JP2002014271A - レンズ鏡筒およびレンズ鏡筒を有するカメラ - Google Patents

レンズ鏡筒およびレンズ鏡筒を有するカメラ

Info

Publication number
JP2002014271A
JP2002014271A JP2000199698A JP2000199698A JP2002014271A JP 2002014271 A JP2002014271 A JP 2002014271A JP 2000199698 A JP2000199698 A JP 2000199698A JP 2000199698 A JP2000199698 A JP 2000199698A JP 2002014271 A JP2002014271 A JP 2002014271A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical axis
cam
cylinder
holding member
lens
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000199698A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayuki Tsuboi
孝之 坪井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2000199698A priority Critical patent/JP2002014271A/ja
Publication of JP2002014271A publication Critical patent/JP2002014271A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Lens Barrels (AREA)
  • Structure And Mechanism Of Cameras (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 鏡筒全長をコンパクトにする。 【解決手段】 第3群レンズ保持部材119は、第1の
状態では、駆動駒146に当接されて移動し、第2の状
態では、第3群カムピンA119dと先頭筒102の内
面に設けられた第3群移動用カム溝A102kとの係合
作用により光軸方向に移動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はレンズ保持部材を
光軸方向に駆動するレンズ鏡筒およびこれを用いた光学
機器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的なレンズ鏡筒は、特開平09−2
11294号公報で提案されているように、各レンズ群
を保持するレンズ保持部材上のカムピンや移動筒上のカ
ムピンが多段をなすカム筒や直進筒のうちの1つに設け
られたカム溝に常に嵌入することによって、テレからワ
イド・沈胴間の全鏡筒伸縮動作を行っている。
【0003】また、特開平08−313788号公報で
提案されているように、1つのレンズ保持部材上にテレ
側専用カムピンとワイド側専用カムピンが、1つのカム
筒内側に設けられたテレ側カム溝およびワイド側カム溝
に噛み合い、1つの筒上に、ワイド〜テレ間のカム溝を
2分割して並列配置することで、カム筒の全長を短くし
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
特開平09−211294号公報では、1つの筒にテレ
からワイド・沈胴まで使用するカム溝を連続して配置し
ているため、カム溝の長さによってそのカム溝を持つカ
ム筒の全長が決まり、沈胴時の鏡筒全長をコンパクトに
できない。
【0005】また、上記の特開平08−313788号
公報では、1つのカム筒上にカム溝を2分割して配置し
ているが、レンズ保持部材上にテレ用カムピンとワイド
用カムピンを光軸方向に離して配置するために、レンズ
保持部材のピンが配置された部分が光軸方向に長くな
り、レンズ鏡筒をコンパクトにし難かった。
【0006】そこで、本発明は、鏡筒沈胴時の全長を短
くすることを可能とし、ズーミング時のレンズ群移動に
関するカム設計の自由度が高く、鏡筒の精度も良好なレ
ンズ鏡筒を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に、第1発明のレンズ鏡筒は、光軸方向に移動可能なレ
ンズ保持部材と、光軸方向に移動可能でレンズ保持部材
と当接・離脱可能な駆動部材と、光軸回りで駆動部材と
相対回転することによりこの駆動部材を光軸方向にカム
駆動する第1カム筒と、第1カム筒に対して光軸方向に
て移動可能で、光軸回りでレンズ保持部材と相対回転す
ることによりこのレンズ保持部材を光軸方向にカム駆動
可能な第2カム筒とを有する。
【0008】そして、このレンズ保持部材が、第1カム
筒によってカム駆動される駆動部材に光軸方向に当接し
てこの駆動部材との一体的駆動により移動する第1の状
態から、駆動部材から離脱して第2カム筒によってカム
駆動される第2の状態に切り替わる。
【0009】これにより、レンズ保持部材がレンズ鏡筒
の伸縮に応じて、第1の状態では第1カム筒内を光軸方
向に移動し、第2の状態ではこの第1カム筒に対して光
軸方向に移動する第2カム筒内を光軸方向に移動するの
で、このレンズ保持部材の移動量を大きくすることがで
きる。
【0010】さらに、レンズ保持部材は、第1の状態で
は第1カム筒に設けられたカム溝との係合作用に基いて
光軸方向に移動し、第2の状態では第2カム筒に設けら
れたカム溝との係合作用により光軸方向に移動するよう
に、このレンズ保持部材を移動させるためのカム溝を2
つのカム筒に分けて設けている。
【0011】してがって、これら第1および第2カム筒
を有するレンズ鏡筒の全長を短くすることができる。ま
た、これら第1および第2カム筒に設けられるカム溝を
独立して設計することができるから、カム設計の自由度
は向上する。
【0012】また、第2発明のレンズ鏡筒は、光軸方向
に移動可能なリング状のレンズ保持部材と、光軸方向に
移動可能でレンズ保持部材と当接・離脱可能なリング状
の駆動部材と、光軸回りで駆動部材と相対回転すること
によりこの駆動部材を光軸方向にカム駆動するカム筒
と、カム筒以外の部材であって、レンズ保持部材を駆動
部材から離脱させる方向に光軸方向に移動させる離脱作
用部材とを有する。
【0013】そして、このレンズ保持部材が、カム筒に
よってカム駆動される駆動部材に光軸方向に当接しかつ
径嵌合してこの駆動部材との一体的駆動により移動する
第1の状態から、駆動部材から離脱して光軸方向に移動
する第2の状態に切り替わる。
【0014】これにより、レンズ保持部材は第1の状態
では駆動部材に径嵌合して移動するので、このレンズ保
持部材の光軸に対して垂直方向へのガタを防止すること
ができる。したがって、このレンズ保持部材によって保
持されるレンズの偏芯精度を向上させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)図1〜図9は第
1実施形態であるレンズ鏡筒の構成を示す。図1はテレ
