JP2002018444A - 廃水処理装置および廃水処理方法 - Google Patents
廃水処理装置および廃水処理方法Info
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- JP2002018444A JP2002018444A JP2000210401A JP2000210401A JP2002018444A JP 2002018444 A JP2002018444 A JP 2002018444A JP 2000210401 A JP2000210401 A JP 2000210401A JP 2000210401 A JP2000210401 A JP 2000210401A JP 2002018444 A JP2002018444 A JP 2002018444A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 廃水処理効率が高く、電極の交換や電気分解
槽の清掃が容易な廃水処理装置および廃水処理方法を提
供する。 【解決手段】 塗装工程または表面処理工程で生じる廃
水の処理を行う廃水処理装置であって、廃水またはその
処理物を電気分解処理する電気分解槽3を備え、この電
気分解槽3は、当該電気分解槽3中の電気分解用電極板
10c及び10dが、当該電気分解槽3中での廃水処理
液の流れに対して抵抗が少なくなるように配置された複
数組の略平行電極群によって構成されている。
槽の清掃が容易な廃水処理装置および廃水処理方法を提
供する。 【解決手段】 塗装工程または表面処理工程で生じる廃
水の処理を行う廃水処理装置であって、廃水またはその
処理物を電気分解処理する電気分解槽3を備え、この電
気分解槽3は、当該電気分解槽3中の電気分解用電極板
10c及び10dが、当該電気分解槽3中での廃水処理
液の流れに対して抵抗が少なくなるように配置された複
数組の略平行電極群によって構成されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水洗型塗装ブース
から発生する廃水、電着塗装時に発生する廃水(使用済
み洗浄水)、金属表面処理時に発生する廃水(使用済み
洗浄水)を効率よくスラッジと浄化水とに分離する廃水
処理装置および廃水処理方法に関する。
から発生する廃水、電着塗装時に発生する廃水(使用済
み洗浄水)、金属表面処理時に発生する廃水(使用済み
洗浄水)を効率よくスラッジと浄化水とに分離する廃水
処理装置および廃水処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】工業用の塗装ラインには一般的に、塗装
の際の塗料ミストの除去や空気中のゴミ等の除去、塗装
中や塗膜の乾燥時に揮発するシンナー等の塗料中の有機
物質の除去を行うために、水洗ブースが備え付けられて
いる。このような水洗ブースは、有用な設備として従来
から利用されているが、そもそも水洗ブースというもの
は汚染物質を洗浄水中に取り込むことによって被塗物の
洗浄を行うものであるため、水洗ブースから発生する使
用済み洗浄水(廃水)には、シンナー等の有機物質や塗
料ミストが含まれてしまうことになる。
の際の塗料ミストの除去や空気中のゴミ等の除去、塗装
中や塗膜の乾燥時に揮発するシンナー等の塗料中の有機
物質の除去を行うために、水洗ブースが備え付けられて
いる。このような水洗ブースは、有用な設備として従来
から利用されているが、そもそも水洗ブースというもの
は汚染物質を洗浄水中に取り込むことによって被塗物の
洗浄を行うものであるため、水洗ブースから発生する使
用済み洗浄水(廃水)には、シンナー等の有機物質や塗
料ミストが含まれてしまうことになる。
【0003】これを除去するために、従来は、(1)産
業廃棄物業者に依頼して水洗ブースの清掃を行い、生じ
た廃水を廃棄する、(2)凝集剤を水洗ブースに直接添
加し、凝集された塗料ミストを回収して廃棄する、
(3)水洗ブースに遠心分離装置を連接してスラッジと
水とを分離する、というような方法がとられていた。
業廃棄物業者に依頼して水洗ブースの清掃を行い、生じ
た廃水を廃棄する、(2)凝集剤を水洗ブースに直接添
加し、凝集された塗料ミストを回収して廃棄する、
(3)水洗ブースに遠心分離装置を連接してスラッジと
水とを分離する、というような方法がとられていた。
【0004】ところが、上記の(1)の方法では、産業
廃棄物として廃棄する際の経費が高く、またそのことに
起因して、スラッジが多くなるまで放置されてしまうよ
うな場合もあって、そのようにされた場合には、ブース
が汚染されることによる設備寿命の短縮や、バクテリア
等の発生による悪臭といったような問題を引き起こすこ
とになり、それが塗装業者を悩ませることになる。そし
て、同様の問題は、上記の(2)の方法の場合にも生じ
ていた。
廃棄物として廃棄する際の経費が高く、またそのことに
起因して、スラッジが多くなるまで放置されてしまうよ
うな場合もあって、そのようにされた場合には、ブース
が汚染されることによる設備寿命の短縮や、バクテリア
等の発生による悪臭といったような問題を引き起こすこ
とになり、それが塗装業者を悩ませることになる。そし
て、同様の問題は、上記の(2)の方法の場合にも生じ
ていた。
【0005】また、上記の(3)の方法においても、そ
れが特に溶剤型塗料の場合には、塗料ミスト溶解剤を加
える経済上の問題が生じていたが、さらに(3)の遠心
分離法では、比重の重い無機顔料等はよく分離すること
ができるものの、カーボンブラックや有機顔料、樹脂等
といったような比重の軽い物質を分離することは困難で
あるという問題があった。
れが特に溶剤型塗料の場合には、塗料ミスト溶解剤を加
える経済上の問題が生じていたが、さらに(3)の遠心
分離法では、比重の重い無機顔料等はよく分離すること
ができるものの、カーボンブラックや有機顔料、樹脂等
といったような比重の軽い物質を分離することは困難で
あるという問題があった。
【0006】また上記の問題とは別に、一般的な塗装工
程においてはそもそも、電着塗装時に発生する使用済み
洗浄水(廃水)や金属表面処理時に発生する使用済み洗
浄水(廃水)の処理をするにあたって、これらについて
は殆ど手を加えられずにそのまま活性汚泥等の廃水処理
設備に送られ、廃棄されていた。
程においてはそもそも、電着塗装時に発生する使用済み
洗浄水(廃水)や金属表面処理時に発生する使用済み洗
浄水(廃水)の処理をするにあたって、これらについて
は殆ど手を加えられずにそのまま活性汚泥等の廃水処理
設備に送られ、廃棄されていた。
【0007】これらの問題点を解決するために、電気分
解装置を塗装ブース水の廃水処理のために使用する方法
が提唱された(特開平7―155767号公報、特開平
7―116666号公報、特開平10―99777号公
報)。
解装置を塗装ブース水の廃水処理のために使用する方法
が提唱された(特開平7―155767号公報、特開平
7―116666号公報、特開平10―99777号公
報)。
【0008】この電気分解装置を使用した電気分解によ
る処理の有為な特徴としては、塗料粒子を凝集するため
の凝集剤等の消耗品を使用する必要がない、水の電気分
解で発生する活性酸素が水槽に発生するバクテリアを殺
菌等するために脱臭効果がある、スイッチを入れるだけ
で廃水中のスラッジを除去することができ、水槽清掃作
業が軽減される、等を挙げることができる。因みに、特
開平7―155767号公報では、電極を傾斜させて電
極の汚れを無くす方法、特開平7―116666号公報
では、システムとして効率よくスラッジを回収すること
を特徴とする方法が開示されている。
る処理の有為な特徴としては、塗料粒子を凝集するため
の凝集剤等の消耗品を使用する必要がない、水の電気分
解で発生する活性酸素が水槽に発生するバクテリアを殺
