JP2002001450A - 金属板の予備加工工具、および金属板の打抜き加工方法 - Google Patents

金属板の予備加工工具、および金属板の打抜き加工方法

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JP2002001450A JP2000179335A JP2000179335A JP2002001450A JP 2002001450 A JP2002001450 A JP 2002001450A JP 2000179335 A JP2000179335 A JP 2000179335A JP 2000179335 A JP2000179335 A JP 2000179335A JP 2002001450 A JP2002001450 A JP 2002001450A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来よりも低い圧縮応力で、種々の被加工金
属板に打込み得る金属板の予備加工工具、および金属板
の打抜き加工方法を提供すること。 【解決手段】 金属板1に明けられるべき所定の孔径よ
り小さい太さを有する細ポンチ部51と、それに連なり
上記所定の孔断面の大きさより大きい太さを有する太ポ
ンチ部53とを備えた予備加工用ポンチ5を主体とする
ピーシング用の金属板の予備加工工具、金属板1から打
抜く所定の形状物8の形状の大きさより大きい太さを有
する細ポンチ部51と、それに連なり上記細ポンチ部5
1の孔断面の大きさより大きい太さを有する太ポンチ部
53とを備えたブランキング用の金属板の予備加工工
具、および上記予備加工工具を用いた打抜き加工方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属板の打抜き加
工に用いられる予備加工工具、およびそれを用いた金属
板の打抜き加工方法に関するものである。
【0002】図10は、通常のポンチとダイスを用いた
従来の金属板の打抜き加工方法を説明するものであっ
て、1は被加工の金属板、2はポンチ、3はダイス、3
1はダイス3のダイス孔、4は押え板である。ポンチ2
およびダイス3は、ポンチホルダーおよびダイスホルダ
ー(いずれも図示せず)にそれぞれ保持固定されてい
る。上記ポンチホルダーとポンチ2とから上型が、また
上記ダイスホルダーとダイス3とから下型が構成されて
おり、上型はプレス機(図示せず)のスライドに、一
方、下型は上記プレス機(図示せず)のベッドにそれぞ
れ固定されて両型は互いに上下に相対運動ができるよう
になっている。押え板4は、上記ポンチホルダーに懸架
保持されて金属板1を押圧するように付勢されている。
【0003】金属板1の打抜き加工には、金属板1に所
定の孔形状と大きさの孔を明けることが目的の孔抜き加
工(ピアシング)と、金属板1から所定の形状物を打抜
くことが目的の板抜き加工(ブランキング)とがある。
従来、上記の両加工は、目的に応じて使用するポンチ2
とダイス3の形状や大きさが異なるのみで作業手順は略
同じてあって、例えば板抜き加工についてその作業手順
を説明すると、先ずダイス3の上に被加工の金属板1が
設置され、ついで上型が下ろされる。上型が下される
と、まず押え板4が上型より先に降下して金属板1に当
接してそれを押圧する。ポンチ2は、それより少し遅れ
て金属板1に当接し、さらなる降下により金属板1を打
抜いて下死点に達して所定の打抜き形状物をダイス孔3
1から排出し、その後上昇する。かりに押え板4がない
状態においてポンチ2が金属板1を打抜く場合には、金
属板1は大きく変形するが、押え板4はかかる変形を防
止する機能をなす。またポンチ2が、金属板1の打抜き
跡の孔を通過して上昇する際には、金属板1がポンチ2
に係留してポンチ2と共に上昇しようとするが、押え板
4はかかる上昇を防止する機能もなす。従来のポンチ2
は、その軸に直交する方向の断面が所定の打抜き形状物
と同じ形状の柱体からなり、ダイス孔31はポンチ2の
上記断面形状と同じ形状を有する。
【0004】ところで「新プレス加工データブック」
(新プレス加工データブック編集委員会編、初版1刷、
第26頁、日刊工業新聞社発行、1993年)によれ
ば、ポンチの外径dと被加工の金属板の厚みtとの比d
/tが小さい小孔抜き加工やポンチの短辺の幅wと被加
工の金属板の厚みtとの比w/tが小さい細孔抜き加工
などの孔抜き加工において、孔抜き時にポンチに加わる
面圧が高いためにポンチの磨耗や欠損が大きく、例えば
被加工金属板が軟鉄の場合、ポンチ寿命の観点から上記
の比d/tや比w/tは1程度が限界である。したがっ
て、小孔や細孔を持つ製品の大量生産にはドリルやエン
ドミルを用いた機械加工やワイア放電加工に頼らざるを
得ず、斯界では孔抜き加工の実用化が嘱望されてきた。
【0005】一方、特公昭53−8391号公報には、
ポンチを被加工の金属板に打込んだ際にポンチ端面の角
に加わる分力の集中を防止するために、図11に示すよ
