JP2001523057A - デュアルバンドアンテナシステムを備えたポータブル電子通信デバイス - Google Patents
デュアルバンドアンテナシステムを備えたポータブル電子通信デバイスInfo
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Abstract
(57)【要約】
移動電話のようなポータブル電子通信デバイス（１０）が、互いに移動できるようになっている第１ハウジング要素（１２）および、第２ハウジング要素（１４）と、第１および第２周波数バンド内で電磁波通信するためのアンテナシステム（４０）を有する。このアンテナシステムはプリントされた導電性パターン（４０）によって製造されており、このパターンは第２ハウジング要素（１４）の上またはその内部に配置されており、第１ハウジング要素（１２）内の無線通信手段に接続されている。前記プリントされたパターン（４０）はアンテナ部分（４２；５２）と、前記第１周波数バンド内だけでなく第２周波数バンド内の周波数でもアンテナ部分が作動できるようにするためのインピーダンスマッチング部分（４４；５４）とを含む。
Description
【０００１】 （技術分野） 本発明は第１ハウジング要素と、この第１ハウジング要素に対して移動自在な
第２ハウジング要素と、第１周波数バンドおよび第２周波数バンド内で電磁波通
信をするためのアンテナシステムとを備えた、ポータブル電子通信デバイスに関
する。
第２ハウジング要素と、第１周波数バンドおよび第２周波数バンド内で電磁波通
信をするためのアンテナシステムとを備えた、ポータブル電子通信デバイスに関
する。
【０００２】 （従来技術の説明） 移動電話、すなわちセルラー電話は、今日では上記ポータブル電子通信デバイ
スの恐らく最も一般的な例である。近年、移動通信のための異なるデジタルシス
テムが多数市販されるようになってきている。例えばＧＳＭ（移動通信のための
グローバルシステム）は、実質的にすべてのヨーロッパの国だけでなく、アジア
の多くの場所、オーストラリアおよびアメリカで広く普及している。他の一般的
な例としてはＤＣＳ（デジタル通信システム）、ＰＣＳ（パーソナル通信システ
ム）などがある。通常、これら移動通信システムは異なる周波数レンジ内で運用
される。例えばヨーロッパでは、ＧＳＭは８９０〜９６０ＭＨｚバンドを使用し
ているが、ＤＣＳは１７１０〜１８８０ＭＨｚを使用しており、ＰＣＳは１８５
０〜１９９０ＭＨｚを使用している。多くの国では通常、異なる周波数バンドで
運用される複数のシステムが互いに並列に使用されているので、デュアルバンド
の移動電話がより緊急に必要なものとなっている。このような必要性は新しい種
類の移動通信サービス、例えば家庭をベースとする無線電話、無線ハンズフリー
セット、（２.４〜２.５ＧＨｚバンドで作動する）無線ＬＡＮなどが近い将来に
導入すべきであるか、または実際に既に導入されているということによって増大
している。従って、デュアルバンドアンテナを備えた通信デバイスが明らかに、
かつ強く求められている。
スの恐らく最も一般的な例である。近年、移動通信のための異なるデジタルシス
テムが多数市販されるようになってきている。例えばＧＳＭ（移動通信のための
グローバルシステム）は、実質的にすべてのヨーロッパの国だけでなく、アジア
の多くの場所、オーストラリアおよびアメリカで広く普及している。他の一般的
な例としてはＤＣＳ（デジタル通信システム）、ＰＣＳ（パーソナル通信システ
ム）などがある。通常、これら移動通信システムは異なる周波数レンジ内で運用
される。例えばヨーロッパでは、ＧＳＭは８９０〜９６０ＭＨｚバンドを使用し
ているが、ＤＣＳは１７１０〜１８８０ＭＨｚを使用しており、ＰＣＳは１８５
０〜１９９０ＭＨｚを使用している。多くの国では通常、異なる周波数バンドで
運用される複数のシステムが互いに並列に使用されているので、デュアルバンド
の移動電話がより緊急に必要なものとなっている。このような必要性は新しい種
類の移動通信サービス、例えば家庭をベースとする無線電話、無線ハンズフリー
セット、（２.４〜２.５ＧＨｚバンドで作動する）無線ＬＡＮなどが近い将来に
導入すべきであるか、または実際に既に導入されているということによって増大
している。従って、デュアルバンドアンテナを備えた通信デバイスが明らかに、
かつ強く求められている。
【０００３】 例えば国際特許出願第WO96/38882号（エリクソン社）には、一般的なデュアル
バンドのアンテナ構造が開示されており、このアンテナ構造ではモノポールアン
