JP2002021213A - 電磁シールド構造 - Google Patents

電磁シールド構造

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JP2002021213A
JP2002021213A JP2000206554A JP2000206554A JP2002021213A JP 2002021213 A JP2002021213 A JP 2002021213A JP 2000206554 A JP2000206554 A JP 2000206554A JP 2000206554 A JP2000206554 A JP 2000206554A JP 2002021213 A JP2002021213 A JP 2002021213A
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JP
Japan
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electromagnetic shield
wavelength
radio waves
electromagnetic
performance
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Application number
JP2000206554A
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English (en)
Inventor
Yasuaki Kasai
泰彰 笠井
Katsuo Yoshida
克雄 吉田
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Obayashi Corp
Original Assignee
Obayashi Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高い電磁シールド性能を維持しつつ、携帯電
話やPHS等で使用されている特定波長の電波の透過性
のみを高めて、内外の通信を可能になし得る建物やオフ
ィス等の電磁シールド構造を提供する。 【解決手段】 複数の電磁シールド層2を平行配置して
形成し、該各電磁シールド層2相互の離間距離Lは、透
過させたい特定波長の電波の半波長に、あるいはその半
波長の整数倍に設定する。透過する電波は複数の電磁シ
ールド層2を通過する毎に減衰されるから、各層の減衰
性能は抑えられていても総じて高性能な電磁シールド性
能が得られる。一方、平行配置する複数の電磁シールド
層2相互の離間距離Lを、携帯電話やPHSで使用され
る特定波長λa の電波の半波長(L=λa /2)に、あ
るいはその半波長の整数倍(L=n・λa /2)に設定
すれば、当該特定波長の電波は複数の電磁シールド層2
間で共振し、その減衰が可及的に抑えられて透過する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建物やオフィス
等の電磁シールド構造に係わり、特に、特定波長(周波
数)の電波を透過できるようにし、その他の波長の電波
に対しては高いシールド性能を発揮する電磁シールド構
造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電算センターなどのインテリ
ジェントビルやオフィスでは、その周囲を導電性部材で
囲繞して電磁波シールド構造となし、これにより外部か
らの雑音電波の進入を防いで、内部に設置したOA機器
等の各種電子機器の誤作動や、ワイヤレスマイクの混信
等を防止するようにしているが、一般的にこの様な誤作
動や混信を防止するには、内部に透過する電磁波を30
〜40dB程度減衰させる性能が必要とされていた。
【0003】ところが、近年になって逆にコンピュータ
等から出て外部に漏洩する電磁波が傍受されて、機密情
報等が漏洩する懸念のある点が重要視され始め、この様
な情報漏洩を防ぐために、電磁シールド構造には、より
高性能な50dB以上の減衰性能が要求されるようにな
ってきており、こうした要求に応えて金属系の材料でビ
ル内部及び外部の壁、天井、床を施工するケースが増え
て来ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、オフィスビ
ル等で上記の様な高性能な電磁シールドを施すと、その
内外の電磁環境が十分に分離されて部屋内の電磁環境は
格段に向上するものの、同時に携帯電話やPHSなどの
電波も届かなくなってしまい、これらの使用も不可能と
なってしまう。しかしながら、近時の携帯電話の著しい
普及に伴い、そのような高性能な電磁シールドが施され
た部屋や建物内でも、携帯電話やPHSの使用を可能に
したいとする要望が強くなってきている。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであって、その目的は、基本的には高い電磁シール
