JP2001521790A - 心臓の血液ポンピング機能を補助するための方法および装置 - Google Patents

心臓の血液ポンピング機能を補助するための方法および装置

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JP2001521790A JP2000518714A JP2000518714A JP2001521790A JP 2001521790 A JP2001521790 A JP 2001521790A JP 2000518714 A JP2000518714 A JP 2000518714A JP 2000518714 A JP2000518714 A JP 2000518714A JP 2001521790 A JP2001521790 A JP 2001521790A
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Abstract

(57)【要約】 心室カフ(200)は、心臓心室外面の大部分に対して一様な圧力を印加することによって心臓(21)の血液ポンピング機能を補助し得るように構成されている。好ましくは、心臓をカフ(200)に対しての所定位置に保持するために、心臓(21)に対して着脱可能に係合し得る心臓係合構造(228)が設けられる。心室カフ(200)は、外側シェル(207)と、膨張可能な内側袋(204)と、ファスナー部材と、を備えている。心臓係合構造(228)および心室カフ(200)は、心臓(21)を受領し得るようなサイズとされた上方開口チャンバを形成している。袋(204)は、加圧流体源に接続される開口(212)を備えている。これにより、袋は、心室の適正な圧縮を補助し得るよう、所定速度でもって収縮と膨張とを周期的に行うことができるようになっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、疾病を有した心臓あるいは障害を起こした心臓と協働することによ
って患者の血流力学的要求を満たすように動作する一時的治療デバイスに関する
ものである。より詳細には、本発明は、心臓の心室表面の少なくとも一部に対し
て所定の時間間隔でもって圧力を間欠的に印加しこれにより心室の適正な収縮機
能を補助することによって、心臓の血液ポンピング機能を補助するための心室カ
フに関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
ヒトの心臓は、適正に機能するためには、機械的な動作と電気的な動作との双
方に依存するような非常に複雑な器官である。一般に複雑な機構においては問題
が発生しがちなものであって、心臓も例外ではない。例えば、時間を経ることに
よって、心臓内の電気経路が損傷してしまう可能性があり、この場合には、心臓
がリズムを失ってしまう。このことは、不整脈として知られている。その場合、
心室が不適切なタイミングで収縮してしまい、その結果、血液の流出量が減少し
てしまうこととなる。しかも、ある種の心臓障害においては、十分な程度まで心
筋が心室を収縮させることができなくなって、血流が危険な程度にまで減少する
こととなり得る。
【0003】 心臓に対して直接的に外部から圧力を印加することによってこのような疾病を
有した心臓あるいは障害を起こした心臓を補助するという試みが、数多くなされ
てきた。そのような一例は、開胸心肺蘇生術時において手術者の手によって心臓
を直接的に圧縮することである。しかしながら多くの場合、患者は、例えば数時
間や数日や数週間といったような長期にわたって、心臓機能の支援すなわち循環
機能の支援を必要とする。医療従事者がそのような長期にわたってリズミカルに
パルス的圧力を印加することは、ほぼ不可能である。さらに、心臓チャンバの心
室外面の十分な部分に対して、手によって一様な圧縮力を印加することは、困難
なことであり不可能でさえある。その上、開胸は、長時間にわたって行うべきで
はない。なぜなら、開胸時間とともに、感染のリスクが大きくなるからである。
以上のように、人手によって心臓を操作することは、たいていの場合には、問題
の解決手段とはならない。
【0004】 この問題を解決するために、心臓に対して直接的に外部圧力を印加するための
機械的デバイスが開発されている。このようなデバイスのいくつかにおいては、
心臓を囲むようにして配置された膨張可能なライナーを使用している。例えば、
Anstadt 氏による米国特許明細書第5,119,804号には、弾性ライナーが
設けられているカップが開示されている。心臓は、ライナー内において所定に保
持される。ライナーは、周期的に膨張と収縮とを繰り返し、心臓に対して外部圧
力を印加する。このデバイスは、疾病を有した心臓あるいは障害を起こした心臓
の血流力学に改良をもたらすものではあるけれども、このデバイスは、欠点を有
している。1つは、心臓壁を変位させるようライナーを変位させるためにカップ
入口に対して印加される外部流体圧力の一部しか、血液ポンピング機能の補助の
ために心臓に対して伝達されないことである。ライナーが膨らまされて引き伸ば
されたときには、壁にわたっての圧力(壁間圧力)がライナー内に生成される。
壁間圧力とは、ライナーの両面間の圧力差のことである。換言すれば、壁間圧力
とは、ライナーの弾性壁張力によって生成されるライナー内の圧力のことである
。図9に示すように、また、Joshua E. Tsitlik 氏他による Augumentation of
Pressure In A Vessel Indenting the Surface of the Lung, 1987に開示されて
いるように、膨らまされたライナーにおける壁間圧力(Ptm)は、Ptm=Pin
out=T1/R1+T2/R2 である。ここで、半径R1およびR2は、膜の曲率の
それぞれ最大半径および最小半径である。すなわち、湾曲の主要半径である。ベ
クトルT1およびT2は、表面要素のエッジに沿って作用する弾性壁圧力(単位長
さあたりの力)である。
【0005】 実際には、ライナーが膨らまされたときには、ライナーの軸方向の長さ制限の
ために、膨らませる力は、径方向に作用する。よって、ライナーの壁間圧力は、
径方向外方へと(つまり、心臓から遠ざかる方向へと)導かれる。これにより、
心臓に対して印加される圧力は、ライナーに対して印加された圧力よりも小さく
なる。加えて、ライナーの膨らみ形状のために、心臓が、全体的に砂時計のよう
な形状へと変形する。換言すれば、心臓の心室の外側中央部が、通常的な湾曲形
状よりも内方に変形して、凹形状となる(すなわち、心臓が凹む)。かくして、
心室の外壁に対しては、圧力が一様には印加されない。加えて、心臓壁の凹部の
壁間圧力は、径方向外方へと向けられ、心臓外面に対してライナーから印加され
