JPH09259834A - 真空紫外光源 - Google Patents

真空紫外光源

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JPH09259834A
JPH09259834A JP6958596A JP6958596A JPH09259834A JP H09259834 A JPH09259834 A JP H09259834A JP 6958596 A JP6958596 A JP 6958596A JP 6958596 A JP6958596 A JP 6958596A JP H09259834 A JPH09259834 A JP H09259834A
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JP
Japan
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electrode
vacuum ultraviolet
ultraviolet light
dielectric
light source
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Application number
JP6958596A
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English (en)
Inventor
Setsuo Suzuki
節雄 鈴木
Ikuo Watanabe
郁男 渡辺
Etsuo Noda
悦夫 野田
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】従来は、真空紫外光の取り出し効率が低く、出
力も低出力であった。 【解決手段】平板状の誘電体1と、対向する平板状の窓
2とが、側板3によって固定される。側板3と誘電体1
あるいは窓2とはシール材4によって接着される。誘電
体1と窓2と側板3とによって囲まれる空間は放電空間
5である。放電空間5にはキセノンガスが封入される。
誘電体1の窓2に対向する面とは反対側の面には、高電
圧電極6が設けられ、窓2の誘電体1に対向する面とは
反対側の面に、メッシュ状の電極7が設けられる。高電
圧電極6とメッシュ状の電極7とは交流電源8に接続さ
れ、メッシュ状の電極7にアースされる。高電圧電極6
と誘電体1とが接触する面には、放電により発生する真
空紫外光を反射する反射面9が鏡面状処理により設けら
れる。この様な構成により反射面9で真空紫外光を反射
させて放電空間5外に放射することにより高効率で取り
出すことができ、高出力となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、真空紫外光源に係
り、特に大面積のパネル型の真空紫外光源に関する。
【0002】
【従来の技術】200[nm]以下の波長の真空紫外光
は、酸素の吸収により大気中を通過することができない
光である。従って、地上には達することができない波長
の光である。また、高出力の真空紫外光を発生させるた
めに大面積の光源を使用した装置への期待が高く、例え
ば液晶や半導体等の洗浄、シランガスの光解離によるア
モルファスシリコン薄膜の形成、また環境保全の技術と
して、水の殺菌や脱色等の処理、フロンガスや排煙等の
分解処理装置等への応用が考えられている。
【0003】真空紫外光を発する真空紫外光源では、電
極の間に誘電体が介在した、電極間に数10[kV]の
高電圧(交流)を印加し、誘電体障壁放電(無声放電と
も呼ぶ)を起こすことにより、その放電によって真空紫
外光を発生させている。
【0004】以下、従来の真空紫外光源の構成につい
て、図面を参照しながら説明する。図12は、従来の真
空紫外光源の断面図である。例えばサファイアからなる
平板状の誘電体101と、誘電体101と対向し石英か
らなる平板状の窓102とは、石英からなる側板103
に接着される。側板103と誘電体101あるいは窓1
02とはシール材104によって接着される。誘電体1
01と窓102と側板103とによって囲まれる空間は
放電空間105である。
【0005】誘電体101表面には、高電圧電極106
が設けられ、窓102表面には、ステンレスからなるメ
ッシュ状の電極107が設けられる。高電圧電極106
とメッシュ状の電極107とは導線によって交流電源1
08に接続され、メッシュ状の電極107はアースされ
ている。誘電体101の材料には石英やフッ化マグナシ
ュウム等も使用されている。
【0006】この様な構成をする真空紫外光源の動作に
ついて説明する。放電空間105内を真空ポンプ等で真
空排気し、真空排気後に所望のガスを充満する。
【0007】交流電源108から高電圧電極106とメ
ッシュ状の電極107とに電圧を印加することにより、
放電空間105内で誘電体障壁放電が発生する。この放
電によって所定の波長を持った真空紫外光が発生する。
例えば発生させたい真空紫外光の波長が147[nm]
であれば、放電空間105内に封入されるガスは、キセ
ノンまたはキセノンとヘリウムとの混合ガスを使用す
る。また、発生させたい真空紫外光が希ガスエキシマま
たはガスハライドエキシマであれば、ヘリウムまたはネ
オンまたはアルゴンまたはクリプトンまたはキセノンま
たはこれら希ガスの内少なくとも2種類以上が混合され
たガスまたはフッ素またはアルゴンとフッ素またはクリ
プトンとフッ素を使用する。
【0008】この放電は誘電体を用いることから誘電体
障壁放電と呼ばれており、数10[ns]の非常に短い
持続時間での放電である。またこの放電による放電発生
部の直径は、数ミリ以下であり、その放電の形状は円柱
状である。この円柱状の放電は放電柱と呼ばれ、放電空
間105内の至る所で発生する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の様
な構成では、工業的な利用価値が高くないという欠点が
あった。つまり、より高い工業的な利用価値を高めるた