菌等するために脱臭効果がある、スイッチを入れるだけ
で廃水中のスラッジを除去することができ、水槽清掃作
業が軽減される、等を挙げることができる。因みに、特
開平7―155767号公報では、電極を傾斜させて電
極の汚れを無くす方法、特開平7―116666号公報
では、システムとして効率よくスラッジを回収すること
を特徴とする方法が開示されている。
【0009】しかし、上記従来技術では陽極にアルミニ
ウム電極を用いており、このアルミニウム電極は電気分
解の過程で消耗してしまうために、極板の交換作業が必
要となる。また、廃水の種類によっては、電極板にスラ
ッジが付着したり、電気分解槽に沈殿物が発生したりし
て、廃水処理効率を低下させることとなっていた。そし
てそのために、結局は人手による電気分解槽の清掃が必
要となり、これに要するメンテナンスの工数が大きくな
って、効果の割には人件費等の費用が大きくなるという
事態を招いてしまっていた。
ウム電極を用いており、このアルミニウム電極は電気分
解の過程で消耗してしまうために、極板の交換作業が必
要となる。また、廃水の種類によっては、電極板にスラ
ッジが付着したり、電気分解槽に沈殿物が発生したりし
て、廃水処理効率を低下させることとなっていた。そし
てそのために、結局は人手による電気分解槽の清掃が必
要となり、これに要するメンテナンスの工数が大きくな
って、効果の割には人件費等の費用が大きくなるという
事態を招いてしまっていた。
【0010】これに関して言えば、電気分解槽が小さい
場合には、メンテナンス工数は比較的少ないので、問題
はあまり生じないが、特に大型ブース(例えば、自動車
塗装用ブース等の大型ブース)の場合には、電気分解装
置が大きく、電極の数及び電極板も大きいために、一人
で電極の交換や電気分解槽の清掃等のメンテナンスを行
うのは困難である。また、電気分解槽から排出されるス
ラッジは、自然落下によって含有水を除去することとし
ているため、スラッジ中の含水率が高く、水が多く含ま
れる分だけ廃棄物の量が増大してしまい、それに伴って
費用も高くなるという問題点があった。
場合には、メンテナンス工数は比較的少ないので、問題
はあまり生じないが、特に大型ブース(例えば、自動車
塗装用ブース等の大型ブース)の場合には、電気分解装
置が大きく、電極の数及び電極板も大きいために、一人
で電極の交換や電気分解槽の清掃等のメンテナンスを行
うのは困難である。また、電気分解槽から排出されるス
ラッジは、自然落下によって含有水を除去することとし
ているため、スラッジ中の含水率が高く、水が多く含ま
れる分だけ廃棄物の量が増大してしまい、それに伴って
費用も高くなるという問題点があった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、廃水
処理効率が高く、電極の交換や電気分解槽の清掃が容易
な廃水処理装置および廃水処理方法を提供することにあ
る。
処理効率が高く、電極の交換や電気分解槽の清掃が容易
な廃水処理装置および廃水処理方法を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決しようとする手段】本発明者等は上述の課
題に鑑み鋭意研究をした結果、以下のような本発明に至
った。
題に鑑み鋭意研究をした結果、以下のような本発明に至
った。
【0013】(1) 塗装工程または表面処理工程で生
じる廃水の処理を行う廃水処理装置であって、前記廃水
またはその処理物を電気分解処理する電気分解槽を備
え、前記電気分解槽は、当該電気分解槽中の電気分解用
電極板が、当該電気分解槽中での廃水処理液の流れに対
して抵抗が少なくなるように配置された複数組の略平行
電極群によって構成されていることを特徴とする廃水処
理装置。
じる廃水の処理を行う廃水処理装置であって、前記廃水
またはその処理物を電気分解処理する電気分解槽を備
え、前記電気分解槽は、当該電気分解槽中の電気分解用
電極板が、当該電気分解槽中での廃水処理液の流れに対
して抵抗が少なくなるように配置された複数組の略平行
電極群によって構成されていることを特徴とする廃水処
理装置。
【0014】電気分解用電極は一般に、給電体とこの給
電体に取り付けられた電極板とからなり、電気分解槽内
における電気分解は主に、電気分解用電極の電気分解用
電極板の表面で行われることとなるが、本発明に係る廃
水処理装置においては、少なくともこの電気分解用電極
板については、電気分解槽中での廃水処理液の流れに対
して抵抗が少なくなるように配置されている。
電体に取り付けられた電極板とからなり、電気分解槽内
における電気分解は主に、電気分解用電極の電気分解用
電極板の表面で行われることとなるが、本発明に係る廃
水処理装置においては、少なくともこの電気分解用電極
板については、電気分解槽中での廃水処理液の流れに対
して抵抗が少なくなるように配置されている。
【0015】ここで、「電気分解槽中での廃水処理液の
流れに対して抵抗が少なくなるように配置」というの
は、例えば、電気分解用電極板が廃水処理液の流れ方向
に対して略平行方向に配置されているものを挙げること
ができる。そして、電気分解用電極板というのは一般的
に給電体に対して垂直方向に取り付けられるものである
ため、こうした場合においては、給電体自体は電気分解
槽中での廃水処理液の流れ方向に対して略垂直方向に配
置されることとなるが、電極板ほどには水流の障害とは
ならない。ただ、本発明の目的に鑑みれば、給電体につ
いても、なるべく廃水処理液の流れ方向に向くように配
置する等して、電気分解槽中での廃水処理液の流れに対
して抵抗が少なくなるように配置するのが好ましい。
流れに対して抵抗が少なくなるように配置」というの
は、例えば、電気分解用電極板が廃水処理液の流れ方向
に対して略平行方向に配置されているものを挙げること
ができる。そして、電気分解用電極板というのは一般的
に給電体に対して垂直方向に取り付けられるものである
ため、こうした場合においては、給電体自体は電気分解
槽中での廃水処理液の流れ方向に対して略垂直方向に配
置されることとなるが、電極板ほどには水流の障害とは
ならない。ただ、本発明の目的に鑑みれば、給電体につ
いても、なるべく廃水処理液の流れ方向に向くように配
置する等して、電気分解槽中での廃水処理液の流れに対
して抵抗が少なくなるように配置するのが好ましい。
【0016】そして、このような本発明によれば、「少
なくともこの電気分解用電極板については、電気分解槽
中での廃水処理液の流れに対して抵抗が少なくなるよう
に配置されている」ことにより、電気分解槽中での水流
の流れによって電極に付着するスラッジ付着物や沈殿物
を常に洗い流すようにすることができる。これにより、
既存の廃水処理装置にそれほど大きな変更を加えること
なく、廃水中のスラッジが電極板に付着して電気分解効
率を下げたりとか、電気分解槽の底部にスラッジ沈殿物
が発生して水の流れを低下させたりとかいうような事態
を回避することができるようになる。
なくともこの電気分解用電極板については、電気分解槽
中での廃水処理液の流れに対して抵抗が少なくなるよう
に配置されている」ことにより、電気分解槽中での水流
の流れによって電極に付着するスラッジ付着物や沈殿物
を常に洗い流すようにすることができる。これにより、
既存の廃水処理装置にそれほど大きな変更を加えること
なく、廃水中のスラッジが電極板に付着して電気分解効
率を下げたりとか、電気分解槽の底部にスラッジ沈殿物
が発生して水の流れを低下させたりとかいうような事態
を回避することができるようになる。
【0017】なお、「塗装工程または表面処理工程で生
じる廃水」としては、水性や有機溶剤型の塗料を塗装ブ
ース等で塗装した際に生じるブース水、電着塗装の塗装
後に被塗物を洗浄する際に生じる洗浄水、また塗装前処
