JP2002005843A - 刻印文字の検査方法及び検査装置 - Google Patents

刻印文字の検査方法及び検査装置

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JP2002005843A
JP2002005843A JP2000183179A JP2000183179A JP2002005843A JP 2002005843 A JP2002005843 A JP 2002005843A JP 2000183179 A JP2000183179 A JP 2000183179A JP 2000183179 A JP2000183179 A JP 2000183179A JP 2002005843 A JP2002005843 A JP 2002005843A
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JP2000183179A
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Mitsuhiro Nanzaki
光宏 南崎
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定の文字が検査対象物に正確に刻印されて
いることを高精度で検査することができる刻印文字の検
査方法及び検査装置を提供する。 【解決手段】 刻印文字の検査装置3は、投光手段6、
測定手段7、測定位置制御手段8、検査手段たるパソコ
ン19で構成されている。投光手段6から出射する偏光
状態の保持された光を車体番号の文字が刻印されたフレ
ーム1に照射して反射させ、この反射光のうち、文字の
刻印されていない部分で正反射することにより偏光状態
の保持された光は偏光板15で遮断し、文字が刻印され
ることにより表面が改質した部分で乱反射することによ
り無偏光状態となった光の大部分は前記偏光板15で透
過させて、この透過光の強度を測定し、この測定された
透過光の強度に基づいて、刻印された文字を認識し、こ
の認識された文字と制御装置9に設定された文字とを比
較することにより、設定された文字がフレーム1に正確
に刻印されていることを検査する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の文字が検査
対象物に正確に刻印されていることを検査する刻印文字
の検査方法及び検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車のボディのフレームには、例えば
エンジンルームのフロントワイパーの下方やドライバー
シードの下方等の位置に、車体番号が刻印されている。
自動車の組立工場では、図7に示すように、先端部10
0に打刻機101が装着された多関節ロボット102が
設置されている。打刻機101及び多関節ロボット10
2は、作業者の側に備えられた図示しない制御装置によ
り遠隔操作で制御され、この制御装置に設定された車体
番号に基づいて、フレーム103に車体番号を刻印する
ようになっている。
【0003】そして、フレーム103に車体番号が刻印
されると、作業者により、制御装置に設定された車体番
号の文字が正確に刻印されていることを確認するための
検査が行われる。この検査は、従来より、例えば図8に
示すように、打刻機101でフレーム103に車体番号
を刻印する際に、打刻機101とフレーム103との間
にロール状の紙テープ104を挟み、打刻時にこの紙テ
ープ104にも車体番号を刻印し、この紙テープ104
に刻印された車体番号の文字を確認する方法で行われて
いた。そして、一本のロール状の紙テープ104に、複
数のフレーム103の車体番号の文字が刻印されるよう
になっており、この紙テープ104を保存することによ
り、製造した複数のフレーム103の車体番号の管理が
行われていた。
【0004】しかしながら、このような紙テープ式によ
る検査方法では、紙テープ104を巻き取る専用の装置
や、紙テープ104に刻印された車体番号の文字を検査
する専用の装置が必要であり、しかも、これらの装置は
高価であり、その維持管理にコストがかかるという問題
があった。また、紙テープ104の交換作業等が必要で
あり、作業効率が低下するという問題もあった。
【0005】そこで、最近では、この紙テープ式による
刻印文字の検査方法に代わり、光学式による刻印文字の
検査方法が取り入れられるようになってきている。図9
は、光学式による刻印文字の検査方法の概略を示すもの
である。この光学式による刻印文字の検査方法では、ま
ず、照明として例えば蛍光灯105から出射する光を、
フレーム103に刻印された車体番号の文字付近に照射
して反射させ、この反射光をレンズ106で集光する。
そして、この集光した光を、複数の受光素子を平面状に
配列したエリアセンサ107の各受光素子で受光し、各
受光素子毎に受光した光の強度を測定する。
【0006】次に、図示しない検査手段において、測定
した光の強度に基づいて、2値化処理を行い、車体番号
の文字を認識するための文字画像を生成し、文字画像デ
ータとして保存する。そして、この文字画像データに基
づいて、文字認識処理を行い、刻印された車体番号の文
字を検出する。次に、この検出された車体番号の文字
と、制御装置に設定された車体番号の文字とを比較し、
一致していることを確認する検査を行う。これら文字画
像データ及び検査結果は、図示しないモニタ上に表示さ
れる。このようにして、所定の文字として制御装置に設
定された文字がフレーム103に正確に刻印されている
ことを確認する検査が行われる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この光
学式による刻印文字の検査方法では、蛍光灯105から
フレーム103に照射する光の光量の多少により、フレ
