JP2002012003A - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤInfo
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- JP2002012003A JP2002012003A JP2000201047A JP2000201047A JP2002012003A JP 2002012003 A JP2002012003 A JP 2002012003A JP 2000201047 A JP2000201047 A JP 2000201047A JP 2000201047 A JP2000201047 A JP 2000201047A JP 2002012003 A JP2002012003 A JP 2002012003A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性樹脂とエラス
トマーとのブレンドからなる熱可塑性エラストマー組成
物を用いた空気入りタイヤの空気透過防止層のタイヤシ
ョルダー部とサイド部との間のフィルム材料の疲労によ
るクラックと剥れの両方の発生を防止する。 【解決手段】 タイヤのベルトエッジとタイヤの最大幅
点の中点を基準として、ベルト方向及びビード方向にそ
れぞれ少なくとも10mmの領域の空気透過防止層とカー
カス層の間に、隣接層の少なくとも一方と実質的に接着
しない非接着層を少なくとも1層挿入するか、又は少な
くともタイヤのベルトエッジからタイヤの最大幅点まで
の領域Cにおいて、空気透過防止層に切り込みを設けか
つ切り込みによって作られる面積が総内面積の10%未
満である空気入りタイヤ。
トマーとのブレンドからなる熱可塑性エラストマー組成
物を用いた空気入りタイヤの空気透過防止層のタイヤシ
ョルダー部とサイド部との間のフィルム材料の疲労によ
るクラックと剥れの両方の発生を防止する。 【解決手段】 タイヤのベルトエッジとタイヤの最大幅
点の中点を基準として、ベルト方向及びビード方向にそ
れぞれ少なくとも10mmの領域の空気透過防止層とカー
カス層の間に、隣接層の少なくとも一方と実質的に接着
しない非接着層を少なくとも1層挿入するか、又は少な
くともタイヤのベルトエッジからタイヤの最大幅点まで
の領域Cにおいて、空気透過防止層に切り込みを設けか
つ切り込みによって作られる面積が総内面積の10%未
満である空気入りタイヤ。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気入りタイヤに関
し、更に詳しくは空気透過防止層の耐久性を向上させた
空気入りタイヤに関する。
し、更に詳しくは空気透過防止層の耐久性を向上させた
空気入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】空気入りタイヤの空気透過防止層に従来
のブチルゴムと異なる、例えば熱可塑性樹脂などの一般
にゴムより硬いフィルム材料を用いる場合、走行中にタ
イヤのショルダー部からサイド部にかけての剛直なベル
トやビードフィラーで支えられていない最もひずみが大
きくなる領域において、タイヤの動きに応じて硬いフィ
ルムが無理に変形を受けるため、この領域のフィルムに
クラックや剥がれが生じるおそれがあった。
のブチルゴムと異なる、例えば熱可塑性樹脂などの一般
にゴムより硬いフィルム材料を用いる場合、走行中にタ
イヤのショルダー部からサイド部にかけての剛直なベル
トやビードフィラーで支えられていない最もひずみが大
きくなる領域において、タイヤの動きに応じて硬いフィ
ルムが無理に変形を受けるため、この領域のフィルムに
クラックや剥がれが生じるおそれがあった。
【0003】またこの場合クラックと剥れが両方発生し
て空気透過防止層が一部脱落してしまうことが有った。
て空気透過防止層が一部脱落してしまうことが有った。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、空気入りタイヤの空気透過防止層に熱可塑性樹脂も
しくは熱可塑性樹脂とエラストマーとのブレンドからな
る熱可塑性エラストマー組成物を用いた場合に、タイヤ
のショルダー部とタイヤサイド部との間のフィルム材料
のクラックと剥れの両方が発生することを防止して、フ
ィルムの耐久性と耐空気漏れ性を向上させることにあ
る。
は、空気入りタイヤの空気透過防止層に熱可塑性樹脂も
しくは熱可塑性樹脂とエラストマーとのブレンドからな
る熱可塑性エラストマー組成物を用いた場合に、タイヤ
のショルダー部とタイヤサイド部との間のフィルム材料
のクラックと剥れの両方が発生することを防止して、フ
ィルムの耐久性と耐空気漏れ性を向上させることにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、熱可塑
性樹脂もしくは熱可塑性樹脂とエラストマーとのブレン
ドからなる熱可塑性エラストマー組成物を空気透過防止
層に用いた空気入りタイヤにおいて、タイヤのベルトエ
ッジとタイヤの最大幅点の中点を基準として、ベルト方
向及びビード方向にそれぞれ少なくとも10mmの領域の
空気透過防止層とカーカス層の間に、隣接層の少なくと
も一方と実質的に接着しない非接着層を少なくとも1層
挿入してなる空気入りタイヤが提供される。
性樹脂もしくは熱可塑性樹脂とエラストマーとのブレン
ドからなる熱可塑性エラストマー組成物を空気透過防止
層に用いた空気入りタイヤにおいて、タイヤのベルトエ
ッジとタイヤの最大幅点の中点を基準として、ベルト方
向及びビード方向にそれぞれ少なくとも10mmの領域の
空気透過防止層とカーカス層の間に、隣接層の少なくと
も一方と実質的に接着しない非接着層を少なくとも1層
挿入してなる空気入りタイヤが提供される。
【0006】本発明に従えば、また、熱可塑性樹脂もし
くは熱可塑性樹脂とエラストマーとのブレンドからなる
熱可塑性樹脂エラストマー組成物を空気透過防止層に用
いた空気入りタイヤにおいて、少なくともタイヤのベル
トエッジからタイヤの最大幅点までの領域Cにおいて、
空気透過防止層に切り込みを設け、かつ切り込みによっ
て作られる面積が総内面積の10%未満である空気入り
タイヤが提供される。
くは熱可塑性樹脂とエラストマーとのブレンドからなる
熱可塑性樹脂エラストマー組成物を空気透過防止層に用
いた空気入りタイヤにおいて、少なくともタイヤのベル
トエッジからタイヤの最大幅点までの領域Cにおいて、
空気透過防止層に切り込みを設け、かつ切り込みによっ
て作られる面積が総内面積の10%未満である空気入り
タイヤが提供される。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明の第一の態様では、図1の
空気入りタイヤの一部断面に示すように、タイヤのベル
トエッジ部1とタイヤの最大幅点2、それぞれからカー
カス層内面に垂線を引き、その垂線とカーカス層内面の
各交点(15、16)のカーカス層内面のペリフェリー
上の中点3を基準として、ベルト方向4及びビード方向
5のカーカス層内面のペリフェリー上にそれぞれ少なく
とも10mmの領域Aにおいて、カーカス層6と空気透過
防止層7との間に、隣接層の一方と実質的に接着しない
非接着層8を少なくとも1層挿入する。
空気入りタイヤの一部断面に示すように、タイヤのベル
トエッジ部1とタイヤの最大幅点2、それぞれからカー
カス層内面に垂線を引き、その垂線とカーカス層内面の
各交点(15、16)のカーカス層内面のペリフェリー
上の中点3を基準として、ベルト方向4及びビード方向
5のカーカス層内面のペリフェリー上にそれぞれ少なく
とも10mmの領域Aにおいて、カーカス層6と空気透過
防止層7との間に、隣接層の一方と実質的に接着しない