うに、ポンチ2の端面部21の縁に傾斜部22、および
それに続く逃げ部23を設ける技術が開示されている。
しかし上記技術の効果は、本発明者らの実験によれば、
炭素鋼などの比較的硬くて金型との滑りの悪い金属板に
限られ、銅などの粘く滑りの良い金属板に対しては全く
効果がない。またさらに、ポンチ2の先端に傾斜部22
や逃げ部23などを有する特殊構造のポンチの製作は容
易でない問題もある。
【0006】従来の打抜き加工工具は、例えば図10に
示すように構成されているが、ポンチ2による打抜き力
は、被加工の金属板1に固有の剪断抵抗に剪断面積を掛
け合わせた値となり、その値をポンチ2の軸に直交する
方向の断面の面積で除した値が打抜き時にポンチ2に加
わる圧縮応力となる。したがって、金属板1の厚みtに
比べてポンチ2の径dあるいは幅wが小さい程、ポンチ
2に加わる圧縮応力は大きくなる。またポンチ2は、圧
縮応力だけでなく、偏心荷重や金属板1との摩擦により
引っ張り応力も加わる。打抜き加工工具の破損の原因多
くは、この引っ張り応力によるものであり、打抜き力が
大きくなれば加工工具に生じる引っ張り応力も比例的に
大きくなる。しかるにポンチ2の形成に用いられる金属
材料は、例えば日本塑性加工学会誌「塑性と加工」(第
19巻、第204号、第46頁、図4、1978年−
1)に示されているように、圧縮応力によりも引っ張り
応力に弱い問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来技術に
おける上記した実情に鑑み、ポンチの先端面に特殊な刃
部を形成することなく従来よりも低い圧縮応力で、炭素
鋼は勿論、銅などの粘く滑りの良いものなど、種々の被
加工金属板に打込み得る金属板の予備加工工具、および
金属板の打抜き加工方法を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明による金属板の予
備加工工具は、(1)軸に直交する方向の断面は被加工
の金属板に明けられる所定の孔の形状と面積の内に含ま
れる形状と面積を有して上記金属板に予備孔を明けるた
めの細ポンチ部と、この細ポンチ部に連なって軸に直交
する方向の断面は上記所定の孔の形状と面積を内包する
形状と面積を有する太ポンチ部とを備えた予備加工用ポ
ンチ、上記細ポンチ部の軸に直交する方向の断面の形状
と実質的に同じ形状であり、上記断面の面積と同程度の
面積を有するダイス孔を備えた予備加工用ダイス、およ
び上記太ポンチ部が通過する孔を有する押え板とを含む
ものである。
【0009】(2)上記(1)において、細ポンチ部
は、その軸に直交する方向の断面の形状が所定の孔の形
状と実質的に同じであって上記断面の面積が上記所定の
孔の面積の0.8〜0.95倍であり、太ポンチ部は、
その軸に直交する方向の断面の形状が所定の孔の形状と
実質的に同じであって上記断面の面積が上記所定の孔の
面積の2〜20倍であるものである。
【0010】本発明による金属板の予備加工工具は、ま
た(3)軸に直交する方向の断面は被加工の金属板から
打抜かれる所定の形状物の形状と面積を内包する形状と
面積を有して上記金属板に予備孔を明けるための細ポン
チ部と、この細ポンチ部に連なって軸に直交する方向の
断面は上記細ポンチ部の軸に直交する方向の断面の形状
と面積を内包する形状と面積を有する太ポンチ部とを備
えた予備加工用ポンチ、上記細ポンチ部の軸に直交する
方向の断面の形状と実質的に同じ形状であり、上記断面
の面積と同程度の面積を有するダイス孔を備えた予備加
工用ダイス、および上記太ポンチ部が通過する孔を有す
る押え板とを含むものである。
【0011】(4)上記(3)において、細ポンチ部と
太ポンチ部は、それらの各軸に直交する方向の断面の形
状が所定の形状物の形状と実質的に同じであり、上記各
断面の各面積が上記所定の形状物の面積のそれぞれ1.
05〜1.2倍および2〜20倍であるものである。
【0012】(5)上記(1)または(3)において、
細ポンチ部の長さは、金属板の厚みの0.4〜0.9倍
であり、太ポンチ部の上記金属板の表面と対向する面は
上記金属板の表面と平行な平面となっているものであ
る。
【0013】(6)上記(1)または(3)において、
細ポンチ部は、太ポンチ部側から上記細ポンチ部の先端
に向かって漸次細くなるテーパ形状を有するものであ
る。
【0014】(7)上記(1)または(3)において、
細ポンチ部と太ポンチ部との接続箇所に、打込み応力の
集中を緩和する応力緩和部を設けたものである。
【0015】本発明による金属板の打抜き加工方法は、
(8)上記(1)〜(2)、上記(5)〜(7)のいず
れか一項記載の金属板の予備加工工具を用いて被加工の
金属板に細ポンチ部を打込んで不貫通または貫通した予
備孔を形成する第一工程、軸に直交する方向の断面は上
記金属板に明けられる所定の孔の形状と面積と実質的に
同じ形状と面積を有するポンチを上記予備孔に打込んで
孔抜きする第二工程とを含むものである。
