JP2002023505A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP2002023505A
JP2002023505A JP2000204835A JP2000204835A JP2002023505A JP 2002023505 A JP2002023505 A JP 2002023505A JP 2000204835 A JP2000204835 A JP 2000204835A JP 2000204835 A JP2000204835 A JP 2000204835A JP 2002023505 A JP2002023505 A JP 2002023505A
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liquid
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liquid developer
density
developing
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JP2000204835A
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English (en)
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Tsutomu Sasaki
努 佐々木
Osamu Sato
佐藤  修
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Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 第2タンク115からの液体現像剤の溢れ出
しを回避し得る補給制御を実施することができるプリン
タを提供する。 【解決手段】 上限液位を検知した場合(S14やS2
2でY)には、作動時間tが所定の2秒に達していなく
ても、現像剤ポンプやキャリアポンプを停止させるよう
な補給制御を実施させるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トナー等の現像物
質と、液体キャリアとを含有する液体現像剤を用いて潜
像を現像する複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像
形成装置に係り、詳しくは、剤収容部内の液体現像剤を
担持して潜像を現像する現像剤担持体と、現像に使用さ
れた後の液体現像剤をこの剤収容部に回収する回収手段
と、剤収容部内の液体現像剤の現像物質濃度に基づいて
剤収容部に濃度調整剤を補給する補給手段とを備える画
像形成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、現像工程を経た後の現像剤担持体
に残留した液体現像剤や、転写工程を経た後の潜像担持
体表面に残留した液体現像剤など、現像に使用された後
の液体現像剤(現像後の液体現像剤)を回収して、現像
前の液体現像剤が収容される剤収容部内に戻す画像形成
装置が知られている。
【0003】現像後の液体現像剤は、現像物質濃度を現
像前の状態から変化させていることが多く、剤収容部内
に戻されると、剤収容部に収容されている現像前の液体
現像剤の現像物質濃度を変化させてしまう。このため、
現像後の液体現像剤を剤収容部に戻す従来の画像形成装
置は、剤収容部内の液体現像剤の現像物質濃度を濃度検
知手段によって検知し、検知結果に基づいて液体キャリ
ア、現像物質、液体現像剤などの濃度調整剤を剤収容部
内に補給する補給制御を実施するように構成されている
ことが多い。この補給制御では、一般に、上記濃度検知
手段の検知結果に基づいて、補給ポンプ等の補給手段を
所定時間だけ作動させるような制御が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、かかる
補給制御を実施する従来の画像形成装置では、補給手段
の作動時間を所定時間まで到達させる前に、剤収容部内
の液体現像剤の液位が上限を超え、剤収容部内から液体
現像剤を溢れさせるという問題を生ずるおそれがあっ
た。従来剤収容部における上限液位を検知する上限液位
センサを備える画像形成装置もあったが、この上限液位
センサの検知結果に基づいて上限液位警報を発するだけ
であった。
【0005】本発明は、以上の問題に鑑みなされたもの
であり、その目的とするところは、剤収容部からの液体
現像剤の溢れ出しを回避し得る補給制御を実施すること
ができる画像形成装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、潜像を担持する潜像担持体と、
現像物質及び液体キャリアを含有する液体現像剤を収容
する剤収容部と、該剤収容部から供給される液体現像剤
を担持した後、該潜像担持体上の潜像に付着させて該潜
像を現像する現像剤担持体と、現像に使用された後の液
体現像剤を回収して該剤収容部に戻す回収手段と、該剤
収容部内の液体現像剤の現像物質濃度を検知する濃度検
知手段と、該剤収容部内に濃度調整剤を補給する補給手
段と、該濃度検知手段の検知結果に基づいて該補給手段
を所定時間だけ作動させるように制御する補給制御手段
と、該剤収容部内における液体現像剤の上限液位を検知
する上限液位検知手段とを備える画像形成装置におい
て、該上限液位検知手段によって該上限液位が検知され
た場合には、該補給手段の作動時間が該所定時間に達し
ていなくても、該補給手段を停止させるような補給制御
を実施させるように該補給制御手段を構成したことを特
徴とするものである。
【0007】この画像形成装置の補給制御において、上
限液位を検知した場合には、たとえ補給手段の作動時間
が目的の所定時間に達していなくても該補給手段を停止
させることで、剤収容部からの液体現像剤の溢れ出しを
回避することができる。
【0008】請求項2の発明は、請求項1の画像形成装
置において、液体キャリアと液体現像剤とを上記濃度調
整剤として補給させるように上記補給手段を構成し、且
つ、予め定められた目標濃度と、上記記憶手段に記憶さ
れている現像物質濃度の演算結果との比較結果に基づい
て、液体キャリアと液体現像剤の何れか一方が補給され
る上記補給制御を実施させるように、上記補給制御手段
を構成したことを特徴とするものである。
【0009】この画像形成装置においては、目標濃度
と、演算した現像物質濃度との比較結果に基づいて液体
キャリアと液体現像剤とのどちらを補給すべきかを決定
することで、剤収容部内の収容現像剤の現像物質濃度が
該目標濃度よりも薄くなっているか濃くなっているかに
かかわらず、該現像物質濃度を該目標濃度に近づけるよ
うに調整することができる。よって、剤収容部に戻す回
収現像剤の現像物質濃度が目標濃度よりも薄くなったり
濃くなったりしても、収容現像剤の現像物質濃度を適正
に調整することができる。
【0010】しかしながら、本発明者らは、この目標濃
度を、潜像の現像に望ましい液体現像剤の現像物質濃度
である標準濃度と同じ値に設定してしまうと、次のよう
な理由により、現像濃度不足が生じ易くなることを見出
した。即ち、例えば、補給用の液体現像剤として標準濃
度と同じ濃度のものを用いると、標準濃度よりも薄くな
った収容現像剤を標準濃度に限りなく近づけるために
は、該収容現像剤に対してその量の何倍もの液体現像剤
を補給しなければならない。剤収容部の収容量には限り
があるため、該剤収容部で収容現像剤が理論的に何回も
入れ替わるまで、収容現像剤の増減に応じて補給用の液
体現像剤の補給と停止とを長期間にわたって繰り返し行
うことになる。また、仮に標準濃度よりも濃い液体現像
剤を補給用に用いても、液状態の該液体現像剤の濃さに
は限界があり、通常は、収容現像剤を薄める場合よりも
濃くする場合の方が遥かに多量の補給を行わなければな
らず、濃度を標準濃度まで復帰させるのが難しい。よっ
て、目標濃度を標準濃度としている場合には、収容現像
剤を標準濃度よりも薄くしている時間の方が、濃くして
いる時間よりも遥かに長くなる。一方、補給がなされな
いときの収容現像剤は、これに戻される回収現像剤の濃
度変化により、濃くなる傾向になったり、薄くなる傾向
になったりする。濃くなる傾向にある収容現像剤は、標
準濃度(=目標濃度)よりも濃くなると、液体キャリア
の補給によって速やかに薄められる。これに対し、薄く
なる傾向にある収容現像剤は、標準濃度(=目標濃度)
よりも薄くなると、液体現像剤が補給されるものの、な