理での各種表面処理工程での被処理物を洗浄する際に生
じる洗浄水等がある。
じる廃水」としては、水性や有機溶剤型の塗料を塗装ブ
ース等で塗装した際に生じるブース水、電着塗装の塗装
後に被塗物を洗浄する際に生じる洗浄水、また塗装前処
理での各種表面処理工程での被処理物を洗浄する際に生
じる洗浄水等がある。
【0018】上記(1)の廃水処理装置をより具体的な
ものとすると、以下のような廃水処理装置となる。
ものとすると、以下のような廃水処理装置となる。
【0019】(2) 塗装工程または表面処理工程で生
じる廃水の処理を行う廃水処理装置であって、塗装工程
または表面処理工程で生じた廃水を受け入れ、当該廃水
中の沈降物を沈殿させる予備分離槽と、この予備分離槽
で分離された上澄み液を受け入れ、当該上澄み液を電気
分解処理する電気分解槽と、この電気分解槽で前記上澄
み液が電気分解処理されることによって生じた電解処理
液を受け入れ、当該電解処理液中の浮遊物を浮上させる
浮上槽と、この浮上槽内で浮上した浮遊物を含有する浮
遊物層部分を受け入れ、当該浮遊物層部分を更に水から
分離する後分離槽と、を備え、前記電気分解槽は、当該
電気分解槽中の電気分解用電極電極板が、当該電気分解
槽中での廃水処理液の流れに対して抵抗が少なくなるよ
うに配置された複数組の略平行電極群によって構成され
ていることを特徴とする廃水処理装置。
じる廃水の処理を行う廃水処理装置であって、塗装工程
または表面処理工程で生じた廃水を受け入れ、当該廃水
中の沈降物を沈殿させる予備分離槽と、この予備分離槽
で分離された上澄み液を受け入れ、当該上澄み液を電気
分解処理する電気分解槽と、この電気分解槽で前記上澄
み液が電気分解処理されることによって生じた電解処理
液を受け入れ、当該電解処理液中の浮遊物を浮上させる
浮上槽と、この浮上槽内で浮上した浮遊物を含有する浮
遊物層部分を受け入れ、当該浮遊物層部分を更に水から
分離する後分離槽と、を備え、前記電気分解槽は、当該
電気分解槽中の電気分解用電極電極板が、当該電気分解
槽中での廃水処理液の流れに対して抵抗が少なくなるよ
うに配置された複数組の略平行電極群によって構成され
ていることを特徴とする廃水処理装置。
【0020】なお、「電気分解槽中での廃水処理液の流
れに対して抵抗が少なくなるように配置」というのは、
既に説明をした通りである。また、電気分解槽の外枠部
分、予備分離槽、浮上槽、後分離槽については、既存の
ものを使用することができ、各槽間は、それぞれ既存の
給排管で接続し、それぞれ既存の給排手段(ポンプ等)
を使用して各槽間での流体の送受を行わしめるようにす
ることができる。
れに対して抵抗が少なくなるように配置」というのは、
既に説明をした通りである。また、電気分解槽の外枠部
分、予備分離槽、浮上槽、後分離槽については、既存の
ものを使用することができ、各槽間は、それぞれ既存の
給排管で接続し、それぞれ既存の給排手段(ポンプ等)
を使用して各槽間での流体の送受を行わしめるようにす
ることができる。
【0021】(3) 前記電気分解槽が密閉型であるこ
とを特徴とする(1)または(2)記載の廃水処理装
置。
とを特徴とする(1)または(2)記載の廃水処理装
置。
【0022】電気分解槽を密閉型とすることによって、
水流を層流に近づけることができ、電気分解槽内の電極
について、より大きなセルフクリーニング効果を付与す
ることができるものと考えられる。
水流を層流に近づけることができ、電気分解槽内の電極
について、より大きなセルフクリーニング効果を付与す
ることができるものと考えられる。
【0023】(4) 前記複数組の略平行電極群が交換
可能なように分割されていることを特徴とする(1)か
ら(3)いずれか記載の廃水処理装置。
可能なように分割されていることを特徴とする(1)か
ら(3)いずれか記載の廃水処理装置。
【0024】(5) 前記電気分解槽の電気分解用電極
において、前記分割された略平行電極群が、各々交換可
能な単位で電極ユニットを構成しており、当該電極ユニ
ットは前記電気分解槽中における廃水処理液の流れ方向
に数珠繋ぎ状に配列されていることを特徴とする(4)
記載の廃水処理装置。
において、前記分割された略平行電極群が、各々交換可
能な単位で電極ユニットを構成しており、当該電極ユニ
ットは前記電気分解槽中における廃水処理液の流れ方向
に数珠繋ぎ状に配列されていることを特徴とする(4)
記載の廃水処理装置。
【0025】(6) 前記電気分解槽はレールを備える
と共に、前記電極ユニットは当該レールに対応するキャ
スターを備え、前記キャスターと前記レールとが対合す
る状態で前記電極ユニットが前記電気分解槽に収容され
ることを特徴とする(5)記載の廃水処理装置。
と共に、前記電極ユニットは当該レールに対応するキャ
スターを備え、前記キャスターと前記レールとが対合す
る状態で前記電極ユニットが前記電気分解槽に収容され
ることを特徴とする(5)記載の廃水処理装置。
【0026】(7) 前記レールは前記電気分解槽の底
面上に敷設されていると共に、前記キャスターは前記電
極ユニットの低部下面に取り付けられていることを特徴
とする(6)記載の廃水処理装置。
面上に敷設されていると共に、前記キャスターは前記電
極ユニットの低部下面に取り付けられていることを特徴
とする(6)記載の廃水処理装置。
【0027】本発明では、電気分解が進行するにつれ
て、電極板を構成する電極物質が溶出して板厚が減少す
ることとなる。そして、この電極板厚の減少は、電流密
度の減少等の電気分解処理効率の低下を招くために、定
期的に電極板を新品のものと交換する作業が必要となっ
てくる。この場合、電極板全体を取り出して交換する作
業は、その重量、電極板の汚れ等のために人手を取られ
ることになるが、電極群がそれぞれ交換可能なように分
割されていることによって、その中でも特に交換が必要
なもののみを取り出して交換させるようにすることがで
きるので、交換対象が小分けされて小型化した分、交換
作業が容易になる。
て、電極板を構成する電極物質が溶出して板厚が減少す
ることとなる。そして、この電極板厚の減少は、電流密
度の減少等の電気分解処理効率の低下を招くために、定
期的に電極板を新品のものと交換する作業が必要となっ
てくる。この場合、電極板全体を取り出して交換する作
業は、その重量、電極板の汚れ等のために人手を取られ
ることになるが、電極群がそれぞれ交換可能なように分
割されていることによって、その中でも特に交換が必要
なもののみを取り出して交換させるようにすることがで
きるので、交換対象が小分けされて小型化した分、交換
作業が容易になる。
【0028】また、電極群についてそれらを単に分割し
ただけでなく、廃水処理液の流れの幅方向で電極ユニッ
トを形成し、これを電気分解用電極交換の単位とするこ
とにより、電気分解槽からの電極の出し入れが更に容易
になる。
ただけでなく、廃水処理液の流れの幅方向で電極ユニッ
トを形成し、これを電気分解用電極交換の単位とするこ
とにより、電気分解槽からの電極の出し入れが更に容易
になる。
【0029】そしてまた本発明では、電気分解槽の底面
にレールが敷設されると共に、電極ユニットにはキャス
ターが備え付けられているために、電極ユニットの出し
入れの際に、レール上を走らせてそれを行うことができ
るようになるので、電極を電気分解槽から引き出す作業
や移入する作業等が一層容易になり、電極の交換作業や
清掃作業の効率化を図ることが可能になる。
にレールが敷設されると共に、電極ユニットにはキャス
ターが備え付けられているために、電極ユニットの出し
入れの際に、レール上を走らせてそれを行うことができ
るようになるので、電極を電気分解槽から引き出す作業
や移入する作業等が一層容易になり、電極の交換作業や
清掃作業の効率化を図ることが可能になる。
【0030】(8) 前記電気分解槽内を流通する前記