めには、より高出力で高効率でなければならない。
【0010】しかし、従来の平板形をした真空紫外光源
では、所望の波長の真空紫外光を取り出すための取り出
し口は一方向だけであった。つまり真空紫外光が放射さ
れる方向は窓が設けられている方向のみであった。する
と放電空間内ではあらゆる方向に真空紫外光が放射され
ていても、窓側に放射する真空紫外光しか取り出すこと
ができないため、真空紫外光の全取り出し量は必然的に
少なくなる。
【0011】従って、上記記載の従来の構成では、真空
紫外光源から取り出すことのできる真空紫外光の出力が
低く、また取り出し効率が低いことが問題であった。ま
た、放電に伴う印加電圧は、真空紫外光源の制御および
安全上できるだけ低い方が良い。しかし、真空紫外光の
出力を増加させるためには、放電空間の距離、つまり誘
電体と窓との距離をできるだけ小さくし、誘電体と窓と
の間にかかる電圧を大きくする必要があった。
【0012】また、同じ電圧を印加して、真空紫外光の
出力を増加させるためには、誘電体および窓の厚みを薄
くする必要がある。また、印加電圧も10[kV]以上
となり装置全体の制御等の取扱いも不便となる。
【0013】また、窓が厚くなると、窓の透過率が低下
し、真空紫外光の出力が低下する。また、放電空間に加
わる電圧が低下する。電圧が低下すれば、放電電力が減
少し、それに伴って放電によって発生する真空紫外光の
出力も低下する。
【0014】また、真空紫外光の出力を大きくするため
に窓の面積を大きくするとコストが上昇する。また、真
空紫外光源本体の大きさが大きくなると、重量も増加
し、装置が大形化し取扱いにも支障をきたす。
【0015】そこで、本発明は上記従来の問題点に鑑み
てなされたもので、真空紫外光の出力を高くするため
に、印加電圧を高くしたり、誘電体および窓の厚みを厚
くすることなく、また装置を大形化することなく、真空
紫外光を効率良く生成し、高効率、高出力の真空紫外光
源の提供を目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の真空紫外光源は、一対の電極と、前記電
極の一方に設けられた誘電体と、前記誘電体に対向する
他方の電極に設けられた真空紫外光を透過する光透過部
と、前記誘電体の前記光透過部に対向する面、あるいは
前記光透過部に対向する面に対して反対側の面の内少な
くともどちらか一方に設けられ、真空雰囲気中の前記電
極間に導入されたガスの放電によって発生する真空紫外
光を反射する反射部とから構成される。
【0017】次に、本発明の真空紫外光源は、第1の電
極と、前記第1の電極に設けられた誘電体と、前記第1
の電極に対向して配置された真空紫外光を透過する第2
の電極と、前記誘電体を介して前記第1の電極と対向し
て前記第2の電極に設けられた真空紫外光を透過する光
透過部と、前記誘電体と前記光透過部とを繋ぐ側板と、
前記第1の電極と前記第2の電極との間に所望の電圧を
印加する電源と、前記誘電体の前記光透過部に対向する
面、あるいは前記光透過部に対向する面に対して反対側
の面の内少なくともどちらか一方に設けられた真空雰囲
気中の前記第1の電極と前記第2の電極との間に導入さ
れたガスの放電によって発生する真空紫外光を反射する
反射部とから構成される。
【0018】次に、本発明の真空紫外光源は、第1の電
極と、前記第1の電極に対向して配置される第2の電極
と、前記第2の電極の前記第1の電極に対向する面に設
けられた真空紫外光を透過する光透過部と、前記第1の
電極の前記第2の電極に対向する面に設けられた真空雰
囲気中の前記第1の電極と前記第2の電極との間に導入
されたガスの放電によって発生する真空紫外光を反射す
る反射部とから構成される。 次に、本発明の真空紫外
光光源は、第1の電極と、前記第1の電極と対向して配
置される第2の電極と、前記第1の電極の前記第2の電
極に対向する面に設けられる誘電体と、前記誘電体の前
記第2の電極に対向する面に設けられた真空雰囲気中の
電気第1の電極と前記第2の電極との間に導入されたガ
スの放電によって発生する真空紫外光を反射する反射部
と、前記第2の電極に対して前記反射部とは反対側に設
けられ、真空紫外光が透過する光透過部とから構成され
る。
【0019】次に、本発明の真空紫外光源は、前記真空
紫外光源を、互いに密接させて複数個配置してなる構成
である。また、所望の真空紫外光の波長が147[n
m]であれば、放電空間内に封入するガスには、キセノ
ンあるいはキセノンとヘリウムとの混合ガスを使用す
る。また、所望の真空紫外光が希ガスエキシマあるいは
ガスハライドエキシマであれば、ヘリウムあるいはネオ
ンあるいはアルゴンあるいはクリプトンあるいはキセノ
ンあるいはそれら希ガスの内少なくとも2種類が混合さ
れたガスあるいはフッ素あるいはアルゴンとフッ素ある
いはクリプトンとフッ素を使用する。
【0020】また、反射面(あるいは第1反射面あるい
は第2反射面)は、銅や銀やモリブデンやベリリウムや
タリウムやシリコンや錫や硫化亜鉛や錫化マグネシウム
やバリウムを使用することもできる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照しながら説明する。図1は、真空紫外光源の第1実施
例の断面図である。例えば石英(または合成石英)から
なる平板状の誘電体1と、誘電体1と対向するように、
誘電体1と同じ材料からなる平板状の窓2(光透過部)
とが、誘電体1と同じ材料からなる側板3に接着され
る。側板3と誘電体1あるいは窓2とはシール材4によ
って接着される。誘電体1と窓2と側板3とによって囲
まれる空間は放電空間5である。放電空間5には750
〜990[Torr]のキセノンガス(反応ガス)が充
満されている。誘電体1の窓2に対向する面に対して反
対側の表面には、アルミニウムからなる高電圧電極6
(電極、第1の電極)が設けられる。また、高電圧電極
6の誘電体1に接触する面の面積は、誘電体1が高電圧
電極6に対向する面全体の面積よりも小さくする。ま
た、窓2の誘電体1に対向する面とは反対側の表面に