た流体圧力が低減する。よって、ライナー内において印加された流体圧力から、
壁間圧力がさらに差し引かれる。換言すれば、心臓壁自身は、外部からの圧力に
対して対抗している。よって、例えばAnstadt 氏によって開示されたデバイスと
いったようなデバイスにおける外部印加圧力は、収縮期における心臓自身の自然
圧縮力と協働することがない。このようなデバイスにおける外部印加圧力は、こ
の外部印加圧力が心臓の自然的収縮期と同期して印加されたにしても、実際には
、心臓の自然運動に対して干渉する(協働しない)。その結果、ライナー内に印
加された流体圧力は、ライナー内と心臓壁内との双方において形成された壁間圧
力に対して打ち勝たなければならない。したがって、循環支援を行うためには、
比較的大きな圧力(例えば、150〜200mmHg)を、ライナー内に印加し
なければならない。
【0006】 この場合、公知デバイスは、心臓に対して一様な態様では圧力を印加できない
というさらなる欠点を有している。ライナーは、シリコーンゴムエラストマーか
ら形成されているものであって、膨らまされたときには本来的に膨張して内方に
凸形状となる(上記の米国特許明細書第5,119,804号における図9を参
照されたい)。その結果、そのようなデバイスは、心室の上部および下部につい
ては膨らませるよう作用しつつも、心臓の中央部を凹ませるようにして、心臓に
対して作用する。したがって、公知デバイスは、心臓からの血液ポンピングの補
助に関して、効果的ではない。その結果、心室からの血液流出をもたらすために
は、実質的な圧力を、ライナーの内面に対して印加する必要がある(すなわち、
in)。ライナーの内面に対して印加される圧力のかなりの部分は、損失される
。というのは、上述のように、ライナー内においてまた心臓壁内において、壁間
圧力が形成されるからである。
【0007】 公知デバイスにおける本来的な他の欠点は、多くの場合比較的大きな圧力が心
室の外壁面の中央部印加されることに起因する。これにより、心臓が不自然な形
状に変形し、場合によっては、特にデバイスからの力が心臓膨張期に作用した場
合などには、心臓に損傷(他、挫傷)を引き起こすことさえあり得る。
【0008】 いくつかの公知デバイスにおいては、収縮期に心臓がカップから離れてしまわ
ないように、カップの下部の比較的小さな部分に負圧を適用している。特に保持
機能のためには大きな外力を印加する必要があるという観点から、心臓の小表面
に対して比較的大きな負圧を印加することにより、心臓に対してさらなる損傷が
引き起こされる。
【0009】
【課題を解決するための手段】
心臓の心室は、通常、膨張期と収縮期の双方において凸状外形形状を有してい
る。本発明者らは、心室が外方から補助されて収縮期に一様に力が印加されたな
らば、同様の力が非一様に印加される場合と比較して、心臓からポンピングされ
る血液量が格段に増大することを見出した。そのため、本発明においては、心臓
表面に対して印加される圧力と心臓壁自体の圧縮による圧力とが加算されて、心
室内に大きな圧力が形成される。しかもこの場合、心室壁による付加的な酸素消
費は起こらない。したがって、本発明においては、心臓を捻ることなく圧縮する
ことにより、小さくて安全な圧縮圧力を使用しつつ、大きな血圧や大きな血流の
生成を補助する。
【0010】 よって、本発明の目的は、心臓の機械的圧縮を効果的に補助し得るような、特
に収縮期における心臓の機械的圧縮を効果的に補助し得るような、心室カフを提
供することである。他の目的は、心臓の機械的圧縮時に心臓の自然的形状を不適
切に変形させることなく、心室カフを動作させることである。
【0011】 本発明の他の目的は、収縮期において心臓の心室の少なくとも一部の外面に対
して実質的に一様に流体圧力を印加することによって、心臓機能を補助し得るよ
うな心室カフを提供することである。
【0012】 本発明のさらに他の目的は、心臓をごくわずかしか移動させることなく動作位
置へと設置し得るような心室カフを提供することである。
【0013】 本発明のなおも他の目的は、心臓の比較的大部分の表面にわたって真空保持力
を印加し得るような心室カフを提供することである。本発明の別の目的は、心臓
に対する損傷を極力引き起こすことがないようにして、真空保持力を印加するよ
うなデバイスを提供することである。
【0014】 上記のおよび他の目的は、本発明によって達成され、本発明の一実施形態は、
心臓の血液ポンピング機能を補助するための装置であって、この装置は、心臓の
圧縮状態に適合しつつ膨張可能とされた膨張可能な袋と;心臓の少なくとも一部
に対して密着し得るよう構成されているとともに、内部に心臓の一部を受領する
ための内部チャンバを形成している、吸引メンブランと;吸込メンブランの内部
チャンバに対して連通しているとともに、駆動されたときには、内部チャンバか
ら流体を抽出することによって吸引メンブランを内方に引っ張って吸引メンブラ
ンを心臓に対して係合させる、吸引ラインと;袋に対して連通しているようにし
て袋に対して連結されているとともに、駆動されたときには、袋に対しての加圧
流体の供給と袋からの加圧流体の抽出とを選択的に行って袋の膨張と収縮とを交
互的に引き起こす、入力ライン(加圧ライン)と;を具備している。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明における上記のまたさらに他の目的や特徴点や利点は、添付図面を参照
しつつ本発明の特定の実施形態に関する以下の詳細な説明を考慮することにより
、より一層明瞭となるであろう。
【0016】 図1は、本発明の一実施形態における心室カフを示す斜視図である。 図2は、図1における2−2線に沿って図1の心室カフの一部を示す断面図で
ある。 図3は、図4における3−3線矢視断面図である。 図4は、図1の心室カフを示す底面図である。 図5は、図1および図4に示す心室カフを示す側面図である。 図6は、図1の心室カフ内に備えられている吸付アンカーを示す平面図である
。 図7は、図6の吸付アンカーを示す側断面図である。 図8は、心室カフと吸付アンカーとが互いに組み付けられて心臓回りに配置可
能に構成された状態において、心室カフと吸付アンカーとを示す斜視図である。 図9は、公知のライナーデバイスにおいて引き伸ばされたライナー壁の湾曲表
面を概略的に示す斜視図である。 図10は、本発明による心室カフの代替可能な実施形態を示す平面図である。
【0017】 図11は、周縁部に一対の拡張制限ベルト備えている心室カフを示す斜視図で
ある。 図12は、本発明による心室カフの代替可能な実施形態を示す斜視図である。 図13は、図12の心室カフを示す平面図であって、吸付アンカーが取り付け
