JP2002018507A - 圧延プラントのロール偏心制御方法 - Google Patents

圧延プラントのロール偏心制御方法

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JP2002018507A
JP2002018507A JP2000205254A JP2000205254A JP2002018507A JP 2002018507 A JP2002018507 A JP 2002018507A JP 2000205254 A JP2000205254 A JP 2000205254A JP 2000205254 A JP2000205254 A JP 2000205254A JP 2002018507 A JP2002018507 A JP 2002018507A
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roll
load
angle
calculating
rotation angle
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Kenichiro Sasamoto
健一郎 笹本
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Mitsubishi Electric Corp
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B37/00Control devices or methods specially adapted for metal-rolling mills or the work produced thereby
    • B21B37/58Roll-force control; Roll-gap control
    • B21B37/66Roll eccentricity compensation systems
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B21MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
    • B21BROLLING OF METAL
    • B21B37/00Control devices or methods specially adapted for metal-rolling mills or the work produced thereby

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  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Control Of Metal Rolling (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 バックアップロール替えの際、角度検出器も
はずさなければならないという課題があった。 【解決手段】 圧延荷重を計測し、ワークロール2、3
の回転角度を検出し、前記ワークロールの回転角度をバ
ックアップロール4、5の回転角度に角度変換し、前記
圧延荷重、バックアップロールの回転角度に基きFFT
演算を実行してロール偏心波の周期及び振幅を計算する
とともに、前記圧延荷重の時系列グラフにおいて、隣り
合う最小荷重ポイント区間のバックアップロールの回転
角度を計算し、前記区間のバックアップロールの回転角
度が、前記周期と一致する場合の最小荷重ポイントの前
記バックアップロールの回転角度を抽出していき、その
平均値をバックアップロール回転位相補正角度として計
算する。 【効果】 ワークロールに角度検出器を装着した状態で
バックアップロールに発生するロール偏心を除去するこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、鋼板の熱間圧延
プラントにおいて、圧延工程の最下流側に位置する仕上
圧延プラントのバックアップロールに発生するロール偏
心を抑制するように制御を行い、最終製品板厚に出現す
るロール偏心による板厚変動を減少させる圧延プラント
のロール偏心制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の圧延プラントのロール偏心制御方
法について図面を参照しながら説明する。図7は、従来
のロール偏心制御方法を実施するための圧延プラントの
構成を示す図である。
【0003】図7において、1は被圧延材、2及び3は
トップ及びボトムワークロール、4及び5はトップ及び
ボトムバックアップロール、6は荷重計、7(7a、7
b)は角度検出器、8はデータ処理回路、9はFFT
(Fast Fourier Transform)演算
回路、10はロール間隔調整装置である。なお、圧延プ
ラントは複数のスタンドから構成され、1つのスタンド
はトップ及びボトムワークロール2、3、並びにトップ
及びボトムバックアップロール4、5から構成されてい
る。
【0004】被圧延材1に対する圧延荷重は、荷重計6
によって検出される。また、トップバックアップロール
4、ボトムバックアップロール5の回転角度は、それぞ
れバックアップロール4、5に取り付けられた角度検出
器7a、7bによって検出される。
【0005】この荷重計6によって検出された圧延荷重
と、2つの角度検出器7a、7bによって検出されたト
ップバックアップロール4、ボトムバックアップロール
5の回転角度とは、データ処理回路8に送られ、データ
処理が行われる。その後、FFT演算回路9に送られて
フーリエ級数展開が行われ、バックアップロール毎に級
数が合成され、ロール偏心量が求められている。
【0006】通常、圧延プラントのバックアップロール
で発生するロール偏心は、最終製品板厚の変動を引き起
こすので、当該スタンドで除去しなければならない。そ
こで、ロール間隔調整装置10は、求めたロール偏心量
がゼロになるようなロール間隔調整信号を、当該スタン
ドヘ出力する。以上の処理をあるタイミング毎に実施
し、ロール偏心量をゼロにする。
