JP2001525536A - 大腿骨、脛骨および膝蓋骨の遠位顆に切除を位置づけるための方法および装置 - Google Patents

大腿骨、脛骨および膝蓋骨の遠位顆に切除を位置づけるための方法および装置

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Abstract

(57)【要約】 大腿骨の顆の後位表面、前位表面および遠位表面の少なくとも1つを切除して、大腿骨プロテーゼ(5)を受け取るための表面を提供するための大腿骨切除装置(30)および方法が提供される。装置(30)は、後位切除、前位切除および遠位切除が行われる場所を決定する測定システムを含む。装置(30)は目盛尺(80)をさらに含み、目盛尺(80)は、大腿骨顆の前位表面と後位表面との間の距離を測定し、異なるプロテーゼのサイズを表すマーキング(82)と、サイズマーキングの間にあって、測定された距離ともっとも近いプロテーゼのサイズとの間の差を明らかにするマーキングと、を含む。大腿骨切除装置(30)および方法は、脛骨プロテーゼを受け取るための表面を提供するために脛骨プラトーを切除する脛骨切除装置(400)および方法とともに使用されてもよい。脛骨装置は、適切な切除場所を示すスケールを含む。さらに、膝蓋骨リーマー装置(516)および方法を使用して、膝蓋骨に膝蓋骨インサート(504)を嵌めることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (関連出願へのクロスリファレンス) 本願は、1998年3月27日に出願されて現在係属中の米国特許出願第09
/049,781号、発明の名称「大腿骨の遠位顆領域に骨切断を位置づけ、大
腿骨プロテーゼを受け取り、脛骨および膝蓋骨の切除および置換を、大腿骨の切
除および置換に調和させるための方法および装置(METHOD AND AP
PARATUS FOR LOCATING BONE CUTS AT TH
E DISTAL FEMORAL CONDYLES TO RECEIVE
A FEMORAL PROTHESIS AND TO COORDINA
TE TIBIAL AND PATELLAR RESECTION AND
REPLACEMENT WITH FEMORAL RESECTION
AND REPLACEMENT)」の一部継続出願であり、これは、1997
年10月22日に出願されて現在係属中の米国特許出願第08/956,015
号、発明の名称「大腿骨の遠位顆領域に骨切断を位置づけ、大腿骨プロテーゼを
受け取り、脛骨および膝蓋骨のプロテーゼを適切に関節でつなぐ方法および装置
(METHOD AND APPARATUS FOR LOCATING B
ONE CUTS AT THE DISTAL CONDYLAR FEMU
R REGION TO RECEIVE A FEMORAL PROTHE
SIS AND PROPERLY ARTICULATED WITH PA
TELLAR AND TIBIAL PROTHESIS)」の一部継続出願
であり、これは、1995年5月31日に出願されて、現在、1998年7月7
日に発行された米国特許第5,776,137号になっている米国特許出願第0
8/455,985号、発明の名称「大腿骨の遠位顆領域に骨切断を位置づけ、
大腿骨プロテーゼを受け取る方法および装置(METHOD AND APPA
RATUS FOR LOCATING BONE CUTS AT THE
DISTAL CONDYLAR FEMUR REGION TO RECE
IVE A FEMORAL PROSTHESIS)」の一部継続出願であり
、これらの開示内容は、本願明細書に引用されたものとする。
【0002】 (発明の分野) 本発明は、大腿骨の内側顆および外側顆に骨切断を位置づけて、大腿骨膝プロ
テーゼ用の座表面を形成し、さらに、脛骨および膝蓋骨の切除および置換を大腿
骨の切除および置換に調和させる方法および装置に関する。
【0003】 本発明は、上記切断を位置づける工具にもさらに関する。
【0004】 (発明の背景) 長年にわたり、総合膝関節形成術の設計概念は、数少ない例外を除いて、大半
が、大腿骨、脛骨および膝蓋骨のプロテーゼにほとんど匹敵する点まで発展して
きた。
【0005】 これまで遭遇した主要な矛盾および問題は、手術で矯正されるべきより複雑な
アラインメントまたは靱帯の問題の原則に対する医者の誤りおよび理解の欠如に
起因する。より複雑なアラインメントまたは「定常性」変形膝では、主要な違い
は、適切な靱帯の平衡を可能にするアラインメントおよび適切な骨切断のための
器具使用の容易さおよび一貫性である。これによって満足のいく運動および手術
後の安定性が可能である。
【0006】 遠位大腿骨切断は、膝プロテーゼに、適切な屈曲および伸展間隙、適切な内反
−外反アラインメント、適切な膝蓋骨大腿骨関係、および、適切な回転を与える
ように置かれなければならない。顆間切痕のちょうど前に大腿骨の内側顆および
外側顆の間に逆行的に置かれた骨髄内杆状体を使用して、次の骨切断用に単一の
基準点を設定することが慣習である。主な問題は、外科医の「経験」または「見
積もり」に依存する大腿骨切断の場所を示す器具使用にある。長年にわたり、2
つの基本的な器具システム設計が一般的になってきている。
【0007】 一方の設計(前位基準)において、総合膝アラインメントシステムは、その基
準点を中心に置かれた杆状体から取り、前位に置かれた隙間ゲージを使用するこ
とによって膝蓋骨大腿骨関節に十分な注意が払われる。遠位大腿骨切断は、プロ
テーゼの厚さに一致する。
【0008】 この器具システムは、伸展における適切な靱帯の平衡および安定を可能にし、
且つ、前位表面に一貫した膝蓋骨大腿骨配置を可能にする解剖学的前位および遠
位大腿骨切断の原則で作用する。大腿骨は切れ込みを入れられず、大腿骨プロテ
ーゼの前位表面は、大腿骨の前位表面よりも上へは上げられない。大腿骨に切れ
込みを入れることは、遠位大腿骨の強度を減少する可能性がある。プロテーゼの
前位表面を上げると、関節にきわめて高い膝蓋骨大腿骨圧力が生じ、これは、高
率の手術後不全の傾向があると思われる。
【0009】 しかし、ベンチマークまたは位置標点基準開始点として前位大腿骨切断を設定
することによって、前位基準器具は、結果として、後位腔を広すぎるかまたは狭
すぎるかのいずれかにする可能性のある後位大腿骨顆切断の形成のため、屈曲に
おける一貫した安定性を犠牲にする膝プロテーゼの据え付けとなる。これによっ
て、屈曲における不安定性が発生するかまたは屈曲を制限し、摩耗を増大させる
可能性がある。
【0010】 第2の型の器具設計(後位基準)は、屈曲安定性および伸展安定性がより重要
であり、膝蓋骨大腿骨関節の重要性は二次的であるという概念に基づく。このシ
ステムも、基準用に骨髄内杆状体を使用する。3つの関節すべてが「重要」であ
ると思うが、妥協をしなければならないときには、後位基準システムは膝蓋骨大
腿骨関節を危うくする一方、前位基準システムは屈曲における安定性を犠牲にす
る(後位脛骨大腿骨関節)。両方のシステムとも遠位脛骨大腿骨腔に対処すると
等しく主張している。いずれも大腿骨構成要素の遠位回転に一貫して対処してい
ない。
【0011】 どちらのシステムも、「解剖学的」レベルにまたはその近傍に、関節線を保存
するようには努めていない。関節線を上げることによって、膝蓋骨は遠位にされ
る。大腿骨も短くなる。関節炎の膝は軟骨の損失を有することが多いため、当初
は2〜3mmの下位膝蓋骨がある可能性がある。これを超えて遠位大腿骨切除を
上げると、 1)膝蓋骨大腿骨関係をさらに変える。
【0012】 2)MCLおよびLCLの等尺性および回転性平衡を変える。
【0013】 3)屈曲における大腿骨を短くし、ロールバックの増加、前位離昇、および後
内側摩耗の増加を発生させる可能性がある。
【0014】 4)後位大腿骨切除の大部分を必要とする脛骨切除のレベルを上げ、満足のい
く屈曲腔を達成する。
【0015】 単一区画膝置換を実行するときには、関節線を維持することが肝要である。結
果として、運動の完全範囲を維持することが望ましい。
【0016】 (発明の開示) 本発明の目的は、大腿骨の内側顆および外側顆に骨切断を位置づけ、大腿骨膝
プロテーゼ用の座表面を形成し、さらに、脛骨および膝蓋骨の切除および置換を
大腿骨の切除および置換に調和させる方法および装置を提供することであり、こ
れは、信頼的に且つ解剖学的に、 1.一貫した遠位脛大腿骨安定性を提供する。
【0017】 2.一貫した遠位大腿骨回転を提供する。
【0018】 3.大腿骨皮質の前位表面と同じ高さに、すなわち切り込みまたは高揚なしで
、前位切断を一貫して配置する。
【0019】 4.遠位切断および後位切断が(示されるときに)等しく、満足のいく伸展お
よび屈曲安定性および運動が可能であるように、後位大腿骨切断を一貫して配置
する。
【0020】 本発明の方法および装置は、解剖学的関節線の配置を企図し、これは、極端な
場合には、プロテーゼのサイズの前位後位A−P内部測定値の間の差まで変動す
る。総合膝置換に関する知識、数多くの定常性総合膝置換の個人的経験、屈曲変
形を有する膝を含む数多くのより複雑な症例、および、修正手術に基づくと、関
節線の最大数ミリの近位変位または遠位変位は、 1.弛緩した屈曲間隙、 2.近位脛骨切断に傾斜をつけて、一致しない後位大腿骨顆切断に適合するこ
と、 3.大腿骨に前位に大幅に切り込みを入れること、 4.プロテーゼの、および、したがって膝蓋骨大腿骨関節の、前位フレンジを
上げること、 5.完全伸展ができないこと、 6.関節線を上げること、 7.屈曲のきつさ、 8.異常回転、および 9.患者疼痛 よりもかなり有害度が低い。
【0021】 総合膝置換に含まれる測定値を理解して、120〜130度の屈曲を可能にし
、軟組織剥離をより少なくし、手術時間を減少する新しい器具システムおよび方
法が開発されている。「正常な」膝から開始して、目標は、できるだけ正常に近
い解剖学的ランドマークを維持するようにすべきことである。次いで、変形が存
在するならば、状況に適合するように手順を修正することができる。
【0022】 本発明にしたがって、大腿骨の内側顆および外側顆に平面的切断を形成して、
大腿膝プロテーゼを受け取る座表面を形成する方法が設けられ、この方法は、 大腿骨の顆の後位で予想される平面的切断を決定するステップであって、そこ
で大腿骨皮質の前位表面と予想される平面的切断との間の距離が、前位表面およ
び切断平面で上記大腿骨に嵌められる膝プロテーゼの内部寸法に実質的に等しい
ステップと、 上記予想される平面的切断によって切除される後位の外側顆または内側顆の厚
さを決定するステップと、 平面に沿って顆の遠位端を切断し、そこで上記遠位端でより顕著な顆の切除の
最大厚さが、上記予想される平面的切断によって後位の内側顆または外側顆で切
除されるように決定された厚さに実質的に等しいステップと、 大腿骨皮質の前位と実質的に同じ高さの平面に沿って、および上記予想される
平面的切断に沿って、顆を切断するステップと、 を含む。
【0023】 この方法は、大腿骨内の長手方向の骨髄内杆状体を、杆状体の端が大腿骨から
突出するように、ゆるく配置することと、杆状体の突出する端上にツールを装着
することと、このツールによって、外側顆および内側顆の後位で接線平面に対し
てこの接線平面に位置する軸を中心にして0度〜15度の間の角度で回転される
平面に沿って上記予想される平面的切断の角度位置を設定することと、をさらに
企図する。
【0024】 本発明にさらにしたがって、ツールが上記角度によって上記杆状体とともに回
転され、位置標点基準またはベンチマークが、この回転された杆状体によって、
または、ツールの回転した位置に基づいて顆に据え付けられたピンによって、定
着される。切断ガイドをこのツールに装着することができ、顆の遠位端が上記平
面に沿って切断されることを可能にする。その後、ツールが取り外され、第2の
A−P切断ガイドが、選択されたベンチマークすなわち杆状体またはピンに装着
され、後位および前位切断がなされる。予想される切断の平面が中心として回転
する軸は、内側顆および外側顆の後位表面で上記接線平面内に位置し、顆上にま
たは顆の間のいずれの場所に位置することができる。ツールは、測定および大腿
骨の遠位端の切断の両方のために、杆状体にとどまることができることが、本発
明の特徴である。
【0025】 本発明は、顆の遠位端を切断している間に、切断ガイドが顆に固定されること
を可能にする手段を、切断ガイドが支持することをさらに企図する。
【0026】 本発明は、大腿骨の内側顆および外側顆に平面的切除を形成して大腿膝プロテ
ーゼを受け取る座表面を形成し、脛骨および膝蓋骨プロテーゼを適切に関節でつ
なぐ装置をさらに企図し、この装置は、 受け取られる大腿骨プロテーゼのサイズを測定するためのキャリパーフィーラ
ーおよび測定プレートであって、上記キャリパーフィーラーおよび測定プレート
は大腿骨皮質の前位表面と大腿骨の内側顆および外側顆の後位表面へ正接する平
面との間の第1の距離を決定するように適合され、キャリパーフィーラーは大腿
骨皮質の前位表面を基準にし、測定プレートは内側顆および外側顆の後位表面へ
正接する平面を基準とするキャリパーフィーラーおよび測定プレートと、 第1の距離を少なくとも2つの標準大腿骨プロテーゼのサイズと比較して、上
記少なくとも2つの標準大腿膝プロテーゼのサイズの小さい方を決定する目盛尺
と、 第1の距離と小さい方の標準大腿骨プロテーゼのサイズとの間の第2の距離を
測定する目盛尺であって、そのため、小さい方の標準大腿骨プロテーゼの後位顆
の平均厚さと第2の距離とを加えることによって、大腿骨の内側顆および外側顆
の後位表面で切除されるべき単数または複数の厚さを測定することができる目盛
尺と、 大腿骨皮質の前位表面と同じ高さの前位表面で平面に沿って内側顆および外側
顆を切除するツールと、 小さい方の標準大腿骨プロテーゼの遠位顆の平均厚さに第2の距離を加えたも
のに等しい切除された厚さで内側顆および外側顆の遠位端を切除するツールと、 を具備する。
【0027】 この装置は、大腿骨の内側顆および外側顆の後位表面で測定された厚さを切除
するツールをさらに企図する。
【0028】 本発明は、大腿骨の内側顆および外側顆に平面的切除を形成して、大腿骨プロ
テーゼを受け取る座表面を形成し、脛骨および膝蓋骨プロテーゼを適切に関節で
つなぐ方法をさらに企図し、この方法は、 大腿骨皮質の前位表面と大腿骨の内側顆および外側顆の後位表面へ正接する平
面との間の第1の距離を決定することによって、受け取られる大腿骨プロテーゼ
のサイズを測定するステップと、 第1の距離を少なくとも2つの標準大腿骨プロテーゼのサイズと比較する目盛
尺を使用するステップと、 第1の距離と小さい方の標準大腿骨プロテーゼのサイズとの間の第2の距離を
測定するステップと、 大腿骨の内側顆および外側顆の後位表面で切除されるべき単数または複数の厚