は、ステンレスからなるメッシュ状の電極7(電極、第
2の電極)が設けられる。高電圧電極6とメッシュ状の
電極7とが一対の電極となる。高電圧電極6とメッシュ
状の電極7とは導線によって交流電源8(電源)に接続
され、導線の一部はアースされている。高電圧電極6と
誘電体1との接触面には、放電によって発生する真空紫
外光を反射する反射面9(反射部)が鏡面状の処理によ
って形成される。反射面9は、モリブデンあるいはアル
ミニウムからなる。また、誘電体1の材料には、サファ
イアやフッ化マグナッシュウム等が使用されても良い。
【0022】この様に真空紫外光源10は、誘電体1と
窓2と側板3とシール材4と高電圧電極6とメッシュ状
の電極7と交流電源8と反射面9とから構成される。こ
の様な構成をする真空紫外光源の動作について説明す
る。
【0023】予め放電空間5内を真空ポンプ等で真空状
態にし、その後所望のガス(例えばキセノン)を導入す
る。交流電源8によって高電圧電極6とメッシュ状の電
極7とに電圧を印加する。高電圧電極6からは誘電体1
を介して、またメッシュ状の電極7からは窓2を介し
て、放電空間5に高電圧(パルス電圧でも良い)がかか
り、放電空間5内で誘電体障壁放電が発生する。この放
電は、数10[ns]以下のパルス幅を持ったパルス放
電である。また細かい放電柱が放電空間5内に均一に発
生する。予め放電空間5内に充満されるキセノンが放電
によって励起状のキセノン原子が生成され、その結果キ
セノン原子との三体衝突によりキセノンエキシマ(キセ
ノンの分子)を形成し、キセノンエキシマは172[n
m]にピークを持った波長の真空紫外光を放射する。放
射された真空紫外光は窓2を透過して直接真空紫外光源
10外部に放射される。また窓2以外の方向に放射され
た真空紫外光は、誘電体1のメッシュ状の電極7に対向
する面に対して反対側の表面の鏡面状処理を施された反
射面9で大部分が反射されて、窓2から真空紫外光源1
0外部に放射される。この真空紫外光源10外部に放射
される真空紫外光は例えば液晶等の洗浄に使用される。
【0024】以上述べた様な真空紫外光源では、高電圧
電極6とメッシュ状の電極7との間に高電圧を印加する
ことなく、また誘電体1や窓2の厚みを厚くすることな
く、反射面9によって真空紫外光を反射させることによ
り真空紫外光の取り出し効率を向上できる。また、真空
紫外光の取り出し効率が高くなることにより、真空紫外
光の出力も向上できる。また、高電圧を印加しないため
電圧制御等の取扱いも簡便であり、また安全である。さ
らに、真空紫外光源を大形化せずに高出力が得られる。
【0025】次に、真空紫外光の第2実施例について図
2を参照しながら説明する。なお、以下の各実施例にお
いて、第1実施例と同一構成要素は同一符号を付し、重
複する説明は省略する。
【0026】第2実施例の特徴は、反射面9が誘電体1
のメッシュ状の電極7に対向する面に対して反対側の表
面全体に設けられることであり、放電空間5内で発生す
る真空紫外光を真空紫外光源10外部に効率よく取り出
すことである。
【0027】図2は、真空紫外光源の第2実施例の断面
図である。反射面9は、誘電体1のメッシュ状の電極7
に対向する面に対して反対側の表面に設けられる。
【0028】この様に構成される真空紫外光源10で
は、高電圧電極6とメッシュ状の電極7とに交流電源8
から電圧を印加し、放電空間5内で誘電体障壁放電を発
生させる。放電によって発生する真空紫外光の一部は、
窓2を透過して直接、真空紫外光源10外部に放射され
る。また真空紫外光の一部は、反射面9に反射されて窓
2を透過して真空紫外光源10外部に放射される。この
真空紫外光源10外部に放射される真空紫外光は例えば
液晶等の洗浄に使用される。
【0029】第2実施例の真空紫外光源では、高電圧電
極6とメッシュ状の電極7との間に高電圧を印加するこ
となく、また誘電体1や窓2の厚みを厚くすることな
く、反射面9によって真空紫外光を反射させることによ
り真空紫外光の取り出し効率を向上できる。また、真空
紫外光の取り出し効率が高くなることにより、真空紫外
光の出力も向上できる。また、高電圧を印加しないため
電圧制御等の取扱いも簡便であり、また安全である。さ
らに、真空紫外光源を大形化せずに高出力が得られる。
【0030】また、反射面9が、誘電体1と高電圧電極
6に接触する面の全体(接触部分だけでなく)に設けら
れるため、反射面9の面積が広がる。反射面9の面積が
増加すれば、それに比例して反射面9で反射される真空
紫外光の量も増加する。つまり、放電空間5内で発生し
た真空紫外光の内、高電圧電極6側に放射され、今まで
出力として外部に取り出されていなかった真空紫外光の
ほとんどを反射させることができる。そのため真空紫外
光を高効率で取り出すことができ、高出力となる。
【0031】次に、真空紫外光源の第3実施例について
図3を参照しながら説明する。第3実施例の特徴は、反
射面9が誘電体1のメッシュ状の電極7に対向する面に
設けられることであり、放電空間5内で発生する真空紫
外光を真空紫外光源10外部に効率よく取り出すことで
ある。
【0032】図3は、真空紫外光源の第3実施例の断面
図である。反射面9が、誘電体1のメッシュ状の電極7
に対向する面に設けられる。この様に構成される真空紫
外光源では、高電圧電極6とメッシュ状の電極7とに交
流電源8から電圧を印加させ、放電空間5内で誘電体障
壁放電を発生させる。放電によって発生する真空紫外光
の一部は、窓2を透過して直接、真空紫外光源10外部
に放射される。また真空紫外光の一部は、反射面9に反
射されて窓2を透過して真空紫外光源10外部に放射さ
れる。この真空紫外光源10外部に放射される真空紫外
光は例えば液晶等の洗浄に使用される。
【0033】第3実施例で述べた様な真空紫外光源で
は、高電圧電極6とメッシュ状の電極7との間に高電圧
を印加することなく、また誘電体1や窓2の厚みを厚く
することのなく、反射面9によって真空紫外光を反射さ
せることにより真空紫外光の取り出し効率を向上でき
る。また、真空紫外光の取り出し効率が高くなることに
