5934号公報参照)、ポリエチレンやポリプロピ
レン等の粉体を焼結し、その表面にポリテトラ・フルオ
ロエチレン粒子を接着剤と共にコーティングしたもの
(特公平2−39926号公報参照)等が提案されてい
る。
【0003】ところが、これらのフィルタエレメント
は、常温付近においては材質の変化はなく使用に耐えう
るが、70℃以上の温度となると材質の変化が生じ始
め、フィルタとしての使用が困難な性状となる。そのた
め、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン等の耐熱性合
成樹脂を焼結したフィルタ(特許第2547251号)
が提案されている。そして、乾燥機、ボイラー、焼却炉
等の排気、排煙中の粉塵を捕集するためには、ガラス繊
維や耐熱性合成樹脂からなる繊維を織物にした耐熱性濾
布を組み込んだ集塵機が用いられ、また、さらに高い3
00℃以上の環境温度の場合は、濾過材としてセラミッ
ク焼結体を組み込んだ集塵機が用いられている。
は、常温付近においては材質の変化はなく使用に耐えう
るが、70℃以上の温度となると材質の変化が生じ始
め、フィルタとしての使用が困難な性状となる。そのた
め、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン等の耐熱性合
成樹脂を焼結したフィルタ(特許第2547251号)
が提案されている。そして、乾燥機、ボイラー、焼却炉
等の排気、排煙中の粉塵を捕集するためには、ガラス繊
維や耐熱性合成樹脂からなる繊維を織物にした耐熱性濾
布を組み込んだ集塵機が用いられ、また、さらに高い3
00℃以上の環境温度の場合は、濾過材としてセラミッ
ク焼結体を組み込んだ集塵機が用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記耐
熱性を有するポリサルホン、ポリエーテルサルホン製の
フィルタエレメントは、使用温度が160℃を超える場
合にフィルタエレメント自体に材質の変化が生じてしま
い、使用に耐えられなくなる。また、このフィルタエレ
メントは、焼結時の焼結温度設定範囲が非常に狭いた
め、温度管理が難しく、製品の歩留まりが悪くなり、品
質のばらつきが大きくなってしまうといった問題があ
る。
熱性を有するポリサルホン、ポリエーテルサルホン製の
フィルタエレメントは、使用温度が160℃を超える場
合にフィルタエレメント自体に材質の変化が生じてしま
い、使用に耐えられなくなる。また、このフィルタエレ
メントは、焼結時の焼結温度設定範囲が非常に狭いた
め、温度管理が難しく、製品の歩留まりが悪くなり、品
質のばらつきが大きくなってしまうといった問題があ
る。
【0005】一方、バグフィルタとして、ガラス繊維や
フッ素繊維等を織物にした耐熱性濾布が使用されている
が、これらの織物は耐熱性が良好なものの、折り目が粗
いために粉塵の漏れを生じることや、捕集されてある程
度の固まりとなった粉塵の払い落としである「逆洗」を
行う際に、濾布の形状を維持するための挿入物(リテー
ナー)と濾布との間で摩擦が頻繁に起こり、濾布が損傷
する等の問題を生じる。さらに、セラミック焼結体を濾
過材とした集塵機、或いは電気集塵機を用いた場合は、
そのための設備に多大なコストがかかるという問題があ
る。
フッ素繊維等を織物にした耐熱性濾布が使用されている
が、これらの織物は耐熱性が良好なものの、折り目が粗
いために粉塵の漏れを生じることや、捕集されてある程
度の固まりとなった粉塵の払い落としである「逆洗」を
行う際に、濾布の形状を維持するための挿入物(リテー
ナー)と濾布との間で摩擦が頻繁に起こり、濾布が損傷
する等の問題を生じる。さらに、セラミック焼結体を濾
過材とした集塵機、或いは電気集塵機を用いた場合は、
そのための設備に多大なコストがかかるという問題があ
る。
【0006】本発明は、このような従来の状況に鑑みて
なされたもので、200℃程の高温環境下であっても連
続使用可能であって、設置コストを抑えると共に量産性
に優れた耐熱性フィルタエレメント及びその製造方法を
提供することを目的とする。
なされたもので、200℃程の高温環境下であっても連
続使用可能であって、設置コストを抑えると共に量産性
に優れた耐熱性フィルタエレメント及びその製造方法を
提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的達成のための、
本発明に係る請求項1記載の耐熱性フィルタエレメント
は、微粒子を分離捕集するために用いる耐熱性フィルタ
エレメントであって、ポリフェニレン・サルファイドに
対して無機フィラーを30〜60重量%の割合で配合し
た混合物を加熱焼結して得た連通多孔体の表面に、フッ
素樹脂のコーティング層を形成したことを特徴とする。
本発明に係る請求項1記載の耐熱性フィルタエレメント
は、微粒子を分離捕集するために用いる耐熱性フィルタ
エレメントであって、ポリフェニレン・サルファイドに
対して無機フィラーを30〜60重量%の割合で配合し
た混合物を加熱焼結して得た連通多孔体の表面に、フッ
素樹脂のコーティング層を形成したことを特徴とする。
【0008】この耐熱性フィルタエレメントでは、耐熱
性及び量産性に優れたポリフェニレン・サルファイドを
用い、これに無機フィラーを所定の割合で配合して焼結
体を成形することにより、従来に比べて耐熱性フィルタ
エレメントの耐熱温度を更に向上させることができる。
この耐熱性フィルタエレメントを用いることで、200
