JP2002001540A - Tig溶接ヘッド - Google Patents

Tig溶接ヘッド

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JP2002001540A
JP2002001540A JP2000188588A JP2000188588A JP2002001540A JP 2002001540 A JP2002001540 A JP 2002001540A JP 2000188588 A JP2000188588 A JP 2000188588A JP 2000188588 A JP2000188588 A JP 2000188588A JP 2002001540 A JP2002001540 A JP 2002001540A
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torch
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Nobuo Nakazawa
信雄 中澤
Katsuyoshi Hori
勝義 堀
Toshiji Nagashima
利治 永島
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Babcock Hitachi KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】添加ワイヤが母材を突ついても、溶接アークを
安定に維持し、かつ溶融池への添加ワイヤ挿入を自動的
に調整できるTIG溶接ヘッドを提供する。 【解決手段】先端のタングステン電極3から発生するア
ーク6で母材4に溶融池を形成する溶接トーチ21と、
溶融池に添加ワイヤ10を送給する添加ワイヤトーチ2
2と、両トーチを組み付ける取り付け部材14と備えた
TIG溶接ヘッドであって、取り付け部材14先端部に
筒状のリニアブッシュ23を設け、リニアブッシュ23
の穴に摺動自在に嵌入されたスライド軸24と、スライ
ド軸24およびブッシュに23係合する圧縮ばね25
a、25bとを設け、添加ワイヤトーチをスライド軸内
を通して設置し添加ワイヤトーチとスライド軸が一体的
に移動するよう結合したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、TIG(Tungsten
Inert Gas)アーク溶接装置を構成する要素であるTI
G溶接ヘッドに係り、特にタングステン電極から発生す
るアークにより母材を溶融して形成した溶融池に、添加
ワイヤを供給する際、溶融池に対する添加ワイヤの挿入
位置を調整するのに好適なTIG溶接ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】図6は従来から知られているTIGアー
ク溶接装置のトーチ回り、すなわちTIG溶接ヘッドの
構成を示す図である。TIG溶接ヘッドは、アーク発生
用のタングステン電極3を備える溶接トーチ2と、アー
ク6直下に形成される母材4の溶融池13に添加ワイヤ
10を通電加熱してホットワイヤとして送給する添加ワ
イヤトーチ8とを取り付け部材7により一体的に組立て
てなり、そして溶接ヘッド位置調整用のスタンド(図示
しない)等に固定し、溶接台車(図示しない)に搭載し
て、自動溶接装置を構成する。添加ワイヤ10はワイヤ
供給装置(図示しない)からコンジット管15を通って
添加ワイヤトーチ8に送給される。
【0003】溶接トーチ2は、タングステン電極3と、
該電極3回りにシールドガス流れを形成するシールドノ
ズル5と、タングステン電極3およびシールドノズル5
を先端部に保持する筒状のホルダー14から成り立って
いる。溶接トーチ2のタングステン電極3と母材4は、
それぞれ直流溶接用のアーク電源1の負極と陽極に接続
されていて、アルゴンシールドガス中でタングステン電
極3と母材4間にアーク6発生し、そしてアーク6は母
