JP2002012017A - 樹脂成形ケース構造 - Google Patents

樹脂成形ケース構造

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JP2002012017A JP2000196966A JP2000196966A JP2002012017A JP 2002012017 A JP2002012017 A JP 2002012017A JP 2000196966 A JP2000196966 A JP 2000196966A JP 2000196966 A JP2000196966 A JP 2000196966A JP 2002012017 A JP2002012017 A JP 2002012017A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形歪みによる壁部の倒れ込みを防止すると
ともに、成形コストの上昇を抑制する。 【解決手段】 ケース内空間を仕切る第1壁部11b
と、この第1壁部11bに隣接する第2壁部11cとを
有し、第1壁部11bが成形歪みにより第2壁部11c
側へ倒れ込むことを防止する連結部材11gを第1壁部
11bと第2壁部11cとの間に橋渡し状に一体成形す
る。これにより、連結部材11gの機械的連結構造によ
り第1壁部11bの倒れ込みを防止できる。しかも、こ
の連結部材11gは両壁部11b、11c間を連結する
橋渡し状の小さな部材でよいので、ケースの樹脂成形時
に容易に一体成形することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ケース内空間を仕
切る壁部が成形歪みにより倒れ込むことを防止する樹脂
成形ケース構造に関するもので、車両用空調装置のケー
スに用いて好適である。
【0002】
【従来の技術】従来、車両用空調装置のケースにおいて
は、その内部空間を複数の空気通路に仕切る壁部を設定
しているが、この壁部が成形歪みにより倒れ込み、空調
性能に悪影響を及ぼすことがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えば、冷温風の風量
割合をエアミックスドアにより調整して吹出温度を調整
するエアミックス方式の空調装置では、成形歪みにより
壁部が倒れ込み、通路断面積が変化すると、エアミック
スドアの同一開度における冷温風の風量割合が変化し、
その結果、車室内への吹出空気温度の制御特性が初期の
仕様から変化してしまうという不具合が生じる。
【0004】ところで、成形歪みによる壁部の倒れ込み
の原因は主に次の理由による。すなわち、ケースの射出
成形時に壁部の2つ面の冷却効果に差異が生じて、壁部
の一方の面の温度が他方の面の温度より高い状態で壁部
の成形が行われると、成形中、および成形終了後におけ
る熱収縮速度が壁部の2つ面の間で不均一となる。つま
り、壁部のうち、温度の高い方の面の熱収縮速度が大と
なり、温度の低い方の面の熱収縮速度が小となるので、
壁部に成形歪を生じて壁部が温度の高い方の面側へ倒れ
込むという現象が生じる。
【0005】そこで、ケースを射出成形する金型のう
ち、壁部の温度の高い方の面に接する型入れ子を熱伝導
性に優れた金属(銅等)で製作して壁部の2つ面の冷却
効果を均一化し、これにより、壁部の2つ面の温度差、
ひいては熱収縮速度差を低減して、成形歪を低減すると
いう対策が考えられる。
【0006】しかし、この対策は金型の材質(通常鉄
系)を部分的に熱伝導性に優れた銅等の金属に変更する
ので、金型のコストアップを生じるとともに、熱伝導性
に優れた銅等の金属は鉄系金属に比して耐摩耗性が低い
ので、金型の耐久寿命を低下させる原因となる。
【0007】また、別の対策として、壁部全体の肉厚を
増加して剛性を高め、これにより、成形歪みによる倒れ
込みを防止することが考えられるが、壁部全体の肉厚を
増加することはケースの射出成形に際して射出樹脂量の
増加を招き、成形サイクル時間を延長させる。また、樹
脂材料費も増加するので、コストアップの原因となる。
【0008】本発明は上記点に鑑みて、成形歪みによる
壁部の倒れ込みを防止するとともに、成形コストの上昇
を抑制することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、ケース内空間を仕切る
第1壁部(11b)と、第1壁部(11b)に並んで隣
接する第2壁部(11c)とを有し、第1壁部(11
b)が成形歪みにより第2壁部(11c)側へ倒れ込む
ことを防止する連結部材(11g)を第1壁部(11
b)と第2壁部(11c)との間に橋渡し状に一体成形
することを特徴とする。
【0010】これによると、連結部材(11g)の機械
