JP2002021185A - 鉄骨構築物の皿ばね柱脚構造 - Google Patents

鉄骨構築物の皿ばね柱脚構造

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JP2002021185A JP2000210860A JP2000210860A JP2002021185A JP 2002021185 A JP2002021185 A JP 2002021185A JP 2000210860 A JP2000210860 A JP 2000210860A JP 2000210860 A JP2000210860 A JP 2000210860A JP 2002021185 A JP2002021185 A JP 2002021185A
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Hiroyuki Niimura
洋行 新村
Hiroyuki Matsuzaki
宏之 松崎
Yutaka Tamada
豊 玉田
Shinichiro Kato
真一郎 加藤
Ichiro Nakaoka
一郎 中岡
Hideo Sano
秀生 佐野
Minoru Yoshida
実 吉田
Kaoru Arato
薫 荒渡
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Kawasaki Steel Metal Products and Engineering Inc
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
JFE Engineering Corp
Nippon Steel Corp
Daiwa House Industry Co Ltd
Kawada Industries Inc
Yokogawa Bridge Corp
Original Assignee
Kawasaki Steel Metal Products and Engineering Inc
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Nippon Steel Corp
Sumitomo Metal Industries Ltd
Daiwa House Industry Co Ltd
Kawada Industries Inc
NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
Yokogawa Bridge Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 鉄骨構造の建築物における柱脚部の安定
した回転剛性が得られ、回転剛性を従来の5〜20%に
低減できる柱脚構造の提供。 【解決手段】 鉄骨構造の建築物に用いられるH型及び
箱型断面の形鋼からなる柱を基礎に接合する柱脚構造で
あって、柱1の下端にベースプレート2を固着し、当該
ベースプレート2をコンクリート基礎の6上面に設置
し、基礎に植設するアンカーボルト3をベースプレート
2に開設のボルト挿入孔4を挿通してベースプレート2
の上面に突出させ、ベースプレート2の上面において、
アンカーボルト2に一枚又は複数枚の皿ばね7を嵌合
し、アンカーボルト2に螺合したナット8で皿ばね7
を、非全締結状態で締結したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄骨構造の建築物
に用いられるH型及び箱型断面の形鋼からなる柱材を基
礎に接合する場合の接合方法及び、接合構造を改良する
要素としての皿ばね柱脚構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】鉄骨構造の建築物の主要構造部材である
柱及び梁で構成される鉄骨フレームに風や地震その他の
外力が作用すると、この鉄骨フレームは水平方向に変形
し、柱には、柱脚部を回転させようとする曲げ応力が作
用する。
【0003】この場合、柱脚部が強固なコンクリート基
礎にアンカーボルトを介して剛に接合されていると、柱