テナに接近して配置された寄生要素により２つの異なる周波数バンドでデュアル
バンドのプリントされたモノポールアンテナが作動できるようになっている。こ
のモノポールアンテナは電話装置のハウジングの上部に従来どおり設置するよう
になっている。このプリントされたモノポールアンテナのハウジングは第１の周
波数バンド内で基本共振が生じるような電気的な長さを有する導電性トレースか
ら製造されている。この導電性トレース（ｔｒａｃｅ）との直接的な電気的接続
部を有しない寄生要素は、第２周波数バンド内で二次的な共振を生じさせるよう
に導電性トレースと同調するようになっている。
バンドのアンテナ構造が開示されており、このアンテナ構造ではモノポールアン
テナに接近して配置された寄生要素により２つの異なる周波数バンドでデュアル
バンドのプリントされたモノポールアンテナが作動できるようになっている。こ
のモノポールアンテナは電話装置のハウジングの上部に従来どおり設置するよう
になっている。このプリントされたモノポールアンテナのハウジングは第１の周
波数バンド内で基本共振が生じるような電気的な長さを有する導電性トレースか
ら製造されている。この導電性トレース（ｔｒａｃｅ）との直接的な電気的接続
部を有しない寄生要素は、第２周波数バンド内で二次的な共振を生じさせるよう
に導電性トレースと同調するようになっている。
【０００４】 欧州特許出願第WO94/25999号（モトローラ社）は、無線電話のような電子装置
のフリップ内に配置されたアンテナを開示している。このフリップを主要装置の
ハウジングに接続するためのヒンジ機構にトランスが設けられており、装置のハ
ウジング内にトランスの一次巻線が設けられており、フリップ内に二次巻線が設
けられている。このトランスの目的は、フリップ内のアンテナと装置のハウジン
グ内にある他の電子回路との間で電磁エネルギーを結合することだけでなく、イ
ンピーダンスマッチング素子としても働くことにある。この欧州特許出願第WO94
/25999号のアンテナは、単一の周波数バンドだけで作動するようになっている。
のフリップ内に配置されたアンテナを開示している。このフリップを主要装置の
ハウジングに接続するためのヒンジ機構にトランスが設けられており、装置のハ
ウジング内にトランスの一次巻線が設けられており、フリップ内に二次巻線が設
けられている。このトランスの目的は、フリップ内のアンテナと装置のハウジン
グ内にある他の電子回路との間で電磁エネルギーを結合することだけでなく、イ
ンピーダンスマッチング素子としても働くことにある。この欧州特許出願第WO94
/25999号のアンテナは、単一の周波数バンドだけで作動するようになっている。
【０００５】 米国特許第5,337,061号（シェイエ・コミュニケーションズ・リミティッド） は、折りたたみ自在なフリップが枢着された無線電話に関する。このフリップに
は第１アンテナが配置されており、電話の主要部分、すなわち装置のハウジング
に第２アンテナが設けられている。２つのアンテナの構造を注意深く選択するこ
とにより、２つのアンテナを切り替えるための別個の装置が不要となっている。
しかしながら、この米国特許第5,337,061号に記載の電話は、（第１アンテナが 作動しており、フリップが下方に広げられている）進行中の通話中だけでなく、
（第２アンテナが作動しており、フリップが上に折りたたまれている）スタンバ
イモードにおいても最適なアンテナの性能を得ようとするものであるので、これ
ら２つのアンテナは同一周波数バンドで作動するようになっている。
は第１アンテナが配置されており、電話の主要部分、すなわち装置のハウジング
に第２アンテナが設けられている。２つのアンテナの構造を注意深く選択するこ
とにより、２つのアンテナを切り替えるための別個の装置が不要となっている。
しかしながら、この米国特許第5,337,061号に記載の電話は、（第１アンテナが 作動しており、フリップが下方に広げられている）進行中の通話中だけでなく、
（第２アンテナが作動しており、フリップが上に折りたたまれている）スタンバ
イモードにおいても最適なアンテナの性能を得ようとするものであるので、これ
ら２つのアンテナは同一周波数バンドで作動するようになっている。
【０００６】 （発明の概要） 本発明の目的は、主要ハウジング要素と、このハウジング要素に枢着された折
りたたみ自在なハウジング要素と、従来技術と比較して効率が改善されたデュア
ルバンドのアンテナシステムとを備えた、ポータブル電子通信デバイスを提供す
