JP2002013139A - フレキシブルパイル及びその設置方法並びに構造物の支持構造 - Google Patents

フレキシブルパイル及びその設置方法並びに構造物の支持構造

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JP2002013139A
JP2002013139A JP2000194042A JP2000194042A JP2002013139A JP 2002013139 A JP2002013139 A JP 2002013139A JP 2000194042 A JP2000194042 A JP 2000194042A JP 2000194042 A JP2000194042 A JP 2000194042A JP 2002013139 A JP2002013139 A JP 2002013139A
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Takahisa Isobe
隆寿 磯部
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Kajima Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 支持杭として使用される場合に、フレキシブ
ルパイルに構造物の上載荷重を支持地盤まで伝達する機
能を持たせながら、地震時の地盤からの、または杭頭部
への強制変形に追従可能な変形能力を持たせる。 【解決手段】 下端が閉塞した筒状の袋体2と、袋体2
の内部に封入される粒状体と液体の少なくともいずれか
一方からフレキシブルパイル1を構成する。筒状の袋体
2と、袋体2の内部に軸方向の全長に亘って、もしくは
一部の区間に配置される環状の積層リング16、もしくは
環が連続した形のスパイラルリング等からフレキシブル
パイル1を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は主に構造物を支持
しながらその荷重を支持地盤に伝達する目的で使用され
る他、構造物や機械等を防振支持する用途等にも使用可
能なフレキシブルパイル及びその設置方法、並びにフレ
キシブルパイルによって構造物を支持する構造物の支持
構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】図13に
示すような地上、もしくは地中の構造物の荷重を支持地
盤23に伝達する杭は材料上、コンクリート杭と鋼管杭に
大別されるが、いずれの杭も図14に示すように地震時に
地質の相違する地盤間に相対変位が生じ、地盤から強制
的なせん断変形を受けたときにその変形に追従できる柔
らかさを持たないため、強制変形によって破損する可能
性がある。
【0003】また杭頭部と構造物基礎間は一般に剛に接
合されているため、杭頭部には過大な曲げ応力が発生
し、杭頭部が破損する可能性が高い。
【0004】杭は地中で破損した場合にはその姿のまま
地中に残留するため、回収が難しく、改めて杭を設置す
る際にも構造物が健全であれば、その存在により新たに
杭を設置することは不可能である等、修復には多大な困
難を伴う。
【0005】この発明は支持杭として使用される場合
に、地震時の地盤からの強制変形に追従可能で、且つ局
部への応力集中を緩和し、破損を生じない形態の杭であ
るフレキシブルパイルとその設置方法、並びにそれを用
いた構造物の支持構造を提案するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1では下端が閉塞
した筒状の袋体と、袋体の内部に封入される粒状体と液
体の少なくともいずれか一方からフレキシブルパイルを
構成することにより、フレキシブルパイルに杭として構
造物の上載荷重を支持地盤まで伝達する機能を持たせな
がら、地震時の地盤からの、または杭頭部への強制変形
に追従可能な変形能力を持たせる。フレキシブルパイル
を支持杭として使用する場合、袋体は地上から支持地盤
に到達する程度の長さを持つ。
【0007】粒状体や液体のような流動体は自由に変形
し得る容器等に封入されていれば容器と共に自由に変形
することから、地盤からの、または杭頭部への強制変形
を受けて破壊することはないが、いずれの方向からの荷
重によっても変形でき、上方からの荷重により側方に流
動するため、そのままでは上載荷重を支持する能力を持
たない。
【0008】そこで、下端が閉塞した筒状の袋体内に粒
状体や液体を封入し、袋体によって上載荷重による側方
への変形を拘束することにより粒状体や液体に上載荷重
を支持する能力を与えながら、地盤からの、または杭頭
部への強制変形に追従可能な変形能力を持たせることが
可能になる。袋体の下端は袋体自体が閉じて閉塞する場
合と、開放している袋体の下端に金具や治具その他の蓋
状の部材を接続,装着等することにより閉塞する場合が
ある。
【0009】またフレキシブルパイルは袋体と粒状体等
から構成されるため、フレキシブルパイルの設置後に何
らかの理由で袋体が破損した場合には、構造物の存在に
よる影響をほとんど受けることなく、粒状体等を袋体の
上方から回収すると共に、袋体を除去することができ、
その上で、新たな袋体を掘削孔に挿入し、袋体に粒状体
等を再注入することによりフレキシブルパイルを再生さ
せ、修復することが可能になる。
【0010】袋体が粒状体等に上載荷重の支持能力を与
え、上載荷重による粒状体等の側方への変形を拘束する
