JP2002029167A - 平版印刷版原版及び画像形成方法 - Google Patents

平版印刷版原版及び画像形成方法

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JP2002029167A
JP2002029167A JP2000216386A JP2000216386A JP2002029167A JP 2002029167 A JP2002029167 A JP 2002029167A JP 2000216386 A JP2000216386 A JP 2000216386A JP 2000216386 A JP2000216386 A JP 2000216386A JP 2002029167 A JP2002029167 A JP 2002029167A
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lithographic printing
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JP2000216386A
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English (en)
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Norio Aoshima
徳生 青島
Keiji Akiyama
慶侍 秋山
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Fuji Photo Film Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間での走査露光が可能で、現像処理を行
うことなく直接に印刷機に装着して印刷することが可能
であり、耐刷性に優れ、非画像部の汚れがない優れた品
質の印刷物が得られる平版印刷版原版及びその画像形成
方法を提供する。 【解決手段】 レーザ光により記録可能であり、熱可塑
性または熱分解性表面を有するインク受容層上に、画像
形成に使用するレーザー光波長に対する吸光度が、0〜
0.3である無機薄膜親水性層と、光熱変換剤を含有す
る水溶性オーバーコート層と、を順次備えてなることを
特徴とする。平版印刷版原版は、(i)像様にレーザー
露光され、(ii)露光部のオーバーコート層の発熱によ
りインク受容層と無機薄膜親水性層間の密着が低下し、
(iii)水溶性オーバーコート層及び密着が低下した部
分の無機薄膜親水性層が除去されて画像形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、現像不要で耐刷性
に優れたオフセット印刷用のダイレクト感熱性平版印刷
版用原版に関する。より詳しくは、ディジタル信号に基
づいた走査露光による画像記録が可能であり、画像記録
した平版印刷版を液体による現像工程を経ることなし
に、そのまま印刷機に装着し印刷することが可能な平版
印刷版原版及びそれを用いた画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、平版印刷版は、印刷過程でイン
クを受容する親油性の画像部と湿し水を受容する親水性
の非画像部とからなる。このような平版印刷版として
は、従来から、親水性支持体上に親油性の感光性樹脂層
を設けたPS版が広く用いられている。その製版方法と
して、通常は、リスフイルムなどの原画を通して露光を
行った後、非画像部を現像液によって溶解除去する方法
であり、この方法により所望の印刷版を得ている。従来
のPS版に於ける製版工程は、露光の後、非画像部を溶
解除去する操作が必要であり、このような付加的な湿式
の処理を不要化又は簡易化することが、従来技術に対し
て改善が望まれてきた一つの課題である。特に近年は、
地球環境への配慮から湿式処理に伴って排出される廃液
の処分が産業界全体の大きな関心事となっているので、
この面での改善の要請は一層強くなっている。
【0003】この要望に応じた簡易な製版方法の一つと
して、印刷版用原版の非画像部の除去を通常の印刷過程
の中で行えるような画像記録層を用い、露光後、印刷機
上で現像し、最終的な印刷版を得る方法が提案されてい
る。このような方法による平版印刷版の製版方式は機上
現像方式と呼ばれる。具体的方法としては、例えば、湿
し水やインク溶剤に可溶な画像記録層の使用、印刷機中
の圧胴やブランケット胴との接触による力学的除去を行
う方法等が挙げられる。しかしながら、従来の紫外線や
可視光を利用した画像記録材料を機上現像しようとする
場合、これらの画像形成材料は、露光後も、画像記録層
が定着されないため、例えば、印刷機に装着するまでの
間、原版を完全に遮光状態又は恒温条件で保存する、と
いった手間のかかる方法をとる必要があった。
【0004】一方、近年のこの分野のもう一つの動向と
しては、画像情報をコンピュータを用いて電子的に処
理、蓄積、出力する、ディジタル化技術が広く普及して
きており、このような、ディジタル化技術に対応した、
新しい画像出力方式が種々実用されるようになってきて
いる。これに伴い、レーザ光のような高収斂性の輻射線
にディジタル化された画像情報を担持してこの光で原版
を走査露光し、リスフィルムを介することなく、直接印
刷版を製造するコンピュータ・トゥ・プレート技術が注
目されている。それに伴ってこの目的に適応した印刷版
用原版を得ることが重要な技術課題となっている。した
がって、製版作業の簡素化、乾式化、無処理化は、上記
した環境面と、ディジタル化への適合化の両面から、従
来にも増して、強く望まれるようになっている。
【0005】デジタル化技術に組み込みやすい走査露光
による印刷版の製造方法として、最近、半導体レーザ、
YAGレーザ等の固体レーザで高出力のものが安価に入
手できるようになってきたことから、特に、これらのレ
ーザを画像記録手段として用いる製版方法が有望視され
るようになっている。従来方式の製版方法では、感光性
原版に低〜中照度の像様露光を与えて光化学反応による
原版面の像様の物性変化によって画像記録を行っている
が、高出力レーザを用いた高パワー密度の露光を用いる
方法では、露光領域に瞬間的な露光時間の間に大量の光
エネルギーが集中照射して、光エネルギーを効率的に熱
エネルギーに変換し、その熱により化学変化、相変化、
形態や構造の変化などの熱変化を起こさせ、その変化を
画像記録に利用する。つまり、画像情報はレーザー光な
どの光エネルギーによって入力されるが、画像記録は熱
エネルギーによる反応によって記録される。通常、この
ような高パワー密度露光による発熱を利用した記録方式
はヒートモード記録と呼び、光エネルギーを熱エネルギ
ーに変えることを光熱変換と呼んでいる。
【0006】ヒートモード記録手段を用いる製版方法の
大きな長所は、室内照明のような通常の照度レベルの光
では感光せず、また高照度露光によって記録された画像
は定着が必須ではないことにある。つまり、画像記録に
ヒートモード感材を利用すると、露光前には、室内光に
対して安全であり、露光後にも画像の定着は必須ではな
い。従って、例えば、ヒートモード露光により不溶化若
しくは可溶化する画像記録層を用い、露光した画像記録
層を像様に除去して印刷版とする製版工程を機上現像方
式で行えば、現像(非画像部の除去)は、画像露光後あ
る時間、たとえ室内の環境光に暴露されても、画像が影
響を受けないような印刷システムが可能となる。従って
ヒートモード記録を利用すれば、機上現像方式に望まし
い平版印刷版原版を得ることも可能となると期待され
る。
【0007】特開平6−236300号公報には、熱可
塑性を有する支持体上に、金属酸化物薄膜層が形成され
てなる平版印刷版が開示されている。この平版印刷版に
おいては、加熱部は支持体の表面が溶融すると同時に金
属酸化物薄膜層が破壊されて支持体と一体化するために
支持体表面が露出する旨の記載があるが、実際には金属
酸化物薄膜は完全には支持体に埋没することはなく、こ
のため、露光部、未露光部の疎水性・親水性のディスク
リミネーションは不充分であるという問題を有してい
た。
【0008】ヒートモード記録に基づく平版印刷版の好
ましい製造法の一つとして、親水性の基板上に疎水性の
画像記録層を設け、画像状にヒートモード露光し、疎水
性層の溶解性・分散性を変化させ、必要に応じ、湿式現
像により非画像部を除去する方法が提案されている。こ
のような原版の例として、例えば、特公昭46−279
19号には、親水性支持体上に、熱により溶解性が向上
するいわゆるポジ作用を示す記録層、具体的には糖類や
メラミンホルムアルデヒド樹脂等の特定の組成を有する
記録層を設けた原版をヒートモード記録することによっ
て、印刷版を得る方法が開示されている。しかしなが
ら、開示された記録層はいずれも感熱性が十分でないた
め、ヒートモード走査露光に対しては、感度が不十分で
あった。また、露光前後の疎水性/親水性のディスクリ
ミネーション、即ち、溶解性の変化が小さいことも、実
用上問題であった。ディスクリミネーションが乏しけれ
ば、機上現像方式の製版を行うことは実質的に困難であ
る。
【0009】また、WO98/40212号公報には、
遷移金属酸化物コロイドからなる親水層が、光熱変換剤
を含有するインキ受容性層を塗布した基板上に設けられ
た、現像することなしに製版することが可能な平版印刷
