JP2002006051A - ビームモニター装置 - Google Patents
ビームモニター装置Info
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Abstract
保つことが可能になり、精度の良い線量測定、ビーム位
置、形状測定を可能にするビームモニター装置を提供す
ること。 【解決手段】両面をスリット加工した第1の電極(4)
を第2の電極(3)で挟み、前記第1の電極と前記第2
の電極を所定距離をもって保持する構成とし、前記第2
の電極に電圧が印加されることで、前記第1の電極から
各スリットごとの電離電流を取り出す位置検出部を備
え、前記位置検出部を互いに直交する方向に一対設け、
ビームの位置を検出する位置モニターと、第3の電極
(5)を前記第2の電極で挟み、前記第3の電極と前記
第2の電極を所定距離をもって保持する構成とし、前記
第2の電極に電圧が印加されることで、前記第3の電極
から電離電流の総和を取り出す線量検出部を備えた線量
モニターと、を具備。
Description
の加速粒子線について、その位置、形状、荷電粒子数、
および線量を測定するビームモニター装置に関する。
1を占めるがんの治療方法として、陽子や重粒子を用い
た粒子線治療法が注目されている。この方法では、加速
器から出射された陽子ビーム、あるいは重粒子ビームを
がん細胞に照射することで、正常細胞にほとんど影響を
与えることなく、がん細胞のみを死滅させることができ
る。
体内患部に照射する線量を制御するために線量モニター
が使用される。すなわち、線量モニターで検出する照射
線量が、治療計画であらかじめ決められた予定線量に到
達すると、直ちにビーム停止命令がビーム制御装置に送
られて治療ビームが停止される。この線量モニターとし
ては、容器中にて粒子線の電離作用により生じた電荷を
平行電極で収集する電離箱や、容器内に配置された二次
電子放出膜から放出される二次電子を計測するSEM装
置などが用いられる。
の概略構成を示す図であり、(a)は平面図、(b)は
側面図である。図7において、モニター容器13の内部
に一つ以上の高電圧電極3、および一つ以上の電荷収集
電極5が配置された電離箱を構成している。電荷収集電
極5には、容器13に入射する粒子線ビーム量に応じた
電荷が収集される。電荷収集電極5にはコネクタ7が接
続されており、電荷収集電極5からコネクタ7を介して
計測回路へ出力がされ、照射線量が計測される。
計測された照射線量が、治療計画であらかじめ決められ
た規程値に到達すると、ビーム制御装置にビーム停止命
令が送られ、粒子線照射が停止される。したがって、線
量モニターにおける測定精度が必要となってくる。
モニター装置としては、線量モニターの他に、粒子線の
ビーム形状を計測するために用いるビーム形状モニター
(位置モニター)がある。このビーム形状モニターに
は、例えば、電離箱の電荷収集電極を複数の短冊状に加
工したマルチストリップ型モニターや、電荷収集電極を
複数のワイヤで形成したマルチワイヤ型モニターがあ
り、いずれもビーム形状に応じた分布が各ストリップ
(マルチワイヤ型では各ワイヤ)から出力される。
略構成を示す図である。図8において、このモニターで
は一つ以上の高電圧電極3、および一つ以上の電荷収集
電極4(4x、4y)が配置されている。
非接続な多数のストリップで区切られた構成を持つ。こ
れらストリップを流れる電離電流は、それぞれコネクタ
7(7x、7y)を介して計測回路に流れ、この計測回
路において積分、演算がなされ、各ストリップでの単位
時間あたりの線量分布が出力される。これは、すなわち
ビームの分布を示しているため、ビームの形状、位置を
測定することができる。
形状モニターから出力されるビーム形状に異常がある場
合、インタロック信号が制御システムに送信され、治療
が中断される。ビームの形状、位置を正確に測定するた
めには、各ストリップにおける出力が、線量や場所に依
存せず正確に出力される必要がある。
存する。しかしながら、ストリップの間隔を狭めて本数
を多くすることは、すなわちストリップ一本あたりの信
号強度が小さくなることである。また、分解能を向上さ
せようとした場合、暗電流や電気的外乱を極力避け、よ
り正確な線量分布を測定しなくてはならない。
