JP2002006913A - 工作機械の数値制御装置および溝加工方法 - Google Patents

工作機械の数値制御装置および溝加工方法

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JP2002006913A
JP2002006913A JP2000186522A JP2000186522A JP2002006913A JP 2002006913 A JP2002006913 A JP 2002006913A JP 2000186522 A JP2000186522 A JP 2000186522A JP 2000186522 A JP2000186522 A JP 2000186522A JP 2002006913 A JP2002006913 A JP 2002006913A
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豊 鎌田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】溝加工用のプログラムの作成を容易で迅速に行
うことができ、かつ、プログラムサイズを縮小化できる
工作機械の数値制御装置および溝加工方法を提供する。 【解決手段】解析実行部3は、ワークの表面に沿った所
定の断面形状の溝の加工を指令する溝加工用指令コード
G182を解析し、溝加工用指令コードG182に付加
された、ワークに加工する溝の基準経路を特定するため
の基準経路プログラム$と、溝の断面形状を特定するた
めの断面形状データと、溝を加工するための加工条件デ
ータとに基づいて、溝の全加工に必要なワークと工具と
の相対運動を指令する制御指令を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械の数値制
御装置および溝加工方法に関する。
【0002】
【従来の技術】金型の自由曲面の加工は、たとえば、マ
シニングセンタ等のCNC工作機械に装着したエンドミ
ル等の切削工具を用いて高速ミーリングにより行われて
いる。このような金型の自由曲面の加工においては、自
由曲面に沿って所定の断面形状をもつ、たとえば、リブ
用の溝を加工する場合も多々ある。金型の自由曲面に沿
って溝を加工するには、ワークに対して切削工具を溝の
両端部間で往復させて行うが、このワークに対する切削
工具の経路をすべて記述したプログラムを作成する必要
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このため、上記のよう
な溝加工用プログラムは、プログラムサイズが大きくな
るという不利益が存在した。すなわち、加工する溝の全
体を加工するための切削工具の全ての経路を直線補間し
たNCデータを作成する必要があるため、プログラムサ
イズが膨大となる。特に、溝を加工するワークの表面が
自由曲面となっている場合には、NCデータの量が膨大
になる。プログラムサイズが大きいと、プログラムミス
も発生しやすく、切削工具の経路を間違ったり、切削工
具の速度を間違ったりして、溝の加工面精度が低下する
等の問題があった。
【0004】本発明は、上述の問題に鑑みて成されたも
のであって、溝加工用のプログラムの作成を容易で迅速
に行うことができ、かつ、プログラムサイズを縮小化で
きる工作機械の数値制御装置および溝加工方法を提供す
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の工作機械の数値
制御装置は、工具によるワークの加工手順を規定する加
工プログラムを解析実行し、工作機械を駆動する制御指
令を生成する解析実行部を備えた工作機械の数値制御装
置であって、前記解析実行部は、ワークの表面に沿った
所定の断面形状の溝の加工を指令する溝加工用指令コー
ドを解析し、当該溝加工用指令コードに付加された、ワ
ークに加工する溝の基準経路を特定するための基準経路
プログラムと、前記溝の断面形状を特定するための断面
形状データと、前記溝を加工するための加工条件データ
とに基づいて、前記溝の全加工に必要なワークと工具と
の相対運動を指令する制御指令を生成する。
【0006】前記解析実行部は、前記基準経路プログラ
ムから前記溝の基準経路を逆上る逆経路を特定するため
の逆経路プログラムを作成し、当該基準経路プログラム
と逆経路プログラムとを用いて前記溝の全加工に必要な
制御指令を生成する。
【0007】本発明の工作機械の数値制御装置は、前記
逆経路プログラムを記憶保持する記憶手段を有する。
【0008】好適には、前記解析実行部は、前記逆経路
を移動する工具の送り速度が、前記基準経路を移動する
工具の送り速度と一致するように前記逆経路を移動する
工具の送り速度データを生成する。
【0009】前記解析実行部は、前記基準経路プログラ
ムと前記逆経路プログラムとを交互に用いて、ワークに
対する工具の移動経路を前記基準経路または逆経路に対
して溝の幅方向にオフセットしつつ溝内の同一面を所定
の切り込み量で加工する制御指令を生成する。
【0010】前記解析実行部は、前記断面形状データと
