JP2002015705A - 放電発光装置 - Google Patents

放電発光装置

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JP2002015705A
JP2002015705A JP2000196170A JP2000196170A JP2002015705A JP 2002015705 A JP2002015705 A JP 2002015705A JP 2000196170 A JP2000196170 A JP 2000196170A JP 2000196170 A JP2000196170 A JP 2000196170A JP 2002015705 A JP2002015705 A JP 2002015705A
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discharge
discharge cell
light emitting
electrode
main electrode
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Katsuya Tokumura
勝也 徳村
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TECHNO PLEX KK
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 平坦でほぼ均一な厚みを持つ放電空間2
を備えた放電用セル1と、この放電用セル1の内部に収
容される放電用ガスと、放電用セル1の側壁外側に配置
された主電極3と副電極4を備える。主電極3は、放電
用セル1の発光面1Aにほぼ平行に配置され、この放電
用セル1の発光面1Aを形成する側壁のほぼ全面を覆
う。副電極4は、主電極3と所定の絶縁距離をおいて配
置される。電源5は、主電極3と副電極4との間に高周
波電界を供給する。 【効果】 発光面1Aが全面的に均一に発光するので平
坦な大面積の光源を容易に実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、紫外線を放射して
対象物を処理したり照射する放電発光装置に関する。
【0002】
【従来の技術】紫外線を放射する紫外線発光ランプは、
発生するオゾンによって対象物を消毒したり、あるいは
対象物の表面洗浄や表面改質などの表面処理を行うため
に広く利用されている。たとえば、液晶パネルやPDP
用ガラス基板に付着した有機物の分解洗浄のために、紫
外線照射による表面クリーニングが施される。この場合
には、まず、基板に紫外線ランプを用いて紫外線を照射
し、紫外線によって基板に付着した有機物を分解する。
この分解した有機物は、紫外線によって同時に発生した
オゾンにより酸化して炭酸ガスや水蒸気等になる。この
酸化ガスを順次外部へ排出することによって、基板のク
リーニングができる。こうした紫外線照射用のランプと
して、例えば、特開2000−77031公報などが知
られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な従来の技術には、次のような解決すべき課題があっ
た。紫外線を放射するランプには、上記の公報に記載さ
れたように、石英管の中に放電用ガスを収容し、電極間
に高周波電源を接続するものがある。これらは家庭用の
蛍光灯のような棒状をしている。基板に紫外線照射処理
をする場合には、こうした棒状の紫外線ランプを複数本
平行に並べて基板上方に配置する。しかしながら、処理
対象の基板はますます大型化する傾向にある。従って、
多数の紫外線ランプを平行に並べて処理する必要が生じ
ている。また非常に大面積の対象物を処理する場合に
は、棒状のものだけでなくリング状の紫外線ランプを多
数ならべて照射するといった方法を採用することもあ
る。
【0004】いずれの場合においても、多数の紫外線ラ
ンプを駆動するためにハイパワーの高周波電源が必要に
なる。しかも、多数のランプを用いて広い面積を処理し
ようとする場合、各ランプの紫外線照射強度が均一でな
いと、対象物に処理ムラが生じる。即ち、対象物全面が
均質に処理されない。また、各紫外線ランプの経時的な
特性にもばらつきがあるため、均一な紫外線照射を長時
間継続することは容易ではない。
【0005】また多数の紫外線ランプを使用すると、常
にこれらのランプがすべて健全に動作しているかを点検