上澄み液の速度が間欠的に変化させられることを特徴と
する(1)から(7)いずれか記載の廃水処理装置。
上澄み液の速度が間欠的に変化させられることを特徴と
する(1)から(7)いずれか記載の廃水処理装置。
【0031】本発明に係る廃水処理装置においては、電
気分解槽内の水流の流れを一定として、電極に付着した
上記スラッジ付着物ないし沈殿物を常に洗い流すように
してもよいが、間歇的(間欠的)な水流を流すことによ
って水流に乱れを生じさせ、この乱れを利用して電極の
洗浄を効果的に行うようにすることができる。
気分解槽内の水流の流れを一定として、電極に付着した
上記スラッジ付着物ないし沈殿物を常に洗い流すように
してもよいが、間歇的(間欠的)な水流を流すことによ
って水流に乱れを生じさせ、この乱れを利用して電極の
洗浄を効果的に行うようにすることができる。
【0032】なお、電気分解槽内に間歇的(間欠的)な
水流を流すと、それによって水が波打ったりして槽外か
ら飛び出す可能性もあるが、これについては電気分解槽
を密閉型とすることによって防止することができる。
水流を流すと、それによって水が波打ったりして槽外か
ら飛び出す可能性もあるが、これについては電気分解槽
を密閉型とすることによって防止することができる。
【0033】(9) 前記後分離槽に備えられる遠心分
離手段、前記後分離槽に備えられる濾過分離手段、及び
前記浮上槽に備えられる高分子凝集剤の供給手段からな
る群より選ばれる1以上の手段を備える(1)から
(8)いずれか記載の廃水処理装置。
離手段、前記後分離槽に備えられる濾過分離手段、及び
前記浮上槽に備えられる高分子凝集剤の供給手段からな
る群より選ばれる1以上の手段を備える(1)から
(8)いずれか記載の廃水処理装置。
【0034】本発明に係る廃水処理装置において、後分
離槽として遠心分離手段又は濾過分離手段を備えること
によって、凝集物の固形化を高めることができる。即
ち、スラッジが遠心分離槽の遠心分離機にかけられるこ
とによって、スラッジ中の水素や水が分離されてスラッ
ジの固形分濃度が高められることとなるので、産業廃棄
物量(特に重量)が減少することとなる。また、濾過分
離手段を備えることによっても、ストレーナー上でスラ
ッジと水とを濾過分離することができ、産業廃棄物の減
量化および産業廃棄物の処理費用の低減を図ることがで
きる。
離槽として遠心分離手段又は濾過分離手段を備えること
によって、凝集物の固形化を高めることができる。即
ち、スラッジが遠心分離槽の遠心分離機にかけられるこ
とによって、スラッジ中の水素や水が分離されてスラッ
ジの固形分濃度が高められることとなるので、産業廃棄
物量(特に重量)が減少することとなる。また、濾過分
離手段を備えることによっても、ストレーナー上でスラ
ッジと水とを濾過分離することができ、産業廃棄物の減
量化および産業廃棄物の処理費用の低減を図ることがで
きる。
【0035】更にこの濾過分離された水は、浮上槽のド
レン水とともに再利用に供することができるので、二重
の意味で費用削減に役立ち、また、回収資源の再利用に
よる環境負担の軽減に役立つこととなる。
レン水とともに再利用に供することができるので、二重
の意味で費用削減に役立ち、また、回収資源の再利用に
よる環境負担の軽減に役立つこととなる。
【0036】また、本発明に係る廃水処理装置におい
て、浮上槽に高分子凝集剤の供給手段を備え付けること
より、浮上槽内のスラッジに高分子凝集剤を添加するよ
うにすることができる。即ち、廃水の種類によっては、
分離されるのに十分な大きさや強度を備えるスラッジ
が、電気分解のみでは得られないこともある。この場合
には、高分子凝集を加えることで、分離されるのに好ま
しいスラッジが得られ、後工程のスラッジ分離が効率よ
く行われることとなる。そして、浮上槽に高分子凝集剤
の供給手段を備え付けることよって浮上槽内のスラッジ
への高分子凝集剤の添加を容易に行うことができるよう
になり、後分離槽でのスラッジ分離が効率よく行われる
こととなる。なお、高分子凝集剤には種々の薬剤が市販
されているが、それぞれの廃水に最適な高分子凝集剤を
適宜選択してそれを加えるようにすればよい。
て、浮上槽に高分子凝集剤の供給手段を備え付けること
より、浮上槽内のスラッジに高分子凝集剤を添加するよ
うにすることができる。即ち、廃水の種類によっては、
分離されるのに十分な大きさや強度を備えるスラッジ
が、電気分解のみでは得られないこともある。この場合
には、高分子凝集を加えることで、分離されるのに好ま
しいスラッジが得られ、後工程のスラッジ分離が効率よ
く行われることとなる。そして、浮上槽に高分子凝集剤
の供給手段を備え付けることよって浮上槽内のスラッジ
への高分子凝集剤の添加を容易に行うことができるよう
になり、後分離槽でのスラッジ分離が効率よく行われる
こととなる。なお、高分子凝集剤には種々の薬剤が市販
されているが、それぞれの廃水に最適な高分子凝集剤を
適宜選択してそれを加えるようにすればよい。
【0037】上記廃水処理装置を用いて廃水処理を行う
ことに付随して、本発明では更に以下の廃水処理方法を
提供する。
ことに付随して、本発明では更に以下の廃水処理方法を
提供する。
【0038】(10) 塗装工程または表面処理工程で
生じる廃水を沈殿分離し、次いで、この分離された上澄
み液を、廃水処理液の流れに対して抵抗が少なくなるよ
うに配置された複数の平行電極板を備える電気分解槽内
に輸送して当該電気分解槽内において電気分解を行い、
次いでこの電解処理水を浮上槽へ輸送し、この浮上槽で
浮上した廃物を含む廃物水を後分離槽へ輸送し、この後
分離槽で更にこの廃物水を分離処理して分離された廃物
を排出することを特徴とする廃水処理方法。
生じる廃水を沈殿分離し、次いで、この分離された上澄
み液を、廃水処理液の流れに対して抵抗が少なくなるよ
うに配置された複数の平行電極板を備える電気分解槽内
に輸送して当該電気分解槽内において電気分解を行い、
次いでこの電解処理水を浮上槽へ輸送し、この浮上槽で
浮上した廃物を含む廃物水を後分離槽へ輸送し、この後
分離槽で更にこの廃物水を分離処理して分離された廃物
を排出することを特徴とする廃水処理方法。
【0039】(11) 前記浮上槽において分離された
「廃物を含まない電解処理水」及び前記後分離槽で更に
分離された「廃物を含まない電解処理水」とを、それぞ
れ単独若しくは組み合せて、浄化水として再利用するこ
とを特徴とする(10)記載の廃水処理方法。
「廃物を含まない電解処理水」及び前記後分離槽で更に
分離された「廃物を含まない電解処理水」とを、それぞ
れ単独若しくは組み合せて、浄化水として再利用するこ
とを特徴とする(10)記載の廃水処理方法。
【0040】上記方法により、電気分解槽中での廃水処
理液の流れに対して、抵抗の少ない、かつ複数の電極が
平行となるように電気分解用電極を配置して電気分解を
行い、それによって水流の流れを一定として電極に付着
した上記スラッジ付着物ないし沈殿物を常に洗い流すよ
うにすることができる。好ましくは、間歇的に水流を速
くして上記スラッジ付着物ないし沈殿物を洗い流すこと
ができる。このような方法にすることにより、廃水中の
成分であるスラッジが電極板に付着して電気分解効率を
下げたり、電気分解槽の底部にスラッジ沈殿物が発生し
て水の流れを低下させたりすることを防止することがで
きる。
理液の流れに対して、抵抗の少ない、かつ複数の電極が
平行となるように電気分解用電極を配置して電気分解を
行い、それによって水流の流れを一定として電極に付着
した上記スラッジ付着物ないし沈殿物を常に洗い流すよ
うにすることができる。好ましくは、間歇的に水流を速
くして上記スラッジ付着物ないし沈殿物を洗い流すこと
ができる。このような方法にすることにより、廃水中の
成分であるスラッジが電極板に付着して電気分解効率を