かなか濃くならずに現像濃度不足を引き起こしてしまう
のである。
【0011】そこで、請求項3の発明は、請求項2の画
像形成装置であって、上記目標濃度の液体現像剤による
現像濃度と、上記潜像の現像に望ましい現像物質濃度で
ある標準濃度の液体現像剤による現像濃度との差を視認
させない許容範囲内で、該目標濃度が該標準濃度よりも
高めに設定されていることを特徴とするものである。
【0012】この画像形成装置においては、目標濃度の
液体現像剤による現像濃度と、標準濃度の液体現像剤に
よる現像濃度との差を視認させない許容範囲内で、収容
現像剤の現像物質濃度を標準濃度よりも高めの目標濃度
に近づけるような補給制御を実施する。かかる補給制御
では、回収現像剤によって薄められる傾向にある収容現
像剤に対し、標準濃度よりも薄くなる前に液体現像剤を
補給してその濃度低下を抑えることができる。そして、
このことにより、目標濃度を標準濃度以下に設定する場
合よりも、現像濃度不足の発生を抑えることができる。
【0013】これまで説明した画像形成装置は、現像物
質濃度の演算結果と目標濃度との比較結果に基づいて、
液体キャリアや液体現像剤などの濃度調整剤を剤収容部
に補給する補給制御を実施するものであるが、この比較
結果だけに基づいて補給制御を実施すると次のような不
具合を生ずる可能性が残る。即ち、現像物質濃度の演算
結果と目標濃度とが同じであった場合には、収容現像剤
の収容量が適正量を下回っているにもかかわらず、液体
キャリアや液体現像剤の補給がなされずに、収容現像剤
の収容不足によって種々の不具合を生じてしまう可能性
が残る。
【0014】そこで、請求項4の発明は、請求項1、2
又は3の画像形成装置において、上記剤収容部内の液体
現像剤についての補給開始液位を検知する補給開始液位
検知手段を設け、該補給開始液位検知手段によって該該
補給開始液位が検知されたら、上記補給制御を開始させ
るように上記補給制御手段を構成したことを特徴とする
ものである。
【0015】この画像形成装置においては、補給開始液
位を検知したら補給制御を実施することで、剤収容部内
における収容現像剤の収容不足を回避することができ
る。
【0016】ところで、液体現像剤の現像物質濃度を検
知する濃度検知手段としては、所定の厚みの液体現像剤
に光照射して得られた透過光量に基づいて現像物質濃度
を検知するものが知られている。ところが、この種の濃
度検知手段では、100〜1000[mP・s]と比較的
高粘度で、トナー等の現像物質を5〜40[%]と比較的
高濃度に含有し、せん断力の付与に伴って徐々に低粘度
化し、且つ、放置に伴って徐々に高粘度化するというチ
キソトロピックな性質を帯びる液体現像剤の現像物質濃
度を検知することが困難になる。かかる液体現像剤で
は、現像物質濃度に対する透過光量の変動率が著しく大
きく、一定の厚みの液膜であると現像物質濃度が少し変
化しただけで透過光が得られたり得られなかったりする
からである。
【0017】そこで、請求項5の発明は、請求項1、
2、3又は4の画像形成装置において、上記濃度検知手
段として、上記剤収容部内の液体現像剤を用いて厚み勾
配のある液膜を形成する液膜形成手段と、該液膜に向け
て光を照射してその厚み方向に透過させる光照射手段
と、透過光を受光して受光量に応じた値の信号を出力す
る受光信号出力手段と、該液膜に対する光照射位置をそ
の厚み勾配方向に変更する照射位置変更手段とを有する
濃度信号出力手段と、所定時間内における該受光信号出
力手段からの出力値を積分処理し、積分結果に基づいて
該剤収容部内の液体現像剤の現像物質濃度を演算する上
記濃度演算手段とを備えるものを設けたことを特徴とす
るものである。
【0018】この画像形成装置においては、剤収容部内
の収容現像剤を用いて厚み勾配のある液膜を形成し、様
々な厚みの液膜に対する透過光量を受光信号出力手段で
受光する。受光信号出力手段は、液膜の厚みに応じて連
続的に変化する受光量に応じ、出力値を連続的に変化さ
せながら濃度演算手段に出力する。濃度演算手段は、こ
のように連続的に変化する出力値を積分処理し、積分結
果に基づいて収容現像剤の現像物質濃度を演算する。か
かる構成においては、かかる液体現像剤では、チキソト
ロピックな性質の液体現像剤でも、これに対する透過光
を確実に得て、その現像物質濃度を検知することができ
る。
【0019】請求項6の発明は、請求項1、2、3、4
又は5の画像形成装置であって、上記液体現像剤とし
て、現像物質が5〜40[%]の濃度で分散され、粘度が
100〜10000[mPa・s]に調整されたものを用
いることを特徴とするものである。
【0020】この画像形成装置においては、トナー等の
現像物質を5〜40[%]と比較的高濃度に含有する液体
現像剤を用いることで、現像物質をこれより低濃度に含
有する液体現像剤を用いる場合よりも、少ない液量で高
濃度の画像を形成することができる。また、キャリアと
現像物質との攪拌が極めて困難になるなどの理由によっ
て製造コストが嵩む10000[mPa・s]粘度を超え
る液体現像剤を用いる場合とは異なり、比較的低価格で
高濃度の画像を形成することができる。また、現像物質
の分散ムラを生じ易い100m[Pa・s]粘度を下回る
液体現像剤を用いる場合よりも、該分散ムラに起因する
画像濃度ムラを抑えることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明を画像形成装置であ
る電子写真方式のプリンタに適用した一実施形態につい
て説明する。まず、本実施形態に係るプリンタの基本的
な構成について説明する。図1は本実施形態に係るプリ
ンタの概略構成図である。図において、潜像担持体とし
ての感光体ドラム1の回りには、帯電ユニット2、現像
装置としての現像ユニット100、中間転写ドラム3、
感光体ドラム1をクリーニングするドラムクリーニング
ユニット4などが配設されている。また、中間転写ドラ
ム3の図中右側方には、これと接触して所定幅の転写ニ
ップを形成する転写ローラ5が配設されている。
【0022】上記感光体ドラム1は、図示しないモータ
等の駆動手段によってプリント時には一定速度で図中矢
印方向(時計回り)に回転駆動せしめられる。そして、
その回転に伴って周面が上記帯電ユニット2によって一
様に帯電せしめられた後、図示しない光書込みユニット
によって画像情報に基づいた書込み光LBが照射結像さ
れて静電潜像を担持する。この静電潜像は、上記現像ユ
ニット100によって現像されて液体現像剤による可視
像となった後、感光体ドラム1の回転に伴って上記中間
転写ドラム3との接触位置まで移動する。
【0023】上記中間転写ドラム3は、図示しない駆動
手段によって図中矢印方向(反時計回り)に感光体ドラ
ム1と同じ周速で回転せしめられており、上記可視像は
この中間転写ドラム3の周面に中間転写される。そし
て、中間転写ドラム3の回転に伴って上記転写ニップま
で移動する。
【0024】一方、図示しない給紙装置は、転写紙6を
この可視像と重ね合わせ得るようなタイミングで、上記
転写ニップに向けて送り出す。転写ニップで可視像と重
ね合わされた転写紙6は、中間転写ドラム3から可視像
が転写された後、転写ニップから図示しない定着装置へ
と送られる。そして、ここで加熱等によって可視像が定
着せしめられた後、プリンタ外部へと排出される。
【0025】上記中間転写ドラム3に転写されずに上記
感光体ドラム1上に残留した液体現像剤は、上記ドラム
クリーニングユニット4のクリーニングブレード4aに
よって機械的に掻き取り除去された後、スクリュー部材
4bによって回収パイプ8へと搬送され、この回収パイ
プ8内を自重によって落下して後述の第2タンクに至
る。
【0026】上記転写ニップを通過した中間転写ドラム
3表面は、転写紙6に転写されずに残留した液体現像剤
が図示しない中間転写ドラムクリーニングユニットによ
って除去された後、上記感光体ドラム1との接触位置ま
で再び移動する。
【0027】この接触位置を通過した感光体ドラム1表
面は、図示しない除電ランプとの対向位置まで移動して
残留電位が除去されることで、次のプリントに備えられ
る。
【0028】上記現像ユニット100は、現像部101
と、回収手段である回収部102と、剤調整部103
と、補給手段である補給部104とから主に構成されて
いる。
【0029】上記現像部101は、現像剤担持体として
の現像ローラ105、塗布ローラ106、規制ブレード
107、第1攪拌スクリュー108、第2攪拌スクリュ
ー109、第1タンク110などを備えている。この第