ーム103からの反射光が強すぎたり弱すぎたりして、
文字の刻印部分と非刻印部分との区分が正確に行えず、
車体番号の文字の認識が正確にできない場合があった。
また、フレーム103の組み立て工程中には、フレーム
103の表面に油膜や水が付着する場合もあり、このよ
うな油膜や水により、フレーム103からの反射光の強
度に変動が生じ、車体番号の文字の認識精度が下がる場
合もあった。更に、フレーム103の形状によっては、
刻印文字付近に凹凸面があるものもあり、この凹凸面の
反射光の強度の変動により、車体番号の文字の認識精度
が下がる場合もあった。このように、従来の光学式によ
る刻印文字の検査方法では、検査対象物に刻印された文
字を認識する精度が低いという欠点があった。
【0008】本発明は上述の事情に鑑みてなされたもの
であり、従ってその目的は、検査対象物へ照射する光の
光量変動、検査対象物表面への油膜や水の付着、検査対
象物の凹凸形状等の要因が生じても、所定の文字が検査
対象物に正確に刻印されていることを高精度で検査する
ことができる刻印文字の検査方法及び検査装置を提供す
るにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の刻印文字
の検査方法は、検査対象物に刻印された文字に所定の偏
光状態の光を照射して反射させ、この反射光のうち、前
記文字の非刻印部分で正反射することにより偏光状態の
保持された光を遮断し、前記文字の刻印部分で乱反射す
ることにより無偏光状態となった光の大部分を透過さ
せ、この透過光の強度を測定し、この測定された透過光
の強度に基づいて、刻印された前記文字を認識し、この
認識された前記文字と所定の文字との比較により、この
所定の文字が検査対象物に正確に刻印されていることを
検査することを特徴とする。
【0010】このような構成によれば、検査対象物から
の反射光のうち、文字の非刻印部分で正反射することに
より偏光状態の保持された光を遮断し、文字の刻印部分
で乱反射することにより無偏光状態となった光の大部分
を透過させた光の強度を測定することにより、検査対象
物の文字の刻印部分と非刻印部分とを正確に区分するこ
とができるので、刻印された文字が正確に認識でき、所
定の文字が検査対象物に正確に刻印されていることを検
査する精度を上げることができる。しかも、文字の非刻
印部分で反射した光の偏光状態は、照明の光量変動、検
査対象物表面への油膜や水の付着、検査対象物の凹凸形
状等によっては変化しないので、これらの要因が生じて
も、検査対象物に刻印された文字を正確に検出でき、検
査精度を高い状態に維持することができる。
【0011】請求項2記載の刻印文字の検査装置は、検
査対象物に刻印された文字に所定の偏光状態の光を照射
して反射させる投光手段と、この反射光のうち、前記文
字の非刻印部分で正反射することにより偏光状態の保持
された光を遮断し、前記文字の刻印部分で乱反射するこ
とにより無偏光状態となった光の大部分を透過させ、こ
の透過光の強度を測定する測定手段と、この測定手段で
測定された前記透過光の強度に基づいて、刻印された前
記文字を認識し、この認識された前記文字と所定の文字
との比較により、この所定の文字が検査対象物に正確に
刻印されていることを検査する検査手段とを具備するこ
とを特徴とする。このような構成によっても、請求項1
と同様の効果が得られる。
【0012】請求項3記載の刻印文字の検査装置は、投
光手段は、所定の偏光状態の光を出射するコヒーレンス
光源と、このコヒーレンス光源からの出射光を集光する
レンズで構成され、測定手段は、検査対象物からの反射
光のうち、文字の非刻印部分で正反射することにより偏
光状態の保持された光を遮断する偏光板と、この偏光板
を透過する光を集光するレンズと、このレンズを透過す
る光の強度を測定する受光部とで構成されていることを
特徴とする。このような構成によれば、偏光板を透過し
た光の強度を測定することにより、検査対象物の文字の
刻印部分と非刻印部分とを正確に区分することができ
る。これにより、検査装置の構成が簡単になり、部品点
数が少なくて済むので、刻印文字の検査装置の製造コス
トを下げることができる。
【0013】請求項4記載の刻印文字の検査方法は、検
査対象物に刻印された文字に所定の偏光状態の光を照射
して反射させ、この反射光のうち、前記文字の非刻印部
分で正反射することにより偏光状態の保持された光のう
ち第1の偏光状態と第2の偏光状態の光の強度比は大と
なり、前記文字の刻印部分で乱反射することにより無偏
光状態となった光のうち第1の偏光状態と第2の偏光状
態の光の強度比は小となるように、前記反射光を第1の
偏光状態と第2の偏光状態の複数の光に分離し、この分
離された夫々の光の強度を測定し、この測定された夫々
の光の強度に基づいて、刻印された前記文字を認識し、
この認識された前記文字と所定の文字との比較により、
この所定の文字が検査対象物に正確に刻印されているこ
とを検査することを特徴とする。
【0014】このような構成によれば、検査対象物から
の反射光のうち、文字の非刻印部分で正反射する光、及
び文字の刻印部分で乱反射する光の夫々の第1の偏光状
態と第2の偏光状態の光の強度比が変わるように、前記
反射光を第1の偏光状態と第2の偏光状態の光に分離し
たので、これら第1の偏光状態及び第2の偏光状態の光
の強度を測定することにより、検査対象物の文字の刻印
部分と非刻印部分とを正確に区分することができる。
【0015】請求項5記載の刻印文字の検査装置は、検
査対象物に刻印された文字に所定の偏光状態の光を照射
して反射させる投光手段と、この反射光のうち、前記文
字の非刻印部分で正反射することにより偏光状態の保持
された光のうち第1の偏光状態と第2の偏光状態の光の
強度比は大となり、前記文字の刻印部分で乱反射するこ
とにより無偏光状態となった光のうち第1の偏光状態と