非接着層8を少なくとも1層挿入する。
【0008】具体的な方法としては、例えばカーカス層
6のコーティングゴムと異なるが、カーカスコートゴム
とは接着し、かつ空気透過防止層7とは実質的に接着し
ない離型効果の有るゴム層(例えばブチル系ゴム層)を
非接着層8として配置することによって行なうことがで
きる。なお、挿入する非接着層には予めカーカス層6の
ゴムと同一あるいは類似配合のゴムを予め貼り合せてお
き、非接着層8を空気透過防止層7に面するように配置
するのが好ましい。非接着層としては従来から空気透過
防止層として汎用されている任意のブチル系ゴムを用い
ることができ、具体的にはハロゲン化ブチルゴムなどを
あげることができる。
6のコーティングゴムと異なるが、カーカスコートゴム
とは接着し、かつ空気透過防止層7とは実質的に接着し
ない離型効果の有るゴム層(例えばブチル系ゴム層)を
非接着層8として配置することによって行なうことがで
きる。なお、挿入する非接着層には予めカーカス層6の
ゴムと同一あるいは類似配合のゴムを予め貼り合せてお
き、非接着層8を空気透過防止層7に面するように配置
するのが好ましい。非接着層としては従来から空気透過
防止層として汎用されている任意のブチル系ゴムを用い
ることができ、具体的にはハロゲン化ブチルゴムなどを
あげることができる。
【0009】或いは別法として、空気透過防止層7とカ
ーカス層6との間に、熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂と
エラストマーとのブレンドからなるフィルムや離型性を
有するフィルム(例えばポリエステルフィルムにシリコ
ン系離型剤を塗布、焼付けたフィルム)などを非接着層
8として配置する。この非接着性の層は、加硫前は成形
に必要な粘着性を有し、加硫後に実質的に非接着性とな
る材料が望ましい。これは、例えば、非接着層8を構成
するフィルムの空気透過防止層7側の面に予め非接着性
のタック付与剤(例えば粘着剤としては、タイヤ成型に
て部材に追従し、かつタイヤコンパウンドと加硫接着し
ないものであれば、いかなる粘着剤を用いても良い。例
えば、アクリルゴム系、ブチルゴム系、SEPS系など
の粘着剤が挙げられる。天然ゴム系、SBR系、SIS
系、SBS系などのジエン系ポリマーを含む接着剤は、
タイヤコンパウンドと共架橋して接着することがあるた
め、好ましくない。)を塗布しておくことによって達成
することができる。
ーカス層6との間に、熱可塑性樹脂又は熱可塑性樹脂と
エラストマーとのブレンドからなるフィルムや離型性を
有するフィルム(例えばポリエステルフィルムにシリコ
ン系離型剤を塗布、焼付けたフィルム)などを非接着層
8として配置する。この非接着性の層は、加硫前は成形
に必要な粘着性を有し、加硫後に実質的に非接着性とな
る材料が望ましい。これは、例えば、非接着層8を構成
するフィルムの空気透過防止層7側の面に予め非接着性
のタック付与剤(例えば粘着剤としては、タイヤ成型に
て部材に追従し、かつタイヤコンパウンドと加硫接着し
ないものであれば、いかなる粘着剤を用いても良い。例
えば、アクリルゴム系、ブチルゴム系、SEPS系など
の粘着剤が挙げられる。天然ゴム系、SBR系、SIS
系、SBS系などのジエン系ポリマーを含む接着剤は、
タイヤコンパウンドと共架橋して接着することがあるた
め、好ましくない。)を塗布しておくことによって達成
することができる。
【0010】更に好ましくは、挿入する離型性のフィル
ム層8には予めカーカス層6と接着するように、片面
(離型処理を片面に施したときには離型処理面の反対側
の面)にカーカス層と接着するような接着層を貼り合せ
ておくことができる。
ム層8には予めカーカス層6と接着するように、片面
(離型処理を片面に施したときには離型処理面の反対側
の面)にカーカス層と接着するような接着層を貼り合せ
ておくことができる。
【0011】また、空気透過防止層7に、離型性を有す
る非接着層8とは実質的に接着しないが、カーカス層6
やカーカス側内側のタイゴム層(図示せず)とは接着す
る層を予め設けておいても良い。
る非接着層8とは実質的に接着しないが、カーカス層6
やカーカス側内側のタイゴム層(図示せず)とは接着す
る層を予め設けておいても良い。
【0012】本発明に従って、空気透過防止層7とカー
カス層6との間に挿入する非接着層8の総厚み(タイヤ
成形時)は、好ましくは0.03〜1.6mm、更に好ま
しくは0.1〜1.3mm、更に好ましくは0.3〜1.
0mmである。この厚さが薄すぎると、カーカス層6の表
面の凹凸により空気透過防止層7が部分的に薄くなって
耐空気透過性が低下してしまうおそれが有り、また厚過
ぎると、エッジ部の段差が大きくなることによりエア溜
まり故障が起きるおそれがある。特にゴム層の場合に
は、成形加工性の面から0.3mm以上にするのが好まし
い。
カス層6との間に挿入する非接着層8の総厚み(タイヤ
成形時)は、好ましくは0.03〜1.6mm、更に好ま
しくは0.1〜1.3mm、更に好ましくは0.3〜1.
0mmである。この厚さが薄すぎると、カーカス層6の表
面の凹凸により空気透過防止層7が部分的に薄くなって
耐空気透過性が低下してしまうおそれが有り、また厚過
ぎると、エッジ部の段差が大きくなることによりエア溜
まり故障が起きるおそれがある。特にゴム層の場合に
は、成形加工性の面から0.3mm以上にするのが好まし
い。
【0013】また、本発明によれば、離型剤のみを使用
して非接着とした場合に比べて、離型剤塗布時の飛散に
よる該当部位以外の剥離故障を招くことがない。
して非接着とした場合に比べて、離型剤塗布時の飛散に
よる該当部位以外の剥離故障を招くことがない。
【0014】本発明に係る非接着層8の領域は、ベルト
エッジ部1の下からタイヤ最大幅点2を含む領域とする
のが最も好ましい。
エッジ部1の下からタイヤ最大幅点2を含む領域とする
のが最も好ましい。
【0015】また、非接着領域Aは、ベルト方向4へは
ベルトの下全面を非接着(非接着部分が左右つながる)
としてもよいが、空気透過防止層7の左右へのずれ及び
製造時の故障を防止するために、ベルト下部分に少なく
とも一部分接着している部分を設けるのが望ましい。ま
た、ビード方向5へ非接着性部分を広げ過ぎると、加硫
時に加硫ブラダーによる擦れによって空気透過防止層7
が破れたり、リム組み時にレバーによって非接着部分を
破いてしまうおそれが有るので、ビードトウ9とビード
トウ9より径方向に30mm上方の領域Bは、非接着性と
しないほうが好ましい。
ベルトの下全面を非接着(非接着部分が左右つながる)
としてもよいが、空気透過防止層7の左右へのずれ及び
製造時の故障を防止するために、ベルト下部分に少なく
とも一部分接着している部分を設けるのが望ましい。ま
た、ビード方向5へ非接着性部分を広げ過ぎると、加硫
時に加硫ブラダーによる擦れによって空気透過防止層7
が破れたり、リム組み時にレバーによって非接着部分を
破いてしまうおそれが有るので、ビードトウ9とビード
トウ9より径方向に30mm上方の領域Bは、非接着性と
しないほうが好ましい。
【0016】本発明の第二の態様では、図2、図4に示
すように、少なくともタイヤのベルトエッジ部1からタ
イヤの最大幅点2を含む領域Cにおける空気透過防止層
7に切り込みを設け、その切り込みによって作られる面
積が総内面積の10%未満、好ましくは0.5〜2%で
ある。熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂にエラストマー
をブレンドしてなるものは、従来タイヤの空気透過防止
層に使われているブチルゴムに比べ空気透過率がはるか
に低いため、かかる切込み(又は切欠き)の総内面積が
10%未満では、所望のエア漏れ性能は十分維持でき
る。