し、必要に応じて交換をすることが必要になる。しかし
ながら、使用する紫外線ランプの数が多くなれば、交換
時期の管理も容易でない。また、紫外線ランプは高価
で、対象物が大型化すると設備コストが著しく増大する
という問題もあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は以上の点を解決
するため次の構成を採用する。 〈構成1〉平坦でほぼ均一な厚みを持つ放電空間を備え
た放電用セルと、この放電用セルの内部に収容される放
電用ガスと、上記放電用セルの外側に配置されて、この
放電用セルの発光面にほぼ平行に配置され、この放電用
セルの発光面を形成する側壁のほぼ全面を覆うように形
成された主電極と、上記主電極と所定の絶縁距離をおい
て配置された副電極との間に高周波電界を供給する電源
を備えたことを特徴とする放電発光装置。
【0007】〈構成2〉構成1に記載の放電発光装置に
おいて、副電極は、上記放電用セルの発光面に対向する
側壁の外側面に配置された多孔性導電体からなることを
特徴とする放電発光装置。
【0008】〈構成3〉構成1に記載の放電発光装置に
おいて、副電極は、上記放電用セルの発光面に対向する
側壁の外側面に配置された格子状導電体からなることを
特徴とする放電発光装置。
【0009】〈構成4〉構成1に記載の放電発光装置に
おいて、副電極は、放電用セルの発光面を形成する側壁
上の、上記主電極の周囲を包囲する場所に配置されてい
ることを特徴とする放電発光装置。
【0010】〈構成5〉構成1に記載の放電発光装置に
おいて、放電用セルは、放射光を照射する対象物と相似
形状に形成されたことを特徴とする放電発光装置。
【0011】〈構成6〉構成1に記載の放電発光装置に
おいて、主電極は、放射光を照射する対象物と相似形状
に形成されたことを特徴とする放電発光装置。
【0012】〈構成7〉構成1に記載の放電発光装置に
おいて、放電用セルの発光面が放射光を照射する対象物
の凹凸面に対応するような湾曲面を備えることを特徴と
する放電発光装置。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明は、広い面積で均一の光を
発生し、単純な構造で、メンテナンスも非常に簡単な放
電発光装置を提供する。なお、以下の説明で光というの
は紫外線による光のことである。以下、本発明の実施の
形態を具体例を用いて説明する。図1は、本発明の放電
発光装置の具体例を示し、(a)はその斜視図、(b)
はその断面図である。図の(a)において、この装置
は、紫外線を発生させる放電をおこなうための放電用セ
ル1を備える。この放電用セル1は、その内部に平坦で
均一な厚みを持つ放電空間2を備える容器である。放電
用セル1は、たとえば合成石英により製造されたもので
ある。この図では円板状の放電用セル1を図示した。
【0014】この放電用セル1の上面には、金属板など
からなる主電極3を配置している。また、放電用セル1
の下面には、網状の副電極4を配置している。(b)の
断面図に示すように、主電極3と副電極4とは、ちょう
ど放電用セル1を上下から挟み込むように配置されてい
る。また、いずれの電極も放電用セル1の側壁の外側面
に配置されている。このように主電極3や副電極4を放
電用セル1の外部に設けると、電極はいずれも放電のプ
ラズマに直接接することがなく、電極の劣化が生じな
い。したがって、紫外線ランプの長寿命化がはかれると
いう特徴がある。すでに説明をした特開2000−77
0315公報に記載された紫外線ランプは、同様の原理
で構成されている。
【0015】図1に示した装置は、放電用セル1の発光
面1Aにほぼ平行に主電極3を配置した。この主電極3
は、放電用セルの発光面1Aを形成する側壁のほぼ全面
を覆うように形成されている。そして主電極3と副電極
4に図1(b)に示すように電源5が接続されている。
この電源5は、高周波電界を供給する機能を持つ。こう
したプラズマの発生や発光による紫外線放射の原理は、
たとえば、特開2000−68088公報に記載されて
いる。
【0016】この紫外線ランプは、放電用セル1の内部
に封じ込められた不活性ガスが高周波電界によって励起
され、誘電体バリア放電を発生するように動作する。本
発明では、このように平たんで均一な厚みを持つ放電用
セル1に広い面積の主電極3を貼り付け、放電用セルの
側壁内面の主電極3と対向する部分に、発光面1Aを形
成する。なお、副電極4に近い放電用セル1の内面も発
光するが、平面的に広がりを持ち、図の下方に照射する