材4表面に溶融池13を形成する。添加ワイヤトーチ8
は、添加ワイヤ10をガイドするとともに添加ワイヤ1
0の通電電極となるワイヤ通電電極9を先端に有し、そ
してワイヤ10が母材4に対して45°から60°の角度で
斜め上から溶融池13に挿入するように配置されてお
り、溶接トーチ2と一体になって動く。またワイヤ通電
電極9と母材4はワイヤ加熱電源に接続されている。従
って溶接トーチ2が母材4表面に対して上下に動くと
き、それにつれて添加ワイヤ10の先端が溶融池13に
挿入される位置は変動するワイヤ加熱電源12の出力電
圧はワイヤ通電電極9と母材4間に印加されており、ワ
イヤ10が母材4に接触すると通電する。ワイヤ通電電
極9と母材4間のワイヤ10の抵抗によりワイヤ10は
発熱し、母材4の溶融池13にワイヤ10が送給されて
到達する頃には、ワイヤ10は半溶融状態になってい
る。作業者はワイヤの挿入位置やワイヤの溶融状態を肉
眼で監視し、適正な溶融状態になるようワイヤ電流やワ
イヤの挿入位置を手動で調整している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】溶接作業前に溶接トー
チ2と添加ワイヤトーチ8が母材に対して一定距離にな
るよう設定しておくが、溶接中には母材の熱変形などで
しばしば溶接トーチ2の先端と母材4表面の距離が変化
する。また、ワイヤ10への加熱電力調整がうまく行か
ず、たまたま加熱不足になると、あるいはワイヤの曲が
りのためにワイヤ10が溶融池13からはみだしたりす
ると、ワイヤが母材を突くような形になって溶接トーチ
2を持ち上げることがある。その結果、溶接トーチ2の
位置が設定位置から狂い、アーク発生の位置が狂い、ア
ークが不安定になったり、ワイヤ挿入位置も狙い位置か
らはずれて、溶接不良を発生する等の問題がある。本発
明は目的は、上記問題を解決して、溶融池への添加ワイ
ヤの挿入位置を自動的に調整できるTIG溶接ヘッドを
提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1のTIG溶接ヘッドは、タングステン
電極を先端に取り付け、タングステン電極から発生する
アークによりこのタングステン電極に対向する母材に溶
融池を形成する溶接トーチと、溶融池に斜め上方から添
加ワイヤを送給する添加ワイヤトーチと、添加ワイヤト
ーチを溶接トーチの横に取り付ける取り付け部材とを備
えたTIG溶接ヘッドにおいて、取り付け部材の部位で
添加ワイヤトーチを取り付ける位置に筒状のリニアブッ
シュを設け、リニアブッシュの穴に摺動自在に嵌入され
たスライド軸と、スライド軸およびリニアブッシュに係
合してスライド軸の摺動方向に作用する圧縮弾性部材と
を設け、かつ添加ワイヤトーチをスライド軸内を通して
設置し添加ワイヤトーチとスライド軸が一体的に移動す
るよう結合したことを特徴とする。
【0006】上記の構成により、添加ワイヤが母材に接
触して添加ワイヤトーチを押し上げたとき、添加ワイヤ
トーチはスライド軸とブッシュ間で摺動し、かつその押
し上げ力は圧縮弾性部材に吸収されるので、溶接トーチ
は母材面からの高さが変動することなく安定したアーク
を維持でき、また添加ワイヤの挿入位置が溶融池からは
み出すのを防止できる。圧縮弾性部材を適宜柔らかいも
のを用いることにより添加ワイヤトーチをスムーズに摺
動をさせることができる。
【0007】また、上記第1のTIG溶接ヘッドに、添
加ワイヤトーチを支持する重力バランサーとして定引張
り力形成部材を設けるとよい。これにより、より柔らか
い圧縮弾性部材を用いてスライド軸をより軽く摺動させ
ることができ、より安定した溶接を行なうことができ
る。
【0008】また、上記目的を達成するために、本発明
の第2のTIG溶接ヘッドは、タングステン電極を先端
に取り付け、タングステン電極から発生するアークによ
りタングステン電極に対向する母材に溶融池を形成する
溶接トーチと、溶融池に斜め上方から通電加熱した添加
