JP2002015975A - 近接効果補正方法、近接効果補正装置及びデバイス製造方法 - Google Patents

近接効果補正方法、近接効果補正装置及びデバイス製造方法

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JP2002015975A
JP2002015975A JP2000195531A JP2000195531A JP2002015975A JP 2002015975 A JP2002015975 A JP 2002015975A JP 2000195531 A JP2000195531 A JP 2000195531A JP 2000195531 A JP2000195531 A JP 2000195531A JP 2002015975 A JP2002015975 A JP 2002015975A
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area
proximity effect
electron beam
exposure
wafer
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JP2000195531A
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English (en)
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Mamoru Nakasuji
護 中筋
Teruaki Okino
輝昭 沖野
Shohei Suzuki
正平 鈴木
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 マスクを用いず安価に近接効果が補正できる
方法を提供する。 【解決手段】 ウェハ23上のパターン形成領域(ダ
イ)61とその周囲部分62を、電子線の後方散乱電子
の拡がり寸法63より十分小さい寸法のピクセル23b
に分ける。各ピクセル23bで非露光部67の面積を算
出し、最小面積を求める。次に、各ピクセル23bの非
露光部67の面積から最小面積を差し引いて格差面積を
求める。格差面積をn階調に諧調分割し、拡がり寸法6
3程度にボカしたスポットビームで全ピクセル23bを
ラスター走査する。各ピクセル23bをビームが通過す
る時間をn分割し、n分割された時間の内、各ピクセル
23bの諧調分割の結果である諧調iに対応する時間だ
けブランキング11を解除してビームをピクセル23b
に当てて補正露光を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、近接効果を補正す
る近接効果補正方法、近接効果補正装置及びそのような
近接効果補正方法を用いてリソグラフィー工程を行うデ
バイス製造方法に関する。特には、マスクを用いず安価
に近接効果を補正できる近接効果補正方法に関する。
【0002】
【従来の技術】現在のところ、半導体集積回路のリソグ
ラフィーにおける各ウェハ(感応基板)への露光は、紫
外線を用いるいわゆるステッパーによるものが主流であ
る。電子線露光は、ステッパーにパターン原版として装
着されるマスクの描画には用いられているが、ウェハの
量産リソグラフィー工程にはまだ用いられていない。し
かし、最近では、より高集積・超微細のパターンを露光
するため、各ウェハの露光にも電子線転写露光を用いる
との提案がなされている。
【0003】ところで、電子線露光はスループットが低
いのが欠点とされており、その欠点を解消すべく様々な
技術開発がなされてきた。現在では、セルプロジェクシ
ョン、キャラクタープロジェクションあるいはブロック
露光と呼ばれる図形部分一括露光方式が実用化されてい
る。図形部分一括露光方式では、繰り返し性のある回路
小パターン(ウェハ上で5μm 角程度)を、同様の小パ
ターンが複数種類形成されたマスクを用いて、1個の小
パターンを一単位として繰り返し転写露光を行う。しか
し、この方式でも、繰り返し性のないパターン部分につ
いては可変成形方式の描画を行う。そのため、ウェハの
量産リソグラフィー工程で望まれる程度のスループット
は得られない。
【0004】図形部分一括露光方式よりも飛躍的に高ス
ループットをねらう電子線転写露光方式として、一個の
