JP2002034615A - 関節式連結リンクを備えたリストバンド - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 組立が簡単でしかも脆弱なセラミックを使用
しても破損されることのないリストバンドを提供する。 【解決手段】 好ましくは射出セラミック製の関節式連
結リンクを備えたリストバンド（１）は、各アセンブリ
ピッチについて、それぞれねじ穴（１１，１２）および
平滑穴（８，９）を有する２つの側部リンク（３，５）
と、２つの平滑貫通穴（１３、２７）を設けた中央リン
ク（１６）と、少なくとも端部にねじを切ったバー（１
５）と、ばねバー（１４）とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、第１縁部を示す第
１列の側部リンクと、第２縁部を示す第２列の側部リン
クとを含み、この第２列のリンクが第１列のリンクと整
合して、２つの整合リンクが長手方向展開のピッチを定
めており、さらに、第１および第２列のリンク間に挿入
され、第１および第２列のリンクから半ピットだけずれ
た少なくとも第３列の中央リンクを含み、第１および第
２列の各リンクは、それぞれ第１および第２穴を第３列
の第１リンクに形成された第３貫通穴と整合する位置に
有する一方、それぞれ第４および第５穴を第３列の第２
リンクに形成された第６貫通穴と整合する位置に有し、
この第２リンクが第１リンクに隣接しており、さらに、
第１、第２および第３穴にはめ込まれた第１バーと、第
４、第５および第６穴にはめ込まれた第２バーとを含む
関節式連結リンクを備えたリストバンドに関する。

【０００２】

【従来の技術】前項に記載されているようなリンクアセ
ンブリは、従来技術として米国特許第５，１９７，２７
４号に示されている。このアセンブリは、３列のリン
ク、特に上列、中央列および下列を含む。上下列のリン
クは整合しているが、中央列のリンクは他の列のリンク
からずれている。中央列の各リンクに２つの貫通穴が設
けられており、また、上下列の各リンクには２つの穴が
設けられ、一方は貫通穴で、他方は盲穴である。一方で
は、中央列の第１リンクの貫通穴が、上列のリンクおよ
び下列のリンクにそれぞれ形成された２つの貫通穴と整
合し、その結果として整合した３つの穴に第１バーがは
め込まれ、中央列のリンク内にネック付きスリーブによ
って保持される。他方、中央列の第２リンクの貫通穴
が、上列のリンクおよび下列のリンクにそれぞれ形成さ
れた２つの盲穴と整合し、その結果として整合した３つ
の穴に第２バーがはめ込まれ、上下列のリンクの各々に
押し込むことによって保持される。

【０００３】しかし、上記アセンブリには幾つかの欠点
がある。第１に、第１バーがその上に配置されたネック
によって中央列の第１リンク内に保持されることから、
無視できない機械的ストレスがリンクに加わり、それが
セラミックスなどの脆弱で壊れやすい材料で形成されて
いる場合、その機械的ストレスによって粉砕される可能
性があることがわかる。また、第２バーを上下列の第２
リンクの各々に押し込むことによっても、さらなるスト
レスがそれに加わるため、前述したように、これらのリ
ンクが脆弱で壊れやすい材料で形成されている場合、作
動中にやはり粉砕される可能性があることがわかる。最
後になるが、バーを押し込むことは、リストバンドが動
くことによってバーがそれの受け部から外れる可能性が
あるので、十分に信頼できる保持手段とは見なされない
ことがわかる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】前項に挙げられた欠点
を克服するために、上記米国特許第５，１９７，２７４
号は、一方の側部列のリンクにバーをねじ込み、他方の
側部列にねじ込まれたスタッドによってそれらを閉じこ
めることを提案している。この構造は、必要な部品数の
点と、リストバンドを組み立てるためだけに必要となる
時間の点の両方から複雑であり、これにはスタッドが緩
むというさらなる危険性が考慮されておらず、その場合
にはそれを接着剤で塞ぐ必要があるであろう。実際に、
本発明の出願人は、問題のバーの１つを２つの側部列の
整合リンクにうまく直接的にねじ込むことができること
を観察している。

【０００５】

【課題を解決するための手段】以上をまとめると、本説
明の第１項に関連して、本発明は、第２バーの少なくと
も端部にねじが切られて、それぞれ第１列および第２列
のリンク内に設けられた第４および第５穴に切られた雌
ねじにねじ込まれることを特徴としている。本発明はま
た、リストバンドを形成する様々な部品を組み立てるた
めの、以下の説明に詳細に記載されている方法を特徴と
している。

