JP2002013475A - リニア圧縮機 - Google Patents

リニア圧縮機

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JP2002013475A
JP2002013475A JP2000197712A JP2000197712A JP2002013475A JP 2002013475 A JP2002013475 A JP 2002013475A JP 2000197712 A JP2000197712 A JP 2000197712A JP 2000197712 A JP2000197712 A JP 2000197712A JP 2002013475 A JP2002013475 A JP 2002013475A
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Japan
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drive mechanism
container
housing
mechanism housing
fusion
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JP2000197712A
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Takanori Hamashima
孝徳 浜島
Nobuaki Okumura
暢朗 奥村
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Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 放熱性、軽量化、コストダウンのいずれもが
実現できるリニア圧縮機とすること。 【解決手段】 ハウジング51を、シリンダ空間52を
形成する圧縮部容器54と、圧縮部容器54とは別体で
構成され第1及び第2駆動機構収容空間53a、53b
を形成する第1及び第2駆動機構収容容器55a、55
bとを具備して構成し、圧縮部容器54はアルミニウム
で作製し、第1及び第2駆動機構収容容器55a、55
bはステンレス鋼で作製する。また、圧縮部容器54と
第1及び第2駆動機構収容容器55a、55bは摩擦圧
接により溶融接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピストン等の可動
部が直動的に動作するリニア圧縮機に係るものである。
【0002】
【従来の技術】リニア圧縮機は、ハウジング内に形成さ
れたシリンダ空間内をピストン等の可動体が直動的に往
復駆動し、シリンダ内壁と可動体とで画成された作動室
内の作動ガスを該可動体の往復動により圧縮・膨張さ
せ、このような圧力変化や作動ガスを外部に供給するも
のである。この種のリニア圧縮機は、その作動室内圧が
可動体の往復動に伴って周期的に変動しているので、こ
の作動室をスターリング冷凍機の圧縮室として利用した
り、リニア圧縮機をパルス管冷凍機の圧力変動源として
利用したりすることができる。
【0003】上述のようにリニア圧縮機をスターリング
冷凍機やパルス管冷凍機等の冷凍機、いわゆる蓄冷式冷
凍機に利用する場合、作動室で発生する圧縮熱の放熱性
及び軽量化の観点から、リニア圧縮機のハウジングとし
てアルミニウム等の放熱性の高い材質を選択することが
好まれる。
【0004】また、冷凍機によって発生する寒冷下で作
動ガスが気体状態を維持しておく必要があることから、
用いられる作動ガスとして、液化温度の低いものが使用
される。特に、ヘリウムガスは、液化温度が4.2Kで
あるので、この種の用途に頻繁に用いられる。
【0005】ところで、ヘリウムガスは、分子量が非常
に小さく、わずかな隙間からでも漏れ出してしまう。リ
ニア圧縮機内のヘリウムガスが外部に漏れ出すと、該圧
縮機内のヘリウムガス圧が低下し、それに伴って作動室
内のヘリウムガス圧も相対的に減少してしまう。このよ
うな状態となると、作動室内で所定圧(変動圧)を安定
的に得ることができなくなってしまい、圧縮機性能の低
下を招く。従って、リニア圧縮機のハウジングにおい
て、確実なガス封止を行う必要が生じる。ハウジングを
一体的に成形すれば、このようなガス封止は必要ない
が、ハウジング形状の複雑さから、一般的にはハウジン
グは分割して成形され、ボルト等の締結手段によって各
ハウジングを連結するといった手段が採用される。そし
て、この連結部分には、金属Oリング等のヘリウムガス
