JP2002020241A

JP2002020241A - 毛髪用化粧料

Info

Publication number: JP2002020241A
Application number: JP2000234970A
Authority: JP
Inventors: Shinichi Watanabe; 真一渡辺; Tatsuo Hayashi; 達男林
Original assignee: Lion Corp
Current assignee: Lion Corp
Priority date: 2000-06-29
Filing date: 2000-06-29
Publication date: 2002-01-23

Abstract

(57)【要約】（修正有）【課題】頭髪の防臭・消臭効果を有し、安全性の
高い毛髪化粧料を提供すること。【解決手段】抗菌作用を有し、且つ人体に安全な植物
抽出物を０．０１〜１０重量％含有してなることを特徴
とする毛髪化粧料。この植物としては、ロウパラ、アブ
リコ・ド・パラ、マルパジーニョ、ジュルベーバ、サカ
カ、クイナ、ムルレから選ばれる１種また２種以上が望
ましい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、毛髪用化粧料、更
に詳しくは頭髪の防臭・消臭効果を実現する毛髪用化粧
料に関する。

【０００２】

【従来技術】近年ヘアスタイルはファッションの一部と
して多様化しており、各種スタイリング剤やケア剤が用
いられているように、毛髪に対するケア意識は非常に高
まっている。また、日常生活のなかで体臭防止など臭い
に対する意識の高まりもあり、頭髪の臭いの防止には強
い関心がもたれている。しかしながら、最近の消費者の
無香料・微香料嗜好を考慮すると、香料のみで消臭を図
るのはなかなか難しい問題がある。頭髪の臭いの原因
は、体臭の発生メカニズムと同様に、主に皮脂腺や汗腺
の分泌物が毛髪に付着し、それが細菌により各種低級脂
肪酸類やアンモニア類、アルデヒト類等に分解され、不
快な臭いを発すると考えられている。

【０００３】この臭いを抑制する手段として、物理的消
臭（吸着性の高い物質ににおい物質を吸着させる方
法）、化学的消臭（臭いの原因成分を中和・分解する方
法）、感覚的消臭（発生した臭いをマスキングする方
法）等があるが、ひとつの消臭成分が全ての臭いをひと
まとめに消臭することは困難である。そこで、従来頭髪
の防臭・消臭効果を目的とする成分として、微生物によ
って引き起こされる化粧品の腐敗防止や消臭・防臭など
の目的で他の分野でも使用されている抗菌剤が主として
用いられてきた。しかしながら、これまで用いられてい
る抗菌剤は合成品がほとんどであり、皮膚や粘膜等に対
する刺激があり、障害等を引き起こすなど副作用を発現
するものも少なくない。このように安全性に問題がある
ことから、使用量や配合量が制限されており、効果が充
分に発揮できていないのが現状である。また、天然抗菌
剤は作用が弱い、あるいは成分が不安定等の欠点があ
り、満足できるものは得られていない。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】本発明はこのような事
情のもとでなされたものであって、頭髪の臭いの優れた
防止効果を持ち、しかも皮膚や粘膜等に対する刺激のな
い、安全性の高い毛髪用化粧料を提供することを目的と
する。

【０００５】

【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するために鋭意検討を重ね
た結果、抗菌作用を有する植物抽出物を配合することに
より、優れた毛髪の防臭・消臭効果を有する毛髪用化粧
料が得られることを知見し、本発明を成すに至った。

【０００６】以下本発明につき更に詳しく説明すると、
本発明の毛髪用化粧料は、抗菌作用を有する植物抽出物
を配合することにより、優れた防臭・消臭効果を有する
ものである。毛髪の不快な臭いは、頭皮の皮脂腺や汗腺
の分泌物が毛髪に付着し、それが細菌により低級脂肪酸
等に分解されることで発生すると考えられ、また、細菌
が頭皮の皮脂腺や汗腺の分泌物を分解することで毛髪の
不快な臭いを助長させていることから、人体に安全であ
りかつ抗菌作用を有する植物抽出物が特に効果が高いこ
とが見出された。

【０００７】本発明に用いる毛髪の防臭・消臭効果を有
する植物抽出物は、抗菌作用を有するものであればよ
く、ロウパラ、アブリコ・ド・パラ、マルパジーニョ、
ジュルベーバ、サカカ、クイナ、ムルレの抽出物（特開
平１０−２９８０９５）が例示される。これら植物抽出
物は１種で用いても良く、２種以上組み合わせて用いて
も良い。植物抽出物の配合量は毛髪用化粧料全体に対し
て０．０１〜１０重量％、特に０．１〜５％が好適であ
る。配合量が少なすぎると所期の効果が充分発揮できな
くなる場合があり、多すぎると髪の手触りが好ましくな
くなる場合がある。