より、真空紫外光の出力も向上できる。また、高電圧を
印加しないため電圧制御等の取扱いも簡便であり、また
安全である。さらに、真空紫外光源を大形化せずに高出
力が得られる。
【0034】さらに、反射面9が誘電体1のメッシュ状
の電極7に対向する面に設けられるため、誘電体1を透
過する際の真空紫外光の出力の減衰がなく、放電空間5
内で発生した真空紫外光のほとんどを減衰なく真空紫外
光源10外部に放射することができる。また真空紫外光
を高効率で真空紫外光源10外部に取り出すことができ
るため、真空紫外光源10の高出力も可能となる。
【0035】次に、真空紫外光の第4実施例について図
4を参照しながら説明する。第4実施例の特徴は、反射
面9が、高電圧電極6の窓2に対向する面に設けられ、
窓2が石英からなる光を透過可能な誘電体からなってい
ることであり、放電空間5内で発生する真空紫外光を真
空紫外光源10外部に効率よく取り出すことである。
【0036】図4は、真空紫外光源の第4実施例の断面
図である。石英等の誘電体からなり、光を透過する窓2
は、シール材4によって、高電圧電極6に固定される。
窓2の高電圧電極6と対向する面に対して反対側の表面
にはメッシュ状の電極7が設けられる。窓2に対向する
高電圧電極6の表面には反射面9が設けられる。高電圧
電極6とメッシュ状の電極7とは、導線によって交流電
源8に接続される。導線の一部は、アースされる。高電
圧電極6とメッシュ状の電極7とで囲まれた空間は、放
電空間5である。
【0037】この様に真空紫外光源10は、窓2とシー
ル材4と高電圧電極6とメッシュ状の電極7と交流電源
8と反射面9とで構成される。この様な構成をする真空
紫外光源10は、高電圧電極6とメッシュ状の電極7と
に交流電源8から電圧を印加し、放電空間5内で誘電体
障壁放電を発生させる。放電によって発生する真空紫外
光の一部は、窓2を透過して直接、真空紫外光源10外
部に放射される。また真空紫外光の一部は、反射面9に
反射されて窓2を透過して真空紫外光源10外部に放射
される。この真空紫外光源10外部に放射される真空紫
外光は例えば液晶等の洗浄に使用される。
【0038】第4実施例に述べた様な真空紫外光源で
は、高電圧電極6とメッシュ状の電極7との間に高電圧
を印加することなく、窓2の厚みを厚くすることなく、
反射面9によって真空紫外光を反射させることにより真
空紫外光の取り出し効率を向上できる。また、真空紫外
光の取り出し効率が高くなることにより、真空紫外光の
出力も向上できる。また、高電圧を印加しないため電圧
制御等の取扱いも簡便であり、また安全である。さら
に、真空紫外光源を大形化せずに高出力が得られる。
さらに、放電空間5内で発生した真空紫外光の内、高電
圧電極6側に放射されるほとんどの真空紫外光を反射面
9によって反射することができる。そのため、真空紫外
光源10外部に放射される真空紫外光の取り出し効率が
高まる。また真空紫外光を高効率で取り出すことができ
るため、真空紫外光源の出力も高出力となる。
【0039】また、窓2が誘電体も兼ねているため、真
空紫外光源10の小形化やコスト減少にも貢献する。次
に、真空紫外光源の第5実施例について図5を参照しな
がら説明する。
【0040】第5実施例の特徴は、真空紫外光を透過す
る誘電体11が、高電圧電極6の窓2に対向する面に設
けられ、誘電体11と高電圧電極6との間にアルミニウ
ムからなる反射面12を設け、窓2が光が透過可能な石
英等の誘電体からなっていることであり、放電空間5内
で発生する真空紫外光を真空紫外光源10外部に効率よ
く取り出すことである。
【0041】図5は、真空紫外光源の第5実施例の断面
図である。石英等の誘電体からなり、光を透過可能な窓
2は、シール材4によって、高電圧電極6と固定され
る。窓2の高電圧電極6と対向する面に対して反対側の
面にはメッシュ状の電極7が設けられる。窓2に対向す
る高電圧電極6の面には石英からなる厚さ約1[mm]
の誘電体11が設けられる。高電圧電極6と第1反射面
に11との間にはアルミニウムからなる反射面12が挟
着される。高電圧電極6とメッシュ状の電極7とは、交
流電源8に接続される。メッシュ状の電極7はアースさ
れる。誘電体11と窓2とで囲まれた空間は、放電空間
5である。なお、誘電体11は、合成石英あるいは溶融
石英でも良く、反射面12は、例えば銅あるいは銀ある
いはモリブデン等の金属膜でも良い。
【0042】この様に真空紫外光源10は、窓2とシー
ル材4と高電圧電極6とメッシュ状の電極7と交流電源
8と誘電体11と反射面12とから構成される。この様
な構成をする真空紫外光源10は、高電圧電極6とメッ
シュ状の電極7とに交流電源8により電圧が印加され、
放電空間5内で誘電体障壁放電を発生させる。放電によ
って発生する真空紫外光の一部は、窓2を透過して直
接、真空紫外光源10外部に放射される。また真空紫外
光の一部つまり、誘電体11を透過した真空紫外光は、
反射面12で反射されて真空紫外光源10外部に放射さ
れる。この真空紫外光源10外部に放射される真空紫外
光は例えば液晶等の洗浄に使用される。
【0043】第5実施例に述べた様な真空紫外光源で
は、放電空間5内で発生した真空紫外光の内、高電圧電
極6側に放射する真空紫外光を反射面12でほとんど反
射している。そのため、真空紫外光源10外部に放射す
る真空紫外光の取り出し効率が高まる。また、誘電体1
1の表面は抵抗が高いために放電柱が細かくなり、真空
紫外光を高効率で取り出すことができるため、真空紫外
光源の出力も高出力となる。また窓2が誘電体も兼ねて
いるため、真空紫外光源10の小形化やコスト減少にも
貢献する。
【0044】次に、真空紫外光源の第6実施例について
図6を参照しながら説明する。第6実施例の特徴は、石
英からなる誘電体11が、高電圧電極6の窓2に対向す
る面に設けられ、誘電体11と高電圧電極6との間にア
ルミニウムからなる反射面12を設け、窓2と誘電体1
1との間にメッシュ状の電極7を設けたことであり、放
電空間5内で発生する真空紫外光を真空紫外光源10外