の透過の無いシール材を使用して、ガス封止を行なって
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、金属O
リング等のシール材は、シール面の面粗度、平面度等の
形状要因、組付け時の埃の混入、脱脂洗浄する際の脱脂
度合いのばらつき等、非常に難しい管理項目が多く、例
え組付け時に完全にガス封止をしていたとしても、これ
らの管理がおろそかになってしまった場合には、ガス漏
れが発生することが予測される。そのため、シール面形
状、面清浄の管理、組付け工程、環境の維持管理に多大
な工数がかかり、結果的にコストアップの要因となって
いる。
【0007】金属Oリングを使用せず、溶接によりガス
封止を行うことも考えられる。しかしながら、上述した
ような、放熱性や軽量化を図る場合には、ハウジングを
アルミニウムで形成しなければならず、この場合にはア
ルミニウムの溶接となる。ところが、アルミニウムの溶
接には非常に大きな熱量が必要なため、ハウジングの変
形、割れや、内部の駆動機構の過熱による損傷を招いて
しまう。このため、ハウジングをアルミニウムで形成す
る場合には、溶接でガス封止を行うことができず、金属
Oリングを使用せざるを得なかった。
【0008】従って、放熱性及び軽量化に重点を置く場
合には、ハウジングをアルミニウムで形成するが、この
場合には、ガス封止に金属Oリングを使用せざるを得
ず、放熱性及び軽量化は達成できるが、金属Oリングの
管理上の問題から発生するコストアップを避けることが
できない。一方、コストダウンに重点を置く場合には、
ハウジングをステンレス鋼等で形成するとともに、ガス
封止は溶接で行うが、この場合には、金属Oリングを使
用しないことによるコストダウンは達成できるが、材質
としてアルミニウムを使用することができないので、良
好な放熱性および軽量化を実現することができない。こ
のように、放熱性、軽量化、コストダウンのいずれも満
足するリニア圧縮機を構成することはできなかった。
【0009】故に、本発明は、上記実情に鑑みてなされ
たものであり、放熱性、軽量化、コストダウンのいずれ
もが実現できるリニア圧縮機とすることを技術的課題と
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記技術的課題を解決す
るためになされた請求項1の発明は、シリンダ空間及び
該シリンダ空間に連通した駆動機構収容空間が内部に形
成されたハウジングと、前記シリンダ空間内に直動往復
動可能に配設されたピストンと、前記駆動機構収容空間
内に配設され前記ピストンを直動往復駆動させるための
駆動機構とを具備するリニア圧縮機において、前記ハウ
ジングは、前記シリンダ空間を形成する圧縮部容器と、
該圧縮部容器とは別体で構成され前記駆動機構収容空間
を形成する駆動機構収容容器とを具備し、前記圧縮部容
器はアルミニウムで作製され、前記駆動機構収容容器は
ステンレス鋼で作製され、前記圧縮部容器と前記駆動機
構収容容器は溶融接合されていることを特徴とするリニ
ア圧縮機とすることである。
【0011】上記請求項1の発明によれば、リニア圧縮
機のハウジングは、シリンダ空間を形成する圧縮部容器
と、駆動機構収容空間を形成する駆動機構収容容器とを
具備するが、これらは別体で構成されている。また、圧
縮部容器はアルミニウムで作製され、駆動機構収容容器
はステンレス鋼で作製されている。そして、圧縮部容器
と駆動機構収容容器とは溶融接合されている。
【0012】リニア圧縮機において、最も発熱する部分
は、ピストンの往復動による圧縮熱を発生するシリンダ
空間である。従って、シリンダ空間が内部に形成された
圧縮部容器をアルミニウムで作製することで、圧縮熱を
効率的に外部に放散することができ、放熱性を良好にす
ることができるとともに、アルミニウムで作製すること
による軽量化を図ることができる。また、圧縮部容器を
アルミニウムで、駆動機構収容容器をステンレス鋼で作
製しているので、この両者を溶融接合することで、金属
Oリング等を使用せずにガス封止を確実に行うことがで
きる。このため金属Oリングの管理に要する工数を節約
でき、コストダウンをも図ることができる。この場合、
アルミニウム−ステンレス鋼の溶融接合であるので、こ
の溶融接合を例え溶接接合とした場合であっても、溶接
に要する熱量はアルミニウム同士の溶接を行う場合と比
較して少なく、内部の駆動機構が破損するおそれがな
い。
【0013】尚、本明細書において、「溶融接合」と
は、溶融現象を伴った連結方法を言い、連結すべき物の
間又は周囲に溶融物が入り込んで両者を連結するととも
