JP2001524470A - 異常な細胞増殖を特徴とする病気を治療および予防するための置換11−フェニル−ジベンズアゼピン化合物 - Google Patents
異常な細胞増殖を特徴とする病気を治療および予防するための置換11−フェニル−ジベンズアゼピン化合物Info
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Abstract
Description
よび/または哺乳類細胞増殖の特異的で強力かつ安全な阻害剤である芳香族有機
化合物に関する。特に、本発明は、鎌状赤血球のガルドスチャンネルおよび/ま
たはマイトジェン誘導性の哺乳類細胞増殖を阻害できる置換11-フェニル-ジベン
ズアゼピン化合物に関する。この化合物は、鎌状細胞疾患の治療または予防に向
けた治療的アプローチとして、インサイチューで、鎌状赤血球脱水を低下させ、
および/または赤血球の鎌状化もしくは変形の発生を遅延させるために使用する
ことができる。この化合物はまた、異常な細胞増殖を特徴とする疾患を治療また
は予防するための治療的アプローチとして、インサイチューで哺乳類細胞の増殖
を阻害するために使用することもできる。
および鎌状ヘモグロビン(Hb−S)は、分子レベルで理解される最初の遺伝子
疾患であった。今日では、それはベータグロブリン鎖の6位におけるグリシンの
バリンへの置換による、形態学的および臨床的結果として理解されている(Ingr
am, 1956, Nature 178: 792-794)。このアミノ酸鎖および疾病状態の起源は、 一塩基置換の結果である(Marotta et al., 1977, J. Biol. Chem. 252: 5040-5
053)。
球により生じる血管閉塞であり、これは急性および慢性の形で繰り返す痛みの発
作を生じ、また経時的に進行する器官損傷を生じる。完全な脱酸素の際の鎌状赤
血球の変形およ歪みは、鎌状ヘモグロビン、即ちヘモグロビンS(Hb S)の重合
および細胞間ゲル化により生じる。この現象は、Eaton and Hofrichter, 1987,
Blood 70:1245において十分に検討され、議論されている。Hb Sの細胞間のゲル 化および重合は、赤血球が血管を通って移動する際の如何なるときにも生じる。
従って、重合したヘモグロビンSを含まない鎌状細胞疾患をもった患者の赤血球
は、鎌状になることなく微小循環を通って肺に戻ることもあり、静脈内で鎌状に
なることもあり、或いは毛細血管内で鎌状になることもある。
胞内ゲル化の遅延時間によって定まる(Eaton et al., 1976, Blood 47:621)。
次いで、この遅延時間はヘモグロビンの酸素付加状態に依存し、酸素付加は遅延
時間を短縮する。従って、細胞内ゲル化を生じることが熱力学的に不可能であれ
ば、或いは、静脈酸素分圧での遅延時間が約15秒よりも長ければ、細胞の鎌状化
は起きない。或いは、遅延時間が約1〜15秒であれば、赤血球は静脈内で鎌状化 を起こし易い。しかし、遅延時間が約1秒未満であれば、赤血球は毛細血管内で 鎌状化するであろう。
から、毛細血管の一時的な閉塞、最終的には虚血または周囲細胞の梗塞および赤
血球の破壊をもたらし得るより永続的な閉塞までの、多くの可能な事象が存在す
る。正常な赤血球の原形質は略70%の水を含むことが長年に亘って認められてい
る。水は、数ミリ秒で正常な赤血球膜を横切る。しかし、細胞水の喪失は、細胞
の平均ヘモグロビン濃度が約32 g/dlを超えて増大するに伴い、原形質粘度の指 数関数的増大を生じる。原形質濃度は赤血球の変形および鎌状化の主要な決定要
素であるから、赤血球の脱水は、レオロジー的および病理学的な実質的な結果を
有する。従って、正常な赤血球の水含量を維持する生理学的メカニズム、および
血液循環の中にある赤血球から水を喪失させる病理学的症状は決定的に重要であ
る。驚くことではないが、赤血球脱水の調節は、鎌状赤血球疾患の治療のための
重要な治療的アプローチとして認められてきた。細胞水は、細胞内イオン濃度の
如何なる浸透圧変化にも従うから、赤血球のカリウム濃度の維持は特に重要であ
る(Stuart and Ellory, 1988, Brit J. Haematol. 69:1-4)。
るヘモグロビンSの重合の減少のために)、下記を含む多くの試みおよびアプロ
ーチが試みられてきたが、その成功は限定的なものであった:蒸留水の静脈内輸
液(Gye et al., 1973, Am. J. Med. Sci. 266:267-277);高液体摂取および塩
分制限と共に、抗利尿剤ホルモンであるバソプレシンの投与(Rosa et al., 198
0, M. Eng. J. Med. 303:1138-1143;Charache and Walker, 1981, Blood 58:89
2-896);鎌状細胞の陽イオン含量を増大するためのモネンシンの使用(Clark e
t al., 1982, J. Clin. Invest. 70:1074-1080; Fahim and Pressman, 1981, Li
fe Sciences 29:1959-1966);クエン酸セチエジルの静脈内投与(Benjamin et
al., 1986, Blood 67:1442-1447; Berkowitz and Orringer, 1984, Am. J. Hema
tol. 17:2127-223; Stuart et al., 1987, J. Clin. Pathol. 40:1182-1186);
およびオキシペンチフィリンの使用(Stuart et al., 1987, J. Clin. Pathol.
40:1182-1186))。
ールのようなイミダゾール、ニトロイミダゾールおよびトリアゾール抗真菌剤の
投与が含まれる(Brugnara et al.の米国特許第5,273,992号)。クロトリマゾー
ル、即ち、イミダゾールを含む抗真菌剤は、正常赤血球および鎌状赤血球のガル
ドスチャンネルの特異的で強力な阻害剤であり、インビトロおよびインビボの両
方で、鎌状細胞のCa2+依存性脱水を予防することが示されている(Brugnara et
al., 1993, J. Clin. Invest. 92:520-526; De Franceschi et al., 1994, J. C
lin. Invest. 93:1670-1676)。Hb Sのオキシ型コンホメーションを安定化する 化合物と組合わせると、クロトリマゾールは微細孔フィルターの目詰まり速度に
おける追加の減少を誘導し、不可逆的な鎌状細胞の形成を低下し得る(Stuart e
t al., 1994, J. Haematol. 86:820-823)。ガルドスチャンネル阻害を介して鎌
状赤血球脱水の低減に有用であると思われるヘテロアリールイミダゾール様部分
を含む他の化合物には、ミコナゾール、エコナゾール、ブトコナゾール、オキシ
コナゾール、およびサルコナゾールが含まれる。これらの各化合物は公知の抗真
菌剤である。他のイミダゾール含有化合物は、ガルドスチャンネルを阻害してカ
リウム喪失を防止できないことが分かっている。
水を低減することは、鎌状細胞疾患の治療および/または予防のための強力な治
療的アプローチである。鎌状細胞の脱水を低減する手段としての、ガルドスチャ
ンネルを阻害できる化合物は非常に望ましいものであり、従って本発明の目的で
ある。
かし、細胞増殖は常に望ましいものではなく、最近になって、癌、ある種の皮膚
疾患、炎症性疾患、繊維症およびアテローム硬化症のような生命を脅かす多くの
疾患の根源であることが示されている。
またDNAの合成に関連している。増殖が停止している細胞の特定の受容体への特 定のポリペプチド成長因子の結合は、有糸分裂事象のカスケードにおいて決定的
に重要な初期イオン信号列をトリガーして、最終的にはDNA合成に導く(Rozengu
rt, 1986, Science 234:161-164)。これらには、(1)殆どは細胞内蓄積物か らの迅速なCa2+放出による、細胞質Ca2+の迅速な増大;(2)増大した細胞内Ca 2+ 濃度に更に寄与する、原形質膜中のリガンドが結合した腸分極感受性Ca2+チャ
ンネルの開放に応答した容量性Ca2+流入(Tsien and Tsien, 1990, Annu. Rev.
Cell Biol. 6:715-760; Peppelenbosch et al., 1991, J. Biol. Chem. 266:199
38-19944); および(3)増大したK+コンダクタンスおよび膜超分極を伴った、
原形質膜中のCa2+依存性K+チャンネルの活性化(Magni et ai., 1991, J. Biol.
Chem. 261:9321-9327)が含まれる。信号伝達経路における重要な事象と思われ
るこれらのマイトジェンに誘導された初期イオン性変化は、正常細胞および悪性
細胞における細胞増殖を阻害するための強力な治療的標的である。
常な細胞増殖を特徴とする疾患の治療のための一つの治療的アプローチには、ク
ロトリマゾールの投与が含まれる。上記で述べたように、クロトリマゾールは、
赤血球のCa2+に活性化されたカリウムチャンネルを阻害することが示されている
。加えて、クロトリマゾールは、有核細胞における電圧刺激およびリガンド刺激
によるCa2+流入機構を阻害し(Villalobos et al., 1992, FASEB J. 6:2742-274
7; Montero et al., 1991, Biochem. J. 277:73-79)、またインビトロおよびイ
ンビボでの細胞増殖を阻害する(Benzaquen et al . , 1995, Nature Medicine
1:534-540)。最近、Ca2+活性化カリウムチャンネルを阻害できるクロトリマゾ ールおよび他のイミダゾール含有抗真菌剤は、アテローム硬化症の治療に有用で
あることが示され(Halperin et al.の米国特許第5,358,959号)、また望ましく
ない異常な細胞増殖を特徴とする他の疾患の治療に有用であることが示された。
化を介した哺乳類の細胞増殖を阻害することは、望ましくない異常な細胞増殖を
特徴とする疾患を治療および/または予防するための強力な治療的アプローチで
ある。哺乳類細胞の増殖を阻害できる化合物は、極めて望ましいものであり、従
って本発明の一つの目的である。
おいて、赤血球、特に鎌状赤血球のCa2+活性化カリウムチャンネルおよび/また
は哺乳類細胞増殖の、強力で選択的かつ安全な阻害剤である新規クラスの有機化
合物を提供する。この化合物は、一般には置換11-フェニル-ジベンズアゼピン化
合物である。一つの態様において、本発明に従ってガルドスチャンネルおよび/
または哺乳類細胞の増殖を阻害できる化合物は、下記構造式を有する化合物また
はその薬学的に許容可能な塩またはその水和物である。
およびトリハロメチルからなる群から独立に選択され; R15は、-R"、-C(O)R"、-C(S)R"、-C(O)OR"、-C(S)OR"、-C(O)SR"、-C(S)SR"、
-C(O)N(R")2、-C(S)N(R")2、-C(O)C(O)R" -C(S)C(O)R"、-C(O)C(S)R"、-C(S)C(S
)R"、-C(O)C(O)OR" -C(S)C(O)OR"、-C(O)C(S)OR"、-C(O)C(O)SR"、-C(S)C(S)OR"
-C(S)C(O)SR"、-C(O)C(S)SR"、-C(S)C(S)SR"、-C(O)C(O)N(R")2、-C(S)C(O)N(R
")2、-C(O)C(S)N(R")2 または-C(S)C(S)N(R")2であり; 各R'は、-H、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニルおよび(C1-C6)アルキニル からなる群から独立に選択され; 各R"は、-H、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6) アルケニル、(Cl-C6)アルキニル、(C 6 -C20)アリール、置換(C6-C20)アリール、(C6-C26) アルカリールおよび置換(C6 -C26)アルカリールからなる群から独立に選択され; アリールおよびアルカリール置換基は、-CN、-OR'、-SR'、-NO2、-NR'R'、ハ ロゲン、(Cl-C6) アルキル、(Cl-C6) アルケニル、(Cl-C6)アルキニルおよびト リハロメチルからなる群から夫々独立に選択される。
に許容可能なキャリア、賦形剤、または希釈剤との混合物として含有する薬学的
組成物を提供する。このような製剤は、本発明の方法で投与することができる。
球の脱水を減少させ、および/または赤血球の鎌状化もしくは変形の発生を遅延