1タンク110内には現像物質であるトナーと液体キャ
リアとを含有する液体現像剤7が、100〜150[c
c]程度の量で収容されている。
【0030】この液体現像剤7は、粘度が100〜10
000[mPa・s]に調整され、且つトナー濃度が5〜
40[%]に調整されている。より具体的には、本実施形
態では、粘度=約300[mPa・s]、トナー濃度=1
5[%]のものを用いている。
【0031】上記第1タンク110内には、液体現像剤
7の上方に上記塗布ローラ106が配設されており、待
機状態では液体現像剤7の液面が塗布ローラ106に接
触しないようになっている。また、第1攪拌スクリュー
108、第2攪拌スクリュー109がそれぞれ平行に並
ぶように水平配設されている。
【0032】プリント動作が開始されると、これらスク
リューが図示しない駆動手段によってそれぞれ反対方向
に回転せしめられ、スクリュー上方の液体現像剤7がそ
の液面を盛り上げて上記塗布ローラ106に接触して供
給される。このようにして供給された液体現像剤は、図
示しない駆動手段によって図中反時計回りに回転せしめ
られる塗布ローラ106とともに上記規制ブレード10
7との対向位置を通過する際に、その層厚が規制されて
薄層化する。そして、その一部が塗布ローラ106と接
触しながら回転する上記現像ローラ105に毎分約30
[cc]の量で塗布された後、現像ローラ105とともに
感光体ドラム1との対向位置である現像位置まで移動し
て現像に寄与する。この現像位置で、感光体ドラム1上
の上記静電潜像に移動せずに、現像ローラ105上に残
った使用後の液体現像剤7は、現像ローラ105の回転
に伴って上記回収部102との対向位置まで移動して回
収される。
【0033】上記回収部102は、回収ローラ111、
回収ブレード112、回収スクリュー113、回収パイ
プ114を備えている。この回収ローラ111は、上記
現像位置を通過した後の現像ローラ105の表面に当接
しながら回転して、この表面に付着している使用済みの
液体現像剤7を回収する。このようにして回収された液
体現像剤7は、上記回収ブレード112によって回収ロ
ーラ112の表面から機械的に掻き取り除去された後、
上記回収スクリュー113によって上記回収パイプ11
4内に搬送される。そして、この回収パイプ114内を
自重によって落下して後述の第2タンクに至る。
【0034】上記剤調整部103は、剤収容部としての
第2タンク115、攪拌体としての2つの翼部材11
6、117、濃度信号出力手段118、搬送ポンプ12
0、搬送パイプ121などを備えている。第2タンク1
15も、内部に液体現像剤7を収容しており、その開口
部に上記タンク蓋119が取り付けられている。
【0035】上記濃度信号出力手段118は、図示しな
い制御手段である制御部とともに濃度検知手段を構成し
ている。
【0036】上記第2タンク115内において、上記翼
部材116、117は図示しない攪拌モータによって回
転駆動されることで、液体現像剤7を略水平方向に回転
せしめて攪拌する。液体現像剤7は、このようにして攪
拌されながら、上記濃度検知手段118と制御部とから
なる濃度検知手段によってそのトナー濃度が検知され
る。
【0037】上記搬送パイプ121は、その一端が第2
タンク115の底に接続され、もう一端が上記第1タン
クのドレインパイプ122に接続されている。この搬送
パイプ121の途中には、上記搬送ポンプ120が設け
られている。第2タンク115内の液体現像剤7はこの
搬送ポンプ120によって第1タンク115内に搬送・
供給される。搬送ポンプ120によって第1タンク11
5内に過剰量の液体現像剤7が供給された場合には、第
1タンク115内の液体現像剤7の液面上昇によって余
剰分の液体現像剤が図示しないオーバーフロー管の取り
付け位置に達し、このオーバーフロー管を通って第2タ
ンク115に戻る。
【0038】上記補給部104は、補給用の液体キャリ
アを収容するキャリアボトル123、補給用の液体現像
剤を収容する現像剤ボトル124、キャリアボトル12
3から上記第2タンクへと液体キャリアを搬送するため
のキャリアポンプ147、現像剤ボトル124から第2
タンクへと液体現像剤を搬送するための現像剤ポンプ1
46などを備え、図示しない補給制御手段である制御部
によって制御される。
【0039】上記現像剤ボトル124内の液体現像剤
は、そのトナー濃度が現像に望ましい15[%]に調整さ
れている。この濃度が、本プリンタにおける標準濃度と
なる。
【0040】上記制御部は、上記剤調整部103の濃度
信号出力手段118からの出力信号に基づいて、上記現
像剤ポンプ146やキャリアポンプ147の駆動を制御
して、第2タンク115内に適量の液体キャリアや液体
現像剤を補給させることで、第2タンク115内の液体
現像剤7のトナー濃度を調整する。このような制御によ
り、上記現像ローラ105から回収された液体現像剤
と、上記感光体ドラム1から回収された液体現像剤との
混合液のトナー濃度が、現像に使用される前の液体現像
剤7のトナー濃度と異なるような場合でも、第2タンク
115内に戻して再利用することができる。
【0041】図1において、現像ユニット100は、上
記現像部101、回収部102、剤調整部103、補給
部104のうち、現像部101と回収部102とが一つ
の現像カートリッジ(図中一点鎖線で囲まれた部分)と
して構成され、他の部分から分離可能となっている。こ
のため、故障や寿命到達の際のメンテナンスにおいて、
プリンタ本体から容易に取り外される。この現像カート
リッジの上記ドレインパイプ122は、カップリング1
36によって上記剤調整部103の搬送パイプ121と
接続されている。
【0042】かかる構成の現像カートリッジについて
は、次のような手順でプリンタ本体から取り外すことが
望ましい。即ち、まず、上記剤調整部103の搬送ポン
プ120を逆転駆動させて上記現像部101の第1タン
ク110内の液体現像剤7を、剤調整部103の第2タ
ンク115に戻す。そして、上記ドレインパイプ122
に設けられたドレインバルブ137を閉じてから、上記
カップリング136を操作して現像カートリッジ側のド
レインパイプ122と剤調整部103側の搬送パイプ1
21とを分離する。両パイプを分離する前に、ドレイン
バルブ137を閉じておくことで、第1タンク110や
ドレインパイプ122内に残留した液体現像剤7を漏ら
して無駄にするようなことがなくなる。なお、搬送パイ
プ121には搬送ポンプ120を設けているため、両パ
イプを分離した際に第2タンク115内の液体現像剤7
を分離部分から漏らすようなことはないが、このような
漏れを確実に回避すべく、カップリング121として、
バルブ機能付きのものを用いるとよい。
【0043】次に、実施形態に係るプリンタの特徴的な
構成について説明する。図2は、タンク蓋119が取り
外された状態の現像ユニット100を図1の矢印A方向
から示した平面図である。また、図3は、上記剤調整部
103の分解斜視図である。図3に示すように、タンク
蓋119には、134a、b、c、dという4つの円形
の開口と、矩形の開口134eとが設けられている。こ
れら円形の開口134a、b、c、dは、それぞれ上記
ドラムクリーニングユニット4の回収パイプ8、上記回
収部102の回収パイプ114、上記現像剤ボトル12
4からのパイプ、上記キャリアボトル123からのパイ
プを第2タンク115内に受け入れるためのものであ
る。各パイプは、その先端を第2タンク115内の液体
現像剤の液面よりも上側に位置させるように長さが調整
されており、感光体ドラム1からの回収現像液、現像1
05からの回収現像液、現像剤ボトル124からの補給
用の液体現像剤、あるいは、キャリアボトル123から
の補給用の液体キャリアを該先端部から該液面に落下さ
せる。このように各パイプがその先端を液体現像剤の液
面に接触させることなく、且つ該先端から該液面に液体
現像剤や液体キャリアを落下させるように配設されるこ
とにより、その内部に液体現像剤や液体キャリアを滞ら
せることなく該液面に落下させることができる。そし
て、このことにより、滞留トナーによるパイプの詰まり
を抑えることができる。
【0044】図3において、本プリンタは、チキソトロ
ピックな液体現像剤7を収容するタンク150に固定さ
れた濃度信号出力手段118と、CPU等で構成された
図示しない濃度演算手段である後述の濃度検知制御部と
から構成される濃度検知手段を備えている。更に、この
濃度信号出力手段118は、タンク蓋119の下面に突
設された支持板129と、タンク蓋119の上方に配設
