JP2002019308A - 画像形成用材料、その製造方法及び画像形成物 - Google Patents
画像形成用材料、その製造方法及び画像形成物Info
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- JP2002019308A JP2002019308A JP2000203608A JP2000203608A JP2002019308A JP 2002019308 A JP2002019308 A JP 2002019308A JP 2000203608 A JP2000203608 A JP 2000203608A JP 2000203608 A JP2000203608 A JP 2000203608A JP 2002019308 A JP2002019308 A JP 2002019308A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 本発明が解決しようとする課題
は、インクの発色性や染着性(定着性)に優れ、印刷の
欠陥の無い、高精細な印刷画質であり、さらに加熱によ
る不均質収縮、且つインク受容層の基材との剥離を抑え
る画像形成物を提供することにある。 【解決手段】 基材とインク受容層に同じ素材を
用い、かつインク受容層に多孔質構造を設けることによ
り、インクの発色性や染着性(定着性)に優れ、印刷の
欠陥の無い、高精細な印刷画質を実現さらに、加熱によ
る不均質収縮及びインク受容層の剥離を抑えることが可
能な印刷適性を有する画像形成物及びその製造方法を見
出し、本発明を完成するに至った。
は、インクの発色性や染着性(定着性)に優れ、印刷の
欠陥の無い、高精細な印刷画質であり、さらに加熱によ
る不均質収縮、且つインク受容層の基材との剥離を抑え
る画像形成物を提供することにある。 【解決手段】 基材とインク受容層に同じ素材を
用い、かつインク受容層に多孔質構造を設けることによ
り、インクの発色性や染着性(定着性)に優れ、印刷の
欠陥の無い、高精細な印刷画質を実現さらに、加熱によ
る不均質収縮及びインク受容層の剥離を抑えることが可
能な印刷適性を有する画像形成物及びその製造方法を見
出し、本発明を完成するに至った。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、熱転写法等により
情報を印刷して得られる画像形成物、及び画像形成物用
の材料、およびその製造方法に関する。
情報を印刷して得られる画像形成物、及び画像形成物用
の材料、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、被写体と背景や枠を組み合わせた
画像のシール(粘着シート)を手軽に作成する自動機械
が、ゲームセンター、遊園地等の娯楽施設ばかりでな
く、書店、スーパーマーケット等の店頭にも設置されて
おり、広範囲に普及している。該機械によって作成され
るシールは性別、年齢層等に関係なく幅広く嗜好されて
いる。
画像のシール(粘着シート)を手軽に作成する自動機械
が、ゲームセンター、遊園地等の娯楽施設ばかりでな
く、書店、スーパーマーケット等の店頭にも設置されて
おり、広範囲に普及している。該機械によって作成され
るシールは性別、年齢層等に関係なく幅広く嗜好されて
いる。
【0003】また、家庭用のパソコン及びプリンタ、デ
ジタルカメラ、スキャナ等の周辺機器の普及も拡大して
おり、家庭でオリジナルデザインのシールを作成するた
めのソフト、用紙等も展開されている。
ジタルカメラ、スキャナ等の周辺機器の普及も拡大して
おり、家庭でオリジナルデザインのシールを作成するた
めのソフト、用紙等も展開されている。
【0004】これらのようなシールは、その粘着機能ゆ
えに、文房具、携帯電話、定期入れやサイフのような携
帯小物などに貼り付ける方法などにより愛好されている
が、そのような物品に直接貼るばかりでなく、一旦、プ
レートやフレームに貼り付けた物をキーホルダーやスト
ラップ(手提げ紐)のようなアクセサリーとして利用す
るための部品も展開されている。
えに、文房具、携帯電話、定期入れやサイフのような携
帯小物などに貼り付ける方法などにより愛好されている
が、そのような物品に直接貼るばかりでなく、一旦、プ
レートやフレームに貼り付けた物をキーホルダーやスト
ラップ(手提げ紐)のようなアクセサリーとして利用す
るための部品も展開されている。
【0005】アクセサリーを作成する方法としては、特
公昭59−13969号公報に、熱収縮性プラスチック
シートに手書きや印刷等の手段で文字、絵、画像などの
視覚的情報を記録し、それをオーブンなどで加熱収縮さ
せ、ペンダント、ネームプレート等のアクセサリーを作
成することが記載されている。しかし、該熱収縮性プラ
スチックシートは印刷面にインク受容層を有していな
い。
公昭59−13969号公報に、熱収縮性プラスチック
シートに手書きや印刷等の手段で文字、絵、画像などの
視覚的情報を記録し、それをオーブンなどで加熱収縮さ
せ、ペンダント、ネームプレート等のアクセサリーを作
成することが記載されている。しかし、該熱収縮性プラ
スチックシートは印刷面にインク受容層を有していな
い。
【0006】特開平10−249952号公報、特開平
10−295531号公報、特開平11−9425号公
報(製造装置に関する)、特開平11−91250号公
報には、コンピューター、プリンタを組み合わせて利用
し、画像を熱収縮性シートに印刷した後に、加熱収縮す
ることにより、画像形成物を提供することに関して開示
されている。しかし、これらは基材とインク受容層との
素材が互いに異なる。このため、加熱により不均質収縮
や、インク受容層の剥離を引き起こし、印刷の欠陥を発
生させる場合がある。
10−295531号公報、特開平11−9425号公
報(製造装置に関する)、特開平11−91250号公
報には、コンピューター、プリンタを組み合わせて利用
し、画像を熱収縮性シートに印刷した後に、加熱収縮す
ることにより、画像形成物を提供することに関して開示
されている。しかし、これらは基材とインク受容層との
素材が互いに異なる。このため、加熱により不均質収縮
や、インク受容層の剥離を引き起こし、印刷の欠陥を発
生させる場合がある。
【0007】更に詳細に説明すると特開平10−249
952号公報は、印刷方法として、昇華熱転写法が最も
優れた方法であると開示しており、さらに、基材に直接
印刷する方法と、昇華染料の受容層を設け、該受容層に
印刷する方法のどちらであっても良いと記載している。
しかしながら、同公報にも記載されているように、基材
に直接印刷する場合、染着性に劣るという欠点も併せ持
っている。ただし、熱収縮により濃縮され、実用上問題
のない染着濃度になることも記載されているが、このよ
うな染着性の低さは、印刷された画像濃度が低いという
ことだけではなく、印刷の欠陥を発生させてしまう場合
がある。
952号公報は、印刷方法として、昇華熱転写法が最も
優れた方法であると開示しており、さらに、基材に直接
印刷する方法と、昇華染料の受容層を設け、該受容層に
印刷する方法のどちらであっても良いと記載している。
しかしながら、同公報にも記載されているように、基材
に直接印刷する場合、染着性に劣るという欠点も併せ持
っている。ただし、熱収縮により濃縮され、実用上問題
のない染着濃度になることも記載されているが、このよ
うな染着性の低さは、印刷された画像濃度が低いという
ことだけではなく、印刷の欠陥を発生させてしまう場合
がある。
【0008】そのような印刷の欠陥部は、熱収縮しても
なお、容易に確認することができてしまい、熱収縮だけ
では補いきれるものではない。また、昇華染料用のイン
ク受容層を設けた場合、熱収縮時に、基材とインク受容
層の熱収縮率、熱収縮速度の違いから、不均一収縮が生
じてしまう場合もある。さらには基材とインク受容層の
剥離を引き起こしてしまう場合もある。
なお、容易に確認することができてしまい、熱収縮だけ
では補いきれるものではない。また、昇華染料用のイン
ク受容層を設けた場合、熱収縮時に、基材とインク受容
層の熱収縮率、熱収縮速度の違いから、不均一収縮が生
じてしまう場合もある。さらには基材とインク受容層の
剥離を引き起こしてしまう場合もある。
【0009】また、上記特開平11−91250号公報
は、溶融熱転写法、インクジェット印刷法による印刷に
ついて記載されている。溶融熱転写法の場合、基材に直
接印刷する方法と、インク受容層を設け、該受容層に印
刷する方法の両者について記載している。しかしなが
ら、基材への直接印刷は定着性に劣り、印刷の抜けが昇
華印刷よりも著しく発生しやすい。また、インク受容層
は基材と素材が異なることから該インク受容層を設けた
としても、熱収縮時に、基材とインク受容層の熱収縮