脚部の回転剛性は大きくなり、柱に発生する力(曲げモ
ーメント)における柱脚部の割合が大きくなる。したが
って、柱脚を構成する各部材は、この大きな力に抵抗す
ることが必要となり、その破壊を防止するためには、柱
脚構成部材の断面をそれぞれ大きくし、柱脚部を大き
く、堅牢に構築することが必要になる。
【0004】図によって、従来例を説明すると、この種
鉄骨構造の建築物に用いられる従来の柱脚は、図8に示
すように、下端にベースプレート2を溶接した柱材であ
るH形鋼の柱(鉄骨)1をコンクリート基礎6に設置
し、コンクリート基礎6から突出するアンカーボルト3
をベースプレート2のボルト挿入孔4に挿通し、アンカ
ーボルト3に螺合したナット5、5aでベースプレート
2の上面を緊締している。
【0005】前記の接合方法では、ナット5、5aは二
重ナットとされており、ベースプレート面2まで締め付
けること(全締結)ことにより、柱1と基礎6は剛に接
合され、この部分の回転剛性は大きいものになってい
た。したがって、地震力その他外力によって鉄骨フレー
ムに生じた力(曲げモーメント)は、剛性が大きくなっ
た柱脚部分に大きく生じ、設計ではこの大きな力に対し
て、柱脚のベースプレート2の板厚を厚くしたり、大き
なベースプレート2の大きさを大きくしたり、アンカー
ボルト3の径を太くしたり、コンクリート強度を上げる
など、また、基礎構造においては、基礎の大きさ及び鉄
筋量を増やして対処し、柱脚及び基礎構造部分のコスト
増につながっていた。
【0006】他方、特開平10−299081号には、
「鉄骨柱脚の接合工法」が開示されている。この従来発
明では、ベースプレートとアンカーボルトとの間に弾性
ばね部材を装着することによって、柱脚の回転剛性を柔
らかくするとしている。
【0007】ところで、本発明者の検討結果によると、
鉄骨構築物の柱脚構造の分野においては、従来、アンカ
ーボルトに螺合するナットの回転戻り防止のために座金
(ワッシャー)を介してナット締めすることは行われて
いるが、この場合の座金(ワッシャー)は、機能分類的
に考えて、前記特開平10−299081号で開示の弾
性ばね部材とは明確に相異している。つまり、柱脚の回
転剛性を制御することは、従来の座金(ワッシャー)で
は実用性を期待するのは困難であるが、前記特開平10
−299081号で開示の弾性ばね部材によると、柱脚
の回転剛性を制御することが期待できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開平10−
299081号には、柱脚の回転剛性を柔らかくするた
めの弾性ばね部材の具体的な構成内容が開示されておら
ず、安定して柱脚に作用する回転剛性を確保する方法が
明示されていない。このように、従来の鉄骨柱脚の接合
方法では、安定して柱脚の回転剛性を制御する方法がな
かったので、本発明はこの点につき、前記特開平10−
299081号の発明を改良するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、本発明に係る鉄骨構築物の皿ばね柱脚構造は、次の
ように構成する。
【0010】第1の発明は、鉄骨構造の建築物に用いら
れるH型及び箱型断面の形鋼からなる柱を基礎に接合す
る柱脚構造であって、柱の下端にベースプレートを固着
し、当該ベースプレートをコンクリート基礎の上面に設
置し、コンクリート基礎面から突出するアンカーボルト
を前記ベースプレートに開設のボルト挿入孔を挿通して
ベースプレートの上面に突出させ、ベースプレートの上
面において、前記アンカーボルトに一枚又は複数枚の皿
ばねを嵌合し、前記アンカーボルトに螺合したナットで
前記皿ばねを、非全締結状態で締結したことを特徴とす
る。
【0011】第2の発明は、前記複数枚の皿ばねが、相
互に突き合わせるよう対向して配置され、アンカーボル
トに嵌合される座金は、フラットな座金本体の側面に当
該座金本体と同心的に嵌合突出段部を有する特殊形状座
金であって、この嵌合突出段部を上下一方または両方の
皿ばねの内縁に嵌合することで、前記複数枚の皿ばねが
アンカーボルトに対して同心的に位置決めされることを