すように、少なくともタイヤのベルトエッジ部1からタ
イヤの最大幅点2を含む領域Cにおける空気透過防止層
7に切り込みを設け、その切り込みによって作られる面
積が総内面積の10%未満、好ましくは0.5〜2%で
ある。熱可塑性樹脂または熱可塑性樹脂にエラストマー
をブレンドしてなるものは、従来タイヤの空気透過防止
層に使われているブチルゴムに比べ空気透過率がはるか
に低いため、かかる切込み(又は切欠き)の総内面積が
10%未満では、所望のエア漏れ性能は十分維持でき
る。
【0017】空気透過防止層7への切り込み10の形は
どのようなものでもよく、また、様々な形が混在してい
てよい。この時、切り込みの形は、丸や四角などの形状
よりも、切り込みの長さ/平均幅の比が20以上である
ような形状のほうが所望の耐久性が向上して好ましい。
特に、X形状((切り込みの長さ/平均幅)は20以
上)が耐久性に優れている。更に、図3に示すように切
り込み端11に切り込みの端の幅wの0.8倍以上の曲
率半径rの丸みを持たせると、切り込みの端から延在し
がちなクラックを抑制できるため、空気透過防止層7の
耐久性をさらに向上させることができる。
どのようなものでもよく、また、様々な形が混在してい
てよい。この時、切り込みの形は、丸や四角などの形状
よりも、切り込みの長さ/平均幅の比が20以上である
ような形状のほうが所望の耐久性が向上して好ましい。
特に、X形状((切り込みの長さ/平均幅)は20以
上)が耐久性に優れている。更に、図3に示すように切
り込み端11に切り込みの端の幅wの0.8倍以上の曲
率半径rの丸みを持たせると、切り込みの端から延在し
がちなクラックを抑制できるため、空気透過防止層7の
耐久性をさらに向上させることができる。
【0018】また、切り込みの縁と最も近い他の切り込
みの縁との距離(間隔)は10mm以下、望ましくは5mm
以下がよい。これは切り込みの間隔が疎で、スリットの
密度が薄い部分があると、歪みの分散が十分でなく、ク
ラック抑止効果が十分得られない。
みの縁との距離(間隔)は10mm以下、望ましくは5mm
以下がよい。これは切り込みの間隔が疎で、スリットの
密度が薄い部分があると、歪みの分散が十分でなく、ク
ラック抑止効果が十分得られない。
【0019】また、少なくとも領域C(図2参照)にお
いて、空気透過防止層7と隣接部材の間に第2の空気透
過防止層12を配置することにより、切り込み部10か
らの空気透過を更に抑止するためエア漏れ性能をより高
めることができる。この第2の空気透過防止層12は従
来から汎用されているブチル系ゴムであると更に望まし
い。
いて、空気透過防止層7と隣接部材の間に第2の空気透
過防止層12を配置することにより、切り込み部10か
らの空気透過を更に抑止するためエア漏れ性能をより高
めることができる。この第2の空気透過防止層12は従
来から汎用されているブチル系ゴムであると更に望まし
い。
【0020】更に、例えば図4に示すように空気透過防
止層7を複数層(この例では2層)にして、領域C各々
の層の切り込み(第1層目の切り込み13及び第2層目
の切り込み14)が重ならないようにすると(図4は好
ましい態様を示し、各切り込み間隔は5mmで示してあ
る)、切り込み部13からの空気透過を抑止するため、
エア漏れ性能をより高めることができる。
止層7を複数層(この例では2層)にして、領域C各々
の層の切り込み(第1層目の切り込み13及び第2層目
の切り込み14)が重ならないようにすると(図4は好
ましい態様を示し、各切り込み間隔は5mmで示してあ
る)、切り込み部13からの空気透過を抑止するため、
エア漏れ性能をより高めることができる。
【0021】なお、本発明において使用する表現「実質
的に接着させない」とは、内圧200kPa 、内圧200
kPa 時のJATMA規格における最大負荷荷重の88%
荷重の条件下において、タイヤを80km/hで100km
走行させた後、非接着層の少なくとも片面が隣接層から
浮いて、空気透過防止層とカーカス層が該当部分で物理
的に接着していない状態(加硫後は密着していても、走
行することによって剥離する状態のこと)をいう。な
お、未走行の状態で既に浮いていても、当然良い。
的に接着させない」とは、内圧200kPa 、内圧200
kPa 時のJATMA規格における最大負荷荷重の88%
荷重の条件下において、タイヤを80km/hで100km
走行させた後、非接着層の少なくとも片面が隣接層から
浮いて、空気透過防止層とカーカス層が該当部分で物理
的に接着していない状態(加硫後は密着していても、走
行することによって剥離する状態のこと)をいう。な
お、未走行の状態で既に浮いていても、当然良い。
【0022】空気透過防止層の例としては、本発明の空
気入りタイヤの空気透過性層に用いられる熱可塑性樹脂
もしくは熱可塑性樹脂とエラストマーとのブレンドを含
む熱可塑性エラストマー組成物のフィルムを構成する材
料としては空気透過防止作用を有する任意の材料とする
ことができる。そのような熱可塑性樹脂としては、例え
ば以下のような熱可塑性樹脂を挙げることができる。
気入りタイヤの空気透過性層に用いられる熱可塑性樹脂
もしくは熱可塑性樹脂とエラストマーとのブレンドを含
む熱可塑性エラストマー組成物のフィルムを構成する材
料としては空気透過防止作用を有する任意の材料とする
ことができる。そのような熱可塑性樹脂としては、例え
ば以下のような熱可塑性樹脂を挙げることができる。
【0023】ポリアミド系樹脂(例えばナイロン6(N
6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N4
6)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N1
2)、ナイロン610(N610)、ナイロン612
(N612)、ナイロン6/66共重合体(N6/6
6)、ナイロン6/66/610共重合体(N6/66
/610)、ナイロンMXD6(MXD6)、ナイロン
6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP
共重合体、ナイロン66/PPS共重合体)、及びそれ
らのN−アルコキシアルキル化物例えば、6−ナイロン
のメトキシメチル化物、6−610−ナイロンのメトキ
シメチル化物、612−ナイロンのメトキシメチル化
物、ポリエステル系樹脂(例えばポリブチレンテレフタ
レート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、PET
/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブ
チレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポ
リオキシアルキレンジイミド酸/ポリブチレートテレフ
タレート共重合体などの芳香族ポリエステル)、ポリニ
トリル系樹脂(例えばポリアクリロニトリル(PA
N)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/ス
チレン共重合体(AS)、メタクリロニトリル/スチレ
ン共重合体、メタクリロニトリル/スチレン/ブタジエ
ン共重合体)、ポリメタクリレート系樹脂(例えばポリ
メタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エ
チル)、ポリビニル系樹脂(例えば酢酸ビニル、ポリビ
ニルアルコール(PVA)、ビニルアルコール/エチレ
ン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PDV
C)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビ
ニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレー
ト共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合
体)、セルロース系樹脂(例えば酢酸セルロース、酢酸
酪酸セルロース)、フッ素系樹脂(例えばポリフッ化ビ
ニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、
ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフ
ロロエチレン/エチレン共重合体)、イミド系樹脂(例
えば芳香族ポリイミド(PI))などを挙げることがで
きる。
6)、ナイロン66(N66)、ナイロン46(N4
6)、ナイロン11(N11)、ナイロン12(N1
2)、ナイロン610(N610)、ナイロン612
(N612)、ナイロン6/66共重合体(N6/6
6)、ナイロン6/66/610共重合体(N6/66
/610)、ナイロンMXD6(MXD6)、ナイロン
6T、ナイロン6/6T共重合体、ナイロン66/PP
共重合体、ナイロン66/PPS共重合体)、及びそれ
らのN−アルコキシアルキル化物例えば、6−ナイロン
のメトキシメチル化物、6−610−ナイロンのメトキ
シメチル化物、612−ナイロンのメトキシメチル化
物、ポリエステル系樹脂(例えばポリブチレンテレフタ
レート(PBT)、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)、ポリエチレンイソフタレート(PEI)、PET
/PEI共重合体、ポリアリレート(PAR)、ポリブ
チレンナフタレート(PBN)、液晶ポリエステル、ポ
リオキシアルキレンジイミド酸/ポリブチレートテレフ
タレート共重合体などの芳香族ポリエステル)、ポリニ
トリル系樹脂(例えばポリアクリロニトリル(PA
N)、ポリメタクリロニトリル、アクリロニトリル/ス
チレン共重合体(AS)、メタクリロニトリル/スチレ
ン共重合体、メタクリロニトリル/スチレン/ブタジエ
ン共重合体)、ポリメタクリレート系樹脂(例えばポリ
メタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エ
チル)、ポリビニル系樹脂(例えば酢酸ビニル、ポリビ
ニルアルコール(PVA)、ビニルアルコール/エチレ
ン共重合体(EVOH)、ポリ塩化ビニリデン(PDV
C)、ポリ塩化ビニル(PVC)、塩化ビニル/塩化ビ
ニリデン共重合体、塩化ビニリデン/メチルアクリレー
ト共重合体、塩化ビニリデン/アクリロニトリル共重合
体)、セルロース系樹脂(例えば酢酸セルロース、酢酸
酪酸セルロース)、フッ素系樹脂(例えばポリフッ化ビ
ニリデン(PVDF)、ポリフッ化ビニル(PVF)、
ポリクロルフルオロエチレン(PCTFE)、テトラフ
ロロエチレン/エチレン共重合体)、イミド系樹脂(例
えば芳香族ポリイミド(PI))などを挙げることがで
きる。
【0024】また、上記熱可塑性樹脂とエラストマーと
のブレンドを含む熱可塑性エラストマー組成物は、上述
の熱可塑性樹脂にエラストマーを混合して、構成するこ
とができ、空気透過防止作用を有していれば、材料の種
類や混合比等には限定されない。
のブレンドを含む熱可塑性エラストマー組成物は、上述
の熱可塑性樹脂にエラストマーを混合して、構成するこ
とができ、空気透過防止作用を有していれば、材料の種
類や混合比等には限定されない。
【0025】前記熱可塑性樹脂とブレンドすることがで
きるエラストマーとしては、例えば以下のようなものを
挙げることができる。ジエン系ゴム及びその水添物(例
えばNR、IR、エポキシ化天然ゴム、SBR、BR
(高シスBR及び低シスBR)、NBR、水素化NB
R、水素化SBR)、オレフィン系ゴム(例えばエチレ
ンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、マレイン酸変
性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)、IIR、イ
ソブチレンと芳香族ビニル又はジエン系モノマー共重合
体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー)、含ハロ
ゲンゴム(例えばBr−IIR、Cl−IIR、イソブ
チレンパラメチルスチレン共重合体の臭素化物(Br−
IPMS)、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム
(CHR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CS
M)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩
素化ポリエチレン(M−CM))、シリコンゴム(例え
ばメチルビニルシリコンゴム、ジメチルシリコンゴム、
メチルフェニルビニルシリコンゴム)、含イオウゴム
(例えばポリスルフィドゴム)、フッ素ゴム(例えばビ
ニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル
系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、
含フッ素シリコン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴ
ム)、熱可塑性エラストマー(例えばスチレン系エラス
トマー、オレフィン系エラストマー、エステル系エラス
トマー、ウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラス
トマー)などを挙げることができる。
きるエラストマーとしては、例えば以下のようなものを
挙げることができる。ジエン系ゴム及びその水添物(例
えばNR、IR、エポキシ化天然ゴム、SBR、BR
(高シスBR及び低シスBR)、NBR、水素化NB
R、水素化SBR)、オレフィン系ゴム(例えばエチレ
ンプロピレンゴム(EPDM、EPM)、マレイン酸変
性エチレンプロピレンゴム(M−EPM)、IIR、イ
ソブチレンと芳香族ビニル又はジエン系モノマー共重合
体、アクリルゴム(ACM)、アイオノマー)、含ハロ
ゲンゴム(例えばBr−IIR、Cl−IIR、イソブ
チレンパラメチルスチレン共重合体の臭素化物(Br−
IPMS)、クロロプレンゴム(CR)、ヒドリンゴム
(CHR)、クロロスルホン化ポリエチレン(CS
M)、塩素化ポリエチレン(CM)、マレイン酸変性塩
素化ポリエチレン(M−CM))、シリコンゴム(例え
ばメチルビニルシリコンゴム、ジメチルシリコンゴム、
メチルフェニルビニルシリコンゴム)、含イオウゴム
(例えばポリスルフィドゴム)、フッ素ゴム(例えばビ
ニリデンフルオライド系ゴム、含フッ素ビニルエーテル
系ゴム、テトラフルオロエチレン−プロピレン系ゴム、
含フッ素シリコン系ゴム、含フッ素ホスファゼン系ゴ
ム)、熱可塑性エラストマー(例えばスチレン系エラス
トマー、オレフィン系エラストマー、エステル系エラス
トマー、ウレタン系エラストマー、ポリアミド系エラス
トマー)などを挙げることができる。
【0026】熱可塑性エラストマー組成物の製造方法
は、予め熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分(ゴムの
場合は未加硫物)とを2軸混練押出機等で溶融混練し、
連続相(マトリックス)を形成する熱可塑性樹脂中に分
散相(ドメイン)としてエラストマー成分を分散させる
ことによる。エラストマー成分を加硫する場合には、混
練下で加硫剤を添加し、エラストマー成分を動的加硫さ