【０００６】本発明の特徴および利点は、添付の図面を
参照しながら、非制限的な説明によって本発明の好適な
実施例を示す以下の説明から明らかになるであろう。

【０００７】

【発明の実施の形態】図１および図２に示されているよ
うに、関節式連結リンク３，５，１７，１８，７，１６
を備えたリストバンド１は、リストバンド１の第１縁部
を示す第１列２の側部リンク３，１７を含む。リストバ
ンド１はさらに、リストバンド１の第２縁部を示す第２
列４の側部リンク５，１８を含む。図１および図２か
ら、第１および第２列のリンクが互いに整合しており、
２つの整合リンク、たとえば、リンク３と５がリストバ
ンドの長手方向展開のピッチを定めていることがわか
る。最後になるが、リストバンド１は、第１および第２
列のリンク間に挿入され、これらの第１および第２列の
リンクから半ピットだけずれた少なくとも第３列６の中
央リンク７、１６を含む。

【０００８】ここでは１列の中央リンクが示されている
ことがわかる。図示する必要はないが、１列以外の数の
列、たとえば、３列、さらには５列にすることもできる
ことは明らかである。３列の中央リンクの場合、第１側
部リンク、この第１リンクからずれた第２中央リンク、
第１リンクと一致した第３中央リンク、第１リンクから
ずれた第４中央リンク、および第１リンクと一致した第
５側部リンクがこの順に設けられ、重要な点は、奇数列
の中央リンクを互いにずらして設けることである。

【０００９】図２に示されているように、第１および第
２列の各整合リンク、たとえば、リンク３および５は、
それぞれ第１穴８および第２穴９を第３列６の第１リン
ク７に形成された第３貫通穴１０と整合する位置に有す
る。さらに、第１および第２列の各整合リンク、たとえ
ば、リンク３および５は、それぞれ第４穴１１および第
５穴１２を第３列６の第２リンク１６に形成された第６
貫通穴１６と整合する位置に有し、この第２リンク１６
は第１リンク７に隣接している。

【００１０】最後になるが、第１バー１４が、第１穴
８、第２穴９および第３穴１０にはめ込まれ、第２バー
１５が、第４穴１１、第５穴１２および第６穴１３には
め込まれている。

【００１１】やはり図２に示されているように、本発明
は、第２バー１５の少なくとも端部にねじが切られて、
それぞれ第１列２および第２列４のリンク３および５内
に設けられた第４穴１１および第５穴１２に切られた雌
ねじにねじ込まれることを特徴としており、独特であ
る。このため、中央リンク１６を間に挿入した２つの側
部リンク３および５間の連結が、少なくとも端部にねじ
を切って側部リンク３および５内に設けられた穴１１お
よび１２に切られた雌ねじにねじ込む簡単なバー１５に
よって行われる。これによって、リストバンドの第１部
分すなわちピッチが得られる。

【００１２】図２は、同一構造であって、２つの側部リ
ンク１７および１８の間に中央リンク７を配置したアセ
ンブリを含むリストバンドの第２部分を示している。こ
のアセンブリ手段は、この場合はねじ付きバー１９を含
む。

【００１３】以上に説明したリストバンドの２つの部分
は、図２に示されれているように、バー１４によって組
み付けられる。図面に示されているように、ばねバーを
使用することができる。このバーは、中央部分にばね
（図示せず）を含み、これが２つの可動ヘッド２０，２
１に作用する。バー１４を所定位置にはめた時、ヘッド
２０および２１がリンク３および５の穴８および９内へ
突出する。このため、２つの部分は、互いに関節式に動
くことができるように、互いに取り付けられている。

【００１４】図２は、第１穴８および第２穴９が貫通穴
であり、小型工具を使用してバー１４のヘッド２０およ
び２１を押し戻すことによって、第１および第２部分を
分解して、必要に応じてリストバンドの長さを長くした
り短くすることができることを示している。一般的なリ
ストバンド（図１を参照）では、第１および第２列を形
成する少なくとも一定のリンク（たとえば、リストバン
ド留め具の側に位置する３〜４個のリンク）が貫通穴８
および９を含むが、それに続くリンクは盲穴を有してお
り、これは、これらの後続のリンクを見えないようにす
る美的目的のためであることがわかるであろう。もちろ
ん、盲穴を有するリンクを設けた部分は、いったん組み
付けられると分解することができない。

