JP2002029193A - ボールペンチップ用ボール - Google Patents

ボールペンチップ用ボール

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JP2002029193A
JP2002029193A JP2000216749A JP2000216749A JP2002029193A JP 2002029193 A JP2002029193 A JP 2002029193A JP 2000216749 A JP2000216749 A JP 2000216749A JP 2000216749 A JP2000216749 A JP 2000216749A JP 2002029193 A JP2002029193 A JP 2002029193A
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JP
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ball
ink
ballpoint pen
water
writing
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JP2000216749A
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Hideyuki Ikoma
英行 生駒
Masao Hashi
雅夫 橋
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Mitsubishi Pencil Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Pencil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 腐食をできるだけ回避可能な水性インキを用
いる水性ボールペンのチップ先端に用いるボールを提供
する。 【解決手段】 水性インキを用いるボールペンのチップ
に用いるボールであって、超硬合金に、バナジウムを
0.02〜0.20重量%添加する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はボールペンチップ用
ボール、特に水性インキを用いる水性ボールペンのチッ
プ先端に用いるボールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来は、いわゆる砲弾型あるいはパイプ
型を問わず、ボールペンチップの先端にはボールを用い
ることが一般的に行われていた。このように従来用いら
れていたボールの材質としては、一般に超硬合金が用い
られていた。
【0003】この超硬合金とは、金属炭化物粉末と金属
粉末とを適当に配合して焼結した極めて硬い合金であ
る。しかしながらこのような従来用いられていたボール
では、油性インキについてはまだしも、水性インキを用
いた場合、ボールの腐食が無視できない場合があった。
【0004】このようなボールの腐食の原因としては、
インキ自体による腐食の他に、ボールとチップとその間
のインキとが、あたかも電解層のように機能して電位差
を持ち、その電位差が原因となって生じる腐食も考えら
れる。いずれにしても、腐食が起こるとボールの表面が
荒れ、いきおい書き味が悪くなったり、あるいはボール
沈みが大きくなり、インキの出が均一でなくなったりし
てしまう。更に、腐食が起こると、インキ自体の変質を
招くこともあった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで本発明は、腐食
をできるだけ回避可能な水性インキを用いる水性ボール
ペンのチップ先端に用いるボールを提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ために、本発明は、水性インキを用いるボールペンのチ
ップに用いるボールであって、超硬合金に、バナジウム
を0.02〜0.20重量%添加したことを特徴とす
る。ここで、水性インキとは、インキ中に水分を添加し
たものであり、具体的には粘度が10mPa・s以下で
溶媒に水または極性有機溶剤を用いたインキ、あるいは
粘度が10mPa・s以上であり、かつ擬塑性が付加さ
れているインキ等があげられる。
【0007】また、バナジウムの添加量に関して、0.
02重量%以下の添加であると、耐腐食効果が期待でき
ず、逆に0.2重量%以上であると、耐腐食性は向上す
るものの靱性が低下し、実用性がなくなるものである。
【0008】
【実施例】以下、本発明の実施例を説明する。ここで
は、0.7mm径のボールを用いた水性ボールペンにつ
いて、従来の超硬合金ボールと、超硬合金にバナジウム
を0.07重量%添加した本発明に係わるボールとを比
較した。
【0009】ここでは、いずれも三菱鉛筆(株)製、水
性ボールペン、UB−150、ボールサイズ0.7mm
のものを用い、先端のボールのみ変更して、同一条件で
評価した。また、評価に用いた水性インキは、黒色水性
ボールペン用顔料インキであり、成分は下記の通りであ
る。 成 分 重量% 顔料:カーボンブラック 8.0 溶媒:グリセリン 5.0 プロピレングリコール 6.0 ジエチレングリコール 6.0 分散剤:スチレンアクリル酸樹脂アンモニウム塩 3.0 潤滑剤:ノニオン性界面活性剤 0.1 pH調整剤:アミノメチルプロパノール 0.2 防腐剤:1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.1 ベンゾトリアゾール 0.1 精製水: 残 部 インキの充填当初から、1ヶ月後、3ヶ月後及び6ヶ月
