JP2002004238A - 水 嚢 - Google Patents

水 嚢

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JP2002004238A
JP2002004238A JP2000183127A JP2000183127A JP2002004238A JP 2002004238 A JP2002004238 A JP 2002004238A JP 2000183127 A JP2000183127 A JP 2000183127A JP 2000183127 A JP2000183127 A JP 2000183127A JP 2002004238 A JP2002004238 A JP 2002004238A
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JP2000183127A
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English (en)
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Hisatoshi Funatsuki
久稔 船着
Mitsuo Katagiri
光男 片桐
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COOP SERVICE KK
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Service Kk Coop
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の課題は、運用コストの大幅な低減を
達成することができるとともに、使用に際して高吸水性
樹脂に吸水させる作業を効率よく実施することのできる
水嚢を提供することにある。 【解決手段】 本発明に関わる水嚢1は、通水性を備え
たシート材から成り所定量の粉末状の高吸水性樹脂Pを
収容する内袋3と、防水性を備えたシート材から成り内
袋3の出し入れが可能な大きさの開口2oを有するとと
もに、該開口2oを閉止するスライドファスナー(開口
閉止手段)2fを有する外袋2とを具備して成る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高吸水性樹脂を収
容した内袋と、この内袋を収容する外袋とを具備し、高
吸水性樹脂に吸水させて使用する水嚢に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、水害現場等において流水を堰
き止める手段や、建設現場等における土留めの手段とし
て、麻袋等に土砂を詰めて成る土嚢が広く用いられてい
るが、水害等に備えて多量の土嚢を備蓄するには広い収
容スペースを必要とする問題があった。
【0003】これに対して、空の麻袋等を備蓄してお
き、必要が生じた際に土砂を詰めて土嚢とする方法も採
られているが、水害等が予想される緊急時において、土
嚢を作成するための土砂の確保および現場への搬送は難
しく、また必要量の土砂が確保できたとしても、多量の
土嚢を作成するには多大な労力と時間とを必要とする問
題があった。
【0004】この問題を解消するものとして、高吸水性
樹脂を収容した内袋と、この内袋を収容する外袋とを具
備して成る水嚢(実開平 2-106021 号公報参照)が提供
されている。
【0005】この水嚢は、アクリル酸ソーダ重合体等の
高吸水性樹脂の粉末を、通水性を備えたフィルム等から
成る内袋に収容するとともに、通水性を備えた不織布等
から成る外袋の内部に上記内袋を封入することにより構
成され、外部から水を掛けたり、あるいは水に漬ける等
の作業で高吸水性樹脂に吸水させて、該高吸水性樹脂の
体積を膨張させた状態で使用されるものである。
【0006】上記構成の水嚢では、高吸水性樹脂に吸水
させる以前は極めて体積が小さいため備蓄に広いスペー
スを必要とせず、また使用する際には高吸水性樹脂に吸
水させるだけで必要な重量および体積の水嚢を得ること
ができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した水
嚢の構成要素である高吸水性樹脂は、一度吸水してしま
うと、乾燥させても吸水性能が著しく低下することか
ら、一度使用した水嚢は高吸水性樹脂を収容した内袋
と、この内袋を封入している外袋ともども廃棄処分され
ていた。
【0008】このように、上述した従来の水嚢は、再使
用が困難であるために一度で使い捨てられており、特に
多量の必要とするユーザーにとっては、大幅な運用コス
トの増大を招いてしまう不都合があった。
【0009】また、上述した従来の水嚢を使用状態とす
る場合、既に浸水した水害地域等においては、水嚢を水
に漬けることで高吸水性樹脂に吸水させることができる
が、まだ水の出ていない場所に水嚢を設置する場合や、
水嚢を土留めとして使用するような場合には、水道等の
水源からホースで導いた水を、水嚢の外部から浴びせ掛
けることで水嚢の作成が行なわれる。
【0010】この時、高吸水性樹脂は徐々に水を吸収す
るので、この高吸水性樹脂が必要量の水を吸水するま
で、水嚢に水を掛け続けなければならず、1つの水嚢を
使用状態とするのに時間を必要とし、特に多量の水嚢を
必要とする場合には著しい作業効率の低下を招く不都合
があった。
【0011】本発明は上記実状に鑑みて、運用コストの
大幅な低減を達成することができるとともに、使用に際
して高吸水性樹脂に吸水させる作業を効率よく実施する
ことのできる水嚢の提供を目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するべ
く、本発明に関わる水嚢は、通水性を備えたシート材か
ら成り、所定量の粉末状の高吸水性樹脂を収容する内袋
と、防水性を備えたシート材から成り、内袋の出し入れ
が可能な大きさの開口を有するとともに、この開口を閉
止する開口閉止手段を有する外袋とを具備して成る。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、実施例を示す図面に基づい
て、本発明を詳細に説明する。図1〜図3は、本発明に
関わる水嚢の第1実施例を示しており、該実施例におけ
る水嚢1は、外袋2と、この外袋2に収容される内袋3
とを具備している。
【0014】上記外袋2は、例えばナイロンシート等、
十分な防水性を備えたシート材から作成されており、図
1および図2に示す如く四角い袋状を呈している。ま
た、上記外袋2には、その一辺に開口2oが形成されて
いるとともに、上記開口2oを閉止するためのスライド
ファスナー(開口閉止手段)2fが設けられている。
【0015】ここで、上記外袋2における開口2oは、
後に詳述する如く、内袋3の出し入れが可能な大きさを
備えている。また、第1実施例における水嚢1は、使用
時の重量を10〜15kgに設定したもので、外袋2にお
ける長辺の寸法が約600mm、短辺の寸法が約450mm
に設定されている。
【0016】なお、外袋2を構成するシート材として
は、十分な防水性を備えたものであれば、例示したナイ
ロンシートに限らず、ビニールやゴムを主体とした各種
のシート材を採用することができ、さらには例えば黄麻
(ジュート)の内面に防水性フィルムを貼着して成る多層
構造のシート材を採用することも可能である。
【0017】一方、内袋3は、例えば綿織物や不織布、
あるいは紙材等の、十分な流通水性を備えたシート材か
ら作成されており、図1および図3に示す如く、外袋2
よりも一回り小さな四角い袋状を呈している。さらに、
上記内袋3の内部には、例えばポリアクリル酸塩系ポリ
マー等の、粉末状を呈する所定量の高吸水性樹脂Pが収
容されている。
【0018】ここで、内袋3に収容される高吸水性樹脂
Pの量は、上述した如く水嚢1の使用時における重量が
10〜15kgに設定されていることから、吸収能が20
0倍程度の高吸水性樹脂Pを用いた場合、10〜15l
の水を吸水することができるよう、50〜100g弱に
設定されている。
【0019】なお、高吸水性樹脂Pとしては、例示した
ポリアクリル酸塩系ポリマーに限らず、セルロースアク