【００１５】第１列２および第２列４のリンク３および
５の第３および第４ねじ穴１１および１２に戻ると、こ
れらの穴は盲穴でも貫通穴でもよいことがわかるであろ
う。美的理由から、図２に示されているように、盲穴が
好ましく、その場合、バー１５の全長にわたって、また
はその端部だけにねじを切ればよい。しかし、ねじを切
った貫通穴１１および１２を選択する場合、バー１５が
誤って緩むことを避けるために、端部だけにねじを切っ
たバー１５だけが使用される。

【００１６】本発明のリストバンドを形成するリンクの
製造には、広範囲の材料、たとえば鋼を考えることがで
きる。しかし、第１列２、第２列４および第３列６を射
出セラミックで形成する場合、この構造が特に好適であ
る。

【００１７】詳細には踏み込まないが、射出セラミック
リンクを製造するには、セラミック粉末をプラスチック
結合剤と混合して使用する。この複合材料を型に注入し
てから、プラスチック結合剤を除去するために加熱す
る。これによって得られた部品を高温で焼結すれば、セ
ラミック粉末凝集体が、したがって所望リンクが得られ
る。このため、これはリンクの所望の輪郭または形状を
得ることができるだけでなく、貫通穴または盲穴、ねじ
付きまたは平滑のいずれであっても、穴をリンクに形成
することもできる。

【００１８】ねじ付きバー１５を側部リンク３および５
のねじ穴１１および１２にねじ込むことは、セラミック
材料製である場合に粉砕を引き起こす可能性がある機械
的ストレスを側部リンクにまったく加えない。おなじこ
とがばねバー１４にも当てはまり、これは、取り付けた
時にリンクにまったくストレスを加えない。射出セラミ
ックを使用することによって、そのような材料を使用し
た時には高コストである機械加工をまったく使用しない
で、リンクを本発明に従って製造することができる。

【００１９】また、提案の構造は、簡単であると共に用
いる部品数が少ない、すなわち、すべて同様に製造でき
る側部リンク、中央リンク、ばねバーおよびねじ付きバ
ーであるため、非常に経済的であると言える。

【００２０】最後に、本発明のリストバンドの組み立て
方法を説明する。このために図２を参照する。

【００２１】最初に、第１列２を始めるために側部リン
ク３を準備して、少なくとも端部にねじを切った第２バ
ー１５をねじ穴１１にねじ込む。次に、第３列６を始め
るために第１中央リンク１６を準備して、第２バー１５
の自由端部を中央リンクの２つの穴１３の一方にはめ込
む。最後に、第２列４を始めるために側部リンク５を準
備し、この側部リンクのねじ穴１２に第２バー１５のね
じ付き部分を挿入して回転させることによって、第２バ
ー１５にねじ付ける。これにより、リストバンドの第１
部分を形成し終わる。

【００２２】第２部分は、上記と同様にして組み立てら
れ、この第２部分も２つの側部リンク１７，１８および
第２中央リンク７で形成され、これらの３つのリンクが
ねじ付きバー１９によって互いに連結される。次に、ば
ねバー１４を第２中央リンク７の貫通穴１０にはめ込
む。

【００２３】最後に、第２部分の第２中央リンク７を、
第１部分の２つの側部リンク３および５と中央リンク１
６とによって形成された空間にはめ込むことによって、
第１および第２部分を組み付ける。この時、ばねバー１
４のヘッド２０および２１が、それぞれ第１部分の側部
リンク３および５の第１穴８および第２穴９に貫入す
る。

【００２４】最後になるが、所望のリストバンド長さが
得られるまで、他の部分を同様に組み付ける。

【００２５】図１および図２はさらに、このように組み
付けられたリストバンドを、たとえば、留め具に連結す
る方法を示している。このため、図２は、リストバンド
の全長にわたって延びたリンク２５を示しており、留め
具（図示せず）の一部分も貫通する最後のバー（図示せ
ず）を受け取るための穴２６があけられている。このリ
ンク２５は、ばねバー２３によって中央リンク２２に関
節式連結される。中央リンク２２は、ばねバー２４によ
って側部リンク１７および１８に関節式連結される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のリストバンドの斜視図である。

【図２】図１に示されているリストバンドの一部の平面
的断面図である。

【符号の説明】

３，５ 側部リンク ８，９ 平滑穴 １１，１２ ねじ穴 １３，２７ 平滑貫通穴 １４ ばねバー １５ ねじ付きバー １６ 中央リンク

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ミヒャエル・バッハ スイス国・シイエイチ−2505・ビール・テ ッセンベルクシュトラーセ・72 (72)発明者 セバスティアン・ボルツ スイス国・シイエイチ−2740・ムーティ エ・シュマン デ ポミエール・18 (72)発明者 クリストファ・ゲリー スイス国・シイエイチ−4625・オーベルブ ッフジテン・ハウプトシュトラーセ・82