版原版が開示されている。これは、露光部において光熱
変換剤により発生した熱により、遷移金属酸化物コロイ
ドからなる親水層がアブレーション(飛散)して除去さ
れるものである。しかし、基板側に光熱変換剤が存在し
ているので、吸収光から変換した熱が基板側に発散し、
その為コロイドからなる親水層のアブレーションに有効
に利用することが出来ず、感度が低いという欠点を有し
ていた。その他特開昭55−105560号公報やWO
94/18005号公報には、前記と同様にアブレーシ
ョンする親水層が、親油性の光熱変換層が塗布された基
板上に設けられた平版印刷版原版が開示されている。い
ずれも上記と同様な理由で低感度であった。
【0010】WO99/19143号公報やWO99/
19144公報には上記のアブレーションする感熱性平
版印刷版原版の感度が低いという欠点を改良する目的
で、上層のコロイドからなる親水層に光熱変換剤が添加
された平版印刷版原版が開示されている。感度は確かに
高感になったが、光熱変換剤が親水層に添加されたた
め、親水層の膜質が低下し耐刷力が低下したり、場合に
よっては親水層の親水性が損われ、印刷途中で非画像部
がインキで汚染される等の問題が新たに発生した。更
に、従来の感熱性平版印刷版原版では、親水層のアブレ
ーション(飛散)によって、レーザー露光装置や光源が
汚染されるため、これらの装置にアブレーションカス捕
捉装置を設ける必要があり、さらに捕捉装置を設けても
汚染を十分に取り除くことは困難であった。ヒートモー
ドの画像記録を利用する製版・印刷方法は、版下からフ
ィルムを介することなく直接に刷版を作ることができ、
したがって機上で製版することも可能であり、現像操作
を省くこともできるなどの利点を持ちながら、上記した
ような欠点を有している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
のレーザー露光を用いるヒートモードの製版方法の欠点
を解決することであり、すなわち、短時間での走査露光
が可能で、その上現像処理を行うことなく直接に印刷機
に装着して印刷することが可能であり、耐刷性に優れ、
非画像部の汚れがない優れた品質の印刷物が得られる感
熱性平版印刷版原版及びその画像形成法を提供すること
にある。本発明の他の目的は、レーザー露光時、感熱層
のアブレーション(飛散)が抑制され、露光装置や光源
の汚染が少ない感熱性平版印刷版原版及びその画像形成
法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
に対して検討した結果、親水層上の最表面層に光熱変換
剤を含む水溶性のオーバーコート層を設け、さらに、親
水層を無機薄膜親水層とすることで、親水層のアブレー
ション(飛散)を抑えながらも、耐刷力や印刷適性を損
うことなしに高感度が維持でき、さらに、オーバーコー
ト層で発生した熱を効率的に感熱層に伝達できることを
見出し、これらの知見に基づいて発明を完成するに至っ
た。すなわち、本発明の平版印刷版原版は、レーザ光に
より記録可能であり、熱可塑性または熱分解性を有する
インク受容層上に、画像形成に使用するレーザー光波長
に対する吸光度が、0〜0.3である無機薄膜親水性層
と、光熱変換剤を含有する水溶性オーバーコート層と、
を順次備えてなることを特徴とする。なお、前記無機薄
膜親水性層の膜強度を補強する目的で、インク受容層と
無機薄膜親水性層の間に、モース硬さが5以上であり、
かつ画像形成に使用するレーザー光を吸収しないかある
いは吸収してもアブレーションしない硬質薄膜層を備え
ることができる。
【0013】また、本発明の請求項3に係る平版印刷版
の画像形成方法は、熱可塑性または熱分解性を有するイ
ンク受容層上に、画像形成に使用するレーザー光波長に
対する吸光度が、0〜0.3である無機薄膜親水性層
と、光熱変換剤を含有する水溶性オーバーコート層と、
を順次備えてなるレーザ光により記録可能な平版印刷版
原版に、(i)像様にレーザー露光する工程と、(ii)
露光部の水溶性オーバーコート層が発熱し、その熱でイ
ンク受容層と無機薄膜親水性層間の密着が低下する工程
と、(iii)水溶性オーバーコート層及び密着が低下し
た部分の無機薄膜親水性層を除去する工程とを、含むこ
とを特徴とする。また、画像形成に用いる平版印刷版原
版が、インク受容層と無機薄膜親水性層の間に、モース
硬さが5以上であり、かつ画像形成に使用するレーザー
光を吸収しないかあるいは吸収してもアブレーションし
ない硬質薄膜層を備える態様である場合には、平版印刷
版原版に、(i)像様にレーザー露光する工程と、(i
i)露光部の水溶性オーバーコート層が発熱し、その熱
でインク受容層と硬質薄膜層間の密着が低下する工程
と、(iii)水溶性オーバーコート層及び密着が低下し
た部分の硬質薄膜層及び、無機薄膜親水性層を除去する
工程とを、含むことを特徴とする。
【0014】本発明では、レーザー露光によるオーバー
コート層中の光熱変換剤の発熱によって、その下に存在
する無機薄膜親水性層が、その上層に存在するオーバー
コート層によってアブレーション(飛散)までは起こら
ないが容易に除去される状態となり、更に熱的作用によ
るインク受容層表面の化学的あるいは物理的変化に起因
する下層インク受容層との密着力低下により、インキ受
容層から容易に剥離し画像部が形成され、液体による現
像工程を経なくても、例えば、印刷機に取り付けられ、
印刷される際の応力や湿し水、インクなどの作用により
親水層の露光部の除去が可能となる。本発明では、上記
の如き現象を、親水層が「アブレーション的」に除去又
は剥離されると称する。
【0015】本発明では、アブレーション的にインキ受
容層から剥離された無機薄膜親水性層は、印刷前の版面
拭き、あるいは印刷機上において、湿し水あるいはイン
キによって除去される。印刷機上での除去の場合、当然
その前に上層のオーバーコート層は湿し水によって除去
されるが、この除去時にアブレーション的に剥離した状
態にある無機薄膜親水性層が同時に除去されてもよい。
無機薄膜親水性層が除去されることによって下層のイン
キ受容層が現れ、画像部になる。また、未露光部は親水
性を保持したまま湿し水を受容し、インキを反撥する非
画像部領域となる。このようにして、印刷機上で現像さ
れると同時に印刷が可能になる。従来の平版印刷版のよ
うな現像液による湿式処理を必要としない、すなわち無
処理で平版印刷版が作成される。
【0016】また、露光後印刷機に取付けるまでの間、
印刷版は空気中に長時間放置されたり、インキの付着し
た手で取り扱われ、版上に親油性の物質が付着したりす
るが、本発明のごとく上層に水溶性のオーバーコート層
を設けることによって非画像部となる無機薄膜親水性層
への親油性物質の付着が防止され、印刷時の汚れを防止
する。さらに、オーバーコート層に光熱変換剤を添加す
ることで、発生した熱を直接下層の親水層とインク受容
層に伝達が可能で、親水層で光熱変換した場合とほぼ同
等の効率で発熱した熱を利用でき、さらに無機薄膜親水
性層が塗布法により形成された従来の親水層と比べ非常
に薄い膜であることから感度の低下はほとんど見られな
い。このように、感度を維持したまま、無機薄膜親水性
層のアブレーションも抑えることが可能である。アブレ
ーションを抑えることによって、レーザー露光装置や光
源の汚染がなくなり、装置に特別なアブレーションカス
を集塵する装置を取付ける必要がなくなる。即ち、光熱
変換剤を含有するオーバーコート層を設け、さらに、親
水層に無機薄膜を用いることで無処理ダイレクト刷版が
抱える基本的な問題も同時に解決される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、各層構成ついて順次、詳細に説明する。 〔光熱変換剤を含有する水溶性オーバーコート層〕本発
明の平版印刷版原版に設けられる光熱変換剤を含有する
水溶性オーバーコート層(以下、適宜、水溶性オーバー
コート層或いは単にオーバーコート層と称する)はその
発熱機能により親水層のアブレーション的除去に有用な
役割を果たす。本発明に使用される水溶性オーバーコー
ト層は版面拭きや印刷機上の湿し水あるいはインクで容
易に除去できるものであり、水溶性の有機又は無機の高
分子化合物から選ばれた樹脂と光熱変換剤を含有する。
ここで用いる水溶性の有機又は無機の樹脂としては、塗
布乾燥によってできた被膜がフィルム形成能を有するも
ので、具体的には、ポリビニル酢酸(但し加水分解率6
5%以上のもの)、ポリアクリル酸及びそのアルカリ金
属塩又はアミン塩、ポリアクリル酸共重合体及びそのア
ルカリ金属塩又はアミン塩、ポリメタクリル酸及びその
アルカリ金属塩又はアミン塩、ポリメタクリル酸共重合
体及びそのアルカリ金属塩又はアミン塩、ポリアクリル
アミドおよびその共重合体、ポリヒドロキシエチルアク
リレート、ポリビニルピロリドン及びその共重合体、ポ
リビニルメチルエーテル、ポリビニルメチルエーテル/
無水マレイン酸共重合体、ポリ−2−アクリルアミド−
2−メチル−1−プロパンスルホン酸及びそのアルカリ
金属塩又はアミン塩、ポリ−2−アクリルアミド−2−
メチル−1−プロパンスルホン酸共重合体及びそのアル
カリ金属塩又はアミン塩、アラビアガム、繊維素誘導体
(例えば、カルボキシメチルセルローズ、カルボキシエ
チルセルローズ、メチルセルローズ等)及びその変性
体、ホワイトデキストリン、プルラン、酵素分解エーテ
ル化デキストリン等を挙げることができる。また、目的