部に効率よく取り出すことができ、窓2の寿命が長いこ
とである。
【0045】図6は、真空紫外光源の第6実施例の断面
図である。石英等からなる光を透過可能な窓2と、窓2
と対向して配置される誘電体1とは、シール材4によっ
て側板3に固定されている。窓2と誘電体1との間には
メッシュ状の電極7を設ける。窓2に対向する誘電体1
は厚さ約1[mm]の石英である。誘電体1の窓2と対
向する面には石英からなる誘電体11が設けられる。誘
電体1と誘電体11との間にはアルミニウムからなる反
射面12が挟着されている。誘電体1のメッシュ状の電
極7に対向する面に対して反対側の表面には高電圧電極
6が設けられている。高電圧電極6とメッシュ状の電極
7とは、交流電源8に接続される。メッシュ状の電極7
はアースされる。誘電体11とメッシュ状の電極7とで
囲まれた空間は、放電空間5である。なお、誘電体11
は、合成石英あるいは溶融石英でも良く、反射面12
は、例えば銅あるいは銀あるいはモリブデン等の金属膜
でも良い。
【0046】この様に真空紫外光源10は、誘電体1と
窓2と側板3とシール材4と高電圧電極6とメッシュ状
の電極7と交流電源8と誘電体11と反射面12とから
構成される。
【0047】この様な構成をする真空紫外光源10で
は、高電圧電極6とメッシュ状の電極7とに交流電源8
から所定の電圧を印加し、放電空間5内で誘電体障壁放
電を発生させる。放電によって発生する真空紫外光の一
部は、窓2を透過して直接、真空紫外光源10外部に放
射される。また真空紫外光の一部は、誘電体11に反射
されて窓2を透過して真空紫外光源10外部に放射され
る。また誘電体11を透過した真空紫外光は、反射面1
2で反射されて真空紫外光源10外部に放射される。こ
の真空紫外光源10外部に放射される真空紫外光は例え
ば液晶等の洗浄に使用される。
【0048】第6実施例に述べた様な真空紫外光源で
は、放電空間5内で発生した真空紫外光の内、高電圧電
極6側に放射する真空紫外光を反射面12でほとんど反
射させることができる。そのため、真空紫外光源10外
部に放射する真空紫外光の取り出し効率が高まる。また
真空紫外光を高効率で取り出すことができるため、真空
紫外光源の出力も高出力となる。また、メッシュ状の電
極7が、窓2と誘電体11との間に設けられるため、放
電空間5内に導入されたガスと直接接触するためガスの
分解効率が向上する。そのため放射される真空紫外光の
真空紫外光源10外部への取り出し効率が向上し、出力
も更に向上する。
【0049】また、窓2には直接高電圧が印加されない
ため、窓2の寿命が延びる。次に、真空紫外光源の第7
実施例について図7を参照しながら説明する。第7実施
例の特徴は、窓2の誘電率が誘電体1の誘電率よりも小
さいことであり、放電空間5内の放電柱の密度を上げ、
放電空間5内で発生する真空紫外光を高効率で発生させ
真空紫外光源10外部に効率よく取り出すことである。
【0050】図7は、真空紫外光源の第7実施例の断面
図である。アルミナセラミックスからなる誘電体1と対
向して、誘電体1よりも小さな誘電率を持った石英等の
誘電体からなる窓2が配置される。この誘電体1と窓2
との間隔は、約3[mm]である。誘電体1と窓2と
は、シール材4によって側板3に固定される。ここで誘
電体1と窓2と側板3とで囲まれた空間は、放電空間5
となる。誘電体1の窓2に対向する面に対して反対側の
表面には、高電圧電極6を設ける。窓2の誘電体1に対
向する面に対して反対側の表面には、メッシュ状の電極
7が固定具13によって窓2に固定される。高電圧電極
6とメッシュ状の電極7とは、交流電源8に接続され
る。メッシュ状の電極7は、アースされる。 この様に
真空紫外光源10は、誘電体1と窓2と側板3とシール
材4と高電圧電極6とメッシュ状の電極7と交流電源8
とから構成される。
【0051】この様な構成をする真空紫外光源10で
は、予め放電空間5内に例えばキセノンガスが約1気圧
(大気圧)で充満される。高電圧電極6とメッシュ状の
電極7とに交流電源8から所定の電圧を印加し、放電区
間5内で誘電体障壁放電を発生させる。この放電によっ
て発生する真空紫外光が窓2を透過して、真空紫外光源
10外部に反射される。この真空紫外光源10外部に放
射される真空紫外光は例えば液晶等の洗浄に使用され
る。
【0052】ここで、誘電体1と窓2との距離をdG
(以下放電ギャップと呼ぶ)とし、放電ギャップdG
かかる電圧をVgとし、Vgと真空紫外光の出力との関
係について説明する。
【0053】真空紫外光の出力を増加させるためには、
放電ギャップdG にかかる電圧Vgを増加させなければ
ならない。しかし、電圧を増加させることなく同じ電圧
を印加して、出力だけを増加させるためには誘電体1と
窓2との厚みを薄くすれば良い。 以下に、誘電体1の
厚さと窓2の厚さと放電ギャップdG との関係を表す式
を記載する。なお、誘電体1の誘電率をεDB、誘電体1
の厚さをdDB、窓2の誘電率をεW、窓2の厚さをd
W 、キセノンガスの誘電率をεG 、印加電圧をVaとす
ると、
【0054】
【数1】 の様に表せる。
【0055】ここで、誘電体1の誘電率εDBは、窓2の
誘電率εW よりも大きい。また、本実施例では、εDB
10、dDB=2[mm],εW =5、dW =2[m
m]、dG =3[mm]、εG =固有値であるので、放
電ギャップdG にかかる電圧Vgは、印加電圧Vaの少
なくとも約83[%]は印加可能である。
【0056】しかし、誘電率1を窓2と同じ材料(εDB
=εW )、例えば互いに合成石英にすると、放電ギャッ
プにかかる電圧は、印加できる電圧(Va)の約78
[%]に低下する。すると印加電圧の低下分だけ、放電
電力の出力が低下し、それに比例して真空紫外光の出力
が低下する。
【0057】第7実施例に述べた様な真空紫外光源で
は、誘電体1と、窓2の誘電率との間で放電が起こるた
め、放電空間5内の放電柱が窓2側で広がらないため、
高密度の放電柱が形成できる。そのため同じ電圧でも高
密度な放電が発生するため、真空紫外光を高効率で生成