された光学センサ132とを有している。また、上記支
持板129に回動可能に保持された円盤ユニットや、こ
れを回転させるための円盤モータ133も有している。
【0045】上記円盤ユニットは、2つの外円盤131
a、bと、これらの間に固定された中円盤130とから
構成されている。中円盤130は、2つの外円盤131
a、よりも小さい径で構成され、外円盤131a、bの
回転中心から偏心した位置でこれら外円盤と一体となっ
て回転する。また、その円周面には鏡面仕上げ加工が施
されている。円盤ユニットがその周面を液体現像剤7に
部分的に浸漬させた状態で回転すると、中円盤130と
2つの外円盤131a、bとの段差によってその円周方
向に形成される凹部に液体現像剤7が充填される。この
凹部は、中円盤130が2つの外円盤131a、bから
偏心した位置に配設されていることによって円周方向で
深さが異なってくる。2つの外円盤131a、bの周面
には、図示しない規制ブレードが当接しており、この規
制ブレードとの対向位置を通過した上記凹部内には、そ
の円周方向に厚み勾配のある液体現像剤7の液膜が形成
される。
【0046】上記光学センサ132は、図示しない発光
素子と受光素子とを備え、この発光素子からタンク蓋1
19の開口134eを通して上記液膜に光を照射する。
照射された光は、液膜を透過した後、上記凹部の底とな
っている中円盤130の鏡面で反射する。そして、液膜
を再び透過してから上記開口134e内を通り、光学セ
ンサ132の上記受光素子に受光される。この受光素子
は、受光量に応じた値の信号を濃度検知制御部に出力す
る。
【0047】上記液膜に対する透過光量はその現像物質
濃度に応じて異なってくる。但し、現像物質を高濃度に
含有するチキソトロピックな液体現像剤7では、現像物
質濃度に対する透過光量の変動率が著しく大きく、一定
の厚みの液膜であると現像物質濃度が少し変化しただけ
で透過光が得られたり得られなかったりする。そこで、
図示の濃度信号出力手段118は、上記凹部内でその円
周方向に厚み勾配のある液膜を形成して様々な厚みで光
透過させることで、円盤ユニットを一回転させるまで
に、透過光を確実に得るように構成されている。
【0048】上記受光素子はその出力値を円盤ユニット
の回転角度(液膜の厚み)に応じて連続的に変化させる
が、円盤ユニット一回転あたりにおけるこの出力値の積
分結果は受光素子の受光総量に相当し、液体現像剤7の
現像物質濃度と相関関係にある。そこで、濃度検知制御
部は、円盤ユニットが一回転する間に、このように連続
的に変化する上記出力値を積分し、積分結果に基づいて
液体現像剤7の現像物質濃度を演算する。
【0049】以上の構成の濃度検知手段によれば、一定
の厚みの上記液膜を形成しただけではこれに対する透過
光が得られたり得られなかったりするチキソトロピック
な液体現像剤でも、その現像物質濃度に応じた量の透過
光を得ることができる。よって、チキソトロピックな液
体現像剤でも、その現像物質濃度を検知することができ
る。
【0050】なお、図3の例では、濃度信号出力手段1
18に反射型の光学センサ132を設けているが、これ
に代えて、透過型の光学センサを設けてもよい。具体的
には、上記中円盤130をガラスや樹脂などの透明部材
で形成し、この内部に光学センサの受光素子あるいは発
光素子を設置するとともに、外部に内部の素子と対にな
る発光素子あるいは受光素子を設置する。そして、発光
素子から発した光に上記液膜を1度だけ透過させ、透過
光を受光素子に受光させるのである。
【0051】上記剤調整部103は上記濃度信号出力手
段118の他に、液位検知手段135を備えている。更
にこの液位検知手段135は、一対のガラスブロック1
25、126と、3つの発光素子128a、b、c(図
2参照)と、これら発光素子とそれぞれ対になる受光素
子127a、b、cとを有している。
【0052】一対のガラスブロック125、126は、
図2に示したように、互いに所定の間隙を介して対向
し、且つ、不透明な材料で構成された円筒状の上記第2
タンク115の側面を穿つように配設されている。一方
のガラスブロック126の外面には、3つの発光素子1
28a、b、cが、このガラスブロック126と、第2
タンク115内の空気とを通して、もう一方のガラスブ
ロック125に向けて光照射するように、それぞれ異な
った高さで装着されている。また、もう一方のガラスブ
ロック125の外面には、受光素子127a、b、c
が、発光素子128a、b、cから発せられた光を、こ
のガラスブロック125を通してそれぞれ個別に受光し
得るように装着されている。それぞれ対となる発光素子
128a、b、cと、受光素子127a、b、cとは、
第2タンク115内の液体現像剤7の下限液位(レベル
A)、標準液位(レベルB)、上限液位(レベルC)に
それぞれ対応する高さに装着されている。
【0053】発光素子128から受光素子127への光
路上に液体現像剤7が存在しない場合には、光がガラス
ブロック126と、第2タンク115内の空気と、ガラ
スブロック127とを良好に透過して受光素子127に
受光される。一方、光路上に液体現像剤7が存在する場
合には、光の一部又は全部が液体現像剤7によって遮断
されるため、受光素子127の受光量が大幅に減少す
る。受光素子127は、受光量に応じた値のアナログ信
号を、図示しない制御部に出力する。この制御部は、3
つの受光素子127a、b、cからそれぞれ個別に送ら
れてくるアナログ信号をデジタル信号に変換してレベル
A、レベルB、レベルCにおける受光量の多少を判定
し、判定結果に基づいて、第2タンク115内における
液体現像剤7の液位を判定する。なお、本プリンタで
は、液体キャリアや液体現像剤の第2タンク115への
補給開始が必要になる補給開始液位が、レベルAに設定
されている。
【0054】なお、発光素子128と受光素子127と
の組み合わせとしては、例えば光透過型の光電スイッチ
を用いることができる。この光電スイッチはLEDなど
の発光素子を備えた発光部39と、フォトダイオードな
どの受光素子を備えた受光部40とから構成され、遮光
時ONの信号を出力するようになっている。
【0055】また、第2タンク115の内壁面は、一対
のガラスブロック125、126の壁を含めて撥油処理
が施されており、内壁面に液体現像剤7が付着しないよ
うになっている。したがって、一対のガラスブロック1
25、126の壁面に付着・残留した液体現像剤7によ
って受光素子127の受光量に影響を及ぼすようなこと
は少なく、該壁面の残留現像剤による上記制御部の誤判
定を抑えることができる。
【0056】また、液位が下限液位(レベルA)を下回
ったり、上限液位(レベルC)を上回ったりすると、上
記円盤ユニットが液体現像剤7に浸からなくなったり、
部分的にではなくその全てが浸かったりして上記液膜が
形成されなくなるため、トナー濃度の検知が不可能にな
る。更に、上限液位(レベルC)を大きく上回ると、第
2タンク115から液体現像剤7が溢れ出してしまうこ
とになる。
【0057】図4は、本プリンタの電気回路の一部を示
すブロック図である。図において、制御手段である制御
部200は、濃度検知制御部200と、補給制御部20
2と、ハードディスクやRAM等で構成された記憶手段
203とを備えている。
【0058】上記濃度検知制御部201と補給制御部2
02とは、互いにデータ交信し得るように接続され、ま
た、これらには上記記憶手段203も接続されている。
【0059】上記濃度検知制御部201は、上記濃度信
号出力手段118の円盤モータ113や、上記光学セン
サ132などにも接続されており、これらの駆動を制御
したり、光学センサ132と交信したりするようになっ
ている。
【0060】上記補給制御部202は、上記搬送ポンプ
120、現像剤ポンプ146、キャリアポンプ147、
液位検知手段135、攪拌モータ(翼部材116、11
7用)148などにも接続されており、これらの駆動を
制御したり、液位検知手段135と交信したりするよう
になっている。
【0061】図5は、上記濃度検知制御部201の濃度
検知制御を示すフローチャートである。図において、濃
度検知制御部201は、所定の周期で濃度検知制御をス
タートさせ、まず、上記円盤モータ(133)の駆動を
開始して、上記濃度信号出力手段(118)の円盤ユニ
ットを回転させる(ステップ1:以下、ステップをSと
記す)。この回転により、円盤ユニットには、上記第2
タンク(115)内の液体現像剤からなる液膜が形成さ
れる。
【0062】次に、濃度検知制御部201は、上記光学