させるための方法を提供する。この方法は、インサイチューにおいて、鎌状赤血
球を、鎌状赤血球の脱水を減少させ、および/または赤血球の鎌状化もしくは変
形の発生を遅延させるのに有効な量の、少なくとも一つの本発明の化合物または
その薬学的組成物と接触させることを含む。好ましい態様において、患者の微小
循環血管系内にある鎌状赤血球において、鎌状細胞の脱水は減少し、赤血球の変
形は遅延する。これにより、鎌状細胞により通常起きる血管閉塞、およびその結
果として生じる悪影響を予防または低減する。
疾患を治療および/または予防するための方法を提供する。この方法は、予防的
または治療的に有効な量の少なくとも一つの本発明による化合物を、鎌状細胞疾
患に罹患している患者に投与することを含む。この患者は、急性鎌状発症または
慢性鎌状細胞症状の発現の何れを患っていてもよい。
で阻害する方法を提供する。この方法は、インサイチューにおいて、哺乳類細胞
を、細胞増殖を阻害するのに有効な量の少なくとも一つの本発明による化合物、
またはその薬学的組成物と接触させることを含む。この化合物または組成物は、
細胞増殖抑制的もしくは細胞障害的に、または両者の機構の組合せにより作用し
て増殖を阻害する。この方法で治療できる哺乳類細胞には、血管平滑筋細胞、繊
維芽細胞、内皮細胞、種々のタイプの前癌細胞および種々のタイプの癌細胞が含
まれる。
くない異常な細胞増殖を治療および/または予防するための方法を提供する。こ
の方法では、かかる治療を必要としている患者に対して、本発明による少なくと
も一つの化合物またはその薬学的組成物を、望ましくない異常な哺乳類細胞増殖
を阻害するのに有効な量で投与する。当該化合物および/または組成物は、増殖
している細胞に対して局所的に適用すればよく、または患者に対して全身的に投
与してもよい。好ましくは、当該化合物および/または組成物は、望ましくない
異常な細胞増殖を特徴とする疾患をもった患者に投与される。このような障害に
は、癌、上皮前癌病巣、非癌性脈管性症状またはアテローム硬化症が含まれるが
、これらに限定されるものではない。
細胞増殖を特徴とする疾患を治療および/または予防するための方法を提供する
。この方法は、そのような治療を必要としている患者にたいして、予防的または
治療的に有効な量の、本発明による少なくとも一つの化合物またはその薬学的組
成物を投与することを含む。当該方法により治療または予防できる異常な哺乳類
細胞増殖を特徴とする疾患には、癌、血管増殖性疾患、繊維症疾患およびアテロ
ーム硬化症が含まれるが、これらに限定されるものではない。
的なアルキル基には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソ
ブチル、t-ブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル等が含まれるが、これに
限定されるものではない。好ましい態様において、アルキル基は(C1-C6)アルキ ルであり、(Cl-C3)アルキル基が特に好ましい。
換わったアルキル基を言う。限定されるものではないが、典型的な置換基には、
-OR、-SR、-NRR、-CN、-NO2、-ハロゲンおよび-トリハロメチルが含まれ、夫々 のRは独立に -H、ここで定義するアルキル、アルケニル、アルキニル、アリール
またはアルカリールである。
またはtrans-の何れのコンホメーションであってもよい。典型的なアルケニル基
には、エテニル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブテニル、tert
-ブテニル、ペンテニル、ヘキセニルなどが含まれるが、これらに限定されない 。好ましい態様において、該アルケニル基は (Cl-C6)アルケニルであり、(Cl-C3 )アルケニルが特に好ましい。
わったアルケニル基を言う。典型的な置換基には、-OR、-SR、-NRR、-CN、-NO2 、-ハロゲンおよび-トリハロメチルが含まれるが、これらに限定されない。ここ
で、夫々のRは独立に、-H、ここで定義するアルキル、アルケニル、アルキニル 、アリールまたは アルカリールである。
ニル、プロピニル、ブチニル、イソブチニル、ペンチニル、ヘキシニル等が含ま
れるが、これらに限定されるものではない。好ましい態様において、該アルキニ
ル基は(Cl-C6)アルキニルであり、(Cl-C3)アルキニルが特に好ましい。
たアルキニル基を言う。典型的な置換基には、-OR、-SR、-NRR、-CN、-NO2、-ハ
ロゲンおよび-トリハロメチルが含まれるが、これらに限定されない。ここで、 夫々のRは独立に、-H、ここで定義するアルキル、アルケニル、アルキニル、ア リールまたはアルカリールである。
。典型的なアリール基には、ペンタ-2,4-ジエン、フェニル、ナフチル、アント ラシル、アズレニル、インダセニル等が含まれるが、これらに限定されない。好
ましい態様において、アリールは (C5-C20)アリールであり、(C5-C10)アリール が特に好ましい。
ル基を言う。典型的な置換基には、-OR、-SR、NRR、-CN、-NO2、-ハロゲンおよ び -トリハロメチルが含まれるが、これらに限定されない。ここで、夫々のRは 独立に、-H、ここで定義したアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまた
はアルカリールである。
アリーレノ基には、ベンゾ、ナフタレノ、アントラセレノ等が含まれるが、これ
らに限定されない。好ましい態様において、該アリーレノ基は(C6-C20)アリーレ
ノである。
わったアリーレノ基を言う。典型的な置換基には、-OR、-SR、-NRR、-CN、-NO2 、-ハロゲンおよび-トリハロメチルが含まれるが、これらに限定されない。ここ
で、夫々のR は独立に、-H、ここで定義したアルキル、アルケニル、アルキニル
、アリールまたはアルカリールである。
置き換わったアルキル基、アルケニル基またはアルキニル基を言う。典型的なア
ルカリール基には、ベンジル、ベンジリデン、ベンジリジン、ベンゼノベンジル
、ナフタレノベンジル等が含まれるが、これらに限定されない。好ましい態様に
おいて、該アルカリール基は (C6-C26)アルカリール、即ち、該アルカリール基 のアルキル、アルケニルまたはアルキニル部分は (Cl-C6)で、アリール部分は (
C5-C20)である。特に好ましい実施例において、該アルカリール基は (C6-C13)ア
ルカリール、即ち、該アルカリール基のアルキル、アルケニルまたはアルキニル
部分は (C1-C3)で、アリール部分は(C5-C10)である。
水素原子が夫々独立に他の置換基に置き換わったアルカリール基である。典型的
な置換基には、-OR、-SR、-NRR、-CN、-NO2、-ハロゲンおよび -トリハロメチル
が含まれるが、これらに限定されない。ここで、Rは独立に、-H、上記で定義し たアルキル、アルケニル、アルキニル、アリールまたはアルカリールである。
」を意味し且つこれらを含むものであり、これら用語は当業者が普通に認識し且
つ理解している通りである。更に、ここでは、「インサイチュー」の語句を、そ
の供給源もしくは起源、その条件もしくは状態、または当該部位または位置にお
けるその継続時間もしくは寿命に関係なく、見られる通りのまたは適所にある実
体、細胞または組織を同定するように、最も広い内包的および外延的な意味で用
いる。
状細胞疾患を治療および/または予防するための強力な治療的アプローチである
。研究によって、クロトリマゾールのような抗真菌剤は、インビトロにおいてCa 2+ 活性化K+輸送を阻止し、鎌状赤血球における細胞脱水を低下させ(Brugnara e
t al., 1993, J. Clin. Invest. 92:S26-526)、また鎌状細胞疾患のトランスジ
ェニックマウスモデルにおいて、インビボで赤血球のガルドスチャンネルを阻害
し、赤血球K+含量を増大し、平均細胞ヘモグロビン濃度(MCHC)を低下し、赤血
球濃度を減少させること(Trudel et al., 1991, EMBO J. 11:3157-3165;De Fr
anceschi et al., 1994, J. Clin. Invest. 93:1670-1676)を示している。更に
、経口でのクロトリマゾールを用いた治療はガルドスチャンネルの阻害を誘導し
、また鎌状細胞疾患をもったヒト患者における赤血球脱水を低下する(Brugnara
et al., 1996, J. Clin. Invest. 97:1227-1234)。インビトロでガルドスチャ
ンネルを阻害する他の抗真菌剤には、ミコナゾール(miconazole)、エコナゾール
(econazole)、ブトコナゾール(butoconazole)、オキシコナゾール(oxiconazole)
およびサルコナゾール(sulconazole)(Brugnara et al.の米国特許第5,273,992 号)が含まれる。これら全ての化合物は、イミダゾール様リング、即ち、2以上
の窒素を含むヘテロアリール環を含んでいる。
細胞増殖の阻害は、異常な細胞増殖を特徴とする疾患の治療および/または予防
のための強力な治療的アプローチである。クロトリマゾールは、赤血球のガルド
スチャンネルを阻害することに加えて、イオン性マイトジェン信号を調節し、イ
ンビトロおよびインビボの両方で細胞増殖を阻害することが示されている。
的に正常細胞および癌細胞株の細胞増殖速度を阻害する(Benzaquen et al., 19
95, Nature Medicine 1:534-540)。クロトリマゾールはまた、細胞内蓄積Ca2+ を枯渇させて、正常にはマイトジェン刺激に従う原形質Ca2+の上昇を防止する。
更に、過酷な複合免疫不善疾患(SCID)をもち、且つMM-RUヒトメラノーマ細胞 を接種したマウスにおいてクロトリマゾールを毎日投与すると、観察された肺転
移の数の顕著な減少が生じた(Benzaquen et al., supra)。置換11-フェニル- ジベンズアゼピン化合物はまた、赤血球のガルドスチャンネルおよび/または哺
乳類細胞増殖を阻害する。従って、一つの側面において、本発明は赤血球、特に
鎌状赤血球のCa2+活性化カリウムチャンネル(ガルドスチャンネル)を阻害する
ことができ、および/または哺乳類細胞増殖、特にマイトジェン誘導細胞増殖を
阻害することができる、新規クラスの有機化合物を提供する。
乳類細胞増殖を阻害するという発見は、全く驚くべきことであった。重要なこと
として、本発明の化合物は、イミダゾールまたはイミダゾール様部分を含まない
。イミダゾールまたはイミダゾール様部分は、クロトリマゾールおよび上記他の
抗真菌剤の抗真菌剤活性および他の生物学的活性の基礎となる不可欠の官能基と
して認識されている。従って、本発明の11-フェニル ジベンズアゼピン化合物は
、ガルドスチャンネルおよび/または哺乳類細胞増殖を阻害することができ、従
って鎌状細胞疾患および/または異常な望ましくない細胞増殖に関連した疾患を
治療するために有用な、全く新しいクラスの化合物を提供する。
プローチとして、インサイチューで、鎌状細胞脱水を低減し、および/または赤
血球の鎌状化を遅延させる方法を提供する。その最も広い意味において、この方
法は一つのステップのみ、即ち、本発明の少なくとも一つの薬理学的に活性な化
合物またはその組成物を、脱水の低下および/または細胞の鎌状化もしくは変形
の発生の遅延を生じさせるのに有効な量で、鎌状赤血球に対してインサイチュー
で投与することを含む。好ましい実施例では、鎌状細胞の脱水が減少し、および
/または患者の微小血管内にある鎌状細胞において鎌状化が遅延し、これにより
、鎌状細胞により通常生じる血管閉塞が減少または排除される。
測される重要性に基づき、本発明はまた、鎌状細胞疾患を治療または予防する方
法に向けられている。この方法では、本発明による一以上の化合物またはその薬
学的組成物の有効量を、鎌状細胞疾患に罹患した患者に投与する。この方法は、
予防的に鎌状疾患を処置して、細胞内HbSの濃度および/または重合を減少さ
せ、血液循環における赤血球の鎌状化および血管閉塞の時間および持続を減少さ
せるように使用してもよい。この方法はまた、急性鎌状細胞が発症した患者、お
よび慢性鎌状細胞エピソードの患者において治療的に使用し、発症の頻度および
持続を抑制するように使用してもよい。
て、本発明はもう一つの側面においては、望ましくない異常な細胞増殖を特徴と
する疾患の治療または予防のための治療的アプローチとしての、哺乳類細胞増殖
を阻害する方法が提供される。その最も広い意味において、この方法は一つのス
テップのみ、即ち、本発明による少なくともにとつの活性化合物の友好量を、哺
