JP2001523774A - 紙用カレンダにおけるニップ通過面の汚染および/または損傷の検出方法 - Google Patents

紙用カレンダにおけるニップ通過面の汚染および/または損傷の検出方法

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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01HMEASUREMENT OF MECHANICAL VIBRATIONS OR ULTRASONIC, SONIC OR INFRASONIC WAVES
    • G01H1/00Measuring characteristics of vibrations in solids by using direct conduction to the detector
    • G01H1/003Measuring characteristics of vibrations in solids by using direct conduction to the detector of rotating machines

Abstract

(57)【要約】 本発明は、紙用カレンダにおけるニップ(N1〜N10)通過面(10)の汚染および/または損傷の検出方法に関するものである。この方法では、カレンダの構造(18、100)に関連して発生する振動を検出し、処理する。カレンダロール(11〜16)の軸受け支持体に対して、または前記軸受け支持体に関連する構造物(18、100)に対して取り付けられた少なくとも1つの振動検出器(40;41〜46;41a〜46a;41b〜46b)によって前記振動を検出する。これらの振動検出器によって、振動を発生しているカレンダロール(11〜16)を同定する。本方法では、モニタ対象のすべてのロールの回転を観察し、振動をいかなる適切な点からでも、例えば抄紙機のフレーム(100)から、少なくとも1つの振動検出器(40)を用いて測定することができ、前記検出器から得られた振動信号の周期(Tr)をモニタ対象のロールの回転数と比較する。このようにして、障害の根源を突き止め、障害を解消するための処置をとる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、紙用カレンダにおけるニップ通過面の汚染および/または損傷の検
出方法であって、カレンダの構造に関連して発生する振動を検出し、処理する方
法に関するものである。
【0002】 本発明は紙用カレンダ、とりわけ損傷を受け易い軟性塗工ロールが用いられる
、特にいわゆる軟性カレンダおよびスーパーカレンダに関するものである。
【0003】 本発明の特に有利な実施例は、軟性塗工カレンダロールの状態を、その表面の
損傷を充分に早い段階で検出して損傷の事前防止を可能にするべく、モニタする
ことに関するものである。
【0004】 従来技術から知られているように、カレンダは2つもしくはそれ以上の硬面お
よび/または軟面カレンダロールを有していて、それらが互いにカレンダ掛けニ
ップを形成し、ニップへ処理される紙ウェブが通される。特に、スーパーカレン
ダにおける紙ロールまたはその等価物などの軟面のロール、およびいわゆる軟性
カレンダにおける軟性塗工、特に重合体を施したロールは、損傷を受けやすい。
損傷の原因は、局所的な繊維糸などによる頻繁な汚染であり、これはニップ通過
時に圧力衝撃を生じ、その衝撃はカレンダロール上の軟性塗工に負荷をかけ、当
初は加熱の原因となり、長期的にはその塗工の恒久的変形および損傷となる。同
様の変形および損傷はカレンダロールの金属面およびカレンダ掛けニップを通過
するバンド面にも生じる。
【0005】 本発明の出発点となる特殊な問題に関して、次に述べる。従来技術のカレンダ
における重合体塗工のロールは均一な負荷および摩耗に良く耐えるが、それには
限界があり、例え小さな面積が比較的少しの程度、例えばその環境より高い温度
まで加熱されても、非常に容易に損傷を受ける。重合体の高い熱膨張係数および
非常に低い熱伝導率のため、そのようなわずかな面積でも急速に膨張し、更に変
形するほどの高い温度にまで加熱される。ロール上の塗工がいわゆる熱硬化性樹
脂で作られている場合、それを再溶融すると同時にその本来の特性が失われる。
上述の種類の加熱反応は、例えば紙、繊維糸もしくは「固まり」の小片、または
紙上の塗工から分離したしみによって生じ、それはロール面に付着し、カレンダ
掛けニップへ入ると、塗工の局所的な曲がり易さをその環境におけるものより大
きくし、それがそのロール塗工を不均一に加熱することになる。
【0006】 例えば、恒常的なドクタリングによる局所汚染の防止は、原則的として、経済
面からも、最適な紙質の観点からも、合理的ではない。それというのも、使用さ
れている重合体塗工の殆どは擦れに対してあまり耐性がなく、その場合、予防洗
浄自体が、カレンダ掛け自体より大幅に塗工を摩耗させことになるからである。
【0007】 しかし、汚染を充分に早期に検出できれば、例えばロール面を洗浄する洗浄用
ドクタまたは他の装置を、恒常的なまたは頻繁な反復ドクタリングによって、短
時間のうちにロール塗工を損傷させることなく作動させることができる。そのよ
うな場合、軟面カレンダロールの稼働寿命はかなりの程度まで延長できると考え
られる。
【0008】 従来技術により公知のように、カレンダロール、特に軟面ロールの状態をモニ
タするため、抄紙機の幅方向に横断する温度計が用いられていて、これによって
塗工の温度がモニタされる。前記温度モニタ方法およびこれに相当する他の従来
技術のシステムでは、温度がモニタされている弾性ロール塗工を、原則として、
少なくともある程度まで電気絶縁にしていることから、問題が生じている。例え
ば、ウェブと塗工との間の部分的摩擦接触において、非常に大きな静電荷がロー
ル塗工面および比較的乾燥した紙ウェブ面に生じる。これらの電荷は最低の抵抗
を有する利用可能な経路に沿って放電され易い。感熱カメラは、しばしば、その
支持構造物から突出させて設置する必要があり、その場合、前記静電荷は、的確
にその感熱カメラを最も容易な放電経路として探し出し、その関係で、感熱カメ
ラの受感電子装置が非常に高い電圧を受けるので、特にそのような電圧から保護
する必要がある。
【0009】 カレンダロール面の温度をモニタすることによって、塗工に加わる過剰な負荷
から、または局所的な内部の非均質性から生じる局所的温度上昇を、充分に早い
段階で常に検出することを可能としても、これには非常に大型で、費用がかかり
、スペースを占める設備をモニタ対象ロールの近辺に設置する必要がある。特に
スペースへの密集は、多重ロール処理装置に対する大きな困難性をもたらし、ウ
ェブ処理工程自体に含まれない各装置は、装置の保守および修繕がより困難にな
る。
【0010】 本発明は1つの方法を提供し、これによってカレンダ掛けニップを形成するロ
ール面および/またはニップを通過するバンド面における汚染および/または損
傷を効率的に、わずかなスペースしか必要としない比較的簡易な装置によってモ
ニタ可能とすることを目的とする。
【0011】 本発明は更に、ニップ通過面のモニタに基づいて制御される操作を迅速化可能
にし、原則として、洗浄操作またはこれと等価なものが開始される以前に、恒久
的な実質的損傷が当該面に生じる時間をなくす方法を提供することを目的とする