【0007】つぎに、従来の圧延プラントのロール偏心
制御動作について図面を参照しながら説明する。
【0008】被圧延材1に対する圧延が開始されると、
圧延荷重は、荷重計6によって検出される。また、トッ
プバックアップロール4、ボトムバックアップロール5
の回転角度は、それぞれ角度検出器7a、7bによって
検出される。これら検出された圧延荷重、トップバック
アップロール回転角度、及びボトムバックアップロール
回転角度は、データ処理回路8に送信されてデータ処理
が実施された後、FFT演算回路9に送信されてフーリ
エ展開が実施される。
【0009】このFFT演算回路9は、入力信号に対し
てフーリエ展開を行う。例えば、ロール偏心が発生して
いる場合には、圧延荷重に周期変動が発生する。それ
を、以下の式で示すように、トップ、ボトムバックアッ
プロール角度で各波数の級数に展開する。
【0010】なお、以下の式において、nは波数(1倍
波:1、2倍波:2)、F(t)は圧延荷重、θ
T(t)はトップバックアップロール回転角度、θ
B(t)はボトムバックアップロール回転角度、F
T(t)はトップバックアップロール偏心量、FB(t)
はボトムバックアップロール偏心量、αTはトップバッ
クアップロール回転位相補正角度、αBはボトムバック
アップロール回転位相補正角度をそれぞれ表わす。ま
た、Σの範囲は、n=1〜kである。
【0011】 An T(t)=ΣF(t)・cosn・θT(t) ・・・(1)
【0012】 Bn T(t)=ΣF(t)・sinn・θT(t) ・・・(2)
【0013】 Fn T(t)=√{An T(t)2+Bn T(t)2} ・・・(3)
【0014】 αn T=Atan{−Bn T(t)/An T(t)} ・・・(4)
【0015】 An B(t)=ΣF(t)・cosn・θB(t) ・・・(5)
【0016】 Bn B(t)=ΣF(t)・sinn・θB(t) ・・・(6)
【0017】 Fn B(t)=√{An B(t)2+Bn B(t)2} ・・・(7)
【0018】 αn B=Atan{−Bn B(t)/An B(t)} ・・・(8)
【0019】上記のように求めたロール偏心波の周期
(波数)n、ロール偏心波の振幅(ロール偏心量)Fn T
(t)、Fn B(t)、及びバックアップロール回転位相
補正角度αT、αBは、ロール間隔調整装置10へ送ら
れ、これらロール偏心量がゼロになるようなロール間隔
調整信号を、ロール間隔調整装置10は当該スタンドヘ
出力する。以上の処理をあるタイミング毎に実施し、ロ
ール偏心量をゼロにし、ロール偏心制御を実施してい
る。
【0020】上記のように、従来は、トップ・ボトムバ
ックアップロール4、5に角度検出器7a、7bを装着
し、回転角度を検出し、その信号と圧延荷重を使用し、
ロール偏心量を求めている。しかし、バックアップロー
ル4、5に角度検出器7a、7bを装着すると、バック
アップロール替えの際、角度検出器7a、7bも取り外
さなければならず、バックアップロール替えの時間が増
え、圧延が遅れ、製品生産に障害となっていた。
【0021】特開平1−293915号公報、特開平8
−132113号公報ともに、バックアップロールに角
度検出器を装着し、それで検出した回転角度と、荷重計
で検出した圧延荷重を使用して、ロール偏心量を求める
技術が記載されている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】上述したような従来の
圧延プラントのロール偏心制御方法では、バックアップ
ロールの回転角度を検出するために角度検出器を取付け
ているが、バックアップロール替えの際、角度検出器も
はずさなければならず、バックアップロール替えの時間
が増え、圧延が遅れ、製品生産に障害となるという問題
点があった。
【0023】この発明は、前述した問題点を解決するた
めになされたもので、荷重変動からロール偏心成分を抽
出し、それから、従来より簡易な回路でバックアップロ
ールの回転角度を推定し、角度補正を実施し、最終製品
板厚の精度を向上することができる圧延プラントのロー
ル偏心制御方法を得ることを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
る圧延プラントのロール偏心制御方法は、被圧延材に対
する圧延荷重を計測するステップと、ワークロールの回
転角度を検出するステップと、前記ワークロールの回転
角度をバックアップロールの回転角度に角度変換するス
テップと、前記計測した圧延荷重、及び前記角度変換し
たバックアップロールの回転角度に基いてFFT演算を
実行してロール偏心波の周期及び振幅を計算するステッ
プと、前記計測した圧延荷重の時系列グラフにおいて、
隣り合う最小荷重ポイント区間のバックアップロールの
回転角度を計算するステップと、前記計算した隣り合う
最小荷重ポイント区間のバックアップロールの回転角度
が、前記計算したロール偏心波の周期と一致する場合の
最小荷重ポイントの前記角度変換したバックアップロー
ルの回転角度を抽出していき、その平均値をバックアッ
プロール回転位相補正角度として計算するステップとを
含むものである。
【0025】この発明の請求項2に係る圧延プラントの
ロール偏心制御方法は、前記計測した圧延荷重から、A
GCによって発生した荷重と、ロール偏心制御によって
発生した荷重を差し引き、ロール偏心波形より短周期の
波を除去するために平滑化してロール偏心分離荷重を計
算するステップをさらに含み、前記ロール偏心波の周期
及び振幅を計算するステップから前記平均値をバックア
ップロール回転位相補正角度として計算するステップま
でにおいて、前記計測した圧延荷重に代わりに前記計算
したロール偏心分離荷重を使用するものである。
【0026】この発明の請求項3に係る圧延プラントの
ロール偏心制御方法は、被圧延材に対する圧延荷重を計
測するステップと、ワークロールの回転角度を検出する
ステップと、前記ワークロールの回転角度をバックアッ
プロールの回転角度に角度変換するステップと、前記計
測した圧延荷重の時系列グラフにおいて、隣り合う最小
荷重ポイント区間のバックアップロールの回転角度を計
算するステップと、前記計算した隣り合う最小荷重ポイ