【0016】本発明による金属板の打抜き加工方法は、
また(9)上記(3)〜(7)のいずれか一項記載の金
属板の予備加工工具を用いて被加工の金属板に細ポンチ
部を打込んで不貫通の予備孔を形成する第一工程、軸に
直交する方向の断面は所定の打抜き形状物の形状と面積
と実質的に同じ形状と面積を有するポンチを上記予備孔
に打込んで板抜きする第二工程とを含むものである。
【0017】
【発明の実施の形態】実施の形態1.図1〜図6は、本
発明の金属板の予備加工工具並びに打抜き加工方法にお
ける実施の形態1を説明するものであって、いずれも断
面図である。実施の形態1は、被加工の金属板に所定の
孔を明けること即ち孔抜き加工を目的とし、図1〜図3
では予備孔を明ける第一工程を、図4は第一工程で形成
された中間製品を、また図5〜図6では所定の孔を形成
する第二工程をそれぞれ説明する。図1〜図3におい
て、1は被加工の金属板、4は押え板、5は予備加工用
ポンチ、6は予備加工用ダイス、61は予備加工用ダイ
ス6のダイス孔であり、図5〜図6において、1は被加
工の金属板、4は押え板、2はポンチ、3はダイス、3
1はダイス3のダイス孔である。
【0018】図1〜図3に示す予備加工用ポンチ5は、
細ポンチ部51、応力緩和部52、および太ポンチ部5
3からなる。細ポンチ部51は、金属板1に予備孔を明
ける作用をなし、その軸に直交する方向の断面(以下、
軸直交断面)は金属板1に明けられる所定の孔の形状と
面積の内に含まれる形状と面積を有する。例えば、上記
所定の孔が内径1mmの円形孔である場合、細ポンチ部
51は、その軸直交断面が直径1mmの円形内に納まる
小面積を有する円形、楕円形、方形あるいはその他の形
状を呈するものである。また、上記所定の孔が1mm角
の正方形の孔である場合、細ポンチ部51は、その軸直
交断面が1mm角の正方形に納まる小面積を有する正方
形、円形、楕円形、あるいはその他の形状を呈するもの
である。なお、細ポンチ部51の長さ(軸方向の長さ)
は、金属板1の厚みより短くなっている。細ポンチ部5
1は、太ポンチ部53側から細ポンチ部51の先端に向
かって僅かに漸次細くなるテーパ形状としてもよい。そ
の場合のテーパ角は、1°前後が適当である。かくする
と、細ポンチ部51は太ポ金属板1に予備孔を明けた後
に金属板1から抜け易くなる。なお細ポンチ部51がテ
ーパ形状である場合、細ポンチ部51の上記軸直交断面
の形状と面積は、細ポンチ部51の長さの中央における
形状と面積としてよい。細ポンチ部51がテーパ形状を
有する場合の上記諸点は、後記する実施の形態2につい
ても当てはまる。
【0019】上記の太ポンチ部53は、その軸直交断面
は上記所定の孔の形状と面積を内包する形状と面積を有
する。例えば、上記所定の孔が内径1mmの円形孔であ
る場合、太ポンチ部53は、その軸直交断面が直径1m
mの円より大きな円、直径1mmの円を内包する楕円
形、方形、多角形、あるいはその他の形状と大きな面積
を有する。また上記所定の孔が1mm角の正方形の孔で
ある場合、太ポンチ部53は、その軸直交断面が1mm
角の正方形より大きい正方形、1mm角の正方形を内包
する円形、楕円形、多角形、あるいはその他の形状と大
きな面積を有する。なお太ポンチ部53の金属板1の表
面11と対向する面531は、上記表面11と平行な平
面となっている。
【0020】応力緩和部52は、細ポンチ部51が金属
板1に打込まれた際に、細ポンチ部51と太ポンチ部5
3との接続箇所への応力集中を緩和する作用をなすもの
であって、上記接続箇所における断面は半径0.1〜
0.5mm程度の丸み状を呈する。
【0021】予備加工用ダイス6はダイス孔61を有
し、ダイス孔61は細ポンチ部51の軸直交断面の形状
と実質的に同じ形状であり、上記断面の面積と同程度の
面積、例えば、上記断面の面積より僅かに小さい、ある
いは僅かに大きい面積を有する。押え板4は、太ポンチ
部53が通過する孔を有して後記する空間7(図2参
照)の形成に寄与する作用の他に、図10に示す通常の
ポンチ・ダイス加工において用いられる押え板4と同様
の作用をなし、即ち金属板1の上に置かれて細ポンチ部
51の打込みに基づく金属板1の大きな変形を防止する
作用、および打込みの後に細ポンチ部51を引き上げる
際に金属板1の細ポンチ部51への食い付きを防止する
作用をなす。
【0022】金属板1の孔抜き加工方法の第一工程にお
いては、先ず予備加工用ポンチ5および予備加工用ダイ
ス6は、ポンチホルダーおよびダイスホルダー(いずれ
も図示せず)にそれぞれ保持固定され、上記ポンチホル
ダーと予備加工用ポンチ5とから上型が、また上記ダイ
スホルダーと予備加工用ダイス6とから下型が構成さ
れ、上記上型はプレス機(図示せず)のスライドに、一
方、上記下型は上記プレス機(図示せず)のベッドにそ
れぞれ固定されて両型は互いに上下に相対運動ができる
ようにされる。押え板4は、上記ポンチホルダーに懸架
保持されて金属板1を押圧するように付勢される。