ニターでは、高電圧電極と電荷収集電極との間に静電力
が働き引き合うため、電極中央部近傍では外周部と比較
して電極間距離が短くなってしまい、中央部に入射した
ビーム強度を精度良く測定できないという問題があっ
た。
ニター)では、線量モニターと同様、高電圧電極と電荷
収集電極との間に静電力が働き引き合うため、電極中央
部近傍では外周部と比較して電極間距離が短くなってし
まい、中央部に入射したビーム強度を精度よく測定でき
ないという問題があった。この電極間距離の不均一性
は、ビーム形状を歪ませ、精度の良いビーム中心位置と
ビーム形状の測定をできなくする。
モニター)は、ビームの位置や形状を測定すると同時
に、全チャンネルの電荷総和量を算出することによりビ
ーム線量を測定するため、線量モニターの補助モニター
として使用される。よって、上述した電極間距離の不均
一性により、精度良くビーム線量を測定することができ
なくなる。
張力をかけた状態で電極枠に接着すると、たやすく破れ
てしまうため、接着が困難である。破れを防ぐには電極
を厚くすることが必要になるが、この場合、電極でのビ
ームの散乱が増大してしまい、適確なビーム形状で患部
に照射することの妨げになる。
置モニターは、従来個別に配置されている。そのため、
ビーム取り出し窓および電極でのビームの散乱が無視で
きないという問題点もある。
ビーム位置モニターでは、高電圧電極と電荷収集電極と
の間の距離を空間的に一定に保つことが困難であった。
このため、測定される照射線量の誤差が大きく、また、
ビーム位置およびビーム形状を精度良く測定できないと
いう問題があった。
極の間の距離を均一に保つことが可能になり、精度の良
い線量測定、ビーム位置、形状測定を可能にするビーム
モニター装置を提供することにある。
達成するために、本発明のビームモニター装置は以下の
如く構成されている。
器内に、複数の電極基板を組み合わせて構成され、前記
電極基板のうち一枚を両面をスリット加工した第1の電
極とし、この第1の電極を前記電極基板のうち二枚から
なる第2の電極で挟み、前記第1の電極と前記第2の電
極を所定距離をもって保持する構成とし、前記第2の電
極に電圧が印加されることで、前記第1の電極から各ス
リットごとの電離電流を取り出す位置検出部を備え、前
記位置検出部を互いに直交する方向に一対設け、ビーム
の位置を検出する位置モニターと、前記電極基板のうち
一枚を第3の電極とし、この第3の電極を前記第2の電
極で挟み、前記第3の電極と前記第2の電極を所定距離
をもって保持する構成とし、前記第2の電極に電圧が印
加されることで、前記第3の電極から電離電流の総和を
取り出す線量検出部を備えた線量モニターと、から構成
されている。
ニターと線量モニターを一体化させることにより、ビー
ム軸方向の長さを短縮し、気中での散乱等による測定誤
差を減少させることができる。また、ビーム取り出し窓
を共通化させることで、ビームの散乱を減少させ、適確
なビーム形状で患者の治療を行うことができる。また、
電離空間が増加するため、電離電流が増加し、信号量が
増加する。そのため、強度の小さいビームに対してもS
/N比を大きく得ることが可能となるので、測定のダイ
ナミックレンジを大きく取ることが可能となり、さらに
精度の高い測定が可能となる。
静電力は、電荷収集電極の両面に対して同位置の力で作
用するため、電荷収集電極のひずみが生じなくなり、測
定精度を向上させることができる。
(1)に記載の装置であり、かつ前記位置モニターにお
ける各スリットの電離電流の総和から線量を求める。
ニター部分を線量モニターの補助として使用することに
より、線量信号の信頼性を向上させることが可能とな
る。
(1)または(2)に記載の装置であり、かつ前記線量
モニターにおける前記第3の電極と前記第2の電極を複
数対設けている。
ニター部分を複数配置することによって、線量の検出精
度を向上させることができ、線量モニターの信頼性を向
上させることができる。また、一対の線量モニターが機
能しなかった場合であっても患者に過剰の線量を照射す
ること無く治療を行うことが可能となる。
(1)乃至(3)のいずれかに記載の装置であり、かつ
前記位置モニターにおける直交する前記位置検出部の対
を複数組設けている。
ニター部分を複数配置することによって、ビームの軸ず