ることにある。特に本発明は、ａ）アンテナの効率を改善し、ｂ）極めて低コス
トで製造でき、ｃ）異なる用途に対し、容易に変更できる、新規で、かつ発明性
のあるアンテナ構造を提供せんとするものである。
りたたみ自在なハウジング要素と、従来技術と比較して効率が改善されたデュア
ルバンドのアンテナシステムとを備えた、ポータブル電子通信デバイスを提供す
ることにある。特に本発明は、ａ）アンテナの効率を改善し、ｂ）極めて低コス
トで製造でき、ｃ）異なる用途に対し、容易に変更できる、新規で、かつ発明性
のあるアンテナ構造を提供せんとするものである。
【０００７】 本発明のこれら目的は、プリントされたパターンがアンテナ部分と、このアン
テナ部分を第１周波数バンドおよび第２周波数バンド内の周波数で作動できるよ
うにするためのインピーダンスマッチング部分とを備えた、プリントされた導電
性パターンを備えた、折りたたみ自在なハウジング要素（例えばフリップ）を設
けることによって達成される。このプリントされたパターンはデュアルバンドの
アンテナシステムとして働き、主要ハウジング要素（例えば電話のハウジング）
内の無線通信用手段（例えば無線回路）に接続される。
テナ部分を第１周波数バンドおよび第２周波数バンド内の周波数で作動できるよ
うにするためのインピーダンスマッチング部分とを備えた、プリントされた導電
性パターンを備えた、折りたたみ自在なハウジング要素（例えばフリップ）を設
けることによって達成される。このプリントされたパターンはデュアルバンドの
アンテナシステムとして働き、主要ハウジング要素（例えば電話のハウジング）
内の無線通信用手段（例えば無線回路）に接続される。
【０００８】 本発明のいくつかの実施例の次の詳細な説明、添付した従属請求項だけでなく
、図面から本発明の上記以外の目的、特徴および利点が明らかとなろう。
、図面から本発明の上記以外の目的、特徴および利点が明らかとなろう。
【０００９】 次に、添付図面を参照しながら実施例によって本発明についてより詳細に説明
する。
する。
【００１０】 （発明の詳細な開示） 図１にはポータブル電子通信デバイス１０、より詳細には従来技術のデュアル
バンドアンテナシステム１６を備えた移動電話が示されている。この移動電話１
０は２つの異なる周波数バンド、例えばＧＭＳバンドとＰＣＳバンドとで作動す
るようになっている従来のセルラー電話である。この電話１０は装置のハウジン
グ１２と、折りたたみ自在なフリップ１４とを備え、フリップ１４はヒンジ機構
２６によって装置のハウジング１２に枢着されている。フリップ１４は従来どお
り装置のハウジング１２に沿って通常上に折りたたまれ、電話の正面側の下方部
分をカバーするようになっている。着信呼に応答したり、または発信呼を開始す
るために電話を使用する際、ユーザーは図１の位置となるようにフリップ１４を
下方に広げる。
バンドアンテナシステム１６を備えた移動電話が示されている。この移動電話１
０は２つの異なる周波数バンド、例えばＧＭＳバンドとＰＣＳバンドとで作動す
るようになっている従来のセルラー電話である。この電話１０は装置のハウジン
グ１２と、折りたたみ自在なフリップ１４とを備え、フリップ１４はヒンジ機構
２６によって装置のハウジング１２に枢着されている。フリップ１４は従来どお
り装置のハウジング１２に沿って通常上に折りたたまれ、電話の正面側の下方部
分をカバーするようになっている。着信呼に応答したり、または発信呼を開始す
るために電話を使用する際、ユーザーは図１の位置となるようにフリップ１４を
下方に広げる。
【００１１】 この電話は２つのアンテナ１６ａおよび１６ｂから成るデュアルバンドアンテ
ナシステム１６を備え、例えば第１アンテナ１６ａは格納自在なホイップアンテ
ナであり、第２アンテナ１６ｂはスタブまたは螺旋アンテナとなっている。アン
テナシステム１６は図１から明らかなように、装置のハウジング１２の上部に配
置されている。更に、この電話は耳当て部、すなわちスピーカー１８と、ディス
プレイ２０と、キーパッド２２と、マイク２４とを含む。マイク２４は装置のハ
ウジング１２の底部に配置されており、フリップ１４内に形成された音ガイドチ
ャンネル２８の第１端部に接続されており、この音ガイドチャンネル２８の第２
端部は話しているユーザーの口から音波を受けるための、フリップ１４内の開口
部３０に接続されている。
ナシステム１６を備え、例えば第１アンテナ１６ａは格納自在なホイップアンテ
ナであり、第２アンテナ１６ｂはスタブまたは螺旋アンテナとなっている。アン