することができ、また生成された真空紫外光を取り出
し、高出力の真空紫外光を得ることができる。また、放
電によって生成された真空紫外光を効率良く取り出し高
出力とするために、新しい構成を必要としないため、コ
ストの低減となる。
【0058】次に、真空紫外光源の第8実施例について
図8を参照しながら説明する。第8実施例の特徴は、誘
電体1と窓2との間に支柱14を設け、誘電体1と窓2
とを支持し、機械的な強度を向上させたことである。
【0059】図8は、真空紫外光源の第8実施例の断面
図である。アルミナセラミックスからなる誘電体1と対
向して、誘電体1の誘電率よりも小さな誘電率を持った
石英等の誘電体からなる窓2が配置される。誘電体1と
窓2とは、シール材4を用いて側板3にそれぞれ固定さ
れる。ここで誘電体1と窓2と側板3とで囲まれた空間
は、放電空間5となる。放電空間5内には、誘電体1と
窓2とを支持する支柱14(支持手段)が設けられる。
支柱14は、誘電体1の表面抵抗よりも大きな表面抵抗
を持つ合成石英等の誘電体からなる。誘電体1の窓2に
対向する面に対して反対側の表面には、高電圧電極6が
設けられる。窓2の誘電体1に対向する面に対して反対
側の表面には、メッシュ状の電極7が固定具13によっ
て窓2に固定され取り付けられる。高電圧電極6とメッ
シュ状の電極7とは、交流電源8に接続される。メッシ
ュ状の電極7は、アースされる。 この様に真空紫外光
源10は、誘電体1と窓2と側板3とシール材4と高電
圧電極6とメッシュ状の電極7と交流電源8と固定具1
3と支柱14とから構成される。
【0060】この様な構成をする真空紫外光源10で
は、予め放電空間5内に例えばキセノンガスが約1気圧
で充満されており、高電圧電極6とメッシュ状の電極7
とに交流電源8から所定の電圧を印加することで、放電
空間5内で誘電体障壁放電を発生させる。この放電によ
って発生する真空紫外光が窓2を透過して、真空紫外光
源10外部に放射される。この真空紫外光源10外部に
放射される真空紫外光は例えば液晶等の洗浄に使用され
る。
【0061】第8実施例に述べた様な真空紫外光源で
は、誘電体1の誘電率が、窓2の誘電率よりも大きいた
め、放電空間5内の放電柱が窓2側で広がらないため、
高密度の放電柱が形成できる。そのため同じ電圧でも高
密度な放電が発生するため、真空紫外光を高効率で取り
出し、高出力の真空紫外光を得ることができる。
【0062】また、誘電体1や窓2等の表面積を大きく
して、真空紫外光の出力を上げる際に、誘電体1と窓2
との重量が増加し強度等の安全上の問題が出てくる。そ
のため、真空紫外光源の構造上、強度を向上させるため
に支柱14を設けて安全性を向上させている。支柱14
を設けることによって誘電体1と窓2との大面積化が可
能となり、出力をより高くできる。
【0063】次に、真空紫外光源の第9実施例について
図9を参照しながら説明する。第9実施例の特徴は、支
柱14にキセノンガス等を放電空間5内に導入する穴1
5を設け、真空紫外光の生成効率を上げたことである。
【0064】図9は、真空紫外光源の第9実施例の断面
図である。アルミナセラミックスからなる誘電体1と対
向して、誘電体1の誘電率よりも小さな誘電率を持った
石英等の誘電体からなる窓2が配置される。誘電体1と
窓2とは、シール材4を用いて側板3にそれぞれ固定さ
れる。ここで誘電体1と窓2と側板3とで囲まれた空間
は、放電空間5となる。誘電体1の窓2に対向する面に
対して反対側の表面には、高電圧電極6が設けられる。
窓2の誘電体1に対向する面に対して反対側の表面に
は、メッシュ状の電極7が固定具13によって窓2に固
定され取り付けられる。高電圧電極6とメッシュ状の電
極7とは、交流電源8に接続される。メッシュ状の電極
7は、アースされる。放電空間5外部から内部への連通
部を持ち、誘電体1と窓2とを支持する支柱14が窓2
と誘電体1とに溶着されている。支柱14は、誘電体1
の表面抵抗よりも大きな表面抵抗を持つ合成石英等の中
空円筒形の誘電率からなり、支柱14の一部分にはキセ
ノンガスを放電空間5内に導入するための穴15が穿設
される。
【0065】この様に真空紫外光源10は、誘電体1と
窓2と側板3とシール材4と高電圧電極6とメッシュ状
の電極7と交流電源8と固定具13と支柱14とから構
成される。
【0066】この様な構成をする真空紫外光源10で
は、支柱14内部(中空部)を通って、放電空間5内に
例えばキセノンガスを随時導入することができる。高電
圧電極6とメッシュ状の電極7とに交流電源8から所定
の電圧を印加することで、放電空間5内で誘電体障壁放
電を発生させる。この放電によって発生する真空紫外光
が窓2を透過して、真空紫外光源10外部に放射され
る。この真空紫外光源10外部に放射される真空紫外光
は例えば液晶等の洗浄に使用される。
【0067】第9実施例に述べた様な真空紫外光源で
は、誘電体1の誘電率が、窓2の誘電率よりも大きいた
め、放電空間5内の放電柱が窓2側で広がらないため、
高密度の放電柱が形成できる。そのため同じ電圧でも高
密度な放電が発生するため、真空紫外光を高効率で取り
出し、高出力の真空紫外光を得ることができる。
【0068】また、誘電体1や窓2等の表面積を大きく
して、真空紫外光の出力を上げる際に、誘電体1と窓2
との重量が大きくなり強度等の安全上の問題が出てく
る。そのため、真空紫外光源の構造上、強度を向上させ
るために支柱14を設けることで安全性を向上させる。
誘電体1と窓2との安全性が向上するため、誘電体1と
窓2との表面積を増加させ、真空紫外光の出力をさらに
増加できる。
【0069】また、支柱14の穴15からキセノンガス
を放電空間5内に随時導入することができるため、常に
所望の量のガスを得ることができ、放電によって発生す
る真空紫外光の生成効率を向上させ、高出力の真空紫外
光を得ることができる。
【0070】次に、真空紫外光源の第10実施例につい
て図10を参照しながら説明する。第10実施例の特徴
は、誘電体1に絶縁材16を設け、沿面放電を防止し、
真空紫外光の生成効率を上げたことである。