に、両者間の隙間を封止する接合という意味で使用して
いる。溶融物としては、連結すべき物自体が溶融した場
合であっても、連結すべき物以外の物であっても良く、
前者の場合には、圧接接合、等、後者の場合には、溶
接、ろう付け、接着等が挙げられる。
【0014】また、請求項2の発明は、請求項1の発明
において、前記駆動機構収容容器は、円筒形状の胴体部
と、お碗状の蓋部とを具備し、前記胴体部の一端面は前
記圧縮部容器と溶融接合され、前記胴体部の他端面は前
記蓋部の開口端面と溶融接合されていることを特徴とし
ている。
【0015】上記請求項2の発明によれば、駆動機構収
容容器は、円筒形状の胴体部と、お碗状の蓋部とを具備
している。そして、円筒形状の胴体部は、その一端面が
圧縮部容器と溶融接合され、その他端面が蓋部の開口端
面と溶融接合している。このように、駆動機構収容容器
を胴体部分と蓋部分とに分けて接合することにより、こ
れらの作製が容易となる。また、胴体部と蓋部とは、共
にステンレス鋼で作製されているので、これらを溶接等
の溶融接合で連結しても、溶接等に要する熱量は少な
く、この発熱により内部の駆動機構が破損することはな
い。
【0016】また、請求項3の発明は、請求項1または
2の発明において、前記圧縮部容器と前記駆動機構収容
容器とは、圧接接合、ロウ付け接合の内のどちらか一方
の方法で溶融接合されることを特徴としている。
【0017】上記請求項3の発明によれば、圧縮部容器
と駆動機構収容容器との溶融接合として、圧接接合、ロ
ウ付け接合が採用される。これらの接合は、溶接接合と
比較して発生する熱量が少ないので、発熱による内部の
駆動機構の破損を確実に防止できるとともに、ハウジン
グの変形や割れも確実に防止できる。
【0018】また、請求項4の発明は、請求項3の発明
において、前記胴体部と前記蓋部とは、溶接により接合
されることを特徴としている。
【0019】上記請求項4の発明によれば、駆動機構収
容容器を構成する胴体部と蓋部とは、溶接により溶融接
合されているので、両者の接合を簡単に行うことができ
る。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明を実施の形態により
具体的に説明する。
【0021】図1は、パルス管冷凍機の圧力変動源とし
て本例のリニア圧縮機を利用した場合の断面図である。
図において、パルス管冷凍機1は、冷凍部10及びリニ
ア圧縮機50を具備する。リニア圧縮機50は、その外
殻がハウジング51で構成されている。このハウジング
51内には、シリンダ空間52と、第1駆動機構収容空
間53aと、第2駆動機構収容空間53bとが形成され
ている。シリンダ空間52は、円筒形状の空間であり、
その内部には第1ピストン61a及び第2ピストン61
bが配設されている。第1ピストン61a及び第2ピス
トン61bは、シリンダ空間52の内径よりもわずかに
小さい外形を持つ円筒形状を呈しており、これらがシリ
ンダ空間52内をその円筒軸方向に直動的に往復動可能
に形成されている。
【0022】第1駆動機構収容空間53aは、シリンダ
空間52の図示左側に連通した空間とされ、その内部に
は第1ピストン61aを駆動するための第1駆動機構7
0aが収容されている。第2駆動機構収容空間53b
は、シリンダ空間の図示右側に連通した空間とされ、そ
の内部には第2ピストンを駆動61bするための第2駆
動機構70bが収容されている。
【0023】尚、第1駆動機構70aと第2駆動機構7
0bとは、基本的に同一構成であり、図に示すように両
者の配置状態が対称的であることのみにおいて相違する
ので、以下の構成の説明では第1駆動機構70aについ
てのみ説明し、第2駆動機構70bについては、第1駆
動機構70aと同一の構成について同一番号で末尾にb
を付与して示し、その具体的説明については省略する。
【0024】第1駆動機構70aは、ピストンロッド7
1a、前方フレクシャベアリング群72a、後方フレク
シャベアリング群73a、固定部材74a、ヨーク75
a、永久磁石76a、可動コイル77a、及び連結ブラ
ケット78aを主な構成要素とする。
【0025】ピストンロッド71aは、その一端がピス
トン61aの背面に連結固定され、該一端から他端にか
けて第1駆動機構収容空間53a内に延設された棒状部
材である。このピストンロッド71aは、その前後(図
において左右)端側にて前方フレクシャベアリング群7
2a及び後方フレクシャベアリング群73aによって支
持されている。フレクシャベアリング群72a、73a
における各フレクシャベアリングは、それぞれ同一径の