前記加工条件データとに基づいて、工具と溝の側面との
間に干渉が発生しないかをチェックする
【0011】前記解析実行部は、前記断面形状データと
前記加工条件データとに基づいて、工具が溝の側面に接
するための溝の幅方向の工具のオフセット量を算出す
る。
【0012】前記断面形状データは、溝の開口部の幅
と、溝の底部の幅と、溝の各側面の傾きと、溝の加工初
期位置とを含んでいる。
【0013】前記加工条件データは、工具の溝の深さ方
向の切り込み量と、工具の溝の幅方向のオフセット量を
特定するためのオフセット情報と、工具の刃先の種別を
特定する刃先情報と、工具径情報とを含んでいる。
【0014】前記ワークの表面は自由曲面となってい
る。
【0015】本発明の工作機械による溝加工方法は、加
工プログラムにしたがって工作機械を駆動してワークの
加工を実行する数値制御装置を備えた工作機械による溝
加工方法であって、ワークの表面に沿った所定の断面形
状の溝の加工を指令する溝加工用指令コードに、ワーク
に加工する溝の基準経路を特定するための基準経路プロ
グラムと、前記溝の断面形状を特定するための断面形状
データと、前記溝を加工するための加工条件データとを
付加して溝加工用プログラム作成するプログラム作成ス
テップと、前記溝加工用プログラムを前記数値制御装置
にダウンロードし、この溝加工用プログラムを解析し、
前記溝の全加工に必要なワークと工具との相対運動を指
令する制御指令を生成し、当該溝加工を行う実行ステッ
プとを有する。
【0016】前記実行ステップは、前記基準経路プログ
ラムから前記溝の基準経路を逆上る逆経路を特定するた
めの逆経路プログラムを作成し、当該基準経路プログラ
ムと逆経路プログラムとを用いて前記溝の全加工に必要
な制御指令を生成する。
【0017】本発明の工作機械による溝加工方法は、前
記生成した逆経路プログラムを前記数値制御装置の具備
する記憶手段に記憶保持する。
【0018】好適には、前記実行ステップは、前記逆経
路を移動する工具の送り速度が、前記基準経路を移動す
る工具の送り速度と一致するように前記逆経路を移動す
る工具の送り速度データを生成する。
【0019】前記実行ステップは、前記基準経路プログ
ラムと前記逆経路プログラムとを交互に用いて、ワーク
に対する工具の移動経路を前記基準経路または逆経路に
対して溝の幅方向にオフセットしつつ溝内の同一面を所
定の切り込み量で加工する制御指令を生成する。
【0020】前記実行ステップは、前記断面形状データ
と前記加工条件データとに基づいて、工具と溝の側面と
の間に干渉が発生しないかをチェックする。
【0021】前記実行ステップは、前記断面形状データ
と前記加工条件データとに基づいて、工具が溝の側面に
接するための溝の幅方向の工具のオフセット量を算出す
る。
【0022】前記断面形状データは、溝の開口部の幅
と、溝の底部の幅と、溝の各側面の傾きと、溝の加工初
期位置とを含んでいる。
【0023】前記加工条件データは、工具の溝の深さ方
向の切り込み量と、工具の溝の幅方向のオフセット量を
特定するためのオフセット情報と、工具の刃先の種別を
特定する刃先情報と、工具径情報とを含んでいる。
【0024】本発明の溝加工方法は、自由曲面をもつワ
ークに溝を加工する。
【0025】本発明では、ワークの表面に沿って溝を加
工する際に、溝加工用指令コードに、溝の基準経路を特
定する基準経路プログラムと、断面形状を特定するため
の断面形状データと、加工条件データとを付加して溝加
工用プログラムを作成する。この溝加工用プログラムを
数値制御装置にダウンロードして解析、実行すると、溝
の全加工に必要なワークと工具との相対運動を指令する
制御指令が生成され、溝の加工が行われる。このよう
に、本発明では、溝加工のためにワークと工具との相対
運動の全てを記述したプログラムを作成するのではな
く、溝加工用指令コードにおいて溝の基準経路、溝の断
面形状および加工条件を指定するのみで、溝の全加工が
行われる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して説明する。図1は本発明の数値制御装
置によって駆動される工作機械としてのマシニングセン
タの一例を示す構成図である。図1に示すマシニングセ
ンタは、いわゆる門型のマシニングセンタであって、門
型のコラム38の各軸によって両端部を移動可能に支持
されたクロスレール37を備え、このクロスレール37
上に移動可能に支持されたサドル44を介してラム45
が鉛直方向(Z軸方向)に移動可能に設けられている。
【0027】サドル44には、水平方向にクロスレール
37内を通じて図示しないナット部を備え、このナット
部にボールねじ41が螺合している。ボールねじ41の
端部には、X軸サーボモータ18が設けられており、ボ
ールねじ41はX軸サーボモータ18によって回転駆動
される。ボールねじ41の回転駆動によって、サドル4
4はX軸方向に移動可能となり、これによってラム45
のX軸方向の移動が行われる。
【0028】さらに、サドル44には、鉛直方向に方向
に図示しないナット部を備えており、このナット部にボ
ールねじ42が螺合している。ボールねじ42の端部に
