JP2002008330A - 回転型記憶装置 - Google Patents

回転型記憶装置

Info

Publication number
JP2002008330A
JP2002008330A JP2000189429A JP2000189429A JP2002008330A JP 2002008330 A JP2002008330 A JP 2002008330A JP 2000189429 A JP2000189429 A JP 2000189429A JP 2000189429 A JP2000189429 A JP 2000189429A JP 2002008330 A JP2002008330 A JP 2002008330A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gain
control system
seek
speed
positioning
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000189429A
Other languages
English (en)
Inventor
Iwao Oshimi
巌 押味
Yosuke Hamada
洋介 濱田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP2000189429A priority Critical patent/JP2002008330A/ja
Publication of JP2002008330A publication Critical patent/JP2002008330A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Moving Of Head For Track Selection And Changing (AREA)
  • Moving Of The Head To Find And Align With The Track (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 磁気ヘッドの位置決め制御系のゲインが動作
環境や状態で変化することに起因するヘッド駆動能力や
位置決め精度の低下を改善する。 【解決手段】 通常のR/W処理におけるシーク中の減
速時に、シークからセトリング制御への切替契機で(ス
テップ101、ステップ102)、目標位置までの残距
離と速度の比率(A)を演算して時系列に記憶し(ステ
ップ103、ステップ104)、複数回のシーク毎にそ
の平均値(C)を求め(ステップ105、ステップ10
6)、平均値(C)を上限値および下限値の範囲に制限
して(ステップ107、ステップ109、ステップ11
0、ステップ111)、速度制御を行うシーク制御系と
位置制御を行う位置決め制御系のゲインを補正する為の
ゲイン補正値(D)を平均値(C)で更新する(ステッ
プ108)ことで逐次補正し、シーク時間や位置決め精
度の安定維持を可能とした磁気ディスク装置である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転型記憶装置に
関し、特に、回転型記憶装置におけるヘッドの位置決め
制御等に適用して有効な技術に関する。
【0002】
【従来の技術】ディスク装置、例えば磁気ディスク装置
においては、データの記録・再生を行う磁気ヘッドを駆
動し位置決めするボイスコイルモータ(VCM)を具備
した機構部と、前記機構部を駆動する為の駆動回路を具
備していて、高記録密度の達成のためデータ記録面のセ
クタの先頭に記録されたサーボ情報に基づいて前記磁気
ヘッドの位置決めを行うセクタサーボ方式、あるいはそ
れに準拠したサーボ方式が一般に用いられている。サー
ボ情報に基づいたこれらのサーボ方式は、前記磁気ヘッ
ドを目標のシリンダ上へ高速に移動させるシーク動作
や、目標のトラック中心に高精度に追従させるフォロイ
ング動作を行うのに適している。このシーク動作中の前
記磁気ヘッドの移動時間すなわちシーク時間と、フォロ
イング動作中の前記磁気ヘッドの追従精度すなわち位置
決め精度は、磁気ディスク装置の記憶能力と装置性能を
決定する重要な要素である。
【0003】通常、シーク動作は所定の目標速度カーブ
に従って速度制御で加速・減速して前記磁気ヘッドを移
動させ、目標トラック近傍では、オーバーシュートある
いはアンダーシュートなく目標トラックに整定させるセ