ント区間のバックアップロールの回転角度に基いてロー
ル偏心波の周期を計算するステップと、前記計測した圧
延荷重の時系列グラフにおいて、隣り合う最小荷重ポイ
ント区間の最大荷重ポイント及び最小荷重ポイントに基
いてロール偏心波の振幅を計算するステップと、前記区
間の最小荷重ポイントの前記角度変換したバックアップ
ロールの回転角度をバックアップロール回転位相補正角
度として計算するステップとを含むものである。
【0027】この発明の請求項4に係る圧延プラントの
ロール偏心制御方法は、前記計測した圧延荷重から、A
GCによって発生した荷重と、ロール偏心制御によって
発生した荷重を差し引き、ロール偏心波形より短周期の
波を除去するために平滑化して第1のロール偏心分離荷
重を計算するステップをさらに含み、前記バックアップ
ロールの回転角度を計算するステップから前記ロール偏
心波の振幅を計算するステップまでにおいて、前記計測
した圧延荷重に代わりに前記計算した第1のロール偏心
分離荷重を使用し、前記計測した圧延荷重から、AGC
によって発生した荷重と、ロール偏心制御によって発生
した荷重を差し引き、ロール偏心波形より短周期の波を
除去するために平滑化して第2のロール偏心分離荷重を
計算するステップをさらに含み、前記バックアップロー
ル回転位相補正角度として計算するステップにおいて、
前記計測した圧延荷重に代わりに前記計算した第2のロ
ール偏心分離荷重を使用するものである。
【0028】
【発明の実施の形態】実施の形態1.この発明の実施の
形態1に係る圧延プラントのロール偏心制御方法につい
て図面を参照しながら説明する。図1は、この発明の実
施の形態1に係るロール偏心制御方法を実施するための
圧延プラントの構成を示す図である。なお、各図中、同
一符号は同一又は相当部分を示す。
【0029】図1において、11(11a、11b)は
角度検出器、20はコントローラ、30は計算機、31
は角度変換回路、32はFFT(Fast Fouri
erTransform)演算回路である。他は従来の
ものと同様である。
【0030】つぎに、この実施の形態1に係る圧延プラ
ントのロール偏心制御動作について図面を参照しながら
説明する。図2は、この発明の実施の形態1に係る圧延
プラントのロール偏心制御方法による圧延時荷重変化を
示すタイミングチャートである。
【0031】最初に、図1を用いて、ロール偏心波の周
期(波数)、及びロール偏心波の振幅(ロール偏心量)
に関して説明する。
【0032】この実施の形態1では、角度検出器11
a、11bがワークロール2、3にしか装着されていな
いので、バックアップロール4、5の回転角度を求める
には、ワークロール2、3の回転角度から角度変換回路
31で下記のように計算しなければならない。
【0033】 θT(t)=RWT/RBT・θWT(t) ・・・(9)
【0034】 θB(t)=RWB/RBB・θWB(t) ・・・(10)
【0035】なお、式(9)及び(10)において、θ
T(t)はトップバックアップロール回転角度、θ
B(t)はボトムバックアップロール回転角度、θ
WT(t)はトップワークロール回転角度、θWB(t)は
ボトムワークロール回転角度、RBTはトップバックアッ
プロール半径、RBBはボトムバックアップロール半径、
WTはトップワークロール半径、RWBはボトムワークロ
ール半径である。
【0036】圧延プラントのスタンドに取付けられた荷
重計6により計測された圧延荷重と、角度検出器11
a、11bにより計測されたワークロール2、3の回転
角度は、コントローラ20で一定時間の間に収集し計算
機30に送信する。次に、この計算機30内の角度変換
回路31は、上述したように、計測したワークロール
2、3の回転角度からバックアップロール4、5の回転
角度を求める。
【0037】次に、計算機30内のFFT演算回路32
は、コントローラ20から送られてきた圧延荷重と、角
度変換回路31により変換されたバックアップロール
4、5の回転角度を、下記の式でFFTにかけてロール
偏心波の振幅(ロール偏心量)を算出する。そして、1
倍波(n=1)、2倍波(n=2)のどちらか大きい方
(波数)、つまりロール偏心波の周期もロール間隔調整
装置10に送信する。
【0038】 An T(t)=ΣF(t)・cosn・θT(t) ・・・(11)
【0039】 Bn T(t)=ΣF(t)・sinn・θT(t) ・・・(12)
【0040】 Fn T(t)=√{An T(t)2+Bn T(t)2} ・・・(13)
【0041】 An B(t)=ΣF(t)・cosn・θB(t) ・・・(14)
【0042】 Bn B(t)=ΣF(t)・sinn・θB(t) ・・・(15)
【0043】 Fn B(t)=√{An B(t)2+Bn B(t)2} ・・・(16)
【0044】なお、上記の式において、nは波数(1倍
波:1、2倍波:2)、F(t)は圧延荷重、θ
T(t)はトップバックアップロール回転角度、θ
B(t)はボトムバックアップロール回転角度、F
T(t)はトップバックアップロール偏心量、FB(t)
はボトムバックアップロール偏心量をそれぞれ表わす。
また、Σの範囲は、n=1〜kである。
【0045】次に、図2を用いて、バックアップロール
回転位相補正角度に関して説明する。
【0046】まず、コントローラ20は、圧延荷重を計
算機30内のFFT演算回路32へ送信し、また、角度
変換回路31は、トップ、ボトムバックアップロール回
転角度をFFT演算回路32へ送る。
【0047】図2は、横軸に時間(×50m秒)、縦軸
に圧延荷重を(トン)示し、収集した圧延荷重の時系列
グラフである。この時系列グラフにおいて、図示した3
60度の区間(ポイントA〜B)で、図2のようにロー
ル偏心荷重が現れているとする。その時の荷重を以下の
式で表わす。
【0048】 F=F(t) ・・・(17)
【0049】次に、計算機30内のFFT演算回路32
は、全区間で圧延荷重の微分係数を以下の式で計算す
る。
【0050】 Δ={F(t2)−F(t1)}/(t2−t1) ・・・(18)
【0051】圧延荷重に現れているロール偏心波の最小
ポイントを抽出するには、微分係数の極性が負から正に