れを判断し、軌道およびビーム位置を正確に求めること
が可能となり、ビーム位置検出の信頼性を向上させるこ
とができる。
(1)乃至(4)のいずれかに記載の装置であり、かつ
ビームが入射または出射される二枚のビーム取り出し窓
の両面もしくは片面に導電体が蒸着され、それらが接地
されている。
防止し、かつ導電体性の材料を用いた場合と比較して散
乱を小さくすることが可能となり、外部からの電気的外
乱の影響を減少させ、S/Nを向上させることで、精度
の高い測定を行うことができる。
(1)乃至(5)のいずれかに記載の装置であり、かつ
ビームが入射または出射される二枚のビーム取り出し
窓、前記第1の電極、前記第2の電極、および前記第3
の電極を、すべて一定の間隔で配置している。
入射窓、出射窓は接地電位にあるため、電荷収集電極が
高電圧電極を引っ張る力と同じ大きさで、方向が逆向き
の力を高電圧電極に働かせることになる。すなわち、高
電圧電極に働く力の総和はゼロになり、電荷収集電極と
高電圧電極の距離は一定に保たれる。したがって、電離
する気体の容積を固定でき、精度の良い線量測定、ビー
ム位置、形状測定が可能になる。
(1)乃至(6)のいずれかに記載の装置であり、かつ
前記位置モニターにおける各スリットの幅を0.6〜
1.0mmに微細化している。
〜1.0mmの間隔での線量分布が測定され、通常、位
置演算は単位時間あたりの積分値から、重心位置および
ビームの分布を求めるものであるため、スリット間隔が
小さくなることによって、位置検出の分解能および精度
が向上する。
(1)乃至(7)のいずれかに記載の装置であり、かつ
前記位置モニターにおける前記第1の電極は、絶縁シー
トの表面に下地としてニッケルを蒸着し、その上に銅を
蒸着し、エッチングにより加工している。
ト加工をエッチングにより行うため、スリットの端部を
均一に加工することが可能となる。そのため、各スリッ
トの面積を均一にでき、スリット毎の感度の不均一性を
抑制し、位置検出精度の高い測定を行うことができる。
また、微細加工によって、スリットとスリットの間の空
隙領域を最小限にすることが可能になるため、空隙部分
における検出されない粒子を最小限にすることができ
る。
(1)乃至(7)のいずれかに記載の装置であり、かつ
前記位置モニターにおける前記第1の電極は、絶縁シー
トの表面にアルミニウムを蒸着、あるいはニッケルを蒸
着、あるいは下地としてニッケルを蒸着しその上に銅を
蒸着し、レーザーで金属部分のみ蒸発させて加工してい
る。
ト状電極をレーザー加工によって製作することで、スリ
ットの間隔を容易に変化させることが可能であるため、
均一性の高い電極を容易に製作することができる。
記(1)乃至(9)のいずれかに記載の装置であり、か
つ前記第2の電極は、ガスの導入口と通風溝を有する。
ガスを常時一様に導入することが可能であり、ガスを導
入することによって電離空間のガス密度を一定に保持す
るため、ガス密度の変化によって出力が変化することを
防止でき、安定した出力を得ることが可能となり、検出
精度が向上する。
記(10)に記載の装置であり、かつ前記通風溝に圧力
計を設けている。
によりガスの流量調整を一定に保持、調整可能となり、
最適なガス流量条件において安定した出力を得ることが
できる。
明に係るビームモニター装置の第1の実施の形態を説明
する。
ビーム位置・線量モニターの構成を示す図である。図2
は、位置検出電極基板の構成を示す図であり、(a)は
平面図、(b)は側面図である。なお、このビーム位置
・線量モニターは、図示しないモニター容器の内部に収
容されている。
え板1に保持されたビーム取り出し窓6からモニター内
に入射される。また粒子線ビームは、他方の押え板1に
保持されたビーム取り出し窓6からモニター外に出射さ
れる。位置検出電極基板4(4x,4y)は、二枚の高
圧電極基板3に挟まれて配置されている。入射されたビ
ームは、位置検出電極基板4と高圧電極基板3の間の電
離空間にて電離作用を生じる。各高圧電極基板3には、
それぞれ外部から高圧電圧が印加される。図2に示すよ
うに、位置検出電極基板4の両面には、導電体からなる
スリット状電極10が配されている。
ル線でコネクタ7と接続されており、それぞれの領域で
の電離電流をコネクター7から外部に取り出す事ができ