℃程の高温環境下であっても連続して微粒子の分離捕集
を行うことが可能となり、耐熱性フィルタエレメントの
適用可能範囲を拡大することができる。
性及び量産性に優れたポリフェニレン・サルファイドを
用い、これに無機フィラーを所定の割合で配合して焼結
体を成形することにより、従来に比べて耐熱性フィルタ
エレメントの耐熱温度を更に向上させることができる。
この耐熱性フィルタエレメントを用いることで、200
℃程の高温環境下であっても連続して微粒子の分離捕集
を行うことが可能となり、耐熱性フィルタエレメントの
適用可能範囲を拡大することができる。
【0009】請求項2記載の耐熱性フィルタエレメント
の製造方法は、微粒子を分離補集するために用いる耐熱
性フィルタエレメントの製造方法であって、ポリフェニ
レン・サルファイドに対して無機フィラーを30〜60
重量%の割合で配合し、得られた混合物を加熱成形して
連通多孔体とし、この連通多孔体の表面にフッ素樹脂コ
ーティングを施すことを特徴とする。
の製造方法は、微粒子を分離補集するために用いる耐熱
性フィルタエレメントの製造方法であって、ポリフェニ
レン・サルファイドに対して無機フィラーを30〜60
重量%の割合で配合し、得られた混合物を加熱成形して
連通多孔体とし、この連通多孔体の表面にフッ素樹脂コ
ーティングを施すことを特徴とする。
【0010】この耐熱性フィルタエレメントの製造方法
では、耐熱性及び量産性に優れたポリフェニレン・サル
ファイドを用い、これに無機フィラーを所定の割合で配
合して連通多孔体の焼結体を成形し、さらに連通多孔体
の表面にフッ素樹脂コーティングを施すことにより、十
分な強度と通気性が得られ、逆洗時にエレメント表面に
付着・堆積した微粒子の払い落としを良好に行えると共
に、従来に比べて更に耐熱性の高い耐熱性フィルタエレ
メントを安定して製造することができる。
では、耐熱性及び量産性に優れたポリフェニレン・サル
ファイドを用い、これに無機フィラーを所定の割合で配
合して連通多孔体の焼結体を成形し、さらに連通多孔体
の表面にフッ素樹脂コーティングを施すことにより、十
分な強度と通気性が得られ、逆洗時にエレメント表面に
付着・堆積した微粒子の払い落としを良好に行えると共
に、従来に比べて更に耐熱性の高い耐熱性フィルタエレ
メントを安定して製造することができる。
【0011】請求項3記載の耐熱性フィルタエレメント
の製造方法は、加熱成形時の加熱温度を、290℃〜3
50℃の範囲に設定することを特徴とする。
の製造方法は、加熱成形時の加熱温度を、290℃〜3
50℃の範囲に設定することを特徴とする。
【0012】この耐熱性フィルタエレメントの製造方法
では、加熱成形時の加熱温度を所定温度範囲に設定する
ことにより、適正な温度で焼結処理がなされ、良好な性
状の耐熱性フィルタエレメントが得られる。
では、加熱成形時の加熱温度を所定温度範囲に設定する
ことにより、適正な温度で焼結処理がなされ、良好な性
状の耐熱性フィルタエレメントが得られる。
【0013】請求項4記載の耐熱性フィルタエレメント
の製造方法は、予めペレット状に成形された前記混合物
を所定サイズに粉砕した後に加熱成形することを特徴と
する。
の製造方法は、予めペレット状に成形された前記混合物
を所定サイズに粉砕した後に加熱成形することを特徴と
する。
【0014】この耐熱性フィルタエレメントの製造方法
では、予めペレット状に成形された混合物を所定サイズ
に粉砕した後に加熱成形することにより、加熱成形時に
混合する場合と比較して、製品をより均質化することが
可能となり、安定した耐熱性フィルタエレメントの供給
が行える。
では、予めペレット状に成形された混合物を所定サイズ
に粉砕した後に加熱成形することにより、加熱成形時に
混合する場合と比較して、製品をより均質化することが
可能となり、安定した耐熱性フィルタエレメントの供給
が行える。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る耐熱性フィル
タエレメント及びその製造方法の実施の形態を、図面を
参照して詳細に説明する。まず、耐熱性フィルタエレメ
ントを構成する素材について説明する。本発明の耐熱性
フィルタエレメントを構成する樹脂としては、ポリフェ
ニレン・サルファイド(以下、PPSと称する)を使用
しており、これに無機フィラーをPPSに対して30〜
60重量%の割合で配合した混合物を加熱焼結すること
で連通多孔体を形成し、得られた連通多孔体の表面にフ
ッ素樹脂粒子のコーティング層を形成させている。この
PPSの耐熱温度は、従来使用されてきたポリサルホン
が150℃程度、ポリエーテルサルホンが180℃程度
であることに対し、220℃〜240℃程度にまで達
し、さらに、殆どの酸・アルカリ・有機溶剤に侵されな
い耐薬品性を有し、寸法安定性にも優れた量産性の高い
材料であるため、200℃程度までの高温環境下で安定
して連続使用することが可能となる。
タエレメント及びその製造方法の実施の形態を、図面を
参照して詳細に説明する。まず、耐熱性フィルタエレメ
ントを構成する素材について説明する。本発明の耐熱性
フィルタエレメントを構成する樹脂としては、ポリフェ
ニレン・サルファイド(以下、PPSと称する)を使用
しており、これに無機フィラーをPPSに対して30〜
60重量%の割合で配合した混合物を加熱焼結すること
で連通多孔体を形成し、得られた連通多孔体の表面にフ
ッ素樹脂粒子のコーティング層を形成させている。この
PPSの耐熱温度は、従来使用されてきたポリサルホン
