JP2002004757A - 地山の崩落防止方法 - Google Patents

地山の崩落防止方法

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JP2002004757A
JP2002004757A JP2000183355A JP2000183355A JP2002004757A JP 2002004757 A JP2002004757 A JP 2002004757A JP 2000183355 A JP2000183355 A JP 2000183355A JP 2000183355 A JP2000183355 A JP 2000183355A JP 2002004757 A JP2002004757 A JP 2002004757A
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tube
ground
urethane
hole
collapse
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JP2000183355A
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Akio Tanaka
章夫 田中
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Bridgestone Corp
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Bridgestone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トンネルの掘削時に天端の崩落をまねくこと
なく、地山の崩落防止を行う新規な方途について提案す
る。 【解決手段】 トンネルの掘削切羽の周辺の相互に離間
した複数の位置(1)から、地山に、掘削方向の斜め外
側に向けてそれぞれの孔(3)を穿設するとともに、各
孔(3)に、先端を密閉した膨張変形可能なチューブ
(4)を挿入配置した後、各チューブ(4)にウレタン
(7)を注入し、発泡させて、チューブ(4)を膨張変
形させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、トンネル等の掘
削作業に際し、崩落のおそれがある軟弱なあるいはポー
ラスな状態にある地山を、その地山内へ挿入配設した膨
張変形可能なチューブの膨張によって補強することで、
地山の崩落を防止する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】軟弱な地山やポーラスな状態の地山を掘
削してトンネルを形成する場合には、通常の掘削工法で
は支保工を建込むまでに地山が崩落するおそれがあり、
これがため、従来は掘削を行うに先立って地山に薬液等
を直接浸透させることによって掘削を行う部分を予め固
結して、補強する、いわゆる注入工法が採用されてい
た。
【0003】この注入工法としては、図5(a)に示す
ように、トンネルの掘削切羽11の周辺部から地山12
に対して、掘削方向Dの斜めトンネル外側に向けて、例
えばドリル等で穿った孔に、先端開口を有するパイプ1
3を打ち込むとともに、このようにして打ち込まれる複
数本のパイプ13を、図5(a)のb−b線に沿う断面
図、すなわち図5(b)に示すように、切羽11の周辺
部に沿って一定の間隔を置いて位置させ、次いで、それ
らパイプ13内に注入した薬液等を、それの先端開口を
介し、地山12に浸透させて、掘削部の外周部分で地山
12を強固に固結することが一般的である。この場合に
は、固結した部分の掘削を進めた後、再びパイプ13の
同様の打ち込みを行って、地山12の固結を掘削方向D
に順次進めることにより、トンネルの掘削工事を安全に
行うことができる。
【0004】なお、薬液等の注入によるこのような地山
の固結は、パイプ13の後端部からポンプ等の液体供給
手段にて薬液等を圧送するとともに、パイプ13の先端
開口から該薬液等を吐出させて地山12に浸透させ、発
泡させて硬化させることにより行われ、これによって、
崩落しやすい地山12を有効に補強することができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかるに、薬液等を地
山に浸透、発泡硬化させる、このような注入工法にあっ
ては、(1) 地山中の雨水、湧水および削孔水
等に起因する、地山中の水分状況により、薬液の発泡を
所期した通りに行わせることが困難であって、薬液等本
来の強度および発泡倍率を確保できない場合があり、
(2) 薬液等の注入中は、薬液等の、地山中へ
の浸透および地山中での発泡に相当の時間を要するとと
もに、薬液等の温度により、発泡に要する時間が大きく
左右されるため、注入範囲を正確にコントロールするこ
とが困難であり、(3) (1)および(2)の
状況下で、薬液等の、地山への浸透および発泡による、
十分な補強効果を得るためには、多量の薬液等の注入が
必要になって歩留りが低下するため、コストが嵩むこと
になり、(4) 地山中の、水分状況および温度
状況によっては、薬液等の注入に相当の熟練を要するこ
とになる他、未発泡の薬液等が残存し、これが地山から
流出する等の問題がある。
【0006】この発明は、従来技術が抱えるこのような