センサ(132)の受光素子から送られてくる連続的に
変化する出力値を、所定時間分だけ積分処理する(S
2)。この所定時間とは、円盤ユニットの一回転に要す
る時間であり、本実施形態のプリンタでは約7秒間にな
っている。
【0063】濃度検知制御部201は、積分処理を終え
ると、積分結果に基づいて第2タンク(115)内の液
体現像剤のトナー濃度を演算する(S3)。具体的に
は、例えば、各積分値とトナー濃度とを関連付けしたデ
ーターベースから、積分結果に対応するトナー濃度を特
定したり、積分値とトナー濃度との関係を示すアルゴリ
ズムに積分結果を代入してトナー濃度を演算したりする
のである。そして、上記記憶手段203に記憶されてい
るトナー濃度データを、演算結果の値に更新した後(S
4)、制御を継続すべきか否かについて判断する(S
5)。
【0064】ここで、現像動作中などであるが故に制御
を継続すべきであると判断した場合には(S5でY)、
制御フローを上記S2にループさせて、再び積分処理を
行う。また、制御を継続すべきでないと判断した場合に
は(S5でN)、円盤モータ133の駆動を停止してか
ら(S6)、制御を終了する。
【0065】このような濃度検知制御においては、制御
がスタートすると、上記S5で円盤モータ133の停止
が確認されるまで積分処理が繰り返し行われ、上記記憶
手段203に記憶されているトナー濃度データが繰り返
し更新される。なお、上記S2では約7秒間の処理時間
が費やされるが、この他は、殆ど瞬間的な演算処理であ
るため、1回あたりのトナー濃度演算時間(上記S2〜
S5までの処理時間)は7秒強となる。
【0066】図6は、上記補給制御部202の補給制御
を示すフローチャートである。この補給制御とは、上記
第2タンク115内の液体現像剤7の液位と、上記記憶
手段203に記憶されているトナー濃度データとに基づ
いて、第2タンク115内に液体キャリアか液体現像剤
の一方を補給して、液体現像剤7のトナー濃度を調整す
る制御である。
【0067】図6に示したこの補給制御の概要は次の通
りである。即ち、まず、上記第2タンク115内の液位
(以下、単に液位という)を判定し(S1)、液位が標
準液位(レベルB)を下回る場合に(S2でY)、液体
キャリアかあるいは液体現像剤を2秒間だけ第2タンク
115内に補給した後(S12〜S16又はS20〜S
24)、再び上記S1の制御に戻って液位を判定する。
また、液位が標準液位以上である場合には(S2で
N)、液体キャリアや液体現像剤を補給することなく制
御を終了する。よって、所定の周期で補給制御が開始さ
れ、「液位<標準液位」であると一旦判断されると、液
位が標準液位に上昇するまで液体キャリアかあるいは液
体現像剤が補給される。
【0068】なお、「液位=標準液位」である場合に
は、制御がS1、S2、S3、S4、S5という順で進
む。そして、このS5において、制御を継続すべきであ
るか否かが判断され、現像動作中などであるが故に継続
すべきであると判断された場合には(S5でY)、制御
がS1にループされる。また、継続すべきでないと判断
された場合には(S5でN)、一連の制御が終了する。
【0069】このような補給制御によって液位は、標準
液位と、これを少し下回ったレベル(レベルBが検知さ
れなくなる位置)との間で変動するため、何らかの異常
がない限り、標準液位付近に保たれる。しかしながら、
各ポンプや上記液位検知手段135の故障、濃度調整剤
切れなどにより、液位が下限液位(レベルA)を下回っ
たり、上限液位(レベルC)を上回ったりという液位異
常が発生するおそれがある。
【0070】そこで、上記補給制御部202は、このよ
うな液位異常の有無について確認し(S4、S6)、液
位異常である場合には(Y)、図示しない表示部に「水
位エラー」を表示させて制御を終了する(S7)。
【0071】また、濃度調整剤が無くなっていないか、
即ち、上記現像剤ボトル124やキャリアボトル123
が空になっていないかを確認し、空になっている場合に
は図示しない表示部に「現像剤ボトル空エラー」や「キ
ャリアボトル空エラー」を表示させて制御を終了する。
具体的には、液体現像剤や液体キャリアの補給について
は、上記現像剤ポンプ146やキャリアポンプ147
(以下、単にポンプともいう)を2秒間だけ作動させる
ことによって行っているが、この作動を何回繰り返して
も液位が上昇しない場合には、これらボトルが空になっ
ていることになる。そこで、上記補給制御部202は、
2秒間のポンプ作動の制御を終えると、制御フローを上
記S1にループさせて液位を判定し、液位が標準液位
(レベルB)に達していない場合には、更に、これらポ
ンプを2秒間作動させる制御を繰り返し行っている。こ
のような一連の制御工程の中で、ポンプを2秒間作動さ
せる毎に、現像剤ポンプ駆動回数C1やキャリアポンプ
駆動回数C2に1を加算しながら(S16、S24)、
それぞれについて10回に達しているか否かを判定し
(S10、S18)、達している場合(Y)にはボトル
空エラーを表示する(S11、S19)のである。な
お、液位が標準液位(レベルB)に達した場合には、現
像剤ポンプ駆動回数C1やキャリアポンプ駆動回数C2
をゼロにリセットしてから(S3)、制御を終了する。
【0072】液体現像剤を補給するのか、あるいは液体
キャリアを補給するのかの判断については、上記トナー
濃度データと、目標濃度とを上記記憶手段203から読
み込んだ後(S8)、両者を比較する(S9)ことによ
って行う。そして、「目標濃度>トナー濃度データ」で
ある場合には(S9でY)液体現像剤を補給し、「目標
濃度≦トナー濃度データ」である場合には(S9でN)
液体キャリアを補給する。
【0073】この補給制御において注目すべきところは
4点ある。まず第1点は、S12〜S16や、S20〜
S24のポンプ作動制御にある。これらポンプ作動制御
は、現像剤ポンプ146やキャリアポンプ(以下、これ
らをまとめて単にポンプという)を作動させるための制
御である。現像剤ポンプ146を作動させるときの例に
ついて説明すると、補給制御部202は、まず、現像剤
ポンプ146の作動を開始させるとともに、これについ
ての作動時間tのカウントを開始する(S12)。そし
て、液位を再び判定し(S13)、判定結果に基づい
て、液位について上限に達しているか否かを判断する
(S14)。ここで、上限に達していないと判断すると
(N)、次に、作動時間tについて2秒に達したか否か
を判断し(S15)、達していない場合には(N)制御
を上記S13にループさせて再び液位の判定を開始す
る。そして、以降、液位が上限に達しない限りは、作動
時間tが2秒に達するまでS13からS15までの制御
を繰り返し行い、2秒に達すると現像剤ポンプ146を
停止させる(S16)。一方、上記S14で液位を上限
に到達させていると判断すると(Y)、作動時間tにか
かわらず、現像剤ポンプを緊急停止させて(S17)、
制御を上記S1にループさせる。そして、S1からS
2、S3、S4(Y)の制御を経て、水位エラーを表示
する(S7)。S20〜S24までのキャリアポンプに
対する制御についても同様である。かかるポンプ作動制
御では、上限液位を検知した場合には、たとえ作動時間
tが目的の2秒に達していなくても、ポンプを緊急停止
させて第2タンク115からの液体現像剤7の溢れ出し
を回避することができる。
【0074】第2点は、上記S9における目標濃度とト
ナー濃度との比較結果に基づいて、液体キャリアと液体
現像剤とのどちらを補給すべきかを決定しているところ
にある。この決定により、第2タンク内の液体現像剤7
のトナー濃度が該目標濃度よりも薄くなっているか濃く
なっているかにかかわらず、トナー濃度を目標濃度に近
づけるように調整することができる。よって、第2タン
ク115に戻される回収現像剤のトナー濃度が目標濃度
よりも薄くなったり濃くなったりしても、第2タンク1
15内の液体現像剤7のトナー濃度を適正に調整するこ
とができる。
【0075】第3点は、上記S9における目標濃度とし
て18[%]という数値を用いるところにある。この数
値を用いると、トナー濃度が標準濃度の15(%)より
やや濃くなっても液体現像剤7を補給し、18[%]まで
濃くなった時点で、補給剤を液体現像剤7から液体キャ
リアに切り替えることになる。このような切り替えで
は、15[%]を少しでも超えた時点で補給剤を液体キ
ャリアに切り替えてしまう場合よりも、トナー濃度の著
しい低下を抑えて、トナー濃度不足に起因する画像濃度
不足を抑えることができる。なお、現像に望ましいトナ
ー濃度は、補給用(現像剤ボトル124内)の液体現像