トリング制御に切り替え、更に目標のトラック中心に高
精度に追従させるフォロイング制御への切り替えを行っ
ている。
【0004】しかしながら、装置の動作条件、動作環境
等により前記制御系のゲイン、特に前記VCMの推力に
変化が生じサーボ系のゲインが変化してしまい安定した
シーク時間が得られない場合がある。また、前記サーボ
系のゲイン変化により良好な整定を得られない場合があ
る。そこで制御対象のゲインは動作条件、動作環境、製
造公差等のによりばらつく。特に前記VCMのゲインは
コイルの磁束漏れなどに起因し、前記磁気ヘッドの動作
シリンダ位置によってその推力が変化する。つまり、前
記磁気ヘッドの動作シリンダ位置、前記磁気ディスクの
半径位置において前記VCMの推力は変化する。また、
装置動作環境、つまり動作時の前記VCMの温度変化に
よって前記VCMの推力は逐次変化する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記の如く、磁気ディ
スク装置においては前記サーボ系のゲインばらつきや、
ゲイン変化によって装置の性能を決定する重要な要素で
あるシーク時間のばらつきや増加、フォロイング動作中
の前記磁気ヘッドの追従精度すなわち位置決め精度低下
を招くことになる。これらの技術的課題を解決する手段
として、装置の製造段階で製造公差等によりばらつく制
御対象のゲインに対して補正値を学習し装置個々に設定
する手段が提案されている。また、動作条件、動作環境
等により変化する前記サーボ系のゲインは温度センサ等
によって温度変化を監視し、これらの値の変化量に応じ
てゲイン補正を行う手段や、磁気ディスク装置におい
て、位置決め制御系のオブザーバやサーボ系ゲイン同定
機構を設けてサーボ系のゲイン変化を推定、同定する手
段や、ゼロクロス周波数でのサーボループのゲインを求
め補正値を算出する手段や、前記VCMに一定値の駆動
電流を一定時間与え、シーク動作を行い、前記磁気ヘッ
ドの移動距離の変化を基準にサーボ系のゲインを補正す
る手段が提案されている。
【0006】しかしながら上記手段においては、通常の
R/W処理に伴うシークの他に、キャリブレーションシ
ーク又は、これに相当する学習動作を必要とし、ディス
クコントローラ等の上位装置からの要求や命令を阻害或
いは中断する必要がある。
【0007】また、温度センサ等によって温度変化を監
視し、これらの値の変化量に応じてゲイン補正を行う手
段においては特別なセンサが必要となり、更にはセンサ
の感度ばらつき等により補正値そのものがばらついてし
まい最適な補正値が設定できない等の技術的課題があ
る。
【0008】上記課題は、磁気ディスク装置における前
記磁気ヘッドの高速、高精度位置決めを図るために解決
されるべき重要な課題である。
【0009】本発明の目的は、センサ等の部品を追加す
ることなく、かつディスクコントローラ等の上位装置か
らの要求や命令を阻害或いは中断する必要のあるキャリ
ブレーションシーク又は、これに相当する学習動作を必
要とすることなく、サーボ系のゲインの的確な補正が可
能な技術を提供することにある。
【0010】本発明の他の目的は、ヘッドのシーク時間
のばらつきや増加、フォロイング動作中の追従精度や位
置決め精度低下等を防止して回転型記憶装置の性能や信
頼性を向上させることが可能な技術を提供することにあ
る。
【0011】本発明の他の目的は、製造段階での部品不
良や組み立て不良の摘出により、生産性を向上させるこ
とが可能な技術を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、情報が記録さ
れる回転型記憶媒体と、前記回転型記憶媒体に対する前
記情報の記録および再生の少なくとも一方を行うヘッド
と、前記ヘッドを前記回転型記憶媒体の任意の位置に位
置決めするサーボ機構とを含む回転型記憶装置であっ
て、移動中の前記ヘッドの位置と速度との関係に基づい
て、前記サーボ機構におけるゲインを補正する補正手段
を備えたものである。
【0013】より具体的には、一例として、情報が記録
される円板と、円板との間で情報の読み出しまたは書き
込みを行う磁気ヘッドと、磁気ヘッドの位置を所定のサ
ンプリング周期で検出する位置信号検出手段と、磁気ヘ
ッドを目標位置へ移動及び、位置決めする位置決め機構
と、位置決め機構を駆動する駆動回路と、位置信号検出
手段により検出された位置信号と目標位置との差を演算
し位置誤差信号を生成する手段と、磁気ヘッドの移動速
度を演算する速度検出手段と、速度検出手段により生成