【0023】予備加工用ダイス6の上に被加工の金属板
1が設置され、ついで上型が降下される。上型が降下さ
れると、まず押え板4が上型より先に降下して金属板1
に当接してそれを押圧する。予備加工用ポンチ51は、
それより少し遅れて金属板1に当接(図1参照)し、さ
らなる降下により金属板1に打込まれ(図2参照)、太
ポンチ部53の面531が、金属板1の表面11と接触
し且つ表面11を押圧する状態となる時点(図3参照)
で上型の降下が停止され、ついで上型が上昇される。そ
の際に押え板4は、暫時、金属板1を押圧した状態を維
持して、前記したように金属板1の細ポンチ部51への
食い付きを防止する。図1〜図3に示す工程を経て、図
4に示す半分抜きされた、換言すると不貫通の予備孔1
2が形成され、この予備孔12の部分に該当する金属部
分が裏面に突出した突出部13を有する金属板1の中間
製品が得られる。
【0024】金属板1の孔抜き加工方法の第二工程は、
上記の中間製品を加工対象として、また第一工程で用い
られた予備加工用ポンチ5に代えてストレートポンチな
どの通常のポンチ2が、予備加工用ダイス6に代えて通
常のダイス3がそれぞれ用いられ、ポンチ2を上記予備
孔12に打込んで孔抜きする。しかしてポンチ2は、そ
の軸直交断面は金属板1に明けられる所定の孔の形状と
面積と実質的に同じ形状と面積を有し、ダイス3として
は上記の軸直交断面を有するポンチ2に対して通常の抜
き加工において採用されるダイス孔31を有するものが
用いられる。
【0025】上記の説明から理解される通り、ポンチ2
の軸直交断面は、金属板1に明けられた予備孔12の孔
断面より大きく、一方、金属板1の突出部13はダイス
孔31内に嵌まり込み得る形状と寸法を有する。図5
は、ポンチ2が金属板1の表面に当接した状態を示す
が、上記の寸法関係からポンチ2は予備孔12を塞ぐ状
態で金属板1に当接し、突出部13はダイス孔31内に
落ち込んでいる。ポンチ2と金属板1とは、必要により
図示していないパイロット孔などにより精度よく位置決
めすることができる。図5の状態からポンチ2が降下さ
れると、ポンチ2は予備孔12の側壁の周囲の、図5で
点線で示す箇所をシェービングしつつ予備孔12の孔を
所定の孔に拡張し、ポンチ2が金属板1を貫通した時点
で所定の孔が完成する(図6参照)。
【0026】シェービングにより削除される金属部分1
4(図5において二本の点線の間に存在する金属部分)
は、ダイス孔31から落下するが、実施の形態1におけ
る金属板1の孔抜き加工の場合には、明けられる孔の形
状と寸法が所定通りであることが要求され、シェービン
グにより新たに生成する金属板1の側面(二本の点線で
示す箇所)は所定寸法の孔の内壁を形成することにな
る。
【0027】なお細ポンチ部51の軸直交断面が、その
形状および面積において所定の孔の形状と面積とから大
きくかけ離れていると、第二工程においてシェービング
すべき金属量が多くなってポンチ2にかかる圧縮応力が
大きくなる。よって細ポンチ部51は、その軸直交断面
の形状が所定の孔の形状と実質的に同じであって、且つ
上記断面の面積が上記所定の孔の面積の0.8〜0.9
5倍程度であることが好ましい。
【0028】つぎに実施の形態1の効果を説明する。一
般的に被加工の金属板にポンチが打込まれると、打込ま
れたポンチ部分の体積に等しい金属部分が上記金属板の
表面に突出する。この突出金属部分は、上記金属板の内
での変形抵抗が最小となる経路を経ていずれかの箇所に
生じる。前記図10における従来例では、金属板1の表
面はポンチが打込まれる箇所以外は押え板4で押さえら
れており、また変形抵抗が最小である経路は金属板1の
厚み方向であるので、ポンチ2の打込み力は金属板1の
表面から裏面に伝えられて、突出金属部分は専らその裏
面のダイス孔31内に生じる。したがって金属板1にポ
ンチ2を打込むには、金属板1の全厚みを経由して裏面
にまで達する打込み力が要求される。これに対して実施
の形態1では、使用する予備加工用ポンチ5は、細ポン
チ部51とこの細ポンチ部51に連なる太ポンチ部53
とを備えたものであり、細ポンチ部51が金属板1に打
込まれても、図2から理解される通り、太ポンチ部53
の存在、並びに押え板4が太ポンチ部53の通過を許容
する孔を有することにより、金属板1の表面11と太ポ
ンチ部53の面531との間に空間7が存在して、上記
突出金属部分は金属板1の裏面の他に細ポンチ部51の
周囲にも一部生じ、ために表面11が図示する通りに盛
り上がる。この盛り上がりが発生する経路は、金属板1
の裏面への経路と比較して極めて短いので、その分だけ
細ポンチ部51に要する打込み力は小さくなる。
【0029】上記の効果を、例えば厚さ4mmのタフピ
ッチ銅C1100P−H/4に孔明けする場合について
述べると、通常のポンチ・ダイスを用いて内径2.1m
mの孔を明けた場合の最大荷重は6640Nであり、上
記ポンチに加わる最大圧縮応力は1922Mpaであっ
た。これに対して、先端外径1.84mm、先細りのテ