さを測定するステップであって、この厚さは、小さい方の標準大腿骨プロテーゼ
の後位顆の平均厚さと第2の距離とを足したものに等しいステップと、 を含む。
【0029】 この方法は、さらに、大腿骨皮質の前位表面と実質的に同じ高さの前位表面で
平面に沿って内側顆および外側顆を切除するステップと、 内側顆および外側顆の遠位端で切除されるべき単数または複数の厚さを測定す
るステップであって、この厚さは、小さい方の標準大腿骨プロテーゼの遠位表面
の平均厚さに第2の距離を足したものに等しく、測定された厚さで内側顆および
外側顆の遠位端を切除するステップと、 を企図する。
【0030】 本発明の他の特徴および利点は、添付の図面を参照する下記の本発明の説明か
ら明らかになる。
【0031】 (発明の実施するための最良の形態) 単一の仕切りのある膝置換を実行する場合、関節線を解剖レベルであるいは解
剖レベル近くに保持することは絶対必要である。前位および後位参照システムの
長所を結合し、再生できる方法で運動を最大にし、動作プロトコルに容易に組み
込むことができる本発明の器具システムが開発された。本発明の器具システムの
場合、整形外科医は、膝を再構成し、“解剖学的”標識構造を保持できる。これ
によって、整形外科医が直面する関節炎の膝における多くの変形部を取り扱うこ
とができる。
【0032】 関節外科医が全膝置換を挿入できる3つの方法がある。
【0033】 1)大腿骨プロテーゼの厚さを調整するように遠位大腿骨を切除する。脛骨プ
ロテーゼの厚さを調整するように近位脛骨を切除する。これにより、失われたい
かなる運動も再現させ、主軟組織解放を必要とさせる。屈曲および伸展の切除空
間は調整されない。
【0034】 2)骨切除のための測定において失われた関節軟骨および骨を補償することに
よって“正常の”膝を再形成する。それから、軟組織解放は適切な寸法を調整す
るように実行できる。これは、収縮した軟組織により大きな要求さえ行う。これ
は解剖学的にもっとも正しいことであり得るけれども、非実用的にするような主
組織解放を必要とする。
【0035】 3)骨および関節軟骨損失を受け入れる。全伸張および必要とみなされ屈曲と
同じくらいの伸展を調整するように屈曲および伸展における骨の量を切除する。
この方法は屈曲‐伸展間隔の調整切除による。それは、骨および小軟組織解放の
切除を可能にする正確な測定による。所定のパラメータ内で、この方法は、好ま
しくは、本発明の実現化のようにより優れた実現化をもってのみ可能であり得る
【0036】 次に、図1を参照するに、図面は、膝関節の大腿骨1および脛骨2の概略を示
している。本発明は、大腿骨膝プロテーゼ5(図4)を収容するために大腿骨1
の遠位顆領域4で平面的切除あるいは切断を行うことに関するものである。一般
的には、全膝置換は、脛骨プロテーゼ(図示せず)を収容するために脛骨2の近
位脛骨の平面的切断を行うことも必要とする。脛骨プロテーゼは、一般的には、
脛骨切断が行われた後、近位脛骨上にとり付けられた脛骨ベースプレート(図示
せず)および大腿骨プロテーゼ5と接合するためにベースプレートに取り付けら
れた関節インサート(図示せず)からなる。
【0037】 脛骨2で行われた切断および脛骨膝プロテーゼの設置は、できるだけ解剖レベ
ルに近づくべきであり、中央横方向平面の床面にほぼ平行であるべきである。こ
れは関節線を解剖レベルにあるいは解剖レベル近くに保持する。さらに、近位脛
骨切除角は遠位大腿骨切除角12に対応すべきである。例えば、近位脛骨はなめ
らかに内反であり、中央横方向平面の切除が床面に平行であり、後位に約3°向
けられる。したがって、後述された大腿骨プロテーゼで行われた切断は、後述さ
れるように大腿骨プロテーゼと脛骨プロテーゼとを整列させるためにこの3°の
中央横方向配置も考慮に入れる。
【0038】 通常の解剖を考慮すると、膝の脛骨2と大腿骨1との間の伸展の中央に切除さ
れた空間が中央脛骨プロテーゼおよび遠位中央大腿骨プロテーゼの結合された厚
さに等しいこと;膝の脛骨2と大腿骨1との間の伸展の横方向に切除された空間
が横方向脛骨プロテーゼおよび遠位横方向大腿骨プロテーゼの結合された厚さに
等しいこと;膝の脛骨2と大腿骨1との間の屈曲の中央に切除された空間が中央
脛骨プロテーゼおよび後位中央大腿骨プロテーゼの結合された厚さに等しいこと
;膝の脛骨2と大腿骨1との間の屈曲の横方向に切除された空間が横方向脛骨プ
ロテーゼおよび後位横方向大腿骨プロテーゼの結合された厚さに等しいこと;お
よび屈曲の膝の脛骨2と大腿骨1との間の切除空間が、正常の靭帯バランスをと
る伸展の横方向の脛骨2と大腿骨1との間の切除された空間に等しいかあるいは
この切除された空間よりも大きくなければならないことも重要である。
【0039】 大腿骨1の顆領域4は、顆間ノッチ8によって分離された中央顆6および横方
向顆でよって形成される。大腿骨1は、大腿骨皮質を形成する骨幹を含み、顆領
域4は骨幹9の遠位端にある。
【0040】 大腿骨1の遠位顆領域4上に大腿骨膝プロテーゼ5を設置するために、3つの
平面的切断が、プロテーゼ5のための装置面を顆領域4で形成される。これらの
切断は、前位切断10、後位切断11および遠位端切断12からなる。これらの
切断10、11、12の実行は、プロテーゼ5の設置およびプロテーゼの膝関節
の全機能に及ぼす影響に対して重要である。
【0041】 本発明は、下記の条件に応じることに基づいている。
【0042】 1.大腿骨顆領域の前位に平面的切断10を形成することは切断10および表
面13の接合点のノッチあるいは高さの形成のいずれもないそれに対して連続面
を形成するために大腿骨皮質の前位13と同一面である。
【0043】 2.平面切断10からの距離Dの大腿骨顆領域の後位面は、プロテーゼ5の前
位取り付け面および後位取り付け面14、15間の内部寸法5に等しい。寸法5
は、いわゆるプロテーゼのA‐P距離であり、この距離は異なるサイズのプロテ
ーゼによって変わる。例えば、プロテーゼは、小、小(+)、大、大(+)およ
び特大として分類され、A‐P距離はサイズ増加に比例して増加する。
【0044】 図3を参照することにより、顆領域における後位面16の中央顆および横方向
顆における接線方向の平面Tが分かる。平面切断11は、大腿骨プロテーゼと脛
骨プロテーゼと整列するために平面Tに対して、角度Aで行われる。しかしなが
ら、通常、この角度は、中央顆あるいは横方向顆の摩耗のような患者の解剖条件
により脛骨プロテーゼの角度に後位で一致するように3°であり、この角度Aは
ほ、ほぼ通常0〜15°で変えることができる。平面的切断11は、中央顆5の
厚さtおよび横方向顆の厚さtの骨の切除を生じる。厚さtは、通常t よりも小さく、平面的切断11の位置を制御するので、骨の最少厚さは顆の後位
面で切除される。この点に関して、厚さtは、大腿骨皮質の前位13と横方向
顆7の後位面の接線方向であり、平面切断11に平行である平面との間の距離D
′と大腿骨皮質13の前位と平面切断11との間の距離Dとの差として確定され
る。
【0045】 したがって、予期される平面切断11の厚さtおよび位置は、距離Dの測定
および選択されたプロテーゼのサイズのA/P寸法に基づいて確定する。プロテ
ーゼのサイズは距離D′の測定に基づいて決定され、一般にプロテーゼのサイズ
は、厚さtが比較的狭い範囲内にあり、通常少なくとも6mmおよび6〜11
mmであるように選択される。中央顆および横方向顆の骨tおよびtの切除
厚さは通常等しくない。
【0046】 遠位端で切除された骨の最大厚さtは、ほぼtに等しい、すなわち、遠位
端のより突起した顆(図2の中央顆6)で切除された骨の最大厚さtは後位面
で切除された骨の最少厚さtに等しい。
【0047】 次に、図5を参照すると、大腿骨1で行われる3つの平面的切断10、11、
12の正確な位置を確定するために、大腿骨1に形成された穴21に設置された
骨髄内杆状体20の形式である参照システム、あるいはデータシステムがここで
説明されるように利用される。ベンチマークあるいはデータとしての骨髄内杆状
体20の使用は当該技術で公知であり、例としてここに示されている。他の参照
あるいはデータシステムは、例えば、それの上のAP切断ガイドを位置決めする
前位大腿骨切断の下の設定距離として顆に置かれた2つのピンを利用することも
使用できる。これは後述される。
【0048】 直径が約8mmである穴21は、骨幹9の縦方向および顆間切り込み8のわず
かに前位および中央にある位置の大腿骨1の顆4に形成される。この杆状体20
は、ぴったり合うが穴21で回転できる円筒部22を有する。この杆状体20は
穴21の直径よりもわずかに大きい距離を外側に延ばす放射状溝を含んでもよい
。この溝23は、最初に穴21の外側にあり、穴21の中に駆動され、穴21に
杆状体20をしっかりと固定することを目的としている。この目的のために、溝
23は、溝を穴21の中に駆動することを容易にし、それの中に駆動された場合
、遠位大腿骨1でこの穴をしっかりとつかむように先細にされる。溝23の外部
端は、弾性握り動作を行うように図7に示されるように鋸歯あるいはぎざぎざで
あってもよい。
【0049】 杆状体20は、断面が非円形である付属端あるいはスタブ24を含んでいる。
このスタブ24は、ほぼ関節および予期された遠位端切断12に垂直であり、脚
の重さを支える軸に平行であるように骨幹の残りの縦軸に対してある角度で延び
得る。約5〜7°で変異する角度があるスタブを有する骨幹が備えられてもよく
、患者の性別の解剖条件および他の条件で選択される。これは従来の使用で一般
に行われている。
【0050】 溝23が穴21中で駆動される場合、穴21の非円形スタブ24の角を有する
位置は、後位切断および前位切断11、10が行われる角度Aおよび結果として
、脚の重さを支える軸に対して大腿骨1上の膝プロテーゼ5の角位置(angu
lar position)の大きさである。
【0051】 穴21の杆状体20の角位置を調整する解剖条件は、ヒップ関節あるいはニュ
ートラル回転の大腿骨ヘッドの中心、すなわち膝関節の中心と脛骨プラフォンの
中央の1/3との間を直線に保持する。
【0052】 杆状体20が平面Tに平行な角位置を最初にとる場合、この杆状体は、角度A
だけ回転され、切断10、11、12が最終的に行われるそのデータ位置に到達
する。名目上、回転は角度3°にあり、脛骨プロテーゼの角度に一致する。しか
しながら、患者の顆の摩耗および解剖条件のために、杆状体の回転を脛骨プロテ
ーゼに合わせるように3°から変えなければならない。外科医は、患者の解剖お
よびX線に基づいてこの角度を容易に推測できる。しかしながら、これまで、外
科医は、杆状体が穴21に駆動される場合、杆状体20を設定する角度を推測し
なければならなかった。スタブ24の回転配置の不正確な推測はプロテーゼの角
度形成エラーおよび配置エラーをもたらす。簡潔に言えば、患者の解剖に基づい
た切断11の角度形成の外科医の推測は正確であるが、スタブの回転位置の“目
測”はしばしば不正確である。
【0053】 本発明は、杆状体20のスタブ24上に取り付けられ、杆状体が穴21に駆動
された場合、杆状体20の回転を正確に生じさせ、平面切断10、12の位置を
順に決定する距離D′を測定するツールあるいは器具30を提供する。
【0054】 ツール30は、共通の回転をするために、スタブ24上に取り付けられるよう
にスタブ24と同じ形状の円形状穴32を有するスリーブ31を含んでいる。穴
32は縦方向のスロットあるいは細い溝、例えば星状の穴を含みべきである。ス
リーブ31は、溝23と整列された溝33を有し、杆状体が大腿骨1の骨幹9の
穴21の中に駆動される場合、溝23がスリーブ31を通過できる。スリーブ3
1は、その上部半分36が下部半分35と摺動可能なように係合されるキャリパ
ー手段の下部半分35によって摺動可能なように支持されるスライダ34に回転
できるように支持される。上部半分および下部半分36および35はトングおよ
び溝係合手段39によってキャリパー手段の下部半分35の脚部37に摺動可能
なように係合される隣接脚部37、38を形成する開放U状部材として形成され
る。スライダ34は、トングおよび溝係合手段40によってキャリパー手段の下
部半分35の脚部37に摺動可能なように係合される。
【0055】 キャリパー手段の下部半分の閉じられた端部の交差脚41は、スライダ34の
摺動可能な運動の方向にほぼ垂直な方向に摺動可能な運動のためのバー42に係
合する。このバー42は、交差脚41が回転を行うことなしに摺動できる対向す
る平面43で形成できる。バー42には、その端部領域に前方に面するピン44
が装備されている。
【0056】 後位キャリパ45はピン44上に取り付けられる。後位キャリパー45は、中
央および横方向の顆の後位面にそれぞれ接触するために離隔されたキャリパーフ
ィーラー47(図8)を有するキャリパープレート46を含んでいる。一対の直
立脚部48はプレート46上に装備され、脚部48にはそれぞれのスロット49
を装備され、バー42のそれぞれのピン44を収容する。スロット49は、長さ
が部分的に円形であり、いずれかのピン44がそのそれぞれのスロット49で支
えることができ、キャリパープレート46に対してバーの角度を変えるように共
通中心を有する。ピン44の端部はねじ込まれ、ナット50はねじ込まれた端部
上で係合され、ピン44の位置をスロット49にロックする。
【0057】 キャリパー手段の上部半分36の上部には、案内バー61と一体である一体の
真っすぐに立った突起60がある。案内バー61は、キャリパーハーフ36、3
7の平面にほぼ垂直に延びる。案内バー61は、前位キャリパーフィーラー64
の伸張および収縮調整運動のための前位キャリパーフィーラー64の杆状体63
の端部に摺動できるように取り付けられるその一端部に穴62を有する。ナット
65は杆状体61の位置を固定する。前位キャリパーフィーラー64の杆状体6
3の端部には、杆状体63によって67で枢軸のように支持されるセクタプレー
ト66がある。セクタプレート66は大腿骨皮質の前位面13に接触するように
構成された一部円形面68を有する。この面68は軸回転可能な支持点67にそ
の中心を有する。
【0058】 動作中、大腿骨1は、大腿骨1の末端が露出されるように図2に示された位置
から図3あるいは図5の位置に90°回転される。穴21は大腿骨1に形成され
、杆状体20は穴21に挿入される。それから、ツール30は、大腿骨1の遠位
端から突出する杆状体20のスタブ24上にスリーブ31の穴32を取り付ける
ことによって杆状体20に設置される。後位キャリパーフィーラ47は、それぞ
れの中央顆および横方向顆の後位面にそれぞれ接触させられる。これは図1に示
されているように平面Tの位置を効果的に確定する。
【0059】 スリーブ31上の放射状に突出するタブ70は、上記に説明されているように
外科医によって決定された角度を示す角度Aを通じてスリーブ31を回転させる
ように手動で係合される。スケール71は、スリーブ31が回転され、それによ