光源として寄与する割合を考慮して、以下の説明では、
主電極3に近い放電用セルの内面を発光面1Aとして説
明する。そのさらに具体的な動作原理は、後で説明する
が、こうして非常に広い面積の高輝度で高強度の、均一
な紫外線発光源が実現する。
【0017】図2には本発明の装置の具体的な変形例を
示した。いずれの図も上側に斜視図、下側に横断面図を
示す。(a)では主電極3を円板状にし、その周囲にド
ーナッツ状に副電極4を配置している。このような構成
でも放電用セル1の内部で放電を発光させ、紫外線を発
生させることができる。また(b)に示すように、放電
用セル1の周面に副電極4を配置し、できるだけ主電極
3を広くすることもできる。さらに(c)の例では、主
電極3を多孔性導電体により構成した。多孔性導電体に
したのは、図の下方に紫外線を照射できるように主電極
3を実質的に透明にするためである。従って、主電極3
を例えば格子状の電極にしたり、透明電極にすることも
できる。
【0018】なお、いずれの図にも図示していないが、
上面に反射用の鏡のようなものを配置すると、発生した
紫外線が効果的に対象物の方向に照射される。(a)や
(b)あるいは図1に示したような構成のものは、主電
極3自体が反射板と同様の機能を持つため、このままで
下側に効率よく紫外線が照射される。即ち、平面全体に
わたって均一に発光し効率のよい紫外線光源とすること
ができる。
【0019】図3は、本発明の放電発光装置の具体的な
構成例および動作原理を説明するための図で、(a)は
装置の縦断面図、(b)はその使用状態の斜視図であ
る。この図の例は図2の(a)に示した装置の副電極4
をさらに細い幅の線状にし、主電極3をできるだけ広い
面積にしたものの例を示す。図3(a)に示すように、
主電極3と副電極4の間に図1を用いて説明したような
電源5を接続すると、主電極3と副電極4の間に高周波
電界が形成される。その電気力線は、ほぼ図の破線のよ
うに分布し、ちょうど主電極3と対向する放電用セル1
の内面1Aの部分で最も電位傾度が高くなると考えられ
る。従って、この内面1Aの部分で広く絶縁破壊が生
じ、多数の箇所で放電が発生する。これが平面的な光源
を形成する原因と考えられる。
【0020】この放電は主電極3と対向する放電用セル
1の内面1A全面に渡って均一に発生する。従って、図
中に示した特性曲線Cに示すように、紫外線の発光強度
Pは、主電極3と平行な発光面1Aの部分で、ほぼ全面
的に均一なレベルになる。こうして、主電極が円板状で
あれば、広い円板状の面状発光体が実現する。従来一般
の紫外線ランプは、電極と電極の間に挟まれたの空間で
発生する放電による光を、反射板や導光板を用いて対象
物に導くようにしている。しかしながら、この本発明で
は、主電極3を放電用セル1の側壁の外側に配置し、放
電用セル1内側の主電極3とちょうど向かい合う面1A
で、平面的に均一に放電を発生させて、平面光源を得て
いる。したがって、この紫外線を対象物6に照射すると
対象物6は全面的に均一に紫外線を照射されて処理され
る。
【0021】具体的には放電用セル1の放電空間2の厚
さは、例えば、数ミリメートルに選定し、ここにアルゴ
ンガスなどの希ガスを封入する。また、効率よく紫外線
を照射させるために、放電用セル1の発光面1Aと対象
物6の表面との間の距離Lを5〜10ミリメートル程度
にする。もちろん、放電空間2を満たすガスの種類や放
電電圧、紫外線を照射する対象物の種類によって、放電
用セル1と対象物6との間の距離Lは自由に選定して構
わない。ともかく、一般によく知られている棒状の蛍光
灯のような紫外線ランプを用いると、どうしてもランプ
の発光部と対象物との間の距離を一定に保つのは不可能
で、対象物の各部に均一な強度で紫外線を照射するのは
容易ではない。
【0022】これに対して本発明の装置は、発光面1A
と対象物との間の距離を全面的に一定に設定することが
可能である。従って、均一な強度の紫外線を広い面積に
わたって照射できる。図3(b)に示すように、たとえ
ば対象物6が円板状であれば、円板状の放電用セル1を
製造し、これに円板状の主電極3を貼り付けて紫外線を
照射する。対象物6との間の距離は、充分に近づけるこ
とができる。こうして対象物6のどの面にもほぼ均一な
強度の紫外線を照射できる。対象物としては、例えば、
液晶パネルやPDP用ガラス基板のほか、シリコンウェ
ハー等、様々な形状のものに適用が可能である。
【0023】この光源の性質上、照射強度の均一化を図