テナシステム１６は図１から明らかなように、装置のハウジング１２の上部に配
置されている。更に、この電話は耳当て部、すなわちスピーカー１８と、ディス
プレイ２０と、キーパッド２２と、マイク２４とを含む。マイク２４は装置のハ
ウジング１２の底部に配置されており、フリップ１４内に形成された音ガイドチ
ャンネル２８の第１端部に接続されており、この音ガイドチャンネル２８の第２
端部は話しているユーザーの口から音波を受けるための、フリップ１４内の開口
部３０に接続されている。
【００１２】 図２は、本発明に係わるポータブル電子通信デバイス１０を略図で示す。この
通信装置は図１の従来の電話と同じように、装置のハウジング１２と、ヒンジ機
構２６によってハウジング１２に枢着されたフリップ１４とを備えた移動電話と
して、限定のためではなく例示のために示されている。更にスピーカー１８、デ
ィスプレイ２０、キーパッド２２およびマイク２４は、いずれも基本的には図１
の対応する部品と同じであるので、ここではこれ以上説明する必要はないであろ
う。更に、図１と同じように、フリップ１４の内部にフリップの下方部分内の音
開口部３０から装置のハウジング１２の底部内に位置するマイク２４まで延びる
音ガイドチャンネルを設けることができる。明瞭にするため、図２にはこの音ガ
イドチャンネルは示されていない。
通信装置は図１の従来の電話と同じように、装置のハウジング１２と、ヒンジ機
構２６によってハウジング１２に枢着されたフリップ１４とを備えた移動電話と
して、限定のためではなく例示のために示されている。更にスピーカー１８、デ
ィスプレイ２０、キーパッド２２およびマイク２４は、いずれも基本的には図１
の対応する部品と同じであるので、ここではこれ以上説明する必要はないであろ
う。更に、図１と同じように、フリップ１４の内部にフリップの下方部分内の音
開口部３０から装置のハウジング１２の底部内に位置するマイク２４まで延びる
音ガイドチャンネルを設けることができる。明瞭にするため、図２にはこの音ガ
イドチャンネルは示されていない。
【００１３】 図１に示された従来の電話と図２に示された本発明の電話との主な違いは、装
置のハウジング１２の上方外側面に取り付けられた図１の従来のデュアルバンド
アンテナ装置１６が、本発明のプリントされたアンテナ４０に置換されており、
このプリントされたアンテナがフリップ１４の上またはその内部に配置されてい
る点にある。このプリントされたアンテナ４０は装置のハウジング１２内部の、
それ自身公知の無線回路に接続されており、よって無線回路との間で高周波電流
を供給したり受けたりすることができるようになっている。
置のハウジング１２の上方外側面に取り付けられた図１の従来のデュアルバンド
アンテナ装置１６が、本発明のプリントされたアンテナ４０に置換されており、
このプリントされたアンテナがフリップ１４の上またはその内部に配置されてい
る点にある。このプリントされたアンテナ４０は装置のハウジング１２内部の、
それ自身公知の無線回路に接続されており、よって無線回路との間で高周波電流
を供給したり受けたりすることができるようになっている。
【００１４】 本発明に係わるプリントされたアンテナパターンを注意深く設計することによ
り、本発明の異なる実施例を参照して、以下、より詳細に説明するように、２つ
の異なる周波数バンドで作動できるデュアルバンドアンテナが得られる。プリン
トされたアンテナパターンの長さは、このアンテナが所望する周波数バンド内で
共振し、プリントされたパターンの所定部分がインピーダンスマッチングネット
ワークとして作動するように選択されている。従って、例えばアンテナのプリン
トパターンを設計することによってデュアルバンドのＧＳＭ／ＤＣＳアンテナを
得ることができる。
り、本発明の異なる実施例を参照して、以下、より詳細に説明するように、２つ
の異なる周波数バンドで作動できるデュアルバンドアンテナが得られる。プリン
トされたアンテナパターンの長さは、このアンテナが所望する周波数バンド内で
共振し、プリントされたパターンの所定部分がインピーダンスマッチングネット
ワークとして作動するように選択されている。従って、例えばアンテナのプリン
トパターンを設計することによってデュアルバンドのＧＳＭ／ＤＣＳアンテナを
得ることができる。
【００１５】 図２の例において、フリップが開放位置にあると、アンテナ４０は装置のハウ
ジング１２内の無線回路から供給される電流の周波数に応じ、異なる周波数バン
ドで作動できる。フリップが閉じられると、すなわち装置のハウジング１２上に