された速度信号と位置誤差信号に応じて磁気ヘッドを目
標位置近傍へ移動する為の操作量を演算する速度制御機
能と、位置誤差信号に応じて磁気ヘッドを目標位置へ位
置決めする為の操作量を演算する位置制御機能と、速度
制御機能と位置制御機能の切り替えを行う制御機能切り
替え手段と、操作量を駆動回路に出力する手段とを備え
た磁気ディスク装置において、速度制御機能であるシー
ク中の減速時に目標位置までの残距離と速度検出手段に
より生成された速度の比率を演算する手段と、前記比率
と基準となる残距離−速度比率を比較してその差を演算
する比較手段と、比較手段より求められた前記差に応じ
て、速度制御機能であるシーク制御系と位置制御機能で
ある位置決め制御系のゲインを補正する為の補正値を求
める手段と、前記補正値によって制御系のゲインを補正
する手段を設けたことを特徴とし、これら制御系のゲイ
ン補正値学習は通常シーク動作中に行われ逐次その補正
値を更新し、サーボ系のゲインも逐次補正される手段を
設けたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照しながら詳細に説明する。
【0015】図1は、本発明の回転型記憶装置の一実施
の形態である磁気ディスク装置の位置決め系の一例を示
すブロック図であり、図9は、本実施の形態の磁気ディ
スク装置の全体構成の一例を示す斜視図である。
【0016】図1および図9において、1は磁気ディス
ク円板、2はスピンドルモータ、3は磁気ヘッド、4は
ボイスコイルモータ、4aはヘッドアーム等の磁気ヘッ
ド支持機構、11は密閉された筐体である。図9では、
筐体11の一主面の図示しないカバーを取り去って内部
が見える状態を示している。
【0017】情報を磁気的に記録するための磁気ディス
ク円板1は、複数の記録面を有する。各記録面には磁気
ヘッド3を所望の位置に位置決めするための位置情報が
予め記録されている。すなわち、一例として、図2に例
示されるように、磁気ディスク円板1の記録面には、同
心円状に複数のトラックが設けられ、個々のトラックに
は周方向にデータ記録領域および位置情報記録領域が混
在して配置されている。位置情報記録領域は、たとえ
ば、個々のトラックを識別するためのトラック番号記録
領域、および個々のトラック上への磁気ヘッド3の追従
操作においてトラック中心からの磁気ヘッド3の位置偏
差を知るための位置誤差情報記録領域からなる。
【0018】この磁気ディスク円板1は、スピンドルモ
ータ2により一定回転数で回転する。この磁気ディスク
円板1に対向する位置に浮上する磁気ヘッド3より位置
情報を検出し、磁気ヘッド3を所望の位置に位置決めし
た後に、データ記録領域に対してデータの記録再生を行
う。磁気ヘッド3を所望の位置に位置決めするための位
置情報は、磁気ヘッド3により再生され、位置信号検出
回路部5を介してマイクロプロセッサ6に送られる。
【0019】このマイクロプロセッサ6において、ディ
スクコントローラ10から指示された目標位置、および
位置信号検出回路部5等から得られる位置信号に基づき
磁気ヘッド3の位置決めを行う制御系の演算を実行し、
操作量設定回路部7を介して、ディジタル・アナログ変
換回路部8によりアナログ信号に変換する。次に、この
アナログ信号は、ボイスコイルモータ(VCM)4を駆
動するためのVCM駆動回路9に送られ、ボイスコイル
モータ4に磁気ヘッド支持機構4aを介して支持された
磁気ヘッド3の磁気ディスク円板1の目標位置に対する
位置決めが行われる。
【0020】図3に例示されるように、本実施の形態に
おいてマイクロプロセッサ6で演算される制御機能は、
磁気ヘッド3をトラック間で高速に移動させる速度制御
機能であるシーク制御系(シーク制御器6−1)、磁気
ヘッド3を目標位置に位置決めし整定させる位置制御機
能であるセトリング制御系(セトリング制御器6−
2)、及び磁気ヘッド3を目標位置に追従させる位置制
御機能であるフォロイング制御系(フォロイング制御器
6−3)で構成されている。
【0021】図4に示すシーク制御系(シーク制御器6
−1)は、目標速度軌道6−1a、速度制御器6−1
b、速度検出器6−1c、逐次型ゲイン補正器6−1
d、加速度フィードフォワード6−1e、逐次型ゲイン
補正器6−1f、等の制御要素で構成され、目標シリン
ダまでの距離に応じた速度軌道に従い、磁気ヘッド3の
移動速度が目標速度軌道6−1aに追従するように速度
制御を行う。
【0022】図5に示すセトリング制御系(セトリング
制御器6−2)は、目標速度軌道発生器6−2a、目標