ド性能を維持しつつ、携帯電話やPHS等で使用されて
いる特定波長の電波の透過性のみを高めて、内外の通信
を可能になし得る電磁シールド構造を提供することにあ
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明では、建物やオフィス等の電磁シールド構造
を、平行配置した複数の電磁シールド層を有して形成
し、該各電磁シールド層の離間距離は、透過させたい特
定波長の電波における半波長の整数倍に設定することを
特徴とする。
【0007】上記構成に係る電磁シールド構造では、透
過する電波は複数の電磁シールド層を通過する毎に減衰
されるから、各層の減衰性能は抑えられていても総じて
高性能な電磁シールド性能が得られるが、図1に示すよ
うに、相互に平行配置された複数の電磁シールド層a間
にはその離間距離Lに波長の節が一致する電波が共振
し、これらの共振周波数の電波は減衰が抑制されて透過
し易い。つまり半波長がL,L/2,L/3,…,L/
n(nは自然数)の電波、換言すれば半波長がLの電波
を基本周波数として、当該基本周波数の整数倍の周波数
になっている電波は共振して、その減衰が抑えられて透
過する。
【0008】従って、電磁シールド層相互の離間距離を
透過させたい特定波長λの電波の半波長λ/2、または
その整数倍n・λ/2にすることで、当該特定波長の電
波は複数の電磁シールド層間で共振し、その減衰が可及
的に抑えられて透過することになる。よって、各電磁シ
ールド層間の離間距離Lを、携帯電話やPHS等の無線
通信機器で使用される特定波長λa の電波の半波長(L
=λa /2)に、あるいはその半波長の整数倍(L=n
・λa /2)に設定することで、当該携帯電話やPHS
等の無線通信機器の電波λa を十分に通信可能な強さで
透過させることができるようになり、他の波長帯域の電
磁波のシールド性能を高く維持しつつ、それら携帯電話
やPHS等の無線通信機器の使用を可能にすることがで
きる。
【0009】ここで、電波は透過する物質の比誘電率及
び比透磁率によりその波長が変わるから、電磁シールド
層間に任意の比誘電率及び比透磁率の材料を充填するこ
とで、透過させたい所望の波長の電波を当該電磁シール
ド層間において変えることができ、これにより電磁シー
ルド層間の距離は、壁厚等の設置個所の制約に応じて任
意に設定調整可能である。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態の一例
を添付図面に基づき説明する。図2は本発明に係る電磁
シールド構造を概念的に示す概略図である。図示するよ
うに、この電磁シールド構造は複数の電磁シールド層2
を互いに導通させつつ所定距離Lをもって離間させて配
設し、上記所定距離Lは透過させたい特定波長λの電波
の半波長λ/2に等しく、あるいはその半波長λ/2を
基準にしてその整数倍n・λ/2(ここで、nは自然
数)に等しく設定するものである。ここで、図1(a)
はLを半波長λ/2に設定した場合、同図(b)はLを
半波長λ/2の2倍に設定した場合、同図(c)はLを
半波長λ/2の3倍に設定した場合を示してある。
【0011】図3は上記電磁シールド構造を窓に適用す
る場合の具体例を示すものである。この電磁シールド窓
4は、アクリル板やガラス板などからなる透明支持体6
が導電性を有する金属製のサッシフレーム8に周囲を固
定されて、2枚平行に離間されて配され、両透明支持体
6の間には中間層10が形成されてなる。そして、その
各透明支持体6の外側あるいは内側表面の全面には、電
磁シールド層2を形成する透明導電膜材からなる電磁シ
ールドフィルム2aが貼着されて、複数の電磁シールド
層2が設けられている。この各電磁シールドフィルム2
aはその外周辺部分が銅テープ12等の導電性材料によ
ってサッシフレーム8に導通されている。ここで、上記
電磁シールドフィルム2aにはその単体としての減衰特
性が20〜30dB程度のものを使用すればよい。ま
た、上記サッシフレーム8は図示していない壁体部分に
おいて電磁シールド層を形成している鉄板あるいは導電
性ネットなどに導通されている。なお、中間層10は空
洞になっていて、比透磁率が1.0の空気層とされてい
る。
【0012】図4は上記構造の電磁シールド窓4におい
て、電磁シールド層2,2間の離間距離Lを15cmに
設定して300〜3000MHzの電波を透過させたと
きの電磁シールド性能を示すグラフであり、縦軸が電磁
シールド性能(減衰性能dB)で、横軸が周波数(波
長)である。同図に示されるように、総じて約60dB
程の高い減衰性能が得られているなかで、約900MH
z付近と1800MHz付近及び2700MHz付近に
減衰性能が抑制されて約40dBに落ち込んでいる谷が
あり、これらの周波数の透過性が良いことがわかる。
【0013】ここで、携帯電話の使用電波帯域は800
〜900MHzであり、その波長は約35cmで、半波長は
17.5cm程度である。従って、当該携帯電話の電波を