られている。 図14は、一対の吸付パッドが取り付けられている吸付アンカーの一実施形態
を示す斜視図である。 図15は、膨張可能袋と心臓との間に配置された図14の吸付アンカーを示す
部分断面図である。 図16は、本発明のある実施形態における吸付パッドを示す斜視図である。 図17は、本発明による心室カフの代替可能な実施形態を示す断面図である。 図18は、本発明による心室カフのさらに他の実施形態を示す斜視図である。 図19は、図18の心室カフを示す断面図である。 図20は、図18の心室カフを示す断面図であって、カフ内に配置される心臓
が仮想線で示されている。
【0018】 図21は、図20の心室カフ内に備えられている吸付アンカーの他の実施形態
を示す斜視図である。 図22は、図20に示された吸付アンカーとメンブランとの一部を示す平面図
である。 図23は、図22に示された吸付アンカーとメンブランとを示す部分断面図で
ある。 図24は、本発明による心室カフの他の実施形態を示す斜視図である。 図25は、本発明による心室カフ内に備えられている膨張可能袋の他の実施形
態を示す図である。 図26は、図25に示された袋を示す部分断面図である。 図27は、本発明による心室カフの他の実施形態を、一部を切り欠いて示す斜
視図である。 図28は、図27の心室カフを示す側面図である。 図29は、図27の心室カフを示す分解斜視図である。 図30は、図27の心室カフが心臓の周囲に配置される様子を示す斜視図であ
って、心臓が仮想線で示されている。 図31は、図27の心室カフを断面図である。
【0019】 図1には、本発明の一実施形態をなす心室カフ10が示されている。心室カフ
10は、好ましくは、患者の振動の鼓動と同期した所定の制御された速度でもっ
て膨張および収縮が可能であるように制御される。心室カフ10は、制御された
速度でもって膨張および収縮される袋14を具備している。この場合、袋14は
、選択的に(選択されたタイミングで)、患者の心臓を直接的に圧縮し得るよう
構成されている。これにより、心室を圧迫することができて、患者の循環系を通
しての血液ポンピングを補助することができる。
【0020】 本発明の一実施形態における心室カフ10は、患者の心臓の周囲に装着され得
るよう構成されている。より詳細には、心室カフ10は、患者の血圧測定に際し
て患者の腕の周囲に血圧測定用カフが巻き付けられるのと同様な態様で、心臓の
心室の周囲に装着され得るよう構成されている。図1および図2に示すように、
心室カフ10は、一般に、長尺の外側シェル12と膨張可能な内側袋14とファ
スナー部材16という3つの主要部材を具備している。ファスナーは、様々な多
くの態様とすることができ、例えば、従来のマッシュルームヘッド型のファスナ
ーや、フックとループとからなるタイプのナイロンファスナー(例えば、VELCRO
(登録商標))や、フックとアイとからなるファスナーや、その他の周知のファ
スナーとすることができる。
【0021】 外側シェル12は、好ましくは、心臓の外形に容易に適合し得るよう実質的に
非伸長性の材料でありかつ折曲や曲げが可能な材料から形成されている。使用さ
れる材料は、好ましくはプラスチックであり、外側シェル12は、上述のファス
ナー部材16を使用することによって自身の両端部を連結することができるよう
になっており、これにより、環状構造を形成することができる。使用される材料
は、膨張流体(例えば、空気)も含めて流体を浸透させ得ないものであって、好
ましくは引っ張りに対して抵抗性を示す(ある実施形態においては、カフ内部が
カフ外部の周囲圧力よりも200mmHgだけ大きいような圧力値とされたとき
に2%以上長さが伸ばされないように、材料が選択される)。他の形態において
は、これよりも大きな伸長特性を有した材料を使用することもできる。
【0022】 図1および図2に示すように、心室カフ10は、全体的に矩形であって、本発
明を制限するものではないけれども重さが約22kgの雑種犬の心臓に対して適
用される一例においては、約330mmという長さLおよび約70mmという幅
Wを有しており、膨張深さは、約30mmである。従来の血圧測定用カフとは違
って、本発明の一実施形態による心室カフは、ヒトの心臓の特徴形状に対するカ
フの良好な適合性をもたらす吸付アンカー40(後述)が配置される実質的にフ
ラットな側部15を備えている。ファスナー部材16は、カフ10の両端部に配
置されていて、長さが約50mmであり、外側シェル12の前面または背面上に
支持されている。
【0023】 膨張可能な袋14の寸法は、好ましくは、周縁長さも考慮しつつ、補助を行う
べき心臓のサイズを基に決定される。ヒトの成人の心臓は、典型的には、周縁部
長さが約300mmの程度である(障害を有した心臓では、最大約400mmと
もなる)。したがって、袋14の長さLは、この長さからフラット側部15の幅
を差し引いた長さ以上の長さとされるべきである。ここで、フラット側部15の
長さは、心臓の比較的フラットな後下壁に対応している。様々なサイズの心臓を
有した患者に適応するために、様々なサイズの袋を準備しておくことができるこ
とを理解されたい。加えて、ファスナー部材は、様々なサイズの心臓に適合し得
るだけの調整余裕をもたらす。袋14は、好ましくは、心臓の後下壁上の下大静
脈のところから心臓の尖端にかけての距離に対応した幅Wを有している。心臓の
前上壁においては、袋14の幅Wを決定するための上限は、AVグルーブであり
、かつ、心臓の尖端が下限である。大部分の成人のヒトの心臓に対しては、幅W
が60〜80mmとされていると典型的には約70mmとされていると、心臓の
心房を圧迫することなく、効果的に動作する。袋14は、外側シェル12と一体
的に形成される。これにより、外側シェル12は、袋14の1つの気密壁を形成
する(図2)。加えて、袋14は、好ましくは、図2に示すように、ファスナー
16を覆ってはいない。
【0024】 図1,3,4,5に示すように、心室カフ10は、少なくとも1つの好ましく
は複数の空気供給コンジット(入力ライン)22を備えている。空気供給コンジ
ット22は、加圧ガス供給源(図示せず)と膨張可能袋14との間の流体連通を
もたらす。空気供給コンジット22は、好ましくは、例えばワイヤ補強されたタ
イゴン(tygon)やシリコーンというようなワイヤ補強ゴム/プラスチックチュ ーブといったような、チューブが曲げられたときに屈曲してしまわないような材
料でありかつチューブに対して外部圧力が印加されたときに潰れてしまわないよ
うな材料から形成される。空気供給コンジット22の内径は、好ましくは、約4
.76mm(約3/16インチ)以上である。空気供給コンジット22は、好ま
しくは、2%を超えるような内径の拡径を引き起こすことなく300mmHgの