率、熱収縮速度の違いから、不均一収縮が生じてしまう
場合もある。さらには基材とインク受容層の剥離を引き
起こしてしまう場合もある。また、インクジェット印刷
法の場合、OA用や家庭用の水系インクではポリスチレ
ンのような基材に直接印刷することは不可能であり、イ
ンク受容層を設けた場合、やはり、同様に、熱収縮時
に、基材とインク受容層の熱収縮率、熱収縮速度の違い
から、不均一収縮が生じてしまう場合もある。さらには
基材とインク受容層の剥離を引き起こしてしまう場合も
ある。
は、溶融熱転写法、インクジェット印刷法による印刷に
ついて記載されている。溶融熱転写法の場合、基材に直
接印刷する方法と、インク受容層を設け、該受容層に印
刷する方法の両者について記載している。しかしなが
ら、基材への直接印刷は定着性に劣り、印刷の抜けが昇
華印刷よりも著しく発生しやすい。また、インク受容層
は基材と素材が異なることから該インク受容層を設けた
としても、熱収縮時に、基材とインク受容層の熱収縮
率、熱収縮速度の違いから、不均一収縮が生じてしまう
場合もある。さらには基材とインク受容層の剥離を引き
起こしてしまう場合もある。また、インクジェット印刷
法の場合、OA用や家庭用の水系インクではポリスチレ
ンのような基材に直接印刷することは不可能であり、イ
ンク受容層を設けた場合、やはり、同様に、熱収縮時
に、基材とインク受容層の熱収縮率、熱収縮速度の違い
から、不均一収縮が生じてしまう場合もある。さらには
基材とインク受容層の剥離を引き起こしてしまう場合も
ある。
【0010】一方、市販品には、鉛筆、色鉛筆、油性マ
ーカー等で手書きすることが可能な表面白色タイプの熱
収縮性プラスチック(例えば、工作用プラバン、ちぢみ
くん、銀鳥産業株式会社製)も存在している。該製品は
使える筆記具として、油性マーカー、色鉛筆を挙げてお
り、実際にプリンタによる印刷を試みても、インクジェ
ット印刷には全く適さず、溶融熱転写法、昇華熱転写法
では、印刷の欠陥が発生しやすい。
ーカー等で手書きすることが可能な表面白色タイプの熱
収縮性プラスチック(例えば、工作用プラバン、ちぢみ
くん、銀鳥産業株式会社製)も存在している。該製品は
使える筆記具として、油性マーカー、色鉛筆を挙げてお
り、実際にプリンタによる印刷を試みても、インクジェ
ット印刷には全く適さず、溶融熱転写法、昇華熱転写法
では、印刷の欠陥が発生しやすい。
【0011】ところで、特開平4−113835号公報
には、プラスチック構造体において、該プラスチックの
強溶媒である第1の溶媒に浸漬後、該プラスチックの貧
溶媒で、かつ、第1の溶媒と相溶性のある第2の溶媒に
浸漬することにより、該プラスチック構造体の表面に極
めて微細な割れ目(節理)が形成されると記載されてい
る。しかし、該構造体はバックライトの拡散反射板とし
て用いられることから光の波長を拡散反射する層を表面
に処理したものであり、数〜数十μm程度のインクドッ
トの集合体を表面に定着させる、印刷に対する適性とは
全く異なるものである。
には、プラスチック構造体において、該プラスチックの
強溶媒である第1の溶媒に浸漬後、該プラスチックの貧
溶媒で、かつ、第1の溶媒と相溶性のある第2の溶媒に
浸漬することにより、該プラスチック構造体の表面に極
めて微細な割れ目(節理)が形成されると記載されてい
る。しかし、該構造体はバックライトの拡散反射板とし
て用いられることから光の波長を拡散反射する層を表面
に処理したものであり、数〜数十μm程度のインクドッ
トの集合体を表面に定着させる、印刷に対する適性とは
全く異なるものである。
【0012】さらに、特願平10−165762号、及
び、特願平10−165763号には、バイオセンサ
ー、化学センサー等を目的とした多孔質体の製造方法の
一例として、ポリスチレン基材表面を多孔質化する方法
が記載されている。これらには、ポリスチレン基材の表
面に、ポリスチレンを溶解するN,N−ジメチルアセト
アミド(DMAC)、または、ポリスチレンのDMAC
溶液を塗布した後、凝固液中に浸漬するとにより、表面
を多孔質化したポリスチレン基材を得る方法が記載され
ている。しかし、印刷適性に関しては全く記載されてい
ない。
び、特願平10−165763号には、バイオセンサ
ー、化学センサー等を目的とした多孔質体の製造方法の
一例として、ポリスチレン基材表面を多孔質化する方法
が記載されている。これらには、ポリスチレン基材の表
面に、ポリスチレンを溶解するN,N−ジメチルアセト
アミド(DMAC)、または、ポリスチレンのDMAC
溶液を塗布した後、凝固液中に浸漬するとにより、表面
を多孔質化したポリスチレン基材を得る方法が記載され
ている。しかし、印刷適性に関しては全く記載されてい
ない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、インクの発色性や染着性(定着性)に優
れ、印刷の欠陥の無い高精細な印刷画質を実現し、さら
には加熱による不均質収縮、且つインク受容層の基材と
の剥離を抑えることができる画像形成物を提供すること
にある。
する課題は、インクの発色性や染着性(定着性)に優
れ、印刷の欠陥の無い高精細な印刷画質を実現し、さら
には加熱による不均質収縮、且つインク受容層の基材と
の剥離を抑えることができる画像形成物を提供すること
にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、基材とインク受
容層に同じ素材を用い、かつインク受容層に多孔質構造
を設けることにより、インクの発色性や染着性(定着
性)に優れ、印刷の欠陥の無い、高精細な印刷画質を実
現する印刷適性を有するだけでなく、加熱による不均質
収縮及びインク受容層の剥離を抑えた画像形成物及びそ
の製造方法を見出し、本発明を完成するに至った。
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、基材とインク受
容層に同じ素材を用い、かつインク受容層に多孔質構造
を設けることにより、インクの発色性や染着性(定着
性)に優れ、印刷の欠陥の無い、高精細な印刷画質を実
現する印刷適性を有するだけでなく、加熱による不均質
収縮及びインク受容層の剥離を抑えた画像形成物及びそ
の製造方法を見出し、本発明を完成するに至った。
【0015】即ち、本発明は、
【0016】(1) (I)シート基材と、(II)シー
ト基材と同じ素材からなる多孔質層のインク受容層を有
する画像形成用材料、
ト基材と同じ素材からなる多孔質層のインク受容層を有
する画像形成用材料、
【0017】(2) 多孔質層の平均孔径が0.001
〜100μmの範囲にある(1)に記載の画像形成用材
料、
〜100μmの範囲にある(1)に記載の画像形成用材
料、
【0018】(3) シート基材が熱収縮性シート基材
である(1)又は(2)に記載の画像形成用材料、
である(1)又は(2)に記載の画像形成用材料、
【0019】(4) 熱収縮性シート基材が2軸延伸処
理されたシート基材である(3)に記載の画像形成用材
料、
理されたシート基材である(3)に記載の画像形成用材
料、
【0020】(5) シート基材がポリスチレン系樹脂
である(1)〜(4)のいずれか一項に記載の画像形成
用材料、
である(1)〜(4)のいずれか一項に記載の画像形成
用材料、
【0021】(6) (1)〜(5)のいずれか一項に
記載の画像形成用材料のインク受容層に、画像を印刷し
てなる画像形成物、
記載の画像形成用材料のインク受容層に、画像を印刷し
てなる画像形成物、
【0022】(7) (1)〜(5)のいずれか一項に
記載の画像形成用材料のインク受容層に、画像を印刷
し、さらに熱収縮させてなる画像形成物、
記載の画像形成用材料のインク受容層に、画像を印刷
し、さらに熱収縮させてなる画像形成物、
【0023】(8) シート基材の少なくとも一方の面
に、該シート基材を構成する素材(a)を溶解する溶剤
(b)を塗布した後、溶剤(b)と相溶するが素材
(a)とは相溶しない凝固液(c)中で凝固させること
からなる、シート基材と同じ素材からなる多孔質のイン
ク受容層を有する画像形成用材料の製造方法、
に、該シート基材を構成する素材(a)を溶解する溶剤
(b)を塗布した後、溶剤(b)と相溶するが素材
(a)とは相溶しない凝固液(c)中で凝固させること
からなる、シート基材と同じ素材からなる多孔質のイン
ク受容層を有する画像形成用材料の製造方法、
【0024】(9) シート基材の少なくとも一方の面
に、該シート基材を構成する素材(a)と溶剤(b)を
含有する溶液(d)を塗布した後、溶剤(b)と相溶す
るが素材(a)とは相溶しない凝固液(c)中で凝固さ
せることからなる、シート基材と同じ素材からなる多孔
質のインク受容層を有する画像形成用材料の製造方法、
に、該シート基材を構成する素材(a)と溶剤(b)を