半導体チップ全体の回路パターンを備えたマスクを準備
し、そのマスクのある範囲に電子線を照射し、その照射
範囲のパターンの像を投影レンズにより縮小転写する電
子線縮小転写装置が提案されている。
【0005】この種の装置では、マスクの全範囲に一括
して電子線を照射して一度にパターンを転写しようとす
ると、精度良くパターンを転写することができない。ま
た、原版となるマスクの製作が困難である。そこで、最
近精力的に検討されている方式は、1ダイ(ウェハ上の
チップ)又は複数ダイを一度に露光するのではなく、光
学系としては大きな光学フィールドを持つが、パターン
は小さな領域(サブフィールド)に分割して転写露光す
るという方式である(ここでは分割転写方式と呼ぶこと
とする)。この際この小領域毎に、被露光面上に結像さ
れる前記小領域の像の焦点やフィールドの歪み等の収差
等を補正しながら露光する。これにより、ダイ全体の一
括転写に比べて、光学的に広い領域にわたって解像度並
びに精度の良い露光を行うことができる。
【0006】ところで、電子線をウェハ等の感応基板に
照射して露光する際には、基板からの散乱電子によっ
て、各部分の実際の露光量がその近傍のパターン分布に
従って変化する近接効果が存在する。近接効果は、感応
基板面中に入射した電子が散乱しながら広がり、所定位
置に蓄積されるエネルギを減少させたり、露光部分に入
射した電子が広く散乱されて周囲の非露光部にエネルギ
を与えることにより起こる。
【0007】近接効果を補正する方法として、特開平9
−180978には、感応基板上のパターン領域を後方
散乱電子の拡がり幅より十分小さい領域に分割し、各領
域に対応する補正露光用の開口を設けたマスクを用いて
感応基板に補正露光を行う方法が開示されている。この
方法によれば、電子線の前方散乱をある程度無視できる
50kV以上の加速電圧を持つ電子線でマスクあるいは
ウェハにパターン形成したときに生じる近接効果を補正
できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この近
接効果補正方法では、補正用のマスクが不可欠であっ
た。そして、その補正用マスクの製造には、多くの時間
とコストを要する。また、それを用いて補正露光を行う
のに適した近接効果補正装置の構成は具体的には提案さ
れていない。
【0009】本発明は、このような問題に鑑みてなされ
たものであって、マスクを用いず安価に近接効果が補正
できる近接効果補正方法、近接効果補正装置及びそのよ
うな近接効果補正方法等を用いてリソグラフィー工程を
行うデバイス製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明の近接効果補正方法は、 感応基板上に電子
線を選択的に照射してパターン形成露光する前又は後
に、該露光における近接効果によるバックグラウンドド
ーズの不均一さを補正露光により均一化する近接効果補
正方法であって;前記感応基板上のパターン形成領域
(ダイ)とその周囲部分を、前記電子線の後方散乱電子
の拡がり寸法より十分小さい寸法の区域に分け、各区域
で非露光部の面積を算出し、最小線幅の露光部又は非露
光部を含む区域の中で、前記非露光部面積の最小値(最
小面積)を求め、前記各区域の非露光部面積から前記最
小面積を差し引いて格差面積を求め、該格差面積をn階
調(nは整数)に諧調分割し、前記後方散乱電子の拡が
り寸法程度にボカしたスポットビームで前記全区域をラ
スター走査し、各区域をビームが通過する時間をn分割
し、該n分割された時間の内、各区域の前記諧調分割の
結果である諧調i(iはnを越えない整数)に対応する
時間だけブランキングを解除してビームを該区域に当て
て補正露光を行うことを特徴とする。
【0011】上記近接効果補正方法において各区域を諧
調分割する際に、各区域における諧調丸め誤差を算出
し、近接した複数の区域の集団内で前記丸め誤差を合計
し、その合計を前記集団内のいずれかの区域の諧調に加
減することが好ましい。
【0012】上記の課題を解決するため、本発明の近接
効果補正装置は、 電子線をスポットビームとして感応
基板上で走査する電子線光学系と、 上記感応基板を移
動可能に載置するステージと、 を具備する近接効果補
正装置であって; 前記電子線を予め決められた直径の
ほぼガウス分布の強度分布を持つビームに形成する形成