側無限状態のレンズ鏡筒の構成図であって、(a)は断
面図、(b)は先頭筒102および第2差動筒140の
内面展開図である。
【0016】図2は固定筒135の外面展開図である。
図3は第1差動筒136の外面展開図である。図4は直
進ガイド筒139の外面展開図である。図5は第2差動
筒140の外面展開図である。図2〜図5では、光軸方
向かつカメラ本体向きに見て水平左方向の角度を0°と
して示している。
【0017】図6はシャッター地板105を正面からみ
た概略図であって、シャッター羽根106,107が全
閉したときの構成を実線で、全開したときの構成を一点
鎖線で示してある。図7、図8および図9は、テレ〜ワ
イドの中間状態、ワイド側至近状態および沈胴側至近状
態のレンズ鏡筒をそれぞれ示す。
【0018】まずレンズ鏡筒の構成について図1を用い
て概略的に説明する。
【0019】101は第1群レンズ150を保持する第
1群レンズ保持部材、102は第1群レンズ保持部材1
01を保持する円筒の先頭筒(第2カム筒)、103は
第2群レンズを保持する第2群レンズ保持部材、104
は第2群レンズ保持部材103を保持する短円筒の進退
筒である。進退筒104の後部には、光軸に平行な第2
・3群ガイドバー121および第2群振れ止めバー10
4n(説明上、途中で切断表記)が設けられている。
【0020】119は第3群レンズ152を保持し、そ
の上部に第3群カムピンA119dが配置された第3群
レンズ保持部材(レンズ保持部材)、120は第3群レ
ンズ保持部材119の開口穴119aに圧入等により固
定されるとともに、第2・3群ガイドバー121と光軸
方向に摺動自在に嵌合しているガイドブッシュ、122
は第3群レンズ保持部材119の係合用の切欠き部11
9bを光軸方向に摺動自在に保持している第3群振れ止
めバーである。
【0021】このように、第3群レンズ保持部材119
は、第2・3群ガイドバー121との嵌合作用および第
3群振れ止めバー122との係合作用によって、おおよ
そ光軸に平行に移動できる。
【0022】146は第2・3群ガイドバー121に光
軸方向に摺動自在と嵌合し、第2差動カム筒140(第
1カム筒)の内面に設けられた第3群移動用カム溝B1
40gに係合する第3群カムピンB146aを有する駆
動駒(駆動部材)である。駆動駒146は、後述のよう
に、第3群カムピンB146aと第2差動カム筒140
の第3群移動用カム溝B140gとの係合作用によって
光軸方向に移動する。
【0023】123eは第3群ガイドバー121と同軸
に配置された第3群片寄せバネである。この第3群片寄
せバネ123eは、一端が可変絞り押さえ部材118
に、他端が第3群レンズ保持部材119のガイドブッシ
ュ120の圧入部端面に当接し、第3群レンズ保持部材
119を常時光軸方向かつカメラ本体側に付勢してい
る。
【0024】図1のテレ状態では、第3群レンズ保持部
材119は、第3群片寄せバネ123eが第3群レンズ
保持部材119をカメラ本体側に向かって押し、この駆
動駒146が、この第3レンズ保持部材119を受け止
める(当接)ことによって、光軸方向の位置が決められ
る。このように、第3群レンズ保持部材119の光軸方
向の位置が駆動駒146との当接作用によって決められ
る第3群レンズ保持部材119の状態を、第1の状態と
いう。
【0025】また、第3群レンズ保持部材119は、後
述のように、中間状態(図7参照)でこの駆動駒146
から離脱して、先頭筒102の内面に設けられた第3群
移動用カム溝A102kとの係合を切り替わり位置10
2k1において開始し、これ以降第3群移動用カム溝A
102kとの係合を維持する。このように、第3群レン
ズ保持部材119の光軸方向の位置が、第3群カムピン
A119dと先頭筒102の内面に設けられた第3群移
動用カム溝A102kとの係合作用によって決められる
第3群レンズ保持部材119の状態を、第2の状態とい
う。
【0026】123は第2・3群ガイドバー121と光
軸方向に摺動自在に嵌合する後地板、134は第4群レ
ンズ153するとともに、後地板123の収納部に保持
されている第4群レンズ保持部材、136および140
はそれぞれ第1および第2差動筒、139は第1差動筒
140と光軸方向に一体的に移動する直進ガイド筒、1
35はカメラ本体にネジ等で固定されレンズ鏡筒を支え
る固定筒である。
【0027】次にシャッターの構成について図1および
図6を用いて説明する。
【0028】105はシャッター地板であり、光軸前方
側には2つのシャッター羽根106,107をその回転
中心穴106a,107a回りに回転自在に支持する回
転支軸105a,105bが形成されている。シャッタ
ー地板105は後述する第3群レンズ保持部材119を
保持している。また、シャッター羽根106,107に
はシャッター駆動マグネット108(不図示)の駆動ピ
ン108a(不図示)が係合するための被駆動穴106
b,107bが形成されている。
【0029】シャッター駆動マグネット108の回転に
よりシャッター羽根106,107を回転駆動すること
でシャッター地板105の光軸まわりに設けられたアパ
ーチャ開口105cの開閉動作を行ない、フィルム(感
光面)への適正露光を行っている。シャッター羽根10
6,107の更に光軸前方側には羽根仕切板114が配
置され、該羽根仕切板114とシャッター地板105と
の間でシャッター羽根106,107を摺動自在に保持
している。
【0030】羽根仕切板114の光軸前方側には、ズー
ミングにより全開絞り径を可変制御するための可変絞り
115,116が配置されている。可変絞り115,1
16の回転中心に設けられた穴115a,116a(不
図示)は、前述シャッター地板105に設けられた回動
支軸105a,105b(不図示)に回動自在に固定さ
れている。
【0031】このため、羽根仕切板114には回動支軸
105a,105bが貫通できるように、逃げ穴114
a,114b(不図示)が形成されている。118は可
変絞り押さえ部材である。可変絞り押さえ部材118は
可変絞り115,116を羽根仕切板114との間で摺
動自在に保持し、シャッター地板105にネジ等(不図
示)により固定されている。
【0032】上述のように、シャッター地板105から
第4群レンズ保持部材134までの各部品により、可変
絞りユニット,シャッター駆動ユニット,第3群レンズ
駆動用ユニット,第4群レンズを内包した第3,第4群
レンズユニットを構成している。この撮影系は、第1群
レンズ150から第4群レンズ153をそれぞれ移動さ
せて変倍を行なう第4群ズームレンズより成っていて、
第4群レンズ153と絞り間隔がズーミングによって変
化しないズームタイプより成っている。
【0033】次にレンズ鏡筒の係合・嵌合関係およびそ
の動作について図1〜図5を用いて詳しく説明する。
【0034】固定筒135の内面にはメスヘリコイド部
135aおよびギア逃げ部135b(図2)が設けられ
ている。一方、第1差動筒136の外面後部には、図1
および図3に示すように、オスヘリコイドのみが設けら
れたオスヘリコイド部136aと、オスヘリコイドおよ
び回転駆動ギアが複合している複合部136bと、ギア