って杆状体20が回転されるように角度を示すように備えられる。このスケール
71は、スリーブ上にインデックスマーカー72およびスライダ34上に角度ス
ケール73を備えている。このスケール73は、左大腿骨および右大腿骨のため
にマークを付けられる。(図面に説明され、図示されている)左大腿骨に関して
は、スリーブおよび杆状体は右側に(時計回りに)回転されるのに対して、ツー
ルが右大腿骨の杆状体上に取り付けられた場合、スリーブおよび杆状体は左側(
反時計回りに)に回転される。スケール71が所望の回転角度を示す場合、スリ
ーブ31は適当な手段(図示せず)によってスライダ34に回転できるようにロ
ックされ、杆状体20は、中央顆および横方向顆の後位面の接線方向の平面Tに
対して所望の回転位置でそれの上に角のあるように固定されるように大腿骨1の
穴21に駆動される。これは図9に示された位置である。
【0060】 距離D′を測定するために所定の位置のキャリパー手段を設定するために、ピ
ン44上のナット50はゆるめられ、上部キャリパーハーフ(upper ca
liper half)および下部キャリパーハーフ(lower calip
er half)36および37は、インデックスマーカー72が図10に示さ
れるようにスケール73上に設定するそのゼロに戻るまで横方向大腿骨顆でユニ
ットアラウンドピン44として回転される。次に、ナット50は締められ、キャ
リパーハーフは、いま、横方向顆の後位面の接線方向の平面Pに垂直な距離を測
定する位置にある。下部半分35上のスライダ34およびバー42および後位キ
ャリパーフィーラ45に対するキャリパーハーフ35の摺動可能な運動機能は、
キャリパーハーフが横方向顆でピン44の周りに回転することができると同時に
スリーブ31およびスライダ34は杆状体20のスタブ24と係合される。
【0061】 次に、後位フィーラ64は、セクタプレート66が大腿骨皮質の後位面13に
接触するように置かれている。距離スケール80は、上部キャリパーハーフおよ
び下部キャリパーハーフ36、35間に備えられ、脚部37上のマーカ81およ
び脚部38上のスケール82を備えている。スケール82はプロテーゼの大きさ
を示し、したがって距離Dの大きさである。校正は、プロテーゼが利用されてい
る場合、マーカ81が特定のプロテーゼに対するスケール82上のマークと対応
関係にあると、DとD′との差(後位顆で切除された厚さt)は、挿入される
プロテーゼの厚さにほぼ等しい。スケールがスケール82上のプロテーゼマーキ
ング間にある場合、一般により小さいプロテーゼは選択され、横方向顆の切除厚
さはそれに応じてわずかに増加される。スケールマーキングは、中央顆での切除
厚さtに関しても校正でき、それで切除された通常より大きい厚さに反映する
【0062】 図11の杆状体20上に静止取り付けられたツールに関しては、前位フィーラ
64は取り除かれ、ガイド90は案内バー61上に摺動可能なように取り付けら
れている。案内バー61の上部に他のスケール91が備えられている。スケール
91は、ミリメートルでマークされ、杆状体に垂直であり、中央顆あるいは横方
向顆のより突起したものの遠位端面の高点の接線方向の平面からの距離を示して
いる。換言すると、ツール30が杆状体20上にとどまり、顆と接触させられる
場合、これはスケール91のゼロ位置である。ガイド90は、遠位端切断ガイド
94の4つの穴93に合わせられる4つの真っすぐに立ったペグ92を有する。
【0063】 切断ガイド94は、スタブ24にほぼ垂直な平面に延びるスロット95が装備
される。スロット95は、その中心方向へ切断ガイド94の中央側面および横方
向側面から延びる。スロット95は、平面的切断12に沿って中央顆および横方
向顆6、7をそれぞれ切断する狭い切断ブレード(図示せず)を案内するように
構成される。スロット95は固い中央部96で分類される。
【0064】 スケールに対するスロット95の位置は、大腿骨1の遠位端で平面切断12に
よって切除される厚さtを示している。本発明は、厚さtが距離D¢の測定
によって決定された厚さtに等しくてもよいことを意図している。したがって
、ガイド90は、スロット95が決定された厚さtに等しいスケール91上の
距離に整列されるまで移動される。次に、ガイド90は適当な手段(図示せず)
によって案内バー61上にロックされる。
【0065】 垂れ下がる脚部97は各スロット95の対向する側のそれぞれの対で切断ガイ
ド94上に摺動可能なように取り付けられている。切断ガイド94がスケール9
1上に示されるようにその切断位置に移動された後、垂れ下がる脚部97は顆の
それぞれの部分に接するように摺動可能なように移動される。この脚部97には
くぎ穴98が装備され、くぎ(図示せず)は穴98の中に駆動され切断ガイド9
4を大腿骨1に固定する。次に、従来のブレードは案内スロット95に挿入され
、顆6、7の遠位端を平面的切断12に沿って切断する。顆にくぎづけされた脚
部97は切断動作中切断ガイドのスキューあるいはスライドを防止する。
【0066】 次に、ツール30は杆状体20から取り除かれ、従来のAP切断ガイド100
(図13)は杆状体20の端部上に取り付けられ、大腿骨1の遠位端で今切断さ
れた平面12に接せられる。切断ガイド100には、前位切断および後位切断1
0、11のそれぞれを生じるように切断ブレードを案内するために正確に置くこ
とができる案内スロット101および102が装備されている。切断10は、大
腿骨皮質の前位面13と同一平面にあり、切断11はそこから距離Dにある。A
P切断ガイド100は角のあるスロット103、104も含み、膝プロテーゼ5
上の対応する角度のある表面107、108に一致する面取り切断105、10
6を大腿骨1上に形成する。
【0067】 図14および図15は、図5〜図10における第1の実施例のより簡単なバー
ジョンであるツール30Aの第2の実施例を示し、同じ参照文字は同じ要素を示
すために使用される。
【0068】 本質的に、図14および図15のツール30Aの実施例は、回転可能なスリー
ブ31を取り除き、杆状体20のスタブ24をいまスライダー34に直接備えら
れている穴32に係合させる点で図5〜図10の実施例とは異なる。したがって
、スライダー34はスタブ24のための係合手段として役立つ。キャリパープレ
ート46上の脚部48には、図5〜図10における実施例の連続スロット49の
代わりに間隔をあけられた穴149が装備され、角のあるマーキング173は、
キャリパープレート46とバー42との間の角度Aの大きさを示すように穴14
9に隣接して備えられ、ピン44がそれぞれの穴149の中にある場合、測定プ
レートとして役立つ。図14および図15に図示された実施例では、穴149は
、バー42とキャリパプレート46との間に左右に0°、3°、5°、7°およ
び9°の角度形成を行うように置かれている。
【0069】 動作中、スタブ24は、スライダー34の穴32に係合され、ピン44はそれ
ぞれの脚部48の0°穴に置かれている。キャリパーフィーラ47は、中央顆お
よび横方向顆6、7のそれぞれの後位面と接線方向で接触される。それから、中
央顆に対応する脚部48のピン44は0°穴から取り除かれ、杆状体20の所望
の角度形成に対応する穴149に入れられる。図15に示されるように、バー4
2をキャリパプレート46に対して、7°の角度をつけるようにピン44が穴1
49に設定され、それによって中央顆および横方向顆に接する平面に対して7°
の角度となる。脚部37のスライダー34の摺動可能な支持体およびバー42上
の交差脚部41の摺動可能な支持体によって、ツール30Aは、スタブ24上の
所定位置のままであり、横方向顆7の後位面でピン44の周りに回転させること
ができる。プロテーゼのサイズおよび横方向顆の切除の厚さtを決定するキャ
リパー手段による測定は第1の実施例と同様に行われ、次に平面切断が前述のよ
うに顆で行われる。
【0070】 ツール30の第1の実施例に対して説明されていたように、中央顆の厚さt を決定するためにツール30Aで測定を行い、厚さtの遠位切断12を生じさ
せるためにこの厚さを使用することもできる。
【0071】 第1および第2の実施例の両方は、杆状体を大腿骨1の穴21にしっかりと埋
め、切断ガイド94を取り付けるためのデータあるいはベンチマーク位置を確定
し、遠位端切断12を行った後、AP切断ガイド100を行い、前位平面的切断
および後位平面的切断10、11を行うように放射状溝23を有する骨髄内杆状
体20に関して説明された。しかしながら、他の適当な手段は、溝23の代わり
に杆状体の角位置を固定するために使用できる。さらに、平面的切断10、11
、12が行われた後、最終的に杆状体20が大腿骨1から取り外されるので、溝
23のないことは取り外しをより簡単にする。
【0072】 図16および図17は、溝23なしの杆状体を使用して角データ位置を固定す
るツール30Bの第3の修正実施例を示している。第1の2つの実施例と同じ参
照文字は同じ要素を示している。
【0073】 第3の実施例では、杆状体20は滑らかであり、溝23が欠けている。杆状体
20は、第1および第2の実施例のようにその調整された角位置に回転され、角
のあるように調整されたデータ位置を固定するために、横方向プレート110、
111は上部キャリパーハーフ36の脚部38に固定される。各プレート110
、111は重なった穴113の2つの垂直行112を含んでいる。行112は左
右の大腿骨に対して指定され、穴113はスケール82から大きさの順にそれぞ
れ目盛りを付けられる。ツール30Bのキャリパー手段が所望の角度形成度まで
回転された場合、ピン115あるいは同様な締め金具は横方向プレート110、
111の適切な穴113に入れられ、ピン115が顆の遠位端から突き出るよう
に中央顆および横方向顆の遠位端に固定される。ピン115はツールの回転を示
す角データ位置を確定する。プロテーゼサイズの測定ステップおよびガイド94
で平面的切断を行うステップは前述の実施例のように実行される。しかしながら
、遠位端切断12が行われた後、ツール30Bは、ピン115を顆の所定の場所
に残して取り除かれ、杆状体20は大腿骨1から取り除かれ、図20のガイド1
00′は、ガイド100′を正確に位置決めするのに役立つピン115上に取り
付けられているので、スロット101〜104は切断10、11、105および
106を正確に配置するために正確に置かれている。ガイド100′は、スロッ
ト101〜104に対して正確に置かれ、ガイド100′がピン115上に取り
付けられた場合、切断の正確な位置を保証するようにスロット101〜104に
対して正確に置かれたピン115を収容する穴116を有する。切断が行われた
後、ピン115は顆から取り除かれる。上記から明らかであるように、本実施例
は、手段としてピン115の使用を意図し、杆状体20の代わりに切断ガイド1
00′のためのデータ位置を提供する。プレート110、111およびピン11
5の使用は他の実施例にもまた応用可能である。
【0074】 図18および図19は、図14の第2の実施例の簡略版であるツール30cの
第4の修正実施例を示し、同じ要素を示すために同じ参照文字を使用する。
【0075】 ツール30Cは、杆状体端部24を係合するツール34を利用し、下部キャリ
パーハーフ35の脚部37に摺動可能なように係合される。下部キャリパーハー
フ35の脚部37は、上部キャリパ半分36の脚部38と摺動可能なように係合
される。
【0076】 その下部端で、下部キャリパーハーフ35は、脚部142が垂れ下がっている
交差バー141を含んでいる。この脚部142は、後位キャリパープレート14
6と一体の支え金具145のスロット144に摺動可能なように支えるピボット
143を支持する。後位キャリパプレート146は、第2の実施例のキャリパプ
レート46と同様であり、中央顆および横方向顆6および7に接触する後位キャ
リパーフィーラーを含んでいる。スロット144は、後位フィーラーが中央顆お
よび横方向顆の後位面と接線方向で接触する平面のキャリパープレート146に
ほぼ平行に延びる。角度スケール147は、脚部142と支え金具145との間
に備えられている。
【0077】 ツールの最初の位置において、スライダー34は、杆状体の端部24上に取り
付けられ、後位フィーラは、中央顆および横方向顆と接線方向で接触させられる
。キャリパー35、36は、杆状体24が固定されたままにされている間、角度
スケール147がゼロを読み取るまで、回転される。ピボット143は、中央顆
および横方向顆の後位面の接線方向のほぼ平面Tのスロット144に配置されて
いる。次に、ツール30Cは、端部24を決定された回転角に対応する角度Aを
通じて回転させるように回転される。角度Aは角度スケール147上で読み取ら
れる。ピン143はスロット144で摺動可能な運動を行うのに対して、スライ
ダー34は下部キャリパーハーフ35で摺動可能な運動を行い、ツールの回転を
調整する。ピン144は接線方向の平面Tにある。スケール80は、前位大腿骨
皮質からピン144を通過する平面Pに至る垂直線に沿って前位大腿骨皮質およ
びピン143に接触し、ツールの回転角Aだけ後位キャリパープレート146に
対して傾斜された前位フィーラからの距離の大きさである。ピボット点67から
セクタプレート66の面68までの距離と傾斜面Pの垂直線に沿って測定された
対応する距離とのいかなる差も無視でき、12°の角度Aに対してさえ、この差
は1/3mmよりも小さい。
【0078】 スロット144の代替例として、支え金具145には、図14のように、異な
る角度Aに対応する、プレート146に対するキャリパー手段35、36の異な
る角度を示す一連の穴を装備できる。穴は、顆の後位面の後位フィーラーの接線
方向Tにあるようにスロット144の軸に沿って設けられている。ピン143が
それぞれの穴に固定されている場合、キャリパー手段は関連穴で示されている角
度で固定される。この代替物の使用では、端部24上にまだ取り付けられていな
いツールに関しては、キャリパー手段の角度は、ピン143を選択された穴に挿
入することによって設定され、プレート146上の後位フィーラーは、顆6、7
と接線方向に接触させられる。次に、このツールは、いまプレート146に対す
るキャリパー手段の角度をとる端部24上に取り付けられる。次に、杆状体20
は前述のようにあるいはその代わりに図16および図17の実施例におけるよう
に大腿骨1に駆動され、ピン115は、ツールの上部キャリパーハーフ上に設置
されたプレート110、111の穴を通して顆に設置される。その後の動作は前
述と同様である。
【0079】 図21〜図33は、図1〜図20の第1の4つの実施例の簡略版である第5の
修正実施例を示し、同様な参照文字は同様な要素を示すために使用される。好ま
しくは、ツール30Dは、テネシー州のメンフィス市のスミス・ネフィユーリチ
ャード社によって提供されたGENESIS II総合膝システムに関連して使
用される。しかしながら、ツール30Dは他の製造者の膝システムと併用される