リル酸グラフト共重合体や、アクリル酸・ビニルアルコ
ール共重合体、さらにはアクリル酸ソーダ重合体や、澱
粉・アクリルニトリルグラフト共重合体の加水分解物
等、種々の高吸水性樹脂を採用することができ、また2
種類以上の高吸水性樹脂を混合して使用することも可能
である。
【0020】以下では、上述した構成の水嚢1を使用す
る際の作業手順を、図4および図5を参照しつつ詳細に
説明する。先ず、図4および図5の(a)に示す如く、外
袋2のスライドファスナー2fを開いて開口2oを開放
し、この開口2oを介して外袋2に内袋3を収容する。
【0021】ここで、上述した水嚢1を備蓄する場合に
は、外袋2と内袋3とを分けておいても、あるいは外袋
2に内袋3を収容しておいても良く、外袋2に内袋3を
収容して備蓄している場合には、上述した作業を省略す
ることができる。
【0022】また、使用前の水嚢1は、外袋2および内
袋3ともに極めて扁平であるため、水害等に備えて多量
の水嚢1を備蓄する場合でも、その収容スペースが少な
くて済むことは言うまでもない。
【0023】外袋2に内袋3を収納したのち、図4およ
び図5の(b)に示す如く、開口2oを介して外袋2に所
定量(10〜15l)の水Wを供給する。このとき、外袋
2は防水性を備えたシート材から成っているので、所定
量の水Wは、外袋2の内部において確実に貯留されるこ
ととなる。
【0024】外袋2に所定量の水Wを供給したのち、図
4および図5の(c)に示す如く、外袋2のスライドファ
スナー2fを閉じて開口2oを閉塞する。この状態にお
いて、内袋3に収容されている高吸水性樹脂Pは、外袋
2に貯留された水を徐々に吸水し、最終的には図5(d)
に示す如く、外袋2の内部に充満する所定の体積にまで
膨張し、これによって所望の重量および体積を具備した
水嚢1が完成することとなる。
【0025】すなわち、外袋2に所定量の水Wを供給し
て、スライドファスナー2fで開口2oを閉塞した後
は、何らの作業を必要とすることなく、所望の重量およ
び体積を具備した水嚢1が出来上がることとなる。
【0026】また、高吸水性樹脂Pが吸水を開始してか
ら所定の体積にまで膨張するのには、2〜3分程度の時
間を必要とするものの、外袋2に所定量の水Wを供給す
る作業は、家庭用の水道からの給水であっても1分前後
で完了する。
【0027】したがって、本発明に関わる水嚢によれ
ば、1個の水嚢を使用状態とするのに掛かる作業量およ
び作業時間は、外袋を透過した水を高吸水性樹脂に吸水
させている従来の水嚢に比べて大幅に削減されることと
なり、特に多量の水嚢を必要とする状況においては作業
効率が格段に向上することとなる。
【0028】ところで、外袋2に設けられたスライドフ
ァスナー2fは、所定量の水Wを供給した後に閉じるこ
とで、外袋2を横倒しにしても内部から水が容易に流出
することを防ぐものである。そこで、水の流出を可及的
に抑えることができるものであれば、封止手段としては
スライドファスナーに限らず、フック/アイから成る鍵
フックや、ボール/ソケットから成るスナップ、あるい
は面ファスナー等、様々な手段を採用することが可能で
ある。
【0029】図6(a),(b),(c)は、多数の水嚢1を
数段に積み上げて、堰あるいは土留めを構築した状態を
示している。ここで、水嚢1の内袋3に収容される高吸
水性樹脂Pの分量を調整することによって、吸水して使
用状態と成った水嚢1の硬さ(柔らかさ)を適宜に設定す
ることができ、やや柔らかい程度に設定することによ
り、水嚢1を積み上げた際にできる隙間を可及的に小さ
くすることが可能である。
【0030】図6(b)は、多数の水嚢1を数段に積み上
げて、水の侵入を防止するための堰を構築した状態を示
している。この状態において、水嚢1は水と接触するこ
ととなるが、上述の如く外袋2は防水性のシート材から
成るため、高吸水性樹脂Pが吸収した水と外部の水とが
接触することはない。
【0031】ここで、従来の水嚢のように外袋が通水性
を有しているものでは、海水に浸された場合、吸水した
高吸水性樹脂Pから水が海水へ浸透して流れ出てしまう
不都合が生じる。