変化したポイントである。図2では、例えばポイントA
とBである。そして、FFT演算回路32は、隣り合う
最小ポイントA、B間のバックアップロールの回転角度
を以下の式で計算する。
【0052】 θT=θT1−θT2 ・・・(19)
【0053】 θB=θB1−θB2 ・・・(20)
【0054】次に、FFT演算回路32は、計算された
隣り合う最小ポイントA、B間のバックアップロールの
回転角度θT、θBが、ロール間隔調整装置10に送信す
る波数の角度、すなわち、ロール間隔調整装置10に送
信した振幅(ロール偏心量)が1倍波なら波数の角度が
2π、2倍波なら波数の角度がπと一致する場合の最小
ポイントの角度(図2の例では、回転角度θT、θBがロ
ール間隔調整装置10に送信する波数と一致すればポイ
ントAの角度)を抽出していき、その平均値をバックア
ップロール回転位相補正角度とする。
【0055】そして、計算機30は、上記で計算したロ
ール偏心波の周期(波数)、ロール偏心波の振幅(ロー
ル偏心量)、及びバックアップロール回転位相補正角度
を、ロール間隔調整装置10へ送信し、ロール偏心制御
を実施する。
【0056】上記の制御方法を使用すると、従来のロー
ル偏心制御と比較して、バックアップロール4、5に角
度検出器を装着せずに、バックアップロール4、5のロ
ール偏心を除去することが可能になる。
【0057】また、バックアップロール4、5に角度検
出器を取付けてロール偏心制御を実施する場合と比較し
て、バックアップロール替えの際、角度検出器をはずす
時間が無くなり、バックアップロール替えの時間短縮に
なり、従来のように製品生産が遅れることが無くなる。
【0058】実施の形態2.この発明の実施の形態2に
係る圧延プラントのロール偏心制御方法について図面を
参照しながら説明する。図3は、この発明の実施の形態
2に係るロール偏心制御方法を実施するための圧延プラ
ントの構成を示す図である。
【0059】図3において、11(11a、11b)は
角度検出器、20はコントローラ、30は計算機、31
は角度変換回路、32はFFT(Fast Fouri
erTransform)演算回路、33はロール偏心
荷重分離回路である。他は従来のものと同様である。
【0060】つぎに、この実施の形態2に係る圧延プラ
ントのロール偏心制御動作について図面を参照しながら
説明する。
【0061】最初に、図3を用いて、ロール偏心波の周
期(波数)、及びロール偏心波の振幅(ロール偏心量)
に関して説明する。
【0062】コントローラ20は、圧延プラントのスタ
ンドに取付けられた荷重計6により計測された圧延荷重
と、角度検出器11a、11bにより計測されたワーク
ロール2、3の回転角度を収集し計算機30に送信す
る。
【0063】この実施の形態2では、上記実施の形態1
と同様に、角度検出器11a、11bがワークロール
2、3にしか装着されていないので、バックアップロー
ル4、5の回転角度を求めるには、ワークロール2、3
の回転角度から計算機30内の角度変換回路31で下記
のように計算しなければならない。
【0064】 θT(t)=RWT/RBT・θWT(t) ・・・(21)
【0065】 θB(t)=RWB/RBB・θWB(t) ・・・(22)
【0066】なお、式(21)及び(22)において、
θT(t)はトップバックアップロール回転角度、θ
B(t)はボトムバックアップロール回転角度、θ
WT(t)はトップワークロール回転角度、θWB(t)は
ボトムワークロール回転角度、RBTはトップバックアッ
プロール半径、RBBはボトムバックアップロール半径、
WTはトップワークロール半径、RWBはボトムワークロ
ール半径である。
【0067】次に、計算機30内のロール偏心荷重分離
回路33は、コントローラ20から送られてきた圧延荷
重より、ロール偏心荷重成分のみを抽出する。すなわ
ち、この実施の形態2では圧延荷重をFR(t)、AG
C(Automatic Gage Control:図示せず)によって発生
した荷重をFAGC(t)、ロール偏心制御が動作してい
る場合にロール偏心制御によって発生した荷重をFREC
(t)とし、圧延荷重から、AGCによって発生した荷
重と、ロール偏心制御によって発生した荷重を差し引い
たロール偏心分離荷重をF(t)とする。
【0068】 F(t)=FR(t)−FAGC(t)−FREC(t) ・・・(23)
【0069】さらに、ロール偏心波形より短周期の波を
除去する為に、以下の式のように平滑化を行う。但し、
kは定数、Σの範囲はt=0〜nである。
【0070】 F(t)=Σ{F(t+1)+F(t+2)+・・+F(t+k)}/k ・・・(24)
【0071】次に、計算機30内のFFT演算回路32
は、ロール偏心荷重分離回路33からのロール偏心分離
荷重と、角度変換回路31により変換されたバックアッ
プロール4、5の回転角度を、下記の式でFFTにかけ
てロール偏心波の振幅(ロール偏心量)を算出する。そ
して、1倍波(n=1)、2倍波(n=2)のどちらか
大きい方(波数)、つまりロール偏心波の周期をロール
間隔調整装置10に送信する。
【0072】 An T(t)=ΣF(t)・cosn・θT(t) ・・・(25)
【0073】 Bn T(t)=ΣF(t)・sinn・θT(t) ・・・(26)
【0074】 Fn T(t)=√{An T(t)2+Bn T(t)2} ・・・(27)
【0075】 An B(t)=ΣF(t)・cosn・θB(t) ・・・(28)
【0076】 Bn B(t)=ΣF(t)・sinn・θB(t) ・・・(29)
【0077】 Fn B(t)=√{An B(t)2+Bn B(t)2} ・・・(30)
【0078】なお、上記の式において、nは波数(1倍
波:1、2倍波:2)、F(t)は圧延荷重からAGC
及びREC成分を差し引き、平滑化した後のロール偏心
分離荷重、θT(t)はトップバックアップロール回転
角度、θB(t)はボトムバックアップロール回転角
度、FT(t)はトップバックアップロール偏心量、FB
(t)はボトムバックアップロール偏心量をそれぞれ表
わす。また、Σの範囲は、n=1〜kである。
【0079】次に、上記実施の形態1と同様に、図2を