円板形状であり、その中心部分に中心孔が形成されてい
る。この中心孔にピストンロッド71aが挿通されてい
るとともに、ボルト等によってピストンロッド71aと
フレクシャベアリング群72a、73aの内周側の部分
とが連結されている。従って、ピストンロッド71aが
軸方向へ移動する際は、フレクシャベアリングの撓みに
よってその移動が許容されるが、径方向(軸直角方向)
へ移動する際は、ピストンロッド71aとフレクシャベ
アリングが干渉して移動規制されるようになっている。
【0026】ピストンロッド71aの前端(図示右端)
側を支持する前方フレクシャベアリング群72aは、そ
の外周側の部分がボルト81a、81aによってヨーク
75aに連結固定されている。このヨーク75aは筒状
体に形成され、その外周の前端部分にてハウジングの内
壁にボルト82aで固定され、その内周にはリング状の
永久磁石76aが固定されている。
【0027】ピストンロッド71aの後端(図示左端)
側を支持する後方フレクシャベアリング群73aは、そ
の外周がボルト83a、83aによって固定部材74a
に連結固定されている。この固定部材74aは、円筒状
に形成された円筒部741a、該円筒部741aの後端
(図示左端)側から径方向に延びたフランジ部742
a、該フランジ部742aの外周側から後方(図示左
方)に延びた筒状リング部743aから構成され、フラ
ンジ部742aの部分にてボルト84aでヨーク75a
と連結されているとともに、筒状リング部743aに後
方フレクシャベアリング群73aの外周側の部分がボル
ト83a、83aによって固定されている。また、固定
部材74aには、その中心に貫通孔744aが形成され
ており、この貫通孔744a中をピストンロッド71a
が挿通している。
【0028】前方フレクシャベアリング群72aのすぐ
後部(図示左部)には、連結ブラケット78aが配設さ
れている。この連結ブラケット78aは、ピストンロッ
ド71aの外周に固定的に連結配置される基部781a
と、基部781aからピストンロッド71aの径方向外
方に延びた円板状の円板部782aと、該円板部の外周
から略直角方向に折れ曲がって後方に延設された筒状部
から構成されている。そして、この筒状部の先端には、
可動コイル77aが取り付けられている。この可動コイ
ル77aは、図からわかるように、固定部材74aの円
筒部741aと永久磁石76aとの間に形成されるリン
グ状の空間S内に配設されるように、その位置関係が設
定されている。
【0029】ハウジング51は、シリンダ空間52が形
成された圧縮部容器54と、第1駆動機構収容空間53
aが形成された第1駆動機構収容容器55aと、第2駆
動機構収容空間53bが形成された第2駆動機構収容容
器55bと、冷凍部固定板56とが、それぞれ別体に分
かれて構成されている。第1駆動機構収容容器55a
は、円筒形状の胴体部551aと、蓋部552aとに分
かれている。同様に、第2駆動機構収容容器55bは、
円筒形状の胴体部551bと、蓋部552bとに分かれ
ている。
【0030】圧縮部容器54は、アルミニウムで作製さ
れており、前述のようにその中央部に円筒状のシリンダ
空間52が形成されている。このシリンダ空間52内に
は、前述のように第1ピストン61a及び第2ピストン
61bが該空間52内を軸方向に直動往復駆動可能に配
設されており、両ピストン61a、61bの前面とシリ
ンダ空間52の内壁面とで作動室Aを画成している。ま
た、圧縮部容器54には連通路541が形成されてお
り、図に示すようにこの連通路541は作動室Aに開口
している。圧縮部容器54の外形形状は、円筒状のシリ
ンダ空間52を取り巻くような第1円筒形部材542
と、該円筒形部材542の側面に形成され連通路541
を取り巻くような第2円筒形部材543とが組み合わさ
れたごとく形状となっており、両円筒形部材542、5
43の外周部分には図に示すようにフィンが形成されて
いる。
【0031】第1駆動機構収容容器55aは、前述のよ
うに円筒形状の胴体部551aと蓋部552aとから形
成されている。これらの胴体部551a、蓋部552a
は共にステンレス鋼で作製されている。そして、胴体部
551aの一端面(図示右側端面)B1は、圧縮部容器
54の第1円筒部材542の一端面(図示左側端面)C
1に摩擦圧接によって溶融接合されている。
【0032】同様に、第2駆動機構収容容器55bは、
前述のように円筒形状の胴体部551bと蓋部552b
とから形成されている。これらの胴体部551b、蓋部
552bは共にステンレス鋼で作製されている。そし