特徴とする。
【0012】第3の発明は、第1の発明において、前記
複数枚の皿ばねが、それぞれのテーパー部が重なるよう
同じ向きに重合されていて、アンカーボルトに嵌合され
る座金は、フラットな座金本体の側面に当該座金本体と
同心的に嵌合突出段部を有する特殊形状座金であって、
この嵌合突出段部を上方の皿ばねの内縁に嵌合すること
で、前記複数枚の皿ばねがアンカーボルトに対して同心
的に位置決めされることを特徴とする。
【0013】第4の発明は、第1〜第3の何れかの発明
において、前記柱が、箱型断面の形鋼の下端にベースプ
レートを溶接して構成されており、当該箱型断面形鋼の
各辺の下端に開口が設けられていて、前記ベースプレー
トに開設のボルト挿入孔に挿通のアンカーボルトに嵌合
される皿ばねは、前記箱型断面形鋼の各辺の下端の開口
部に位置していることを特徴とする。
【0014】
【作用】柱脚部に曲げ応力が作用したときの柱脚の回転
剛性は、ベースプレートの浮き上がりを押えるアンカー
ボルトの軸方向剛性等によってが定まるが、本発明によ
ると、ベースプレートとアンカーボルトの間に皿ばねを
装着し、ナットの回転で皿ばねを圧縮して弾発力を蓄勢
することにより、当該皿ばねの弾発力によって柱脚の回
転剛性を制御でき、コンクリート基礎への曲げ応力の伝
達が軽減ないし制御できる。また、前記皿ばねを初期的
に少し締付けるだけでも、ナットの戻りどめ効果が生じ
ることを利用した、新規なナット回転角による初期設定
の管理手法が実現されている。
【0015】また本発明では、皿ばねの上下一方または
両方に、当該皿ばねの内縁に合わせた嵌合突出段部を設
けた特殊座金を用いることにより、皿ばねが複数枚のと
きのそれぞれの皿ばねの中心を合わせることにより、皿
ばねを重ね合わせた場合も、挙動の安定を図ることがで
きる。
【0016】前述のように、本発明では、皿ばねを弾性
ばね部材として適用することにより、柱脚部の安定した
回転剛性が得られ、当該柱脚部の回転剛性を従来の5〜
20%に低減できる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図を参
照して説明する。図1、図2は実施形態1を示す。この
実施形態1において、柱材であるH形鋼の柱(鉄骨)1
の下端にベースプレート2が溶接されており、このベー
スプレート2をコンクリート基礎6に設置する。また、
コンクリート基礎6に植設されたアンカーボルト3がコ
ンクリート基礎6の上面から突出しており、この突出し
たアンカーボルト3が、前記ベースプレート2に開設さ
れた複数のボルト挿入孔4に挿通されており、ベースプ
レート2の上面において、前記アンカーボルト3に一枚
の皿ばね7を、その拡径端縁を下にして嵌合し、アンカ
ーボルト3のねじ部に螺合したナット8で座金10を介
して前記皿ばね7を、非全締結状態で締結してある。
【0018】前記において、皿ばね7は初期的に完全に
締め付けなくても、皿ばね7の戻り効果が得られるもの
で、本明細書で「非全締結状態」とはこのような「皿ば
ね7の戻り効果が得られる」範囲を総称して云う。
【0019】また、柱(鉄骨)1の下端に溶接されたベ
ースプレート2に開設されるボルト挿入孔4の配置位
置、つまり、皿ばね7の配置位置は、図2のようにH形
鋼の柱1のウェブの両側でかつ両端部に、合計4個配設
されていて、この4個の皿ばね7で、360°のあらゆ
る方向から柱脚部11に作用する曲げモーメントに対し
て、当該曲げモーメントが作用する部位の皿ばね7が圧
縮することで、柱脚の回転剛性を制御できる。
【0020】図3(A)、(B)は実施形態2を示す。
この実施形態2においては、柱1aが、箱型断面の形鋼
で構成されており、箱形鋼の下端にベースプレート2が
溶接されている。また、柱1aにおける箱型断面形鋼の
各辺の下端に開口12が設けられていて、前記ベースプ
レート2に開設のボルト挿入孔4に挿通のアンカーボル
ト3に嵌合される皿ばね7は、前記箱型断面形鋼の各辺
の下端の開口部12に配置して設けられている。
【0021】このように、箱型断面形鋼の柱1aの柱脚
部を、本発明の皿ばね7による接合構造とするとき、当