第2の偏光状態の光の強度比は小となるように、前記反
射光を第1の偏光状態と第2の偏光状態の光に分離し、
この分離された夫々の光の強度を測定する測定手段と、
この測定手段で測定された夫々の光の強度に基づいて、
刻印された前記文字を認識し、この認識された前記文字
と所定の文字との比較により、この所定の文字が検査対
象物に正確に刻印されていることを検査する検査手段と
を具備することを特徴とする。このような構成によって
も、請求項4と同様の効果が得られる。
【0016】請求項6記載の刻印文字の検査装置は、投
光手段は、所定の偏光状態の光を出射するコヒーレンス
光源と、このコヒーレンス光源からの出射光を集光する
レンズで構成され、測定手段は、検査対象物からの反射
光を集光するレンズと、このレンズの透過光をP偏光成
分及びS偏光成分の直線偏光に分離するビームスプリッ
ターと、このビームスプリッターを透過するP偏光成分
及びS偏光成分の直線偏光の強度を測定する受光部とで
構成され、前記測定手段は、前記反射光を集光するレン
ズの透過光のうち、文字の非刻印部分で正反射する光の
P偏光成分及びS偏光成分の直線偏光の強度比は大とな
り、前記文字の刻印部分で乱反射する光のP偏光成分及
びS偏光成分の直線偏光の強度比は小となるように、ビ
ームスプリッターのP偏光成分及びS偏光成分の偏光方
位角が調節されていることを特徴とする。このような構
成によれば、ビームスプリッターで分離されたP偏光成
分及びS偏光成分の直線偏光の強度比を求めることによ
り、検査対象物の文字の刻印部分と非刻印部分とを正確
に区分することができる。
【0017】請求項7記載の刻印文字の検査装置は、投
光手段及び測定手段は、測定位置制御手段に装着される
ことにより、所定速度で所定方向に移動しながら刻印文
字からの反射光を測定するように構成されていることを
特徴とする。このような構成によれば、例えば投光手段
及び測定手段を1つのセンサヘッド内に収容し、このセ
ンサヘッドを測定位置制御手段で移動させながら、検査
対象物からの反射光を測定することにより、投光手段及
び測定手段を検査対象物に接近させて、検査対象物に刻
印された文字の検査をすることができ、これにより、刻
印された文字の認識が正確になり、所定の文字が検査対
象物に正確に刻印されていることを検査する精度を上げ
ることができる。しかも、投光手段及び測定手段を検査
対象物に接近させることにより、投光手段から出射する
光の光量を大きくせずに済む。また、所定の文字の文字
数に応じてセンサヘッド(投光手段及び測定手段)を移
動させればよいので、効率よく刻印文字の検査をするこ
とができる。
【0018】請求項8記載の刻印文字の検査装置は、検
査手段は、認識された文字を保存するためのデータ保存
手段を具備していることを特徴とする。このような構成
によれば、データ保存手段を設けるだけで、複数の検査
対象物に刻印された文字の管理が容易になり、刻印され
た文字の管理をするための例えば特別な装置や管理場所
を設けなくて済む。
【0019】
【発明の実施の形態】[第1の実施例]以下、本発明の
第1の実施例について、図1乃至4を参照して説明す
る。まず、図2は、自動車のボディのフレーム1に車体
番号を刻印する打刻機2、及びフレーム1に刻印された
車体番号の文字を検査する刻印文字の検査装置3(後
述)の設置の概略を示すものである。自動車工場におい
て、フレーム1の組立現場には、先端部4の位置制御が
可能な多関節ロボット5が設置されている。この先端部
4には、打刻機2、後述する投光手段6、測定手段7及
び精密ステージ台8aが装着されている。多関節ロボッ
ト5の設置場所の近傍には、多関節ロボット5の動作を
制御する制御装置9と、検査装置3の一部である後述す
るパソコン19が設置されている。
【0020】打刻機2及び多関節ロボット5は、作業者
の側に備えられた制御装置9(図1参照)により遠隔操
作で制御され、制御装置9に入力されたプログラムに従
って、所定の動作を行うようになっている。例えば、車
体番号をフレーム1に刻印するためのプログラムを実行
させた場合には、作業者がフレーム1に刻印する車体番
号の文字を制御装置9に設定することにより、多関節ロ
ボット5は、例えばエンジンルームのフロントワイパー
が装着される部分の下方の位置に先端部4を移動させ、
打刻機2は、フレーム1のこの位置に、設定された車体
番号の文字の刻印を行う。
【0021】次に、図1は、検査装置3の構成を示すも
のである。センサヘッド10は、金属板で直方体形状に
形成されている。センサヘッド10の1つの側壁面に
は、長方形状の開口部11が形成されており、この開口
部11には、透明なガラス板12が装着されている。ま
た、センサヘッド10内には、投光手段6及び測定手段
7が装着されている。
【0022】投光手段6は、コヒーレンス光源たる半導
体レーザー13と、この半導体レーザー13の出射端の
近傍に設置されたレンズ14とで構成されている。半導
体レーザー13から出射するレーザー光は、偏光方位角
が所定の方位角に揃った直線偏光であり、このレーザー
光は、レンズ14で集光され、投光手段6とフレーム1
との距離が所定の距離になったときに、フレーム1の所
定の面積(刻印された文字周辺)に照射されるようにな
っている。
【0023】このフレーム1は、亜鉛メッキ処理されて
いるため、フレーム1の表面は一様に滑らかな状態にな
っている。そのため、投光手段6からフレーム1にレー
ザー光が照射されて正反射する光は、偏光状態が保持さ
れて、偏光方位角が所定の方位角に揃った直線偏光とな
る。ところが、このフレーム1の文字が刻印された部分
は、打刻時に表面に細かな傷が生成されるため、この部
分の表面は改質されている。そのため、投光手段6から
この文字の刻印された部分にレーザー光が照射される
と、レーザー光は、表面に生成された細かな傷により、
散乱しながら乱反射する。よって、この文字の刻印され