位置軌道フィードバック制御6−2b、逐次型ゲイン補
正器6−2c、加速度フィードフォワード6−2d、逐
次型ゲイン補正器6−2e、の制御要素で構成され、目
標シリンダまでの距離に応じて、目標軌道発生器により
生成される目標位置軌道に従い、磁気ヘッド3が目標位
置軌道に追従するように位置制御を行う。
【0023】図6に示すフォロイング制御系(フォロイ
ング制御器6−3)は、位相進み遅れ補償要素6−3
a、逐次型ゲイン補正器6−3b、等の制御要素で構成
され、目標位置と磁気ヘッド3により検出された位置信
号から生成される位置誤差信号を零にするように位置制
御を行う。
【0024】上記制御系のゲインは製造公差等にるばら
つきを低減すべく、磁気ヘッド3の動作シリンダ位置、
つまり磁気ディスク円板1の半径位置に応じて製造段階
において予め補正されたゲインが設定されている。
【0025】本実施の形態においては、装置の動作条件
や動作環境(温度など)によって変化する制御系のゲイ
ンを予め補正されたゲインに対して更に補正する。制御
系のゲイン補正は、図4に示すシーク制御系、図5に示
すセトリング制御系、図6に示すフォロイング制御系に
おける逐次型ゲイン補正器6−1dおよび逐次型ゲイン
補正器6−1f、逐次型ゲイン補正器6−2cおよび逐
次型ゲイン補正器6−2e、逐次型ゲイン補正器6−3
bの各々によって行われる。図4、図5、図6に示す各
制御系の逐次型ゲイン補正器を動作させるか否かは各々
選択できようになっている。
【0026】セトリング制御系における目標軌道発生手
段について図7を用いて説明する。図7のブロック線図
は離散時間系から連続時間系に等価変換したものであ
る。図中、sはラプラス演算子、1/sは積分器を表
す。K1 は駆動信号から磁気ヘッド加速度までのゲイン
を表し、K2 は位置検出手段の検出ゲインを表す。Ex
p(−τs)はマイクロプロセッサ6で実現した制御回
路の演算時間遅れ等をまとめた遅れ要素を表す。x0
0 は、それぞれ、シーク制御(速度制御)からセトリ
ング制御へ切り替えた際の磁気ヘッド3の目標位置まで
の残距離、速度、を表す。
【0027】目標軌道発生器における目標位置軌道は
(数1)なる3次関数として生成される。(数1)にお
けるtはセトリング制御系での時間変数、Tはセトリン
グ時間、e0 は初期位置誤差信号である。
【0028】ここで磁気ヘッド3を目標軌道発生器6−
2aによって生成される目標軌道に追従させる為には、
目標軌道における加速度を磁気ヘッド3に与える必要が
あり、目標軌道発生器6−2aにおける目標加速度軌道
は(数2)なる1次関数として生成される。
【0029】また、目標位置軌道にオーバーシュートを
発生させない条件として(数3)が与えられる。(数
3)は、シーク中の減速時の残距離と速度の比率を表し
ている。この比率、またはこの比率と基準となる比率と
の差に応じて制御系ゲインの補正値を導出し、制御系の
ゲインを補正する。
【0030】
【数1】
【0031】
【数2】
【0032】
【数3】
【0033】次に本実施の形態におけるゲイン補正等の
作用の一例を図8のフローチャートを用いて説明する。
ステップ101でシーク動作が開始され、ステップ10
2で速度制御系からセトリング制御系への切り替え条件
が成立するまで切り替え判定(ステップ102)が繰り
替えされる。ステップ102で切り替え条件が成立する
とステップ103で残距離−速度比率(A)を求め、ス
テップ104でメモリなどの記憶媒体に時系列に一時保
存する。
【0034】ステップ105で前回ゲイン補正値更新か
らn回目のシークであるかが判定される。ステップ10
5で判定条件が成立するとステップ106でn回分の残
距離−速度比率(A0 〜An-1 )の平均値(C)が求め
られる。
【0035】ステップ107ではステップ106で求め
られた平均値(C)が予め装置の動作条件や動作環境に
応じて設定された上限値及び、下限値と比較される。
【0036】ステップ107で判定条件が成立するとス
テップ108でゲイン補正値(D)をステップ106で
求められた値(C)とする。
【0037】ステップ107で判定条件が不成立の場合
はステップ109でステップ106で求められた平均値
(C)が下限値より小さいかが判定され、ステップ10
9で判定条件が成立するとステップ110でゲイン補正
値(D)を下限値とする。ステップ109で判定条件が
不成立の場合はステップ111でゲイン補正値(D)を
上限値とする。