手段と、 前記ビームを予め決められた幅とピッチでラ
スター走査する手段と、 前記ラスター走査機能を用い
てラスター走査する際に、与えられたデータにしたがっ
て、感応基板上に多数分割された各区域通過中に前記電
子線のON・OFFを行う手段と、 を有することを特
徴とする。
【0013】本発明のデバイス製造方法は、上記の近接
効果補正方法等を用いるリソグラフィー工程を含むこと
を特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ本発明の
実施の形態を説明する。図1は、補正露光を行うために
使用される近接効果補正装置及びその制御装置の構成を
示す概略図である。図2(A)は、本発明の実施の形態
に係る近接効果補正装置内のステージ等を模式的に示す
図であり、図2(B)は、補正露光を行うために使用さ
れるラスター軌跡の一部を示す図である。図1中には電
子光学鏡筒1が図示されている。電子光学鏡筒1の下方
には、試料室21が設けられている。試料室21内に
は、ウェハ(感応基板)23が配置されている。試料室
21の下方には防振台31が配置されている。防振台3
1の図の左方には、制御装置41が図示されている。
【0015】電子光学鏡筒1の光学系の最上流には、電
子銃3が配置されている。電子銃3は、電子光学鏡筒1
の下方に向けて電子線を放射する。電子銃3の下方には
3段の電子レンズ5、6、7が備えられている。電子銃
3と電子レンズ5、6、7には、電子光学鏡筒電源9が
繋がれている。
【0016】電子レンズ5と6の間には、ブランキング
偏向器11が配置されている。ブランキング偏向器11
には、電子線の通過する開口部が設けられている。同偏
向器11は、必要時に電子線を偏向させて光路の非開口
部に当て、電子線が感応基板23に当たらないようにす
る。このようにして、電子線のON・OFFを行うこと
ができる。
【0017】電子レンズ6と7の間には、電子線偏向器
13が配置されている。この偏向器13は、主に電子線
を図1の横方向(X方向)に順次ラスター走査して、ウ
ェハ23上の所定の位置にスポットビームを当てる。そ
の際、図2(B)に示されたラスター軌跡14を用い
る。図2(B)には、ラスター軌跡14の一部が図示さ
れている。白い部分(図のONの部分)は電子線を通過
させる部分であり、ハッチングを施した部分(図のOF
Fの部分)は電子線を遮断させる部分である。ビームO
N部とOFF部の長さの制御方法については後述する。
【0018】試料室21内には、ウェハステージ25が
配置されている。ウェハステージ25は、図2(A)に
詳しく示すように、3つのステージからなっている。一
番下は、防振台31(図1参照)に固定されたベースス
テージ25aが示されている。ベースステージ25aの
上には、スライダを介して、X方向にスライド可能に中
間ステージ25bが配置されている。中間ステージ25
bの上には、スライダを介して、Y方向にスライド可能
に上部ステージ25cが配置されている。上部ステージ
25cの上には、静電チャック(図2(A)のみ図示)
24が固設されている。
【0019】静電チャック24の上部には、ウェハ23
が静電力により吸着されている。ウェハ23上には、9
つのチップ23aが図示されている。さらに、チップ2
3aは、複数のピクセル(区域)23bに分割されてい
る。図2(A)の左方には、6つのピクセル23bが拡
大して示されている。このピクセル23bを露光する時
の偏向幅とピッチには、それぞれWとPという符号が付
してある。
【0020】ウェハ23上には、適当なレジストが塗布
されており、このレジストに電子線のドーズが与えら
れ、パターンがウェハ23上に転写される。ここで、電
子銃3から放出された電子線は電子レンズ5、6、7に
より、ウェハ23上でビームの半径が例えば30μmに
なるように調整される。なお、そのビームの強度分布は
ガウス分布である。
【0021】図2(A)において、ウェハ23の上部に
は、電子線偏向器13が図示されており、電子線偏向器
13を通過した電子線がウェハ23上を走査されてい
る。
【0022】図1において、ウェハステージ25には、
モータ27が接続されている。詳しくは図示していない
が、中間ステージ25bと上部ステージ25cには、そ
れぞれ別のモータが接続されており、中間ステージ25