た部分から反射する光は、偏光方位角が全方位角(36
0°)方向に均一に振り分けられた状態の光、即ち無偏
光状態の光となる。従って、投光手段6からフレーム1
の刻印された文字周辺にレーザー光が照射された場合に
は、文字が刻印された部分(刻印部分)からは無偏光状
態の光が反射し、文字が刻印されていない部分(非刻印
部分)からは偏光方位角が所定の方位角に揃った直線偏
光が反射する。
【0024】測定手段7は、次のようにして構成されて
いる。偏光手段たる偏光板15は、その偏光方位角が、
フレーム1で反射する光のうち、文字の非刻印部分で正
反射する直線偏光の偏光方位角と直交するように設置さ
れている。これにより、この偏光板15を透過する光
は、文字の刻印部分で乱反射する無偏光状態の光のみと
なり、文字の非刻印部分で正反射する直線偏光は遮断さ
れる。尚、レーザー光の光量変動、フレーム1表面への
油膜や水の付着、フレーム1の凹凸形状等が生じても、
文字の非刻印部分で正反射する光の偏光方位角は変化し
ないので、このような場合にも、文字の非刻印部分で正
反射する直線偏光は遮断される。
【0025】偏光板15の近傍には、偏光板15を透過
した光を集光するためのレンズ16が設置されている。
レンズ16の近傍には、ラインセンサ17が設置されて
おり、レンズ16で集光した光が照射される。ラインセ
ンサ17は、所定数の受光素子(図示せず)が直線状に
一列に配置されて構成されており、各受光素子で受光し
た光は、その光の強度に応じた所定の電圧振幅を有する
アナログ信号に変換されて、1受光素子毎に順次出力さ
れる。このアナログ信号は、センサヘッド10内に設置
されたアンプ18に出力される。アンプ18では、この
アナログ信号が、所定の電圧振幅に増幅されて、多関節
ロボット5(図2参照)のアーム内を通る図示しない信
号線を介して、検査手段たるパソコン19に出力され
る。これら偏光板15、レンズ16、ラインセンサ17
及びアンプ18で、測定手段7が構成されている。
【0026】図3は、測定位置制御手段8の構成を示す
ものである。台座20は、鋼板により、凹型に形成され
ている。台座20の両端の凸部21及び22の夫々対向
する側壁面21a及び22aの中央下部には、円形状の
穴が開けられており、これらの穴を通るようにして、中
央の凹部23の上面23a上方に、ネジシャフト24が
装着されている。また、直方体形状に形成されたステー
ジ25の底面には、図示しないボールを備えたネジ受け
が装着されており、ネジシャフト24がこのネジ受けに
係合するように取り付けられて、ステージ25がネジシ
ャフト24の上部に装着されている。これらネジシャフ
ト24とステージ25で、ボールネジ機構が構成されて
おり、ネジシャフト24を回転させることにより、ステ
ージ25が台座20の両端の凸部21或いは22方向に
移動するようになっている。
【0027】また、台座20の一方側の端の凸部21に
は、ネジシャフト24を回転させるための図示しないス
テッピングモータ及び動力伝達手段が内蔵されており、
後述するコントローラ26(図1参照)からの指令によ
り、ネジシャフト24の回転が制御され、ステージ25
の位置が制御されるようになっている。また、ステージ
25には、L字形状の支持部材27が装着されており、
支持部材27の上部には、センサヘッド10が装着され
ている。これら台座20、ネジシャフト24、ステージ
25、支持部材27、図示しないステッピングモータ及
び動力伝達手段により、精密ステージ台8aが構成され
ている。そして、これら投光手段6、測定手段7及び精
密ステージ台8aは、図2に示すように、多関節ロボッ
ト5の先端部4に装着されている。
【0028】また、図1に示すように、パソコン19の
側には、ステージ25の位置を制御するためのコントロ
ーラ26及びドライバ28が設置されており、パソコン
19とコントローラ26とは、速度制御信号の通信をす
るように接続されており、コントローラ26で生成され
た駆動信号は、ドライバ28に出力されるようになって
いる。そして、ドライバ28から出力される駆動信号
は、多関節ロボット5(図2参照)のアーム内を通る図
示しない信号線を介して、台座20内に設けられたステ
ッピングモータに接続されている。これら精密ステージ
台8a、コントローラ26及びドライバ28で測定位置
制御手段8が構成されている。
【0029】尚、投光手段6、測定手段7及び精密ステ
ージ台8aの動力源は図示しない制御電源回路で生成さ
れ、この生成された電源は、多関節ロボット5(図2参
照)のアーム内を通る図示しない動力線を介して、投光
手段6、測定手段7及び精密ステージ台8aに供給され
る。パソコン19には、刻印文字の検査用プログラムが
インストールされており、後述する検査条件の設定や、
検査結果の表示をするためのモニター29が接続されて
いる。また、パソコン19は、制御装置9と信号線で接
続されており、双方向に通信が行われるようになってい
る。更に、パソコン19内に内蔵されている図示しない
ハードディスクは、データ保存手段として使用されるよ
うになっている。そして、これら投光手段6、測定手段
7、測定位置制御手段8、パソコン19で検査装置3が
構成されている。
【0030】次に、検査装置3の作用について、図4を
も参照して説明する。図4は、パソコン19にインスト
ールされた検査用プログラムのフローチャートを示すも
のである。検査用プログラムをスタートさせると、ま
ず、ステップS1において、検査条件の設定が行われ
る。検査条件として、精密ステージ台8aのステージ2
5の移動速度、及び後述するライン走査測定時の測定間
隔を設定するようになっている。設定を行わない場合
は、デフォルト値が使用される。この検査条件の設定が
完了すると、ステップS2に移行する。
【0031】ステップS2では、制御装置9に対して、
制御装置9に設定された車体番号の文字の例えばアスキ