【0071】図10は、真空紫外光源の第10実施例の
断面図である。アルミナセラミックスあるいは石英から
なる誘電体1と対向して、誘電体1の誘電率よりも小さ
な誘電率を持った石英等の誘電体からなる窓2が配置さ
れる。誘電体1と窓2とは、シール材4を用いて側板3
にそれぞれ固定される。ここで誘電体1と窓2と側板3
とで囲まれた空間は、放電空間5となる。誘電体1の窓
2に対向する面に対して反対側の表面には、高電圧電極
6が設けられる。窓2の誘電体1に対向する面に対して
反対側の表面には、メッシュ状の電極7が固定具13に
よって窓2に固定され取り付けられる。高電圧電極6と
メッシュ状の電極7とは、交流電源8に接続される。メ
ッシュ状の電極7は、アースされる。放電空間5外部か
ら内部へは誘電体1と高電圧電極6とを貫通して、誘電
体1と窓2とを支持する支柱14が設けられる。支柱1
4は、誘電体1の表面抵抗よりも大きな表面抵抗を持つ
合成石英等の中空円筒形の誘電体からなり、支柱14の
一部分にはキセノンガスを放電空間5内に導入するため
の穴15が穿設される。誘電体1には絶縁材16(絶縁
物)が設けられる。また高電圧電極6の縁には、誘電体
1と接触するように絶縁材16が設けられる。
【0072】この様に真空紫外光源10は、誘電体1と
窓2と側板3とシール材4と高電圧電極6とメッシュ状
の電極7と交流電源8と固定具13と支柱14と絶縁材
16とから構成される。
【0073】この様な構成をする真空紫外光源10で
は、支柱14内部(中空部)を通って、放電空間5内に
例えばキセノンガスを導入することができる。高電圧電
極6とメッシュ状の電極7とに交流電源8から所定の電
圧を印加することで、放電空間5内で誘電体障壁放電を
発生させる。この放電によって発生する真空紫外光が窓
2を透過して、真空紫外光源10外部に放射される。こ
の真空紫外光源10外部に放射される真空紫外光は例え
ば液晶等の洗浄に使用される。
【0074】第10実施例に述べた様な真空紫外光源で
は、誘電体1と、窓2との間で放電が起こるため、放電
空間5内の放電柱が窓2側で広がらないため、高密度の
放電柱が形成できる。そのため同じ電圧でも高密度な放
電が発生するため、真空紫外光を高効率で取り出し、高
出力の真空紫外光を得ることができる。
【0075】また、誘電体1や窓2等の表面積を大きく
して、真空紫外光の出力を上げる際に、誘電体1と窓2
との重量が大きくなり強度等の安全上の問題が出てく
る。そのため、真空紫外光源の構造上、強度を向上させ
るために支柱14を設けて安全性を向上させている。誘
電体1と窓2との安全性を向上させることにより、誘電
体1と窓2との大面積化が可能となり、真空紫外光を高
出力で得ることができる。
【0076】また支柱14の穴15からキセノンガスを
放電空間5内に導入することができるため、常に所望の
ガス量を所望量に保持でき、放電によって発生する真空
紫外光の生成効率を向上させ、高出力の真空紫外光を得
ることができる。
【0077】また、絶縁材16を誘電体1に設けること
により、高電圧電極6で発生し、真空紫外光の生成を低
下させるコロナ放電(沿面放電)を防止し、放電を放電
空間5内でのみ発生させることで、更に高密度な放電を
放電空間5内で起こすことができ、高効率の真空紫外光
を真空紫外光源10外部に放射させることができる。
【0078】次に、真空紫外光源の第11実施例につい
て図11を参照しながら説明する。第11実施例の特徴
は、真空紫外光源10を互いに密接させて複数個設ける
ことにより、真空紫外光の生成量を上げ、高出力とした
ことである。
【0079】図11(a)は、真空紫外光源の第11実
施例の平面図で、図11(b)は、真空紫外光源の第1
1実施例の断面図である。アルミナセラミックスあるい
は石英からなる誘電体1と対向して、誘電体1の誘電率
よりも小さな誘電率を持った石英等の誘電体からなる窓
2が配置される。誘電体1と窓2とは、シール材4を用
いて側板3にそれぞれ固定される。ここで誘電体1と窓
2と側板3とで囲まれた空間は、放電空間5となる。放
電空間5内には、誘電体1と窓2とを支持する支柱14
を設ける。支柱14は、誘電体1の表面抵抗よりも大き
な表面抵抗を持つ合成石英等の誘電体からなる。誘電体
1の窓2に対向する面に対して反対側の表面には、高電
圧電極6が設けられる。窓2の誘電体1に対向する面に
対して反対側の表面には、メッシュ状の電極7が固定具
13によって窓2に固定され取り付けられる。高電圧電
極6とメッシュ状の電極7とは、交流電源8に接続され
る。メッシュ状の電極7はアースされる。
【0080】この様に構成される真空紫外光源10を、
互いに密接させて複数個接続する。接続には絶縁性の接
続部材17を使用し、複数の真空紫外光源10を接続
し、真空紫外光源18を構成する。
【0081】この様な構成をする真空紫外光源18で
は、高電圧電極6とメッシュ状の電極7とに交流電源8
から所定の電圧を印加し、放電空間5内で誘電体障壁放
電を発生させる。この放電によって発生する真空紫外光
が窓2を透過して、真空紫外光源18外部に放射され
る。この真空紫外光源18外部に放射される真空紫外光
は例えば液晶等の洗浄に使用される。
【0082】第11実施例に述べた様な真空紫外光源で
は、放電によって真空紫外光源18外部に放射される真
空紫外光の出力を、密接させて設けられた真空紫外光源
10の個数に比例して、大幅に増加させることができ
る。そのため、例えばフロンガスの分解装置や水の殺菌
処理装置等では、一度に大量の真空紫外光を水やフロン
ガスに照射することができ、処理効率が向上する。
【0083】なお、本発明は上記実施例に限定されず、
その主旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施できるこ
とはいうまでもない。例えば、反射面は少なくとも光を
反射すればどの様なものでも構わない。また、光を反射
するために施される処理は、誘電体表面への鏡面状の処
理でなくとも光を反射する反射膜を被覆したり、アルミ
ニウムやフッ化マグネシウム等の金属を蒸着しても良