ように構成できることを実現すべきである。
【0080】 次に、図33には、GENESIS II大腿骨プロテーゼ198が示されて
いる。プロテーゼの遠位大腿骨顆の厚さは約9.5mm(約9〜9.5mm)で
あり、すなわち遠位中央大腿骨顆204および遠位横方向大腿骨顆206の厚さ
はほとんど同一である。
【0081】 プロテーゼ198は、3°の外部回転あるいはそれの中に形成された内反角度
形成を有する。これは大腿骨顆の厚さの後位を変えることによって行われる。例
えば、プロテーゼの後位横方向大腿骨顆200の厚さは、中央顆および横方向顆
の最も突出した部分が2インチ離れていると仮定すると、後位中央大腿骨顆20
2よりも約3mm厚い(約2.5〜3mm)。プロテーゼの後位顆の厚さの差は
顆間の距離とともに直接に変わる。図示されていないGENESIS II脛骨
は、約2mmの脛骨ベースプレート(金属)厚さおよび約7.5mmの最少脛骨
プロテーゼ(プラスティック)厚さを有する。
【0082】 ツール30DおよびGENESIS IIプロテーゼ198を使用する場合、
関節線は床面に平行に再整列される。これは、通常、3°内反角を0°に変える
。3°の角度は線形インチ当たりおよそ1.5mmに相当する。脛骨大腿骨体重
を支える領域は平均2インチ離れていると仮定すると、中央よりもより横方向に
3mm以上脛骨から切除され、床面に平行な切除を行う。矩形伸展空間および台
形屈曲空間を達成するために、当然の結果として、遠位横方向大腿骨顆よりも遠
位中央大腿骨顆から3mm以上も切除されねばならない。しかしながら、後位顆
は中央に切除される。
【0083】 次に、図21〜図33を参照すると、一旦穴21が骨幹9および大腿骨1の顆
領域4に縦方向に形成されると、ツール30Dは、遠位大腿骨、すなわち大腿骨
1の遠位端に接触するまで、杆状体20の上に取り付けられる。ツール30Dは
杆状体20の上に取り付ける前に、ツール30Dは、スタブ24と同様であるコ
レット206を最初に取り付けられる。スタブ24と同様に、約5°〜7°の間
隔で変わる異なる角度を有するコレットが装備されてもよく、選択は患者の解剖
条件および他の条件に基づいて行われる。コレット206はスミス・ネフィユー
リチャード社から入手できる外反角ブシュと同様である。
【0084】 ツール30Dは、スミス・ネフューリャードス社から入手できる外反アライメ
ントガイドおよび/または外反アライメントアセンブリと構造において幾分同じ
であるが、この外反アライメントガイドおよび/または外反アライメントアセン
ブリの改良版である。ツール30Dは、下部半分208およびこの下部半分20
8で摺動可能な上部半分210で構成する遠位大腿骨寸法測定器を含んでいる。
遠位大腿骨寸法測定器がコレット206を装備する場合、コレット206は、遠
位大腿骨寸法測定器の角度を固定し、外反アライメントガイドとみなしてもよい
【0085】 下部半分208は、中央顆および横方向顆の後位面にそれぞれ接触する一対の
後位キャリパーフィーラー47を含む。キャリパーフィーラ47は、プロテーゼ
のサイズ1〜5および4〜8のそれぞれに対応するより小さい大腿骨およびより
大きい大腿骨を収容するように細長くすることができる。
【0086】 ツール30Dは、目盛りのついたスケール212を含んでいる。目盛りのつい
たスケール212は、上部半分210上にマーキング213および下部半分上に
マーカー214を含んでいる。目盛尺212上のマーキング213は、プロテー
ゼサイズを示しているので、距離DあるいはSの大きさである。例えば、図21
のマーキング213は、プロテーゼサイズ3〜8を示している。上部半分210
は他のプロテーゼサイズもまた示すように構成できる。
【0087】 下部半分208は、それぞれのプロテーゼサイズ間のサイズ差、プロテーゼサ
イズ以上あるいは以下のミリメートル数を示すスケール215を含んでいる。好
ましい実施例では、スケール215は1ミリメートル増分で校正される。校正は
、マーカー214が特定のプロテーゼに対してスケール212上のマーク213
と直接に対応する場合、例えば、サイズ4、すなわちこのサイズ4のプロテーゼ
が利用される場合、DとD′間の差(後位顆および遠位大腿骨顆で切除された厚
さt)は、挿入されるサイズ4のプロテーゼの厚さS(図4および図34)に
ほぼ等しい。
【0088】 マーカー214がスケール215上のプロテーゼマーキング213間にある場
合、通常、より小さいプロテーゼサイズが選択され、後位顆および遠位大腿骨の
切除の厚さがそれに応じてわずかに増加される。例えば、マーカー214がプロ
テーゼサイズ4を越えて1増分、すなわち、1ミリメートルの範囲にある場合、
後位顆の切除の厚さはサイズ4プロテーゼ(例えば、19.5mm)+1mmの
後位顆の平均の厚さである。同様に、遠位大腿骨顆の切除の厚さは、選択的に1
mm増加、すなわち9.5mm+1mmとなってもよい。
【0089】 万一外科医がより大きなプロテーゼを選択するとすれば、マーカー214およ
びスケール215は、プロテーゼサイズからどれくらい小さい厚さが後位大腿骨
顆および前位大腿骨顆で切除されるかを示すことを実現すべきである。この場合
、適切な補償は、満足な運動および靭帯バランスを行うために、膝の変形に応じ
て、遠位大腿骨切除および多分近位脛骨切除で行わなければならない。
【0090】 ツール30Dは、後位キャリパーフィーラー47とともに距離D′を測定する
前位‐後位(A‐P)測定ガイドあるいは前位キャリパーフィーラー64を含ん
でいる。A‐P測定ガイド64は、A‐P測定ガイドがツール30Dに着脱自在
に取り付けることができるタブ216を含む。
【0091】 A‐P測定ガイド64は、構造においてスミス・ネフィユーリチャード社から
入手できる大腿骨選別ガイドと幾分同じであるが、この大腿骨選別ガイドの改良
版である。A‐P測定ガイド64は、大腿骨皮質の前位面13に接触するように
構成された杆状体63およびセクタプレート66を含んでいる。図1〜図3の第
1の好ましい実施例のツール30と違って、セクタプレート66は杆状体63に
枢軸のように取り付ける必要がない。
【0092】 ツール30Dは、遠位大腿骨切除キャリパー88、遠位大腿骨切断ブロック8
9(図24〜図28)およびA‐P切断ブロック100(図29〜図31)に関
して使用されるように構成される。遠位大腿骨切断ブロック89は、大腿骨1の
末端を切除するために使用される。A‐P切断ブロック100は、最終前位切除
を行い、前述のように後位および前位の面取り切除を行うように後位中央骨幹お
よび横方向骨幹を切除するために使用される。遠位大腿骨切断ブロック89およ
びA‐P切断ブロック100は、構造において、スミス・ネフィユーリチャード
社から入手できる遠位大腿骨切除茎状突起および切断ブロック、大腿骨A‐P切
断ブロックのそれぞと幾分同じであるがこの遠位大腿骨切除茎状突起および切断
ブロック、大腿骨A‐P切断ブロックの改良版である。A‐P測定ガイド64と
違って、遠位大腿骨切断ブロック89(および下記に説明されるように、接合さ
れる場合の切除キャリパ88)はタブ218によってツール30Dに着脱自在に
取り付けられる。
【0093】 次に、図21〜図33を参照すると、使用中、一旦適切に角を形成されたコレ
ット206を有するツール30Dが大腿骨1の骨21に挿入される杆状体20の
上に取り付けられると、ツール30Dは遠位大腿骨1に接触させられる。図23
および図26で十分分かるように、遠位大腿骨1に接触するツール30Dの側面
は、遠位大腿骨顆の横方向面に接触するように3mm横方向のずれ220を含む
べきである。これは、遠位切除が中央横方向平面の近位脛骨切除にほぼ平行し、
結果として生じる脛骨切除と大腿骨切除との距離が屈曲および伸展における結合
された脛骨プロテーゼおよび大腿骨プロテーゼの厚さにほぼ等しいことを確実に
する。
【0094】 他の実施例では、コレット206が5°〜7°の代わりに8°〜10°の角度
に形成される場合、3mmの横方向のオフセット220は必要ない。8°〜10
°の角度形成は、遠位大腿骨の真の角度形成に反映するために、好ましい。
【0095】 次に、外部回転は、後位顆(あるいは任意の他の一貫した解剖目標)から向け
られなければならない。これは、3°の外部回転で後位顆に接触するかあるいは
変形を補償し、後位の適切な回転を行うことができる可調整後位フィーラーある
いは“脚部”47を必要とする。
【0096】 3°の外部回転を行うために、次に、ツール30Dは、後位キャリパーフィー
ラー47が等しい骨物質損失かあるいは非骨物質損失をとる中央顆および横方向
顆(図22および23)の対応する後位面の両方に接触するように回転される。
これは、予備前位切除10およびA‐P切断ブロック100(図29〜図31)
によって行われる後位切除11の回転あるいは角度を設定し、等しい物質量が中
央および横方向の後位顆から切除される。A‐P切断ブロック100の後位24
8は予備前位切除10にあり、したがって後位切除11を前位切除10のような
回転あるいは角度から方向づけているために、後位切除11の回転あるいは角度
も設定される。次に、図23を参照すると、くぎ222は、それから下部半分2
08を遠位大腿骨に固定するようにくぎ穴224に挿入されるべきである。
【0097】 後位面に不均一の骨損失がある場合、対応するキャリパーフィーラー47は最
も少ない量の骨損失がある後位面と接触するように作られるべきである。次に、
ツール30Dは、より大きい量の骨損失がある後位顆に対応する他のキャリパー
フィーラー47が骨損失量にほぼ等しい後位顆から離れた距離にあるように杆状
体20上で回転されるべきである。これは、予備前位切除10およびA‐P切断
ブロック100(図29〜図31)によって行われる後位切除11の回転あるい
は角度を設定する。次に、不均一の物質量が中央および横方向の後位顆から切除
されてもよい。
【0098】 次に、図34〜図38を参照すると、他の実施例では、後位顆の骨損失を補う
ようなサイズのクリップ300は、後位フィーラー47に加えることができる。
クリップ300に関しては、ツール30Dは、3°の外部回転を行うように上記
に説明されているように回転する必要がない。好ましくは、クリップ100は任
意の他の適切なサイズで作ることができるけれども、クリップ100は、2、4
、6、10、および12mmのサイズで作られる。ツール30Dの使用者は、骨
の損失量を最も近いクリップサイズに推測できる。図34〜図38では、中央後
位顆は骨損失を受けるために、クリップ300は、中央後位顆に対応する後位フ
ィーラー47に取り付けられる。
【0099】 中央および横方向の顆の両方が骨損失を受ける場合、ツール30Dの使用者は
、中央および横方向の顆間の相対骨損失に基づいて適切な大きさにされたクリッ
プ300を使用する。例えば、中央後位顆が6mmの骨損失を受け、横方向後位
顆が2mmの骨損失を受ける場合、4mmのクリップ300は中央後位顆に対応
する後位フィーラー47に取り付けられる。
【0100】 クリップ300は公知の方法のいずれかによって後位フィーラー47に取り付
けることができる。好ましくは、後位フィーラー47は、クリップ300にそれ
ぞれ形成されたタブ306および溝308を収容するスロット302およびエッ
ジ304を含んでいる。一旦後位フィーラー47のスロット302およびエッジ
304がクリップ300のタブ306および溝308を収容すると、クリップ3
00は、クリップ300を後位フィーラー47に固定するようにばね作動ポスト
310等さえ含んでもよい。後位フィーラー47は、クリップ300を後位フィ
ーラー47によりしっかりと取り付けるようにポスト310も含んでもよい。
【0101】 本発明の第1の好ましい実施例では、スケール71は、スリーブ31、および
それによって杆状体20をミリメートルの骨損失毎に1°の角度Aを通じて回転
させるように設定されるべきである。例えば、外科医が後位顆の中の1つで2m
mの骨損失があると決定する場合、インデックスマーカーは角度スケール73上
の2°の角度に一致するように設定されるべきである。それから、スリーブ31
はスライダー34に回転できるようにロックされ、杆状体20は、中央および横
方向の顆の部分面の対象とされる平面Tに対して所望の回転位置でその上に角度
を形成するように固定されるよう、大腿骨1の骨21において駆動される。図9
を参照する。
【0102】 距離D′を測定するためにキャリパー手段を所定の位置に設定するために、ピ
ン44上のナット50はゆるめられ、上部キャリパーハーフおよび下部キャリパ
ーハーフ36および37は、インデックスマーカー72が図10に示されるよう
なスケール73上に設定するそのゼロに戻るまで横方向大腿骨顆でユニットアラ
ウンドピン44として回転される。次に、ナット50は、締め付けられ、キャリ
パーハーフは、いま、横方向顆の後位面の接線方向の平面Pに垂直な距離を測定
する位置にある。
【0103】 本発明の第4の好ましい実施例では、ツール30Cは、端部24が2°の回転
角に対応する角度Aを通じて回転するように回転される。角度Aは角度スケール
147で読み取れる。
【0104】 上記に説明されるように、GENESIS IIプロテーゼ以外のプロテーゼ
、すなわち対称的プロテーゼが使用される場合、後位顆は、特にGENESIS
IIプロテーゼに組み込まれた3°の外部回転に反映するように非対称的に切
除される。この角度形成は、後にくる任意の骨損失を補償するように3°よりも
大きくあってもよいしあるいは3°よりも小さくてもよい。
【0105】 次に、再度ツール30Dを参照すると、距離D′を測定するためにキャリパー
手段を所定の位置に設定するために、次に、前位キャリパフィーラ64のセクタ
プレート66が前位皮質の横方向の一部に接触するまで、前位キャリパーフィー
ラー64が装備されているツール30Dの上部半分210は下げられる、すなわ
ち、セクタプレート66は前位皮質の横方向側面に接触すべきである(図22お
よび図23)。次に、マーカー214はプロテーゼサイズSあるいは距離Dを示
す。マーカー214が2つのプロテーゼサイズ間にある場合、通常、より小さい
プロテーゼサイズが選択される。次に、上部半分210は、より小さい選択され
たプロテーゼサイズに一致するくぎ穴228にくぎ226を挿入することによっ
て遠位大腿骨に固定される。
【0106】 次に、後位中央および横方向の顆を切除するために後で使用される適切なサイ
ズA‐P切断ブロック100を決定するために測定が行われる。近似のサイズ切
断ブロック100は選択されたプロテーゼサイズに一致する。マーカー214が
2つのプロテーゼサイズ間にあり、より小さいサイズが選択される場合、すなわ
ち前位参照の場合、どのくらいの余分のミリメートルが後位で切除されるかを決
定するために測定を行わなければならない(すなわち、プロテーゼの後位の厚さ
+切除にわたる数mm)。次に、この測定はスケール215から行われ、マーカ
ー214がより小さいプロテーゼサイズから離れている所のミリメートル数に等