ワイヤを送給する添加ワイヤトーチと、添加ワイヤトー
チを溶接トーチの横に取り付ける取り付け部材とを備え
たTIG溶接ヘッドにおいて、取り付け部材の部位で添
加ワイヤトーチを取り付ける位置に筒状のリニアブッシ
ュを設け、リニアブッシュの穴に摺動自在に嵌入された
スライド軸と、スライド軸およびリニアブッシュに係合
してスライド軸の摺動方向に作用する圧縮弾性部材とを
設け、かつ添加ワイヤトーチをスライド軸内を通して設
置し添加ワイヤトーチとスライド軸が一体的に移動する
よう結合したことを特徴とする。
【0009】上記のように第2のTIG溶接ヘッドを構
成したことにより、添加ワイヤが母材に接触して添加ワ
イヤトーチを押し上げたとき、添加ワイヤトーチはスラ
イド軸とブッシュ間で摺動し、かつその押し上げ力は圧
縮弾性部材に吸収されるので、溶接トーチは母材面から
の高さが変動することなく安定したアークを維持でき、
また添加ワイヤの挿入位置が溶融池からはみ出すのを防
止できる。圧縮弾性部材を適宜柔らかいものを用いるこ
とにより添加ワイヤトーチをスムーズに摺動をさせるこ
とができる。
【0010】また、第2のTIG溶接ヘッドに、添加ワ
イヤトーチを支持する重力バランサーとして定引張り力
形成部材を設けるとよい。定引張り力形成部材により、
添加ワイヤトーチおよびそれに接続される添加ワイヤ通
電用パワーケーブルの重量を支持するので、より柔らか
い圧縮弾性部材を用いてスライド軸をより軽く摺動させ
ることができ、より安定した溶接を行なうことができ
る。
【0011】さらに第2のTIG溶接ヘッドに、上記の
定引張り力形成部材と共に、スライド軸の移動位置を検
出するセンサを設け、かつスライド軸が基準位置より母
材に接近するときに通電加熱用電流を増すか又は添加ワ
イヤの送給速度を減じ、基準位置より母材から離れると
きに通電加熱用電流を減少させるか又は添加ワイヤの送
給速度を増す制御を行なうことがこのましい。このよう
にセンサで、ワイヤ通電加熱用電流または添加ワイヤの
送給速度を制御することにより、添加ワイヤトーチから
突出すワイヤ長さ、いわゆるワイヤエクステンションが
一定になり、ワイヤ先端で母材を突つくことを防止で
き、溶接トーチから発生するアークを安定して維持でき
ると共に、添加ワイヤを溶融池に的確に送り込むことが
できる。
【0012】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の実施の形態1と
なるTIG溶接ヘッドを示す。このTIG溶接ヘッド
は、主として、アークを発生して母材を溶融する溶接ト
ーチ21と、母材の溶融された部分すなわち溶融池に添
加ワイヤを供給する添加ワイヤトーチ22とから構成さ
れている。添加ワイヤトーチ22は電気的に絶縁性の取
り付け部材14を介して溶接トーチ21にその横に取り
付けられている。このTIG溶接ヘッドを用いる自動溶
接装置は、添加ワイヤトーチの構造の違いを除けば、従
来の技術の項で図6により説明したものとの構成上同様
であり、TIG溶接ヘッドを搭載する台車、アーク電
源、ワイヤ加熱電源、ワイヤ送給装置等から構成されて
いる。
【0013】溶接トーチ21は、タングステン電極3
と、該電極3回りにシールドガス流れを形成するシール
ドノズル5と、タングステン電極3およびシールドノズ
ル5を先端部に保持する筒状のホルダー14からなる。
【0014】添加ワイヤトーチ8は、溶接トーチ21か
ら横方向に延びる取り付け部材14の先端に設けられた
リニアブッシュ23の穴に摺動自在に取り付けられてい
る。添加ワイヤトーチ8は、ブッシュ23の穴に嵌入さ
れる管状のスライド軸24と、該スライド軸24の前端
に順に取り付けられた通電電極であるコンタクトチップ
30およびセラミックガイド37とを有し、スライド軸
24の後端にはコンタクトチップ30に給電するための
パワーケーブル29が端子28を介して接続されてい
る。そして管状のスライド軸24、コンタクトチップ3
0、セラミックガイド37それぞれの軸穴を通じて添加
