JP2002027733A - 渦電流式減速装置の永久磁石固定装置 - Google Patents

渦電流式減速装置の永久磁石固定装置

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JP2002027733A
JP2002027733A JP2000202862A JP2000202862A JP2002027733A JP 2002027733 A JP2002027733 A JP 2002027733A JP 2000202862 A JP2000202862 A JP 2000202862A JP 2000202862 A JP2000202862 A JP 2000202862A JP 2002027733 A JP2002027733 A JP 2002027733A
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eddy current
holding
braking
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JP2000202862A
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Yasutaka Noguchi
泰隆 野口
Mitsuo Miyahara
光雄 宮原
Kenji Araki
健詞 荒木
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】押さえ金具の押さえ力を確保でき、しかも耐久
性に優れた永久磁石固定装置を提供する。 【解決手段】回転軸に連結されたロータと、前記ロータ
に対向し、隣接する磁石の極性を互いに逆向きにして所
定の間隔で永久磁石群を周設した強磁性体の支持リング
と、前記永久磁石群と同じ間隔で永久磁石群とロータと
の間に配置された強磁性体のスイッチ板群と、スイッチ
板群の間に介設された非磁性体の支持体とを備える渦電
流式減速装置において、特定条件を満たすようにして、
永久磁石の周方向両側端面に係合段部を設け、隣接する
永久磁石の間に前記永久磁石の係合段部に見合う係合段
部を設けた非磁性材の押さえ金具を嵌合して組合せ、更
に、押さえ金具の外表面から非磁性材のボルトを通して
前記支持リングに螺着して永久磁石を固定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、制動補助装置とし
てトラックやバスなどの大型自動車に使用される渦電流
式減速装置の永久磁石固定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、バスやトラックなどの大型自動車
には、主ブレーキであるフットブレーキや補助ブレーキ
である排気ブレーキの他に渦電流式減速装置が取り付け
られるようになってきた。
【0003】渦電流式減速装置は、長い降坂時などに安
定した減速を行い、フットブレーキの使用回数を減少さ
せて、ブレーキライニングの摩耗やフェード現象を防止
するとともに制動停止距離を短縮するために使用されて
いる。
【0004】上記渦電流式減速装置には、磁石として電
磁石を使用するものと永久磁石を使用するものがある
が、最近では、制動時に通電を必要としない永久磁石を
使用したものが多くなっている。
【0005】永久磁石を使用した渦電流式減速装置が、
例えば特開平1−234043号公報、特開平1−29
8948号公報や特開平4−12659号公報に開示さ
れている。
【0006】特開平1−234043号公報で提案され
た「渦電流式減速装置」は、隣接する磁石の極性が互い
に逆向きとなるようにして複数個の永久磁石を周設した
支持リングを、ロータの回転軸の軸線方向に永久磁石の
極面がロータに全面対向する位置から全面離脱する位置
まで進退自在に設けた構造を有する。この構造において
永久磁石をロータに対向させた状態が制動オンの状態で
あり、隣接する永久磁石間ごとに構成される磁気回路に
よりロータには渦電流が生じ、この渦電流と磁界の作用
により制動力が生じる。一方、永久磁石が全面離脱した
状態が制動オフの状態であり、永久磁石から生じる磁界
がロータに作用しないため制動力は生じない。このよう
に特開平1−234043号公報で提案された技術の場
合、永久磁石を保持した支持リングの軸線方向の進退に
より制動のオン/オフを切り替える構造を有している。
【0007】特開平1−298948号公報で提案され
た「渦電流式減速装置」は、回転軸に軸支した支持体
に、更に回動自在に軸支したヨーク用の支持リングに永
久磁石の複数を互いに極性を逆向きにして周設し、上記
永久磁石群の外周面に対向して互いに磁気的に絶縁した
強磁性体の複数のスイッチ板を上記支持体に周設し、回
転軸に固着したロータの円筒部の内周面を所定空隙を介
してスイッチ板に対向させ、上記支持リングを支持体に