ーパ角1°、長さ3.2mmの細ポンチ部、半径0.1
mmの応力緩和部、および外径4mmの太ポンチ部とか
らなる本発明の予備加工用ポンチを用いて内径1.96
mmの不貫通孔を明けた場合の最大荷重は4197Nで
あり、上記細ポンチ部に加わる最大圧縮応力は1579
Mpaであって、前記の約80%であった。一方、本発
明の第二の工程で用いられる通常のポンチ2の機能は、
単なる予備孔12の側壁のシェービングと不貫通孔を貫
通する機能のみであるので、ポンチ2に加わる最大圧縮
応力はさほど大きくない。前記した通り、ポンチの打込
み力の差異はそれの寿命に大きく影響するので、本発明
の予備加工用ポンチおよび本発明の第二の工程で用いら
れる通常のポンチ2は長寿命となる。
【0030】本発明において太ポンチ部53は、上記空
間7を形成する作用をなすものであって、その軸直交断
面は、上記の説明から理解される通り、細ポンチ部51
の周囲での一部の金属部分の突出に基づく盛り上がりを
許容する空間7を形成し得る形状と面積とを有すること
が必要且つ十分条件となる。なお太ポンチ部は、その軸
直交断面の形状が上記所定の孔の形状と実質的に同じで
あって、且つ上記断面の面積が上記所定の孔の面積の2
〜20倍程度であることが好ましい。
【0031】また太ポンチ部53の金属板1の表面11
と対向する面531は、上記表面11と平行な平面とな
っており、この平行平面の面531は、前記図3に示す
状態において表面11を押圧することにより空間7が消
滅し、また空間7に存在した細ポンチ部51の周囲の金
属板1の盛り上が押圧により押し込まれて表面11が平
坦化する効果がある。
【0032】実施の形態1においては、細ポンチ部51
の長さは金属板1の厚みの大きさより短かくされている
が、かくすることにより図3の状態とし得て、太ポンチ
部53の面531により表面11を平坦化する効果が期
待できる。但し細ポンチ部51の長さが過少であると、
第二の工程おけるポンチ2による打抜き部分の量が増大
してポンチ2への荷重が大きくなる。よって細ポンチ部
51の長さは、金属板1の厚みの0.4〜0.9倍程度
とすることが好ましい。なお本発明においては、細ポン
チ部51の長さを金属板1の厚みより大きくして、第一
工程で形成する予備孔は金属板1を貫通するものとして
もよい。
【0033】実施の形態2.図7〜図9は、本発明の金
属板の予備加工工具並びに打抜き加工方法における実施
の形態2を説明する断面図である。実施の形態2は、被
加工の金属板から所定の成形物を打抜くこと、即ち成形
物の抜き加工を目的とし、図7では予備孔を形成する第
一工程を、また図8〜図9では所定の成形物を打抜く第
二工程をそれぞれ説明する。図7において、1は被加工
の金属板、4は押え板、5は予備加工用ポンチ、6は予
備加工用ダイス、61は予備加工用ダイス6のダイス孔
であり、図8〜図9において、1は被加工の金属板、4
は押え板、2はポンチ、3はダイス、31はダイス3の
ダイス孔であり、図9において8は打抜かれた所定の成
形物である。
【0034】図7に示す予備加工用ポンチ5は、細ポン
チ部51、応力緩和部52、および太ポンチ部53から
なる。細ポンチ部51は、金属板1に予備孔を明ける作
用をなし、その軸直交断面は、金属板1から打抜かれる
所定の形状物8(図9参照)の形状と面積を内包する形
状と面積を有するものである。例えば、上記形状物8が
直径50mmの円板である場合、細ポンチ部51は、そ
の軸直交断面が直径50mmの円形より大きい円形、直
径50mmの円形を内包する楕円形、方形、あるいはそ
の他の形状を有する。また形状物8が50mm角の角板
である場合、細ポンチ部51は、その軸直交断面が50
mm角の正方形より大きい正方形、50mm角の正方形
を内包する円形、楕円形、あるいはその他の形状を有す
る。なお細ポンチ部51の長さ(軸方向長さ)は、金属
板1の厚みより短く、例えば金属板1の厚みの0.4〜
0.9倍程度である。
【0035】太ポンチ部53は、その軸直交断面が細ポ
ンチ部51の軸直交断面の形状と面積を内包する形状と
面積を有する。例えば、細ポンチ部51が直径51mm
の円形である場合、太ポンチ部53は、その軸直交断面
が直径51mmの円形より大きい円形、直径51mmの
円形を内包する楕円形、方形、あるいはその他の形状を
有する。また細ポンチ部51が51mm角の正方形であ
る場合、太ポンチ部53は、その軸直交断面が51mm
角の正方形より大きい正方形、51mm角の正方形を内
包する円形、楕円形、あるいはその他の形状を有する。
なお太ポンチ部53の金属板1の表面11と対向する面
531は、上記表面11と平行な平面となっている。
【0036】応力緩和部52は、細ポンチ部51が金属
板1に打込まれた際に、細ポンチ部51と太ポンチ部5
3との接続箇所に生じる応力の集中を緩和する作用をな
すものであって、上記接続箇所における断面は丸み状を
呈する。
【0037】予備加工用ダイス6は、細ポンチ部51の