は、Z軸サーボモータ20が設けられている。Z軸サー
ボモータ20によってボールねじ42が回転駆動され、
これによりサドル44に移動可能に設けられたラム45
のZ軸方向の移動が行われる。
【0029】ラム45内には、主軸モータ31が内蔵さ
れ、主軸モータ31は、ラム45の先端に設けられるエ
ンドミルなどの切削工具Tを回転駆動する。ラム45の
下方には、Y軸テーブル35がY軸方向に移動可能に設
けられている。Y軸テーブル35は、図示しないナット
部を備えており、このナット部にY軸方向に沿って設け
られた図示しないボールねじが螺合しており、このボー
ルねじにY軸サーボモータ19が接続されている。Y軸
テーブル35は、Y軸サーボモータ19の回転駆動によ
ってY軸方向の移動が行われる。
【0030】なお、上記のX軸サーボモータ18、Y軸
サーボモータ19およびZ軸サーボモータ20の駆動制
御は、NC装置1によって行われる。また、門型コラム
38には、図示しない雌ねじ部がそれぞれ形成されてお
り、これに螺合するボールねじ32aをクロスレール昇
降用モータ32によって回転駆動することによりクロス
レール37は昇降する。さらに、切削工具Tは自動工具
交換装置(ATC)39によって種々のものに交換可能
になっており、各種アタッチメントの交換も自動交換装
置(AAC)40によって種々のものに交換可能になっ
ている。
【0031】図2は、本発明の数値制御装置の一実施形
態に係るNC装置1の基本構成を示す説明図である。図
2において、NC装置1は、プログラム記憶部2と、プ
ログラム解析実行部3と、X軸サーボ制御部12、Y軸
サーボ制御部13およびZ軸サーボ制御部14と、X軸
サーボドライバ15、Y軸サーボドライバ16およびZ
軸サーボドライバ17とを有している。また、X軸サー
ボドライバ15、Y軸サーボドライバ16およびZ軸サ
ーボドライバ17には、X軸サーボモータ18、Y軸サ
ーボモータ19およびZ軸サーボモータ20が接続され
ている。X軸サーボモータ18、Y軸サーボモータ19
およびZ軸サーボモータ20には、たとえば、光学式の
ロータリエンコーダなどの回転位置検出器18a,19
aおよび20aがそれぞれ備わっている。
【0032】プログラム記憶部2は、工具によるワーク
の加工手順を規定するNCプログラムを記憶保持する。
プログラム解析実行部3は、例えば、ワークを加工する
工具の加工手順を所定の言語でプログラミングした加工
プログラムを解析し、得られた工具の速度情報をもつ軌
跡データを各制御軸に対する速度指令(制御指令)に変
換し、これを各制御軸に分配する。なお、プログラム解
析実行部3の具体的構成については後述する。
【0033】X軸サーボ制御部12、Y軸サーボ制御部
13およびZ軸サーボ制御部14は、位置ループ、速度
ループおよび電流ループから構成される。位置ループ
は、たとえば、プログラム解析実行部3から入力された
各制御軸の位置指令(移動量)を受けて、これらの移動
量と各サーボモータ18〜20の回転位置を検出する回
転位置検出器18a〜20aからの位置フィードバック
信号との偏差に比例動作を施して(位置ループゲインω
0 をかける)、これを速度ループに対する速度指令とし
て出力する。速度ループは、たとえば、前記速度指令と
回転位置検出器18a〜20aからの位置フィードバッ
ク信号のサンプリング時間毎の差分値(速度フィードバ
ック信号)との偏差に比例動作および積分動作を施して
トルク指令とし、これを電流ループに出力する。電流ル
ープは、たとえば、各サーボモータ18〜20の駆動電
流から換算した各サーボモータ18〜20の出力トルク
信号と上記トルク指令との偏差に比例動作を施して電流
指令とし、これをサーボドライバ15〜17に所定の電
気信号に変換して出力する。X,Y,Z軸サーボ制御部
12〜14は、本実施形態ではソフトウエアによって実
現されるが、ハードウエアによっても実現可能である。
【0034】X軸サーボドライバ15、Y軸サーボドラ
イバ16およびZ軸サーボドライバ17は、X,Y,Z
軸サーボ制御部12〜14からの電流指令を増幅した駆
動電流をX,Y,Zサーボモータ18〜20に出力す
る。X,Y,Z軸サーボモータ18〜20は駆動電流に
応じて駆動され、X,Y,Z軸サーボモータ18〜20
に備わった回転位置検出器18a〜20aは、X,Y,
Z軸サーボモータ18〜20の回転量に応じた検出パル
スをX,Y,Z軸サーボ制御部12〜14に対して出力
する。回転位置検出器18a〜20aとしては、例え
ば、インクリメンタル方式のロータリエンコーダまたは
アブソリュート方式のロータリエンコーダを用いること
ができる。インクリメンタル方式のロータリエンコーダ
を用いた場合には、当該ロータリエンコーダは1回転毎
の位置信号を回転パルス信号として出力することから、
回転パルス信号の数をX,Y,Z軸サーボ制御部12〜
14において管理することにより、X,Y,Z軸サーボ
モータ18〜20の絶対位置が管理できる。
【0035】なお、上記の各機能は、一般的なNC装置
に本来的に備わった機能である。また、NC装置に使用
される加工プログラムは、一般的には、CADシステム