乳類細胞に対してインサイチューで投与することを含む。
合わせにより作用して細胞増殖を阻害し得る。この方法で治療可能な哺乳類細胞
には、血管平滑筋細胞、繊維芽細胞、内皮細胞、種々の前癌細胞および種々の癌
細胞が含まれる。好ましい実施例では、望ましくない異常な細胞増殖を特徴とす
る疾患に罹患した患者において、細胞増殖が阻害される。このような疾患につい
ては、以下でより完全に説明する。
明はまた、異常な細胞増殖を特徴とする疾患を治療または予防する方法に向けら
れている。この方法において、本発明による少なくとも一つの化合物またはその
薬学的組成物の有効量が、異常な細胞増殖を特徴とする疾患に罹患している患者
に投与される。如何なる特定の理論にも束縛されるものではないが、患者への適
切な量の化合物の投与は、初期マイトジェン信号に関連したイオン流を変更する
ことにより、細胞増殖を阻害すると思われる。このようなイオン流の変化は、本
発明の化合物が細胞のカリウムチャンネル、特にCa2+活性化カリウムチャンネル
を阻害する能力に起因すると思われる。この方法は、望ましくない又は異常な細
胞増殖を防止するために予防的に使用することができ、或いは異常に増殖してい
る細胞の増殖を低下または停止させるために治療的に使用してもよい。この化合
物またはその薬学的処方は、所望の時間に増殖を停止または阻害するために、増
殖中の細胞に局部的に適用することができ、或いは、細胞増殖を停止または阻害
するために、患者に全身的に投与してもよい。
管増殖性疾患、繊維症、アテローム硬化症および種々の癌が含まれる。血管の形
成および広がり、または脈管形成および血管新生は、胚発生、黄体形成、創傷治
癒および器官再生のような種々の生理学的プロセスにおいて重要な役割を果たす
。それらはまた、癌発生において中枢的な役割を果たす。血管増殖製疾患の他の
例には、新たな毛細血管が関節に侵入して軟骨を破壊する関節炎、網膜の新たな
毛細血管がガラス体に侵入して出血し、失明および無血管性緑内障を起こす糖尿
病性網膜症のような眼疾患が含まれる。
では、腫瘍の無制限の増殖は血管新生に依存すること、また脈管形成因子の放出
による血管新生の誘導は発癌の重要な重要な段階であり得ることが確立されてい
る。例えば、塩基性繊維芽細胞増殖因子(bFGF)は、幾つかの癌細胞によっ
て放出され、癌血管新生において決定的な役割を果たす。血管新生が阻害される
と一定の動物腫瘍が退行することの立証は、腫瘍増殖における血管新生の役割に
ついて最も説得力のある証拠を提供している。血管新生に関連する他の癌には、
血管内皮腫、血管腫およびカポシ肉腫が含まれる。
、このような増殖の阻害において有用であり、従って全体的または部分的にこの
ような血管新生に依存する血管新生症状の進行を、総じて阻害または停止するこ
とにおいて有用である。本発明は、血管新生に必然的に関連する内皮もしくは血
管平滑筋細胞の増殖を有する症状に対して、特に有用である。例えば、乾癬は追
加的に、血管新生に関連した内皮細胞増殖に依存する内皮細胞増殖を含む可能性
がある。同様に、継続的な増殖のために血管新生を必要とする固形腫瘍もまた、
内皮もしくは血管平滑筋細胞の腫瘍である可能性がある。この場合、腫瘍細胞自
身の増殖は、血管新生と同様に、ここに記載する化合物によって阻害される。
繊維芽細胞の増殖から生じる他の結合組織炎の医学的合併症の治療に有用である
。結合組織炎を含む医学的症状(下記で述べるアテローム硬化症以外)には、手
術または創傷から生じる望ましくない組織癒着が含まれる。
脈硬化症は、動脈壁の肥厚および硬化を記述するために使用される用語である。
ここで用いる動脈硬化症は、古典的なアテローム硬化症、加速アテローム硬化症
、アテローム硬化病巣、および望ましくない内皮および/または血管平滑筋細胞
の増殖を特徴とする他の動脈硬化症状(糖尿病血管合併症を含む)を意味する。
。内皮細胞からの増殖因子の放出は内膜下平滑筋の増殖を刺激し、次いで、これ
は管腔径を低下させ、最終的には動脈を閉塞する。本発明は、このような増殖の
阻害において有用であり、従って、このような増殖および関連のアテローム硬化
症の発症の遅延、その進行の阻害、またはその停止において有用である。
されない失敗の主な理由である。この増殖はまた、成長因子によって媒介され、
最終的には冠動脈の閉塞をもたらし得ると思われる。本発明は、このような閉塞
の阻止に有用であり、またかかる不全のリスクを低減し、更に予防する上で有用
である。
血管手術およびバルーン血管形成を含む多くの外傷性事象または介入によって起
こり得る。再狭窄は、成功裏に行われた冠状動脈バルーン血管形成の主な合併症
である。これは、冠動脈をライニングしている内皮細胞に対する機械的損傷の結
果としての、成長因子の放出によって生じると思われる。従って、望ましくない
内皮および平滑筋細胞増殖を阻害することによって、ここに記載する化合物は、
再狭窄の開始を遅延し、更に回避するために使用することができる。
または血管平滑筋細胞の増殖を含む動脈壁疾患、例えば糖尿病性合併症、糖尿病
性糸球体硬化症および糖尿病網膜症が含まれる。
の腫瘍性疾患の治療または予防に有用である。本発明により治療できる腫瘍性疾
患には、胆管癌;グリア芽細胞腫および髄芽腫を含む脳腫瘍;乳癌;子宮頸癌;
絨毛癌;結腸癌;子宮内膜癌;食道癌;胃癌;急性および慢性のリンパ球性およ
び骨髄性白血病、多発性骨髄種、AIDS関連白血病および成人T細胞白血病骨髄種
を含む血液原性新生物;ボーエン病およびパジェット病を含む上皮内新生物;肝
臓癌;肺癌;ホジキン病およびリンパ球性リンパ種を含むリンパ腫;神経芽細胞
種;扁平上皮癌を含む口腔癌;上皮細胞、間質細胞、生殖細胞および間葉細胞か
ら生じるものを含む卵巣癌;膵臓癌;前立腺癌;直腸癌;平滑筋肉腫、横紋筋肉
腫、脂肪肉腫、繊維肉腫および骨肉腫を含む肉腫;メラノーマ、カポシ肉腫、基
底細胞癌(basocellular cancer)および有棘細胞癌を含む皮膚癌;胚性腫瘍(精 上皮腫、非精上皮腫(奇形腫、絨毛癌))、間質腫瘍および生殖細胞腫瘍を含む
精巣癌;甲状腺腺癌および髄様癌を含む甲状腺癌;および腺癌およびウィルムス
腫を含む腎癌が含まれる。
癌についても有用である。それらは前立腺癌および乳癌についても有用である。
更に、それらは多剤耐性株の癌についても有用である。
漏性皮膚病、パピローマウイルス感染(例えば、尋常性ゆうぜい、足底ゆうぜい
、扁平ゆうぜい、コンジローム等)を含む皮膚科疾患、湿疹および光線角化症の
ような上皮前癌病巣;増殖性球体腎炎のような他の炎症性疾患;紅斑性狼瘡;硬
皮症;一過性関節炎;閉塞性血栓性血管炎;皮膚粘膜リンパ節症候群、および子
宮平滑筋腫を含む成長因子により媒介される他の病理学の治療または予防にも有
用である。
治療に通常使用されている薬剤および方法を凌駕する極めて多方面の利点を提供
する。本発明の化合物および方法はまた、クロトリマゾールまたは他の抗真菌剤
を用いた鎌状細胞疾患および/または細胞増殖性疾患の治療を凌駕する多方面の
利点を提供する。例えば、本発明の多くの化合物は、インビトロ試験においてク
ロトリマゾールよりも強力であり、従って、臨床的設定において必然的な治療的
利点を提供し得る。
剤と比較して毒性が低い。クロトリマゾールの場合、イミダゾール部分が広範囲
のチトクロームP-450アイソザイム触媒反応を阻害する原因であることが周知で あり、これがそれらの主要な毒性学的効果を構成する(Pappas and Franklin、1
993、Toxicology 80:27-35;Matsuura et al., 1991, Biochemical pharrnacolo
gy 41: 1949-1956)。クロトリマゾールの類縁体および代謝物は、チトクローム
P-450を誘導せず(Matsuura et aJ.、1991, Biochemical pharmacology 41:1949
-19S6)、従ってクロトリマゾールの毒性を共有しない。
化合物は、一般に、置換11-フェニル ジベンズアゼピン化合物である。一つの例
示的態様において、ガルドスチャンネルおよび/または哺乳類細胞増殖を阻害で
きる本発明の化合物は、下記の構造式を有する化合物である。
およびトリハロメチルからなる群から独立に選択され; R15は、-R"、-C(O)R"、-C(S)R"、-C(O)OR"、-C(S)OR"、-C(O)SR"、-C(S)SR"、
-C(O)N(R")2、-C(S)N(R")2、-C(O)C(O)R" -C(S)C(O)R"、-C(O)C(S)R"、-C(S)C(S
)R"、-C(O)C(O)OR" -C(S)C(O)OR"、-C(O)C(S)OR"、-C(O)C(O)SR"、-C(S)C(S)OR"
-C(S)C(O)SR"、-C(O)C(S)SR"、-C(S)C(S)SR"、-C(O)C(O)N(R")2、-C(S)C(O)N(R
")2、-C(O)C(S)N(R")2 または-C(S)C(S)N(R")2であり; 各R'は、-H、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニルおよび(C1-C6)アルキニル からなる群から独立に選択され; 各R"は、-H、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニル、(Cl-C6)アルキニル、(C6 -C20)アリール、置換(C6-C20)アリール、(C6-C26)アルカリールおよび置換(C6-C 26 )アルカリールからなる群から独立に選択され; アリールおよびアルカリール置換基は、-CN、-OR'、-SR'、-NO2、-NR'R'、ハ ロゲン、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニル、(Cl-C6)アルキニルおよびトリ ハロメチルからなる群から夫々独立に選択される。
構造式(I)の化合物である。
夫々独立に(Cl-C3) であり、および/またはアリールはフェニルであり、および
/またはアリーレノはベンゼノである。
換である。
換(C6-C13)アルカリールからなる群から独立に選択され; アリールおよびアルカリールの置換基が、-OR'、-NO2、-NR'R'、-F、-Cl、-
Br、-I、(Cl-C3)アルキル、(Cl-C3)アルケニルおよび(Cl-C3)アルキニルからな る群から独立に選択される、式(I)の化合物である。
り; R5、R6 およびR7 の夫々は-Hであり; R8 が-R'、-Clまたは-Brであり; R9、R10およびR11 の夫々が-Hであり; R12 が-Rf、-Fまたは-Clであり; R13 が-Hであり; R14 が-R1または-Clであり; R15 が-R"、-C(O)R"-、C(O)OR"-、C(O)NHR"、-C(O)C(O)R" または-C(O)C(O)
OR"であり; 夫々のR'が -H、(Cl-C3)アルキル、(Cl-C3)アルケニル および(Cl-C3)アル キニルからなる群から独立に選択され; 夫々のR" が -H、(Cl-C3)アルキル、(Cl-C3)アルケニル、(Cl-C3)アルキニ ル、(C6-C10)アリール、モノ置換(C6-C10)アリール、(C6-C13)アルカリールまた
はモノ置換(C6-C13)アルカリールからなる群から独立に選択され; アリールおよびアルカリールの置換基が、-OR'、-NO2、-NR'R'、-Cl、(Cl-C 3 )アルキル、(Cl-C3)アルケニルおよび(Cl-C3)アルキニルからなる群から独立に
選択される、式(I)の化合物である。
'であるときに、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R9、R10、R11、R12、R13またはR 14 の少なくとも一つは-R'以外であり、R8は-R'以外またはハロゲンであり、また
R2、R3、R4およびR5の少なくとも三つは-OR'以外であるとして、構造式(I)の
化合物である。
であるときに、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R9、R10、R11、R12、R13またはR1 4 の少なくとも一つは-H以外であり、R8は-H以外または-Clであり、またR2、R3、
R4およびR5の少なくとも三つは-OCH3以外であるとして、構造式(I)の化合物 である。
-11H-ジベンズ[b, e]アゼピン、11-フェニル-9-ハロ-5,6-ジヒドロ-11H-ジベン ズ[b, e]アゼピン、11-フェニル-9-クロロ-5,6-ジヒドロ-11H-ジベンズ[b, e]ア
ゼピン、11-フェニル-5,6-ジヒドロ-1,2,3-鳥アルコキシ-11H-ジベンズ[b, e]ア