軸直交断面の形状と実質的に同じ形状であり、上記断面
の面積と同程度の面積を有するダイス孔61を有する。
押え板4は、太ポンチ部53が通過する孔を有して前記
した空間7の形成に寄与する作用の他に、図10に示す
通常のポンチ・ダイス加工において用いられる押え板4
と同様の作用をなし、即ち金属板1の上に置かれて細ポ
ンチ部51の打込みに基づく金属板1の大きな変形を防
止する作用、および打込みの後に細ポンチ部51を引き
上げる際に金属板1の細ポンチ部51への食い付きを防
止する作用をなす。
【0038】金属板1から形状物8を打抜く第一工程
は、予備加工用ポンチ5と予備加工用ダイス6を用いて
実施の形態1と同様の操作にて図4と同様の断面形状を
有し、しかして予備孔12と突出部13を有する金属板
1を得、第二工程ではかかる金属板1を加工対象とし
て、また第一工程で用いられた予備加工用ポンチ5に代
えて通常のポンチ2が、予備加工用ダイス6に代えて通
常のダイス3がそれぞれ用いられる。図8は、第二工程
においてポンチ2が打込まれる前段階の状態を示す。ポ
ンチ2は、その軸直交断面が形状物8の形状と面積と同
じ形状と面積を有する。予備加工用ポンチ5の細ポンチ
部51で明けられた予備孔12は、細ポンチ部51の大
きな軸直交断面寸法に由来して大きな寸法を有するの
で、ポンチ2は、その先端が予備孔12の底に達する迄
に予備孔12内に挿着される。一方、ダイス3のダイス
孔31は、ポンチ2の軸直交断面と実質的に同じ形状と
同程度の面積を有するので、突出部13はダイス孔31
内に入り込み得ずにダイス孔31の縁に乗る状態とな
る。
【0039】つぎにポンチ2を打込んで、図8における
金属板1の点線Aで示す箇所をシェービングしつつ打抜
きすることにより所定の形状物8を得ることができる
(図9参照)。図9の点線Aと点線Bとで囲まれる部分
14は、上記のシェービングにより削除され変形して金
属板1の抜き跡の下部に残留するが、打抜かれた形状物
8は所定の形状と寸法とを有する。
【0040】つぎに実施の形態2の効果を説明する。使
用する予備加工用ポンチ5は実施の形態1におけるそれ
と同様に、細ポンチ部51とこの細ポンチ部51に連な
る太ポンチ部53とを備えたものであるので、第一工程
では前記図3に示す空間7と同様の空間が細ポンチ部5
1と太ポンチ部53との間に形成されて、実施の形態1
の場合と同様の機構並びに理由により細ポンチ部51に
要する打込み力は小さくて済む。また太ポンチ部53と
押え板4とは、かかる空間を形成する作用をなす。
【0041】なお太ポンチ部53の金属板1の表面11
と対向する面531は、上記表面11と平行な平面とな
っており、この面531は、実施の形態1の場合と同様
に細ポンチ部51の周囲の金属板1の盛り上を平坦化す
る効果がある。
【0042】さらに細ポンチ部51は、その軸直交断面
は金属板1から打抜かれる形状物8の形状と面積を内包
する形状と面積を有することにより、細ポンチ部51に
より明けられる予備孔12は所定の孔より大きい孔とな
るが、第二工程において通常のポンチ・ダイスを用いて
シェービングすることにより、小さな打込み力で所定の
形状と寸法を有する形状物8を打抜くことができる。
【0043】本発明において、被加工の金属板から所定
の成形物を打抜く場合、第二工程でのシェービングを一
層容易とするために、細ポンチ部の軸直交断面の形状が
所定の形状物の形状と実質的に同じであり、上記断面の
面積が上記所定の形状物の面積の1.05〜1.2倍程
度であることが好ましい。一方、太ポンチ部は、その各
軸直交断面の形状が所定の形状物の形状と実質的に同じ
であり、上記断面の面積が上記所定の形状物の面積の2
〜20倍であることが好ましい。
【0044】
【発明の効果】本発明の金属板の予備加工工具は、以上
説明した通り、(1)軸に直交する方向の断面は被加工
の金属板に明けられる所定の孔の形状と面積の内に含ま
れる形状と面積を有して上記金属板に予備孔を明けるた
めの細ポンチ部と、この細ポンチ部に連なって軸に直交
する方向の断面は上記所定の孔の形状と面積を内包する
形状と面積を有する太ポンチ部とを備えた予備加工用ポ
ンチ、上記細ポンチ部の軸に直交する方向の断面の形状
と実質的に同じ形状であり、上記断面の面積と同程度の
面積を有するダイス孔を備えた予備加工用ダイス、およ
び上記太ポンチ部が通過する孔を有する押え板とを含
み、特に(2)細ポンチ部は、その軸に直交する方向の
断面の形状が所定の孔の形状と実質的に同じであって上
記断面の面積が上記所定の孔の面積の0.8〜0.95
倍であり、太ポンチ部は、その軸に直交する方向の断面
の形状が所定の孔の形状と実質的に同じであって上記断
面の面積が上記所定の孔の面積の2〜20倍であるもの
である。かかる構成を有することに基づき、上記の予備
孔を明ける際に、細ポンチ部と太ポンチ部との間に上記
細ポンチ部の打込みより生じる金属板の盛り上がりを許
容する空間が形成され、この盛り上がりを許容すことに
