JP2002010613A - 荷重制御型アクチュエータ - Google Patents

荷重制御型アクチュエータ

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JP2002010613A
JP2002010613A JP2000181171A JP2000181171A JP2002010613A JP 2002010613 A JP2002010613 A JP 2002010613A JP 2000181171 A JP2000181171 A JP 2000181171A JP 2000181171 A JP2000181171 A JP 2000181171A JP 2002010613 A JP2002010613 A JP 2002010613A
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Shigeru Tsuji
滋 辻
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    • B23P21/00Machines for assembling a multiplicity of different parts to compose units, with or without preceding or subsequent working of such parts, e.g. with programme control
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02KDYNAMO-ELECTRIC MACHINES
    • H02K41/00Propulsion systems in which a rigid body is moved along a path due to dynamo-electric interaction between the body and a magnetic field travelling along the path
    • H02K41/02Linear motors; Sectional motors
    • H02K41/035DC motors; Unipolar motors
    • H02K41/0352Unipolar motors
    • H02K41/0354Lorentz force motors, e.g. voice coil motors
    • H02K41/0356Lorentz force motors, e.g. voice coil motors moving along a straight path

Abstract

(57)【要約】 【課題】ワークに対する衝撃荷重を小さくし、ワークダ
メージを小さくできる荷重制御型アクチュエータを提供
する。 【解決手段】ワークと接触するノズル9と、ノズル9を
ばね10を介して支持するノズルホルダ8と、ノズルホ
ルダ8に対する推力を制御可能なボイスコイルモータ2
とを備えた荷重制御型アクチュエータであって、ワーク
とノズル9との接触時の最大衝撃荷重F1maxよりも、ボ
イスコイルモータ2の応答時間tk 以内のばね10のば
ね反力F2 が小さくなるように、ばね10のばね定数k
b を設定した。ノズル9はばね10によって吊り下げ支
持され、初期荷重が0に設定されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、部品の実装や組立
を行うハンドリング装置や、電子部品の電気的特性を測
定する測定選別装置などに用いられる荷重制御型アクチ
ュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、小型の電子部品を回路基板に実装
する際などに、ボイスコイルモータを用いた部品組立装
置が広く用いられている。ボイスコイルモータは、空圧
を用いた実装機やソレノイドを用いた実装機に比べて、
位置決め精度に優れ、部品に与える力を軽減できる点で
優れている。
【0003】図1はこのようなボイスコイルモータを用
いた従来のハンドリング装置の一例を示す。20はボイ
ルコイルモータによって上下方向に駆動されるZ軸駆動
機構の可動部、21は可動部20の下端部に設けられる
ノズル、22は可動部20とノズル21との間に介装さ
れた内蔵ばねである。ノズル21には吸引穴21aが設
けられ、可動部20の吸引通路20aを介して図示しな