【0032】これに対して、本発明に関わる水嚢1は、
上述の如く外袋2は防水性のシート材から成るため、例
えば外部の水が海水であった場合でも何らの問題もなく
使用することができ、上述した海水や汚水等、様々な種
類の水を堰き止めるための水嚢として極めて有効に使用
することができる。
【0033】図6(c)は、多数の水嚢1を数段に積み上
げて、土留めを構築した状態を示している。ここで、従
来の水嚢のように外袋が通水性を有しているものでは、
露天に晒された状況において、吸水した高吸水性樹脂P
から水が蒸発して逃げてしまい、2週間程度で萎んで軽
くなり、土留めとしての機能を果たさなくなる。
【0034】これに対して、本発明に関わる水嚢1は、
上述の如く外袋2が防水性のシート材から成るととも
に、外袋2の開口2oがスライドファスナー2fによっ
て閉塞されているため、露天に晒された状況において
も、高吸水性樹脂Pから水が蒸発して逃げることを抑制
でき、もって長期間に亘って土留めを構築する水嚢とし
ての機能を維持することが可能である。
【0035】上述した堰や土留めとしての使用を終えた
水嚢1は、外袋2のスライドファスナー2fを開いて開
口2oを開放し、この開口2oを介して外袋2から内袋
3を取り出される。
【0036】ここで、一度吸水した高吸水性樹脂Pは、
乾燥させても吸水性能が低下し、再使用が難しいことか
ら、外袋2から取り出された内袋3は、内部の高吸水性
樹脂Pとともに廃棄される。
【0037】一方、内袋3の取り出された外袋2は、吸
水前の新しい内袋3との組み合わせによって、新たな水
嚢1を構成する外袋2として再び使用される。このよう
に、水嚢1を構成する外袋2が再使用できることによ
り、使用後に外袋および内袋が共に廃棄処分されていた
従来の水嚢に比較して、運用コストを半額程度にまで低
減することが可能となる。
【0038】ところで、上述した如く一度吸水した高吸
水性樹脂Pは、乾燥させても吸水性能が低下するもの
の、1つの外袋2に2つ以上の内袋3を収容することで
有効に利用でき、このような手段を採ることで運用コス
トの低減に繋がる。
【0039】また、外袋2から取り出された内袋3は、
高吸水性樹脂Pを乾燥させた後、焼却によって廃棄処分
されるのであるが、乾燥させた高吸水性樹脂Pを土壌保
湿剤として再利用することも可能である。
【0040】図7に示す内袋3′は、その一辺に開口3
o′が形成されているとともに、上記開口3o′を閉止
するためのスライドファスナー3f′が設けられてお
り、これら開口3o′とスライドファスナー3f′とを
有している以外は、図3に示した内袋3と変わるところ
はない。
【0041】上述した構成の内袋3′によれば、開口3
o′を介して高吸水性樹脂を出し入れできるので、吸水
した高吸水性樹脂を取り出したのち、吸水前の新しい高
吸水性樹脂を供給することにより、新たな水嚢を構成す
る内袋3′として再び使用することができる。
【0042】すなわち、上述した構成の内袋3′を採用
することによって、外袋2とともに内袋3′も再使用す
ることが可能となり、もって使用後に外袋および内袋を
共に廃棄処分していた従来の水嚢に比較して、運用コス
トを大幅に低減することが可能となる。
【0043】なお、内袋3′から取り出された使用済み
の高吸水性樹脂は、乾燥後に廃棄処分されるが、土壌保
湿剤として再利用することも可能である。また、開口3
o′を閉止するためのスライドファスナー3f′に換え
て、面ファスナー等の適宜な閉止手段をも採用し得るこ
とは言うまでもない。
【0044】図8は、本発明に関わる水嚢の第2実施例
を示しており、該実施例における水嚢10は、外袋12
と、この外袋12に収容される内袋13とを備えてい
る。また、外袋12には表裏に複数の把持部12hが設
けられ、また四隅には各々耳環12rが設けられてい
る。なお、上記把持部12hおよび耳環12rは、短冊
状に形成した外袋12と同質のシート材、あるいは十分
な強度を備えた種々のシート材を、ミシン縫製等の手段
により外袋12の外部に取り付けたものである。
【0045】ここで、上記水嚢10の構成は、外袋12
に把持部12hおよび耳環12rが設けられている以