折りたたまれ、キーパッド２２をカバーしても、アンテナは少なくともより高い
周波数バンドで作動できる。本発明に係わる、フリップ内に配置されたデュアル
バンドのアンテナパターンは、従来技術と比較してユーザーの人体とアンテナと
の間の相互作用が実質的に小さくなるという重要な利点を有する。この理由は、
アンテナと人体との間の距離が、例えば図１に示された従来技術のアンテナにお
ける対応する距離よりも長くなっているからである。従って、アンテナの効率は
改善される。更に別の利点として、装置のハウジング内部の音響回路との無線周
波数の干渉も低減されることも挙げられる。更に、本発明によって提案されるア
ンテナ構造は外部アンテナと装置のハウジング１２内の無線回路との間の接続を
より容易にできる。別の重要な利点としては、異なる応用例、例えば異なる周波
数バンド、異なる極性などに対して、プリントされたアンテナパターンの構造を
極めて容易に変更または適合させることができることが挙げられる。以下、他の
図を参照して、かかる変形例の数例について説明する。
ジング１２内の無線回路から供給される電流の周波数に応じ、異なる周波数バン
ドで作動できる。フリップが閉じられると、すなわち装置のハウジング１２上に
折りたたまれ、キーパッド２２をカバーしても、アンテナは少なくともより高い
周波数バンドで作動できる。本発明に係わる、フリップ内に配置されたデュアル
バンドのアンテナパターンは、従来技術と比較してユーザーの人体とアンテナと
の間の相互作用が実質的に小さくなるという重要な利点を有する。この理由は、
アンテナと人体との間の距離が、例えば図１に示された従来技術のアンテナにお
ける対応する距離よりも長くなっているからである。従って、アンテナの効率は
改善される。更に別の利点として、装置のハウジング内部の音響回路との無線周
波数の干渉も低減されることも挙げられる。更に、本発明によって提案されるア
ンテナ構造は外部アンテナと装置のハウジング１２内の無線回路との間の接続を
より容易にできる。別の重要な利点としては、異なる応用例、例えば異なる周波
数バンド、異なる極性などに対して、プリントされたアンテナパターンの構造を
極めて容易に変更または適合させることができることが挙げられる。以下、他の
図を参照して、かかる変形例の数例について説明する。
【００１６】 図３および４にはそれぞれ正面略図および背面略図として、本発明に係わるプ
リントされたアンテナパターンの第１実施例が開示されている。先に説明したよ
うに、アンテナパターン４０はフリップ１４の正面に配置された電気導電体のプ
リントされたトレースによって構成されている。このパターンはアンテナとして
働く第１の曲折形状の部分４２と、インピーダンスマッチングネットワークとし
て働く第２の螺旋形状部分４４とを含む。これら部分４２および４４はフリップ
１４内の開口部４５、フィードライン４７およびフリップ１４の背面に設けられ
たヒンジ機構（この図には示されていない）の近くに配置された外部アンテナコ
ネクタ４８を介し、互いに、かつ装置のハウジング１２内の無線回路に、電気的
に接続されている。このアンテナ部分４２の長さはＧＳＭバンド（９００ＭＨｚ
前後）における約４分の１波長であり、かつＤＣＳおよび／またはＰＣＳバンド
（１８００〜１９００ＭＨｚ前後）の約２分の１波長となっている。従って、こ
のアンテナ部分４２はＧＳＭバンドでは４分の１波長アンテナとして作動し、Ｄ
ＣＳおよび／またはＰＣＳバンドでは２分の１波長アンテナとして作動するよう
になっている。しかしながら、インピーダンスマッチング部分４４を適当に設計
することにより、このアンテナ部分４２の長さを波長の約２分の１、かつ４分の
１に限定しなくてもよいようにできる。更にフリップ１４の背面には、パターン
４０の部分４２および４４と同じ材料（例えばプリントされた金属ストリップ）
から製造されたアースパッチ要素４６が設けられている。このアースパッチ要素
４６の目的は分布インダクタンスおよび容量を補償することにある。
リントされたアンテナパターンの第１実施例が開示されている。先に説明したよ
うに、アンテナパターン４０はフリップ１４の正面に配置された電気導電体のプ
リントされたトレースによって構成されている。このパターンはアンテナとして
働く第１の曲折形状の部分４２と、インピーダンスマッチングネットワークとし
て働く第２の螺旋形状部分４４とを含む。これら部分４２および４４はフリップ
１４内の開口部４５、フィードライン４７およびフリップ１４の背面に設けられ
たヒンジ機構（この図には示されていない）の近くに配置された外部アンテナコ
ネクタ４８を介し、互いに、かつ装置のハウジング１２内の無線回路に、電気的
に接続されている。このアンテナ部分４２の長さはＧＳＭバンド（９００ＭＨｚ
前後）における約４分の１波長であり、かつＤＣＳおよび／またはＰＣＳバンド
（１８００〜１９００ＭＨｚ前後）の約２分の１波長となっている。従って、こ
のアンテナ部分４２はＧＳＭバンドでは４分の１波長アンテナとして作動し、Ｄ
ＣＳおよび／またはＰＣＳバンドでは２分の１波長アンテナとして作動するよう
になっている。しかしながら、インピーダンスマッチング部分４４を適当に設計
することにより、このアンテナ部分４２の長さを波長の約２分の１、かつ４分の
１に限定しなくてもよいようにできる。更にフリップ１４の背面には、パターン
４０の部分４２および４４と同じ材料（例えばプリントされた金属ストリップ）
から製造されたアースパッチ要素４６が設けられている。このアースパッチ要素
４６の目的は分布インダクタンスおよび容量を補償することにある。
【００１７】 図５および６は、本発明の別の実施例を示す。フリップ１４の正面にはプリン
トされたアンテナパターン５２、５４が配置されており、フリップ１４は上記の
ように装置のハウジング１２にヒンジ留めされている。プリントされたパターン
の第１アンテナ部分５２は曲折形状にされており、更に第２インピーダンスマッ
チング部分５４も曲折形状とされている。アンテナ部分５２の一端にはインピー
ダンスマッチング部分５４の第１端部が接続されており、一方、装置のハウジン
グ１２内の無線回路には外部アンテナコネクタ５８を介し、アンテナ部分５４の
第２端部が接続されている。フリップ１４の背面にはアースパッチ要素５５が配
置されている。
トされたアンテナパターン５２、５４が配置されており、フリップ１４は上記の
ように装置のハウジング１２にヒンジ留めされている。プリントされたパターン
の第１アンテナ部分５２は曲折形状にされており、更に第２インピーダンスマッ
チング部分５４も曲折形状とされている。アンテナ部分５２の一端にはインピー
ダンスマッチング部分５４の第１端部が接続されており、一方、装置のハウジン
グ１２内の無線回路には外部アンテナコネクタ５８を介し、アンテナ部分５４の
第２端部が接続されている。フリップ１４の背面にはアースパッチ要素５５が配
置されている。
【００１８】 図７には図５および６の実施例で得られた実験結果を示すグラフが示されてい
る。これら実験結果は、所望する周波数バンド（例えば図７内の矢印が示すよう
にＧＳＭおよびＤＣＳバンド）内で優れた性能を示すようにかかるプリントされ
たフリップアンテナを製造できることを証明した。図７のグラフは、いわゆる不
整合減衰性能（ＶＳＷＲ）を示しており、この図から本発明のフリップアンテナ
は極めて広いバンド幅を有することが判る。更に、話し位置における放射パター
ンに関するテスト、すなわちフリップを広げたときのテストを行ったところ、こ
れら実験によれば本発明に係わるフリップアンテナシステムは従来技術の通常の
スタブアンテナシステムと比較して、より均一な放射パターンを有することを証
明した。
る。これら実験結果は、所望する周波数バンド（例えば図７内の矢印が示すよう
にＧＳＭおよびＤＣＳバンド）内で優れた性能を示すようにかかるプリントされ
たフリップアンテナを製造できることを証明した。図７のグラフは、いわゆる不
整合減衰性能（ＶＳＷＲ）を示しており、この図から本発明のフリップアンテナ
は極めて広いバンド幅を有することが判る。更に、話し位置における放射パター
ンに関するテスト、すなわちフリップを広げたときのテストを行ったところ、こ
れら実験によれば本発明に係わるフリップアンテナシステムは従来技術の通常の
スタブアンテナシステムと比較して、より均一な放射パターンを有することを証
明した。
【００１９】 単なる例示のために選択を行った一組の実施例を参照して、これまで本発明に
ついて説明したが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。むし
ろ本発明の範囲は添付した独立した請求項の範囲のみによって限定すべきもので
ある。特に、これまでの説明で述べた周波数バンドの例、すなわちＧＳＭおよび
ＤＣＳ／ＰＣＳは、単なる例と見なすものであると留意すべきである。更に、プ
リントされたアンテナパターンの構造は、独立請求項によって定義される機能的
な要件が満たされることを条件に、これまで開示したパターン以外のパターンに
変形できる。更に、フリップは装置ハウジング１２の頂部の長辺などに設けても