下げたり、電気分解槽の底部にスラッジ沈殿物が発生し
て水の流れを低下させたりすることを防止することがで
きる。
【0041】また、浮上槽において分離された「廃物を
含まない電解処理水」及び後分離槽で更に分離された
「廃物を含まない電解処理水」とを、それぞれ単独若し
くは組み合せて浄化水として再利用に供することによ
り、二重の意味で費用削減に役立ち、また、回収資源の
再利用による環境負担の軽減に役立つこととなる。
含まない電解処理水」及び後分離槽で更に分離された
「廃物を含まない電解処理水」とを、それぞれ単独若し
くは組み合せて浄化水として再利用に供することによ
り、二重の意味で費用削減に役立ち、また、回収資源の
再利用による環境負担の軽減に役立つこととなる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。
基づいて説明する。
【0043】図1は、本発明に係る廃水処理装置の好適
な一実施形態を示すブロック図であり、後分離槽が遠心
分離手段である実施形態を示したものである。
な一実施形態を示すブロック図であり、後分離槽が遠心
分離手段である実施形態を示したものである。
【0044】図1に示されるように、本発明に係る廃水
処理装置は、塗装工程または表面処理工程で生じた廃水
を受け入れ、当該廃水中の沈降物を沈殿させる予備分離
槽(原水タンク)2と、この予備分離槽で分離された上
澄み液を受け入れ、当該上澄み液を電気分解処理する電
気分解槽(電気分解室)3と、この電気分解槽で前記上
澄み液が電気分解処理されることによって生じた電解処
理液を受け入れ、当該電解処理液中の浮遊物を浮上させ
る浮上槽4と、この浮上槽内で浮上した浮遊物を含有す
る浮遊物層部分を受け入れ、当該浮遊物層部分を更に分
離する後分離槽5と、を備え、それぞれの槽は、基本的
にはダクトとポンプとからなる図示しない輸送手段によ
って接続されている。
処理装置は、塗装工程または表面処理工程で生じた廃水
を受け入れ、当該廃水中の沈降物を沈殿させる予備分離
槽(原水タンク)2と、この予備分離槽で分離された上
澄み液を受け入れ、当該上澄み液を電気分解処理する電
気分解槽(電気分解室)3と、この電気分解槽で前記上
澄み液が電気分解処理されることによって生じた電解処
理液を受け入れ、当該電解処理液中の浮遊物を浮上させ
る浮上槽4と、この浮上槽内で浮上した浮遊物を含有す
る浮遊物層部分を受け入れ、当該浮遊物層部分を更に分
離する後分離槽5と、を備え、それぞれの槽は、基本的
にはダクトとポンプとからなる図示しない輸送手段によ
って接続されている。
【0045】このような構成を有する本発明に係る廃水
処理装置において、まず、水洗型塗装ブースから発生す
る廃水や、電着塗装時に発生する使用済み洗浄水(廃
水)、金属表面処理時に発生する使用済み洗浄水(廃
水)等は、予備分離槽としての原水タンク2に流入され
る。ここで、原水中には、比重が大きくて沈殿する物質
が含まれており、これがポンプ等を故障させる原因とな
るため、予めそれを除去しておくことが好ましいことか
ら、この原水タンク2では、一時的に原水を貯蔵し、比
重が大きい物質をここで沈殿させるようにしている。ま
た、後工程で電気分解してスラッジと水とを分離するの
に適したpHは、一般に5.5〜8である。原水タンク
にpH調整剤を加えて最適pHに調整することが望まし
い。
処理装置において、まず、水洗型塗装ブースから発生す
る廃水や、電着塗装時に発生する使用済み洗浄水(廃
水)、金属表面処理時に発生する使用済み洗浄水(廃
水)等は、予備分離槽としての原水タンク2に流入され
る。ここで、原水中には、比重が大きくて沈殿する物質
が含まれており、これがポンプ等を故障させる原因とな
るため、予めそれを除去しておくことが好ましいことか
ら、この原水タンク2では、一時的に原水を貯蔵し、比
重が大きい物質をここで沈殿させるようにしている。ま
た、後工程で電気分解してスラッジと水とを分離するの
に適したpHは、一般に5.5〜8である。原水タンク
にpH調整剤を加えて最適pHに調整することが望まし
い。
【0046】そして、原水タンク2からは上澄み液が電
気分解室3に送られ、この上澄み液が電気分解室3にお
いて電気分解処理に供されてスラッジと水とに分離され
る。
気分解室3に送られ、この上澄み液が電気分解室3にお
いて電気分解処理に供されてスラッジと水とに分離され
る。
【0047】ここで、この電気分解槽3で電気分解処理
を行う電極としては、アルミニウム、鉄、炭素、白金等
の電極を使用することができる。アルミニウム電極は、
水中で高い不純物凝集性を持つ陽イオンを放出し得る電
極物質の1つであり、アルミニウム電極板に印加された
直流電流による電極表面反応の結果生成される酸素及び
水素の強力な酸化作用及び還元作用により、或いは、ア
ルミニウム電極板間での電解作用で発生する水酸化アル
ミニウム、酸素、水素等の作用により、廃水(原水タン
ク2の上澄み液)からスラッジが効率よく分離され、か
つスラッジの粘性が除去される。廃水(原水タンク2の
上澄み液)から分離されたスラッジは、電解作用により
発生する酸素、水素ガスの細泡に随伴されて浮上し、ア
ルミニウム電極板上方の液面に集積する。そして、この
集積したスラッジが水中に混在した状態で、電解処理液
は浮上槽4に送られる。なお、金属表面化成処理時に発
生する使用済み洗浄水を本発明の電解処理後、上記金属
表面化成処理の前工程である脱脂工程の洗浄水に使用す
る場合、アルミニウムイオンが不純物として電解処理液
に混入する。上記処理液が被処理材と共に化成処理に持
ち込まれた場合、化成処理の障害イオンとなるので、ア
ルミニウム電極以外の電極を採用することが好ましい。
を行う電極としては、アルミニウム、鉄、炭素、白金等
の電極を使用することができる。アルミニウム電極は、
水中で高い不純物凝集性を持つ陽イオンを放出し得る電
極物質の1つであり、アルミニウム電極板に印加された
直流電流による電極表面反応の結果生成される酸素及び
水素の強力な酸化作用及び還元作用により、或いは、ア
ルミニウム電極板間での電解作用で発生する水酸化アル
ミニウム、酸素、水素等の作用により、廃水(原水タン
ク2の上澄み液)からスラッジが効率よく分離され、か
つスラッジの粘性が除去される。廃水(原水タンク2の
上澄み液)から分離されたスラッジは、電解作用により
発生する酸素、水素ガスの細泡に随伴されて浮上し、ア
ルミニウム電極板上方の液面に集積する。そして、この
集積したスラッジが水中に混在した状態で、電解処理液
は浮上槽4に送られる。なお、金属表面化成処理時に発
生する使用済み洗浄水を本発明の電解処理後、上記金属
表面化成処理の前工程である脱脂工程の洗浄水に使用す
る場合、アルミニウムイオンが不純物として電解処理液
に混入する。上記処理液が被処理材と共に化成処理に持
ち込まれた場合、化成処理の障害イオンとなるので、ア
ルミニウム電極以外の電極を採用することが好ましい。
【0048】集積したスラッジが水中に混在した状態の
電解処理液が送られた浮上槽4では、水の電気分解によ
って発生した水素を吸着して軽くなったスラッジが水面
に浮上する。そして、浮上槽4で水面に浮上したスラッ
ジは、後分離槽5としての遠心分離槽6に送られる。
電解処理液が送られた浮上槽4では、水の電気分解によ
って発生した水素を吸着して軽くなったスラッジが水面
に浮上する。そして、浮上槽4で水面に浮上したスラッ
ジは、後分離槽5としての遠心分離槽6に送られる。
【0049】ここで、電気分解槽3で分離されたスラッ
ジの固形分は通常10〜30%であるが、本実施形態に
係る廃水処理装置では、浮上槽4で浮上したスラッジの
固形分分率を更に高めるために、後分離槽5としての遠
心分離槽6で水の除去を行なう。遠心分離槽6において
遠心分離によって脱水されたスラッジは、スラッジ受け
7で回収されるが、この遠心分離槽で脱水されたスラッ