い真空吸引装置と接続されている。そのため、ノズル2
1の先端部にはワークWが吸着される。ノズル21の外
周部には鍔部21bが一体に設けられ、ばね22のばね
力によりノズル21は下方へ付勢され、鍔部21bが可
動部20の下端部に設けられた受け部20bに押し付け
られて保持されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、可動部
20が上下に移動した時にノズル21が動かないように
するため、ばね22に初期荷重を発生させている。その
ため、ノズル21がワークWに接触する際、またはワー
クWを吸着したノズル21が対象物(回路基板など)に
接触する際に発生する衝撃荷重は、初期荷重より必ず大
きくなってしまい、小型・薄型素子をハンドリングする
際やマウントする際に、ワレカケなどの不具合が発生し
てしまう。上記のような問題は、ハンドリング装置に限
るものではなく、例えば測定選別装置において、電子部
品の電気的特性を測定するために、測定端子を電子部品
に押し当てた場合にも発生する。
【0005】また、吸引ノズル2を備えた部品組立装置
の場合、素子の吸着の有無、吸着ズレ状態によりエアー
の漏れが発生すると、エアーの吸引力とばね22の初期
荷重のバランスが崩れ、初期荷重が大きくなり、ハンド
リング時にワークにダメージを与える原因となってい
る。
【0006】さらに、ワークWを吸着するピックアップ
時にはノズル21の吸引穴21aが解放されているの
で、エアー吸引力によって初期荷重がさほど大きくなら
ないが、ワークWを吸着した後、回路基板などにプレー
スする時には、ノズル21の吸引穴21aが閉じられて
いるので、エアー吸引力によってノズル21が可動部2
0側へ引っ張られ、ばね22の初期荷重が大きくなる。
そのため、プレース時の方がピックアップ時に比べてワ
ークWにかかる負担が大きくなるという問題がある。
【0007】そこで、本発明の目的は、ワークに対する
衝撃荷重を小さくし、ワークダメージを小さくできる荷
重制御型アクチュエータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る発明は、ワークと接触する接触部
と、この接触部を弾性体を介して支持する可動部と、可
動部に対する推力を制御可能な作動手段とを備えた荷重
制御型アクチュエータにおいて、ワークと接触部との接
触時の最大衝撃荷重をF1maxとし、アクチュエータの応
答時間tk 以内の弾性体のばね反力をF2 としたとき、
1max≧F2 を満たすように弾性体のばね定数kb を設
定したことを特徴とする荷重制御型アクチュエータを提
供する。
【0009】部品のピックおよびプレース動作を行なう
ための吸引ノズルを備えた部品組立装置を例にして説明
する。ばねを内蔵した吸引ノズルの場合、ワークへの衝
撃力は、図2の3つの力に分解される。第1の力は初期
荷重(A)であり、第2の力は衝突物の剛性パラメータ
による衝撃荷重(B)であり、第3の力は内蔵ばね反力
による荷重(C)である。図2から、従来の装置に含ま
れる初期荷重(A)をなくすことができれば、全体の衝
撃荷重が下げられることがわかる。しかし、初期荷重
(A)はノズルを安定に保持するためのものであるか
ら、初期荷重=0として構成するためには、剛性の高い
(硬い) ばねを内蔵しなくてはならない。しかし、この
剛性が高すぎると、図2における内蔵ばね反力による荷
重(C)の影響が大きくなるため、このばね定数を適正
に設計する必要がある。そこで、本発明では、ワークと
接触部との最大衝撃荷重F1maxよりも、アクチュエータ
の応答時間tk 以内の弾性体のばね反力F2 が小さくな
るように、弾性体のばね定数kb を設定している。これ
により、ワークに対する衝撃荷重を低くでき、ワークダ
メージを低減することができる。しかも、初期荷重を小
さくしながら接触部を安定に保持できるので、可動部を
高速で作動させることができる。
【0010】弾性体のばね定数kb は、請求項2に示す
式で求めることができる。これにより、弾性体のばね係
数kb の最大値を計算によって求めることができる。
【0011】請求項3のように、作動手段をボイスコイ
ルモータで構成した場合、応答時間t k は 0.001sec 〜
0.1secであるのが望ましい。ボイスコイルモータとはリ
ニアアクチュエータの一種であり、電流に比例した推力
を発生するものである。コントローラより電流アンプを
介してボイスコイルに電流Iを流すと、磁気回路で構成