よい。また、プリントされたアンテナパターンは３つ以上の異なる周波数バンド
で共振するようにしてもよい。
ついて説明したが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。むし
ろ本発明の範囲は添付した独立した請求項の範囲のみによって限定すべきもので
ある。特に、これまでの説明で述べた周波数バンドの例、すなわちＧＳＭおよび
ＤＣＳ／ＰＣＳは、単なる例と見なすものであると留意すべきである。更に、プ
リントされたアンテナパターンの構造は、独立請求項によって定義される機能的
な要件が満たされることを条件に、これまで開示したパターン以外のパターンに
変形できる。更に、フリップは装置ハウジング１２の頂部の長辺などに設けても
よい。また、プリントされたアンテナパターンは３つ以上の異なる周波数バンド
で共振するようにしてもよい。
【図１】 従来技術に係わるポータブル移動電話またはセルラー電話を示す。
【図２】 本発明に係わるポータブル電子通信デバイスの略図である。
【図３】 本発明の第１実施例に係わるプリントされたアンテナパターンの正面略図であ
る。
る。
【図４】 図３の実施例の背面略図である。
【図５】 本発明の別の実施例に係わるプリントされたアンテナパターンの正面略図であ
る。
る。
【図６】 図５における実施例の背面略図である。
【図７】 図５および６に係わる実施例で得られた実験結果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｈ０４Ｍ 1/02 Ｈ０４Ｂ 7/26 １０９Ｈ (81)指定国 ＥＰ(ＡＴ，ＢＥ，ＣＨ，ＣＹ， ＤＥ，ＤＫ，ＥＳ，ＦＩ，ＦＲ，ＧＢ，ＧＲ，ＩＥ，Ｉ Ｔ，ＬＵ，ＭＣ，ＮＬ，ＰＴ，ＳＥ)，ＯＡ(ＢＦ，ＢＪ ，ＣＦ，ＣＧ，ＣＩ，ＣＭ，ＧＡ，ＧＮ，ＧＷ，ＭＬ， ＭＲ，ＮＥ，ＳＮ，ＴＤ，ＴＧ)，ＡＰ(ＧＨ，ＧＭ，Ｋ Ｅ，ＬＳ，ＭＷ，ＳＤ，ＳＺ，ＵＧ，ＺＷ)，ＥＡ(ＡＭ ，ＡＺ，ＢＹ，ＫＧ，ＫＺ，ＭＤ，ＲＵ，ＴＪ，ＴＭ) ，ＡＬ，ＡＭ，ＡＴ，ＡＵ，ＡＺ，ＢＡ，ＢＢ，ＢＧ， ＢＲ，ＢＹ，ＣＡ，ＣＨ，ＣＮ，ＣＵ，ＣＺ，ＤＥ，Ｄ Ｋ，ＥＥ，ＥＳ，ＦＩ，ＧＢ，ＧＥ，ＧＨ，ＧＭ，ＨＲ ，ＨＵ，ＩＤ，ＩＬ，ＩＳ，ＪＰ，ＫＥ，ＫＧ，ＫＰ， ＫＲ，ＫＺ，ＬＣ，ＬＫ，ＬＲ，ＬＳ，ＬＴ，ＬＵ，Ｌ Ｖ，ＭＤ，ＭＧ，ＭＫ，ＭＮ，ＭＷ，ＭＸ，ＮＯ，ＮＺ ，ＰＬ，ＰＴ，ＲＯ，ＲＵ，ＳＤ，ＳＥ，ＳＧ，ＳＩ， ＳＫ，ＳＬ，ＴＪ，ＴＭ，ＴＲ，ＴＴ，ＵＡ，ＵＧ，Ｕ Ｚ，ＶＮ，ＹＵ，ＺＷ (72)発明者 ハカンソン、ケネス スウェーデン国 マルモ、ボリンゲガタン １ビー Ｆターム(参考） 5J046 AA03 AB03 PA07 5J047 AA03 AB03 FD01 5K023 AA07 BB06 DD08 LL05 5K067 AA03 AA41 BB04 CC04 KK01 KK17
Claims (10)
- 【請求項１】 第１ハウジング要素（１２）と、前記第１ハウジング要素に
対して移動自在な第２ハウジング要素（１４）と、第１および第２周波数バンド
内で電磁波通信するためのアンテナシステム（４０）とを備えたポータブル電子
通信デバイス（１０）であって、 プリントされた導電性パターン（４０）が前記第２ハウジング要素（１４）の
上またはその内部に配置されており、第１ハウジング要素（１２）内に設けられ
た無線通信のための手段に接続されており、前記プリントされたパターン（４０
）がアンテナ部分（４２；５２）と、前記アンテナ部分を前記第１周波数バンド
内だけでなく、第２周波数バンド内の周波数でも作動できるようにするためのイ
ンピーダンスマッチング部分（４４；５４）とを備えたことを特徴とするポータ
ブル電子通信デバイス（１０）。 - 【請求項２】 前記アンテナ部分（４２；５２）が、第１周波数バンド内で
４分の１波長アンテナとして作動し、かつ第２周波数バンド内で半波長アンテナ
として作動するようになっている、請求項１記載のデバイス。 - 【請求項３】 前記第１周波数バンドがＧＳＭバンドであり、第２周波数バ
ンドがＤＣＳまたはＰＣＳバンドである、請求項１または２記載のデバイス。 - 【請求項４】 前記デバイス（１０）が無線電話である、先の請求項に記載
のデバイス。 - 【請求項５】 前記デバイス（１０）がデジタルセルラー電話である、先の
任意の請求項に記載のデバイス。 - 【請求項６】 前記アンテナ部分（４２；５２）が曲折形状のトレースに沿
って形成されている、先の任意の請求項に記載のデバイス。 - 【請求項７】 前記インピーダンスマッチング部分（４４）が螺旋形状のト