含有する溶液(d)を塗布した後、溶剤(b)と相溶す
るが素材(a)とは相溶しない凝固液(c)中で凝固さ
せることからなる、シート基材と同じ素材からなる多孔
質のインク受容層を有する画像形成用材料の製造方法、
【0025】(10) 溶液(d)中の素材(a)の濃
度が10重量%以下である(9)に記載の画像形成用材
料の製造方法、を提供するものである。
度が10重量%以下である(9)に記載の画像形成用材
料の製造方法、を提供するものである。
【0026】
【発明の実施の形態】本発明は、シート基材、好ましく
は熱収縮性シート基材(以下、必要に応じて、単に「基
材」という)の表面の少なくとも一方の面にインク受容
層を設け、該インク受容層の表面に熱転写法等により情
報を印刷した後、必要に応じて加熱収縮して得られる画
像形成物(以下、単に「画像形成物」という。)におい
て、
は熱収縮性シート基材(以下、必要に応じて、単に「基
材」という)の表面の少なくとも一方の面にインク受容
層を設け、該インク受容層の表面に熱転写法等により情
報を印刷した後、必要に応じて加熱収縮して得られる画
像形成物(以下、単に「画像形成物」という。)におい
て、
【0027】(I)シート基材、(II)シート基材と同じ
素材からなる多孔質層のインク受容層を有する画像形成
物用の材料(以上以下、単に「画像形成用材料」とい
う。)である。
素材からなる多孔質層のインク受容層を有する画像形成
物用の材料(以上以下、単に「画像形成用材料」とい
う。)である。
【0028】本発明の画像形成用材料の基材及びインク
受容層の素材(a)は、溶剤(b)には溶解するが、凝
固剤(c)には不溶であれば任意のものが使用できる。
受容層の素材(a)は、溶剤(b)には溶解するが、凝
固剤(c)には不溶であれば任意のものが使用できる。
【0029】例えば、ポリスチレン、ポリ−α−メチル
スチレンの様なスチレン系ポリマー;ポルスルホン、ポ
リエーテルスルホンの様なポリスルホン系ポリマー;ポ
リメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリルの様な
ポリ(メタ)アクリレート系ポリマー;ポリカーボネー
ト系ポリマー;酢酸セルロース、エチルセルロースの様
なセルロース系ポリマー;ポリウレタン系ポリマー;塩
化ビニル、塩化ビニリデンの様な塩素含有ポリマー;脂
肪族ポリアミド、芳香族ポリアミドの様なポリアミド系
ポリマー;芳香族ポリイミド、ポリエーテルイミドの様
なポリイミド系ポリマー;ポリフェニレンオキサイドの
様なポリエーテル系やポリチオエーテル系ポリマー、な
どが挙げられる。
スチレンの様なスチレン系ポリマー;ポルスルホン、ポ
リエーテルスルホンの様なポリスルホン系ポリマー;ポ
リメチルメタクリレート、ポリアクリロニトリルの様な
ポリ(メタ)アクリレート系ポリマー;ポリカーボネー
ト系ポリマー;酢酸セルロース、エチルセルロースの様
なセルロース系ポリマー;ポリウレタン系ポリマー;塩
化ビニル、塩化ビニリデンの様な塩素含有ポリマー;脂
肪族ポリアミド、芳香族ポリアミドの様なポリアミド系
ポリマー;芳香族ポリイミド、ポリエーテルイミドの様
なポリイミド系ポリマー;ポリフェニレンオキサイドの
様なポリエーテル系やポリチオエーテル系ポリマー、な
どが挙げられる。
【0030】この中でも、特に熱収縮性を有するポリマ
ーが好ましく挙げられる。具体的には、ポリスチレン系
ポリマー、ポリ塩化ビニル系ポリマー、ポリアクリレー
ト系ポリマー、ポリプロピレン系ポリマー、ポリエチレ
ン系ポリマー等が好ましく挙げられる。
ーが好ましく挙げられる。具体的には、ポリスチレン系
ポリマー、ポリ塩化ビニル系ポリマー、ポリアクリレー
ト系ポリマー、ポリプロピレン系ポリマー、ポリエチレ
ン系ポリマー等が好ましく挙げられる。
【0031】上述の素材(a)として用いられるポリマ
ーは、単独種のポリマーであっても良いし、共重合体又
はブレンド物であっても良い。
ーは、単独種のポリマーであっても良いし、共重合体又
はブレンド物であっても良い。
【0032】なお、基材とインク受容層の素材は、同じ
素材であるが、平均分子量又は分子量分布が若干異なっ
ていても良く、又は共重合体或いはブレンド物の場合は
若干組成成分の割合が異なっていても良く、この様な場
合も同じ素材であるものとする。
素材であるが、平均分子量又は分子量分布が若干異なっ
ていても良く、又は共重合体或いはブレンド物の場合は
若干組成成分の割合が異なっていても良く、この様な場
合も同じ素材であるものとする。
【0033】素材(a)はフィルム又はシートとして基
材に用られる。本発明においては、これらをまとめてシ
ート基材と言う。当該シート基材の厚さは特に限定され
ないが、通常50〜500μmである。
材に用られる。本発明においては、これらをまとめてシ
ート基材と言う。当該シート基材の厚さは特に限定され
ないが、通常50〜500μmである。
【0034】更にはこれらの延伸処理、好ましくは2軸
延伸処理されたフィルム又はシート等が好ましく用いら
れる。2軸延伸フィルム又はシートは、縦方向及び横方
向にそれぞれ2〜10倍延伸したものが通常用いられ
る。
延伸処理されたフィルム又はシート等が好ましく用いら
れる。2軸延伸フィルム又はシートは、縦方向及び横方
向にそれぞれ2〜10倍延伸したものが通常用いられ
る。
【0035】本発明の画像形成物の材料は、以下の製造
方法等に従って製造することができる。
方法等に従って製造することができる。
【0036】[1]シート基材の少なくとも一方の面
に、該シート基材を構成する素材(a)を溶解する溶剤
(b)を塗布する。その後、溶剤(b)と相溶するが素
材(a)とは相溶しない凝固液(c)中で凝固させるこ
とにより、シート基材と同じ素材からなる多孔質層のイ
ンク受容層を有する画像形成物用の材料、即ち画像形成
用材料を製造することができる。
に、該シート基材を構成する素材(a)を溶解する溶剤
(b)を塗布する。その後、溶剤(b)と相溶するが素
材(a)とは相溶しない凝固液(c)中で凝固させるこ
とにより、シート基材と同じ素材からなる多孔質層のイ
ンク受容層を有する画像形成物用の材料、即ち画像形成
用材料を製造することができる。
【0037】[2]熱収縮性シート基材の少なくとも一
方の面に、該シート基材を構成する素材(a)と溶剤
(b)を含有する溶液(d)を塗布する。その後、溶剤
(b)と相溶するが素材(a)とは相溶しない凝固液
(c)中で凝固させることにより、シート基材と同じ素
材からなる多孔質層のインク受容層を有する画像形成物
用の材料、即ち、画像形成用材料を製造することができ
る。
方の面に、該シート基材を構成する素材(a)と溶剤
(b)を含有する溶液(d)を塗布する。その後、溶剤
(b)と相溶するが素材(a)とは相溶しない凝固液
(c)中で凝固させることにより、シート基材と同じ素
材からなる多孔質層のインク受容層を有する画像形成物
用の材料、即ち、画像形成用材料を製造することができ
る。
【0038】ここで、溶剤(b)は、基材を構成する素
材(a)を溶解、もしくは、膨潤させる溶剤ならば、何
ら制限は無い。これらの溶剤は、単独で用いることも、
2種以上の溶剤を混合して用いることもできる。
材(a)を溶解、もしくは、膨潤させる溶剤ならば、何
ら制限は無い。これらの溶剤は、単独で用いることも、
2種以上の溶剤を混合して用いることもできる。
【0039】例えば、ジクロロメタン、1,1,2−ト
リクロロエタン、クロルベンゼン、o−クロロフェノー
ル、p−クロロフェノール、ジクロロフェノールの様な
塩素系溶剤;N,N−ジメチルホルムアミド(DM
F)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、N
−メチルピロリドンの様なアミド系溶剤;ジメチルスル
ホキシド、スルホランの様な硫黄含有系溶剤;酢酸メチ
ル、酢酸エチルの様なエステル系溶剤;ヘキサメチルリ
ン酸トリアミドの様な燐酸系溶剤;アセトン、2−ブタ
ノン、γ−ブチロラクトンの様なケトン系溶剤;ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテルの様なエーテル系溶剤、などが挙げ
られる。
リクロロエタン、クロルベンゼン、o−クロロフェノー
ル、p−クロロフェノール、ジクロロフェノールの様な
塩素系溶剤;N,N−ジメチルホルムアミド(DM
F)、N,N−ジメチルアセトアミド(DMAC)、N
−メチルピロリドンの様なアミド系溶剤;ジメチルスル
ホキシド、スルホランの様な硫黄含有系溶剤;酢酸メチ
ル、酢酸エチルの様なエステル系溶剤;ヘキサメチルリ
ン酸トリアミドの様な燐酸系溶剤;アセトン、2−ブタ
ノン、γ−ブチロラクトンの様なケトン系溶剤;ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、ジエチレングリコー