【0012】 更に本発明は、その適用により、必要に応じ、ニップ通過面の洗浄を、汚染さ
れていることが分かっている区域に対して充分に正確に、特別に適用でき、これ
によってその洗浄用媒体およびエネルギーについて節減が可能な方法を提供する
ことを目的とする。場合によっては、本発明により、洗浄設備は、その容量が従
来技術におけるものより小さくなるように設定することができる。
【0013】 上述および後述の目的を達成するため、本発明による方法は、カレンダロール
の軸受け支持体に対して、または前記軸受け支持体に関連する構造物に対して取
り付けられた少なくとも1つの振動検出器によって前記振動を検出し、振動検出
器によって、振動を発生しているカレンダロールを同定することを主たる特徴と
する。
【0014】 本発明の好ましい実施例では、カレンダロールの軸受け箱上もしくは少なくと
も前記軸受け箱の一部の上、および/またはロールフレーム上に、カレンダロー
ルの振動を測定する少なくとも1つの加速検出器、または振動から生じる変形を
測定する応力ゲージ検出器、または他の同等の検出器が取り付けられている。こ
れらの検出器からの測定信号をモニタ分析し、ロールの回転および不均衡から生
じる測定信号の部分を「濾波」除去し、ロール面の幾何学的形状から生じる部分
の動向をモニタする。モニタ対象の信号が所定の水準に達した場合、またはその
スペクトルが測定窓内に入っている場合、制御システムはそのことを更に報告し
、ロールを交換するか、またはその障害源を除去するかのいずれかの処置をとる
ことができる。
【0015】 本発明のシステムによれば、モニタ対象のカレンダロール面の振動に「耳を傾
ける」方法を用い、必要な程度において振動源の位置を突き止めるので、振動の
原因を解消し更に/または更なる損傷を防止するために、充分に迅速に効率のよ
い処置をとることが可能である。
【0016】 本発明では、モニタ対象のロールのすべてまたはいくつかの回転を観察し、振
動をいかなる適切な点からでも、例えば抄紙機のフレーム(100)から、測定す ることにより、障害源の位置の突き止めをも実行可能である。測定した振動信号
、望ましくはその反復周期を、様々なロールの測定回転速度と比較することによ
って、障害源を決定し、損傷を受ける前にロールを洗浄しまたはロールを交換す
ることによって、障害を解消する処置をとることができる。
【0017】 本発明を適用するモニタシステムによれば、そのような情報データベースを作
り出すことができ、これによって、ロールの交換をもたらした損傷の重大性が等
級分けされ、各ロールの交換に対して記憶装置に記憶すれば、ロール交換の最適
な時期を決定することができる。その場合、履歴データによって障害の重大性を
認識し、正しい時間に処置をとることができる。
【0018】 本発明によれば、ロールの表面温度の直接測定を放棄し、ロール上の局所の不
純物と、それらによって生じる振動に基づいた幾何学的形状における変化とを間
接的にモニタすることによって、上述の問題を解消することができる。
【0019】 本発明の従来技術の方法と比較した利点は次のとおりである。 − 本発明の最も有利な実施例では、汚染または変形した軟面カレンダロール、
特に重合体塗工ロールを突き止めることができるため、それが損傷して使用不能
になる前にロールを洗浄、例えばドクタリングすることができ、または必要に応
じて損傷したロールを交換でき、それ以上の損傷または長期の生産中断を回避可
能である。 − 本発明によればカレンダロールをモニタ可能であるため、ロールフレームの
領域内に独立支持構造を備えた測定設備を構築することが不要であり、その場合
、相当のスペースの節減が得られる。 − 本発明によれば更に、障害を生じているカレンダロール、または必要に応じ
て当該ロールの領域の突き止めを、比較的簡易な装置およびアルゴリズムによっ
て行うことができる。 − 本発明は、カレンダの状態の総合モニタシステムの一部として結合すること
ができ、本発明は、軸受けの状態をモニタする目的で軸受けの領域に既に設置さ
れているドクタの集合体を利用することができ、またはその代わりに、ロール面
の状態のモニタに本発明を実行するために設置されている検出器を、軸受けの損
傷の予測および/またはモニタに利用することもできる。 − 本発明はカレンダロールの局所表面温度に関係した温度の変化から生じる障
害のモニタのみに限定されるものではなく、本発明のシステムは、後に更に局所
的温度上昇を生じ得る汚染物質がロール面に付着しているという早い段階で、既
に反応する。 − 更に、感熱カメラに比較した本発明の利点と考えられるのは、本発明のシス
テムは、必要に応じて、ロールのうち処理用ニップの幅全体にわたる部分を恒常
的にモニタし、ロールの軸方向および当該ロールの垂直断面の外周方向のいずれ
の方向においても、障害の原因を突き止めるように配置可能であることである。
【0020】 本発明のモニタシステムが、いくつかのニップを有するカレンダ、例えばスー
パーカレンダに対して用いられる場合、そのカレンダにおけるすべてのロール、
または少なくとも特に表面の損傷を受け易いロール、殊に軟面ロールには、本発
明による検出システムが設けられ、その場合、異常な振動源を汚染および/また
は損傷したロールにおいて正確に突き止め、その汚染の解消を開始しまたはその
損傷部を交換するので、それ以上の損傷および生産の損失を回避できる。
【0021】 次に、添付図面に概略図示されている本発明のいくつかの実施例を参照して本
発明を詳細に説明するが、本発明は決して前記実施例の内容に厳格に限定される
ものではない。
【0022】 先ず図2を参照し、簡略化した実施例を本発明の特に有利な適用環境として説
明する。
【0023】 図2に示すように、多重ロールカレンダはフレーム部100を有し、これに一連 のカレンダロールが搭載されている。一連のカレンダロールは10個のカレンダ掛
けニップN1〜N10を上下に次々と有していて、それらのニップは公知の負荷装置 によって負荷を掛けられる。カレンダ処理される紙ウェブWはカレンダの中へ矢
印Winの方向から入り、最後のニップN10の後にカレンダから矢印Woutの方向へ出
る。カレンダ処理される紙ウェブWはガイドロール17に案内されながら、カレン
ダ掛けニップN1〜N10自体と、逆転ニップNvとを通過する。このカレンダには硬 質で平滑な塗工20を施した6個の金属ロール21、22、23、24、25、26と、軟性重
合体塗工10を施した6個のロール11、12、13、14、15、16とが存在する。前記硬
面20および軟面10のロールは、一連のロールに交互に配置して2つの軟性ロール
13、14を隣接させ、紙ウェブWの強くカレンダ掛けされる側を逆転させている。
軟性塗工10を施したロール11〜16の状態は、当該ロールそれぞれの軸受け箱18の
一方に取り付けられた振動検出器41、42、43、44、45、46によってモニタされる
。前記振動検出器41〜46から得られた信号f1(t)〜f6(t)を分析することによって
、軟性ロール面10の損傷およびロール11〜16の局所汚染Mを、その重合体塗工10
が損傷して修理不能になる前に、検出することができる。
【0024】 図2に示すように、振動を表し、ロール11〜16それぞれの軸受け支持体18のう
ちの一方に対して取り付けられている振動検出器41〜46から受けた信号f1(t)〜f
6(t)は、バス31に沿って、本発明で適用するモニタシステム30〜35に送られるが