的連結構造により第1壁部(11b)の倒れ込みを防止
できる。しかも、この連結部材(11g)は両壁部を連
結する橋渡し状の小さな部材でよいので、ケースの樹脂
成形時に容易に一体成形することができる。
【0011】従って、壁部全体の肉厚増加の対策のよう
に成形サイクル時間を延長させることがない。また、熱
収縮速度差を低減するための特別構造に成形金型を改造
する必要もなく、ケースの成形コストを低く抑えること
ができ、実用上極めて有利である。
【0012】請求項2に記載の発明では、第1壁部(1
1b)のうち、第2壁部(11c)側の面の温度が他方
の面の温度より高い状態で第1壁部(11b)の部分が
成形され、これにより、第1壁部(11b)に第2壁部
(11c)側へ倒れ込む方向の成形歪みが生じるように
なっている。
【0013】このような樹脂成形ケース構造において
は、第1壁部(11b)の両面の温度差に起因して第1
壁部が倒れ込もうとするが、連結部材(11g)の機械
的連結構造により第1壁部の倒れ込みを効果的に防止で
きる。
【0014】請求項3に記載の発明では、第1壁部(1
1b)の一方の面と第2壁部(11c)との間に形成さ
れる第1空間部(16)の間隔(L1)が、第1壁部
(11b)の他方の面側に形成される第2空間部(2
4)の間隔(L2)に比して小さくなっている。
【0015】このような樹脂成形ケース構造において
は、間隔(L1)が小さいことに起因して第1壁部が倒
れ込もうとするが、連結部材(11g)の機械的連結構
造により第1壁部の倒れ込みを効果的に防止できる。
【0016】なお、第1空間部(16)の最小部の間隔
(L1)は具体的には請求項4に記載のように35mm
以下である。このような寸法条件下では第1壁部の倒れ
込みが生じやすくなるが、連結部材(11g)の採用に
より第1壁部の倒れ込みを効果的に防止できる。
【0017】請求項5に記載の発明では、少なくとも2
つに分割された分割ケース体(11)を一体に組み付け
ることにより構成される樹脂成形ケース構造であって、
第1壁部(11b)および第2壁部(11c)は2つの
分割ケース体(11)のケース本体壁面から内側へ突き
出すように成形され、2つの分割ケース体(11)のう
ち、一方の分割ケース体における第1壁部(11b)お
よび第2壁部(11c)の頂部(A)が他方の分割ケー
ス体における第1壁部(11b)および第2壁部(11
c)の頂部(A)と結合されるようになっており、連結
部材(11g)は、2つの分割ケース体(11)におい
てそれぞれ第1壁部(11b)および第2壁部(11
c)の頂部(A)近傍に橋渡し状に一体成形することを
特徴とする。
【0018】これにより、複数の分割ケース体(11)
を組み付けて構成される樹脂成形ケース構造において、
互いに結合される第1、第2壁部の頂部の位置ずれを連
結部材(11g)により防止して分割ケース体(11)
の組付作業性を向上できる。
【0019】請求項6に記載の発明では、請求項1ない
し5のいずれか1つに記載の樹脂成形ケース構造を備え
る空調装置であって、ケース内空間を空調空気が流れる
ようになっており、第1壁部(11b)と第2壁部(1
1c)との間に空調空気の温度制御のための空気通路
(16)を構成することを特徴とする。
【0020】これにより、空調装置における温度制御の
ための空気通路(16)の間隔、すなわち、通路断面積
の変化を連結部材(11g)により抑制して、空調装置
の温度制御特性のバラツキを低減できる。
【0021】請求項7に記載の発明のように、連結部材
(11g)を空調空気の流れと平行な板面を有する薄板
状とすれば、連結部材(11g)が空調空気の流れの支
障となることがない。
【0022】なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すも
のである。
【0023】
【発明の実施の形態】以下本発明を図に示す一実施形態
について説明する。
【0024】本実施形態は車両用空調装置に本発明を適
用した場合を例示しており、図1〜図3において、車両
用空調装置の空調ユニット10の空気通路を構成するケ
ースは2つに分割された分割ケース体11を一体に組み
付けることにより構成される。
【0025】すなわち、図1はこの2つの分割ケース体
11のうち、一方の分割ケース体11を内側方向からみ
た単体の正面図であり、この分割ケース体11の全体形
状は図1の紙面裏側へ凹んだ概略凹形状(後述の図3参
照)であり、図中、斜線部Aはこの凹形状の底部Bから
立ち上がる壁部11a、11b、11cの頂部を示す。
この壁部11a〜11cの頂部Aには凹凸面(図4参
照)が形成され、2つの分割ケース体11の壁部11a
〜11cの頂部Aを互いの凹凸面により嵌合した後に、