しい。次に、この測定は、プロテーゼの後位顆の平均の厚さに加えられ、後位切
除を決定する。各種類のプロテーゼはそれ自体の平均の厚さを有する。例えば、
マーカー214がプロテーゼ198のサイズ3よりも大きい1mmを示す場合、
余分の1mmは後で切除される。したがって、全後位切除は、プロテーゼ198
(例えば8.5mm)+9.5mmの全厚さに対して1mmの後位顆の平均厚さ
である。
【0107】 杆状体20上になお依然として取り付けられたツール30Dに関しては、前位
キャリパーフィーラー64は、タブ216を押下することによって上部半分21
0から取り外される。次に、のこ刃(図示せず)は、ガイドあるいはスロット2
30に挿入され、前位顆の予備切断を行い、中央平面の適切な回転整列の前位皮
質の面に合う。
【0108】 次に、遠位大腿骨切除88に固定された遠位大腿骨切断ブロック89はツール
30Dの上部半分210に取り付けられている。遠位大腿骨切断キャリパー88
は、それの中に固定された溝234によって遠位大腿骨切断ブロック89に着脱
自在に取り付けられる。遠位大腿骨切除キャリパー88は、カム機構236によ
って遠位大腿骨切断ブロック89におよびタブ218によって上部半分210に
固定される。
【0109】 遠位大腿骨切除キャリパー88は、平均サイズから1ミリメートル増分あるい
はプロテーゼの遠位大腿骨顆の厚さで校正されるスライドスケール238を含ん
でいる。プロテーゼの遠位大腿骨顆の平均サイズあるいは厚さは選択された特定
のプロテーゼに応じて約6mm〜12mmの範囲にある。プロテーゼ198の遠
位大腿骨顆の一般的な厚さは約9.5mmである。
【0110】 遠位大腿骨切断ブロック89は、前位皮質の切除面に接するまで、上部半分2
10上に挿入されるべきである(図25、図26)。次に、切断ブロック89は
、どのくらい余分(あるいは少ない)ミリメートル、すなわち1mmを後に削除
するのかをあらかじめ測定し、外科医の裁量でその値を“サイズ”に加え(ある
いは減じて)設定されるべきである。上記に説明されるように、“サイズ”は、
中央および横方向の遠位大腿骨顆の予想切除の平均に等しい。これは通常の解剖
をとる9.5mmに等しい。これは、遠位中央大腿骨顆から11mmを切除し、
2つの間の2インチ距離をとる遠位横方向大腿骨顆、すなわち、遠位大腿骨顆の
2つの最も突出した部分から8mmを切除する。
【0111】 次に、遠位大腿骨切断ブロック89は、カム機構236によってスライドスケ
ール238上の所定の位置にロックされる。次に、遠位大腿骨切断ブロック89
は、くぎ穴242を通してくぎ240によって前位皮質に固定される。
【0112】 次に、ロッド20はツール30Dから取り外される。カム機構236は離合さ
れ、遠位大腿骨キャリパー88およびツール30Dは遠位大腿骨切断ブロック8
9から取り外されるべきである。遠位大腿骨切断ブロック89だけが大腿骨1上
にとどまるべきである(図28)。
【0113】 次に、遠位大腿骨は、遠位大腿骨切断89の遠位端246の中央横方向平面2
44に沿って切除されるべきである。次に、予備前位および最終の遠位切断10
、12のそれぞれが行われる。
【0114】 平面244あるいは切断12は、近位脛骨切除の中央横方向平面にほぼ平行、
すなわち、通常の靭帯バランスをとる床面にほぼ平行であるべきである。靭帯が
通常バランスされていない場合、靭帯は、平面が中央横方向に平行であるまで、
公知の方法のいずれかによって解放されるべきである。
【0115】 次に、他の実施例の図38〜図41を参照すると、コレット206が8°〜1
0°の角度を形成され、3mmの横方向オフセット220が前述のように使用さ
れない場合、遠位大腿骨切除キャリパー88はコレット206の角度の3°増加
を補償しなければならない。好ましくは、遠位大腿骨切除キャリパー88は、図
38、図40、図41に示されるようにそのものを3°の角度を形成することに
よってコレット206の角度の増加を補償する。図38に示されるように左大腿
骨の場合、遠位大腿骨切除キャリパー88は、図40に示されるように横方向に
3°の角度を形成される(すなわち、骨髄内杆状体の方向に従う)。右大腿骨(
図示せず)の場合、遠位大腿骨キャリパー88は、図41に示されるように横方
向に3°の角度を形成され、(骨髄内杆状体の方向にも従う)。遠位大腿骨切除
キャリパー88の角度形成は、遠位大腿骨切除の角度が正常の膝の脛骨切除の中
外側平面に一致することを保証する。したがって、遠位顆の中の1つが骨損失を
受ける場合、遠位切除は適切なレベルのままである。図38では、9°の角度を
形成されたコレット206が示される。3°の角度を形成された遠位大腿骨切除
キャリパー88を使用することは、遠位大腿骨切除が3°よりは小さく、あるい
は6°で行われることを保証する。
【0116】 次に、図29〜図32を参照すると、遠位大腿骨切断ブロック89は、遠位大
腿骨から取り外されるべきであり、適当なサイズにされたA−P切断ブロック1
00は、それの上に挿入されるべきである。A−P切断ブロック100は、最終
前位切除10を行い、中央および横方向の顆11の前位面を切除するために使用
される。屈曲空間に関心がある場合、予備前位切除、遠位大腿骨切除および後位
顆切除が実行されるべきである。好ましくは、屈曲および伸展間隔あるいは適当
なサイズにされたスペーサーに対する“バランシング”は継続する前に試験され
る。図48〜図49を参照。
【0117】 A−P切断ブロック100は、図示されない切断ブロック100の側面によっ
て角のあるくぎによって固定された遠位大腿骨上に置かれる。A−P切断ブロッ
ク100は、大腿骨1の前位皮質と同じ平面にある前位部248を含んでいる。
所望ならば、A−P切断ブロック100は、くぎ穴250のくぎ(図示せず)に
よって遠位大腿骨にも固定できる。A−P切断ブロック100は、いま切断前位
面10および遠位面12と同じ平面にあるべきである。
【0118】 A‐P切断ブロック100は、最終後位および前位切断11、10のそれぞれ
を生じるように切除器あるいは切断刃を案内するために正確に置かれているスロ
ット102および101を含んでいる。GENESIS IIの大腿骨プロテー
ゼ198の後位顆上の金属、例えば後位横方向の顆上に約2.5〜3mmのより
厚い金属を非対称に形成するために、後位大腿骨切除11はこの差を調整するよ
うに変更されねばならない。結果として生じる後位大腿骨顆関節線は、結果とし
て生じる脛骨関節線に平行、すなわち床面に平行であるべきである。
【0119】 後位大腿骨切除11は、全然摩耗しないかあるいは後で均一の摩耗をとる水平
線から参照される中央横方向平面で約3°の内反(例えばGenisis II
膝を使用する場合)であるべきである。A‐P切断ブロック100は、予備前位
大腿骨顆切除10と整列するためにこれを確実にする。A‐P切断ブロック10
0は、前位248が既に所望の回転あるいは角度で切除された予備前位切断10
上に置かれたために整列される。後位顆切除は、後位顆が全然摩耗しないかある
いは後位顆が均一に摩耗している、等しい中央後位および横方向後位である。さ
らに、後位切断11は一定の関係で行われる、例えば、近位脛骨切除から3°は
ずれる。換言すると、横方向に開口くさびがある。
【0120】 上記に説明されるように、不均一の摩耗がある場合、ツール30Dは適当に回
転され、物質の非対称損失を明らかにする。後位切除はこの環境の下では中央お
よび横方向の等しい後位である。
【0121】 A‐P切断ブロック100は、プロテーゼ198上の対応する角のある面10
7、108にも合う面取り切断105、106を形成する角のあるスロット10
3および104も含んでいる。好ましくは、大腿骨1は下記の順序で切除される
べきである。すなわち、後位切除11、後位面取り106、最終前位切除10お
よび前位面取り105である。次に、A‐P切断ブロック100は取り外され、
プロテーゼ198は公知の方法のいずれかによって遠位大腿骨上に設置される。
【0122】 上記に示されるように、プロテーゼ大腿骨顆の寸法が遠位および後位に9.5
mmであったので、“標準”切除は、中央遠位および中央後位の顆から11mm
、および横方向遠位および横方向後位の顆から8mmを切除するように設定され
る。それから、これは中央線で9.5mm切除を生じる。脛骨切除と組み合わさ
れた場合、これは、19mmの矩形空間を与え、プロテーゼ構成要素を収容する
【0123】 好ましくは、本発明の器具システムは、大腿骨切除および取り換え、脛骨切除
および置換および膝蓋骨切除および置換、すなわち総合膝置換システムのための
ものである。好ましくは、本発明の総合膝置換システムにおいて、脛骨は、もし
必要ならば、大腿骨および脛骨がそのとき再切除される前に切除され、脛骨およ
び大腿骨のプロテーゼを正確に接合する。しかしながら、脛骨および大腿骨を切
除し、任意の順序で取り換えることができることを当業者によって実現すべきで
ある。
【0124】 次に、図42〜44を参照すると、脛骨2上に取り付けられた本発明の脛骨切
除ガイド400が示されている。脛骨切除ガイド400は、PROFIX(登録
商標)総合膝システムという名で、GENESIS IIのプロテーゼの寸法お
よび仕様に適合されたテネシー州メンフィス市のスミス・ネフィユーリチャード
社によって市販されている脛骨アライメントアセンブリと同じであるが、このア
センブリの改良版である。
【0125】 脛骨切除ガイド400は、それを貫通するリーマ杆状体404を収容する穴4
02を含んでいる。穴402は、傾斜された、すなわち前位から後位に下方傾斜
されるかあるいは水平線から3°下方傾斜された3°の後位の脛骨切除ガイド4
00においてドリルで穴をあけられる。脛骨切除ガイド400は公知の方法のい
ずれかによって脛骨2上に取り付けられる。
【0126】 最初に、膝は膝蓋骨を外転させる標準方法で露出されるべきである。前位の十
字形靭帯およびPCLは解放されるべきであり、もし必要であるならば、中央骨
増殖体は取り除かれるべきである。好ましくは、標準大腿骨ドリル、例えば3/
8″を使用して、近位脛骨骨髄管406は、前位の十字形靭帯の脛骨取り付けあ
るいはこの取り付け直後に開かれる。次に、リーマ杆状体404は、公知の方法
のいずれかによって脛骨棘状突起の直前あるいは脛骨棘状突起間のドリルで穴を
あけられた脛骨骨幹に入れられる。
【0127】 脛骨切除ガイド400は、図42〜44に示される方法で、杆状体404上に
取り付けられる。脛骨切除ガイド400は、脛骨切除ガイド400で回転可能な
一対の茎状突起408を含んでいる。好ましくは、茎状突起は約2インチ離隔さ
れる。茎状突起408は、独立して回転できるので、茎状突起は脛骨平坦域の最
高側面あるいは最も無傷の側面に接触できる。茎状突起408は、角のあるかあ
るいは曲がった脚の伸展410を含む。好ましくは、脚の伸展410は角状であ
るので、リーマ杆状体404よりもさらに後位におよそ3〜4mm延ばす。
【0128】 一旦茎状突起408が脛骨平坦域上の最も無傷な点あるいは最高点に接触する
ように作られていると、最も無傷な側面が中央側面である場合に“M”マーキン
グ412にあるいは最も無傷な側面が横方向側面である場合に“L”マーキング
414に一致するまで脛骨切除ガイド400が上下に移動される間、この特定の
茎状突起408は静止したままである。両方の茎状突起を使用する必要がない。
次に、脛骨切除ガイド400は、例えば、スライドねじを締め付けることによっ
てこの位置に固定される。好ましくは、厚さ9.5mmの脛骨プロテーゼの場合
、“L”マーキング414に対応する適切な切除は11mmであり、“M”マー
キング412に対しては8mmであるので、マーキング間の差は3mmを示し、
スタイラスは2インチ離れている。1ミリメートルあるいはそれ以上はそれとの
間で利用できる。異なる厚さを有するプロテーゼの場合、マーキングのための切
除の長さは、脛骨平坦域がインチ当たり約1.5mm変わるということを考慮し
て調整される。したがつて、プロテーゼの厚さ、例えば、9.5mmは、中央横
方向切除間の平均厚さ、すなわち8mmおよび9mmのそれぞれを示すべきであ
る。
【0129】 次に、脛骨切除ガイド400は前述の所望の骨の量を取り除くのに適切な位置
にある、すなわち、中央に8mmあるいは横方向に11mm切除する。この時点
で、なお無傷である場合、後位十字形靭帯(PCL)を保護することが好ましい
【0130】 骨を切除するために、切除器は公知の方法のいずれかによってスロット416
を通して挿入される。脛骨の3°の近位中外側内反傾斜のために、骨は脛骨平坦
域に対する3°の外反の中外側傾斜で切除される。傾斜とは関係なく、骨髄内杆
状体あるいは骨髄外杆状体を使用すると、結果として生じる中外側平面の脛骨平
坦域の切除は床面に平行でなければならない。
【0131】 次に、図43を参照すると、穴402は、3°の後位傾斜で脛骨切除ガイド4
00にドリルで穴をあけられる、すなわち前位側面から後位側面に3°下方傾斜
されるために、脛骨2は水平線から下方へ3°切除される、すなわち後位よりも
前位をより高く傾斜される。
【0132】 好ましくは、脛骨切除ガイド400のスロット416は、その幅の大部分を通
って延び、従来技術の脛骨切除装置のように中央にストップを含んでいない。こ
のような中央ストップがない場合、脛骨へさらによく手が届く。
【0133】 好ましい実施例において、脛骨切除ガイド400はその端部にストップ418
を含んでいる。ストップ418は、膝蓋骨腱および中央靭帯および横方向靭帯を
保護する。
【0134】 次に、図45を参照すると、本発明の他の実施例が示されている。図45は脛
骨外部アライメントガイド420を示している。好ましくは、杆状体404は、
上記に説明されているように脛骨切除ガイド420の中に穴をあけられた3°後
位傾斜を補償するために3°の角度を形成されるべきである。脛骨外部アライメ
ントガイド420は違ったふうに構成され、脛骨切除ガイド400と同様に脛骨
2を切除する。
【0135】 脛骨2および好ましくは大腿骨1は切除されたので、脛骨二次仕上げ装置は、
屈曲および伸展で正確に接合された膝を得るために使用される。例えば、後述さ
れる図50の脛骨切除ガイド422は、縮小する、すなわち、縮小する大腿骨1
に対して脛骨2を再切除する、すなわちより多くの骨を切除して切り離すために
使用でき、膝がしっかりと固定された場合、屈曲の増加を得て、大腿骨切除およ
び脛骨切除を続ける。
【0136】 次に、図46〜図47を参照すると、適切な大腿骨切除および脛骨切除の後、
屈曲および伸展における脛骨面と大腿骨面との間の空間をチェックするために使
用されるスペーサー装置がある。このスペーサー装置は、一般的には、間隔が問
題になっている場合、例えば、膝に複雑な変形があるかあるいは膝の厳しい動き
を失う場合だけ必要である。この目的は、最少量の骨を切断し、屈曲および伸展
において中央および横方向に靭帯を正確にバランスさせることにある。靱帯のバ