【０００８】なお、本発明の毛髪用化粧料は前述の必須
成分のほかに、本発明の目的を損なわない範囲であれ
ば、化粧品として使用可能な、皮膜形成性高分子、界面
活性剤、多価アルコール、シリコーン及びその誘導体、
蛋白加水分解物その誘導体、香料、色素、防腐剤、紫外
線吸収剤、ｐＨ調整剤、エタノールや水などの溶剤など
を配合することができる。これらの成分は１種類を単独
で用いても、２種以上組み合わせて用いても良い。その
添加方法も特に制限は無く、毛髪用化粧料調製の適当な
段階で適宜配合できる。

【０００９】

【発明の効果】本発明の毛髪用化粧料は、例えば、液
状、スプレー状、フォーム状、クリーム状、ジェル状、
ワックス状などの各種形状に調製して利用することがで
きる。

【００１０】

【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさ
らに具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限さ
れるものではない。なお、各例中の％はいずれも質量％
である。

【００１１】〔実施例１〜７、比較例１〜３〕表１に示
す組成のスプレー状の毛髪用化粧料を製造し、毛髪の防
臭・消臭効果を官能で評価した。結果を表１に示す。評価方法女性パネル２０名に市販シャンプー、リンスで洗髪後、
タオルドライ、ドライヤー乾燥した後に、それぞれの毛
髪用化粧料を使用してもらい、１日後の毛髪の防臭・消
臭効果について下記の基準より評価した。判定基準 ◎：評価者の１６名以上が良好と判断 ○：評価者の１０名以上〜１５名が良好と判断 △：評価者の５名以上〜９名が良好と判断 ×：評価者の４名以下が良好と判断

【００１２】

【表１】

【００１３】〔実施例８〕ヘアジェルロウパラエキス０．５％モノイソステアリン酸ヘキサグリセリル５．０％カルボキシビニルポリマー０．５％クインスシードガム０．３％メチルシロキサン・ポリオキシエチレン共重合体２．０％Ｎ−メタクリロイルオキシエチルＮ，Ｎ−ジメチルアミノエチル−α−Ｎ− メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキルエステル共重合体３．０％ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油０．３％ジヒドロキシベンゾフェノン０．１％メチルパラベン０．１％トリエタノールアミン０．５％香料Ａ０．２％エタノール５．０％精製水残部計１００．０％上記ヘアジェルの毛髪防臭消臭効果は○であった。

【００１４】〔実施例９〕ヘアワックスアブリコ・ド・パラエキス１．０％ジイソステアリン酸デカグリセリル５．０％カルボキシビニルポリマー０．５％キサンタンガム０．３％メチルシロキサン・ポリオキシエチレン共重合体２．０％ワセリン３．０％シア脂２．０％キャンデリラロウ１．０％ポリオキシエチレンオクチルドデシルエーテル０．３％ポリオキシプロピレンジグリセリルエーテル４．０％ジヒドロキシベンゾフェノン０．１％プロピルパラベン０．１％メチルパラベン０．３％フェノキシエタノール０．５％塩化ベンザルコニウム０．０５％エデト酸四ナトリウム０．０５％トリエタノールアミン０．５％香料Ａ０．２％エタノール５．０％精製水残部計１００．０％上記ヘアワックスの毛髪防臭消臭効果は◎であった。

【００１５】〔実施例１０〕ヘアクリームマルパジーニョエキス０．５％トリステアリン酸ヘキサグリセリル３．０％アルキル変性カルボキシビニルポリマー０．４％カラヤガム０．１％メチルシロキサン・ポリオキシエチレン共重合体０．５％メチルポリシロキサン（１０万ｃｓｔ）５．０％流動パラフィン５．０％パラフィンワックス３．０％ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油２．０％３−メチル−１，３−ブタンジオール１０．０％ジヒドロキシベンゾフェノン０．１％プロピルパラベン０．１％メチルパラベン０．３％フェノキシエタノール０．５％ヤシ油脂肪酸ソルビタン２．０％モノステアリン酸グリセリン１．０％モノステアリン酸プロピレングリコール２．０％トリエタノールアミン０．５％香料Ｂ０．２％精製水残部計１００．０％上記ヘアクリームの毛髪防臭消臭効果は○であった。

【００１６】〔実施例１１〕ヘアフォームジュルベーバエキス２．０％メチルポリシロキサン５．０％ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン変性シリコーン０．５％３−メチル−１，３−ブタンジオール２．０％カチオン化セルロース０．１％Ｎ−ヤシ油脂肪酸−Ｌ−グルタミン酸０．５％ポリオキシエチレン硬化ひまし油０．４％メチルパラベン０．３％クエン酸０．１％香料Ａ０．１％エタノール２０．０％液化石油ガス７．０％精製水残部計１００．０％上記ヘアフォームの毛髪防臭消臭効果は○であった。