【0038】本実施の形態はあくまでも一例であり、残
距離−速度比率は平均値にこだわる必要はなく、重み係
数を乗じたものなどを用いることも可能であり、上限値
や下限値などによる制限処理も不要であるならばそれら
を除くことも可能である。
【0039】また、上述の実施の形態では、簡単のた
め、残距離−速度比率の平均値そのものをゲイン補正値
としているが、残距離−速度比率やその平均値を所定の
基準値と比較して、その差の大小に応じてゲイン補正値
を決定してもよい。
【0040】更に、単位時間当たりのシーク頻度を計測
し、そのシーク頻度に応じてゲイン補正値(D)の更新
間隔を任意に設定することも可能である。また、本実施
の形態においては、残距離−速度比率の測定の契機とし
て、シーク制御系からセトリング制御系に切り替える時
点を採用したがこの条件にこだわる必要はない。
【0041】以上、本発明の実施の形態は磁気ディスク
装置の動作中における温度変化等により生じる磁気ヘッ
ド駆動に係わる位置決め制御系のゲインを逐次補正する
手段について述べてきたが、上記実施の形態における残
距離−速度比率に対する上限値及び下限値による制限手
段を、装置製造時や出荷時の検査工程に、例えば上限値
及び下限値を任意に設定し利用することで、製造段階で
の部品不良や組立不良の摘出等にも適用可能である。
【0042】以上説明したように、本実施の形態では、
磁気ディスク装置の動作中における温度変化等により生
じる磁気ヘッド3の駆動制御に係わる位置決め制御系の
ゲインの変動を、実際の稼働中のR/Wに伴うシーク動
作中で測定される当該磁気ヘッド3の目標位置に対する
残距離と速度との比に基づいて観測し、シーク制御系、
セトリング制御系、フォロイング制御系等の各制御系に
おける逐次型ゲイン補正器を用いて、当該ゲインを逐次
補正するので、磁気ヘッド3の駆動系に係わる位置決め
制御系のゲインが、その動作環境や状態で変化し、駆動
能力や位置決め精度が低下することを改善することが可
能となる。
【0043】また、通常のR/W処理以外での特別なキ
ャリブレーションシークや学習処理のために、ディスク
コントローラ10等の上位装置からの要求や命令を阻害
或いは中断する必要がなくなりデータ転送速度等の動作
性能の向上が可能になる。
【0044】また、環境温度の変動によるゲイン補正を
実現する等の目的で温度センサ等の新たな部品追加も不
要であり、部品点数の削減、製造コストの低減にも効果
がある。
【0045】更に、上述のように、残距離−速度比率の
計測に基づく本実施の形態のゲイン補正技術を装置製造
時や出荷時の検査工程に適用することで製造段階での部
品不良や組立不良の摘出、シーク時間や位置決め精度に
係わる性能の安定供給を可能とした磁気ディスク装置を
提供できる。
【0046】本願の特許請求の範囲に記載された発明を
見方を変えて表現すれば以下の通りである。
【0047】<1> 情報が記録される円板と、前記円
板との間で情報の読み出しまたは書き込みを行う磁気ヘ
ッドと、前記磁気ヘッドの位置を所定のサンプリング周
期で検出する位置信号検出手段と、前記磁気ヘッドを目
標位置へ移動及び、位置決めする位置決め機構と、前記
位置決め機構を駆動する駆動回路と、前記位置信号検出
手段により検出された位置信号と目標位置との差を演算
し位置誤差信号を生成する手段と、前記磁気ヘッドの移
動速度を演算する速度検出手段と、前記速度検出手段に
より生成された速度信号と前記位置誤差信号に応じて前
記磁気ヘッドを目標位置近傍へ移動する為の操作量を演
算する速度制御機能と、前記位置誤差信号に応じて前記
磁気ヘッドを目標位置へ位置決めする為の操作量を演算
する位置制御機能と、前記速度制御機能と前記位置制御
機能の切り替えを行う制御機能切り替え手段と、前記操
作量を前記駆動回路に出力する手段とを備えた磁気ディ
スク装置において、前記速度制御機能であるシーク中の
減速時に目標位置までの残距離と前記速度検出手段によ
り生成された速度の比率を演算する手段と、前記比率と
基準となる残距離−速度比率を比較してその差を演算す
る比較手段と、前記比較手段より求められた前記差に応
じて、前記速度制御機能であるシーク制御系と前記位置
制御機能である位置決め制御系のゲインを補正する為の
補正値を求める手段と、前記補正値によって前記制御系
のゲインを補正する手段を設けたことを特徴とする磁気
ディスク装置。
【0048】<2> 前記残距離−速度比率演算手段に
より求められる前記残距離−速度比率は、1回のシーク
動作で、少なくとも一回以上の演算を行い生成すること