に応じて、これらの樹脂を二種以上混合して用いること
もできる。
【0018】上記の水溶性樹脂と共にオーバーコート層
に用いられる光熱変換剤は、露光即ち、画像形成に用い
る光の波長、赤外線レーザの場合には波長700nm以
上の光、を吸収して熱を発生する機能を有する物質であ
れば特に制限はなく、公知の種々の顔料や染料を用いる
事ができる。顔料としては、市販の顔料およびカラーイ
ンデックス(C.I.)便覧、「最新顔料便覧」(日本
顔料技術協会編、1977年刊)、「最新顔料応用技
術」(CMC出版、1986年刊)、「印刷インキ技
術」CMC出版、1984年刊)に記載されている顔料
が利用できる。顔料の種類としては、黒色顔料、褐色顔
料、赤色顔料、紫色顔料、青色顔料、緑色顔料、蛍光顔
料、金属粉顔料、その他、ポリマー結合色素が挙げられ
る。具体的には、不溶性アゾ顔料、アゾレーキ顔料、縮
合アゾ顔料、キレートアゾ顔料、フタロシアニン系顔
料、アントラキノン系顔料、ペリレンおよびペリノン系
顔料、チオインジゴ系顔料、キナクリドン系顔料、ジオ
キサジン系顔料、イソインドリノン系顔料、キノフタロ
ン系顔料、染付けレーキ顔料、アジン顔料、ニトロソ顔
料、ニトロ顔料、天然顔料、蛍光顔料、無機顔料、カー
ボンブラック等が使用できる。これら顔料は表面処理を
せずに用いてもよく、表面処理をほどこして用いてもよ
い。表面処理の方法には親水性樹脂や親油性樹脂を表面
コートする方法、界面活性剤を付着させる方法、反応性
物質(例えば、シリカゾル、アルミナゾル、シランカッ
プリング剤やエポキシ化合物、イソシアネート化合物
等)を顔料表面に結合させる方法等が考えられる。上記
の表面処理方法は、「金属石鹸の性質と応用」(幸書
房)、「印刷インキ技術」(CMC出版、1984年
刊)および「最新顔料応用技術」(CMC出版、198
6年刊)に記載されている。これらの顔料中、赤外光又
は近赤外光を吸収するものが、赤外光又は近赤外光を発
光するレーザでの利用に適する点で特に好ましい。
【0019】そのような赤外光又は近赤外光を吸収する
顔料としてはカーボンブラック、親水性樹脂でコートさ
れたカーボンブラックやシリカゾルで変性されたカーボ
ンブラックが好適に用いられる。これらの中でも特に水
溶性の樹脂と分散しやすく、かつ親水性を損わないもの
として、親水性樹脂やシリカゾルで表面がコートされた
カーボンブラックが有用である。顔料の粒径は0.01
μm〜1μmの範囲にあることが好ましく、0.01μ
m〜0.5μmの範囲にあることが更に好ましい。顔料
を分散する方法としては、インク製造やトナー製造等に
用いられる公知の分散技術が使用できる。分散機として
は、超音波分散器、サンドミル、アトライター、パール
ミル、スーパーミル、ボールミル、インペラー、デスパ
ーザー、KDミル、コロイドミル、ダイナトロン、3本
ロールミル、加圧ニーダー等が挙げられる。詳細は、
「最新顔料応用技術」(CMC出版、1986年刊)に
記載がある。
【0020】染料としては、市販の染料および文献(例
えば「染料便覧」有機合成化学協会編集、昭和45年
刊)に記載されている公知のものが利用できる。具体的
には、アゾ染料、金属錯塩アゾ染料、ピラゾロンアゾ染
料、アントラキノン染料、フタロシアニン染料、カルボ
ニウム染料、キノンイミン染料、メチン染料、シアニン
染料などの染料が挙げられる。これらの染料中、赤外
光、もしくは近赤外光を吸収するものが、赤外光もしく
は近赤外光を発光するレーザでの利用に適する点で特に
好ましい。赤外光又は近赤外光を吸収する染料としては
例えば特開昭58−125246号、特開昭59−84
356号、特開昭59−202829号、特開昭60−
78787号等に記載されているシアニン染料、特開昭
58−173696号、特開昭58−181690号、
特開昭58−194595号等に記載されているメチン
染料、特開昭58−112793号、特開昭58−22
4793号、特開昭59−48187号、特開昭59−
73996号、特開昭60−52940号、特開昭60
−63744号等に記載されているナフトキノン染料、
特開昭58−112792号等に記載されているスクワ
リリウム染料、英国特許434,875号記載のシアニ
ン染料、本願出願人が先に提出した特願2000−65
162号明細書の段落番号〔0044〕〜〔0049〕
に記載のシアニン染料や米国特許第4,756,993
号明細書中に式(I)、(II)として記載されている染
料を挙げることができる。
【0021】
【化1】
【0022】(式中、R1、R2、R3、R4、R5及びR6
は置換又は未置換のアルキル基を表し、Z1及びZ2は置
換もしくは未置換のフェニル基又はナフタレン基を表
す。Lは置換又未置換のメチン基でであり、置換基を有
する場合、該置換基は、炭素数8以下のアルキル基、ハ
ロゲン原子又はアミノ基であるか、該メチン基がその2
つのメチン炭素上の置換基が相互に結合して形成された
置換基を有していても良いシクロヘキセン環またはシク
ロペンテン環を含むものであってもよく、該置換基は炭
素数6以下のアルキル基またはハロゲン原子を表す。X
-はアニオン基を表す。nは1又は2;そしてR1
2、R3、R4、R5、R6、Z1及びZ2のうち少なくと
も一つは酸性基又は酸性基のアルカリ金属塩基又はアミ
ン塩基を有する置換基を示す。
【0023】
【化2】
【0024】(式中、R11は置換もしくは未置換のアル
キル基、置換もしくは未置換のアリール基又は置換もし
くは未置換のヘテロ環基を表し、R12及びR15は水素原
子又は水素原子の代りに置換できる基を表し、R13及び
14は水素原子、ハロゲン原子、置換もしくは未置換の
アルコキシ基又は置換もしくは未置換のアルキル基を表
す。但し、R13及びR14は同時に水素原子ではない。R
16及びR17は置換もしくは未置換のアルキル基、置換も
しくは未置換のアリール基、アシル基又はスルホニル基
を表す。R16とR17は互いに結合して非金属5員環もし
くは6員環を形成していてもよい。) また、染料として米国特許第5,156,938号記載
の近赤外吸収増感剤も好適に用いられ、また、米国特許
第3,881,924号記載の置換されたアリールベン
ゾ(チオ)ピリリウム塩、特開昭57−142645号
(米国特許第4,327,169号)記載のトリメチン
チアピリリウム塩、特開昭58−181051号、同5
8−220143号、同59−41363号、同59−
84248号、同59−84249号、同59−146
063号、同59−146061号に記載されているピ
リリウム系化合物、特開昭59−216146号記載の
シアニン染料、米国特許第4,283,475号に記載
のペンタメチンチオピリリウム塩等や特公平5−135
14号、同5−19702号公報に開示されているピリ
リウム化合物や、市販品としては、エポリン社製Epo
light III−178、Epolight III−13
0、Epolight III−125等が、特に好ましく
用いられる。これらの染料中、特に好ましいものは上記
の式(I)の水溶性のシアニン染料である。 下記に具体的な化合物〔例示化合物(I−1)〜(I−
32)〕を列記するが、本発明はこれらに制限されるも
のではない。
【0025】
【化3】
【0026】
【化4】
【0027】
【化5】
【0028】
【化6】
【0029】
【化7】
【0030】
【化8】
【0031】
【化9】
【0032】
【化10】
【0033】顔料又は染料は、オーバーコート層の全固
形分中の1〜70重量%、好ましくは2〜50重量%、
染料の場合、特に好ましくは2〜30重量%、顔料の場
合、特に好ましくは20〜50重量%の割合である。顔
料又は染料の添加量が上記範囲より少なすぎると感度が
低くなり、また上記範囲より多すぎると層の均一性が失
われ、層の耐久性が悪くなる。その他、オーバーコート
層には塗布の均一性を確保する目的で、水溶液塗布の場
合には主に非イオン系界面活性剤が添加される。この様
な非イオン界面活性剤の具体例としては、ソルビタント
リステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビ
タントリオレート、ステアリン酸モノグリセリド、ポリ
オキシエチレンノニルフェニルエーテル等を挙げること
が出来る。 上記非イオン界面活性剤のオーバーコート層の全固形物
中に占める割合は、0.05〜5重量%が好ましく、よ
り好ましくは1〜3重量%である。
【0034】本発明に用いるオーバーコート層の厚みは
0.05μmから4.0μmが好ましく、更に好ましい範
囲は0.1μmから1.0μmである。厚すぎると、印刷
時オーバーコート層を除去するのに時間がかかり、また
多量に溶けだした水溶性樹脂が湿し水に影響を与え、印
刷時ローラストリップが発生したり、インキが画像部に
着肉しない等の悪影響が出てくる。また薄すぎると皮膜
性が損なわれる場合がある。
【0035】〔無機薄膜親水性層〕本発明の平版印刷版
原版に設けられる無機薄膜親水性層に用いられる素材
は、d−ブロック(遷移)金属、f−ブロック(ランタ
ノイド)金属、アルミニウム、インジウム、鉛、スズ等
の金属或いはホウ素、ケイ素が挙げられ、また、これら
いずれかの炭化物、窒化物、炭化窒化物、ケイ化物、ホ
ウ化物、ハロゲン化物、硫化物なども素材として用いる
ことができる。これらは単独で用いられてもよく、ま
た、2種以上の混合物として用いてもよい。これらのう