せてもよい。また、熱可塑性樹脂またはエラストマー成
分への各種配合剤(加硫剤を除く)は、上記混練中に添
加してもよいが、混練の前に予め混合しておくことが好
ましい。熱可塑性樹脂とエラストマー成分の混練に使用
する混練機としては、特に限定はなく、スクリュー押出
機、ニーダ、バンバリミキサー、2軸混練押出機等が使
用できる。中でも熱可塑性樹脂とエラストマー成分の混
練およびエラストマー成分の動的加硫には、2軸混練押
出機を使用するのが好ましい。更に、2種類以上の混練
機を使用し、順次混練してもよい。溶融混練の条件とし
て、温度は熱可塑性樹脂が溶融する温度以上であればよ
い。また、混練時の剪断速度は1000〜7500Sec
-1であるのが好ましい。混練全体の時間は30秒から1
0分、また加硫剤を添加した場合には、添加後の加硫時
間は15秒から5分であるのが好ましい。
は、予め熱可塑性樹脂成分とエラストマー成分(ゴムの
場合は未加硫物)とを2軸混練押出機等で溶融混練し、
連続相(マトリックス)を形成する熱可塑性樹脂中に分
散相(ドメイン)としてエラストマー成分を分散させる
ことによる。エラストマー成分を加硫する場合には、混
練下で加硫剤を添加し、エラストマー成分を動的加硫さ
せてもよい。また、熱可塑性樹脂またはエラストマー成
分への各種配合剤(加硫剤を除く)は、上記混練中に添
加してもよいが、混練の前に予め混合しておくことが好
ましい。熱可塑性樹脂とエラストマー成分の混練に使用
する混練機としては、特に限定はなく、スクリュー押出
機、ニーダ、バンバリミキサー、2軸混練押出機等が使
用できる。中でも熱可塑性樹脂とエラストマー成分の混
練およびエラストマー成分の動的加硫には、2軸混練押
出機を使用するのが好ましい。更に、2種類以上の混練
機を使用し、順次混練してもよい。溶融混練の条件とし
て、温度は熱可塑性樹脂が溶融する温度以上であればよ
い。また、混練時の剪断速度は1000〜7500Sec
-1であるのが好ましい。混練全体の時間は30秒から1
0分、また加硫剤を添加した場合には、添加後の加硫時
間は15秒から5分であるのが好ましい。
【0027】前記した特定の熱可塑性樹脂とエラストマ
ー成分との相溶性が異なる場合は、第3成分として適当
な相溶化剤を用いて両者を相溶化させるのが好ましい。
系に相溶化剤を混合することにより、熱可塑性樹脂とエ
ラストマー成分との界面張力が低下し、その結果、分散
層を形成しているゴム粒子径が微細になることから両成
分の特性はより有効に発現されることになる。そのよう
な相溶化剤としては一般的に熱可塑性樹脂及びエラスト
マー成分の両方又は片方の構造を有する共重合体、或い
は熱可塑性樹脂又はエラストマー成分と反応可能なエポ
キシ基、カルボニル基、ハロゲン基、アミノ基、オキサ
ゾリン基、水酸基等を有した共重合体の構造をとるもの
とすることができる。これらは混合される熱可塑性樹脂
とエラストマー成分の種類によって選定すれば良いが、
通常使用されるものにはスチレン/エチレン・ブチレン
ブロック共重合体(SEBS)及びそのマレイン酸変性
物、EPDM、EPDM/スチレン又はEPDM/アク
リロニトリルグラフト共重合体及びそのマレイン酸変性
物、スチレン/マレイン酸共重合体、反応性フェノキシ
ン等を挙げることができる。かかる相溶化剤の配合量に
は特に限定はないが、好ましくはポリマー成分(熱可塑
性樹脂とエラストマー成分の総和)100重量部に対し
て、0.5〜10重量部が良い。
ー成分との相溶性が異なる場合は、第3成分として適当
な相溶化剤を用いて両者を相溶化させるのが好ましい。
系に相溶化剤を混合することにより、熱可塑性樹脂とエ
ラストマー成分との界面張力が低下し、その結果、分散
層を形成しているゴム粒子径が微細になることから両成
分の特性はより有効に発現されることになる。そのよう
な相溶化剤としては一般的に熱可塑性樹脂及びエラスト
マー成分の両方又は片方の構造を有する共重合体、或い
は熱可塑性樹脂又はエラストマー成分と反応可能なエポ
キシ基、カルボニル基、ハロゲン基、アミノ基、オキサ
ゾリン基、水酸基等を有した共重合体の構造をとるもの
とすることができる。これらは混合される熱可塑性樹脂
とエラストマー成分の種類によって選定すれば良いが、
通常使用されるものにはスチレン/エチレン・ブチレン
ブロック共重合体(SEBS)及びそのマレイン酸変性
物、EPDM、EPDM/スチレン又はEPDM/アク
リロニトリルグラフト共重合体及びそのマレイン酸変性
物、スチレン/マレイン酸共重合体、反応性フェノキシ
ン等を挙げることができる。かかる相溶化剤の配合量に
は特に限定はないが、好ましくはポリマー成分(熱可塑
性樹脂とエラストマー成分の総和)100重量部に対し
て、0.5〜10重量部が良い。
【0028】熱可塑性樹脂とエラストマーとをブレンド
する場合の特定の熱可塑性樹脂成分(A)とエラストマ
ー成分(B)との組成比は、特に限定はなく、ヤング
率、成形体の厚さにより適宜決めればよいが、好ましい
範囲は重量比90/10〜30/70である。
する場合の特定の熱可塑性樹脂成分(A)とエラストマ
ー成分(B)との組成比は、特に限定はなく、ヤング
率、成形体の厚さにより適宜決めればよいが、好ましい
範囲は重量比90/10〜30/70である。
【0029】本発明に係るポリマー組成物には、上記必
須ポリマー成分に加えて、本発明のタイヤ用ポリマー組
成物の必要特性を損なわない範囲で前記した相溶化剤ポ
リマーなどの他のポリマーを混合することができる。他
のポリマーを混合する目的は、熱可塑性樹脂とエラスト
マー成分との相溶性を改良するため、材料の成形体の成
型加工性をよくするため、耐熱性向上のため、コストダ
ウンのため等があり、これに用いられる材料としては、
例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(P
P)、ポリスチレン(PS)、ABS、SBS、ポリカ
ーボネート(PC)等を例示することができる。本発明
に係るポリマー組成物には、更に一般的にポリマー配合
物に配合される充填剤(炭酸カルシウム、酸化チタン、
アルミナ等)、カーボンブラック、ホワイトカーボン等
の補強剤、軟化剤、可塑剤、加工助剤、顔料、染料、老
化防止剤等を上記空気透過率、ヤング率の要件を損なわ
ない限り任意に配合することもできる。
須ポリマー成分に加えて、本発明のタイヤ用ポリマー組
成物の必要特性を損なわない範囲で前記した相溶化剤ポ
リマーなどの他のポリマーを混合することができる。他
のポリマーを混合する目的は、熱可塑性樹脂とエラスト
マー成分との相溶性を改良するため、材料の成形体の成
型加工性をよくするため、耐熱性向上のため、コストダ
ウンのため等があり、これに用いられる材料としては、
例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(P
P)、ポリスチレン(PS)、ABS、SBS、ポリカ
ーボネート(PC)等を例示することができる。本発明
に係るポリマー組成物には、更に一般的にポリマー配合
物に配合される充填剤(炭酸カルシウム、酸化チタン、
アルミナ等)、カーボンブラック、ホワイトカーボン等
の補強剤、軟化剤、可塑剤、加工助剤、顔料、染料、老
化防止剤等を上記空気透過率、ヤング率の要件を損なわ
ない限り任意に配合することもできる。
【0030】また前記エラストマー成分は熱可塑性樹脂
との混合の際にエラストマー成分を動的に加硫すること
もできる。エラストマー成分を動的に加硫する場合の加
硫剤、加硫助剤、加硫条件(温度、時間)等は、添加す
るエラストマー成分の組成に応じて適宜決定すればよ
く、特に限定されるものではない。
との混合の際にエラストマー成分を動的に加硫すること
もできる。エラストマー成分を動的に加硫する場合の加
