JP3659132B2 - 荷重制御型アクチュエータ - Google Patents

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    • H02K41/0352Unipolar motors
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    • H02K41/0356Lorentz force motors, e.g. voice coil motors moving along a straight path

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、部品の実装や組立を行うハンドリング装置や、電子部品の電気的特性を測定する測定選別装置などに用いられる荷重制御型アクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、小型の電子部品を回路基板に実装する際などに、ボイスコイルモータを用いた部品組立装置が広く用いられている。ボイスコイルモータは、空圧を用いた実装機やソレノイドを用いた実装機に比べて、位置決め精度に優れ、部品に与える力を軽減できる点で優れている。
【0003】
図1はこのようなボイスコイルモータを用いた従来のハンドリング装置の一例を示す。20はボイルコイルモータによって上下方向に駆動されるZ軸駆動機構の可動部、21は可動部20の下端部に設けられるノズル、22は可動部20とノズル21との間に介装された内蔵ばねである。ノズル21には吸引穴21aが設けられ、可動部20の吸引通路20aを介して図示しない真空吸引装置と接続されている。そのため、ノズル21の先端部にはワークWが吸着される。ノズル21の外周部には鍔部21bが一体に設けられ、ばね22のばね力によりノズル21は下方へ付勢され、鍔部21bが可動部20の下端部に設けられた受け部20bに押し付けられて保持されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、可動部20が上下に移動した時にノズル21が動かないようにするため、ばね22に初期荷重を発生させている。そのため、ノズル21がワークWに接触する際、またはワークWを吸着したノズル21が対象物(回路基板など)に接触する際に発生する衝撃荷重は、初期荷重より必ず大きくなってしまい、小型・薄型素子をハンドリングする際やマウントする際に、ワレカケなどの不具合が発生してしまう。
上記のような問題は、ハンドリング装置に限るものではなく、例えば測定選別装置において、電子部品の電気的特性を測定するために、測定端子を電子部品に押し当てた場合にも発生する。
【0005】
また、吸引ノズル21を備えた部品組立装置の場合、素子の吸着の有無、吸着ズレ状態によりエアーの漏れが発生すると、エアーの吸引力とばね22の初期荷重のバランスが崩れ、初期荷重が大きくなり、ハンドリング時にワークにダメージを与える原因となっている。
【0006】
さらに、ワークWを吸着するピックアップ時にはノズル21の吸引穴21aが解放されているので、エアー吸引力によって初期荷重がさほど大きくならないが、ワークWを吸着した後、回路基板などにプレースする時には、ノズル21の吸引穴21aが閉じられているので、エアー吸引力によってノズル21が可動部20側へ引っ張られ、ばね22の初期荷重が大きくなる。そのため、プレース時の方がピックアップ時に比べてワークWにかかる負担が大きくなるという問題がある。
【0007】
そこで、本発明の目的は、ワークに対する衝撃荷重を小さくし、ワークダメージを小さくできる荷重制御型アクチュエータを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1に係る発明は、ワークと接触する接触部と、この接触部を弾性体を介して支持する可動部と、上記可動部に対する推力を制御可能な作動手段とを備えた荷重制御型アクチュエータにおいて、上記接触部をワークに対する初期荷重が0となるように可動部に対して弾性体を介して吊り下げ支持し、上記弾性体のばね定数k b を、上記ワークと接触部との接触時の最大衝撃荷重をF1maxとしたとき、下記の条件式を満たすように設定したことを特徴とする荷重制御型アクチュエータである。
【数1】
Figure 0003659132
ただし、
【数2】
Figure 0003659132
0≦t≦t k 、t k :アクチュエータの応答時間、V 0 :衝突直後のワークと接触部との歪み速度の初期値、m v :可動部質量、c b :ばね粘性。
【0009】