や自動プログラミングシステム、CAMシステム等によ
って自動的に作成され、所定の記憶媒体を介して、また
は、通信手段によってNC装置1にダウンロードされ
る。
【0036】図3は、図2に示したNC装置1のハード
ウエア構成の一例を示す図である。図2に示したNC装
置1の各機能は、たとえば、図3に示すような構成のハ
ードウエアによって実現される。図3において、マイク
ロプロセッサ21は、ROM(Read Only Memory) 2
2、RAM(Random Access Memory) 23、インターフ
ェース回路24、グラフィック制御回路25、表示装置
26、キーボード28、ソフトウエアキー27等とバス
を介して接続されている。マイクロプロセッサ21は、
ROM22に格納されたシステムプログラムにしたがっ
て、NC装置1全体を制御する。
【0037】ROM22には、上記したプログラム解析
実行部3、X,Y,Z軸サーボ制御部12〜14などを
実現するプログラムや、NC装置1全体を制御するため
のシステムプログラムが格納される。RAM23は、R
OM22に格納されたプログラムがダウンロードされた
り、各種のNCプログラム、データなどが格納され、例
えば、後述する補正量データ等が格納される。
【0038】グラフィック制御回路25は、ディジタル
信号を表示用の信号に変換し、表示装置26に与える。
表示装置26には、例えば、CRT表示装置や液晶表示
装置が使用される。表示装置26は、ソフトウエアキー
27またはキーボード28を用いてオペレータが対話形
式でマニュアル操作によって加工プログラムを作成して
いくときに、形状、加工条件および生成された加工プロ
グラム等を表示する。オペレータは、表示装置26に表
示される内容(対話形データ入力画面)にしたがってデ
ータを入力することにより、加工プログラムを作成する
ことができる。表示装置26の画面には、その画面で受
けられる作業またはデータがメニュー形式で表示され
る。メニューのうちどの項目を選択するかは、メニュー
の下のソフトウエアキー27を押すことにより行う。キ
ーボード28は、NC装置1に必要なデータを入力する
のに使用される。
【0039】インターフェース回路24は、マイクロプ
ロセッサ21から出力された位置指令等の指令を所定の
信号に変換してX〜Z軸サーボドライバ15〜17に出
力する。また、インターフェース回路24は、X〜Z軸
サーボモータ18〜20に備わった位置検出器18a〜
20aからの、たとえば検出パルスを逐次カウントし、
所定のディジタル信号に変換してマイクロプロセッサ2
1に出力する。
【0040】次に、上記したプログラム解析実行部3の
具体的構成について説明する。プログラム解析実行部3
は、ワークの表面に沿った所定の断面形状の溝の加工を
指令する溝加工用指令コードを解読可能となっている。
ここで、溝加工用指令コードのフォーマットの一例を以
下に示す。
【0041】G182 X Y Z R I J K1 K2 Q
P D E F $
【0042】この溝加工用指令コードG182は、たと
えば、図4に示すように、自由曲面FSをもつワークW
に、エンドミルを用いて溝TRを加工するためのコード
である。
【0043】溝加工用指令コードG182において、$
は、図4に示す溝TRの一端の点P1から他端の点P2
に向かう基準経路BLを特定するための基準経路プログ
ラムである。具体的には、基準経路プログラム$は、た
とえば、X、YおよびZ軸方向の座標を特定した点列で
ある。
【0044】XおよびYは、X軸方向の加工初期位置で
ある。なお、Z軸方向の加工初期位置は現在位置であ
る。
【0045】Zは、図4に示すように、ワークWの自由
曲面FSに沿って溝TRの開口の中心を通る基準経路B
Lの一端の点P1のZ軸方向の座標である。Rは、図5
に示すように、溝TRのZ軸方向(深さ方向の)のR点
(加工開始点)の座標である。
【0046】Iは、図5に示すように、溝TRの開口の
幅である。なお、溝TRは基準経路BLに関して左右が
均等な溝であるとする。Jは、溝TRの開口から底部ま
での深さである。すなわち、点P1から溝TRの底部ま
での距離である。
【0047】K1 は、溝TRの進行方向に関して左側面
TRaの傾きであり、K2 は溝TRの進行方向に関して
右側面TRbの傾きである。なお、K1 ,K2 の一方の
みが指定されている場合には、K1 =K2 とみなし、K
1 ,K2 のいずれも指定されていない場合には、K1
2 =0とみなす。
【0048】Qは、工具TのZ軸方向の一回あたりの切
り込み量である。切り込み量Qは、溝TRの深さJとの
間で、Q≦Jの関係を満たすように設定する。また、|
R−Z|≦Qを満たすように設定する。
【0049】Pは、溝TRの幅方向の工具のオフセット
率である。このオフセット率Pは、0<P≦100%の
範囲で設定される。Dは、工具径補正番号である。この
工具径補正番号は、工具の直径である。したがって、D
×P/100が工具のオフセット量となる。
【0050】Eは、工具の刃先を指定するパラメータで
あり、E=0の場合は工具がボールエンドミルであり、
E=1の場合はフラットエンドミルである。Fは、工具
を溝TRの幅方向に移動させるとき、および、Z軸方向
に移動させるときの送り速度である。
【0051】ここで、上記の基準経路プログラム$は本
発明の基準経路プログラム実施態様であり、溝TRの開
口幅I,深さJ,側面TRa,TRbの傾きK1 ,K2
は本発明の断面形状データを構成しており、初期位置
X,Y、加工開始位置R、点P1のZ軸方向の座標Z,
切り込み量Q、オフセット率P、工具補正番号D、工具
刃先指定パラメータE、送り速度Fは本発明の加工条件
データを構成している。
【0052】プログラム解析実行部3は、溝加工用指令
コードG182に付加された、基準経路プログラム$
と、溝TRの開口幅I,深さJ,側面TRa,TRbの
傾きK 1 ,K2 と、初期位置X,Y、加工開始位置R、
点P1のZ軸方向の座標Z,切り込み量Q、オフセット
率P、工具補正番号D、工具刃先指定パラメータE、送
り速度Fとに基づいて、溝TRの全加工に必要なワーク
と工具との相対運動を指令する制御指令を生成する。
【0053】逆経路プログラム生成機能 具体的には、プログラム解析実行部3は、図4に示すよ
うに、基準経路プログラム$から溝TRの基準経路BL
を逆上る逆経路INLを特定するための逆経路プログラ
ムIPRを作成する。すなわち、逆経路プログラムIP
Rは、基準経路BLの他端部P2から一端部P1に向か
う経路INLを特定するプログラムである。
【0054】また、プログラム解析実行部3は、逆経路
プログラムIPRを生成する際には、逆経路INLを移
動する工具の送り速度が、基準経路BLを移動する工具
の送り速度と一致するように逆経路INLを移動する工
具の送り速度データを生成する。基準経路BLを移動す
る工具の送り速度は、その情報が基準経路プログラム$
に含まれている場合もあり、あるいは、Fコードによっ
て加工プログラムで指定されている場合もある。プログ
ラム解析実行部3は、逆経路プログラムIPRを生成す
ると、この逆経路プログラムIPRを、図2に示したよ
うに、プログラム記憶部2に出力し、逆経路プログラム
IPRは一時的に記憶保持される。
【0055】往復動作指令生成機能 プログラム解析実行部3は、基準経路プログラム$と逆
経路プログラムIPRとを用いて溝TRの全加工に必要
な制御指令を生成する。ここで、図6および図7を参照
してプログラム解析実行部3の制御指令の生成方法につ
いて説明する。図6に示すように、工具TをR点から切
り込み量Qで切り込み、の開始位置Paまで移動す
る。プログラム解析実行部3は、この位置Paから、図
7に示すように、経路T1に沿って工具Tを位置Pbま
で移動させる制御指令を生成する。この経路T1は、基
準経路プログラム$で特定される基準経路BLを切り込
み方向(Z軸方向)に所定のオフセット量で補正したも
のである。
【0056】プログラム解析実行部3は、位置Pbまで
移動する制御指令を生成したら、工具Tを溝TRの幅方
向に移動させる指令、すなわち、位置Pbから位置Pc
に移動させる指令を生成する。この位置Pbから位置P
cへの移動指令は、上記したオフセット率Pおよび工具
補正番号Dから特定されるオフセット量と送り速度Fと
から生成される。
【0057】プログラム解析実行部3は、位置Pcまで
移動する制御指令を生成したら、経路T2に沿って工具
Tを位置Pdまで移動させる制御指令を生成する。この
経路T2は、逆経路プログラムIPRで特定される逆経
路INLを切り込み方向(Z軸方向)および溝TRの幅
方向に所定のオフセット量で補正したものである。な
お、経路T2と上記の経路T1とは同一面内に存在す
る。
【0058】プログラム解析実行部3は、位置Pdまで
移動する制御指令を生成したら、工具Tを溝TRの幅方
向に移動させる指令、すなわち、位置Pdから位置Pe
に移動させる指令を生成する。この位置Pdから位置P
eへの移動指令は、上記したオフセット率Pおよび工具
補正番号Dから特定されるオフセット量と送り速度Fと
から生成される。
【0059】プログラム解析実行部3は、位置Peまで
移動する制御指令を生成したら、経路T3に沿って工具
Tを位置Pfまで移動させる制御指令を生成する。この
経路T3は、基準経路プログラム$で特定される基準経
路BLを切り込み方向(Z軸方向)および溝TRの幅方
向に所定のオフセット量で補正したものである。なお、
経路T3と上記の経路T1およびT2とは同一面内に存
在する。
【0060】プログラム解析実行部3は、位置Pfまで
工具Tを移動させる指令を生成したら、工具Tをこの位
置Pfから上記の位置Pbに移動させる指令を生成す
る。さらに、プログラム解析実行部3は、切り込み量Q
でZ軸方向の位置Pgに工具Tを移動させ、上記〜
の位置で溝TR内の同一面を所定の切り込み量Qで加工
する指令と同様の指令を生成する。すなわち、図6に示
すように、工具Tを、およびの位置にオフセット
しつつ溝TR内の同一面を所定の切り込み量Qで加工す
る指令を生成する。
【0061】プログラム解析実行部3は、図6に示すよ
うに、工具Tを、およびの位置に移動させて、溝
TRの底部まで加工したら工具Tを初期位置に移動させ
る指令を生成する。
【0062】干渉チェック機能 プログラム解析実行部3は、溝TRの断面形状データと
加工条件データとに基づいて、工具Tと溝TRの側面T
Ra,TRbとの間に干渉が発生しないかをチェックす
る。すなわち、プログラム解析実行部3は、工具Tを切
り込み量QでZ軸方向に移動し、かつ、溝幅方向にオフ
セットさせたときに、工具Tが溝TRの両側面TRa,
TRbに食い込まずに接する工具Tのオフセット量を算
出する。
【0063】ここで、溝TRの両側面TRa,TRbの
位置は、次の方程式(1)で表すことができる。なお、
mは両側面TRa,TRbの傾きであり上記のK1 ,K
2 から決定される。また、bは定数である。
【0064】
【数1】y=mx+b …(1)
【0065】工具Tの位置は、次の方程式(2)で表す
ことができる。なお、P0 は工具Tの溝方向の位置であ
り、R0 は所定の円の直径であり、Q0 は切り込み方向
(Z軸方向)の工具Tの位置である。
【0066】
【数2】 R0 2 =(x−P02 +(y−Q02 …(2)
【0067】(2)式のyに(1)式を代入すると、次
の方程式(3)が得られる。
【0068】
【数3】 R0 2 =(x−P02 +(mx+b−Q02 =x2 −2xP0 +P0 2 +m22 +2m(b−Q0 )+(b−Q02 =(m2 +1)x2 +(2m(b−Q0 )−2P0 )x+P0 2 +(b −Q02 (m2 +1)x2 +(2m(b−Q0 )−2P0 )x +P0 2 +(b−Q02 −R0 2 =0 …(3)
【0069】工具Tと溝TRの両側面TRa,TRbと
が接するためには、上記の(3)式の判別式D0 が零と
なればよい。このことから次式(4)が得られる。
【0070】
【数4】 D0 =m20 2 +2m(b−Q0 )P0 +b2 −2bQ0 +Q0 2 −m20 2 −R0 2 =0 …(4)
【0071】(4)式において、偶数解の公式でP0
ついて解くと、次式(5)に示す解が得られる。
【0072】
【数5】 P0 ={−(b−Q0 )±R0 (m2 +1)1/2 }/2 …(5)
【0073】ここで、P0 の解は2つ存在する。これら
のうち、{−(b−Q0 )−R0 (m2 +1)1/2 }/
2が工具Tと溝TRの一方の側面とが接するときの溝幅
方向の交点位置であり、{−(b−Q0 )+R0 (m2
+1)1/2 }/2が工具Tと他方の側面とが接するとき
の溝幅方向の交点位置である。
【0074】プログラム解析実行部3では、上述した手
順で工具Tと溝TRの側面との接する位置を求めて、工
具Tが溝TRの側面に干渉するのを防ぐ。
【0075】次に、上記構成のマシニングセンタによる
溝加工方法の一例について図8に示すフローチャートを
参照して説明する。まず、上述した溝加工用指令コード
G182を用いて、溝加工用のNCプログラムを作成す
る(ステップS1)。すなわち、メイン加工プログラム
MPR中に、溝加工用指令コードG182に基準経路プ
ログラム$、溝TRの断面形状データおよび溝TRを加
工するための加工条件データを付加したプログラムを埋
め込む。
【0076】次いで、作成したNCプログラムをNC装
置1にダウンロードし、このNCプログラムをプログラ
ム記憶部2に記憶する(ステップS2)。次いで、NC
装置1のプログラム解析実行部3では、プログラム記憶
部2に記憶されたNCプログラムを読み出し、このNC
プログラムに含まれる溝加工用指令コードG182およ
びこれに付加された情報を解析し、上記した逆経路プロ
グラムIPRを生成する(ステップS3)。このとき、
逆経路INLを移動する工具Tの送り速度が、基準経路
BLを移動する工具の送り速度と一致するように逆経路
INLを移動する工具Tの送り速度データを生成され
る。生成された逆経路プログラムIPRは、プログラム
記憶部2に記憶される。
【0077】次いで、プログラム解析実行部3では、工
具Tを上記したR点へ移動させる制御指令を生成する
(ステップS4)。これにより、工具TはR点に移動す
る。
【0078】次いで、Z軸方向に切り込み量Qだけワー
クに対して工具Tを移動させ(ステップS5)、同一面
内で、工具Tと加工する溝TRの各側面TRa,TRb
とが接する溝幅方向の位置P0 を、上記した式(1)〜
(5)に基づいて算出する(ステップS6)。
【0079】次いで、プログラム解析実行部3では、基
準経路プログラム$または逆経路プログラムIPRで規
定される基準経路BLまたは逆経路INLを補正するた
めの溝幅方向のオフセット量を算出する(ステップS
7)。次いで、算出したオフセット量で基準経路BLま
たは逆経路INLをオフセットさせた補正した基準経路
プログラム$または逆経路プログラムIPRを実行する
(ステップS8)。これらのプログラムの実行により、
工具Tを所定の経路でワークに移動させる制御指令が生
成され、各軸のサーボ制御部に出力される。この結果、
工具Tはワークに対して往復動作し、同一面内での溝加
工が行われる。
【0080】この往復動作中に、算出された位置P0
用いて工具Tが溝TRの各側面TRa,TRbに達した
かを判断する(ステップS9)。工具Tが溝TRの各側
面TRa,TRbに達している場合には、この面内の加
工は完了しているので、プログラム解析実行部3は、基
準位置である溝中心に工具Tを移動させる指令を生成す
る(ステップS10)。
【0081】次いで、工具Tが加工した深さが溝TRの
底部まで達しているかを判断する(ステップS11)。
溝TRの底部まで加工されていない場合には、工具Tを
さらに切り込み量QでZ軸方向に切り込む指令を生成し
(ステップS12)、上記した溝両側面と工具が接触す
る点を算出し、溝幅方向にオフセットしつつ往復動作に
よって溝TRを加工するシーケンスを繰り返し行う。
【0082】溝TRの底部まで加工されている場合に
は、加工開始点に移動し(ステップS13)、溝加工を
終了する。
【0083】上述した各ステップにより、工具Tは、た
とえば、図6に示す〜の各位置に順次移動し、ワー
クの表面から深い位置まで段々に溝TRが加工される。
【0084】以上のように、本実施形態によれば、溝加
工用指令コードG182に、基準経路プログラム$、加
工条件データおよび溝断面形状データを付加するだけ
で、溝TRの加工が全て行われる。このため、溝加工用
のプログラムの作成が容易となり、また、工具経路をす
べて記述する場合に比べて、プログラムサイズも大幅に
縮小することができる。また、プログラミングミスを極
力防ぐことができ、工具の経路や速度の間違えの発生が
ほとんどなくなる。また、本実施形態では、基準経路プ
ログラム$から逆経路プログラムIPRを自動生成する
際に、送り速度が基準経路と逆経路とで同じになうよう
に送り速度情報を生成するので、速度の違いによる加工
面の乱れが発生することがない。さらに、本実施形態で
は、加工する溝の側面と工具との干渉をチェックするの
で、加工された溝の寸法が要求される溝の寸法と異なる
ことがない。
【0085】なお、上述した実施形態では、ワークの自
由曲面FSに溝を加工する場合について説明したが、本
発明はワークの平面に溝を加工する場合にも当然適用可
能である。また、工作機械としては、マシンニングセン
タ限らず、他の工作機械に適用可能である。
【0086】
【発明の効果】本発明によれば、溝加工用プログラムの
作成を迅速かつ容易に行うことができる。また、本発明
によれば、溝加工用プログラムのプログラムサイズを縮
小化することができ、プログラミングミスの発生を低減
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用される工作機械の一例を示す構成
図である。
【図2】NC装置1の基本構成を示す図である。
【図3】NC装置1のハードウエア構成を示す図であ
る。
【図4】溝加工するワークの一例の外観を示す斜視図で
ある。
【図5】溝の断面形状および加工条件を説明するための
図である。
【図6】溝加工する工具の移動経路を示す断面図であ
る。
【図7】溝加工する工具の移動経路を示す斜視図であ
る。
【図8】本発明の工作機械による溝加工方法の手順の一
例を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1…NC装置 2…プログラム記憶部 3…プログラム解析実行部

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】工具によるワークの加工手順を規定する加
    工プログラムを解析実行し、工作機械を駆動する制御指
    令を生成する解析実行部を備えた工作機械の数値制御装
    置であって、 前記解析実行部は、ワークの表面に沿った所定の断面形
    状の溝の加工を指令する溝加工用指令コードを解析し、
    当該溝加工用指令コードに付加された、ワークに加工す
    る溝の基準経路を特定するための基準経路プログラム
    と、前記溝の断面形状を特定するための断面形状データ
    と、前記溝を加工するための加工条件データとに基づい
    て、前記溝の全加工に必要なワークと工具との相対運動
    を指令する制御指令を生成する工作機械の数値制御装
    置。
  2. 【請求項2】前記解析実行部は、前記基準経路プログラ
    ムから前記溝の基準経路を逆上る逆経路を特定するため
    の逆経路プログラムを作成し、当該基準経路プログラム
    と逆経路プログラムとを用いて前記溝の全加工に必要な
    制御指令を生成する請求項1に記載の工作機械の数値制
    御装置。
  3. 【請求項3】前記逆経路プログラムを記憶保持する記憶
    手段を有する請求項2に記載の工作機械の数値制御装
    置。
  4. 【請求項4】前記解析実行部は、前記逆経路を移動する
    工具の送り速度が、前記基準経路を移動する工具の送り
    速度と一致するように前記逆経路を移動する工具の送り
    速度データを生成する請求項2または3に記載の工作機
    械の数値制御装置。
  5. 【請求項5】前記解析実行部は、前記基準経路プログラ
    ムと前記逆経路プログラムとを交互に用いて、ワークに
    対する工具の移動経路を前記基準経路または逆経路に対