のみが存在する平歯ギア部136cとが設けられてい
る。
【0035】第1差動筒136の複合部136bおよび
平歯ギア部136cには、減速機構(不図示)を介した
ズーム駆動ギア138がかみ合っているとともに、第1
差動筒136のオスヘリコイド部136aおよび複合部
136bには、固定筒135のメスヘリコイド部135
aがヘリコイド係合している。
【0036】ズーム駆動ギア138から回転すると、第
1差動筒136は、オスヘリコイド部136aと固定筒
135のメスヘリコイド部135aとのヘリコイド係合
作用により、回転しながら光軸方向に駆動される。そし
て、この回転駆動力により、ファインダー機構ギア(不
図示)とかみ合っている共存領域136bは、ファイン
ダーズーム機構を駆動する。
【0037】なお、第1差動筒136の平歯ギア部13
6cには、固定筒135のギア逃げ部135bが対応し
ている。平歯ギア部136cにもヘリコイドを共存させ
ることでヘリコイド領域を広げることが考えられるが、
この場合、ズーム駆動力の駆動負荷が大きいため、ヘリ
コイドより回転駆動ギアの肉厚を薄くする必要があり、
その結果、ギア強度の低下を招く恐れがあることから、
第1差動筒136をギア部のみで形成している。
【0038】直進ガイド筒139の外面には3ヶ所の突
起139a(図4)が設けられていて、これらの突起1
39aは第1差動筒136の内面に光軸に対して垂直方
向に設けられた3ヶ所の溝136d(図3)にそれぞれ
相対摺動自在に係合保持されている。
【0039】また、直進ガイド筒139の後部には後端
フランジ139b(図4)が設けられていて、その後端
には後端フランジ139bより更に外周方向に突出した
3ヶ所の突部139cが設けられていて、この突部13
9cは固定筒135の内面に光軸に沿って設けられた3
ヶ所の溝135c(図2)に相対摺動自在にそれぞれ係
合支持されている。
【0040】第1差動筒136が光軸回りで回転する
と、直進ガイド筒139は、突起139cと固定筒13
5の内面に設けられた溝135cとの係合作用により光
軸方向に直進ガイドされるとともに、突起139aと第
1差動筒136の内面に設けられた溝136dとの係合
作用によりこの第1差動筒136と一体的に光軸方向に
直進駆動される。
【0041】第2差動筒140の外面後部には複数のカ
ムピン140a(図5)が設けられており、これらのカ
ムピン140aは直進ガイド筒139の内面に設けられ
た対応する複数のインナーカム溝139d(図4)に摺
動自在に係合保持されている。
【0042】また、第2差動筒140の外面後部には組
み込み時に固定された3ヶ所の第2差動筒駆動ピン14
1(図5)も設けられていて、これらの第2差動筒駆動
ピン141は直進ガイド筒139に設けられた3ヶ所の
逃げ穴139e(図4)をそれぞれ貫通して、第1差動
筒136の内面に光軸方向に延びるように設けられた3
ヶ所の溝136e(図3)に相対摺動自在にそれぞれ係
合している。
【0043】第1差動筒136が光軸回りで回転する
と、第2差動筒140は、第2差動筒駆動ピン141と
第1差動筒136の内面に設けられた溝136eとの係
合作用により第1差動筒136と一体回転するととも
に、カムピン140aと直進ガイド筒139の内面に設
けられたインナーカム溝139dとの係合作用によりこ
の直進ガイド筒139に対して光軸方向に直進駆動され
る。
【0044】後地板123の外面にはカムピン123b
が設けられていて、このカムピン123bは第2差動筒
140の内面に設けられた周方向に延びるカム溝140
f(図5)に係合支持されている。また、この後地板1
23の外面後部には3ヶ所の外周突起123cが設けら
れていて、この外周突起123cは直進ガイド筒139
の内面に設けられた光軸に平行な3ヶ所の溝139f
(図4)に摺動自在にそれぞれ係合支持されている。
【0045】第2差動筒140が光軸回りで回転する
と、後地板123は、外周突起123cと直進ガイド筒
139の内面に設けられた溝139fとの係合作用によ
り光軸方向に直進ガイドされるとともに、カムピン12
3bと第2差動筒140の内面に設けられたカム溝14
0fとの係合作用により、この第2差動筒140と一体
的に光軸方向に直進駆動される。
【0046】先頭筒102の外面には2本の突起102
h(図1(a))が設けられていて、これらの突起10
2hは第2差動カム筒140の内面に光軸に平行に設け
られた2箇所の直進溝140f(図5)にそれぞれ係合
している。また、先頭筒102の内面には3本の第1群
カム溝102i(図1(a))が設けられていて、これ
らの第1群カム溝102iには、後地板123に設けら
れた3本の1群用カムピン123d(図1(a))がそ
れぞれ係合している。
【0047】第2差動カム筒140が光軸回りで回転す
ると、先頭筒102は、突起102hと第2差動カム筒
140の内面に設けられた直進溝140fとの係合作用
により、光軸方向に直進ガイドされるとともに、第1群
カム溝102iと後地板123に設けられた1群用カム
ピン123dとの係合作用により、この後地板123に
対して光軸方向に直進駆動される。
【0048】これとともに、駆動駒146は、上述のよ
うに、第2・3群ガイドバー121との嵌合作用により
光軸方向に直進ガイドされるとともに、第3群カムピン
B146a(上述)と第2差動カム筒140の第3群カ
ムピンB146aとの係合作用により、この第2差動カ
ム筒140に対して光軸方向に直進駆動される。
【0049】進退筒104の外面には第2群カムピン1
04p(図1(a))が設けられていて、この第2群カ
ムピン104pは先頭筒102の内面に設けられた第2
群用カム溝102j(図1(b))に係合している。
【0050】また、上述のように、進退筒104に固定
された第2・3群ガイドバー121が、光軸方向に移動
する後地板123の係合穴123a(図1(a))に摺
動自在に嵌合しているとともに、進退筒104に固定さ
れた第2群振れ止めバー104nが、後地板123上の
係合用切り欠き部(不図示)に嵌合しているため、光軸
方向に移動可能に保持されている。
【0051】先頭筒102が光軸方向に移動すると、進
退筒104は、第2・3群ガイドバー121との嵌合作
用および後地板123の係合用切り欠き部との嵌合作用
により光軸方向に直進ガイドされるとともに、第2群カ
ムピン104pと先頭筒102の内面に設けられた第2
群用カム溝102jとの係合作用により、この先頭筒1
02に対して光軸方向に直進駆動される。
【0052】第3群レンズ保持部材119の駆動につい
て詳しく後述する。
【0053】次に鏡筒レンズをズーミングする際の各レ
ンズ保持部材の移動経過について図1、図7、図8およ
び図9を用いて詳しく述べる。
【0054】このレンズ鏡筒は、アドレスズームと呼ば
れる形式のレンズ鏡筒であり、ズームモータ(不図示)
でズーム駆動ギヤ138を回転すると、第3群レンズ1
52を保持する第3群レンズ保持部材119が、テレ焦
点における無限状態から至近状態位置に動き、次に中間
焦点における無限状態から至近状態位置に動き、次にワ
イド焦点における無限状態から至近状態位置に光軸方向
に移動する。このような動きのため、ズーム駆動ギヤ1