用いて、バックアップロール回転位相補正角度に関して
説明する。
【0080】まず、ロール偏心荷重分離回路33は、圧
延荷重からAGCとREC成分を差し引き、平滑化した
後のロール偏心分離荷重をFFT演算回路32へ送り、
また、角度変換回路31は、トップ、ボトムバックアッ
プロール回転角度をFFT演算回路32へ送る。
【0081】図2は、既述したように、横軸に時間、縦
軸に圧延荷重を示し、収集した圧延荷重の時系列グラフ
である。この時系列グラフは計測した圧延荷重を示す
が、特性、傾向等はロール偏心分離荷重にも適用でき、
図示した360度の区間(ポイントA、B間)で図2の
ようにロール偏心荷重が現れているとする。
【0082】次に、FFT演算回路32は、全区間で上
記の荷重の微分係数を以下の式で計算する。
【0083】 Δ={F(t2)−F(t1)}/(t2−t1) ・・・(31)
【0084】ロール偏心分離荷重に現れている偏心波の
最小ポイントを抽出するには、微分係数の極性が負から
正に変化したポイントである。図2では、例えば、ポイ
ントAとBである。そして、FFT演算回路32は、隣
り合う最小ポイントA、B間のバックアップロールの回
転角度を以下の式で計算する。
【0085】 θT=θT1−θT2 ・・・(32)
【0086】 θB=θB1−θB2 ・・・(33)
【0087】次に、FFT演算回路32は、計算された
隣り合う最小ポイントA、B間のバックアップロールの
回転角度θT、θBがロール間隔調整装置10に送信する
波数の角度、すなわち、ロール間隔調整装置10に送信
した振幅が1倍波なら波数の角度が2π、2倍波なら波
数の角度がπと一致する場合の最小ポイントの角度(図
2の例では、回転角度θT、θBがロール間隔調整装置1
0に送信する波数と一致すればポイントAの角度)を抽
出していき、その平均値をバックアップロール回転位相
補正角度とする。
【0088】そして、計算機30は、上記で計算したロ
ール偏心波の周期(波数)、ロール偏心波の振幅(ロー
ル偏心量)、及びバックアップロール回転位相補正角度
を、ロール間隔調整装置10へ送信し、ロール偏心制御
を実施する。
【0089】この実施の形態2の制御方法を使用する
と、上記実施の形態1と比較して、実績荷重からより正
確にロール偏心成分を抽出することが可能になり、より
効果的にロール偏心制御を実施することが可能になる。
【0090】実施の形態3.この発明の実施の形態3に
係る圧延プラントのロール偏心制御方法について図面を
参照しながら説明する。図4は、この発明の実施の形態
3に係るロール偏心制御方法を実施するための圧延プラ
ントの構成を示す図である。
【0091】図4において、11(11a、11b)は
角度検出器、20はコントローラ、21はデータ収集回
路、22は角度変換回路、30は計算機、34は波数推
定回路、35は振幅推定回路、40はコントローラ、4
1は補正角度推定回路である。他は従来のものと同様で
ある。
【0092】つぎに、この実施の形態3に係る圧延プラ
ントのロール偏心制御動作について図面を参照しながら
説明する。図5は、この発明の実施の形態3に係る圧延
プラントのロール偏心制御方法による圧延時荷重変化を
示すタイミングチャートである。
【0093】最初に、図4及び図5を用いて、ロール偏
心波の周期(波数)、及びロール偏心の振幅(ロール偏
心量)に関して説明する。
【0094】コントローラ20内のデータ収集回路21
は、圧延プラントのスタンドに取付けられた荷重計6に
より計測された圧延荷重と、角度検出器11a、11b
により計測されたワークロール2、3の回転角度を収集
する。
【0095】この実施の形態3では、上記実施の形態1
と同様に、角度検出器11a、11bがワークロール
2、3にしか装着されていないので、バックアップロー
ル4、5の回転角度を求めるには、ワークロール2、3
の回転角度から、コントローラ20内の角度変換回路2
2で下記のように計算しなければならない。
【0096】 θT(t)=RWT/RBT・θWT(t) ・・・(34)
【0097】 θB(t)=RWB/RBB・θWB(t) ・・・(35)
【0098】なお、式(34)及び(35)において、
θT(t)はトップバックアップロール回転角度、θ
B(t)はボトムバックアップロール回転角度、θ
WT(t)はトップワークロール回転角度、θWB(t)は
ボトムワークロール回転角度、RBTはトップバックアッ
プロール半径、RBBはボトムバックアップロール半径、
WTはトップワークロール半径、RWBはボトムワークロ
ール半径である。
【0099】コントローラ20は、圧延プラントのスタ
ンドの圧延荷重と、ワークロール2、3の回転角度から
計算したバックアップロール4、5の回転角度を計算機
30に送信する。
【0100】図5は、図2と同様に、収集した圧延荷重
の時系列グラフである。この時系列グラフにおいて、図
示した360度の区間X(ポイントA、B)で図5のよ
うにロール偏心荷重が現れているとする。その時の荷重
を以下の式ように表わす。
【0101】 F=F(t) ・・・(36)
【0102】次に、計算機30内の波数推定回路34
は、全区間で圧延荷重の微分係数を計算する。
【0103】 Δ={F(t2)−F(t1)}/(t2−t1) ・・・(37)
【0104】圧延荷重に現れている偏心波の最小ポイン
トを抽出するには、微分係数の極性が負から正に変化し
たポイントである。図5では、例えば、ポイントAとB
である。そして、波数推定回路34は、隣り合う最小ポ
イントA、B間のバックアップロールの回転角度を以下
の式で計算する。
【0105】 θT=θT1−θT2 ・・・(38)
【0106】 θB=θB1−θB2 ・・・(39)
【0107】こうして、波数推定回路34は、計算され
たθT、θBが2πかπかで波数を計算する。
【0108】さらに、その時の振幅は、圧延荷重に現れ
ている偏心波の最大ポイントの圧延荷重から最小ポイン
トの圧延荷重を差し引けば良いので、振幅推定回路35
は、それを演算する。
【0109】最大ポイントは、最小ポイントとは逆に、
微分係数が正から負へ変化するポイントである。図5で
は、ポイントCである。そして、その最大ポイントCの