外、第1実施例の水嚢1と同一であり、その作用効果に
関しても同様なので、水嚢1の要素と同一の要素には、
図8において図1と同一の符号を10番台とすることで
詳細な説明を省略する。
【0046】上述した構成の水嚢10においても、第1
実施例の水嚢1と同様にして、運用コストの大幅な低減
を達成することができるとともに、使用に際して高吸水
性樹脂に吸水させる作業を効率よく実施することができ
る。
【0047】また、上述した水嚢10によれば、外袋1
2に把持部12hを設けたことによって、水嚢10の運
搬作業を容易に実施することが可能となる。さらに、上
述した水嚢10によれば、外袋12に耳環12rを設け
たことにより、この耳環12を通して杭を打つ、あるい
は耳環12にウェイトを取り付ける等の方策を採ること
ができ、これによって水嚢10が流水に押し流されるこ
とを可及的に防止できる。
【0048】図9〜図11は、本発明に関わる水嚢の第
3実施例を示しており、該実施例における水嚢20は、
外袋22と、この外袋22に収容される内袋23とを備
えている。外袋22は、単位外袋22A、22B、22
Cを有しており、第1実施例における外袋1を横方向に
3つ繋げた形態を呈している。
【0049】ここで、各単位外袋22A、22B、22
Cは、外袋22における表裏のシート材を、ミシン縫製
により重ね縫いした接合部22mによって区分けされて
おり、それぞれ第1実施例における外袋1と対応する四
角い袋状を呈している。
【0050】これら単位外袋22A、22B、22Cに
は、その一辺に開口22oが形成されているとともに、
上記開口22oを閉止するためのスライドファスナー
(開口閉止手段)22fが設けられている。また、単位
外袋22A、22B、22Cには、それぞれ内袋23が
収容されており、この内袋23は第1実施例における内
袋3と全く同一に構成されている。
【0051】さらに、外袋22の表裏には、単位外袋2
2A、22B、22Cと対応する位置に複数の把持部2
2hが設けられており、また外袋22の四隅にはそれぞ
れ耳環22rが設けられている。
【0052】上述した構成の水嚢20は、第1実施例の
水嚢1と同じく、各開口22oを介して単位外袋22
A、22B、22Cに所定量の水を供給したのち、各ス
ライドファスナー22fを閉じて開口22oを閉塞する
ことにより、内袋23に収容された高吸水性樹脂が、単
位外袋22A、22B、22Cの内部に充満する所定の
体積にまで膨張し、これによって所望の重量および体積
を具備した水嚢20が完成することとなる。
【0053】また、上述した水嚢20においては、第1
実施例の水嚢1、および第2実施例の水嚢10と同様の
作用効果が得られることは言うまでもない。
【0054】すなわち、上述の如き構成の水嚢20にお
いても、第1実施例の水嚢1、および第2実施例の水嚢
10と同様にして、運用コストの大幅な低減を達成する
ことができるとともに、使用に際して高吸水性樹脂に吸
水させる作業を効率よく実施することができる。
【0055】また、上述した水嚢20においても、把持
部22hと耳環22rとを備えていることにより、第2
実施例の水嚢10と同様にして、水嚢20の運搬作業を
容易に実施することが可能となるとともに、水嚢20が
流水に押し流されることを可及的に防止できる。
【0056】さらに、上述した水嚢20においては、第
1実施例の水嚢1を3つ繋げた形態であるために、水嚢
20を積み上げて堰等を構築する際の運搬効率が良く、
また水嚢20における全体重量が大きなものとなるた
め、流水等によって押し流される難いものとなる。
【0057】ここで、外袋22の単位外袋22A、22
B、22Cに水を供給して使用状態と成った水嚢20
は、11(a)に示す如く、外袋22における接合部22
mが大きく括れた形状を呈することとなる。
【0058】そこで、多数の水嚢20を積み上げて堰等
を構築する場合、図11(b)に示すように、下段の水嚢
20において膨出している単位外袋22A、22B、2
2Cと、上段の水嚢20において抉れている接合部22
mとを合致させることで、上下の水嚢20同士が噛み合
