JP2002033379A - ウエハキャリアおよびウエハキャリアを用いた半導体製造装置 - Google Patents

ウエハキャリアおよびウエハキャリアを用いた半導体製造装置

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JP2002033379A
JP2002033379A JP2000213714A JP2000213714A JP2002033379A JP 2002033379 A JP2002033379 A JP 2002033379A JP 2000213714 A JP2000213714 A JP 2000213714A JP 2000213714 A JP2000213714 A JP 2000213714A JP 2002033379 A JP2002033379 A JP 2002033379A
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wafer carrier
groove
insertion portion
jig
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Hiroshi Sakai
浩 酒井
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウエハキャリアの運搬時、ウエハが落下する
のを防止し、また高温処理工程などで溝が変形してもウ
エハ取り出し、載置ができる。 【解決手段】 ウエハキャリア本体1と治具3とを備
え、治具3は、差込部9を前面板22に設けた穴15か
ら凹部に差し込んだ状態で、梁19を前面板22に固定
可能であり、梁19が前面板22に固定された状態で、
差込部9の先端は後面板23に設けた穴15から突出す
るとともに、ウエハキャリア本体1の溝13と治具3の
差込部9の溝4とがずれることでウエハを保持可能とし
た。持ち運びの際にはウエハがウエハキャリアの溝13
に固定され、ウエハが落下することがなくなる。また、
半導体製造装置にウエハキャリアが置かれたとき等にお
いて、ウエハキャリア本体1の溝13と治具3の差込部
9の溝4とが揃うと自由にウエハを取り出し、挿入がで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、半導体デバイス
の製造工程などで、特に半導体製造装置や運搬作業に用
いられるウエハキャリアおよびウエハキャリアを用いた
半導体製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造工程では、工程間
の半導体ウエハの運搬や、工程処理を行う半導体製造装
置の処理室へのウエハ搬送には樹脂製のウエハキャリア
が一般的に用いられている。従来のウエハキャリアは、
図7に示すような形状をしており、内側には一定のピッ
チで多数の溝がありその中にウエハ2を図7の様に入れ
収納する。
【0003】そして製造工程においてはウエハキャリア
51を半導体製造装置の処理室へ搬送するための搬送ポ
ートへセットされるが、通常は図7のように横向きに設
置されるのがほとんどである。搬送時には例えば図8に
示すようにウエハ2は一枚毎に製造装置に付属した搬送
アーム20がウエハキャリア51内部のウエハ2の下に
挿入され、すくい上げるようにしてウエハ2が取り出さ
れ、製造装置の処理室に搬送される。処理後のウエハ2
をウエハキャリア51へ収納するときはその逆の過程が
とられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来のウエハキャリア
では、このような半導体製造工程において2つの問題点
があった。以下にそれらを説明する。
【0005】まず、従来のウエハキャリアは図7に示す
ように、溝を有する左右の側面部と底面部でウエハ2を
保持し、上部はウエハ2を溝に挿入するために開放され
ている。そのため、製造装置のウエハ投入用搬送ポート
にウエハキャリア51をオペレータがマニュアルで縦方
向、すなわち、ウエハ2が水平になる方向にして設置す