荷重から、最小ポイントAの荷重を差し引いた値が、ロ
ール偏心波の振幅である。
【0110】その振幅を、トップバックアップロール偏
心量FT、ボトムバックアップロール偏心量FBとし、そ
の時の波数を、nとする。
【0111】そして、計算機30内の波数推定回路3
4、及び振幅推定回路35は、上記で計算した波数と振
幅をコントローラ40に送信する。
【0112】次に、図5を用いて、バックアップロール
回転位相補正角度に関して説明する。
【0113】コントローラ40内の補正角度推定回路4
1は、図5に示す区間X(その間でのバックアップロー
ルの回転角度は、2πである。)で、最小荷重を示すポ
イントAのバックアップロール角度(図5では、θT1
θB1)をバックアップロール回転位相補正角度とし、次
制御周期である区間Yのバックアップロール回転位相補
正角度に用いる。
【0114】そのタイミングでの制御量(ロール偏心
量)は、最終的に以下の式になる。
【0115】 FC(t)=FT・cos(θT(t)/n−θT1) +FB・cos(θB(t)/n−θB1) ・・・(40)
【0116】そして、コントローラ40は、上記で推定
計算したロール偏心波の周期(波数)、ロール偏心波の
振幅(ロール偏心量)、及びバックアップロール回転位
相補正角度を、ロール間隔調整装置10へ送信し、ロー
ル偏心制御を実施する。
【0117】この実施の形態3の制御方法を使用する
と、上記実施の形態2と比較して、FFTのような複雑
な処理をせず、かつ正確にロール偏心成分を抽出するこ
とが可能になり、より効果的にロール偏心制御を実施す
ることが可能になる。
【0118】実施の形態4.この発明の実施の形態4に
係る圧延プラントのロール偏心制御方法について図面を
参照しながら説明する。図6は、この発明の実施の形態
4に係るロール偏心制御方法を実施するための圧延プラ
ントの構成を示す図である。
【0119】図6において、11(11a、11b)は
角度検出器、20はコントローラ、21はデータ収集回
路、22は角度変換回路、30は計算機、34は波数推
定回路、35は振幅推定回路、36はロール偏心荷重分
離回路、40はコントローラ、41は補正角度推定回
路、42はロール偏心荷重分離回路である。他は従来の
ものと同様である。
【0120】つぎに、この実施の形態4に係る圧延プラ
ントのロール偏心制御動作について図面を参照しながら
説明する。
【0121】最初に、図6及び図5を用いて、ロール偏
心波の周期(波数)、及びロール偏心の振幅(ロール偏
心量)に関して説明する。
【0122】コントローラ20内のデータ収集回路21
は、圧延プラントのスタンドに取付けられた荷重計6に
より計測された圧延荷重と、角度検出器11a、11b
により計測されたワークロール2、3の回転角度を収集
する。
【0123】この実施の形態4では、上記実施の形態1
と同様に、角度検出器11a、11bがワークロール
2、3にしか装着されていない。
【0124】そこで、バックアップロール4、5の回転
角度を求めるには、ワークロール2、3の回転角度か
ら、コントローラ20内の角度変換回路22で下記のよ
うに計算しなければならない。
【0125】 θT(t)=RWT/RBT・θWT(t) ・・・(41)
【0126】 θB(t)=RWB/RBB・θWB(t) ・・・(42)
【0127】なお、式(41)及び(42)において、
θT(t)はトップバックアップロール回転角度、θ
B(t)はボトムバックアップロール回転角度、θ
WT(t)はトップワークロール回転角度、θWB(t)は
ボトムワークロール回転角度、RBTはトップバックアッ
プロール半径、RBBはボトムバックアップロール半径、
WTはトップワークロール半径、RWBはボトムワークロ
ール半径である。
【0128】コントローラ20は、圧延プラントのスタ
ンドの圧延荷重と、ワークロール2、3の回転角度から
計算したバックアップロール4、5の回転角度を計算機
30に送信する。なお、コントローラ20は、上記圧延
荷重をコントローラ40にも送る。
【0129】次に、計算機30内のロール偏心荷重分離
回路36は、この実施の形態4ではコントローラ20か
ら送られてきた圧延荷重をFR(t)、AGC(Automat
ic Gage Control:図示せず)によって発生した荷重を
AGC(t)、ロール偏心制御が動作している場合にロ
ール偏心制御によって発生した荷重をFREC(t)と
し、圧延荷重から、AGCによって発生した荷重と、ロ
ール偏心制御によって発生した荷重を差し引いたロール
偏心分離荷重をF(t)とする。
【0130】 F(t)=FR(t)−FAGC(t)−FREC(t) ・・・(43)
【0131】さらに、ロール偏心波形より短周期の波を
除去する為に、以下の式のように平滑化を行う。但し、
kは定数、Σの範囲はt=0〜nである。
【0132】 F(t)=Σ{F(t+1)+F(t+2)+・・+F(t+k)}/k ・・・(44)
【0133】図5は、既述したように、横軸に時間、縦
軸に圧延荷重を示し、収集した圧延荷重の時系列グラフ
である。この時系列グラフは計測した圧延荷重を示す
が、特性、傾向等はロール偏心分離荷重にも適用でき、
図示した360度の区間(ポイントA、B間)で図5の
ようにロール偏心荷重が現れているとする。
【0134】次に、計算機30内の波数推定回路34
は、全区間でロール偏心分離荷重の微分係数を計算す
る。
【0135】 Δ={F(t2)−F(t1)}/(t2−t1) ・・・(45)
【0136】ロール偏心分離荷重に現れている偏心波の
最小ポイントを抽出するには、微分係数の極性が負から
正に変化したポイントである。図5では、例えば、ポイ
ントAとBである。そして、波数推定回路34は、隣り
合う最小ポイントA、B間のバックアップロールの回転
角度を以下の式で計算する。
【0137】 θT=θT1−θT2 ・・・(46)
【0138】 θB=θB1−θB2 ・・・(47)
【0139】こうして、波数推定回路34は、計算され
たθT、θBが2πかπかで波数を計算する。
【0140】さらに、その時の振幅は、ロール偏心分離
荷重に現れている偏心波の最大ポイントの荷重から最小
