JP2002018491A - キャビテーション式有害物処理装置 - Google Patents

キャビテーション式有害物処理装置

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JP2002018491A
JP2002018491A JP2000209153A JP2000209153A JP2002018491A JP 2002018491 A JP2002018491 A JP 2002018491A JP 2000209153 A JP2000209153 A JP 2000209153A JP 2000209153 A JP2000209153 A JP 2000209153A JP 2002018491 A JP2002018491 A JP 2002018491A
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cavitation
nozzle
liquid
water
reactor
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Kazunori Sato
一教 佐藤
Tadaaki Mizoguchi
忠昭 溝口
Kazunori Fujita
一紀 藤田
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Mitsubishi Power Ltd
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 固体を含む処理対象物中の有害物をキャビ
テーションによって処理する。 【解決手段】 反応容器3と、反応容器内に挿入され、
加圧液体が供給されるキャビテーション発生用ノズル5
と、反応容器内に固体を含む処理対象物を導入するノズ
ル7とを備える。キャビテーション発生用ノズルから反
応容器内に加圧液体を噴出するとキャビテーションが発
生し、キャビテーションが発生している噴流部に処理対
象物をノズルから導入して固体を含む処理対象物を処理
することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャビテーション
の効果を利用して、有害化合物等の分解処理および病原
菌等の有害微生物の殺滅処理(以下、有害物処理と総称
する。)を行なうキャビテーション式有害物処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】液体中で発生するキャビテーションの効
果によって、有害な化合物等を分解し、また、病原菌等
の有害微生物を殺滅することが考案されている。例え
ば、水中に溶解しているトリクロロエチレンやテトラク
ロロエチレンといった有機化合物を、水中のキャビテー
ションの効果によって無害な物質に分解することができ
る。また、水中の病原性大腸菌や、耐塩素性の病原性微
生物であり原虫の一種であるクリプトスポリジウムの細
胞を破壊して殺滅することができる。
【0003】キャビテーションを発生させる手段とし
て、超音波法や、攪拌羽根のようなロータを液中で高速
回転させる方法が知られているが、液体中に高速のジェ
ットを噴出すると、強度が高くかつ連続したキャビテー
ションを簡単に発生させることができる。例えば、水を
プランジャポンプや遠心ポンプによって、400ないし700
kgf/cm2程度の高圧に加圧し、周知のノズルによって水中
にジェットとして噴出すると、簡単に激しいキャビテー
ションを発生させることができ、また、キャビテーショ
ンの強度や処理量を、ノズルの噴出孔径やポンプの吐出
圧力によって簡単に調整することができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】固体を処理対象とし、
あるいはキャビテーションが発生しにくい液体を処理対
象として、キャビテーション式処理装置によって有害物
処理を行なうことが要望されている。
【0005】しかし、固体の処理対象物を液体に混入し
てキャビテーションノズルから噴出すると、ノズルが閉
塞してしまうという問題がある。また、この固体が微細
な粒子であっても、ノズルの噴出孔が磨耗するという問
題がある。例えば、汚泥のような固体粒子を含む液体を
