JP2002028010A - 面状ファスナー雌材およびその製造方法 - Google Patents

面状ファスナー雌材およびその製造方法

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JP2002028010A
JP2002028010A JP2000213161A JP2000213161A JP2002028010A JP 2002028010 A JP2002028010 A JP 2002028010A JP 2000213161 A JP2000213161 A JP 2000213161A JP 2000213161 A JP2000213161 A JP 2000213161A JP 2002028010 A JP2002028010 A JP 2002028010A
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nonwoven fabric
thermoplastic resin
filament
denier
yarn
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Haruki Nagaoka
岡 春 樹 長
Kazunari Nishino
野 和 成 西
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Mitsui Chemicals Inc
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Mitsui Chemicals Inc
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  • Yarns And Mechanical Finishing Of Yarns Or Ropes (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】本発明の面状ファスナー雌材は、熱可塑性
樹脂製不織布の片面に、面状ファスナー雄材と係合可能
なループを多数有するフィラメント加工糸が周期的に固
定されてなり、該固定されたフィラメント加工糸が2以
上の列をなし、該固定が、工業用ミシンで、前記加工糸
を上糸とし下糸とともに、熱可塑性樹脂製不織布に本縫
いすることによりなされている。本発明の面状ファスナ
ー雌材の製造方法は、2本以上もミシン針を一定間隔で
セットした工業用ミシンで、前記加工糸を上糸とし下糸
とともに、熱可塑性樹脂製不織布に本縫いすることによ
り、該不織布の片面に前記加工糸を周期的に固定し、多
数のループを保持させることを特徴とする。 【効果】上記面状ファスナー雌材は、たとえば紙おむつ
のファスニングに用いた場合、人肌がこすれたりせず、
柔軟性があり、衛生上安全で、赤ちゃんの肌が直接当た
ってもすり傷や切り傷の心配もなく、低コストで使い捨
ておむつなどのディスポーザル商品用に好適である。上
記製造方法によれば、上記面状ファスナー雌材を低コス
トで提供できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、面状ファスナー雌材およ
びその製造方法に関し、さらに詳しくは、特に使い捨て
おむつのようなディスポーザブル商品に好適で、かつ、
低コストである面状ファスナー雌材およびその製造方法
に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】面状ファスナーは、通常、表面に
ループが形成されている雌材と、該雌材と係合する鉤型
等のフック部を有する雄材とから構成されている。この
面状ファスナーは、簡便に使用できるため、衣類、靴、
鞄、日用品等の開閉部などに広く使用されている。ま
た、最近では、使い捨ておむつを固着固定するために、
面状ファスナーをおむつのウェスト部に貼付した使い捨
ておむつが実用化されている。
【0003】ところで、これらの使い捨ておむつ等に使
用されている従来の面状ファスナー雌材は、ポリエステ
ル、ポリアミドまたはポリプロピレン製の織物、編物ま
たはトリコット生地の表面に完全にループが形成された
雌材である。これらの面状ファスナー雌材は、その素材
およびその加工法により、半永久的に使用できるもの
の、非常にコストが高く、しかも、厚みが厚く、硬い。
これらの面状ファスナー雌材を、たとえば紙おむつのフ
ァスニングに用いた場合、特に赤ちゃんのデリケートな
肌が、厚みの厚い面状ファスナー雌材に直接当たってす
り傷や切り傷ができる心配がある。また、これらの面状
ファスナーは、柔軟性がないので、触感が非常によくな
い。
【0004】特開平11−290103号公報には、熱
可塑性樹脂製不織布の片面にループパイルが形成されて
なり、該ループパイルは、熱可塑性樹脂製不織布に、ポ
リエチレンテレフタレート系繊維またはポリアミド系繊
維からなるパイル糸が編み込まれて形成されており、該
パイル糸は、ループパイルが形成された不織布表面と反
対側の表面に、ホットメルト型接着剤を塗布、硬化させ
て、あるいはヒートセットして固定されていることを特
徴とする面状ファスナー雌材を開示されている。この面
状ファスナー雌材は、使い捨ておむつのようなディスポ