、前記システムの実施例は後に図1を参照して、より詳細に説明する。
【0025】 図2では、いわゆる逆転ニップNvが2つの軟面ロール13および14の間に作られ
ている。原則としてロール13および14は互いに直径が異なるため、障害の周期Tr
をモニタすることにより、一方のロール13/14で障害を突き止めることができる
。そのような場合、振動検出器43/44は、一方のロール13/14にしか必要とされ
ない。本発明のこのような実施例を一般化することもでき、例えば、すべてのロ
ールが互いに直径の異なるカレンダにおいて、唯一の振動検出器40と、1つまた
はいくつかの衝撃検出器50とを使用可能とし、振動の周期Trに基づいて、汚染し
たロールにおいて障害を正確に突き止めることができる。
【0026】 図1は、すべての軟性カレンダロール11〜16の相対する両側の軸受け支持体18
に複数対の振動検出器41a〜46aおよび41b〜46bが存在する、本発明のシステムの
実施例の概略図である。参照文字aおよびbはカレンダの両側を示す。したがって
この点で図1は、各軟性ロール11〜16について軸受け支持体18のうちの一方のみ
に振動検出器41〜46が取り付けられていることを示す図2とは異なる。図1およ
び図2の両方に衝撃検出器50が示され、そこから同期信号fr(t)が得られ、それ は後に更に詳細に説明する方法で利用される。
【0027】 図2に示す複数対の振動検出器41a,41b〜46a,46bから信号fa1(t)〜fa6(t)およ
びfb1(t)〜fb6(t)が得られ、それらは装置30へ送られる。更に、この装置30へは
信号fr(t)が、カレンダロールに対して配されている衝撃検出器50から送られ、 その信号は、例えばロールの各回転毎に生じる短い電圧パルス、すなわちロール
の周速を示す前記パルスの周期Tから生成される。装置30では、それらの信号fa
(t)およびfb(t)のスペクトル分析を、例えば公知のフーリエ分析器によって行う
ことができる。このようにして、障害を突き止めることに加え、その障害の性状
および重大性に関する結論を引き出すこともできる。信号fr(t)は、測定の同期 化、および本発明によるモニタシステムにおけるロールの回転速度の測定に使用
可能であり、それは後に更に詳細に説明する。
【0028】 振動検出器41〜46は、望ましくは加速検出器であるが、ひずみゲージ検出器な
どの圧電式検出器または遷移検出器を用いることもできる。これらの検出器によ
れば、一連のカレンダロールで、または転送ベルトもしくはプレスフェルトの面
などの同様のモニタ対象である他の面で、例えば繊維糸により生じる、相当に高
周波の圧力衝撃が測定される。前記圧力衝撃は縦波運動として存在する機械的振
動を生成するが、前記振動の実質的エネルギーは、原則として、音の周波数の範
囲内である。不純物、例えば局所の繊維糸Mによるものの他に、振動は、ロール
の塗工の損傷によっても生じ、その損傷はロール面、特に損傷を受け易い軟性塗
工11の局所的不連続区域または変形として現れる。例えば図2に示すように、第
1の軟性ロール11の軟性重合体塗工10上にある繊維糸Mが第2のニップN2へ通さ
れると、はっきりと識別できる信号f1(t)が生成され、それはバス31を通って図 1に示すシステム30〜35へ送られる。
【0029】 前記対の検出器により検出された信号fa(t)およびfb(t)は、装置30において平
均化され、そこで更に信号fa(t)およびfb(t)の位相差ρが測定される。この位相
差ρは、例えば振動の移動時間の差△tによって示され、これはρに直接比例す る。同様の移動時間の差△tは対の検出器によって検出することができる。上述 の移動時間の差△tに基づき、繊維糸Mのロール軸方向の位置を決定することが できる。
【0030】 衝撃検出器50の信号fr(t)に基づき、衝撃検出器50により決定された基準面か ら繊維糸Mが置かれている位相角αを決定することができ、基準面にはロール
の中央軸が配されている。前記角度座標αを次の等式に基づいて決定することが
できる。
【0031】
【数1】 α=3600・Tr/T ここで、Tr=繊維糸Mにより生じる振動検出の遅延時間、T=ロールの回転周期
である。
【0032】 上述の定義は、ロールの金属部分11〜16の振動伝播速度cが、vk=ロールの周 速よりかなり速いことに基づいている(c>>vk)。これにより、繊維糸Mの両座 標、すなわちロールの軸方向の座標と、それに対して直角を成す角度座標とを決
定することができる。
【0033】 図1に示す装置30では、信号fa(t)およびfb(t)は平均化され、それらの位相差
ρが測定される。位相差ρの測定において、信号fa(t)およびfb(t)の補正の技法
を用いることもできる。位相差ρの測定に加えて、装置30では、信号fa(t)およ びfb(t)のスペクトル分析を行うこともでき、前記分析に基づいて、障害の性状 に関する結論を引き出すことができる。装置30はプロセッサ(CPU)もしくはコ ンピュータを含んでよく、その操作はその目的のために用意されたコンピュータ
プログラム32によって制御される。装置30からは情報Iを受け、それは表示モニ
タ33へ送られ、モニタは、操作管理者および存在しうる警報装置に適した表示デ
ータがあれば、それを表示する。更に、前記装置30から受けた信号sに基づき、 カレンダロールの洗浄および調整用装置35を制御して、洗浄操作、例えばドクタ
リングおよび/または水もしくは蒸気の噴射を、汚染されたロール11〜16に対し
て、またはそのロールの軸方向、特に不純物の位置に対して適用可能であり、そ
のようにして洗浄を更に効率的にし、ロール面の損耗を少なくし、洗浄媒体およ
びエネルギーの消費を少なくすることができる。更に装置30を、カレンダの他の
制御およびモニタシステム部34に、望ましくは相互作用するように連結可能であ
り、前記システムと相乗効果的に作動させることができる。
【0034】 本発明の方法では、測定信号は、カレンダロールの回転速度によって同期させ
ることができ、回転速度は、信号fr(t)および衝撃検出器50により得られる。本 発明によるシステムを操作し、例えば検出器50がトリガ点を迂回して衝撃を発生
する時に上述の振動測定を開始することができ、前記測定の周期は一定不変にな
る。測定の周期後には、検出器50の次の始動が待機していて、測定の新規の周期
が開始される。これらの一定不変の長さの測定周期は充分な量として記憶され、
測定信号fa(t)、fb(t)の平均値が計算される。測定信号fa(t)、fb(t)および同期
信号fr(t)の測定も連続的に、例えば約1分間行うこともでき、その後はプログ ラム32が同期時間の平均値の計算を行う。
【0035】 繊維糸Mなどの局所的な不純物により生じる圧力衝撃と、それから検出される
信号fa(t)、fb(t)とは、原則として、比較的高周波のものである。例えばロール
の不均衡、または同様の他の事由から生じる振動はかなり低周波であるため、そ
れらは装置30で高域濾波器によって濾波し、それらが本発明によるモニタを妨げ
ないようにすることができる。帯域濾波または補正技法などの公知の手段を信号
の処理に用いることによって、本発明による測定を妨害する「ノイズ」の影響を
減少させることができる。
【0036】 以上、ロールのマント上の不純物Mの位置の座標が軸方向および外周方向の両
方向で測定されることを説明したが、本発明を、もちろん、それらの座標の1つ