される磁束密度Bと、コイル導体長Lとから、コイル部
にはF=BILの力が発生する。力Fにより、コイルと
連結機構を介して連結されたノズル(接触部) が移動す
る。たとえば、ワークハンドリングのためにコイルを含
むノズル機構を下降させた場合、位置センサ信号に基づ
き、ノズルを正確に位置決め(0.1mm より小さい)でき
る。また、前述のとおり、衝突速度を制御することでワ
ークに対する衝撃荷重を抑え、衝突後の電流を制御する
ことで、正確な静的荷重を与えるワークへのアプローチ
が実現される。なお、ボイスコイルモータを用いた場
合、応答時間tk は 0.001〜0.1sec程度が実用範囲であ
る。
【0012】請求項4のように、作動手段を、可動部を
接触部がワークと接触する直前位置まで前進させる位置
制御と、直前位置から接触部がワークと接触する接触位
置までの間、可動部を一定速度で前進させる速度制御
と、接触部がワークと接触した後、接触部とワークとの
接触圧を制御しながらさらに可動部を前進させる荷重制
御と、接触部をワークから離間させるべく可動部を後退
させる位置制御とが順に実行されるように制御するのが
よい。このように作動手段をシーケンシャルに制御する
ことで、ワークにかかる負担を軽減し、高精度で高速な
作業を行うことができる。
【0013】弾性体のばね定数kb は、請求項5に示す
最低条件式を満たすことが望ましい。すなわち、接触部
をワークに接触させる直前に、位置制御から速度制御へ
切り替え、この切替点の後にゆっくりと接触部をワーク
に接触させれば、ワークに対する衝撃荷重を軽減でき
る。ところが、弾性体のばね定数が小さ過ぎる(ばねが
柔らか過ぎる)と、切替点で接触部が上下に振れ、安定
しなくなる。そこで、請求項5の最低条件式を満足する
ことで、接触部の振れを抑制し、接触部をワークに接触
させた時に安定した接触性を確保できる。
【0014】請求項6のように、接触部が、可動部に対
して弾性体を介して吊り下げ支持され、接触部のワーク
に対する初期荷重を0とするのがよい。つまり、弾性体
として比較的硬いばねを採用し、初期荷重=0で組み込
むことで、衝撃荷重を低減しながら、接触部の挙動を安
定化させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】図3,図4は本発明を適用したハ
ンドリング装置の一例を示す。このハンドリング装置
は、XYロボットのヘッド部などに取り付けられた非磁
性体よりなるシャーシ1を備え、シャーシ1の上部には
ボイスコイルモータの磁気回路部2が設けられている。
磁気回路部2は、シャーシ1の上部に固定されたヨーク
3、ヨーク3の円筒部3aの内面に固定された磁石4、
ヨーク3の中心磁極3bに対して上下動自在に挿通され
たボビン5、ボビン5に巻回されたコイル6などで構成
されている。コイル6は磁石4と軸方向にオーバーラッ
プしている。この実施例では、固定側に磁石4、可動側
にコイル6を設けたが、これとは逆に固定側にコイル
6、可動側に磁石4を設けてもよい。
【0016】ボビン5の下端面には、連結部材7の一端
部が固定され、連結部材7の他端部はシャーシ1および
ヨーク3より半径方向へ突出し、この突出部7aにノズ
ルホルダ(可動部)8が固定されている。ノズルホルダ
8の下端部には、図4に示すように、ワークWを吸着す
る吸引口9aを備えたノズル(接触部)9が上下移動自
在に嵌合され、ノズル9はノズルホルダ8に対して内蔵
ばね10を介して吊り下げ支持されている。この実施例
では、ばね10として板ばねを用いているが、コイルば
ねや皿ばねなどを用いてもよい。ノズル9の吸引口9a
は、ノズルホルダ8の通気穴8aに連通しており、通気
穴8aはエアー吸引装置(図示せず)とエアーホースな
どを介して接続されている。
【0017】連結部材7の突出部7aには検出素子11
が固定され、この検出素子11と対向する部位には、シ
ャーシ1またはヨーク3とリテーナ13を介して連結さ
れた位置検出用センサ12が配置されている。シャーシ
1の内部には、連結部材7を上方へ付勢するスプリング
14が設けられ、これにより、ノズル10を原点位置
(上限位置)へ復帰付勢することができる。連結部材7
とシャーシ1との間には直動ガイド15が設けられ、連
結部材7は上下方向(Z軸方向)に円滑に移動すること
ができる。
【0018】上記位置検出用センサ12の検出信号はコ
ントローラ16に入力され、コントローラ16は位置検
出信号に基づいて電流アンプ17に指令信号を出力し、