bはX方向に、上部ステージ25cはY方向に制御され
る。ウェハステージ25(中間ステージ25bと上部ス
テージ25c)を、走査することにより、投影光学系の
視野を越えて広がるウェハ23の各部を順次露光するこ
とができる。また、ウェハステージ25(中間ステージ
25bと上部ステージ25c)には、レーザ干渉計を用
いた位置検出器28が付設されており、ウェハステージ
25(中間ステージ25bと上部ステージ25c)の位
置をリアルタイムで正確に把握することができる。
【0023】試料室21の図の右方には、オートフィー
ダ29が配置されている。オートフィーダ29には、ロ
ボットアーム等が配置されており、露光の完了したウェ
ハ23を取り外し、露光前のウェハ23を静電チャック
24に取り付ける。
【0024】試料室21の図の左方には、制御装置41
が図示されている。制御装置41には、アンプやA/D
変換器等を含む制御インターフェース42が接続されて
いる。制御インターフェース42は、電子光学鏡筒1内
のブランキング偏向器11と電子線偏向器13に接続さ
れている。また、制御インターフェース42は、ウェハ
ステージ25を制御するモータ27と位置検出器28に
も接続されている。制御インターフェース42には、操
作盤43が設けられている。制御インターフェース42
の図の左には、高速データ処理装置45が接続されてい
る。高速データ処理装置45には、制御データ等を入力
するためのテレタイプ47が接続されている。高速デー
タ処理装置45には、さらに制御プログラム等の格納さ
れた磁気ディスク装置49及び磁気テープ装置51が接
続されている。
【0025】上記の本発明の実施の形態に係る近接効果
補正装置及びその制御装置を用いて近接効果補正露光を
行う方法について説明する。
【0026】まず、磁気テープ装置51等からラスター
走査の偏向幅WとピッチPのデータが高速データ処理装
置45に入力される。そのデータは、制御インターフェ
ース42を介して、電子線偏向器13に与えられる。電
子線偏向器13はそのデータに従い、電子線を偏向さ
せ、ラスター走査を行う。なお、ラスター走査を行う際
には、ウェハ23上の各ピクセル23bの走査方向の中
央部でそのときの諧調に対応する時間だけ電子線を照射
する。また、偏向幅WとピッチPのデータは、制御イン
ターフェース42を介して、ブランキング偏向器11に
与えられる。ブランキング偏向器11はそのデータに従
い、ブランキング偏向器11で電子線を偏向させ、電子
線のON・OFFを行う。このようにして、補正露光を
することができる。
【0027】このとき、位置検出器28で検出されたウ
ェハステージ25の位置データが、制御インターフェー
ス42を介して、高速データ処理装置45に入力され
る。高速データ処理装置45では、その位置データから
ウェハステージ25に必要な移動量・移動速度等を算出
する。その結果を受けて、高速データ処理装置45から
モータ27の制御指令データが出力され、制御インター
フェース42を介して、モータが制御される。また、ウ
ェハステージ25の位置データは、電子線偏向器13や
ブランキング偏向器11にフィードバックされ、電子線
の走査位置が正確に位置決めされる。
【0028】次に、図3、図4を参照しつつ本発明の実
施の形態に係る近接効果補正方法を用いて補正露光を行
う工程について説明する。図3(A)は、本発明の実施
の形態に係る近接効果補正方法を用いて補正露光を行う
際の感応基板(ウェハ)を示す図である。図3(B)
は、図3(A)に示した感応基板の一部を拡大した図で
ある。
【0029】図3(A)には、ウェハ23が示されてい
る。ウェハ23上には、パターン形成領域(ダイ)61
とその周囲部分62がある。パターン形成領域(ダイ)
61は、長方形で示した複数のチップ23aからなる。
ウェハ23上の左方には、電子線の後方散乱電子の拡が
り寸法63が示されている。ウェハ23上のパターン形
成領域(ダイ)61とその周囲部分62は、この拡がり
寸法63より十分小さい寸法のピクセル(区域)23b
に分けられている。
【0030】図3(B)には、ピクセル23bの拡大図
が示されている。図中のハッチングが施されている部分
は、パターンが形成される露光部である。ハッチングの
ない部分は、非露光部67である。
【0031】図4は、図3に示した本発明の実施の形態
