JP2002029193A - ボールペンチップ用ボール - Google Patents
ボールペンチップ用ボールInfo
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- JP2002029193A JP2002029193A JP2000216749A JP2000216749A JP2002029193A JP 2002029193 A JP2002029193 A JP 2002029193A JP 2000216749 A JP2000216749 A JP 2000216749A JP 2000216749 A JP2000216749 A JP 2000216749A JP 2002029193 A JP2002029193 A JP 2002029193A
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Abstract
いる水性ボールペンのチップ先端に用いるボールを提供
する。 【解決手段】 水性インキを用いるボールペンのチップ
に用いるボールであって、超硬合金に、バナジウムを
0.02〜0.20重量%添加する。
Description
ボール、特に水性インキを用いる水性ボールペンのチッ
プ先端に用いるボールに関するものである。
型を問わず、ボールペンチップの先端にはボールを用い
ることが一般的に行われていた。このように従来用いら
れていたボールの材質としては、一般に超硬合金が用い
られていた。
粉末とを適当に配合して焼結した極めて硬い合金であ
る。しかしながらこのような従来用いられていたボール
では、油性インキについてはまだしも、水性インキを用
いた場合、ボールの腐食が無視できない場合があった。
インキ自体による腐食の他に、ボールとチップとその間
のインキとが、あたかも電解層のように機能して電位差
を持ち、その電位差が原因となって生じる腐食も考えら
れる。いずれにしても、腐食が起こるとボールの表面が
荒れ、いきおい書き味が悪くなったり、あるいはボール
沈みが大きくなり、インキの出が均一でなくなったりし
てしまう。更に、腐食が起こると、インキ自体の変質を
招くこともあった。
をできるだけ回避可能な水性インキを用いる水性ボール
ペンのチップ先端に用いるボールを提供することを目的
とする。
ために、本発明は、水性インキを用いるボールペンのチ
ップに用いるボールであって、超硬合金に、バナジウム
を0.02〜0.20重量%添加したことを特徴とす
る。ここで、水性インキとは、インキ中に水分を添加し
たものであり、具体的には粘度が10mPa・s以下で
溶媒に水または極性有機溶剤を用いたインキ、あるいは
粘度が10mPa・s以上であり、かつ擬塑性が付加さ
れているインキ等があげられる。
02重量%以下の添加であると、耐腐食効果が期待でき
ず、逆に0.2重量%以上であると、耐腐食性は向上す
るものの靱性が低下し、実用性がなくなるものである。
は、0.7mm径のボールを用いた水性ボールペンにつ
いて、従来の超硬合金ボールと、超硬合金にバナジウム
を0.07重量%添加した本発明に係わるボールとを比
較した。
性ボールペン、UB−150、ボールサイズ0.7mm
のものを用い、先端のボールのみ変更して、同一条件で
評価した。また、評価に用いた水性インキは、黒色水性
ボールペン用顔料インキであり、成分は下記の通りであ
る。 成 分 重量% 顔料:カーボンブラック 8.0 溶媒:グリセリン 5.0 プロピレングリコール 6.0 ジエチレングリコール 6.0 分散剤:スチレンアクリル酸樹脂アンモニウム塩 3.0 潤滑剤:ノニオン性界面活性剤 0.1 pH調整剤:アミノメチルプロパノール 0.2 防腐剤:1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.1 ベンゾトリアゾール 0.1 精製水: 残 部 インキの充填当初から、1ヶ月後、3ヶ月後及び6ヶ月
後の書き味を評価した。
斜め上向き50°の状態を維持するようにして放置し
た。ここでは、腐食が問題点であるので、インキのpH
を弱酸性である6.0,弱アルカリ性である8.0及び
アルカリ性である10.0に調整したものを各々用い
た。
評価を行った。 (書き味評価)ここではまず、書き味の評価を行った。
またここでの評価は、手書きによって、描線のかすれや
ごろつきなどの不具合もしくは筆記不能が10本中何本
あったかということで行った。 ○:0/10であった。 △:5/10以上発生した。 ×:8/10以上発生した。 −:10/10発生した。
では、インキの充填からの期間が長くなるにつれて、腐
食が原因であろうと思われる書き味の低下が見られる。
特に、インキのpHが中性から酸性側にシフトしている
と、書き味低下が顕著に現れている。また、従来の超硬
合金ボールでは、アルカリ性であるpH10.0の場合
にも、pH8.0に比べて、書き味の低下が見られる。
量%添加した本発明に係わるボールでは、期間あるいは
インキのpHによって書き味が低下することがなかっ
た。このことは、バナジウムの微量添加によって、耐食
性が向上したことが原因であると思われる。 (ボール沈み評価)次に、一定期間経過後に行った筆記
試験におけるボール沈み量を測定した。
5−1に準拠した筆記試験器を用いて、行った。具体的