ノズルから噴出して処理すると、汚泥に含まれる固体粒
子の作用によってノズル噴出孔が激しく磨耗してしま
う。噴出孔が磨耗すると、噴出流量特性や、発生するキ
ャビテーションの強度が変化するので、処理能力を維持
できなくなるおそれがある。これに対し、ノズルから液
体を噴出する際の圧力を、例えば20kgf/cm2程度まで低
くすれば、噴出孔の磨耗は抑制できるものの、発生する
キャビテーションの強度が低下するので、十分な処理能
力を確保できなくなってしまう。
【0006】上記の問題に鑑み、本発明の第1の課題
は、固体を含む処理対象物中の有害物をキャビテーショ
ンによって処理することにある。
【0007】一方、蒸気圧が低い、すなわち、沸点が高
い液体や、気体含有量が低い液体、あるいはトムズ効果
を生ずる高分子溶液等に含まれる有害物を処理する場
合、これらの液体をジェットとして噴出してもキャビテ
ーションが発生しにくく、また、キャビテーションが発
生したとしても強度が低いので、有害物の分解または殺
滅効果が低いという問題がある。
【0008】上記の問題に鑑み、本発明の第2の課題
は、キャビテーションの発生を助長することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記第1の課題を解決す
るため、本発明は、反応容器と、反応容器内に挿入さ
れ、加圧液体が供給されるキャビテーション発生用ノズ
ルと、反応容器内に固体を含む処理対象物を導入するノ
ズルとを備えることを特徴とする。
【0010】このようにすると、加圧液体は、反応容器
内の液体中にキャビテーション発生用ノズルからジェッ
トとして噴出される。ジェット内およびその周囲におい
ては、非定常かつ強力な乱れや渦が生じ、これらの作用
によってキャビテーションが発生する。キャビテーショ
ンが発生しているジェット噴流部にノズルから処理対象
物が導入されると、キャビテーションの作用によって処
理対象物中の有害物が処理される。キャビテーション発
生用ノズルに固体の処理対象物を供給しないので、同ノ
ズルの閉塞や磨耗の問題を解決できる。これによって、
長期間にわたって安定して固体有害物の分解または殺滅
作用を維持することができる。
【0011】また、上述したキャビテーション式有害物
処理装置において有害物の分解または殺滅効果を高める
ため、反応容器内から処理液を抜き出して液体と固体と
に分離し、固体を処理対象物を導入するノズルに戻し、
液体をキャビテーション発生用のノズルに戻して循環処
理することが好ましい。これによれば、十分な有害物の
分解または殺滅効果が得られるまで、処理対象物を繰り
返しキャビテーションによって処理することができる。
また、液体も循環させてキャビテーション発生用として
再利用できる。
【0012】また、上記第2の課題を解決するため、本
発明は、反応容器と、反応容器に挿入され、処理対象物
を含む加圧液体が供給されるキャビテーション発生用ノ
ズルと、キャビテーション発生用ノズルから噴出される
液体の噴流部に気体が溶解された液体を供給するノズル
とを備えることを特徴とする。これによれば、加圧液体
がジェットとして噴出される噴流中に、ノズルから気体
が溶解された液体が供給されると、液体中に気泡が発生
し、これがキャビテーション核として働いてキャビテー
ションの発生を助長する。つまり、キャビテーションを
発生しにくい処理対象液であってもキャビテーションを
発生させることができ、有害物の分解または殺滅処理を
行なうことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用してなるキャ
ビテーション式有害物処理装置の第1の実施形態であっ
て、固体を含む処理対象物中の有害物を分解または殺滅
処理するのに好適なキャビテーション式有害物処理装置
について説明する。図1は、本実施形態のキャビテーシ
ョン式有害物処理装置の構成を示す図である。図2は、
図1のキャビテーション式有害物処理装置の、ノズル噴
出孔部の断面図である。図3は、図1のキャビテーショ
ン式有害物処理装置の動作時のキャビテーションジェッ
トの状態を示す模式図である。
【0014】図1に示すように、キャビテーション式有
害物処理装置1は、円筒容器状の反応容器であるリアク
タ3と、リアクタ3の一方の端面から挿入されたキャビ