ーザル商品用に好適で、厚みが従来の面状ファスナー雌
材よりも薄くて柔軟性があって、特に赤ちゃんがすり傷
や切り傷を負う心配がなく、安価である。
【0005】しかしながら、最近は、さらに低コストの
面状ファスナー雌材およびその製造方法の出現が望まれ
ている。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題を解決しようとするものであって、簡単な工程で調
製することができる、低コストの面状ファスナー雌材お
よびその製造方法を提供することを目的としている。
【0007】
【発明の概要】本発明に係る面状ファスナー雌材は、熱
可塑性樹脂製不織布の片面に、面状ファスナー雄材と係
合可能なループを多数有するフィラメント加工糸が周期
的に固定されてなり、該固定されたフィラメント加工糸
が2以上の列をなし、該固定が、工業用ミシンで、前記
フィラメント加工糸を上糸とし下糸とともに、熱可塑性
樹脂製不織布に本縫いすることによりなされていること
を特徴としている。
【0008】本発明に係る面状ファスナー雌材の製造方
法は、2本以上のミシン針を一定間隔でセットした工業
用ミシンで、面状ファスナー雄材と係合可能なループを
多数有するフィラメント加工糸を上糸とし下糸ととも
に、熱可塑性樹脂製不織布に本縫いすることにより、該
熱可塑性樹脂製不織布の片面に前記フィラメント加工糸
を周期的に固定し、前記多数のループを保持させること
を特徴としている。
【0009】前記上糸として用いられるフィラメント加
工糸としては、50〜1000デニールのポリエステル
フィラメントからなるマルチフィラメント加工糸、また
は50〜1000デニールのポリアミドフィラメントか
らなるマルチフィラメント加工糸が好ましい。前記下糸
としては、50〜500デニールのポリエステルモノフ
ィラメントからなるマルチフィラメント、または50〜
500デニールのポリアミドモノフィラメントからなる
マルチフィラメントが通常用いられる。
【0010】前記熱可塑性樹脂製不織布の目付は、通常
10〜100g/m2 である。
【0011】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る面状ファスナ
ー雌材およびその製造方法について具体的に説明する。
本発明に係る面状ファスナー雌材は、熱可塑性樹脂製不
織布の片面に、面状ファスナー雄材と係合可能なループ
を多数有するフィラメント加工糸が周期的に固定されて
なり、この固定されたフィラメント加工糸は2以上の列
をなしている。
【0012】熱可塑性樹脂製不織布 本発明で用いられる熱可塑性樹脂製不織布としては、た
とえばポリエステル樹脂製不織布、ポリオレフィン樹脂
製不織布、ポリアミド樹脂製不織布などが挙げられる。
本発明で用いられる熱可塑性樹脂製不織布の目付は、不
織布の種類等にもよるが、通常、10〜100g/m
2 、好ましくは20〜70g/m2 である。
【0013】本発明で好ましく用いられる熱可塑性樹脂
製不織布としては、たとえばポリエチレンテレフタレー
ト(PET)(i)からなる繊維(1)からなり、目付
が20〜100g/m2 、好ましくは20〜70g/m
2 である不織布、高溶融性成分部および低溶融性成分部
からなる複合繊維であって、エチレン系重合体(i)か
らなる鞘部およびポリエチレンテレフタレート(PE
T)(ii)からなる芯部から構成される芯鞘型複合繊維
(2)からなり、目付が20〜100g/m2 、好まし
くは20〜70g/m2 である不織布、または該エチレ
ン系重合体(i)からなる高溶融性成分部および該ポリ
エチレンテレフタレート(ii)からなる低溶融性成分部
から構成されるサイドバイサイド型複合繊維(3)から
なり、目付が20〜100g/m2 、好ましくは20〜
70g/m2 である不織布が挙げられる。
【0014】さらに、プロピレン系重合体(i)からな
る繊維(4)からなり、目付が30〜100g/m2
ある不織布、高溶融性成分部および低溶融性成分部から
なる複合繊維であって、メルトフローレート(ASTM D 1
238,230℃、荷重2.16kg)が10〜40g/10分であ
るプロピレン系重合体(ii)からなる鞘部および該プロ
ピレン系重合体(ii)のメルトフローレートよりも小さ
いメルトフローレート(ASTM D 1238,230℃、荷重2.16
kg)を有し、該メルトフローレートが5〜20g/10
分であるプロピレン系重合体(iii) からなる芯部から
構成される芯鞘型複合繊維(5)からなり、目付が30
〜100g/m2 である不織布、該プロピレン系重合体
(ii)からなる高溶融性成分部および該プロピレン系重
合体(iii) からなる低溶融性成分部から構成されるサ
イドバイサイド型複合繊維(6)からなり、目付が30
〜100g/m2 である不織布、エチレン系重合体(i
i)からなる鞘部およびプロピレン系重合体(iv)から
なる芯部から構成される芯鞘型複合繊維(7)からな
り、目付が30〜100g/m2 である不織布、または
該エチレン系重合体(ii)からなる高溶融性成分部およ
び該プロピレン系重合体(iv)からなる低溶融性成分部
から構成されるサイドバイサイド型複合繊維(8)から