ーコード(以下、このアスキーコードを文字情報と称
す)の要求が行われ、これに応答して制御装置9から送
信される文字情報を受信して、パソコン19内に設けら
れた図示しないメモリへの記録が行われる。この通信が
完了すると、ステップS3に移行する。
【0032】ステップS3では、制御装置9に対して、
制御装置9に設定された文字のフレーム1への刻印の完
了通知の要求が行われる。制御装置9からは、この要求
に対して、既に刻印が完了している場合には、刻印完了
を通知する信号が送信され、まだ刻印が完了していない
場合には、完了した時点で刻印完了を通知する信号が送
信される。そして、パソコン19では、制御装置9から
刻印完了を通知する信号を受信すると、刻印文字の検査
を開始してもよいと判断して、ステップS4に移行す
る。
【0033】ステップS4では、制御装置9に対して、
刻印文字の検査開始を通知する信号が送信される。制御
装置9では、この検査開始を通知する信号を受信する
と、先端部4に装着された投光手段6及び測定手段7
が、刻印文字の最初の文字を測定するための位置に配置
されるように、多関節ロボット5の駆動制御が行われ
る。そして、この配置が完了した時点で、制御装置9か
らは、配置完了を通知する信号が送信される。パソコン
19では、制御装置9から配置完了を通知する信号を受
信することにより、ライン走査測定が開始される。
【0034】ライン走査測定は、まず、ステップS1に
おいて設定されたステージ25の移動速度に基づいて、
速度制御信号が生成され、この速度制御信号がコントロ
ーラ26に出力される。コントローラ26では、この速
度制御信号に基づいて、駆動信号が生成され、この駆動
信号は、ドライバ28を介して、精密ステージ台8aに
出力される。精密ステージ台8aでは、ステージ25
が、この速度制御信号に基づいた速度で移動する。
【0035】そして、ラインセンサ17では、ステージ
25が所定速度で移動する状態で、ステップS1におい
て設定された測定間隔に基づいて、フレーム1からの反
射光の測定が行われる。この測定により、ラインセンサ
17の各受光素子に検出された光は、アナログ信号に変
換される。このアナログ信号は、直線状に配置された全
受光素子の一方の端から順番に所定の時間間隔で出力さ
れ、アンプ18で所定の電圧振幅に増幅され、パソコン
19でA/D変換によりデジタル信号に変換され、パソ
コン19内の図示しないメモリに順次記録される。この
ようにして、ラインセンサ17の全受光素子で検出され
た光に対応した全デジタル信号が記録される。
【0036】このようにライン走査測定は、設定された
移動速度でステージ25を移動させながら、設定された
測定間隔でフレーム1からの反射光の測定をするように
して行われる。このライン走査測定は、全ての刻印文字
部分の反射光測定が完了するまで行われる。そして、ラ
イン走査測定が完了すると、ステップS5に移行する。
【0037】ステップS5では、メモリに記録された全
デジタル信号の2値化処理が行われる。この2値化処理
は、例えば、デジタル信号の値と所定のしきい値とを比
較して、このデジタル信号が、所定のしきい値と等しい
又は大きい場合は、‘1’とし、デジタル信号の値が、
所定のしきい値より小さい場合は、‘0’とするように
して行われる。これにより、全デジタル信号が、文字の
非刻印部分で正反射した光に対応するものなのか、文字
の刻印部分で乱反射した光に対応するものなのかが明確
に区分される。即ち、この2値化処理により生成された
デジタル信号は、測定された車体番号の文字画像を表す
ものとなる。以下、このデジタル信号を文字画像データ
と呼ぶこととする。そして、この2値化処理が完了する
と、ステップS6へ移行する。
【0038】ステップS6では、文字画像データのハー
ドディスクへの記録が行われる。また、この文字画像デ
ータに基づいて、測定された車体番号の文字がモニタ2
9に表示される。そして、ステップS7へ移行する。ス
テップS7では、この文字画像データに基づいて、文字
認識処理による測定された車体番号の文字の検出が行わ
れ、この文字に対応するアスキーコードが抽出される。
そして、ステップS8へ移行する。
【0039】ステップS8では、制御装置9に設定され
た車体番号の文字のアスキーコードと、ステップS7で
抽出されたアスキーコードとの比較が行われる。もし、
両アスキーコードが一致していれば、フレーム1には、
制御装置9に設定された車体番号の文字が正確に刻印さ
れていると判定し、もし、両アスキーコードが一致して
いなければ、フレーム1には、制御装置9に設定された
車体番号の文字が正確に刻印されていないと判定する。
そして、ステップS9に移行する。
【0040】ステップS9では、ステップS8で判定さ
れた結果がモニタ29に表示される。また、制御装置9
に設定された文字、及びステップS7で推定されたアス
キーコードに対応した文字もモニタ29に表示される。
そして、ステップS10に移行する。ステップS10で
は、制御装置9に対して、新たに別フレームに車体番号
を刻印するかの確認が行われる。制御装置9から、新た
に別フレームに車体番号を刻印するとの通知が為された
場合には、ステップS2に移行し、刻印は完了したとの
通知が為された場合には、検査を完了する。
【0041】このように本実施例では、投光手段6から
出射する偏光方位角が所定の方位角に揃った直線偏光を
フレーム1の刻印文字に照射して反射させ、偏光板15
にて、この反射光のうち、文字の非刻印部分で正反射す
ることにより偏光状態の保持された光は遮断し、文字の
刻印部分で乱反射することにより無偏光状態となった光
の大部分を透過させて、測定手段7にて、この透過光の
強度を測定するようにした。そして、この透過光の強度
に対応した文字画像データを生成し、この文字画像デー
タを文字認識処理することにより、測定した車体番号の