ことは、具体的には袋体が周方向と軸方向に、粒状体と
液体の少なくともいずれか一方に、上載荷重を支持し得
る内部応力を発生させるときの内部応力に抵抗できる引
張強度を持つことにより可能になる。
【0011】地盤からの、または杭頭部への強制変形に
追従することは袋体が軸に直交する方向に柔軟性を持つ
ことにより可能であり、軸に直交する方向の柔軟性によ
り地震時の強制変形に対し、せん断変形を生じて追従す
る。
【0012】フレキシブルパイルが機械類や建築・土木
構造物の防振支持装置(振動絶縁装置)として使用され
る場合には、袋体には必ずしも上記の引張強度を必要と
しない。
【0013】粒状体等が封入された袋体が上載荷重を受
けたとき、粒状体の場合は側圧、液体の場合は内圧が高
まり、いずれの場合も筒状の袋体には周方向と軸方向に
内部応力が生じるが、袋体が周方向の内部応力に抵抗し
得る引張強度を持つことで、上載荷重を支持することに
よる袋体の破壊は防止され、粒状体等が上載荷重を負担
するときの側方流動も防止される。
【0014】袋体は周方向には引張強度を持つと同時
に、液体を用いて袋体内部を加圧する場合に袋体が内部
応力を負担しているときの液体の流出を阻止できる程度
の遮水性を有することが好ましい。液体は粒状体と共に
袋体内部に封入される場合と袋体の内圧を高める目的で
のみ使用される場合がある。
【0015】前記の通り、粒状体と液体の少なくともい
ずれか一方には上載荷重を支持し得る内部応力が発生さ
せられ、内部応力の増大により袋体の軸方向に引張力が
作用するが、袋体が軸方向にこの引張力に抵抗できる引
張強度を有することでフレキシブルパイルは上載荷重の
支持能力を保有する。
【0016】粒状体等への内部応力はその袋体内部への
投入時に与えられ、封入物が粒状体のみの場合は請求項
6に記載のように袋体に装着される載荷装置を用いて粒
状体が十分に締め固められた状態で封入されることによ
り与えられる。
【0017】袋体の軸方向の引張強度はフレキシブルパ
イルとして地中に設置された後の引き抜き抵抗力として
も機能する。袋体は引き抜き力をフレキシブルパイルの
全長に伝達し、粒状体等を含むフレキシブルパイルの自
重と周面摩擦力を引き抜き抵抗力として掘削孔の孔壁に
作用させる役目を持つ。
【0018】以上の通り、袋体が周方向と軸方向のそれ
ぞれに必要な引張強度を持ち、軸に直交する方向に柔軟
性を有する条件を満たすことにより、粒状体と液体の少
なくともいずれか一方によるフレキシブルパイルとして
の上載荷重の支持能力と引き抜き抵抗力が確保される。
【0019】またフレキシブルパイルは封入物が粒状体
を含む場合の、拘束された状態にある粒状体の特性とし
ての適度なせん断抵抗力に加え、袋体自身の引張抵抗力
と粒状体等の圧縮抵抗力の合成により高い曲げ抵抗力を
保有するため、地盤からの、または杭頭部への強制変形
に対して安定した上載荷重の支持能力を発揮する。
【0020】フレキシブルパイルが強制変形に対しても
安定した上載荷重の支持能力を有することで、地震時に
は構造物の加速度によりフレキシブルパイルに発生する
応力に対して十分な強度を持ちながら、強度差の大きい
地層間、または杭頭部と基礎間に生ずる大きなせん断変
形や曲げ変形に対して柔軟性により追従し、常に健全な
支持状態を維持できる。
【0021】また地震終了後に地盤の層間変位がほぼ初
期状態に戻れば、フレキシブルパイルと地盤を含めた支
持機構全体が健全な変位前の状態に復帰し、地震による
層間変位が小さければ、支持機構全体が平常状態を維持
できるため、コンクリート杭や鋼管杭のように構造物が
健全でありながら、杭だけが破壊するような事態が回避
される。
【0022】フレキシブルパイルの設置は請求項5に記
載のように上端部に投入口を有する筒状の袋体を地中に
形成された掘削孔内に挿入し、投入口から袋体内に粒状
体と液体の少なくともいずれか一方を投入すると共に、
袋体内部を加圧して袋体を掘削孔孔壁に密着させること
により行われ、最終的には袋体の上端部が基礎に定着さ
れる。
【0023】フレキシブルパイルが実際に上載荷重を負
担したときに確実に支持地盤に伝達する上では軸方向に
圧縮変形しないことが必要であることから、粒状体等の
投入の際には、上記の通り、袋体内部の応力状態を上載
荷重が作用したときと同様の状態にするか、封入物が粒
状体の場合には請求項6のように十分に締め固められた
状態にすることが行われる。
【0024】袋体を掘削孔孔壁に密着させることは孔壁
との間で周面摩擦力を確保するために行われるが、請求
項2に記載のように粒状体等を封入したときに軸方向に
間隔をおいてくびれができる形に袋体を形成しておけ
ば、粒状体等の封入によって袋体表面に起伏が生じるた
め、孔壁との間の摩擦力を増大させることができ、袋体
自身の引き抜き抵抗力を補う効果が高まる。
【0025】袋体内部への粒状体等の封入によって軸方
向にくびれを形成することはこの他、請求項3に記載の
ように袋体の軸方向に間隔をおいて部分的に、相対的に
弾性係数、もしくは引張強度の大きい部分を周方向に連
続的に形成することによっても得られる。
【0026】例えば高張力繊維を布状に織って袋体を製
作する場合、周方向と軸方向とで繊維の種類や密度等を
変え、軸方向の部分的に弾性係数や引張強度の大きい繊
維を使用することで、または軸方向の部分的に周方向の
繊維量を増すことで請求項3の袋体が形成される。
【0027】袋体内部の全長に粒状体等が封入されたフ
レキシブルパイルは地震時の地盤からの、または杭頭部