だけしか検出されないように適用することもできる。
【0037】 本発明の範囲は、更に、振動の原因の座標は全く決定せず、ロール、特に軟面
ロール11〜16だけを同定する適用方法をも含み、図2では、特に第1の軟性ロー
ル11に汚染物質Mが存在し、したがって、それに対する装置35によるドクタリン
グなどの洗浄操作が適用される。
【0038】 ロール面もしくはそれに対応するバンドもしくはフェルト面の洗浄および/ま
たは調整用の前記装置35として、公知のドクタ、および/または例えば米国特許
第5,603,775号に記載された種類のノズル装置であって、ロールの軸方向に横断 し洗浄媒体を噴霧するものを用いてもよい。
【0039】 図2に示す本発明の好適な実施例では、ドクタは特にロール、すなわち図2に
おいて軟面上に汚染物質Mが検出されているロール11を洗浄するように制御され
る。
【0040】 本発明によれば、モニタ対象であるすべてのまたはいくつかのロールの回転を
観察することによって障害の根源Mを突き止めることもでき、それらロールは、
原則として、互いに比較して様々な直径を有し、振動は、いかなる適切な点から
でも、例えば抄紙機のフレーム100から、少なくとも1つの振動検出器40によっ て測定される。そのような場合、測定振動の反復周期Trを、ドクタ50により測定
されたロールの回転速度と比較して、障害Mを汚染されたロール上で突き止める
ことができる。したがって、前記汚染ロールを洗浄するか、または更に損傷が生
じる前に前記ロールを交換するかのいずれかによって、障害を解消する処置をと
ることができる。装置30では、情報データベースの収集および新設が可能であり
、これにより、様々なロールの交換の最適な時期を、例えば障害の重大性を等級
分けし、ロールの交換毎にシステム30の記憶装置に必要なデータを格納すること
によって、決定することができる。したがって、扱い易いシステム30が生まれ、
障害の重大性を前記システムにおいて収集した履歴データによって識別すること
ができ、正確な時期に処置をとることができる。
【0041】 カレンダロールの回転するマントに対して取り付けられた検出器を、固定式振
動検出器の代わりに、もしくはそれに加えて用いる場合、可動式検出器からのデ
ータの転送は、公知の方法で配備することができる。回転するロールからの測定
信号fa(t)、fb(t)およびfr(t)の転送に関しては、多くの様々な方式が従来技術 により知られているが、それらを本発明に関連して適用することができる。それ
らの従来技術の方式は様々なグライドリングと、無線による信号の転送とを含む
。グライドリングは可能であるが、しばしば障害を受け易く、一般的にはロール
軸上に大きなスペースを必要とする。信号の無線転送に関しては、無線装置が市
販されている。前記信号転送に関連する従来技術の方式は、ここではこれ以上詳
細には説明しないが、これに関しては一例として欧州特許出願公開公報第007562
0号および本願出願人のフィンランド特許第92,771号を参照できる。
【0042】 以下に特許請求の範囲を示すが、本発明の様々な詳細は、前記特許請求の範囲
に記載の本発明の概念の範囲内で改変することができ、一例としてのみ上述した
ものと異なるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるモニタシステムを示す簡略化したブロック線図である。
【図2】 本発明の好適な適用環境としての10ニップ多重ロールカレンダの概略側面図で
ある。
【手続補正書】特許協力条約第34条補正の翻訳文提出書
【提出日】平成11年11月11日(1999.11.11)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の名称
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の名称】 紙用カレンダにおけるニップ通過面の汚染および/ま
たは損傷の検出方法
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】発明の詳細な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【発明の詳細な説明】
【0001】 本発明は、紙用カレンダにおけるニップ通過面の汚染および/または損傷の検
出方法であって、カレンダの構造に関連して発生する振動を検出し、処理する方
法に関するものである。
【0002】 本発明は紙用カレンダ、とりわけ損傷を受け易い軟性塗工ロールが用いられる
、特にいわゆる軟性カレンダおよびスーパーカレンダに関するものである。
【0003】 本発明の特に有利な実施例は、軟性塗工カレンダロールの状態を、その表面の
損傷を充分に早い段階で検出して損傷の事前防止を可能にするべく、モニタする
ことに関するものである。
【0004】 従来技術から知られているように、カレンダは2つもしくはそれ以上の硬面お
よび/または軟面カレンダロールを有していて、それらが互いにカレンダ掛けニ
ップを形成し、ニップへ処理される紙ウェブが通される。特に、スーパーカレン
ダにおける紙ロールまたはその等価物などの軟面のロール、およびいわゆる軟性
カレンダにおける軟性塗工、特に重合体を施したロールは、損傷を受けやすい。
損傷の原因は、局所的な繊維糸などによる頻繁な汚染であり、これはニップ通過
時に圧力衝撃を生じ、その衝撃はカレンダロール上の軟性塗工に負荷をかけ、当
初は加熱の原因となり、長期的にはその塗工の恒久的変形および損傷となる。同
様の変形および損傷はカレンダロールの金属面およびカレンダ掛けニップを通過
するバンド面にも生じる。
【0005】 本発明の出発点となる特殊な問題に関して、次に述べる。従来技術のカレンダ
における重合体塗工のロールは均一な負荷および摩耗に良く耐えるが、それには
限界があり、例え小さな面積が比較的少しの程度、例えばその環境より高い温度
まで加熱されても、非常に容易に損傷を受ける。重合体の高い熱膨張係数および
非常に低い熱伝導率のため、そのようなわずかな面積でも急速に膨張し、更に変
形するほどの高い温度にまで加熱される。ロール上の塗工がいわゆる熱硬化性樹
脂で作られている場合、それを再溶融すると同時にその本来の特性が失われる。
上述の種類の加熱反応は、例えば紙、繊維糸もしくは「固まり」の小片、または
紙上の塗工から分離したしみによって生じ、それはロール面に付着し、カレンダ
掛けニップへ入ると、塗工の局所的な曲がり易さをその環境におけるものより大
きくし、それがそのロール塗工を不均一に加熱することになる。
【0006】 例えば、恒常的なドクタリングによる局所汚染の防止は、原則的として、経済
面からも、最適な紙質の観点からも、合理的ではない。それというのも、使用さ
れている重合体塗工の殆どは擦れに対してあまり耐性がなく、その場合、予防洗
浄自体が、カレンダ掛け自体より大幅に塗工を摩耗させことになるからである。
【0007】 しかし、汚染を充分に早期に検出できれば、例えばロール面を洗浄する洗浄用
ドクタまたは他の装置を、恒常的なまたは頻繁な反復ドクタリングによって、短
時間のうちにロール塗工を損傷させることなく作動させることができる。そのよ
うな場合、軟面カレンダロールの稼働寿命はかなりの程度まで延長できると考え
られる。
【0008】 従来技術により公知のように、カレンダロール、特に軟面ロールの状態をモニ
タするため、抄紙機の幅方向に横断する温度計が用いられていて、これによって
塗工の温度がモニタされる。前記温度モニタ方法およびこれに相当する他の従来
技術のシステムでは、温度がモニタされている弾性ロール塗工を、原則として、
少なくともある程度まで電気絶縁にしていることから、問題が生じている。例え
ば、ウェブと塗工との間の部分的摩擦接触において、非常に大きな静電荷がロー
ル塗工面および比較的乾燥した紙ウェブ面に生じる。これらの電荷は最低の抵抗
を有する利用可能な経路に沿って放電され易い。感熱カメラは、しばしば、その
支持構造物から突出させて設置する必要があり、その場合、前記静電荷は、的確
にその感熱カメラを最も容易な放電経路として探し出し、その関係で、感熱カメ
ラの受感電子装置が非常に高い電圧を受けるので、特にそのような電圧から保護
する必要がある。
【0009】 カレンダロール面の温度をモニタすることによって、塗工に加わる過剰な負荷
から、または局所的な内部の非均質性から生じる局所的温度上昇を、充分に早い
段階で常に検出することを可能としても、これには非常に大型で、費用がかかり
、スペースを占める設備をモニタ対象ロールの近辺に設置する必要がある。特に
スペースへの密集は、多重ロール処理装置に対する大きな困難性をもたらし、ウ
ェブ処理工程自体に含まれない各装置は、装置の保守および修繕がより困難にな
る。
【0010】 従来技術からも知られているように、ドイツ出願公開公報第4340700号は、振 動センサを用いた振動の検出による、カレンダ掛けロールの汚染または損傷の検 出方法を開示している。損傷したロールは、抄紙工程における更なる損傷を防ぐ ため、検出情報に従って交換される。
【0011】 本発明は1つの方法を提供し、これによってカレンダ掛けニップを形成するロ
ール面および/またはニップを通過するバンド面における汚染および/または損
傷を効率的に、わずかなスペースしか必要としない比較的簡易な装置によってモ
ニタ可能とすることを目的とする。
【0012】 本発明は更に、ニップ通過面のモニタに基づいて制御される操作を迅速化可能
にし、原則として、洗浄操作またはこれと等価なものが開始される以前に、恒久
的な実質的損傷が当該面に生じる時間をなくす方法を提供することを目的とする
【0013】 更に本発明は、その適用により、必要に応じ、ニップ通過面の洗浄を、汚染さ
れていることが分かっている区域に対して充分に正確に、特別に適用でき、これ
によってその洗浄用媒体およびエネルギーについて節減が可能な方法を提供する
ことを目的とする。場合によっては、本発明により、洗浄設備は、その容量が従
来技術におけるものより小さくなるように設定することができる。
【0014】 上述および後述の目的を達成するため、本発明による方法は、カレンダロール
の軸受け支持体に対して、または前記軸受け支持体に関連する構造物に対して取
り付けられた少なくとも1つの振動検出器によって前記振動を検出し、振動検出
器によって、振動を発生しているカレンダロールを同定することを主たる特徴と
する。
【0015】 本発明の好ましい実施例では、カレンダロールの軸受け箱上もしくは少なくと
も前記軸受け箱の一部の上、および/またはロールフレーム上に、カレンダロー
ルの振動を測定する少なくとも1つの加速検出器、または振動から生じる変形を
測定する応力ゲージ検出器、または他の同等の検出器が取り付けられている。こ
れらの検出器からの測定信号をモニタ分析し、ロールの回転および不均衡から生
じる測定信号の部分を「濾波」除去し、ロール面の幾何学的形状から生じる部分
の動向をモニタする。モニタ対象の信号が所定の水準に達した場合、またはその
スペクトルが測定窓内に入っている場合、制御システムはそのことを更に報告し
、ロールを交換するか、またはその障害源を除去するかのいずれかの処置をとる
ことができる。
【0016】 本発明のシステムによれば、モニタ対象のカレンダロール面の振動に「耳を傾
ける」方法を用い、必要な程度において振動源の位置を突き止めるので、振動の
原因を解消し更に/または更なる損傷を防止するために、充分に迅速に効率のよ
い処置をとることが可能である。
【0017】 本発明では、モニタ対象のロールのすべてまたはいくつかの回転を観察し、振
動をいかなる適切な点からでも、例えば抄紙機のフレーム(100)から、測定す ることにより、障害源の位置の突き止めをも実行可能である。測定した振動信号
、望ましくはその反復周期を、様々なロールの測定回転速度と比較することによ
って、障害源を決定し、損傷を受ける前にロールを洗浄しまたはロールを交換す
ることによって、障害を解消する処置をとることができる。
【0018】 本発明を適用するモニタシステムによれば、そのような情報データベースを作
り出すことができ、これによって、ロールの交換をもたらした損傷の重大性が等
級分けされ、各ロールの交換に対して記憶装置に記憶すれば、ロール交換の最適
な時期を決定することができる。その場合、履歴データによって障害の重大性を
認識し、正しい時間に処置をとることができる。
【0019】 本発明によれば、ロールの表面温度の直接測定を放棄し、ロール上の局所の不
純物と、それらによって生じる振動に基づいた幾何学的形状における変化とを間
接的にモニタすることによって、上述の問題を解消することができる。
【0020】 本発明の従来技術の方法と比較した利点は次のとおりである。 − 本発明の最も有利な実施例では、汚染または変形した軟面カレンダロール、
特に重合体塗工ロールを突き止めることができるため、それが損傷して使用不能
になる前にロールを洗浄、例えばドクタリングすることができ、または必要に応
じて損傷したロールを交換でき、それ以上の損傷または長期の生産中断を回避可
能である。 − 本発明によればカレンダロールをモニタ可能であるため、ロールフレームの
領域内に独立支持構造を備えた測定設備を構築することが不要であり、その場合
、相当のスペースの節減が得られる。 − 本発明によれば更に、障害を生じているカレンダロール、または必要に応じ
て当該ロールの領域の突き止めを、比較的簡易な装置およびアルゴリズムによっ
て行うことができる。 − 本発明は、カレンダの状態の総合モニタシステムの一部として結合すること
ができ、本発明は、軸受けの状態をモニタする目的で軸受けの領域に既に設置さ
れているドクタの集合体を利用することができ、またはその代わりに、ロール面
の状態のモニタに本発明を実行するために設置されている検出器を、軸受けの損
傷の予測および/またはモニタに利用することもできる。 − 本発明はカレンダロールの局所表面温度に関係した温度の変化から生じる障
害のモニタのみに限定されるものではなく、本発明のシステムは、後に更に局所
的温度上昇を生じ得る汚染物質がロール面に付着しているという早い段階で、既
に反応する。 − 更に、感熱カメラに比較した本発明の利点と考えられるのは、本発明のシス
テムは、必要に応じて、ロールのうち処理用ニップの幅全体にわたる部分を恒常
的にモニタし、ロールの軸方向および当該ロールの垂直断面の外周方向のいずれ
の方向においても、障害の原因を突き止めるように配置可能であることである。
【0021】 本発明のモニタシステムが、いくつかのニップを有するカレンダ、例えばスー
パーカレンダに対して用いられる場合、そのカレンダにおけるすべてのロール、
または少なくとも特に表面の損傷を受け易いロール、殊に軟面ロールには、本発
明による検出システムが設けられ、その場合、異常な振動源を汚染および/また
は損傷したロールにおいて正確に突き止め、その汚染の解消を開始しまたはその
損傷部を交換するので、それ以上の損傷および生産の損失を回避できる。
【0022】 次に、添付図面に概略図示されている本発明のいくつかの実施例を参照して本
発明を詳細に説明するが、本発明は決して前記実施例の内容に厳密に限定される
ものではない。
【0023】 先ず図2を参照し、簡略化した実施例を本発明の特に有利な適用環境として説
明する。
【0024】 図2に示すように、多重ロールカレンダはフレーム部100を有し、これに一連 のカレンダロールが搭載されている。一連のカレンダロールは10個のカレンダ掛
けニップN1〜N10を上下に次々と有していて、それらのニップは公知の負荷装置 によって負荷を掛けられる。カレンダ処理される紙ウェブWはカレンダの中へ矢
印Winの方向から入り、最後のニップN10の後にカレンダから矢印Woutの方向へ出
る。カレンダ処理される紙ウェブWはガイドロール17に案内されながら、カレン
ダ掛けニップN1〜N10自体と、逆転ニップNvとを通過する。このカレンダには硬 質で平滑な塗工20を施した6個の金属ロール21、22、23、24、25、26と、軟性重
合体塗工10を施した6個のロール11、12、13、14、15、16とが存在する。前記硬
面20および軟面10のロールは、一連のロールに交互に配置して2つの軟性ロール
13、14を隣接させ、紙ウェブWの強くカレンダ掛けされる側を逆転させている。
軟性塗工10を施したロール11〜16の状態は、当該ロールそれぞれの軸受け箱18の
一方に取り付けられた振動検出器41、42、43、44、45、46によってモニタされる
。前記振動検出器41〜46から得られた信号f1(t)〜f6(t)を分析することによって
、軟性ロール面10の損傷およびロール11〜16の局所汚染Mを、その重合体塗工10
が損傷して修理不能になる前に、検出することができる。
【0025】 図2に示すように、振動を表し、ロール11〜16それぞれの軸受け支持体18のう
ちの一方に対して取り付けられている振動検出器41〜46から受けた信号f1(t)〜f
6(t)は、バス31に沿って、本発明で適用するモニタシステム30〜35に送られるが
、前記システムの実施例は後に図1を参照して、より詳細に説明する。
【0026】 図2では、いわゆる逆転ニップNvが2つの軟面ロール13および14の間に作られ
ている。原則としてロール13および14は互いに直径が異なるため、障害の周期Tr
をモニタすることにより、一方のロール13/14で障害を突き止めることができる
。そのような場合、振動検出器43/44は、一方のロール13/14にしか必要とされ
ない。本発明のこのような実施例を一般化することもでき、例えば、すべてのロ
ールが互いに直径の異なるカレンダにおいて、唯一の振動検出器40と、1つまた
はいくつかの衝撃検出器50とを使用可能とし、振動の周期Trに基づいて、汚染し
たロールにおいて障害を正確に突き止めることができる。
【0027】 図1は、すべての軟性カレンダロール11〜16の相対する両側の軸受け支持体18
に複数対の振動検出器41a〜46aおよび41b〜46bが存在する、本発明のシステムの
実施例の概略図である。参照文字aおよびbはカレンダの両側を示す。したがって
この点で図1は、各軟性ロール11〜16について軸受け支持体18のうちの一方のみ
に振動検出器41〜46が取り付けられていることを示す図2とは異なる。図1およ
び図2の両方に衝撃検出器50が示され、そこから同期信号fr(t)が得られ、それ は後に更に詳細に説明する方法で利用される。
【0028】 図2に示す複数対の振動検出器41a,41b〜46a,46bから信号fa1(t)〜fa6(t)およ
びfb1(t)〜fb6(t)が得られ、それらは装置30へ送られる。更に、この装置30へは
信号fr(t)が、カレンダロールに対して配されている衝撃検出器50から送られ、 その信号は、例えばロールの各回転毎に生じる短い電圧パルス、すなわちロール
の周速を示す前記パルスの周期Tから生成される。装置30では、それらの信号fa
(t)およびfb(t)のスペクトル分析を、例えば公知のフーリエ分析器によって行う
ことができる。このようにして、障害を突き止めることに加え、その障害の性状
および重大性に関する結論を引き出すこともできる。信号fr(t)は、測定の同期 化、および本発明によるモニタシステムにおけるロールの回転速度の測定に使用
可能であり、それは後に更に詳細に説明する。
【0029】 振動検出器41〜46は、望ましくは加速検出器であるが、ひずみゲージ検出器な
どの圧電式検出器または遷移検出器を用いることもできる。これらの検出器によ
れば、一連のカレンダロールで、または転送ベルトもしくはプレスフェルトの面
などの同様のモニタ対象である他の面で、例えば繊維糸により生じる、相当に高
周波の圧力衝撃が測定される。前記圧力衝撃は縦波運動として存在する機械的振
動を生成するが、前記振動の実質的エネルギーは、原則として、音の周波数の範
囲内である。不純物、例えば局所の繊維糸Mによるものの他に、振動は、ロール
の塗工の損傷によっても生じ、その損傷はロール面、特に損傷を受け易い軟性塗
工11の局所的不連続区域または変形として現れる。例えば図2に示すように、第
1の軟性ロール11の軟性重合体塗工10上にある繊維糸Mが第2のニップN2へ通さ
れると、はっきりと識別できる信号f1(t)が生成され、それはバス31を通って図 1に示すシステム30〜35へ送られる。
【0030】 前記対の検出器により検出された信号fa(t)およびfb(t)は、装置30において平
均化され、そこで更に信号fa(t)およびfb(t)の位相差ρが測定される。この位相
差ρは、例えば振動の移動時間の差△tによって示され、これはρに直接比例す る。同様の移動時間の差△tは対の検出器によって検出することができる。上述 の移動時間の差△tに基づき、繊維糸Mのロール軸方向の位置を決定することが できる。
【0031】 衝撃検出器50の信号fr(t)に基づき、衝撃検出器50により決定された基準面か ら繊維糸Mが置かれている位相角αを決定することができ、基準面にはロール
の中央軸が配されている。前記角度座標αを次の等式に基づいて決定することが
できる。
【0032】
【数1】 α=3600・Tr/T ここで、Tr=繊維糸Mにより生じる振動検出の遅延時間、T=ロールの回転周期
である。
【0033】 上述の定義は、ロールの金属部分11〜16の振動伝播速度cが、vk=ロールの周 速よりかなり速いことに基づいている(c>>vk)。これにより、繊維糸Mの両座 標、すなわちロールの軸方向の座標と、それに対して直角を成す角度座標とを決
定することができる。
【0034】 図1に示す装置30では、信号fa(t)およびfb(t)は平均化され、それらの位相差
ρが測定される。位相差ρの測定において、信号fa(t)およびfb(t)の補正の技法
を用いることもできる。位相差ρの測定に加えて、装置30では、信号fa(t)およ びfb(t)のスペクトル分析を行うこともでき、前記分析に基づいて、障害の性状 に関する結論を引き出すことができる。装置30はプロセッサ(CPU)もしくはコ ンピュータを含んでよく、その操作はその目的のために用意されたコンピュータ
プログラム32によって制御される。装置30からは情報Iを受け、それは表示モニ
タ33へ送られ、モニタは、操作管理者および存在しうる警報装置に適した表示デ
ータがあれば、それを表示する。更に、前記装置30から受けた信号sに基づき、 カレンダロールの洗浄および調整用装置35を制御して、洗浄操作、例えばドクタ
リングおよび/または水もしくは蒸気の噴射を、汚染されたロール11〜16に対し
て、またはそのロールの軸方向、特に不純物の位置に対して適用可能であり、そ
のようにして洗浄を更に効率的にし、ロール面の損耗を少なくし、洗浄媒体およ
びエネルギーの消費を少なくすることができる。更に装置30を、カレンダの他の
制御およびモニタシステム部34に、望ましくは相互作用するように連結可能であ
り、前記システムと相乗効果的に作動させることができる。
【0035】 本発明の方法では、測定信号は、カレンダロールの回転速度によって同期させ
ることができ、回転速度は、信号fr(t)および衝撃検出器50により得られる。本 発明によるシステムを操作し、例えば検出器50がトリガ点を迂回して衝撃を発生
する時に上述の振動測定を開始することができ、前記測定の周期は一定不変にな
る。測定の周期後には、検出器50の次の始動が待機していて、測定の新規の周期
が開始される。これらの一定不変の長さの測定周期は充分な量として記憶され、
測定信号fa(t)、fb(t)の平均値が計算される。測定信号fa(t)、fb(t)および同期
信号fr(t)の測定も連続的に、例えば約1分間行うこともでき、その後はプログ ラム32が同期時間の平均値の計算を行う。
【0036】 繊維糸Mなどの局所的な不純物により生じる圧力衝撃と、それから検出される
信号fa(t)、fb(t)とは、原則として、比較的高周波のものである。例えばロール
の不均衡、または同様の他の事由から生じる振動はかなり低周波であるため、そ
れらは装置30で高域濾波器によって濾波し、それらが本発明によるモニタを妨げ
ないようにすることができる。帯域濾波または補正技法などの公知の手段を信号
の処理に用いることによって、本発明による測定を妨害する「ノイズ」の影響を
減少させることができる。
【0037】 以上、ロールのマント上の不純物Mの位置の座標が軸方向および外周方向の両
方向で測定されることを説明したが、本発明を、もちろん、それらの座標の1つ
だけしか検出されないように適用することもできる。
【0038】 本発明の範囲は、更に、振動の原因の座標は全く決定せず、ロール、特に軟面
ロール11〜16だけを同定する適用方法をも含み、図2では、特に第1の軟性ロー
ル11に汚染物質Mが存在し、したがって、それに対する装置35によるドクタリン
グなどの洗浄操作が適用される。
【0039】 ロール面もしくはそれに対応するバンドもしくはフェルト面の洗浄および/ま
たは調整用の前記装置35として、公知のドクタ、および/または例えば米国特許
第5,603,775号に記載された種類のノズル装置であって、ロールの軸方向に横断 し洗浄媒体を噴霧するものを用いてもよい。
【0040】 図2に示す本発明の好適な実施例では、ドクタは特にロール、すなわち図2に
おいて軟面上に汚染物質Mが検出されているロール11を洗浄するように制御され
る。
【0041】 本発明によれば、モニタ対象であるすべてのまたはいくつかのロールの回転を
観察することによって障害の根源Mを突き止めることもでき、それらロールは、
原則として、互いに比較して様々な直径を有し、振動は、いかなる適切な点から
でも、例えば抄紙機のフレーム100から、少なくとも1つの振動検出器40によっ て測定される。そのような場合、測定振動の反復周期Trを、ドクタ50により測定
されたロールの回転速度と比較して、障害Mを汚染されたロール上で突き止める
ことができる。したがって、前記汚染ロールを洗浄するか、または更に損傷が生
じる前に前記ロールを交換するかのいずれかによって、障害を解消する処置をと
ることができる。装置30では、情報データベースの収集および新設が可能であり
、これにより、様々なロールの交換の最適な時期を、例えば障害の重大性を等級
分けし、ロールの交換毎にシステム30の記憶装置に必要なデータを格納すること
によって、決定することができる。したがって、扱い易いシステム30が生まれ、
障害の重大性を前記システムにおいて収集した履歴データによって識別すること
ができ、正確な時期に処置をとることができる。
【0042】 カレンダロールの回転するマントに対して取り付けられた検出器を、固定式振
動検出器の代わりに、またはそれに加えて用いる場合、可動式検出器からのデー
タの転送は、公知の方法で配備することができる。回転するロールからの測定信
号fa(t)、fb(t)およびfr(t)の転送に関しては、多くの様々な方式が従来技術に より知られているが、それらを本発明に対して適用することができる。それらの
従来技術の方式は様々なグライドリングと、無線による信号の転送とを含む。グ
ライドリングは可能であるが、しばしば障害を受け易く、一般的にはロール軸上
に大きなスペースを必要とする。信号の無線転送に関しては、無線装置が市販さ
れている。前記信号転送に関連する従来技術の方式は、ここではこれ以上詳細に
は説明しないが、これに関しては一例として欧州出願公開公報第0075620号およ び本願出願人のフィンランド特許第92,771号を参照できる。
【0043】 以下に特許請求の範囲を示すが、本発明の様々な詳細は、前記特許請求の範囲
に記載の本発明の概念の範囲内で改変することができ、一例としてのみ上述した
ものと異なるようにすることができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明によるモニタシステムを示す簡略化したブロック線図である。
【図2】 本発明の好適な適用環境としての10-ニップ多重ロールカレンダの概略側面 図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IS,JP,KE,KG, KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,LT,L U,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX,NO ,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE,SG, SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,UA,U G,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 カルヤライネン、 アルト フィンランド共和国 エフアイエヌ− 87150 カヤアニ、 ラッミンカトゥ 75 エー Fターム(参考) 3B154 AB18 BA53 BB77 BC22 BC42 CA09 CA16 CA27 4L055 CF45 CH02 DA12 DA25 DA40 FA20

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 カレンダの構造(18、100)に関連して発生する振動を検出 して処理する、紙用カレンダにおけるニップ(N1〜N10)通過面(10)の汚染お よび/または損傷の検出方法において、前記振動をカレンダロール(11〜16)の
    軸受け支持体に対して、または前記軸受け支持体に関連する構造物(18、100) に対して取り付けられた少なくとも1つの振動検出器(40;41〜46;41a,41b〜46b
    )によって検出し、該振動検出器によって、前記振動を発生しているカレンダロ
    ール(11〜16)を同定することを特徴とする紙用カレンダにおけるニップ通過面
    の汚染および/または損傷の検出方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の方法において、該方法では、モニタ対象で
    あるいくつかの、望ましくはすべてのロールの回転を観察し、振動をいかなる適
    切な点からでも、例えば抄紙機のフレーム(100)から測定し、少なくとも1つ の振動検出器(40)を用い、該検出器から得られた振動信号の周期(Tr)を前記
    モニタ対象のロールの回転速度と比較し、これによって障害源を突き止め、該障
    害を解消する処置をとることを特徴とする検出方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の方法において、一連のカレンダロ
    ール(11〜16、21〜26)内の軟面(10)、望ましくは重合体塗工ロール(11〜16
    )の前記軸受け支持体(18)に関連して、または該軸受け支持体に関係する構造
    物(100)に関連して前記振動検出器(40;41〜46)を取り付け、これによって、
    軟性塗工(10)が汚染および/または損傷を受けている前記軟面カレンダロール
    (11〜16)を同定することを特徴とする検出方法。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載の方法において、該方法
    を、硬面(20)金属ロール(21〜26)およびそれらに対応する軟性塗工、望まし
    くは重合体塗工(10)ロール(11〜16)が上下に次々と配されそれらのロールが
    互いにカレンダ掛けニップ(N1〜N10)を形成する多重ロールカレンダに用い、 前記軟面(10)カレンダロール(11〜16)の軸受け支持体(18)に関連して振動
    検出器(41〜46)を取り付け、該振動検出器からの振動信号(f1(t)〜f6(t))を
    振動を処理する装置(30〜35)へ送ることを特徴とする検出方法。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4のいずれかに記載の方法において、該方法
    を、いわゆる逆転ニップ(NV)を2つの軟性カレンダ掛けロール(13、14)で形
    成しているカレンダに適用し、望ましくは互いにそれぞれ異なる直径を有する前
    記軟面ロール(13、14)のそれぞれに、該ロールの回転速度をモニタする検出器
    (50)を配し、振動検出器(43/44)を前記ロール(13、14)のうちの1つにの
    み関連して取り付け、前記ロール(13、14)のいずれか1つの上にある障害の位
    置を、該障害の反復周期(Tr)を用いて突き止めることを特徴とする検出方法。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の方法において、該方法
    では、カレンダ掛けニップ(N1〜N10)を形成するロールのロールフレームおよ び/またはロール軸受けの振動を、少なくとも1対の検出器によって検出し、該
    ロールの軸方向の障害の根源(11)の位置を、1対の検出器(41a,41b〜46a,46b
    )における様々な検出器(41〜46)に到来する振動の位相差(ρ)に基づいて決
    定することを特徴とする検出方法。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし6のいずれかに記載の方法において、前記モ
    ニタ対象のロール(11〜16)の軸受けに関連して配された前記検出器(41〜46)
    によって、更に前記カレンダの軸受けの状態をモニタすることを特徴とする検出
    方法。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれかに記載の方法において、前記モ
    ニタ対象の面(10)の外周方向または縦方向の障害(M)の根源の位置を、該モ
    ニタ対象の面(10)の回転を記録する衝撃検出器(50)を利用し、該障害(M)
    の検出時間と比較して前記検出器から得られた衝撃時点を利用して決定すること
    を特徴とする検出方法。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれかに記載の方法において、該方法
    では、高域濾波器および/または帯域濾波器によって、計測窓の外側に配されロ
    ール(11〜16)、ファブリックおよび/またはバンドの不均衡ならびにその他の
    振動により生じる干渉信号を、前記振動検出器により検出された信号(fa(t)、f
    b(t))から分離することを特徴とする検出方法。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし9のいずれかに記載の方法において、該方
    法では、一定量の測定信号を記憶装置に収集し、該信号を平均化して得られた信
    号に基づき、前記モニタ対象の面上の障害源の少なくとも1つの座標を決定する
    ことを特徴とする検出方法。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし10のいずれかに記載の方法において、該方
    法では、前記振動信号と、前記モニタ対象の面(10)上の基準点の迂回および速
    度を示す信号(fr(t))とを、測定を制御し該測定結果を分析するプログラム(3
    2)を設けた装置(30)またはコンピュータへ送り、該装置(30)またはその等 価物から前記測定結果を表示装置および/または警報手段(33)へ送ることを特
    徴とする検出方法。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のいずれかに記載の方法において、不純
    物(M)などの障害源の位置の座標に基づき、前記モニタ対象の面(10)を洗浄
    する装置(35)を制御して、該装置にドクタリングなどの前記洗浄作業を、汚染
    したカレンダロール、特に軟面ロール(11〜16)に対して行わせることを特徴と
    する検出方法。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれかに記載の方法において、前記
    振動検出器から受信した信号をスペクトル分析にかけ、該分析に基づいて前記障
    害の性状に関する結論を引き出し、更に/または障害の外部根源の影響を減少さ
    せることを特徴とする検出方法。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし13のいずれかに記載の方法において、前記
    装置(13)では、データベースを収集して新設し、これにより、望ましくは前記
    障害の重大性を等級分けし、必要なデータをロールの交換毎にシステム(30)の
    記憶装置に記憶することによって、様々なロールの最適な交換時期を決定するこ
    とを特徴とする検出方法。
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