部品のピックおよびプレース動作を行なうための吸引ノズルを備えた部品組立装置を例にして説明する。ばねを内蔵した吸引ノズルの場合、ワークへの衝撃力は、図2の3つの力に分解される。
第1の力は初期荷重(A)であり、第2の力は衝突物の剛性パラメータによる衝撃荷重(B)であり、第3の力は内蔵ばね反力による荷重(C)である。
図2から、従来の装置に含まれる初期荷重(A)をなくすことができれば、全体の衝撃荷重が下げられることがわかる。
しかし、初期荷重(A)はノズルを安定に保持するためのものであるから、初期荷重=0として構成するためには、剛性の高い(硬い) ばねを内蔵しなくてはならない。しかし、この剛性が高すぎると、図2における内蔵ばね反力による荷重(C)の影響が大きくなるため、このばね定数を適正に設計する必要がある。
そこで、本発明では、ワークと接触部との最大衝撃荷重F1maxよりも、アクチュエータの応答時間tk 以内の弾性体のばね反力が小さくなるように、弾性体のばね定数kb の最大値を規定している。しかも、接触部をワークに対する初期荷重が0となるように可動部に対して弾性体を介して吊り下げ支持している。つまり、弾性体として比較的硬いばねを採用し、初期荷重=0で組み込むことで、衝撃荷重を低減しながら、接触部の挙動を安定化させることができる。
これにより、ワークに対する衝撃荷重を低くでき、ワークダメージを低減することができる。しかも、初期荷重を小さくしながら接触部を安定に保持できるので、可動部を高速で作動させることができる。
【0011】
請求項2のように、作動手段をボイスコイルモータで構成した場合、応答時間tk は 0.001sec 〜0.1secであるのが望ましい。
ボイスコイルモータとはリニアアクチュエータの一種であり、電流に比例した推力を発生するものである。コントローラより電流アンプを介してボイスコイルに電流Iを流すと、磁気回路で構成される磁束密度Bと、コイル導体長Lとから、コイル部にはF=BILの力が発生する。力Fにより、コイルと連結機構を介して連結されたノズル(接触部) が移動する。たとえば、ワークハンドリングのためにコイルを含むノズル機構を下降させた場合、位置センサ信号に基づき、ノズルを正確に位置決め(0.1mm より小さい)できる。また、前述のとおり、衝突速度を制御することでワークに対する衝撃荷重を抑え、衝突後の電流を制御することで、正確な静的荷重を与えるワークへのアプローチが実現される。
なお、ボイスコイルモータを用いた場合、応答時間tk は 0.001〜0.1sec程度が実用範囲である。
【0012】
請求項3のように、作動手段を、可動部を接触部がワークと接触する直前位置まで前進させる位置制御と、直前位置から接触部がワークと接触する接触位置までの間、可動部を一定速度で前進させる速度制御と、接触部がワークと接触した後、接触部とワークとの接触圧を制御しながらさらに可動部を前進させる荷重制御と、接触部をワークから離間させるべく可動部を後退させる位置制御とが順に実行されるように制御するのがよい。
このように作動手段をシーケンシャルに制御することで、ワークにかかる負担を軽減し、高精度で高速な作業を行うことができる。
【0013】
弾性体のばね定数kb は、請求項4に示す最低条件式を満たすことが望ましい。
すなわち、接触部をワークに接触させる直前に、位置制御から速度制御へ切り替え、この切替点の後にゆっくりと接触部をワークに接触させれば、ワークに対する衝撃荷重を軽減できる。ところが、弾性体のばね定数が小さ過ぎる(ばねが柔らか過ぎる)と、切替点で接触部が上下に振れ、安定しなくなる。そこで、請求項4の最低条件式を満足することで、接触部の振れを抑制し、接触部をワークに接触させた時に安定した接触性を確保できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図3,図4は本発明を適用したハンドリング装置の一例を示す。
このハンドリング装置は、XYロボットのヘッド部などに取り付けられた非磁性体よりなるシャーシ1を備え、シャーシ1の上部にはボイスコイルモータの磁気回路部2が設けられている。磁気回路部2は、シャーシ1の上部に固定されたヨーク3、ヨーク3の円筒部3aの内面に固定された磁石4、ヨーク3の中心磁極3bに対して上下動自在に挿通されたボビン5、ボビン5に巻回されたコイル6などで構成されている。コイル6は磁石4と軸方向にオーバーラップしている。この実施例では、固定側に磁石4、可動側にコイル6を設けたが、これとは逆に固定側にコイル6、可動側に磁石4を設けてもよい。
【0016】