ルジメチルエーテルの様なエーテル系溶剤、などが挙げ
られる。
【0040】特に、素材(a)が熱収縮性を有するポリ
マーの場合、溶剤(b)としては、具体的には、N,N
−ジメチルアセトアミド(DMAC)、N,N−ジメチ
ルホルムアミド(DMF)、1−メチル−2−ピロリド
ン(NMP)、メチルエチルケトン(MEK)、アセト
ン、2−プロパノール/トルエン、トルエン等が好まし
く挙げられ、特に好ましくは、DMAC、NMPが挙げ
られる。
マーの場合、溶剤(b)としては、具体的には、N,N
−ジメチルアセトアミド(DMAC)、N,N−ジメチ
ルホルムアミド(DMF)、1−メチル−2−ピロリド
ン(NMP)、メチルエチルケトン(MEK)、アセト
ン、2−プロパノール/トルエン、トルエン等が好まし
く挙げられ、特に好ましくは、DMAC、NMPが挙げ
られる。
【0041】溶剤(b)の塗布量は特に限定されるもの
ではないが、通常基材上に10μm以上となるように塗
布すればよい。
ではないが、通常基材上に10μm以上となるように塗
布すればよい。
【0042】溶液(d)は、素材(a)を溶解するもの
であれば、溶剤(b)に何ら影響されない。この溶剤
(d)は、溶剤単独で用いることも、2種以上の溶剤を
混合して用いることもできる。また、溶液(d)中の素
材(a)の濃度は10重量%以下であることが好まし
い。
であれば、溶剤(b)に何ら影響されない。この溶剤
(d)は、溶剤単独で用いることも、2種以上の溶剤を
混合して用いることもできる。また、溶液(d)中の素
材(a)の濃度は10重量%以下であることが好まし
い。
【0043】例えば、溶液(d)としては、素材(a)
のDMAC溶液、DMF溶液、NMP溶液、MEK溶
液、アセトン溶液、2−プロパノール/トルエン混合溶
液、等が挙げられ、好ましくは、素材(a)のDMAC
溶液、NMP溶液が挙げられる。
のDMAC溶液、DMF溶液、NMP溶液、MEK溶
液、アセトン溶液、2−プロパノール/トルエン混合溶
液、等が挙げられ、好ましくは、素材(a)のDMAC
溶液、NMP溶液が挙げられる。
【0044】溶剤(d)の塗布量は特に限定されるもの
ではないが、通常基材上に10μm以上となるように塗
布すればよい。
ではないが、通常基材上に10μm以上となるように塗
布すればよい。
【0045】本発明において用いられる凝固液(c)
は、溶剤(b)とは相溶するが、素材(a)とは相溶し
ないという条件を満たしていれば何ら制限はない。更に
詳しくは、溶剤(b)と混和し、素材(a)を溶解させ
ない液体であって、溶液(d)の賦形物と接触させるこ
とにより素材(a)を多孔質状に凝固させるものであれ
ば、任意のものが使用できる。
は、溶剤(b)とは相溶するが、素材(a)とは相溶し
ないという条件を満たしていれば何ら制限はない。更に
詳しくは、溶剤(b)と混和し、素材(a)を溶解させ
ない液体であって、溶液(d)の賦形物と接触させるこ
とにより素材(a)を多孔質状に凝固させるものであれ
ば、任意のものが使用できる。
【0046】溶液(d)の賦形物と接触させることによ
り素材(a)を多孔質状に凝固させるかどうかは、溶剤
(b)と素材(a)との組み合わせにより異なるため、
一般的な分類はできないが、簡単な実験により確認する
ことができるので、使用する溶剤(b)と素材(a)に
応じて選択すればよい。
り素材(a)を多孔質状に凝固させるかどうかは、溶剤
(b)と素材(a)との組み合わせにより異なるため、
一般的な分類はできないが、簡単な実験により確認する
ことができるので、使用する溶剤(b)と素材(a)に
応じて選択すればよい。
【0047】そのような凝固液(c)としては、例え
ば、デカン酸メチルの様な脂肪酸エステル類;ジイソブ
チルケトンの様なジアルキルケトン類;液状ポリエチレ
ングリコール;ポリエチレングリコールのモノエステ
ル;ポリエチレングリコールのモノエーテル類;メタノ
ール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノー
ル、ブタノールの様なアルコール;水、等があげられ
る。
ば、デカン酸メチルの様な脂肪酸エステル類;ジイソブ
チルケトンの様なジアルキルケトン類;液状ポリエチレ
ングリコール;ポリエチレングリコールのモノエステ
ル;ポリエチレングリコールのモノエーテル類;メタノ
ール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノー
ル、ブタノールの様なアルコール;水、等があげられ
る。
【0048】また、素材(a)として熱収縮性ポリマー
を用いた場合は、凝固液(c)は、例えば、水、エタノ
ール、2−プロパノール等のアルコール類、ヘキサン、
シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類などを好ましく用
いることができる。これらの凝固液は、単独で用いるこ
とも、2種以上の凝固液を混合して用いることもできる
し、界面活性剤等を添加した水溶液なども用いることが
できる。
を用いた場合は、凝固液(c)は、例えば、水、エタノ
ール、2−プロパノール等のアルコール類、ヘキサン、
シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類などを好ましく用
いることができる。これらの凝固液は、単独で用いるこ
とも、2種以上の凝固液を混合して用いることもできる
し、界面活性剤等を添加した水溶液なども用いることが
できる。
【0049】水は、水溶性溶剤、界面活性剤、ポリマ
ー、酸、アルカリ、塩等を溶解した水溶液であり得る。
これらの凝固液(c)の中でも、水又は水溶液が、工業
的生産性の面から好ましい。
ー、酸、アルカリ、塩等を溶解した水溶液であり得る。
これらの凝固液(c)の中でも、水又は水溶液が、工業
的生産性の面から好ましい。
【0050】本発明において、好適な組合せとしては素
材(a)としてポリスチレン系樹脂シートを適用した場
合は、溶剤(b)としてN,N−ジメチルアセトアミド
等の水溶性溶剤、または、溶剤(b)の代わりに、溶剤
(d)として2重量%のポリスチレン系樹脂のN,N−
ジメチルアセトアミド溶液を用いることができ、更に凝
固液(c)として水を用いることができる。
材(a)としてポリスチレン系樹脂シートを適用した場
合は、溶剤(b)としてN,N−ジメチルアセトアミド
等の水溶性溶剤、または、溶剤(b)の代わりに、溶剤
(d)として2重量%のポリスチレン系樹脂のN,N−
ジメチルアセトアミド溶液を用いることができ、更に凝
固液(c)として水を用いることができる。
【0051】溶剤(b)を塗布する場合、素材(a)表
面に形成される孔の構造、孔径、孔径分布の制御は、溶
剤(b)の種類、塗布量、及び、塗布後、凝固層への投
入までの時間、凝固液(c)の種類、凝固層での洗浄時
間等により行われる。
面に形成される孔の構造、孔径、孔径分布の制御は、溶
剤(b)の種類、塗布量、及び、塗布後、凝固層への投
入までの時間、凝固液(c)の種類、凝固層での洗浄時
間等により行われる。
【0052】例えば、表面に形成される孔の構造は、素
材(a)の溶解性の高い溶剤(b)を用いると蜂の巣状
になりやすく、素材(a)に対して中程度の溶解性を有
する溶剤(b)を用いると、微粒子が凝集した構造をと
りやすい傾向となる。
材(a)の溶解性の高い溶剤(b)を用いると蜂の巣状
になりやすく、素材(a)に対して中程度の溶解性を有
する溶剤(b)を用いると、微粒子が凝集した構造をと
りやすい傾向となる。
【0053】また、空孔率は、素材(a)の溶解性の高
い溶剤(b)の選択、溶剤(b)の塗布量の増加によっ
て高くすることができる。また、溶剤(b)を塗布後、
凝固層へ投入する間隔が長い程、空孔率も高くなる。
い溶剤(b)の選択、溶剤(b)の塗布量の増加によっ
て高くすることができる。また、溶剤(b)を塗布後、
凝固層へ投入する間隔が長い程、空孔率も高くなる。
【0054】本発明は、上記条件を組み合わせることに
より目的に応じた表面構造を形成することができる。
より目的に応じた表面構造を形成することができる。
【0055】一方、溶液(d)を塗布する場合、素材
(a)表面に形成される孔の構造、孔径、孔径分布の制
御は、溶材(b)の場合と同様であるが、更に素材
(a)の濃度を調整することにより、より精密に制御す
ることができる。
(a)表面に形成される孔の構造、孔径、孔径分布の制
御は、溶材(b)の場合と同様であるが、更に素材
(a)の濃度を調整することにより、より精密に制御す
ることができる。
【0056】インク受容層は、シリカなどの無機微粒子
をバインダー樹脂で結合したような一般的な多孔質構造
とは異なり、表面改質条件を適化することにより、表面