剤と同等の15[%]であるが、本プリンタでは15±3
(12〜18)[%]の範囲内であれば、画像濃度を変動
させるようなことはない。また、補給用の液体現像剤と
して、15[%]よりも濃いトナー濃度のものを使用して
もよい。
【0076】第4点は、上記S2で液位について標準液
位を下回っていると判断したら、ポンプ作動制御を開始
するところにある。このようにしてポンプ作動制御を開
始すると、トナー濃度が目標濃度から大きく外れた時点
で初めてポンプ作動制御を開始する場合とは異なり、第
2タンク115内における液体現像剤7の収容不足を回
避することができる。
【0077】なお、上記S12〜S16やS20〜S2
4における制御ではポンプ作動のために2秒間の処理時
間が費やされるが、この他の制御は、殆ど瞬間的な演算
処理であるため、上記S1からS10を経てS16に至
るまで、あるいはS1からS18を経てS24までに至
るまでの処理時間は2秒強となる。一方、上述のよう
に、上記濃度検知制御においては、1回あたりのトナー
濃度演算時間は7秒強であり、この間はトナー濃度デー
タの更新がなされない。このため、補給制御部202に
よる補給制御において、補給が繰り返し行われる場合に
は、少なくとも3回は同じトナー濃度データが上記S8
で読み込まれて使用されることになる。
【0078】また、現像剤ポンプ駆動回数C1やキャリ
アポンプ駆動回数C2に基づいて上記現像剤ボトル12
4やキャリアボトル123の空状態を検知する例につい
て説明したが、それぞれのボトルに残量検知手段を設
け、これの検知結果に基づいてボトルの空状態を検知さ
せるようにしてもよい。
【0079】また、濃度演算手段である濃度検知制御部
201と、上記補給制御を実施する補給制御部202と
を個別に設けた例について説明したが、これらを一つの
CPU等によって構成し、上記濃度検知制御の制御フロ
ーと補給制御の制御フローとを並行して行わせるように
してもよい。
【0080】また、液位検知手段として、液体現像剤の
液位を光学的に検知し、検知結果に基づいてその液量を
判定する例について説明したが、該液位をフロートセン
サによって検知するなど、他の方法によって液量を判定
するものを用いてもよい。
【0081】図7(a)は、液位検知手段135の変形
例を示す斜視図である。この液位検知手段135は、2
本のガイド棒139、フロート部材140、支持ピン1
41、支持板142、4つの磁気センサ143、磁性体
144等から構成されている。支持ピン141は、2つ
のリング部141aを有し、図示しない上記タンク蓋の
下面に突設された2本のガイド棒139のそれぞれが、
これらリング部141aに挿入されるようになってい
る。
【0082】図示しない液体現像剤中で浮遊している上
記フロート140部材は、支持ピン141のこれらリン
グ部141aの間に保持されながら、液位の増減に伴っ
て上下移動する。この上下移動は2本のガイド棒139
によってガイドされ、液体現像剤の回転方向に流されな
いようになっている。フロート部材140の側面には、
図7(b)に示すように磁性体144が固定されてい
る。
【0083】図示しない上記タンク蓋には、2本のガイ
ド棒139の他に、上記支持板142がこれらガイド棒
139の間に位置するように突設され、フロート部材1
40に固定された磁性体144に対向するようになって
いる。この支持板142には、4つの上記磁気センサ1
43が上下方向に並ぶように固定されている。例えば5
[V]の電源が供給される各磁気センサ143は、S極又
はN極の磁力を検知すると、0[V]の検知信号を上記補
給制御部202に出力するように構成されている。液体
現像剤の液位の増減に伴ってフロート部材140が上下
移動すると、複数の磁気センサ143のうち、フロート
部材140の高さ位置にあるものが、このフロート部材
140に固定された上記磁性体144の磁力を検知す
る。
【0084】フロート部材140の材質としては、液体
現像剤の比重より軽いもので、ポリスチレン、ポリエチ
レン、ポリプロピレンなどの発泡材が考えられる。本変
形例では、0.02〜0.6[g/cm]の比重のポリ
スチレン(発泡スチロール)を用いた。また、フロート
部材140の形状については、なるべく表面積を小さく
しながら良好な浮遊性を発揮させるようにしたものを用
いることが望ましい。フロート部材140は、回転する
液体現像剤の流れを受ける側の平面積が大きくなるほ
ど、液体現像剤の回転力の影響を受けて振動が大きくな
ったり、液体現像剤に乱流を発生させたりするからであ
る。また、平面積が大きくなるほど、高粘度の液体現像
剤中における浮遊抵抗が大きくなり、浮遊応答性が悪く
なるからである。
【0085】各磁気センサ143からの上記検知信号
は、上記補給制御部202に出力される。補給制御部2
02は、検知信号を出力している磁気センサ143が少
なくとも1つあるか否かを判定し、「無い」場合には図
示しないディスプレイ等の表示部にエラーメッセージを
表示させる。また、「ある」場合には、次に、一番下又
は下から二番目(この位置が下限液位となる)の磁気セ
ンサ143から出力されているか否かを判定し、出力さ
れている場合には液位を下限液位以下であると判定す
る。
【0086】なお、本変形例では、磁気センサ143間
において検知デッドスペースを生じさせないような間隔
で各磁気センサ143を配設し、20[mm]の液位変動
幅を検知させるように液位検知手段135を構成してい
る。
【0087】図8(a)及び(b)は、液位検知手段1
35の他の変形例を示す斜視図である。この変形例で
は、図8(a)に示すように、支持ピン141の両端近
傍にそれぞれ球状のフロート部材140を固定し、且つ
支持ピン141の2つのリング部141a間に磁性体1
44のみを固定している。また、図8(b)に示すよう
に、4つの磁気センサ143を固定するための支持板と
して、上記濃度信号出力手段118の外円盤131a、
b等を支持するための支持板129を用いるようにして
いる。このような構成により、濃度信号出力手段118
と液位検知手段135とを第2タンク内にコンパクトに
配設することができる。また、フロート部材140を角
の無い球状にすることにより、液体現像剤から受ける水
流抵抗を低減して、該流れによるフロート部材140の
微妙な上下移動を軽減することができる。
【0088】次に、参考のため、補給制御が実施される
際や、回収現像剤が戻される際などの第2タンク内にお
ける液体現像剤の攪拌状態について説明する。図9は、
第2タンク115にタンク蓋119を装着した状態の剤
調整部103を示す斜視図である。なお、この図9で
は、図8(a)及び(b)の変形例の液位検知手段が設
けられた第2タンク115を示している。図9におい
て、第2タンク115は、その平断面が正円ではなく長
円になるように形成されている。ここで言う「長円」と
は、幾何学で言う楕円ではなく、正円の中心線で2分さ
れた半円と半円の間に正方形や長方形などの四角形が介
在するような陸上トラック状の形状である。
【0089】軸部材としての軸棒138は、第2タンク
117の底面に設けられた図示しない防水構造の軸受け
に回転自在に支持され、該底面の中心(重心)よりも図
中左側にずれた位置で回転する。この軸棒138の周面
には、可撓性の部材で構成された翼部材116と、これ
よりも図中下側に配設され且つ非可撓性の部材で構成さ
れた翼部材117とが固定されている。
【0090】可撓性の上記翼部材116は、どのような
回転位置にあっても第2タンク115の内周面に触れる
ようにその長さが調整されており、軸棒138の図中矢
印方向の回転に伴い、タンク内周面を舐めるように撓り
ながら同方向に回転する。この可撓性の翼部材116の
回転軌道上には、支持板129や外円盤131などの内
設部材が配設されている。可撓性の翼部材116は回転
に伴ってこれら内設部材に接触すると、図10に示すよ
うに、これを避けるように回転方向とは逆方向に更に撓
る。そして、撓った状態でこれら内設部材の表面を舐め
るようにして回転を続け、図11に示すように、内設部
材から離れ得る位置まで回転した後、図12に示すよう
に、再びタンク内周面を舐めるような回転を続ける。こ
のような翼部材116は、その回転軌道上に支持板12
9や外円盤131などの内設部材が設けられていても、
該回転軌道上に存在する液体現像剤7の全域を接触によ
って低粘度化せしめながら回転させることができる。か
かる構成においては、対流を発生させ難い高粘度のチキ
ソトロピックな液体現像剤7でも、翼部材116の高さ