ポイントの荷重を差し引けば良いので、振幅推定回路3
5は、それを演算する。
【0141】最大ポイントは、最小ポイントとは逆に、
微分係数が正から負へ変化するポイントである。図5で
は、ポイントCである。そして、その最大ポイントCの
荷重から、最小ポイントAの荷重を差し引いた値が、ロ
ール偏心波の振幅である。
【0142】その振幅を、トップバックアップロール偏
心量FT、ボトムバックアップロール偏心量FBとし、そ
の時の波数を、nとする。
【0143】そして、計算機30内の波数推定回路3
4、及び振幅推定回路35は、上記で計算した波数と振
幅をコントローラ40に送信する。
【0144】次に、図5を用いて、バックアップロール
回転位相補正角度に関して説明する。
【0145】コントローラ40内の補正角度推定回路4
1は、計算機30内のロール偏心荷重分離回路36と同
様の、コントローラ20から送られてきた圧延荷重を入
力とするロール偏心荷重分離回路42を通した後のロー
ル偏心分離荷重を使用する。これは、計算機30に入力
される圧延荷重と、コントローラ40に入力される圧延
荷重は、各々取得するタイミングが異なるためであり、
それぞれロール偏心荷重分離回路36、42が必要とな
る。
【0146】この補正角度推定回路41は、図5に示す
区間X(その間でのバックアップロールの回転角度は、
2πである。)で、最小荷重を示すポイントAのバック
アップロール角度(図5では、θT1、θB1)をバックア
ップロール回転位相補正角度とし、次制御周期である区
間Yのバックアップロール回転位相補正角度に用いる。
【0147】そのタイミングでの制御量(ロール偏心
量)は、最終的に以下の式になる。
【0148】 FC(t)=FT・cos(θT(t)/n−θT1) +FB・cos(θB(t)/n−θB1) ・・・(48)
【0149】そして、コントローラ40は、上記で推定
計算したロール偏心波の周期(波数)、ロール偏心波の
振幅(ロール偏心量)、及びバックアップロール回転位
相補正角度を、ロール間隔調整装置10へ送信し、ロー
ル偏心制御を実施する。
【0150】上記の制御方法を使用すると、上記実施の
形態3と比較して、より正確にロール偏心成分を抽出す
ることが可能になり、より効果的にロール偏心制御を実
施することが可能になる。
【0151】
【発明の効果】この発明の請求項1に係る圧延プラント
のロール偏心制御方法は、以上説明したとおり、被圧延
材に対する圧延荷重を計測するステップと、ワークロー
ルの回転角度を検出するステップと、前記ワークロール
の回転角度をバックアップロールの回転角度に角度変換
するステップと、前記計測した圧延荷重、及び前記角度
変換したバックアップロールの回転角度に基いてFFT
演算を実行してロール偏心波の周期及び振幅を計算する
ステップと、前記計測した圧延荷重の時系列グラフにお
いて、隣り合う最小荷重ポイント区間のバックアップロ
ールの回転角度を計算するステップと、前記計算した隣
り合う最小荷重ポイント区間のバックアップロールの回
転角度が、前記計算したロール偏心波の周期と一致する
場合の最小荷重ポイントの前記角度変換したバックアッ
プロールの回転角度を抽出していき、その平均値をバッ
クアップロール回転位相補正角度として計算するステッ
プとを含むので、ワークロールに角度検出器を装着した
状態でバックアップロールに発生するロール偏心を効果
的に除去することができ、ひいては最終製品板厚の精度
を向上することができるという効果を奏する。
【0152】この発明の請求項2に係る圧延プラントの
ロール偏心制御方法は、以上説明したとおり、前記計測
した圧延荷重から、AGCによって発生した荷重と、ロ
ール偏心制御によって発生した荷重を差し引き、ロール
偏心波形より短周期の波を除去するために平滑化してロ
ール偏心分離荷重を計算するステップをさらに含み、前
記ロール偏心波の周期及び振幅を計算するステップから
前記平均値をバックアップロール回転位相補正角度とし
て計算するステップまでにおいて、前記計測した圧延荷
重に代わりに前記計算したロール偏心分離荷重を使用す
るので、ワークロールに角度検出器を装着した状態でバ
ックアップロールに発生するロール偏心を効果的に除去
することができ、ひいては最終製品板厚の精度を向上す
ることができるという効果を奏する。
【0153】この発明の請求項3に係る圧延プラントの
ロール偏心制御方法は、以上説明したとおり、被圧延材
に対する圧延荷重を計測するステップと、ワークロール
の回転角度を検出するステップと、前記ワークロールの
回転角度をバックアップロールの回転角度に角度変換す
るステップと、前記計測した圧延荷重の時系列グラフに
おいて、隣り合う最小荷重ポイント区間のバックアップ
ロールの回転角度を計算するステップと、前記計算した
隣り合う最小荷重ポイント区間のバックアップロールの
回転角度に基いてロール偏心波の周期を計算するステッ
プと、前記計測した圧延荷重の時系列グラフにおいて、
隣り合う最小荷重ポイント区間の最大荷重ポイント及び
最小荷重ポイントに基いてロール偏心波の振幅を計算す
るステップと、前記区間の最小荷重ポイントの前記角度
変換したバックアップロールの回転角度をバックアップ
ロール回転位相補正角度として計算するステップとを含
むので、ワークロールに角度検出器を装着した状態でバ
ックアップロールに発生するロール偏心を効果的に除去
することができ、ひいては最終製品板厚の精度を向上す
ることができるという効果を奏する。
【0154】この発明の請求項4に係る圧延プラントの
ロール偏心制御方法は、以上説明したとおり、前記計測
した圧延荷重から、AGCによって発生した荷重と、ロ
ール偏心制御によって発生した荷重を差し引き、ロール
偏心波形より短周期の波を除去するために平滑化して第
1のロール偏心分離荷重を計算するステップをさらに含
み、前記バックアップロールの回転角度を計算するステ
ップから前記ロール偏心波の振幅を計算するステップま
でにおいて、前記計測した圧延荷重に代わりに前記計算
した第1のロール偏心分離荷重を使用し、前記計測した
圧延荷重から、AGCによって発生した荷重と、ロール
偏心制御によって発生した荷重を差し引き、ロール偏心
波形より短周期の波を除去するために平滑化して第2の