ゼピン、11-フェニル-5,6-ジヒドロ-1,2,3-トリメトキシ-11H-ジベンズ [b, e] アゼピン、11-フェニル-5,6-ジヒドロ-2,3,4-トリアルコキシ-11H-ジベンズ[b,
e]アゼピン および/または11-フェニル-5,6-ジヒドロ-2,3,4-トリメトキシ-11H
-ジベンズ[b, e]アゼピンではない。
を示し得る。この明細書中に書かれた式は、可能な一つの互変異性形、配座異性
形、エナンチオマー形または幾何異性形しか表すことができないので、本発明は
、ここに記載する生物学的または薬理学的活性を示す如何なる互変異性形、配座
異性形、エナンチオマー形または幾何異性形をも包含することが理解されるべき
である。
ることができる。このような塩は、当該化合物を適切な酸で処理することにより
、容易に調製することができる。このような酸には、例えばハロゲン酸(塩酸、
臭酸など)硫酸、硝酸、燐酸等のような無機酸;および酢酸、プロパン酸、2−
ヒドロキシ酢酸、2−ヒドロキシプロパン酸、2−オキソプロパン酸、プロパン
ジオイックアシッド、ブタンジオイックアシッドなどの有機酸が含まれるが、こ
れらに限定されない。逆に、この塩はアルカリで処理することにより、遊離塩基
に変換することができる。
であれば、該化合物の該化合物の非溶媒和形ならびに溶媒和形(例えば水和形)
を用いてもよい。
ている如何なる方法によって製造してもよい。好ましい方法は、代表的な実施例
によって例示される。更に別の方法は、本願と同時に出願された「11-アリール-
5、6-ジヒドロ-11H[b, e]アゼピン類の合成」と題する同時継続出願第 号 (代理人事件No. PEL97-06)に記載されており、これは本明細書の一部をなす参
照として本願に援用される。必要な出発物質は商業的に得ることができ、或いは
有機化学の標準的方法により調製すればよい。更に、多くの化合物は商業的に入
手可能である。
対して影響する薬剤としての関連の活性および能力は、標準的な技術を用いて決
定すればよい。優先的には、化合物はその薬理学的活性を測定するために一連の
スクリーニングにかけられる。
ルドスチャンネルの阻害および哺乳類細胞増殖の阻害を示す。しかし、幾つかの
場合に、本発明の化合物はこれら薬理学的活性の一方のみを示す。これら薬理学
的活性の少なくとも一つを示し得る式(I)に包含される化合物は、本発明の範
囲内にあるとみなされる。
試験(例えば、Brugnara et al., 1993, J. Biol. chem. 268(12) :8760-8768参
照);Benzaquen et al., 1995, Nature Medicine 1:534-540)を用いて測定す ると、少なくとも、赤血球ガルドスチャンネルの約25%の阻害(約10μMで)お よび/または約25%の哺乳類細胞増殖の阻害(約10μMで)を誘導する。或いは 、またはこれに加えて、本発明の活性化合物は一般に、当該技術で普通に知られ
たインビトロ試験(例えば、Brugnara et al., 1993, J. Biol. chem. 268(12):
8760-8768; Benzaquen et al., 1995, Nature Medicine l:534-540参照)を用い
て測定すると、ガルドスチャンネルの阻害について約10μM未満のIC50(50% 阻害を生じる化合物濃度)および/または細胞増殖の阻害について約10μM未満 のIC50を有する。
より高い一方の活性を示す化合物は好ましいものであり得る。従って、鎌状細胞
疾患を治療する方法において、または鎌状細胞脱水の低下および/またはインサ
イチューでの赤血球の鎌状化または変形の発生遅延をもたらす方法において該化
合物を使用するときに、該化合物は、少なくとも約75%のガルドスチャンネル阻
害(約10μMで測定)を示し、および/またはガルドスチャンネル阻害について 約1μM未満のIC50を有するのが好ましく、少なくとも約90%の阻害(約10μM で測定)および/または約0.1μM未満のIC50が特に好ましい。更に好ましいの
は、阻害%およびIC50の両方の基準に合致する化合物である。
好ましい化合物の例には、化合物l、2、3、4、6、9、18、29および35が含まれ、
化合物2、3、4、6、9、29および35が特に好ましい。
インサイチューでの細胞増殖を阻害する方法において該化合物を使用するときに
、該化合物は、少なくとも約75%のマイトジェン誘導細胞増殖の阻害(約10μM で測定)を示し、および/または細胞増殖の阻害について約3.5μM未満のIC50 を有するのが好ましく、少なくとも約90%の阻害(約10μMで測定)および/ま たは約1μM未満のIC50が特に好ましい。更に好ましいのは、阻害%およびIC 50 の両方の基準に合致する化合物である。
は予防する方法に使用する好ましい化合物の例には、化合物2、3、4、7、8、9、
13、14、16、17、18、19、20、21、22、26、27、28、29、30、31、32、33および
34が含まれ、化合物14、26、28、29、30および31が特に好ましい。
は、広範な経路または投与モードを使用して患者に与えることができる。適切な
投与経路には、吸入投与、経皮投与、経口投与、直腸投与、経粘膜投与、経腸投
与、並びに筋肉内注射、皮下注射および静脈注射を含む非経腸的投与が含まれる
が、これらに限定されない。
物は、単独で、本発明の他の化合物と組合わせて、および/または他の治療剤と
組合わせたカクテルとして投与すればよい。もちろん、本発明の化合物と共に同
時投与できる治療剤の選択は、治療される症状に一部依存する。
および他の症状、並びに鎌状細胞疾患に通常伴う副作用の治療に使用する薬剤を
含有したカクテルとして投与することができる。このような薬剤には、例えば鎮
痛薬、抗生物質等が含まれる。当該化合物はまた、ブチレートおよびブチレート
誘導体(Perrine et al., 1993, N. En l. J. Med. 328(2) :81-86);ヒドロキ
シ尿素(Charache et ai., 1995., N. Enl. J. Med. 323(20): 1317-1322);エ
リスロポエチン(Goldberg et al., 1990., N. En l. J. Med. 323(6): 366-372
);およびマグネシウムのような食用塩(De Franceschi et al., 1996., Blood
88 (648a) :2580)を含む、鎌状細胞疾患の治療に通常用いられる他の薬剤を含
有したカクテルとして投与することができる。
または補充増強剤を含有するカクテルとして投与すればよい。該化合物はまた、
制吐剤、放射線保護剤などの、放射線治療の副作用を治療する薬剤を含有するカ
クテルとして投与することができる。
(Aminoglutethimide);アスパラギナーゼ;ブレオマイシン;ブスルファン(Busu
lfan);カルボプラチン(Carboplatin);カルムスチン(Carmustine; B'CNU);ク ロラムブシル(Chlorambucil);シスプラチン(cis-DDP);シクロホスファミド(Cy
clophosphamide);シタラビンHCl (Cytarabine HCl);ダカルバジン(Dacarbazin
e);ダクチノマイシン(Dactinomycin);ダウノルビシン HCl (Daunorubicin HCl
);ドキソルビシン HCl (Doxorubicin HCl);エストラムスチン(Estramustine) 燐酸ナトリウム;エトポシド(Etoposide; VP-16);フロキシウリジン(Floxuridi
ne);フルオロウラシル(5-FU);フルタミド(Flutamide);ヒドロキシ尿素 (hydr
oxycarbamide);イフォスファミド(Ifosfamide);インターフェロンα-2a、α-2
b、酢酸ロイプロリド(LHRH放出因子類縁体);ロムスタチン (CCNU) ;メクロ レタミン HCl (Mechlorethamine HCI;ナイトロジェンマスタード);メルファラ ン(Melphalan);メルカプトプリン;メスナ(Mesna);メソトレキセート (MTX);
マイトマイシン;マイトタン(Mitotane; o.pl-DDD);マイトキサントロン(Mitox
antrone) HCl;オクトレオチド(Octreotide);プリカマイシン(plicamycin);プ
ロカルバジンHCl;ストレプトゾシン;クエン酸タモキシフェン;チオグアニン ;チオテパ(Thiotepa);硫酸ビンブラスチン;硫酸ビンクリスチン;アムサクリ
ン(Amsacrine; m-AMSA);アザシチジン(Azacitidine);ヘキサメチルメラミン (
ImM);インターロイキン2;マイトグアゾン(メチル-GAG;メチルグリオキサー
ル bis-グアニルヒドラゾン;MGBG);ペントスタチン(Pentostatin);セムスチ
ン (メチル-CCNU);テニポシド(Teniposide; VM-26);パクリタクセル(paclitax
el)および他のタキサン類;および硫酸ビンデシン(Vindesine sulfate)が含まれ
る。
例えばイミプラミン、デシプラミン、アミトリプチリンクロミプラミントリミプ
ラミン、ドキセピン、ノルトリプチリン、プロトリプチリン、アモキサピンおよ
びマプロチリン);非三環系抗鬱剤(例えば、セルトラリン、トラゾドンおよび
シタロプラム);Ca++拮抗剤(例えば、ベラパミル(verapamil)、ニフェジピン(
nifedipine)、ニトレンジピン(nitreridipine)およびカロベリン(caroverine);
アンホテリシン(例えば、Tween 80およびマレイン酸ペヘキシリン(perhexiline
maleate));トリプラノール類縁体(例えばタモキシフェン);抗不整脈剤( 例えば、キニジン);抗高血圧剤(例えばレセルピン);チオール除去剤(ブチ
オニン(buthionine)およびスルホキシミン(sulfoximine);およびカルシウムロ イコボリンが含まれる。
学的に許容可能なキャリア、賦形剤または希釈剤と共に混合物として存在する薬
学的組成物の形態で投与すればよい。本発明に従う使用のための薬学的組成物は
、活性化合物を薬学的に使用できる製剤に加工するのを容易にするための賦形剤
および助剤を含んだ一以上の生理学的に許容可能なキャリアを使用して、従来の
方法で処方すればよい。適正な処方は選択した投与経路に依存する。
ゲル溶液または生理食塩水溶液のような生理学的に適合する緩衝液中に処方され
る。経皮的投与については、浸透すべき障壁に対する適切な浸透剤を処方中に使
用する。このような浸透剤は、一般に当該技術において公知である。
容可能なキャリアと混合することによって、該化合物を容易に処方することがで
きる。このようなキャリアは、本発明の化合物を、治療される患者が経口接種す
るために、錠剤、丸薬、糖衣丸、カプセル、液剤、ゲル、シロップ、スラリー、
懸濁液などに処方することを可能にする。経口使用のための薬学的製剤は、固形
賦形剤を添加し、選られた混合物を任意に粉砕し、所望のときは適切な助剤を添
加した後にこの顆粒混合物を加工して、錠剤または糖衣錠コアを得ることができ
る。適切な賦形剤は、特に、ラクトース、スクロースマンニトール、またはソル
ビトールのような糖;例えばトウモロコシ澱粉、小麦澱粉、米澱粉、ポテト澱粉
、ゼラチン、トラガカンスガム、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチル
セルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および/またはポリビニ
ルピロリドン(PVP)のようなセルロース製剤である。所望であれば、架橋ポ
リビニルピロリドン、寒天、もしくはアルギン酸またはアルギン酸ナトリウムの
ようなそれらの塩のような、崩壊剤を添加してもよい。
液を使用してもよく、該溶液は任意に、アラビアガム、タルク、ポリビニルピロ
リドン、カルボポールゲル、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チ
タン、ラッカー溶液、および適切な有機溶媒または溶媒混合物を含んでいてもよ
い。錠剤または糖衣錠コーティングには、活性化合物の異なった組あわせを特定
または特徴づけるために、染料または顔料を添加してもよい。
ゼラチンおよび可塑剤(例えば、グリセロールもしくはソルビトール)軟質の密
封カプセルが含まれる。この押し嵌めカプセルは、乳糖のような充填剤、澱粉の
ようなバインダ、および/またはタルクまたはステアリン酸マグネシウム、およ
び任意に安定剤を含むことができる。軟質カプセルにおいて、活性化合物は、脂