圧力のガスを供給し得るべきである。しかしながら、空気供給コンジットが2%
を超えての拡径を起こすような場合には、より多量の流体を準備する必要がある
。空気供給コンジット22は、好ましくは、(図3に示すような)湾曲端部24
を有している。この端部24は、開口26を形成しているとともに、リム28を
有している。空気供給コンジット22のリム28は、任意の適切な態様で外側シ
ェル12に対して連結されている。流入開口30が、リム28が連結されている
領域に対応して、外側シェル12内に形成されている。このようにして形成され
た空気供給コンジット22は、コンジット22が外側シェル12に対して概略平
行であるようにしてすなわち概略フラットであるようにして、カフ10に対して
連結される。これにより、かさの低い構造が得られる。
【0025】 袋14は、好ましい実施形態においては、流体不浸透性フィルムから形成され
ていて、裂けに対して耐性を有しかつ非伸長性でありかつ好ましくは織込された
材料によって補強されている(すなわち、実質的に曲げや伸びを起こすことがな
い)。ある実施形態においては、袋14は、ポリウレタン(例えば、BioSpan (
登録商標)や Carbothane (登録商標)等)から形成されていて、例えばポリエ
ステルといったような非伸長性材料によって補強されている。よって、袋は、非
伸長性かつ生体適合性かつ包み込み可能な材料から形成されていて、膨らまされ
たときに壁間圧力を形成することがない。
【0026】 当然のことながら、材料内において壁間圧力を形成することがなく、デバイス
内に配置された対象物の外形寸法に完全に適合し得るようかつ対象物に対して実
質的に一様な圧力を印加し得るよう十分なフレキシブルさを有しているような(
すなわち、良好な包み込み性を有しているような)材料を使用することができる
。例えば、材料が十分に薄い場合には(例えば、0.5mmよりも薄い場合には
)、袋14は、例えばシリコーンゴムやポリウレタンといったような弾性材料か
ら形成することができる。袋14は、0.01〜0.02mmの厚さを有したよ
り詳細には約0.013mm(すなわち、0.5ミリインチ)の厚さを有したポ
リエチレンテレフタレート(「PET」)材料から形成することができる。限定
するわけではないが、使用し得る他の材料としては、ポリテトラフルオロエチレ
ン(「PTFEs」)、塩化ビニル−塩化ビニリデンコポリマー(例えば、サラ
ンラップ(登録商標))、ポリウレタン、および、膨らまされたときに膜間圧力
を形成しないような他の任意の流体不浸透性かつ生体適合性材料がある。
【0027】 カフ10の外側シェル12と心臓表面との間の間隔は、心臓の形状が一様でな
はないことのために、カフ10の長さにわたって最大約3〜4cm変化すること
ができる。外側シェル12と心臓表面との間の間隔は、伸縮サイクルにわたって
最大2cm変化する可能性がある。伸縮サイクルにおいては、心室が血液でもっ
て再充填されることのために、心室が膨張する。心室の膨張は、袋14の内壁を
、外側シェル12に向けて径方向外方へと変位させる。この心室膨張に対して抵
抗することなくこの心室膨張を受容し得るように、袋14を形成しておくことは
重要である。
【0028】 上記においては、カフ10のサイズを特定したけれども、心臓の様々なサイズ
を受領するためには、様々なサイズのカフを準備することができる。
【0029】 カフ10は、小さく折り畳むことができて、約7cmという開胸を通して胸の
空間内に挿入し得るほど十分に小さいことが好ましい。
【0030】 ある実施形態においては、心室カフ10は、吸付アンカー40(図1および図
8)を備えている。吸付アンカー40は、カフの圧縮時にカフ10の上端から心
臓が飛び出してしまうことを防止するためのものである。吸付アンカーは、パド
ル42を備えており、パドル42には、互いに離間した一対の吸引ポート50が
形成されている平坦面44が設けられている。吸付アンカーは、カフが心臓の回
りに巻回されるよりも先に、カフの平坦面15に当接して配置される。吸付アン
カー40は、また、カフ10に対して強固に連結するために、例えばカフ10に
対して縫いつけたりあるいは接着したりすることができる。袋14は、図1に示
すように、第1端部62から第2端部63までにわたって延在している。袋14
が膨らまされたときに袋が吸付アンカー40の直下に配置されることはない。よ
って、カフ10が心臓の心室の周囲に配置されたときには、カフ10は、実質的
にD字形横断面形状を形成する。ここで、D字形状の平坦部は、パドル42の面
44によって形成される。
【0031】 ある実施形態においては、吸付アンカー40は、全体的にフラットなパドル4
2を備えたしゃもじ形状とされており、パドル42は、一体的に形成された全体
的に円錐形のカップ46に向けて漸次的にテーパー形状とされている。パドルの
接触面44は、ヒトの心臓の前下面(すなわち、「フラット面」)に適合し得る
ようなサイズおよび形状とされている。カップ46は、心臓の尖端をぴったりと
(密着的に)受領し得るようなサイズおよび形状とされた受領面48を備えてい
る。少なくとも1つの吸引ポート50(好ましくは2個の吸引ポート50)が、
パドル42の接触面44上に配置されている。吸引ポート50は、凹所54を形
成する円形に突出したソフトなシール用リムビード52を有している。同様に、
カップ46は、吸引ポート56と、凹所を形成するためのソフトなシール用リム
57と、を備えている。
【0032】 吸付アンカー40は、真空源(図示せず)に対して接続された吸引コンジット
(吸引ライン)58を備えている。ここで、真空源は、カップ46の吸引ポート
56とパドル42の1つまたは複数の吸引ポート50とに対して吸引作用(負圧
)をもたらし、これにより、心臓と各リム52,57とを係合させるためのもの
である。図6および図7に示すように、カップ46およびパドル42と一体的に
、吸引コンジット58が形成されていることが好ましい。また、心臓を極力動か
すことなく手術者が吸付アンカー40を心臓の下に隣接させやすいように、ハン
ドル部60が形成されていることが好ましい。パドル42、カップ46、および
、ハンドル60は、好ましくは、生体適合性プラスチックから一体成形されてい
る。
【0033】 次に、本発明の一実施形態による装置の使用方法について、図1および図8を
参照して説明する。まず最初に、開放状態すなわち非取付状態において、吸付ア
ンカー40が心臓の尖端を密着的に受領し得るようにかつパドル42の面44が
心臓の略平坦な前下面に対して当接し得るように、カフ10および吸付アンカー
40を注意深く配置する(図1参照)。カフ10の上エッジ17を、心臓のバル
ブ面(例えば、下大静脈の直下かつAVグルーブの直下)の直下に配置する。カ