を特徴とする項目<1>に記載の磁気ディスク装置。
【0049】<3> 前記残距離−速度比率演算手段に
より求められる前記残距離−速度比率を、n(nは自然
数)回シーク分の平均値を演算する手段と、この平均値
を前記比較手段によって比較し求められた前記差に応じ
て、m(mは自然数)回シーク毎に前記速度制御機能で
あるシーク制御系と前記位置制御機能である位置決め制
御系のゲインを補正する為の補正値を求める手段と、前
記補正値によって前記制御系のゲインを補正する手段を
設けたことを特徴とする項目<2>に記載の磁気ディス
ク装置。
【0050】<4> 前記残距離−速度比率演算手段に
より求められる前記残距離−速度比率を、n(nは自然
数)回シーク分の平均値を演算する手段と、この平均値
を前記比較手段によって比較し求められた前記差に応じ
て、m(mは自然数)回シーク毎に前記速度制御機能で
あるシーク制御系と前記位置制御機能である位置決め制
御系のゲインを補正する為の補正値を求める手段と、前
記補正値によって前記制御系のゲインを補正する手段に
おいて、予め定められた基準時間内でのシーク回数を測
定する手段によってシーク回数を測定し、前記基準時間
内でのシーク回数に応じて前記平均値算出シーク回数n
と前記補正値算出シーク回数mを任意に設定可能な手段
を設けたことを特徴とする項目<2>に記載の磁気ディ
スク装置。
【0051】<5> 前記残距離−速度比率演算手段に
より求められる前記残距離−速度比率を前記制御機能切
り替え手段により切り替え判定が行われ制御機能が切り
替えられる際に演算することを特徴とする項目<2>に
記載の磁気ディスク装置。
【0052】<6> 前記速度制御機能であるシーク制
御系と前記位置制御機能である位置決め制御系のゲイン
を補正する為の補正値を求める手段によって求められた
前記制御系ゲインの補正値は、予め定められた上限値及
び、下限値と比較されその範囲内であればその値を補正
値とし、上限値を超える場合は上限値を、下限値を超え
る場合は下限値を補正値とする手段を設けたことを特徴
とする項目<2>に記載の磁気ディスク装置。
【0053】<7> 前記制御系のゲイン補正手段はデ
ィスクコントローラ等の上位装置からの要求や命令を阻
害或いは中断することなく実施されることを特徴とする
項目<1>に記載の磁気ディスク装置。
【0054】以上本発明者によってなされた発明を実施
の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記実施
の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しな
い範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0055】たとえば回転型記憶装置としては、磁気デ
ィスク装置に限らず、光ディスク、光磁気ディスク、そ
の他、回転型記憶媒体に対するヘッドの位置決めにサー
ボ機構を用いた一般の回転型記憶装置に広く適用するこ
とが可能である。
【0056】
【発明の効果】本発明の回転型記憶装置によれば、セン
サ等の部品を追加することなく、かつディスクコントロ
ーラ等の上位装置からの要求や命令を阻害或いは中断す
る必要のあるキャリブレーションシーク又は、これに相
当する学習動作を必要とすることなく、サーボ系のゲイ
ンの的確な補正ができる、という効果が得られる。
【0057】本発明の回転型記憶装置によれば、ヘッド
のシーク時間のばらつきや増加、フォロイング動作中の
追従精度や位置決め精度低下等を防止して回転型記憶装
置の性能や信頼性を向上させることができる、という効
果が得られる。
【0058】本発明の回転型記憶装置によれば、製造段
階での部品不良や組み立て不良の摘出により、生産性を
向上させることができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の回転型記憶装置の一実施の形態である
磁気ディスク装置の位置決め系の一例を示すブロック図
である。
【図2】本発明の回転型記憶装置の一実施の形態である
磁気ディスク装置における位置情報パターンの構成の一
例を示す概念図である。
【図3】本発明の回転型記憶装置の一実施の形態である
磁気ディスク装置における構成可変な位置決め制御系の
ブロック図である。
【図4】本発明の回転型記憶装置の一実施の形態である
磁気ディスク装置におけるシーク制御(速度制御)系の
ブロック図である。
【図5】本発明の回転型記憶装置の一実施の形態である