ボビン5の下端面には、連結部材7の一端部が固定され、連結部材7の他端部はシャーシ1およびヨーク3より半径方向へ突出し、この突出部7aにノズルホルダ(可動部)8が固定されている。ノズルホルダ8の下端部には、図4に示すように、ワークWを吸着する吸引口9aを備えたノズル(接触部)9が上下移動自在に嵌合され、ノズル9はノズルホルダ8に対して内蔵ばね10を介して吊り下げ支持されている。この実施例では、ばね10として板ばねを用いているが、コイルばねや皿ばねなどを用いてもよい。ノズル9の吸引口9aは、ノズルホルダ8の通気穴8aに連通しており、通気穴8aはエアー吸引装置(図示せず)とエアーホースなどを介して接続されている。
【0017】
連結部材7の突出部7aには検出素子11が固定され、この検出素子11と対向する部位には、シャーシ1またはヨーク3とリテーナ13を介して連結された位置検出用センサ12が配置されている。
シャーシ1の内部には、連結部材7を上方へ付勢するスプリング14が設けられ、これにより、ノズルを原点位置(上限位置)へ復帰付勢することができる。連結部材7とシャーシ1との間には直動ガイド15が設けられ、連結部材7は上下方向(Z軸方向)に円滑に移動することができる。
【0018】
上記位置検出用センサ12の検出信号はコントローラ16に入力され、コントローラ16は位置検出信号に基づいて電流アンプ17に指令信号を出力し、上記コイル6に電流を流す。これにより、コイル6には磁束密度と電流とコイルの導体長に比例した推力が作用し、コイル6と連結部材7を介して連結されたノズルホルダ8も上下方向へ移動する。このようにして、ノズルホルダ8ひいてはノズル9の高さ位置を高精度(例えば±0.1mm以下)に制御できる。
【0019】
次に、ノズル9を吊り下げ支持しているばね10の設計方法について説明する。まず、ノズルとワークのように2物体が衝突する際に発生する衝撃力は、以下の1自由度振動の式で近似できる。
【数4】
Figure 0003659132
なお、k0 ,c0 は、ノズル、ワーク、またはワーク搭載面のうち、最も値の小さいもので代表値として用いる。また、上式をxについて解くと、
【数5】
Figure 0003659132
なお、V0 は衝突直後の物体の歪み速度の初期値である。
衝撃力は、F1 =k0 xであり、衝撃荷重の最大値は、qt=π/2の時であるから、衝撃力の最大値F1maxは、
【数6】
Figure 0003659132
で求められる。
式3)に示すとおり、衝撃力F1 の制御には、衝突直後の速度V0 が重要である。ここで、
【数7】
Figure 0003659132
である。ただし、V1 :質量m2 の物体の衝突速度、質量m1 の衝突前速度は0とする。
上式は、運動量保存則によるもので、衝突直後の速度V0 に衝突速度と2物体の質量が影響していることを示している。
【0020】
そこで、ワーク接触時のZ軸機構として図3に示すボイスコイルモータを用い、図5に示すような位置−速度−荷重切替え制御を行い、衝突速度の制御を行う。図5では、まずノズルホルダ8をノズル9がワークWと接触する直前位置(切替点)まで降下させる位置制御と、切替点からノズル9がワークWと接触する接触位置までの間、ノズルホルダ8を一定速度で降下させる速度制御と、ノズル9がワークWと接触した後、ノズル9とワークWとの接触圧を制御しながらさらにノズルホルダ8を降下させる荷重制御と、ノズル9をワークWから離間させるべくノズルホルダ8を上昇させる位置制御とが順に実行される。
【0021】
前述の図5に示す切替え制御において、ばね定数の適正な設計方法を次に示す。
(I)切替位置(図5:位置−速度切替え点P1)での設計条件
図6はノズル構造の概念図であり、ノズルホルダの下部にノズルが内蔵ばねを介して吊り下げられている。ここで、ノズルホルダの質量:mV (但し、mV ≫mn )、内蔵ばねの定数:kb 、ノズルの質量:mn とする。
切替位置では、位置制御から一定速度の速度制御へ移行する。よって、切替時に発生する速度変化をα(負の値)とすると、
【数8】
Figure 0003659132
であり、
【数9】
Figure 0003659132
となる。
よって、ノズル先端部の挙動をどの程度に小さく設計するかは、上式を用いてばね定数kb を決定すればよい。
【0022】
例えば、位置−速度切替え点(P1点)での挙動を任意の振幅xmax 以下にする場合は、
【数10】
Figure 0003659132
となるように、ばね定数kb を大きく設計する。
上記条件式1)がばね定数の最低条件式である。振幅xmax は、位置センサの分解能、機構上のガタ、切替点の高さのクリアランスなどの和で与えられる。