るには、ちょうど対象物の形状と相似形状の発光面を形
成することが好ましい。これには、例えば、対象物の形
状と相似形状の放電用セル1を用いるとよい。または、
放電用セル1の形状は長方形であっても、主電極3を対
象物の形状に合わせて例えば、円形や多角形にする。す
なわち、対象物と相似形状の部分で放電をさせて発光さ
せることができる。もちろん、対象物と光源との間に対
象物の形状に合わせてくりぬいた窓を配置して対象物の
形状に合わせた光源を形成する方法と組み合わせてもよ
い。
【0024】実際に放電をして光を発生するのは主電極
3と対向する部分であるから、主電極3の形状を調整す
れば、対象物と同形状の光源ができる。従来は棒状の光
源を多数配置し、擬似的な平面光源を形成していたが、
本発明では、対象物の形状に合わせた理想的な平面光源
を形成できる点が、大きな特徴といえる。しかも、光源
を対象物にほぼ接触するくらい接近させても照射強度の
均一性が保持できるのできわめて効率のよい光源にな
る。
【0025】図4は、本発明の装置のさらに別の具体例
を示し(a)と(b)はそれぞれ別々の電極構成の装置
の斜視図と断面図である。(a)の例では、ちょうど放
電用セル1の背面を覆うような副電極4を設ける。放電
用セル1の上面にはこれまでの例と同様の円板状の主電
極3を配置した。この円板状の主電極3と副電極4との
間には、短絡を防止するためのテフロンブロック7を挟
み込んでおく。そして主電極3と副電極4との間にこれ
までと同様の構成の電源5を接続する。こうすれば主電
極3と副電極4との間に高周波電界が形成される。この
高周波電界は、主電極と副電極4の間の隙間だけでなく
周辺にまで広がって形成され、放電用セル1を貫通す
る。その結果放電用セル1の内部に放電が発生する。
【0026】電極をこうした形状にすると、副電極4を
反射板にし、放電用セル1の周辺に散乱しようとする紫
外線を効率よく下の方向に反射することができる。な
お、たとえば図の(b)に示すように主電極3のみを放
電用セル1に貼り付けた構造も可能である。この場合、
電源5のもう一方の端子は接地しておく。これでも主電
極3の放電用セル1の側に高周波電界が形成され、放電
が生じる。上記いずれの構成にするかは、装置を使用す
る環境条件などに応じて自由に選定すればよい。副電極
と比較して充分に広い面積の主電極を設ける。図1のよ
うに、光が副電極を貫いて下側に照射される場合には、
副電極は網状のものになり、主電極と比べて実効的に小
面積の電極になる。一方の電極(主電極)を充分に広い
面積にして、主電極と対向する放電用セルの内面全面を
発光面にし、面状の平坦なムラのない光源を実現するた
めの構造である。例えば、特開2000−068088
号公報に記載されたように、一対の電極を放電用セルの
一面に横に並べてそれぞれ同等の面積にした場合には、
各電極の部分では平坦な光源を実現できるが、実験によ
れば、丁度一対の電極の境目の部分で発光強度が低下
し、全体としては不均一な光源となる。すなわち、単一
の光源でなく、複数の光源を隙間を空けて並べたものに
なる。平坦な単一の光源を実現するには、専ら、一方の
電極による発光面により光源を形成することが好まし
い。換言すれば、平坦な単一の光源を形成する発光面に
は、主電極の存在しない部分を作らないことが好まし
い。さらに、その発光面と対象物の間には、光を遮るも
のを配置しないか、あるいは無視できる程度の実効面積
にすることが好ましい。
【0027】なお、上記のような安定で広範囲の放電を
発生させるには、電源5は、少なくとも10KHz以上
好ましくは1MHz程度以上の周波数の高周波を発生さ
せるか、あるいは、同程度の高周波成分を含む矩形波を
生成して出力する交流電源であるとよい。その出力電圧
は放電用セルのサイズ等により自由に選定してよいが、
直径30cm、厚さ5mm、肉厚1ミリメートルの石英
ガラス製放電用セルの場合には、主電極と副電極との間
に1Kv程度の電圧を加えることで、上記のような光源
を実現できた。
【0028】図4(a)の例では、主電極3を金属の網
あるいは、放電用セル1の上面に印刷した格子状の導電
性金属メッキ層などにより構成するとよい。平坦な板状
の電極よりも格子状の電極の方が放電が安定で平面全体
に均一な放電が発生する傾向がある。また、図3に示す
ように、放電用セル1に矢印Ginと矢印Goutに示
すように、ガスの導入口とガスの排出口を設けてもよ
い。こうすれれば、放電用セル1の内部に常に新しいガ