磁気ディスク装置におけるセトリング制御(位置制御)
系のブロック図である。
【図6】本発明の回転型記憶装置の一実施の形態である
磁気ディスク装置におけるフォロイング制御(位置制
御)系のブロック図である。
【図7】本発明の回転型記憶装置の一実施の形態である
磁気ディスク装置におけるセトリング制御(位置制御)
系の目標軌道生成に係わるブロック図である。
【図8】本発明の回転型記憶装置の一実施の形態である
磁気ディスク装置におけるゲイン補正手順の一例を示す
フローチャートである。
【図9】本発明の回転型記憶装置の一実施の形態である
磁気ディスク装置の機構部の外観の一例を示す斜視図で
ある。
【符号の説明】
1…磁気ディスク円板、2…スピンドルモータ、3…磁
気ヘッド、4…ボイスコイルモータ(VCM)、4a…
磁気ヘッド支持機構、5…位置信号検出回路部、6…マ
イクロプロセッサ(補正手段)、6−1…シーク制御
器、6−1a…目標速度軌道、6−1b…速度制御器、
6−1c…速度検出器、6−1d…逐次型ゲイン補正
器、6−1e…加速度フィードフォワード、6−1f…
逐次型ゲイン補正器、6−2…セトリング制御器、6−
2a…目標速度軌道発生器、6−2b…目標位置軌道フ
ィードバック制御、6−2c…逐次型ゲイン補正器、6
−2d…加速度フィードフォワード、6−2e…逐次型
ゲイン補正器、6−3…フォロイング制御器、6−3a
…位相進み遅れ補償要素、6−3b…逐次型ゲイン補正
器、7…操作量設定回路部、8…ディジタル・アナログ
変換回路部、9…VCM駆動回路、10…ディスクコン
トローラ、11…筐体。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報が記録される回転型記憶媒体と、前
    記回転型記憶媒体に対する前記情報の記録および再生の
    少なくとも一方を行うヘッドと、前記ヘッドを前記回転
    型記憶媒体の任意の位置に位置決めするサーボ機構とを
    含む回転型記憶装置であって、移動中の前記ヘッドの位
    置と速度との関係に基づいて、前記サーボ機構における
    ゲインを補正する補正手段を備えたことを特徴とする回
    転型記憶装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の回転型記憶装置におい
    て、 前記ヘッドの目標位置に対する残距離と速度との比、ま
    たは前記比と基準値との差の大小に応じて前記ゲインの
    補正が行われることを特徴とする回転型記憶装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の回転型記憶装置におい
    て、 前記残距離と速度との比を複数回測定し、測定された複
    数の前記比の平均値、または前記平均値と前記基準値と
    の差の大小に応じて前記ゲインの補正が行われることを
    特徴とする回転型記憶装置。
  4. 【請求項4】 請求項2または3記載の回転型記憶装置
    において、 前記サーボ機構は、速度制御系と、位置制御系とを含
    み、前記ヘッドの位置決め制御において、前記速度制御
    系から位置制御系への切替時に前記比の測定、前記平均
    値の導出および前記ゲインの補正の少なくとも一つが実
    行されることを特徴とする回転型記憶装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の回転型記憶装置におい
    て、 通常の稼働状態における前記ヘッドの前記回転型記憶媒
    体に対する位置決め動作中に、前記比の測定が行われる
    ことを特徴とする回転型記憶装置。
JP2000189429A 2000-06-23 2000-06-23 回転型記憶装置 Pending JP2002008330A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000189429A JP2002008330A (ja) 2000-06-23 2000-06-23 回転型記憶装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000189429A JP2002008330A (ja) 2000-06-23 2000-06-23 回転型記憶装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002008330A true JP2002008330A (ja) 2002-01-11