に係る近接効果補正方法を用いて補正露光を行う工程の
フローチャートである。図4において、本発明の実施の
形態に係る近接効果補正方法を用いて補正露光を行う際
には、まず、ウェハ23上のパターン形成領域(ダイ)
61とその周囲部分62を、電子線の後方散乱電子の拡
がり寸法63より十分小さい寸法のピクセル23bに分
ける(ステップ101)。
【0032】各ピクセル23bで非露光部67の面積を
算出し(ステップ102)、最小線幅の露光部69又は
非露光部67を含むピクセルの中で、前記非露光部面積
の最小値(最小面積)を求める(ステップ103)。次
に、前記各ピクセル23bの非露光部67の面積から前
記最小面積を差し引いて格差面積を求める(ステップ1
04)。
【0033】ここで、該格差面積をn階調(nは整数)
に諧調分割する(ステップ105)。そして、前記拡が
り寸法63程度にボカしたスポットビームで全ピクセル
23bをラスター走査する(ステップ106)。各ピク
セル23bをビームが通過する時間をn分割し(ステッ
プ107)、n分割された時間の内、各ピクセル23b
の諧調分割の結果である諧調i(iはnを越えない整
数)に対応する時間だけブランキング偏向器11を解除
してビームを該ピクセル23bに当てて補正露光を行う
(ステップ108)。
【0034】次に、実際に、12インチウェハを補正露
光した時のスループットと露光精度を求める。まず、ス
ループットと露光精度の計算に必要な条件を以下のよう
に設定した。 ウェハ23の幅:275mm チップ23の寸法(長さ×幅):40mm×25mm 1枚のウェハ23上にあるチップ23aの個数:50個 偏向幅W:25mm(チップ23aの幅と同寸法) 100kVでのレジスト感度:2.5μc/cm2(狙いの
閾値) 後方散乱係数(散乱電子量/入射電子量):0.28 パターン密度差(充填率差):0.5 ピクセル23b寸法:ウェハ23上でのビームサイズに
合わせて5μm角のピクセルに分割 ラスター走査幅:5μm ピクセル23b滞留時間:20ns 諧調数n:5
【0035】12インチウェハ23を補正露光する時の
スループットを求める。ステージ25の折り返しに要す
る時間は、(ウェハ23の幅)/(偏向幅W)×(1回
の折り返しに要する時間)で求められる。ここで、1回
の折り返しに要する時間は、0.5secであるので、上
記の条件より、ステージ25の折り返しに要する時間
は、 275mm/25mm×0.5sec=5.5sec である。また、ステージ25のアライメントや位置合せ
に要するレジストレーション時間は、ウェハ231枚当
り約5secである。
【0036】ラスター折り返しに要する時間は、(チッ
プ23aの長さ)×(1枚のウェハ23上にあるチップ
23aの個数)×(1回の折り返しに要する時間)/
(ラスター走査幅)で求められる。ここで、1回の折り
返しに要する時間は10μsであり、ラスター走査幅は
5μmであるので、上記の条件より、ラスターの折り返
しに要する時間は、 40mm×50×10μs/5μm=4sec である。また、ラスター走査時間は、(チップ23aの
寸法)×(チップ23aの個数)/(ビームサイズ)2
×(滞留時間)で求められる。上記の条件より、ラスタ
ー走査時間は、 40mm×25mm×50/(5μm)2×20ns=40sec である。
【0037】さらに、ウェハ23の交換には、10sec
を要する。
【0038】以上の時間を合計すると、1枚のウェハ2
3の露光に要する時間は、64.5sec/waferとなる。
また、この時間からスループット(1時間当りに処理で
きるウェハ23の枚数)は、55.8wafer/hとなり、
高スループットが実現できる。
【0039】次に、12インチウェハ23を補正露光す
る時の露光精度を求める。オフセットゴースト露光ドー
ズ量は、(レジスト感度)×(後方散乱係数)×(パタ
ーン密度差)で求められるので、上記の条件より、 2.5(μc/cm2)×0.28×0.5=0.35μc
/cm2 となる。
【0040】この例においては、本来ピクセル23bの
面積である5μm角に照射されるビームを、30μm半径
の円内に分散するようにボカして露光する。したがっ
て、1ピクセル23b当りのドーズ量は、(ピクセル面
積)/(ボケたビーム面積)×(オフセットゴースト露
光ドーズ量)で求められるので、上記の条件より、 (5μm×5μm)/[π(30μm)2]×0.35(μc