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 第１縁部を示す第１列（２）の側部リン
   ク（３，１７）と、第２縁部を示す第２列（４）の側部
   リンク（５，１８）とを含み、該第２列のリンクは前記
   第１列のリンクと整合して、２つの整合リンクが長手方
   向展開のピッチを定めており、さらに、前記第１および
   第２列のリンク間に挿入され、前記第１および第２列の
   リンクから半ピットだけずれた少なくとも第３列（６）
   の中央リンク（７、１６）を含み、前記第１および第２
   列の各リンクは、それぞれ第１（８）および第２（９）
   穴を前記第３列（６）の第１リンク（７）に形成された
   第３貫通穴（１０）と整合する位置に有する一方、それ
   ぞれ第４（１１）および第５（１２）穴を前記第３列
   （６）の第２リンク（１６）に形成された第６貫通穴
   （１３）と整合する位置に有し、前記第２リンク（１
   ６）は前記第１リンク（７）に隣接しており、さらに、
   前記第１（８）、第２（９）および第３（１０）穴には
   め込まれた第１バー（１４）と、前記第４（１１）、第
   ５（１２）および第６（１３）穴にはめ込まれた第２バ
   ー（１５）とを含む関節式連結リンクを備えたリストバ
   ンド（１）であって、前記第２バー（１５）の少なくと
   も端部にねじが切られて、それぞれ前記第１（２）およ
   び第２（４）列のリンク（３，５）内に設けられた前記
   第４（１１）および第５（１２）穴に切られた雌ねじに
   ねじ込まれることを特徴とするリストバンド。
2. 【請求項２】 前記第１バー（１４）は、ばねバーであ
   ることを特徴とする請求項１記載のリストバンド。
3. 【請求項３】 前記第１（８）および第２（９）穴は、
   前記第１（２）および第２（４）列を形成する少なくと
   も一定のリンクでは貫通穴であることを特徴とする請求
   項１記載のリストバンド。
4. 【請求項４】 前記第４（１１）および第５（１２）穴
   は、貫通穴であることを特徴とする請求項１記載のリス
   トバンド。
5. 【請求項５】 前記第４（１１）および第５（１２）穴
   は、盲穴であることを特徴とする請求項１記載のリスト
   バンド。
6. 【請求項６】 前記第２バー（１５）の全長にわたって
   ねじが切られていることを特徴とする請求項１記載のリ
   ストバンド。
7. 【請求項７】 前記第１（２）、第２（４）および第３
   （６）列のリンクは、射出セラミック製であることを特
   徴とする請求項１記載のリストバンド。
8. 【請求項８】 請求項１記載のリストバンド（１）を組
   み立てる方法であって、 第１列（２）を始めるために側部リンク（３）を準備し
   て、少なくとも端部にねじを切った第２バー（１５）を
   前記リンクのねじ穴（１１）にねじ込む段階と、 第３列（６）を始めるために第１中央リンク（１６）を
   準備して、前記第２バー（１５）の自由端部を前記中央
   リンクの２つの穴の一方（１３）にはめ込む段階と、 第２列（４）を始めるために側部リンク（５）を準備
   し、該側部リンクのねじ穴（１２）に前記第２バー（１
   ５）のねじ付き部分を挿入して回転させることによっ
   て、前記第２バー（１５）にねじ付けて、これによっ
   て、リストバンドの第１部分を形成し終わる段階と、 上記と同様にして、やはり２つの側部リンク（１７，１
   ８）および第２中央リンク（７）を含み、該３つのリン
   クをねじ付きバー（１９）によって互いに連結して第２
   部分を組み立て、ばねバー（１４）を前記第２中央リン
   ク（７）の貫通穴（１０）にはめ込む段階と、 第２部分の第２中央リンク（７）を、第１部分の２つの
   側部リンク（３，５）と中央リンク（１６）とによって
   形成された空間にはめ込み、ばねバー（１４）のヘッド
   （２０，２１）をそれぞれ第１部分の側部リンク（３，
   ５）の第１（８）および第２（９）穴に貫入させること
   によって、第１および第２部分を組み付ける段階と、 所望のリストバンド長さが得られるまで、他の部分を同
   様に組み付ける段階とを含む方法。