が150℃程度、ポリエーテルサルホンが180℃程度
であることに対し、220℃〜240℃程度にまで達
し、さらに、殆どの酸・アルカリ・有機溶剤に侵されな
い耐薬品性を有し、寸法安定性にも優れた量産性の高い
材料であるため、200℃程度までの高温環境下で安定
して連続使用することが可能となる。
【0016】無機フィラーとしては、例えば、炭酸カル
シウム、アルミナ、珪酸アルミニウム、硫酸カルシウ
ム、ゼオライト、酸化チタン等の無機薬品、また、カオ
リン、活性白土、タルク等の鉱産物、さらに、ガラス、
アルミナ、炭素等の繊維状物が挙げられる。これらの無
機フィラーはそれぞれ単独でも、また、混合物としても
使用することができる。無機フィラーの配合割合はPP
Sに対して上記のように30〜60重量%、好ましくは
35〜55重量%の範囲とすることが望ましく、これに
より焼結時における熱変形を防止できる。なお、無機フ
ィラーの他にも、強度、耐熱性等の本発明に係る耐熱性
フィルタエレメントの基本性能を損なわれない程度に、
他の材料を混合させることができる。
シウム、アルミナ、珪酸アルミニウム、硫酸カルシウ
ム、ゼオライト、酸化チタン等の無機薬品、また、カオ
リン、活性白土、タルク等の鉱産物、さらに、ガラス、
アルミナ、炭素等の繊維状物が挙げられる。これらの無
機フィラーはそれぞれ単独でも、また、混合物としても
使用することができる。無機フィラーの配合割合はPP
Sに対して上記のように30〜60重量%、好ましくは
35〜55重量%の範囲とすることが望ましく、これに
より焼結時における熱変形を防止できる。なお、無機フ
ィラーの他にも、強度、耐熱性等の本発明に係る耐熱性
フィルタエレメントの基本性能を損なわれない程度に、
他の材料を混合させることができる。
【0017】次に、耐熱性フィルタエレメントの製造方
法を説明する。上記PPSと無機フィラーとの混合は、
一般的に行われている2軸押出機やバンバリー・ミキサ
ー等により行い、これによりペレット化する。このペレ
ット化された固形混合物を、粉砕機によって平均粒径が
50〜800μm、好ましくは100〜500μmのサ
イズとなるように粉砕する。これにより、PPSと無機
フィラーとの混合状態を均一化した状態で金型に充填さ
れる。なお、平均粒径d50が50μm未満の場合は、焼
結後に目詰まり部分が多くなり通気抵抗が大きくなる一
方、平均粒径d50が800μmより大きい場合は、微細
粉塵の目抜けを生じ、また焼結体の強度が低下してしま
う不具合を生じることになる。
法を説明する。上記PPSと無機フィラーとの混合は、
一般的に行われている2軸押出機やバンバリー・ミキサ
ー等により行い、これによりペレット化する。このペレ
ット化された固形混合物を、粉砕機によって平均粒径が
50〜800μm、好ましくは100〜500μmのサ
イズとなるように粉砕する。これにより、PPSと無機
フィラーとの混合状態を均一化した状態で金型に充填さ
れる。なお、平均粒径d50が50μm未満の場合は、焼
結後に目詰まり部分が多くなり通気抵抗が大きくなる一
方、平均粒径d50が800μmより大きい場合は、微細
粉塵の目抜けを生じ、また焼結体の強度が低下してしま
う不具合を生じることになる。
【0018】次いで、粉砕されたPPSと無機フィラー
との固形混合物を、例えばステンレス製の金型内に充填
し、更に加熱炉の中で加熱して焼結させる。このときの
充填作業は通常、振動と共に行うが、この振動の振幅及
び振動数は特に限定されるものではない。加熱炉の温度
(焼結温度)は、290℃〜350℃、特に300℃〜
340℃の範囲とすることが好ましい。焼結温度が35
0℃を上回ると、PPSが溶融、流動化、収縮して、良
好な連通多孔体が得られず、また、焼結温度が290℃
を下回ると、粒子同士の融着が不十分となり、低強度の
脆い焼結体しか得られなくなる。また、焼結時間は金型
の大きさに応じて異なり、一概にはいえないが通常、1
時間〜6時間の範囲である。そして、所定時間成形後、
金型ごと加熱炉から取り出し、十分冷却した後、金型か
ら成型品を取り出す。このようにして、十分な剛性と適
度の可塑性を有した連通多孔体が得られる。このよう
に、予めペレット状に作製された混合物を用いるため、
加熱成形時に混合する場合と比較して、連通多孔体をよ
り均質化することが可能となる。
との固形混合物を、例えばステンレス製の金型内に充填
し、更に加熱炉の中で加熱して焼結させる。このときの
充填作業は通常、振動と共に行うが、この振動の振幅及
び振動数は特に限定されるものではない。加熱炉の温度
(焼結温度)は、290℃〜350℃、特に300℃〜
340℃の範囲とすることが好ましい。焼結温度が35
0℃を上回ると、PPSが溶融、流動化、収縮して、良
好な連通多孔体が得られず、また、焼結温度が290℃
を下回ると、粒子同士の融着が不十分となり、低強度の
脆い焼結体しか得られなくなる。また、焼結時間は金型
の大きさに応じて異なり、一概にはいえないが通常、1
時間〜6時間の範囲である。そして、所定時間成形後、
金型ごと加熱炉から取り出し、十分冷却した後、金型か
ら成型品を取り出す。このようにして、十分な剛性と適
度の可塑性を有した連通多孔体が得られる。このよう
に、予めペレット状に作製された混合物を用いるため、
加熱成形時に混合する場合と比較して、連通多孔体をよ
り均質化することが可能となる。
【0019】次に、表面処理工程を説明する。上記のよ
うに得られた連通多孔体はそのままでもフィルタエレメ
ントとして使用することは可能であるが、図1に本発明