肪油、液状パラフィン、または液状ポリエチレングリコールのような適切な液体
中に溶解または懸濁させてもよい。加えて、安定剤を加えてもよい。経口投与の
ための全ての処方は、このような投与に適した容量設定にすべきである。
ロジェンジの形態を取り得る。
射剤、例えばジクロロジフルオロメタン、トリクロロジフルオロメタン、ジクロ
ロテトラフルオロメタン、二酸化炭素または他の適切なガスを用いて、加圧パッ
クからのエアロゾルスプレーの形態で投与される。加圧エアロゾルの場合、投与
単位は、定量を放出する弁を設けることによって決定すればよい。吸入または注
入器に使用するための、例えば、本発明の粉末混合物、およびラクトースまたは
澱粉のような適切な粉末を含有するゼラチンのカプセルおよびカートリッジを処
方してもよい。
に投与するために処方してもよい。注射のための処方は、単位投与形態、例えば
アンプルで、または保存剤を加えた多回投与容器として提供すればよい。懸濁液
、溶液、または油性もしくは水性媒体中のエマルジョンのような形態をとっても
よく、または懸濁剤、安定剤および/または分散剤のような処方剤を含んでもよ
い。
。加えて、活性化合物の懸濁液は、適切な油性注射懸濁液として調製してもよい
。適切な親油性溶媒または担体には、ゴマ油、またはオレイン酸エチルもしくは
トリグリセリドのような合成脂肪酸エステル、またはリポソームのような脂肪油
が含まれる。水性注射懸濁液は、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソル
ビトール、またはデキストランのような該懸濁液の粘度を増大する物質を含んで
いてもよい。任意に、懸濁液はまた、適切な安定化剤、または高濃度の溶液の調
製を可能にするために、該化合物の溶解度を増大する物質を含有してもよい。
な担体を用いて、使用の前に構成するための粉末形態であってもよい。
座薬ベースを含む座薬または停滞浣腸などの直腸用組成物として処方してもよい
。
い。このような長期作用型の処方は、埋設または経皮的デリバリー(例えば皮下
、または筋肉内)、筋肉注射または経皮パッチによって投与される。従って、例
えば、当該化合物は適切なポリマー材料または疎水性材料(例えば許容可能な油
中のエマルジョンとして)またはイオン交換樹脂を用いて処方してもよく、或い
は、例えば難溶性塩のような難溶性誘導体として処方してもよい。
含むことができる。このようなキャリアまたは賦形剤には、炭酸カルシウム、燐
酸カルシウム、種々の糖、澱粉、セルロース誘導体、ゼラチン、およびポリエチ
レングリコールのようなポリマーが含まれる。
で、即ち、その初期の目的を達成するのに有効な量で含有される組成物が含まれ
る。もちろん、特定の適用についての実際の有効量は、就中、治療される症状に
依存する。例えば、インサイチューにおいて、鎌状赤血球脱水および/または赤
血球の鎌状化または変形を減少する方法において投与するとき、このような組成
物は、この結果を達成するのに有効な量の活性成分を含有するであろう。細胞増
殖を阻害する方法において投与するとき、このような組成物は、この結果を達成
するのに有効な量の活性成分を含有するであろう。鎌状細胞疾患または異常な細
胞増殖を特徴とする疾患に罹患している患者に投与するとき、このような組成物
は、就中、治療される患者の現時点における症状を緩和もしくはその進行を防止
し、または該患者を延命させるのに有効な量の活性化合物を含有するであろう。
癌の治療において使用する場合、治療的な有効量は更に、腫瘍の増殖を停止もし
くは後退させる量の化合物が含まれるであろう。有効量の決定は、特に、ここで
の詳細な開示を考慮すれば、十分に当業者の能力の範囲内である。
から決定される。目標血漿濃度は、当然ながら、特定の望ましい適用に応じて、
ガルドスチャンネルの少なくとも約25%の阻害を誘導でき、および/または細胞
培養試験における細胞増殖の少なくとも25%の阻害を誘導できる化合物濃度であ
ろう。細胞培養試験において、ガルドスチャンネルおよび/または細胞増殖の少
なくとも約50%、75%、更には90%以上の阻害を誘導できる活性化合物(類)の
目標血漿濃度が好ましい。患者におけるガルドスチャンネルおよび/または細胞
増殖の阻害パーセンテージをモニターして、達成された血漿内薬物濃度の適切さ
を評価することができ、また、所望の阻害パーセンテージを達成するために、投
与量を上方調節または下方調節することができる。
きる。例えば、ヒトについての投与量は、動物において有効であることが分かっ
た循環濃度を達成するように定式化することができる。鎌状細胞疾患のための特
に有用な動物モデルは、SADマウスモデルである(Trudel et ai., 1991, EMB
O J. 11:3157-3165)。異常な細胞増殖を特徴とする疾患のための有用な動物モ デルは、当該技術において周知である。特に、下記の文献は、癌異種移植(Corb
ett et al., 1996, J. Exp. Ther. Ther. Oncol. 1:95-l08;Dykes et al., 199
2, Contrib. Oncol. Basel. Karer 42:1-22)、再狭窄(Carter et al., 1994,
J. Am. Coll. Cardiol. 24(5):1398-1405)、アテローム硬化症(Zhu et al., 1
994, Cardiol. 85(6):370-377)および血管新生(Epstein et al., 1987, Corne
a (4):250-257)のための適切な動物モデルを提供する。上述したように、ヒト における投与量は、ガルドスチャンネル阻害および/または細胞増殖の阻害をモ
ニターし、投与量を上方または下方調節することにより調節することができる。
な、同様の薬理学的活性を示すことが知られた化合物についてのヒトのデータか
ら決定することもできる(例えば、Brugnara et al., 1995, JPET 273:266-272,
Benzaquen et al., 1995, Nature Medicine 1:534-540;Brugnara et al., 199
6, J. Clin. Invest. 97(5) :1227-1234参照)。適用される投与量は、相対的な
生体利用性、および投与化合物のクロトリマゾールと比較した能力に基づいて調
節することができる。
効果を達成するための投与量を調節することは、十分に当業者の能力の範囲内で
ある。
い。このような例において、該化合物は、局部領域において意図する結果を達成
するための有効濃度を達成するように投与される。
の予防および/または治療に使用するためには、投与された化合物の約0.001μM
〜20μMの循環濃度が有効であり、約0.1μM〜5μMが好ましい。
好ましい投与経路である経口投与のための患者投与量は、典型的には約80 mg/日
〜16,000 mg/日、より好ましくは約800 mg/日〜8000 mg/日、より典型的には約8
00 mg/日〜4000 mg/日である。患者の体重当りで言えば、典型的な投与量は約1 〜200 mg/kg/日、より典型的には約10〜100 mg/kg/日、最も典型的には約10〜50
mg/kg/日である。患者の体表面積当りで言えば、典型的な投与量は約40〜8000
mg/m2/日、より典型的には約400〜4000 mg/m2/日、最も典型的には約400〜2000
mg/m2/日である。
増殖を特徴とする疾患の治療に使用するためには、投与された化合物の約0.001 μM〜20μMの循環濃度が有効であり、約0.1μM〜5μMが好ましい。
のための患者投与量は、典型的には約80 mg/日〜16,000 mg/日、より典型的には
約800 mg/日〜8000 mg/日、最も典型的には約800 mg/日〜4000 mg/日である。患
者の体重当りで言えば、典型的な投与量は約1〜200 mg/kg/day、より典型的には
約10〜100 mg/kg/日、最も好ましくは約10〜50 mg/kg/日である。患者の体表面 積当りで言えば、典型的な投与量は約40〜8000 mg/m2/day、より典型的には約40
0〜4000 mg/m2/日、最も典型的には約400〜2000 mg/m2/日である。
効な血漿レベルを与えるように、投与量および間隔を個別的に調節することがで
きる。例えば、急性鎌状発症が最も主要な臨床的症状の発現であるならば、本発
明による化合物は、比較的高い濃度で1日に多数回投与することができる。或い は、患者が頻繁ではないが周期的または不規則な周期的鎌状細胞発症のみを示す
ならば、本発明の化合物を最小限の有効濃度で投与し、且つより頻度の少ない投
与レジメを使用することが望ましい。これは、鎌状細胞疾患症状の銃得度に合致
した治療レジメを与えるであろう。
去の前、最中または後で投与することができる。例えば、当該化合物は、外科手
術の前に腫瘍塊への注射によって、一回または数回の投与により腫瘍に投与する
ことができる。次いで、腫瘍、または可能な限り多くの腫瘍を外科的に摘出すれ
ばよい。摘出の後に。薬剤を腫瘍部位に更に投与することができる。或いは、可
能な限り多くの腫瘍の外科的摘出は、腫瘍部位における化合物の投与に先立って
行うことができる。
相対的生体利用性、患者体重、副作用の重篤度、および好ましい投与モードのよ
うな因子を比較考量することにより、実質的な毒性を生じず且つ特定の患者が示
す臨床的症候群を治療するために全体として有効な、効果的な予防または治療の
レジメを立案することができる。もちろん、特定の症状または患者に適した治療
レジメの決定においては、多くの因子が重要である。癌のような重篤な適応症は
、鎌状細胞疾患のようなより重篤度の低い適応症に比較して、より高い投与量を
保証する。
しい。細胞培養試験および動物実験から得られた治療指数は、ヒトに使用するた
めの投与量範囲を定式化するために使用することができる。このような化合物の
投与量は、毒性が低いか又は毒性がなく、且つED50を含む血漿プラズマ濃度の範
囲内にあるのが好ましい。投与量は、用いられる投与形態および利用する投与経
路に応じて、この範囲内で変化し得る。正確な処方、投与経路、および投与量は
、患者の症状を考慮して個々の医者が選択することができる(例えば、Fingl et
al., 1975. In: The Pharmacoloical Basis of Therapeutics, Ch. 1 p1参照)
。
る。
物の一定の例を合成するための好ましい方法を例示するものである。ここに記載
する全ての反応スキームにおいて、適切な出発材料は商業的に入手可能であるか
、或いは有機合成の標準的技術を用いて容易に得ることができる。必要な場合、
種々の官能基を保護するための適切な基およびスキームは当該技術において周知
であり、例えば、 文献[Kocienski, protectin Groups, Georg Thieme Verlag,
New York, 1994 and Greene & Wuts、Protective Grou s in Or anic CheTnist
r 、John wiley & Sons. New York、1991]に記載されている。
は図1に与えられている。図1において、R2〜R15は、構造式(I)について先 に定義した通りである。
適切な置換塩化ベンジル102 (1当量)、炭酸カリウム(2当量)およびヨウ化ナ
トリウム(l当量)をアセトニトリル中で12時間還流する。反応混合物を室温に まで冷却し、水加える。この混合物を酢酸エチルで抽出する。一緒にした酢酸エ
チル抽出物を水で洗浄し、次いで硫酸ナトリウム上で乾燥する。溶媒を蒸発させ
た後、カラムクロマトグラフィーにより、置換 N-アルキル-2-アミノベンゾフェ
ノン誘導体104を約55〜80%の収率で得る。 この置換 N-アルキル-2-アミノベンゾフェノン誘導体104(1当量)を、3:1のテ トラヒドロフラン:メタノール混合液中に溶解する。ナトリウムボロハイドライ
ド(10当量)を徐々に添加し、反応混合物を室温で12時間攪拌する。この反応を
、2N塩酸水溶液を添加することにより急冷する。4N水酸化ナトリウム水溶液を添
加することにより反応混合物を中和し、酢酸エチルで抽出する。一緒にした酢酸
エチルを硫酸ナトリウム上で乾燥する。溶媒の蒸発の後、カラムクロマトグラフ
ィーにより、置換N-アルキル-2-アミノ-ベンジルアルコール誘導体106を約40-60
%の収率で得る。
2時間攪拌する。炭酸ナトリウム水溶液を添加することにより該混合物を中和し 、次いでジクロロメタンで抽出する。この有機溶液を硫酸ナトリウム上で乾燥す
る。溶媒を蒸発させた後、カラムクロマトグラフィーにより置換11-アリール-5,