への強制変形に対し、任意の位置でせん断変形すること
ができるが、請求項4に記載のように袋体内部の軸方向
の少なくとも一部の区間に環状の積層リング、もしくは
環が連続した形のスパイラルリング、あるいは杭を配置
することで、せん断変形の程度を制御し、または地層に
応じてせん断変形すべき区間を予め設定しておくことが
できる。
【0028】フレキシブルパイルが上載荷重を支持する
ことは、粒状体等に代え、請求項7に記載のように袋体
内部に軸方向の全長に亘って環状の積層リング、もしく
は環が連続した形のスパイラルリングを配置する、ある
いは請求項11に記載のように袋体内部の軸方向の少なく
とも一部の区間に積層リングやスパイラルリングを配置
し、軸方向のその他の区間に杭を配置することによって
も可能になる。
【0029】これらの場合、上載荷重は積層リングやス
パイラルリング、または杭が負担し、地盤からの、また
は杭頭部への強制変形に対しては積層リングやスパイラ
ルリング、または杭がズレ変形を起こすことで追従す
る。
【0030】袋体は積層リング等の過大なズレ変形を抑
制する働きをすると共に、前記の通り、引き抜き力をフ
レキシブルパイルの全長に伝達し、フレキシブルパイル
の自重と周面摩擦力を引き抜き抵抗力として孔壁に作用
させる。
【0031】積層リングやスパイラルリングが軸方向の
全長に配置された請求項7の場合、フレキシブルパイル
は地盤からの、または杭頭部への強制変形に対して任意
の位置でせん断変形し、軸方向の少なくとも一部の区間
に配置された請求項11の場合も積層リングやスパイラル
リングの配置位置のいずれかにおいてせん断変形する。
【0032】請求項11の場合、請求項12に記載のように
積層リングやスパイラルリングの配置区間を挟んで隣接
する杭を鉄筋やPC鋼材等の引張材で互いに連結すれ
ば、引き抜き力を杭と引張材に負担させることができる
ため、袋体の機能が軽減される。
【0033】請求項12の場合、上載荷重は杭と積層リン
グやスパイラルリングが負担し、引き抜き力は杭と引張
材が負担することから、請求項13のように袋体の内部に
粒状体等を封入することをしなければ、袋体は積層リン
グやスパイラルリングのせん断変形時の変形量を制限す
る機能を発揮すればよくなる。
【0034】この場合、袋体は必ずしもフレキシブルパ
イルの全長に亘る長さを持つ必要はないため、少なくと
も隣接する杭間に跨り、積層リングやスパイラルリング
の配置区間を包囲するように配置されればよい。
【0035】請求項7と請求項11の場合、フレキシブル
パイルは袋体の内部に積層リングやスパイラルリング、
あるいはこれらのリングと杭を配置するのみによっても
成立するが、フレキシブルパイルの自重を増し、フレキ
シブルパイルの引き抜き抵抗力を大きくするために、請
求項8や請求項13に記載のように袋体の内部に粒状体等
を封入することもある。
【0036】袋体の内部に積層リングやスパイラルリン
グが配置された請求項7、もしくは積層リングやスパイ
ラルリングと杭が配置された請求項11のフレキシブルパ
イルは請求項9、請求項14に記載のように地中に形成さ
れた掘削孔内に挿入され、袋体の上端部が基礎に定着さ
れることにより地中への設置が行われる。
【0037】袋体の内部に更に粒状体等が封入される場
合は請求項10、請求項15に記載のようにフレキシブルパ
イルを地中に形成された掘削孔内に挿入し、袋体の上端
部に有する投入口から袋体内に粒状体等を投入すると共
に、袋体内部を加圧して袋体を掘削孔孔壁に密着させ、
袋体の上端部を基礎に定着させることによりフレキシブ
ルパイルが設置される。
【0038】請求項16では軸方向に積み重ねられる積層
リングやスパイラルリングを袋体に代え、積層リング等
の軸方向両端間に張架されるPC鋼材等の引張材で一体
化することにより、積層リング等に上載荷重を支持さ
せ、強制変形に対する追従能力を持たせると共に、積層
リング等がズレ変形を起こしたときの復元力と引き抜き
抵抗力を引張材に負担させる。
【0039】この場合も地盤からの、または杭頭部への
強制変形に対しては積層リングやスパイラルリングがズ
レ変形を起こすことで追従し、変形後は引張材の張力に
よって復元する。軸方向の少なくとも一部の区間には請
求項17に記載のように杭が配置される場合もある。
【0040】請求項16、請求項17の場合に、請求項18に
記載のように軸方向の少なくとも一部の区間において上
下に隣接する積層リング、もしくはスパイラルリングの
上下に隣接する環要素の互いに接触する面を円弧面等の
曲面に形成した場合には、フレキシブルパイルを部分的
に、もしくは全体的に曲げ変形させながら、強制変形に
追従させることができる。
【0041】また請求項19に記載のように軸方向の少な
くとも一部の区間において上下に隣接する積層リング、
もしくはスパイラルリングの上下に隣接する環要素を一
定の相対水平変位後に互いに係合可能な状態に積み重ね
れば、フレキシブルパイルを部分的に、もしくは全体的
にせん断変形させながら、あるいは曲げ変形とせん断変
形が複合した形で強制変形に追従させることができる。
【0042】
【発明の実施の形態】請求項1乃至請求項4のいずれか
のフレキシブルパイル1を地中に設置する請求項5の方
法の手順を図1−〜により説明する。
【0043】初めにアースオーガ等の掘削機21によりフ
レキシブルパイル1の設置位置の地盤を支持地盤23に到
達するまで掘削、排土して掘削孔22を形成し()、上
端部に袋体2の投入口2bを密閉可能なバルブ2a等と、粒
状体と液体の少なくともいずれか一方(以下粒状体等)
3を投入可能な投入口2bを持つ袋体2を掘削孔22に挿入
する()。袋体2の上端部は基礎9への定着のために
地上に露出する。
【0044】袋体2は地上から孔底付近までに亘る長さ
を持ち、粒状体等3の投入と加圧により軸に直交する方
向と共に軸方向に膨張し、最終的に孔底に到達する。
【0045】袋体2は前記の通り、例えば高張力繊維等
の強化繊維を布状に織ることにより、または強化プラス
チック等により成形されるが、周方向と軸方向に杭とし
て必要な引張強度を有し、また液体を封入する場合や液
圧を利用して袋体2の内圧を高める場合の遮水性を有し
ていれば、素材は一切問われない。
【0046】袋体2の挿入に続いて投入口2bを通じて粒
状体等3を袋体2の内部に投入し()、充填させる。
【0047】粒状体等3が袋体2内部に充填されたとこ
ろで、図2に示すように袋体2を加圧可能で、粒状体等
3の追加投入が可能な装置、例えば高圧ポンプ10に接続
され、粒状体等3が充填された圧力容器11を投入口2bに
接続し、圧力容器11から投入口2bを通じ、袋体2の内部
を加圧しながら粒状体等3を更に袋体2の内部に投入す
る()。袋体2内部への封入物は粒状体のみの場合も
あり、水圧によって袋体2内部を加圧する場合もある。
【0048】加圧を伴う粒状体等3の投入により袋体2
は内圧により膨張するため、容積の増加分の粒状体等3
が追加投入される。このとき、粒状体の場合の密実な充
填を行うために必要に応じ、バイブレータにより粒状体
に振動が与えられる。袋体2は膨張により掘削孔22の孔
壁に密着し、摩擦抵抗力を確保する。袋体2の孔壁への
密着を確実にする上で、必要により補足的に袋体2と孔
壁との間にセメントミルク,モルタル等の充填材を充填
することもある。
【0049】袋体2内部に十分な量の粒状体等3が充填
された後、圧力容器11内の圧力を解放して袋体2の内圧
を減少させ、袋体2のバルブ2aを閉鎖する()。この
とき、袋体2内部の減圧により袋体2は膨張時の内圧と
同等程度の圧力で粒状体等3を圧縮させ、粒状体等3は
大きな内部応力を発生する。
【0050】その後、バルブ2aを閉鎖して袋体2の投入
口2bを閉塞させ、袋体2の地上に露出した部分を基礎9
に定着させ()、フレキシブルパイル1の設置が完了
する。袋体2の上端部の定着時には投入口2bからの粒状
体等3の追加充填が可能なように投入口2bとバルブ2aは
基礎9を貫通し、基礎9の表面に露出する。
【0051】袋体2内の封入物が液体のみの場合のフレ
キシブルパイル1の設置も図1−〜の手順に従い、
上記の要領で行われる。
【0052】図3は投入口2bを有する袋体2の上端部の
詳細例を示す。袋体2の上端は投入口4aを有する内側リ
ング4とその外周に配置される外側リング5に挟み込ま
れて双方に接触する。この場合、外側リング5は押し下
げられることにより袋体2を内側リング4との間に挟み
込む。
【0053】袋体2の内周面が接触する内側リング4の
外周面には袋体2内部に充填される粒状体等3の流出を
防止するために、Oリング等のシール材7が敷設され
る。内側リング4の投入口4aを形成する内周面の水平面
に対する傾斜角は粒状体の充填が円滑、迅速に行われる
よう、安息角に近い角度に設定されることが好ましい。
【0054】内側リング4はその投入口4aに連続する投
入口6aを有し、基礎9中に定着される上蓋6に溶接やボ
ルトにより接合され、一体化される。上蓋6には基礎9
への定着のための鉄筋等の定着材8が接合される。
【0055】図3の場合は内側リング4の投入口4aと上
蓋6の投入口6aが前記した袋体2上端部の投入口2bにな
る。
【0056】図4は粒状体等3を封入したときに軸方向
に間隔をおいてくびれができる形に袋体2を形成した請
求項2の、または袋体2の軸方向に間隔をおいて部分的
に、相対的に弾性係数、もしくは引張強度の大きい部分
を周方向に連続的に形成した請求項3のフレキシブルパ
イル1の、袋体2内への粒状体等3の封入後の様子を示
す。
【0057】図5は袋体2内部への封入物が粒状体であ
る場合に、粒状体の圧入を載荷装置12を用いて行う請求
項6の方法の具体例を示す。載荷装置12は油圧ジャッキ
13と載荷板14から構成され、内側リング4に装着され
る。
【0058】油圧ジャッキ13は上蓋6の投入口6aに配置
され、載荷板14は内側リング4の投入口4aに配置される
ため、油圧ジャッキ13にはセンターホールジャッキが使
用される。図5では内側リング4と上蓋6が一体化した
形で示している。
【0059】図5の載荷装置12を用いたフレキシブルパ
イル1の設置は図1の場合と同様に行われ、掘削機21に
より掘削孔22を形成した後、上端部に粒状体を投入可能
な投入口2bを持ち、投入口2bに図5に示す載荷装置12が
装着された袋体2が掘削孔22に挿入される。袋体2の上
端部の上蓋6は地上に露出させられる。
【0060】ここで、投入口2bにホッパー等の粒状体の
投入装置が接続され、袋体2の内部に粒状体が投入さ
れ、充填される。粒状体がある程度袋体2内部に充填さ
れたところで、載荷装置12の載荷板14を油圧ジャッキ13
により押し下げ、粒状体が締め固められる。載荷板14か
らはフレキシブルパイル1が支持する上載荷重と同等程
度以上の載荷荷重が粒状体に与えられる。載荷荷重の反
力は袋体2が負担するため、反力装置は必要としない。
【0061】必要に応じ、バイブレータにより粒状体3
に振動が与えられながら、粒状体への載荷と除荷が繰り
返されることで、粒状体の締め固めが行われ、粒状体が
袋体2内に密実に充填される。袋体2の上方に空隙が生
ずれば粒状体が追加投入される。袋体2は粒状体の締め
固めに伴う内圧の上昇により膨張して掘削孔22の孔壁に
密着し、摩擦抵抗力を確保する。
【0062】袋体2の掘削孔22内での定着に十分な量の
粒状体が充填されたところで、載荷装置12の載荷板14が
載荷状態のままロックされ、油圧ジャッキ13が撤去され
る。このとき、十分に締め固められている粒状体は大き
な内部応力を発生する。
【0063】載荷板14のロックは内側リング4に螺入し
ている、または内側リング4と上蓋6を接合するボルト
4bにより行われる。ボルト4bが螺入しているボルト孔4c
は油圧ジャッキ13を撤去した後、ボルト4bの螺入前に、
載荷板14と内側リング4間に生じている空洞に粒状体を
充填するために使用される。
【0064】その後、袋体2の投入口2bを閉塞させ、袋
体2の地上に露出した部分を基礎9に定着させることに
よりフレキシブルパイル1の設置が完了する。袋体2の
投入口2bは投入口2bからの粒状体の追加充填が可能なよ
うに基礎9を貫通してその表面に露出する。
【0065】図6は袋体2内部への封入物が粒状体の場
合で、袋体2内部の軸方向の少なくとも一部の区間に杭
15を挿入した請求項4のフレキシブルパイル1の例を示
す。杭15は環状の積層リング16、もしくは環が連続した
形のスパイラルリングにも置き換えられる。粒状体は図
5に示す載荷装置12により封入され、粒状体が封入され
る区間に配置される杭15には中空杭が使用される。フレ
キシブルパイル1の頭部には基礎9への定着のための定
着材8が接合される。
【0066】図6の場合、袋体2の軸方向の中間部を除
く両側に杭15,15を配置しているため、地盤からの強制
変形時には杭15が不在の中間部の区間でせん断変形を生
ずる。
【0067】図7,図8は袋体2の軸方向の全長に亘っ
て環状の積層リング16、もしくは環が連続した形のスパ
イラルリングを配置した請求項7のフレキシブルパイル
1の例を示す。スパイラルリングは鋼材や合金、あるい
は繊維補強コンクリート等で製作され、積層リング16は
鋼材やコンクリート等で製作される。
【0068】図7−(a) は粒状体等3の充填前の様子
を、(b) は充填後の様子を示すが、図7の場合は積層リ
ング16等が上載荷重を支持するため、粒状体等3を充填
せずに(a) の状態のまま使用されることもある。図7の
場合は(a) の状態で掘削孔22中に落とし込まれるため、
形態を保持するために最下部の積層リング16等の下には
底蓋17が配置される。
【0069】図7に示すフレキシブルパイル1は袋体2
内に積層リング16等が配置された(a) の状態で掘削孔22
に落とし込まれ、粒状体等3を充填する場合は(b) に示
すように袋体2の投入口2bから粒状体等3が投入された
後、投入口2bが閉塞させられ、袋体2の上端部が基礎9
に定着されることによりフレキシブルパイル1の設置が
完了する。
【0070】図7の場合、上載荷重は積層リング16等が
負担するため、粒状体等3は主に引き抜き抵抗力を増大
させる目的で投入される。袋体2は積層リング16等の過
大なズレ変形を抑制すると共に、引き抜き力をフレキシ
ブルパイル1の全長に伝達し、フレキシブルパイル1の
自重と周面摩擦力を引き抜き抵抗力として孔壁に作用さ
せる働きをする。
【0071】図8は袋体2をフレキシブルパイル1の下
端位置で折り返し、フレキシブルパイル1の周面を下端
が閉鎖した二重構造にし、二重構造部分に積層リング16
を積み重ねた場合を示す。この場合、平面上、積層リン
グ16の配置位置以外の部分は中空で、その下端は開放す
るが、袋体2の折り返し部分には落とし込み時の保護の
ための保護キャップ18が装着される。二重構造となった
袋体2の上端は互いに接着される等により閉鎖させられ
る。
【0072】図8の場合、フレキシブルパイル1の設置
後には粒状体等3の追加投入はないことから、粒状体等
3を投入する場合のように投入口2bが基礎9を貫通する
必要はなく、袋体2の上端部は基礎9中に埋設されるこ
ともあるため、基礎9への定着のために袋体2の上端部
には鉄筋等の定着材8が接合される。定着材8は図5に
おける上蓋6等に接合される。
【0073】図7,図8の場合、フレキシブルパイル1
は地盤からの、または杭頭部への強制変形時に軸方向の
任意の位置でせん断変形する。
【0074】図7において袋体2の内部に粒状体等3が
投入されない場合や図8の場合は掘削孔22への挿入後の
粒状体等3による膨張がないため、積層リング16を用い
る場合には周面摩擦力を増すために、必要により掘削孔
22への挿入後に積層リング16の径が拡大するような手段
が付加される。
【0075】掘削孔22への挿入後の積層リング16の拡径
は例えば積層リング16の一箇所を破断し、拡径した状態
が原形となるように加工しておき、掘削孔22への挿入が
完了するまで積層リング16をピンやクリップ等の部品に
よって収縮させた状態に保持し、挿入完了後に部品を引
き抜き、積層リング16を復元力によって復元させること
により行われる。
【0076】また一部が破断した積層リング16に収縮状
態からある温度に至ったときに伸長するように形状記憶
された形状記憶合金を使用すれば、ピン等の部品を使用
することなく、挿入完了まで積層リング16を収縮させた
状態に保持し、挿入完了後に積層リング16を拡径させる
ことができる。
【0077】スパイラルリングを使用した場合、スパイ
ラルリングは軸方向に伸長した状態のときより、収縮し
て隣接するリングが互いに密着したときに径が拡大する
ため、スパイラルリングを内蔵した袋体2をスパイラル
リングを伸長させた状態で掘削孔22に挿入し、挿入後に
スパイラルリングを収縮させることによってもリングの
拡径が行える。
【0078】図9は袋体2の内部に軸方向の一部の区間
に積層リング16やスパイラルリングを配置し、軸方向の
その他の区間に杭15を配置した請求項11のフレキシブル
パイル1の例を示す。杭15は中空杭か中実杭であるかを
問わず、鋼管杭かコンクリート杭かも問わないが、袋体
2の内部に粒状体等3を充填する場合は中空杭が使用さ
れる。
【0079】図9は特に袋体2の軸方向中間部に積層リ
ング16やスパイラルリングを配置し、その上下に杭15,
15を配置した場合のフレキシブルパイル1を示してお
り、フレキシブルパイル1は積層リング16やスパイラル
リングの配置区間においてせん断変形を生ずる。
【0080】図10は積層リング16やスパイラルリングの
配置区間を挟んで隣接する杭15,15を鉄筋やPC鋼材等
の引張材20で互いに連結した請求項12のフレキシブルパ
イル1の例を示す。図9,図10において矢印がせん断変
形を生ずる区間を示す。
【0081】図10の場合も袋体2の内部に粒状体等3を
充填する場合は杭15に中空杭が使用されるが、粒状体等
3を充填しない場合は杭15と積層リング16等が上載荷重
を負担し、杭15とそれを連結する引張材20が引き抜き力
を負担する。
【0082】このため、袋体2は積層リング16等の過大
なせん断変形を拘束すればよく、積層リング16等を包囲
するように隣接する杭15,15間に跨って配置されれば足
りる。袋体2がフレキシブルパイル1の全長に亘る長さ
を持たない場合、袋体2は杭15,15に接着される。
【0083】図10の場合も粒状体等3の投入をしない場
合は基礎9への定着のために袋体2の上端部に鉄筋等の
定着材8が接合される。
【0084】隣接する杭15,15を連結する引張材20は下
端が下部の杭15に定着されれば、全杭15を貫通して配置
されることもあり、上端が袋体2の上端部に突出させら
れれば定着材8を兼ねる。
【0085】図11は軸方向に積み重ねられる環状の積層
リング16、もしくは環が連続した形のスパイラルリング
をその軸方向両端間に張架される引張材20によって一体
化した請求項16のフレキシブルパイル1の構成例を示
す。図示しないが、軸方向の少なくとも一部の区間に杭
15が配置される場合もある。
【0086】フレキシブルパイル1の下端と上端には定
着板24,24が配置され、引張材20の下端と上端は定着板
24,24に定着される。上端の定着板24には定着材8が突
設される。引張材20にはPC鋼材や高張力繊維製の緊張
材が使用されるが、引張材20は地下水中に置かれること
から、PC鋼材には防錆処理が施される。
【0087】図11−(a) ,(b) は引張材20をフレキシブ
ルパイル1の断面上の中央部に一箇所配置した場合、
(c) は積層リング16の内周面に沿って周方向に分散させ
て配置した場合を示す。
【0088】図12−(a) はフレキシブルパイル1の少な
くとも一部の区間において上下に隣接する積層リング1
6,16やスパイラルリングの上下に隣接する環要素の互
いに接触する面を下に凸の円弧面、もしくはそれに近い
曲面に形成した請求項18のフレキシブルパイル1の一部
を示す。
【0089】この場合、フレキシブルパイル1は地盤か
らの、または杭頭部への強制変形に対し、積層リング1
6,16等が曲面で接触している区間において少なくとも
部分的に曲げ変形を起こすことにより追従する。
【0090】(b) はフレキシブルパイル1の少なくとも
一部の区間において上下に隣接する積層リング16,16や
スパイラルリングの上下に隣接する環要素を一定の相対
水平変位後に互いに係合可能に接触させた請求項19のフ
レキシブルパイル1の一部を示す。
【0091】上下に隣接する積層リング16,16の相対水
平変位量は、相対的に上側に位置する積層リング16の下
面の内周側に形成される係合部16aと、相対的に下側に
位置する積層リング16の上面の外周側に形成される係合
部16bが互いに係合することにより制限される。
【0092】図11−(a) の場合と図12−(b) の場合、フ
レキシブルパイル1は強制変形に対し、積層リング16,
16等が接触している区間において少なくとも部分的にせ
ん断変形を起こすことにより追従するが、後者の場合は
特に隣接する積層リング16,16間の相対変位量が制限さ
れるため、積層リング16,16がズレ変形を起こしたとき
の脱落が防止され、安全性が確保される。
【0093】(c) は(a) と(b) を交互に組み合わせた場
合を示す。
【0094】
【発明の効果】請求項1では下端が閉塞した筒状の袋体
と、袋体の内部に封入される粒状体と液体の少なくとも
いずれか一方からフレキシブルパイルを構成し、袋体内
に封入される粒状体や液体の上載荷重による側方への変
形を袋体によって拘束するため、杭として上載荷重を支
持する能力と、地盤からの、または杭頭部への強制変形
に追従可能な変形能力を持つことができる。
【0095】フレキシブルパイルが強制変形に対しても
安定した上載荷重の支持能力を有することで、地震時の
構造物の加速度による応力に対して十分な強度を持ちな
がら、強度差の大きい地層間に生ずる大きなせん断変形
に対して追従でき、常に健全な支持状態を維持できるた
め、コンクリート杭や鋼管杭のように構造物が健全であ
りながら、杭だけが破壊するような事態を回避すること
ができる。
【0096】フレキシブルパイルは袋体と粒状体等から
構成されるため、仮にフレキシブルパイルの設置後に袋
体が破損した場合には、構造物の存在による影響をほと
んど受けることなく、破損した袋体の除去と新たな袋体
の挿入、及び袋体への粒状体等の再注入によりフレキシ
ブルパイルを修復することができる。
【0097】請求項2では粒状体等を封入したときに軸
方向に間隔をおいてくびれができる形に袋体を形成し、
請求項3では袋体の軸方向に間隔をおいて部分的に、相
対的に弾性係数、もしくは引張強度の大きい部分を周方
向に連続的に形成することで、粒状体等の封入によって
袋体表面に起伏を生じさせるため、孔壁との間の摩擦力
を増大させることができ、引き抜き抵抗力が高まる。
【0098】請求項4では袋体内部の軸方向の少なくと
も一部の区間に積層リングやスパイラルリング、あるい
は中空杭を配置するため、せん断変形の程度を制御し、
または地層に応じてせん断変形すべき区間を予め設定し
ておくことができる。
【0099】請求項7では袋体内部に軸方向の全長に亘
って積層リングやスパイラルリングを配置し、請求項11
では袋体内部に軸方向の一部の区間に積層リングやスパ
イラルリングを配置すると共に、軸方向のその他の区間
に杭を配置することで、上載荷重を積層リング等に支持
させ、袋体が積層リング等の過大なズレ変形を抑制する
と共に、積層リング等の重量と周面摩擦力を引き抜き抵
抗力として孔壁に作用させるため、粒状体等を封入する
場合と同様に杭として上載荷重を支持する能力と、地盤
からの、または杭頭部への強制変形に追従可能な変形能
力を持つことができる。
【0100】請求項12では請求項11において積層リング
等の配置区間を挟んで隣接する杭を鉄筋やPC鋼材等の
引張材で互いに連結するため、引き抜き力を杭と引張材
に負担させることができ、袋体の機能を軽減することが
できる。
【0101】請求項5、請求項10、請求項15では上端部
に投入口を有する筒状の袋体を地中に形成された掘削孔
内に挿入し、投入口から袋体内に粒状体と液体の少なく
ともいずれか一方を投入すると共に、袋体内部を加圧し
て袋体を掘削孔孔壁に密着させてフレキシブルパイルの
設置を行うため、袋体の内圧を自由に制御することがで
き、フレキシブルパイルの上載荷重支持能力や変形能力
を自由に制御することができる。
【0102】請求項9、請求項14では袋体の内部に積層
リング等が配置された袋体を地中に形成された掘削孔内
に挿入し、袋体の上端部を基礎に定着することによりフ
レキシブルパイルの設置を行うため、簡単に施工を遂行
することができる。
【0103】請求項16〜請求項19では軸方向に積み重ね
られる積層リングやスパイラルリングをPC鋼材等の引
張材で一体化するため、袋体を用いることなく、積層リ
ング等に上載荷重を支持させ、強制変形に対する追従能
力を持たせると共に、積層リング等がズレ変形を起こし
たときの復元力と引き抜き抵抗力を引張材に負担させる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項5の施工手順を示した縦断面図である。
【図2】圧力容器を用いて袋体内部を加圧する場合の施
工要領を示した縦断面図である。
【図3】袋体上端部の詳細を示した縦断面図である。
【図4】請求項2、もしくは請求項3のフレキシブルパ
イルを示した縦断面図である。
【図5】載荷装置を用いて袋体内部を加圧する請求項6
の施工要領を示した縦断面図である。
【図6】請求項4のフレキシブルパイルの構成例を示し
た縦断面図である。
【図7】(a) は請求項7のフレキシブルパイルの構成例
を示した縦断面図、(b) は請求項8のフレキシブルパイ
ルの構成例を示した縦断面図である。
【図8】請求項7の他のフレキシブルパイルの構成例を
示した縦断面図である。
【図9】請求項11のフレキシブルパイルの構成例を示し
た縦断面図である。
【図10】請求項12のフレキシブルパイルの構成例を示
した縦断面図である。
【図11】(a) は請求項16のフレキシブルパイルの構成
例を示した縦断面図、(b) は(a)の横断面図、(c) は(b)
の変形例を示した横断面図である。
【図12】(a) は請求項18のフレキシブルパイルの構成
例を示した縦断面図、(b) は請求項19のフレキシブルパ
イルの構成例を示した縦断面図、(c) は(a) と(b) を組
み合わせた請求項19のフレキシブルパイルの構成例を示
した縦断面図である。
【図13】従来の杭支持の様子を示した立面図である。
【図14】地盤間に相対変位が生じたときの様子を示し
た立面図である。
【符号の説明】
1……フレキシブルパイル、2……袋体、2a……バル
ブ、2b……投入口、3……粒状体等、4……内側リン
グ、4a……投入口、4b……ボルト、4c……ボルト孔、5
……外側リング、6……上蓋、6a……投入口、7……シ
ール材、8……定着材、9……基礎、10……高圧ポン
プ、11……圧力容器、12……載荷装置、13……油圧ジャ
ッキ、14……載荷板、15……杭、16……積層リング、16
a,16b……係合部、17……底蓋、18……保護キャッ
プ、20……引張材、21……掘削機、22……掘削孔、23…
…支持地盤、24……定着板。

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下端が閉塞した筒状の袋体と、袋体の内
    部に封入される粒状体と液体の少なくともいずれか一方
    から構成されるフレキシブルパイル。
  2. 【請求項2】 袋体は粒状体と液体の少なくともいずれ
    か一方を封入したときに軸方向に間隔をおいてくびれが
    できる形をしている請求項1記載のフレキシブルパイ
    ル。
  3. 【請求項3】 袋体は軸方向に間隔をおいて部分的に、
    相対的に弾性係数、もしくは引張強度の大きい部分が周
    方向に連続的に形成されている請求項1記載のフレキシ
    ブルパイル。
  4. 【請求項4】 袋体の内部の軸方向の少なくとも一部の
    区間に環状の積層リング、もしくは環が連続した形のス
    パイラルリング、あるいは杭が挿入されている請求項1
    乃至請求項3のいずれかに記載のフレキシブルパイル。
  5. 【請求項5】 上端部に投入口を有する請求項1乃至請
    求項4のいずれかに記載のフレキシブルパイルの袋体を
    地中に形成された掘削孔内に挿入し、投入口から袋体内
    に粒状体と液体の少なくともいずれか一方を投入すると
    共に、袋体の内部を加圧して袋体を掘削孔孔壁に密着さ
    せ、袋体の上端部を基礎に定着させるフレキシブルパイ
    ルの設置方法。
  6. 【請求項6】 袋体内へは粒状体を投入し、袋体に装着
    される載荷装置を用いて粒状体を締め固める請求項5記
    載のフレキシブルパイルの設置方法。
  7. 【請求項7】 筒状の袋体と、袋体の内部に軸方向の全
    長に亘って配置される環状の積層リング、もしくは環が
    連続した形のスパイラルリングから構成されるフレキシ
    ブルパイル。
  8. 【請求項8】 袋体の内部に粒状体と液体の少なくとも
    いずれか一方が封入されている請求項7記載のフレキシ
    ブルパイル。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載のフレキシブルパイルを
    地中に形成された掘削孔内に挿入し、袋体の上端部を基
    礎に定着させるフレキシブルパイルの設置方法。
  10. 【請求項10】 袋体の上端部に投入口を有し、内部に
    積層リング、もしくはスパイラルリングが配置された請
    求項8に記載のフレキシブルパイルを地中に形成された
    掘削孔内に挿入し、投入口から袋体内に粒状体と液体の
    少なくともいずれか一方を投入すると共に、袋体の内部
    を加圧して袋体を掘削孔孔壁に密着させ、袋体の上端部
    を基礎に定着させるフレキシブルパイルの設置方法。
  11. 【請求項11】 筒状の袋体と、袋体の内部の軸方向の
    少なくとも一部の区間に配置される環状の積層リング、
    もしくは環が連続した形のスパイラルリングと、軸方向
    のその他の区間に配置される杭から構成されるフレキシ
    ブルパイル。
  12. 【請求項12】 積層リング、もしくはスパイラルリン
    グの配置区間を挟んで隣接する杭は引張材で互いに連結
    されている請求項11記載のフレキシブルパイル。
  13. 【請求項13】 袋体の下端は閉塞し、袋体の内部に粒
    状体と液体の少なくともいずれか一方が封入されている
    請求項11、もしくは請求項12に記載のフレキシブルパイ
    ル。
  14. 【請求項14】 請求項11、もしくは請求項12に記載の
    フレキシブルパイルを地中に形成された掘削孔内に挿入
    し、袋体の上端部を基礎に定着させるフレキシブルパイ
    ルの設置方法。
  15. 【請求項15】 袋体の上端部に投入口を有し、内部に
    積層リング、もしくはスパイラルリングと杭が配置され
    た請求項13に記載のフレキシブルパイルを地中に形成さ
    れた掘削孔内に挿入し、投入口から袋体内に粒状体と液
    体の少なくともいずれか一方を投入すると共に、袋体の
    内部を加圧して袋体を掘削孔孔壁に密着させ、袋体の上
    端部を基礎に定着させるフレキシブルパイルの設置方
    法。
  16. 【請求項16】 軸方向に積み重ねられる環状の積層リ
    ング、もしくは環が連続した形のスパイラルリングと、
    その軸方向両端間に張架され、全積層リング、もしくは
    スパイラルリングを一体化する引張材から構成されるフ
    レキシブルパイル。
  17. 【請求項17】 軸方向の少なくとも一部の区間に杭が
    配置されている請求項16記載のフレキシブルパイル。
  18. 【請求項18】 軸方向の少なくとも一部の区間におい
    て上下に隣接する積層リング、もしくはスパイラルリン
    グの上下に隣接する環要素の互いに接触する面は曲面に
    形成されている請求項16、もしくは請求項17に記載のフ
    レキシブルパイル。
  19. 【請求項19】 軸方向の少なくとも一部の区間におい
    て上下に隣接する積層リング、もしくはスパイラルリン
    グの上下に隣接する環要素は一定の相対水平変位後に互
    いに係合可能である請求項16乃至請求項18のいずれかに
    記載のフレキシブルパイル。
  20. 【請求項20】 構造物が請求項1乃至請求項4、請求
    項7、請求項8、請求項11乃至請求項13、請求項16乃至
    請求項19のいずれかに記載のフレキシブルパイルに支持
    された構造物の支持構造。
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