ランスは、伸展方向には固く、屈曲方向には少し緩やかである方がよい。間隔装
置は、骨が実際に切除される前にどれくらいの量の余分の骨を切除するかを決定
するために有利である。
【0137】 次に、図46を参照するに、スペーサー装置は、伸展スペーサー426および
その対向する端部に置かれた屈曲スペーサー428を有するパドルを含んでいる
。図46Aに示されるように、屈曲スペーサー428は、厚さが10.5mmか
ら7mmに先細りになる。図46Bに示されるように、伸展スペーサー426は
均一に7mmの厚さである。
【0138】 パドル424は、公知の供給者のいずれかも入手でき、公知の任意の方法でパ
ドル424に固定できるスナップオンスペーサー(図示せず)と共に使用できる
。スナップオンスペーサーは、伸展および屈曲スペーサ426、428の厚さを
増加させるために使用される。好ましくは、スナップオンスペーサーは、サイズ
が2〜36mmあるいは2〜27mmであるべきであり、2mmの増分、例えば
、2、4、6mm等で入手可能であるべきである。
【0139】 これまで、従来技術のパドルは19mmの厚さの伸展スペーサーおよび厚さが
19〜20mmに先細りされた屈曲スペーサーを備えていた。これらのパドルは
、(1)厚さが19mm未満の空間には使用できないために、および(2)靭帯
の緩さ(台形空間)を調整しないために、不利である。
【0140】 パドル424とスナップオンスペーサーは、公知の方法に従って用いられ、膝
が屈曲、伸展方向において適切に関節につながり、靱帯が適切に調節するように
する。
【0141】 次に、図50を参照すると、例えば、これが前述のスペーサー装置を使用する
結果として必要であると分かった場合、脛骨から付加的骨を取り除くために使用
される脛骨再切除ガイド430が示されている。脛骨再切除ガイド430は、P
ROFIX(登録商標)総合膝システムという名で、テネシー州メンフィス市の
スミス・ネフィユーリチャード社によって市販されている脛骨二次予備ガイドと
同じであるが、このガイドの改良版である。
【0142】 脛骨切除ガイド400と同様に、脛骨再切除ガイド430は、3°の後位傾斜
で再切除ガイドに穴をあけられた、すなわち前位から後位に下方傾斜されるかあ
るいは水平線から3°下方傾斜される穴432を含んでいる。脛骨2は、公知の
方法のいずれかを使用して適切な量再切除される。
【0143】 次に、図53〜図57を参照すると、本発明による膝蓋骨置換のための装置が
示されている。本発明の装置は膝蓋骨プロテーゼの中央化を可能にし、下記の利
点がある。
【0144】 ‐周囲の骨による封じ込め ‐“無傷”の膝蓋骨による負荷分担 ‐膝蓋骨リッジの管理 ‐滑車ノッチに従う“置換”面 ‐膝蓋骨骨の最少犠牲 次に、図53を参照すると、膝蓋骨クランプ500がそれに示されている。最
初に膝は完全に伸ばされ、膝蓋骨は完全に腱質の面上に露出される。それから膝
蓋骨はひっくり返され、膝蓋骨クランプ500は膝蓋骨の横方向の面上に置かれ
る。膝蓋骨クランプ500は、PROFIX(米国登録商標)総合膝システムと
いう名で、テネシー州メンフィス市のスミス・ネフィユーリチャード社によって
市販されている膝蓋骨クランプと同じであるが、このクランプの改良版である。
【0145】 膝蓋骨クランプ500は、最初に膝蓋骨502の厚さを測定するために使用さ
れるので、図57の膝蓋骨インサート504を収容している間にどのくらいの膝
蓋骨502が残されるかを外科医は知っている。あまりにも少ししか骨を残さな
いことは望ましいことではない。膝蓋骨インサート504を周辺で膝蓋骨インサ
ートを支持する膝蓋骨骨に完全に収容し、安定させることが望ましい。
【0146】 膝蓋骨502の厚さを測定するために、膝蓋骨は、適切なサイズにされたコレ
ット506とベースプレート511との間に置かれる。コレット506は、膝蓋
骨502の頂点509の周りおよびこの頂点509にわたって均等に間隔をあけ
られた4つのプロング508を有する。プロング508は弧状部512によって
分離される。次に、コレット506は膝蓋骨リッジの上に中心が置かれ、膝蓋骨
コレット500は、つまみねじ513あるいは公知の方法のいずれかで締め付け
られる。
【0147】 好ましくは、コレット506は、図53、図53aの膝蓋骨クランプ500の
アーム507に旋回心軸で旋回できるようにヒンジで取り付けられる。このヒン
ジで取り付けることにより、ある角度で配置されている場合、プロング508の
全てが膝蓋骨頂点に接触することを可能になる。
【0148】 本発明の目的上、膝蓋骨502の厚さはプロング508が膝蓋骨と交差する場
所とベースプレート511との距離dである。結果として、膝蓋骨502は、プ
ロング508が膝蓋骨と交差する場所から拡げるかあるいはドリルで穴をあけら
れる。
【0149】 膝蓋骨クランプ500は、距離dを測定するその端部に置かれている、図54
のスケール54を含んでいる。スケールは、膝蓋骨502が広げるのに十分な厚
さであるかどうかを決定する。図54では、例えば、距離dは20mmであると
決定される。
【0150】 次に、サイズがコレット506に対応する膝蓋骨リーマ516は、膝蓋骨コレ
ット506に置かれ、プロング508が膝蓋骨502を交差する場所から必要な
膝蓋骨502の量を除去してドリルで穴をあけるかリーマで拡げ、公知の方法の
いずれかによって膝蓋骨インサート504を収容する。好ましい実施例では、膝
蓋骨リーマ516は、それの中に図55の深さスケール518を含み、どれくら
いの膝蓋骨リーマ516が膝蓋骨502をリーマで拡げるかあるいはドリルで穴
をあけるかを示している。好ましくは、マーキング518は膝蓋骨インサート5
04の厚さ、例えば、8mmあるいは12mmに一致する。
【0151】 例として、図55〜図56では、(図示されていないヒンジを取り付けた)ス
ケール514は20mmの膝蓋骨の厚さを測定した。結果として、外科医は8m
mの膝蓋骨インサート504を使用することを決定し、それに応じて、膝蓋骨5
02を8mmリーマで拡げ、膝蓋骨インサート504を収容するために残された
十分な量である、前位に残された12mmの骨があることを知っている。遠位の
腱内にかなりの量の膝蓋骨があるので、少なくとも4〜5mmのマージン優位(
可能である場合)が残されるべきである。
【0152】 次に、外科医は、プロング508が膝蓋骨502を交差する場所からあるいは
深さスケール518が8mmを示すまで膝蓋骨502をリーマで8mm拡げる。
好ましくは、余分の物質をより多くおよびより少なく骨鉗子でつかみ、膝蓋骨リ
ッジを平らにすることが勧められる。次に、外科医は、膝蓋骨インサート504
を公知の方法のいずれかによって挿入される(図57)。
【0153】 次に、図58〜図59を参照すると、本発明の改良されたくぎおよびスラップ
ハンマー装置が示されている。図58は、装置、例えば、図59の遠位大腿骨切
断ブロック89を大腿骨1あるいは脛骨2に固定するタイプの改良されたくぎ6
00を示している。
【0154】 くぎ600は、2つの丸い側面604に隣接する2つの平たい側面602を含
んでいる。これによって、くぎ600は、骨にたたき込むのではなくドリルで打
ち込まれることが可能になる。好ましくは、くぎ600は、従来のくぎより1/
2〜3/4インチ長くされ、極端にドリルでくぎ600が装置の中に穴をあけら
れることを防止する止め606を含んでいる。これは、くぎの頭608とスラッ
プハンマー609との間に十分な空間を残すが、この空間は図59に示されるよ
うにくぎ600を取り除くためのものである。くぎ600は、更に6角形の頭6
08を含むので、くぎは急速解除チャックとも使用できる。
【0155】 次に、図59を参照すると、スラップハンマー609は、くぎの頭611が上
下に移動する経路を形成する平たいシャフト610を含んでいる。好ましくは、
シャフト610は平坦であるべきであり、くぎの頭611の溝(図示せず)は、
くぎの頭611がシャフト610上で回転することを防止するために同様な形状
にされるべきである。好ましくは、スラップハンマー609は、より容易にくぎ
600を固定し、骨から取り除けるようにつめ状端部を含むべきである。
【0156】 前述のように、本発明の装置の目的は、プロテーゼ関節線をできるだけ近解剖
学的に保持することにある。例えば、GENESIS IIの大腿骨プロテーゼ
のための上記プロテーゼ寸法を考えると、中央脛骨顆から8mm、あるいは横方
向脛骨顆から11mm切除されなければならないい。これは、0°の中点での9
.5mm切除することを示している。取り換えられる9.5mmの脛骨インサー
トの場合、関節レベルは、中央で1.5mm高められ、横方向に1.5mm低め
られるが、膝蓋大腿骨関節レベルは近解剖学的である。当然の結果として、中央
大腿骨顆から11mmおよび横方向大腿骨顆から8mm(遠位的および後位的の
両方)は、19mmの大きさのプロテーゼ移植に適合するために所望の19mm
の骨切除を行うように切除されねばならない。
【0157】 外科医は、大腿骨1の中央側面あるいは横方向側面のいずれかから結合された
脛骨‐大腿骨プロテーゼの厚さ(すなわち、19mm)を切除するかどうかを決
定しなければならない。最も無傷な側面、最少の影響を及ぼされた側面あるいは
凸面を選択すべきである。
【0158】 凸面に対する切除される量を計算する場合、外科医は、“ミリメートル”の凸
面靭帯の緩み予想を含むべきである。そうしないと、あまりにも厚い脛骨プロテ
ーゼが必要となることもある。
【0159】 通常、遠位大腿骨切除ガイド、すなわち、ツール30D(図21)の下部半分
208は、中央大腿骨顆に接触し、横方向大腿骨顆から約3mm離れている。こ
の状況では、11mmが中央大腿骨顆から切除される。膝が内反しており、遠位
大腿骨切除ガイドが横方向の大腿骨顆に接触するならば、横方向大腿骨顆から8
mmの骨だけが切除されねばならない。したがって、中央側面は3mmだけ不足
切除される。これらの極値間のいかなる測定も容易に計算できる。
【0160】 脛骨平坦域(近位脛骨)から中央に8mm以上あるいは横方向に11mm切除
することは有用な機能に適合した以上の後位十字形靭帯(“PCL”)インサー
トを切り離すかあるいは著しく弱める。失われたPCLを補償する脛骨平坦域は
必要であるかもしれない。さらに、大腿骨切除を低くすると、大腿骨プロテーゼ
をあまり支持力のない多孔質面上に置くこともできる。
【0161】 適切な靭帯バランスおよび等しくない屈曲‐伸展の間隔あけを達成することが
重要である。“正常”な膝は全伸展では安定していて、屈曲では若干の緩みがあ
る。外科医は、2〜3mmの余分な屈曲の緩みを正常の緩みに含めるべきである
。もし膝に完全な妨害されていない動きがあるならば、屈曲および伸展方向にお
ける切除は等しい。しかしながら、屈曲が限られている場合、屈曲方向に2、3
mm余分に切除されねばならない。(後述の“屈曲の損失”状況を参照) 1mm切除は、屈曲および伸展において約5°の増加された動きに等しい。こ
れは比較的小さい患者と比較的大きい患者とではわずかに異なるけれども、結果
は比較的一定している。これは、大腿骨1が1mmだけ遠位に不足切除されるか
あるいは1mmだけ後位に過切除されると余分に5°の屈曲が達成されることを
意味している。
【0162】 閉じる前に動きの範囲をチェックする場合、屈曲および伸展において少なくと
も10°の緩みが必要である。膝の関節の内視鏡検査をする場合、最初に関節は
全くぴったり合っている。5〜10分間膝と“取り組んだ”後、関節は“緩む”
ように見える。これは、膝の周りの靭帯構造を“伸ばす”ことによるものと考え
られる。膝を囲む軟組織には通常組織化されたエラスチンあるいはレチクリンが
全然ないかつ、これらの構造は、機能不全(すなわち、弾性変形および回復の消
失)より約10%だけほぼ伸ばすことができる。通常、これは約2mmであり、
鎖後に失われた運動の約10%に変換する。
【0163】 いかなる内反あるいは外反のマルアライメントは、骨増殖体の除去および適当
な中央あるいは横方向の靭帯および軟組織解放によって補償しなければならない
(すなわち凸面バランシング)。屈曲および伸展変形は、骨切除、軟組織解放、
およびおそらく後位十字形靱帯解放の組み合わせで対処される。
【0164】 脛骨平坦域の配置も重要である。適切な回転を生じさせることとは別に、脛骨
平坦域の後位配置は、 1)脛骨を後位に大腿骨の下に移動させることができることによって大腿骨を
短くすることを補償すること; 2)後位衝突およびロールバックを減少させること; 3)後位中央の脛骨摩耗を減少させること; 4)後位軟組織衝突を減少させること; 5)大腿骨が2、3ミリメートルだけ短くされた場合、後位十字形靭帯の保持
を可能にすること;および 6)大腿骨に対して脛骨結節を後位におくことによって膝蓋大腿骨圧を減少さ
せることに有用である可能性がある。
【0165】 大腿骨1が“解剖組織”から約4mm以上短くされる場合、外科医は、後位十
字形靭帯を解放することを考察し、脛骨プロテーゼを屈曲の際大腿骨プロテーゼ
の下に退くことができるようにする。さらに、後位十字形靭帯を解放することは
、屈曲において増加された緩みを可能にする。通常、約3〜7mmまでの余分の
空間が屈曲で得られ、0〜2mmが伸展で得られる。
【0166】 後位十字形靭帯が無傷のままである場合、屈曲はしばしば後位衝突を生じる(
すなわち、“運動衝突”)。下記の場合、PCLは解放されねばならない。
【0167】 1)著しい変形(内反、外反、屈曲、伸展)がある場合 2)著しく萎縮している場合 3)膝蓋骨切除がある場合 4)関節線が4mm以上高められるおよび/または大腿骨が短くされる場合 5)患者が炎症性関節炎にかかっている場合 6)麻酔の下での屈曲が115°未満の場合 膝が屈曲の際に不安定である場合、近位脛骨の不足切除を考慮する。より厚い
プラスティックインサートを緩みを補うように挿入することもできる。
【0168】 側副靭帯の免疫反応が不十分である場合、膝をより拘束する必要がある。膝蓋
骨感染(infera)を生じないように注意しなければならない。これが懸念
される場合、大腿骨の不足切除および/または脛骨の不足切除の適切な組み合わ
せを手術前に決定しなければならない。
【0169】 膝が屈曲の際に安定しているかあるいは全屈曲を欠いている場合、遠位大腿骨
は5°の所望の運動毎に1mm不足切除されべきである。膝がなおあまりにもし
っかりと固定されている場合、テストした後より多くを切除できる。屈曲空間が
切除後あまりにもゆるい場合、わずかに厚いプラスティックインサートを屈曲損
失に対応して挿入できる。
【0170】 好ましくは、本発明の計装システムは下記のプロトコルに一致すべきである。
【0171】 簡単な手順が所望される場合、下記の標準プロトコルに従うことができる。
【0172】 (標準プロトコル) ‐基部脛骨を切除する。最も無傷な側面あるいは凸面(最も少なく影響を及ぼさ