硫剤、加硫助剤、加硫条件(温度、時間)等は、添加す
るエラストマー成分の組成に応じて適宜決定すればよ
く、特に限定されるものではない。
【0031】加硫剤としては、一般的なゴム加硫剤(架
橋剤)を用いることができる。具体的には、イオン系加
硫剤としては粉末イオウ、沈降性イオウ、高分散性イオ
ウ、表面処理イオウ、不溶性イオウ、ジモルフォリンジ
サルファイド、アルキルフェノールジサルファイド等を
例示でき、例えば、0.5〜4phr 〔ゴム成分(ポリマ
ー)100重量部あたりの重量部〕程度用いることがで
きる。
橋剤)を用いることができる。具体的には、イオン系加
硫剤としては粉末イオウ、沈降性イオウ、高分散性イオ
ウ、表面処理イオウ、不溶性イオウ、ジモルフォリンジ
サルファイド、アルキルフェノールジサルファイド等を
例示でき、例えば、0.5〜4phr 〔ゴム成分(ポリマ
ー)100重量部あたりの重量部〕程度用いることがで
きる。
【0032】また、有機過酸化物系の加硫剤としては、
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキ
サイド、2,4−ビクロロベンゾイルパーオキサイド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ
(パーオキシルベンゾエート)等が例示され、例えば、
1〜20phr 程度用いることができる。
ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルヒドロパーオキ
サイド、2,4−ビクロロベンゾイルパーオキサイド、
2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジ
(パーオキシルベンゾエート)等が例示され、例えば、
1〜20phr 程度用いることができる。
【0033】更に、フェノール樹脂系の加硫剤として
は、アルキルフェノール樹脂の臭素化物や、塩化スズ、
クロロプレン等のハロゲンドナーとアルキルフェノール
樹脂とを含有する混合架橋系等が例示でき、例えば、1
〜20phr 程度用いることができる。
は、アルキルフェノール樹脂の臭素化物や、塩化スズ、
クロロプレン等のハロゲンドナーとアルキルフェノール
樹脂とを含有する混合架橋系等が例示でき、例えば、1
〜20phr 程度用いることができる。
【0034】その他として、亜鉛華(5phr 程度)、酸
化マグネシウム(4phr 程度)、リサージ(10〜20
phr 程度)、p−キノンジオキシム、p−ジベンゾイル
キノンジオキシム、テトラクロロ−p−ベンゾキノン、
ポリ−p−ジニトロソベンゼン(2〜10phr 程度)、
メチレンジアニリン(0.2〜10phr 程度)が例示で
きる。また、必要に応じて、加硫促進剤を添加してもよ
い。加硫促進剤としては、アルデヒド・アンモニア系、
グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チ
ウラム系、ジチオ酸塩系、チオウレア系等の一般的な加
硫促進剤を、例えば、0.5〜2phr 程度用いることが
できる。
化マグネシウム(4phr 程度)、リサージ(10〜20
phr 程度)、p−キノンジオキシム、p−ジベンゾイル
キノンジオキシム、テトラクロロ−p−ベンゾキノン、
ポリ−p−ジニトロソベンゼン(2〜10phr 程度)、
メチレンジアニリン(0.2〜10phr 程度)が例示で
きる。また、必要に応じて、加硫促進剤を添加してもよ
い。加硫促進剤としては、アルデヒド・アンモニア系、
グアニジン系、チアゾール系、スルフェンアミド系、チ
ウラム系、ジチオ酸塩系、チオウレア系等の一般的な加
硫促進剤を、例えば、0.5〜2phr 程度用いることが
できる。
【0035】具体的には、アルデヒド・アンモニア系加
硫促進剤としては、ヘキサメチレンテトラミン等、グア
ジニン系加硫促進剤としては、ジフェニルグアジニン
等、チアゾール系加硫促進剤としては、ジベンゾチアジ
ルジサルファイド(DM)、2−メルカプトベンゾチア
ゾール及びそのZn塩、シクロヘキシルアミン塩等、ス
ルフェンアミド系加硫促進剤としては、シクロヘキシル
ベンゾチアジルスルフェンアマイド(CBS)、N−オ
キシジエチレンベンゾチアジル−2−スルフェンアマイ
ド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェン
アマイド、2−(チモルポリニルジチオ)ベンゾチアゾ
ール等、チウラム系加硫促進剤としては、テトラメチル
チウラムジサルファイド(TMTD)、テトラエチルチ
ウラムジサルファイド、テトラメチルチウラムモノサル
ファイド(TMTM)、ジペンタメチレンチウラムテト
ラサルファイド等、ジチオ酸塩系加硫促進剤としては、
Zn−ジメチルジチオカーバメート、Zn−ジエチルジ
チオカーバメート、Zn−ジ−n−ブチルジチオカーバ
メート、Zn−エチルフェニルジチオカーバメート、T
e−ジエチルジチオカーバメート、Cu−ジメチルジチ
オカーバメート、Fe−ジメチルジチオカーバメート、
ピペコリンピペコリルジチオカーバメート等、チオウレ
ア系加硫促進剤としては、エチレンチオウレア、ジエチ
ルチオウレア等を挙げることができる。
硫促進剤としては、ヘキサメチレンテトラミン等、グア
ジニン系加硫促進剤としては、ジフェニルグアジニン
等、チアゾール系加硫促進剤としては、ジベンゾチアジ
ルジサルファイド(DM)、2−メルカプトベンゾチア
ゾール及びそのZn塩、シクロヘキシルアミン塩等、ス
ルフェンアミド系加硫促進剤としては、シクロヘキシル
ベンゾチアジルスルフェンアマイド(CBS)、N−オ
キシジエチレンベンゾチアジル−2−スルフェンアマイ
ド、N−t−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェン
アマイド、2−(チモルポリニルジチオ)ベンゾチアゾ
ール等、チウラム系加硫促進剤としては、テトラメチル
チウラムジサルファイド(TMTD)、テトラエチルチ
ウラムジサルファイド、テトラメチルチウラムモノサル
ファイド(TMTM)、ジペンタメチレンチウラムテト
ラサルファイド等、ジチオ酸塩系加硫促進剤としては、
Zn−ジメチルジチオカーバメート、Zn−ジエチルジ
チオカーバメート、Zn−ジ−n−ブチルジチオカーバ
メート、Zn−エチルフェニルジチオカーバメート、T
e−ジエチルジチオカーバメート、Cu−ジメチルジチ
オカーバメート、Fe−ジメチルジチオカーバメート、
ピペコリンピペコリルジチオカーバメート等、チオウレ
ア系加硫促進剤としては、エチレンチオウレア、ジエチ
ルチオウレア等を挙げることができる。
【0036】また、加硫促進助剤としては、一般的なゴ
ム用助剤を併せて用いることができ、例えば、亜鉛華
(5phr 程度)、ステアリン酸やオレイン酸及びこれら
のZn塩(2〜4phr 程度)等が使用できる。
ム用助剤を併せて用いることができ、例えば、亜鉛華
(5phr 程度)、ステアリン酸やオレイン酸及びこれら
のZn塩(2〜4phr 程度)等が使用できる。
【0037】このようにして得られるフィルムは熱可塑
性樹脂のマトリックス中にエラストマーが不連続相とし
て分散した構造をとる。かかる構造をとることにより、
フィルムに十分な柔軟性と、連続相の樹脂層の効果によ
り十分な低空気透過性を併せ付与することができるとと
もに、エラストマーの多少によらず熱可塑性樹脂の成形
加工性を得ることができる。
性樹脂のマトリックス中にエラストマーが不連続相とし
て分散した構造をとる。かかる構造をとることにより、
フィルムに十分な柔軟性と、連続相の樹脂層の効果によ
り十分な低空気透過性を併せ付与することができるとと
もに、エラストマーの多少によらず熱可塑性樹脂の成形
加工性を得ることができる。
【0038】なお、本発明で用いることができるタイゴ