【００１７】〔実施例１２〕ヘアスプレーサカカエキス２．０％ポリグリセリン脂肪酸エステル３．０％ポリオキシエチレン変性シリコーン０．５％ポリオキシエチレン硬化ひまし油０．５％メチルパラベン０．３％香料Ｂ０．１％エタノール残部計１００．０％上記原液５０％液化石油ガス３０％ジメチルエーテル２０％上記ヘアスプレーの毛髪防臭消臭効果は○であった。

【００１８】〔実施例１３〕ヘアウォータークイナエキス０．５％ポリオキシエチレン変性シリコーン０．５％３−メチル−１，３−ブタンジオール２．０％塩化ステアリルトリメチルアンモニウム０．５％ポリオキシエチレンラウリルエーテル０．４％ラウリルジメチルアミンオキシド０．２％ピロリドンカルボン酸ナトリウム１．０％メチルパラベン０．３％クエン酸ナトリウム０．１％ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム０．１％香料Ａ０．１％エタノール２０．０％精製水残部計１００．０％上記ヘアウォーターの毛髪防臭消臭効果は○であった。

【００１９】〔実施例１４〕ヘアフォームムルレエキス２．０％両性高分子化合物（ユカフォーマー：三菱化学製）５．０％ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレン変性シリコーン０．５％３−メチル−１，３−ブタンジオール２．０％カチオン化セルロース０．１％Ｎ−ヤシ油脂肪酸−Ｌ−グルタミン酸０．５％ポリオキシエチレン硬化ひまし油０．４％メチルパラベン０．３％クエン酸０．１％香料Ａ０．１％エタノール２０．０％液化石油ガス７．０％精製水残部計１００．０％上記ヘアフォームの毛髪防臭消臭効果は○であった。

【００２０】なお上記各例で使用した香料は下記の通り
の組成である。別表１（調合香料Ａ）イランイラン油３レモン油５スウィートオレンジ油１０ラベンダー油６ネロリ油２ローズベース５ローズオキサイド０．１ジャスミンベース３リリアール５グリーンベース２プチグレン油３ミュゲベース１ヘディオン８ベルトフィックス３サンダルウッド油１アブソリュートオークモス１シス−３−ヘキセニルサリシレート５ヘキシルシンナミックアルデヒド５．９ベンジルアセテート１ベンジルベンゾエート１ベンジルサリシレート３ペンタリド１カーネーションベース１カシメラン３メチルヨノン３ネオベルガメート３ゲラニルニトリル１アルデヒドＣ−９１０％ＤＰＧ溶液３アルデヒドＣ−１０１０％ＤＰＧ溶液１アルデヒドＣ−１２ＭＮＡ１０％ＤＰＧ溶液２ヘリオトロピン１ジプロピレングリコール７合計１００％

【００２１】別表２（調合香料Ｂ）レモン油５ライム油２オレンジ油１０ベルガモット油１グレープフルーツ油２ローズ油１ジャスミン油０．４ラベンダー油０．２ラバンジン油０．１プチグレン油０．１ネロリ油０．２イランイラン油３アブソリュートバニラ１アブソリュートオークモス１サンダルウッド油１グリーンベース１フルーティベース５アンバーベース１リナロール２リナルアセテート１０１−メントール５ヘディオン３ガラクソリド５トナリド５ベルトフィックス３イソＥスーパー１ヘキシルシンナミックアルデヒド５アルデヒドＣ−８１０％ＤＰＧ溶液５アルデヒドＣ−１０１０％ＤＰＧ溶液２アルデヒドＣ−１２ＭＮＡ１０％ＤＰＧ溶液５ジプロピレングリコール１４合計１００％

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩテーマコート゛(参考）Ａ６１Ｋ 7/11 Ａ６１Ｋ 7/11 Ｆターム(参考） 4C083 AA082 AA111 AA112 AA122 AC012 AC102 AC122 AC152 AC182 AC212 AC302 AC392 AC402 AC422 AC432 AC482 AC532 AC542 AC612 AC662 AC692 AC792 AD092 AD132 AD152 AD162 AD352 CC31 CC32 DD08 DD23 DD31 DD41 EE18

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】植物抽出物を有効成分として配合したこ
とを特徴とする頭髪の防臭及び／又は消臭用の毛髪用化
粧料。
【請求項２】該植物抽出物が抗菌作用及び／又は殺菌
作用を有する植物抽出物であることを特徴とする請求項
１記載の毛髪用化粧料。
【請求項３】該植物抽出物がロウパラ、アブリコ・ド
・パラ、マルパジーニョ、ジュルベーバ、サカカ、クイ
ナ、ムルレから選ばれる１種または２種以上であること
を特徴とする請求項１又は２記載の毛髪用化粧料。