うこととなり、もって堅牢な堰や土留めを構築すること
が可能となる。
【0059】図12〜図14は、本発明に関わる水嚢の
第4実施例を示しており、該実施例における水嚢30
は、外袋32と、この外袋32に収容される内袋33と
を備えている。
【0060】外袋32は、単位外袋32A、32B、3
2Cを有しており、第1実施例における外袋1を横方向
に3つ繋げた形態を呈している。また、各単位外袋32
A、32B、32Cは、外袋22における表裏のシート
材に張り渡して縫製された襠シート32nによって区分
けされており、それぞれ第1実施例における外袋1と対
応する四角い袋状を呈している。
【0061】ここで、上記水嚢30の構成は、襠シート
32nによって単位外袋32A、32B、32Cが区分
けされている以外、第3実施例の水嚢20と同一であ
り、その作用効果に関しても同様なので、水嚢20の要
素と同一の要素には、図12〜図14において、図9〜
図11と同一の符号を30番台とすることで詳細な説明
を省略する。
【0062】上述した構成の水嚢30も、第3実施例の
水嚢20と同様に、各開口32oを介して単位外袋32
A、32B、32Cに所定量の水を供給したのち、各ス
ライドファスナー32fを閉じて開口32oを閉塞する
ことにより、所望の重量および体積を具備した水嚢30
が完成することとなる。
【0063】また、上述した水嚢30においても、第3
実施例の水嚢20と同様にして、運用コストの大幅な低
減を達成することができるとともに、使用に際して高吸
水性樹脂に吸水させる作業を効率よく実施することがで
きる。
【0064】さらに、把持部32hを備えていることで
運搬作業が容易となり、耳環32rを備えていることで
流水に押し流され難くなるとともに、第1実施例の水嚢
1を3つ繋げた形態であるために運搬効率が良く、また
全体重量が大きなものとなるため、流水等によって押し
流され難いものとなる。
【0065】ここで、外袋32の単位外袋32A、32
B、32Cに水を供給して使用状態と成った水嚢30
は、図14(a)に示す如く、外袋32において襠シート
32nにより区分けされた部分が括れた形状を呈するこ
ととなる。
【0066】そこで、多数の水嚢30を積み上げて堰等
を構築する場合、図14(b)に示すように、下段の水嚢
30において膨出している単位外袋32A、32B、3
2Cと、上段の水嚢30において襠シート32nにより
区分けされて括れた部分とを合致させることで、上下の
水嚢30同士が噛み合うこととなり、もって堅牢な堰や
土留めを構築することが可能となる。
【0067】さらに、水嚢30の外袋32において襠シ
ート32nにより区分けされた部分の括れは、第3実施
例の水嚢20に比べて浅いものとなっているので、多数
の水嚢30を積み上げた際にできる隙間を、可及的に小
さなものとすることが可能である。
【0068】なお、上述した第3実施例の水嚢20、お
よび第4実施例の水嚢30とも、外袋を3つの単位外袋
から構成しているが、この単位外袋の個数は実施例に限
定されるものではなく、2つ、あるいは4つ以上の任意
の個数に設定することが可能である。
【0069】また、第2実施例の水嚢10における内袋
13、第3実施例の水嚢20における内袋23、および
第4実施例の水嚢30における内袋33に換えて、図7
に示した内袋3′を採用し得ることは言うまでもない。
【0070】
【発明の効果】以上、詳述した如く、本発明に関わる水
嚢は、高吸水性樹脂を収容した内袋と、この内袋を収容
する外袋とを具備し、高吸水性樹脂に吸水させて使用す
る水嚢であって、通水性を備えたシート材から成り、所
定量の粉末状の高吸水性樹脂を収容する内袋と、防水性
を備えたシート材から成り、内袋の出し入れが可能な大
きさの開口を有するとともに、この開口を閉止する開口
閉止手段を有する外袋とを具備して成ることを特徴とし
ている。
【0071】上記構成によれば、外袋に内袋の出し入れ
が可能な開口を設けたことで、水嚢を使用した後に外袋
から内袋を取り出すことができ、新たな内袋を収容する
ことによって外袋を再使用することができる。
【0072】したがって、本発明に関わる水嚢によれ