該皿ばね7を箱型断面形鋼の各辺の下端に開口12に配
置することで、皿ばね7が柱1aの外部に大きく突出せ
ず、しかも、地震や風その他の外力で柱脚部11に作用
する回転モーメントに対する適切な回転剛性を確保でき
る。
【0022】図4(A)、(B-1)、(B-2)、
(C)は、コンクリート基礎6の上面に配置のベースプ
レート2のボルト挿通孔4を挿通してアンカーボルト3
が上方に突出しており、このアンカーボルト3に、図4
(A)〜(C)に示す皿ばね7を配置した4つの組合せ
例を示し、各皿ばね7を座金10または特殊座金14を
介してアンカーボルト3に螺合するナット8で押えた構
造例を示す。
【0023】図4(A)は皿ばね7が1段の例を示す。
図4(B-1)は皿ばね7が並列2段の例、すなわち、
相互に拡径端部13を対向させて突き合わせるよう複数
枚の皿ばね7を重ね配置した例を示す。図4(B-2)
は、図4(A)と図4(B-1)を段重ねに組合わせた
例を示す。また、図4(B-1)、(B-2)の例では、
皿ばね7をアンカーボルト3に同心的に位置決めするた
め特殊形状座金14が用いられている。特殊形状座金1
4は、フラットな座金本体15の側面に当該座金本体1
5と同心的に嵌合突出段部16を有する構成であって、
アンカーボルト3に嵌合した特殊形状座金14の嵌合突
出段部16を皿ばね7の内縁に係合することにより、心
合わせが不安定になりがちな前記複数枚の皿ばね7を、
特殊形状座金14を用いることで、容易確実に、アンカ
ーボルト3に対して同心的に位置決めできる。
【0024】図4(C)は皿ばね7が直列2段の例、す
なわち、複数枚の皿ばね7のテーパー面が重合するよう
同じ向きに重ね配置した例を示す。この例でも皿ばね7
の上部には、その同心的位置決めのため、特殊形状座金
14が用いられている。なお、皿ばね7が直列2段の例
では、上下の皿ばね7は、互いに重ね合わせることで自
然に調心される。従って、上部の皿ばね7のみを特殊形
状座金14を介して、アンカーボルト3に対して同心的
に位置決めすることで、複数枚の皿ばね7全部をアンカ
ーボルト3に対して同心的に位置決めできる。
【0025】本発明を実施するに際し、皿ばねについて
実験したので、以下説明する。ここで皿ばねとは、図5
に示すように座金を略円錐形状に成形したリング状のば
ねで、高さ方向に圧縮荷重を作用させると一定の剛性を
示す。この皿ばねの特徴は、高さ方向に対してコンパク
トであり、皿ばねの高さと板厚を変化させることで、ば
ね定数と変形に範囲を変化させられることが挙げられ
る。
【0026】また、図4(B)、(C)に示すように、
複数の皿ばね7を並列、直列に組合わせることで、その
剛性も変化する。皿ばね7を直列に組合わせると、その
剛性は2倍に、また、並列に組合わせると剛性は1/2
倍になる。本実験では、皿ばねを単一もしくは並列に組
合わせて使用する。
【0027】皿ばねの力学特性は、図6に示すように、
皿ばねが圧縮され平板の状態(密着)になると、剛性が
急激に上昇する。そのため、皿ばね自体の剛性は、皿ば
ね全たわみの75%となるDSδyとその時の荷重DSpy
を用いて剛性を算出し、そのその皿ばねの剛性を計算値
DS,としている。本実験で用いた皿ばねの詳細寸法、
荷重、変位及び剛性の規格値を図7に示した。
【0028】試験に際し、スパン20〜45m、軒高7
mの規模の大小の複数の試験体において、コンクリート
基礎を反力床に固定し、柱頭部に油圧ジャッキを用いて
水平荷重を作用させ、変位制御により弾性範囲での加力
実験を行ってから、最終加力で、アンカーボルトが塑性
化するまで加力することとした。また、この実験は柱脚
部に2〜3種類の皿ばねを入れ替えて行った。
【0029】各試験体の終局試験まで行った加力の骨格
曲線によると、従来型の柱脚に比べ、皿ばねを用いた試
験体は弾性剛性が明らかに低下していることが認められ
た。また、前記の実験から、皿ばねを用いることで、半
固定柱脚の回転剛性は、一次弾性範囲で従来のピン形式
の露出柱脚の剛性の5〜20%に低下させることができ
ることが確認された。また、一次弾性範囲では、アンカ