ム層の例としては天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレン
−ブタジエンゴムらのブレンドがあげられる(ジニトロ
ソ化合物などの発泡剤および尿素系発泡助剤などを配合
した発泡ゴムを用いても良い)。
ム層の例としては天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレン
−ブタジエンゴムらのブレンドがあげられる(ジニトロ
ソ化合物などの発泡剤および尿素系発泡助剤などを配合
した発泡ゴムを用いても良い)。
【0039】なお、フィルムと相対する離型効果を持つ
非接着層(例えばブチルゴム)以外の層(カーカス層、
タイゴム層、フィニッシング層)との接着は、通常のゴ
ム系、フェノール樹脂系、アクリル共重合体系、イソシ
アネート系などのポリマーと架橋剤を溶剤に溶かした接
着剤をフィルムに塗布し、加硫成形時の熱と圧力により
接着させる方法、またはスチレンブタジエンスチレン共
重合体(SBS)、エチレンエチルアクリレート(EE
A)、スチレンエチレンブチレンブロック共重合体(S
EBS)などの接着用樹脂を熱可塑性フィルムと共に共
押出、あるいはラミネートして多層フィルムを作製して
おく方法がある。溶剤系接着剤としては、例えばフェノ
ール樹脂系(ケムロック220・ロード社)、塩化ゴム
系(ケムロック205、ケムロック234B)、イソシ
アナート系(ケムロック402)などを例示することが
できる。
非接着層(例えばブチルゴム)以外の層(カーカス層、
タイゴム層、フィニッシング層)との接着は、通常のゴ
ム系、フェノール樹脂系、アクリル共重合体系、イソシ
アネート系などのポリマーと架橋剤を溶剤に溶かした接
着剤をフィルムに塗布し、加硫成形時の熱と圧力により
接着させる方法、またはスチレンブタジエンスチレン共
重合体(SBS)、エチレンエチルアクリレート(EE
A)、スチレンエチレンブチレンブロック共重合体(S
EBS)などの接着用樹脂を熱可塑性フィルムと共に共
押出、あるいはラミネートして多層フィルムを作製して
おく方法がある。溶剤系接着剤としては、例えばフェノ
ール樹脂系(ケムロック220・ロード社)、塩化ゴム
系(ケムロック205、ケムロック234B)、イソシ
アナート系(ケムロック402)などを例示することが
できる。
【0040】本発明で用いられることができる非接着性
の樹脂層の例としてはポリエステルフィルムの表面にシ
リコン系離型剤を焼付け塗布したもの等があげられる。
の樹脂層の例としてはポリエステルフィルムの表面にシ
リコン系離型剤を焼付け塗布したもの等があげられる。
【0041】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に説明する
が、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでな
いことは言うまでもない。
が、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するものでな
いことは言うまでもない。
【0042】実施例1〜6及び比較例1〜3 予め、SBR100部(重量部、以下同じ)、カーボン
ブラックHAF60部、ステアリン酸1部、石油系炭化
水素樹脂(エッソ製エスコレッツ1102)10部、パ
ラフィンオイル(昭和シェル製マシン油22)10部を
ゴム用バンバリーで混練し、マスターバッチを作製し
た。
ブラックHAF60部、ステアリン酸1部、石油系炭化
水素樹脂(エッソ製エスコレッツ1102)10部、パ
ラフィンオイル(昭和シェル製マシン油22)10部を
ゴム用バンバリーで混練し、マスターバッチを作製し
た。
【0043】次に、2軸混練機にて、ナイロン6(東レ
製アミランCM1041)50部と上記マスターバッチ
90.5部を混練して樹脂成分中にゴム成分を分散せし
めた後、ZnO 1.5部、加硫促進剤DM(大内新興
化学製ノクセラーDM)0.5部及びイオウ0.3部を
加え動的加硫してペレット化した。これをTダイにて、
押出成形し、厚さ0.1mmのフィルムを作製した。
製アミランCM1041)50部と上記マスターバッチ
90.5部を混練して樹脂成分中にゴム成分を分散せし
めた後、ZnO 1.5部、加硫促進剤DM(大内新興
化学製ノクセラーDM)0.5部及びイオウ0.3部を
加え動的加硫してペレット化した。これをTダイにて、
押出成形し、厚さ0.1mmのフィルムを作製した。
【0044】このフィルムをサイズ185/65R14
の乗用車用タイヤの空気透過防止層として使用し、下記
試験条件1及び2で試験した。
の乗用車用タイヤの空気透過防止層として使用し、下記
試験条件1及び2で試験した。
【0045】試験条件1(非接着状態確認方法) 内圧:200kPa 荷重:内圧200kPa 時のJATMA規格における最大
負荷荷重の88% 速度:80km/h 走行距離:100km 判定方法:走行後、空気透過防止層が隣接層から浮いて
いるか否かを目視にて判定する。結果を接着又は非接着
として表I及びIIに示す。
負荷荷重の88% 速度:80km/h 走行距離:100km 判定方法:走行後、空気透過防止層が隣接層から浮いて
いるか否かを目視にて判定する。結果を接着又は非接着
として表I及びIIに示す。
【0046】試験条件2(耐久性評価条件) 内圧:200kPa 荷重:内圧200kPa 時のJATMA規格における最大
負荷荷重の88% 速度:80km/h 判定方法:100,000km走行後、タイヤ内面の空気
透過防止層の様子を目視にて判定する。結果を表I及び
IIに示す。 ○:問題無し △:一般の乗用車用タイヤでは10万km走行することは
ほとんどないので、直ちに実用上問題があるとはいえな
いが、軽微な故障(クラックかつ剥れ)あり
負荷荷重の88% 速度:80km/h 判定方法:100,000km走行後、タイヤ内面の空気
透過防止層の様子を目視にて判定する。結果を表I及び
IIに示す。 ○:問題無し △:一般の乗用車用タイヤでは10万km走行することは
ほとんどないので、直ちに実用上問題があるとはいえな
いが、軽微な故障(クラックかつ剥れ)あり
【0047】
【表1】
【0048】
【表2】
【0049】実施例7〜18及び比較例4〜5 予め、SBR100部(重量部、以下同じ)、カーボン
ブラックHAF60部、ステアリン酸1部、石油系炭化
水素樹脂(エッソ製エスコレッツ1102)10部、パ
ラフィンオイル(昭和シェル製マシン油22)10部を
ゴム用バンバリーで混練し、マスターバッチを作製し
た。
ブラックHAF60部、ステアリン酸1部、石油系炭化
水素樹脂(エッソ製エスコレッツ1102)10部、パ
ラフィンオイル(昭和シェル製マシン油22)10部を
ゴム用バンバリーで混練し、マスターバッチを作製し
た。
【0050】次に、2軸混練機にて、ナイロン6(東レ
製アミランCM1041)50部と上記マスターバッチ
90.5部を混練して樹脂成分中にゴム成分を分散せし
めた後、ZnO 1.5部、加硫促進剤DM(大内新興
化学製ノクセラーDM)0.5部及びイオウ0.3部を
加え動的加硫してペレット化した。これをTダイにて、
押出成形し、厚さ0.1mmのフィルムを作製した。
製アミランCM1041)50部と上記マスターバッチ
90.5部を混練して樹脂成分中にゴム成分を分散せし
めた後、ZnO 1.5部、加硫促進剤DM(大内新興
化学製ノクセラーDM)0.5部及びイオウ0.3部を
加え動的加硫してペレット化した。これをTダイにて、
押出成形し、厚さ0.1mmのフィルムを作製した。
【0051】サイズ175/80R14の乗用車用タイ
ヤの空気透過防止層として使用し下記試験条件3〜5で
試験した。
ヤの空気透過防止層として使用し下記試験条件3〜5で