るが、もしこの時ウエハキャリア51が若干傾くような
ことがあっても中に入っているウエハ2はウエハキャリ
アから滑り出てくる。また、設置するとき衝撃を与える
ような設置の仕方をすると、ウエハキャリア51内にあ
るウエハの位置が動き、ウエハ水平位置やオリフラ位置
にばらつきが発生し、製造装置の処理室内部への搬送時
に支障を生じることがあるという問題があった。
【0006】次に、ウエハキャリアは一般には半導体製
造工程の熱処理や洗浄などのユニット工程が異なっても
共通に用いられるものであり、前の製造処理が終了後ウ
エハはある1つのキャリアに入れられ、それがそのまま
次の工程処理を行う製造装置にセットされる。
【0007】拡散炉から取り出された温度の高いウエハ
はそのままウエハキャリアに収納され、また約140℃
の硫酸と過酸化水素洗浄はウエハキャリアにウエハを入
れたまま行われる。このような熱履歴を受け続けると、
ウエハキャリアは時間がたつにつれて僅かずつ変形す
る。あるいはウエハキャリアの取扱時において複数回の
外的衝撃を受けても変形することがある。こうした状況
では図8に示すような問題が生じる。
【0008】図8に示された51は縦向きに半導体製造
装置の搬送部に設置されたウエハキャリアであるが、長
期間の処理工程での使用によって変形が生じている。具
体的にはキャリア51の上部の溝は僅かに上方に傾き、
下部の溝は僅かに下方に傾いており、従って各溝に挿入
されたウエハ2も溝変形の通り、わずかずつ傾いてい
る。製造装置に付属した搬送アーム20がウエハ2を加
工する処理部分に搬送するため、ウエハキャリア51の
上部に位置するウエハを取り出すときは6の位置にきた
搬送アーム20がキャリア51内のウエハ2下に挿入さ
れることになる。この場合はウエハ2と搬送アーム20
とは充分な隙間があり取り出しに問題はない。しかしな
がらウエハキャリア51の下部のウエハ2を取り出すと
きには、7の位置の搬送アーム20が取り出すことにな
るが、この場合はウエハ2と搬送アーム20との隙間は
少なく、搬送アーム20がウエハ2に接触する可能性が
ある。
【0009】こうした問題が発生しそうなとき、従来は
ウエハ先端の隙間に対し、搬送アーム20の位置調整を
行っている。しかし、この隙間がウエハキャリア51内
でばらつくとその位置調整は困難で時間かかる。6イン
チのウエハキャリア51では、ウエハ2は溝ピッチに対
応して通常4.76mmピッチでキャリア51に収納されて
おり、ウエハ2厚みを除くと4.12mmである。これにウ
エハ搬送用アーム20の厚み数mmを省くとその隙間は
非常に狭くなり、微小な位置調整に時間がかかる。ウエ
ハキャリア51が変形した場合はウエハ2の傾きは、ウ
エハキャリア毎で異なり、一旦特定のウエハキャリアで
位置調整してもそれ以外のウエハキャリア51を使用す
るとウエハ2の取り出しまたは取り入れ時に搬送アーム
20とウエハ2が再び接触するという問題がある。
【0010】これを防止するため、従来は例えば1つの
工程処理が終了した後、特定の製造装置専用の、それ以
外使用しないウエハキャリアにウエハ2を移す作業をお
こないウエハキャリアに起因する搬送エラーを防止して
いる。しかし、これにより、ウエハ2を専用ウエハキャ
リアに移し替えるという作業が発生し、作業工程が増加
したり、製造効率が悪いものであった。
【0011】したがって、この発明の目的は、上記従来
の問題を解決する構成を有し、ウエハキャリアの運搬
時、ウエハが落下するのを防止し、また高温処理工程な
どで溝が変形してもウエハキャリアにおけるウエハ取り
出し、載置ができるウエハキャリアおよびウエハキャリ
アを用いた半導体製造装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】以上のような問題を解決
するためにこの発明の請求項1記載のウエハキャリア
は、左右両側面板、前面板および後面板で枠組みされ、
前記両側面板のそれぞれの内側にウエハ収納用の複数の
溝が前記前面板および後面板と平行に並べて形成された
ウエハキャリア本体と、対向する面に前記ウエハキャリ
ア本体の溝と同一ピッチ、および同一断面形状の溝を有