レースに沿って形成されている、先の任意の請求項に記載のデバイス。 - 【請求項８】 前記インピーダンスマッチング部分（４４）が曲折形状のト
レースに沿って形成されている、先の任意の請求項に記載のデバイス。 - 【請求項９】 前記第１ハウジング要素（１２）が電話本体であり、一方、
前記第２ハウジング要素（１４）がヒンジ装置（２６）によって電話本体に枢着
されたフリップである、先の任意の請求項に記載のデバイス。 - 【請求項１０】 プリントされた導電性アースパッチ要素（４６；５５）を
更に含み、このパッチ要素が前記第１ハウジング要素（１２）に接続されており
、前記第２ハウジング要素（１４）の上に配置されている、先の任意の請求項に
記載のデバイス。
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|---|---|---|---|
| SE9704052A SE511068C2 (sv) | 1997-11-06 | 1997-11-06 | Portabel elektronisk kommunikationsanordning med dubbelbandigt antennsystem |
| SE9704052-1 | 1997-11-06 | ||
| PCT/SE1998/001898 WO1999025043A1 (en) | 1997-11-06 | 1998-10-21 | A portable electronic communication device with dual-band antenna system |
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| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2001523057A true JP2001523057A (ja) | 2001-11-20 |
Family
ID=20408878
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|---|---|---|---|
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| EP (1) | EP1027748A1 (ja) |
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| AU (1) | AU750060B2 (ja) |
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| SE (1) | SE511068C2 (ja) |
| TW (1) | TW419910B (ja) |
| WO (1) | WO1999025043A1 (ja) |
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| WO2008133005A1 (ja) * | 2007-04-16 | 2008-11-06 | Nissha Printing Co., Ltd. | 携帯機器 |
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-
1998
- 1998-10-21 CN CNB988109387A patent/CN1158719C/zh not_active Expired - Fee Related
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- 1998-10-21 JP JP2000519937A patent/JP2001523057A/ja active Pending
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- 1998-10-21 IL IL13583398A patent/IL135833A/xx not_active IP Right Cessation
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- 1998-11-02 TW TW087118173A patent/TW419910B/zh active
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