6-ジヒドロ-11H-ジベンズ[b, e]アゼピン誘導体108を約45-70%の収率で得る。
当量)を、アセトニトリル中の炭酸カルシウム(3.5当量)または塩化アルキル
または塩化アシル(3当量)と混合し、室温で2日間攪拌する。水を添加し、該混
合物を室温で15分間攪拌し、酢酸エチルで抽出する。溶媒を蒸発することにより
、油状物として粗生成物を得る。該生成物をエタノールから摩砕し、続いてヘキ
サンで洗浄して、純粋なN-置換11-アリール-5,6-ジヒドロ-11H-ジベンズ[b,e]ア
ゼピン生成物110を、白色固体として収率30-80%で得る。
文献(Sasakura and Sugasawa, 1981, Heterocycles 15:421-425)に記載の方法
に従う出発物質から合成することができる。
ゼピン化合物を合成するための一般的方法を提供する。一般的反応スキームが図
2に与えられている。図2において、Rl〜R15 は、構造式(I)について先に定
義した通りである。
記で述べたようにして調製される。-40℃のジエチルエーテル中の適切なグリニ ャール試薬溶液(0.25 M)に、ジエチルエーテル中の置換 N-アルキル-2-アミノ
ベンゾフェノン誘導体104の溶液溶液(0.1 M)を加える。この混合物を、40℃で
30分間攪拌し、室温にまで加温し、水で急冷する。酢酸エチルで抽出し、溶媒を
蒸発させて、粗製アルコール生成物112を油状物として得る。このアルコール生 成物112をカラムクロマトグラフィーで精製して、純粋なアルコール生成物112を
、白色固体として収率85-90%で得る。
2時間攪拌する。反応混合物を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で急冷し、酢酸エチ ルで抽出する。溶媒を蒸発させた後、カラムクロマトグラフィーにより、11-ア リール-11-置換-5,6-ジヒドロ-ジベンズ [b, e]アゼピン114を、収率約90%で得
る。
述べたようにして、対応するN-置換-11-アリール-11-置換-5,6-ジヒドロ-ジベン
ズ[b, e]アゼピン116に変換することができる。
ジベンズ[b, e]アゼピン(化合物9)の合成 N-メトキシカルボニル-11-(2’-クロロフェニル)-5,6-ジヒドロ-11H-ジベンズ
[b, e]アゼピン(化合物9)を合成する好ましい方法は、次の通りである。10 mL
のアセトニトリル中の、0.3 g(0.00098モル)の11-(2-クロロフェニル)-5,6-ジ
ヒドロ-11H-ジベンズ[b, e]アゼピン、l.08 g(0.0078モル)の炭酸カルシウム および1.54 g(0.016モル)のクロロ蟻酸メチルの混合物を、12時間還流した。 次いで、この混合物を室温にまで冷却し、15 mLの水と共に10分間攪拌した。反 応混合物を酢酸エチル(2×15 mL)で抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上で
乾燥した。溶媒を蒸発させることにより、褐色固体として粗生成物を得た。この
粗生成物をエタノールと共に摩砕し、選られた固体をヘキサンで洗浄して、0.17
2 g(収率48%)の、融点159-161℃を有する白色固体を得た。生成物は、下記の
分析データを与えた: NMR (CDC13): δ 3.10 ppm (3H, s, OCH3);δ 4.45 ppm (1H, d, J=10 Hz);
δ 5.48 ppm (1H, s, CH);δ 5.82 ppm (1H, d, J=10 Hz, CH2N);δ 6.94 pp:
n (1H, m, アリール);δ 7.10 pprn (4H, m, アリール);δ 7.28 ppm (6H, m,
アリール);δ 7.69 ppm (1H, m, アリール) <4>:N-フェノキシカルボニル-11-フェニル-5,6-ジヒドロ-11H-ジベンズ[b
, e]アゼピン(化合物14)の合成 N-フェノキシカルボニル-11-フェニル-5,6 -ジヒドロ-11H-ジベンズ[b, e]ア ゼピン(化合物14)の好ましい合成方法は次の通りである。0.25 g(0.00092モ ル)の11-フェニル-5,6-ジヒドロ-11H-ジベンズ[b,e]アゼピン、0.318 g(0.002
3モル)の炭酸カリウムおよび0.318 g(0.002モル)のクロロ蟻酸フェニルの、1
0 mLのアセトニトリル中の混合物を、室温で2日間攪拌した。この混合物を15 mL
の水と共に15分間攪拌し、次いで酢酸エチル(2×35 mL)で抽出した。有機層を
硫酸マグネシウム上で乾燥した。蒸発により、油状物として粗生成物を得た。選
られたオイルをエタノールと共に摩砕し、次いでこれをヘキサンで洗浄して、15
5-165℃の融点を有する0.285g(収率80%)の白色固体を得た。。
);δ 5.69 ppm (lH, d, J =7 Hz. CH2N);δ 6.52 ppm (2H, m, アリール);δ
6.98 ppru (2H, m, アリール);δ 7.14 - 7.42 ppm (13H, m, アリール);δ
7.58 (lH, m, アリール) <5>:N-フェノキシカルボニル-11-(2'-クロロフェニル)-5,6-ジヒドロ-11H
-ジベンズ[b,e]アゼピン(化合物26)の合成 N-フェノキシカルボニル-11-(2’-クロロフェニル)-5,6-ジヒドロ-11H-ジベン
ズ[b,e]アゼピン(化合物26)を合成する好ましい方法は次の通りである。0.2 g
(0.00065モル)の11-(2’-クロロフェニル)-5,6-ジヒドロ-11H-ジベンズ[b,e] アゼピン、0.18 g(0.0013モル)の炭酸カリウムおよび0.204 g(0.0013モル) のクロロ蟻酸フェニルの、10 mLのアセトニトリル中の混合物を、室温で2日間 攪拌した。この混合物を15 mLの水と共に10分間攪拌し、次いで酢酸エチル(2×
35 mL)で抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、濾過し、溶媒を留 去した。選られた残渣をエタノールと共に摩砕し、ヘキサンで洗浄して、95-99 ℃の融点を有する0.082 g(収率30 %)の白色固体を得た。この生成物は次の分 析データを与えた: NMR (CDCl3): δ 4.50 ppm (1H, d, J=7 Hz, CH2N);δ5.58 ppm (1H, s, CH)
;δ 5.80 ppm (lH, d, J=7 Hz, CH2N);δ 6.52 pprn (2H, :R, アリール);δ
7.06 - 7,38 ppm (14H, In, アリール);δ 7.79 ppm (lH, m, アリール) . <6>: N-(4'-ニトロベンゾイル)-11-(2'-クロロフェニル)-5,6 -ジヒドロ-
11H-ジベンズ[b,e]アゼピン(化合物28) N-(4'-ニトロベンゾイル)-11-(2'-クロロフェニル)-5,6-ジヒドロ-11H-ジベン
ズ[b, e]アゼピン(化合物28)を合成する好ましい方法は次の通りである。0.2
g(0.00065モル)の11-(2'-クロロフェニル)-5,6-ジヒドロ-11H-ジベンズ[b,e] アゼピン、0.179 g(0.0013モル)の炭酸カリウムおよび0.133 g(0.00072モル )の塩化4-ニトロベンゾイルの、10mLのアセトニトリル中混合物を、室温で12時
間攪拌した。この混合物を15 mLの水と共に10分間攪拌した。この反応混合物を 酢酸エチル(2×15 mL)で抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥した。
蒸発により、粘性固体として粗生成物を得た。この粗生成物をエタノールと共に
摩砕し、得られた固体をヘキサンで洗浄して、178-181℃の融点を有する0.148 g
(収率50%)の白色固体を得た。この生成物は下記の分析データを与えた。
);δ 6.36 ppm (lH, d, J=7 Hz, CH2N);δ 6.52 ppm (3H, m, アリール);δ
7.06 ppm (3H, m, アリール);δ 7.12 ppm (lH, m, アリール);δ 7.26 ppm (
6H, m, アリール);δ 7.79 ppm (3H, m, アリール). <7>:他の化合物 本発明の他の化合物は、上記合成のルーチン的変形または当該技術で周知の方
法によって合成することができる。適切な出発材料は商業的に入手可能であるか
、またはルーチンの方法を用いて合成することができる。
球のガルドスチャンネルの阻害(ガルドスチャンネル試験)および/またはマイ
トジェン−誘導細胞分裂の阻害(マイトジェン試験)をもたらす能力を示す。該
アッセイは、一般に、構造式(I)の他の化合物のインビトロ活性を示すために
適用することができる。
Mの化合物)およびIC50は、NIH3T3マウス繊維芽細胞(ATCC No.CRL1658)に
てBenzaquen et al.(1995, Nature Medicine 1:534-540)に記載されているご とくに測定した。他の細胞系、例えば、癌細胞、内皮細胞および繊維芽細胞、な
らびに多くの他のものを細胞増殖アッセイで用いることができる。特定の細胞系
の選択は、部分的には所望の適用に依存し、十分に当業者の能力の範囲内にある
ものである。
目的で報告する。試験した化合物の殆どは、両方の試験において有意な活性を呈
した。試験した化合物の全てが、少なくとも1つの試験において有意な活性を呈
した。
増殖効果を示す。該試験は、一般に、式(I)の他の化合物の抗増殖活性を示す
のに適用できる。
普遍的な注意を用いて行った。細胞は、37℃、5%CO2および95%湿度にて、2%
または5%胎児ウシ血清(FCS;Biowhittaker)を含有するRPMI 1640培地(Gibco
社)を用いて増殖させた。細胞はトリプシン(Gibco社)を用いて継代させた。 テスト化合物の添加に先立って細胞を収穫し、細胞の数を計数し、96ウェルの
プレート中にRPMI培地を含有する100μlの5%胎児ウシ血清(FCS)に10
,000細胞/ウェルにて接種した。
0.125μMの最終濃度まで培地を含有する100μlのFCSに添加し、細胞を37℃
、5%CO2および95%湿度にて2,3,または5日間インキュベートした。
ッセイ(Skehan P. et al., 1990, J. Natl. Cancer Inst. 82:1107-1112)で測
定した。細胞増殖の50%を阻害するテスト化合物の濃度として報告する増殖阻害
(IC50)は、曲線へのフィッティングによって決定した。
ection(ATCC, Rockville, MD)から得た。ATCC受託番号は以下のとおりである :HeLa(CCL-2);CaSki(CRL-1550);MDA-MB-231(HTB-26);MCF-7(HTB-22);A549(
CCL-185);HTB-174(HTB-174);HEPG2(HB-8065);DU-145(HTB-81);SK-MEL-28(HT
B-72);HT-29(HTB-38);HCT-15(CCL-225);ACHN(CRL-1611);U-118MG(HTB-15);
SK-OV-3(HTB-77)。
な活性を示す化合物は、種々の癌細胞株および癌タイプに対して有意な抗増殖活
性を示す(約10μM未満のIC50)。多くの化合物は、種々の癌細胞タイプに対し て、公知の抗癌剤であるVP-16に匹敵するか又はそれよりも大きい抗増殖活性を 示す。
的処方を提供するものであるが、これらに限定されるものではない。ここに記載
された化合物、またはその薬学的塩および水和物は何れも、以下の例に与えられ
るようにして処方することができる。
れをNo.14メッシュ米国篩を通過させる。顆粒を50-60℃で乾燥し、No.18メッシ ュの米国篩を通過させる。次いで、予めNo.60メッシュの米国篩を通過させたカ ルボキシメチル澱粉ナトリウム、ステアリン酸マグネシウムおよびタルクを顆粒
に添加し、混合した後に、これを錠剤機により圧縮して各々150 mgの重量の錠剤
を得る。
きる。
、-30℃まで冷却し、充填デバイスに移す。次いで、必要量をステンレス鋼容器 に供給し、プロペラントの残りで希釈する。次いで、バルブユニットを容器にフ
ィットさせる。
フレーバーおよび幾らかの着色剤を幾らの水で希釈し、撹拌しつつ添加する。次
いで、十分な水を添加して所要の容量を得る。
分であると考えられる。製薬技術または関連分野の当業者に明らかなような、本
発明を実施するための上記態様の種々の変形は、特許請求の範囲内に含まれるも
のである。
本願に援用される。
ゼピン化合物を合成するための反応スキームを提供する。.