ーボルトやベースプレートなどの皿ばね以外の構成要素
の応力負担が非常に小さいことが確認できた。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明では、鉄骨
構造の建築物に用いられるH型及び箱型断面の形鋼から
なる柱を基礎に接合する柱脚構造であって、柱の下端に
ベースプレートを固着し、当該ベースプレートを基礎の
上面に設置し、基礎面から突出するアンカーボルトを前
記ベースプレートに開設のボルト挿入孔を挿通してベー
スプレートの上面に突出させ、ベースプレートの上面に
おいて、前記アンカーボルトに一枚又は複数枚の皿ばね
を嵌合し、前記アンカーボルトに螺合したナットで前記
皿ばねを、非全締結状態で締結した。したがって、本発
明によると、ベースプレートとアンカーボルトの間に皿
ばねを装着し、柱脚部に作用する回転応力で皿ばねが圧
縮されることにより、皿ばねの剛性によって柱脚の回転
剛性が制御でき、コンクリート基礎への曲げ応力の伝達
が軽減(制御)できる。また、前記皿ばねを初期的に少
し締付けるだけでも、ナットの戻り止め効果が生じるこ
とを利用した、新規なナット回転角による初期設定の管
理手法が実現されたものである。
【0031】従って、従来は、アンカーボルト等によっ
て回転剛性が一律に決まってしまい、コンクリート基礎
へ大きな曲げモーメントが伝達されてしまっていたが、
本発明のように、柱脚とアンカーボルトの間に皿ばねを
介することにより、回転剛性をコントロールすることが
でき、コンクリート基礎への応力伝達を制御できた。
【0032】また、本発明では、相互に拡径端部を対向
させて突き合わせるよう複数枚の皿ばねを重ね配置する
場合や、テーパー部が重合するよう複数枚の皿ばねを同
じ向きに重ね配置する場合には特殊形状座金を使用し、
この特殊形状座金のフラットな座金本体の側面から当該
座金本体と同心的に突出する嵌合突出段部を上下一方ま
たは両方の皿ばねの内縁に嵌合することで、前記複数枚
の皿ばねがアンカーボルトに対して同心的に、確実かつ
簡単に位置決めされるように設けたので、前述のように
皿ばねを複数枚重ね合わせた場合も、回転剛性の挙動の
安定を図ることができる。
【0033】このように、本発明では、柱脚部の回転剛
性を従来の5〜20%に低減でき、結果として柱脚およ
び基礎構造の軽量化が図れる、という実用上の効果があ
る。また、前記皿ばねを初期的に少し締付けるだけで
も、ナットの戻りどめ効果が生じることを利用した、新
規なナット回転角による初期設定の管理手法が実現され
ている。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1に係る鉄骨構築物の皿ばね柱脚構造
の縦断面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】(A)は、実施形態2に係る鉄骨構築物の皿ば
ね柱脚構造の縦断面図、 (B)は、同(A)のB−B
断面図である。
【図4】皿ばね柱脚構造の回転剛性を試験するための、
皿ばねの4つの配置例を示す断面説明図である。
【図5】試験に供する皿ばねの平面図、正面図、斜視図
である。
【図6】柱脚構造の回転剛性の試験に供する皿ばねのP
-δ関係モデルを示す図である。
【図7】柱脚構造の回転剛性の試験に供する皿ばねの寸
法及び性能を表で示す図である。
【図8】従来例に係る鉄骨構築物の皿ばね柱脚構造の縦
断面図である。
【符号の説明】
1 柱(鉄骨) 1a 柱(鉄骨) 2 ベースプレート 3 アンカーボルト 4 ボルト挿入孔 5 ナット 5a ナット 6 コンクリート基礎 7 皿ばね 8 ナット 10 座金 12 開口 13 拡径端部 14 特殊形状座金 15 座金本体 16 嵌合突出部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F16B 43/00 F16B 43/00 A (71)出願人 000002118 住友金属工業株式会社 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 (71)出願人 390037154 