に係る耐熱性フィルタエレメントの表面を模式的に示す
ように、連通多孔体は骨格樹脂粒子Aの結合体であり、
連通多孔体の内部には、50〜500μmの比較的大き
な空隙Bが多数存在するため、フィルタとして使用した
場合に微細な粉塵Cが目抜けしてしまう。これを防止す
るため、骨格樹脂粒子Aが連通多孔体表面に微細な粒子
層、即ち1〜10μm程度の空隙を有するコーティング
層Dを形成する。これにより、濾過効率を向上させるこ
とができる。具体的には、このコーティング層の微細粒
子には、ポリテトラ・フルオロエチレン(PTFE)が
用いられる。これに接着剤として熱硬化性樹脂及び水と
を混合した懸濁液を連通多孔体表面に噴霧・塗布し、加
熱硬化させることにより、フッ素樹脂粒子のコーティン
グ層を形成する。このようにフッ素樹脂粒子を用いるこ
とにより、撥水性が得られて逆洗時における粉塵の離脱
性が良好となり、粉塵の再浮遊が防止できる。ここで、
ポリテトラ・フルオロエチレン粒子としては、通常、低
分子量ポリテトラ・フルオロエチレンが使用され、その
平均径は3〜10μmの範囲が好ましい。
うに得られた連通多孔体はそのままでもフィルタエレメ
ントとして使用することは可能であるが、図1に本発明
に係る耐熱性フィルタエレメントの表面を模式的に示す
ように、連通多孔体は骨格樹脂粒子Aの結合体であり、
連通多孔体の内部には、50〜500μmの比較的大き
な空隙Bが多数存在するため、フィルタとして使用した
場合に微細な粉塵Cが目抜けしてしまう。これを防止す
るため、骨格樹脂粒子Aが連通多孔体表面に微細な粒子
層、即ち1〜10μm程度の空隙を有するコーティング
層Dを形成する。これにより、濾過効率を向上させるこ
とができる。具体的には、このコーティング層の微細粒
子には、ポリテトラ・フルオロエチレン(PTFE)が
用いられる。これに接着剤として熱硬化性樹脂及び水と
を混合した懸濁液を連通多孔体表面に噴霧・塗布し、加
熱硬化させることにより、フッ素樹脂粒子のコーティン
グ層を形成する。このようにフッ素樹脂粒子を用いるこ
とにより、撥水性が得られて逆洗時における粉塵の離脱
性が良好となり、粉塵の再浮遊が防止できる。ここで、
ポリテトラ・フルオロエチレン粒子としては、通常、低
分子量ポリテトラ・フルオロエチレンが使用され、その
平均径は3〜10μmの範囲が好ましい。
【0020】以上のような工程で製造された耐熱性フィ
ルタエレメントを組み込んだ集塵機10の概略構成を図
2に示した。この集塵機10は、密閉されたケーシング
12を有し、その内部は区画壁である上部天板14によ
って下部の集塵室16と、上部の清浄空気室18とに分
けられ、ケーシング12の中腹に下部の集塵室16に連
通する含塵空気の供給口20が設けられ、また、ケーシ
ング12の上部に清浄空気室18に連通する清浄空気の
排出口22が設けられている。さらに、上部天板14の
下面には、中空扁平状の耐熱性フィルタエレメント24
が所定の間隔で取り付けられており、ケーシング12の
下部には、除塵された粉塵を排出するホッパー26と、
その粉塵の取り出し口28が設けられている
ルタエレメントを組み込んだ集塵機10の概略構成を図
2に示した。この集塵機10は、密閉されたケーシング
12を有し、その内部は区画壁である上部天板14によ
って下部の集塵室16と、上部の清浄空気室18とに分
けられ、ケーシング12の中腹に下部の集塵室16に連
通する含塵空気の供給口20が設けられ、また、ケーシ
ング12の上部に清浄空気室18に連通する清浄空気の
排出口22が設けられている。さらに、上部天板14の
下面には、中空扁平状の耐熱性フィルタエレメント24
が所定の間隔で取り付けられており、ケーシング12の
下部には、除塵された粉塵を排出するホッパー26と、
その粉塵の取り出し口28が設けられている
【0021】耐熱性フィルタエレメント24は、図3に
その外観を示すように、上端部に大径部32が形成さ
れ、大径部32はフレーム34を収容するように膨らん
だ形状に形成されている。大径部32内に収容されたフ
レーム34の両端部は、締付ボルト36を介して大径部
32と一体的に上部天板14に取り付けられている。な
お、上部天板14とフレーム34との間にはパッキン3
8が介装されている。そして、図4に図3の耐熱性フィ
ルタエレメント24のP−P断面を斜視図で示したよう
に、フィルタエレメント24内部は、上端部が開口した
中空の室24aが複数形成されており、エレメントの粉
塵付着表面は、波形形状或いは蛇腹形状となって付着面
積を増大させている。
その外観を示すように、上端部に大径部32が形成さ
れ、大径部32はフレーム34を収容するように膨らん
だ形状に形成されている。大径部32内に収容されたフ
レーム34の両端部は、締付ボルト36を介して大径部
32と一体的に上部天板14に取り付けられている。な
お、上部天板14とフレーム34との間にはパッキン3
8が介装されている。そして、図4に図3の耐熱性フィ
ルタエレメント24のP−P断面を斜視図で示したよう
に、フィルタエレメント24内部は、上端部が開口した
中空の室24aが複数形成されており、エレメントの粉
塵付着表面は、波形形状或いは蛇腹形状となって付着面
積を増大させている。
【0022】供給口20からケーシング12の集塵室1
6内に供給された含塵空気は、中空形状の耐熱性フィル
タエレメント24の濾過体を通過して内側に流れ込む。
このとき粉塵は、耐熱性フィルタエレメント24の表面
に付着・堆積して捕集され、耐熱性フィルタエレメント