平滑性に優れた多孔質構造体を得ることができる。
をバインダー樹脂で結合したような一般的な多孔質構造
とは異なり、表面改質条件を適化することにより、表面
平滑性に優れた多孔質構造体を得ることができる。
【0057】インク受容層の多孔質構造は、インクと基
材とを定着させるためのアンカー層としての役割を担
い、孔の形状は特に限定されないが、球状または不定形
状の高分子ドメインが互いに連結して高分子ドメインの
隙間が孔となっている構造であるか、又は高分子の網目
状構造が好ましく挙げられる。該インク受容層の厚さは
特に限定されないが、例えばインク受容層への定着性、
さらに、熱収縮後の多孔質内へのインクの封入(アンカ
ー性)を考慮すると、10〜50μmが好ましく挙げら
れる。
材とを定着させるためのアンカー層としての役割を担
い、孔の形状は特に限定されないが、球状または不定形
状の高分子ドメインが互いに連結して高分子ドメインの
隙間が孔となっている構造であるか、又は高分子の網目
状構造が好ましく挙げられる。該インク受容層の厚さは
特に限定されないが、例えばインク受容層への定着性、
さらに、熱収縮後の多孔質内へのインクの封入(アンカ
ー性)を考慮すると、10〜50μmが好ましく挙げら
れる。
【0058】多孔質構造の孔径は0.001〜100μ
m、好ましくは0.01〜10μmの範囲にあることが
好ましいが、孔径分布に関しては何等制限はない。孔径
が0.001μmよりも小さい場合、インクのアンカー
効果が極端に低下し、良好な印刷画像性が得られない場
合があるので、好ましくない。また、高分子膜の孔径が
100μmよりも大きい場合、印刷解像度にも因るが、
インクが転写されず、欠陥が発生する場合があるので、
好ましくない。
m、好ましくは0.01〜10μmの範囲にあることが
好ましいが、孔径分布に関しては何等制限はない。孔径
が0.001μmよりも小さい場合、インクのアンカー
効果が極端に低下し、良好な印刷画像性が得られない場
合があるので、好ましくない。また、高分子膜の孔径が
100μmよりも大きい場合、印刷解像度にも因るが、
インクが転写されず、欠陥が発生する場合があるので、
好ましくない。
【0059】また、インク受容層を構成する高分子膜に
存在する孔の密度、即ち、空孔率は、2〜90%、より
好ましくは10〜90%の範囲が挙げられる。高分子膜
の空孔率が2%よりも小さい場合、インクのアンカー効
果が極端に低下し、良好な印刷画像性が得られない場合
があるので、好ましくない。また、高分子膜の空孔率が
90%よりも大きい場合、印刷解像度にも因るが、イン
クが転写されず、欠陥が発生する場合があり、また、最
終的な収縮率にもよるが、空孔率が収縮率よりも大きす
ぎることに起因し、収縮後の外観、及び非印刷面からの
鑑賞状態を損なう場合があるので好ましくない。
存在する孔の密度、即ち、空孔率は、2〜90%、より
好ましくは10〜90%の範囲が挙げられる。高分子膜
の空孔率が2%よりも小さい場合、インクのアンカー効
果が極端に低下し、良好な印刷画像性が得られない場合
があるので、好ましくない。また、高分子膜の空孔率が
90%よりも大きい場合、印刷解像度にも因るが、イン
クが転写されず、欠陥が発生する場合があり、また、最
終的な収縮率にもよるが、空孔率が収縮率よりも大きす
ぎることに起因し、収縮後の外観、及び非印刷面からの
鑑賞状態を損なう場合があるので好ましくない。
【0060】また、インクの定着性等を更に向上させる
目的で、本発明の多孔質構造を有する高分子膜の表面、
孔の内部(及び/又は内部表面)に、熱収縮の均質性に
対して妨げにならない程度の表面処理を施しても良い。
目的で、本発明の多孔質構造を有する高分子膜の表面、
孔の内部(及び/又は内部表面)に、熱収縮の均質性に
対して妨げにならない程度の表面処理を施しても良い。
【0061】また、上記目的以外にも、多孔質のインク
受容層を形成後、種々の表面処理を施しても良い。例え
ば、増白剤、紫外線吸収剤、浸透剤、染料等の着色剤、
界面活性剤、防黴剤、抗菌剤、などを塗布または含侵な
どさせることもできる。
受容層を形成後、種々の表面処理を施しても良い。例え
ば、増白剤、紫外線吸収剤、浸透剤、染料等の着色剤、
界面活性剤、防黴剤、抗菌剤、などを塗布または含侵な
どさせることもできる。
【0062】上述の製造方法により得られた、シート基
材とインク受容層からなる画像形成用の材料への印刷方
法としては公知慣用の方法であれば良く、例えば、熱転
写法(昇華式熱転写法、溶融転写法)、インクジェット
法、熱発色法などが挙げられるが、より好ましくは、熱
転写法が挙げられる。
材とインク受容層からなる画像形成用の材料への印刷方
法としては公知慣用の方法であれば良く、例えば、熱転
写法(昇華式熱転写法、溶融転写法)、インクジェット
法、熱発色法などが挙げられるが、より好ましくは、熱
転写法が挙げられる。
【0063】本発明の画像形成物が、更に上述の方法で
印刷された画像形成用材料に加熱・収縮処理されること
により得られる場合、該加熱・収縮処理させる方法とし
ては、従来公知の方法を適用すれば良い。例えば、熱風
恒温槽中に静置することにより、容易に画像形成用材料
の熱収縮を行うことができる。他にも、家庭では、オー
ブントースターにより容易に熱収縮を行うこともでき
る。加熱温度は、シート基材のガラス転移温度以上、且
つ熱成形温度以下であれば特に制限は無いが、熱収縮シ
ートの素材に応じた最適な温度を選べばよい。例えば、
ポリスチレン系樹脂の場合、80〜160℃で行うこと
ができ、温度を高くした方が、収縮に要する時間が短縮
される。
印刷された画像形成用材料に加熱・収縮処理されること
により得られる場合、該加熱・収縮処理させる方法とし
ては、従来公知の方法を適用すれば良い。例えば、熱風
恒温槽中に静置することにより、容易に画像形成用材料
の熱収縮を行うことができる。他にも、家庭では、オー
ブントースターにより容易に熱収縮を行うこともでき
る。加熱温度は、シート基材のガラス転移温度以上、且
つ熱成形温度以下であれば特に制限は無いが、熱収縮シ
ートの素材に応じた最適な温度を選べばよい。例えば、
ポリスチレン系樹脂の場合、80〜160℃で行うこと
ができ、温度を高くした方が、収縮に要する時間が短縮
される。
【0064】本発明は、上述の加熱・収縮処理が施され
ていても、基材と同じ素材で、多孔質層を表面に有する
インク受容層を有するため加熱による不均質収縮、イン
ク受容層の剥離を抑えることができる。
ていても、基材と同じ素材で、多孔質層を表面に有する
インク受容層を有するため加熱による不均質収縮、イン
ク受容層の剥離を抑えることができる。
【0065】さらに、印刷後、または、熱収縮後、印刷
面、および/または、非印刷面に保護層を設けても良
い。印刷面から鑑賞する場合は、該保護層が印刷物を鑑
賞することが可能な透明性を有することが必要である
が、非印刷面から鑑賞する場合には、透明である必要は
無く、白色であっても良いし、鏡状のものであっても良
い。さらに、保護層兼接着機能を有するシートを貼り付
けても良い。
面、および/または、非印刷面に保護層を設けても良
い。印刷面から鑑賞する場合は、該保護層が印刷物を鑑
賞することが可能な透明性を有することが必要である
が、非印刷面から鑑賞する場合には、透明である必要は
無く、白色であっても良いし、鏡状のものであっても良
い。さらに、保護層兼接着機能を有するシートを貼り付
けても良い。
【0066】本発明の画像形成用材料は、透明〜やや擦
りガラス状であり、受容層に印刷された画像は非印刷面
からの鑑賞が可能である。また、加熱収縮しても、イン
ク受容層として設けられた孔も同時に収縮するため、収
縮後であっても同様に非印刷面からの鑑賞が可能であ
る。
りガラス状であり、受容層に印刷された画像は非印刷面
からの鑑賞が可能である。また、加熱収縮しても、イン
ク受容層として設けられた孔も同時に収縮するため、収
縮後であっても同様に非印刷面からの鑑賞が可能であ
る。
【0067】したがって、予め、鏡像を印刷すれば、印
刷面に保護層などを設けても、非印刷面から光沢タイプ
の画像として鑑賞することが出来る。このような観賞方
法は、白色顔料等を塗布した受容層によるものでは成し
得ないことである。
刷面に保護層などを設けても、非印刷面から光沢タイプ
の画像として鑑賞することが出来る。このような観賞方
法は、白色顔料等を塗布した受容層によるものでは成し
得ないことである。
【0068】本発明の画像形成物は、アクセサリー等の
目的で利用することが可能であるので、アクセサリーの
種類に応じた金具や補強部品などを取り付けることもで
きる。このような部品類の取り付けは、熱収縮前でも、
熱収縮後でもよい。
目的で利用することが可能であるので、アクセサリーの
種類に応じた金具や補強部品などを取り付けることもで