フ10の下エッジ19は、心臓の尖端よりも下位置に位置させることができる。
しかしながら、尖端に対する隣接位置に、あるいは、尖端のちょうど上あたりの
位置に、位置させることが好ましい。次に、カフをループ状に閉じることにより
さらにカフの両端のファスナー16どうしを連結してカフを全体的に環状の構成
とすることにより(図8)、カフ10を、心臓の周囲に適正に配置する。カフを
心臓の周囲に巻回したときには、袋をなす材料は、多数の折曲部分を形成する(
図8)。これにより、膨らまされたときに、袋は、袋を引き伸ばすことなく、径
方向内方側に変位することができる。
【0034】 次に、真空源(図示せず)を、カフ10に対しての心臓の保持を補助するため
に、吸引コンジット58に対して、流体的に接続する。負圧を適用して心臓の組
織を吸引することにより、心臓の組織を、パドル42の吸引ポート50とカップ
46の吸引ポート56とに対して係合させる。これにより、吸付アンカー40が
、心臓に対しての所定位置に保持される。袋14を周期的に膨張および収縮させ
るためには、パルス的な流体圧力を、膨張用コンジット(入力ライン)22を通
して伝達する。この操作を行うために適切な膨張/収縮駆動システムは、199
7年4月4日付けで出願され本出願人に対して権利譲渡された「Drive System
For Controlling Cardiac Compression」 と題する米国特許予備出願明細書第6
0/044,460号に記載されている。この文献の記載内容は、参考のためこ
こに組み込まれる。最大流体圧力は、好ましくは、大気圧よりも50〜100m
mHgだけ大きなものである。最小流体圧力は、好ましくは、大気圧よりも50
〜100mmHgだけ小さなものである。しかしながら、蘇生術時(すなわち、
心臓が鼓動していないとき)においては、最大流体圧力は、好ましくは、約15
0mmHgである。拡張期においては、心臓の心室に対しての再充填をカフ10
が妨害してしまわないよう、袋14内の空気圧を、できる限り速やかに低減させ
るべきである。
【0035】 袋14内における流体圧力が増大したときには、袋14は、まず最初に、吸付
アンカー40上に位置していない箇所に関して少なくとも部分的には心臓の対応
箇所形状に正確に適合し得るよう折曲部分を伸ばす。その後、袋14は、心臓の
心室のうちの、袋14に対して当接している外表面全体に対して一様な圧力Pを
印加する。
【0036】 上述のように、袋14は、内部に圧力が印加された場合であってさえも膜間圧
力を生成しないような材料から形成されている。換言すれば、心臓の心室外面に
対して印加される圧力は、実質的に、袋内の圧力に等しい。よって、袋内の圧力
が所定最大圧力値にまで増大したときには、心臓は、心臓の通常的な凸状外形形
状が加圧サイクル(すなわち、収縮サイクル)時に維持されつつ、実質的に一様
に圧縮される。よって、心室内に収容された血液に対してもたらされる心臓壁の
圧力は、径方向内方へと向けられ、したがって、袋14内に印加された流体圧力
に対して加えられる。したがって、袋は、心室内の血液に対しての圧力印加に関
して、心臓壁に抗して動作するのではなく、心臓壁と協調して動作する。したが
って、本発明においては、心臓を補助して、心室内に圧力を生成することができ
る。
【0037】 袋14内に膜間圧力が形成されないことおよび心臓壁によってもたらされる圧
力が加算されることにより、従来システムと比較して、実質的に小さな流体圧力
を使用したにしても、より良好な血流力学的結果を得ることができる。実質的に
小さな流体駆動圧力を使用することにより、心臓に損傷を引き起こしてしまうと
いうリスクが、かなり低減する。加えて、小さな流体圧力を使用することにより
、比較的小さなサイズでありかつガス圧や液圧に対する要求が少なくなることに
よって複雑さが低減されたような気圧式駆動システムや液圧式駆動システムを使
用することができる。
【0038】 好ましくは、流体圧力は、心臓の心房部分に対して印加されることはない。な
ぜなら、心房が、カフ10よりも上方に位置しているからであるすなわちカフ1
0の外部に位置しているからである。加えて、袋14は、心臓のうちの、吸付ア
ンカー40によって支持されている部分に対しては、直接的に流体圧力を印加す
ることがない。当然のことながら、圧縮時には、袋14は、心臓の心室部分のう
ちの、吸付ポート40に対して接触していない部分に対して、流体圧力を印加す
る。
【0039】 パルス的流体圧力を印加するタイミングは、好ましくは、心臓の収縮および膨
張の自然的タイミングと同期させる。
【0040】 収縮期が終わった後においては、コンジット22を通して伝達された流体圧力
は、従来より周知なようにして、拡張期を開始し得るように制御された態様で低
減される。袋14内が所定最小圧力に到達した時点においては、心臓の心室壁の
外面には圧力は印加されておらず、袋14は、心臓の外形形状になおも適合した
ままとすることができる。あるいは、最小圧力が負圧である場合には、袋14は
、外側シェル12の内壁を引っ張ることができる。このようにして、必要なだけ
の長時間にわたって、収縮期と拡張期とを交互に繰り返す。デバイスによって心
臓の血液ポンピング機能を補助する必要がなくなったときには、膨張用コンジッ
ト22に対してのパルス的流体圧力源の接続を、解除することができる。また、
吸引コンジット58に対しての真空源の接続を、解除することができる。その後
、カフを、心臓から取り外し、さらに、患者の胸キャビティ外へと取り出すこと
ができる。
【0041】 コンジット22に対して供給されたりあるいはコンジット22から取り出され
たりする圧力流体は、好ましくは、例えば空気や二酸化炭素や不活性ガス(例え
ばアルゴン)といったような気圧用流体である。これに代えて、圧力用流体は、
例えば水や生理的食塩水といったような液圧用流体とすることもできる。
【0042】 さて、図10には、カフ10の代替可能な他の実施形態が示されている。カフ
10は、外側シェル12と一体とされている吸付アンカー40を備えている。吸
付アンカー40は、好ましくは、図16に示すようなまた後述するような吸付カ
ップ100として形成されている。吸付アンカー40の背面とカフ10の第2端
部の上面とには、それぞれ、ファスナー部材16が配置されている。袋14は、
吸付アンカー40と、カフ10の第2端部の上面上に配置されたファスナー16
と、の間に配置されている。カフ10は、図11に示すようにして閉塞状態へと
巻くことができ、ファスナー16どうしを連結することによってこの閉塞状態を
維持することができる。外側シェル12の膨張を防止するために、とりわけ袋1
4の拡張時における外側シェル12の膨張を防止するために、一対の膨張防止ベ
ルト64,66をカフ10の周囲に巻き付けて、それぞれバックル68,70に