対し所定角度回動自在に設けた構造を有する。この構造
において、永久磁石がスイッチ板と重なり合うように支
持リングを回動させた状態が制動オンの状態であり、隣
接する永久磁石間ごとに構成される磁気回路によりロー
タには渦電流が生じ制動力が生じる。一方、一つの永久
磁石が隣接するスイッチ板をまたいで両側のスイッチ板
に半分ずつ重なり合った状態が制動オフの状態であり、
支持リング、隣接する永久磁石及び一つのスイッチ板で
短絡的磁気回路が形成されて、永久磁石から生じる磁界
がロータに作用しないため制動力は生じない。このよう
に特開平1−298948号公報で提案された技術の場
合、永久磁石群を保持した支持リングを回動させて制動
のオン/オフを切り替える構造を有している。
【0008】特開平4−12659号公報で提案された
「渦電流式減速装置」は、所定間隔で極性を互いに逆向
きにした永久磁石群を周設した固定ステータと、固定ス
テータと同様の永久磁石群を固定ステータに隣接して設
けた回動自在な可動ステータとを回転軸に設けられたロ
ータに対向して備え、且つ、ロータと永久磁石群との間
に固定ステータの各磁石上方から可動ステータ上方へ延
出された強磁性体を非磁性体で保持した構造を有する。
この構造において、可動ステータを回動させて隣接する
固定ステータと可動ステータの永久磁石を同極にした状
態が制動オンの状態であり、周方向に隣接する永久磁石
間ごとに構成される磁気回路によりロータには渦電流が
生じ制動力が生じる。一方、隣接する固定ステータと可
動ステータの永久磁石を異極にした状態が制動オフの状
態であり、永久磁石とロータとの間に介在する強磁性体
により隣接する異極の永久磁石が磁気的に接続されて、
ロータ側への磁気漏れがなくなり、ロータに制動力は生
じない。このように特開平4−12659号公報で提案
された技術の場合、装置に使用する永久磁石の半分を保
持した可動ステータを回動させて制動のオン/オフを切
り替える構造を有している。
【0009】前記のような永久磁石を使用した渦電流式
減速装置における永久磁石の固定方法としては、従来、
接着剤又はくさび作用を有する固定金具の使用が一般的
であったが、制動オン時の温度上昇により接着剤の接着
力が低下したり、支持リングと永久磁石の熱膨張係数の
差により金具と永久磁石間に隙間が生じたりすることで
押さえ力が低下し、「渦電流式減速装置」自体の制動性
能が劣化する場合があった。
【0010】例えば、前記特開平1−234043号公
報で提案された「渦電流式減速装置」は、永久磁石を保
持した支持リングをロータの回転軸の軸線方向に進退さ
せる構造であり、したがって、制動オン/オフの切り替
え時に押さえ金具にはほとんど荷重が負荷されないが、
上記したように制動オン時の温度上昇により接着剤の接
着力が低下したり、支持リングと永久磁石の熱膨張係数
の差により金具と永久磁石間に隙間が生じたりすること
で押さえ力が低下し、これによって「渦電流式減速装
置」自体の制動性能が劣化する場合があった。
【0011】そこで、実開平3−74185号公報や特
開平8−336273号公報に前記問題を解決するため
の技術が開示されている。
【0012】実開平3−74185号で提案された「渦
電流式減速装置の永久磁石固定装置」は、永久磁石の両
側端面に係合段部が設けられ、一方、隣接する永久磁石
間に介在する非磁性材の押さえ金具には前記係合段部に
見合う係合段部が設けられ、それぞれの係合段部を組み
合わせて、押さえ金具と永久磁石間に熱膨張差を吸収す
るための隙間をもって非磁性材のボルトで固定する技術
である。
【0013】又、特開平8−336273号で開示され
た「渦電流式減速装置の永久磁石固定装置」は、永久磁
石の両側側面に永久磁石の横ずれを防止するための凹状
又は凸状の係合段部が設けられ、一方、隣接する永久磁
石間に介在する非磁性材の押さえ金具には、前記係合段
部に見合う凸状又は凹状の係合段部が設けられ、それぞ
れの係合段部を組み合わせて、非磁性材のボルトで固定
する技術である。
【0014】上記実開平3−74185号公報及び特開
平8−336273号公報で開示された「渦電流式減速
装置の永久磁石固定装置」は、永久磁石を各方向に完全
に固定しようとするもので、金具の押さえ力低下に基づ
く「渦電流式減速装置」自体の制動性能劣化の防止には
有効であるものの、制動オン/オフ切り替え時に押さえ
金具に負荷される荷重が大きい場合には、押さえ金具自
体が衝撃破壊や疲労破壊をきたし、これによって「渦電
流式減速装置」自体の制動性能が劣化することも考えら
れる。例えば、前記特開平1−298948号公報や特
開平4−12659号公報で提案された「渦電流式減速
装置」は、永久磁石を保持する支持リングを回動させて
制動オン/オフを切り替える構造であるため、制動オン
/オフ切り替え後に支持リングの回動が停止しても慣性
力により永久磁石は回動方向に移動し、その永久磁石を
受け止める押さえ金具には荷重が負荷される。更に、制