きる。このような部品類の取り付けは、熱収縮前でも、
熱収縮後でもよい。
【0069】
【実施例】以下、実施例及び比較例を用いて本発明をさ
らに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例の範
囲に限定されるものではない。なお、以下の実施例及び
比較例において、「部」は「重量部」を表わす。
らに詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例の範
囲に限定されるものではない。なお、以下の実施例及び
比較例において、「部」は「重量部」を表わす。
【0070】[評価項目の定義]以下の例中における評
価は、次の方法に従って行なった。
価は、次の方法に従って行なった。
【0071】(1)印刷 溶融熱転写印刷及び昇華熱転写印刷には、アルプス電気
株式会社製MD−1300を用いた。インクジェット印
刷には染料系インクジェットプリンターである、エプソ
ン製PM−5000Cを用いた。
株式会社製MD−1300を用いた。インクジェット印
刷には染料系インクジェットプリンターである、エプソ
ン製PM−5000Cを用いた。
【0072】(2)印刷特性 画像形成用材料へのテスト印刷には解像度144dpi
で作成されたテスト印刷用写真画像を用いた。MD−1
300の溶融熱転写印刷では平滑紙、600dpiの設
定で、昇華熱転写印刷ではフォトペーパー、300dp
iの設定でそれぞれ印刷を行った。PM−5000Cで
はスーパーファイン紙、720dpiの設定で印刷を行
った。得られた印刷物は発色性、滲みの有無及び程度、
印刷の鮮映性(欠陥を含む)を目視で観察した。
で作成されたテスト印刷用写真画像を用いた。MD−1
300の溶融熱転写印刷では平滑紙、600dpiの設
定で、昇華熱転写印刷ではフォトペーパー、300dp
iの設定でそれぞれ印刷を行った。PM−5000Cで
はスーパーファイン紙、720dpiの設定で印刷を行
った。得られた印刷物は発色性、滲みの有無及び程度、
印刷の鮮映性(欠陥を含む)を目視で観察した。
【0073】(3)熱収縮特性 種々のインク受容層を有する熱収縮性シート上に、上記
印刷方法により印刷し、得られた印刷物を熱収縮させた
後の、シートの歪み、受容層の剥離性、外観、非印刷面
からの視認性を目視で評価した。 [実施例1] (画像形成用材料の調整)厚さ100μmのポリスチレ
ンのシート上に、試験用バーコーターNo.34(塗布
厚約77.7μm)を用いてN,N−ジメチルアセトア
ミド(DMAC)を塗布した。15秒静置した後、水層
に投入した。30分間浸漬することによってDMACを
洗い出した後、室温で自然乾燥させてシートの片側面の
み白色の画像形成用材料1を得た。
印刷方法により印刷し、得られた印刷物を熱収縮させた
後の、シートの歪み、受容層の剥離性、外観、非印刷面
からの視認性を目視で評価した。 [実施例1] (画像形成用材料の調整)厚さ100μmのポリスチレ
ンのシート上に、試験用バーコーターNo.34(塗布
厚約77.7μm)を用いてN,N−ジメチルアセトア
ミド(DMAC)を塗布した。15秒静置した後、水層
に投入した。30分間浸漬することによってDMACを
洗い出した後、室温で自然乾燥させてシートの片側面の
み白色の画像形成用材料1を得た。
【0074】画像形成用材料1を電子顕微鏡で観察した
結果、表面は0.1〜10μm程度の微粒子が凝集した
構造を呈しており、0.1〜5μmの不定形の孔を形成
していた。
結果、表面は0.1〜10μm程度の微粒子が凝集した
構造を呈しており、0.1〜5μmの不定形の孔を形成
していた。
【0075】(印刷試験)画像形成用材料1をA7サイ
ズに切り出し、これを普通のコピー用紙に固定して、印
刷に供した。印刷試験はMD−1300を用いて、テス
ト印刷用写真画像の溶融熱転写印刷を行った。
ズに切り出し、これを普通のコピー用紙に固定して、印
刷に供した。印刷試験はMD−1300を用いて、テス
ト印刷用写真画像の溶融熱転写印刷を行った。
【0076】得られた印刷物は、発色性が良好であり、
滲み及び欠陥が無く、また、非印刷面からは印刷画像が
良く隠蔽されていた。
滲み及び欠陥が無く、また、非印刷面からは印刷画像が
良く隠蔽されていた。
【0077】[実施例2] (画像形成用材料の調整)厚さ100μmの2軸延伸処
理されたポリスチレン(大日本インキ化学工業株式会社
製のGタイプOPS(延伸比縦横各2.5倍))のシート
上に、試験用バーコーターNo.34(塗布厚約77.
7μm)を用いてN,N−ジメチルアセトアミド(DM
AC)を塗布した。15秒静置した後、水層に投入し
た。30分間浸漬することによってDMACを洗い出し
た後、室温で自然乾燥させてシートの片側面のみ白色の
画像形成用材料2(OPSシートと一体化したもの)を
得た。
理されたポリスチレン(大日本インキ化学工業株式会社
製のGタイプOPS(延伸比縦横各2.5倍))のシート
上に、試験用バーコーターNo.34(塗布厚約77.
7μm)を用いてN,N−ジメチルアセトアミド(DM
AC)を塗布した。15秒静置した後、水層に投入し
た。30分間浸漬することによってDMACを洗い出し
た後、室温で自然乾燥させてシートの片側面のみ白色の
画像形成用材料2(OPSシートと一体化したもの)を
得た。
【0078】画像形成用材料2を電子顕微鏡で観察した
結果、表面は0.1〜10μm程度の微粒子が凝集した
構造を呈しており、0.1〜5μmの不定形の孔を形成
していた。
結果、表面は0.1〜10μm程度の微粒子が凝集した
構造を呈しており、0.1〜5μmの不定形の孔を形成
していた。
【0079】(印刷試験)画像形成用材料2をA7サイ
ズに切り出し、これを普通のコピー用紙に固定して、印
刷に供した。印刷試験はMD−1300を用いて、テス
ト印刷用写真画像の溶融熱転写印刷を行った。得られた
印刷物を印刷面を上にしてポリ四フッ化エチレン(PT
FE)シートの上に乗せ、150℃に加熱した熱風乾燥
機中に1分間静置することにより、熱収縮させた。画像
形成物の評価結果を表1に示した。
ズに切り出し、これを普通のコピー用紙に固定して、印
刷に供した。印刷試験はMD−1300を用いて、テス
ト印刷用写真画像の溶融熱転写印刷を行った。得られた
印刷物を印刷面を上にしてポリ四フッ化エチレン(PT
FE)シートの上に乗せ、150℃に加熱した熱風乾燥
機中に1分間静置することにより、熱収縮させた。画像
形成物の評価結果を表1に示した。
【0080】[実施例3] (画像形成用材料の調整)厚さ100μmの2軸延伸処
理されたポリスチレン(大日本インキ化学工業株式会社
製のGタイプOPS)を、DMACで満たした溶剤層に
15秒間浸漬した後、水層に投入した。30分間浸漬す
ることによってDMACを洗い出した後、室温で自然乾
燥させてシートの両面が白色の画像形成用材料3(OP
Sシートと一体化したもの)を得た。
理されたポリスチレン(大日本インキ化学工業株式会社
製のGタイプOPS)を、DMACで満たした溶剤層に
15秒間浸漬した後、水層に投入した。30分間浸漬す
ることによってDMACを洗い出した後、室温で自然乾
燥させてシートの両面が白色の画像形成用材料3(OP
Sシートと一体化したもの)を得た。
【0081】画像形成用材料3を電子顕微鏡で観察した
結果、表面は0.1〜10μm程度の微粒子が凝集した
構造を呈しており、0.1〜5μmの不定形の孔を形成
していた。
結果、表面は0.1〜10μm程度の微粒子が凝集した
構造を呈しており、0.1〜5μmの不定形の孔を形成
していた。
【0082】(印刷試験)画像形成用材料3をA7サイ
ズに切り出し、これを普通のコピー用紙に固定して、印
刷に供した。印刷試験はMD−1300を用いて、テス
ト印刷用写真画像の溶融熱転写印刷を行った。得られた
印刷物を印刷面を上にしてPTFEシートの上に乗せ、
150℃に加熱した熱風乾燥機中に1分間静置すること
により、熱収縮させた。画像形成物の評価結果を表1に
示した。
ズに切り出し、これを普通のコピー用紙に固定して、印
刷に供した。印刷試験はMD−1300を用いて、テス
ト印刷用写真画像の溶融熱転写印刷を行った。得られた
印刷物を印刷面を上にしてPTFEシートの上に乗せ、
150℃に加熱した熱風乾燥機中に1分間静置すること
により、熱収縮させた。画像形成物の評価結果を表1に
示した。
【0083】[実施例4] (画像形成用材料の調整)厚さ100μmの2軸延伸処
理されたポリスチレン(大日本インキ化学工業株式会社
製のGタイプOPS)のシート上に、試験用バーコータ
ーNo.34(塗布厚約77.7μm)を用いて該ポリ
スチレン製造用のペレット1部を1−メチル−2−ピロ
リドン(NMP)99部に溶解した溶液を塗布した。1
5秒静置した後、水層に投入した。30分間浸漬するこ