24の内側に流れ込んだ清浄空気は、フレーム34の通
路を経てケーシング12の上部の清浄空気室18に入
り、その排出口22から所定の場所に導かれる。
6内に供給された含塵空気は、中空形状の耐熱性フィル
タエレメント24の濾過体を通過して内側に流れ込む。
このとき粉塵は、耐熱性フィルタエレメント24の表面
に付着・堆積して捕集され、耐熱性フィルタエレメント
24の内側に流れ込んだ清浄空気は、フレーム34の通
路を経てケーシング12の上部の清浄空気室18に入
り、その排出口22から所定の場所に導かれる。
【0023】耐熱性フィルタエレメント24の表面に粉
塵が付着・堆積すると、空気通路が閉塞されて圧力損失
が増加するため、耐熱性フィルタエレメント24をそれ
ぞれ一定の時間間隔をおいて順次逆洗し、耐熱性フィル
タエレメント24の表面に付着・堆積した粉塵を除去す
る。即ち、タイマー制御等により一定の間隔をおいて図
示しない逆洗バルブを順次開閉して、それぞれの対応す
る噴射管から逆洗のためのパルスエアを噴射する。これ
により、パルスエアがそれぞれの耐熱性フィルタエレメ
ント24の内側から外側に向かって逆流し、耐熱性フィ
ルタエレメント24表面に付着・堆積した粉塵が飛散す
ることなく、堆積したままの状態で払い落とされる。こ
れにより払い落とされた粉塵は、ホッパー26を通じて
取り出し口28から回収される。
塵が付着・堆積すると、空気通路が閉塞されて圧力損失
が増加するため、耐熱性フィルタエレメント24をそれ
ぞれ一定の時間間隔をおいて順次逆洗し、耐熱性フィル
タエレメント24の表面に付着・堆積した粉塵を除去す
る。即ち、タイマー制御等により一定の間隔をおいて図
示しない逆洗バルブを順次開閉して、それぞれの対応す
る噴射管から逆洗のためのパルスエアを噴射する。これ
により、パルスエアがそれぞれの耐熱性フィルタエレメ
ント24の内側から外側に向かって逆流し、耐熱性フィ
ルタエレメント24表面に付着・堆積した粉塵が飛散す
ることなく、堆積したままの状態で払い落とされる。こ
れにより払い落とされた粉塵は、ホッパー26を通じて
取り出し口28から回収される。
【0024】上記のように加熱焼結してフッ素コーティ
ングを施した耐熱性フィルタエレメントは、例えば円筒
形、箱形、或いは表面積を多くするためにその断面が波
形の箱形形状に形成することができる。
ングを施した耐熱性フィルタエレメントは、例えば円筒
形、箱形、或いは表面積を多くするためにその断面が波
形の箱形形状に形成することができる。
【0025】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。但し、本
発明は以下の実施例に限定されるものではない。
発明は以下の実施例に限定されるものではない。
【0026】[実施例1]汎用PPS混合物C−220
SC(出光石油化学株式会社製、混在無機フィラー:ガ
ラス繊維30%、炭酸カルシウム20%)のペレット
を、平均粒径が150μmになるように粉砕し、この粉
砕物を金型(外形寸法:1050mm×960mm×6
0mm、厚み:3mm、断面形状:波状)内に振動を与
えながら充填した。次いで、この金型を加熱炉に入れ、
炉内温度310℃で5時間(300分)焼結処理を行っ
た。
SC(出光石油化学株式会社製、混在無機フィラー:ガ
ラス繊維30%、炭酸カルシウム20%)のペレット
を、平均粒径が150μmになるように粉砕し、この粉
砕物を金型(外形寸法:1050mm×960mm×6
0mm、厚み:3mm、断面形状:波状)内に振動を与
えながら充填した。次いで、この金型を加熱炉に入れ、
炉内温度310℃で5時間(300分)焼結処理を行っ
た。
【0027】焼結処理の終了後、加熱炉に金型を入れた
まま、100℃まで冷却させた後、金型を炉から取り出
した。そして、この金型を冷却ファンにより冷却させな
がら焼結体を金型から取り出した。次いで、ポリテトラ
・フルオロエチレン粉末、熱硬化性接着剤、メタノール
及び水とを混合した懸濁液をよく混ぜ合わせ、上述の焼
結体の表面にスプレー法により塗布し、その後、乾燥機
に入れて180℃で30分間加熱して硬化させた。これ
により、重量32kgの耐熱性フィルタエレメントを得
た。この耐熱性フィルタエレメントの性状を表1に示し
た。表1(及び後述する表2)においてGFはガラス繊
維、タンカルは炭酸カルシウムを示している。
まま、100℃まで冷却させた後、金型を炉から取り出
した。そして、この金型を冷却ファンにより冷却させな
がら焼結体を金型から取り出した。次いで、ポリテトラ
・フルオロエチレン粉末、熱硬化性接着剤、メタノール
及び水とを混合した懸濁液をよく混ぜ合わせ、上述の焼
結体の表面にスプレー法により塗布し、その後、乾燥機
に入れて180℃で30分間加熱して硬化させた。これ
により、重量32kgの耐熱性フィルタエレメントを得
た。この耐熱性フィルタエレメントの性状を表1に示し
た。表1(及び後述する表2)においてGFはガラス繊
維、タンカルは炭酸カルシウムを示している。
【0028】
【表1】
【0029】この耐熱性フィルタエレメントを負荷試験
機に取り付け、以下の条件で負荷試験を行った。 ・温度:200℃ ・風速:1m/分 ・逆洗パルス条件: 圧力0.44MPa 噴射時間0.2秒 噴射間隔12秒(通常は120秒であって10倍の促進
試験に相当する) ・粉体:炭酸カルシウム(平均粒径d50=11μm)、
濃度5g/m3