位置において、良好に回転せしめて水平方向に攪拌する
ことができる。
【0091】一方、非可撓性の上記翼部材117は、図
9に示したように、軸棒138における翼部材116よ
りも下側の位置に設けられ、船舶スクリューのように、
軸棒138の軸線方向からねじれるような扇状の4枚の
羽部材で構成されている。この翼部材117の回転に伴
って液体現像剤7が回転すると、図中上側から下側に向
けて移動する液体現像剤7の軸流が発生する。軸流によ
って第2タンク115の底にぶつかった液体現像剤は、
この底で撥ね返って今度は下側から上側に向けて移動す
る。翼部材117は、翼部材116とは異なり、その高
さ位置において回転軌道が第2タンク平面の全域に及ば
ないようになっているが、回転軌道上で低粘度化せしめ
た液体現像剤7をこの跳ね返りによって、回転軌道の及
ばない領域に効率良く移動させることができる。このた
め、回転軌道上の液体現像剤7と、この回転軌道の及ば
ない領域の液体現像剤7との粘度差が起こり難く、この
粘度差に起因する攪拌効率の悪化が抑えられる。
【0092】上記軸流の方向については、図9に示した
ように、図中上側から下側に向かう方向が望ましい。こ
の方向の軸流では、図中下側から上側に向かう方向の軸
流よりも、液面の波立ちを抑えることができ、且つ、第
2タンク115の底での跳ね返りによって液体現像剤7
に強いせん断力を付与して、液体現像剤7をより効率的
に低粘度化せしめることができるからである。
【0093】本プリンタにおいては、非可撓性の翼部材
117の攪拌力が、可撓性の翼部材116の攪拌力より
も勝っているため、翼部材117の高さ位置における液
体現像剤7の方が早く低粘度化する。低粘度化した液体
現像剤7は、上述の跳ね返りによって翼部材116の高
さ位置まで上昇する。このため、翼部材117は、より
低粘度化せしめた液体現像剤7を軸流によって翼部材1
16の回転軌道上まで移動させて、翼部材116の横攪
拌を手助けすることになる。翼部材116の回転軌道上
の中心付近にある液体現像剤7は、翼部材117の回転
によって生ずる軸流によって図中下側に引っ張られ、翼
部材117の回転位置まで下降する。
【0094】第2タンク115内の液体現像剤7は、軸
棒138の回転方向に積極的に回転せしめられて水平方
向に十分に攪拌される。また、その回転中心付近が下方
移動する一方で、外側が上方移動するという上下移動に
よって縦方向にも十分に攪拌される。
【0095】支持板129や外円盤131などの内設部
材の高さ位置において、単に、液体現像剤7の全域を可
撓性の上記翼部材116によって接触せしめて回転させ
るだけであれば、第2タンク115の平面形状を長円形
にし、且つ翼部材116の回転中心をこの平面形状の中
心からずらすといった複雑な構成を設ける必要はない。
具体的には、図13に示すように、第2タンク115の
平面形状を正円形にし、この平面形状の中心位置で可撓
性の翼部材116を回転させるようにすれば足りる。し
かしながら、この構成では、図14に示すように、攪拌
力の強い非可撓性の翼部材117もこの中心位置で回転
させることになり、この翼部材117による液体現像剤
7の比較的高速な回転や軸流によって液面が大きく波立
ってしまう。そして、このような大きな波立ちにより、
図3、図7、図8の何れの液位検知手段135を用いる
場合でも、これの液位検知結果と、静止状態の実際の液
位とに大きな誤差が生じてしまう。特に、図7や図8に
示したように、液位検知手段135にフロート部材14
0を用いている場合には、軸棒138付近に生ずる渦に
フロート部材140が吸い込まれて上下に激しく揺さぶ
られるため、安定した液位を検知させることが不可能で
あった。
【0096】そこで、本実施形態のプリンタでは、軸棒
138を第2タンク115の中心(重心)からずれた位
置に設け、翼部材116、117を該中心からずれた位
置を軸にして回転させるようにしている。かかる構成で
は、翼部材117の回転に伴い、第2タンク115内で
これの中心よりも軸棒138側に位置する液体現像剤が
積極的に回転せしめられてその液面を波立たせる。一
方、第2タンク115の中心よりも軸棒138とは反対
側に位置する液体現像剤は、翼部材117によって接触
的に回転せしめられる液体現像剤の対流や、あるいは翼
部材117よりも攪拌力の弱い翼部材116の回転によ
り、比較的ゆっくりと回転せしめられるため、液面の波
立ちが抑えられる。液位検知手段135は、このように
波立ちが抑えられる位置で液位を検知するので、波立ち
による液位の検知誤差を低減することができる。
【0097】第2タンク115の底には、図15に示す
ように、翼部材117の回転に伴って生ずる軸流によっ
てこの底にぶつかった後、タンク中心側へと底面に沿っ
て広がる液体現像剤7を上方に導くテーパー145を設
けることが望ましい。かかる構成では、第2タンク11
5内において、タンク中心よりも軸棒138側で上側か
ら下側に向かう液体現像剤7の流れを生じせしめるとと
もに、軸棒138とは反対側で下側から上側に向かう液
体現像剤7の流れを積極的に生じせしめる。このような
流れにより、液体現像剤7の上下方向の攪拌をより確実
に行うことができる。
【0098】本プリンタでは、テーパー145によって
第2タンクの底から上方へと導いた液体現像剤7のトナ
ー濃度を、上記濃度信号出力手段118と制御部とから
なる濃度検知手段に検知させるようにしている。また、
図16に示すように、濃度調整剤(補給用の液体キャリ
ア又は液体現像剤)、及び、回収現像剤(感光体ドラム
や現像ローラから回収)を、タンク中心よりも軸棒13
8側の液面に落下させるようにしている。より具体的に
は、濃度調整剤や回収現像剤を翼部材117の回転軌道
の上側に落下させるようにしている。かかる構成におい
ては、濃度調整剤や回収現像剤が、タンク中心よりも軸
棒138側で翼部材117によって積極的に回転せしめ
られる液体現像剤の液面に供給される。そして、翼部材
117の回転に伴って生ずる軸流に巻き込まれて液面か
ら第2タンク115の底へと移動せしめられ、水平方向
の攪拌と上下方向の攪拌とが十分に施される。更に、第
2タンク115の底において、底面に沿って軸棒138
側から反対側へと広がりながら、上記テーパー145に
よって上方へと導かれる。そして、今度は反対側の液体
現像剤7中で、上方移動や翼部材136の回転に伴って
更に水平方向の攪拌と上下方向の攪拌とが助長される。
かかる構成において、上記は、このようにして濃度調整
剤や回収現像剤の水平方向の攪拌や上下方向の攪拌が十
分に施された液体現像剤7のトナー濃度を検知すること
になる。
【0099】なお、第1タンク110内や第2タンク1
15内の液体現像剤中には金属粉が蓄積してくることが
ある。この金属粉は、例えば、互いに金属で構成された
ローラとブレード(回収ローラ111、回収ブレード1
12、塗布ローラ106、規制ブレード107など)の
摩擦によって発生したり、図示しないギアの噛み合わせ
によって発生して第2タンク内に落下したりしたもので
ある。金属粉を含んだ液体現像剤は、上記現像位置や転
写ニップで現像バイアスや転写バイアスをリークさせて
現像性能や転写性能を損ねるおそれがある。また、上記
現像位置で現像ローラ105から感光体ドラム1への放
電を発生させ、この放電によって感光体の表面を損傷さ
せるおそれがある。更に、上記円盤ユニットの各円盤を
傷付けたり、液膜の光透過率を変化させたりするおそれ
もある。これらが起こると、当然ながら画像品質を低下
させてしまう。そこで、金属粉が液体現像剤中に蓄積す
るような場合には、第1タンク110、第2タンク11
5、あるいは液体現像剤を搬送するパイプ内などに磁石
を取り外し可能に配設しておくことが望ましい。配設し
た磁石に金属粉を磁着させて液体現像剤から除去するこ
とができるからである。
【0100】また、塗布ローラ106から現像ローラ1
05への現像剤塗布位置と、上記現像位置との間で、現
像ローラ105と所定の間隙を介して対向させるように
磁石を配設してもよい。更に望ましくは、この磁石とし
て、回転駆動せしめられる磁気ローラを現像ローラ10
5と10〜200[μm]の間隙を介して配設し、金属粉
を掻き取るための掻き取りブレードをこの磁気ローラに
当接配設することが望ましい。かかる構成では、現像に
使用する直前の液体現像剤に含まれる金属粉を磁気ロー
ラに磁着させて液体現像剤から除去し、更に、磁気ロー
ラに磁着した金属粉を掻き取りブレードで掻き取って回
収することができる。
【0101】また、本実施形態では、単色画像を形成す