とによってDMACを洗い出した後、室温で自然乾燥さ
せてシートの片側面のみ白色の画像形成用材料4(OP
Sシートと一体化したもの)を得た。
理されたポリスチレン(大日本インキ化学工業株式会社
製のGタイプOPS)のシート上に、試験用バーコータ
ーNo.34(塗布厚約77.7μm)を用いて該ポリ
スチレン製造用のペレット1部を1−メチル−2−ピロ
リドン(NMP)99部に溶解した溶液を塗布した。1
5秒静置した後、水層に投入した。30分間浸漬するこ
とによってDMACを洗い出した後、室温で自然乾燥さ
せてシートの片側面のみ白色の画像形成用材料4(OP
Sシートと一体化したもの)を得た。
【0084】画像形成用材料4を電子顕微鏡で観察した
結果、表面は粒径0.5〜1μm程度の球状の微粒子が
連結した網目状構造を呈しており、0.1〜5μmの不
定形の孔を形成していた。
結果、表面は粒径0.5〜1μm程度の球状の微粒子が
連結した網目状構造を呈しており、0.1〜5μmの不
定形の孔を形成していた。
【0085】(印刷試験)画像形成用材料4をA7サイ
ズに切り出し、これを普通のコピー用紙に固定して、印
刷に供した。印刷試験はMD−1300を用いて、テス
ト印刷用写真画像の溶融熱転写印刷を行った。得られた
印刷物を印刷面を上にしてPTFEシートの上に乗せ、
150℃に加熱した熱風乾燥機中に1分間静置すること
により、熱収縮させた。画像形成物の評価結果を表1に
示した。
ズに切り出し、これを普通のコピー用紙に固定して、印
刷に供した。印刷試験はMD−1300を用いて、テス
ト印刷用写真画像の溶融熱転写印刷を行った。得られた
印刷物を印刷面を上にしてPTFEシートの上に乗せ、
150℃に加熱した熱風乾燥機中に1分間静置すること
により、熱収縮させた。画像形成物の評価結果を表1に
示した。
【0086】[実施例5] (画像形成用材料の調整) (印刷試験)実施例4で製造した画像形成用材料4をA
7サイズに切り出し、これを普通のコピー用紙に固定し
て、印刷に供した。印刷試験はMD−1300を用い
て、テスト印刷用写真画像の昇華熱転写印刷を行った。
得られた印刷物を印刷面を上にしてPTFEシートの上
に乗せ、150℃に加熱した熱風乾燥機中に1分間静置
することにより、熱収縮させた。画像形成物の評価結果
を表1に示した。
7サイズに切り出し、これを普通のコピー用紙に固定し
て、印刷に供した。印刷試験はMD−1300を用い
て、テスト印刷用写真画像の昇華熱転写印刷を行った。
得られた印刷物を印刷面を上にしてPTFEシートの上
に乗せ、150℃に加熱した熱風乾燥機中に1分間静置
することにより、熱収縮させた。画像形成物の評価結果
を表1に示した。
【0087】
【表1】
【0088】(*1:未処理のOPSシートを熱収縮さ
せたものと同程度)
せたものと同程度)
【0089】表1に示した実施例2〜5の評価結果よ
り、本発明の画像形成用材料への熱転写印刷したもの
は、発色性、鮮映性が良好であり、熱転写印刷を適用し
ているため、滲みも無い、精細な印刷画像が得られた。
また、基材シートと同種の素材から成る受容層を有した
一体構造を形成しているため、熱収縮時に、受容層の剥
離を引き起こさず、かつ、均質な収縮が達成されたこと
が分かった。
り、本発明の画像形成用材料への熱転写印刷したもの
は、発色性、鮮映性が良好であり、熱転写印刷を適用し
ているため、滲みも無い、精細な印刷画像が得られた。
また、基材シートと同種の素材から成る受容層を有した
一体構造を形成しているため、熱収縮時に、受容層の剥
離を引き起こさず、かつ、均質な収縮が達成されたこと
が分かった。
【0090】[実施例6]実施例2、実施例4、及び実
施例5で得られた熱収縮後の画像形成物に対して、60
0番の紙やすりを用いて、印刷面の表層を50〜80μ
m程度(基材シートが露出する、インクと基材シートの
境界まで)削り落としてみたが、それでもなお、非印刷
面から文字情報を読むこと、および、写真画像が何であ
るかを充分判別することが可能であった。したがって、
本発明の画像形成用材料の表面に形成された多孔質の受
容層は、インク受容におけるアンカー効果を充分発揮し
たことがわかった。
施例5で得られた熱収縮後の画像形成物に対して、60
0番の紙やすりを用いて、印刷面の表層を50〜80μ
m程度(基材シートが露出する、インクと基材シートの
境界まで)削り落としてみたが、それでもなお、非印刷
面から文字情報を読むこと、および、写真画像が何であ
るかを充分判別することが可能であった。したがって、
本発明の画像形成用材料の表面に形成された多孔質の受
容層は、インク受容におけるアンカー効果を充分発揮し
たことがわかった。
【0091】[比較例1] (印刷試験)何も多孔質処理を施していない厚さ100
μmの2軸延伸処理されたポリスチレン(大日本インキ
化学工業株式会社製のGタイプOPS)のシートをA7
サイズに切り出し、これを普通のコピー用紙に固定し
て、印刷に供した。印刷試験はMD−1300を用い
て、テスト印刷用写真画像の溶融熱転写印刷を行った。
得られた印刷物を印刷面を上にしてPTFEシートの上
に乗せ、150℃に加熱した熱風乾燥機中に1分間静置
することにより、熱収縮させた。画像形成物の評価結果
を表2に示した。
μmの2軸延伸処理されたポリスチレン(大日本インキ
化学工業株式会社製のGタイプOPS)のシートをA7
サイズに切り出し、これを普通のコピー用紙に固定し
て、印刷に供した。印刷試験はMD−1300を用い
て、テスト印刷用写真画像の溶融熱転写印刷を行った。
得られた印刷物を印刷面を上にしてPTFEシートの上
に乗せ、150℃に加熱した熱風乾燥機中に1分間静置
することにより、熱収縮させた。画像形成物の評価結果
を表2に示した。
【0092】[比較例2] (印刷試験)市販の白色熱収縮シートである「工作用プ
ラバン、ちぢみくん」(銀鳥産業株式会社製)をA7サ
イズに切り出し、これを普通のコピー用紙に固定して、
印刷に供した。印刷試験はMD−1300を用いて、テ
スト印刷用写真画像の溶融熱転写印刷を行った。得られ
た印刷物を印刷面を上にしてPTFEシートの上に乗
せ、150℃に加熱した熱風乾燥機中に1分間静置する
ことにより、熱収縮させた。画像形成物の評価結果を表
2に示した。
ラバン、ちぢみくん」(銀鳥産業株式会社製)をA7サ
イズに切り出し、これを普通のコピー用紙に固定して、
印刷に供した。印刷試験はMD−1300を用いて、テ
スト印刷用写真画像の溶融熱転写印刷を行った。得られ
た印刷物を印刷面を上にしてPTFEシートの上に乗
せ、150℃に加熱した熱風乾燥機中に1分間静置する
ことにより、熱収縮させた。画像形成物の評価結果を表
2に示した。
【0093】[比較例3] (画像形成用材料の調整)厚さ100μmの2軸延伸処
理されたポリスチレン(大日本インキ化学工業株式会社
製のGタイプOPS)のシート上に、試験用バーコータ
ーNo.22(塗布厚約50.3μm)を用いてインク
ジェット印刷用コーティング剤、パテラコールIJ−1
70(大日本インキ化学工業株式会社製、マットタイ
プ)を塗布、60℃で熱風乾燥させ、シートの片側面の
み白色の画像形成用材料5を得た。
理されたポリスチレン(大日本インキ化学工業株式会社
製のGタイプOPS)のシート上に、試験用バーコータ
ーNo.22(塗布厚約50.3μm)を用いてインク
ジェット印刷用コーティング剤、パテラコールIJ−1
70(大日本インキ化学工業株式会社製、マットタイ
プ)を塗布、60℃で熱風乾燥させ、シートの片側面の
み白色の画像形成用材料5を得た。
【0094】(印刷試験)画像形成用材料5をA7サイ
ズに切り出し、これを普通のコピー用紙に固定して、印
刷に供した。印刷試験はPM−5000Cを用いて、テ
スト印刷用写真画像のインクジェット印刷を行った。得
られた印刷物を印刷面を上にしてPTFEシートの上に
乗せ、150℃に加熱した熱風乾燥機中に1分間静置す
ることにより、熱収縮させた。画像形成物の評価結果を
表2に示した。
ズに切り出し、これを普通のコピー用紙に固定して、印
刷に供した。印刷試験はPM−5000Cを用いて、テ
スト印刷用写真画像のインクジェット印刷を行った。得
られた印刷物を印刷面を上にしてPTFEシートの上に
乗せ、150℃に加熱した熱風乾燥機中に1分間静置す
ることにより、熱収縮させた。画像形成物の評価結果を
表2に示した。
【0095】[比較例4] (画像形成用材料の調整)厚さ100μmの2軸延伸処
理されたポリスチレン(大日本インキ化学工業株式会社
製のGタイプOPS)のシート上に、試験用バーコータ
ーNo.22(塗布厚約50.3μm)を用いてインク
ジェット印刷用コーティング剤、パテラコールIJ−6
0(大日本インキ化学工業株式会社製、グロスタイプ)
を塗布、60℃で熱風乾燥させ、シートの片側面のみに