る。この取り出された信号により、外部に設けられた位
置信号処理回路8にてビーム位置の算出が行なわれる。
ー2によって、基板間の距離が保持されている。これら
高圧電極基板3、位置検出電極基板4の各基板、および
コネクター7、スペーサー2は合わせて一組の位置検出
部をなしており、この位置検出部は更に一組配置されて
いる。これら位置検出部は、互いに直交する方向に配置
されている。
板3に挟まれて配置されている。入射されたビームは、
線量検出電極基板5と高圧電極基板3の間のスペーサー
2によって形成される電離空間にて電離作用を生じる。
各高圧電極基板3には、それぞれ外部から高圧電圧が印
加され、線量検出電極基板5から検出面全面の電離電流
の総和を線量信号として外部に取り出す事ができる。こ
の取り出された線量信号により、外部に設けられた線量
信号処理回路9にて線量の算出が行なわれる。
サー2によって、基板間の距離が保持されている。そし
て、高圧電極基板3、線量検出電極基板5の各基板は合
わせて線量検出部をなしている。なお、すべての基板
3,4,5は、押え板1により固定されている。
モニターと線量モニターを一体化させることにより、ビ
ーム軸方向の長さを短縮し、気中での散乱等による測定
誤差を減少させることができる。また、ビーム取り出し
窓6を共通化させることで、ビームの散乱を減少させ、
適確なビーム形状で患者の治療を行うことができる。ま
た、電離空間が増加するため、電離電流が増加し、信号
量が増加する。そのため、強度の小さいビームに対して
もS/N比を大きく得ることが可能となるので、測定の
ダイナミックレンジを大きく取ることが可能となり、さ
らに精度の高い測定が可能になる。
4および線量検出電極基板5との間に働く静電力は、電
荷収集電極の両面に対して同位置の力で作用するため、
電極基板4、5にひずみが生じなくなり、測定精度を向
上させることができる。
ビームモニター装置の第2の実施の形態を説明する。
ビーム位置・線量モニターに適用される信号処理回路の
構成を示す図である。
知された電離電流は、位置信号処理回路8内部の積分器
81によって一定時間積分された後、ADC82にてデ
ジタル信号化され、処理部83にて位置の算出が行われ
る。その際、ADC82にてデジタル化した信号を分岐
し、全スリット状電極10の信号量の総和を、線量信号
処理回路9にて計算することで、一定積分時間における
線量を測定することが可能となる。
ーの補助として使用することにより、線量信号の信頼性
を向上させることが可能となる。
ビームモニター装置の第3の実施の形態を説明する。
ビーム位置・線量モニターの構成の一部を示す図であ
る。
枚の高圧電極基板3の間に、それぞれ線量検出電極基板
51、52、…、5nを配している。すなわち、線量検
出電極基板5と高圧電極基板3を複数対設けている。そ
して、線量信号処理回路9にて線量検出電極基板51、
52、…、5nからの各出力信号を比較することによ
り、モニター本体の異常を検知することが可能になる。
た場合であっても、線量検出電極基板51、52、…、
5nから出力される信号が一定値を超えた場合に、ビー
ムを停止させることにより、患者に過剰の線量を照射す
ること無く治療を行うことが可能となる。
ビームモニター装置の第4の実施の形態を説明する。
ビーム位置・線量モニターの構成を示す図である。
は、二枚の高圧電極基板3に挟まれた、水平方向の位置
検出電極基板4x1、および垂直方向の位置検出電極基
板4y1によって構成され、位置モニター部分を複数組
配するものである。
った場合等に、一組の位置モニターでは、正常な出力を
行う可能性があるが、ビーム軸方向に複数の位置モニタ
ーを配置することにより、その出力結果からビームの軸
ずれを判断し、軌道を正確に求めることが可能となる。
また、1組のモニターが正常に動作しない場合であって
も、ビーム位置を求めることが可能となる。
ビームモニター装置の第5の実施の形態を説明する。
のビーム位置・線量モニターにおいて、二枚のビーム取
り出し窓6の両面もしくは片面に導電体を蒸着し、それ
らを接地する。一般にビーム取出し窓6は、散乱の影響
を抑えるため、カプトン等の絶縁物によって構成され
る。荷電粒子が絶縁物に照射された場合、絶縁物が帯電
し、ビームおよびモニターの検出精度に悪影響を及ぼす
可能性がある。