2つの分割ケース体11の嵌合部を図示しない金属ばね
クリップ、ねじ等の締結手段により一体に締結するよう
になっている。
【0026】図1において、壁部11aはケース外形状
を形成するものであり、これに対し、壁部11b、11
cはケース内空間に突き出すように形成され、ケース内
空間を仕切るもので、壁部11bは本発明の第1壁部を
構成し、壁部11cは本発明の第2壁部を構成する。
【0027】図2は一方の分割ケース体11に熱交換
器、ドア等の空調機器を組み込んだ状態を示すもので、
車両の上下、前後に対する空調ユニット10の搭載方向
を図示の矢印で示す。本実施形態では空調ユニット10
のケースが車両左右方向に2分割され、分割ケース体1
1の分割面(結合面)が車両上下方向に延びる。
【0028】本実施形態の空調ユニット10は車両の車
室内前方部に配置される計器盤(図示せず)の車両左右
方向の略中央位置に配置されるセンタ置きタイプのもの
である。この空調ユニット10において、車両前後方向
の最前部の側面に空気入口部11aが開口している。こ
の空気入口部11aには図示しない送風機ユニットから
の送風空気が流入する。なお、送風機ユニットは計器盤
のうち助手席側に配置されるので、2つの分割ケース体
11のうち、助手席側に位置する分割ケース体11のの
側面(ケース凹形状の底部B)に空気入口部11aが開
口している。
【0029】この空気入口部11aの直後の部位に、冷
凍サイクルの蒸発器からなる冷房用熱交換器12が配置
され、空気入口部11aからの流入空気を冷却する。そ
して、冷房用熱交換器12の下流側において下方側の部
位に温水(エンジン冷却水)を熱源とする暖房用熱交換
器13が配置され、冷房用熱交換器12を通過した空気
を再加熱するようになっている。
【0030】暖房用熱交換器13の上方部には暖房用熱
交換器13をバイパスして空気が流れるバイパス通路1
4が形成され、暖房用熱交換器13の前面部には板状の
エアミックスドア15が回転軸15aにより回動可能に
配置されている。このエアミックスドア15の回動位置
の選択により、暖房用熱交換器13を通過する温風と、
バイパス通路14を通過する冷風との風量割合を調整す
ることができ、これにより、車室内への吹出空気の温度
調整を行うことができる。
【0031】暖房用熱交換器13の下流側には暖房用熱
交換器13の直後の部位から上方側へ温風を案内する温
風通路16が形成してある。そして、この温風通路16
からの温風とバイパス通路14からの冷風とを混合する
空気混合部17が暖房用熱交換器13の上方側の部位に
形成される。この空気混合部17での温風と冷風との混
合により空気温度が所望温度に調整される。
【0032】そして、この温度調整された空気は、乗員
顔部への空気吹出のためのフェイス吹出開口部18と、
車両窓ガラス内面への空気吹出のためのデフロスタ吹出
開口部19と、乗員足元部への空気吹出のためのフット
吹出開口部20のいずれか1つまたは複数に流入する。
【0033】これらの各吹出開口部18〜20にはそれ
ぞれ板状の吹出モードドア21〜23が回転軸21a〜
23aにより回動可能に配置され、この吹出モードドア
21〜23により各吹出開口部18〜20への空気流れ
を切り替えるようになっている。
【0034】ところで、壁部11b、11cはケース内
空間に突き出すように形成され、ケース内空間を仕切る
ことにより上記温風通路16を区画形成するものであっ
て、温風通路16から空気混合部17に流入する温風量
により車室内への吹出空気温度が変化する。従って、こ
の両壁部11b、11c間の間隔L1が変化すると、温
風通路16の通風抵抗が変化して吹出空気温度を変化さ
せる原因となる。
【0035】故に、エアミックスドア15の回動位置
(開度)による吹出空気温度の制御性を向上するために
は、両壁部11b、11c間の間隔L1の寸法精度を向
上する必要がある。
【0036】しかし、分割ケース体11を樹脂成形する
に際して、壁部11bが成形歪みにより壁部11c側に
倒れ込み、両壁部11b、11c間の間隔L1を減少さ
せるという問題が生じる。この壁部11bの倒れ込み現
象の原因を図3により説明すると、図3は図1のC−C
線に沿う概略の断面形状を模式的に示す図で、両壁部1
1b、11c間の間隔L1は、壁部11a、11b間の
間隔L2および壁部11a、11c間の間隔L3に比較
して十分小さい。ここで、間隔L1は図2の温風通路1
6の間隔であり、間隔L2はフット吹出開口部20の入
口側空間部24(図1、2)の間隔であり、間隔L3は
暖房用熱交換器13の設置空間部25(図1)の間隔で
ある。
【0037】上記のように間隔L1が間隔L2、L3よ
り大幅に小さいので、間隔L1の空間部を成形する型入