上記コイル6に電流を流す。これにより、コイル6には
磁束密度と電流とコイルの導体長に比例した推力が作用
し、コイル6と連結部材7を介して連結されたノズルホ
ルダ8も上下方向へ移動する。このようにして、ノズル
ホルダ8ひいてはノズル9の高さ位置を高精度(例えば
±0.1mm以下)に制御できる。
【0019】次に、ノズル9を吊り下げ支持しているば
ね10の設計方法について説明する。まず、ノズルとワ
ークのように2物体が衝突する際に発生する衝撃力は、
以下の1自由度振動の式で近似できる。
【数4】 なお、k0 ,c0 は、ノズル、ワーク、またはワーク搭
載面のうち、最も値の小さいもので代表値として用い
る。また、上式をxについて解くと、
【数5】 なお、V0 は衝突直後の物体の歪み速度の初期値であ
る。衝撃力は、F1 =k0 xであり、衝撃荷重の最大値
は、qt=π/2の時であるから、衝撃力の最大値F
1maxは、
【数6】 で求められる。式3)に示すとおり、衝撃力F1 の制御に
は、衝突直後の速度V0 が重要である。ここで、
【数7】 である。ただし、V1 :質量m2 の物体の衝突速度、質
量m1 の衝突前速度は0とする。上式は、運動量保存則
によるもので、衝突直後の速度V0 に衝突速度と2物体
の質量が影響していることを示している。
【0020】そこで、ワーク接触時のZ軸機構として図
3に示すボイスコイルモータを用い、図5に示すような
位置−速度−荷重切替え制御を行い、衝突速度の制御を
行う。図5では、まずノズルホルダ8をノズル9がワー
クWと接触する直前位置(切替点)まで降下させる位置
制御と、切替点からノズル9がワークWと接触する接触
位置までの間、ノズルホルダ8を一定速度で降下させる
速度制御と、ノズル9がワークWと接触した後、ノズル
9とワークWとの接触圧を制御しながらさらにノズルホ
ルダ8を降下させる荷重制御と、ノズル9をワークWか
ら離間させるべくノズルホルダ8を上昇させる位置制御
とが順に実行される。
【0021】前述の図5に示す切替え制御において、ば
ね定数の適正な設計方法を次に示す。 (I)切替位置(図5:位置−速度切替え点P1)での
設計条件 図6はノズル構造の概念図であり、ノズルホルダの下部
にノズルが内蔵ばねを介して吊り下げられている。ここ
で、ノズルホルダの質量:mV (但し、mV ≫m n )、
内蔵ばねの定数:kb 、ノズルの質量:mn とする。切
替位置では、位置制御から一定速度の速度制御へ移行す
る。よって、切替時に発生する速度変化をα(負の値)
とすると、
【数8】 であり、
【数9】 となる。よって、ノズル先端部の挙動をどの程度に小さ
く設計するかは、上式を用いてばね定数kb を決定すれ
ばよい。
【0022】例えば、位置−速度切替え点(P1点)で
の挙動を任意の振幅xmax 以下にする場合は、
【数10】 となるように、ばね定数kb を大きく設計する。上記条
件式1)がばね定数の最低条件式である。振幅xmax は、
位置センサの分解能、機構上のガタ、切替点の高さのク
リアランスなどの和で与えられる。なお、図6におい
て、ノズル9そのものにばね剛性を持たせて、ノズル9
の質量mn を最小化することが想定できる。この場合、
ばね定数kb を小さく実現でき、衝撃力を小さくする効
果がある。
【0023】(II)接触位置(図5:速度−荷重切替え
点P2)での設計条件 内蔵ばね10のばね剛性(kb =k0 )を変更した場合
の衝突時の衝撃力波形(シミュレーション)の例を図7
に示す。図7は、従来使用されているばね(k0 =0.16
N/mm)と、その10倍(k1=k0 ×10)および1
00倍(k2 =k0 ×100)のばね定数を有するばねとを
用いた場合の2自由度モデルで衝撃荷重シミュレーショ
ンした結果を示す。図7から、衝撃荷重としてとらえて
いる衝突直後の衝撃ピーク(B)には、ノズルに組み込
まれたばねが殆ど影響していない事がわかる。これは、
ばね定数によって決まる減衰振動の周波数と、ノズルと
ワークとの剛性によって決まる衝撃波の周波数とが1オ
ーダー以上違うためである。つまり、比較的硬いばねを
採用しても、衝撃荷重を変えずにノズルの挙動は安定化
することができるので、初期荷重=0で組み込めること
がわかる。ばね定数kが大きくなると、衝突物の剛性パ
ラメータによる衝撃荷重(B)よりも、内蔵ばね反力に
よる荷重(C)が大きくなる。前述の式3)における衝撃
力F1 は、衝突物の剛性パラメータによる衝撃荷重
(B)に相当する。同様に、内蔵ばね反力による荷重