する棒形状の2本の差込部が、可撓性の梁の両端に互い
に平行に設けた治具とを備え、前記前面板および後面板
は、左右両端部に前記差込部を挿通可能な穴をそれぞれ
有し、前記穴に対応する前記両側面板の位置に前記差込
部の挿通方向に沿って凹部を設け、前記治具は、前記差
込部を前記前面板に設けた穴から凹部に差し込んだ状態
で、前記梁を前記前面板に固定可能であり、前記ウエハ
キャリア本体の溝と前記治具の差込部の溝とがずれるこ
とでウエハを保持可能とした。
【0013】このように、ウエハキャリア本体と治具と
を備え、前面板および後面板は、左右両端部に差込部を
挿通可能な穴をそれぞれ有し、穴に対応する両側面板の
位置に差込部の挿通方向に沿って凹部を設け、治具は、
差込部を前面板に設けた穴から凹部に差し込んだ状態
で、梁を前面板に固定可能であり、ウエハキャリア本体
の溝と治具の差込部の溝とがずれることでウエハを保持
可能としたので、持ち運びの際にはウエハがウエハキャ
リアの溝に固定され、ウエハが落下することがなくな
る。また、半導体製造装置にウエハキャリアが置かれた
とき等において、ウエハキャリア本体の溝と治具の差込
部の溝とが揃うと自由にウエハを取り出し、挿入ができ
る。
【0014】請求項2記載のウエハキャリアは、請求項
1において、梁が前面板に固定された状態で、差込部の
先端は後面板に設けた穴から突出するようにした。この
ように、梁が前面板に固定された状態で、差込部の先端
は後面板に設けた穴から突出するようにしたので、この
状態でウエハキャリア本体の溝と治具の差込部の溝とが
ずれてウエハを保持することができる。
【0015】請求項3記載のウエハキャリアは、請求項
2において、治具の差込部の先端が後面板表面と一致す
るまで押し込まれたとき、ウエハキャリア本体の溝が前
記治具の差込部の溝と揃うようにした。このように、治
具の差込部の先端が後面板表面と一致するまで押し込ま
れたとき、ウエハキャリア本体の溝が治具の差込部の溝
と揃うようにしたので、ウエハを取り出し、挿入ができ
る。
【0016】請求項4記載のウエハキャリアは、請求項
2において、治具の差込部の先端の、後面板表面からの
突出長さは、ウエハキャリア本体の溝ピッチより小さい
長さ、または前記ウエハキャリアの溝ピッチの整数倍と
前記溝ピッチより小さい長さとの和である。このよう
に、治具の差込部の先端の、後面板表面からの突出長さ
は、ウエハキャリア本体の溝ピッチより小さい長さ、ま
たはウエハキャリアの溝ピッチの整数倍と溝ピッチより
小さい長さとの和であるので、ウエハキャリア本体の溝
と治具の差込部の溝とがずれ、ウエハを固定することが
できる。
【0017】請求項5記載のウエハキャリアは、請求項
1,2,3または4において、穴および凹部は、ウエハ
をウエハキャリア本体の溝に挿入したときの前記ウエハ
周辺部と重なる位置に設けられている。このように、穴
および凹部は、ウエハをウエハキャリア本体の溝に挿入
したときのウエハ周辺部と重なる位置に設けられている
ので、ウエハ周辺部は治具の差込部の溝を形成する溝凸
部全体で押さえられる。
【0018】請求項6記載のウエハキャリアは、請求項
1,2,3または4において、穴および凹部は、ウエハ
をウエハキャリア本体の溝に挿入したときの挿入側で前
記ウエハ周辺部と重ならない位置に設けられている。こ
のように、穴および凹部は、ウエハをウエハキャリア本
体の溝に挿入したときの挿入側でウエハ周辺部と重なら
ない位置に設けられているので、治具の差込部の溝を形
成する溝凸部はウエハキャリア本体の溝を塞ぎ、ウエハ
が動くことを阻止することができる。
【0019】請求項7記載のウエハキャリアは、請求項
6において、治具の差込部の溝を形成する溝凸部の前記
差込部の差込方向側に内向きの傾斜面を形成した。この
ように、治具の差込部の溝を形成する溝凸部の差込部の
差込方向側に内向きの傾斜面を形成したので、溝凸部は
ウエハをウエハキャリア本体に押し込むように斜めから
接触して押えるとともに、ウエハキャリア本体側の溝を
塞ぎ、ウエハが動くことを阻止する。
【0020】請求項8記載の半導体製造装置は、請求項