れ子30の体積が小となり、間隔L2、L3の空間部を
成形する型入れ子31、32の体積が大となる。その結
果、型入れ子30では水等の冷却媒体が循環する冷却通
路の通路容積が型入れ子31、32に比較して大幅に小
さくなり、型入れ子30の冷却効果が型入れ子31、3
2に比較して低下する。しかも、型入れ子30の熱容量
が型入れ子31、32より小さい。
【0038】従って、分割ケース体11の成形時に高温
(220℃程度)の溶融樹脂材料(例えば、ポリプロピ
レン)から各型入れ子30〜32が吸熱すると、型入れ
子30の温度が型入れ子31、32より高くなってしま
う。具体的一例として、各型入れ子30〜32の冷却通
路に15℃の冷却水を流入させた場合に、型入れ子30
の温度が60℃まで上昇し、型入れ子31、32側では
35℃までしか温度が上昇しない。
【0039】この結果、壁部11b、11cでは型入れ
子30と接する面の温度が高く、型入れ子31、32
と接する面の温度が低いという温度差が発生してしま
う。この温度差により、壁部11b、11cの2つの面
、における熱収縮速度が壁部の2つ面の間で不均一
となる。すなわち、成形金型への溶融樹脂材料の充填完
了すると、成形金型各部への冷却水の循環により溶融樹
脂材料の冷却、固化が開始される。
【0040】この冷却、固化過程において充填樹脂材料
の熱収縮が生じるのであるが、壁部11b、11cの2
つの面のうち、温度の高い方の面の熱収縮速度が大と
なり、温度の低い方の面の熱収縮速度が小となるの
で、壁部11b、11cに成形歪を生じて壁部11b、
11cが互いに接近する方向(図3のD方向)に倒れ込
もうとする。
【0041】ここで、壁部11cには暖房用熱交換器1
3の上部タンク部13aの前面側に位置する補助壁部1
1e(図1、2参照)が一体に連結して形成されている
ので、この補助壁部11eが補強リブ効果を発揮して壁
部11cの倒れ込みを抑制する。そのため、壁部11c
の倒れ込み量は僅少となる。これに対し、壁部11bに
一体に連結される補助壁部11fは壁部11bからの突
き出し量が少量であるので、補強リブ効果が小さく、そ
のため、壁部11bの倒れ込み量は壁部11cより大と
なる。
【0042】以上の理由により、主に壁部11bのD方
向への倒れ込みにより両壁部11b、11c間の間隔L
1が所期の設計寸法より減少してしまう。
【0043】上記点に鑑みて、本実施形態では、壁部1
1bと壁部11cとの間に連結部材11gを一体成形し
ている。この連結部材11gは図4に拡大図示するよう
に壁部11bと壁部11cの頂部A同士を橋渡し状に連
結する薄板状の部材である。
【0044】ここで、連結部材11gは壁部11bと壁
部11cの頂部A同士を橋渡し状に連結する部材である
から、図3の型入れ子30の型抜きを阻害するアンダー
カット形状となる。従って、型入れ子30にアンダーカ
ット処理のための機構を組み合わせる必要がある。この
アンダーカット処理機構としては、例えば、公知の手法
の1つである「傾斜ピンによるルーズコア機構」を使用
できる。
【0045】このルーズコア機構は具体的には、型開き
後に成形品(分割ケース体11)を取り出す際に、成形
品の取り出しピンの動きと連動するスライドユニットを
設け、このスライドユニットにより傾斜ピンを介して型
入れ子(ルーズコア)30が連結部材11gを避ける位
置にスライドするようにすればよい。
【0046】本実施形態では、上記した連結部材11g
を壁部11bと壁部11cとの間に一体成形して、壁部
11bと壁部11cの頂部A同士を一体に連結している
から、この機械的連結構造により壁部11bが壁部11
c側へ倒れ込むことを防止できる。しかも、壁部11
b、11cのうち、その高さ方向(図4の上下方向)の
頂部Aに連結部材11gを設けているから、壁部11b
のうち、倒れ込み量が最大となる頂部Aの倒れ込みを連
結部材11gにより確実に防止できる。
【0047】また、連結部材11gにより各分割ケース
体11の壁部11b、11cの頂部Aの成形位置の精度
が高くなるので、2つの分割ケース体11の締結時に壁
部11b、11cの頂部Aの位置ずれを僅少にすること
ができ、この頂部A同士を凹凸形状により嵌合結合する
作業が容易となり、分割ケース体11の締結作業の能率
を向上できる。
【0048】ここで、壁部11b、11cおよび連結部
材11gの具体的設計例について述べると、各分割ケー
ス体11において、壁部11b、11cの底部Bからの
突き出し高さh(図3)は135mm程度で、頂部A付
近の板厚は2.5mmである。そして、連結部材11g
の板厚は例えば、1.8mm程度で、幅Eは4mm程度
である。このような設計例にて壁部11bの倒れ込みを
十分防止できることを確認している。