およびトリハロメチルからなる群から独立に選択され; R15は、-R"、-C(O)R"、-C(S)R"、-C(O)OR"、-C(S)OR"、-C(O)SR"、-C(S)SR"、
-C(O)N(R")2、-C(S)N(R")2、-C(O)C(O)R" -C(S)C(O)R"、-C(O)C(S)R"、-C(S)C(S
)R"、-C(O)C(O)OR" -C(S)C(O)OR"、-C(O)C(S)OR"、-C(O)C(O)SR"、-C(S)C(S)OR"
-C(S)C(O)SR"、-C(O)C(S)SR"、-C(S)C(S)SR"、-C(O)C(O)N(R")2、-C(S)C(O)N(R
")2、-C(O)C(S)N(R")2 または-C(S)C(S)N(R")2であり; 各R'は、-H、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニルおよび(C1-C6)アルキニル からなる群から独立に選択され; 各R"は、-H、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニル、(Cl-C6)アルキニル、(C6 -C20)アリール、置換(C6-C20)アリール、(C6-C26)アルカリールおよび置換(C6-C 26 )アルカリールからなる群から独立に選択され; アリールおよびアルカリールの置換基は、-CN、-OR'、-SR'、-NO2、-NR'R'、 ハロゲン、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニル、(Cl-C6)アルキニルおよびト リハロメチルからなる群から夫々独立に選択される。 但し、R1およびR15が -Hであるときは、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R9、R10、R 11、R12、R13またはR14は-H以外であり、R8は-H以外または-Clであり、R2、R3、 R4およびR5は-OCH3以外である 。
およびトリハロメチルからなる群から独立に選択され; R15は、-R"、-C(O)R"、-C(S)R"、-C(O)OR"、-C(S)OR"、-C(O)SR"、-C(S)SR"、
-C(O)N(R")2、-C(S)N(R")2、-C(O)C(O)R" -C(S)C(O)R"、-C(O)C(S)R"、-C(S)C(S
)R"、-C(O)C(O)OR" -C(S)C(O)OR"、-C(O)C(S)OR"、-C(O)C(O)SR"、-C(S)C(S)OR"
-C(S)C(O)SR"、-C(O)C(S)SR"、-C(S)C(S)SR"、-C(O)C(O)N(R")2、-C(S)C(O)N(R
")2、-C(O)C(S)N(R")2 または-C(S)C(S)N(R")2であり; 各R'は、-H、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニルおよび(C1-C6)アルキニル からなる群から独立に選択され; 各R"は、-H、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニル、(Cl-C6)アルキニル、(C6 -C20)アリール、置換(C6-C20)アリール、(C6-C26)アルカリールおよび置換(C6-C 26 )アルカリールからなる群から独立に選択され; アリールおよびアルカリールの置換基は、-CN、-OR'、-SR'、-NO2、-NR'R'、 ハロゲン、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニル、(Cl-C6)アルキニルおよびト リハロメチルからなる群から夫々独立に選択される。
およびトリハロメチルからなる群から独立に選択され; R15は、-R"、-C(O)R"、-C(S)R"、-C(O)OR"、-C(S)OR"、-C(O)SR"、-C(S)SR"、
-C(O)N(R")2、-C(S)N(R")2、-C(O)C(O)R" -C(S)C(O)R"、-C(O)C(S)R"、-C(S)C(S
)R"、-C(O)C(O)OR" -C(S)C(O)OR"、-C(O)C(S)OR"、-C(O)C(O)SR"、-C(S)C(S)OR"
-C(S)C(O)SR"、-C(O)C(S)SR"、-C(S)C(S)SR"、-C(O)C(O)N(R")2、-C(S)C(O)N(R
")2、-C(O)C(S)N(R")2 または-C(S)C(S)N(R")2であり; 各R'は、-H、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニルおよび(C1-C6)アルキニル からなる群から独立に選択され; 各R"は、-H、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニル、(Cl-C6)アルキニル、(C6 -C20)アリール、置換(C6-C20)アリール、(C6-C26)アルカリールおよび置換(C6-C 26 )アルカリールからなる群から独立に選択され; アリールおよびアルカリールの置換基は、-CN、-OR'、-SR'、-NO2、-NR'R'、 ハロゲン、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニル、(Cl-C6)アルキニルおよびト リハロメチルからなる群から夫々独立に選択される。
およびトリハロメチルからなる群から独立に選択され; R15は、-R"、-C(O)R"、-C(S)R"、-C(O)OR"、-C(S)OR"、-C(O)SR"、-C(S)SR"、
-C(O)N(R")2、-C(S)N(R")2、-C(O)C(O)R" -C(S)C(O)R"、-C(O)C(S)R"、-C(S)C(S
)R"、-C(O)C(O)OR" -C(S)C(O)OR"、-C(O)C(S)OR"、-C(O)C(O)SR"、-C(S)C(S)OR"
-C(S)C(O)SR"、-C(O)C(S)SR"、-C(S)C(S)SR"、-C(O)C(O)N(R")2、-C(S)C(O)N(R
")2、-C(O)C(S)N(R")2 または-C(S)C(S)N(R")2であり; 各R'は、-H、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニルおよび(C1-C6)アルキニル からなる群から独立に選択され; 各R"は、-H、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニル、(Cl-C6)アルキニル、(C6 -C20)アリール、置換(C6-C20)アリール、(C6-C26)アルカリールおよび置換(C6-C 26 )アルカリールからなる群から独立に選択され; アリールおよびアルカリールの置換基は、-CN、-OR'、-SR'、-NO2、-NR'R'、 ハロゲン、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニル、(Cl-C6)アルキニルおよびト リハロメチルからなる群から夫々独立に選択される。
Claims (29)
- 【請求項1】 次式を有する化合物、またはその薬学的に許容可能な塩もし
くは水和物: 【化1】 ここで、 R1は、-R'、(C6-C20)アリールまたは置換(C6-C20)アリールであり; R2は、-R'、-OR'、-SR'、ハロゲンまたはトリハロメチルであり; R3は、-R'、-OR'、-SR'、ハロゲンまたはトリハロメチルであるか、或いはR4 と一緒になるときは(C6-C20)アリーレノであり; R4は、-R'、-OR'、-SR'、ハロゲンまたはトリハロメチルであるか、或いはR3 と一緒になるときは(C6-C20)アリーレノであり; R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13およびR14の夫々は、-R'、ハロゲン
およびトリハロメチルからなる群から独立に選択され; R15は、-R"、-C(O)R"、-C(S)R"、-C(O)OR"、-C(S)OR"、-C(O)SR"、-C(S)SR"、
-C(O)N(R")2、-C(S)N(R")2、-C(O)C(O)R" -C(S)C(O)R"、-C(O)C(S)R"、-C(S)C(S
)R"、-C(O)C(O)OR" -C(S)C(O)OR"、-C(O)C(S)OR"、-C(O)C(O)SR"、-C(S)C(S)OR"
-C(S)C(O)SR"、-C(O)C(S)SR"、-C(S)C(S)SR"、-C(O)C(O)N(R")2、-C(S)C(O)N(R
")2、-C(O)C(S)N(R")2 または-C(S)C(S)N(R")2であり; 各R'は、-H、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニルおよび(C1-C6)アルキニル からなる群から独立に選択され; 各R"は、-H、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニル、(Cl-C6)アルキニル、(C6 -C20)アリール、置換(C6-C20)アリール、(C6-C26)アルカリールおよび置換(C6-C 26 )アルカリールからなる群から独立に選択され; アリールおよびアルカリールの置換基は、-CN、-OR'、-SR'、-NO2、-NR'R'、 ハロゲン、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニル、(Cl-C6)アルキニルおよびト リハロメチルからなる群から夫々独立に選択される。 - 【請求項2】 請求項1に記載の化合物であって、前記カルコゲンはそれぞ
れ酸素である化合物。 - 【請求項3】 請求項1に記載の化合物であって、前記ハロゲンはそれぞれ
独立に、-F、-Clまたは-Brである化合物。 - 【請求項4】 請求項1に記載の化合物であって、前記アルキル、アルケニ
ルおよびアルキニルは夫々独立に(Cl-C3)のものであり、また前記アリールはフ ェニルであり、または前記アリーレノはベンゼノである化合物。 - 【請求項5】 請求項1に記載の化合物であって、前記R5、R6、R7、R9、R1 0 、R11 およびR13 は、それぞれ独立に-R'である化合物。
- 【請求項6】 請求項1に記載の化合物であって、前記R15 はR"、-C(O)R"
-C(O)OR"、-C(O)N(R")2、-C(O)C(O)R"、-C(O)C(O)OR" または -C(O)C(O)N(R")2
である化合物。 - 【請求項7】 請求項1に記載の化合物であって、 前記Rl が -R'または(C6-C10)アリールであり; R2 が -R'または-OR"であり; R3 が -R'または-OR'であるか、或いはR4と一緒になるときは(C6-C10)アリ ーレノであり; R4 が -R'または-ORlであるか、或いはR3と一緒になるときは(C6-C10)アリ ーレノであり; R5、R6およびR7が夫々 -Hであり; R8が -R'、-F、-Cl、-Br または -Iであり; R9、R10およびR11の夫々が -Hであり; R12 が-R'、-F、-Cl、-Br または-Iであり; R13 が-Hであり; R14 が-R1、-F、-Cl、-Br または-Iであり; R15 が-R"、-C(O)R"、-C(O)OR"、-C(O)N(R")2、C(O)C(O)R"、-C(O)C(O)OR"
または-C(O)C(O)N(R")2であり; 夫々のR'が -H、(Cl-C3)アルキル、(Cl-C3)アルケニル および(Cl-C3)アル キニルからなる群から独立に選択され; 夫々のR" が -H、(Cl-C3)アルキル、(Cl-C3)アルケニル、(Cl-C3)アルキニ ル、(C6-C10)アリール、置換(C6-C10)アリール、(C6-C13)アルカリールまたは置
換(C6-C13)アルカリールからなる群から独立に選択され; 前記アリールおよびアルカリールの置換基が、-OR'、-NO2、-NR'R'、-F、-C
l、-Br、-I、(Cl-C3)アルキル、(Cl-C3)アルケニルおよび(Cl-C3)アルキニルか らなる群から独立に選択される。 - 【請求項8】 請求項1に記載の化合物であって: R1 が-Rl またはフェニルであり; R2 が-R' または-OR'であり; R3 が-R' または-OR'であるか、或いはR4と一緒になるときはベンゼノであ り; R4 が-R' または-OR'であるか、或いはR3'と一緒になるときはベンゼノであ
り; R5、R6 およびR7 の夫々は-Hであり; R8 が-R'、-Clまたは-Brであり; R9、R10およびR11 の夫々が-Hであり; R12 が-Rf、-Fまたは-Clであり; R13 が-Hであり; R14 が-R1または-Clであり; R15 が-R"、-C(O)R"-、C(O)OR"-、C(O)NHR"、-C(O)C(O)R" または-C(O)C(O)
OR"であり; 夫々のR'が -H、(Cl-C3)アルキル、(Cl-C3)アルケニル および(Cl-C3)アル キニルからなる群から独立に選択され; 夫々のR" が -H、(Cl-C3)アルキル、(Cl-C3)アルケニル、(Cl-C3)アルキニ ル、(C6-C10)アリール、モノ置換(C6-C10)アリール、(C6-C13)アルカリールまた
はモノ置換(C6-C13)アルカリールからなる群から独立に選択され; アリールおよびアルカリールの置換基が、-OR'、-NO2、-NR'R'、-Cl、(Cl-C 3 )アルキル、(Cl-C3)アルケニルおよび(Cl-C3)アルキニルからなる群から独立に
選択される。 - 【請求項9】 請求項1に記載の化合物であって、化合物2、3、4、5、6、7 、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、
26、27、28、29、30、31、32、33、34および35からなる群から選択される化合物
。 - 【請求項10】 化合物および薬学的に許容可能な賦形剤、キャリアまたは