38の回転位置を制御する事で、ズーミングとフォーカ
シングの2つの動作を行うことができる。
【0055】まずテレ側無限状態では、図1に示すよう
に、第3群レンズ保持部材119の外面に設けられた第
3群カムピンA119dは、どのカム溝とも係合してい
ない。駆動駒146に設けられた第3群カムピンB14
6aは、第2差動カム筒140の内面に設けられた第3
群移動用カム溝B140gのテレ無限位置140g1に
係合している。このとき、第3群レンズ保持部材119
は第3群片寄せバネ123eにより駆動駒146に当て
付き停止(当接)している。
【0056】このように、テレ側無限位置(140g
1)〜テレ側至近位置(140g2)では、駆動駒14
6に設けられた第3群カムピンB146aと第2差動カ
ム筒140の内面に設けられた第3群移動用カム溝B1
40gにより、第3群レンズの光軸方向の位置が決めら
れる。
【0057】次に、テレ状態から中間状態にズームする
と、先頭筒102および第2差動筒140が光軸回りで
回転しながら互いに異なる移動量だけカメラ本体側に移
動する。
【0058】この動作中において、第3群レンズ保持部
材119の外面に設けられた第3群カムピンB119d
は、第2差動筒140の内面に設けられた第3群移動用
カム溝B140gのテレ無限位置140g1、テレ至近
位置140g2、ミドルテレ無限位置140g3および
ミドルテレ至近位置140g4の順に係合しながら移動
し、切り替わり位置140g5に到達する。なお、この
切り替わり位置140g5における第3群移動用カム溝
B140gの幅は、第3群カムピンB146aの直径よ
りも広く、ガタ嵌合となっている。
【0059】上述のように、第1の状態(駆動駒146
がテレ無限位置140g1〜切り替わり位置140g5
に対応する領域)では、第3群レンズ保持部材119が
バネによって駆動駒126に押圧されているため、カム
ピントのガタのないズーミングが可能となるとともに、
第3群レンズ保持部材119が第2・3群ガイドバー1
21との嵌入作用によって光軸に垂直な方向に位置決め
されているので、偏芯精度を一定レベルまで高くするこ
とができる。
【0060】次に、図7(a)に示すように、第3群レ
ンズ保持部材119の外面に設けられた第3群カムピン
B119dは、駆動駒146から離脱して、先頭筒10
2の内面に設けられた第3群移動用カム溝A102kと
の係合を切り替わり位置102k1において開始する。
【0061】第2の状態(第3群レンズ保持部材119
が切り替わり位置102k1〜沈胴位置102k7(後
述)に対応する領域)では、第3群レンズ保持部材11
9の光軸方向の位置が、第3群カムピンA110dと先
頭筒102の内面に設けられた第3群移動用カム溝A1
02kとの係合作用によって決められるので、ガタのな
いズーミングが可能であるとともに、偏芯精度を高くす
ることができる。
【0062】なお、この切り替わり位置102k1にお
ける第3群移動用カム溝A102kの幅は、第3群カム
ピンA119dの直径よりも広く、ガタ嵌合となってい
る。
【0063】図7に示す状態では、第3群レンズ保持部
材119の位置は、2つのカム溝とカムピンとの係合の
ため、不正確であり、撮影に使用しないズーム領域とし
ている。
【0064】次に、図7の状態からわずかにワイド側に
ズームすると、駆動駒146の外面に設けられた第3群
カムピンB146aは、第2差動筒140の内面に設け
られた第3群移動用カム溝B140gの140g5〜1
40g7間のガタ嵌合の範囲に係合する。
【0065】一方、第3群レンズ保持部材119の外面
に設けられた第3群カムピンA119dは、先頭筒10
2の内面に設けられた第3群移動用カム溝A102kの
位置102k2に係合する。位置102k2〜102k
3では、第3群移動用カム溝A102kの幅は第3群カ
ムピンA119dの直径と等しく、フォーカシング領域
となっている。
【0066】さらにワイド側にズームすると、第3群レ
ンズ保持部材119の外面に設けられた第3群カムピン
A119dは、先頭筒102の内面に設けられた第3群
移動用カム溝A102kの位置102k3、102k
4、102k5(ワイド側無限位置)および102(ワ
イド側至近位置;図8)の順に係合しながら移動する。
なお、移動駒146に設けられた第3群カムピンB14
6aは、第2差動筒140の内面に設けられた第3群移
動用カム溝B140gの位置140g6にガタ状態で嵌
入している。
【0067】最後に、第3群レンズ保持部材119の外
面に設けられた第3カムピンA119dは、図9(沈胴
側至近状態)に示すように、先頭筒102の内面に設け
られた第3群移動用カム溝A102kの沈胴位置102
k7に係合する。なお、移動駒146に設けられた第3
群カムピンB146aは、第2差動筒140の内面に設
けられた第3群移動用カム溝B140gの沈胴位置14
0g7にガタ状態で嵌入している。
【0068】上述の構成によれば、第3レンズ保持部材
119がレンズ鏡筒の伸縮に応じて、第1の状態では第
2差動筒140内を光軸方向に移動し、第2の状態では
この第2差動筒140に対して光軸方向に移動する先頭
筒102内を光軸方向に移動するので、この第3レンズ
保持部材119の移動量を大きくすることができる。
【0069】さらに、第3レンズ保持部材119は、第
1の状態では、駆動駒146に設けられた第3群カムピ
ンB146aと第2差動筒140に設けられた第3移動
用カム溝140gとの係合作用に基いて光軸方向に移動
し、第2の状態では、第3群カムピンA119dと先頭
筒102に設けられた第3群移動用カム溝A102kと
の係合作用により光軸方向に移動するように、この第3
レンズ保持部材119を移動させるためのカム溝を2つ
のカム筒に分けて設けている。
【0070】したがって、これら第2差動筒140およ
び先頭筒102を有するレンズ鏡筒の全長を短くするこ
とができる。また、これら第2差動筒140および先頭
筒102に設けられるカム溝を独立して設計することが
できるから、カム設計の自由度は向上する。
【0071】(第2実施形態)図10〜図12は第2実
施形態であるレンズ鏡筒の構成図であって、このレンズ
鏡筒は差動筒を2つ設けた3段沈胴式鏡筒である。
【0072】図10はテレ状態のレンズ鏡筒の構成図で
あって、(a)は断面図、(b)は第1レンズ鏡筒20
5および第2直進ガイド筒204の内面展開図、(c)
は第2差動筒207および第2群レンズ保持部材208
の正面図、(d)は第2差動筒207およびリング21
5の正面図である。図11および図12は、それぞれ、
テレ〜ワイドの中間状態、およびワイド状態のレンズ鏡
筒をそれぞれ示す。
【0073】201は固定筒、202は第1差動筒、2
03は第1直進ガイド筒で、これらの構成および動作は
第1実施形態である構成および動作と同じである。
【0074】209および210は撮影光路外の有害光
をカットするための第1および第2フレアカット板であ
る。第1フレアカット板209は、必要な撮影光を通す
ための開口がその内面中央に形成されており、第1直進
ガイド筒203と一体となって光軸方向に移動する。第
2フレアカット板210は、必要な撮影光を通すための