透明受容層をコーティングした画像形成用材料6を得
た。
理されたポリスチレン(大日本インキ化学工業株式会社
製のGタイプOPS)のシート上に、試験用バーコータ
ーNo.22(塗布厚約50.3μm)を用いてインク
ジェット印刷用コーティング剤、パテラコールIJ−6
0(大日本インキ化学工業株式会社製、グロスタイプ)
を塗布、60℃で熱風乾燥させ、シートの片側面のみに
透明受容層をコーティングした画像形成用材料6を得
た。
【0096】(印刷試験)画像形成用材料6をA7サイ
ズに切り出し、これを普通のコピー用紙に固定して、印
刷に供した。印刷試験はPM−5000Cを用いて、テ
スト印刷用写真画像のインクジェット印刷を行った。得
られた印刷物を印刷面を上にしてPTFEシートの上に
乗せ、150℃に加熱した熱風乾燥機中に1分間静置す
ることにより、熱収縮させた。画像形成物の評価結果を
表2に示した。
ズに切り出し、これを普通のコピー用紙に固定して、印
刷に供した。印刷試験はPM−5000Cを用いて、テ
スト印刷用写真画像のインクジェット印刷を行った。得
られた印刷物を印刷面を上にしてPTFEシートの上に
乗せ、150℃に加熱した熱風乾燥機中に1分間静置す
ることにより、熱収縮させた。画像形成物の評価結果を
表2に示した。
【0097】[比較例5] (画像形成用材料の調整)実施例2に示した方法により
得られた画像形成用材料上に、試験用バーコーターN
o.5(塗布厚約11.4μm)を用いてインクジェッ
ト印刷用コーティング剤、パテラコールIJ−60(大
日本インキ化学工業株式会社製、グロスタイプ)を塗
布、60℃で熱風乾燥させ、シートの片側面のみ白色の
画像形成用材料7を得た。
得られた画像形成用材料上に、試験用バーコーターN
o.5(塗布厚約11.4μm)を用いてインクジェッ
ト印刷用コーティング剤、パテラコールIJ−60(大
日本インキ化学工業株式会社製、グロスタイプ)を塗
布、60℃で熱風乾燥させ、シートの片側面のみ白色の
画像形成用材料7を得た。
【0098】(印刷試験)画像形成用材料7をA7サイ
ズに切り出し、これを普通のコピー用紙に固定して、印
刷に供した。印刷試験はPM−5000Cを用いて、テ
スト印刷用写真画像のインクジェット印刷を行った。得
られた印刷物を印刷面を上にしてPTFEシートの上に
乗せ、150℃に加熱した熱風乾燥機中に1分間静置す
ることにより、熱収縮させた。画像形成物の評価結果を
表2に示した。
ズに切り出し、これを普通のコピー用紙に固定して、印
刷に供した。印刷試験はPM−5000Cを用いて、テ
スト印刷用写真画像のインクジェット印刷を行った。得
られた印刷物を印刷面を上にしてPTFEシートの上に
乗せ、150℃に加熱した熱風乾燥機中に1分間静置す
ることにより、熱収縮させた。画像形成物の評価結果を
表2に示した。
【0099】
【表2】
【0100】(*1:未処理のOPSシートを熱収縮さ
せたものと同程度) (*2:定着劣悪のため評価できず。)
せたものと同程度) (*2:定着劣悪のため評価できず。)
【0101】表2に示した比較例1の結果から、受容層
を設けていないシート表面への溶融熱転写印刷は、実用
性に欠ける。比較例2のような、溶融熱転写印刷用に最
適化されていない表面処理層の場合は、印刷の欠陥が発
生しやすく、熱収縮によって補いきれるものではなかっ
た。また、比較例3乃至5から、本発明とは異なる方法
でインク受容層を形成させた画像形成用材料は、熱収縮
時に受容層と基材シートの収縮性の違いから、不均一収
縮が生じ受容層の剥離も発生したり、また、熱収縮時に
印刷部が大きく歪むことがわかった。
を設けていないシート表面への溶融熱転写印刷は、実用
性に欠ける。比較例2のような、溶融熱転写印刷用に最
適化されていない表面処理層の場合は、印刷の欠陥が発
生しやすく、熱収縮によって補いきれるものではなかっ
た。また、比較例3乃至5から、本発明とは異なる方法
でインク受容層を形成させた画像形成用材料は、熱収縮
時に受容層と基材シートの収縮性の違いから、不均一収
縮が生じ受容層の剥離も発生したり、また、熱収縮時に
印刷部が大きく歪むことがわかった。
【0102】
【発明の効果】本発明の画像形成物は、加熱による不均
質収縮、且つインク受容層の基材との剥離を抑え、更に
インクの発色性や染着性(定着性)に優れ、印刷の欠陥
の無い、高精細な印刷画質を実現することができる。
質収縮、且つインク受容層の基材との剥離を抑え、更に
インクの発色性や染着性(定着性)に優れ、印刷の欠陥
の無い、高精細な印刷画質を実現することができる。
Claims (10)
- 【請求項1】 (I)シート基材と、(II)シート基材
と同じ素材からなる多孔質層のインク受容層を有する画
像形成用材料。 - 【請求項2】 多孔質層の平均孔径が0.001〜10
0μmの範囲にある請求項1に記載の画像形成用材料。 - 【請求項3】 シート基材が熱収縮性シート基材である
請求項1又は2に記載の画像形成用材料。 - 【請求項4】 熱収縮性シート基材が2軸延伸処理され
たシート基材である請求項3に記載の画像形成用材料。 - 【請求項5】 シート基材がポリスチレン系樹脂である
請求項1〜4のいずれか一項に記載の画像形成用材料。 - 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の画
像形成用材料のインク受容層に、画像を印刷してなる画
像形成物。 - 【請求項7】 請求項1〜5のいずれか一項に記載の画
像形成用材料のインク受容層に、画像を印刷し、熱収縮
させて得られる画像形成物。 - 【請求項8】 シート基材の少なくとも一方の面に、該
シート基材を構成する素材(a)を溶解する溶剤(b)
を塗布した後、溶剤(b)と相溶するが素材(a)とは
相溶しない凝固液(c)中で凝固させることからなる、
シート基材と同じ素材からなる多孔質層のインク受容層
を有する画像形成用材料の製造方法。 - 【請求項9】 シート基材の少なくとも一方の面に、該
シート基材を構成する素材(a)と溶剤(b)を含有す
る溶液(d)を塗布した後、溶剤(b)と相溶するが素
材(a)とは相溶しない凝固液(c)中で凝固させるこ
とからなる、シート基材と同じ素材からなる多孔質層の
インク受容層を有する画像形成用材料の製造方法。 - 【請求項10】 溶液(d)中の素材(a)の濃度が1
0重量%以下である請求項9に記載の画像形成用材料の
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000203608A JP2002019308A (ja) | 2000-07-05 | 2000-07-05 | 画像形成用材料、その製造方法及び画像形成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000203608A JP2002019308A (ja) | 2000-07-05 | 2000-07-05 | 画像形成用材料、その製造方法及び画像形成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002019308A true JP2002019308A (ja) | 2002-01-23 |
Family
ID=18700992
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000203608A Pending JP2002019308A (ja) | 2000-07-05 | 2000-07-05 | 画像形成用材料、その製造方法及び画像形成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002019308A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007276461A (ja) * | 2006-03-15 | 2007-10-25 | Kimoto & Co Ltd | 熱収縮性フィルム |
-
2000
- 2000-07-05 JP JP2000203608A patent/JP2002019308A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007276461A (ja) * | 2006-03-15 | 2007-10-25 | Kimoto & Co Ltd | 熱収縮性フィルム |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
RD01 | Notification of change of attorney |
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