Family

ID=18689059

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000189429A Pending JP2002008330A (ja) 2000-06-23 2000-06-23 回転型記憶装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002008330A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4955090B2 (ja) 熱ドリフトを補正する閉ループ位置付けシステムを持った磁器ヘッド/ディスクテスター
US5978169A (en) Repeated servo runout error compensation in a disc drive
US7196864B1 (en) Disk drive having a servo control system optimized for faster determination of repeatable runout correction values and related method
US6292320B1 (en) Disk drive with dual stage actuator radial offset calibration
EP0130248B1 (en) Track following servo system for a disk file
US7286317B1 (en) Disk drive that compensates for repeatable runout of a disk based on measured timing between servo information and methods thereof
US5473550A (en) Fast calibration using microsteps
JP3859282B2 (ja) 磁気ディスク装置のサーボパターン書き込み方法及び磁気ディスク装置
JPH1069742A (ja) ディスク・ファイル・サーボ書込用の放射状自己伝搬パターン生成の改良がされた方法
US6313964B1 (en) Early write enable with off-track write protection
KR0178510B1 (ko) 싱글 스테이지 탐색방법 및 렌즈어셈블리 제어회로
JP2002525776A (ja) ランナウト補償を用いた仮想データトラックの同心間隔
KR100277073B1 (ko) 자기 디스크 구동장치에서 자기 헤드의 속도 및 위치 추정기
US6594106B1 (en) Adaptive servo estimator and compensator for coil and carriage deformation in voice coil motor driven hard disk drive
US5659438A (en) Head positioning control system using stored voice coil motor correction data
US5872674A (en) Actuator bias prediction using lookup-table hysteresis modeling
JP4927480B2 (ja) 磁気ヘッドテスト装置およびその駆動方法
KR0176653B1 (ko) 디스크 구동 기록장치의 서보제어계 게인 교정방법
US6603630B1 (en) Method and apparatus for monitoring track misregistration
JP2006252631A (ja) ディスク装置およびサーボライト方法
JP2002008330A (ja) 回転型記憶装置
US6414815B1 (en) Apparatus and method for controlling on-track operation of an actuator in a hard disk drive
JPS63225979A (ja) デュアル・トラック・サーボ・システム
KR0124992B1 (ko) 디스크 구동 기록장치의 서보제어계 게인 보정 방법
JPH0991903A (ja) ディスク記録再生装置のヘッド位置決め制御装置及びそのヘッド位置決め制御方法