スを供給することができ、放電を安定させることが可能
になる。供給するガスは単一の種類のものでも混合ガス
でも良い。また、ガスの圧力を所定の範囲にコントロー
ルすることによって、より安定で強力な放電を発生させ
ることが可能になる。例えば、アルゴンガスの場合、数
百から千数百パスカルの圧力で、最適条件で放電をおこ
すことができる。いずれの場合においても、本発明によ
れば、構造上極めて単純で長期間安定な光源を提供する
ことができる。
【0029】図5には、本発明の装置の応用例を示す。
(a)は対象物に対する装置の配置例を示し、(b)は
装置の断面形状の変形例を示す。(a)に示すように、
図3(a)に示した装置を上下に対向配置し、その間に
対象物6を配置すれば、対象物6の両面を同時に処理す
ることができる。この対象物6は、図の実線に示すよう
なブロック状のものでもよいし、破線に示すようなテー
プ状のものでもよい。テープ状のものの場合、リール8
に巻き取ったものを順番に送り出す方法で処理すること
ができる。
【0030】上記のように本発明の装置は、可能な限り
対象物に接近させて、平面状の光源による均一な紫外線
照射が可能である。ところが、たとえば、液晶表示板の
ケースの場合には、処理をしようとする面に複雑な凹凸
があって、平たんな光源を用いて処理をすると、ケース
の隅の部分に充分な紫外線が達しないことがある。図の
(b)は、凹凸のある対象物10に均一な紫外線を照射
するためのランプの例を示す。
【0031】この図に示すように、放電用セル1の断面
形状を対象物10の凹凸面に対応するように凹凸に成形
する。本発明では、このように非常に複雑な形状の面光
源を容易に実現できる。実際に放電をする面は、ちょう
ど主電極3と対向する放電用セル1の内面であるから、
主電極3も対象物10の凹凸面に合わせて断面が凹凸に
成形されている。これによって、光源と対象物10との
間の距離が、どの部分をとってもほぼ等しい状態にな
る。こうして、従来ではとうてい実現しなかった非常に
複雑な形状の立体的な平面光源が容易に実現できる。こ
れにより、対象物の形状を問わず、その片面あるいは両
面から、連続的あるいは間欠的に、均一な紫外線照射処
理ができる。
【0032】図6は、本発明の装置の変形例で、(a)
は電極位置の変形例、(b)と(c)は反射膜の位置の
例、(d)は放電用セル構造の変形例である。図4で
は、副電極4を主電極3の上に配置し、副電極4が主電
極3と放電用セル1を覆うようにした。図6の(a)の
例では、副電極4も主電極3も放電用セル1を覆うよう
にした。実験によれば、このような構成でも、放電用セ
ル1で面状の発光が生じる。(b)は放電用セル1の上
部を覆うように反射膜12を形成した。この反射膜12
は、例えば、フッ化マグネシウム等による薄い膜で、発
生した光を効率よく矢印方向に反射する。なおこの膜は
電極や放電用セルの保護膜にもなる。(c)に示すよう
に、放電用セル1の内面にこの反射膜12を形成するこ
ともできる。また、放電用セルが液晶表示板のバックラ
イトになるような場合には、セルの内部の放電用空間が
非常に狭くなる一方で、セルの壁面の面積が広くなる。
そこで、セルの強度を保つために、スペーサ13を挟み
込むようにしている。こうした極薄構造も実現可能であ
る。
【0033】なお、上記の例ではアルゴンガスを用いた
具体例を説明したが、キセノンガスやクリプトンガスな
どの放電に適する他のガスを自由に使用することができ
る。また、放電用セルの内部に供給するガスの圧力も自
由に選定してよい。例えば、エキシマ式紫外線ランプも
実現することができる。また、放電用セルは対象物の形
状に合わせて自由に立体的に複雑な形状に加工してよ
い。
【0034】さらに、平坦な大面積の高輝度光源を実現
できることから、例えば、液晶ディスプレイのバックラ
イトにすることもできる。従来の液晶バックライトは、
棒状の光源から導光板で液晶背面に光を導くため、光源
に近い部分は明るく、遠い部分は暗くなる欠点があった
が、本発明によれば、全面的にほぼ均一な明るさの液晶
画面を実現出来る。放電用セルの材料は石英に限らず、
各種の多成分系ガラスを使用することができる。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の放電発光
装置によれば、極めて簡単な構造で広い面積の平たんな
紫外線発生光源が容易に実現できる。また、ガスを封じ
込めた密閉式のものも出来るし、ガスを流したり交換し
たりすることが可能な構成も実現できる。従って、長期