ワイヤ10が送給される。スライド軸24の穴には、ワ
イヤ10をガイドするコンジット管35を通した芯管2
7が配置されている。セラミックガイド37はワイヤ1
0を母材4に対して45°〜60°の角度で送るように
取り付けている。
【0015】またスライド軸24の外周には、スライド
軸24の長手方向中央部にブッシュ23を置く形で、ブ
ッシュ23を挟んで圧縮弾性部材としての圧縮ばね26
a,26bを配置している。圧縮ばね26aはスライド
軸24の前部に形成された鍔状のカラー25aとリニア
ブッシュ23の前端面との間に取り付けられ、そして圧
縮ばね26bはリニアブッシュ23の後端面とスライド
軸24の後部に形成された鍔状のカラー25bとの間
に、それぞれ取り付けられている。したがってスライド
軸24はブッシュ23に摺動自在に支持されながら、圧
縮ばねにより弾力的に動作する。
【0016】さらに添加ワイヤトーチ22は、定引張り
力形成ばね部材31(商品名:コンストン)によって保
持するように構成する。すなわち定引張り力形成ばね部
材31を取り付け部材14またはブッシュ23に取り付
け、定引張り力形成ばね部材31により添加ワイヤトー
チ22の下部を接続金具32を介して吊り上げる。この
定引張り力形成ばね部材31は、添加ワイヤトーチ2
2、ワイヤ10へ通電する為のパワーケーブル29、お
よび添加ワイヤ10等の自重を支える重力バランサーと
しての役目する。このような構造によれば、圧縮ばね2
6a,26bには非常に柔らかいばねを使用でき、添加
ワイヤトーチ22は溶接トーチ21に対してほとんど影
響を与えることなく柔らかく動く事ができる。また、添
加ワイヤトーチ22の摺動方向の位置変化を検出する為
に電気的に絶縁されたリニアセンサ33を設置してい
る。リニアセンサ33は、溶接トーチ21と相対的に位
置が一定であるブッシュ23または定引張り力形成ばね
部材31のケースに取り付けている。
【0017】さて、一定速度でワイヤ10を送給し、コ
ンタクトチップ30と母材4間のワイヤ10部分に一定
電流を通電してワイヤ10を加熱しているとき、添加ワ
イヤトーチ22が母材4の状況変化により母材4に近づ
くとワイヤ10のエクステンション“e”が短くなり、
ワイヤ10の通電部分の抵抗が小さくなりジュール発熱
量が不足し、またジュール発熱が不足したことによって
ワイヤ10の軟化が少なくなり母材4を突っ張り添加ワ
イヤトーチ22を持ち上げる。ここでエクステンション
“e”は、ワイヤがコンタクトチップ30から母材にま
で突き出して通電されるワイヤ部分の長さをいう。
【0018】添加ワイヤトーチ22を持ち上げられたと
き、ワイヤ10のエクステンション“e”が長くなるの
で、ワイヤ10の通電部分の抵抗が大きくなりジュール
発熱量が増加し、ワイヤの先端部の軟化が進み母材4へ
の突っ張りが少なくなりばねの力で添加ワイヤトーチ2
2が母材4に接近する。このようなワイヤ加熱電力の自
己制御作用が基本的に働く。そのような制御を小さいワ
イヤトーチ位置変化でより感度よく行うために、本実施
の形態ではリニアセンサ33によるワイヤトーチ位置の
検出信号を利用して、ワイヤトーチ22が母材4から離
れすぎているときにはワイヤ電流を高くし、逆に接近し
すぎているときにはワイヤで電流を低くするように制御
してワイヤの加熱電力を調整している。このようにし
て、添加ワイヤ10のエクステンション“e”はその信
号に基づき速やかに一定のところに保たれ、加熱電力が
常に適正に保たれる。
【0019】本実施例はこのように機能するので、ワイ
ヤが母材に強く突っ張ることなく、溶接トーチ持ち上げ
ることもなく、このためワイヤの挿入位置も狙い位置か
らずれずに挿入され、アークも安定して、溶接不良を発
生する等の事もなく良好な溶接が保たれる。
【0020】次に図2および図3により本発明の実施の
形態2となるTIG溶接ヘッドを説明する。この実施の
形態2のTIG溶接ヘッドは実施の形態1からリニアセ
ンサ33を取り除いたもので、添加ワイヤトーチ22の