テーション発生用のノズル5と、ノズル5の先端付近に
おいてリアクタ3内に挿入され、処理対象物導入用のノ
ズルを有するフィーダ7とを有してなる。
【0015】ノズル5は、噴出方向をリアクタ3の筒軸
に向け、リアクタ3の端面の略中心に挿入固定されてい
る。図2に示すように、ノズル5は、その突端に円柱状
の胴部9を有してなり、胴部7の先端面を釣鐘状に凹ま
せて凹部9が形成されている。凹部9の中心部に噴出孔
11が、胴部9と略同軸に形成されている。また、胴部
9の内部を貫いて、噴出孔11に連通する水供給口13
が形成されている。水供給口13は、噴出孔11に対し
て拡径されて同軸に形成され、その噴出孔11側の先端
部はテーパ状に絞り込まれて形成され、このテーパの先
端部において噴出孔11と連通している。また、フィー
ダ7は、固体または固体を含んだ液体を、リアクタ3の
中に導入するためのノズルを有してなり、その導入方向
はノズル5の噴出孔11の方向、すなわちノズル5から
噴出されるジェットの噴出方向と交わるように設けられ
ている。また、ノズル5の噴出方向と、フィーダ7から
の供給方向は、鋭角をなして交わるように配置されてい
る。フィーダ7はリアクタ3に以下のようにして固定さ
れている。すなわち、リアクタ3の側壁の、ノズル5の
先端部付近に、開口15が設けられ、その周縁部からフ
ィーダ7装着用の台座として円筒部17がリアクタ3の
外側に突出してリアクタ3と開口15を介して連通する
ように形成されている。円筒部17の先端部はその筒軸
と交差する円盤状の端面によって閉塞され、この端面か
らフィーダ7が円筒部17の筒軸に沿って挿入固定され
ている。円筒部17の筒軸は、円筒部17の先端側がリ
アクタ3の径方向に対し、ノズル5が挿入されている端
面側に傾くよう角度をつけて配置され、その結果フィー
ダ7からの処理対象物の導入方向は、ノズル5から噴出
されるジェットの噴出方向と鋭角をなして交差するよう
になっている。
【0016】以下、上述したキャビテーション式有害物
処理装置によって、含水固体粒子群からなり、汚染物質
を含む活性汚泥中の有害物を分解または殺滅して浄化処
理する際の動作について説明する。まず、リアクタ3に
は、予め水を貯留しておく。そして水タンク19に貯え
られた水21を、プランジャポンプ23によって所定の
圧力、例えば400kgf/cm2まで加圧された高圧水とし、ノ
ズル5に供給する。高圧水はノズル5の噴出孔11にお
いて縮流され加速されて、リアクタ3中の水中へ高速の
ジェット25として噴出される。ジェット25が、リア
クタ3内の水中に噴出されると、ジェット25の内部お
よび周囲においては非定常かつ強力な乱れが生じ、圧力
変動や流速の差に起因する強いせん断力が水中に生じる
ことによって渦が発生する。このような乱れ、圧力変
動、渦等の作用によって、ジェット25の内部および周
囲において、キャビテーションが発生する。
【0017】そして、処理対象である活性汚泥27を、
フィーダ7によって、リアクタ3内に供給する。このと
き、フィーダ7の供給方向は、上述したようにノズル5
の噴出方向と交差するように配置されているので、活性
汚泥27はジェット25に向けて供給されることにな
る。図3に示すように、ジェット25に向けて供給され
た活性汚泥27は、ジェット25に巻き込まれ、水と活
性汚泥とが混合された状態の混合領域29が形成され、
この中では非常に強力なキャビテーションが発生する。
キャビテーションの作用によって、活性汚泥中の化合物
等は分解され、微生物は殺滅されて活性汚泥は浄化さ
れ、排出管31からリアクタ3内の水とともに排出され
て処理は完了する。
【0018】以下、本実施形態によって得られる効果に
ついて説明する。本実施形態によれば、ノズル5から水
を噴出してリアクタ3内にキャビテーションを発生さ
せ、キャビテーションの発生した噴流部にフィーダ7か
ら固体を供給することによって、固体の処理対象物に含
まれる有害物をキャビテーションの作用によって処理す
ることができる。また、ノズル5に固体が供給されない
ので、噴出孔11が閉塞したり、磨耗が促進されること
がなく、長期間にわたって安定した分解または殺滅効果
を維持することができる。
【0019】さらに、従来技術に対して処理量も増加す
ることがわかっている。本実施形態と、既存のキャビテ