/cm2)=0.0031μc/cm2 となる。
【0041】したがって、諧調に分ける時の1階調当り
のドーズ量(丸め誤差)は、(1ピクセル23b当りの
ドーズ量)/(諧調数n)で求められるので、上記の条
件より、 0.0031(μc/cm2)/5=0.00062μc/c
m2 となる。また、この1階調当りのドーズ量の閾値に対す
る相対精度は、(1階調当りのドーズ量)/(閾値)×
100%で求められるので、上記の条件より、 0.00062(μc/cm2)/2.5(μc/cm2)×1
00%=0.025% となり、高精度に露光ができる。
【0042】また、上述のように5階調に分けると精度
に余裕がある場合には、ON・OFFの2階調に分ける
こともできる。この場合には、ピクセル23bの寸法を
2.5μm角程度に細かくしても同様の精度とスループ
ットが得られる。
【0043】次に上記説明した電子線転写露光装置を利
用したデバイス製造方法の実施例を説明する。図5は、
微小デバイス(ICやLSI等の半導体チップ、液晶パ
ネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の
製造のフローを示す。
【0044】ステップ1(回路設計)では、半導体デバ
イスの回路設計を行う。ステップ2(マスク製作)で
は、設計した回路パターンを形成したマスクを製作す
る。この時、パターンについて局部的にリサイズを施す
ことにより近接効果や空間電荷効果によるビームボケの
補正を行ってもよい。一方、ステップ3(ウェハ製造)
では、シリコン等の材料を用いてウェハを製造する。
【0045】ステップ4(酸化)では、ウェハの表面を
酸化させる。ステップ5(CVD)では、ウェハ表面に
絶縁膜を形成する。ステップ6(電極形成)では、ウェ
ハ上に電極を蒸着によって形成する。ステップ7(イオ
ン打ち込み)では、ウェハにイオンを打ち込む。ステッ
プ8(レジスト処理)では、ウェハに感光剤を塗布す
る。ステップ9(電子ビーム露光)では、ステップ2で
作ったマスクを用いて電子ビーム転写装置によって、マ
スクの回路パターンをウェハに焼付露光する。ステップ
10(光露光)では、同じくステップ2で作った光露光
用マスクを用いて、光ステッパーによってマスクの回路
パターンをウェハに焼付露光する。ステップ9におい
て、上述の近接効果補正方法を利用する。
【0046】ステップ11(現像)では、露光したウェ
ハを現像する。ステップ12(エッチング)では、レジ
スト像以外の部分を選択的に削り取る。ステップ13
(レジスト剥離)では、エッチングがすんで不要となっ
たレジストを取り除く。ステップ4からステップ13を
繰り返し行うことによって、ウェハ上に多重に回路パタ
ーンが形成される。
【0047】ステップ14(組立)は、後工程と呼ば
れ、上の工程によって作製されたウェハを用いて半導体
チップ化する工程であり、アッセンブリ工程(ダイシン
グ、ボンディング)、パッケージング工程(チップ封
入)等の工程を含む。ステップ15(検査)では、ステ
ップ14で作製された半導体デバイスの動作確認テス
ト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経て
半導体デバイスが完成しこれが出荷(ステップ16)さ
れる。
【0048】以上図1〜図5を参照しつつ、本発明に係
る近接効果補正方法等について説明したが、本発明はこ
れに限定されるものではなく、様々な変更を加えること
ができる。
【0049】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、マスクを用いず安価に近接効果が補正でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】補正露光を行うために使用される近接効果補正
装置及びその制御装置の構成を示す概略図である。
【図2】図2(A)は、本発明の実施の形態に係る近接
効果補正装置内のステージ等を模式的に示す図であり、
図2(B)は、補正露光を行うために使用されるラスタ
ー軌跡の一部を示す図である。
【図3】図3(A)は、本発明の実施の形態に係る近接
効果補正方法を用いて補正露光を行う際の感応基板(ウ
ェハ)を示す図である。図3(B)は、図3(A)に示し
た感応基板の一部を拡大した図である。