動作は、圧縮ばね26a,26b、定引張り力形成ばね
部材31により制御され、それと同時に上述のように一
定電流が流れるワイヤのジュール熱によるエクステンシ
ョンの自己調整により制御される。実施の形態2のTI
G溶接ヘッドは、実施の形態1より添加ワイヤに対する
加熱電力の制御作用は弱められるが、構造がより簡易に
なる。
【0021】図4により、本発明の実施の形態3となる
TIG溶接ヘッドを説明する。このTIG溶接ヘッド
は、実施の形態1から定引張り力形成ばね部材31を外
したもので、添加ワイヤトーチ22の動作は圧縮ばね2
6a、26bとリニアセンサ33により制御される。
【0022】この構成では、添加ワイヤトーチ22、パ
ワーケーブル29、コンジット管35、添加ワイヤ10
等の自重はリニアブッシュ23とスライド軸24に係合
する圧縮ばね26a、26bによって支えられるため、こ
れら圧縮ばねは、定引張り力形成ばね部材31を備える
実施の形態1のものよりも強いばねを使用しなければな
らない。これによりトーチ構造が簡易化されるが、ワイ
ヤ10が母材を突く力が多少大きくなる。このワイヤ1
0の突つきはリニアセンサ33によるワイヤ電流の制御
により緩和できる。すなわち、ワイヤトーチ22が母材
4から所定距離だけ離れるとワイヤ電流を増加させ、逆
に所定距離だけ接近するとワイヤ電流を減少させるよう
に制御して、添加ワイヤ10のエクステンション“e”
を一定に保つことができる。
【0023】図5により、本発明の実施の形態4となる
TIG溶接ヘッドを説明する。このTIG溶接ヘッド
は、実施の形態1から定引張り力形成ばね部材31およ
びリニアセンサ33をはずしたものである。添加ワイヤ
トーチ22の動作は、リニアブッシュ23とスライド軸
24に係合する圧縮ばね26a、26bによってワイヤの
母材突っつきを一時的に逃し、それと同時に上述のよう
に一定電流が流れるワイヤのジュール熱によるエクステ
ンションの自己調整によって制御される。実施の形態4
のTIG溶接ヘッドは、各実施の形態中で最も単純で安
価な構成となっている。
【0024】上記各実施の形態のTIG溶接ヘッドは、
被溶接物の構造や組立て精度により使い分けられる。構
造が単純で組立て精度が良い被溶接物では、圧縮ばねの
みを有するTIG溶接ヘッドを採用するのが合理的であ
り、一方、構造が複雑あるいは組立て精度が悪くて溶接
時に溶接条件の調整する必要のあるような被溶接物で
は、圧縮ばね、定引張り力形成ばね部材およびリニアセ
ンサ33を備えたもの適用するのがよい。
【0025】上記のいずれの実施の形態のTIG溶接ヘ
ッドによっても、ワイヤの加熱電力が不足した時やワイ
ヤ曲がりによってワイヤ先端が溶融池からはみ出した時
などに、ワイヤが母材を突っ張ってトーチを持ち上げ
て、アーク溶融の位置やワイヤ挿入位置が狙い位置から
ずれてしまって溶接不良を発生するような事態が発生し
なくなり、またワイヤ加熱電力調整の自動化が可能とな
り溶接作業の能率を、向上させることができる。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、溶接中の母材の熱変
形、添加ワイヤの曲がりなどにより、母材に対して溶接
トーチと添加ワイヤトーチとの相対的高さがかわって添
加ワイヤが母材を突つくことがあっても、添加ワイヤト
ーチの位置を自動的に調整して、溶接トーチの高さを所
定位置に保持して溶接アークを安定に維持でき、また添
加ワイヤの挿入位置が狙いから外れることを防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のTIG溶接ヘッドの構
成を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態2のTIG溶接ヘッドの構
成を示す図である。
【図3】図2の側面図である。
【図4】本発明の実施の形態3のTIG溶接ヘッドの構
成を示す図である。
【図5】本発明の実施の形態4のTIG溶接ヘッドの構