ジの固形分は、40〜60%にまで高めることが可能で
あり、固形分濃度が高められることによって産業廃棄物
の減量および産業廃棄物処理のための費用の低減が行わ
れることとなる。
ジの固形分は通常10〜30%であるが、本実施形態に
係る廃水処理装置では、浮上槽4で浮上したスラッジの
固形分分率を更に高めるために、後分離槽5としての遠
心分離槽6で水の除去を行なう。遠心分離槽6において
遠心分離によって脱水されたスラッジは、スラッジ受け
7で回収されるが、この遠心分離槽で脱水されたスラッ
ジの固形分は、40〜60%にまで高めることが可能で
あり、固形分濃度が高められることによって産業廃棄物
の減量および産業廃棄物処理のための費用の低減が行わ
れることとなる。
【0050】特に、電気分解型廃水処理装置はスラッジ
に水素が混入し、また含水率も高いために、このまま産
業廃棄物とすることは廃棄処理費用が高額となり現実的
でないが、遠心分離機を通すことによって水素や水をス
ラッジから追い出し、それによって産業廃棄物量の減量
を図ることができるようになる。
に水素が混入し、また含水率も高いために、このまま産
業廃棄物とすることは廃棄処理費用が高額となり現実的
でないが、遠心分離機を通すことによって水素や水をス
ラッジから追い出し、それによって産業廃棄物量の減量
を図ることができるようになる。
【0051】図2は、本発明に係る廃水処理装置におい
て、後分離槽5を濾過分離手段として構成した第2の実
施形態を示すブロック図である。
て、後分離槽5を濾過分離手段として構成した第2の実
施形態を示すブロック図である。
【0052】この図2に示される廃水処理装置は、図1
の実施形態で示した廃水処理装置について後分離槽5を
遠心分離槽6から濾過分離手段に置換したものであり、
廃水が浮上槽4に至るまでの動作の流れ・制御処理工程
は、図1の実施形態と同様である。
の実施形態で示した廃水処理装置について後分離槽5を
遠心分離槽6から濾過分離手段に置換したものであり、
廃水が浮上槽4に至るまでの動作の流れ・制御処理工程
は、図1の実施形態と同様である。
【0053】この第2の実施形態においては、図2に示
されるように、浮上槽4はオーバーフロー槽で構成され
ており、この浮上槽4に隣接して後分離槽5が配置され
ており、浮上槽4からオーバーフローした流体は、後分
離槽5の上部から当該後分離槽5内に流入する。そし
て、この後分離槽5の内側にはストレーナー9が取り付
けられており、後分離槽5全体として濾過分離手段を構
成している。
されるように、浮上槽4はオーバーフロー槽で構成され
ており、この浮上槽4に隣接して後分離槽5が配置され
ており、浮上槽4からオーバーフローした流体は、後分
離槽5の上部から当該後分離槽5内に流入する。そし
て、この後分離槽5の内側にはストレーナー9が取り付
けられており、後分離槽5全体として濾過分離手段を構
成している。
【0054】この第2の実施形態に係る廃水処理装置
は、このような構成の浮上槽4及び後分離槽5を備えて
いるため、スラッジが水中に混在した状態の電解処理液
が電気分解室3から浮上槽4に送られてくると、この浮
上槽4内においてスラッジが水面に浮上し、この浮上し
たスラッジが浮上槽4の上部から後分離槽5へとオーバ
ーフローする。
は、このような構成の浮上槽4及び後分離槽5を備えて
いるため、スラッジが水中に混在した状態の電解処理液
が電気分解室3から浮上槽4に送られてくると、この浮
上槽4内においてスラッジが水面に浮上し、この浮上し
たスラッジが浮上槽4の上部から後分離槽5へとオーバ
ーフローする。
【0055】そして、後分離槽5内において、オーバー
フローしてきたスラッジが、ストレーナー9内のスラッ
ジによって濾別されることとなる。流入した水を含むス
ラッジは、後分離槽5のストレーナー9上に堆積され、
濾過作用によってスラッジと水とに濾過分離される。こ
こで分離された水は、ドレン管8を通って浮上槽4のド
レン水と合流し、ともに再利用に供される。
フローしてきたスラッジが、ストレーナー9内のスラッ
ジによって濾別されることとなる。流入した水を含むス
ラッジは、後分離槽5のストレーナー9上に堆積され、
濾過作用によってスラッジと水とに濾過分離される。こ
こで分離された水は、ドレン管8を通って浮上槽4のド
レン水と合流し、ともに再利用に供される。
【0056】なお、この一連の廃水処理工程において
は、第1の実施形態及び第2の実施形態のいずれにおい
ても、浮上槽4に高分子凝集剤の供給手段16を備え付
けるようにすることができ、この高分子凝集剤供給手段
16によって高分子凝集剤を投与して、スラッジの分離
が効率よく行われるようにすることもできる。
は、第1の実施形態及び第2の実施形態のいずれにおい
ても、浮上槽4に高分子凝集剤の供給手段16を備え付
けるようにすることができ、この高分子凝集剤供給手段
16によって高分子凝集剤を投与して、スラッジの分離
が効率よく行われるようにすることもできる。
【0057】図3は電極の配置を示す図であり、図3
(a)は電気分解室3の電極の配置を示す立面図であ
り、図3(b)は正極及び負極の組からなる電極対Pの
構成を示す側面図である。
(a)は電気分解室3の電極の配置を示す立面図であ
り、図3(b)は正極及び負極の組からなる電極対Pの
構成を示す側面図である。
【0058】この図3に示されるように、電気分解室3
には、これに流入してくる廃水を吸入する吸入管(輸送
手段)14と、ここで電気分解された廃水を排出する排
出管(輸送手段)15とが取り付けられている。そし
て、電気分解槽3内においては、電気分解槽3の給電体
10a及び10bが、当該電気分解槽3中での廃水処理
液の流れにして、抵抗の少ない、かつ複数の電極が平行
に配置されている。
には、これに流入してくる廃水を吸入する吸入管(輸送
手段)14と、ここで電気分解された廃水を排出する排
出管(輸送手段)15とが取り付けられている。そし
て、電気分解槽3内においては、電気分解槽3の給電体
10a及び10bが、当該電気分解槽3中での廃水処理
液の流れにして、抵抗の少ない、かつ複数の電極が平行
に配置されている。
【0059】より具体的には、電気分解槽3の電気分解
用電極10は、給電体10a及び10bにそれぞれ取り
付けられている複数の電極板10c及び10dが、当該
電気分解槽3中での廃水処理液の流れに対して抵抗が少
なくなるように、互いに櫛状にかみ合うようにして、そ
れぞれ互いに平行になるように配置されている(図3
(a))と共に、廃水処理液の流れ方向に対しても平行
な向きに配置されている(図3(b))。また、この実
施の形態においては、給電体10a及び10bは、複数
のものが、廃水処理液の流れ方向に対して垂直な方向
に、それぞれ平行して配置されている。
用電極10は、給電体10a及び10bにそれぞれ取り
付けられている複数の電極板10c及び10dが、当該
電気分解槽3中での廃水処理液の流れに対して抵抗が少
なくなるように、互いに櫛状にかみ合うようにして、そ
れぞれ互いに平行になるように配置されている(図3
(a))と共に、廃水処理液の流れ方向に対しても平行
な向きに配置されている(図3(b))。また、この実
施の形態においては、給電体10a及び10bは、複数
のものが、廃水処理液の流れ方向に対して垂直な方向
に、それぞれ平行して配置されている。
【0060】このような構成としたことにより、廃水中
の成分が電極板にスラッジとして付着して電気分解効率
を下げたり、電気分解槽3の底部にスラッジ沈殿物が発
生して水の流れを低下させたり、というようなことを防
止することができるようになる。より具体的に説明すれ
ば、廃水の水流の流れを一定として、電極に付着したス
ラッジ付着物ないし沈殿物を常に洗い流すことができる
ようになる。また、好ましくは、間歇的に廃水の水流を