くは両面に導電体を蒸着し、それらを接地することで、
帯電を防止し、なおかつ導電体性の材料を用いた場合と
比較して散乱を小さくすることが可能となる。
ビームモニター装置の第6の実施の形態を説明する。
のビーム位置・線量モニターにおいて、ビーム取り出し
窓6、高圧電極基板3、位置検出電極基板4および線量
検出電極基板5を、すべて一定の間隔で配置する。
て、ビーム取り出し窓6、位置検出電極基板4および線
量検出電極基板5は、接地電位にある。そのため、高圧
電極3に高電圧を印加することによって、高圧電極3
と、ビーム取り出し窓6、位置検出電極基板4および線
量検出電極基板5との間に静電力による張力が発生す
る。
電極間の距離に依存する。各電極間の距離を一定に保持
することによって、高電圧電極に働く力の総和はゼロに
なり、電荷収集電極と高電圧電極の距離は一定に保たれ
る。したがって、精度よい線量測定、ビーム位置、形状
測定が可能になる。
ビームモニター装置の第7の実施の形態を説明する。
検出電極基板4について、スリット状電極10の幅を
0.6〜1.0mmに微細化する。位置検出電極基板4
からの出力は、横軸に各スリット状電極10の位置、縦
軸にスリット状電極10毎の電離電流をとったヒストグ
ラムとなる。そのためスリット状電極10の幅は、位置
検出の分解能に影響を及ぼす。よって、スリット状電極
10の幅を微細にすることにより、位置検出の分解能を
向上させることが可能となる。
ビームモニター装置の第8の実施の形態を説明する。
検出電極基板4について、スリット状電極10を、絶縁
シートの表面に下地としてNi(ニッケル)を蒸着し、
その上にCu(銅)を蒸着し、エッチングにより加工す
ることによって製作する。
って行うため、スリット状電極10の端部を均一に加工
することが可能となる。そのため、各スリット状電極1
0の面積を均一にできるので、スリット毎の感度の不均
一性を抑制し、精度の高い測定を行うことができる。ま
た、微細加工によって、スリット状電極10間の空隙領
域を最小限にすることが可能になるため、空隙部分にお
ける検出されない粒子を最小限にすることができる。
ビームモニター装置の第9の実施の形態を説明する。本
第9の実施の形態では、図2に示す位置検出電極基板4
について、スリット状電極10を、絶縁シートの表面に
Al(アルミニウム)を蒸着、あるいはNi(ニッケ
ル)を蒸着、あるいは下地としてNi(ニッケル)を蒸
着し、その上にCu(銅)を蒸着し、レーザーで金属部
分のみ蒸発させて加工することによって製作する。
トの間隔を容易に変化させることが可能であるため、均
一性の高い電極を容易に製作できる。
るビームモニター装置の第10の実施の形態を説明す
る。
るビーム位置・線量モニターに適用される高圧電極基板
の構成を示す図である。
口11を有するとともに、ガスが流れるよう複数の通風
溝12を有する。ビームの軌道は必ずしもモニターの全
領域ではないため、密閉された空間においては、ビーム
の軌道によって、空間内のガス密度に不均一性が生じ
る。このガス密度の不均一性は、電離電流の不均一性に
つながるため、信号出力に時間的、空間的な不均一を生
じさせるものである。
1から微量のガスを常時導入することによって、電離空
間のガス密度を一定に保持するため、安定した出力を得
ることが可能となり、検出精度が向上する。また、本第
10の実施の形態の構成を、高圧電極基板だけでなく、
位置検出電極基板4および線量検出電極基板5について
実施してもよい。
るビームモニター装置の第11の実施の形態を説明す
る。
圧電極基板3’の通風溝12の一箇所に図示しない圧力
計を設ける。この圧力計によりガスの通風量を一定に保
持し、出力を更に安定化させることができる。また、本
第11の実施の形態を、高圧電極基板だけでなく、位置
検出電極基板4および線量検出電極基板5について実施
してもよい。
定されず、要旨を変更しない範囲で適宜変形して実施で
きる。さらに、上記各実施の形態には種々の段階の発明
が含まれており、開示される複数の構成要件における適
宜な組み合わせにより種々の発明が抽出され得る。例え
ば、各実施の形態に示される全構成要件から幾つかの構
成要件が削除されても、発明が解決しようとする課題の
欄で述べた課題が解決でき、発明の効果の欄で述べられ