い。また、誘電体と窓とが側板に固定されればシール材
はどの様なものでも構わない。
【0084】
【発明の効果】以上説明した様に本発明によれば、高効
率に真空紫外光を生成し取り出すことができ、また真空
紫外光の出力を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の真空紫外光源の第1実施例の断面図
【図2】 本発明の真空紫外光源の第2実施例の断面図
【図3】 本発明の真空紫外光源の第3実施例の断面図
【図4】 本発明の真空紫外光源の第4実施例の断面図
【図5】 本発明の真空紫外光源の第5実施例の断面図
【図6】 本発明の真空紫外光源の第6実施例の断面図
【図7】 本発明の真空紫外光源の第7実施例の断面図
【図8】 本発明の真空紫外光源の第8実施例の断面図
【図9】 本発明の真空紫外光源の第9実施例の断面図
【図10】 本発明の真空紫外光源の第10実施例の断
面図
【図11】 本発明の真空紫外光源の第11実施例の平
面図および断面図
【図12】 従来の真空紫外光源の断面図
【符号の説明】
1、11 誘電体 2 窓(光透過部) 3 側板 4 シール材 5 放電空間 6 高電圧電極(電極、第1の電極) 7 メッシュ状の電極(電極、第2の電極) 8 交流電源(電源) 9 反射面(反射部) 10、18 真空紫外光源 12 反射面 13 固定具 14 支柱(支持手段) 15 穴 16 絶縁材 17 接続部材

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一対の電極と、前記電極の一方に設けられ
    た誘電体と、前記誘電体に対向する他方の電極に設けら
    れた真空紫外光を透過する光透過部と、前記誘電体の前
    記光透過部に対向する面、あるいは前記光透過部に対向
    する面に対して反対側の面の内少なくともどちらか一方
    に設けられ、真空雰囲気中の前記電極間に導入されたガ
    スの放電によって発生する真空紫外光を反射する反射部
    とから構成されることを特徴とする真空紫外光源。
  2. 【請求項2】第1の電極と、前記第1の電極に設けられ
    た誘電体と、前記第1の電極に対向して配置された真空
    紫外光を透過する第2の電極と、前記誘電体を介して前
    記第1の電極と対向して前記第2の電極に設けられた真
    空紫外光を透過する光透過部と、前記誘電体と前記光透
    過部とを繋ぐ側板と、前記第1の電極と前記第2の電極
    との間に所望の電圧を印加する電源と、前記誘電体の前
    記光透過部に対向する面、あるいは前記光透過部に対向
    する面に対して反対側の面の内少なくともどちらか一方
    に設けられた真空雰囲気中の前記第1の電極と前記第2
    の電極との間に導入されたガスの放電によって発生する
    真空紫外光を反射する反射部とから構成されることを特
    徴とする真空紫外光源。
  3. 【請求項3】前記電極の内、少なくともどちらか一方は
    真空紫外光を透過することを特徴とする請求項1記載の
    真空紫外光源。
  4. 【請求項4】第1の電極と、前記第1の電極に対向して
    配置される第2の電極と、前記第2の電極の前記第1の
    電極に対向する面に設けられた真空紫外光を透過する光
    透過部と、前記第1の電極の前記第2の電極に対向する
    面に設けられた真空雰囲気中の前記第1の電極と前記第
    2の電極との間に導入されたガスの放電によって発生す
    る真空紫外光を反射する反射部とから構成されることを
    特徴とする真空紫外光源。
  5. 【請求項5】第1の電極と、前記第1の電極と対向して
    配置される第2の電極と、前記第1の電極の前記第2の
    電極に対向する面に設けられる誘電体と、前記誘電体の
    前記第2の電極に対向する面に設けられた真空雰囲気中
    の電気第1の電極と前記第2の電極との間に導入された
    ガスの放電によって発生する真空紫外光を反射する反射
    部と、前記第2の電極に対して前記反射部とは反対側に
    設けられ、真空紫外光が透過する光透過部とから構成さ
    れることを特徴とする真空紫外光源。
  6. 【請求項6】前記誘電体の誘電率が、前記光透過部の誘
    電率より大きいことを特徴とする請求項1あるいは2あ
    るいは5記載の真空紫外光源。
  7. 【請求項7】前記誘電体と前記光透過部との間に、前記
    誘電体と前記光透過部とを支持する支持手段を設けたこ
    とを特徴とする請求項1あるいは2あるいは5記載の真
    空紫外光源。
  8. 【請求項8】前記支持手段は、中空円筒形であって、該
    中空部にガスを通過させ、該円筒形側面と該中空部とを
    貫通する穴が穿設されることを特徴とする請求項7記載
    の真空紫外光源。
  9. 【請求項9】前記誘電体に、沿面放電を防ぐための絶縁
    物を設けたことを特徴とする請求項1あるいは2あるい
    は5記載の真空紫外光源。
  10. 【請求項10】前記電極あるいは前記第1の電極の前記
    誘電体に対向する面の大きさは、前記誘電体の前記電極
    あるいは前記第1の電極に対向する面の大きさよりも小
    さいことを特徴とする請求項1あるいは2あるいは5記
    載の真空紫外光源。
  11. 【請求項11】前記電極間、あるいは前記第1の電極と
    前記第2の電極との間に導入されるガスの圧力は、大気
    圧よりも大きいことを特徴とする請求項1あるいは2あ
    るいは4あるいは5記載の真空紫外光源。
  12. 【請求項12】前記真空紫外光源を、互いに密接させて
    複数個配置してなることを特徴とする真空紫外光源。
JP6958596A 1996-03-26 1996-03-26 真空紫外光源 Pending JPH09259834A (ja)

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