ち、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、ケイ素のう
ちいずれかの窒化物が硬度の観点から特に好ましい。
【0036】画像形成に使用するレーザー光の波長に対
する無機薄膜親水性層の吸光度は、0〜0.3の範囲で
あり、好ましくは0〜0.2の範囲であり、更に好まし
くは0、即ち、露光光源に対して透過性である。この親
水層の露光波長に対する吸光度が0.3以下では発熱量
が小さいため無機薄膜親水性層自体の温度は殆ど上昇す
ることなく、アブレーションは起きない。しかしなが
ら、吸光度が0.3を超えると、無機薄膜親水性層の昇
温が大きくなるため、アブレーションを引き起こし易く
なり、レーザー露光機の光学系汚染の原因となる。無機
薄膜親水層の吸光度は素材の特性と膜厚により決定する
が、露光波長に対して透過性のものを用いれば、吸光度
に与える膜厚の影響は殆どなくなる。無機薄膜親水性層
の膜厚は、吸光度が上記の範囲内であれば特に制限はな
いが、100nm以下が好ましい。より好ましくは70
nm以下であり、最も好ましくは40nm以下である。
【0037】この無機薄膜親水性層の形成には、真空蒸
着法、スパッタ法、イオンプレーティング法などのPV
D法(物理蒸着法)あるいはCVD法(化学蒸着法)な
どが適宜用いられる。例えば真空蒸着法においては、加
熱方式としては、抵抗加熱、高周誘導加熱、電子ビーム
加熱等を用いることができる。また、反応性ガスとし
て、酸素を導入したり、オゾン添加、イオンアシスト等
の手段を用いた反応性蒸着を用いても良い。スパッタ法
を用いる場合は、ターゲット材料として目的とする純金
属またはセラミックスを用いることができ、純金属を用
いる時は反応性ガスとして酸素、窒素など必要なガスを
適宜導入すれば、セラミックスの形成も可能である。ス
パッタ電源としては、直流電源、パルス型直流電源、高
周波電源を用いることができる。上記の方法による薄膜
形成に先だって、インク受容性層との密着性を向上させ
るため、基体加熱等による基体脱ガスやインク受容性表
面への真空グロー処理を施してもよい。例えば真空グロ
ー処理においては、1〜10mtorr程度の圧力下で
基体に高周波を印加しグロー放電を形成させ、発生した
プラズマによる基板処理を行うことができる。また、印
加電圧を上げたり、酸素や窒素などの反応性ガスを導入
するとより効果を向上させることも可能である。
【0038】〔硬質薄膜層〕本発明の平版印刷版原版に
おいて、湿し水の受容層として重要な役割を果たす無機
薄膜親水性層は上記構成により形成されるが、親水層自
体のの機械的強度が弱かったり、膜厚が機械的強度に対
し充分でない場合、製版作業中や印刷中における無機薄
膜親水性層の傷付きにより、非画像部に汚れが発生した
り耐刷性が低下することがある。そのような場合は、耐
傷性および耐刷性をより向上させる目的で、無機薄膜親
水性層とインク受容層の間に、硬質薄膜層を設けること
が効果的である。
【0039】本発明に用いられる硬質薄膜層は、画像形
成に使用するレーザー光を吸収しないか吸収してもアブ
レーションしなければ、吸光度、膜厚、印刷液体に対す
る親和性に特に制限はないが、無機薄膜親水性層におけ
るのと同様の観点から、画像形成に用いる光に対する吸
光度は0.3以下であることが好ましい。硬質薄膜層に
用いられる素材は、高硬度である必要があり、モース硬
さが5以上のものである。好ましくはモース硬さ7以上
であり、もとも好ましくはモース硬さ9以上である。素
材の具体例としては、例えば、チタン、ジルコニウム、
アルミニウム、ケイ素などの金属や無機化合物の窒化
物、炭化物、酸化物、硫化物、ホウ化物、窒化炭化物
等、さらには、ダイヤモンドライクカーボン等が挙げら
れる。硬度の観点からは、ダイヤモンドライクカーボン
(モース硬さ10)、炭化ケイ素(モース硬さ9.
5)、酸化アルミニウム(モース硬さ9)等が好ましい
ものとして挙げられるが、これらに限定されるものでは
ない。高硬度の硬質薄膜層の存在により、無機薄膜親水
層の変形が抑制され傷が付きにくくなる効果がある。硬
質薄膜層の膜厚は、150nm以下が好ましく、より好
ましくは100nm以下であり、最も好ましくは50n
m以下である。硬質薄膜層の膜厚が厚すぎると、感度低
下を招き製版作業の効率が悪化する。また、硬質薄膜層
の形成には、無機薄膜親水性層の形成と同様の方法、例
えば、真空蒸着法、スパッタ法、イオンプレーティング
法などのPVD法(物理蒸着法)あるいはCVD法(化
学蒸着法)などが適宜用いられる。
【0040】〔熱可塑性または熱分解性表面を有するイ
ンク受容層〕本発明の平版印刷版原版において、熱可塑
性または熱分解性表面を有するインク受容層(以下、適
宜、単にインク受容層と称する)は、前記親水層が除去
されたのちに印刷版表面に露出してインク受容性の画像
部領域を形成する。本発明に使用するインキ受容性層
は、支持体等の基板上に直接塗布されて形成されてもよ
く、基板自体が熱可塑性または熱分解性を有する場合は
基板自体がインク受容性層の機能を兼ねることもでき
る。
【0041】基板としては、平版印刷版に必要な強度、
耐久性等の物性を備え、寸度的に安定な板状物を適宜選
択して用いることができ、紙、親油性のプラスチック
(例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレ
ン等)がラミネートされた紙、金属板(例えば、アルミ
ニウム、亜鉛、銅、ニッケル、ステンレス鋼板等)、プ
ラスチックフィルム(例えば、二酢酸セルロース、三酢
酸セルロース、プロピオン酸セルロース、酪酸セルロー
ス、酢酸酪酸セルロース、硝酸セルロース、ポリエチレ
ンテレフタレート、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリ
プロピレン、ポリカーボネート、ポリビニルアセタール
等)、インキ受容性の有機高分子樹脂が塗布されている
上記プラスチックフィルム等が例示される。好ましい基
板としては、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポ
リカーボネイトフィルム、アルミニウム、鋼鈑、親油性
のプラスチックフィルムがラミネートされているアルミ
ニウムあるいは鋼鈑が挙げられる。
【0042】本発明に使用される好適なアルミニウム板
は、純アルミニウム板およびアルミニウムを主成分と
し、微量の異元素を含む合金板であり、更にはアルミニ
ウムの表面にはインキ受容性の高分子化合物が塗布され
ているかあるいはインキ受容性のプラスチックがラミネ
ートされているものである。アルミニウム合金に含まれ
る異元素には、ケイ素、鉄、マンガン、銅、マグネシウ
ム、クロム、亜鉛、ビスマス、ニッケル、チタンなどが
ある。合金中の異元素の含有量は高々10重量%以下で
ある。しかし、本発明に適用されるアルミニウム板は、
従来より公知公用の素材のアルミニウム板をも適宜に利
用することができる。
【0043】アルミニウム板を使用するに先立ちその表
面を粗面化することが好ましい。粗面化処理を行うこと
により、該基板上に有機高分子を含有するインキ受容層
を塗布した場合、基板とインク受容層との接着性が容易
に確保できる。粗面化処理について、順次説明する。粗
面化処理に先だって、アルミニウム基板表面の圧延油を
除去するための例えば界面活性剤、有機溶剤またはアル
カリ性水溶液などによる脱脂処理が行われる。
【0044】アルミニウム板の表面の粗面化処理は、種
々の方法により行われるが、例えば、機械的に粗面化す
る方法、電気化学的に表面を溶解粗面化する方法および
化学的に表面を選択溶解させる方法等が一般的である。
機械的粗面化方法としては、ボール研磨法、ブラシ研磨
法、ブラスト研磨法、バフ研磨法などの公知の方法を用
いることができる。化学的粗面化方法としては、特開昭
54−31187号公報に記載されているような鉱酸の
アルミニウム塩の飽和水溶液に浸漬する方法が適してい
る。また、電気化学的な粗面化法としては塩酸または硝
酸などの酸を含む電解液中で交流または直流により行う
方法がある。また、特開昭54−63902号に開示さ
れているように混合酸を用いた電解粗面化方法も利用す
ることができる。上記の如き方法による粗面化は、アル
ミニウム板の表面の中心線表面粗さ(Ha)が0.3〜
1.0μmとなるような範囲で施されることが好まし
い。
【0045】粗面化されたアルミニウム板は必要に応じ
て水酸化カリウムや水酸化ナトリウムなどの水溶液を用
いてアルカリエッチング処理がされ、さらに中和処理さ
れた後、所望により耐摩耗性を高めるために陽極酸化処
理が施される。アルミニウム板の陽極酸化処理に用いら
れる電解質としては、多孔質酸化皮膜を形成する種々の
電解質の使用が可能で、一般的には硫酸、塩酸、蓚酸、
クロム酸あるいはそれらの混酸が用いられる。それらの
電解質の濃度は電解質の種類によって適宜決められる。
陽極酸化の処理条件は、用いる電解質により種々変わる
ので一概に特定し得ないが、一般的には電解質の濃度が
1〜80重量%溶液、液温は5〜70℃、電流密度5〜
60A/dm2、電圧1〜100V、電解時間10秒〜5
分の範囲であれば適当である。形成される酸化皮膜量
は、1.0〜5.0g/m2、特に1.5〜4.0g/m2
あることが好ましい。
【0046】本発明で用いられる上記の基板の厚みはお
よそ0.05mm〜0.6mm程度、好ましくは0.1mm〜0.
4mm、特に好ましくは0.15mm〜0.3mmである。
【0047】本発明の基板の表面にインキ受容層として
塗布される有機高分子としては、溶媒に可溶であり、か
つ親油性の被膜形成能を有するものである。更には、熱
可塑性また熱分解性を有するものである。有用な有機高
分子としては、ポリエステル、ポリウレタン、ポリウレ
ア、ポリイミド、ポリシロキサン、ポリカーボネート、
フェノキシ樹脂、エポキシ樹脂、フェノール・ホルムア
ルデヒド樹脂、アルキルフェノール・ホルムアルデヒド
樹脂、ポリビニルアセテート、アクリル樹脂及びその共
重合体、ポリビニルフェノール、ポリビニルハロゲン化
フェノール、メタクリル樹脂及びその共重合体、アクリ
ルアミド共重合体、メタクリルアミド共重合体、ポリビ
ニルフォルマール、ポリアミド、ポリビニルブチラー
ル、ポリスチレン、セルロースエステル樹脂、ポリ塩化
ビニルやポリ塩化ビニリデン等を挙げることができる。
その他、フェノール、クレゾール(m−クレゾール、p
−クレゾール、m/p混合クレゾール)、フェノール/
クレゾール(m−クレゾール、p−クレゾール、m/p
混合クレゾール)、フェノール変性キシレン、tert
−ブチルフェノール、オクチルフェノール、レゾルシノ
ール、ピロガロール、カテコール、クロロフェノール
(m−Cl、p−Cl)、ブロモフェノール(m−B
r、p−Br)、サリチル酸、フロログルシノールなど
のホルムアルデヒドとの縮合のノボラック樹脂及びレゾ
ール樹脂、さらに上記フェノール類化合物とアセトンと
の縮合樹脂などが有用である。
【0048】その他の好適な高分子化合物として、以下
(1)〜(12)に示すモノマーをその構成単位とする
通常1万〜20万の分子量を持つ共重合体を挙げること
ができる。 (1)芳香族水酸基を有するアクリルアミド類、メタク
リルアミド類、アクリル酸エステル類、メタクリル酸エ
ステル類およびヒドロキシスチレン類、例えばN−(4
−ヒドロキシフェニル)アクリルアミドまたはN−(4
−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、o−、m−
およびp−ヒドロキシスチレン、o−、m−およびp−
ヒドロキシフェニルアクリレートまたはメタクリレー
ト、(2)脂肪族水酸基を有するアクリル酸エステル類
およびメタクリル酸エステル類、例えば、2−ヒドロキ
シエチルアクリレートまたは2−ヒドロキシエチルメタ
クリレート、(3)アクリル酸メチル、アクリル酸エチ
ル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチル、アクリル
酸アミル、アクリル酸ヘキシル、アクリル酸シクロヘキ
シル、アクリル酸オクチル、アクリル酸フェニル、アク
リル酸ベンジル、アクリル酸−2−クロロエチル、アク
リル酸4−ヒドロキシブチル、グリシジルアクリレー
ト、N−ジメチルアミノエチルアクリレートなどの(置
換)アクリル酸エステル、
【0049】(4)メタクリル酸メチル、メタクリル酸
エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、
メタクリル酸アミル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリ
ル酸シクロヘキシル、メタクリル酸オクチル、メタクリ
ル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸−
2−クロロエチル、メタクリル酸4−ヒドロキシブチ
ル、グリシジルメタクリレート、N−ジメチルアミノエ
チルメタクリレートなどの(置換)メタクリル酸エステ
ル、(5)アクリルアミド、メタクリルアミド、N−メ
チロールアクリルアミド、N−メチロールメタクリルア
ミド、N−エチルアクリルアミド、N−エチルメタクリ
ルアミド、N−ヘキシルアクリルアミド、N−ヘキシル
メタクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミ
ド、N−シクロヘキシルメタクリルアミド、N−ヒドロ
キシエチルアクリルアミド、N−ヒドロキシエチルアク
リルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−フェニ
ルメタクリルアミド、N−ベンジルアクリルアミド、N
−ベンジルメタクリルアミド、N−ニトロフェニルアク
リルアミド、N−ニトロフェニルメタクリルアミド、N
−エチル−N−フェニルアクリルアミドおよびN−エチ
ル−N−フェニルメタクリルアミドなどのアクリルアミ
ドもしくはメタクリルアミド、
【0050】(6)エチルビニルエーテル、2−クロロ
エチルビニルエーテル、ヒドロキシエチルビニルエーテ
ル、プロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、
オクチルビニルエーテル、フェニルビニルエーテルなど
のビニルエーテル類、(7)ビニルアセテート、ビニル
クロロアセテート、ビニルブチレート、安息香酸ビニル
などのビニルエステル類、(8)スチレン、メチルスチ
レン、クロロメチルスチレンなどのスチレン類、(9)
メチルビニルケトン、エチルビニルケトン、プロピルビ
ニルケトン、フェニルビニルケトンなどのビニルケトン
類、(10)エチレン、プロピレン、イソブチレン、ブ
タジエン、イソプレンなどのオレフィン類、(11)N
−ビニルピロリドン、N−ビニルカルバゾール、4−ビ
ニルピリジン、アクリロニトリル、メタクリロニトリル
など、
【0051】(12)N−(o−アミノスルホニルフェ
ニル)アクリルアミド、N−(m−アミノスルホニルフ
ェニル)アクリルアミド、N−(p−アミノスルホニル
フェニル)アクリルアミド、N−〔1−(3−アミノス
ルホニル)ナフチル〕アクリルアミド、N−(2−アミ
ノスルホニルエチル)アクリルアミドなどのアクリルア
ミド類、N−(o−アミノスルホニルフェニル)メタク
リルアミド、N−(m−アミノスルホニルフェニル)メ
タクリルアミド、N−(p−アミノスルホニルフェニ
ル)メタクリルアミド、N−〔1−(3−アミノスルホ
ニル)ナフチル〕メタクリルアミド、N−(2−アミノ
スルホニルエチル)メタクリルアミドなどのメタクリル
アミド類、また、o−アミノスルホニルフェニルアクリ
レート、m−アミノスルホニルフェニルアクリレート、
p−アミノスルホニルフェニルアクリレート、1−(3
−アミノスルホニルフェニルナフチル)アクリレートな
どのアクリル酸エステル類などの不飽和スルホンアミ
ド、o−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、m
−アミノスルホニルフェニルメタクリレート、p−アミ
ノスルホニルフェニルメタクリレート、1−(3−アミ
ノスルホニルフェニルナフチル)メタクリレートなどの
メタクリル酸エステル類などの不飽和スルホンアミド。
【0052】また、本発明に用いられる熱分解性の高分
子としてニトロセルロースや「J. Imaging Sci.,P59-64
,30(2), (1986)(Frechetら)」や「Polymers in Ele
ctronics (Symposium Series,P11, 242, T.Davidson,E
d., ACS Washington,DC(1984)(Ito,Willson)」、「Mi
croelectronic Engineering,P3-10,13(1991)(E. Reich
manis,L.F.Thompson)」に記載のいわゆる「化学増幅
系」に使用されるバインダー等が挙げられるがこれに限
定されるものではない。これらのバインダーは単独で用
いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。また、
高分子化合物中にレーザー記録感度を向上させるため
に、加熱により分解しガスを発生する公知の化合物を添
加することができる。この場合にはインク受容層表面の
急激な体積膨張によりレーザー記録感度が向上でき、こ
れらの添加剤の例としては、ジニチロペンタメチレンテ
トラミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジニトロソ
テレフタルアミド、p−トルエンスルホニルヒドラジ
ド、4、4−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジ
ド)、ジアミドベンゼン等が挙げられる。これらインク
受容層として用いられる有機高分子の軟化点は80℃滋
養であることが好ましい。より好ましくは110℃以上
である。軟化点が80℃未満であると外的圧力による感
じあの変形量が大きいため、金属酸化物薄膜親水層に傷
が入りやすく、印刷物に汚れを生じる原因となりやす
い。
【0053】また、レーザー記録感度を向上させるため
に、各種のヨードニウム塩、スルフォニウム塩、フォス
フォニウムトシレート、オキシムスルフォネート、ジカ
ルボジイミドスルフォネート、トリアジン等、加熱によ
り分解し酸性化合物を生成する熱酸発生剤の公知の化合
物を添加剤として使用することができる。これらを化学
増幅系バインダーと併用することにより、インク受容層
の構成物質となる化学増幅系バインダーの分解温度を大
きく低下させ、結果としてレーザー記録感度を向上させ
ることが可能である。
【0054】これらの有機高分子を適当な溶媒に溶解さ
せて、基板上に塗布乾燥させインキ受容層を基板上に設
けることができる。有機高分子単独を溶媒に溶解させ用
いることもできるが、通常は架橋剤、接着助剤、着色
剤、無機あるいは有機の微粒子、塗布面状改良剤あるい
は可塑剤と共に用いる。その他、このインキ受容層に
は、感度を高めるための光熱変換剤や露光後のプリント
アウト画像を形成させるための加熱発色系あるいは消色
系が添加されてもよい。接着助剤としては、上記のジア
ゾ樹脂が基板及び親水層との接着に優れるが、この他に
シランカップリング剤、イソシアネート化合物、チタン
系カップリング剤も有用である。
【0055】着色剤としては、通常の染料や顔料が用い
られるが、特にローダミン6G塩化物、ローダミンB塩
化物、クリスタルバイオレット、マラカイトグリーンシ
ュウ酸塩、オキサジン4パークロレート、キニザリン、
2−(α−ナフチル)−5−フェニルオキサゾール、ク
マリン−4が挙げられる。他の染料として具体的には、
オイルイエロー#101、オイルイエロー#103、オ
イルピンク#312、オイルグリーンBG、オイルブル
ーBOS、オイルブルー#603、オイルブラックB
Y、オイルブラックBS、オイルブラックT−505
(以上、オリエント化学工業(株)製)、ビクトリアピ
ュアブルー、クリスタルバイオレット(CI4255
5)、メチルバイオレット(CI42535)、エチル
バイオレット、メチレンブルー(CI52015)、パ
テントピュアブルー(住友三国化学社製)、ブリリアン
トブルー、メチルグリーン、エリスリシンB、ベーシッ
クフクシン、m−クレゾールパープル、オーラミン、4
−p−ジエチルアミノフェニルイミナフトキノン、シア
ノ−p−ジエチルアミノフェニルアセトアニリドなどに
代表されるトリフェニルメタン系、ジフェニルメタン
系、オキサジン系、キサンテン系、イミノナフトキノン
系、アゾメチン系またはアントラキノン系の染料あるい
は特開昭62−293247号公報、特願平7−335
145号公報に記載されている染料を挙げることができ
る。上記色素は、インキ受容層中に添加される場合は受
容層の全固形分に対し、通常約0.02〜10重量%、
より好ましくは約0.1〜5重量%の割合である。
【0056】さらに、塗布面状改良剤としてよく知られ
た化合物であるフッ素系界面活性剤やシリコン系界面活
性剤も用いることができる。具体的にはパーフルオロア
ルキル基やジメチルシロキサン基を有する界面活性剤が
塗布面上を整えることで有用である。本発明のインキ受
容層中には必要に応じ、塗膜の柔軟性等を付与するため
に可塑剤が加えられる。例えば、ポリエチレングリコー
ル、クエン酸トリブチル、フタル酸ジエチル、フタル酸
ジブチル、フクル酸ジヘキシル、フタル酸ジオクチル、
リン酸トリクレジル、リン酸トリブチル、リン酸トリオ
クチル、オレイン酸テトラヒドロフルフリル、アクリル
酸又はメタクリル酸のオリゴマー及びポリマー等が用い
られる。
【0057】本発明のインキ受容層中には露光したとき
画像部と非画像部を鮮明にするため発色系又は消色系の
化合物が添加されることが好ましい。例えば、ジアゾ化
合物やジフェニルヨードニウム塩のような熱酸発生剤と
共にロイコ染料(ロイコマラカイトグリーン、ロイコク
リスタルバイオレット、クリスタルバイオレットのラク
トン体等)やPH変色染料(例えば、エチルバイオレッ
ト、ビクトリアプアーブルーBOH等の染料)が用いら
れる。その他、EP897134号明細書に記載されて
いるような、酸発色染料と酸性バインダーの組合わせも
有効である。この場合、加熱によって染料を形成してい
る会合状態の結合が切れ、ラクトン体が形成して有色か
ら無色に変化する。これらの発色系或いは消色系の化合
物の添加割合は受容層中の全量に対し10重量%以下好
ましくは5重量%以下である。
【0058】更に、本発明のインキ受容層には感熱感度
を高めるために、前記光熱変換剤として例示した赤外線
吸収性の染料や顔料を添加してもよい。インク受容層に
添加する場合には、親油性の染料や顔料も用いることが
できる。その添加割合は、インキ受容層の全量に対し、
1重量%〜20重量%が好適で、より好ましくは5重量
%〜15重量%である。
【0059】また、本発明の基板として、ポリエステル
等の非導電性のものを用いる場合、インキ受容層には基
体の帯電を防止する目的で金属微粒子やポリマー微粒子
を添加しても良い。本発明に用いられる金属酸化物粒子
の材料としては、TiO2、ZnO、SnO2、Al
23、In23、MgO、BaO、MoO3、V25
びこれらの複合酸化物、及び/又はこれらの金属酸化物
に更に異種原子を含む金属酸化物を挙げることができ
る。これらは単独で用いてもよく、混合して用いてもよ
い。金属酸化物としては、ZnO、SnO2、Al
23、In23、MgOが好ましく、更にはZnO、S
nO2、In23が好ましく、SnO2が特に好ましい。
異種原子を少量含む例としては、ZnOに対してAlあ
るいはIn、SnO2に対してSb、Nbあるいはハロ
ゲン元素、In23に対してSnなどの異種原子を30
モル%以下、好ましくは10モル%以下の量をドープし
たものを挙げることができる。異種原子の添加量が30
モル%を超える場合はプラスチックフイルム支持体とイ
ンク受容層との密着性が低下してしまう。
【0060】金属酸化物粒子は、インク受容層中に高分
子に対して10〜1000重量%の範囲で含まれている
ことが好ましく、更に100〜800重量%の範囲が好
ましい。10重量%未満の場合は充分なプラスチックフ
イルム支持体とインク受容層との密着性が得られず、1
000重量%を超えた場合は金属酸化物粒子の下塗り層
からの脱落を防止することができない。金属酸化物粒子
の粒子径は、平均粒子径が0.001〜0.5μmの範
囲が好ましく、更に0.003〜0.2μmの範囲が好
ましい。ここでいう平均粒子径とは、金属酸化物粒子の
一次粒子径だけでなく高次構造の粒子径も含んだ値であ
る。本発明に用いることができるポリマー微粒子として
は、好ましくは平均粒径が0.5〜20μm、より好ま
しくは平均粒径が1.0〜15μmの粒径を持つポリメ
チルメタクリレート、ポリスチレン、ポリオレフィン及
びそれらの共重合体の架橋粒子が挙げられる。また、こ
の帯電防止層がインク受容性層中に設けられた場合は金
属酸化物薄膜層との密着性が向上する効果もあり好まし
いが、これに限定されるものではなく、帯電防止層は基
板の下に設けられても良く、インク受容層と基板の間、
基板の両面、インク受容層と基板の下の両方であっても
よい。
【0061】上記インキ受容層を塗布する溶媒としては
アルコール類(メタノール、エタノール、プロピルアル
コール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、
プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、エチ
レングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチ
ルエーテル等)、エーテル類(テトラヒドロフラン、エ
チレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコ
ールジメチルエーテル、テトラヒドロピラン等)、ケト
ン類(アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセト
ン等)、エステル類(酢酸メチル、エチレングリコール
モノメチルモノアセテート等)、アミド類(ホルムアミ
ド、N−メチルホルムアミド、ピロリドン、N−メチル
ピロリドン等)、ガンマーブチロラクトン、乳酸メチ
ル、乳酸エチル等を用いることができる。これらの溶媒
は単独あるいは混合状態で使用される。塗布液を調製す
る場合、溶媒中の上記インキ受容層構成成分(添加剤を
含む全固形分)の濃度は、好ましくは1〜50重量%で
ある。その他、上記のような有機溶媒からの塗布ばかり
でなく、水性エマルジョンからも被膜を形成させること
ができる。この場合の濃度は5重量%から50重量%が
好ましい。
【0062】本発明でのインキ受容層の塗布乾燥後の厚
みは、特に限定的ではないが0.1μm以上あればよ
い。金属板上に設ける場合には断熱層としての役目をも
有するので0.5μm以上が望ましい。インキ受容層が
薄すぎると発熱した熱が金属板の方に発散し、感度が低
下する。その上親水性の金属板の場合には、インキ受容
層に耐摩耗性が要求されるため、耐刷力を確保できなく
なる。親油性のプラスチックフィルムを基板として使用
する場合には、インキ受容層は上層との接着層としての
役目を果せればよいので、その塗布量は金属板の時より
少なくてもよく、0.05μm以上が好ましい。
【0063】次に、この感熱性平版印刷版原版の画像形
成方法(製版方法)について説明する。この平版印刷版
用原版は、例えば、熱記録ヘッド等により直接画像様に
感熱記録を施すことができるが、オーバーコート層に光
熱変換剤を含有することから、画像形成には、波長70
0〜1200nmの赤外線を放射する固体レーザー又は
半導体レーザー、キセノン放電灯などの高照度フラッシ
ュ光や赤外線ランプ露光などの光熱変換型の露光を用い
ることができる。画像の書き込みは、面露光方式、走査
方式のいずれでもよい。前者の場合は、赤外線照射方式
や、キセノン放電灯の高照度の短時間光を原版上に照射
して光・熱変換によって熱を発生させる方式である。赤
外線灯などの面露光光源を使用する場合には、その照度
によっても好ましい露光量は変化するが、通常は、印刷
用画像で変調する前の面露光強度が0.1〜10J/c
2の範囲であることが好ましく、0.1〜1J/cm2
の範囲であることがより好ましい。支持体が透明である
場合は、支持体の裏側から支持体を通して露光すること
もできる。その露光時間は、0.01〜1msec.、
好ましくは0.01〜0.1msec.の照射で上記の露
光強度が得られるように露光照度を選択するのが好まし
い。照射時間が長い場合には、熱エネルギーの生成速度
と生成した熱エネルギーの拡散速度の競争関係から露光
強度を増加させる必要が生じる。
【0064】後者の場合には、赤外線成分を多く含むレ
ーザー光源を使用して、レーザービームを画像で変調し
て原版上を走査する方式が行われる。レーザー光源の例
として、半導体レーザー、ヘリウムネオンレーザー、ヘ
リウムカドミウムレーザー、YAGレーザーを挙げるこ
とができる。レーザー出力が0.1〜300Wのレーザ
ーで照射をすることができる。また、パルスレーザーを
用いる場合には、ピーク出力が1000W、好ましくは
2000Wのレーザーを照射するのが好ましい。この場
合の露光量は、印刷用画像で変調する前の面露光強度が
0.1〜10J/cm2の範囲であることが好ましく、
0.3〜1J/cm2の範囲であることがより好まし
い。
【0065】本発明の平版印刷版原版は、画像露光され
た平版印刷版原版をそれ以上の処理なしに印刷機に装着
することができる。インキと水を用いて印刷を開始する
と、オーバーコート層は湿し水によって除去されると同
時に露光部の親水層も除去される。その下のインキ受容
層にインキが着肉し印刷が開始される。
【0066】
【実施例】以下、実施例により、本発明を詳細に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。 (実施例1)厚さ188μmのポリエステル基板(品
名:A4100、東洋紡績製、表面易接着処理)上に、
下記の塗布液をワイヤーバーコート法により塗布し、1
00℃で60秒間乾燥して乾燥重量で0.5g/m2
なるようインク受容性層を形成した。
【0067】 <インク受容性層塗布液> ・エポキシ樹脂(エピコート1010、油化シェルエポキシ製) 5g ・γ−ブチロラクトン 9.5g ・乳酸メチル 3g ・メチルエチルケトン 22.5g ・プロピレングリコールモノメチルエーテル 22g
【0068】次にインク受容層上にバッチ式スパッタ成
膜装置(芝浦エレテック製 CFS−10−EP70)
を用い、下記条件で波長830nmの吸光度が0.2に
なるよう窒化ジルコニウムを成膜し、無機薄膜親水性層
を形成した。 ターゲット材:窒化ジルコニウム 雰囲気 :アルゴンガス 成膜時圧力 :5.0mtorr パワー :Rf1kW (電源は日本電子製JRF
−3000)
【0069】なお、成膜前には基板表面を下記条件でグ
ロー処理した。 雰囲気 :アルゴン 処理時圧力 :5.0mtorr パワー :Rf3kW (電源は日本電子製JRF
−3000) 時間 :2.5分
【0070】成膜終了後、真空チャンバーを大気リーク
し、下記の塗布液を無機薄膜親水性層上にワイヤーバー
コート法により塗布し、100℃で120秒間乾燥して
乾燥重量で0.6g/m2になるようオーバーコート層
を形成し、実施例1の感熱性平版印刷版原版を作成し
た。
【0071】 <オーバーコート層塗布液> ・アクリル酸ホモポリマー(重量平均分子量25,000) の5%溶液 20重量部 ・本明細書に記載の水溶性シアニン染料 0.2重量部 (シアニン染料:例示化合物(I−31)) ・ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテール 0.025重量部 ・精製水 80重量部
【0072】<画像形成、印刷>上記平版印刷版原版を
富士写真フイルム(株)製レーザー露光機(TI−74
00CTP)で画像形成した。画像形成は光学系の汚染
なく行われた。画像形成して得られた平版印刷版を現像
工程に付することなく、直接、リョービ製の印刷機32
00CCDに取り付け印刷したところ、10,000部
の非画像部に汚れのない良好な印刷物が得られた。
【0073】(実施例2)実施例1において、無機薄膜
親水性層の形成に際し、窒化ジルコニウムの成膜に変え
て、波長830nmの吸光度が0.2になるように、下
記条件により、窒化ケイ素を成膜した他は、実施例1と
同様な操作を行って実施例2の平版印刷版原版を得た。
実施例1と同様の条件で、画像形成、印刷を行なったと
ころ、露光機の光学系に汚染は見られず、10,000
部の非画像部に汚れのない良好な印刷物が得られた。 ターゲット材:窒化珪素 雰囲気 :アルゴン 成膜時圧力 :5.0mtorr パワー :Rf1kW(電源は日本電子製JRF−
3000)
【0074】(実施例3)実施例1において、インク受
容性層上に、硬質薄膜層として下記条件で膜厚が50n
mになるようダイヤモンドライクカーボン(モース硬さ
10)を成膜し、その後、無機薄膜親水性層を形成した
他は、実施例1と同様な操作を行って実施例3の平版印
刷版原版を得た。実施例1と同様の条件で、画像形成、
印刷を行なったところ、露光機の光学系に汚染は見られ
ず、15,000部の非画像部に汚れのない良好な印刷
物が得られた。実施例1との対比において、硬質薄膜層
の形成が耐刷性の向上に有効であることがわかる。 ターゲット材:炭素 雰囲気 :アルゴン 成膜時圧力 :5.0mtorr パワー :Rf1kW(電源は日本電子製JRF−
3000)
【0075】(実施例4)インク受容性層上に、硬質薄
膜層として下記条件で膜厚が50nmになるよう炭化珪
素(モース硬さ9.5)を成膜し、その後、無機薄膜親
水性層を形成した他は、実施例2と同様な操作を行って
実施例4の平版印刷版原版を得た。実施例1と同様の条
件で、画像形成、印刷を行なったところ、露光機の光学
系に汚染は見られず、15,000部の非画像部に汚れ
のない良好な印刷物が得られた。実施例2との対比にお
いて、硬質薄膜層の形成が耐刷性の向上に有効であるこ
とがわかる。 ターゲット材:炭化珪素 雰囲気 :アルゴン 成膜時圧力 :5.0mtorr パワー :Rf1kW(電源は日本電子製JRF−
3000)
【0076】(実施例5)インク受容性層上に、硬質薄
膜層として前記実施例4に記載した条件で膜厚が50n
mになるよう炭化珪素を成膜し、硬質薄膜層上に無機薄
膜親水性層として酸化ケイ素を吸光度が830nmで
0.2以下になるように、下記の条件で成膜した他は、
実施例1と同様な操作を行って実施例5の平版印刷版原
版を得た。実施例1と同様の条件で、画像形成、印刷を
行なったところ、露光機の光学系に汚染は見られず、1
3,000部の非画像部に汚れのない良好な印刷物が得
られた。 ターゲット材:酸化珪素 雰囲気 :アルゴン 成膜時圧力 :5.0mtorr パワー :Rf1kW(電源は日本電子製JRF−
3000)
【0077】(実施例6)実施例1で用いたポリエステ
ル基板に代えて、下記の方法で帯電防止層を両面に設け
た厚さ188μmのポリエステル基板(品名:A410
0、東洋紡績製、表面易接着処理)を用いた他は、実施
例1と同様な操作を行って実施例6の平版印刷版原版を
得た。実施例1と同様の条件で、画像形成、印刷を行な
ったところ、露光機の光学系に汚染は見られず、10,
000部の非画像部に汚れのない良好な印刷物が得られ
た。
【0078】<帯電防止層付き支持体の作成>下記組成
の塗布液を東洋紡A4100の両面に塗布乾燥(180
℃、30秒)し、乾燥膜厚0.2g/m2の帯電防止層
を形成した。 ・アクリル樹脂水分散液 (ジュリマーET−410、固形分20重量%、日本純薬製) 20g ・酸化スズ−酸化アンチモン水分散物 (平均粒径:0.1μm、17重量%) 36g ・ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル (ノニポール100、三洋化成工業製) 0.6g ・アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム塩水溶液 (サンデットBL、濃度40重量%、三洋化成工業製) 0.6g ・メラミン化合物 (スミテックスレジンM−3、 有効成分80重量%、住友化学工業製) 0.2g ・ポリメタクリル酸樹脂粒子 (MX−500、平均粒径5μm、綜研化学製) 0.2g ・水 42.2g
【0079】(実施例7〜12)実施例1〜6のポリエ
ステル基板の代わりに、下記の様に作成したアルミニウ
ム基板を用いた他は実施例1〜6と同様な操作を行って
実施例7〜12の平版印刷版原版を得た。実施例1と同
様の条件で、画像形成、印刷を行なったところ、露光機
の光学系に汚染は見られず、10,000部〜15,0
00部の非画像部に汚れのない良好な印刷物が得られ
た。
【0080】<アルミニウム基板の作成法>99.5重
量%アルミニウムに、銅を0.01重量%、チタンを0.
03重量%、鉄を0.3重量%、ケイ素を0.1重量%含
有するJIS A1050アルミニウム材の厚み0.2
4mm圧延板を、400メッシュのパミストン(共立窯
業製)の20重量%水性懸濁液と、回転ナイロンブラシ
(6,10−ナイロン)とを用いてその表面を砂目立て
した後、よく水で洗浄した。これを15重量%水酸化ナ
トリウム水溶液(アルミニウム4.5重量%含有)に浸
漬してアルミニウムの溶解量が5g/m2になるようにエ
ッチングした後、流水で水洗した。更に、1重量%硝酸
で中和し、次に0.7重量%硝酸水溶液(アルミニウム
0.5重量%含有)中で、陽極時電圧10.5ボルト、陰
極時電圧9.3ボルトの矩形波交番波形電圧(電流比r
=0.90、特公昭58−5796号公報実施例に記載
されている電流波形)を用いて160クローン/dm2
の陽極時電気量で電解粗面化処理を行った。
【0081】水洗後、35℃の10重量%水酸化ナトリ
ウム水溶液中に浸漬して、アルミニウム溶解量が1g/
2になるようにエッチングした後、水洗した。次に、
50℃、30重量%の硫酸水溶液中に浸漬し、デスマッ
トした後、水洗した。さらに、35℃の硫酸20重量%
水溶液(アルミニウム0.8重量%含有)中で直流電流
を用いて、多孔性陽極酸化皮膜形成処理を行った。即ち
電流密度13A/dm2で電解を行い、電解時間の調節に
より陽極酸化皮膜重量2.7g/m2とした。この支持
体を水洗後、70℃のケイ酸ナトリウムの0.2重量%
水溶液に30秒間浸漬処理し、水洗乾燥した。以上のよ
うにして得られたアルミニウム基板は、マクベスRD9
20反射濃度計で測定した反射濃度は0.30で、中心
線平均粗さは0.58μmであった。
【0082】(比較例1)実施例3において、無機薄膜
親水性層の代わりに、下記の方法でインク受容層上にシ
リカゾルゲル親水性層を塗布法により設けた他は、実施
例1と同様にして、平版印刷版原版を得て比較例1とし
た。2−ヒドロキシエチルメタクリレートホモポリマー
(重量平均分子量250,000)のエチレングリコー
ルモノメチルエーテル10%溶液1g、メタノールシリ
カ(日産化学製:10nm〜20nmのシリカ粒子を3
0重量%含有するメタノール溶液からなるコロイド)3
g及びメタノール16gからなる溶液を、上記のインキ
受容層を塗布した基板上に塗布液量24ml/m2にな
るよう塗布した。100℃、1分間乾燥させ、乾燥塗布
重量約1g/m2の三次元架橋した親水層を形成し
た。。この平版印刷版原版を実施例1と同様な方法で画
像形成し、印刷したところ、非画像部の性能は問題なか
ったが、親水層が厚みのある塗布膜で形成されているこ
とから、印刷機上で除去された親水性層のカスが版上に
残るため印刷物に素抜けが観察された。
【0083】(比較例2)実施例1の無機薄膜親水性層
の形成にあたり、露光に用いるレーザー光波長に対する
吸光度が1.0であるような条件で親水性層を形成した
他は、実施例1と同様にして、平版印刷版原版を得て比
較例2とした。この平版印刷版原版を実施例1と同様な
方法で画像形成したところ、画像形成時に無機薄膜親水
性層がアブレーションを起こして飛散し、レーザー露光
気の光学系の汚染が確認された。
【0084】
【発明の効果】本発明によれば、レーザー露光を用いる
ヒートモード平版印刷版において、短時間での走査露光
が可能で、その上現像処理を行うことなく直接に印刷機
に装着して印刷することが可能であり、耐刷性に優れ、
非画像部の汚れがない優れた品質の印刷物が得られる平
版印刷版原版及びその画像形成法を提供できる。さら
に、本発明によれば、レーザー露光時、感熱層のアブレ
ーション(飛散)が抑制され、露光装置や光源の汚染が
少ない平版印刷版原版及びその画像形成方法を提供する
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H025 AA02 AA12 AB03 AC08 AD01 BH01 CC11 DA01 DA36 DA40 FA10 2H084 AA14 BB04 BB13 CC05 2H096 AA06 BA20 CA20 EA04 EA23 2H114 AA04 AA14 AA22 AA24 AA27 AA28 AA30 BA01 BA10 DA25 DA56 EA01 EA02

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性または熱分解性を有するインク
    受容層上に、画像形成に使用するレーザー光波長に対す
    る吸光度が、0〜0.3である無機薄膜親水性層と、光
    熱変換剤を含有する水溶性オーバーコート層と、を順次
    備えてなるレーザ光により記録可能な平版印刷版原版。
  2. 【請求項2】 インク受容層と無機薄膜親水性層の間
    に、モース硬さが5以上であり、かつ画像形成に使用す
    るレーザー光を吸収しないかあるいは吸収してもアブレ
    ーションしない硬質薄膜層を備えることを特徴とする請
    求項1に記載の平版印刷版原版。
  3. 【請求項3】 熱可塑性または熱分解性を有するインク
    受容層上に、画像形成に使用するレーザー光波長に対す
    る吸光度が、0〜0.3である無機薄膜親水性層と、光
    熱変換剤を含有する水溶性オーバーコート層と、を順次
    備えてなるレーザ光により記録可能な平版印刷版原版
    に、(i)像様にレーザー露光する工程と、(ii)露光
    部の水溶性オーバーコート層が発熱し、その熱でインク
    受容層と無機薄膜親水性層間の密着が低下する工程と、
    (iii)水溶性オーバーコート層及び密着が低下した部
    分の無機薄膜親水性層を除去する工程とを、含むことを
    特徴とする平版印刷版の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 前記平版印刷版原版が、インク受容層と
    無機薄膜親水性層との間に、モース硬さが5以上であ
    り、かつ画像形成に使用するレーザー光を吸収しないか
    あるいは吸収してもアブレーションしない硬質薄膜層を
    備えてなり、前記(i)像様にレーザー露光する工程を
    施した後の工程(ii)において、露光部の水溶性オーバ
    ーコート層の発熱により、インク受容層と硬質薄膜層間
    の密着が低下し、工程(iii)において、水溶性オーバ
    ーコート層とともに該硬質薄膜層と無機薄膜親水性層と
    が除去されることを特徴とする請求項3に記載の平版印
    刷版の画像形成方法。
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