    して溝の幅方向にオフセットしつつ溝内の同一面を所定
    の切り込み量で加工する制御指令を生成する請求項2〜
    4のいずれかに記載の工作機械の数値制御装置。
  6. 【請求項6】前記解析実行部は、前記断面形状データと
    前記加工条件データとに基づいて、工具と溝の側面との
    間に干渉が発生しないかをチェックする請求項1〜5の
    いずれかに記載の工作機械の数値制御装置。
  7. 【請求項7】前記解析実行部は、前記断面形状データと
    前記加工条件データとに基づいて、工具が溝の側面に接
    するための溝の幅方向の工具のオフセット量を算出する
    請求項6に記載の工作機械の数値制御装置。
  8. 【請求項8】前記断面形状データは、溝の開口部の幅
    と、溝の底部の幅と、溝の各側面の傾きと、溝の加工初
    期位置とを含んでいる請求項1〜7のいずれかに記載の
    工作機械の数値制御装置。
  9. 【請求項9】前記加工条件データは、工具の溝の深さ方
    向の切り込み量と、工具の溝の幅方向のオフセット量を
    特定するためのオフセット情報と、工具の刃先の種別を
    特定する刃先情報と、工具径情報とを含んでいる請求項
    1〜8のいずれかに記載の工作機械の数値制御装置。
  10. 【請求項10】前記ワークの表面は自由曲面となってい
    る請求項1〜9のいずれかに記載の工作機械の数値制御
    装置。
  11. 【請求項11】加工プログラムにしたがって工作機械を
    駆動してワークの加工を実行する数値制御装置を備えた
    工作機械による溝加工方法であって、 ワークの表面に沿った所定の断面形状の溝の加工を指令
    する溝加工用指令コードに、ワークに加工する溝の基準
    経路を特定するための基準経路プログラムと、前記溝の
    断面形状を特定するための断面形状データと、前記溝を
    加工するための加工条件データとを付加して溝加工用プ
    ログラムを作成するプログラム作成ステップと、 前記溝加工用プログラムを前記数値制御装置にダウンロ
    ードし、この溝加工用プログラムを解析し、前記溝の全
    加工に必要なワークと工具との相対運動を指令する制御
    指令を生成し、当該溝加工を行う実行ステップとを有す
    る工作機械による溝加工方法。
  12. 【請求項12】前記実行ステップは、前記基準経路プロ
    グラムから前記溝の基準経路を逆上る逆経路を特定する
    ための逆経路プログラムを作成し、当該基準経路プログ
    ラムと逆経路プログラムとを用いて前記溝の全加工に必
    要な制御指令を生成する請求項11に記載の工作機械に
    よる溝加工方法。
  13. 【請求項13】前記生成した逆経路プログラムを前記数
    値制御装置の具備する記憶手段に記憶保持する請求項1
    2に記載の工作機械による溝加工方法。
  14. 【請求項14】前記実行ステップは、前記逆経路を移動
    する工具の送り速度が、前記基準経路を移動する工具の
    送り速度と一致するように前記逆経路を移動する工具の
    送り速度データを生成する請求項12または13に記載
    の工作機械による溝加工方法。
  15. 【請求項15】前記実行ステップは、前記基準経路プロ
    グラムと前記逆経路プログラムとを交互に用いて、ワー
    クに対する工具の移動経路を前記基準経路または逆経路
    に対して溝の幅方向にオフセットしつつ溝内の同一面を
    所定の切り込み量で加工する制御指令を生成する請求項
    12〜14のいずれかに記載の工作機械による溝加工方
    法。
  16. 【請求項16】前記実行ステップは、前記断面形状デー
    タと前記加工条件データとに基づいて、工具と溝の側面
    との間に干渉が発生しないかをチェックする請求項11
    〜15のいずれかに記載の工作機械による溝加工方法。
  17. 【請求項17】前記実行ステップは、前記断面形状デー
    タと前記加工条件データとに基づいて、工具が溝の側面
    に接するための溝の幅方向の工具のオフセット量を算出
    する請求項16に記載の工作機械による溝加工方法。
  18. 【請求項18】前記断面形状データは、溝の開口部の幅
    と、溝の底部の幅と、溝の各側面の傾きと、溝の加工初
    期位置とを含んでいる請求項11〜17のいずれかに記
    載の工作機械による溝加工方法。
  19. 【請求項19】前記加工条件データは、工具の溝の深さ
    方向の切り込み量と、工具の溝の幅方向のオフセット量
    を特定するためのオフセット情報と、工具の刃先の種別
    を特定する刃先情報と、工具径情報とを含んでいる請求
    項11〜18のいずれかに記載の工作機械による溝加工
    方法。
  20. 【請求項20】自由曲面をもつワークに溝を加工する請
    求項11〜19のいずれかに記載の工作機械による溝加
    工方法。
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