問題点を解決することを課題とするものであり、それの
目的は、地山中の水分状況、温度状況等のいかんにかか
わらず、また、地山中の雨水、湧水等の存在の有無にか
かわらず、薬液等本来の強度および発泡倍率を常に十分
に確保することができ、薬液等の注入範囲についての特
別のコントロールが不要であるとともに、材料歩留りの
低下がなく、注入作業に熟練を要することもなく、さら
には、薬液等が未反応となることもない、地山の崩落防
止方法を提案することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】この発明の地山の崩落防
止方法は、トンネルの掘削切羽の周辺の相互に離間した
複数の位置から、地山に、掘削方向の斜め外側に向けて
それぞれの孔を穿設するとともに、各孔に、先端を密閉
した膨張変形可能なチューブを挿入配置した後、各チュ
ーブにウレタンを注入し、発泡させて、チューブを膨張
変形させるものである。
【0008】この地山の崩落防止方法では、チューブに
ウレタンを注入し、発泡させることにより、チューブを
膨張変形させることで、(1) ウレタンを地山
に直接注入して、浸透させないため、地山中の水分状況
のいかんにかかわらず、ウレタンの発泡を所期した通り
に行い、ウレタン本来の強度、発泡倍率を常に十分確保
することができ、(2)チューブへのウレタンの注入後
は、チューブ内の密閉領域においてウレタンの発泡が円
滑に行われるため、ウレタン等の注入範囲を正確にコン
トロールすることができるとともに、ウレタンおよび発
泡剤の温度が発泡に要する時間に大きく左右しても、密
閉空間内にて、発泡固結するためウレタン等の温度状況
が地山の崩落防止効果に影響を及ぼすことがなく、
(3) (1)および(2)により、地山の水分
状況および温度状況にかかわらず、注入材であるウレタ
ン等の歩留りが良好であるため、従来の注入工法に比し
て低廉に、地山の崩落防止を実効あるものとすることが
でき、(4) ウレタンをチューブに注入して、
密閉状態とするので、地山中の、水分および温度状況の
いかんにかかわらず、ウレタンの注入方法に特別な熟練
を要することもなく、また、未発泡のウレタンが残存し
ないので、地山の崩落防止効果が十分に得られる等の有
利な作用効果がある。
【0009】したがって、この地山の崩落防止方法によ
れば、地山中の水分状況、温度状況等のいかんにかかわ
らず、また、地山中の雨水、湧水等の存在の有無にかか
わらず、薬液等本来の強度および発泡倍率を常に十分に
確保することができ、薬液等の注入範囲についての特別
のコントロールが不要であるとともに、材料歩留りの低
下がなく、注入作業に熟練を要することもなく、さらに
は、薬液等が未反応となることもなく、地山の崩落防止
効果が十分に得られる。
【0010】かかる地山の崩落防止方法においてより好
ましくは、チューブを、孔の穿設と同時に孔内に挿入す
る。これによれば、穿孔とともにチューブの地山への挿
入を行うことで、作業工数を減少させることができ、地
山へのチューブの配設本数が多い場合にはとくに有利で
ある。
【0011】また好ましくは、チューブを、それの内包
部材をも含む引張り強度が2.0×10Nのように補
強し、たとえば、チューブを孔内へ挿入した後に、その
チューブ内に張力棒材を差し込む。かかる地山の崩落防
止方法によれば、チューブの強度を、従来の注入工法に
おいて使用していたパイプと同程度とすることができ、
これによって、地山の補強効果をさらに高めることがで
きる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、この発明の実施の形態を
図面に示すところに基づいて説明する。図1(a)〜図
1(d)のそれぞれは、トンネルの掘削切羽の周辺の相
互に離間した複数の位置から、地山に、掘削方向の斜め
外側に向けてそれぞれの孔を穿設するとともに、各孔
に、先端を密閉した膨張変形可能なチューブを挿入配置
した後、各チューブにウレタンを注入し、発泡させて、
チューブを膨張変形させる、一連の地山の崩落防止方法
の各プロセスを順次示す図である。
【0013】この一連のプロセスを順次行うにあたり、
まず、図1(a)に示すように、トンネルの掘削切羽の
周辺の相互に離間した複数の位置1のそれぞれについ
て、ビットたとえばドリルジャンボ2a付きのロッド2
により孔3を穿設する。
【0014】次いで、図1(b)に示すように、孔3に
チューブ4を挿入した後、図1(c)に示すように、チ
ューブ4にウレタン等を注入する注入治具5を取り付け
るとともに、孔3の開口部3aをコーキング材6により
封止する。
【0015】そして、図1(d)に示す如く、ウレタン
7等を、注入治具5を介してチューブ4に注入して発泡
させ、チューブ4を膨張変形させる。
【0016】以上、地山の補強の各プロセスを、その最
も簡単な手法にて説明したが、図2(a)に示すよう
に、チューブ4を、先端にドリルジャンボ2aを取り付
けたロッド2と一体化して、穿孔とチューブ4の挿入と
を同時に行うこともできる。なお、ロッド2の内部には
回転軸2bを具え、チューブ4の回転を阻止する一方
で、ドリルジャンボ2aの回転のみを有利に行うことが
できる。
【0017】また、図2(b)に示すように、チューブ
4に鋼棒8を挿入してチューブ4の強度を高めて、地山
の補強効果を一層高めることもできる。