よって所定位置に固定することができる。バックル68,70は、従来のマッシ
ュルームヘッド型のファスナーや、VELCRO(登録商標)ファスナーや、あるいは
、航空機シートにおいてベルトを留めるために従来より使用されているようなタ
イプのファスナー(当然のことながら、ここに適用するためにはかなり小型化す
ることとなる)とさえすることができる。ここで、ファスナーは、ファスナーは
、他のものを締め付けることなく、ベルトだけを締め付けるようになっている。
袋14が膨らまされたときには、外側シェル12の外周縁は、締め付けられて閉
塞している(あるいは、締め付けられて、ループを形成して閉じている)ベルト
64,66によって制限を受ける。よって、膨張しつつある袋14によって印加
される圧力は、全部が実質的に心室に対して向けられる。
【0043】 図12および図13には、カフ10の代替可能な実施形態が示されている。こ
の実施形態においては、袋14は、互いに離間した2つの部分72,74へと分
割されており、これらの部分72,74は、互いに個別に膨張可能とされている
。袋14の各部分72,74は、膨張ガス供給源(図示せず)と袋との間の流体
連通をもたらすための空気供給コンジット(入力ライン)76,78に対して連
結されている。この場合においても、ファスナー部材16が、カフ10の一端に
おける上面と、カフ10の他端における下面と、に取り付けられている。これに
より、カフ10は、ループ状の閉塞状態をなすことができ、ファスナー16どう
しの連結によって閉塞状態を維持することができる。袋72,74間には、吸付
アンカー40を受領し得るようなサイズとされたU字形チャネル80が配置され
ている。外側シェル12の上面82には、例えば接着剤付きの着脱可能なカバー
シートといったようなファスナーを設けることができる。ファスナーは、また、
VELCRO(登録商標))タイプの取付具や、マッシュルームヘッド型の取付具や、
当業者に公知の他の任意の適切なファスナーとすることもできる。
【0044】 図13は、一対のクランプ84,86によって面82に対して一時的に連結さ
れる吸付アンカー40を示している。吸付アンカー40をカフ10に対して選択
的に連結可能とすることにより、使用者は、カフ10に対しての吸付アンカー4
0の相対位置を、心臓に対してカフを最適に取り付け得る位置とすることを確保
することができる。
【0045】 使用時には、使用者は、まず最初に、吸付アンカー40を取り付けない状態で
、図12に示すような開放状態とされたカフ10を、心臓の下に配置する。その
後、カフ10を心臓の周囲に巻き付けてループ状とし、ファスナー16によって
この状態を維持する。必要に応じて、心臓の周囲におけるカフ10の位置の確保
をさらに念入りに確保したい場合には、ベルト64,66(図10および図11
参照)を使用することができる。その後、使用者は、吸付アンカー40を、所望
最適配置となるようにして、心臓の比較的フラットな前下面と面82との間へと
、滑り込ませる。使用者は、次に、クランプ84,86を使用することによって
、面82に対して吸付アンカー40を固定する。このようにして組み立てられた
カフ10と吸付アンカー40とからなるアセンブリは、心臓に対しての最小の移
動量でもって取り外すことができる。その後、ファスナー(例えば、マッシュル
ームタイプのファスナーや、接着剤や、Velcro(登録商標))を使用することに
よって、吸付アンカー40を、面82上に固定することができる。この場合の配
置は、使用している特定のカフおよび特定の吸付アンカーからなるアセンブリと
、対象をなす特定の心臓と、に関して、解剖学的に適切な配置である。そして、
このように組み立てられたカフと吸付アンカーとからなるアセンブリを、心臓の
下の所定位置に押し込むことができる。この場合、心臓を最小限移動させるだけ
で心臓に対してのアセンブリの向きを容易にかつ適切に調節しつつ、吸付アンカ
ー40の尖端カップ48内に心臓の尖端を配置することができる。その後、カフ
10を心臓の周囲に巻き付けることによってカフを閉じ、ファスナー16を留め
る。必要に応じて、ベルト64,66を、閉じたカフ10の周囲に配置すること
ができる。図12のカフについてのその後の操作は、図1および図8を参照して
上述したものと同じである。したがって、簡単化のため、その後の操作について
の説明は省略する。
【0046】 図14および図15には、心室カフ10のさらに他の実施形態が示されている
。この実施形態においては、吸付アンカー40は、一対の吸付パッド90,92
を備えている。各吸付パッド90,92は、それぞれ対応する真空ライン94,
96を介して、吸付アンカー40のハンドル部60に対して連結されている。配
置は、個々の心臓に依存して決まるものである。よって、連結ラインは、フレキ
シブルなものとされている。各吸付パッド90,92は、好ましくは、複数のク
リート98を備えている。クリートどうしの間には、吸引コンジット58に流体
連通している各開口99が形成されている。吸付パッド90,92および連結真
空ライン94,96は、好ましくは、十分にソフトな材料から形成されている。
これにより、吸付パッド90,92は、デバイスの使用時に、袋14と心臓との
間の所定位置に設置することができる。よって、袋14によって心臓の心室に対
して印加された圧力は、パッド90,92の配置によって実質的に影響を受ける
ことがないものであるべきである。しかしながら、パッド90,92は、吸付ア
ンカー40に対しての心臓の変位を防止することによって、心室カフ10内にお
ける心臓の位置の維持を補助する。
【0047】 図16には、吸引カップ100の一例が示されている。吸引カップ100は、
吸付アンカー40における吸付パッドとして使用することができる、あるいは、
吸付パッド90,92における吸引カップとして使用することができる。吸引カ
ップ100は、心臓の表面に対してのシール機能をもたらすシールリップ102
を備えている。吸引圧力は、吸引カップ100のほぼ中央に位置しているコンジ
ット(吸引コンジット)104を通して印加される。吸引カップ100の底面1
08全体にわたって、上方に突出した複数のクリート106が配置されている。
上方に突出したクリート106は、剪断方向(すなわち、吸引力の方向に対して
実質的に垂直な方向)における心臓の変位を防止し、これにより、心臓組織に対
しての損傷を最小化するとともに、心臓に対して印加される吸込力が適切な領域
に適用されることを可能とする。加えて、これもまたクリートとして機能するバ
ー110が、コンジット104の上方に配置されている。バー110によって、
心臓組織がコンジット104内に吸い込まれることが防止され、これにより、シ