機に取り付け、以下の条件で負荷試験を行った。 ・温度:200℃ ・風速:1m/分 ・逆洗パルス条件: 圧力0.44MPa 噴射時間0.2秒 噴射間隔12秒(通常は120秒であって10倍の促進
試験に相当する) ・粉体:炭酸カルシウム(平均粒径d50=11μm)、
濃度5g/m3
【0030】負荷試験は連続1200時間(50日間)
継続し、圧力損失をフィルタエレメントの入口と出口と
の圧力差からマノメーターにより測定したところ、18
0daPaの許容範囲以下の値を得た。また、デジタル
粉塵計(柴田科学機器工業製)により粉塵量を測定した
ところ、0.1mg/m3以下の良好な濾過性能を示し
た。また、フィルタエレメントには損傷は認められず、
12000時間(約1年5ヶ月相当)以上の寿命を有す
ることを確認できた。
継続し、圧力損失をフィルタエレメントの入口と出口と
の圧力差からマノメーターにより測定したところ、18
0daPaの許容範囲以下の値を得た。また、デジタル
粉塵計(柴田科学機器工業製)により粉塵量を測定した
ところ、0.1mg/m3以下の良好な濾過性能を示し
た。また、フィルタエレメントには損傷は認められず、
12000時間(約1年5ヶ月相当)以上の寿命を有す
ることを確認できた。
【0031】[実施例2]実施例1で用いた汎用PPS
(C−220SC)粉砕品(平均粒径d50:150μ
m)をテストピース用金型(外形寸法:150mm×1
00mm、厚み:3mm)に充填し、この金型を加熱炉
に入れ、炉内温度320℃で150分保持し、シート状
の焼結体を得た。この焼結体の性状を表1に示した。こ
の焼結体は、実用上十分な引張強度5.1MPaを有
し、通気度も実用上問題のない8.4cm3/cm2・s
となり、外観も良好となっている。
(C−220SC)粉砕品(平均粒径d50:150μ
m)をテストピース用金型(外形寸法:150mm×1
00mm、厚み:3mm)に充填し、この金型を加熱炉
に入れ、炉内温度320℃で150分保持し、シート状
の焼結体を得た。この焼結体の性状を表1に示した。こ
の焼結体は、実用上十分な引張強度5.1MPaを有
し、通気度も実用上問題のない8.4cm3/cm2・s
となり、外観も良好となっている。
【0032】[実施例3]焼結温度を300℃、焼結時
間を120分とした他は、実施例2と同様にしてシート
状焼結体を得た。この焼結体の性状を表1に示した。こ
の焼結体は、十分な引張強度4.8MPaを有し、通気
度も11.5cm3/cm2・sとなり、外観も良好とな
っている。
間を120分とした他は、実施例2と同様にしてシート
状焼結体を得た。この焼結体の性状を表1に示した。こ
の焼結体は、十分な引張強度4.8MPaを有し、通気
度も11.5cm3/cm2・sとなり、外観も良好とな
っている。
【0033】[実施例4]PPS混合物として高強度P
PS混合物G−140C1(出光石油化学株式会社製、
混在無機フィラー:ガラス繊維40%)の粉砕品(平均
粒径d50:170μm)を用いたこと、及び焼結温度を
305℃とした他は、実施例2と同様にしてシート状焼
結体を得た。この焼結体の性状を表1に示した。この焼
結体は、十分な引張強度4.2MPaを有し、通気度も
12.9cm3/cm2・sとなり、外観も良好となって
いる。
PS混合物G−140C1(出光石油化学株式会社製、
混在無機フィラー:ガラス繊維40%)の粉砕品(平均
粒径d50:170μm)を用いたこと、及び焼結温度を
305℃とした他は、実施例2と同様にしてシート状焼
結体を得た。この焼結体の性状を表1に示した。この焼
結体は、十分な引張強度4.2MPaを有し、通気度も
12.9cm3/cm2・sとなり、外観も良好となって
いる。
【0034】[実施例5]PPS混合物として高靱性P
PS混合物V−141L1(出光石油化学株式会社製、
混在無機フィラー:ガラス繊維40%及び耐熱性ゴム入
り)の粉砕品(平均粒径d50:180μm)を用いるこ
と、及び焼結温度325℃で焼結する他は、実施例2と
同様にしてシート状の焼結体を得た。この焼結体の性状
を表1に示した。この焼結体は、高い引張強度8.0M
Paを有し、通気度も13.5cm3/cm2・sと最大
となり、外観も良好となっている。また、耐熱性ゴムを
混入させることで、耐衝撃強度を向上させている。
PS混合物V−141L1(出光石油化学株式会社製、
混在無機フィラー:ガラス繊維40%及び耐熱性ゴム入
り)の粉砕品(平均粒径d50:180μm)を用いるこ
と、及び焼結温度325℃で焼結する他は、実施例2と
同様にしてシート状の焼結体を得た。この焼結体の性状
を表1に示した。この焼結体は、高い引張強度8.0M
Paを有し、通気度も13.5cm3/cm2・sと最大
となり、外観も良好となっている。また、耐熱性ゴムを
混入させることで、耐衝撃強度を向上させている。
【0035】[比較例1]PPS混合物の代わりにポリ
サルホンP−3500(アモコ・ポリマー社製、無機フ
ィラーなし)の粉砕品(平均粒径d50:150μm)
を、焼結温度220℃で5時間焼結する以外は、実施例
1と同様に行った。これにより、重量24kgの耐熱性
フィルタエレメントを得た。この耐熱性フィルタエレメ
ントの性状を表2に示した。
サルホンP−3500(アモコ・ポリマー社製、無機フ
ィラーなし)の粉砕品(平均粒径d50:150μm)
を、焼結温度220℃で5時間焼結する以外は、実施例
1と同様に行った。これにより、重量24kgの耐熱性
フィルタエレメントを得た。この耐熱性フィルタエレメ
ントの性状を表2に示した。
【0036】
【表2】
【0037】このフィルタエレメントを負荷試験機に取
