JP2002012815A - アクリルエマルジョン塗料 - Google Patents

アクリルエマルジョン塗料

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JP2002012815A
JP2002012815A JP2000193407A JP2000193407A JP2002012815A JP 2002012815 A JP2002012815 A JP 2002012815A JP 2000193407 A JP2000193407 A JP 2000193407A JP 2000193407 A JP2000193407 A JP 2000193407A JP 2002012815 A JP2002012815 A JP 2002012815A
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JP
Japan
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acrylic emulsion
acrylic
acrylate
acrylic copolymer
emulsion paint
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JP2000193407A
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Yasuhiro Tsutsumi
靖浩 堤
Masaki Kobayashi
正樹 小林
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Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 安価で高耐久性のアクリルエマルジョン塗料
を提供する。 【解決手段】 メチルメタクリレートとブチルアクリレ
ートを共重合して調製されたアクリル共重合体を樹脂成
分として含有するアクリルエマルジョン塗料に関する。
このようなアクリルエマルジョン塗料において、上記ア
クリル共重合体として、シクロヘキシルアクリレートと
2エチルヘキシルアクリレートの少なくとも一方がさら
に共重合されたものを用いる。アクリル共重合体はシク
ロヘキシルアクリレートや2エチルヘキシルアクリレー
トの共重合によって疎水性に調製されており、このアク
リル共重合体を樹脂成分として形成される塗膜は疎水性
であって水分が膜内に浸入することを抑制することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、上塗り塗料として
使用されるアクリルエマルジョン塗料に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来からアクリルエマルジョン塗料とし
ては、メチルメタクリレート(MMA)とブチルアクリ
レート(BA)を共重合して調製されたアクリル共重合
体を樹脂成分として含有するものが主流をなしている。
【0003】このようなアクリルエマルジョン塗料にお
いて、耐水性の改良はエマルジョンの微粒化や反応性乳
化剤等粒子の融着界面の極小化などによる、エマルジョ
ン粒子界面間の耐水性向上によって行なわれている。一
方、耐候性については、溶剤系塗料と同様に、フッ素樹
脂やシリケートの導入で樹脂の一部の結合を強化し、耐
紫外線性を向上させることによって改良が行なわれてい
る。
【0004】つまりアクリルエマルジョン塗料の耐久性
向上の検討は、エマルジョン粒子間界面の耐水性と、エ
マルジョン粒子内の樹脂の耐紫外線性を、それぞれ向上
させる2つの方向で行なわれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前者のエマル
ジョン粒子間界面の耐水性の向上は、塗膜の耐吸水白化
性などを向上させるにとどまり、塗膜劣化を防止する効
果は期待することができない。また後者の耐紫外線性に
よって耐候性を向上することができるが、フッ素樹脂や
シリケートの導入はコストアップになり、安価なアクリ
ルエマルジョン塗料を得ることはできない。
【0006】本発明は上記の点に鑑みてなされたもので
あり、安価で高耐久性のアクリルエマルジョン塗料を提
供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
アクリルエマルジョン塗料は、メチルメタクリレートと
ブチルアクリレートを共重合して調製されたアクリル共
重合体を樹脂成分として含有するアクリルエマルジョン
塗料において、上記アクリル共重合体は、シクロヘキシ
ルアクリレートと2エチルヘキシルアクリレートの少な
くとも一方がさらに共重合されたものであることを特徴
とするものである。
【0008】また請求項2の発明は、請求項1のアクリ