【0049】(他の実施形態)なお、上記の一実施形態
の形状例では、連結部材11gの中央部に凸部11hを
形成しているが、凸部11hは型入れ子30側の設計上
の理由で設けているものであるから、凸部11hは必ず
しも必要なものでなく、連結部材11gを凸部11hの
ない単純な直線形状としてもよい。
【0050】また、上記の一実施形態では、連結部材1
1gを壁部11b、11cの高さ方向(図4の上下方
向)において頂部Aのみに設けているが、連結部材11
gを必要に応じて壁部11b、11cの高さ方向(図4
の上下方向)において複数箇所に設けてもよい。
【0051】また、上記の一実施形態では車両用空調装
置のケース構造に例をとって本発明を説明したが、本発
明はこれに限らず、種々な用途のケース構造に広く適用
できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における分割ケース体の内
側方向から見た正面図である。
【図2】図1の分割ケース体内に空調機器を組み込んだ
状態を示す正面図である。
【図3】分割ケース体における仕切用壁部の倒れ込みの
原因の説明図である。
【図4】図1の要部の拡大斜視図である。
【符号の説明】
11…分割ケース体、11b…第1壁部、11c…第2
壁部、11g…連結部材。

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケース内空間を仕切る第1壁部(11
    b)と、前記第1壁部(11b)に並んで隣接する第2
    壁部(11c)とを有し、 前記第1壁部(11b)が成形歪みにより前記第2壁部
    (11c)側へ倒れ込むことを防止する連結部材(11
    g)を前記第1壁部(11b)と前記第2壁部(11
    c)との間に橋渡し状に一体成形することを特徴とする
    樹脂成形ケース構造。
  2. 【請求項2】 前記第1壁部(11b)のうち、前記第
    2壁部(11c)側の面の温度が他方の面の温度より高
    い状態で前記第1壁部(11b)の部分が成形され、こ
    れにより、前記第1壁部(11b)に前記第2壁部(1
    1c)側へ倒れ込む方向の成形歪みが生じるようになっ
    ていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂成形ケー
    ス構造。
  3. 【請求項3】 前記第1壁部(11b)の一方の面と前
    記第2壁部(11c)との間に形成される第1空間部
    (16)の間隔(L1)が、前記第1壁部(11b)の
    他方の面側に形成される第2空間部(24)の間隔(L
    2)に比して小さくなっていることを特徴とする請求項
    1または2に記載の樹脂成形ケース構造。
  4. 【請求項4】 前記第1空間部(16)の最小部の間隔
    (L1)が35mm以下であることを特徴とする請求項
    3に記載の樹脂成形ケース構造。
  5. 【請求項5】 少なくとも2つに分割された分割ケース
    体(11)を一体に組み付けることにより構成される樹
    脂成形ケース構造であって、 前記第1壁部(11b)および前記第2壁部(11c)
    は前記2つの分割ケース体(11)のケース本体壁面か
    ら内側へ突き出すように成形され、 前記2つの分割ケース体(11)のうち、一方の分割ケ
    ース体における前記第1壁部(11b)および前記第2
    壁部(11c)の頂部(A)が他方の分割ケース体にお
    ける前記第1壁部(11b)および前記第2壁部(11
    c)の頂部(A)と結合されるようになっており、 前記連結部材(11g)は、前記2つの分割ケース体
    (11)においてそれぞれ前記第1壁部(11b)およ
    び前記第2壁部(11c)の頂部(A)近傍に橋渡し状
    に一体成形することを特徴とする請求項1ないし4のい
    ずれか1つに記載の樹脂成形ケース構造。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれか1つに記載
    の樹脂成形ケース構造を備える空調装置であって、 前記ケース内空間を空調空気が流れるようになってお
    り、前記第1壁部(11b)と前記第2壁部(11c)
    との間に前記空調空気の温度制御のための空気通路(1
    6)を構成することを特徴とする空調装置。
  7. 【請求項7】 前記連結部材(11g)は前記空調空気
    の流れと平行な板面を有する薄板状であることを特徴と
    する請求項6に記載の空調装置。
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