なお、図6において、ノズル9そのものにばね剛性を持たせて、ノズル9の質量mn を最小化することが想定できる。この場合、ばね定数kb を小さく実現でき、衝撃力を小さくする効果がある。
【0023】
(II)接触位置(図5:速度−荷重切替え点P2)での設計条件
内蔵ばね10のばね剛性(kb =k0 )を変更した場合の衝突時の衝撃力波形(シミュレーション)の例を図7に示す。
図7は、従来使用されているばね(k0 =0.16N/mm)と、その10倍(k1 =k0 ×10)および100倍(k2 =k0 ×100)のばね定数を有するばねとを用いた場合の2自由度モデルで衝撃荷重シミュレーションした結果を示す。
図7から、衝撃荷重としてとらえている衝突直後の衝撃ピーク(B)には、ノズルに組み込まれたばねが殆ど影響していない事がわかる。これは、ばね定数によって決まる減衰振動の周波数と、ノズルとワークとの剛性によって決まる衝撃波の周波数とが1オーダー以上違うためである。つまり、比較的硬いばねを採用しても、衝撃荷重を変えずにノズルの挙動は安定化することができるので、初期荷重=0で組み込めることがわかる。
ばね定数kが大きくなると、衝突物の剛性パラメータによる衝撃荷重(B)よりも、内蔵ばね反力による荷重(C)が大きくなる。
前述の式3)における衝撃力F1 は、衝突物の剛性パラメータによる衝撃荷重(B)に相当する。
同様に、内蔵ばね反力による荷重(C)であるF2 は、以下の式で表現できる。
【数11】
Figure 0003659132
これを、xについて解くと、
【数12】
Figure 0003659132
ばね反力による荷重は、F2 =kb xより
【数13】
Figure 0003659132
なお、衝撃力F2 の最大値は、
【数14】
Figure 0003659132
である。
ここで、前述のように速度−荷重切替え制御を行う前提条件から、制御系の応答として切替えが完了するまでの時間tk において、式4)で示すばね反力による荷重F2 が、式3)で示す衝突物の剛性パラメータによる衝撃荷重の最大値F1maxを超えない範囲に小さくする必要がある。
よって、ばね剛性の最大条件として以下の条件式を与える。
【数15】
Figure 0003659132
k とはアクチュエータの応答時間であり、ボイスコイルモータ(VCM)を用いた場合、tk は 0.001〜0.1 (sec )程度が実用範囲である。
【0024】
以上のように、設計条件1)と2)とを用いてばね定数kb を決定することで、ノズル9がワークWに衝突する際に発生する衝撃力を最低限に抑制でき、しかも切替時にノズル9の振れを最小限に抑制することができる。
【0025】
図8は、初期荷重:0.43N、静荷重指令:0.36Nとした従来例によるアクチュエータ(ばね定数k0 =0.16N/mm)のワークに対する衝撃荷重と、初期荷重:0N、静荷重指令:0.2Nとした本発明にかかるアクチュエータ(ばね定数k1 =k0 ×10)のワークに対する衝撃荷重と、を比較したものである。図8から明らかなように、本発明の場合には、ばね定数k1 を従来(k0 )に比べて高くし、かつ初期荷重を0Nとしているので、衝撃荷重を従来例に比べて約半分に低減できたことがわかる。
本発明では、ばね10として、ノズル9が位置制御時に発生するノズルホルダ8の推力によってセンサ分解能以下でしか動作しない程度の硬めのばね(ばね定数k1 )を用いた。その結果として、ノズル9のストローク量も短くできるため、ノズル9を小型化でき、その質量を小さくできることも、衝撃荷重低減化において有利となった。
【0026】
本発明の荷重制御用アクチュエータは、上記実施例のような吸引ノズル9を備えたハンドリング装置に限らず、図9に示すような測定選別装置にも適用可能である。
図9において、20は測定器の可動部である端子ホルダを示し、図3と同様なボイスコイルモータなどによって上下に駆動される。端子ホルダ20の内部にはガイド穴21が設けられ、ガイド穴21には測定端子22が上下移動自在に挿入されている。測定端子22は、ガイド穴21の内部に周縁部が固定された内蔵ばね23を介して吊り下げ支持されている。そのため、自由状態においては、測定端子22にかかる初期荷重は0に設定されている。この実施例では、内蔵ばね23として板ばねを使用したが、コイルばねであってもよい。
上記測定端子22は図示しない測定器と電気的に接続されているが、内蔵ばね23は測定端子22と測定器とを接続する導線の一部を構成している。なお、内蔵ばね23とは別に、測定端子22と測定器とを接続する導線を設けてもよい。
【0027】