ーション式有害物処理装置において処理対象の固体を水
とを混合してノズルからリアクタ内に噴出した場合の比
較試験結果によれば、従来技術の処理量を100とする
と、本実施形態では144にまで処理量が増大すること
が実証されている。
【0020】次に、本発明を適用してなるキャビテーシ
ョン式有害物処理装置の第2の実施形態であって、第1
の実施形態と同じく、固体を含む処理対象物中の有害物
を分解または殺滅するのに好適なキャビテーション式有
害物処理装置について説明する。以下、第1の実施形態
において説明した物と略同じ物については、第1の実施
形態と同じ参照番号を付して表わす。図4は本実施形態
のキャビテーション式有害物処理装置の構成を示す図で
ある。キャビテーション式有害物処理装置1aは、円筒
容器状のリアクタ3aと、リアクタ3aの一方の端面か
ら挿入されたキャビテーション発生用のノズル5と、ノ
ズル5の噴出孔付近のリアクタ3aの側壁から挿入され
た処理対象物導入用のノズルを有してなるフィーダ7a
とを備えて構成されている。固体を含む処理対象物をリ
アクタ3a内に供給するフィーダ7aは、第1の実施形
態と異なり、リアクタ3aの側壁に直接挿入されてい
る。また、フィーダ7aからの処理対象物の供給方向
は、ノズル5から噴出されるジェット25の進行方向
と、ノズル5の先端付近で直交するように配置されてい
る。また、本実施形態においては、リアクタ3aからの
排出管31は、周知の脱水機33につながれている。
【0021】以下、本実施形態のキャビテーション式有
害物処理装置を使用して、汚泥を処理する際の動作につ
いて説明する。本実施形態においては、汚泥は予めリア
クタ3a内に貯留された水の中に入れられている。水タ
ンク19に貯えられている水21は、プランジャポンプ
23において加圧され、ノズル5に供給される。ノズル
5は、供給された高圧水を、ジェット25としてリアク
タ3aの中に噴出する。ジェット25の中や周囲では、
第1の実施形態と同様にキャビテーションが発生し、ジ
ェット25の周囲の水中に含まれる汚泥はジェット25
に巻き込まれる。そして、ジェット25内において、キ
ャビテーションの効果によって汚泥中の化合物等は分解
され、微生物は殺滅される。
【0022】また、リアクタ3a内に滞留している汚泥
および汚泥を浄化した後の固体(以下、再処理対象物と
いう。)の一部は、水とともに排水管31を介しリアク
タ3aから排出され、固液分離手段の一種である周知の
脱水機33に送られる。脱水機33において脱水分離さ
れた固体物は、搬送管35によってフィーダ7aに搬送
され、フィーダ7aからリアクタ3aの中に戻される。
上述したようにフィーダ7aからの再処理対象物の供給
方向は、ジェット25の進行方向と交差するようになっ
ているので、フィーダ7aから供給された再処理対象物
37は、ジェット25に巻き込まれる。ジェット25の
内部において再処理対象物37と水は混合され、強力な
キャビテーションが発生する。そして、このキャビテー
ションの効果によって、再処理対象物37の中に残留し
ている化合物等および微生物は、リアクタ3a内の水中
に残留している汚泥中の化合物等および微生物とともに
分解または殺滅される。
【0023】一方、上述した脱水機33において再処理
対象物から分離された水は、配管39によって循環水タ
ンク41に送られ、その後循環ポンプ43によって水タ
ンク19へ戻され、キャビテーション発生用の水として
再利用される。なお、脱水機において分離された水中に
は、分離しきれなかった固体が残留していることがある
ので、循環ポンプ43の入口には固体を取り除くスクリ
ーンが設けられている。
【0024】上述した第2の実施形態によれば、第1の
実施形態の効果に加え、十分な分解または殺滅効果が得
られるまで、処理対象物をリアクタ3aから、脱水機3
3およびフィーダ7aを経てリアクタ3aまで循環させ
て繰り返し処理することができ、有害物の分解または殺
滅効果を高めることができる。また、脱水機33におい
て分離された水も、再度ノズル5から噴出されるように
循環させて再利用しているので、基本的に運転中外部か
ら水を補給する必要がない。つまり、本実施形態は、準
バッチ式のクローズド循環系を構成している。
【0025】本実施形態においては、ポンプ43にスク