ば、使用後に外袋および内袋が共に廃棄処分されてい
た、言い換えれば使い捨てにされていた従来の水嚢に比
較して、運用コストの大幅な低減を達成することが可能
となる。
【0073】また、上記構成によれば、外袋は防水性の
シート材から成っているので、開口から供給した所定量
の水を保持することができ、もって水嚢を使用する際に
は、内袋を収容した外袋に所定量の水を供給することに
より、内袋に収容した高吸水ポリマーを所定の体積に膨
張させることができる。
【0074】したがって、本発明に関わる水嚢では、使
用に際して外袋の外面に水を掛けて高吸水ポリマーに吸
水させている従来の水嚢に比べ、使用に際して高吸水性
樹脂に吸水させる作業を効率よく実施することが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a),(b)および(c)は、本発明に関わる水嚢
の第1実施例を示した外観端面図、外観正面図および外
観側面図。
【図2】(a)は図1に示した水嚢の外袋を示す外観端面
図、(b)は外観正面図、(c)は開口を閉じた状態を示す
(b)中のc−c線断面側面図、(d)は開口を開いた状態
を示す断面側面図。
【図3】図1に示した水嚢の内袋を示す外観端面図、外
観正面図および外観側面図。
【図4】(a)〜(c)は、図1に示した水嚢を使用する際
の作業手順を示した概念図。
【図5】(a)〜(d)は、図1に示した水嚢を使用する際
の作業手順を示した概念図。
【図6】(a)は図1に示した水嚢を堰として積み重ねた
状態を概念的に示す側面図、(b)は図1に示した水嚢を
土留めとして積み重ねた状態を概念的に示す側面図、
(c)は図1に示した水嚢を積み重ねた状態を正面から見
た概念図。
【図7】(a)は本発明の水嚢における内袋の変形例を示
す外観端面図、(b)は外観正面図、(c)は開口を閉じた
状態を示す(b)中のc−c線断面側面図、(d)は開口を
開いた状態を示す断面側面図。
【図8】(a),(b)および(c)は、本発明に関わる水嚢
の第2実施例を示した外観端面図、外観正面図および外
観側面図。
【図9】(a),(b)および(c)は、本発明に関わる水嚢
の第3実施例を示した外観端面図、外観正面図および外
観側面図。
【図10】図9(b)中の X−X 線断面図。
【図11】(a)は図9に示した水嚢を膨らませた使用状
態を示す概念図、(b)は膨らませた水嚢を積み重ねた状
態を示す概念図。
【図12】(a),(b)および(c)は、本発明に関わる水
嚢の第4実施例を示した外観端面図、外観正面図および
外観側面図。
【図13】図12(b)中のXIII−XIII線断面図。
【図14】(a)は図12に示した水嚢を膨らませた使用
状態を示す概念図、(b)は膨らませた水嚢を積み重ねた
状態を示す概念図。
【符号の説明】
1,10,20,30…水嚢、 2,12,22,32…外袋、 2o,12o,22o,32o…開口、 2f,12f,22f,32f…スライドファスナー
(開口閉止手段)、 3,13,23,33…内袋、 P…高吸水性樹脂、 W…水。
フロントページの続き (72)発明者 片桐 光男 東京都千代田区外神田一丁目16番8号 株 式会社コープサービス内 Fターム(参考) 2D018 AA07

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高吸水性樹脂を収容した内袋と、前記内
    袋を収容する外袋とを具備し、上記高吸水性樹脂に吸水
    させて使用する水嚢であって、 通水性を備えたシート材から成り、所定量の粉末状の高
    吸水性樹脂を収容する内袋と、 防水性を備えたシート材から成り、前記内袋の出し入れ
    が可能な大きさの開口を有するとともに、前記開口を閉
    止する開口閉止手段を有する外袋と、 を具備して成ることを特徴とする水嚢。
JP2000183127A 2000-06-19 2000-06-19 水 嚢 Pending JP2002004238A (ja)

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