条件は下記の通りである。 筆記速度:1.5m/分 筆記角度:60° 筆記不可:100gf 測定結果:1000mの螺旋筆記後のボール沈み量(μ
m) なお、測定結果は、10本のペン体のうちで、筆記不能
品を除いて測定した値の平均値を記載した。
では、インキの充填からの期間が長くなるにつれて、腐
食が原因であろうと思われるボール沈みが大きくなる。
特に、インキのpHが中性から酸性側にシフトしている
と、ボール沈みの増加が顕著に現れている。また、pH
6.0のインキを用いた場合には、3ヶ月経過後、(書
き味評価)にもあったように10本全て書き味がおかし
くなった。この(ボール沈み評価)でも、書き味がおか
しく、評価不能となったものである。
リ性であるpH10.0の場合にも、pH8.0に比べ
て、書き味の低下が見られる。一方、超硬合金にバナジ
ウムを0.07重量%添加した本発明に係わるボールで
は、期間あるいはインキのpHによって書き味が低下す
ることがなかった。このことは、バナジウムの微量添加
によって、耐食性が向上したことが原因であると思われ
る。これら結果から、従来から用いていた超硬合金に、
バナジウムを添加すると、特に水性ボールペンに用いる
チップ先端のボールとして、書き味及びボール沈み量共
に向上する。
水平ボールペンのインキ中の水分が原因となる腐食が低
下することが原因であると思われる。特に、インキが弱
酸性側の場合、あるいはアルカリ性の場合に、腐食防止
効果が大きくなることがわかった。
できるだけ回避可能な水性インキを用いる水性ボールペ
ンのチップ先端に用いるボールを提供するものである。
Claims (1)
- 【請求項1】 水性インキを用いるボールペンのチップ
に用いるボールであって、 超硬合金に、バナジウムを0.02〜0.20重量%添
加したことを特徴とするボールペンチップ用ボール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000216749A JP2002029193A (ja) | 2000-07-18 | 2000-07-18 | ボールペンチップ用ボール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000216749A JP2002029193A (ja) | 2000-07-18 | 2000-07-18 | ボールペンチップ用ボール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002029193A true JP2002029193A (ja) | 2002-01-29 |
Family
ID=18711957
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000216749A Pending JP2002029193A (ja) | 2000-07-18 | 2000-07-18 | ボールペンチップ用ボール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002029193A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004160986A (ja) * | 2002-10-22 | 2004-06-10 | Pilot Ink Co Ltd | ボールペン |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5887247A (ja) * | 1981-11-06 | 1983-05-25 | カ−メツト・カンパニ− | 微粒子を結束させた硬質カ−バイド素子 |
JPH07214970A (ja) * | 1994-02-01 | 1995-08-15 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | 水性ボールペン用チップ及び水性ボールペン |
JPH09188086A (ja) * | 1996-01-08 | 1997-07-22 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | ボールペン |
JPH10130771A (ja) * | 1996-10-24 | 1998-05-19 | Toshiba Tungaloy Co Ltd | 耐摩耗性硬質焼結合金 |
-
2000
- 2000-07-18 JP JP2000216749A patent/JP2002029193A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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A521 | Written amendment |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110407 |
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A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20110728 |