開口がその内面中央に形成されており、第2差動筒20
7(後述)と一体となって光軸方向に移動する。
【0075】204は第1直進ガイド筒203の内面に
組み込まれた第2直進ガイド筒(第1カム筒またはカム
筒)、207は第2直進ガイド筒204の内面に組み込
まれた第2差動筒である。第2直進ガイド筒204の外
面後部には突起252があり、この突起252は第1直
進ガイド筒203の内面に光軸方向に設けられた溝25
3と係合している。また、第2直進ガイド筒204は、
第2差動筒207と光軸方向に一体的に移動するように
第2差動筒207に組み込まれている。
【0076】第2差動筒207の外面後部には、筒駆動
ピン211が組み込まれている。第2差動筒駆動ピン2
11は、第1実施形態である第2差動筒駆動ピン141
と同様に、第2直進ガイド筒204の逃げ穴(曲線カ
ム)を貫通して、第1差動筒202の内面に光軸方向に
設けられた溝に相対摺動自在に係合している。
【0077】第1差動筒202が光軸回りで回転する
と、第2差動筒207は、突起252と第1差動筒20
2の内面に設けられた溝253との係合作用により、こ
の第1差動筒202と一体回転するとともに、筒駆動ピ
ン211と第1直進ガイド筒203に設けられた逃げ穴
との係合作用により、この第1直進ガイド筒203に対
して光軸方向に相対移動する。
【0078】第2差動筒207が光軸回りで回転しなが
ら光軸方向に移動すると、第2直進ガイド筒204は、
突起252と第1直進ガイド筒203の内面に光軸方向
に設けられた溝253との係合作用により直進ガイドさ
れるとともに、第2差動筒207との作用によりこの第
2差動筒207と一体的に光軸方向に移動する。
【0079】205は、第1群レンズ250とこの第1
群レンズ250を保持する第1群レンズ保持部材213
とを内部に有する先頭筒(第2カム筒かつ離脱作用部
材)である。フォーカシング動作時は、モータ(不図
示)がリードネジを回転することにより、第1群レンズ
保持部材213を繰り出しピントを合わせる。
【0080】先頭筒205の外面後部には凸部205b
が設けられており、この凸部205bは、第2直進ガイ
ド筒204の内面に設けられた光軸に平行な溝255に
係合している。また、先頭筒205の内面にはカム溝2
05aが設けられており、このカム溝205aは、第2
差動筒207の腕部外面に設けられたカムピン207a
と係合している。
【0081】第2差動筒207が光軸回りで回転する
と、先頭筒205は、凸部205bと第2直進ガイド筒
204の内面に設けられた溝255との係合作用により
直進ガイドされるとともに、カム溝205aと第2差動
筒207の外面に設けられたカムピン207aとの係合
作用により、この第2差動筒207に対して光軸方向に
相対移動する。
【0082】215は第2直進ガイド筒204の内面に
組み込まれたリング(保持部材)である。このリング2
15の外面にはカムピン215aが設けられており、こ
のカムピン215aは第2直進ガイド筒204の内面に
設けられたカム溝204a(図10(b))と係合して
いる。また、図10(d)に示すように、リング215
の内面には3ヶ所切り欠きが設けられていて、これらの
切り欠きに第2差動筒207の3本の腕が係合してい
る。
【0083】第2差動筒207が光軸回りで回転する
と、リング215は、切り欠きと第2差動筒207の3
本の腕との係合作用により、この第2差動筒207と光
軸回りで一体回転するとともに、カムピン215aと第
2直進ガイド筒204の内面に設けられたカム溝204
aとの係合作用により、この第2直進ガイド筒204に
対して光軸方向に相対移動する。
【0084】208は第2群レンズ251を保持する第
2群レンズ保持部材(レンズ保持部材)である。図10
(c)に示すように、第2群レンズ保持部材208の外
面には3ヶ所切り欠きが設けられていて、これらの切り
欠きに第2差動筒207の3本の腕が係合している。ま
た、第2群レンズ保持部材208の外面には3本のカム
ピン208aも設けられていて、これらのカムピン20
8aは、図10(a)に示すテレ状態では、先頭筒20
5の内面に設けられた第2群用カム溝A205cのテレ
位置205c1に係合している。
【0085】第2差動筒207が光軸回りで回転する
と、第2群レンズ保持部材208は、切り欠きと第2差
動筒207の3本の腕との係合作用により、この第2差
動筒207と光軸回りで一体回転するとともに、カムピ
ン208aと先頭筒205の内面に設けられた第2群用
カム溝A205cとの係合作用により、この先頭筒20
5に対して光軸方向に相対移動する。
【0086】なお、コイルバネ216は、第1実施形態
である第3群片寄せバネ123eと同様に、第2群レン
ズ保持部材208を常時光軸方向かつカメラ本体220
側に付勢している。
【0087】次に図10に示すテレ状態からレンズ鏡筒
をワイド側にズームすると、図11に示す中間状態にな
る。
【0088】この中間状態において、第2群レンズ保持
部材208の外面に設けられたカムピン208aは、先
頭筒205の内面に設けられた第2群カム溝A205c
の切り替わり部205c2に係合している。この切り替
わり部205cの幅はカムピン208aの直径より大き
く、ガタ嵌合となっている。
【0089】この時、リング215の外面に設けられた
カムピン215aは、第2群直進ガイド筒204の内面
に設けられた第2群カム溝B204aの切り替わり部2
04aに係合していることにより、第2群レンズ保持部
材208は第2群直進ガイド筒204の内面に径嵌合す
るとともに、前述のコイルバネ216によって常時光軸
方向かつカメラ本体220側に付勢されることでリング
215に当接する。
【0090】上述のように、第2レンズ群保持部材20
8の光軸方向の位置が、カムピン208aと第1レンズ
鏡筒205に内面に設けられた第2群カム溝A205c
との係合作用によって決められる第2レンズ群保持部材
208の状態を、第2の状態という。
【0091】次にレンズ鏡筒を中間状態(図11)から
ワイド側にズームすると、第2群レンズ保持部材208
のカムピン208aが第2群カム溝A205cから離れ
る。第2群レンズ保持部材208は、コイルバネ216
の付勢作用によりリング215に光軸方向に当接しなが
ら、このリング215と一体的に光軸方向に移動する。
【0092】このように、第2レンズ群保持部材208
の光軸方向の位置が、このリング215との当接作用に
よって決められる状態を、第1の状態という。後述する
第2レンズ群保持部材208の状態は第1の状態であ
る。
【0093】なお、逆に、第2レンズ群保持部材208
を第1の状態から第2の状態に切り替える時は、第1レ
ンズ鏡筒205に内面に設けられた第2群カム溝A20
5cは、第2レンズ群保持部材208の外面に設けられ
たカムピン208aと係合する。これにより、第2レン
ズ群保持部材208はそれまで当接していたリング21
5から離脱するので、第1レンズ鏡筒205は第2レン
ズ群保持部材208をリング215から離脱させる作用
を有する。
【0094】次にレンズ鏡筒をワイド状態(図12)に
さらにズームすると、リング215の外面に設けられた