文字を検出し、制御装置9に設定された車体番号の文字
と一致していることを確認する検査を行うようにした。
また、生成された文字画像データをハードディスクに保
存することで、複数のフレーム1に刻印された車体番号
の文字の管理を行うようにした。
【0042】このような構成によれば、フレーム1の文
字が刻印されることにより表面が改質した部分(刻印部
分)とそうでない部分(非刻印部分)とを正確に区分す
ることができるので、刻印された文字が正確に認識で
き、制御装置9に設定された文字がフレーム1に正確に
刻印されていることを検査する精度を上げることができ
る。しかも、文字の非刻印部分で正反射した光の偏光状
態は、レーザー光の光量変動、フレーム1表面への油膜
や水の付着、フレーム1の凹凸形状等によっては変化し
ないので、これらの要因が生じても、刻印された文字を
正確に認識でき、検査精度を高い状態で維持することが
できる。また、投光手段6及び測定手段7は、構成が簡
単であり、部品点数が少なくて済むので、検査装置3の
製造コストを下げることができる。
【0043】また、投光手段6及び測定手段7を1つの
センサヘッド10に収容し、測定位置制御手段8により
測定位置を移動させながらフレーム1からの反射光をラ
イン走査測定するようにしたので、投光手段6及び測定
手段7をフレーム1に接近させて、刻印された文字の検
査をすることができ、これにより、刻印された文字の認
識が正確になり、検査精度を上げることができる。しか
も、半導体レーザー13の出射光パワーを大きくせずに
済む。また、制御装置9に設定された文字の文字数に応
じてセンサヘッド10(投光手段6及び測定手段7)を
移動させればよいので、効率よく刻印文字の検査をする
ことができる。また、パソコン19に内蔵されたハード
ディスクに文字画像データを記録して保存するようにし
たので、複数のフレーム1に刻印された車体番号の文字
の管理が容易になり、刻印された文字の管理をするため
の特別な装置や管理場所を設けなくて済む。
【0044】[第2の実施例]次に、本発明の第2の実
施例について、図5及び図6を参照して説明する。尚、
図1と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以
下異なる部分についてのみ説明する。
【0045】まず、検査装置30の構成について、図5
を参照して説明する。測定手段31は、次のようにして
構成されている。フレーム1で反射した光を集光するた
めのレンズ32が設置されている。レンズ32の近傍に
は、偏光手段たるビームスプリッター33が設置されて
おり、レンズ32で集光された光は、ビームスプリッタ
ー33を透過することにより、第1の偏光状態の光たる
P偏光成分及び第2の偏光状態の光たるS偏光成分の直
線偏光に分離される。尚、このビームスプリッター33
は、P偏光成分の偏光方位角が、文字の非刻印部分で反
射する直線偏光の偏光方位角と一致するように設置され
ている。
【0046】ビームスプリッター33の近傍には、2つ
のラインセンサ34及び35が設置されており、夫々の
ラインセンサ34及び35には、ビームスプリッター3
3で分離されたP偏光成分及びS偏光成分の直線偏光を
受けるように配置されている。夫々のラインセンサ34
及び35の近傍には、P偏光用アンプ36及びS偏光用
アンプ37が設置されている。夫々のラインセンサ34
及び35において、各受光素子で受光した光の強度に応
じて生成されたアナログ信号は、P偏光用アンプ36及
びS偏光用アンプ37で増幅されて、パソコン19に出
力される。これらレンズ32、ビームスプリッター3
3、ラインセンサ34及び35、P偏光用アンプ36及
びS偏光用アンプ37で測定手段31が構成されてい
る。
【0047】次に、検査装置30の作用について、図6
をも参照して説明する。図6は、パソコン19にインス
トールされた検査用プログラムのフローチャートを示す
ものである。尚、図4と同一部分には同一ステップ番号
を付して説明を省略し、以下異なる部分についてのみ説
明する。ステップS11では、第1の実施例で示したス
テップS4と同様にして、制御装置9との通信により、
測定手段31が刻印された文字の最初の文字を測定する
ための位置に配置され、ライン走査測定が開始される。
【0048】ライン走査測定において、ラインセンサ3
4及び35におけるフレーム1からの反射光の測定は、
次のようにして行われる。夫々のラインセンサ34及び
35の各受光素子で検出されたP偏光成分及びS偏光成
分の直線偏光は、アナログ信号に変換される。これらの
アナログ信号は、P偏光用アンプ36及びS偏光用アン
プ37で所定の電圧振幅に増幅され、パソコン19でA
/D変換されることにによりデジタル信号に変換され、
パソコン19内の図示しないメモリに記録される。この
ようにして、夫々のラインセンサ34及び35の全受光
素子で検出された光に対応した全デジタル信号がメモリ
に記録される。そして、ステージ25を移動させなが
ら、全ての刻印文字部分の反射光測定が行われる。この
反射光測定が完了すると、ステップS12に移行する。
【0049】ステップS12では、夫々のラインセンサ
34及び35の各受光素子において、同時刻に検出され
たP偏光成分及びS偏光成分の直線偏光に対応した夫々
のデジタル信号の比率が、例えばS偏光成分のデジタル
信号をP偏光成分のデジタル信号で除算することにより
算出される。以下、この算出されたデジタル信号を、P
S比デジタル信号と呼ぶこととする。このとき、文字の
非刻印部分で正反射することにより偏光状態の保持され
た直線偏光の偏光方位角は、ビームスプリッター33の
P偏光成分の偏光方位角に一致しているので、P偏光成
分の光強度(デジタル信号)は大きくなり、S偏光成分
の光強度(デジタル信号)は小さくなる。そのため、ビ
ームスプリッター33で分離されたP偏光成分及びS偏