ルエマルジョン塗料を塗装して作製される厚み20μm
の塗膜フィルムの透湿抵抗が160m2・hr・Pa/
g(1.2m2・hr・mmHg/g)以上であること
を特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
【0010】アクリルエマルジョン塗料の樹脂成分とし
て配合されるアクリル共重合体は、メチルメタクリレー
トとブチルアクリレートを乳化ラジカル共重合させるこ
とによって調製されるが、本発明ではこれらの既存のモ
ノマーと乳化ラジカル共重合によって容易にランダム共
重合できるアクリレートモノマーを共重合させて、疎水
化したアクリル共重合体を用いるようにしている。
【0011】この共重合させるアクリレートモノマーと
しては、疎水性モノマーであり、側鎖に光誘起ラジカル
を取り込むπ結合を持たず、紫外線や劣化ラジカルの影
響を受ける芳香族環を持たない、シクロヘキシルアクリ
レート及び2エチルヘキシルアクリレートを用いる。シ
クロヘキシルアクリレートはシクロヘキシルメタクリレ
ートであってもよい。そしてシクロヘキシル(メタ)ア
クリレートと2エチルヘキシルアクリレートのいずれか
一方が共重合されていても、あるいは両方が共重合され
ていてもよい。シクロヘキシル(メタ)アクリレート
は、メチルメタクリレートの一部に置き換えられるよう
に共重合されるものであり、2エチルヘキシルアクリレ
ートはブチルアクリレートの一部に置き換えられるよう
に共重合されるものである。
【0012】ここで、アクリル共重合体において、メチ
ルメタクリレート(MMA)とブチルアクリレート(B
A)の共重合の比率は、質量比でMMA/BA=7/3
〜6/4の範囲が好ましい。そしてシクロヘキシル(メ
タ)アクリレートをメチルメタクリレートの一部に置き
換えて共重合する場合、メチルメタクリレートとブチル
アクリレートの合計量に対してシクロヘキシル(メタ)
アクリレートを20〜35質量%の範囲で共重合させる
のが好ましい。また2エチルヘキシルアクリレートをブ
チルアクリレートの一部に置き換えて共重合する場合、
メチルメタクリレートとブチルアクリレートの合計量に
対して2エチルヘキシルアクリレートを1〜5質量%の
範囲で共重合させるのが好ましい。
【0013】本発明に係るアクリルエマルジョン塗料
は、上記のようにして得られるアクリル共重合体を樹脂
成分とし、顔料、分散剤、増粘剤、消泡剤、造膜助剤な
どを配合して、これらを水に分散させることによって、
調製することができるものである。このアクリルエマル
ジョン塗料にあって、アクリル共重合体の配合量は、塗
料固形分中、70質量%以上であることが望ましい。
【0014】このアクリルエマルジョン塗料は、上塗り
塗料として用いられるものであり、下塗りのアクリル系
塗膜との密着性は、同種のアクリル組成であるために高
く得ることができ、従来のようにフッ素樹脂やシリケー
トを導入する場合のような密着性低下のおそれはない。
またフッ素樹脂やシリケートを導入していないので、コ
ストアップにならず、安価にアクリルエマルジョン塗料
を調製することができるものである。
【0015】そして本発明に係るアクリルエマルジョン
塗料を塗装して得られる塗膜にあって、膜形成成分であ
るアクリル共重合体はシクロヘキシル(メタ)アクリレ
ートや2エチルヘキシルアクリレートが共重合されてい
て疎水性であり、水分の浸入が小さく耐水性の高い塗膜
を得ることができる。ここで、屋外で使用される塗膜の
劣化因子は、紫外線の照射以外に、活性ラジカルの媒体
となる水分の塗膜内への浸入があり、塗膜の劣化は殆ど
この2つの要因がそろったときに進行するといわれてい
る。従って、塗膜を疎水性にして水分の浸入を防止する
ことによって、劣化を防ぐことができるものであり、本
発明に係るアクリルエマルジョン塗料を塗装して得られ
る塗膜は、疎水性であって水分の浸入を抑制することが
でき、耐久性を向上させることができるものである。
【0016】ここで、本発明に係るアクリルエマルジョ
ン塗料を塗装して得られる塗膜は、厚み20μmにおい
て、透湿抵抗が160m2・hr・Pa/g(1.2m2
・hr・mmHg/g)以上であるものが望ましい。透
湿抵抗が160m2・hr・Pa/g以上であると、塗
膜の水分の浸入が小さく、塗膜の耐久性を高く得ること
ができるものである。透湿抵抗は高い程好ましいが、透
過抵抗が400m2・hr・Pa/g(3.0m2・hr
・mmHg/g)を超えても、これ以上に耐久性を高め
ることは難しいので、これが実用上の上限である。
【0017】
【実施例】次に、本発明を実施例によって具体的に説明
する。
【0018】(実施例1)アクリル共重合体として、メ
チルメタクリレート(MMA)とシクロヘキシルメタク
リレート(CHMA)とブチルアクリレート(BA)を
MMA/CHMA/BA=35/35/30の質量比で
共重合したものを用いた。そしてこのアクリル共重合体