ールリップ102内における吸込カップ100内にわたっての真空保持力の一様
分散が確保される。シールリップ102は、フレキシブルなベローズ103を有
している。ベローズ103により、カップ100と心臓とが相対変位した場合に
おいてもシールリップ102が心臓に対しての実効的シールを形成することが可
能とされている。つまり、カップ100と心臓との間の相対変位が、ベローズ1
03によって吸収される。
【0048】 図17には、心室カフ10の代替可能な他の実施形態が示されている。この実
施形態においては、互いに個別のものとされた2つの膨張可能な環状の袋112
,114が設けられている。心臓の外形形状が、バルブ面を有した接合部のとこ
ろから尖端に向けて先細り形状をなすテーパー形状となっていることにより、本
発明者らは、心室に対しての圧力伝達の一様性をさらに高めるためには袋を分割
することが有利であることを見出した。下側の袋114(すなわち、心臓の尖端
に近い方の袋)は、比較的幅の広い壁を有している。そのため、この袋114は
、外側シェル12から、より大きな程度で広がることができる。よって、この袋
114は、心臓の小径部分の外面に容易に接触することができ、その外面形状に
適合することができる。各袋112,114には、それぞれ膨張用コンジット(
入力ライン)116,118が接続されていて、それぞれの袋の周期的な膨張お
よび収縮が行えるようになっている。図16に概略的に示されているような吸付
アンカー40によって、吸引保持力を心臓に対して印加することができる。
【0049】 図18〜図20には、心臓心室補助デバイス120の代替可能な実施形態が示
されている。このデバイス120は、袋14の径方向内面に配置されることによ
って袋14と患者の心臓との間に配置された吸付メンブラン(袋)122を備え
ている。加えて、メンブラン122よりも内側には、心臓の尖端近傍に装着する
ための吸付アンカー124が配置されている。吸付アンカー124は、上述のよ
うな吸付アンカー40と同様にして、吸引コンジット126に対して流体連通可
能に接続されている。この代替可能な実施形態においては、複数の膨張/収縮用
コンジット128が、いくつかの互いに離間した場所において、袋14に対して
流体連通可能に設置されている。これらコンジット128は、また、共通の流体
ライン129に対して連通している。コンジット128は、図19および図20
に示すようにメンブランと吸付アンカーとに対して袋14を所定位置に支持し得
るよう、十分に剛直な材料から形成されている。メンブラン122は、好ましく
は接着や熱融着やRF融着やレーザー溶接や他の任意の周知方法によって、袋の
上端30近傍部分に連結されていることが好ましい。袋14は、心臓の形状に完
全に適合できるとともに袋に膜間圧力を生成しないよう、十分にソフトな材料か
ら形成される。よって、袋14によってもたらされる圧力は、実質的にその全部
が、心臓21の心室の外面に直接的に伝達される。
【0050】 図21には、吸付アンカー124が、より詳細に図示されている。吸付アンカ
ー124は、例えば5本のフィンガーといったような上方に突出する複数のフィ
ンガー134を備えている。これらフィンガーは、内方に凹形状をなすものであ
って、各フィンガーは、尖端近傍における心臓下部に対して吸付アンカー124
をシール密着させ得るための外周縁シールリップ136を有している。シールリ
ップ136の内側には、複数の突出クリート138が配置されていて、心臓の支
持を補助できるようになっているとともに、心臓と吸付アンカー124との間の
剪断方向相対変位を防止し得るようになっている。心臓の頂点近傍への配置のた
めに、複数のクリート139が、吸付アンカーの基部に配置されている。
【0051】 図22および図23には、吸付アンカー124およびメンブラン122の一部
がそれぞれ平面図および断面図で示されている。クリート138,139は、心
臓の外面が吸引ライン126内に吸い込まれてしまうことを防止する。これらク
リートは、開口132の閉塞を防止することによって、吸引保持力を、心臓のう
ちの、各フィンガーと係合している領域上にわたって分散させるよう機能する。
クリート138,139は、また、吸付領域を最大化させるようにして空気流通
路を形成し、これにより、吸付アンカー124に対しての心臓のスリップ(位置
ズレ)防止を補助する。潰れるような変位が可能な吸付メンブラン(袋)122
は、付加的に、大きな吸付バッグとして機能する。バッグの下部(すなわち、バ
ッグのうちの、心臓尖端に近い部分)は、吸引コンジット126近傍においてフ
ィンガー124の基部140に対して取り付けられている。メンブラン122と
フィンガー124との双方は、心臓の外面形状に適合し得るよう十分にソフトな
材料から形成されている。
【0052】 図24には、心室カフの他の実施形態が示されている。この実施形態において
は、吸付パッド90,92は、コンジット126に対して流体連通している吸引
ライン128に接続されたものとして示されている。加えて、心臓の尖端に対し
て、吸付ベローズ140が配置されている。ベローズ140の使用により、吸引
コンジット126と心臓21との間の相対変位が可能とされており、これにより
、カフ10が心臓21に対して変位しないことが保証される。よって、使用時に
は、心臓変位というリスクをもたらすことなく、吸引コンジット126を胸の壁
に対して固定することができる。
【0053】 図25には、袋の内壁146から外壁148へと連結された複数のコード14
4を有した袋14が示されている。上述のように、袋の外壁は、外側シェル12
の内壁である。コード144は、袋14の内壁146の相対移動の程度を制限す
るために使用されている。コード144の一端は、場所150において外壁14
8に対して固定されており、コード144の他端は、場所152において内壁1
46に対して連結されている。コード144は、好ましくは非弾性的な材料から
形成される。したがって、袋14の内壁146の、尖端領域から離れる向きの上
方移動の程度が、制限される。当然のことながら、コード144は、また、弾性
材料から形成することもできるが、あまり好ましくない。コード144は、袋1
4の内壁146がカフから膨出して心房領域に衝突することを防止する。よって
、袋14の上方移動を制限することが好ましく、この制限により、拡張期におけ
る内壁146のカフからの突出は、発生しない。
【0054】 図27には、本発明による心室カフ200の他の好ましい実施形態が示されて
いる。この代替可能な実施形態においては、カフは、上方が開口した容器の形態
とされていて、患者の心臓の少なくとも一部に対して比較的密着し得るようなサ
イズとされた内部チャンバ202を形成している。このチャンバ202は、環状