光成分の直線偏光の強度比は非常に大きくなる。従っ
て、文字の非刻印部分で正反射する光のPS比デジタル
信号は、‘0’に近い値となる。
【0050】また、文字の刻印部分で乱反射することに
より無偏光状態となった光は、その強度が全方位角(3
60°)方向に平均的に分布しているので、P偏光成分
及びS偏光成分の光強度(デジタル信号)は、ほぼ同等
の値となる。そのため、ビームスプリッター33で分離
されたP偏光成分及びS偏光成分の直線偏光の強度比は
非常に小さくなる。従って、文字の刻印部分で乱反射す
る光のPS比デジタル信号は、‘1’に近い値となる。
このようにして算出されたPS比デジタル信号は、パソ
コン19内の図示しないメモリに記録され、ステップS
13に移行する。ステップS13では、メモリに記録さ
れた全PS比デジタル信号の2値化処理が行われる。こ
の2値化処理は、第1の実施例のステップS5で示した
ものと同様である。
【0051】このような構成によれば、ビームスプリッ
ター33のP偏光成分の偏光方位角が、文字の非刻印部
分で正反射する直線偏光の偏光方位角と一致するよう
に、ビームスプリッター33を設置して、ビームスプリ
ッター33で分離されるP偏光成分及びS偏光成分の直
線偏光の強度比を求めることにより、文字の非刻印部分
で正反射する光の強度比は非常に大きくなり、文字の刻
印部分で乱反射する光の強度比は非常に小さくなるの
で、文字の刻印部分と非刻印部分との区分が容易にな
る。従って、フレーム1に刻印された車体番号の文字の
認識精度が上がり、制御装置9に設定された文字がフレ
ーム1に正確に刻印されていることを検査する精度を上
げることができる。
【0052】尚、本発明は、上記し、且つ図面に示す実
施例にのみ限定されるものではなく、次のような変形、
拡張が可能である。本実施例では、検査対象物たる自動
車のボディのフレームに打刻機により刻印された車体番
号の文字を検査するのに適用したが、これに限定される
ものではなく、検査対象物に文字を刻印することによ
り、その表面が改質されるもの全般に適用できる。ま
た、同様の理由で、打刻機による刻印に限定されるもの
ではなく、レーザーによる刻印等でもよい。
【0053】本実施例では、測定位置制御手段を設けた
が、必要に応じて設ければよい。また、本実施例では、
この測定位置制御手段は、精密ステージ台、コントロー
ラ及びドライバで構成するようにしたが、これに限定さ
れるものではなく、例えば、多関節ロボット自身を移動
させるようにして、測定位置制御手段を構成してもよ
い。第2の実施例では、ビームスプリッターを設置する
際に、P偏光成分の偏光方位角が、フレームの文字の非
刻印部分で正反射する直線偏光の偏光方位角と一致する
ようにしたが、これに限定されるものではなく、S偏光
成分の偏光方位角を前記直線偏光の偏光方位角と一致す
るようにしてもよく、要は、フレームの文字の非刻印部
分で正反射する光のP偏光成分及びS偏光成分の直線偏
光の強度比が大となり、文字の刻印部分で乱反射する光
の同様の強度比が小となるように、ビームスプリッター
を配置すればよい。
【0054】本実施例では、偏光板やビームスプリッタ
ーの偏光方位角を固定して設置するようにしたが、これ
に限定されるものではなく、夫々の偏光方位角を回転可
能に設置するようにして、偏光方位角の調節ができるよ
うに構成してもよい。本実施例では、データ保存手段を
設けたが、必要に応じて設ければよい。また、本実施例
では、データ保存手段としてパソコンに内蔵されている
ハードディスクを用いたが、これに限定されるものでは
なく、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、CD、
DVD等の記録媒体に記録して保存するようにしてもよ
い。
【0055】
【発明の効果】以上の記述で明らかなように、本発明の
刻印文字の検査方法及び検査装置は、検査対象物へ照射
する光の光量変動、検査対象物表面への油膜や水の付
着、検査対象物の凹凸形状等の要因が生じても、検査対
象物に刻印された文字に所定の偏光状態の光を照射して
反射させた反射光を、前記文字の刻印されていない部分
(非刻印部分)で正反射することにより偏光状態の保持
された光と、前記文字が刻印されて表面が改質した部分
(刻印部分)で乱反射することにより無偏光状態となっ
た光とに分離することができるので、検査対象物に刻印
された文字が正確に認識でき、所定の文字が検査対象物
に正確に刻印されていることを高精度で検査することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す検査装置の構成図
【図2】検査装置の配置図
【図3】測定位置制御手段の構成図
【図4】検査用プログラムのフローチャート図
【図5】本発明の第2の実施例を示す図1相当図
【図6】検査用プログラムのフローチャート図
【図7】従来例を示す図2相当図
【図8】紙テープ式の検査方法を示す図
【図9】光学式の検査方法を示す図
【符号の説明】
図面中、1はフレーム、2は打刻機、3,30は刻印文
字の検査装置、5は多関節ロボット、6は投光手段、
7,31は測定手段、8は測定位置手段、9は制御装
置、13は半導体レーザー(コヒーレンス光源)、1
4,16,32はレンズ、15は偏光板(偏光手段)、
17,34,35はラインセンサ、18はアンプ、19
はパソコン(検査手段)、33はビームスプリッター、
36はP偏光用アンプ、37はS偏光用アンプを示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA56 CC11 DD04 DD13 FF49 GG06 JJ02 JJ25 LL32 LL37 PP02 PP04 PP22 PP25 QQ03 QQ04 QQ24 QQ25 QQ31 RR03 SS02 2G051 AA89 AB11 AC19 BA10 BA11 CA03 CB01 CB05 CC11 EA11 EA12 EA14 EB01 EB02 FA10 3D114 AA20 BA01 CA11 5B029 AA05 BB05 5B057 AA01 BA02 CE12 DA03 DB02 DB09 DC22 DC33