カムピン215aは、第2群直進ガイド筒204の内面
に設けられた第2群用カム溝B204aのミドル部20
4a3に係合する。この間も、F第2群レ設計すること
ができるから、カム設計の自由度は向上する。
【0095】また、第2群レンズ保持部材208は第1
の状態ではリング215に径嵌合して移動するので、こ
の第2群レンズ保持部材208の光軸に対して垂直方向
へのガタを防止することができる。したがって、第2群
レンズ保持部材208によって保持されるレンズの偏芯
精度を向上させることができる。
【0096】(第3実施形態)図13〜図15は第3実
施形態であるレンズ鏡筒の構成図であって、このレンズ
鏡筒は差動筒を2つ設けた3段沈胴式鏡筒である。
【0097】図13はテレ状態のレンズ鏡筒の構成図で
あって、(a)は断面図、(b)は第2直進ガイド筒3
07および第2群レンズ保持部材308の正面図、
(c)は第2直進ガイド筒307およびリング315の
みの正面図である。図13および図15は、ワイド状態
および沈胴状態のレンズ鏡筒をそれぞれ示す。
【0098】301は固定筒、302は第1差動筒、3
03は第1直進ガイド筒で、これらの構成および動作は
第1実施形態である構成および動作と同じである。
【0099】309および310は撮影光路外の有害光
をカットするための第1および第2フレアカット板であ
る。第1フレアカット板309(上部のみ図示)は、必
要な撮影光を通すための開口がその内面中央に形成され
ており、第1直進ガイド筒303と一体となって光軸方
向に移動する。第2フレアカット板310は、必要な撮
影光を通すための開口がその内面中央に形成されてお
り、第2直進ガイド筒307(後述)と一体となって光
軸方向に移動する。
【0100】304は第1直進ガイド筒303の内面に
組み込まれた第2差動筒である。第2差動筒304の外
面後部には第2差動カム駆動ピン311が組み込まれて
おり、この第2差動カム駆動ピン311は、第1実施形
態である第2差動筒駆動ピン141と同様に、第1直進
ガイド筒303の逃げ穴(曲線カム)を貫通して、第1
差動筒302の内面に光軸方向に設けられた溝に相対摺
動自在に係合している。
【0101】また、第2差動筒の外面後部にはカムピン
355が設けられていて、このカムピン355は、第1
差動筒302の内面に設けられたカム溝と係合してい
る。
【0102】307は第2直進ガイド筒304の内面に
組み込まれた第2差動筒(カム筒)である。第2差動筒
307の外面後部には爪部307aと後端フランジ部3
07bが設けられている。後端フランジ部307bは第
1直進ガイド筒303の内面に光軸方向に設けられた溝
350と係合している。
【0103】また、306は第2直進ガイド筒307の
爪部307aと後端フランジ部307bとの間に相対回
転可能に支持されるナットリングである。第2差動筒駆
動ピン311は、第2差動筒304の開口を通してナッ
トリング306の外面に設けられたナット部306aと
螺合させて組み込まれている。
【0104】第1差動筒302が光軸回りで回転する
と、第2差動筒304は、第2差動カム駆動ピン311
と第1差動筒302の内面に設けられた溝との係合作用
により、この第1差動筒302と一体回転するととも
に、カムピン355と第1差動筒302の内面に設けら
れたカム溝との係合作用により、この第1差動筒302
に対して光軸方向に移動する。
【0105】第2差動筒304が光軸回りで回転しなが
ら光軸方向に移動すると、第2直進ガイド筒204は、
第1直進ガイド筒303の内面に光軸方向に設けられた
溝350との係合作用により直進ガイドされるととも
に、ナットリング306との作用によりこの第2差動筒
207と一体的に光軸方向に移動する。
【0106】305は、第1群レンズ350とこの第1
群レンズ350を保持する第1群レンズ保持部材313
とを内部に有する先頭筒である。フォーカシング動作時
は、モータ(不図示)がリードネジを回転することによ
り、第1群レンズ保持部材313を繰り出しピントを合
わせる。
【0107】先頭筒305の外面後部にはカムピン35
3が設けられており、このカムピン353は、第2差動
筒304の内面に設けられたカム溝(不図示)に係合し
ている。また、先頭筒305の内面には3ヶ所切り欠き
(不図示)が設けられていて、これらの切り欠きに第2
直進ガイド筒307の腕が係合している。
【0108】第2差動筒304が光軸回りで回転する
と、先頭筒305は、切り欠きと第2直進ガイド筒30
7の腕との係合作用により光軸方向に直進ガイドされる
とともに、カムピン353と第2差動筒304の内面に
設けられたカム溝との係合作用により、この第2差動筒
304に対して光軸方向に相対移動する。
【0109】315は第2差動筒304の内面に組み込
まれたリング(駆動部材)である。このリング315の
外面には、図13(c)に示すように3個のカムピン3
15aが設けられており、これらのカムピン315aは
第2差動筒304の内面に設けられたカム溝(不図示)
に係合している。また、リング315の内面には3ヶ所
切り欠き(不図示)が設けられていて、これらの切り欠
きに第2直進ガイド筒307の腕が係合している。
【0110】第2差動筒304が光軸回りで回転する
と、リング315は、先頭筒305と同様に、切り欠き
と第2直進ガイド筒307の腕との係合作用により光軸
方向に直進ガイドされるとともに、カムピン315aと
第2差動筒304の内面に設けられたカム溝との係合作
用により、この第2差動筒304に対して光軸方向に相
対移動する。
【0111】308は第2群レンズ352を保持する第
2群レンズ保持部材(レンズ保持部材)である。図13
(b)に示すように、第2群レンズ保持部材308の外
面には3ヶ所切り欠きが設けられていて、これらの切り
欠きに第2差動筒207の3本の腕が係合しているとと
もに、第1および第2実施形態と同様に、コイルバネ3
16により常時光軸方向かつカメラ本体220側に付勢
されている。
【0112】図13(a)に示すテレ状態では、第2群
レンズ保持部材308は、コイルバネ316の付勢作用
によりリング315に光軸方向に当接するともに径嵌合
しながら、このリング215と一体的に光軸方向に移動
する。
【0113】このように、第2レンズ群保持部材308
の光軸方向の位置が、リング315との当接作用により
このリング315と一体的に移動する状態を、第1の状
態という。
【0114】次にレンズ鏡筒をテレ状態(図13)から
ワイド状態(図14)にズームすると、第2群レンズ保
持部材308と先頭筒305とは、相対的に離れながら
カメラ本体320に近づく。
【0115】さらにレンズ鏡筒をワイド状態(図14)
から沈胴状態(図15)にズームすると、カメラ本体3
20に予め設けられている凸部320a(離脱作用部
材)が第2群レンズ保持部材308に衝突することによ
り、第2群レンズ保持部材308をそれまで光軸方向か
つカメラ本体320向きに当接していたリング315か
ら離脱させる。
【0116】リング315から離脱した第2群レンズ保
持部材308は、切り欠きと第2直進ガイド筒307の
腕との係合作用によって直進ガイドされるとともに、コ
イルバネ316によってカメラ本体320側に付勢さ