リーンを設けて対処してとはいえ、循環される水から固
体分を完全に除去することは困難であり、その結果わず
かに固体分が残留した水をノズル5から再度噴出するこ
とになる。このため、固体分の影響によって、水のみを
噴出する第1の実施形態に比較すると、ややノズル噴出
孔の磨耗量が多くなる。ちなみに、第1および第2の実
施形態について、ノズルの使用耐久寿命時間について試
験を行なったところ、第1の実施形態における使用耐久
寿命時間を100とすると、第2の実施形態においては81
という結果が得られた。しかしながら、第1の実施形態
における寿命が非常に長いことに鑑み、第2の実施形態
のレベルであっても、実用上問題ないと考えられる。
【0026】次に、本発明を適用してなるキャビテーシ
ョン式有害物処理装置の第3の実施形態であって、キャ
ビテーションが発生しにくい液体中の有害物を分解また
は殺滅するのに好適なキャビテーション式有害物処理装
置について説明する。図5は、本実施形態のキャビテー
ション式有害物処理装置の構成を示す図である。図6
は、図5のキャビテーション式有害物処理装置の動作時
のキャビテーションジェットの状態を示す模式図であ
る。図5に示すように、キャビテーション式有害物処理
装置1bは、円筒容器状のリアクタ3bと、リアクタ3
bの一方の端面から挿入されたキャビテーション発生用
のノズル5と、ノズル5の先端付近においてリアクタ3
bの側部より挿入された水ノズル45とを有して構成さ
れている。リアクタ3bは、上述した第1の実施形態の
リアクタ3と同様の形状であるが、水ノズル45がフィ
ーダ7の代わりに設けられている。水ノズル45は、リ
アクタ3bの中に水流を供給するものであるが、ノズル
5と異なり、キャビテーションを発生させるほど高速の
ジェットを噴出するものである必要はない。第1の実施
形態におけるノズル5とフィーダ7との関係と同様に、
水ノズル45からの水流の導入方向は、ノズル5から噴
出されるジェットの進行方向と鋭角をなして交わるよう
に配置されている。
【0027】以下、本実施形態のキャビテーション式有
害物処理装置を用いて、キャビテーションが発生しにく
い液体であって、化合物等または微生物を含む汚染液体
を処理する際の動作について説明する。タンク19bに
貯留された汚染液体47は、プランジャポンプ23にお
いて加圧されてノズル5に供給され、ジェット49とし
てリアクタ3bの中の噴出される。一方、水ノズル45
は、外部より水を供給され、水流51をリアクタ3bの
中に供給する。図6に示すように、水流51は、リアク
タ3bの中において、汚染液体からなるジェット49に
巻き込まれる。そして、ジェット49内で、汚染液体と
水とは混合され、水溶液またはエマルジョン状の混合物
となる。そして、水中に溶解していた気体が気泡とな
り、これがキャビテーション核となって強力なキャビテ
ーションが発生し、キャビテーションジェット53が形
成される。また、水と汚染液体がエマルジョン状に混合
されている場合には、水と汚染液体との界面にも気泡が
トラップされ、この気泡もキャビテーション核として働
く。このキャビテーションの効果によって、汚染液体中
の化合物等は分解され、微生物は殺滅されて、汚染液体
は浄化処理される。また、キャビテーションの作用によ
って、水と汚染液体とのエマルジョン混合は一層助長さ
れる。その後、リアクタ3b内に貯留している処理済み
の汚染液体と水は、排出管31から排出され、処理は完
了する。
【0028】本実施形態によれば、処理対象の液体から
なるジェットの中に水を混合することによって、キャビ
テーション核として作用する気泡がジェット中に供給さ
れるので、キャビテーションの発生を助長することがで
きる。このため、処理対象の液体がキャビテーションを
発生しにくいものであっても強力なキャビテーションを
発生させることができ、分解または殺滅効果を高めるこ
とができる。また、従来キャビテーション式有害物処理
装置を使用できなかった液体を処理することができるよ
うになり、処理対象液体の範囲が拡大される。
【0029】また、本実施形態においては、水ノズルか
らリアクタ内に水流を導入しているが、気体が溶解され
ている液体であれば、水に限らず任意の液体を導入して
もよい。
【0030】また、前記第1ないし第3の実施形態にお
いて、上述したようなノズルに代えて、図8に示すよう