その減衰を可及的に抑えて透過させる場合には、上記電
磁シールド窓4の2つの電磁シールドフィルム2a間の
離間距離は17.5cmもしくはその整数倍に設定すれば
良い。
【0014】なお、電波は透過する物質の比誘電率及び
比透磁率によりその波長が変わるから、電磁シールド層
2間の中間層10には非金属系の任意の比誘電率及び比
透磁率の材料を充填することで、透過させたい所望の波
長の電波を当該電磁シールド層2間において変えること
ができ、これにより電磁シールド層2相互間の離間距離
は、壁厚等の設置個所の制約に応じて任意に設定調整可
能である。
【0015】また、上記実施形態では電磁シールド窓に
本発明の電磁シールド構造を適用する例を示したが、こ
れに限らず壁や床及び天井等にも適用しうることは勿論
のことである。
【0016】さらに、図示例では電磁シールド層は2層
の例のみを示しているが3層以上の複数にしても良い。
この場合にあっても、各電磁シールド層毎の離間距離を
透過させたい特定波長λの電波の半波長λ/2に等し
く、あるいはその半波長λ/2を基準にしてその整数倍
n・λ/2(ここで、nは自然数)に等しく設定する。
【0017】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明に係る電
磁シールド構造では、透過する電波は複数の電磁シール
ド層を通過する毎に減衰されるから、各層の減衰性能は
抑えられていても総じて高性能な電磁シールド性能が得
られ、かつ相互に平行配置された各電磁シールド層の離
間距離Lが、透過させたい特定波長λの電波の半波長λ
/2、またはその整数倍n・λ/2になっているから、
当該特定波長の電波は複数の電磁シールド層間で共振
し、その減衰が可及的に抑えられて透過することにな
る。従って、各電磁シールド層間の離間距離Lを携帯電
話やPHSで使用される特定波長λa の電波の半波長
(L=λa /2)に、あるいはその半波長の整数倍(L
=n・λa /2)に設定することで、当該携帯電話やP
HSの電波λa を十分に通信可能な強さで透過させるこ
とができるようになり、他の波長帯域の電磁波のシール
ド性能を高く維持しつつ、携帯電話やPHSの使用を可
能にすることができる。
【0018】ここで、電波は透過する物質の誘電率によ
りその波長が変わるから、電磁シールド層間に任意の誘
電率の材料を充填することで、透過させたい所望の波長
の電波を当該電磁シールド層間において変えることがで
き、これにより電磁シールド層間の距離は、壁厚等の設
置個所の制約に応じて任意に設定調整可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電磁シールド構造の基礎となる電波の
共振透過を説明する図である。
【図2】本発明に係る電磁シールド構造の概念を示す概
略図である。
【図3】本発明の電磁シールド構造を適用した電磁シー
ルド窓の概略構成を示す断面図である。
【図4】本発明の電磁シールド構造の減衰性能を示すグ
ラフである。
【符号の説明】
2 電磁シールド層 2a 電磁シールドフィルム 4 電磁シールド窓 6 透明支持体 8 サッシフレーム 10 中間層 12 銅テープ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物やオフィス等の電磁シールド構造で
    あって、平行配置された複数の電磁シールド層を有し、
    該各電磁シールド層相互の離間距離が、透過させたい特
    定波長の電波における半波長の整数倍に設定されている
    ことを特徴とする電磁シールド構造。
JP2000206554A 2000-07-07 2000-07-07 電磁シールド構造 Pending JP2002021213A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012164773A (ja) * 2011-02-04 2012-08-30 Ohbayashi Corp 電磁シールド室、およびその施工方法
JP2013073996A (ja) * 2011-09-27 2013-04-22 Tokyu Construction Co Ltd 仕切体

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012164773A (ja) * 2011-02-04 2012-08-30 Ohbayashi Corp 電磁シールド室、およびその施工方法
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Legal Events

Date Code Title Description
RD04 Notification of resignation of power of attorney

Effective date: 20040924

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