り付け、試験温度を180℃とした他は実施例1の条件
と同様に負荷試験を行った。試験開始後35日位から、
それまで0.1mg/m3Nであった粉塵濃度が上昇し始
め、1mg/m3N以上に増加したため試験を中止した。
その後、フィルタエレメントを点検したところ、数箇所
に亀裂が発生していた。
り付け、試験温度を180℃とした他は実施例1の条件
と同様に負荷試験を行った。試験開始後35日位から、
それまで0.1mg/m3Nであった粉塵濃度が上昇し始
め、1mg/m3N以上に増加したため試験を中止した。
その後、フィルタエレメントを点検したところ、数箇所
に亀裂が発生していた。
【0038】[比較例2]焼結温度を280℃、焼結時
間を150分とした他は、実施例2と同様にして処理し
た。得られたシート状の焼結体は、表面状態は良好なも
のの強度が低く、極めて脆弱なものであった。この焼結
体の性状を表2に示した。
間を150分とした他は、実施例2と同様にして処理し
た。得られたシート状の焼結体は、表面状態は良好なも
のの強度が低く、極めて脆弱なものであった。この焼結
体の性状を表2に示した。
【0039】[比較例3]焼結温度を360℃、焼結時
間を150分とした他は、実施例2と同様にして処理し
た。その結果、金型内の樹脂は部分的に溶融、流動、固
化し、焼結体表面には斑模様が発生した。この焼結体の
性状を表2に示した。
間を150分とした他は、実施例2と同様にして処理し
た。その結果、金型内の樹脂は部分的に溶融、流動、固
化し、焼結体表面には斑模様が発生した。この焼結体の
性状を表2に示した。
【0040】[比較例4]実施例4で用いた高強度PP
S混合物G−140C1Gの粉砕品50重量%と、同グ
レードのベース樹脂(平均粒径d50:120μm)50
重量%とを混合し(ガラス繊維含量20%)、実施例2
と同様にしてシート状焼結体を得た。この比較例では、
樹脂が部分的に溶融、固化、収縮し、良好な焼結体は得
られなかった。この焼結体の性状を表2に示した。
S混合物G−140C1Gの粉砕品50重量%と、同グ
レードのベース樹脂(平均粒径d50:120μm)50
重量%とを混合し(ガラス繊維含量20%)、実施例2
と同様にしてシート状焼結体を得た。この比較例では、
樹脂が部分的に溶融、固化、収縮し、良好な焼結体は得
られなかった。この焼結体の性状を表2に示した。
【0041】[比較例5]汎用PPS混合物C−230
SC(出光石油化学株式会社製、混在無機フィラー:ガ
ラス繊維35%、炭酸カルシウム30%)のペレット
を、平均粒径d50:170μmに粉砕して用いる他は、
実施例2と同様にしてシート状の焼結体を得た。この比
較例により得られた焼結体は極めて脆いものであった。
この焼結体の性状を表2に示した。
SC(出光石油化学株式会社製、混在無機フィラー:ガ
ラス繊維35%、炭酸カルシウム30%)のペレット
を、平均粒径d50:170μmに粉砕して用いる他は、
実施例2と同様にしてシート状の焼結体を得た。この比
較例により得られた焼結体は極めて脆いものであった。
この焼結体の性状を表2に示した。
【0042】以上の各実施例及び各比較例によれば、P
PSに対して無機フィラーを20重量%の割合で混合し
た比較例4では性状不良で、40重量%の割合で混合し
た実施例4,5が良好な性状を呈している。また、無機
フィラーを50重量%で混合した実施例1,2,3は良
好な性状を呈しているが、同じく50重量%で混合した
比較例2は焼結温度が低いために脆くなったが、外観は
良好な状態となっている。さらに、75重量%で混合し
た比較例5では極めて脆い性状を呈している。このよう
に、PPSに対して無機フィラーを30〜60重量%の
割合で混合することで良好な性状が得られ、特に35〜
55重量%の範囲とすることで優れた性状が安定して得
られる。
PSに対して無機フィラーを20重量%の割合で混合し
た比較例4では性状不良で、40重量%の割合で混合し
た実施例4,5が良好な性状を呈している。また、無機
フィラーを50重量%で混合した実施例1,2,3は良
好な性状を呈しているが、同じく50重量%で混合した
比較例2は焼結温度が低いために脆くなったが、外観は
良好な状態となっている。さらに、75重量%で混合し
た比較例5では極めて脆い性状を呈している。このよう
に、PPSに対して無機フィラーを30〜60重量%の
割合で混合することで良好な性状が得られ、特に35〜
55重量%の範囲とすることで優れた性状が安定して得
られる。
【0043】また、焼結時の温度は、実施例1〜5に示
すように290℃〜350℃の範囲内に設定することで
良好な性状が得られ、焼結温度が350℃を上回ると、
比較例3のように良好な焼結体が得られず、また、焼結
温度が300℃を下回ると、比較例2のように低強度の
脆い焼結体となる。
すように290℃〜350℃の範囲内に設定することで
良好な性状が得られ、焼結温度が350℃を上回ると、
比較例3のように良好な焼結体が得られず、また、焼結
温度が300℃を下回ると、比較例2のように低強度の
脆い焼結体となる。
【0044】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明に係
る耐熱性フィルタエレメントは、耐熱性及び量産性に優
れたポリフェニレン・サルファイドを用い、これに無機
フィラーを30〜60重量%の割合で配合して焼結体を
成形することにより、従来に比べて耐熱性フィルタエレ
メントの耐熱温度を更に向上させることができる。この