れた)から測定する ‐後部顆からの骨の非対称損失の数値を求め、この非対称損失を“置き換える”
‐APサイズを測定する ‐遠位大腿骨を切除する ‐大腿骨を小さくし、かつ顆の切除および面取りをする ‐PCLを保持する ‐後位骨増殖体を切除する。
【0173】 膝が0°〜15°伸展および115°‐全屈曲を欠いている場合、 1.近位脛骨を標準で切除する 2.APを測定し、次のより小さいサイズに小さくする 3.必要に応じて遠位大腿骨を3mm以内で余分に切除する 4.PCLを残し、後位骨増殖体を切除する 5.次のより小さい大腿骨になるよう小さくする 6.屈曲の際に不自由な場合、PCLを解放し、PCL置換のためにリーマで
拡げる。
【0174】 より特殊な膝の状態に対するより高度なプロトコルについて後述する。
【0175】 (高度プロトコル) (屈曲空間を“解決する”) “全”(すなわち、130°)屈曲を得るために、外科医は、プロテーゼのサ
イズ、骨切除、軟組織解放、伸展空間に対する適切な回転および適切な関係をバ
ランスさせねばならない。
【0176】 1mmの骨切除が5°の運動の利得を生じるPCL解放のパラメータが4mm
であると仮定される場合、“解剖学的”2〜3mmの緩みを有する適当な屈曲空
間が容易に生み出される。
【0177】 下記の状況は、90°〜130°からの屈曲および55°〜0°からの伸展で
初めて遠位に3mmおよびまたは近位に4mm間に関節線を保持する。上記の測
定およびパラメータは大部分の患者において、結果として0°〜130°の運動
の範囲を可能にする。
【0178】 (測定変動に関する最初の観察) プロテーゼ顆の曲率の半径が増加するので、下記から得られる運動量は、 a.1mmの骨切除 b.PCL解放 c.後位被膜解除 プロテーゼ顆の曲率半径、すなわち遠位大腿骨の増加されたサイズを増加すると
きに減少する。
【0179】 (PCL切除) この手順は、通常、遠位大腿骨のAPサイズに対して反比例関係(すなわち、
サイズ8=3mm緩み、サイズ4〜5=4mm緩み、サイズ2〜3=5〜6mm
緩み)にあるように見える約3〜7mmの屈曲空間の緩みを生じる。本例では、
“得られた”空間は4mmであると決定される。
【0180】 (1mm切除=5°の運動利得) 1mmの切除により、遠位大腿骨のAPサイズに対して反比例関係にあるよう
にも見える3°〜6°の増加された運動が可能になることが分かった。これはP
CL解放で得られた運動と同様である。
【0181】 したがって、簡単に言えば、PCL切除と5°/1mm骨切除に対し、本例で
は、4mm空間が得られた。運動範囲が手順の終わりでもなお、きつい場合、 位脛骨 からさらに1〜2mmを切除することは簡単な問題である。
【0182】 (内反変形または外反変形) 屈曲あるいは伸展損失を測定する前に、収縮した中央あるいは横方向の靱帯を
解放する。
【0183】 (0°〜15°の無伸展および95°〜105°屈曲) 1.近位脛骨を標準で切除する 2.AP、大腿骨サイズを測定する 3.遠位大腿骨を3mm不足切除する 4.次のより小さい大腿骨になるよう小さくする‐いま後位顆だけを切除する 5.PCLを解放する 6.必要に応じて後位被膜を解除する 7.屈曲が不自由な場合、必要に応じて脛骨を3mm以内で再切除する 8.屈曲空間および伸展空間をチェックする。屈曲空間が十分であり、伸展が
0°〜10°の超伸展で安定であることを確認する 9.必要に応じて遠位大腿骨を切除する 10.後位および前位顆を切除する 11.PCL置換のためにリーマで拡げ、面取りを切除する。
【0184】 (15°〜25°の無伸展および全屈曲) 1.必要に応じて脛骨を切除する 2.AP大腿骨サイズを測定する 3.標準で遠位大腿骨を切除する 4.次のより大きな大腿骨になるよう大きくする 5.PCLを解放する 6.後位被膜および骨増殖体を解放する 7.伸展空間を測定し、必要に応じて遠位大腿骨を再切除する 8.前位および後位顆を切除する 9.PCL置換のためにリーマで拡げ、面取りする。
【0185】 (15°〜25°の無伸展および115°〜120°屈曲) 1.脛骨を指示されるように切除する 2.AP大腿骨サイズを測定する 3.標準当たりの遠位大腿骨を切除する 4.次のより小さい大腿骨になるよう小さくする 5.PCLを解放する 6.前位顆および後位顆を切除する 7.後位被膜および骨増殖体を解放する 8.ブロックを有する伸展空間を測定する 9.必要に応じて遠位大腿骨を切除する 10.PCL置換のためにリーマで拡げ、面取りする。
【0186】 (15°〜25°の無伸展および95°〜115°屈曲) 1.脛骨を指示されるように切除する 2.AP大腿骨サイズを測定する 3.遠位大腿骨を3mm不足切除する 4.次のより小さい大腿骨になるよう小さくする 5.PCLを解放する 6.後位顆を切除する 7.前位被膜および骨増殖体を解除する 8.ブロックで伸展空間を測定する 9.必要に応じて近位大腿骨を切除する 10.必要に応じて近位遠位大腿骨を再切除する 11.PCL置換のためにリーマで拡げ、面取りを切除する。
【0187】 (25°〜40°の無伸展および120°以上の屈曲) 1.脛骨を指示されるように切除する 2.遠位大腿骨APサイズを測定する 3.遠位大腿骨を標準として切除する 4.次のより大きい大腿骨になるよう大きくする 5.後位顆を切除する 6.後位被膜PCLおよび骨増殖体を解除する 7.ブロックで伸展空間を測定する 8.全伸展が得られない場合、遠位大腿骨を3mm以内で過切除し、および/
または必要に応じて近位脛骨を過切除する 9.前位顆の切除を完了する 10.PCL置換のためにリーマで拡げ、面取りを切除する。
【0188】 (25°〜40°の無伸展および105°〜115°屈曲) 1.脛骨の標準切除 2.遠位大腿骨の標準切除 3.大腿骨のAPサイズを測定する 4.次のより小さい大腿骨になるよう小さくする 5.後位顆を切除する 6.後位被膜PCLを解除する 7.スペーサーブロックで伸展を測定する 8.全伸展が得られない場合、遠位大腿骨を3mm以内でおよび/または近位
脛骨を必要に応じて再切除する 9.必要ならば、後位顆および前位顆を再切除する 10.PCL置換のためにリーマで拡げ、面取りする。
【0189】 (25°〜40°の無伸展および90°〜105°屈曲) 1.必要に応じて脛骨を3mm未満で切除する(必要に応じて量を選択し、屈
曲あるいは伸展を調整する 2.大腿骨のAPサイズを測定する 3.遠位大腿骨を標準として切除する 4.次のより小さい大腿骨になるよう小さくし、後位顆を切除する 5.PCLを解除する 6.後位被膜を解放する 7.ブロックで屈曲‐伸展を測定する 8.全伸展が得られない場合、遠位大腿骨を3mm以内で再切除する 9.後位顆および前位顆を切除の完了する 10.PCL置換のためにリーマで拡げ、面取りを切除する。
【0190】 (40°〜55°の無伸展および全屈曲) 1.必要に応じて脛骨を切除する 2.大腿骨のAPサイズを測定する 3.遠位大腿骨を標準として切除する 4.次のより大きい大腿骨になるよう大きくする 5.後位顆を切除する 6.後位被膜PCLおよび骨増殖体を解除する 7.スペーサーブロックで伸展を測定する 8.必要ならば、遠位大腿骨を4mm以内で切除する 9.a.全伸展の場合、前位顆を切除し、進行する b.なお伸展せず、軟組織を解放している場合、近位脛骨を3mm以内で
再切除する。それから、前位顆および後位顆の切除を完了する。
【0191】 10.PCL置換のためにリーマで拡げ、面取りを切除する。
【0192】 (40°〜55°の無伸展および115°〜120°屈曲) 1.脛骨を指示されるように切除する 2.遠位大腿骨APサイズを測定する 3.遠位大腿骨を4mm過切除する 4.次のより小さい大腿骨になるよう小さくする 5.後位顆を切除する 6.後位被膜PCLおよび骨増殖体を解放する 7.スペーサーブロックで伸展空間を測定する 8.なお伸展していなくて、軟組織が解除されている場合、近位脛骨を3mm
以内で再切除する 9.PCL置換のためにリーマで拡げ、面取りおよび前位顆切除を行う。
【0193】 (40°〜55°の無伸展および105°〜115°屈曲) 1.近位脛骨を切除する 2.大腿骨のAPサイズを測定する 3.標準の遠位大腿骨を切除する 4.次のより小さい大腿骨になるよう小さくする 5.後位顆を切除する 6.PCLを切除し、後位被膜を解放する 7.スペーサーブロックで伸展および屈曲空間を測定する 8.a.屈曲および伸展の両方において、きつい場合、近位脛骨を3mm以内
で再切除する。それでも、なお伸展されない場合、遠位大腿骨を4mm以内で再
切除する。
【0194】 b.屈曲がokで、全伸展がない場合、遠位大腿骨を4mm以内で再切除
する 9.前位顆および後位顆の切除を完了する 10.PCL置換のためにリーマで拡げ、面取りを完了する。
【0195】 (40°〜55°の伸展および90°〜105°屈曲) 1.必要に応じて近位脛骨を3mm以内で余分に切除する 2.大腿骨のAPサイズを測定する 3.標準から脛骨の過切除を除いて遠位大腿骨を切除する 4.次のより小さい大腿骨になるよう小さくする 5.後位顆を切除する 6.PCLを切除する 7.後位被膜を解除し、骨増殖体を切除する 8.スペーサーブロックで屈曲‐伸展空間を測定する 9.必要に応じて遠位大腿骨を再切除する 10.前位顆および後位顆の切除を完了する 11.PCL置換のためにリーマで拡げ、面取りおよび前位顆の切除を行う。
【0196】 (超伸展変形) 1 .膝が屈曲において不安定である場合、近位脛骨の不足切除を考察する。 より厚いプラスティックインサートの緩みを補うように挿入することもできる。
副側靱帯の免疫反応が不十分である場合、膝をより拘束する必要がある。膝蓋骨
感染(infera)を生じないように注意しなければならない。これが懸念さ
れる場合、大腿骨の不足切除および/または脛骨の不足切除の適切な組み合わせ
を予め手術前に決定しなければならない。
【0197】 2.膝が屈曲の際に安定しているかあるいは全屈曲を欠いている場合、5°毎
に遠位大腿骨を1mm不足切除する。あまりにもきつい場合、テスト後により多
く切除してもよい。あまりにもゆるい場合、屈曲損失に応じてわずかに厚いプラ
スティックインサートを挿入してもよい。
【0198】 3.最初から超伸展変形がある場合、膝を最終的に10°超伸展ではなく、ニ
ュートラルにする。
【0199】 (内反緩みまたは、外反緩み) 中央あるいは横方向の緩みを手術前に評価することが重要である。静止したフ
ィルム上で膝の凸面の余分な緩みを確認できる場合、適当な補償が行われなけれ
ばならない。
【0200】 1.全屈曲がある場合、遠位大腿骨を2〜3mm不足切除する。
【0201】 2.全屈曲がない場合、遠位大腿骨を2〜3mm不足切除し、PCLの解放を
考察する。
【0202】 著しく不安定な場合、より締め付けられた膝を考察する。
【0203】 総合膝置換でより良い結果を得るために、整形外科医は、下記のことをしなけ
ればならない。
【0204】 1)正確な測定を有すること; 2)調整された測定を有すること; 3)“解剖学的”関節線を保持すること; 4)構成要素の寸法を利用すること;および 5)最少の軟組織解放および骨切除で変形を補償する能力を有する。
【0205】 本発明をその特定の実施例を参照して説明してきたが、多数の修正および変更
は添付される特許請求の範囲で規定されているように本発明の範囲および精神の
範囲内で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 大腿骨プロテーゼを据え付けるために大腿骨に行われるべき予想される切断を
示す膝関節における大腿骨および脛骨の概略側面図である。
【図2】 関節の前位から見た図1の膝関節の概略図である。
【図3】 膝関節の大腿骨の遠位端からの端面図である。
【図4】 平面的切断が大腿骨に行われた後に大腿骨に配置されるように適合された大腿
膝プロテーゼの断面図である。
【図5】 図1に類似した側面図であり、大腿骨の遠位端を露出するために脛骨が90度
回転されており、骨髄内杆状体が大腿骨内に挿入されており、ツールが杆状体に
配置され、ツールは部分的に破断され断面で示されている。
【図6】 図5の矢印6−6の方向に取られたツールの端面図である。
【図7】 図6の線7−7で取られた断面図である。
【図8】 ツールの下部キャリパーフィーラーの破断斜視図である。
【図9】 図6に類似しており、杆状体が特定の量だけ角度的に回転される第1の段階を
例示する。
【図10】 図9に類似しており、次の段階を示す。
【図11】 ツールに据え付けられるべき切断ガイドを示す分解図である。
【図12】 ツールに据え付けられた切断ガイドを示す上面図である。
【図13】 遠位端が切断されて、AP切断ガイドが杆状体に配置された後の大腿骨の遠位
端を示す。
【図14】 図6に類似した、ツールの第2の実施態様の端面図である。
【図15】 回転状態にある図14のツールを示す。
【図16】 図6に類似した、ツールの第3の実施態様の端面図である。
【図17】 回転状態にある図16のツールを示す。
【図18】 図6に類似した、ツールの第4の実施態様の端面図である。
【図19】 回転状態にある図18のツールを示す。
【図20】 図13に類似するが、図16、17の実施態様に適合された修正例を示す。
【図21】 図6に類似した、A−P測定ガイドを含むツールの第5の実施態様の端面図で
ある。
【図22】 図5に類似した、遠位大腿骨に装着された図21のツールの側面図である。
【図23】 遠位大腿骨に装着された図21のツールの上面図である。
【図24】 図21のツールに据え付けられるべき遠位切断ブロックの分解図である。
【図25】 遠位切断ブロックを据え付けられた大腿骨に装着された図21のツールの側面
図である。
【図26】 大腿骨に装着された図25のツールの上面図である。
【図27】 遠位切断ブロックのスライディングスケールの拡大した断片を示した図である
【図28】 その上に装着された遠位切断ブロックを備えた大腿骨の側面図である。
【図29】 遠位大腿骨に装着されたA−P切断ブロックの上面図である。
【図30】 遠位端が切断されて、A−P切断ブロックがその上に装着された後の大腿骨の
遠位端を例示する図13に類似した図である。
【図31】 遠位端が切断されて、A−P切断ブロックがその上に装着された後の大腿骨の
遠位端に装着されたA−P切断ブロックの上面図である。
【図32】 大腿骨の遠位端が切断されて、好適なプロテーゼがその上に装着されるように
準備された後の大腿骨の遠位端の側面図である。
【図33】 図21のツールとともに使用される好適なプロテーゼの正面図である。
【図34】 後位クリップを含む図22のツールの代替実施態様である。
【図34a】 図34の後位クリップの後部斜視図である。
【図34b】 図34の後位クリップの前部斜視図である。
【図35】 図34のツールの上面図である。
【図36】 図34のツールの正面図である。
【図37】 図34のツールの背面図である。