動オン/オフは車両の安全性確保のため瞬時に行う必要
があることから、制動オン/オフ切り替え時には永久磁
石を保持する支持リングを高速で回動させて制動オン/
オフの切り替えを行うため、押さえ金具には大きな衝撃
荷重が負荷される。したがって、前記実開平3−741
85号公報や特開平8−336273号公報の「渦電流
式減速装置の永久磁石固定装置」を適用することで、制
動オン時の温度上昇による接着剤の接着力低下や、支持
リングと永久磁石の熱膨張係数の差により金具と永久磁
石間に隙間が生じたりすることを防止できるとしても、
上記押さえ金具に対する荷重負荷のために前記の金具が
破壊して「渦電流式減速装置」自体の制動性能が劣化す
ることが考えられる。
【0015】すなわち、押さえ金具に前記荷重が負荷さ
れることで永久磁石を固定する力が不足し、押さえ金具
と永久磁石間に熱膨張差を吸収するために設けた隙間量
だけ制動オン/オフ切り替え時に永久磁石が回動方向に
移動して永久磁石を各方向に完全に固定することが難し
くなり、その結果、制動オン/オフ切り替えの度に永久
磁石が周方向に移動して押さえ金具には衝撃荷重が繰返
し加わり、長期間の使用でその金具が疲労破壊して「渦
電流式減速装置」自体の制動性能が劣化することが考え
られる。
【0016】なお、特開平4−12659号公報で提案
された「渦電流式減速装置」が、装置を構成する永久磁
石のうちの半分を保持する可動ステータだけを回動させ
る所謂「複列磁石式」タイプであるのに対して、特開平
1−298948号公報で提案された「渦電流式減速装
置」は、装置を構成する永久磁石のすべてを回動させる
所謂「単列磁石回転式」タイプである。このため、特開
平1−298948号公報で提案された「渦電流式減速
装置」の場合、特開平4−12659号公報で提案され
た「渦電流式減速装置」に比べて永久磁石と磁石を固定
する押さえ金具の数がそれぞれ半分で済むためコスト的
には有利であるものの、回動する永久磁石の質量が大き
いため押さえ金具に負荷される衝撃荷重は大きくなる。
したがって、上記金具の破壊という点では、特開平4−
12659号公報で提案された「渦電流式減速装置」に
比べて特開平1−298948号公報で提案された「渦
電流式減速装置」の方が早くなることも考えられる。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記現状に
鑑みなされたもので、その目的は、押さえ金具の押さえ
力を確保するとともに、永久磁石を保持する支持リング
を回動させて制動オン/オフを切り替える構造の「渦電
流式減速装置」、なかでもコスト的に有利な所謂「単列
磁石回転式」タイプの「渦電流式減速装置」に用いられ
る場合にも簡単には破壊することのない耐久性に優れた
永久磁石固定装置を提供することである。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、下記に
示す渦電流式減速装置の永久磁石固定装置にある。
【0019】すなわち、「回転軸に連結されたロータ
と、前記ロータに対向し、隣接する磁石の極性を互いに
逆向きにして所定の間隔で永久磁石群を周設した強磁性
体の支持リングと、前記永久磁石群と同じ間隔で永久磁
石群とロータとの間に配置された強磁性体のスイッチ板
群と、スイッチ板群の間に介設された非磁性体の支持体
とを備える渦電流式減速装置において、下記 (1)〜 (8)
式を満たすようにして、永久磁石の周方向両側端面に係
合段部を設け、隣接する永久磁石の間に前記永久磁石の
係合段部に見合う係合段部を設けた非磁性材の押さえ金
具を嵌合して組合せ、更に、押さえ金具の外表面から非
磁性材のボルトを通して前記支持リングに螺着して永久
磁石を固定する永久磁石固定装置。
【0020】60゜≦θ≦100゜・・・(1) 2S/|tanθ|≦0.04t・・・(2) S/b≦0.15・・・(3) 0.06t≦R<b・・・(4) 0.40≦a/W≦1.0・・・(5) 0.50≦A/W≦1.0・・・(6) b/B≧0.04・・・(7) t/T≧0.15・・・(8) ここで、図1、図3及び図4に示すように、θは押さえ
金具の外表面における周方向中央部を通る線と回転軸の
軸芯とを含む面が押さえ金具の係合段部底面となす角度
(゜)、Sは押さえ金具と永久磁石との隙間(mm)、
Rは押さえ金具の係合段部付け根部の隅角半径(m
m)、Wは回転軸の軸線方向における永久磁石の幅(m
m)、Aは回転軸の軸線方向における押さえ金具の幅
(mm)、aは回転軸の軸線方向における押さえ金具の
係合段部の幅(mm)、Bは円周方向における押さえ金
具の幅(mm)、bは円周方向における押さえ金具の係
合段部の幅(mm)、Tは押さえ金具の厚さ(mm)、
tは押さえ金具の係合段部付け根部の厚さ(mm)であ
る。
【0021】なお、図4に示すように、「押さえ金具の
外表面における周方向中央部を通る線と回転軸の軸芯と