ロール偏心分離荷重を計算するステップをさらに含み、
前記バックアップロール回転位相補正角度として計算す
るステップにおいて、前記計測した圧延荷重に代わりに
前記計算した第2のロール偏心分離荷重を使用するの
で、ワークロールに角度検出器を装着した状態でバック
アップロールに発生するロール偏心を効果的に除去する
ことができ、ひいては最終製品板厚の精度を向上するこ
とができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係るロール偏心制
御方法を実施するための圧延プラントの構成を示す図で
ある。
【図2】 この発明の実施の形態1に係る圧延プラント
の圧延時荷重変化を示すタイミングチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態2に係るロール偏心制
御方法を実施するための圧延プラントの構成を示す図で
ある。
【図4】 この発明の実施の形態3に係るロール偏心制
御方法を実施するための圧延プラントの構成を示す図で
ある。
【図5】 この発明の実施の形態3に係る圧延プラント
の圧延時荷重変化を示すタイミングチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態4に係るロール偏心制
御方法を実施するための圧延プラントの構成を示す図で
ある。
【図7】 従来のロール偏心制御方法を実施するための
圧延プラントの構成を示す図である。
【符号の説明】
1 被圧延材、2 トップワークロール、3 ボトムワ
ークロール、4 トップバックアップロール、5 ボト
ムバックアップロール、6 荷重計、10 ロール間隔
調整装置、11a、11b 角度検出器、20 コント
ローラ、21データ収集回路、22 角度変換回路、3
0 計算機、31 角度変換回路、32 FFT演算回
路、33 ロール偏心荷重分離回路、34 波数推定回
路、35 振幅推定回路、36 ロール偏心荷重分離回
路、40 コントローラ、41補正角度推定回路、42
ロール偏心荷重分離回路。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被圧延材に対する圧延荷重を計測するス
    テップと、 ワークロールの回転角度を検出するステップと、 前記ワークロールの回転角度をバックアップロールの回
    転角度に角度変換するステップと、 前記計測した圧延荷重、及び前記角度変換したバックア
    ップロールの回転角度に基いてFFT演算を実行してロ
    ール偏心波の周期及び振幅を計算するステップと、 前記計測した圧延荷重の時系列グラフにおいて、隣り合
    う最小荷重ポイント区間のバックアップロールの回転角
    度を計算するステップと、 前記計算した隣り合う最小荷重ポイント区間のバックア
    ップロールの回転角度が、前記計算したロール偏心波の
    周期と一致する場合の最小荷重ポイントの前記角度変換
    したバックアップロールの回転角度を抽出していき、そ
    の平均値をバックアップロール回転位相補正角度として
    計算するステップとを含むことを特徴とする圧延プラン
    トのロール偏心制御方法。
  2. 【請求項2】 前記計測した圧延荷重から、AGCによ
    って発生した荷重と、ロール偏心制御によって発生した
    荷重を差し引き、ロール偏心波形より短周期の波を除去
    するために平滑化してロール偏心分離荷重を計算するス
    テップをさらに含み、 前記ロール偏心波の周期及び振幅を計算するステップか
    ら前記平均値をバックアップロール回転位相補正角度と
    して計算するステップまでにおいて、前記計測した圧延
    荷重に代わりに前記計算したロール偏心分離荷重を使用
    することを特徴とする請求項1記載の圧延プラントのロ
    ール偏心制御方法。
  3. 【請求項3】 被圧延材に対する圧延荷重を計測するス
    テップと、 ワークロールの回転角度を検出するステップと、 前記ワークロールの回転角度をバックアップロールの回
    転角度に角度変換するステップと、 前記計測した圧延荷重の時系列グラフにおいて、隣り合
    う最小荷重ポイント区間のバックアップロールの回転角
    度を計算するステップと、 前記計算した隣り合う最小荷重ポイント区間のバックア
    ップロールの回転角度に基いてロール偏心波の周期を計
    算するステップと、 前記計測した圧延荷重の時系列グラフにおいて、隣り合
    う最小荷重ポイント区間の最大荷重ポイント及び最小荷
    重ポイントに基いてロール偏心波の振幅を計算するステ
    ップと、 前記区間の最小荷重ポイントの前記角度変換したバック
    アップロールの回転角度をバックアップロール回転位相
    補正角度として計算するステップとを含むことを特徴と
    する圧延プラントのロール偏心制御方法。
  4. 【請求項4】 前記計測した圧延荷重から、AGCによ
    って発生した荷重と、ロール偏心制御によって発生した
    荷重を差し引き、ロール偏心波形より短周期の波を除去
    するために平滑化して第1のロール偏心分離荷重を計算
    するステップをさらに含み、 前記バックアップロールの回転角度を計算するステップ
    から前記ロール偏心波の振幅を計算するステップまでに
    おいて、前記計測した圧延荷重に代わりに前記計算した
    第1のロール偏心分離荷重を使用し、 前記計測した圧延荷重から、AGCによって発生した荷
    重と、ロール偏心制御によって発生した荷重を差し引
    き、ロール偏心波形より短周期の波を除去するために平
    滑化して第2のロール偏心分離荷重を計算するステップ
    をさらに含み、 前記バックアップロール回転位相補正角度として計算す
    るステップにおいて、前記計測した圧延荷重に代わりに
    前記計算した第2のロール偏心分離荷重を使用すること
    を特徴とする請求項3記載の圧延プラントのロール偏心
    制御方法。
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