耐熱性フィルタエレメントを用いることで、200℃程
の高温環境下であっても連続して微粒子の分離捕集を行
うことが可能となり、耐熱性フィルタエレメントの適用
可能範囲を、設置コストの増加を抑止しつつ拡大でき
る。また。本発明のフィルタエレメントの製造方法は、
耐熱性及び量産性に優れたポリフェニレン・サルファイ
ドを用い、これに無機フィラーを30〜60重量%の割
合で配合して連通多孔体の焼結体を成形し、さらに連通
多孔体の表面にフッ素樹脂コーティングを施すことによ
り、十分な強度と通気性が得られ、且つ逆洗時にエレメ
ント表面に付着・堆積した微粒子の払い落としを良好に
行えると共に、従来に比べて更に耐熱性の高い性状を有
する耐熱性フィルタエレメントを安定して製造すること
ができる。
る耐熱性フィルタエレメントは、耐熱性及び量産性に優
れたポリフェニレン・サルファイドを用い、これに無機
フィラーを30〜60重量%の割合で配合して焼結体を
成形することにより、従来に比べて耐熱性フィルタエレ
メントの耐熱温度を更に向上させることができる。この
耐熱性フィルタエレメントを用いることで、200℃程
の高温環境下であっても連続して微粒子の分離捕集を行
うことが可能となり、耐熱性フィルタエレメントの適用
可能範囲を、設置コストの増加を抑止しつつ拡大でき
る。また。本発明のフィルタエレメントの製造方法は、
耐熱性及び量産性に優れたポリフェニレン・サルファイ
ドを用い、これに無機フィラーを30〜60重量%の割
合で配合して連通多孔体の焼結体を成形し、さらに連通
多孔体の表面にフッ素樹脂コーティングを施すことによ
り、十分な強度と通気性が得られ、且つ逆洗時にエレメ
ント表面に付着・堆積した微粒子の払い落としを良好に
行えると共に、従来に比べて更に耐熱性の高い性状を有
する耐熱性フィルタエレメントを安定して製造すること
ができる。
【図1】本発明に係る耐熱性フィルタエレメントの表面
を模式的に示す図である。
を模式的に示す図である。
【図2】本発明に係る耐熱性フィルタエレメントを組み
込んだ集塵機の概略構成を示す図である。
込んだ集塵機の概略構成を示す図である。
【図3】耐熱性フィルタエレメントの外観を示す図であ
る。
る。
【図4】図3の耐熱性フィルタエレメントのP−P断面
を斜視図で示す図である。
を斜視図で示す図である。
10 集塵機 24 耐熱性フィルタエレメント A 骨格樹脂粒子(連通多孔性体) C 粉塵(粒子) D フッ素樹脂粒子(コーティング層)
フロントページの続き (72)発明者 大崎 活規 栃木県下都賀郡野木町大字野木922番2号 日鉄鉱業株式会社内 Fターム(参考) 4D019 AA01 BA13 BA17 BA18 BB06 BC12 CA02 CA04 CB04 CB06 4F074 AA87 AC26 AC34 AE04 AG01 CA52 CC12Y CC32Y CE16 CE50 CE85 DA10 DA47
Claims (4)
- 【請求項1】 微粒子を分離捕集するために用いる耐熱
性フィルタエレメントであって、 ポリフェニレン・サルファイドに対して無機フィラーを
30〜60重量%の割合で配合した混合物を加熱焼結し
て得た連通多孔体の表面に、フッ素樹脂のコーティング
層を形成したことを特徴とする耐熱性フィルタエレメン
ト。 - 【請求項2】 微粒子を分離補集するために用いる耐熱
性フィルタエレメントの製造方法であって、 ポリフェニレン・サルファイドに対して無機フィラーを
30〜60重量%の割合で配合し、 得られた混合物を加熱成形して連通多孔体とし、 この連通多孔体の表面にフッ素樹脂コーティングを施す
ことを特徴とする耐熱性フィルタエレメントの製造方
法。 - 【請求項3】 前期加熱成形時の加熱温度を、290℃
〜350℃の範囲に設定することを特徴とする請求項2
記載の耐熱性フィルタエレメントの製造方法。 - 【請求項4】 予めペレット状に成形された前記混合物
を所定サイズに粉砕した後に加熱成形することを特徴と
する請求項2又は請求項3記載の耐熱性フィルタエレメ
ントの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000227133A JP2002035518A (ja) | 2000-07-27 | 2000-07-27 | 耐熱性フィルタエレメント及びその製造方法 |
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Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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ID=18720631
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Country Status (1)
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---|---|
JP (1) | JP2002035518A (ja) |
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2000
- 2000-07-27 JP JP2000227133A patent/JP2002035518A/ja active Pending
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