速くしてスラッジ付着物ないし沈殿物を洗い流すように
することもできる。これは即ち、本発明に係る廃水処理
装置には、電気分解槽の電極に対してセルフクリーニン
グ機能が付与されているということになる。
の成分が電極板にスラッジとして付着して電気分解効率
を下げたり、電気分解槽3の底部にスラッジ沈殿物が発
生して水の流れを低下させたり、というようなことを防
止することができるようになる。より具体的に説明すれ
ば、廃水の水流の流れを一定として、電極に付着したス
ラッジ付着物ないし沈殿物を常に洗い流すことができる
ようになる。また、好ましくは、間歇的に廃水の水流を
速くしてスラッジ付着物ないし沈殿物を洗い流すように
することもできる。これは即ち、本発明に係る廃水処理
装置には、電気分解槽の電極に対してセルフクリーニン
グ機能が付与されているということになる。
【0061】なお、隣接する複数の電極板間での電流密
度を確保するために、必要に応じて適量の食塩等の電解
物質を添加するようにしてもよい。
度を確保するために、必要に応じて適量の食塩等の電解
物質を添加するようにしてもよい。
【0062】図4は、電気分解室3の電極10、給電体
10a及び10bの配置を示す正面図である。この図4
に示されるように、この実施の形態においては、電気分
解室3の電極10の群は、正極及び負極の組からなる電
極対P(図3(b)に示されるもの)ごとに分割され、
それぞれ個々に電極ユニット11を構成している。
10a及び10bの配置を示す正面図である。この図4
に示されるように、この実施の形態においては、電気分
解室3の電極10の群は、正極及び負極の組からなる電
極対P(図3(b)に示されるもの)ごとに分割され、
それぞれ個々に電極ユニット11を構成している。
【0063】そして、この電極ユニット11は、その下
部にはキャスター12が取り付けられており、また、電
気分解槽としての電気分解室3の底面にはそれに対応す
るレール13が敷設されている。このため、電極ユニッ
ト11は、電気分解室3の底面上を、レール13に沿っ
て容易に移動させることができる。
部にはキャスター12が取り付けられており、また、電
気分解槽としての電気分解室3の底面にはそれに対応す
るレール13が敷設されている。このため、電極ユニッ
ト11は、電気分解室3の底面上を、レール13に沿っ
て容易に移動させることができる。
【0064】このような構成を備える本発明に係る廃水
処理装置においては、電極ユニット11が電気分解室3
の底面上をレール13に沿って容易に移動することがで
きるため、電極を電気分解槽から引き出す作業や移入す
る作業等を容易に行うことができるようになる。このた
め、電極の交換作業や、定期点検、清掃作業の際の作業
効率が、従来よりも向上することとなる。
処理装置においては、電極ユニット11が電気分解室3
の底面上をレール13に沿って容易に移動することがで
きるため、電極を電気分解槽から引き出す作業や移入す
る作業等を容易に行うことができるようになる。このた
め、電極の交換作業や、定期点検、清掃作業の際の作業
効率が、従来よりも向上することとなる。
【0065】なお、以上のような電極ユニット11は、
あくまでメンテナンスが行い易いようにするためのもの
であって、一つの電極対Pごとに一つの電極ユニット1
1を割り当てねばならないというものではなく、二つ或
いは三つの電極対Pごとに一つの電極ユニット11を割
り当てるようにしてもよく、また、各電極ユニット11
ごとに異なる数の電極対Pを収容するようなものであっ
てもよい。
あくまでメンテナンスが行い易いようにするためのもの
であって、一つの電極対Pごとに一つの電極ユニット1
1を割り当てねばならないというものではなく、二つ或
いは三つの電極対Pごとに一つの電極ユニット11を割
り当てるようにしてもよく、また、各電極ユニット11
ごとに異なる数の電極対Pを収容するようなものであっ
てもよい。
【0066】図3(b)に示されているように、本発明
の好適な実施の形態としては、電極配置を鉛直方向に対
となるようにしており、例えば、給電体10aに係る電
極が正極、給電体10bに係る電極が負極として、それ
ぞれの電極に電圧が印加される。
の好適な実施の形態としては、電極配置を鉛直方向に対
となるようにしており、例えば、給電体10aに係る電
極が正極、給電体10bに係る電極が負極として、それ
ぞれの電極に電圧が印加される。
【0067】本発明の好適な実施の形態としては、給電
体10aと10bの間の印加電圧は5〜30V、印加時
間は10〜60分であるが、この条件に拘束されること
なく、処理する廃水の量や汚れ具合、更には電気分解槽
の容積等によって適宜選択することが好ましい。また、
給電体10aと10bのうち正極はアルミニウム合金で
形成されているが、負極は導電体であれば他の金属でも
よい。但し、後述する電極極性の切替を行う場合には、
両電極ともアルミニウム合金で形成することとなる。
体10aと10bの間の印加電圧は5〜30V、印加時
間は10〜60分であるが、この条件に拘束されること
なく、処理する廃水の量や汚れ具合、更には電気分解槽
の容積等によって適宜選択することが好ましい。また、
給電体10aと10bのうち正極はアルミニウム合金で
形成されているが、負極は導電体であれば他の金属でも
よい。但し、後述する電極極性の切替を行う場合には、
両電極ともアルミニウム合金で形成することとなる。
【0068】即ち、電気分解処理において、それぞれが
対になっている給電体10a−10bの電気極性を所定
間隔で交互に切り替えて電気分解処理を行うことによ
り、電気分解によって消耗する電極の消費バランスが均
等化され、良好な電気分解処理を行うことが可能とな
る。また、このような電気極性を電極に与えることによ
って、電着塗料成分を含む廃水が混入されたとしても、
この電着塗料成分が電極表面に継続的に付着することを
防止することができると共に、極性の切り替わりによっ
て電極間を移動する間に、水酸化アルミニウムによる微
小なスラッジの凝集、分離を行うことができ、効率よく
電着塗料成分の排除を行うことができるようになる。
対になっている給電体10a−10bの電気極性を所定
間隔で交互に切り替えて電気分解処理を行うことによ
り、電気分解によって消耗する電極の消費バランスが均
等化され、良好な電気分解処理を行うことが可能とな
る。また、このような電気極性を電極に与えることによ
って、電着塗料成分を含む廃水が混入されたとしても、
この電着塗料成分が電極表面に継続的に付着することを
防止することができると共に、極性の切り替わりによっ
て電極間を移動する間に、水酸化アルミニウムによる微
小なスラッジの凝集、分離を行うことができ、効率よく
電着塗料成分の排除を行うことができるようになる。
【0069】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
廃水処理効率が高く、電極の交換や電気分解槽の清掃が
容易な廃水処理装置および廃水処理方法を提供すること
ができる。
廃水処理効率が高く、電極の交換や電気分解槽の清掃が
容易な廃水処理装置および廃水処理方法を提供すること
ができる。
【図1】 本発明に係る廃水処理装置において、後分離
槽が遠心分離手段である好適な一実施形態を示すブロッ
ク図である。
槽が遠心分離手段である好適な一実施形態を示すブロッ
ク図である。
【図2】 本発明に係る廃水処理装置において、後分離
槽が濾過分離手段である好適な一実施形態を示すブロッ
ク図である。
槽が濾過分離手段である好適な一実施形態を示すブロッ
ク図である。
【図3】 電極の配置を示す図であり、図3(a)は電
気分解室3の電極の配置を示す立面図であり、図3
(b)は正極及び負極の組からなる電極対Pの構成を示
す側面図である。
気分解室3の電極の配置を示す立面図であり、図3