て、胴体部551bの一端面(図示左側端面)B2は、
圧縮部容器54の第1円筒部材542の他端面(図示右
側端面)C2に摩擦圧接によって溶融接合されている。
【0033】この摩擦圧接による溶融接合は、例えば、
圧縮部容器54の第1円筒部材542の端面に胴体部5
51a、551bの一端面を当接させ、その状態で胴体
部551a、551bを回転させることにより行う。す
ると、当接面間で摩擦により発熱し、この熱によってア
ルミニウムで形成された圧縮部容器54の端面側が溶け
出す。その後、回転を停止させ、溶融部分が冷却固化す
ることで、圧接が完了する。
【0034】また、第1駆動機構収容容器55aの胴体
部551aの他端面(図示左側端面)D1は、お碗状に
形成された蓋部552aの開口端面E1に溶接によって
溶融接合されている。同様に、第2駆動機構収容容器5
5bの胴体部551bの他端面(図示右側端面)D2
は、お碗状に形成された蓋部552bの開口端面E2に
溶接によって溶融接合されている。これらの部分の溶接
接合は、本例ではTIG溶接で行なった。この溶接接合
を行うにあたり、胴体部551a、551b及び蓋部5
52a、552bは上記のようにステンレス鋼で形成さ
れており、溶接時に熱量をそれ程要しないので、溶接時
の発熱によって内部の駆動機構70a、70bが破損す
ることはない。
【0035】冷凍部固定板56は、圧縮部容器54の第
2円筒部材543の端面(図示上端面)に連結されてい
る。この冷凍部固定板56には、その中央に孔561が
設けられた円板形状に形成されており、該孔561の部
分に冷凍部10が載置固定される。
【0036】冷凍部10は、本例では、蓄冷部11、コ
ールドヘッド12、パルス管13、細管14、及びバッ
ファタンク(図示せず)を主な構成要素としている。
【0037】蓄冷部11は、円筒状に形成された蓄冷管
111と、該蓄冷管111の両端に嵌め込まれた整流板
112、113と、蓄冷管111内に充填された蓄冷材
114とを備えて構成されている。整流板112、11
3は、蓄冷部11内に流入する作動ガスを整流する機能
を持ち、多数の微細孔が形成された円板状の部材であ
る。蓄冷材114は、作動ガスから熱を奪ったり、熱を
与えたりするものであり、本例ではステンレス製の円形
金属メッシュを積層して構成している。蓄冷管111
は、ステンレス製の円筒管であり、その一端(図示下
端)側が冷凍部固定板56に形成された孔561に挿通
され、固定されている。そして、固定された側の端面
は、連通路541に対面しており、該連通路541中の
作動ガスと蓄冷部11内の作動ガスとが行き来できるよ
うに配置されている。また、蓄冷管111の他端(図示
上端)は、コールドヘッド12に連結されている。
【0038】コールドヘッド12は、被冷却体に熱接触
して該被冷却体を冷却するものであり、熱伝導性の良好
な胴等で構成される。また、このコールドヘッド12に
は、図に示すように内部に複数の貫通通路121が形成
されており、該貫通通路121の一端(図示下端)は蓄
冷部11に対面し、他端(図示上端)は後述のパルス管
13の一端面に対面している。
【0039】パルス管13は、ステンレス製の円筒管で
あり、前述のようにその一端(図示下端)がコールドヘ
ッド12に形成された貫通通路121の他端に対面する
ように、コールドヘッド12に連結固定されている。ま
た、パルス管13の他端(図示上端)には、パルス管1
3内の作動ガスを整流させる機能を持った整流メッシュ
131が嵌め込まれているとともに、この他端は固定ブ
ラケット15に取り付けられて固定されている。
【0040】固定ブラケット15には、通路151が形
成されており、この通路151の一端(図示下端)はパ
ルス管13に取り付けられた整流メッシュ131に対面
しているとともに、その他端(図示上端)は細管14の
一端に連通している。細管14は、所定長を持った細長
いステンレス製管である。この細管の他端には、図示せ
ぬバッファタンクが接続されている。
【0041】上記構成の冷凍機1において、図示せぬ電
源からリニア圧縮機50の可動コイル77a、77bに
交番電流が通電されると、可動コイル77a、77bと
永久磁石76a、76bとの間で吸引力が発生し、永久
磁石76a、76bと固定部材74a、74b間のリン
グ状の空間S内を可動コイル77a、77bが往復す
る。可動コイル77a、77bの往復動に伴い、該可動
コイル77a、77bに連結された連結ブラケット78
a、78b、該連結ブラケット78a、78bが固定さ
れたピストンロッド71a、71bが往復動する。従っ
て、ピストンロッド71a、71bの先端に取り付けら
れた第1ピストン61a、第2ピストン61bがシリン
ダ空間52内を往復動する。また、本例では、第1、第
2ピストン61a、61bの往復動を同一周期で同期さ
せている。即ち第1ピストン61aが上死点に到達した
ときに第2ピストン61bも上死点に到達し、第1ピス
トン61aが下死点に到達したときに第2ピストン61
bも下死点に到達する。従って、第1、第2ピストン6
1a、61bが共に上死点に到達した時には、両ピスト
ン61a、61bの前面が最も接近し、作動室A内の圧
力が最も高くなる。一方、第1、第2ピストン61a、
61bが共に下死点に到達した時には、両ピストン61
a、61bの前面が最も遠ざかり、作動室A内の圧力が
最も低くなる。このようにして、両ピストン61a、6
1bが同一周期で同期して往復することにより、作動室
A内の圧力が周期的に変動する。
【0042】作動室A内の周期的な圧力変動は、連通路
541を伝わって冷凍部10に伝達されるとともに、作
動室A内の作動ガスが連通路を伝わって冷凍部10内と
行き来する。一方パルス管13内の作動ガスは、伝達さ
れた圧力変化に伴って移動するが、細管14が電気回路
網でいうインダクタンスの役割を果たすので、圧力変動
とパルス管13内の作動ガスの変位との間に一定の位相
差を生じる。従って、パルス管13内に仮想ガスピスト
ンを想定したとき、圧力変動と仮想ガスピストンの変位
との間には、一定の位相差が生じている。この位相差
を、細管14の長さ、断面積、バッファタンクの容積等
によって調整することにより、理想的には90°とす
る。これにより、パルス管13内の作動ガスは、コール
ドヘッド12付近に移動してその場で断熱膨張して寒冷
を発生し、次いで整流メッシュ131側に移動してその
場で圧縮して熱を吐き出す動作を繰り返す。その結果、
コールドヘッド12で寒冷を得ることができる。
【0043】上記のような運転状態において、本例では
作動ガスとしてヘリウムガスを使用している。また、作
動室A内のヘリウムガスが駆動機構収容空間53a、5
3b内のガスと置換されるのを防止するため、この駆動
機構収容空間53a、53b内のガスもヘリウムガスと
している。この場合、従来においては、ハウジングの連
結部分に金属Oリングを介装してガス封止を行なってお
り、この金属Oリングを管理するための工数に多大な時
間を要していたが、本例では、圧縮容器54と胴体部5
51a、551bとの連結部分は摩擦圧接による溶融接
合で、胴体部551a、551bと蓋部552a、55
2bとの連結部分は溶接による溶融接合で接合してお
り、金属Oリングを使用していないので、これの管理を
行う必要がない。従って、金属Oリングの管理に要する
工数の分だけ工数を節約でき、結果としてコストダウン
することができる。また、圧縮部容器54がアルミニウ
ムで作製されているので、作動空間Aで発生する圧縮熱
の放熱性も良好であり、さらに軽量化を図ることもでき
る。
【0044】以上のように、本例のリニア圧縮機50
は、シリンダ空間52及び該シリンダ空間52に連通し
た第1及び第2駆動機構収容空間53a、53bが内部
に形成されたハウジング51と、シリンダ空間52内に
直動往復動可能に配設された第1及び第2ピストン61
a、61bと、第1及び第2駆動機構収容空間53a、
53b内に配設され第1及び第2ピストン61a、61
bを直動往復駆動させるための第1及び第2駆動機構7
0a、70bとを具備し、ハウジング51は、シリンダ
空間52を形成する圧縮部容器54と、圧縮部容器54
とは別体で構成され第1及び第2駆動機構収容空間53
a、53bを形成する第1及び第2駆動機構収容容器5
5a、55bとを具備し、圧縮部容器54はアルミニウ
ムで作製され、第1及び第2駆動機構収容容器55a、
55bはステンレス鋼で作製され、圧縮部容器54と第
1及び第2駆動機構収容容器55a、55bは溶融接合
されている。シリンダ空間52が内部に形成された圧縮
部容器54をアルミニウムで作製することで、作動空間
Aで発生する圧縮熱を効率的に外部に放散することがで
き、放熱性を良好にすることができるとともに、アルミ
ニウムで作製することによる軽量化を図ることができ
る。また、圧縮部容器54をアルミニウムで、第1及び
第2駆動機構収容容器55a、55bをステンレス鋼で
作製し、この両者を溶融接合することで、金属Oリング
等を使用せずにガス封止を確実に行うことができる。こ
のため金属Oリングの煩わしい管理を行うことを要せ
ず、簡便なガス封止を実現でき、コストダウンをも図る
ことができる。この場合、アルミニウム−ステンレス鋼