間の使用後に、電極の交換やガスの交換が安価に容易に
できるという効果がある。また、こうしたことから、放
電用セルは破損しない限り繰り返し再利用することがで
き、廃棄物を減少させるリサイクル効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の放電発光装置の具体例を示し、(a)
はその斜視図、(b)はその断面図である。
【図2】本発明の装置の具体的な変形例で、いずれの図
も上側に斜視図、下側に横断面図を示す。
【図3】本発明の放電発光装置の具体的な構成例および
動作原理を説明するための図で、(a)は装置の縦断面
図、(b)はその使用状態の斜視図である。
【図4】本発明の装置のさらに別の具体例を示し(a)
と(b)はそれぞれ別々の電極構成の装置の斜視図と断
面図である。
【図5】 本発明の装置の応用例で、(a)は対象物
に対する装置の配置例を示し、(b)は装置の断面形状
の変形例である。
【図6】本発明の装置の変形例で、(a)は電極位置の
変形例、(b)と(c)は反射膜の位置の例、(d)は
放電用セル構造の変形例である。
【符号の説明】
1 放電用セル 1A 発光面 2 放電空間 3 主電極 4 副電極 5 電源

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平坦でほぼ均一な厚みを持つ放電空間を
    備えた放電用セルと、 この放電用セルの内部に収容される放電用ガスと、 前記放電用セルの外側に配置されて、この放電用セルの
    発光面にほぼ平行に配置され、この放電用セルの発光面
    を形成する側壁のほぼ全面を覆うように形成された主電
    極と、 前記主電極と所定の絶縁距離をおいて配置された副電極
    との間に高周波電界を供給する電源を備えたことを特徴
    とする放電発光装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の放電発光装置におい
    て、 副電極は、前記放電用セルの発光面に対向する側壁の外
    側面に配置された多孔性導電体からなることを特徴とす
    る放電発光装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の放電発光装置におい
    て、 副電極は、前記放電用セルの発光面に対向する側壁の外
    側面に配置された格子状導電体からなることを特徴とす
    る放電発光装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の放電発光装置におい
    て、 副電極は、放電用セルの発光面を形成する側壁上の、前
    記主電極の周囲を包囲する場所に配置されていることを
    特徴とする放電発光装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の放電発光装置におい
    て、 放電用セルは、放射光を照射する対象物と相似形状に形
    成されたことを特徴とする放電発光装置。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の放電発光装置におい
    て、 主電極は、放射光を照射する対象物と相似形状に形成さ
    れたことを特徴とする放電発光装置。
  7. 【請求項7】 請求項1に記載の放電発光装置におい
    て、 放電用セルの発光面が放射光を照射する対象物の凹凸面
    に対応するような湾曲面を備えることを特徴とする放電
    発光装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009509295A (ja) * 2005-09-15 2009-03-05 コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ 誘電体バリア放電(dbd)ランプ用の適応ドライバ
JP2009510709A (ja) * 2005-10-04 2009-03-12 トパンガ テクノロジーズ,インク 外部共振器/キャビティ無電極プラズマランプおよび無線周波数エネルギーで励起する方法
JP2011009238A (ja) * 2010-09-22 2011-01-13 Gs Yuasa Corp 無声放電ランプおよび照射装置

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