れ、その結果、カメラ本体320側に向かって移動して
くる先頭筒305の内面に係合する。
【0117】なお、凸部320aの離脱作用によって第
2群レンズ保持部材308がリング315に当接せずに
離脱している第2群レンズ保持部材308の移動の状態
を第2の状態という。
【0118】上述の構成によって、第2群レンズ保持部
材308は第1の状態ではリング315に径嵌合して移
動するので、この第2群レンズ保持部材308の光軸に
対して垂直方向へのガタを防止することができる。した
がって、第2群レンズ保持部材308によって保持され
るレンズの偏芯精度を向上させることができる。
【0119】
【発明の効果】上述の説明から明らかなように、第1発
明のカメラ鏡筒によれば、レンズ保持部材がレンズ鏡筒
の伸縮に応じて、第1の状態では第1カム筒内を光軸方
向に移動し、第2の状態ではこの第1カム筒に対して光
軸方向に移動する第2カム筒内を光軸方向に移動するの
で、このレンズ保持部材の移動量を大きくすることがで
きる。
【0120】さらに、レンズ保持部材は、第1の状態で
は第1カム筒に設けられたカム溝との係合作用に基いて
光軸方向に移動し、第2の状態では第2カム筒に設けら
れたカム溝との係合作用により光軸方向に移動するよう
に、このレンズ保持部材を移動させるためのカム溝を2
つのカム筒に分けて設けている。
【0121】したがって、これら第1および第2カム筒
を有するレンズ鏡筒の全長を短くすることができる。ま
た、これら第1および第2カム筒に設けられるカム溝を
独立して設計することができるから、カム設計の自由度
は向上する。
【0122】また、第2発明のカメラ鏡筒によれば、レ
ンズ保持部材は第1の状態では駆動部材に径嵌合して移
動するので、このレンズ保持部材の光軸に対して垂直方
向へのガタを防止することができる。したがって、この
レンズ保持部材によって保持されるレンズの偏芯精度を
向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】テレ側無限状態のレンズ鏡筒の構成図である。
【図2】固定筒の外面展開図である。
【図3】第1差動筒の外面展開図である。
【図4】直進ガイド筒の外面展開図である。
【図5】第2差動筒の外面展開図である。
【図6】シャッター地板を正面からみた概略図である。
【図7】中間状態のレンズ鏡筒の構成図である。
【図8】ワイド側至近状態のレンズ鏡筒の構成図であ
る。
【図9】沈胴側至近状態のレンズ鏡筒の構成図である。
【図10】テレ状態のレンズ鏡筒の構成図である。
【図11】中間状態のレンズ鏡筒の構成図である。
【図12】ワイド状態のレンズ鏡筒の構成図である。
【図13】テレ状態のレンズ鏡筒の構成図である。
【図14】ワイド状態のレンズ鏡筒の構成図である。
【図15】沈胴状態のレンズ鏡筒の構成図である。
【符号の説明】
101:第1群レンズホルダー 102:先頭筒 102h:突起 102i:第1群カム溝 102j:第2群用カム溝 102k:第3群移動用カム溝A 102k6:ワイド至近位置 102k7:沈胴位置 103:第2群レンズホルダー 104:進退筒 104n:第2群振れ止めバー 104p:第2群カムピン 105:シャッター地板 106,107:シャッター羽根 108:シャッター駆動マグネット 114:羽根仕切板 115,116:可変絞り 118:可変絞り押さえ部材 119:第3群レンズホルダー 119a:開口穴 119d:第3群カムピンA 120:ガイドブッシュ 121:第2第3群ガイドバー 122:第3群振れ止めバー 123:後地板 123a:係合穴 123d:第1群用カムピン 123e:第3群片寄せバネ 134:第4群レンズホルダー 135:固定筒 136:第1差動筒 137:ファインダー駆動ギア 138:ズーム駆動ギア 139:直進ガイド筒 140:第2差動筒 140g:第3群移動用カム溝B140g 140g1:テレ無限位置 140g2:テレ至近位置 140g3:ミドルテレ無限位置 140g4:ミドルテレ至近位置 140g5:切り替わり位置 140g7:沈胴位置 140f:直進溝 141:第2差動筒駆動ピン 146:駆動駒 146a:第3群カムピンB 150〜153:第1〜第4群レンズ 201:固定筒 202:第1差動筒 202a:オスヘリコイド 203:第1直進ガイド筒 204:第2直進ガイド筒 204a:第2群用カム溝B 204a2:切り替わり部 204a3:ミドル部 205:先頭筒 205a:先頭筒繰り出しカム 205b:凸部 205c:第2群用カム溝A 205c2:切り替わり部 207:第2差動筒 207a:カムピン 208:第2群レンズホルダー 208a:カムピン 209:第1フレアカット板 210:第2フレアカット板 211:第2差動筒駆動ピン 213:第1群レンズホルダー 214:リードネジ 215:リング 215a:カムピン 216:コイルバネ 220:カメラ本体 250、251:第1、第2群レンズ 252:突起 253、255:溝部 301:固定筒 302:第1差動筒 302a:オスヘリコイド 303:第1直進ガイド筒 304:第2差動筒 304a:第2群用カム溝B 304a2:切り替わり部 304a3:ミドル部 305:先頭筒 305a:先頭筒繰り出しカム 305b:凸部 305c:第2群用カム溝A 305c2:切り替わり部 306:ナットリング 307:第2直進ガイド筒 307a:爪部 307b:後端フランジ部 308:第2群レンズホルダー 308a:カムピン 309:第1フレアカット板 310:第2フレアカット板 311:第2差動筒駆動ピン 312:第2レンズ群 313:第1群レンズホルダー 314:リードネジ 315:リング 315a:カムピン 316:コイルバネ 320:カメラ本体 320a:凸部 350:溝部 351、352:第1、第2群レンズ 353、355:カムピン

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光軸方向に移動可能なレンズ保持部材
    と、光軸方向に移動可能で前記レンズ保持部材と当接・
    離脱可能な駆動部材と、光軸回りで前記駆動部材と相対
    回転することによりこの駆動部材を光軸方向にカム駆動
    する第1カム筒と、前記第1カム筒に対して光軸方向に
    て移動可能で、光軸回りで前記レンズ保持部材と相対回
    転することによりこのレンズ保持部材を光軸方向にカム
    駆動可能な第2カム筒とを有し、 前記レンズ保持部材が、前記第1カム筒によってカム駆
    動される前記駆動部材に光軸方向に当接してこの駆動部
    材との一体的駆動により移動する第1の状態から、前記
    駆動部材から離脱して前記第2カム筒によってカム駆動
    される第2の状態に切り替わることを特徴とするレンズ
    鏡筒。
  2. 【請求項2】 前記レンズ保持部材および前記駆動部材
    は光軸回りで回転せずに光軸方向に移動し、前記第1カ
    ム筒および前記第2カム筒は光軸回りで回転しながら光
    軸方向に移動することを特徴とする請求項1に記載のレ
    ンズ鏡筒。
  3. 【請求項3】 前記レンズ保持部材および前記駆動部材