を含む面」とは、押さえ金具の円周方向におけるB/2
位置を通り、且つ回転軸の軸芯を通る面を指す。又、押
さえ金具と永久磁石との隙間Sは、前記「押さえ金具の
外表面における周方向中央部を通る線と回転軸の軸芯と
を含む面」と直交する面における押さえ金具と永久磁石
との隙間を指し、図4に示すように上記回転軸の軸芯を
含む面と直交する面の位置に応じて種々変化するもので
ある。
【0022】本発明者らは、制動オン/オフ切り替え時
に永久磁石と押さえ金具の間に設ける隙間を永久磁石が
周方向に移動することを許容し、移動した場合において
も押さえ金具の押さえ力と耐久性とを確保するために種
々研究・検討を重ねた。その結果、前記したθ、S、
R、W、A、a、B、b、T及びtが特定の条件を満た
すことで上記目的の達成が可能であることを知見した。
【0023】本発明はこの知見に基づいて完成されたも
のである。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明について説明する。
【0025】図1に、本発明に係る渦電流式減速装置の
永久磁石固定装置の一例の斜視図を示す。又、図2に、
本発明に係る渦電流式減速装置の永久磁石固定装置の一
例の断面を示す。
【0026】本発明に係る渦電流式減速装置の永久磁石
固定装置は、隣接する永久磁石の間に介在する非磁性材
からなる押さえ金具と永久磁石とにそれぞれ設けた係合
段部を嵌合して組合せ、且つ、押さえ金具の外表面から
非磁性材のボルトを通して強磁性体からなる永久磁石群
支持リングに螺着し、そのときに生じる押さえ金具の押
さえ力で永久磁石を固定した構造となっている。この
際、制動オン時に装置の温度が上昇して支持リング及び
押さえ金具が膨張しても、押さえ金具が上方へ押し出さ
れることがなく押さえ力を確保するために、前記 (1)〜
(8)式を満足させる必要がある。なお、本発明に係る渦
電流式減速装置の永久磁石固定装置では、前記 (1)〜
(8)式を満足させて、装置使用における上限温度、例え
ば100℃に温度が上昇しても押さえ金具による押さえ
力が確保可能なように所定の隙間が設けられている。こ
のため、通常の状態で使用される上限温度未満の温度域
では、永久磁石端面と押さえ金具端面の間には隙間が存
在するものである。
【0027】以下、一例として図5に示す所謂「単列磁
石回転式」タイプの渦電流式減速装置に本発明に係る永
久磁石固定装置を適用した場合について説明する。
【0028】図5において、回転軸11に軸受12を介して
軸支した例えばアルミニウムからなる非磁性の支持体13
に、更に軸受16を介して強磁性体の支持リング 1を軸支
する。上記支持リング 1の外周面には、複数の永久磁石
2を極性が互いに逆向きとなるように等間隔で互いに離
して周設する。又、前記永久磁石 2の外周側には例えば
低炭素鋼を素材鋼とする強磁性体のスイッチ板15を永久
磁石 2と同じ間隔で非磁性体の支持体13に周設する。な
お、回転軸11に連結したロータ14は、外周に多数の冷却
フィン 14bを配設した円筒部 14aを有する構造である。
【0029】前記の永久磁石 2を周設した強磁性体の支
持リング 1は、永久磁石 2がスイッチ板15と対向する位
置から、1つの永久磁石 2が隣接するスイッチ板15をま
たいで半分ずつ重なり合う位置まで、永久磁石 2の配列
半ピッチ分だけ回動自在に設ける。この永久磁石 2がス
イッチ板15に対向する位置にあるときが制動オンの状態
であり、永久磁石 2からの磁界によりロータ14の円筒部
14aに渦電流が生じ、この渦電流と磁界の作用により制
動力が生じる。一方、永久磁石 2が隣接するスイッチ板
15をまたいで半分ずつ重なり合う位置にあるときが制動
オフの状態であり、隣接する永久磁石 2とこれらをまた
いだスイッチ板15で短絡的磁気回路が形成されるため、
ロータ14の円筒部 14aには制動力が生じない。
【0030】本発明に係る永久磁石固定装置を備えた渦
電流式減速装置において、永久磁石を保持する強磁性体
からなる支持リングを回動させて制動オン/オフを切り
替えると、切り替え時の衝撃によって永久磁石端面と押
さえ金具端面の隙間量だけ永久磁石が回動方向に移動
し、押さえ金具には衝撃荷重が負荷される。車両走行時
の制動オン/オフに伴う永久磁石の往復移動によって、
押さえ金具に上記衝撃荷重が繰り返し負荷された場合に
おいても、押さえ金具が破損しないように本発明の永久
磁石固定装置の押さえ金具の寸法及び永久磁石と押さえ
金具との隙間の寸法は以下に示すように規定する必要が
ある。
【0031】なお、図3、図4は上記寸法を規定するた
めの符号を説明する図で、図3は押さえ金具の平面図
を、図4は押さえ金具と永久磁石とにそれぞれ設けた係
合段部を嵌合して組合せた状態の断面図を示す。この図
3、図4におけるθが押さえ金具の外表面における周方
向中央部を通る線と回転軸の軸芯とを含む面が押さえ金
具の係合段部底面となす角度、Sが押さえ金具と永久磁