より前記した理由から細ポンチ部に要する打込み力は小
さくて済む。さらに細ポンチ部の軸直交断面を上記の通
りとすることによりこの細ポンチ部により明けられる予
備孔は所定の孔より小さい孔となるが、本発明の後記金
属板の打抜き加工方法における通常のポンチ・ダイスを
用いたシェービングにより、小さな打込み力で所定の形
状と寸法を有する孔に拡張穿孔することができる。
【0045】本発明の金属板の予備加工工具は、以上説
明した通り、また(3)軸に直交する方向の断面は被加
工の金属板から打抜かれる所定の形状物の形状と面積を
内包する形状と面積を有して上記金属板に予備孔を明け
るための細ポンチ部と、この細ポンチ部に連なって軸に
直交する方向の断面は上記細ポンチ部の軸に直交する方
向の断面の形状と面積を内包する形状と面積を有する太
ポンチ部とを備えた予備加工用ポンチ、上記細ポンチ部
の軸に直交する方向の断面の形状と実質的に同じ形状で
あり、上記断面の面積と同程度の面積を有するダイス孔
を備えた予備加工用ダイス、および上記太ポンチ部が通
過する孔を有する押え板とを含み、特に(4)細ポンチ
部と太ポンチ部は、それらの各軸に直交する方向の断面
の形状が所定の形状物の形状と実質的に同じであり、上
記各断面の各面積が上記所定の形状物の面積のそれぞれ
1.05〜1.2倍および2〜20倍である。かかる構
成を有することに基づき、上記(1)および(2)の発
明と同様の理由にて上記細ポンチ部により小さな打込み
力で上記金属板に予備孔を明けることができる。さらに
細ポンチ部は、その軸直交断面は金属板から打抜かれる
所定の形状物の形状と面積を内包する形状と面積を有す
ることにより、細ポンチ部により明けられる予備孔は所
定の孔より大きい孔となるが、本発明の後記金属板の打
抜き加工方法における通常のポンチ・ダイスを用いたシ
ェービングにより、小さな打込み力で所定の形状と寸法
を有する形状物の打抜くことができる。
【0046】また、(5)細ポンチ部の長さは、金属板
の厚みの0.4〜0.9倍であり、太ポンチ部の上記金
属板の表面と対向する面は上記金属板の表面と平行な平
面となっていることにより、一層小さな打込み力で金属
板に所望の不貫通の予備孔を明けることができ、太ポン
チ部の上記平行平面は細ポンチ部の周囲に生じる金属板
の盛り上がりを押圧して平坦化する効果がある。
【0047】また、(6)細ポンチ部は、太ポンチ部側
から上記細ポンチ部の先端に向かって漸次細くなるテー
パ形状を有することにより、打込まれた細ポンチ部を金
属板から引き上げる際に金属板の細ポンチ部への食い付
きを防止乃至軽減して引き上げを容易にする効果があ
る。
【0048】また、(7)細ポンチ部と太ポンチ部との
接続箇所に、打込み応力の集中を緩和する応力緩和部を
設けると、上記細ポンチ部が金属板に打込まれた際に生
じることがある細ポンチ部の太ポンチ部からの切断を防
止する効果がある。
【0049】本発明の金属板の打抜き加工方は、以上説
明した通り、(8)上記(1)〜(2)、(5)〜
(7)のいずれか一項記載の金属板の予備加工工具を用
いて被加工の金属板に細ポンチ部を打込んで不貫通また
は貫通した予備孔を形成する第一工程、軸に直交する方
向の断面は上記金属板に明けられる所定の孔の形状と面
積と実質的に同じ形状と面積を有するポンチを上記予備
孔に打込んで孔抜きする第二工程とを含むものであっ
て、第一工程において細ポンチにより明けられた予備孔
は所定の孔より小さい孔となるが、第二工程で通常のポ
ンチ・ダイスを用いてシェービングしつつ打込むことに
より、小さな打込み力で所定の形状と寸法を有する孔に
拡張穿孔することができ、したがって通常のポンチ・ダ
イスを用いてもその寿命を長くする効果がある。
【0050】本発明の金属板の打抜き加工方は、以上説
明した通り、また(9)上記(3)〜(7)のいずれか
一項記載の金属板の予備加工工具を用いて被加工の金属
板に細ポンチ部を打込んで不貫通の予備孔を形成する第
一工程、軸に直交する方向の断面は所定の打抜き形状物
の形状と面積と実質的に同じ形状と面積を有するポンチ
を上記予備孔に打込んで板抜きする第二工程とを含むも
のであるので、第一工程において細ポンチにより明けら
れた予備孔は所定の孔より大きい孔となるが、第二工程
で通常のポンチ・ダイスを用いてシェービングしつつ打
込むことにより小さな打込み力で所定の形状と寸法を有
する形状物の打抜くことができ、したがって通常のポン
チ・ダイスを用いてもその寿命を長くする効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1を説明する断面図であ
る。
【図2】 本発明の実施の形態1を説明する他の断面図
である。
【図3】 本発明の実施の形態1を説明する他の断面図
である。
【図4】 本発明の実施の形態1を説明する他の断面図
である。
【図5】 本発明の実施の形態1を説明する他の断面図
である。
【図6】 本発明の実施の形態1を説明する他の断面図
である。