後の書き味を評価した。
【0010】また、期間経過中は、ペン体のチップ側を
斜め上向き50°の状態を維持するようにして放置し
た。ここでは、腐食が問題点であるので、インキのpH
を弱酸性である6.0,弱アルカリ性である8.0及び
アルカリ性である10.0に調整したものを各々用い
た。
【0011】また、各条件毎にペン体は10本用意して
評価を行った。 (書き味評価)ここではまず、書き味の評価を行った。
またここでの評価は、手書きによって、描線のかすれや
ごろつきなどの不具合もしくは筆記不能が10本中何本
あったかということで行った。 ○:0/10であった。 △:5/10以上発生した。 ×:8/10以上発生した。 −:10/10発生した。
【0012】測定の結果は、表1の通りである。
【0013】
【表1】
【0014】この測定結果から、従来の超硬合金ボール
では、インキの充填からの期間が長くなるにつれて、腐
食が原因であろうと思われる書き味の低下が見られる。
特に、インキのpHが中性から酸性側にシフトしている
と、書き味低下が顕著に現れている。また、従来の超硬
合金ボールでは、アルカリ性であるpH10.0の場合
にも、pH8.0に比べて、書き味の低下が見られる。
【0015】一方、超硬合金にバナジウムを0.07重
量%添加した本発明に係わるボールでは、期間あるいは
インキのpHによって書き味が低下することがなかっ
た。このことは、バナジウムの微量添加によって、耐食
性が向上したことが原因であると思われる。 (ボール沈み評価)次に、一定期間経過後に行った筆記
試験におけるボール沈み量を測定した。
【0016】ここでのボール沈み量は、ISO1414
5−1に準拠した筆記試験器を用いて、行った。具体的
条件は下記の通りである。 筆記速度:1.5m/分 筆記角度:60° 筆記不可:100gf 測定結果:1000mの螺旋筆記後のボール沈み量(μ
m) なお、測定結果は、10本のペン体のうちで、筆記不能
品を除いて測定した値の平均値を記載した。
【0017】この測定結果は、表2に示す。
【0018】
【表2】
【0019】この測定結果から、従来の超硬合金ボール
では、インキの充填からの期間が長くなるにつれて、腐
食が原因であろうと思われるボール沈みが大きくなる。
特に、インキのpHが中性から酸性側にシフトしている
と、ボール沈みの増加が顕著に現れている。また、pH
6.0のインキを用いた場合には、3ヶ月経過後、(書
き味評価)にもあったように10本全て書き味がおかし
くなった。この(ボール沈み評価)でも、書き味がおか
しく、評価不能となったものである。
【0020】また、従来の超硬合金ボールでは、アルカ
リ性であるpH10.0の場合にも、pH8.0に比べ
て、書き味の低下が見られる。一方、超硬合金にバナジ
ウムを0.07重量%添加した本発明に係わるボールで
は、期間あるいはインキのpHによって書き味が低下す
ることがなかった。このことは、バナジウムの微量添加
によって、耐食性が向上したことが原因であると思われ
る。これら結果から、従来から用いていた超硬合金に、
バナジウムを添加すると、特に水性ボールペンに用いる
チップ先端のボールとして、書き味及びボール沈み量共
に向上する。
【0021】このことは、バナジウムの添加によって、
水平ボールペンのインキ中の水分が原因となる腐食が低
下することが原因であると思われる。特に、インキが弱
酸性側の場合、あるいはアルカリ性の場合に、腐食防止
効果が大きくなることがわかった。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、腐食を
できるだけ回避可能な水性インキを用いる水性ボールペ
ンのチップ先端に用いるボールを提供するものである。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水性インキを用いるボールペンのチップ
    に用いるボールであって、 超硬合金に、バナジウムを0.02〜0.20重量%添
    加したことを特徴とするボールペンチップ用ボール。
JP2000216749A 2000-07-18 2000-07-18 ボールペンチップ用ボール Pending JP2002029193A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004160986A (ja) * 2002-10-22 2004-06-10 Pilot Ink Co Ltd ボールペン

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5887247A (ja) * 1981-11-06 1983-05-25 カ−メツト・カンパニ− 微粒子を結束させた硬質カ−バイド素子
JPH07214970A (ja) * 1994-02-01 1995-08-15 Mitsubishi Pencil Co Ltd 水性ボールペン用チップ及び水性ボールペン
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JPH10130771A (ja) * 1996-10-24 1998-05-19 Toshiba Tungaloy Co Ltd 耐摩耗性硬質焼結合金

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