【図38】 遠位大腿骨切断ブロックと遠位大腿骨切除キャリパーが据え付けられた大腿骨
に装着された図34のツールの上面図である。
【図39】 その上に装着された遠位大腿骨切断ブロックを備えた大腿骨の上面図である。
【図40、41】 右大腿骨および左大腿骨に使用される遠位大腿骨切除キャリパーの斜視図であ
る。
【図42】 脛骨に装着された本発明の脛骨切除ガイドの正面図である。
【図43】 図42の脛骨切除ガイドの側面図である。
【図44】 図42の脛骨切除ガイドの上面図である。
【図45】 脛骨に装着された本発明の脛骨外部切除ガイドの側面図である。
【図46】 本発明のスペーサーの上面図である。
【図46a】 図46のスペーサーの上部伸展部分の端面図である。
【図46b】 図46のスペーサーの底部屈曲上部伸展部分の端面図である。
【図47】 図46のスペーサーの側面図である。
【図48】 屈曲におけるスペーサーを含む膝腔の正面図である。
【図49】 伸展におけるスペーサーを含む膝腔の正面図である。
【図50】 脛骨に装着された本発明による脛骨再切除ガイドの側面図である。
【図51】 図50の脛骨再切除ガイドの正面図である。
【図52】 図50の脛骨再切除ガイドの上面図である。
【図53】 本発明によるヒンジ特徴部を含む膝蓋骨クランプの部分側面図である。
【図53a】 図53の膝蓋骨クランプのヒンジ特徴部の部分上面図である。
【図54】 膝蓋骨の厚さを測定するためのスケールを示す図53の膝蓋骨クランプの端面
図である。
【図55】 膝蓋骨のリーマーが示されるヒンジ特徴部を含まない本発明による膝蓋骨クラ
ンプの側面図である。
【図56】 膝蓋骨をリーマーする図55の膝蓋骨クランプの上面図である。
【図57】 その中に嵌められた膝蓋骨インサートを有する膝蓋骨の一部破断側面図である
【図58】 本発明にしたがって改良された爪の側面図である。
【図59】 本発明の遠位大腿骨切断ブロックと遠位大腿骨切除キャリパーとが据え付けら
れた大腿骨に装着された図34のツールの側面図であり、本発明の改良されたス
ラップハンマーにしたがって大腿骨から取り外された図58の爪を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GE,GH,GM,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW Fターム(参考) 2F061 AA16 CC10 DD22 DD27 FF10 FF31 FF41 FF51 FF61 FF78 FF82 GG04 GG36 HH31 JJ03 JJ06 JJ19 JJ39 JJ61 LL01 LL22 LL25 RR00 VV03 VV11 VV48 4C060 FF40 LL20

Claims (41)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大腿骨の1つまたはそれ以上の表面を再設定して、大腿骨プ
    ロテーゼを受け取る座表面を提供する装置であって、 大腿骨の内側顆および外側顆の後位表面、前位表面および遠位表面の少なくと
    も1つで行われるべき平面的切除の位置を示す寸法測定器であって、 互いに対して摺動可能に配置される第1の部分および第2の部分と、 前記第1の部分に接続されて大腿骨皮質の前位表面に接触する前位キャリパー
    フィーラーと、 前記第2の部分に取り付けられていずれの骨損失を考慮に入れて前記内側顆お
    よび外側顆の後位表面へ正接する平面に配置されるように適合された測定プレー
    トと、 前記前位キャリパーフィーラーと前記測定プレートとの間の距離を示す目盛尺
    であって、プロテーゼのサイズを表すマーキングと、前記キャリパーフィーラー
    から前記測定プレートへの距離とプロテーゼのサイズとの間の差を識別して明ら
    かにするサイズマーキングの間にあるマーキングと、を含む目盛尺と、 を含む寸法測定器を具備する装置。
  2. 【請求項2】 前記装置は、大腿骨内に配置されるように適合される杆状体
    の上に嵌まるように適合される請求項1記載の装置。
  3. 【請求項3】 前記装置は、内側顆および外側顆の少なくとも1つの遠位表
    面に接触するように適合される請求項2記載の装置。
  4. 【請求項4】 前記寸法測定器は、前記杆状体を受け取るために、内側顆お
    よび外側顆の遠位表面に正接する平面に対して約8〜10度の角度をつけられた
    コレットを含む請求項3記載の装置。
  5. 【請求項5】 前記寸法測定器は、約3mm厚の外側方向のずれをさらに含
    んで外側顆の遠位表面に接触し、予想される遠位切除が対応する近位脛骨切除に
    実質的に平行であることを確実にする請求項3記載の装置。
  6. 【請求項6】 前記寸法測定器は、前記杆状体を受け取るために、内側顆お
    よび外側顆の遠位表面に正接する平面に対して約5〜7度の角度をつけられたコ
    レットを含む請求項5記載の装置。
  7. 【請求項7】 前記測定プレートは、内側顆および外側顆の対応する後位表
    面に接触するように適合された2つのフィーラー部材を含む請求項1記載の装置
  8. 【請求項8】 前記寸法測定器は、前記杆状体上で約3度時計方向にまたは
    反時計方向に回転するように適合されて、前記2つのフィーラー部材が内側顆お
    よび外側顆の前記対応する後位表面に接触することができるようにする請求項1
    記載の装置。
  9. 【請求項9】 前記寸法測定器は、前記杆状体上で回転するように適合され
    、そのため、前記フィーラー部材の一方が、最少量の骨損失を有する内側顆およ
    び外側顆の一方の前記後位表面に接触する請求項1記載の装置。
  10. 【請求項10】 前記顆の一方の前記後位表面に接触しない前記フィーラー
    部材は、内側顆および外側顆の間の骨損失の量の差にほぼ等しい、より大きな量
    の骨損失を有する内側顆および外側顆の前記後位表面から一定の距離をおいて離
    れるように適合される請求項9記載の装置。
  11. 【請求項11】 前記フィーラー部材の少なくとも一方に取り付けるために
    少なくとも1個のクリップをさらに具備して、内側顆および外側顆の前記対応す
    る後位表面への骨損失を明らかにする請求項9記載の装置。
  12. 【請求項12】 前記クリップのサイズは、内側顆または外側顆の前記後位
    表面の骨損失の量にほぼ等しい請求項11記載の装置。
  13. 【請求項13】 前記クリップのサイズは、内側顆および外側顆の前記後位
    表面の間の相対骨損失にほぼ等しい請求項11記載の装置。
  14. 【請求項14】 前記クリップは、約2〜12mm厚さの間である請求項1
    1記載の装置。
  15. 【請求項15】 前記少なくとも1つのクリップは、一連の増加サイズから
    選択されたサイズで設けられる請求項11記載の装置。
  16. 【請求項16】 前記装置は、顆の前記後位表面で形成された3度の内反角
    度を有する大腿骨プロテーゼに接続して使用されるように設計される請求項1記
    載の装置。
  17. 【請求項17】 前記寸法測定器の前記第1の部分は、即座取り外し機構を
    含んで、前記前位キャリパーフィーラーを前記第1の部分から取り外す請求項1
    記載の装置。
  18. 【請求項18】 遠位大腿骨切除キャリパーと調節可能な遠位大腿骨切断ブ
    ロックであって、双方とも前記寸法測定器に装着することができ、それぞれ内側
    顆および外側顆の遠位表面の平面的切除を測定してガイドする遠位大腿骨切除キ
    ャリパーと調節可能な遠位大腿骨切断ブロックとをさらに具備する請求項1記載
    の装置。
  19. 【請求項19】 前記遠位大腿骨切除キャリパーは、遠位平面的切除が、対
    応する近位脛骨切除に実質的に平行であるように、位置決めされる請求項18記
    載の装置。
  20. 【請求項20】 前記遠位大腿骨切除キャリパーは、前記遠位大腿骨切断ブ
    ロックを大腿骨前位皮質の予備切除上に位置決めするためのスライディング目盛
    尺をさらに含む請求項18記載の装置。
  21. 【請求項21】 前記目盛尺は、プロテーゼの遠位大腿骨顆の平均サイズま
    たは厚さからの増加分でキャリブレートされる請求項20記載の装置。
  22. 【請求項22】 前記遠位大腿骨切除キャリパーは、前記寸法測定器に垂直
    な平面に対して約3度外側方向に角度をつけられる請求項18記載の装置。
  23. 【請求項23】 前記遠位大腿骨切断ブロックは幅調節可能部材を含み、遠
    位平面的切除の場所で内側顆および外側顆に対して当接する請求項18記載の装
    置。
  24. 【請求項24】 前位−後位切断ブロックをさらに具備し、前記寸法測定器
    は、選択されたプロテーゼのサイズにしたがって前位−後位切断ガイドの配置を
    基準とする手段をさらに含む請求項1記載の装置。
  25. 【請求項25】 前記前位−後位切断ガイドは、最終的な前位平面的切除と
    、後位平面的切除と、シャンファー切断とをガイドするための手段を提供する請
    求項24記載の装置。
  26. 【請求項26】 屈曲および伸展において脛骨表面と大腿骨表面との間の切
    除された腔をチェックするスペーサー装置とさらに組み合わされ、前記スペーサ
    ー装置は、 本体部材と、 前記本体部材の一端にある屈曲スペーサーであって、外側方向から内側方向へ
    幅がテーパする屈曲スペーサーと、 前記本体部材の前記屈曲スペーサーとは反対側の端にある伸展スペーサーであ
    って、外側方向から内側方向へ幅が均一である伸展スペーサーと、 を具備する請求項1記載の装置。
  27. 【請求項27】 前記屈曲スペーサーおよび伸展スペーサーの少なくとも一
    方が、追加スペーサーに取り外し可能に接続されることができ、前記屈曲スペー
    サーおよび伸展スペーサーの少なくとも一方の幅を増加するかまたは減少する請
    求項26記載のスペーサー装置。
  28. 【請求項28】 スラップハンマーとさらに組み合わされ、前記スラップハ
    ンマーは、 ヘッド部分であって、これを通るチャネルと、前記ヘッド部分が沿って移動す
    る経路を規定するシャフトとを含み、前記チャネルの断面形状と前記シャフトの
    断面形状とは、合同の形状であって、前記ヘッド部分が前記シャフト上でスピン
    するのを防止する前記シャフトと、 爪のストップ部分に係合して前記爪を骨から取り外す鉤爪状遠位端と、 を具備する請求項1記載の装置。
  29. 【請求項29】 前記シャフトは少なくとも1つの平らな側部を含む請求項
    28記載の装置。
  30. 【請求項30】 脛骨の脛骨プラトーを切除する装置であって、 脛骨に装着されるアラインメント杆状体と、 前記杆状体に摺動可能に装着された脛骨切除ガイドであって、脛骨を切除する
    ための鋸刃を受け取るためのスロットを含む脛骨切除ガイドと、 前記脛骨切除ガイドがその上に摺動することができるようにするための、且つ
    、前記脛骨プラトーの内側または外側のもっとも高いまたはもっとも損傷を受け
    ていない側に接触するための、前記切除ガイド内で回転可能な少なくとも1つの
    茎であって、前記少なくとも1つの茎は適切な脛骨切除を示すスケールを含み、
    前記スケールは、前記脛骨プラトーの前記もっとも高いまたはもっとも損傷を受
    けていない側を決定するマーキングを含み、前記少なくとも1つの茎が前記脛骨
    プラトーの前記もっとも高いまたはもっとも損傷を受けていない側に接触すると
    きに、前記脛骨切除ガイドは前記杆状体および茎上を摺動可能であり、前記もっ
    とも高いまたはもっとも損傷を受けていない側に対応するマーキングに一致する
    ように作られる少なくとも1つの茎と、 を具備する装置。
  31. 【請求項31】 約2インチ離れた間隔を置かれた2つの茎を含み、前記茎
    の一方は前記脛骨プラトーの前記内側に対応するように適合され、前記茎の他方
    は前記脛骨プラトーの前記外側に対応し、前記茎の各々は、適切な脛骨切除を示
    す前記スケールを含む請求項30記載の装置。
  32. 【請求項32】 各茎は、前記杆状体よりもさらに後位に約3〜4mm延在
    するように角度をつけられた足伸展を含む請求項31記載の装置。
  33. 【請求項33】 前記脛骨切除ガイドは前記杆状体を受け取るための内腔を
    含み、前記内腔は前記脛骨切除ガイドを通って延在し、そのため、前記脛骨切除
    ガイドは、脛骨の前位側から後位側へ向けて約3度の角度で下へ傾斜される請求
    項30記載の装置。
  34. 【請求項34】 前記脛骨切除ガイドは、前記スロットの両端に位置するス
    トップを含んで、膝蓋骨腱と内側靱帯および外側靱帯とを保護する請求項30記
    載の装置。
  35. 【請求項35】 前記スロットは、脛骨が前記脛骨プラトーに対して3度の
    外反中外側傾斜で切除されるように、配列される請求項30記載の装置。
  36. 【請求項36】 前記スロットは、中外側平面において結果として得られる
    脛骨プラトーの切除が、床に対して実質的に平行であるように、配列される請求
    項30記載の装置。
  37. 【請求項37】 前記適切な脛骨切除は脛骨プロテーゼの厚さに対応する請
    求項30記載の装置。
  38. 【請求項38】 脛骨切除ガイドとさらに組み合わされ、前記切除ガイドは
    、前記杆状体を受け取るための第2の内腔を含み、前記内腔は前記脛骨切除ガイ
    ドを通って延在し、そのため、前記切除ガイドは、脛骨の前位側から後位側へ向
    けて約3度の角度で下へ傾斜される請求項33記載の装置。
  39. 【請求項39】 膝蓋骨インサートを配置するための装置であって、 基部プレートとコレットとを有し、その間に膝蓋骨インサートが嵌められた膝
    蓋骨を固定する膝蓋骨クランプであって、前記コレットは、底部に位置する複数
    の叉を含んで、膝蓋骨の頂部のまわりにほぼ等しく間隔をおいて配列される膝蓋
    骨クランプと、 前記叉が前記膝蓋骨に交差する場所と前記基部プレートとの間の距離を示すス
    ケールと、 を具備する装置。
  40. 【請求項40】 膝蓋骨の十分な量をドリルするかまたはリーマーして前記
    膝蓋骨インサートを収容するための膝蓋骨リーマーをさらに具備し、前記リーマ
    ーは、前記リーマーによって前記膝蓋骨内にドリルされたレベルを示す深度スケ
    ールを含む請求項39記載の装置。
  41. 【請求項41】 前記深度スケールは、前記膝蓋骨インサートの厚さに対応
    するマーキングを含む請求項40記載の装置。
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