試験した。
【0052】試験条件3(放置エア漏れ評価条件) 初期内圧:250kPa 雰囲気温度:21℃±3℃ 90日後の内圧を測定し、空気透過防止層がブチルであ
るものと比較する。
るものと比較する。
【0053】試験条件4(耐久性評価条件) 内圧:200kPa 荷重:内圧200kPa 時のJATMA規格における最大
負荷荷重の88% 速度:80km/h 判定方法:70,000km走行後、タイヤ内面の空気透
過防止層の様子を目視にて確認する。
負荷荷重の88% 速度:80km/h 判定方法:70,000km走行後、タイヤ内面の空気透
過防止層の様子を目視にて確認する。
【0054】試験条件5(耐久性限界評価条件) 内圧:200kPa 荷重:200kPa 時のJATMA規格における最大負荷
荷重の88% 速度:80km/h 判定方法:70,000km走行後、タイヤ内面の空気透
過防止層の様子を目視にて確認し、故障が発生するまで
行う。
荷重の88% 速度:80km/h 判定方法:70,000km走行後、タイヤ内面の空気透
過防止層の様子を目視にて確認し、故障が発生するまで
行う。
【0055】以上の試験結果は表III 〜Vに示す。
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】
【0058】
【表5】
【0059】
【発明の効果】以上のように、本発明の第一の態様に従
えば、空気入りタイヤの空気透過防止層が隣接部材の動
きに追随する必要が無いので、接着させた場合に比べて
耐久性が著るしく向上する。また、離型剤を用いて非接
着とした場合に比べて、製造上の故障を招くことなく、
実用上非常に有用である。
えば、空気入りタイヤの空気透過防止層が隣接部材の動
きに追随する必要が無いので、接着させた場合に比べて
耐久性が著るしく向上する。また、離型剤を用いて非接
着とした場合に比べて、製造上の故障を招くことなく、
実用上非常に有用である。
【0060】また、本発明の第二の態様に従えば、空気
入りタイヤの空気透過防止層にいれた切り込みにより、
歪みが分散するため、切り込みがない場合に比べて空気
透過防止層の耐久性が向上する。
入りタイヤの空気透過防止層にいれた切り込みにより、
歪みが分散するため、切り込みがない場合に比べて空気
透過防止層の耐久性が向上する。
【図1】本発明の第一の態様の一実施例を示す空気入り
タイヤの一部断面図である。
タイヤの一部断面図である。
【図2】本発明の第二の態様の一実施例を示す空気入り
タイヤの一部断面図である。
タイヤの一部断面図である。
【図3】本発明の第二の態様における空気透過防止層へ
の切り込み部の端に丸みをもたせたものの例を示す図面
である。
の切り込み部の端に丸みをもたせたものの例を示す図面
である。
【図4】本発明の第二の態様における複数層の空気透過
防止層の切り込み部の配置例を示す図である。
防止層の切り込み部の配置例を示す図である。
1…ベルトエッジ部 2…最大幅点 3…中点 4…ベルト方向 5…ビード方向 6…カーカス層 7…空気透過防止層 8…非接着層 9…ビードトウ 10…切り込み 11…切り込み端 12…第2の空気透過防止層 13、14…複数層の切り込み部 15…ベルトエッジからカーカス層内面に引いた垂線と
カーカス層内面の交点 16…最大幅点からカーカス層内面に引いた垂線とカー
カス層内面の交点 w…幅 r…曲率半径
カーカス層内面の交点 16…最大幅点からカーカス層内面に引いた垂線とカー
カス層内面の交点 w…幅 r…曲率半径
Claims (8)
- 【請求項1】 熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性樹脂とエ
ラストマーとのブレンドからなる熱可塑性エラストマー
組成物を空気透過防止層に用いた空気入りタイヤにおい
て、タイヤのベルトエッジとタイヤの最大幅点の中点を
基準として、ベルト方向及びビード方向にそれぞれ少な
くとも10mmの領域の空気透過防止層とカーカス層の間
に、隣接層の少なくとも一方と実質的に接着しない非接
着層を少なくとも1層挿入してなる空気入りタイヤ。 - 【請求項2】 非接着層がブチル系ゴムである請求項1
に記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項3】 非接着層のタイヤ形成時の総厚が0.0
3〜1.6mmである請求項1に記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項4】 熱可塑性樹脂もしくは熱可塑性樹脂とエ
ラストマーとのブレンドからなる熱可塑性樹脂エラスト
マー組成物を空気透過防止層に用いた空気入りタイヤに
おいて、少なくともタイヤのベルトエッジからタイヤの
最大幅点までの領域Cにおいて、空気透過防止層に切り
込みを設け、かつ切り込みによって作られる面積が総内
面積の10%未満である空気入りタイヤ。 - 【請求項5】 切り込みの形において、切り込みの長さ
と幅の平均値の比が20以上である請求項4に記載の空
気入りタイヤ。 - 【請求項6】 切り込みの縁と、最も近い切り込みの
縁、もしくは領域(C)の境界との距離が10mm以下で
ある請求項4または5に記載の空気入りタイヤ。 - 【請求項7】 少なくとも領域Cにおいて、空気透過防
止層と隣接する他の部材との間に第2の空気透過防止層
が設けられている請求項4、5または6に記載の空気入
りタイヤ。 - 【請求項8】 複数層の空気透過防止層を有し、それぞ
れの切り込みが重ならないように、空気透過防止層を配
置した請求項4、5、6または7に記載の空気入りタイ
ヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000201047A JP2002012003A (ja) | 2000-07-03 | 2000-07-03 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000201047A JP2002012003A (ja) | 2000-07-03 | 2000-07-03 | 空気入りタイヤ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002012003A true JP2002012003A (ja) | 2002-01-15 |
Family
ID=18698808
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000201047A Pending JP2002012003A (ja) | 2000-07-03 | 2000-07-03 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002012003A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014218219A (ja) * | 2013-05-10 | 2014-11-20 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りタイヤ |
-
2000
- 2000-07-03 JP JP2000201047A patent/JP2002012003A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014218219A (ja) * | 2013-05-10 | 2014-11-20 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りタイヤ |
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