【図4】図3に示した本発明の実施の形態に係る近接効
果補正方法を用いて補正露光を行う工程のフローチャー
トである。
【図5】微小デバイス(ICやLSI等の半導体チッ
プ、液晶パネル、CCD、薄膜磁気ヘッド、マイクロマ
シン等)の製造のフローを示す。
【符号の説明】
1 電子光学鏡筒 3 電子銃 5、6、7 電子レンズ 9 電子光学
鏡筒電源 11 ブランキング偏向器 13 電子線偏
向器 14 ラスター軌跡 21 試料室 23 ウェハ 23a チップ 23b ピクセル 24 静電チャ
ック 25 ウェハステージ 27 モータ 28 位置検出器 29 オートフ
ィーダ 31 防振台 41 制御装置 42 制御インターフェース 43 操作盤 45 高速データ処理装置 47 テレタイ
プ 49 磁気ディスク装置 51 磁気テー
プ装置 61 パターン形成領域(ダイ) 62 周辺部分 63 後方散乱電子の拡がり寸法 67 非露光部 69 露光部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 正平 東京都千代田区丸の内3丁目2番3号 株 式会社ニコン内 Fターム(参考) 2H097 BB10 CA16 LA10 5F056 AA12 CA02 CA05 CB05 CB15 CB22 CC12 CD12 FA08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 感応基板上に電子線を選択的に照射して
    パターン形成露光する前又は後に、該露光における近接
    効果によるバックグラウンドドーズの不均一さを補正露
    光により均一化する近接効果補正方法であって; (a)前記感応基板上のパターン形成領域(ダイ)とそ
    の周囲部分を、前記電子線の後方散乱電子の拡がり寸法
    より十分小さい寸法の区域に分け、(b)各区域で非露
    光部の面積を算出し、(c)最小線幅の露光部又は非露
    光部を含む区域の中で、前記非露光部面積の最小値(最
    小面積)を求め、(d)前記各区域の非露光部面積から
    前記最小面積を差し引いて格差面積を求め、(e)該格
    差面積をn階調(nは整数)に諧調分割し、(f)前記
    後方散乱電子の拡がり寸法程度にボカしたスポットビー
    ムで前記全区域をラスター走査し、(g)各区域をビー
    ムが通過する時間をn分割し、該n分割された時間の
    内、各区域の前記諧調分割の結果である諧調i(iはn
    を越えない整数)に対応する時間だけブランキングを解
    除してビームを該区域に当てて補正露光を行うことを特
    徴とする近接効果補正方法。
  2. 【請求項2】 前記(e)において各区域を諧調分割す
    る際に、各区域における諧調丸め誤差を算出し、近接し
    た複数の区域の集団内で前記丸め誤差を合計し、その合
    計を前記集団内のいずれかの区域の諧調に加減すること
    を特徴とする請求項1記載の近接効果補正方法。
  3. 【請求項3】 電子線をスポットビームとして感応基板
    上で走査する電子線光学系と、 上記感応基板を移動可能に載置するステージと、 を具備する近接効果補正装置であって;前記電子線を予
    め決められた直径のほぼガウス分布の強度分布を持つビ
    ームに形成する形成手段と、 前記ビームを予め決められた幅とピッチでラスター走査
    する手段と、 前記ラスター走査機能を用いてラスター走査する際に、
    与えられたデータにしたがって、感応基板上に多数分割
    された各区域通過中に前記電子線のON・OFFを行う
    手段と、 を有することを特徴とする近接効果補正装置。
  4. 【請求項4】 電子線を用いたリソグラフィー工程にお
    いて、請求項1又は2記載の方法により近接効果補正を
    行うことを特徴とするデバイス製造方法。
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JP2018073916A (ja) * 2016-10-26 2018-05-10 株式会社ニューフレアテクノロジー マルチ荷電粒子ビーム描画装置及びマルチ荷電粒子ビーム描画方法

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