1記載のウエハキャリアが、後面板を下にして設置され
る平面を有し、前記後面板の穴と対向する前記平面の位
置に、差込部の先端を所定の長さだけ突き上げる突き上
げピンを備えた。このように、請求項1記載のウエハキ
ャリアが、後面板を下にして設置される平面を有し、後
面板の穴と対向する平面の位置に、差込部の先端を所定
の長さだけ突き上げる突き上げピンを備えたので、ウエ
ハキャリアが経年変化で変形しても、突き上げピンによ
って治具の差込部の溝が移動し、ウエハの方向の一定方
向に揃えることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】この発明の第1の実施の形態を図
1〜3に基づいて説明する。図1(a)はこの発明の実
施の形態のウエハキャリアの概略を示す分解斜視図、
(b)はその治具の要部拡大図、図2はこの発明の実施
の形態のウエハキャリアの概略図である。
【0022】図1および図2に示すように、ウエハキャ
リアは、左右両側面板21、前面板22および後面板2
3で枠組みされ、両側面板21のそれぞれの内側にウエ
ハ収納用の複数の溝13が前面板22および後面板23
と平行に並べて形成されたウエハキャリア本体1と、こ
の本体1に差し込まれた、ウエハキャリア本体1と同様
の樹脂からなる治具3とから構成されている。治具3
は、対向する面にウエハキャリア本体1の溝13と同一
ピッチ、および同一断面形状の溝4を有する棒形状の2
本の差込部9が、可撓性の梁19の両端に互いに平行に
設けてある。5はウエハキャリア本体1と治具3とをウ
エハキャリア本体1の前面板22に固定する固定部を示
す。治具3はウエハキャリア本体1と固定部5の箇所で
取り外し自在である。
【0023】また、前面板22および後面板23は、左
右両端部に差込部9を挿通可能な穴15をそれぞれ有
し、穴15に対応する両側面板21の位置に差込部9の
挿通方向に沿って凹部(図示せず)を設けている。治具
3は、差込部9を前面板22に設けた穴15から凹部に
差し込んだ状態で、梁19を前面板22に固定可能であ
り、梁19が前面板22に固定された状態で、差込部9
の先端は後面板23に設けた穴から突出するとともに、
ウエハキャリア本体1の溝13と治具3の差込部9の溝
4とがずれることでウエハを保持可能とした。
【0024】図1において、さらに構造を説明すると、
治具3の差込部9の内側には、ウエハキャリア本体1の
溝13と同数で、同一の溝幅および溝ピッチのウエハ用
溝4と溝と凸部10が形成されている。そして治具3の
差込量を調整すればウエハキャリア側の溝と正確に合う
ようになっている。この治具3に対応してウエハキャリ
ア本体1には差込用穴15が左右前後4カ所に対称に形
成され、治具3をこの穴15に完全に差し込んだとき、
差込部9の先端はウエハキャリア本体1の反対側の穴1
5から僅かに突き出るような長さとなっている。そして
治具3の2本の差込部9をつなぐ梁部19も樹脂製であ
り、固定部5を固定点として上下に自由にたわみ、また
回復することができる。
【0025】次にウエハキャリアにウエハ2を入れて持
ち運び、また、このウエハキャリアを半導体製造装置の
搬送用ポートに設置したときの、作用、ウエハ固定状態
について、図3を用いて説明する。
【0026】図3(a)は図1とは形状は異なるがウエ
ハ2を内蔵したウエハキャリアを前面または後面から見
た図である。図3(b)はウエハ2を入れた持ち運び状
態の時のウエハ2の固定状態を示したもので、図3
(a)のA−A’線の断面図である。また、図3(c)
は半導体製造装置の搬送ポート8の平面上にウエハ2を
挿入したウエハキャリアを設置したときのウエハ2の状
態を示すもので、図3(a)のA−A’線の断面図であ
る。
【0027】治具3の差込部9の先端はウエハキャリア
本体1が製造装置上に設置する前は、すでに述べたよう
に後面板の穴15から少し突き出た状態にあるが、図3
(c)を参照すると、製造装置の搬送ポート8その平面
から押され後面板23と同一位置まで上方に移動して停
止する。この時、ウエハキャリア本体1の溝13と差込
部9の溝4、およびウエハキャリア本体1の溝凸部13
aと差込部9の凸部10とは一致して揃うことになる。
そうするとウエハ2はウエハキャリア本体1の溝13内
で自由に動くことができる状態となる。従って、ウエハ
キャリア本体1が搬送ポート8上に設置されると、図8
に示した搬送アームでウエハを取り出したり挿入が可能
となるのである。
【0028】以上の説明からわかるように、ウエハキャ
リア本体1が設置されない状態における、治具3の差込
部9先端の後面板23の表面からの突き出し長さは、設
置したときにちょうどウエハキャリア1本体の溝13と
揃うような長さに設計されている。その長さは、具体的
にはウエハキャリア本体1の溝ピッチより小さい長さま
たは溝ピッチの整数倍プラス溝ピッチより小さい長さで
あればよい。そして左右の差込部9をつないでいる梁1
9は固定部5で固定されているが、梁19は可撓性の樹
脂材料から成っているので、搬送ポート8の平面から押
し上げられたとき、容易に移動できる。
【0029】次に、ウエハ2が製造装置上でウエハキャ
リア本体1に入れられた後、持ち上げると図3(b)に
示すように、差込部9は、梁19の可撓性によって元の
位置へ回復しようとし下方へ移動する。一方、ウエハキ
ャリア本体1の溝13にはウエハが存在するので差込部
9の溝凸部10はウエハ周辺部を押し、これとウエハキ
ャリア本体1の溝凸部13とで固定されることになる。
このように、ウエハキャリア本体1を持ち運ぶときや、
半導体製造装置の搬送ポート8上にウエハキャリア本体
1をオペレータが載せるときに誤って傾斜させてもウエ
ハが落下する事がなくなる。
【0030】図3(a)に示した例では、差込部9の穴
15の位置は、ウエハ2をウエハキャリア本体1に入れ
たとき、その左右側面と底面支持部14で支えられた、
オリフラはあるが円状のウエハ2の最大径がくる位置に
形成されている。この場合はウエハ2の周辺部は、凸部
10全体で押さえられる。
【0031】なお、梁19が前面板22に固定された状
態で、差込部9の先端は後面板23に設けた穴15から
突出していなくてもよい。この場合、搬送ポート8の差
込部9に対応する位置に差込部9を押し込み可能な凸部
を設けておけば同様の作用が得られる。
【0032】以上はウエハキャリア構成の一例である
が、ウエハキャリア本体1における治具3の差込位置と
ウエハの固定形態はこれ以外にも可能である。図4はこ
の発明の第2の実施の形態を示したものである。図4
(a)はウエハ2を内蔵したウエハキャリアを前面また
は後面から見た図である。図4(b)はウエハ2を入れ
た持ち運び状態の時のウエハ2の固定状態を示したもの
で、図4(a)のB−B’線の断面図である。また、図
4(c)は半導体製造装置の搬送ポート8の平面上にウ
エハ2を挿入したウエハキャリアを設置したときのウエ
ハ2の状態を示すもので、図4(a)のB−B’線の断
面図である。
【0033】このウエハキャリアにおいては、治具3の
差込部9の穴15はウエハキャリア本体1の溝13に入
れられたウエハ2が差込部9と接触しない位置に形成さ
れている。そして差込部9に形成された溝4と凸部1
0’は図3と同一である。このようなウエハキャリア本
体1では、製造装置の搬送ポート8にウエハキャリア本
体1が設置された時は図3の場合と同様にしてウエハ2
は自由に動ける状態となっている。
【0034】一方、ウエハキャリア本体1を持ち上げた
ときは、差込部9は下方に移動するが、図4(b)から
わかるように差込部9は、ウエハ2に接触しない箇所に
設けられているので、溝凸部10’はウエハ2に接触せ
ずに下方に移動して停止する。この状態ではウエハキャ
リア本体1の溝13は差込部9の溝4とは揃わず、凸部
10’はウエハキャリア溝部中央付近にきて溝13を塞
ぐので、凸部10’はウエハ2が動くことを阻止する。
このようにウエハ2は固定される。
【0035】さらにまた、次のようなウエハキャリアの
形態も可能である。図5はこの発明の第3の実施の形態
を示したものである。図5(a)はウエハ2を内蔵した
ウエハキャリアを前面または後面から見た図である。図
5(b)はウエハ2を入れた持ち運び状態の時のウエハ
2の固定状態を示したもので、図5(a)のC−C’線
の断面図である。また、図5(c)は半導体製造装置の
搬送ポート8の平面上にウエハ2を挿入したウエハキャ
リアを設置したときのウエハ2の状態を示すもので、図
4(a)のC−C’線の断面図である。
【0036】このウエハキャリアにおいては、治具3の
差込部9の穴15はウエハキャリア本体1の溝13に入
れられたウエハ2が差込部9と一部接触するような位置
に形成されている。そして差込部9に形成された凸部1
0”は図5(b),(c)のように、その下側、すなわ
ち差込方向側が斜めになっており、内向きの傾斜面を形
成している。このようなウエハキャリア本体1でも、製
造装置の搬送ポート8にウエハキャリア本体1が設置さ
れた時は図3の場合と同様にしてウエハ2は自由に動け
る状態となっている。
【0037】一方、ウエハキャリア本体1を持ち上げた
ときは、差込部9は下方に移動するが、図5(b)から
わかるように差込部9は、ウエハ2に一部接触するよう
な箇所に設けられているので、溝凸部10”はウエハ2
をウエハキャリア本体1に押し込むように斜めから接触
し、停止する。この状態ではやはりウエハキャリア本体
1の溝13は差込部9の溝4とは揃わず、凸部10”は
ウエハ2を押さえるとともにウエハキャリア側の溝13
を塞ぎ、ウエハ2が動くことを阻止する。このようにウ
エハ2は固定される。溝凸部10”は片側が斜めになっ
ており、ウエハキャリア本体1側の溝形状と必ずしも一
致はしないが、溝凸部10”の左右どちらかの溝および
凸部形状が揃えば製造装置上に設置したときのウエハ2
搬送に問題はないものである。
【0038】以上の様なウエハキャリアを使用すればウ
エハは搬送時ウエハキャリアから落下することはない。
しかしながらこのウエハキャリアを高温に曝される製造
工程に用いた場合はその回数を重ねる毎に微小変形が起
こり、製造装置の搬送アームでウエハの取り出し、挿入
ができなくなったり、ウエハを搬送アームで損傷させる
場合が生じる。以下にそのような問題を解決する、この
発明の第4の実施の形態について説明する。
【0039】図6はこの発明によるウエハキャリアを用
いる製造装置の搬送ポート部を示す図であり、ウエハキ
ャリア本体1の断面図は図3(a)のA−A’線で切断
した断面図である。図6(a)はウエハキャリア本体1
を製造装置の搬送ポート8上に設置した図であるが、ウ
エハキャリア本体1の溝凸部13は他の工程で使用した
ために若干の変形がある。これは搬送ポート8の平面上
にウエハキャリア本体1をおいたときに差込部9の突き
出し部が押さえられてキャリア本体1内部に移動し、本
来はウエハキャリア本体1の溝13と差込部9の溝4と
が揃うはずであるが、図ではそれらにずれがあることで
示される。ウエハキャリア本体1側の溝13が変形して
本来より上方へ変形しているために、ウエハ2も本来の
位置より上方を向いている。こうした状態では搬送アー
ムがウエハとウエハとの間に挿入できない場合もあり得
る。
【0040】この実施の形態によるウエハキャリアを用
いる製造装置の搬送ポート8には、図6(b)に示すよ
うにウエハキャリアを設置したとき、差込部9がくる位
置に治具3の突き上げピン11が設けられている。ピン
11は搬送ポート8の平面からウエハキャリア本体1の
溝幅よりも小さい長さだけ差込部9の先端を突き上げる
ように動作する。これにより差込部9の溝凸部10が適
度に移動し、複数のウエハ2を一斉に同一の方向に向く
まで誘導する。これにより、ウエハ2は平面からの高さ
12から差込部9の溝ピッチに対応した高さ12′に移
動する。このようにしてウエハ2の方向が揃うと、ウエ
ハ2の間隔も揃い、それに対応して搬送アームの位置調
整をすればウエハキャリア本体1中のウエハすべてを問
題なく取り出したりまたは溝に挿入することができる。
【0041】
【発明の効果】この発明の請求項1記載のウエハキャリ
アによれば、ウエハキャリア本体と治具とを備え、前面
板および後面板は、左右両端部に差込部を挿通可能な穴
をそれぞれ有し、穴に対応する両側面板の位置に差込部
の挿通方向に沿って凹部を設け、治具は、差込部を前面
板に設けた穴から凹部に差し込んだ状態で、梁を前面板