の溶融接合であるので、この溶融接合を例え溶接接合と
した場合であっても、溶接に要する熱量はアルミニウム
同士の溶接を行う場合と比較して少なく、内部に配設さ
れている第1及び第2駆動機構70a、70bを破損する
おそれがない。
【0045】また、第1及び第2駆動機構収容容器55
a、55bは、円筒形状の胴体部551a、551b
と、お碗状の蓋部552a、552bとを具備して構成
されており、胴体部551a、551bの一端面B1、
B2は圧縮部容器54の第1円筒部材542の端面C
1、C2と溶融接合され、他端面D1、D1は蓋部55
2a、552bの開口端面E1、E2と溶融接合されて
いる。このように、駆動機構収容部を胴体部分と蓋部分
とに分けて接合することにより、これらの作製が容易と
なる。
【0046】また、圧縮部容器54と第1及び第2駆動
機構収容容器55a、55bとは、摩擦圧接接合で溶融
接合されており、この摩擦圧接接合は溶接接合と比較し
て発生する熱量が少ないので、発熱による内部の駆動機
構70a、70bの破損を確実に防止できるとともに、
ハウジング51の変形や割れも確実に防止できる。ま
た、摩擦圧接接合に代えてロウ付けによる溶融接合を採
用することもできる。ロウ付けによる溶融接合とした場
合でも、上記作用効果を有する。
【0047】また、胴体部551a,551bと蓋部5
52a、552bとは、溶接により接合されているの
で、???の効果を有する。
【0048】また、本例のリニア圧縮機は、図からわか
るように外部にボルト等の締結手段が露出している部分
がなく、形状としても非常にすっきりしている。このた
め、圧縮機の外観上の見栄えも良くなる。
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
放熱性、軽量化、コストダウンのいずれもが実現できる
リニア圧縮機とすることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における、リニア圧縮機を
冷凍機に適用した場合の全体断面図である。
【符号の説明】
1・・・冷凍機 10・・・冷凍部 50・・・リニア圧縮機 51・・・ハウジング 52・・・シリンダ空間 53a・・・第1駆動機構収容空間(駆動機構収容空
間) 53b・・・第2駆動機構収容空間(駆動機構収容空
間) 54・・・圧縮部容器 55a・・・第1駆動機構収容容器(駆動機構収容容
器) 55b・・・第2駆動機構収容容器(駆動機構収容容
器) 551a、551b・・・胴体部 552a、552b・・・蓋部 61a・・・第1ピストン(ピストン)、 61b・・
・第2ピストン(ピストン) 70a・・・第1駆動機構(駆動機構)、 70b・・
・第2駆動機構(駆動機構)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダ空間及び該シリンダ空間に連通
    した駆動機構収容空間が内部に形成されたハウジング
    と、前記シリンダ空間内に直動往復動可能に配設された
    ピストンと、前記駆動機構収容空間内に配設され前記ピ
    ストンを直動往復駆動させるための駆動機構とを具備す
    るリニア圧縮機において、 前記ハウジングは、前記シリンダ空間を形成する圧縮部
    容器と、該圧縮部容器とは別体で構成され前記駆動機構
    収容空間を形成する駆動機構収容容器とを具備し、 前記圧縮部容器はアルミニウムで作製され、 前記駆動機構収容容器はステンレス鋼で作製され、 前記圧縮部容器と前記駆動機構収容容器は溶融接合され
    ていることを特徴とするリニア圧縮機。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記駆動機構収容容器は、円筒形状の胴体部と、お碗形
    状の蓋部とを具備し、前記胴体部の一端面は前記圧縮部
    容器と溶融接合され、前記胴体部の他端面は前記蓋部の
    開口端面と溶融接合されていることを特徴とするリニア
    圧縮機。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記圧縮部容器と前記駆動機構収容容器とは、圧接接
    合、ロウ付け接合の内のどちらか一方の方法で溶融接合
    されることを特徴とするリニア圧縮機。
  4. 【請求項4】 請求項2または3において、 前記胴体部と前記蓋部とは、溶接により溶融接合される
    ことを特徴とするリニア圧縮機。
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