    は光軸回りで回転しながら光軸方向に移動し、前記第1
    カム筒および前記第2カム筒は光軸回りで回転せずに光
    軸方向に移動することを特徴とする請求項1に記載のレ
    ンズ鏡筒。
  4. 【請求項4】 光軸方向に移動可能な複数段の進退筒の
    うち、前記第1カム筒は前記第2カム筒の次後段の進退
    筒であることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡
    筒。
  5. 【請求項5】 3段の進退筒を有し、 前記第2カム筒は最前段の進退筒であることを特徴とす
    る請求項4に記載のレンズ鏡筒。
  6. 【請求項6】 前記レンズ保持部材は、前記第1の状態
    ではテレ側で駆動され、前記第2の状態ではワイド側で
    駆動されることを特徴とする請求項1に記載のレンズ鏡
    筒。
  7. 【請求項7】 光軸方向に移動可能なリング状のレンズ
    保持部材と、光軸方向に移動可能で前記レンズ保持部材
    と当接・離脱可能なリング状の駆動部材と、光軸回りで
    前記駆動部材と相対回転することによりこの駆動部材を
    光軸方向にカム駆動するカム筒と、前記カム筒以外の部
    材であって、前記レンズ保持部材を前記駆動部材から離
    脱させる方向に光軸方向に移動させる離脱作用部材とを
    有し、 前記レンズ保持部材が、前記カム筒によってカム駆動さ
    れる前記駆動部材に光軸方向に当接し、かつ径嵌合して
    この駆動部材との一体的駆動により移動する第1の状態
    から、前記駆動部材から離脱して光軸方向に移動する第
    2の状態に切り替わることを特徴とするレンズ鏡筒。
  8. 【請求項8】 前記レンズ保持部材は、光軸方向に延び
    る腕状の部材により支持されていることを特徴とする請
    求項7に記載のレンズ鏡筒。
  9. 【請求項9】 前記離脱作用部材が、光軸回りで前記レ
    ンズ保持部材と相対回転することによりこの保持部材を
    光軸方向にカム駆動可能なカム筒であることを特徴とす
    る請求項7に記載のレンズ鏡筒。
  10. 【請求項10】 前記離脱作用部材が、固定筒、または
    この固定筒部材に形成されて、前記レンズ保持部材と当
    接してこのレンズ保持部材を光軸方向に移動させる凸部
    であることを特徴とする請求項7に記載のレンズ鏡筒。
  11. 【請求項11】 請求項1〜10のいずれかに記載のレ
    ンズ鏡筒を有することを特徴とするカメラ。
JP2000199698A 2000-06-30 2000-06-30 レンズ鏡筒およびレンズ鏡筒を有するカメラ Pending JP2002014271A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000199698A JP2002014271A (ja) 2000-06-30 2000-06-30 レンズ鏡筒およびレンズ鏡筒を有するカメラ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000199698A JP2002014271A (ja) 2000-06-30 2000-06-30 レンズ鏡筒およびレンズ鏡筒を有するカメラ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002014271A true JP2002014271A (ja) 2002-01-18

Family

ID=18697679

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000199698A Pending JP2002014271A (ja) 2000-06-30 2000-06-30 レンズ鏡筒およびレンズ鏡筒を有するカメラ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002014271A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6851871B2 (en) 2002-08-06 2005-02-08 Canon Kabushiki Kaisha Lens apparatus and camera
CN1328607C (zh) * 2004-01-27 2007-07-25 奥林巴斯株式会社 透镜镜筒及照相机
CN100334475C (zh) * 2004-01-27 2007-08-29 奥林巴斯株式会社 透镜镜筒及照相机
JP2013088563A (ja) * 2011-10-17 2013-05-13 Canon Inc レンズ鏡筒、及び撮像装置

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6851871B2 (en) 2002-08-06 2005-02-08 Canon Kabushiki Kaisha Lens apparatus and camera
CN1328607C (zh) * 2004-01-27 2007-07-25 奥林巴斯株式会社 透镜镜筒及照相机
CN100334475C (zh) * 2004-01-27 2007-08-29 奥林巴斯株式会社 透镜镜筒及照相机
JP2013088563A (ja) * 2011-10-17 2013-05-13 Canon Inc レンズ鏡筒、及び撮像装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5450242A (en) Zoom lens barrel
JP4969859B2 (ja) レンズ鏡筒
JP2006337695A (ja) レンズ鏡筒
JPH07199019A (ja) レンズ鏡筒
JP2008026508A (ja) レンズ鏡筒
JP2009251063A (ja) レンズ鏡筒
JP2006337694A (ja) レンズ鏡筒
JP2005049599A (ja) レンズ調整機構およびカメラ
JP2009251064A (ja) レンズ鏡筒
JP2011008046A (ja) レンズ鏡筒の直進案内機構
JP2004233916A (ja) レンズ鏡筒の光学要素退避機構
US5701523A (en) Lens barrel
JP2003066308A (ja) ズームレンズ鏡胴
JP2002014271A (ja) レンズ鏡筒およびレンズ鏡筒を有するカメラ
JP5959996B2 (ja) レンズ鏡筒
JPS63271306A (ja) ズ−ムレンズ付沈胴式カメラ
JPS5841483B2 (ja) マクロサツエイキコウツキズ−ムレンズキヨウドウ
JP4267129B2 (ja) カメラ
JP2592991B2 (ja) ズームレンズ鏡筒
JP2633080B2 (ja) ズームレンズ鏡筒
JPH0289012A (ja) ズームレンズ鏡筒
JP2633081B2 (ja) ズームレンズ鏡筒
JP4562375B2 (ja) レンズ鏡筒の回転環支持構造
JPH1164707A (ja) ズームレンズ鏡筒
JP2004233924A (ja) レンズ鏡筒