なり、目付が30〜100g/m2 である不織布などが
挙げられる。
【0015】本発明では、湿式不織布よりも乾式不織布
が好ましく、特にスパンボンド不織布が好ましい。上記
の「高溶融性」とは、同系列のモノマーからなる重合体
の樹脂にあっては、メルトフローレートが高いことを、
異系列のモノマーからなる重合体にあっては、融点の差
で15℃以上、好ましくは20℃以上、さらに好ましく
は25℃以上高いことを意味する。
【0016】また、熱可塑性樹脂製不織布を構成する繊
維の強度は、引張強さで、2〜12g/D、好ましくは
4〜7g/Dであることが望ましい。 [繊維(1)]上記繊維(1)を形成しているポリエチ
レンテレフタレート(PET)(i)は、通常、融点
(ASTM D 792)が255〜260℃で、密度(ASTM D 1
505)が通常1.38〜1.40g/cm3 の範囲にあ
る、通常の紡糸用のグレードのものを用いることができ
る。
【0017】さらに本発明では、必要に応じてポリエチ
レンテレフタレート(i)に、本発明の目的を損なわな
い範囲で、他の重合体、着色材、耐熱安定剤、核剤、ス
リップ剤などを配合することができる。上記のような繊
維(1)の太さは、0.5〜5.0d(デニール)であ
ることが望ましい。
【0018】[芯鞘型複合繊維(2)およびサイドバイ
サイド型複合繊維(3)]上記芯鞘型複合繊維(2)の
鞘部を形成するエチレン系重合体(i)としては、エチ
レンの単独重合体(製法は、低圧法、高圧法のいずれで
も良い)、またはエチレンと、プロピレン、1-ブテン、
1-ヘキセン、4-メチル-1- ペンテン、1-オクテンなどの
α- オレフィンとのランダム共重合体が挙げられる。
【0019】エチレン系重合体(i)は、密度(ASTM D
1505)が0.920〜0.970g/cm3 、好ましく
は0.940〜0.950g/cm3 の範囲にあること
が紡糸性の点から望ましく、メルトフローレート(MF
R;ASTM D 1238,190℃、荷重2.16kg)が20〜60g
/10分、好ましくは25〜35g/10分の範囲にあ
ることが紡糸性の点から望ましい。
【0020】また、この芯鞘型複合繊維(2)の芯部を
形成するポリエチレンテレフタレート(PET)(ii)
としては、上記ポリエチレンテレフタレート(i)を用
いることができる。この芯鞘型複合繊維(2)は、同芯
型でもよいし、偏芯型であってもよい。図1に、同芯の
芯鞘型複合繊維の模式断面図を示す。本発明では、図2
の(A)に示すような、芯部が繊維表面に露出していな
い偏芯の芯鞘型複合繊維を使用することができ、また図
2の(B)に示すような、芯部が繊維表面に部分的に露
出した偏芯の芯鞘型複合繊維も使用することができる。
なお、図中の符号1は、ポリエチレンテレフタレートか
らなる芯部を示し、符号2は、エチレン系重合体からな
る鞘部を示す。
【0021】上記サイドバイサイド型複合繊維(3)
は、上述したエチレン系重合体(i)からなる高溶融性
成分部とポリエチレンテレフタレート(ii)からなる低
溶融性成分部から構成されている。図3に、サイドバイ
サイド型複合繊維の模式断面図を示す。なお、図中の符
号3は、ポリエチレンテレフタレート部を示し、符号4
は、エチレン系重合体部を示す。
【0022】これらの複合繊維(2)、(3)における
ポリエチレンテレフタレート(ii)とエチレン系重合体
(i)との重量比(PET(ii)/エチレン系重合体
(i))は、5/95〜40/60、好ましくは10/
90〜25/75の範囲にあることが不織布の嵩高性な
どの点で望ましい。さらに本発明では、必要に応じてエ
チレン系重合体(i)および/またはポリエチレンテレ
フタレート(ii)に、本発明の目的を損なわない範囲
で、他の重合体、着色材、耐熱安定剤、核剤、スリップ
剤などを配合することができる。
【0023】上記のような複合繊維(2)および(3)
の太さは、0.5〜5.0d(デニール)であることが
望ましい。 [繊維(4)]上記繊維(4)を形成しているプロピレ
ン系重合体(i)としては、プロピレンの単独重合体、
またはプロピレンと、エチレン、1-ブテン、1-ヘキセ
ン、4-メチル-1- ペンテン、1-オクテンなどのα- オレ
フィンとのランダム共重合体が挙げられる。
【0024】これらのプロピレン・α- オレフィンラン
ダム共重合体は、α- オレフィン成分含量が0.5〜
5.0モル%の範囲内にあることが望ましい。プロピレ
ン系重合体(i)は、密度(ASTM D 1505)が0.905
〜0.920g/cm3 、好ましくは0.910〜0.
915g/cm3 の範囲にあることが強度の点から望ま
しく、メルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,230
℃、荷重2.16kg)が10〜40g/10分、好ましくは
20〜30g/10分の範囲にあることが紡糸性の点か
ら望ましい。
【0025】上記のような繊維(4)の太さは、2.0
〜8.0d(デニール)であることが望ましい。 [芯鞘型複合繊維(5)およびサイドバイサイド型複合
繊維(6)]上記芯鞘型複合繊維(5)の鞘部を形成す
るプロピレン系重合体(ii)としては、プロピレンの単
独重合体またはプロピレンと、エチレン、1-ブテン、1-