成を示す図である。
【図6】従来技術であるアーク溶接装置の説明図であ
る。
【符号の説明】
1 アーク電源 2 溶接トーチ 3 タングステン電極 4 母材 5 シールド用ノズル 6 アーク 7 取り付け部材 8 ワイヤトーチ 9 ワイヤ通電電極 10 添加ワイヤ 11 溶着金属 12 加熱電源 13 溶融池 14 ホルダー 15 コンジット管 21 溶接トーチ 22 添加ワイヤトーチ 23 リニアブッシュ 24 スライド導管 26a,26b 圧縮ばね 29 パワーケーブル 30 コンタクトチップ 31 定引張り力形成部材 33 リニアセンサ 35 コンジット管 37 セラミックガイド
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永島 利治 広島県呉市宝町5番3号 バブ日立工業株 式会社内 Fターム(参考) 4E001 LH04 LH11 MD07 NA08

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タングステン電極を先端に取り付け、該
    タングステン電極から発生するアークにより該タングス
    テン電極に対向する母材に溶融池を形成する溶接トーチ
    と、前記溶融池に斜め上方から添加ワイヤを送給する添
    加ワイヤトーチと、前記添加ワイヤトーチを前記溶接ト
    ーチの横に取り付ける取り付け部材とを備えたTIG溶
    接ヘッドにおいて、前記取り付け部材の部位で前記添加
    ワイヤトーチを取り付ける位置に筒状のリニアブッシュ
    を設け、該リニアブッシュの穴に摺動自在に嵌入された
    スライド軸と、該スライド軸および前記リニアブッシュ
    に係合して前記摺動方向に作用する圧縮弾性部材とを設
    け、かつ前記添加ワイヤトーチを前記スライド軸内を通
    して設置し前記添加ワイヤトーチと前記スライド軸が一
    体的に移動するよう結合したことを特徴とするTIG溶
    接ヘッド。
  2. 【請求項2】 前記添加ワイヤトーチを支持する重力バ
    ランサーとして定引張り力形成部材を設けたことを特徴
    とする請求項2に記載のTIG溶接ヘッド。
  3. 【請求項3】 タングステン電極を先端に取り付け、該
    タングステン電極から発生するアークにより該タングス
    テン電極に対向する母材に溶融池を形成する溶接トーチ
    と、前記溶融池に斜め上方から通電加熱した添加ワイヤ
    を送給する添加ワイヤトーチと、前記添加ワイヤトーチ
    を前記溶接トーチの横に取り付ける取り付け部材とを備
    えたTIG溶接ヘッドにおいて、前記取り付け部材の部
    位で前記添加ワイヤトーチを取り付ける位置に筒状のリ
    ニアブッシュを設け、該リニアブッシュの穴に摺動自在
    に嵌入されたスライド軸と、該スライド軸および前記リ
    ニアブッシュに係合して前記摺動方向に作用する圧縮弾
    性部材とを設け、かつ前記添加ワイヤトーチを前記スラ
    イド軸内を通して設置し前記添加ワイヤトーチと前記ス
    ライド軸が一体的に移動するよう結合したことを特徴と
    するTIG溶接ヘッド。
  4. 【請求項4】 前記添加ワイヤトーチを支持する重力バ
    ランサーとして定引張り力形成部材を設けたことを特徴
    とする請求項3に記載のTIG溶接ヘッド。
  5. 【請求項5】 前記スライド軸の移動位置を検出するセ
    ンサを設け、スライド軸が、基準位置より前記母材に接
    近するときに前記通電加熱用電流を増すか又は前記添加
    ワイヤの送給速度を減じ、基準位置より前記母材から離
    れるときに前記通電加熱用電流を減じるか又は前記添加
    ワイヤの送給速度を増す制御を行なうことを特徴とする
    請求項3または4に記載のTIG溶接ヘッド。
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