(C)であるF2 は、以下の式で表現できる。
【数11】 これを、xについて解くと、
【数12】 ばね反力による荷重は、F2 =kb xより
【数13】 なお、衝撃力F2 の最大値は、
【数14】 である。ここで、前述のように速度−荷重切替え制御を
行う前提条件から、制御系の応答として切替えが完了す
るまでの時間tk において、式4)で示すばね反力による
荷重F2 が、式3)で示す衝突物の剛性パラメータによる
衝撃荷重の最大値F1maxを超えない範囲に小さくする必
要がある。よって、ばね剛性の最大条件として以下の条
件式を与える。
【数15】 k とはアクチュエータの応答時間であり、ボイスコイ
ルモータ(VCM)を用いた場合、tk は 0.001〜0.1
(sec )程度が実用範囲である。
【0024】以上のように、設計条件1)と2)とを用いて
ばね定数kb を決定することで、ノズル9がワークWに
衝突する際に発生する衝撃力を最低限に抑制でき、しか
も切替時にノズル9の振れを最小限に抑制することがで
きる。
【0025】図8は、初期荷重:0.43N、静荷重指
令:0.36Nとした従来例によるアクチュエータ(ば
ね定数k0 =0.16N/mm)のワークに対する衝撃荷重
と、初期荷重:0N、静荷重指令:0.2Nとした本発
明にかかるアクチュエータ(ばね定数k1 =k0 ×10)
のワークに対する衝撃荷重と、を比較したものである。
図8から明らかなように、本発明の場合には、ばね定数
1 を従来(k0 )に比べて高くし、かつ初期荷重を0
Nとしているので、衝撃荷重を従来例に比べて約半分に
低減できたことがわかる。本発明では、ばね10とし
て、ノズル9が位置制御時に発生するノズルホルダ8の
推力によってセンサ分解能以下でしか動作しない程度の
硬めのばね(ばね定数k1 )を用いた。その結果とし
て、ノズル9のストローク量も短くできるため、ノズル
9を小型化でき、その質量を小さくできることも、衝撃
荷重低減化において有利となった。
【0026】本発明の荷重制御用アクチュエータは、上
記実施例のような吸引ノズル9を備えたハンドリング装
置に限らず、図9に示すような測定選別装置にも適用可
能である。図9において、20は測定器の可動部である
端子ホルダを示し、図3と同様なボイスコイルモータな
どによって上下に駆動される。端子ホルダ20の内部に
はガイド穴21が設けられ、ガイド穴21には測定端子
22が上下移動自在に挿入されている。測定端子22
は、ガイド穴21の内部に周縁部が固定された内蔵ばね
23を介して吊り下げ支持されている。そのため、自由
状態においては、測定端子22にかかる初期荷重は0に
設定されている。この実施例では、内蔵ばね23として
板ばねを使用したが、コイルばねであってもよい。上記
測定端子22は図示しない測定器と電気的に接続されて
いるが、内蔵ばね23は測定端子22と測定器とを接続
する導線の一部を構成している。なお、内蔵ばね23と
は別に、測定端子22と測定器とを接続する導線を設け
てもよい。
【0027】上記構成の測定選別装置の場合も、内蔵ば
ね23のばね定数kb を最大条件式2)と最低条件式1)と
で決定することにより、測定端子22がワークに接触す
る際に発生する衝撃力を最低限に抑制でき、しかも切替
時に測定端子22の振れを最小限に抑制することができ
る。
【0028】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
に記載の発明によれば、ワークと接触部との最大衝撃荷
重F1maxよりも、アクチュエータの応答時間tk 以内の
弾性体のばね反力F2 が小さくなるように、弾性体のば
ね定数kb を設定したので、ワークに対する衝撃荷重を
低くでき、ワークダメージを低減することができる。ま
た、ばね定数をある程度高く設定できるので、初期荷重
を小さくしながら接触部を安定に保持でき、可動部を高
速で作動させることができる。また、本発明を吸引ノズ
ルを備えた部品組立装置に適用した場合、ワークの吸着
の有無、吸着ズレ状態によりエアーの漏れが発生する
と、エアーの吸引力と弾性体の初期荷重のバランスが崩
れ、初期荷重が大きくなる可能性があるが、本発明では
初期荷重をほぼ0に設定できるので、ハンドリング時に
ワークにダメージを与えることが少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】ボイスコイルモータを用いた従来のハンドリン
グ装置の一例の断面図である。
【図2】ワークとノズルとの衝撃荷重の概念図である。