の膨張可能な袋204と、上方が開口しているとともに袋の内方に配置された吸
引メンブラン206と、によって形成されている。吸引メンブランは、吸引メン
ブランの下端に形成された中央開口208(図29)を有している。中央開口2
08は、流体連通状態でもって真空チューブ210の一端に係合している。真空
チューブの他端は、真空チューブを通しての空気吸引を行い得る真空源(図示せ
ず)に対して接続されている。吸付メンブランは、好ましくは、薄いポリウレタ
ン製メンブランから形成されていて、生体適合性かつガンマ線蒸留適合性である
。吸付メンブランは、好ましくは、UV接着やシアノアクリレートや熱融着や他
の適切な手段を介して、上端が袋の上端に対して連結されている。よって、カフ
は、心臓の心室上にわたって延在することができ、真空チューブは、真空源に接
続されており、真空源は、チャンバ202から空気を吸引するように動作し、チ
ャンバ内に負圧を形成することができ、これにより、吸付メンブランは、径方向
内方に引っ張られて心臓に係合して心臓を固定する。
【0055】 袋204は、好ましくは、生体適合性かつ補強済みのポリウレタンから形成さ
れ、あるいは、他の任意の適切な弾性ポリマーから形成される。ポリウレタンは
、例えばポリエステル織物といったような非伸長性の補強層によって補強された
流体非浸透性層を形成する。袋の外壁207は、好ましくは、袋の内壁209よ
りも厚いものとされ、これにより、袋の径方向外方への膨張に対しての耐性を有
している。外壁には、フレキシブルな各流体ライン214の第1端部に流体連通
可能に接続された1つまたは複数の開口212が形成されている。好ましくは、
エルボー取付具が、スナップ取付コネクタ(図示せず)を介して、袋の壁に対し
て取り付けられている。エルボー取付具は、流体ラインの第1端部に対して係合
し得るようなサイズとされた入力ポートと、流体連通可能な状態で袋の内部に開
口している出力ポートと、を備えている。流体ラインの各第2端部は、1つまた
は複数の加圧流体源(図示せず)に対して接続されている。よって、1つまたは
複数の加圧流体源の駆動により、袋を膨らませることができる。この場合、内壁
は、径方向内方へと駆動され、これにより、上述と同様に、心室表面に対して力
をもたらすことができて、心室の血液ポンピング機能を補助することができる。
【0056】 好ましい実施形態においては、袋が収縮するときには、袋の内壁は、心臓に対
して比較的密着した状態を維持しつつ、自分自身上へと折り畳まれる(図29)
。その後、袋が膨らまされるときには、心臓のうちの、カフ200内に収容され
ている部分に対して一様に係合し得るよう径方向内方へと駆動されつつ、内壁は
、少なくとも部分的に折畳みが解消される。このようにすることで、袋は、心臓
に対して係合するために拡張する必要がなくなる。この結果、膨らむ際に袋が伸
長しないことにより袋の内壁に膜間圧力が発生しないことのためにこの膜間圧力
に基づく圧力損失を一切発生させることなく、心室外壁に対して実質的に一様に
力を印加することができる。加えて、袋が伸長しないことにより、袋が膨らまさ
れて袋が心臓に当接した際に、心臓が、砂時計のような形状へと歪まされること
がない。
【0057】 上述の他の実施形態と同様に、カフ200は、好ましくは、房室性(AV)グ
ルーブの直下に位置した状況で心臓上に延在し得るように構成されている。
【0058】 心室カフ200は、さらに、心臓の外面に着脱可能に係合するための、フレキ
シブルでありかつクリートを有したフィンガーアセンブリ216を備えている(
図29〜図31)。フレキシブルでありかつクリートを有したフィンガーアセン
ブリ216は、吸付メンブラン206の内側に配置されている。このため、吸付
メンブランが心臓に対して内側に引き付けられたときに、フィンガーは、患者の
心臓に対して係合する向きに駆動される。フィンガーアセンブリは、好ましくは
、例えばポリウレタンやシリコーンやTPE等といったような非常にフレキシブ
ルなポリマーから成型されるものであって、UV接着や接着剤や熱融着や他の適
切な手段を介して、吸付メンブラン206の内面に対して連結されている。フィ
ンガーアセンブリは、例えば5本といったような、複数のフィンガー218を備
えている。各フィンガーは、心臓の外面に対して係合するための複数の突出クリ
ート220を有している。フィンガーアセンブリは、さらに、吸付メンブラン2
06に対して係合され、かつ、吸付メンブランの開口に対して流体連通可能な状
態で吸付メンブランの開口と位置を合わせて中央開口224が形成されているベ
ース222を備えている。ベース222にも、真空源が駆動されたときに心臓組
織が開口を閉塞してしまうことを防止するための複数の突出クリート226が、
開口224を囲んで配置されている。クリートとフィンガーとは、協働すること
によって、真空ライン210を通して実質的にチャンバ全体から吸気を行うこと
を可能とする複数の流体流通経路を形成する。このようにすることで、保持力は
、心臓の尖端に集中するのではなく、心臓表面の大部分にわたって分散すること
となる。この結果、心臓のわずかの部分に対してだけ保持力が適用されるような
ことがなく、患者の心臓に対してカフをより一層固定的に係合することができる
【0059】 心室カフ200は、さらに、レンゲ状部228とバックプレート補強体230
と一対の支持ロッド232とを有してなる尖端補強支持アセンブリを備えている
。レンゲ状部228は、好ましくは、ポリウレタンやナイロンやTPE等といっ
たような半堅固なポリマーから形成され、フィンガーアセンブリ216と吸付メ
ンブラン206との双方の下端に対して固定的に係合される。よって、レンゲ状
部は、フィンガーアセンブリと吸付メンブランとを、袋204に対しての所定位
置に保持するよう機能する。レンゲ状部には、真空ライン210の延長をなすた
めの中央開口234が形成されている。
【0060】 バックプレート補強体230は、好ましくは、レンゲ状部228に対して一体
成形されており、例えばポリウレタンやナイロンやTPE等といったような半堅
固なポリマーから形成されている。バックプレート補強体は、接着剤層を介して
あるいは熱融着によってあるいは他の手段によって、袋204の外壁に対して連
結される。バックプレートは、心臓の前部に対して位置合わせされ得るように構
成されている。よって、袋のうちの、バックプレートに対して位置合わせされた
部分は、膨らまされないことが好ましい。
【0061】 支持ロッドすなわちスタイラス232は、例えばチタン等の非フレキシブル材
料からなる湾曲セグメントの形態とされている。支持ロッドのそれぞれの底部は
、レンゲ状部228内に形成されたそれぞれ対応する上向き開口受け部236内
に受領される。支持ロッドは、レンