JP2002031621A - ガス濃度センサ - Google Patents

ガス濃度センサ

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JP2002031621A
JP2002031621A JP2000214219A JP2000214219A JP2002031621A JP 2002031621 A JP2002031621 A JP 2002031621A JP 2000214219 A JP2000214219 A JP 2000214219A JP 2000214219 A JP2000214219 A JP 2000214219A JP 2002031621 A JP2002031621 A JP 2002031621A
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JP
Japan
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gas concentration
concentration sensor
gas
measurement
wave
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Application number
JP2000214219A
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English (en)
Inventor
Hideki Ishikawa
秀樹 石川
Yoshikuni Sato
美邦 佐藤
Keigo Tomono
圭吾 伴野
Noboru Ishida
昇 石田
Takafumi Oshima
崇文 大島
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 比較的流路の大きい測定対象、測定部位にお
けるガス濃度の測定に際し、応答性のよいガス濃度セン
サを提供する。 【解決手段】 本発明のガス濃度センサ20は、測定管
21の少なくとも一部が流路内に配置され、その流入孔
21a及び流出孔21bを介して被測定ガスを直接測定
室22に流入させることができるため、応答性に優れ
る。また、測定室22が流路内に配置されるため、被測
定ガス導入用の突出管等を別途設ける必要がなく、ガス
濃度センサ自体をよりコンパクトに構成することができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関の吸気管
へ供給される可燃性ガスのガス濃度、又は、燃料電池の
燃料ガス中若しくは排出ガス中のガス成分のガス濃度を
測定するガス濃度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、高揮発性の燃料(例えばガソ
リン等)を利用するエンジンへの燃料の供給経路として
は、その燃料タンクからフューエルポンプにより汲み上
げた燃料を、燃料配管を介してインジェクタへ送る供給
経路の他に、燃料タンク内にて発生する蒸発燃料をキャ
ニスタで一時的に吸着し、このキャニスタに溜まった燃
料をパージして、パージガスとして吸気管へ送る供給経
路がある(以下、これを「パージライン」とも称す)。
そして、このようなエンジンでは、インジェクタからの
噴射燃料にパージガス等の蒸発燃料を混合した混合燃料
をシリンダ内で燃焼させている。このように、燃料タン
クで発生した蒸発燃料を燃焼させることにより、その大
気への蒸散を防止している。
【0003】ところで、エンジンの燃焼制御において
は、空燃比が理論空燃比からずれてしまうと、触媒のC
O,HC,NOxの浄化能力が激減することがある。そ
して、このことは排出ガス中のCO、HC、NOx等の
増加につながり、環境を悪化させるという問題を生じさ
せる。このため、当該燃焼制御においては、上記混合燃
料と吸入空気との比(空燃比)を理論空燃比に近づける
よう制御を行う必要がある。特にエンジンの始動時のよ
うな触媒の不活性時等において、燃焼用主燃料としてパ
ージガスを使用する場合には、パージガスの濃度を高精
度で測定してその供給量を最適に制御することが極めて
重要となる。
【0004】このような観点から、例えば上記パージラ
インを構成する配管にガス濃度センサを接続してパージ
ガスの濃度を高精度で測定し、その結果をフィードバッ
ク制御するシステムを構築することにより、上記混合燃
料を理論空燃比に近づける技術が提案されている。しか
し、通常、パージラインを構成する配管はその径が小さ
いため、上記構成をとった場合、この配管径に合わせて
ガス濃度センサの流入孔、流出孔等の大きさを設計する
必要があり、機器構成上、ガス濃度センサの形状に制約
がかかってしまうという問題がある。
【0005】そこで、ガス濃度センサをこのような配管
に設置するのではなく、例えばパージラインの下流側で
吸気管に接続されるインテークマニホルドのサージタン
クに設置するシステムも提案されている。サージタンク
はその容積が比較的大きいため、ガス濃度センサの大き
さや形状にそれ程制約がかかることはなく、設計上の自
由度が大きくなるからである。このような構成の概略が
図32に示されている。
【0006】図32に示すように、ガス濃度センサ10
1は、内部に測定室110を備えた本体102と、この
本体102からサージタンク150内に延設され、サー
ジタンク150内を流れる被測定ガスを測定室110に
流入出させるための突出管103とから構成されてい
る。
【0007】測定室110は長尺状に形成され、本体1
02がサージタンク150の上壁に形成された開口部1
50aに取り付けられたときに、この上壁に平行に延び
るように(つまり、サージタンク150内の流路に対し
て平行に延びるように)構成されている。また、測定室
110の両端部近傍の下面からは、被測定ガスを流入出
させるための流入路102a及び流出路102bが、本
体102の下方に貫通して形成されている。
【0008】一方、突出管103の上流側及び下流側の
側壁には、内部に被測定ガスを流入出させるための流入
孔103a及び流出孔103bがそれぞれ形成され、さ
らに、流入孔103aから流入した被測定ガスを流入路
102aに導入する導入路104と、流出路102bか
ら流出した被測定ガスを外部に導出する導出路105と
が形成されている。
【0009】そして、測定室110の長手方向の壁面に
は超音波素子111が配設されており、測定室110に
被測定ガスを流入させた状態で、超音波素子111から
超音波を発信し、測定室110内におけるこの超音波の
伝播時間を計測することにより、被測定ガス中の特定ガ
スのガス濃度が検出できるようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の構成では、サージタンク150内の流路から
流入孔103aを介してガス濃度センサ101に流入し
た被測定ガスは、導入路104及び流入路102aから
なるバイパス経路を経た後、測定室110に導入される
ことになる。このため、被測定ガスがこのバイパス経路
を通過するのに要する時間分測定が遅れ、ガス濃度セン
サとしての応答性が悪くなるという問題があった。
【0011】このような問題は、上述のようなパージガ
スのガス濃度を測定するガス濃度センサに限られず、燃
料電池に使用される特定ガス中のガス濃度を測定するガ
ス濃度センサ等についても同様に生ずるものといえる。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、
比較的流路の大きい測定対象、測定部位におけるガス濃
度の測定に際し、応答性のよいガス濃度センサを提供す
ることを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段及び効果】上記課題に鑑
み、請求項1に記載のガス濃度センサは、有底筒状の本
体の内部に測定室を形成すると共に、この本体に形成さ
れた流入孔及び流出孔を介して、被測定ガスを測定室に
流入出可能に形成された測定管と、測定室に被測定ガス
を流入させた状態で、この測定室内における超音波の伝
播時間を計測することにより、被測定ガス中の特定ガス
のガス濃度を検出する検出手段とを備える。
【0013】そして、測定管の端部開口部を覆うように
この測定管に連設された取付部を、被測定ガスの流路を
形成する壁面の所定位置に設けられた開口部に取り付け
ることにより、測定管の少なくとも一部が上記流路に突
出するように構成されており、このように、取付部が上
記壁面の開口部に取り付けられたときには、流入孔及び
流出孔がこの流路内に配置されるように構成されてい
る。
【0014】すなわち、本構成においては、測定管の少
なくとも一部が流路内に配置され、その流入孔及び流出
孔を介して被測定ガスを直接測定室に流入させることが
できるため、従来のようなバイパス経路を設けた構成に
比べ、ガス濃度センサ自体の応答性が格段に向上する。
【0015】また、このように測定室が流路内に配置さ
れることにより、この測定室のスペース分、流路を形成
する壁面の外部に突出するガス濃度センサの部分を小さ
くすることができる。このため、車両内の艤装スペース
に余裕ができる。尚、このような観点からは、測定管の
全体を流路内に配置するように構成することが好ましい
が、これをどの程度流路内に突出させるかは、流路の径
(高さ)等による設計上の都合から決定することにな
る。
【0016】さらに、本構成によれば従来構成のような
突出管を別途設ける必要がないため、ガス濃度センサ自
体をよりコンパクトに構成することができる。このた
め、当該ガス濃度センサの取付対象、取付部位等に対す
る制約が従来ほどかからず、設計の自由度が拡大すると
いう効果も得られる。
【0017】尚、このように、検出手段により測定室内
における超音波の伝播時間を計測して、被測定ガス中の
特定ガスのガス濃度を検出する態様においては、その演
算処理の都合上、伝播時間を所定時間以上確保する必要
がある。従って、測定室内における超音波の伝播距離を
所定長さ以上とる、つまり、測定管の流入孔と流出孔と
の距離を所定長さ以上にとる必要がある。このため、測
定管をコンパクトに形成する観点からは、請求項2に記
載のように、流入孔及び流出孔の各々が、測定管の一端
近傍及び他端近傍のいずれか一方にそれぞれ形成された
構成とするのが好ましい。
【0018】また、上記測定管は、取付部が壁面の開口
部に取り付けられたときに、この壁面に対して平行に延
出して配置される構成とすることもできるが、このよう
な構成をとると、ガス濃度センサがその幅方向に大きく
なる。このため、壁面の開口部をも大きく形成せざるを
得なくなり、ガス濃度センサの取付対象によっては、そ
の取付部位に当該ガス濃度センサを取り付けることが不
可能となる。
【0019】そこで、請求項3に記載のように、測定管
を、取付部が壁面の開口部に取り付けられたときに、こ
の壁面に対してほぼ直角方向に延出して配置されるよう
に構成するとよい。このような構成とすることにより、
ガス濃度センサをその幅方向に小さく構成することがで
き、上述のような問題を回避することができるからであ
る。ただしこの場合も、ガス濃度センサの上記壁面に対
して直角な方向の大きさは所定長さ以下に小さくできな
いため、このようなガス濃度センサは、測定対象の流路
の径(或いは高さ)がある程度あるものについて適用さ
れることになる。
【0020】また、本発明のガス濃度センサは、一方向
に超音波を飛ばすタイプ、すなわち、測定室の長手方向
に互いに対向する位置に、送信用の超音波素子及び受信
用の超音波素子をそれぞれ設置し、一方の超音波素子か
ら超音波を送信させ、他方の超音波素子によりこれを受
信させ、当該超音波の送信から受信までの伝播時間を計
測して、この伝播時間に基づいて被測定ガス中の特定ガ
スのガス濃度を検出する態様のものとして構成すること
もできる。
【0021】しかし、このような態様をとる場合、2つ
の超音波素子を測定管の長手方向に配設する必要がある
ため、ガス濃度センサ全体の長さが大きくなり、測定対
象及び測定部位に制約がかかることになる。また、超音
波素子が比較的高価なものであるため、2つの超音波素
子を使用することはガス濃度センサのコスト高につなが
る。
【0022】そこで、請求項4に記載のように、いわゆ
る反射型のガス濃度センサとすることが好ましい。具体
的には、上記検出手段が一つの超音波素子を備え、この
超音波素子が測定管の端部開口部の近傍に配設されるこ
とにより、測定管の内部底面に対向する面を構成し、こ
の内部底面に向けて超音波を送信すると共に、内部底面
を反射面として反射してくる超音波の反射波を受信可能
に構成されたものが考えられる。当該ガス濃度センサ
は、超音波素子による超音波の送信時から反射波の受信
までの伝播時間を計測し、このとき計測された伝播時間
に基づいて、被測定ガス中の特定ガスのガス濃度を算出
する。
【0023】このように構成することで、測定管の長手
方向には超音波素子が一つのみ配設されるため、ガス濃
度センサ全体の長さを小さく構成することができ、ま
た、ガス濃度センサのコストを抑えることができる。ま
た、このような反射型のガス濃度センサには、超音波素
子に変調点を有する超音波を送受信させ、送受信波の変
調点間の時間(つまり、超音波の伝播時間)に基づいて
ガス濃度を検出するものがあるが、この場合、超音波素
子にて実際に受信される超音波は、音圧が最も高く、最
短経路を辿って伝播する成分(直波)と、音圧が比較的
低く、直波より伝播距離が長い成分(異経路波)との合
成波となる。この直波より若干遅れて伝播する異経路波
が、直波の変調点付近で合成されると、測定対象である
直波の変調点の検出が困難となり、直波の伝播時間を正
確に測定できないという問題が生じる。
【0024】そこで考えるに、上述した異経路波は、一
般に測定室を構成する管壁に沿って伝播する性質を有す
るため、測定管の内部底面の縁部近傍にて反射すること
になる。これに対し、直波は内部底面の中央部にて反射
する。従って、上述のような問題、つまり、これら直波
と異経路波との重なりを回避するためには、各々の伝播
時間の差を大きくすればよいことになる。
【0025】そこで、請求項5に記載のように、測定管
の内部底面の縁部近傍に、所定深さの凹部が設けられた
構成とすることが好ましいと考えられる。このような凹
部を設けることにより、この凹部を往復する時間分、異
経路波の伝播時間を長くすることができ、その結果、直
波と異経路波との重なりを回避又は抑制することができ
ると考えられるからである。
【0026】ただし、このように凹部の深さを大きくと
ることが有効である一方、直波の伝播距離は所定距離以
上確保する必要があるため、凹部の深さを大きくとるほ
ど、測定管の長さが大きくなることになる。このことは
ガス濃度センサのコンパクト化の要請に反する。
【0027】そこで、請求項6に記載のように、測定管
の内部底面の縁部近傍に、一又は複数の透孔が形成され
た構成とすることが有効である。このように構成すれ
ば、異経路波の一部は透孔を介して測定室の外部に逃れ
るため、内部底面にて反射する異経路波成分を少なくす
ることができる。また、このように測定室の外部(つま
り測定管の外部)に逃れた異経路波成分の中には、さら
に流路の内壁にて反射し、再び測定室内に戻るものもあ
ると考えられる。しかし、一旦測定室外に逃れた異経路
波成分のほとんどは、測定管の外部底面で反射される
か、或いは流路を流れるガスにて下流側に押し流される
と考えられる。従って、結果的に異経路波の内、直波に
重なる成分を抑制することができる。このため、たとえ
異経路波が直波に重なったとしてもその影響は小さく、
変調点を識別することが比較的容易となる。また、異経
路波自体は本来の測定に関与しないため、測定室外に排
出されてもガス濃度センサの精度に何等影響を及ぼすこ
とはない。
【0028】また、このような効果が得られるため、上
記のような凹部を形成しない構成とすることもでき、そ
の結果、ガス濃度センサをよりコンパクトに構成するこ
ができる。逆に、請求項7に記載のように、上記内部底
面に設けられた凹部に、一又は複数の透孔が形成された
構成とすることもできる。
【0029】このように構成すれば、上述した請求項5
と請求項6の相乗効果が得られる。つまり、透孔を抜け
ずに内部底面で反射した異経路波の伝播時間を長くとる
ことができ、それにより、異経路波の内、直波に重なる
成分をさらに減少させることができる。また、透孔を形
成しているため、上記請求項5の構成ほど凹部の深さを
大きくとる必要もない。
【0030】さらに、請求項8に記載のように、上記透
孔により流出孔が構成される一方、この透孔を除く測定
管の底面の部分により上記反射面が構成される構成とし
てもよい。このように構成すれば、透孔が流出孔を兼用
することになるため別途流出孔を形成する必要がなく、
測定管の加工が簡素化される。また、測定室内を流動し
た被測定ガスは、測定管を同方向に抜けることになるた
め、被測定ガス自体が測定室内部で澱むことを防止する
こともでき、その結果、ガス濃度センサの測定精度がさ
らに向上することも期待できる。
【0031】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施例を図
面に基づいて説明する。 [第1実施例]本実施例は、本発明のガス濃度センサ
を、車両エンジンの吸気管の一部を構成するサージタン
クに設置するものとして構成したものであり、図1は当
該ガス濃度センサを含むシステム構成図である。
【0032】図1に示すように、本実施例のエンジン1
の吸気管2には、その上流側より、吸入空気量を調節す
るスロットルバルブ3、吸入空気を一旦貯留してその脈
動を防止するサージタンク4、サージタンク4内に導入
された吸入空気をエンジン1の各気筒に導入するインテ
ークマニホルド5が配設されている。そして、サージタ
ンク4の上壁には、パージガスのガス濃度を検出するた
めのガス濃度センサ20が取り付けられ、インテークマ
ニホルド5には、燃料を噴射するインジェクタ6が配置
されている。
【0033】一方、エンジン1の排気管7には、上流側
より、排ガス中の酸素濃度を検出する酸素センサ(全領
域空燃比センサ)8、及び排ガスを浄化する3元触媒9
が配置されている。そして、エンジン1に燃料を供給す
る経路として、ガソリンタンク11から液体燃料(ガソ
リン)を供給する第1の供給経路と、ガソリンタンク1
1にて揮発した蒸発燃料(ガス)を供給する第2の供給
経路とが備えられている。
【0034】この第1の供給経路は、ガソリンタンク1
1から第1供給路12、燃料ポンプ15を介してインジ
ェクタ6に到る経路であり、燃料ポンプ15によりガソ
リンタンク11から汲み上げられた液体燃料は、第1供
給路12を通ってインジェクタ6に供給され、インジェ
クタ6から吸気管2内に噴射供給される。
【0035】一方、第2の供給経路は、ガソリンタンク
11から第2供給路13を介してキャニスタ14に接続
され、さらにキャニスタ14から第3供給路16、パー
ジバルブ17を介して、吸気管2のスロットルバルブ3
とサージタンク4との間に接続され、サージタンク4、
インテークマニホルド5に到る経路である。尚、以下の
説明において、蒸発燃料のうちキャニスタ14からパー
ジされたものをパージガスとも称する。
【0036】そして、ガソリンタンク11から蒸発した
燃料は、一旦キャニスタ14にて吸着され、その後この
キャニスタ14に適宜外気が導入されて、そのパージが
行われる。このとき発生したパージガスは、パージバル
ブ17にてその流量が調節され、吸気管2に供給され
る。
【0037】また、このシステムには、パージガスの供
給量の制御や空燃比制御等を、電子制御装置10(以
下、「ECU10」という)により行なっている。この
ECU10には、ガス濃度センサ20、酸素センサ8、
エアフロメータ18等の各種センサからの信号が入力さ
れ、ECU10は、これらの信号に基づいてパージバル
ブ17、スロットルバルブ3、インジェクタ6等の各種
アクチュエータに対して制御信号を出力する。尚、EC
U10は、ガス濃度センサ20に対しても、そのオン・
オフ等の制御信号を出力する。
【0038】次に、ガス濃度センサ20の構造及びその
基本原理について説明する。尚、ガス濃度センサ20
は、圧電素子を利用して超音波を発生する超音波式のガ
ス濃度センサであり、この圧電素子には、超音波の送受
信が可能な超音波素子(素子ASSY)が用いられる。
【0039】具体的には、ガス濃度センサ20は、図2
に示すような構造を有しており、測定室22を内部に形
成する金属或いは樹脂からなる有底円筒状の測定管21
と、測定管21の端部開口部を覆うようにこの測定管2
1に連設された金属或いは樹脂からなる取付部23とか
ら構成される。
【0040】測定管21の側壁上部の所定位置には、被
測定ガスを測定室22に流入させるための流入孔21a
が形成され、この流入孔21aが位置する側面に対して
背面側に位置する側壁下部の所定位置には、測定室22
内の被測定ガスを外部に流出させるための流出孔21b
が形成されている。また、測定管21の内部底面は、所
定の厚みをもって形成され、その縁部に沿って所定深さ
の凹部21cが形成されている。
【0041】一方、取付部23は、直方体形状の本体2
4からなり、その左右の両下端縁からは、ガス濃度セン
サ20をサージタンク4の上壁に固定するためのフラン
ジ24a,24aが延設されている。また、本体24の
内部には、その上部に駆動・演算用回路50が設置され
る回路基板封入部25が形成され、その中央部に超音波
素子41を封入する素子封入部26が形成されている。
また、素子封入部26の近傍には感温素子42を収容す
る素子収容部27が形成されている。
【0042】素子封入部26の下面中央からは、本体2
4を下方に貫通する貫通孔28が形成されており、この
貫通孔28が測定管21の内部に対して同軸状かつ同径
で連通している。そして、これら測定管21の内部、貫
通孔28、及び超音波素子41の下端面により囲まれた
領域によって測定室22が形成されている。
【0043】また、素子収容部27に収容された感温素
子42からは、感温部42aが本体の下方に延出してい
る。ガス濃度センサ20は、いわゆる反射型のガス濃度
センサとして構成されており、超音波素子41が測定管
21の内部底面に対向する面を構成し、この内部底面に
向けて超音波を送信すると共に、内部底面を反射面21
dとして反射してくる超音波の反射波を受信可能に構成
されている。そして、後に詳述するように、ガス濃度セ
ンサ20は、超音波素子41による超音波の送信時から
その反射波の受信までの伝播時間を計測し、このとき計
測された伝播時間に基づいて、被測定ガス中の特定ガス
のガス濃度を算出するように構成されている。
【0044】ガス濃度センサ20のサージタンク4への
取り付けは、図3に示すように、サージタンク4の上壁
4aの所定位置に形成された開口部4bから測定管21
が導入され、フランジ24a,24aを上壁4aにネジ
45にて螺合締結することにより行われる。このように
ガス濃度センサ20がサージタンク4に取り付けられた
ときに、測定管21は、サージタンク4の上壁4aの壁
面に対してほぼ直角方向に延出する態様で、サージタン
ク4内の流路に配置されるようになっている。
【0045】超音波素子41は、図4に示すように、圧
電素子43と、圧電素子43の測定室22側の端面に接
着された整合層44と、圧電素子43からのセンサ出力
を取り出すよう圧電素子43より引き出された出力取り
出しリード46と、圧電素子43、整合層44及び出力
取り出しリード46の圧電素子43側の端部をモールド
材47にて内部で固定する素子ケース48とからなる。
なお、整合層44の測定室22側の端面は、素子ケース
48の測定室22側の端面とほぼ一致するよう配置され
ている。また、整合層44及び素子ケース48の測定室
22側の端面には、耐油性及び耐熱性に優れた樹脂薄膜
が接着されている。
【0046】次に、ガス濃度センサ20の駆動・演算用
回路50の構成を説明する。図5のブロック図に示すよ
うに、ガス濃度センサ20の駆動及び演算には、マイク
ロプロセッサ51が用いられる。まず、超音波の送信時
には、ドライバ52を用いて超音波素子41へ電圧を印
加し、超音波の送信を行なう。また、超音波の受信時に
超音波素子41にて得られた受信波形は、アンプ(増幅
器)53で所定の増幅が施され、さらにコンパレータ5
4を通して整形された波形の信号は、マイクロプロセッ
サ51内部に導入される。そして、マイクロプロセッサ
51では、タイマー55を用いて超音波の送信から受信
までの伝播時間を測定する。一方、感温素子42にて検
出された吸入空気の温度情報は、感温素子42から、温
度検出回路56を介して、マイクロプロセッサ51内部
に導入される。そして、マイクロプロセッサ51は、上
記伝播時間及び吸入空気温度に基づき所定のマップを参
照して演算処理を行ない、特定ガスのガス濃度に変換し
た上、D/Aコンバータ57を介して、ガス濃度の検出
値出力を行なう。
【0047】次に、ガス濃度センサ20によるガス濃度
検出の基本原理について、図6及び図7に基づいて説明
する。なお、図6及び図7では、説明のために、送信部
41bと受信部41aとを別体に示しているが、本実施
例では、送信と受信との兼用素子を用いている。
【0048】図6及び図7に示すように、ガス濃度セン
サ20を用いて濃度測定を行なう場合には、送信部41
bから超音波を送信し、その超音波を受信部41aによ
り受信する。このとき、送信波形(T)と受信波形
(R)との間には、例えば吸入空気中のパージガスのガ
ス濃度に応じて伝播時間のズレがある。例えば図6に示
すように、パージガスGのガス濃度が低い場合には、送
信波形(T)と受信波形(R)とのズレである伝播時間
T1は小さく、一方、図7に示すように、パージガスG
のガス濃度が高い場合には、伝播時間T2は大きい。従
って、この伝播時間に対応したセンサ出力を取り出すこ
とにより、ガス濃度を検出することができる。
【0049】例えば蒸発燃料の主成分であるブタンを用
いて測定した場合には、センサ出力とブタンのガス濃度
との間には、図8に示すように、ほぼ比例関係がある。
従って、センサ出力が得られれば、そのセンサ出力か
ら、パージガスの濃度を検出することができる。
【0050】次に、ガス濃度センサ20にて、上記基本
原理を用いて、実際に蒸発燃料(パージガス)のガス濃
度を測定する方法について説明する。まず、図2に示す
ように、超音波素子41の外表面と反射面21dとの距
離Lが既知であることから、超音波素子41から送信さ
れた超音波がその距離Lを1往復して受信されるまでの
時間である伝播時間Tを測定し、これら距離L及び伝播
時間Tを、式(1)に当てはめて、音速Cを算出する。
【0051】 C=2L(素子表面から反射面の往復距離)/T(伝播時間)…(1) そして、例えば蒸発燃料の主成分であるブタンのガス濃
度Xkを用いて蒸発燃料のガス濃度を測定する場合は、
式(2)の関係を用いて、式(1)で得られた音速Cよ
り蒸発燃料のガス濃度(つまり、ブタンのガス濃度X
k)に変換する。
【0052】
【数1】
【0053】尚、式(2)中で、Rは気体定数、Tgは
蒸発燃料を含んだ吸入空気の温度、Cpnは吸入空気に
含まれる第n成分のガスの定圧比熱、Cvnは第n成分
のガスの定積比熱、Mnは第n成分のガスの分子量、X
nは第n成分のガスの混合比(換言すれば、第n成分の
ガスのガス濃度)を表している。
【0054】そして、上記式(2)の関係から、例え
ば、超音波が伝播する吸入空気中に含まれるブタン以外
のガス成分の種類及びその混合比を仮定すれば、伝播時
間T及び吸入空気温度Tgに基づいて、ブタンのガス濃
度Xkを測定することができる。この場合、吸入空気温
度Tgが一定であれば、音速Cに対応したセンサ出力と
ブタンのガス濃度Xkとの間には、上述したように図8
に示すような比例関係があり、これをマップとして用い
ることができる。
【0055】従って、この音速Cに対応した値をセンサ
出力(電圧)として取り出すことにより、図8に示すよ
うなマップから、ガス濃度を求めることができるのであ
る。尚、本実施例のガス濃度センサ20において、図2
に示すように測定管21の底壁に凹部21cを設けたの
は、以下の理由による。すなわち、後に詳述するが、ガ
ス濃度センサ20のような反射型のガス濃度センサで
は、超音波素子41に変調点を有する超音波を送受信さ
せ、送受信波の変調点間の時間(つまり、超音波の伝播
時間)に基づいてガス濃度を検出する測定方式をとるこ
とがある。この場合、超音波素子41にて実際に受信さ
れる超音波は、音圧が最も高く、最短経路を辿って伝播
する成分(直波)と、音圧が比較的低く、直波より伝播
距離が長い成分(異経路波)との合成波となる。この直
波より若干遅れて伝播する異経路波が、直波の変調点付
近で合成されると、測定対象である直波の変調点の検出
が困難となり、直波の伝播時間を正確に測定できないと
いう問題が生じる。ただし、この異経路波は、一般に測
定室22を構成する管壁に沿って伝播する性質を有する
ため、測定管21の内部底面の縁部近傍にて反射するこ
とになる。これに対し、直波は内部底面の中央部にて反
射する。従って、上述のような問題、つまり、これら直
波と異経路波との重なりを回避するためには、各々の伝
播時間の差を大きくすればよいことになる。
【0056】そこで、ガス濃度センサ20においては、
凹部21cを設けることにより、この凹部21cを往復
する時間分、異経路波の伝播時間を長くして、直波と異
経路波との重なりを回避又は抑制し、これにより変調点
の識別が容易になるようにしているのである。
【0057】図11には、図9に示すように、測定管2
1の内部底面の縁部に凹部21cを設けた本実施例のガ
ス濃度センサ20による受信波形が示され、図12に
は、図10に示すように、このような凹部を設けず、内
部底面を平面としたガス濃度センサ20’による受信波
形が示されている。
【0058】尚、このとき使用したガス濃度センサの各
通路の形状(寸法)は下記の通りである。すなわち、図
9に示す本実施例のガス濃度センサ20は、測定管21
の外形D1(φ)が15mm、内形D2(φ)が12m
m、底壁の厚みt1が11mm、その縁部に沿って設け
られたドーナツ状の凹部21cの深さL1が9mm、上
端開口部から流入孔21aまでの距離L3が13mm、
さらに流入孔21aと流出孔21bとの中心間距離L4
が20mmに形成されている。そして、超音波素子41
の下面から底面の中央部までの距離(つまり直波の片側
伝播距離Lが45mmに形成されている。
【0059】これに対し、比較例としての図10に示す
ガス濃度センサ20’の各形状は、測定管21の底壁の
厚みt2が2mmに形成され、凹部21cに相当するも
のが設けられてない点を除き、ガス濃度センサ20と同
形状に形成されている。このときの実験は、サージタン
ク4内の流速を比較的大きくして行ったが、本実施例の
ガス濃度センサ20のように縁部に凹部21cを設けた
構成による受信波形は、図11に示すように、直波Aと
異経路波Bとがはっきりと分かれておりその判別が可能
であるのに対し、縁部に凹部21cに相当するものを設
けない比較例のガス濃度センサ20’による受信波形
は、図12中点線領域で示すように、直波Aと異経路波
Bとが部分的に重なっており、その境界が判別不能にな
っている。
【0060】従って、比較例のガス濃度センサ20’に
おいて、ガス濃度センサの測定方式として、直波Aの先
頭を検出して伝播時間を測定する方式をとる場合にはさ
ほど問題は生じないが、直波Aに変調点を設け、この変
調点を検出して伝播時間を測定する変調点方式をとる場
合には、特に被測定ガスの流速が大きいときに、この変
調点の識別が困難となる。このため、後者の方式をとっ
た場合には、ガス濃度センサ20’の測定精度が悪化す
ることになる。
【0061】これに対し、本実施例のガス濃度センサ2
0によれば、比較的被測定ガスの流速が大きくなって
も、直波Aと異経路波Bとが重なる可能性が低く、変調
点方式の測定形態をとっても十分にその測定精度を維持
することができる。以上のように、本実施例のガス濃度
センサ20よれば、測定管21の底壁に凹部21cを設
けることにより、この凹部21cを往復する時間分、異
経路波の伝播時間を長くすることができ、その結果、直
波と異経路波との重なりを回避又は抑制することがで
き、異経路波によるガス濃度センサの測定精度の低下を
防止することができる。
【0062】また、ガス濃度センサ20においては、図
3に示したように、測定管21の少なくとも一部がサー
ジタンク4の流路内に配置され、その流入孔21a及び
流出孔21bを介して被測定ガスを直接測定室22に流
入させることができる。このため、図31に示した従来
のようなバイパス経路を設けた構成に比べ、ガス濃度セ
ンサの応答性が格段に向上する。
【0063】さらに、ガス濃度センサ20には、図31
に示した突出管103を別途設ける必要がないため、ガ
ス濃度センサ自体をよりコンパクトに構成することがで
きる。このため、当該ガス濃度センサの取付対象、取付
部位等に対する制約が従来ほどかからず、設計の自由度
が拡大するという効果も得られる。 [第2実施例]次に、第2実施例について説明する。本
実施例のガス濃度センサは、測定管の底壁に複数の透孔
が設けられ、これら複数の透孔により流出孔が構成され
る点で、第1実施例のガス濃度センサ20と異なり、そ
の他の構成については第1実施例のガス濃度センサ20
とほぼ同様である。従って、第1実施例と同様の構成要
素については同じ符号をもって表し、その説明を省略す
る。
【0064】図13に示すように、ガス濃度センサ22
0においては、測定管221の底壁の厚みt3が2mm
程度に構成され、その縁部にそって複数の透孔223a
が設けられている。図14に測定管221を下方からみ
た様子を示すように、測定管221の底壁には、所定の
幅を有する二つの半円弧状の透孔223a,223a
が、互いにその両端を対向させるように形成され、これ
らの透孔223a,223aにより底壁の中央部に形成
される円形状の領域により、反射壁223bが形成され
ている。この反射壁223bの上面が測定室222に面
する反射面223を構成している。また、この反射壁2
23bは、透孔223aの各々の端部の間に形成された
架橋部223cにより、測定管221の内壁に固定され
ている。
【0065】本構成によれば、図15に示すように、直
波A(実線矢印)は、第1実施例と同様、内部底面の中
央部(反射面223)にて反射するが、異経路波B(点
線矢印)の大部分は透孔223aを介して測定室222
の外部に逃れるため、内部底面の縁部近傍で反射する異
経路波成分を少なくすることができる。
【0066】また、このように測定室222の外部(つ
まり測定管221の外部)に逃れた異経路波成分の中に
は、さらにサージタンク4の流路の内壁4cにて反射
し、再び測定室222内に戻るものもあるが、一旦測定
室222外に逃れた異経路波成分のほとんどは、測定管
221の底壁の外部底面224にて反射されるか、或い
は流路を流れるガスにて下流側に押し流される。この結
果、異経路波の内、直波に重なる成分を抑制することが
できる。
【0067】図16及び図17に、ガス濃度センサ22
0による受信波形の例を示す。図16は、サージタンク
4内の被測定ガスの流速が小さい場合の波形を示し、図
17は、被測定ガスの流速が大きい場合の波形が示され
ている。両図から、本実施例の構成をとることにより、
異経路波Bの振幅がかなり小さくなっていることが分か
る。このため、図16に示す被測定ガスの流速が小さい
場合のみならず、図17に示す被測定ガスの流速が大き
い場合においても、異経路波Bが直波Aに及ぼす影響は
極めて小さくなる。この結果、たとえ異経路波Bが直波
Aに重なったとしてもその影響は小さく、変調点方式に
おいて変調点を識別することが比較的容易となる。
【0068】また、このような効果が得られるため、第
1実施例のガス濃度センサ20のような凹部21cを形
成する必要もなく、その結果、測定管221の全長を短
く構成することができる。このことは、ガス濃度センサ
自体のコンパクトにつながり、より取付対象、取付部位
等に対する自由度が拡大する。
【0069】尚、上記構成における透孔223aの形状
は、図14に示したものの他にも、図18に示したよう
な透孔225を1つ設けたC字形状、図19に示したよ
うな透孔226を4つ設けた形状、或いは、図20に示
したような透孔227を多数設けた形状等、種々の形状
を選択することができる。
【0070】これらを比較した場合、図20に示した透
孔227を多数設けた形状のものが、内部底面において
反射する異経路波成分を最も少なくできるため、最もガ
ス濃度センサの測定精度を向上させることができると考
えられる。ただし、透孔の数(つまり透孔の面積)が増
加する程、中央の反射壁を支持する強度が弱まるとも考
えられるため、いずれの態様をとるかについては、設計
上の都合により適宜選択するものとする。
【0071】次に、本実施例のガス濃度センサ220に
よる応答性の向上を確認するために行った試験結果につ
いて、図21〜図24に基づいて説明する。この試験に
は、図21に示すような試験装置を用いた。そして、ガ
ス濃度センサ220の測定室222内にブタンの濃度を
予め設定した被測定ガスを供給し、ガス濃度センサ22
0にて、このブタンの濃度を測定した。
【0072】この試験装置では、まず、図21に示すよ
うに、ブタン用タンク231に充填されたブタン(n-
410)、窒素用タンク232に充填された窒素ガス
(N2)の各々を、それぞれ第1配管241及び第2配
管242を介してガス流量コントロール装置250内に
流入させた。ガス流量コントロール装置250では、こ
れらブタン及び窒素ガスの供給量が所定の混合比となる
ように制御される。そして、このように混合された混合
ガスを、エンジン1のアイドリング状態にて第3配管2
43によりガス流量コントロール装置250から流出さ
せ、この混合ガスを、パージライン(第3供給路16)
及び吸気管2を介して、サージタンク4に取り付けられ
たガス濃度センサ220の測定室222内に流入させて
行った。
【0073】この試験では、このように測定室222内
に流入する上記混合ガスを被測定ガスとし、ガス濃度セ
ンサ220にて、超音波の伝播時間及び混合ガスの温度
を測定することにより、ブタンの濃度(Xk)を検出
し、レコーダ260を用いてこれらの測定結果を記録し
た。尚、比較のために、図32に示した従来のガス濃度
センサ101についても同様の試験を行った。
【0074】まず、ガス濃度センサの応答性について
は、図22に示すように、上記ブタンの濃度を安定して
検出できるセンサ出力(飽和出力)を基準(100%)
とし、上記混合ガスをパージラインに打ち込んだ時点t
0から、ガス濃度センサのセンサ出力が飽和出力の90
%に到る時点t1までの応答時間(つまり、90%応答
時間TR)を計測することにより評価した。
【0075】その結果、本実施例のガス濃度センサ22
0を採用した場合の応答時間が0.45秒〜1.1秒で
あるのに対し、図の従来のガス濃度センサ101を採用
した場合の応答時間は1.95秒〜2.1秒であり、本
実施例のガス濃度センサ220の構成により、ガス濃度
センサの応答性が従来より格段に向上していることが確
認された。
【0076】次に、本実施例のガス濃度センサ220と
第1実施例のガス濃度センサ20との比較を行う。図2
3及び図24は、サージタンク4内を流れる被測定ガス
の流速を同じにしたときの両ガス濃度センサの受信波形
をそれぞれ示したものである。図23は、第1実施例の
ガス濃度センサ20による出力結果を、図24は、本実
施例のガス濃度センサ220による出力結果をそれぞれ
示す。尚、試験装置には図21に示したものと同様のも
のを用い、エンジン1のアイドリング状態でのブタンの
濃度測定を行った。
【0077】図23及び図24の受信波形には、共に直
波Aと異経路波Bが現れている。尚、異経路波Bの後方
に現れた成分はノイズ成分である。これらを比較して分
かるように、第1実施例のガス濃度センサ20によれ
ば、異経路波Bの最大振幅が電圧出力で2.7(V)程
度となっているのに対し、本実施例のガス濃度センサ2
20によれば異経路波Bの最大振幅は2.5(V)程度
となっている。この電圧値の相違は一見小さいように見
えるが、ガス濃度センサの測定精度に対しては大きな影
響を与える。
【0078】また、本試験においては、両ガス濃度セン
サについて、被測定ガスの流速を同様にして測定を行っ
たのであるが、エンジン1の運転状況が常に一定ではな
いため、ノイズ成分の重畳の度合いが多少異なる。従っ
て、ノイズ成分の大きさを基準として異経路波の振幅を
比較する必要があるとも考えられる。このような観点か
らみると、ガス濃度センサ20によれば、図23に示す
ように、異経路波Bの振幅がその後方のノイズ成分の振
幅よりもかなり大きくなっているのに対し、ガス濃度セ
ンサ220によれば、図24に示すように、異経路波B
の振幅がその後方のノイズ成分の振幅と同等程度になっ
ている。このことからも、本実施例のガス濃度センサ2
20の構成により、異経路波成分を小さくすることがで
き、ガス濃度センサの測定精度の向上を一層期待できる
ことが分かる。
【0079】次に、ガス濃度の測定方式として実際に変
調点方式を採用した場合のガス濃度センサの性能につい
て、図25〜図31に基づいて説明する。この変調点方
式によるガス濃度の測定は、図28に示すように、送信
波形の中央に位相をずらした変調点aを設け、超音波素
子41からこの変調点aを発信した時点から、その受信
波形の対応する変調点a’を受信するまでの時間tを伝
播時間として計測するものである。この場合、受信波形
の先頭から変調点a’までの時間間隔Δは、特に被測定
ガスの高温時や低濃度時等、異経路波が直波に重なりや
すいときに変動し、ガス濃度センサの精度に影響を与え
る。このため、このΔの変動が小さいほど変調点方式の
ガス濃度センサにおける性能が良好であると判断でき
る。
【0080】本試験には、図21に示した試験装置を使
用し、第1実施例のガス濃度センサにおいて凹部21c
を設けない図25に示したガス濃度センサ20’と、第
1実施例のガス濃度センサにおいて凹部21cの深さL
1を2mmとした図26に示したガス濃度センサ20
と、図27に示した本実施例のガス濃度センサ220と
について、上記時間間隔Δを比較することにより行っ
た。尚、図27に示すように、ガス濃度センサ220の
内部底面の反射面223とサージタンク4の内壁4cと
の距離sは、9mmとなるように設定されている。
【0081】図29にガス濃度センサ20’の試験結果
を、図30にガス濃度センサ20の試験結果を、図31
にガス濃度センサ220の試験結果を、それぞれ示す。
これらの図において、横軸は投入したブタンの濃度
(%)を示し、縦軸は時間間隔Δ(μs)を示してい
る。また、時間間隔Δは、安定時にはいずれのガス濃度
センサについても20(μs)となるように設定されて
いる。
【0082】図29〜図31から、ガス濃度センサ2
0’及びガス濃度センサ20については、ブタンの低濃
度領域において時間間隔Δが比較的大きく変動している
のに対し、ガス濃度センサ220では同領域においても
時間間隔Δが安定していることが分かる。
【0083】これは、第1実施例において、ガス濃度セ
ンサ20’のように凹部21cを全く設けない構成や、
ガス濃度センサ20のように凹部21cを比較的小さく
とった構成では、ブタンの低濃度領域において異経路波
Bが直波Aに重なるため、ガス濃度センサが変調点a’
の誤認をし易くなり、その出力が比較的大きく変動する
ものと考えられる。
【0084】これに対し、本実施例のガス濃度センサ2
20の構成をとれば、異経路波Bの大部分が透孔223
aから測定管221の外部に排出されることにより、そ
の直波Aに重なる成分が激減し、異経路波Bが直波Aに
及ぼす影響が小さくなるため、ガス濃度センサが変調点
a’を誤認することもほとんどなく、ブタンの低濃度領
域においても良好か出力結果が得られているものと考え
られる。
【0085】尚、上記試験結果には示していないが、上
記ガス濃度センサ20において凹部21cの深さL1を
9mm以上にとった場合には、図31に近似した試験結
果が得られている。従って、第1実施例のガス濃度セン
サ20の構成において、凹部21cを深さを所定値以上
にとることにより、ガス濃度センサの測定精度が向上す
ることが分かる。
【0086】以上、本発明の実施例について説明した
が、本発明の実施の形態は、上記実施例に何ら限定され
ることなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形
態をとり得ることはいうまでもない。例えば、上記各実
施例のガス濃度センサにおいては、測定管の各寸法、伝
播距離等の具体例を示したが、これらの寸法等は、上記
のものに限られず、同様の効果を奏する限り、設計の都
合により適宜選択することができることはもちろんであ
る。
【0087】また、上記実施例においては、ガス濃度セ
ンサのタイプとして、いわゆる反射型のものを示した
が、超音波を一方向に飛ばすタイプ、すなわち、超音波
素子が測定室内で互いに対向する2カ所の壁面にそれぞ
れ設けられたタイプとして構成することもできる。この
場合は、例えば、上記各実施例に示した送受信兼用の超
音波素子を送信又は受信専用の超音波素子として構成す
る一方、受信又は送信専用の超音波素子を測定管の底壁
に取り付けて構成することが考えられる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係るガス濃度センサを含む
システム全体を示すシステム構成図である。
【図2】 第1実施例に係るガス濃度センサの構造を示
す説明図である。
【図3】 第1実施例に係るガス濃度センサの使用態様
を示す説明図である。
【図4】 ガス濃度センサに適用される超音波素子の構
造を示す説明図である。
【図5】 ガス濃度センサの電気的構成を示すブロック
図である。
【図6】 ガス濃度センサの基本原理を示す説明図であ
る。
【図7】 ガス濃度センサの基本原理を示す説明図であ
る。
【図8】 センサ出力とブタン濃度との関係を示すグラ
フである。
【図9】 第1実施例に係るガス濃度センサの主要部を
示す説明図である。
【図10】 比較例に係るガス濃度センサの構造を示す
説明図である。
【図11】 第1実施例に係るガス濃度センサの受信波
形を示す説明図である。
【図12】 比較例に係るガス濃度センサの受信波形を
示す説明図である。
【図13】 第2実施例に係るガス濃度センサの構造を
示す説明図である。
【図14】 第2実施例に係るガス濃度センサの主要部
を示す説明図である。
【図15】 第2実施例に係るガス濃度センサの主要部
を示す説明図である。
【図16】 第2実施例に係るガス濃度センサの受信波
形を示す説明図である。
【図17】 第2実施例に係るガス濃度センサの受信波
形を示す説明図である。
【図18】 第2実施例に係るガス濃度センサの主要部
の変形例を示す説明図である。
【図19】 第2実施例に係るガス濃度センサの主要部
の変形例を示す説明図である。
【図20】 第2実施例に係るガス濃度センサの主要部
の変形例を示す説明図である。
【図21】 ガス濃度センサの性能試験に使用した試験
装置の説明図である。
【図22】 ガス濃度センサの性能試験の試験方法の説
明図である。
【図23】 ガス濃度センサの性能試験の試験結果を示
す説明図である。
【図24】 ガス濃度センサの性能試験の試験結果を示
す説明図である。
【図25】 性能試験に使用したガス濃度センサの構成
を示した説明図である。
【図26】 性能試験に使用したガス濃度センサの構成
を示した説明図である。
【図27】 性能試験に使用したガス濃度センサの構成
を示した説明図である。
【図28】 ガス濃度センサの性能試験の試験方法の説
明図である。
【図29】 ガス濃度センサの性能試験の試験結果を示
す説明図である。
【図30】 ガス濃度センサの性能試験の試験結果を示
す説明図である。
【図31】 ガス濃度センサの性能試験の試験結果を示
す説明図である。
【図32】 従来のガス濃度センサの構造を示す説明図
である。
【符号の説明】
1・・・エンジン、 2・・・吸気管、 4・・・サー
ジタンク、10・・・電子制御装置、 11・・・ガソ
リンタンク、14・・・キャニスタ、 20,220・
・・ガス濃度センサ、21,221・・・測定管、 2
1a・・・流入孔、 21b・・・流出孔、21c・・
・凹部、 22,222・・・測定室、 41・・・超
音波素子、150・・・サージタンク、 223a,2
25,226,227・・・透孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伴野 圭吾 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 (72)発明者 石田 昇 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 (72)発明者 大島 崇文 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内 Fターム(参考) 2G047 AA01 BC02 BC15 CA01 GA18 GB26

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底筒状の本体の内部に測定室を形成す
    ると共に、該本体に形成された流入孔及び流出孔を介し
    て、被測定ガスを前記測定室に流入出可能に形成された
    測定管と、 前記測定室に前記被測定ガスを流入させた状態で、該測
    定室内における超音波の伝播時間を計測することによ
    り、前記被測定ガス中の特定ガスのガス濃度を検出する
    検出手段と、 を備え、前記測定管の端部開口部を覆うように該測定管
    に連設された取付部を、前記被測定ガスの流路を形成す
    る壁面の所定位置に設けられた開口部に取り付けること
    により、前記測定管の少なくとも一部が前記流路に突出
    するように構成されたガス濃度センサであって、 前記取付部が前記壁面の開口部に取り付けられたとき
    に、前記流入孔及び前記流出孔が該流路内に配置される
    ように構成されたことを特徴とするガス濃度センサ。
  2. 【請求項2】 前記流入孔及び前記流出孔の各々が、前
    記測定管の一端近傍及び他端近傍のいずれか一方に、そ
    れぞれ形成されたことを特徴とする請求項1記載のガス
    濃度センサ。
  3. 【請求項3】 前記測定管は、前記取付部が前記壁面の
    開口部に取り付けられたときに、前記壁面に対してほぼ
    直角方向に延出して配置されることを特徴とする請求項
    1又は請求項2に記載のガス濃度センサ。
  4. 【請求項4】 前記検出手段は、 前記測定管の端部開口部の近傍に配設されることによ
    り、前記測定管の内部底面に対向する面を構成し、前記
    内部底面に向けて超音波を送信すると共に、該内部底面
    を反射面として反射してくる超音波の反射波を受信可能
    に構成された超音波素子を備え、 該超音波素子による前記超音波の送信時から前記反射波
    の受信までの伝播時間を計測し、該計測された伝播時間
    に基づいて、前記被測定ガス中の特定ガスのガス濃度を
    算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記
    載のガス濃度センサ。
  5. 【請求項5】 前記測定管の内部底面の縁部近傍に、所
    定深さの凹部が設けられたことを特徴とする請求項1〜
    4のいずれかに記載のガス濃度センサ。
  6. 【請求項6】 前記測定管の内部底面の縁部近傍に、一
    又は複数の透孔が形成されたことを特徴とする請求項1
    〜4のいずれかに記載のガス濃度センサ。
  7. 【請求項7】 前記凹部には、一又は複数の透孔が形成
    されたことを特徴とする請求項5記載のガス濃度セン
    サ。
  8. 【請求項8】 前記透孔により前記流出孔が構成される
    一方、該透孔を除く前記底面の部分により前記反射面が
    構成されることを特徴とする請求項6又は請求項7に記
    載のガス濃度センサ。
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