【0018】ところで、図3(a),(b)は、隣り合
う三個の孔3にそれぞれ挿入したチューブ4の膨張変形
による地山の補強要領を示した横断面図であり、図3
(a)は、隣り合う各チューブ4がウレタン7により膨
張変形する前の状態を示すものであり、各チューブ4間
の土壌のうち、局所的に比較的密度の低い部分について
は、図中10本の矢印で示すように、その部分の抜け落
ちが懸念されるが、図3(b)は、隣り合う各チューブ
4がその中に注入したウレタン7の発泡により膨張変形
した後の状態を示し、この発泡したウレタン7は地山を
補強するための構造材としての役割を果たし、十分な崩
落防止効果を得ることができる。
【0019】そして、以上のような、図3(a),
(b)のそれぞれを、よりマクロな視点から示したもの
が図4(a),(b)のそれぞれである。
【0020】ところで、この発明にかかる地山の崩落防
止方法に使用するチューブ4の形状およびウレタン7の
注入量は、適宜選択することができる。堀削切羽から先
端に向かうにつれてチューブ4間隔を順次離散させた場
合には、チューブ4の形状を切羽側から堀削方向に向か
って膨張チューブ径が順次大きくなるようにすること
で、先端側での隣接するチューブ4間の土壌の補強状態
を堀削切羽側でのそれと同じくすることができ、また、
チューブ4の先端の径を大きくすると、チューブ4の地
山への挿入が困難になることにより、チューブ4の先端
側の径をその切羽側の径に比して小さくした場合には、
ウレタン7の注入量を切羽側に比して先端側で多するこ
とで、ウレタン7の発泡量を有利にコントロールして、
先端側での隣接するチューブ4間の土壌の補強状態を堀
削切羽側でのそれと同じくすることができ、先端側と切
羽側での均一な土壌の補強状態を確保することができ
る。
【0021】以上のように構成してなる地山の崩落防止
方法によれば、トンネル等の掘削作業に際し、崩落のお
それがある軟弱なあるいはポーラスな状態にある地山
を、その地山内へ挿入配設した膨張変形可能なチューブ
の膨張によって、確実に補強することができる。
【0022】
【実施例】以下に、出願人が行った地山の崩落防止方法
に関する実施例について説明する。チューブ材料を、耐
熱性のナイロンゴムとし、チューブ形状を円形とし、ウ
レタン注入後の発泡前後での、チューブ径寸法を30m
mおよび45mmとするとともに、チューブの、内包部
材を含む引張りを18tとするべく、チューブには径が
20mmの鋼棒を挿入した。
【0023】その結果、施工前後の周辺地山の密度、強
度の変化より、地山の補強に効果があることが確認され
た。
【0024】
【発明の効果】かくして、この発明によれば、トンネル
等の掘削作業に際し、崩落のおそれがある軟弱なあるい
はポーラスな状態にある地山を、その地山内へ挿入配設
した膨張変形可能なチューブの膨張によって補強するこ
とで、地山の崩落を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態にかかる、地山の補強手
順の一連のプロセスを順次示す図である。そのプロセス
の変形例を示した従断面図である。
【図2】図1に示すプロセスの変形例を示した図であ
る。
【図3】この発明にかかる、チューブの膨張変形による
地山の補強要領を示した横断面図である。
【図4】図3に示した地山の補強要領を、よりマクロな
視点から示した横断面図である。
【図5】従来のパイプの打ち込み要領を示す図である。
【符号の説明】
1 トンネルの掘削切羽の周辺の相互に離間した複数の
位置 2 ロッド 2a ドリルジャンボ 2d 回転軸 3 孔 4 チューブ 5 注入治具 6 コーキング材 7 ウレタン 8 鋼棒 11 堀削切羽 12 地山 13 パイプ D 掘削方向

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 トンネルの掘削切羽の周辺の相互に離間
    した複数の位置から、地山に、掘削方向の斜め外側に向
    けてそれぞれの孔を穿設するとともに、各孔に、先端を
    密閉した膨張変形可能なチューブを挿入配置した後、各
    チューブにウレタンを注入し、発泡させて、チューブを
    膨張変形させることを特徴とする地山の崩落防止方法。
  2. 【請求項2】 前記チューブを、孔の穿設と同時に孔内
    に挿入することを特徴とする請求項1に記載の地山の崩
    落防止方法。
  3. 【請求項3】 前記チューブを、それの内包部材をも含
    む引張り強度が2.0×10Nのように補強すること
    を特徴とする請求項1もしくは2に記載の地山の崩落防
    止方法。
  4. 【請求項4】 前記チューブを孔内へ挿入した後に、そ
    のチューブ内に張力棒材を差し込むことを特徴とする請
    求項1〜3のいずれかに記載の地山の崩落防止方法。
JP2000183355A 2000-06-19 2000-06-19 地山の崩落防止方法 Pending JP2002004757A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014228068A (ja) * 2013-05-22 2014-12-08 東日本旅客鉄道株式会社 伏びの応急補修方法

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