(b)は正極及び負極の組からなる電極対Pの構成を示
す側面図である。
【図4】 電気分解室の電極の配置を示す正面図であ
る。
る。
2 原水タンク(予備分離槽) 3 電気分解室(電気分解槽) 4 浮上槽 5 後分離槽 6 遠心分離槽 7 スラッジ受け 8 ドレン管 9 ストレーナー 10 電極 10a、10b 給電体 10c、10d 電極板 11 電気分解用電極交換のユニット 12 キャスター 13 レール 14 吸入管(輸送手段) 15 排出管(輸送手段) 16 高分子凝集剤の供給手段 P 電極対
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4D061 DA08 DB11 EA02 EA06 EB19 EB27 EB28 ED10 FA04 FA14 FA20
Claims (11)
- 【請求項1】 塗装工程または表面処理工程で生じる廃
水の処理を行う廃水処理装置であって、前記廃水または
その処理物を電気分解処理する電気分解槽を備え、 前記電気分解槽は、当該電気分解槽中の電気分解用電極
板が、当該電気分解槽中での廃水処理液の流れに対して
抵抗が少なくなるように配置された複数組の略平行電極
群によって構成されていることを特徴とする廃水処理装
置。 - 【請求項2】 塗装工程または表面処理工程で生じる廃
水の処理を行う廃水処理装置であって、 塗装工程または表面処理工程で生じた廃水を受け入れ、
当該廃水中の沈降物を沈殿させる予備分離槽と、 この予備分離槽で分離された上澄み液を受け入れ、当該
上澄み液を電気分解処理する電気分解槽と、 この電気分解槽で前記上澄み液が電気分解処理されるこ
とによって生じた電解処理液を受け入れ、当該電解処理
液中の浮遊物を浮上させる浮上槽と、 この浮上槽内で浮上した浮遊物を含有する浮遊物層部分
を受け入れ、当該浮遊物層部分を更に水から分離する後
分離槽と、を備え、前記電気分解槽は、当該電気分解槽
中の電気分解用電極電極板が、当該電気分解槽中での廃
水処理液の流れに対して抵抗が少なくなるように配置さ
れた複数組の略平行電極群によって構成されていること
を特徴とする廃水処理装置。 - 【請求項3】 前記電気分解槽が密閉型であることを特
徴とする請求項1または2記載の廃水処理装置。 - 【請求項4】 前記複数組の略平行電極群が交換可能な
ように分割されていることを特徴とする請求項1から3
いずれか記載の廃水処理装置。 - 【請求項5】 前記電気分解槽の電気分解用電極におい
て、前記分割された略平行電極群が、各々交換可能な単
位で電極ユニットを構成しており、当該電極ユニットは
前記電気分解槽中における廃水処理液の流れ方向に数珠
繋ぎ状に配列されていることを特徴とする請求項4記載
の廃水処理装置。 - 【請求項6】 前記電気分解槽はレールを備えると共
に、前記電極ユニットは当該レールに対応するキャスタ
ーを備え、前記キャスターと前記レールとが対合する状
態で前記電極ユニットが前記電気分解槽に収容されるこ
とを特徴とする請求項5記載の廃水処理装置。 - 【請求項7】 前記レールは前記電気分解槽の底面上に
敷設されていると共に、前記キャスターは前記電極ユニ
ットの低部下面に取り付けられていることを特徴とする
請求項6記載の廃水処理装置。 - 【請求項8】 前記電気分解槽内を流通する前記上澄み
液の速度が間欠的に変化させられることを特徴とする請
求項1から7いずれか1項記載の廃水処理装置。 - 【請求項9】 前記後分離槽に備えられる遠心分離手
段、前記後分離槽に備えられる濾過分離手段、及び前記
浮上槽に備えられる高分子凝集剤の供給手段からなる群
より選ばれる1以上の手段を備える請求項1から8いず
れか1項記載の廃水処理装置。 - 【請求項10】 塗装工程または表面処理工程で生じる
廃水を沈殿分離し、次いで、この分離された上澄み液
を、廃水処理液の流れに対して抵抗が少なくなるように
配置された複数の平行電極板を備える電気分解槽内に輸
送して当該電気分解槽内において電気分解を行い、次い
でこの電解処理水を浮上槽へ輸送し、この浮上槽で浮上
した廃物を含む廃物水を後分離槽へ輸送し、この後分離
槽で更にこの廃物水を分離処理して分離された廃物を排
出することを特徴とする廃水処理方法。 - 【請求項11】 前記浮上槽において分離された「廃物
を含まない電解処理水」及び前記後分離槽で更に分離さ
れた「廃物を含まない電解処理水」とを、それぞれ単独
若しくは組み合せて、浄化水として再利用することを特
徴とする請求項10記載の廃水処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000210401A JP2002018444A (ja) | 2000-07-11 | 2000-07-11 | 廃水処理装置および廃水処理方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000210401A JP2002018444A (ja) | 2000-07-11 | 2000-07-11 | 廃水処理装置および廃水処理方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002018444A true JP2002018444A (ja) | 2002-01-22 |
Family
ID=18706675
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000210401A Withdrawn JP2002018444A (ja) | 2000-07-11 | 2000-07-11 | 廃水処理装置および廃水処理方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002018444A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008514412A (ja) * | 2004-09-30 | 2008-05-08 | ビーエーエスエフ コーティングス アクチェンゲゼルシャフト | 少なくとも1つの前処理装置を含む被覆装置 |
KR101826852B1 (ko) * | 2017-02-10 | 2018-02-09 | 한국기계연구원 | 오일의 응집율이 향상된 오일분리장치와 오일분리방법 |
CN109108645A (zh) * | 2018-09-06 | 2019-01-01 | 中食净化科技(北京)股份有限公司 | 一种便于安装的水触媒发生器模块结构及其安装方法 |
-
2000
- 2000-07-11 JP JP2000210401A patent/JP2002018444A/ja not_active Withdrawn
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2008514412A (ja) * | 2004-09-30 | 2008-05-08 | ビーエーエスエフ コーティングス アクチェンゲゼルシャフト | 少なくとも1つの前処理装置を含む被覆装置 |
KR101826852B1 (ko) * | 2017-02-10 | 2018-02-09 | 한국기계연구원 | 오일의 응집율이 향상된 오일분리장치와 오일분리방법 |
CN109108645A (zh) * | 2018-09-06 | 2019-01-01 | 中食净化科技(北京)股份有限公司 | 一种便于安装的水触媒发生器模块结构及其安装方法 |
CN109108645B (zh) * | 2018-09-06 | 2023-08-25 | 中食净化科技(北京)股份有限公司 | 一种便于安装的水触媒发生器模块结构及其安装方法 |
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