るプリンタについて説明したが、イエロー、マゼンタ、
シアン、ブラックの液体現像剤を用いる各色毎の現像装
置を感光体ドラム等の潜像担持体の周囲に配設し、潜像
担持体上で現像した各色の可視像を中間転写ドラム等の
中間転写体に重ね合わせて転写してフルカラー画像を形
成する画像形成装置などについても本発明の適用が可能
である。また、各色毎の現像装置に加えて、各色毎の専
用の潜像担持体を設け、中間転写体を介さずに転写紙等
の記録部材に各色の可視像を重ね合わせて転写するよう
にしたフルカラー画像形成装置などについても本発明の
適用が可能である。また、感光体ドラムを設けたプリン
タについて説明したが、イオノグラフ法など、画像支持
体上に静電潜像を書き込むようにした画像形成装置につ
いても本発明の適用が可能である。
【0102】
【発明の効果】請求項1、2、3、4、5又は6の発明
によれば、剤収容部からの液体現像剤の溢れ出しを回避
し得る補給制御を実施することができるという優れた効
果がある。
【0103】特に、請求項2又は3の発明によれば、回
収現像剤の現像物質濃度が目標濃度よりも薄くなったり
濃くなったりしても、収容現像剤の現像物質濃度を適正
に調整することができるという優れた効果がある。
【0104】また特に、請求項3の発明によれば、目標
濃度を標準濃度以下に設定する場合よりも、現像濃度不
足の発生を抑えることができるという優れた効果があ
る。
【0105】また特に、請求項4の発明によれば、剤収
容部内における収容現像剤の収容不足を回避することが
できるという優れた効果がある。
【0106】また特に、請求項5の発明によれば、液体
現像剤として、現像物質を高濃度に含有するチキソトロ
ピックなものを用いる場合でも、その現像物質濃度を検
知することができるという優れた効果がある。
【0107】また特に、請求項6の発明によれば、現像
物質を5〜40[%]と比較的高濃度に含有する液体現像
剤を用いることで、現像物質をこれより低濃度に含有す
る液体現像剤を用いる場合よりも少ない液量で高濃度の
画像を形成することができるという優れた効果がある。
また、製造コストが嵩む10000[mPa・s]粘度を
超える液体現像剤を用いる場合とは異なり、比較的低価
格で高濃度の画像を形成することができるという優れた
効果がある。また、現像物質の分散ムラを生じ易い10
0m[Pa・s]粘度を下回る液体現像剤を用いる場合よ
りも、該分散ムラに起因する画像濃度ムラを抑えること
ができるという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態に係るプリンタの概略構成図。
【図2】同プリンタの現像ユニットを示す平面図。
【図3】同現像ユニットの剤調整部の分解斜視図。
【図4】同プリンタの電気回路の一部を示すブロック
図。
【図5】同プリンタの濃度検知制御部の濃度検知制御を
示すフローチャート。
【図6】同プリンタの補給制御部の補給制御を示すフロ
ーチャート。
【図7】(a)及び(b)は、それぞれ同現像ユニット
の液位検知手段の変形例を示す斜視図。
【図8】(a)及び(b)は、それぞれ同液位検知手段
の他の変形例を示す斜視図。
【図9】第2タンクにタンク蓋を装着した状態の同剤調
整部を示す斜視図。
【図10】同第2タンク内における可撓性の翼部材の状
態を示す平面図。
【図11】図10よりも少し回転が進んだ同翼部材の状
態を示す平面図。
【図12】図11よりも更に回転が進んだ同翼部材の状
態を示す平面図。
【図13】正円筒状に構成した第2タンクを同翼部材と
ともに示す平面図。
【図14】正円筒状の同第2タンクにおける液体現像剤
の攪拌状態を示す断面図。
【図15】底にテーパーを設けた第2タンクを示す斜視
図。
【図16】同現像ユニットの液体現像剤の流れを示す平
面図。
【符号の説明】
1 感光体ドラム(潜像担持体) 7 液体現像剤 100 現像ユニット(現像装置) 102 回収部(回収手段) 104 補給部(補給手段) 105 現像ローラ(現像剤担持体) 110 第1タンク(剤収容部) 115 第2タンク(剤収容部) 118 濃度信号出力手段 135 液位検知手段 200 制御部(制御手段) 201 濃度検知制御部(濃度演算手段) 203 記憶手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】潜像を担持する潜像担持体と、現像物質及
    び液体キャリアを含有する液体現像剤を収容する剤収容
    部と、該剤収容部から供給される液体現像剤を担持した
    後、該潜像担持体上の潜像に付着させて該潜像を現像す
    る現像剤担持体と、現像に使用された後の液体現像剤を
    回収して該剤収容部に戻す回収手段と、該剤収容部内の
    液体現像剤の現像物質濃度を検知する濃度検知手段と、
    該剤収容部内に濃度調整剤を補給する補給手段と、該濃
    度検知手段の検知結果に基づいて該補給手段を所定時間
    だけ作動させるように制御する補給制御手段と、該剤収
    容部内における液体現像剤の上限液位を検知する上限液
    位検知手段とを備える画像形成装置において、該上限液
    位検知手段によって該上限液位が検知された場合には、
    該補給手段の作動時間が該所定時間に達していなくて
    も、該補給手段を停止させるような補給制御を実施させ
    るように該補給制御手段を構成したことを特徴とする画
    像形成装置。
  2. 【請求項2】請求項1の画像形成装置において、液体キ
    ャリアと液体現像剤とを上記濃度調整剤として補給させ
    るように上記補給手段を構成し、且つ、予め定められた
    目標濃度と、上記記憶手段に記憶されている現像物質濃
    度の演算結果との比較結果に基づいて、液体キャリアと
    液体現像剤の何れか一方が補給される上記補給制御を実
    施させるように、上記補給制御手段を構成したことを特
    徴とする画像形成装置。
  3. 【請求項3】請求項2の画像形成装置であって、上記目
    標濃度の液体現像剤による現像濃度と、上記潜像の現像
    に望ましい現像物質濃度である標準濃度の液体現像剤に
    よる現像濃度との差を視認させない許容範囲内で、該目
    標濃度が該標準濃度よりも高めに設定されていることを
    特徴とする画像形成装置。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3の画像形成装置におい
    て、上記剤収容部内の液体現像剤についての補給開始液
    位を検知する補給開始液位検知手段を設け、該補給開始
    液位検知手段によって該該補給開始液位が検知された
    ら、上記補給制御を開始させるように上記補給制御手段
    を構成したことを特徴とする画像形成装置。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3又は4の画像形成装置に
    おいて、上記濃度検知手段として、上記剤収容部内の液
    体現像剤を用いて厚み勾配のある液膜を形成する液膜形
    成手段と、該液膜に向けて光を照射してその厚み方向に
    透過させる光照射手段と、透過光を受光して受光量に応
    じた値の信号を出力する受光信号出力手段と、該液膜に
    対する光照射位置をその厚み勾配方向に変更する照射位
    置変更手段とを有する濃度信号出力手段と、所定時間内
    における該受光信号出力手段からの出力値を積分処理
    し、積分結果に基づいて該剤収容部内の液体現像剤の現
    像物質濃度を演算する上記濃度演算手段とを備えるもの
    を設けたことを特徴とする画像形成装置。
  6. 【請求項6】請求項1、2、3、4又は5の画像形成装
    置であって、上記液体現像剤として、現像物質が5〜4
    0[%]の濃度で分散され、粘度が100〜10000
    [mPa・s]に調整されたものを用いることを特徴とす
    る画像形成装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100611969B1 (ko) * 2003-12-12 2006-08-11 삼성전자주식회사 습식 전자사진방식 화상형성장치의 현상제 공급 및 회수방법
CN100422873C (zh) * 2004-08-27 2008-10-01 三星电子株式会社 湿型电子照相成像装置和用于控制显影剂收集的方法

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