大和ハウス工業株式会社 大阪府大阪市北区梅田3丁目3番5号 (71)出願人 000004123 日本鋼管株式会社 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 (71)出願人 000005902 三井造船株式会社 東京都中央区築地5丁目6番4号 (71)出願人 000140384 株式会社横河ブリッジ 東京都港区芝浦4丁目4番44号 (72)発明者 新村 洋行 東京都千代田区大手町2−6−3 新日本 製鐵株式会社内 (72)発明者 松崎 宏之 東京都北区赤羽西1丁目7番1号 パルロ ード3 8階 川田工業株式会社内 (72)発明者 玉田 豊 神戸市中央区北本町通1丁目1番28号 川 鉄建材株式会社内 (72)発明者 加藤 真一郎 大阪府大阪市中央区北浜4丁目5番33号 住友金属工業株式会社内 (72)発明者 中岡 一郎 大阪市北区梅田3丁目3番5号 大和ハウ ス工業株式会社内 (72)発明者 佐野 秀生 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 吉田 実 東京都中央区築地5丁目6番4号 三井造 船株式会社内 (72)発明者 荒渡 薫 千葉県袖ヶ浦市南袖11番 株式会社横河ブ リッジ内 Fターム(参考) 2D046 AA17 2E125 AA04 AB01 AB16 AC15 AC16 AG03 AG12 AG43 BA22 BB08 BB30 BD01 BE07 BE08 BF01 CA04 CA09 CA13 CA63 EA00 EB02 3J034 AA09 BA08 CA03

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄骨構造の建築物に用いられるH型及び
    箱型断面の形鋼からなる柱を基礎に接合する柱脚構造で
    あって、柱の下端にベースプレートを固着し、当該ベー
    スプレートをコンクリート基礎の上面に設置し、コンク
    リート基礎面から突出するアンカーボルトを前記ベース
    プレートに開設のボルト挿入孔を挿通してベースプレー
    トの上面に突出させ、ベースプレートの上面において、
    前記アンカーボルトに一枚又は複数枚の皿ばねを嵌合
    し、前記アンカーボルトに螺合したナットで前記皿ばね
    を、非全締結状態で締結したことを特徴とする鉄骨構築
    物の皿ばね柱脚構造。
  2. 【請求項2】 前記複数枚の皿ばねが、相互に突き合わ
    せるよう対向して配置され、アンカーボルトに嵌合され
    る座金は、フラットな座金本体の側面に当該座金本体と
    同心的に嵌合突出段部を有する特殊形状座金であって、
    この嵌合突出段部を上下一方または両方の皿ばねの内縁
    に嵌合することで、前記複数枚の皿ばねがアンカーボル
    トに対して同心的に位置決めされることを特徴とする請
    求項1記載の鉄骨構築物の皿ばね柱脚構造。
  3. 【請求項3】 前記複数枚の皿ばねが、それぞれのテー
    パー部が重なるよう同じ向きに重合されていて、アンカ
    ーボルトに嵌合される座金は、フラットな座金本体の側
    面に当該座金本体と同心的に嵌合突出段部を有する特殊
    形状座金であって、この嵌合突出段部を上方の皿ばねの
    内縁に嵌合することで、前記複数枚の皿ばねがアンカー
    ボルトに対して同心的に位置決めされることを特徴とす
    る請求項1記載の鉄骨構築物の皿ばね柱脚構造。
  4. 【請求項4】 前記柱は、箱型断面の形鋼の下端にベー
    スプレートを溶接して構成されており、当該箱型断面形
    鋼の各辺の下端に開口が設けられていて、前記ベースプ
    レートに開設のボルト挿入孔に挿通のアンカーボルトに
    嵌合される皿ばねは、前記箱型断面形鋼の各辺の下端の
    開口部に位置していることを特徴とする請求項1ないし
    3の何れか1項に記載の鉄骨構築物の皿ばね柱脚構造。
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