に固定可能であり、梁が前面板に固定された状態で、差
込部の先端は後面板に設けた穴から突出するとともに、
ウエハキャリア本体の溝と治具の差込部の溝とがずれる
ことでウエハを保持可能としたので、持ち運びの際には
ウエハがウエハキャリアの溝に固定され、ウエハが落下
することがなくなる。また、半導体製造装置にウエハキ
ャリアが置かれたとき等において、ウエハキャリア本体
の溝と治具の差込部の溝とが揃うと自由にウエハを取り
出し、挿入ができる。
【0042】請求項2では、梁が前面板に固定された状
態で、差込部の先端は後面板に設けた穴から突出するよ
うにしたので、この状態でウエハキャリア本体の溝と治
具の差込部の溝とがずれてウエハを保持することができ
る。
【0043】請求項3では、治具の差込部の先端が後面
板表面と一致するまで押し込まれたとき、ウエハキャリ
ア本体の溝が治具の差込部の溝と揃うようにしたので、
ウエハを取り出し、挿入ができる。
【0044】請求項4では、治具の差込部の先端の、後
面板表面からの突出長さは、ウエハキャリア本体の溝ピ
ッチより小さい長さ、またはウエハキャリアの溝ピッチ
の整数倍と溝ピッチより小さい長さとの和であるので、
ウエハキャリア本体の溝と治具の差込部の溝とがずれ、
ウエハを固定することができる。
【0045】請求項5では、穴および凹部は、ウエハを
ウエハキャリア本体の溝に挿入したときのウエハ周辺部
と重なる位置に設けられているので、ウエハ周辺部は治
具の差込部の溝を形成する溝凸部全体で押さえられる。
【0046】請求項6では、穴および凹部は、ウエハを
ウエハキャリア本体の溝に挿入したときの挿入側でウエ
ハ周辺部と重ならない位置に設けられているので、治具
の差込部の溝を形成する溝凸部はウエハキャリア本体の
溝を塞ぎ、ウエハが動くことを阻止することができる。
【0047】請求項7では、治具の差込部の溝を形成す
る溝凸部の差込部の差込方向側に内向きの傾斜面を形成
したので、溝凸部はウエハをウエハキャリア本体に押し
込むように斜めから接触して押えるとともに、ウエハキ
ャリア本体側の溝を塞ぎ、ウエハが動くことを阻止す
る。
【0048】この発明の請求項8記載の半導体製造装置
によれば、請求項1記載のウエハキャリアが、後面板を
下にして設置される平面を有し、後面板の穴と対向する
平面の位置に、差込部の先端を所定の長さだけ突き上げ
る突き上げピンを備えたので、ウエハキャリアが経年変
化で変形しても、突き上げピンによって治具の差込部の
溝が移動し、ウエハの方向の一定方向に揃えることがで
きる。このため、搬送エラーを起こすことがないので、
製造装置専用のウエハキャリアに移し替える作業をなく
すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)はこの発明の実施の形態のウエハキャリ
アの概略を示す分解斜視図、(b)はその治具の要部拡
大図である。
【図2】この発明の実施の形態のウエハキャリアの概略
図である。
【図3】(a)は第1の実施の形態においてウエハを内
蔵したウエハキャリアを前面または後面から見た説明
図、(b),(c)は(a)のA−A’線の断面図であ
る。
【図4】(a)は第2の実施の形態においてウエハを内
蔵したウエハキャリアを前面または後面から見た説明
図、(b),(c)は(a)のB−B’線の断面図であ
る。
【図5】(a)は第3の実施の形態においてウエハを内
蔵したウエハキャリアを前面または後面から見た説明
図、(b),(c)は(a)のC−C’線の断面図であ
る。
【図6】(a)この発明の第4の実施の形態によるウエ
ハキャリアを用いる製造装置の搬送ポート部を示す断面
図であり、(b)はその突き上げピン動作時の断面図で
ある。
【図7】従来のウエハキャリアの概略図である。
【図8】ウエハキャリア内でのウエハの姿勢と搬送アー