(NV=46質量%)を70質量部、着色顔料ペースト
(NV=35質量%)を12質量部、添加剤を2質量
部、水を16質量部配合して分散することによって、ア
クリルエマルジョン塗料を調製した。
【0019】(実施例2)アクリル共重合体として、メ
チルメタクリレート(MMA)とブチルアクリレート
(BA)と2エチルヘキシルアクリレート(2EHA)
をMMA/BA/2EHA=70/25/5の質量比で
共重合したものを用いた。そしてこのアクリル共重合体
を用いて実施例1と同様にしてアクリルエマルジョン塗
料を調製した。
【0020】(比較例)アクリル共重合体として、メチ
ルメタクリレート(MMA)とブチルアクリレート(B
A)をMMA/BA=70/30の質量比で共重合した
ものを用いた。そしてこのアクリル共重合体を用いて実
施例1と同様にしてアクリルエマルジョン塗料を調製し
た。
【0021】実施例1と比較例のアクリル共重合体の分
子量とエマルジョン粒子径を表1に示す。また実施例1
と比較例で得たアクリルエマルジョン塗料を塗装して得
た塗膜の吸水率を表1に示す。尚、実施例2のアクリル
共重合体の分子量とエマルジョン粒子径は実施例1とほ
ぼ同等であり、また実施例2で得たアクリルエマルジョ
ン塗料を塗装して得た塗膜の吸水率も実施例1と同等で
あった。
【0022】表1にみられるように、実施例のものは吸
水率が低いことが確認される。
【0023】
【表1】
【0024】また、実施例1と比較例で得たアクリルエ
マルジョン塗料を塗装し、50℃で30分間乾燥して、
各種の厚みの塗膜を得た。そしてこの塗膜について、J
IS Z 0208に基づいて透湿抵抗を測定した。結
果を図1のグラフに示す。表1のグラフにおいて、実施
例1のものは「○」で、比較例のものは「□」でそれぞ
れプロットした。尚、実施例2で得たアクリルエマルジ
ョン塗料を塗装して得た塗膜の透湿抵抗も実施例1と同
等であった。
【0025】図1にみられるように、実施例のものは厚
み20μmの塗膜の透湿抵抗が160m2・hr・Pa
/g(1.2m2・hr・mmHg/g)以上であるこ
とが確認される。
【0026】
【発明の効果】上記のように本発明は、メチルメタクリ
レートとブチルアクリレートを共重合して調製されたア
クリル共重合体を樹脂成分として含有するアクリルエマ
ルジョン塗料において、上記アクリル共重合体は、シク
ロヘキシルアクリレートと2エチルヘキシルアクリレー
トの少なくとも一方がさらに共重合されたものであるの
で、アクリル共重合体はシクロヘキシルアクリレートや
2エチルヘキシルアクリレートの共重合によって疎水性
に調製されており、このアクリル共重合体を樹脂成分と
して形成される塗膜は疎水性であって水分が膜内に浸入
することを抑制することができるものであり、フッ素樹
脂やシリケートを導入する必要なく安価に、塗膜の耐久
性を向上することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】塗膜の透湿抵抗の測定結果を示すグラフであ
る。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 メチルメタクリレートとブチルアクリレ
    ートを共重合して調製されたアクリル共重合体を樹脂成
    分として含有するアクリルエマルジョン塗料において、
    上記アクリル共重合体は、シクロヘキシルアクリレート
    と2エチルヘキシルアクリレートの少なくとも一方がさ
    らに共重合されたものであることを特徴とするアクリル
    エマルジョン塗料。
  2. 【請求項2】 塗装して得られる厚み20μmの塗膜フ
    ィルムの透湿抵抗が160m2・hr・Pa/g(1.
    2m2・hr・mmHg/g)以上であることを特徴と
    する請求項1に記載のアクリルエマルジョン塗料。
JP2000193407A 2000-06-27 2000-06-27 アクリルエマルジョン塗料 Withdrawn JP2002012815A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006117798A (ja) * 2004-10-21 2006-05-11 Kansai Paint Co Ltd 水性塗料組成物
JP2007191686A (ja) * 2005-12-22 2007-08-02 Kansai Paint Co Ltd 水性塗料組成物
WO2011009228A1 (en) * 2009-07-23 2011-01-27 Evonik Röhm Gmbh Acrylic polymers, coating compositions and methods of preparing

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Effective date: 20070904