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検査対象物に刻印された文字に所定の偏
    光状態の光を照射して反射させ、この反射光のうち、前
    記文字の非刻印部分で正反射することにより偏光状態の
    保持された光を遮断し、前記文字の刻印部分で乱反射す
    ることにより無偏光状態となった光の大部分を透過さ
    せ、この透過光の強度を測定し、この測定された透過光
    の強度に基づいて、刻印された前記文字を認識し、この
    認識された前記文字と所定の文字との比較により、この
    所定の文字が検査対象物に正確に刻印されていることを
    検査することを特徴とする刻印文字の検査方法。
  2. 【請求項2】 検査対象物に刻印された文字に所定の偏
    光状態の光を照射して反射させる投光手段と、 この反射光のうち、前記文字の非刻印部分で正反射する
    ことにより偏光状態の保持された光を遮断し、前記文字
    の刻印部分で乱反射することにより無偏光状態となった
    光の大部分を透過させ、この透過光の強度を測定する測
    定手段と、 この測定手段で測定された前記透過光の強度に基づい
    て、刻印された前記文字を認識し、この認識された前記
    文字と所定の文字との比較により、この所定の文字が検
    査対象物に正確に刻印されていることを検査する検査手
    段とを具備することを特徴とする刻印文字の検査装置。
  3. 【請求項3】 投光手段は、所定の偏光状態の光を出射
    するコヒーレンス光源と、このコヒーレンス光源からの
    出射光を集光するレンズで構成され、 測定手段は、検査対象物からの反射光のうち、文字の非
    刻印部分で正反射することにより偏光状態の保持された
    光を遮断する偏光板と、この偏光板を透過する光を集光
    するレンズと、このレンズを透過する光の強度を測定す
    る受光部とで構成されていることを特徴とする請求項2
    記載の刻印文字の検査装置。
  4. 【請求項4】 検査対象物に刻印された文字に所定の偏
    光状態の光を照射して反射させ、この反射光のうち、前
    記文字の非刻印部分で正反射することにより偏光状態の
    保持された光のうち第1の偏光状態と第2の偏光状態の
    光の強度比は大となり、前記文字の刻印部分で乱反射す
    ることにより無偏光状態となった光のうち第1の偏光状
    態と第2の偏光状態の光の強度比は小となるように、前
    記反射光を第1の偏光状態と第2の偏光状態の複数の光
    に分離し、この分離された夫々の光の強度を測定し、こ
    の測定された夫々の光の強度に基づいて、刻印された前
    記文字を認識し、この認識された前記文字と所定の文字
    との比較により、この所定の文字が検査対象物に正確に
    刻印されていることを検査することを特徴とする刻印文
    字の検査方法。
  5. 【請求項5】 検査対象物に刻印された文字に所定の偏
    光状態の光を照射して反射させる投光手段と、 この反射光のうち、前記文字の非刻印部分で正反射する
    ことにより偏光状態の保持された光のうち第1の偏光状
    態と第2の偏光状態の光の強度比は大となり、前記文字
    の刻印部分で乱反射することにより無偏光状態となった
    光のうち第1の偏光状態と第2の偏光状態の光の強度比
    は小となるように、前記反射光を第1の偏光状態と第2
    の偏光状態の光に分離し、この分離された夫々の光の強
    度を測定する測定手段と、 この測定手段で測定された夫々の光の強度に基づいて、
    刻印された前記文字を認識し、この認識された前記文字
    と所定の文字との比較により、この所定の文字が検査対
    象物に正確に刻印されていることを検査する検査手段と
    を具備することを特徴とする刻印文字の検査装置。
  6. 【請求項6】 投光手段は、所定の偏光状態の光を出射
    するコヒーレンス光源と、このコヒーレンス光源からの
    出射光を集光するレンズで構成され、 測定手段は、検査対象物からの反射光を集光するレンズ
    と、このレンズの透過光をP偏光成分及びS偏光成分の
    直線偏光に分離するビームスプリッターと、このビーム
    スプリッターを透過するP偏光成分及びS偏光成分の直
    線偏光の強度を測定する受光部とで構成され、 前記測定手段は、前記反射光を集光するレンズの透過光
    のうち、文字の非刻印部分で正反射する光のP偏光成分
    及びS偏光成分の直線偏光の強度比は大となり、前記文
    字の刻印部分で乱反射する光のP偏光成分及びS偏光成
    分の直線偏光の強度比は小となるように、ビームスプリ
    ッターのP偏光成分及びS偏光成分の偏光方位角が調節
    されていることを特徴とする請求項5記載の刻印文字の
    検査装置。
  7. 【請求項7】 投光手段及び測定手段は、測定位置制御
    手段に装着されることにより、所定速度で所定方向に移
    動しながら刻印文字からの反射光を測定するように構成
    されていることを特徴とする請求項2又は5に記載の刻
    印文字の検査装置。
  8. 【請求項8】 検査手段は、認識された文字を保存する
    ためのデータ保存手段を具備していることを特徴とする
    請求項2又は5に記載の刻印文字の検査装置。
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