希釈剤を含有する薬学的組成物であって:前記化合物は、次式を有する化合物、
またはその薬学的に許容可能な塩もしくは水和物である薬学的組成物: 【化2】 ここで、 R1は、-R'、(C6-C20)アリールまたは置換(C6-C20)アリールであり; R2は、-R'、-OR'、-SR'、ハロゲンまたはトリハロメチルであり; R3は、-R'、-OR'、-SR'、ハロゲンまたはトリハロメチルであるか、或いはR4 と一緒になるときは(C6-C20)アリーレノであり; R4は、-R'、-OR'、-SR'、ハロゲンまたはトリハロメチルであるか、或いはR3 と一緒になるときは(C6-C20)アリーレノであり; R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13およびR14の夫々は、-R'、ハロゲン
およびトリハロメチルからなる群から独立に選択され; R15は、-R"、-C(O)R"、-C(S)R"、-C(O)OR"、-C(S)OR"、-C(O)SR"、-C(S)SR"、
-C(O)N(R")2、-C(S)N(R")2、-C(O)C(O)R" -C(S)C(O)R"、-C(O)C(S)R"、-C(S)C(S
)R"、-C(O)C(O)OR" -C(S)C(O)OR"、-C(O)C(S)OR"、-C(O)C(O)SR"、-C(S)C(S)OR"
-C(S)C(O)SR"、-C(O)C(S)SR"、-C(S)C(S)SR"、-C(O)C(O)N(R")2、-C(S)C(O)N(R
")2、-C(O)C(S)N(R")2 または-C(S)C(S)N(R")2であり; 各R'は、-H、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニルおよび(C1-C6)アルキニル からなる群から独立に選択され; 各R"は、-H、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニル、(Cl-C6)アルキニル、(C6 -C20)アリール、置換(C6-C20)アリール、(C6-C26)アルカリールおよび置換(C6-C 26 )アルカリールからなる群から独立に選択され; アリールおよびアルカリールの置換基は、-CN、-OR'、-SR'、-NO2、-NR'R'、 ハロゲン、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニル、(Cl-C6)アルキニルおよびト リハロメチルからなる群から夫々独立に選択される。 - 【請求項11】 請求項10に記載の薬学的組成物であって、前記カルコゲ
ンはそれぞれ酸素である化合物。 - 【請求項12】 請求項10に記載の薬学的組成物であって、前記ハロゲン
はそれぞれ独立に、-F、-Clまたは-Brである化合物。 - 【請求項13】 請求項10に記載の薬学的組成物であって、前記アルキル
、アルケニルおよびアルキニルは夫々独立に(Cl-C3)のものであり、また前記ア リールはフェニルであり、または前記アリーレノはベンゼノである化合物。 - 【請求項14】 請求項10に記載の化合物であって、前記R5、R6、R7、R9 、R10、R11 およびR13 は、それぞれ独立に-R'である化合物。
- 【請求項15】 請求項10に記載の薬学的組成物であって、前記R15 はR"
、-C(O)R" -C(O)OR"、-C(O)N(R")2、-C(O)C(O)R"、-C(O)C(O)OR" または -C(O)C
(O)N(R")2 である化合物。 - 【請求項16】 請求項1に記載の化合物であって、 前記Rl が -R'または(C6-C10)アリールであり; R2 が -R'または-OR"であり; R3 が -R'または-OR'であるか、或いはR4と一緒になるときは(C6-C10)アリ ーレノであり; R4 が -R'または-ORlであるか、或いはR3と一緒になるときは(C6-C10)アリ ーレノであり; R5、R6およびR7が夫々 -Hであり; R8が -R'、-F、-Cl、-Br または -Iであり; R9、R10およびR11の夫々が -Hであり; R12 が-R'、-F、-Cl、-Br または-Iであり; R13 が-Hであり; R14 が-R1、-F、-Cl、-Br または-Iであり; R15 が-R"、-C(O)R"、-C(O)OR"、-C(O)N(R")2、C(O)C(O)R"、-C(O)C(O)OR"
または-C(O)C(O)N(R")2であり; 夫々のR'が -H、(Cl-C3)アルキル、(Cl-C3)アルケニル および(Cl-C3)アル キニルからなる群から独立に選択され; 夫々のR" が -H、(Cl-C3)アルキル、(Cl-C3)アルケニル、(Cl-C3)アルキニ ル、(C6-C10)アリール、置換(C6-C10)アリール、(C6-C13)アルカリールまたは置
換(C6-C13)アルカリールからなる群から独立に選択され; 前記アリールおよびアルカリールの置換基が、-OR'、-NO2、-NR'R'、-F、-C
l、-Br、-I、(Cl-C3)アルキル、(Cl-C3)アルケニルおよび(Cl-C3)アルキニルか らなる群から独立に選択される。 - 【請求項17】 請求項10に記載の薬学的組成物であって: R1 が-Rl またはフェニルであり; R2 が-R' または-OR'であり; R3 が-R' または-OR'であるか、或いはR4と一緒になるときはベンゼノであ り; R4 が-R' または-OR'であるか、或いはR3'と一緒になるときはベンゼノであ
り; R5、R6 およびR7 の夫々は-Hであり; R8 が-R'、-Clまたは-Brであり; R9、R10およびR11 の夫々が-Hであり; R12 が-Rf、-Fまたは-Clであり; R13 が-Hであり; R14 が-R1または-Clであり; R15 が-R"、-C(O)R"-、C(O)OR"-、C(O)NHR"、-C(O)C(O)R" または-C(O)C(O)
OR"であり; 夫々のR'が -H、(Cl-C3)アルキル、(Cl-C3)アルケニル および(Cl-C3)アル キニルからなる群から独立に選択され; 夫々のR" が -H、(Cl-C3)アルキル、(Cl-C3)アルケニル、(Cl-C3)アルキニ ル、(C6-C10)アリール、モノ置換(C6-C10)アリール、(C6-C13)アルカリールまた
はモノ置換(C6-C13)アルカリールからなる群から独立に選択され; アリールおよびアルカリールの置換基が、-OR'、-NO2、-NR'R'、-Cl、(Cl-C 3 )アルキル、(Cl-C3)アルケニルおよび(Cl-C3)アルキニルからなる群から独立に
選択される。 - 【請求項18】 請求項10に記載の薬学的組成物であって、前記化合物は
、化合物2、3、4、7、8、9、13、14、16、17、18、19、20、21、22、26、27、28
、29、30、31、32、33、34およびこれらの組合わせ群から選択される化合物。 - 【請求項19】 哺乳類細胞増殖を阻害する方法であって、該方法は、哺乳
類細胞をインサイチューにおいて、次式を有する有効量の化合物と接触させるこ
とを具備する方法: 【化3】 ここで、 R1は、-R'、(C6-C20)アリールまたは置換(C6-C20)アリールであり; R2は、-R'、-OR'、-SR'、ハロゲンまたはトリハロメチルであり; R3は、-R'、-OR'、-SR'、ハロゲンまたはトリハロメチルであるか、或いはR4 と一緒になるときは(C6-C20)アリーレノであり; R4は、-R'、-OR'、-SR'、ハロゲンまたはトリハロメチルであるか、或いはR3 と一緒になるときは(C6-C20)アリーレノであり; R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13およびR14の夫々は、-R'、ハロゲン
およびトリハロメチルからなる群から独立に選択され; R15は、-R"、-C(O)R"、-C(S)R"、-C(O)OR"、-C(S)OR"、-C(O)SR"、-C(S)SR"、
-C(O)N(R")2、-C(S)N(R")2、-C(O)C(O)R" -C(S)C(O)R"、-C(O)C(S)R"、-C(S)C(S
)R"、-C(O)C(O)OR" -C(S)C(O)OR"、-C(O)C(S)OR"、-C(O)C(O)SR"、-C(S)C(S)OR"
-C(S)C(O)SR"、-C(O)C(S)SR"、-C(S)C(S)SR"、-C(O)C(O)N(R")2、-C(S)C(O)N(R
")2、-C(O)C(S)N(R")2 または-C(S)C(S)N(R")2であり; 各R'は、-H、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニルおよび(C1-C6)アルキニル からなる群から独立に選択され; 各R"は、-H、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニル、(Cl-C6)アルキニル、(C6 -C20)アリール、置換(C6-C20)アリール、(C6-C26)アルカリールおよび置換(C6-C 26 )アルカリールからなる群から独立に選択され; アリールおよびアルカリールの置換基は、-CN、-OR'、-SR'、-NO2、-NR'R'、 ハロゲン、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニル、(Cl-C6)アルキニルおよびト リハロメチルからなる群から夫々独立に選択される。 - 【請求項20】 請求項19に記載の方法であって、前記化合物は、化合物
2、3、4、7、8、9、13、16、17、18、19、20、21、22、26、27、28、29、30、31
、32、33、34およびおよびこれらの組合わせからなる群から選択される方法。 - 【請求項21】 請求項20に記載の方法であって、前記化合物は、化合物
14、26、28、29、30、31およびこれらの組合わせからなる群から選択される化合
物。 - 【請求項22】 請求項19に記載の方法であって、前記哺乳類細胞は上皮
細胞、繊維性細胞、または血管平滑筋細胞である方法。 - 【請求項23】 異常な細胞増殖を特徴とする疾患を治療または予防する方
法であって、該方法は、それを必要としている患者に対して、次式を有する治療
的に有効な量の化合物を投与することを具備する方法: 【化4】 ここで、 R1は、-R'、(C6-C20)アリールまたは置換(C6-C20)アリールであり; R2は、-R'、-OR'、-SR'、ハロゲンまたはトリハロメチルであり; R3は、-R'、-OR'、-SR'、ハロゲンまたはトリハロメチルであるか、或いはR4 と一緒になるときは(C6-C20)アリーレノであり; R4は、-R'、-OR'、-SR'、ハロゲンまたはトリハロメチルであるか、或いはR3 と一緒になるときは(C6-C20)アリーレノであり; R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13およびR14の夫々は、-R'、ハロゲン
およびトリハロメチルからなる群から独立に選択され; R15は、-R"、-C(O)R"、-C(S)R"、-C(O)OR"、-C(S)OR"、-C(O)SR"、-C(S)SR"、
-C(O)N(R")2、-C(S)N(R")2、-C(O)C(O)R" -C(S)C(O)R"、-C(O)C(S)R"、-C(S)C(S
)R"、-C(O)C(O)OR" -C(S)C(O)OR"、-C(O)C(S)OR"、-C(O)C(O)SR"、-C(S)C(S)OR"
-C(S)C(O)SR"、-C(O)C(S)SR"、-C(S)C(S)SR"、-C(O)C(O)N(R")2、-C(S)C(O)N(R
")2、-C(O)C(S)N(R")2 または-C(S)C(S)N(R")2であり; 各R'は、-H、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニルおよび(C1-C6)アルキニル からなる群から独立に選択され; 各R"は、-H、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニル、(Cl-C6)アルキニル、(C6 -C20)アリール、置換(C6-C20)アリール、(C6-C26)アルカリールおよび置換(C6-C 26 )アルカリールからなる群から独立に選択され; アリールおよびアルカリールの置換基は、-CN、-OR'、-SR'、-NO2、-NR'R'、 ハロゲン、(Cl-C6)アルキル、(Cl-C6)アルケニル、(Cl-C6)アルキニルおよびト リハロメチルからなる群から夫々独立に選択される。 - 【請求項24】 請求項23に記載の方法であって、前記化合物は、化合物
2、3、4、7、8、9、13、14、16、17、18、19、20、21、22、26、27、28、29、30
、31、32、33、34およびこれらの組合わせからなる群から選択される方法。 - 【請求項25】 請求項24に記載の方法であって、前記化合物は、化合物
14、26、28、29、30、31およびこれらの組合わせからなる群から選択される化合
物。 - 【請求項26】 請求項23に記載の方法であって、前記異常細胞増殖を特
徴とする疾患が癌、血管増殖障害、線維症障害またはアテローム硬化症である方
法。 - 【請求項27】 請求項26に記載の方法であって、前記化合物の投与が経
口投与、非経腸的投与または静脈内投与である方法。 - 【請求項28】 請求項23に記載の方法であって、前記異常細胞増殖を特
徴とする疾患が皮膚疾患またはカポシ肉腫であって、前記投与が経皮的投与であ
る方法。 - 【請求項29】 請求項28に記載の方法であって、前記皮膚疾患がケロイ
ド、過形成性瘢痕、脂漏性皮膚病、パピローマウイルス感染、湿疹および光線性
角化症よりなる群から選択される方法。
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