ている効果の少なくとも一つが得られる場合には、この
構成要件が削除された構成が発明として抽出され得る。
電極の間の距離を均一に保つことが可能になり、精度の
良い線量測定、ビーム位置、形状測定を可能にするビー
ムモニター装置を提供できる。
ニターの構成を示す図。
構成を示す図。
ニターに適用される信号処理回路の構成を示す図。
ニターの構成の一部を示す図。
ニターの構成を示す図。
に係るビーム位置・線量モニターに適用される高圧電極
基板の構成を示す図。
図。
略構成を示す図。
Claims (11)
- 【請求項1】容器内に、複数の電極基板を組み合わせて
構成され、 前記電極基板のうち一枚を両面をスリット加工した第1
の電極とし、この第1の電極を前記電極基板のうち二枚
からなる第2の電極で挟み、前記第1の電極と前記第2
の電極を所定距離をもって保持する構成とし、前記第2
の電極に電圧が印加されることで、前記第1の電極から
各スリットごとの電離電流を取り出す位置検出部を備
え、前記位置検出部を互いに直交する方向に一対設け、
ビームの位置を検出する位置モニターと、 前記電極基板のうち一枚を第3の電極とし、この第3の
電極を前記第2の電極で挟み、前記第3の電極と前記第
2の電極を所定距離をもって保持する構成とし、前記第
2の電極に電圧が印加されることで、前記第3の電極か
ら電離電流の総和を取り出す線量検出部を備えた線量モ
ニターと、 を具備したことを特徴とするビームモニター装置。 - 【請求項2】前記位置モニターにおける各スリットの電
離電流の総和から線量を求めることを特徴とする請求項
1に記載のビームモニター装置。 - 【請求項3】前記線量モニターにおける前記第3の電極
と前記第2の電極を複数対設けたことを特徴とする請求
項1または2に記載のビームモニター装置。 - 【請求項4】前記位置モニターにおける直交する前記位
置検出部の対を複数組設けたことを特徴とする請求項1
乃至3のいずれかに記載のビームモニター装置。 - 【請求項5】ビームが入射または出射される二枚のビー
ム取り出し窓の両面もしくは片面に導電体が蒸着され、
それらが接地されたことを特徴とする請求項1乃至4の
いずれかに記載のビームモニター装置。 - 【請求項6】ビームが入射または出射される二枚のビー
ム取り出し窓、前記第1の電極、前記第2の電極、およ
び前記第3の電極を、すべて一定の間隔で配置したこと
を特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のビーム
モニター装置。 - 【請求項7】前記位置モニターにおける各スリットの幅
を0.6〜1.0mmに微細化したことを特徴とする請
求項1乃至6のいずれかに記載のビームモニター装置。 - 【請求項8】前記位置モニターにおける前記第1の電極
は、絶縁シートの表面に下地としてニッケルを蒸着し、
その上に銅を蒸着し、エッチングにより加工したことを
特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のビームモ
ニター装置。 - 【請求項9】前記位置モニターにおける前記第1の電極
は、絶縁シートの表面にアルミニウムを蒸着、あるいは
ニッケルを蒸着、あるいは下地としてニッケルを蒸着し
その上に銅を蒸着し、レーザーで金属部分のみ蒸発させ
て加工したことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか
に記載のビームモニター装置。 - 【請求項10】前記第2の電極は、ガスの導入口と通風
溝を有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか
に記載のビームモニター装置。 - 【請求項11】前記通風溝に圧力計を設けたことを特徴
とする請求項10に記載のビームモニター装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000191309A JP4160237B2 (ja) | 2000-06-26 | 2000-06-26 | ビームモニター装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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