【図3】本発明にかかる荷重制御型アクチュエータをハ
ンドリング装置に適用した一例の断面図である。
【図4】図3に示すハンドリング装置のノズル部分の拡
大断面図である。
【図5】位置−速度−荷重の切替制御の方法を示す図で
ある。
【図6】ノズルの概念図である。
【図7】ばね剛性と衝撃荷重との関係をシミュレートし
た結果を示す図である。
【図8】従来例と本発明との衝撃荷重を比較した図であ
る。
【図9】本発明にかかる荷重制御型アクチュエータを測
定選別装置に適用した例の断面図である。
【符号の説明】
2 作動手段(ボイスコイルモータ) 8 ノズルホルダ(可動部) 9 ノズル(接触部) 10 内蔵ばね
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 牧 謙一郎 京都府長岡京市天神2丁目26番10号 株式 会社村田製作所内 Fターム(参考) 2G036 AA27 BB22 CA02 CA03 3F060 AA03 AA07 CA24 EB03 EB07 FA02 GA01 GA12 GA16 GB08 GD12 HA03 HA11 HA23 HA35 5H607 AA04 AA12 BB01 BB11 BB14 BB25 CC01 CC03 DD19 EE14 KK08 KK10 5H633 BB02 GG03 GG05 GG06 GG09 HH02 HH07 JA02 JB06

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ワークと接触する接触部と、この接触部を
    弾性体を介して支持する可動部と、可動部に対する推力
    を制御可能な作動手段とを備えた荷重制御型アクチュエ
    ータにおいて、ワークと接触部との接触時の最大衝撃荷
    重をF1maxとし、アクチュエータの応答時間tk 以内の
    弾性体のばね反力をF2 としたとき、下記の最大条件式
    を満たすように弾性体のばね定数kb を設定したことを
    特徴とする荷重制御型アクチュエータ。 F1max≧F2
  2. 【請求項2】上記弾性体のばね定数kb は、下記の条件
    式を満たすことを特徴とする請求項1に記載の荷重制御
    型アクチュエータ。 【数1】 【数2】
  3. 【請求項3】上記作動手段はボイスコイルモータにより
    構成され、上記tk は 0.001sec 〜0.1secであることを
    特徴とする請求項1または2に記載の荷重制御型アクチ
    ュエータ。
  4. 【請求項4】上記作動手段は、可動部を接触部がワーク
    と接触する直前位置まで前進させる位置制御と、直前位
    置から接触部がワークと接触する接触位置までの間、可
    動部を一定速度で前進させる速度制御と、接触部がワー
    クと接触した後、接触部とワークとの接触圧を制御しな
    がらさらに可動部を前進させる荷重制御と、接触部をワ
    ークから離間させるべく可動部を後退させる位置制御と
    が順に実行されることを特徴とする請求項1ないし3の
    いずれかに記載の荷重制御型アクチュエータ。
  5. 【請求項5】上記弾性体のばね定数kb は、下記の最低
    条件式を満たすことを特徴とする請求項4のいずれかに
    記載の荷重制御型アクチュエータ。 【数3】 ただし、mn :接触部の質量、α:位置制御から速度制
    御への切替点での接触部の速度変化、g:重力加速度、
    max:位置制御から速度制御への切替点での接触部の
    挙動の最大振幅。
  6. 【請求項6】上記接触部は、可動部に対して弾性体を介
    して吊り下げ支持され、接触部のワークに対する初期荷
    重を0としたことを特徴とする請求項1ないし5のいず
    れかに記載の荷重制御型アクチュエータ。
  7. 【請求項7】請求項1ないし6のいずれかに記載の荷重
    制御型アクチュエータの接触部は、真空吸引通路を介し
    てエアー吸引装置と接続され、ワークを真空吸着するノ
    ズルであることを特徴とする部品組立装置。
  8. 【請求項8】請求項1ないし6のいずれかに記載の荷重
    制御型アクチュエータの接触部は、測定器と電気的に接
    続され、ワークと接触してワークの電気的特性を測定す
    る測定端子であることを特徴とする測定選別装置。
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