上記構成の測定選別装置の場合も、内蔵ばね23のばね定数kb を最大条件式2)と最低条件式1)とで決定することにより、測定端子22がワークに接触する際に発生する衝撃力を最低限に抑制でき、しかも切替時に測定端子22の振れを最小限に抑制することができる。
【0028】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、請求項1に記載の発明によれば、ワークと接触部との最大衝撃荷重F1maxよりも、アクチュエータの応答時間tk 以内の弾性体のばね反力F2 が小さくなるように、弾性体のばね定数kb を設定したので、ワークに対する衝撃荷重を低くでき、ワークダメージを低減することができる。また、ばね定数をある程度高く設定できるので、初期荷重を小さくしながら接触部を安定に保持でき、可動部を高速で作動させることができる。
また、本発明を吸引ノズルを備えた部品組立装置に適用した場合、ワークの吸着の有無、吸着ズレ状態によりエアーの漏れが発生すると、エアーの吸引力と弾性体の初期荷重のバランスが崩れ、初期荷重が大きくなる可能性があるが、本発明では初期荷重をほぼ0に設定できるので、ハンドリング時にワークにダメージを与えることが少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】ボイスコイルモータを用いた従来のハンドリング装置の一例の断面図である。
【図2】ワークとノズルとの衝撃荷重の概念図である。
【図3】本発明にかかる荷重制御型アクチュエータをハンドリング装置に適用した一例の断面図である。
【図4】図3に示すハンドリング装置のノズル部分の拡大断面図である。
【図5】位置−速度−荷重の切替制御の方法を示す図である。
【図6】ノズルの概念図である。
【図7】ばね剛性と衝撃荷重との関係をシミュレートした結果を示す図である。
【図8】従来例と本発明との衝撃荷重を比較した図である。
【図9】本発明にかかる荷重制御型アクチュエータを測定選別装置に適用した例の断面図である。
【符号の説明】
2 作動手段(ボイスコイルモータ)
8 ノズルホルダ(可動部)
9 ノズル(接触部)
10 内蔵ばね

Claims (6)

  1. ワークと接触する接触部と、この接触部を弾性体を介して支持する可動部と、上記可動部に対する推力を制御可能な作動手段とを備えた荷重制御型アクチュエータにおいて、
    上記接触部をワークに対する初期荷重が0となるように可動部に対して弾性体を介して吊り下げ支持し、
    上記弾性体のばね定数k b を、上記ワークと接触部との接触時の最大衝撃荷重をF1maxとしたとき、下記の条件式を満たすように設定したことを特徴とする荷重制御型アクチュエータ。
    Figure 0003659132
    ただし、
    Figure 0003659132
    0≦t≦t k 、t k :アクチュエータの応答時間、V 0 :衝突直後のワークと接触部との歪み速度の初期値、m v :可動部質量、c b :ばね粘性。
  2. 上記作動手段はボイスコイルモータにより構成され、
    上記tk は 0.001sec 〜0.1secであることを特徴とする請求項1に記載の荷重制御型アクチュエータ。
  3. 上記作動手段は、可動部を接触部がワークと接触する直前位置まで前進させる位置制御と、直前位置から接触部がワークと接触する接触位置までの間、可動部を一定速度で前進させる速度制御と、接触部がワークと接触した後、接触部とワークとの接触圧を制御しながらさらに可動部を前進させる荷重制御と、接触部をワークから離間させるべく可動部を後退させる位置制御とが順に実行されることを特徴とする請求項1または2に記載の荷重制御型アクチュエータ。
  4. 上記弾性体のばね定数kb は、下記の最低条件式を満たすことを特徴とする請求項3のいずれかに記載の荷重制御型アクチュエータ。
    Figure 0003659132
    ただし、mn :接触部の質量、α:位置制御から速度制御への切替点での接触部の速度変化、g:重力加速度、xmax :位置制御から速度制御への切替点での接触部の挙動の最大振幅。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の荷重制御型アクチュエータの接触部は、真空吸引通路を介してエアー吸引装置と接続され、ワークを真空吸着するノズルであることを特徴とする部品組立装置。
  6. 請求項1ないし4のいずれかに記載の荷重制御型アクチュエータの接触部は、測定器と電気的に接続され、ワークと接触してワークの電気的特性を測定する測定端子であることを特徴とする測定選別装置。
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