【図7】 本発明の実施の形態2を説明する断面図であ
る。
【図8】 本発明の実施の形態2を説明する他の断面図
である。
【図9】 本発明の実施の形態2を説明する他の断面図
である。
【図10】 従来例の断面図である。
【図11】 他の従来例の一部断面図である。
【符号の説明】
1 被加工の金属板、2 ポンチ、3 ダイス、31
ダイス孔、4 押え板、5 予備加工用ポンチ、51
細ポンチ部、52 応力緩和部、53 太ポンチ部、6
予備加工用ダイス、61 ダイス孔、7 空間、8
打抜き成形物。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸に直交する方向の断面は被加工の金属
    板に明けられる所定の孔の形状と面積の内に含まれる形
    状と面積を有して上記金属板に予備孔を明けるための細
    ポンチ部と、この細ポンチ部に連なって軸に直交する方
    向の断面は上記所定の孔の形状と面積を内包する形状と
    面積を有する太ポンチ部とを備えた予備加工用ポンチ、
    上記細ポンチ部の軸に直交する方向の断面の形状と実質
    的に同じ形状であり、上記断面の面積と同程度の面積を
    有するダイス孔を備えた予備加工用ダイス、および上記
    太ポンチ部が通過する孔を有する押え板とを含むことを
    特徴とする金属板の予備加工工具。
  2. 【請求項2】 細ポンチ部は、その軸に直交する方向の
    断面の形状が所定の孔の形状と実質的に同じであって上
    記断面の面積が上記所定の孔の面積の0.8〜0.95
    倍であり、太ポンチ部は、その軸に直交する方向の断面
    の形状が所定の孔の形状と実質的に同じであって上記断
    面の面積が上記所定の孔の面積の2〜20倍であること
    を特徴とする請求項1記載の金属板の予備加工工具。
  3. 【請求項3】 軸に直交する方向の断面は被加工の金属
    板から打抜かれる所定の形状物の形状と面積を内包する
    形状と面積を有して上記金属板に予備孔を明けるための
    細ポンチ部と、この細ポンチ部に連なって軸に直交する
    方向の断面は上記細ポンチ部の軸に直交する方向の断面
    の形状と面積を内包する形状と面積を有する太ポンチ部
    とを備えた予備加工用ポンチ、上記細ポンチ部の軸に直
    交する方向の断面の形状と実質的に同じ形状であり、上
    記断面の面積と同程度の面積を有するダイス孔を備えた
    予備加工用ダイス、および上記太ポンチ部が通過する孔
    を有する押え板とを含むことを特徴とする金属板の予備
    加工工具。
  4. 【請求項4】 細ポンチ部と太ポンチ部は、それらの各
    軸に直交する方向の断面の形状が所定の形状物の形状と
    実質的に同じであり、上記各断面の各面積が上記所定の
    形状物の面積のそれぞれ1.05〜1.2倍および2〜
    20倍であることを特徴とする請求項3記載の金属板の
    予備加工工具。
  5. 【請求項5】 細ポンチ部の長さは、金属板の厚みの
    0.4〜0.9倍であり、太ポンチ部の上記金属板の表
    面と対向する面は上記金属板の表面と平行な平面となっ
    ていることを特徴とする請求項1または請求項3記載の
    金属板の予備加工工具。
  6. 【請求項6】 細ポンチ部は、太ポンチ部側から上記細
    ポンチ部の先端に向かって漸次細くなるテーパ形状を有
    することを特徴とする請求項1または請求項3記載の金
    属板の予備加工工具。
  7. 【請求項7】 細ポンチ部と太ポンチ部との接続箇所
    に、打込み応力の集中を緩和する応力緩和部を設けたこ
    とを特徴とする請求項1または請求項3記載の金属板の
    予備加工工具。
  8. 【請求項8】 請求項1〜請求項2、請求項5〜請求項
    7のいずれか一項記載の金属板の予備加工工具を用いて
    被加工の金属板に細ポンチ部を打込んで不貫通または貫
    通した予備孔を形成する第一工程、軸に直交する方向の
    断面は上記金属板に明けられる所定の孔の形状と面積と
    実質的に同じ形状と面積を有するポンチを上記予備孔に
    打込んで孔抜きする第二工程とを含むことを特徴とする
    金属板の打抜き加工方法。
  9. 【請求項9】 請求項3〜請求項7のいずれか一項記載
    の金属板の予備加工工具を用いて被加工の金属板に細ポ
    ンチ部を打込んで不貫通の予備孔を形成する第一工程、
    軸に直交する方向の断面は所定の打抜き形状物の形状と
    面積と実質的に同じ形状と面積を有するポンチを上記予
    備孔に打込んで板抜きする第二工程とを含むことを特徴
    とする金属板の打抜き加工方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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