JP2002028695A - ダイオキシン類含有液の処理方法 - Google Patents

ダイオキシン類含有液の処理方法

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JP2002028695A
JP2002028695A JP2000217482A JP2000217482A JP2002028695A JP 2002028695 A JP2002028695 A JP 2002028695A JP 2000217482 A JP2000217482 A JP 2000217482A JP 2000217482 A JP2000217482 A JP 2000217482A JP 2002028695 A JP2002028695 A JP 2002028695A
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dioxin
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JP2000217482A
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Hiroshi Miyata
博司 宮田
Toshihito Uchida
敏仁 内田
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Kurita Water Industries Ltd
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Kurita Water Industries Ltd
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  • Purification Treatments By Anaerobic Or Anaerobic And Aerobic Bacteria Or Animals (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ダイオキシン類含有液の処理方法において、
生物処理を、効率的、効果的に行うことができるように
改善して、ダイオキシン類含有液の生物処理に関する基
本技術を提供すること。 【解決手段】 ダイオキシン類含有液D中のダイオキシ
ン類を固体Aに吸着又は収着させて捕捉して濃縮する一
次工程1と、ダイオキシン類が濃縮された前記固体Aを
含む処理液D'を固液分離して、ダイオキシン類が除去
された分離水4(4')と濃縮スラリー5(5')を得る
二次工程2と、前記濃縮スラリー5(5')を生物処理
して、該濃縮スラリー5(5')中のダイオキシン類を
分解する三次工程3と、を少なくとも含むダイオキシン
類含有液Dの処理方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリ塩化ジベンゾ
パラジオキシン(PCDDs)、ポリ塩化ジベンゾフラ
ン(PCDF)、コブラナーPCB(Co−PCBs)
等の有機塩素化合物(以下、これらを総称して「ダイオ
キシン類」という。)を含有する液からダイオキシン類
を無害化して除去する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】化学物質の製造過程若しくは塩素処理過
程、廃棄物の燃焼過程等において生成されるダイオキシ
ン類は、毒性が高く、皮膚の色素沈着、脱毛、多毛、肝
機能異常、奇形、免疫不全、内分泌障害(環境ホルモン
作用)等の人体への悪影響が報告されている。
【0003】このダイオキシン類は、ゴミ焼却炉その他
の焼却炉の排ガスに接触された洗煙排水(例えば、湿式
洗煙装置を備えたごみ焼却炉から排出される冷却水)
や、最終処分場の浸出水、火力発電所からの洗煙排水、
ダイオキシンを含有する焼却灰や飛灰を洗浄した洗浄水
等のように、ダイオキシン類が水溶液に含まれている場
合がある。
【0004】この水溶液(以下、ダイオキシン類含有液
という。)からダイオキシン類を除去する方法として、
ダイオキシン類含有液を濾別した濾液を加温することに
よって揮発成分を蒸発させ、蒸発残留物中にダイオキシ
ン類を濃縮する蒸発乾固技術、アルカリ処理等の化学的
処理技術、木材腐朽菌などの微生物によって、ダイオキ
シン類を分解して、水、二酸化炭素、酸素その他の無害
物質に分解する生物処理技術等を挙げることができる。
【0005】蒸発乾固技術では、ダイオキシン類が濃縮
された蒸発残留物を、更に焼却等する最終処分が必要で
あり、この最終処分の際に完全にダイオキシン類が除去
されるとは限らないという問題があり、化学的処理で
は、添加する薬剤が必要となるので、コストが高くなる
という問題がある。
【0006】この点、生物分解技術は、前記蒸発乾固技
術とは異なって、最終的にダイオキシン類が分解される
ので安全性確保の点で望ましく、焼却等の最終処分も不
要であるので作業工程上も有利であり、前記化学的処理
とは異なって、薬剤を必要としないからコスト上も有利
である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ダイオ
キシン類含有液の処理方法において、上記生物分解技術
を効率的に活用できる基本技術は、いまだ確立されてい
ない。これは、主に、次の技術的課題を有していたから
である。
【0008】(1)従来の生物分解技術においては、ダ
イオキシン類含有液においては、微量のダイオキシン類
が分散しているため、微生物の生物分解効率が悪かった
ため、生物処理に時間を要していた。また、生物処理の
効率を上げるには、投入する微生物を増量しなければな
らなかった。
【0009】(2)ダイオキシン類含有液が、ごみ焼却
炉等からの洗煙排水や焼却灰等の洗浄水のように、塩類
濃度が高い場合には、塩類の影響によって生物活性又は
酵素活性が低下し、効果的な生物処理を行うことが困難
となっていた。このため、生物処理を適用できるダイオ
キシン類含有液は、低塩類濃度のものに限定されてい
た。
【0010】そこで、本発明の目的は、ダイオキシン類
含有液の処理方法において、生物処理を、効率的、効果
的に行うことができるように改善して、ダイオキシン類
含有液の生物処理に関する基本技術を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記した技術的課題を解
決するために、本発明に係るダイオキシン類含有液の処
理方法においては、次の手段を採用する。まず、次の一
次、二次、三次工程を少なくも備えるように工夫する。
【0012】(1)一次工程。この工程は、ダイオキシ
ン類含有液中のダイオキシン類を固体に吸着又は収着さ
せて捕捉して濃縮する工程である。ダイオキシン類を固
体に吸着又は収着させる場所は、特に限定するものでは
なく、次工程2の固液分離前の工程であれば適宜採用可
能である。活性炭を採用することが特に望ましい。活性
炭その他の固体に、ダイオキシン類を吸着又は収着させ
ることによって、この固体を処理水側に実質的に全くリ
ークさせることなく固液分離することができ、ダイオキ
シン類含有液中からダイオキシン類を効果的に除去する
ことができるようになる。ダイオキシン類を吸着又は収
着させる固体としては、活性炭を採用することが特に望
ましい。活性炭は、その表面にダイオキシン類を吸着す
るだけでなく、その細孔内部にもダイオキシン類を収着
させる作用を発揮するので、効率良くダイオキシン類を
捕捉することができるので好適であり、ダイオキシン類
との接触面積が多くなるので、粉末状活性炭が特に好適
である。また、活性炭等の炭素素材は、生物に対してな
じみよく、或いは増殖を促進する等の性質を有し、水質
浄化を目的とした接触濾材(特開平8−291191号
報参照)や魚類の餌場を提供する人工藻場(特開平8−
266184号報参照)等に利用されているように、微
生物吸着作用に優れているので、後述の生物処理を効果
的に行う点でも、好適である。
【0013】(2)二次工程。この工程は、前記一次工
程に続いて行われる工程であって、ダイオキシン類が濃
縮された前記固体を含む処理液を固液分離して、ダイオ
キシン類が除去された分離水と濃縮スラリーを得る工程
である。固液分離手段は、デカンテーショーン、膜分
離、濾過、遠心脱水、凝集沈殿等を適宜選択できるが、
中でも膜分離(膜濾過)手段は、活性炭の捕捉率が高
く、前記固体をリークさせないので、処理水中のダイオ
キシン類の濃度を低く抑えることができ、特に好適であ
る。本工程で得られる濃縮スラリーには、ダイオキシン
類が濃縮されているため、次工程において、微生物とダ
イオキシン類の接触頻度を高めることができるという作
用を発揮し、ダイオキシン類の生物分解を効率的に行う
ことができるようになる。
【0014】(3)三次工程。この工程は、前記二次工
程に続いて行われる工程であって、濃縮スラリーを生物
処理して、この濃縮スラリー中のダイオキシン類を分解
する工程である。本工程における生物処理は、ダイオキ
シン類を分解する細菌などの微生物によって行われ、こ
の微生物自体を濃縮スラリーに投入する方法、この微生
物の培養液を濃縮スラリーに投入する方法、この微生物
の生産酵素を濃縮スラリーに投入する方法が考えられ、
いずれも選択可能である。ここで、本工程の生物処理に
特に適する微生物は、木材腐朽菌が好適であり、中でも
リグニンを分解する担子菌類に属する菌類イが好適であ
る。なお、本工程に移行してくる濃縮スラリーは、上記
したように、微生物増殖作用を発揮する活性炭から構成
されているので、微生物活性を高めることができるの
で、生物処理対象物として適している。以上の一次から
三次工程を少なくとも含むダイオキシン類含有液の処理
方法において、処理対象となるダイオキシン類含有液が
ごみ焼却炉由来の洗煙排水又は焼却灰(飛灰を含む)の
洗浄水である場合では、前記二次工程と前記三次工程の
間に、前記濃縮スラリーの塩類濃度を低減させる中間工
程を設けるように工夫する。これは、液がごみ焼却炉由
来の洗煙排水又は焼却灰(飛灰を含む)の洗浄水にはダ
イオキシン類とともに、NaClや硫酸ナトリウム等の
塩類が高濃度に含まれているため、濃縮スラリー中に
は、ダイオキシン類が捕捉されている同時に、塩類が高
濃度で捕捉されている。従って、かかる濃縮スラリーを
そのまま生物処理したのでは、塩類によって微生物活性
又は酵素活性が低下してしまうことから、生物処理を行
う前に、濃縮スラリー中の塩類濃度をできるだけ低減す
るように工夫した。これによって、塩類濃度の高いダイ
オキシン類含有液であっても、生物処理を効果的に行う
ことができるようになる。また、本工程に移行してくる
濃縮スラリーが、微生物増殖作用を発揮する活性炭によ
って構成されている場合には、生物処理に特に好適であ
る。
【0015】以上のように、本発明に係るダイオキシン
類含有液の処理方法は、水溶液中に存在するダイオキシ
ン類を処理水中から確実に除去するとともに、微生物と
ダイオキシン類との接触頻度を高めて効率的な生物分解
を行わしめ、かつ、高塩類濃度のダイオキシン類含有液
でも効果的に生物処理を行うことができる、汎用性の高
いダイオキシン類含有液処理の基本技術を提供するとい
うという技術的意義を有している。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて、添付図面に基づいて説明する。まず、図1は、
本発明に係るダイオキシン類含有液の処理方法の基本的
な工程フローを示す図である。この図1に示すように、
本発明に係るダイオキシン類含有液の処理方法は、符号
1で示す一次工程と、符号2で示す二次工程と、符号3
で示す三次工程と、から構成されている。
【0017】一次工程1は、ごみ焼却炉等から排出され
るダイオキシン類含有液D、例えば、ごみ焼却場等の排
ガスを、電気集塵機やバグフィルタに通して除塵した
後、水と接触させてガス状のダイオキシン類を水に吸収
させて、排ガス中からダイオキシン類を除去する工程か
ら排出される液を、一時反応槽(図示せず)に貯留し、
この反応槽に、ダイオキシン類を吸着又は収着する作用
のある固体A(以下、「吸収体A」ということにす
る。)、とりわけ粉末状の活性炭を添加する方法が典型
的なものである。なお、排ガスに水と吸収体Aからなる
スラリー液を同時に接触させた後に、反応槽に移送して
もよい。反応槽には、ダイオキシン類含有液Dに吸収体
Aを均等に分散させ、ダイオキシン類と吸収体Aの接触
頻度を高めるために、攪拌装置その他の分散手段を設け
るのが望ましい。
【0018】なお、吸収体Aとして活性炭を採用する場
合、最大粒径が200μm以下、特に最大粒径が100
μm以下で、平均粒径が10〜50μm、更に好適には
平均粒径15〜25μm程度の粉末活性炭を用いること
が好ましく、添加量は、1リットルのダイオキシン類含
有液D当たり、10〜2000mg、特に500〜10
00mgが望ましい。また、ダイオキシン類を捕捉し易
いように、細孔径の大きなもの、例えばモラセスナンバ
ー350以下である活性炭、具体的には、ピート、リグ
ナイト、木質等を原料とする活性炭をもちいることが好
ましい。
【0019】この一次工程1は、ダイオキシン類含有液
Dに微量含まれ、分散しているダイオキシン類を吸収体
Aの表面に吸着させたり、吸収体Aの内部に吸収させた
りすることによって、処理水液中のダイオキシン類を捕
捉し、濃縮する工程である。
【0020】二次工程2は、一次工程1に続いて行われ
る工程であって、固体Aが所定量投入されたダイオキシ
ン類濃縮液D'を、固体部分と液体部分に分離する、い
わゆる固液分離工程である。この固液分離工程の好適な
実施形態としては、活性炭などの固体Aの捕捉を確実に
行うことができるという観点から、膜を通して濾過する
膜分離工程を挙げることができる。
【0021】具体的には、ダイオキシン類濃縮液D'
を、高圧側から低圧側に、中空糸、スパイラル、管型の
膜モジュール等を通して濾過し、高圧側に符号5で簡易
に示す濃縮スラリー(濃縮された懸濁物)を残し、低圧
側には、符号4で簡易に示す分離水を排出することがで
きる。
【0022】分離膜としては、セラミック膜、樹脂膜、
金属製精密膜など各種素材からなる精密濾過(MF)膜
や限外濾過(UF)膜を用いることができ、好ましく
は、セラミックのようにダイオキシン類を吸着し難いも
のが好ましい。また、膜素材の耐熱性は通常の場合は特
に必要がないが、ダイオキシン類含有液が、洗煙排水の
場合は、高温の排ガスを水又は水と活性炭等のスラリー
液によって洗うことから、結果として排出されるダイオ
キシン類含有液(洗煙排水)は高温となる。従って、膜
素材として耐熱性を持つセラミックが望ましい。
【0023】用いる分離膜の孔径は、過度に小さくなる
と濾過時間が長くなり、過度に大きいと吸収体Aが分離
水4側にリークするおそれがある。そこで、分離膜の孔
径は、0.005〜0.2μm、特に0.01〜0.1
μm程度でることが好ましい。この孔径であれば、吸収
体Aに粉末状の活性炭を使用する場合、該活性炭をほぼ
完全に濾別することができるからである。
【0024】この膜分離工程によれば、分離水4中へダ
イオキシン類を吸着等した吸収体Aをリークさせること
なく固液分離することができるので、分離水4からほと
んどのダイオキシン類を除去することが可能となる。
【0025】三次工程3は、二次工程2に続いて行われ
る工程であって、二次工程2で得られた濃縮スラリー5
中に存在するダイオキシン類を生物的に分解する生物処
理工程である。
【0026】具体的には、図示しない処理槽を設け、こ
の処理槽に濃縮スラリー5を移送した後、ダイオキシン
類分解能を備える木材腐朽菌などの菌体Bを処理槽に投
入する。または、この菌体の培養液B'やこの菌体の増
殖過程で得られる生産酵素B''を添加してもよい。ここ
では、生物処理時間を数時間にまで短縮できるという利
点等があることから、生産酵素B''を添加する方法が、
特に望ましい。なお、生産酵素B''は、木材腐朽菌、と
りわけ白色腐朽菌の生産する、リグニンペルオキシダー
ゼ、マンガンペルオキシダーゼ、ラッカーゼその他のリ
グニン分解酵素が好適である。
【0027】次に、図2は、図1に示す実施形態の変形
例を示しており、二次工程2と三次工程3の間に中間工
程Mを設けた構成である。この中間工程Mは、二次工程
2で分離された濃縮スラリー5に含まれる塩類の濃度を
低減する工程であって、三次工程である生物処理工程に
おける生物活性又は酵素活性を失わせないようにするた
めに行われる、言わば生物処理工程の前処理工程であ
る。
【0028】この中間工程Mは、処理対象となるダイオ
キシン類含有液が、ごみ焼却炉由来の洗煙排水や焼却灰
(飛灰を含む)の洗浄水等である場合には、ダイオキシ
ン類とともに、焼却炉から発生する排ガスに含まれる塩
素や硫黄酸化物とこれらを除去するために使用された水
酸化ナトリウムとの反応生成物であるNaClや硫酸ナ
トリウム等の塩類が高濃度(例えば、5〜10%程度)
に含まれている。
【0029】従って、二次工程2から得られる濃縮スラ
リー5中には、ダイオキシン類が捕捉されている同時
に、塩類が高濃度で含まれてしまうことになる。かかる
濃縮スラリー5をそのまま三次工程(生物処理工程)3
に移送したのでは、高濃度の塩類によって微生物活性又
は酵素活性が低下してしまうことになる。
【0030】そこで、三次工程3を行う前に、濃縮スラ
リー5中の塩類濃度を低減するための中間工程Mを設け
ることにした。以下、図3から図5に基づいて、上記中
間工程Mの実施例について説明する。図3、図4、図5
は、それぞれ中間工程Mの第1実施例M1、第2実施例
2、第3実施例M3の工程フローを簡易に示している。
【0031】まず、中間工程Mの第1実施例である中間
工程M1の構成について、図3に基づいて説明する。中
間工程M1は、濃縮スラリー5の固液分離工程2を2段
階の膜分離工程2aと2a'とする。この第一膜分離工
程2aと第二膜分離工程2'aの間に、水Wを添加する
ことを基本とする。
【0032】具体的には、第一膜分離工程2aから得ら
れる塩類濃度の高い濃縮スラリー5に水Wを所定量添加
して希釈し、それに続いて第二膜分離工程2a'を行う
ことによって、塩類が溶出された再分離水4'と塩類濃
度が低減された濃縮スラリー5'を得る。なお、添加さ
れる水Wの量は、濃縮スラリー5の塩類濃度に応じて添
加し、濃縮スラリー5'における塩類濃度が、1%以下
になるように添加する。
【0033】次に、中間工程Mの第2実施例である中間
工程M2は、図4に示すように、濃縮スラリー5の固液
分離工程2を、第一膜分離工程2aと凝集沈殿工程2b
の2段階工程とし、第一膜分離工程2aから得られた濃
縮スラリー5を、凝集沈殿工程2bに移送し、再分離水
4'と濃縮スラリー5'を得ることを基本とする。
【0034】より具体的には、第一膜分離工2aから移
送されてくる濃縮スラリー5を凝集沈殿装置に投入す
る。この濃縮スラリー5では、ダイオキシン類が捕捉さ
れている濃縮スラリー5に凝集剤を添加して、凝集沈殿
させる。
【0035】この凝集沈殿作用の過程で、濃縮スラリー
5に含まれていた塩類は、上層の再分離水4'側に移行
し、凝集沈殿された濃縮スラリー5'の塩類濃度が低減
されることになる。なお、濃縮スラリー5'の目標の塩
類濃度は、上記中間工程M1と同様である。
【0036】続いて、中間工程Mの第3実施例である中
間工程M3は、図5に示すように、膜分離工程2a等の
固液分離工程2から移送されてきた濃縮スラリ−5を固
液分離工程2の入口側に返送するための工程Rを設け、
この返送工程Rの途中で、濃縮スラリ−5に所定量の水
Wを添加するようにする。水Wが添加された濃縮スラリ
ー5は、一次工程1から移送されてくるダイオキシン類
濃縮液D'に混入されて、再び固液分離工程2で処理さ
れることになる。
【0037】以上の中間工程M1〜M3の構成によって、
生物処理工程である三次工程3に移送されてくる濃縮ス
ラリー5'の塩類濃度は、低減されることになる。従っ
て、生物処理工程の前処理工程として好適である中間工
程M1〜M3を経た濃縮スラリー5'は、生物活性又は酵
素活性を失わせることがなくなるため、ダイオキシン類
の生物分解が、確実かつより短時間で行われるようにな
る。
【0038】なお、本発明に係るダイオキシン類含有液
の処理方法における塩類濃度低減工程である中間工程M
は、上記実施例に限定されるものではなく、生物活性又
は酵素活性を失わせない程度の塩類濃度に低減できる工
程であれば採用可能である。
【0039】
【発明の効果】本発明に係るダイオキシン類含有液の処
理方法によって奏される主な効果を列記すれば、次の通
りである。 (1)ダイオキシン類含有液中のダイオキシン類を活性
炭その他の固体に吸着又は収着させ、この固体を処理水
側に実質的に全くリークさせることなく固液分離するこ
とによって、ダイオキシン類含有液中からダイオキシン
類を効果的に除去することができる。
【0040】(2)ダイオキシン類を活性炭に収着させ
た場合は、その細孔内部にもダイオキシン類を収着する
ので、効率良くダイオキシン類を捕捉することができ、
また、活性炭の微生物増殖作用により、後続の生物処理
工程(三次工程)におけるダイオキシン類の生物分解を
効果的に行うことができる。
【0041】(3)ダイオキシン類が濃縮された固体を
含む処理液を固液分離することによって濃縮スラリーを
得るので、次工程の生物処理工程において、微生物とダ
イオキシン類の接触頻度を高めることができるので、ダ
イオキシン類の生物分解を効率的に行うことができる。
【0042】(4)二次工程で得た濃縮スラリーを生物
処理して、この濃縮スラリー中のダイオキシン類を分解
する工程を設けることによって、最終的にダイオキシン
類を分解できるので、環境の安全を確保できる。
【0043】(5)処理対象となるダイオキシン類含有
液が、塩類濃度の高い、ごみ焼却炉由来の洗煙排水又は
焼却灰(飛灰を含む)の洗浄水である場合では、濃縮ス
ラリーの塩類濃度を低減させる中間工程を設けることに
よって、塩類による微生物活性又は酵素活性の低下を確
実に防止できるので、生物処理を効果的に行うことがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るダイオキシン類含有液の処理方法
の基本的な工程フローを示す図
【図2】図1に示す実施形態の変形例である工程フロー
を示す図
【図3】中間工程Mの第1実施例M1の工程フローを簡
易に示す図
【図4】中間工程Mの第1実施例M2の工程フローを簡
易に示す図
【図5】中間工程Mの第1実施例M3の工程フローを簡
易に示す図
【符号の説明】
1 一次工程 2 二次工程 2a 膜分離工程 3 三次工程 4,4' 分離水 5,5' 濃縮スラリー A 固体(ダイオキシン類を吸着又は収着する固体) D ダイオキシン類含有液 D' ダイオキシン類濃縮液 M(M1,M2,M3) 中間工程
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C02F 9/00 504 C02F 9/00 504E 1/00 1/00 P 1/28 ZAB 1/28 ZABD 1/44 1/44 F 3/34 3/34 Z 11/02 11/02 C07D 319/24 C07D 319/24 C12N 1/00 C12N 1/00 R //(C12N 1/00 (C12N 1/00 R C12R 1:645) C12R 1:645) Fターム(参考) 4B065 AA71X AC20 BB13 CA28 CA56 4D006 GA06 GA07 HA01 HA21 HA61 KA01 KA72 KB12 KB21 KD05 KD19 MA01 MA02 MA03 MA22 MC02 MC03 PA02 PB08 PB70 PC80 4D024 AA04 AB11 BA02 BB01 BC04 DA10 DB04 DB05 DB12 DB15 4D040 DD07 DD11 DD12 4D059 AA03 AA18 AA30 BA01 BA26 BE42 BF15 CA28

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ダイオキシン類含有液中のダイオキシン
    類を固体に吸着又は収着させて捕捉して濃縮する一次工
    程と、ダイオキシン類が濃縮された前記固体を含む処理
    液を固液分離して、ダイオキシン類が除去された分離水
    と濃縮スラリーを得る二次工程と、前記濃縮スラリーを
    生物処理して、該濃縮スラリー中のダイオキシン類を分
    解する三次工程と、 を少なくとも含むことを特徴とするダイオキシン類含有
    液の処理方法。
  2. 【請求項2】 前記一次工程で使用される固体が、活性
    炭であることを特徴とする請求項1記載のダイオキシン
    類含有液の処理方法。
  3. 【請求項3】 前記二次工程が、膜分離によって行われ
    ることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のダイ
    オキシン類含有液の処理方法。
  4. 【請求項4】 前記三次工程における生物処理は、木材
    腐朽菌又は/及び木材腐朽菌の生産酵素を利用して行わ
    れることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか
    に記載のダイオキシン類含有液の処理方法。
  5. 【請求項5】 前記ダイオキシン類含有液が、洗煙排水
    又は焼却灰の洗浄水である場合において、前記二次工程
    と前記三次工程の間に、前記濃縮スラリーの塩類濃度を
    低減させる中間工程を設けたことを特徴とする請求項1
    から4のいずれかに記載のダイオキシン類含有液の処理
    方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2003225506A (ja) * 2002-02-05 2003-08-12 Daicen Membrane Systems Ltd 汚染排水の処理方法
WO2005028379A1 (ja) * 2003-09-22 2005-03-31 Taiheiyo Cement Corporation 飛灰水洗排水の処理方法及び装置
US7598074B2 (en) 2003-03-20 2009-10-06 Takasago Thermal Engineering Co., Ltd. System and method for cleaning contaminated matter comprising dioxins and preparation for decomposing dioxins

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