ヘキセン、4-メチル-1- ペンテン、1-オクテンなどのα
- オレフィンとのランダム共重合体が挙げられる。
【0026】これらのプロピレン・α- オレフィンラン
ダム共重合体は、α- オレフィン成分含量が0.5〜
5.0モル%の範囲内にあることが望ましい。プロピレ
ン系重合体(ii)は、密度(ASTM D 1505)が通常0.9
00〜0.915g/cm3 、好ましくは0.905〜
0.910g/cm3 の範囲にあることが強度の点から
望ましく、メルトフローレート(ASTM D 1238,230℃、
荷重2.16kg)が10〜40g/10分、好ましくは10
〜20g/10分の範囲にあることが紡糸性の点から望
ましい。
【0027】また、この芯鞘型複合繊維(5)の芯部を
形成するプロピレン系重合体(iii)としては、プロピ
レンの単独重合体またはプロピレンと、エチレン、1-ブ
テン、1-ヘキセン、4-メチル-1- ペンテン、1-オクテン
などのα- オレフィンとのランダム共重合体が挙げられ
る。これらのプロピレン・α- オレフィンランダム共重
合体も、α- オレフィン成分含量が0.5〜5.0モル
%の範囲内にあることが望ましい。
【0028】プロピレン系重合体(iii) は、密度(AS
TM D 1505)が通常0.900〜0.915g/cm3
好ましくは0.905〜0.910g/cm3 の範囲に
あることが強度の点から望ましく、メルトフローレート
(ASTM D 1238,230℃、荷重2.16kg)が5〜20g/1
0分、好ましくは7〜9g/10分の範囲にあることが
紡糸性の点から望ましい。この芯鞘型複合繊維(5)で
は、プロピレン系重合体(ii)のメルトフローレートよ
りも小さいメルトフローレートを有するプロピレン系重
合体(iii)が用いられる。
【0029】上記のサイドバイサイド型複合繊維(6)
は、上述したプロピレン系重合体(ii)からなる重合体
部とプロピレン系重合体(iii) からなる重合体部から
構成されている。これらの複合繊維(5)、(6)にお
けるプロピレン系重合体(iii) とプロピレン系重合体
(ii)との重量比((iii)/(ii))は、5/95〜4
9/51、好ましくは5/95〜25/75、さらに好
ましくは10/90〜20/80の範囲にあることが不
織布の嵩高性などの点で望ましい。
【0030】さらに本発明では、必要に応じてプロピレ
ン系重合体(ii)および/またはプロピレン系重合体
(iii) に、本発明の目的を損なわない範囲で、他の重
合体、着色材、耐熱安定剤、核剤、スリップ剤などを配
合することができる。上記のような複合繊維(5)およ
び(6)の太さは、2.0〜8.0d(デニール)であ
ることが望ましい。
【0031】[芯鞘型複合繊維(7)およびサイドバイ
サイド型複合繊維(8)]上記芯鞘型複合繊維(7)の
鞘部を形成するエチレン系重合体(ii)としては、エチ
レンの単独重合体(製法は、低圧法、高圧法のいずれで
も良い)、またはエチレンと、プロピレン、1-ブテン、
1-ヘキセン、4-メチル-1- ペンテン、1-オクテンなどの
α- オレフィンとのランダム共重合体が挙げられる。
【0032】エチレン系重合体(ii)は、密度(ASTM D
1505)が0.920〜0.970g/cm3 、好ましく
は0.940〜0.950g/cm3 の範囲にあり、か
つ、メルトフローレート(MFR;ASTM D 1238,190
℃、荷重2.16kg)が20〜60g/10分、好ましくは
25〜35g/10分の範囲にあることが紡糸性の点か
ら望ましい。
【0033】また、この複合繊維(7)の芯部を形成す
るプロピレン系重合体(iv)としては、プロピレンの単
独重合体、またはプロピレンと、エチレン、1-ブテン、
1-ヘキセン、4-メチル-1- ペンテン、1-オクテンなどの
α- オレフィンとのランダム共重合体が挙げられる。こ
れらのプロピレン・α- オレフィンランダム共重合体
は、α- オレフィン成分含量が0.5〜5.0モル%の
範囲内にあることが望ましい。
【0034】プロピレン系重合体(iv)は、密度(ASTM
D 1505)が0.900〜0.915g/cm3 、好まし
くは0.905〜0.910g/cm3 の範囲にあるこ
とが強度の点から望ましく、メルトフローレート(MF
R;ASTM D 1238,230℃、荷重2.16kg)が5〜20g/
10分、好ましくは7〜9g/10分の範囲にあること
が紡糸性の点から望ましい。
【0035】上記サイドバイサイド型複合繊維(8)
は、上述したエチレン系重合体(ii)からなる高溶融性
成分部とプロピレン系重合体(iv)からなる低溶融性成
分部から構成されている。これらの複合繊維(7)、
(8)におけるプロピレン系重合体(iv)とエチレン系
重合体(ii)との重量比(プロピレン系重合体(iv)/
エチレン系重合体(ii)は、5/95〜49/51、好
ましくは5/95〜25/75、さらに好ましくは10
/90〜20/80の範囲にあることが不織布の嵩高性
などの点で望ましい。
【0036】さらに本発明では、必要に応じてエチレン
系重合体(ii)および/またはプロピレン系重合体(i
v)に、本発明の目的を損なわない範囲で、他の重合
体、着色材、耐熱安定剤、核剤、スリップ剤などを配合
することができる。上記のような複合繊維(7)および
(8)の太さは、2.0〜8.0d(デニール)である
ことが望ましい。
【0037】なお、ポリアミド樹脂製不織布は、従来公
知のポリアミド樹脂繊維いわゆるナイロン繊維からな
る。このポリアミド(ナイロン)繊維の太さは、0.5
〜5.0d(デニール)であることが望ましい。熱可塑性樹脂製不織布の調製 本発明で好ましく用いられる熱可塑性樹脂製不織布は、
上記のような繊維(1)〜(8)、あるいはポリアミド
繊維から形成されている。
【0038】この熱可塑性樹脂製不織布は、従来公知の
不織布製造法、たとえば湿式法、乾式法、トウ開繊法、
フラッシュ紡糸法、スパンボンド法、メルトブローン法
などにより調製することができる。これら製造法の中で
は、乾式法、中でもスパンボンド法が好ましい。上記繊
維(1)〜(3)を用いて調製される熱可塑性樹脂製不
織布の目付は、不織布の腰、突き刺し強度、破れの面か
ら、20〜75g/m2 、好ましくは30〜50g/m
2 である。より具体的には、繊維(1)からなる熱可塑
性樹脂製不織布の好ましい目付は、30〜50g/m2
であり、芯鞘型複合繊維(2)からなる熱可塑性樹脂製
不織布の好ましい目付は、30〜60g/m2 であり、
サイドバイサイド型複合繊維(3)からなる熱可塑性樹
脂製不織布の好ましい目付は、30〜60g/m2 であ
る。
【0039】また、上記繊維(4)〜(8)を用いて調
製される熱可塑性樹脂不織布の目付は、不織布の腰、突
き刺し強度、破れ難さの面から、30〜100g/
2 、好ましくは50〜75g/m2 である。より具体
的には、繊維(4)からなる熱可塑性樹脂製不織布の好
ましい目付は、50〜75g/m2 であり、芯鞘型複合
繊維(5)からなる熱可塑性樹脂製不織布の好ましい目
付は、50〜75g/m2であり、サイドバイサイド型
複合繊維(6)からなる熱可塑性樹脂製不織布の好まし
い目付は、50〜75g/m2 であり、芯鞘型複合繊維
(7)からなる熱可塑性樹脂製不織布の好ましい目付
は、75〜100g/m2 であり、サイドバイサイド型
複合繊維(8)からなる熱可塑性樹脂製不織布の好まし
い目付は、75〜100g/m2 である。
【0040】ポリアミド(ナイロン)繊維からなる熱可
塑性樹脂製不織布の目付は、不織布の腰、突き刺し強
度、破れ難さの面から、好ましくは50〜75g/m2
である。目付が上記範囲内にある熱可塑性樹脂製不織布
を用いると、加工性が良好である。
【0041】本発明で用いられる熱可塑性樹脂製不織布
は、クラーク法(JIS L 1090 C法)による縦
方向と横方向の剛軟度の和が80mm以下である柔軟性
不織布が好ましい。本発明において、「縦方向」とは、
不織布の形成時にウェブの流れ方向に平行な方向であ
り、また、「横方向」とは、ウェブの流れの方向に垂直
な方向である。
【0042】また、本発明においては、熱可塑性樹脂製
不織布として、積層タイプの熱可塑性樹脂製不織布たと
えばスパンボンド不織布/メルトブローン不織布/スパ
ンボンド不織布の3層構造の不織布も用いることができ
る。フィラメント加工糸 本発明で用いられるフィラメント加工糸は、面状ファス
ナー雄材と係合可能なループを多数有しているマルチフ
ィラメント加工糸である。
【0043】この面状ファスナー雄材は、たとえば
(株)クラレよりベリクDTMの商品名で市販されている
面状ファスナー雄材のように、面状ファスナー雌材と係
合可能であれば、特に制限はない。このようなフィラメ
ント加工糸としては、具体的には、50〜1000d
(デニール)、好ましくは100〜850d、さらに好
ましくは150〜700dのポリエステルフィラメント
束を1〜10束、好ましくは2〜7束、さらに好ましく
は2〜5束集束させたマルチフィラメント加工糸、また
は50〜1000d、好ましくは100〜850d、さ
らに好ましくは150〜700dのポリアミドフィラメ
ント束を1〜10束、好ましくは2〜7束、さらに好ま
しくは2〜5束集束させたマルチフィラメント加工糸な
どが好ましく用いられる。
【0044】上記ポリエステルフィラメントを形成する
ポリエステル、具体的には、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)は、通常、融点(ASTM D 792)が
255〜260℃で、密度(ASTM D 1505)が
通常1.38〜1.40g/cm3 の範囲内にある。
たとえばポリエチレンテレフタレートマルチフィラメン
ト加工糸は、「タスラン糸」という商品名で市販されて
いる。
【0045】上記ポリアミドフィラメントを形成するポ
リアミドとしては、従来公知のポリアミド(ナイロン)
を用いることができ、具体的には、(1)炭素原子数4
〜12の有機ジカルボン酸と炭素原子数2〜13の有す
る有機ジアミンとの重縮合物、たとえばヘキサメチレン
ジアミンとアジピン酸との重縮合物であるポリヘキサメ
チレンアジパミド[6,6ナイロン]、ヘキサメチレン
ジアミンとアゼライン酸との重縮合物であるポリヘキサ
メチレンアゼラミド[6,9ナイロン]、ヘキサメチレ
ンジアミンとセバシン酸との重縮合物であるポリヘキサ
メチレンセバカミド[6,10ナイロン]、ヘキサメチ
レンジアミンとドデカンジオン酸との重縮合物であるポ
リヘキサメチレンドデカノアミド[6,12ナイロ
ン]、ビス-p- アミノシクロヘキシルメタンとドデカン
ジオン酸との重縮合物であるポリビス(4-アミノシクロ
ヘキシル)メタンドデカン、(2)ω- アミノ酸の重縮
合物、たとえばω- アミノウンデカン酸の重縮合物であ
るポリウンデカンアミド[11ナイロン]、(3)ラク
タムの開環重合物、たとえばε- アミノカプロラクタム
の開環重合物であるポリカプラミド[6ナイロン]、ε
- アミノラウロラクタムの開環重合物ポリラウリックラ
クタム[12ナイロン]などが挙げられる。中でも、ポ
リヘキサメチレンアジパミド(6,6ナイロン)、ポリ
ヘキサメチレンアゼラミド(6,9ナイロン)、ポリカ
プロラミド(6ナイロン)が好ましく用いられる。
【0046】本発明で用いられるフィラメント加工糸
は、微細なループを多数有している。このループは、フ
ィラメント加工糸を調製する際に、たとえば超高圧エア
ーを用い、乱気流を利用して形成される。下 糸 本発明で用いられる下糸としては、具体的には、50〜
500d(デニール)、好ましくは100〜300d、
さらに好ましくは150〜250dのポリエステルフィ
ラメントを10〜200本、好ましくは50〜150
本、さらに好ましくは75〜125本集束させたマルチ
フィラメント、または50〜500d、好ましくは10
0〜300d、さらに好ましくは150〜250dのポ
リアミドフィラメントを10〜200本、好ましくは5
0〜150本、さらに好ましくは75〜125本集束さ
せたマルチフィラメントなどが挙げられる。たとえば3
0dのポリエステルフィラメントを100本集束させた
マルチフィラメントが下糸として用いられる。
【0047】上記ポリエステルフィラメントを形成する
ポリエステル、具体的には、ポリエチレンテレフタレー
ト(PET)は、通常、融点(ASTM D 792)が
255〜260℃で、密度(ASTM D 1505)が
通常1.38〜1.40g/cm3 の範囲内にある。
また、上記ポリアミドフィラメントを形成するポリアミ
ドの具体例としては、上糸として用いられるフィラメン
ト加工糸の説明の中で列挙したポリアミド(ナイロン)
が挙げられる。
【0048】面状ファスナー雌材 本発明に係る面状ファスナー雌材は、熱可塑性樹脂製不
織布の片面に、面状ファスナー雄材と係合可能なループ
を多数有するフィラメント加工糸が周期的に固定されて
いる。この固定されたフィラメント加工糸(上糸)は2
以上の列をなし、フィラメント加工糸の多数のループが
熱可塑性樹脂製不織布の片面に安定して保持されてい
る。本発明に係る面状ファスナー雌材においては、フィ
ラメント加工糸が有する多数のループで面状ファスナー
雄材が係合するが、さらに、このフィラメント加工糸の
本体も雄材と係合することができるため、ファスナーと
して係合を確実に行なうことができる。
【0049】上記の固定は、たとえば図4に示すよう
に、工業用ミシンで、上記のようなループを多数有する
フィラメント加工糸を上糸5とし下糸6とともに、熱可
塑性樹脂製不織布7に本縫い(lock stitch)すること
によりなされる。ここに、上記の「本縫い」とは、上糸
が下糸を収めたボビンの周囲を回って、上糸と下糸との
絡み合いを構成する縫い方式を指す。
【0050】本発明においては、本縫いは周期的にすな
わち一定間隔で行なわれる。この一定間隔は、後述する
上糸のフィラメント加工糸の縫いピッチに相当する。ま
た、固定されたフィラメント加工糸は2以上の列をなし
ている。この隣接するフィラメント加工糸の列間距離
は、後述する上糸の縫い間隔(隣接するミシン針の間
隔) に相当する。
【0051】上記のように下糸6を用いて上糸5のフィ
ラメント加工糸を固定すると、いわゆる糸抜けおよびほ
つれを防止することができ、熱可塑性樹脂製不織布7の
片面に、上糸5(フィラメント加工糸)の多数の微細な
ループ(図示せず)を安定的に保持することができる。
上記上糸のフィラメント加工糸のループの高さは、約
1.5〜3.5mmで、面状ファスナー雄材のフックと
の係合に適している。本発明に係る面状ファスナー雌材
の厚さ(光学顕微鏡で測定)は、通常1000〜500
0μm、好ましくは2000〜3500μmである。
【0052】また、ループの穴は、通常は不織布の幅方
向に開いている。面状ファスナー雌材の製造方法 上記のような、本発明に係る面状ファスナー雌材は、2
本以上のミシン針を一定間隔でセットした工業用ミシン
で、面状ファスナー雄材と係合可能なループを多数有す
るフィラメント加工糸を上糸とし下糸とともに、熱可塑
性樹脂製不織布に本縫いすることにより製造することが
できる。
【0053】上記本縫いの条件としては、上糸のフィラ
メント加工糸の縫いピッチが1〜10mm、好ましくは
3〜5mmであり、上糸の縫い間隔(隣接するミシン針
の間隔)が2〜10mm、好ましくは3〜5mmであ
り、上糸の列数(一定間隔でセットされるミシン針の本
数)が3〜10、好ましくは5〜7であることが望まし
い。
【0054】このような本縫いにより、熱可塑性樹脂製
不織布の片面に前記フィラメント加工糸を周期的に固定
し、前記多数のループを安定的に保持させることがで
き、しかも、糸抜けおよびほつれがなく、高速生産が可
能で、安価な面状ファスナー雌材を提供することができ
る。工業用ミシンの本縫い速度は、たとえば縫いピッチ
が2mmのとき、3m/分とすることができ、また縫い
ピッチが4mmのとき、6m/分とすることができる。
【0055】
【発明の効果】本発明に係る面状ファスナー雌材は、上
糸のフィラメント加工糸自体がループを多数有している
ので、たとえば紙おむつのファスニングに用いた場合、
人肌がこすれたりせず、不織布表面にループが安定して
保持されているため、柔軟性があり、衛生上安全で、赤
ちゃんの肌が直接当たってもすり傷や切り傷の心配もな
い。また、本発明に係る面状ファスナー雌材は、紙おむ
つ1枚当たりの実使用開閉回数(2〜3回)にも耐えう
る係合力があり、低コストであるため、使い捨ておむつ
などのディスポーザル商品用に好適である。
【0056】本発明に係る面状ファスナー雌材の製造方
法によれば、簡単な工程、すなわち工業用ミシンによる
本縫いの工程を経るだけで、多数のループを有するフィ
ラメント加工糸を熱可塑性樹脂製不織布の片面に固定さ
せ、ループを安定的に保持することができるので、上記
の本発明に係る面状ファスナー雌材を低コストで提供す
ることができる。
【0057】
【実施例】以下、本発明を実施例により説明するが、本
発明は、これら実施例により何ら限定されるものではな
い。なお、実施例および比較例で得られた面状ファスナ
ー雌材の係合力は、下記の用法により、試験片を調製
し、JIS K 6854に従って、引張試験機を用い、
引張速度300mm/分、チャック間距離100mmの
条件で、180°剥離試験を行なって測定した。 <試験片の調製>まず、図5の(A)に示すように、厚
さ3.0mmのアクリル板8の片面に、住友スリーエム
(株)製の粘着テープ(商品名 スコッチ ブランド
テープ(Scotch Brand Tape)#465)(図示せず)
を介して面状ファスナー雌材9(サンプル)を固定す
る。一方、図5の(B)に示すように、厚さ約45μm
のポリエチレンテレフタレートフィルム10の片面に、
住友スリーエム(株)製の粘着テープ(商品名 スコッ
チ ブランド テープ(Scotch Brand Tape)#95
0)(図示せず)を介して面状ファスナー雄材11を固
定する。そして、固定した面状ファスナー雌材9と面状
ファスナー雄材11を重ね合わせ、その上をポリエチレ
ンテレフタレートフィルム10面から700gのローラ
ーを往復させて面状ファスナー雄材11のフックを面状
ファスナー雌材9のループに係合させ、これを試験片と
した。
【0058】また、実施例等で用いた不織布、上糸およ
び下糸は、次の通りである。 <不織布> 1)ポリプロピレン系複合繊維からなるポリプロピレン
系不織布(以下、「PE/PP複合繊維不織布」と称す
る) 不織布の製法:スパンボンド法 目付:75g/m2 PE/PP複合繊維:メルトフローレート(ASTM D 123
8,190℃、荷重2.16kg)が30g/10分であり、密度
(ASTM D 1505)が0.950g/cm3 であるエチレン
単独重合体(融点125℃)からなる鞘部と、メルトフ
ローレート(ASTM D 1238,230℃、荷重2.16kg)が65g
/10分であり、密度(ASTM D 1505)が0.910g/
cm3 であるプロピレン単独重合体(融点143℃)か
らなる芯部とから構成された偏芯の芯鞘型複合繊維。 2)ポリエチレンテレフタレート系複合繊維からなるポ
リエチレンテレフタレート系不織布(以下、「PE/P
ET複合繊維不織布」と称する) 不織布の製法:スパンボンド法 目付:50g/m2 PE/PET複合繊維:メルトフローレート(ASTM D 1
238,190℃、荷重2.16kg)が30g/10分であり、密
度(ASTM D 1505)が0.950g/cm3 であるエチレ
ン単独重合体(融点125℃)からなる鞘部と、密度
(ASTM D 1505)が1.38g/cm3 であるポリエチレ
ンテレフタレート(融点255℃)からなる芯部とから
構成された偏芯の芯鞘型複合繊維。 3)ポリプロピレン繊維からなるポリプロピレン系不織
布(1)(以下、「PP繊維不織布(1)」と称する) 不織布の製法:スパンボンド法 目付:60g/m2 PP繊維:メルトフローレート(ASTM D 1238,230℃、
荷重2.16kg)が16g/10分であり、密度(ASTM D 1
505)が0.910g/cm3 であるプロピレン単独重合
体(融点164℃)からなる繊維。 4)ポリプロピレン繊維からなるポリプロピレン系不織
布(2)(以下、「PP繊維不織布(2)」と称する) 不織布の製法:スパンボンド法 目付:50g/m2 PP繊維:メルトフローレート(ASTM D 1238,230℃、
荷重2.16kg)が16g/10分であり、密度(ASTM D 1
505)が0.910g/cm3 であるプロピレン単独重合
体(融点164℃)からなる繊維。 <上 糸> 1)商品名 タスラン糸 繊度670dのポリエチレンテレフタレートフィラメン
ト束を2束集束させたマルチフィラメント加工糸で、微
細なループを多数有する。 2)商品名 ウーリー糸 繊度150dの66ナイロンフィラメント束を2束集束
させたマルチフィラメント加工糸で、微細なループを多
数有する。 <下 糸> ポリエチレンテレフタレートマルチフィラメント;繊度
30dのポリエチレンテレフタレートフィラメントを1
00本集束させたマルチフィラメントで、ループを有し
ていない。
【0059】
【実施例1〜7】第1表に示した熱可塑性樹脂製不織布
に、第1表に示した上糸と下糸を用い、第1表に示す条
件で本縫いを行なって、上糸を周期的に固定し、熱可塑
性樹脂製不織布の片面に上糸の多数のループを保持さ
せ、面状ファスナー雌材を得た。上記のようにして得ら
れた面状ファスナー雌材について、その係合力を上記測
定法に従って測定した。
【0060】結果を第1表に示す。
【0061】
【表1】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、同芯の芯鞘型複合繊維の模式断面図で
ある。
【図2】図2の(A)および(B)は、偏芯の芯鞘型複
合繊維の模式断面図である。
【図3】図3は、サイドバイサイド型複合繊維の模式断
面図である。
【図4】図4は、上糸と下糸を用いて本縫いした熱可塑
性樹脂製不織布の模式断面図の一例である。
【図5】図5は、係合力の測定で用いられる試験片の調
製方法を説明するための図面であり、図5の(A)は、
面状ファスナー雌材がアクリル板の片面に固定されてい
る状態を示す斜視図であり、図5の(B)は、面状ファ
スナー雄材がポリエチレンテレフタレートフィルムの片
面に固定されている状態を示す平面図である。
【符号の説明】 1 ・・・・・ 芯部 2 ・・・・・ 鞘部 3 ・・・・・ ポリエチレンテレフタレート部 4 ・・・・・ エチレン系重合体部 5 ・・・・・ 上糸(フィラメント加工糸) 6 ・・・・・ 下糸 7 ・・・・・ 熱可塑性樹脂製不織布 8 ・・・・・ アクリル板 9 ・・・・・ 面状ファスナー雌材 10 ・・・ ポリエチレンテレフタレートフィルム 11 ・・・ 面状ファスナー雄材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 3B100 DA00 DB02 4L036 MA05 MA06 MA33 PA05 RA05 4L047 AA14 AA21 AA27 AB03 BA08 CA03 CA19 CC04 DA00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性樹脂製不織布の片面に、面状ファ
    スナー雄材と係合可能なループを多数有するフィラメン
    ト加工糸が周期的に固定されてなり、 該固定されたフィラメント加工糸が2以上の列をなし、
    該固定が、工業用ミシンで、前記フィラメント加工糸を
    上糸とし下糸とともに、熱可塑性樹脂製不織布に本縫い
    することによりなされていることを特徴とする面状ファ
    スナー雌材。
  2. 【請求項2】前記上糸として用いられるフィラメント加
    工糸が、50〜1000デニールのポリエステルフィラ
    メントからなるマルチフィラメント加工糸、または50
    〜1000デニールのポリアミドフィラメントからなる
    マルチフィラメント加工糸であることを特徴とする請求
    項1に記載の面状ファスナー雌材。
  3. 【請求項3】前記下糸が、50〜500デニールのポリ
    エステルモノフィラメントからなるマルチフィラメン
    ト、または50〜500デニールのポリアミドモノフィ
    ラメントからなるマルチフィラメントであることを特徴
    とする請求項1に記載の面状ファスナー雌材。
  4. 【請求項4】前記熱可塑性樹脂製不織布の目付が10〜
    100g/m2 であることを特徴とする請求項1に記
    載の面状ファスナー雌材。
  5. 【請求項5】2本以上のミシン針を一定間隔でセットし
    た工業用ミシンで、面状ファスナー雄材と係合可能なル
    ープを多数有するフィラメント加工糸を上糸とし下糸と
    ともに、熱可塑性樹脂製不織布に本縫いすることによ
    り、該熱可塑性樹脂製不織布の片面に前記フィラメント
    加工糸を周期的に固定し、前記多数のループを保持させ
    ることを特徴とする面状ファスナー雌材の製造方法。
  6. 【請求項6】前記上糸として用いられるフィラメント加
    工糸が、50〜1000デニールのポリエステルフィラ
    メントからなるマルチフィラメント加工糸、または50
    〜1000デニールのポリアミドフィラメントからなる
    マルチフィラメント加工糸であることを特徴とする請求
    項5に記載の面状ファスナー雌材の製造方法。
  7. 【請求項7】前記下糸が、50〜500デニールのポリ
    エステルモノフィラメントからなるマルチフィラメン
    ト、または50〜500デニールのポリアミドモノフィ
    ラメントからなるマルチフィラメントであることを特徴
    とする請求項5に記載の面状ファスナー雌材の製造方
    法。
  8. 【請求項8】前記熱可塑性樹脂製不織布の目付が10〜
    100g/m2 であることを特徴とする請求項5に記
    載の面状ファスナー雌材の製造方法。
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