なノズルを使用することもできる。図8は、ノズルの噴
出孔部の断面図である。ノズル55は、円管状の胴部5
7の端面を円板部59によって塞いで形成され、円板部
59の中心に、胴部57の筒軸方向に沿った通孔である
噴出孔61が設けられている。胴部57の内側に、高圧
に加圧された水63を供給すると、水63は噴出孔61
において加速され、ジェット65として噴出される。こ
のとき、噴出孔61の内部において強い縮流67が発生
し、このため水中に溶解していた気泡は気泡69とな
る。気泡69は、ジェット65の中でキャビテーション
核として作用し、キャビテーションの発生を促進する。
このようなノズルを用いると、一層強力なキャビテーシ
ョンを発生して有害物の分解または殺滅効果を向上する
ことができるが、図2のノズルに比べて圧力損失は大き
い。また、固体を噴出した際に噴出孔が磨耗しやすいの
で、第1の実施形態のように、液体のみを噴出する場合
に適している。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、固体を含む処理対象物
中の有害物をキャビテーションによって処理することが
できる。
【0032】また、キャビテーションの発生を助長する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用してなるキャビテーション式有害
物処理装置の第1の実施形態の構成を示す図である。
【図2】図1のキャビテーション式有害物処理装置のノ
ズルの噴出孔部断面図である。
【図3】図1のキャビテーション式有害物処理装置の動
作時のキャビテーションジェットの状態を示す模式図で
ある。
【図4】本発明を適用してなるキャビテーション式有害
物処理装置の第2の実施形態の構成を示す図である。
【図5】本発明を適用してなるキャビテーション式有害
物処理装置の第3の実施形態の構成を示す図である。
【図6】図5のキャビテーション式有害物処理装置の動
作時のキャビテーションジェットの状態を示す模式図で
ある。
【図7】本発明のキャビテーション式有害物処理装置に
適用可能なノズルの一例の噴出孔部断面図である。
【符号の説明】
1 キャビテーション式有害物処理装置 3 リアクタ 5 ノズル 7 フィーダ 19 水タンク 21 水 23 プランジャポンプ 25 ジェット 27 活性汚泥 31 排出管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 一紀 広島県呉市宝町3番36号 バブコック日立 株式会社呉研究所内 Fターム(参考) 2E191 BA12 BD11 4D037 AA11 AB03 AB14 BA26 BB03 4D059 AA03 BJ08 BJ16 BK13 BK30 4G075 AA13 AA37 BD09 BD15 BD24 CA05 DA02 EB01 EC01

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 反応容器と、前記反応容器内に挿入さ
    れ、加圧液体が供給されるキャビテーション発生用のノ
    ズルと、前記反応容器内に固体を含む処理対象物を導入
    するノズルとを備えてなるキャビテーション式有害物処
    理装置。
  2. 【請求項2】 前記反応容器内から抽出された液体と固
    体とを分離する固液分離手段が設けられ、分離された固
    体を前記処理対象物を導入するノズルに供給し、分離さ
    れた液体を前記キャビテーション発生用のノズルに供給
    することを特徴とする請求項1に記載のキャビテーショ
    ン式有害物処理装置。
  3. 【請求項3】 反応容器と、前記反応容器に挿入され、
    処理対象物を含む加圧液体が供給されるキャビテーショ
    ン発生用ノズルと、前記キャビテーション発生用ノズル
    から噴出される前記液体の噴流部に気体が溶解された液
    体を供給するノズルとを備えてなるキャビテーション式
    有害物処理装置。
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Cited By (3)

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