ムの関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ウエハキャリア本体 2 ウエハ 3 治具 4 差込部の溝 5 治具の固定部 6 搬送アームの位置 7 搬送アームの位置 8 搬送ポート 9 治具の差込部 10,10’,10” 差込部溝の凸部 11 治具突き上げピン 12,12’ ウエハの平面からの高さ 13 ウエハキャリアの溝部 13a ウエハキャリアの溝凸部 14 ウエハの底面支持部 15 差込部の穴 20 搬送アーム 21 側面板 22 前面板 23 後面板

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右両側面板、前面板および後面板で枠
    組みされ、前記両側面板のそれぞれの内側にウエハ収納
    用の複数の溝が前記前面板および後面板と平行に並べて
    形成されたウエハキャリア本体と、対向する面に前記ウ
    エハキャリア本体の溝と同一ピッチ、および同一断面形
    状の溝を有する棒形状の2本の差込部が、可撓性の梁の
    両端に互いに平行に設けた治具とを備え、前記前面板お
    よび後面板は、左右両端部に前記差込部を挿通可能な穴
    をそれぞれ有し、前記穴に対応する前記両側面板の位置
    に前記差込部の挿通方向に沿って凹部を設け、前記治具
    は、前記差込部を前記前面板に設けた穴から凹部に差し
    込んだ状態で、前記梁を前記前面板に固定可能であり、
    前記ウエハキャリア本体の溝と前記治具の差込部の溝と
    がずれることでウエハを保持可能としたことを特徴とす
    るウエハキャリア。
  2. 【請求項2】 梁が前面板に固定された状態で、差込部
    の先端は後面板に設けた穴から突出するようにした請求
    項1記載のウエハキャリア。
  3. 【請求項3】 治具の差込部の先端が後面板表面と一致
    するまで押し込まれたとき、ウエハキャリア本体の溝が
    前記治具の差込部の溝と揃うようにした請求項2記載の
    ウエハキャリア。
  4. 【請求項4】 治具の差込部の先端の、後面板表面から
    の突出長さは、ウエハキャリア本体の溝ピッチより小さ
    い長さ、または前記ウエハキャリアの溝ピッチの整数倍
    と前記溝ピッチより小さい長さとの和である請求項2記
    載のウエハキャリア。
  5. 【請求項5】 穴および凹部は、ウエハをウエハキャリ
    ア本体の溝に挿入したときの前記ウエハ周辺部と重なる
    位置に設けられている請求項1,2,3または4記載の
    ウエハキャリア。
  6. 【請求項6】 穴および凹部は、ウエハをウエハキャリ
    ア本体の溝に挿入したときの前記ウエハ周辺部と重なら
    ない位置に設けられている請求項1,2,3または4記
    載のウエハキャリア。
  7. 【請求項7】 治具の差込部の溝を形成する溝凸部の前
    記差込部の差込方向側に内向きの傾斜面を形成した請求
    項6記載のウエハキャリア。
  8. 【請求項8】 請求項1記載のウエハキャリアが、後面
    板を下にして設置される平面を有し、前記後面板の穴と
    対向する前記平面の位置に、差込部の先端を所定の長さ
    だけ突き上げる突き上げピンを備えたウエハキャリアを
    用いた半導体製造装置。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009010119A (ja) * 2007-06-27 2009-01-15 Elpida Memory Inc 基板収容容器
US8297319B2 (en) 2006-09-14 2012-10-30 Brooks Automation, Inc. Carrier gas system and coupling substrate carrier to a loadport
JP2014132684A (ja) * 2009-03-13 2014-07-17 Kawasaki Heavy Ind Ltd エンドエフェクタを備えたロボット及びその運転方法
CN116913833A (zh) * 2023-05-31 2023-10-20 江苏亚电科技有限公司 一种晶圆水平平移机构及平移方法

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