石との隙間、Rが押さえ金具の係合段部付け根部の隅角
半径、Aが回転軸の軸線方向における押さえ金具の幅、
aが回転軸の軸線方向における押さえ金具の係合段部の
幅、Bが円周方向における押さえ金具の幅、bが円周方
向における押さえ金具の係合段部の幅、Tが押さえ金具
の厚さ、tが押さえ金具の係合段部付け根部の厚さを指
すことは既に述べたとおりである。又、Wが回転軸の軸
線方向における永久磁石の幅を指すことは図1に示すと
おりである。
【0032】(1)60゜≦θ≦100゜ θが小さい場合、押さえ金具の係合段部の付け根部に応
力が集中しやすくなり、永久磁石を固定するための押さ
え力を非磁性材のボルトによって負荷した際、係合段部
の付け根部に高い応力が発生する。特に、θが60°よ
り小さい場合、制動オン/オフ切り替え時の衝撃で永久
磁石が回動方向に繰返し動くと、上記応力に加えて係合
段部付け根部に高い応力が繰り返し負荷されるために、
押さえ金具はその係合段部の付け根部から疲労破壊する
ことがある。
【0033】一方、θが大きい場合には、非磁性材のボ
ルトによって押さえ金具を支持リングに螺着した際に生
じる永久磁石固定のための押さえ力が円周方向に分散さ
れる割合が大きくなる。特に、θが100゜より大きい
場合、永久磁石を固定するのに十分な押さえ力が得られ
ず、このため制動オン/オフ切り替え時の衝撃を繰返し
受けると永久磁石が回転軸の軸線方向に動いてしまう。
【0034】したがって、角度θを60゜≦θ≦100
゜とした。なお、渦電流式減速装置の永久磁石固定装置
の製造時における加工精度や組立精度のバラツキを考慮
すれば、θは75゜≦θ≦95゜とすることが好まし
い。
【0035】(2)2S/|tanθ|≦ 0.04t 永久磁石は周方向の両端を押さえ金具で固定するため、
永久磁石と押さえ金具を隙間Sで固定すると、制動オン
/オフ切り替え時には周方向(回動方向)の両側に永久
磁石が2S移動する。したがって、2S/|tanθ|
は、永久磁石が周方向に2S移動したときに、永久磁石
が押さえ金具の係合段部を外周側に押し上げる量であ
る。この押し上げ量が押さえ金具付け根部の厚さtに対
して大きすぎると、押さえ金具の係合段部付け根部に繰
返し生じる応力が高くなり、特に、0.04tを超える
と長期間の使用で疲労破壊することがある。
【0036】したがって、2S/|tanθ|≦0.0
4tとした。押し上げ量である2S/|tanθ|の値
は小さければ小さい方がよく、0であれば極めてよい。
なお、加工精度や組立精度のバラツキを考慮すれば、2
S/|tanθ|≦0.035tとすることが好まし
い。
【0037】(3)S/b≦0.15 S/bの値が0.15を超えると永久磁石が移動する量
が大きくなるため、永久磁石と接する押さえ金具の係合
段部底面の摩耗量が大きくなり、長期間の使用で係合段
部の減厚により応力が高くなって押さえ金具の係合段部
から疲労破壊が生じたり、押さえ力の低下を招く。又、
S/bの値が大きくなると押さえ金具と永久磁石が係り
合う面積が小さくなり過ぎ、特に、0.15を上回ると
押さえ力が不足してしまう。したがって、S/b≦0.
15とした。S/bの値は、支持リング及び押さえ金具
の熱膨張量を吸収する隙間を確保したなかで、可能な限
り小さい方がよい。
【0038】なお、加工精度や組立精度のバラツキを考
慮すれば、S/b≦0.13とすることが好ましい。
【0039】(4)0.06t≦R<b 押さえ金具の係合段部付け根部の隅角半径Rが0.06
tより小さいと、押さえ金具の係合段部付け根部に集中
する応力が高くなるため、制動オン/オフ切り替え時の
繰返し荷重によって押さえ金具がその係合段部付け根部
から疲労破壊することがある。一方、押さえ金具の係合
段部付け根部の隅角半径Rが大きくなるほど疲労破壊し
難くなるのでその値は大きい方がよいが、Rが押さえ金
具の係合段部の幅b以上の押さえ金具の作製は不可能で
ある。したがって0.06t≦R<bとした。
【0040】なお、加工精度や組立精度のバラツキを考
慮すれば、Rの値の下限は0.085tとすることが好
ましい。
【0041】(5)0.40≦a/W≦1.0 回転軸の軸線方向における押さえ金具の係合段部の幅a
と回転軸の軸線方向における永久磁石の幅Wとの比であ
るa/Wの値が小さい場合、押さえ金具の係合段部が相
対的に小さくなってしまうので、永久磁石を固定するた
めの押さえ力を非磁性材のボルトによって負荷した際、
押さえ金具の係合段部に生じる応力が高くなる。特に、
a/Wの値が0.40より小さい場合、制動オン/オフ
の切り替えを繰り返し行うと、前記係合段部に生じる応
力に加えて、制動オン/オフの切り替えにおける永久磁
石の回動により生じる応力が付加され、押さえ金具の係
合段部が疲労破壊することがある。一方、a/Wの値が
1.0より大きい場合には、押さえ金具の係合段部が回
転軸の軸線方向の永久磁石の幅より大きくなって周囲の
装置の幅を大きくする必要があって装置全体の寸法が大
きくなり、そのため、車両搭載スペースが大きくなる
し、重量が増加するという問題も発生する。
【0042】したがって、a/Wの値に関して、0.4
0≦a/W≦1.0とした。なお、永久磁石固定装置の
製造時における加工精度や組立精度のバラツキを考慮す
れば、0.50≦a/W≦1.0とすることが好まし
い。
【0043】(6)0.50≦A/W≦1.0 回転軸の軸線方向における押さえ金具の幅Aと前記回転
軸の軸線方向における永久磁石の幅Wとの比であるA/
Wの値が小さい場合、永久磁石を固定するための押さえ
力を非磁性材のボルトによって負荷した際、押さえ金具
の係合段部付け根部に生じる応力が高くなる。特に、A
/Wの値が0.5より小さい場合、制動オン/オフの切
り替えにおける永久磁石の回動時に押さえ金具に加わる
荷重を受ける面積が小さくなって応力が高くなるので、
制動オン/オフの切り替えを繰返すと押さえ金具が疲労
破壊することがある。
【0044】一方、A/Wが1.0より大きい場合に
は、押さえ金具が回転軸の軸線方向の永久磁石の幅より
大きくなって周囲の装置の幅を大きくする必要があって
装置全体の寸法が大きくなり、そのため、車両搭載スペ
ースが大きくなるし、重量が増加するという問題も生じ
る。
【0045】したがって、A/Wの値に関して、0.5
0≦A/W≦1.0とした。なお、永久磁石固定装置の
製造時における加工精度や組立精度のバラツキを考慮す
れば、0.60≦A/W≦1.0とすることが好まし
い。
【0046】(7)b/B≧0.04 円周方向における押さえ金具の係合段部の幅bと円周方
向における押さえ金具の幅Bとの比であるb/Bの値が
0.04より小さいと、永久磁石に設けた係合段部と押
さえ金具の係合段部を嵌合して組み合わせる際、重なり
合う面積が小さくなって永久磁石を十分固定することが
できない。更に、制動オン/オフ切り替え時の衝撃で永
久磁石が回動方向に動くと、永久磁石が押さえ金具から
外れる可能性もある。
【0047】したがって、b/Bの値に関して、b/B
≧0.04とした。なお、渦電流式減速装置の永久磁石
固定装置の製造時における加工精度やび組立精度のバラ
ツキを考慮すれば、0.06≦b/B≦0.20とする
ことが好ましい。b/Bの上限値を0.20とするのが
好ましいのは、b/Bの値が大きいほど押さえ金具と永
久磁石とが重なり合う面積が大きくなって十分な固定が
可能になるものの、永久磁石の係合段部が大きくなるた
め永久磁石の体積が減少して制動力が低下することがあ
り、特に、b/Bが0.20を超えると制動力の低下が
大きくなる場合があるという理由による。
【0048】(8)t/T≧0.15 押さえ金具はその係合段部の幅tと厚さTとの比である
t/Tの値を0.15以上とする必要がある。
【0049】t/Tの値が0.15より小さいと、ロー
タの半径方向の係合段部の幅が小さいため、永久磁石を
固定するための押さえ力を非磁性材のボルトによって負
荷した際、押さえ金具の係合段部に生じる応力が高くな
る。この状態で制動オン/オフの切り替えを繰り返し行
うと、前記応力に加えて、永久磁石の回動により生じる
応力が押さえ金具に付加され、押さえ金具が係合段部で
疲労破壊することがある。
【0050】したがって、t/Tの値に関して、t/T
≧0.15とした。なお、渦電流式減速装置の永久磁石
固定装置の製造時における加工精度やび組立精度のバラ
ツキを考慮すれば、0.20≦t/T≦0.50とする
ことが好ましい。t/Tの上限値を0.50とするのが
好ましいのは、t/Tの値が大きいほど永久磁石の係合
段部の体積が減少して制動力が低下することがあり、特
に、t/Tが0.50を超えると制動力の低下が大きく
なる場合があるという理由による。
【0051】
【実施例】次に、図5に示す所謂「単列磁石回転式」タ
イプの渦電流式減速装置の場合に、各種寸法形状の永久
磁石固定装置を用いた試験体での実施例によって本発明
を詳しく説明する。
【0052】本実施例で用いた図5の渦電流式減速装置
の試験体は、回転軸11に軸受12を介して軸支したアルミ
ニウムからなる非磁性の支持体13に、更に軸受16を介し
て機械構造用炭素鋼(JIS G 4051に記載のS35C)の
鍛鋼品である強磁性体の支持リング 1が軸支されてい
る。上記支持リング 1の外周面には、複数の永久磁石 2
を極性が互いに逆向きとなるように等間隔で互いに離し
て周設されている。又、前記永久磁石 2の外周側には低
炭素鋼(JIS G 4051に記載のS10C)を素材鋼とする
強磁性体のスイッチ板15が永久磁石 2と同じ間隔で非磁
性体の支持体13に周設されている。更に、回転軸11に連
結されたロータ14は、外周に多数の冷却フィン 14bが配
設された円筒部 14aを有する。なお、この図5の渦電流
式減速装置の試験体は、大型トラック用の渦電流式減速
装置に係るもので、支持リング部の外径が300mm、
永久磁石の回転軸の軸線方向の幅が50mm、装置全周
に備えた永久磁石の個数が16個のものである。
【0053】前記の永久磁石 2を周設した強磁性体の支
持リング 1は、永久磁石 2がスイッチ板15と対向する位
置から、1つの永久磁石 2が隣接するスイッチ板15をま
たいで半分ずつ重なり合う位置まで、永久磁石 2の配列
半ピッチ分だけ回動自在に設けられている。この永久磁
石 2がスイッチ板15に対向する位置にあるときが制動オ
ンの状態で、永久磁石 2からの磁界によりロータ14の円
筒部 14aに渦電流が生じ、この渦電流と磁界の作用によ
り制動力が生じる。一方、永久磁石 2が隣接するスイッ
チ板15をまたいで半分ずつ重なり合う位置にあるときが
制動オフの状態で、隣接する永久磁石 2とこれらをまた
いだスイッチ板15で短絡的磁気回路が形成されるため、
ロータ14の円筒部 14aには制動力が生じない。
【0054】上記図5の渦電流式減速装置に適用した永
久磁石固定装置を図1、図2に示す。なお、図1は本発
明に係る渦電流式減速装置の永久磁石固定装置の斜視図
で、図2は、本発明に係る渦電流式減速装置の永久磁石
固定装置の断面図である。
【0055】永久磁石 2はネオジウム−鉄系の磁石で、
その周方向両側端面には係合段部2aが設けられている。
一方、隣接する2つの永久磁石 2の間の押さえ金具 3は
アルミニウム合金を素材とするもので、前記永久磁石 2
の係合段部2aに見合う係合段部3aが設けられており、こ
れらの係合段部2a、3aを嵌合して組み合わせ、オーステ
ナイト系ステンレス(JIS G 4303に記載のSUS30
4)製の取り付けボルト4を押さえ金具 3に設けたボル
ト孔3aと支持リング 1に設けたボルト穴1aに通して支持
リング 1に固定した。なおこの際、押さえ金具 3と支持
リング 1の間及び永久磁石 2の端面と押さえ金具 3の間
には隙間が形成されるようにした。表1に示す寸法の各
試験体について室温で制動オン/オフの切り替えを最高
200万回繰り返し、永久磁石固定装置の耐久試験を行
った。
【0056】なお、各試験体とも回転軸の軸線方向にお
ける永久磁石の幅Wは全て50mmである。
【0057】
【表1】 表2に、永久磁石固定装置の耐久試験結果を示す。な
お、制動オン/オフを200万回繰返しても押さえ金具
が破損しなかった場合に耐久性評価を○とし、200万
回未満の制動オン/オフ繰返しで押さえ金具が破損した
り永久磁石が外れたりした場合に耐久性評価を×とし
た。
【0058】
【表2】 試験番号1の場合、角度θが55゜と小さい。このた
め、788520回の制動オン/オフ繰返しで押さえ金
具がその係合段部付け根部から疲労破壊し、以降の制動
切り替えができなくなった。
【0059】試験番号2の場合、角度θが105゜と大
きい。このため、耐久試験中に永久磁石が回転軸の軸線
方向にずれ、1015410回の制動オン/オフ繰返し
以降は制動切り替えができなくなった。
【0060】試験番号3、4の場合、2S/|tanθ
|がそれぞれ0.134、0.123でいずれも0.0
4tとしての0.12より大きい。このため、それぞれ
512440回と356180回の制動オン/オフ繰返
しで押さえ金具がその係合段部付け根部から疲労破壊
し、以降の制動切り替えができなくなった。
【0061】試験番号5の場合、S/bの値が0.15
6で0.15を超える。このため、743220回の制
動オン/オフ繰返しで押さえ金具がその係合段部付け根
部から疲労破壊し、以降の制動切り替えができなくなっ
た。
【0062】試験番号6の場合、Rが0.20mmで
0.06tとしての0.318mmより小さい。このた
め、574200回の制動オン/オフ繰返しで押さえ金
具がその係合段部付け根部から疲労破壊し、以降の制動
切り替えができなくなった。
【0063】試験番号7の場合、A/Wが0.48で
0.50より小さい。このため、763220回の制動
オン/オフ繰返しで押さえ金具がその係合段部付け根部
から疲労破壊し、以降の制動切り替えができなくなっ
た。
【0064】試験番号8の場合、a/Wが0.36で
0.40より小さい。このため、287980回の制動
オン/オフ繰返しで押さえ金具がその係合段部付け根部
から疲労破壊し、以降の制動切り替えができなくなっ
た。
【0065】試験番号9の場合、b/Bが0.036で
0.04より小さい。このため、耐久試験中に永久磁石
が押さえ金具から外れて支持リングを回動させることが
できず、204060回の制動オン/オフ繰返し以降は
制動切り替えができなくなった。
【0066】試験番号10の場合、t/Tが0.143
で0.15より小さい。このため、698270回の制
動オン/オフ繰返しで押さえ金具がその係合段部付け根
部から疲労破壊し、以降の制動切り替えができなくなっ
た。
【0067】これに対し、本発明に係る試験番号11〜
20の場合には、いずれも制動オン/オフを200万回
繰返しても押さえ金具が破損せず、耐久性に優れている
ことが確認された。
【0068】なお、本実施例においては、押さえ金具の
外表面から1本のボルトを通して永久磁石を固定する場
合を示したが、複数のボルトを通して永久磁石を固定し
ても同様の効果が得られる。
【0069】
【発明の効果】本発明の渦電流式減速装置の永久磁石固
定装置は、押さえ金具の押さえ力を確保でき、しかも、
永久磁石を保持する支持リングを回動させて制動オン/
オフを切り替える構造の「渦電流式減速装置」に用いて
も簡単には破壊することがなく耐久性に優れる。したが
って、大型自動車の安全性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る渦電流式減速装置の永久磁石固定
装置の一例を示す斜視図である。
【図2】本発明に係る渦電流式減速装置の永久磁石固定
装置の一例を示す断面図である。
【図3】押さえ金具の一例における平面図である。
【図4】押さえ金具と永久磁石とにそれぞれ設けた係合
段部を嵌合して組合せた状態の一例における断面図であ
る。
【図5】本発明の永久磁石固定装置を備えた渦電流式減
速装置の側面図で、上半分を断面して示した図である.
【符号の説明】
1:支持リング 1a:ボルト穴 2:永久磁石 2a:係合段部 3:押さえ金具 3a:係合段部 3b:ボルト孔 4:取付けボルト 11:回転軸 12:軸受 13:支持体 14:ロータ 14a:円筒部 14b:冷却フィン 15:スイッチ板 16:軸受
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 健詞 大阪府大阪市此花区島屋5丁目1番109号 住友金属工業株式会社関西製造所製鋼品 事業所内 Fターム(参考) 5H649 AA03 BB02 GG09 GG13 GG16 HH08 HH16 JK03 PP02 PP08 PP13

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】回転軸に連結されたロータと、前記ロータ
    に対向し、隣接する磁石の極性を互いに逆向きにして所
    定の間隔で永久磁石群を周設した強磁性体の支持リング
    と、前記永久磁石群と同じ間隔で永久磁石群とロータと
    の間に配置された強磁性体のスイッチ板群と、スイッチ
    板群の間に介設された非磁性体の支持体とを備える渦電
    流式減速装置において、下記 (1)〜 (8)式を満たすよう
    にして、永久磁石の周方向両側端面に係合段部を設け、
    隣接する永久磁石の間に前記永久磁石の係合段部に見合
    う係合段部を設けた非磁性材の押さえ金具を嵌合して組
    合せ、更に、押さえ金具の外表面から非磁性材のボルト
    を通して前記支持リングに螺着して永久磁石を固定する
    永久磁石固定装置。 60゜≦θ≦100゜・・・(1) 2S/|tanθ|≦0.04t・・・(2) S/b≦0.15・・・(3) 0.06t≦R<b・・・(4) 0.40≦a/W≦1.0・・・(5) 0.50≦A/W≦1.0・・・(6) b/B≧0.04・・・(7) t/T≧0.15・・・(8) ここで、θは押さえ金具の外表面における周方向中央部
    を通る線と回転軸の軸芯とを含む面が押さえ金具の係合
    段部底面となす角度(゜)、Sは押さえ金具と永久磁石
    との隙間(mm)、Rは押さえ金具の係合段部付け根部
    の隅角半径(mm)、Wは回転軸の軸線方向における永
    久磁石の幅(mm)、Aは回転軸の軸線方向における押
    さえ金具の幅(mm)、aは回転軸の軸線方向における
    押さえ金具の係合段部の幅(mm)、Bは円周方向にお
    ける押さえ金具の幅(mm)、bは円周方向における押
    さえ金具の係合段部の幅(mm)、Tは押さえ金具の厚
    さ(mm)、tは押さえ金具の係合段部付け根部の厚さ
    (mm)である。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2128304A1 (en) 2002-02-05 2009-12-02 Canon Anelva Corporation Metal film production apparatus and method
CN104755916B (zh) * 2012-11-15 2016-12-28 株式会社神户制钢所 保护管劣化感测装置及该方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP2128304A1 (en) 2002-02-05 2009-12-02 Canon Anelva Corporation Metal film production apparatus and method
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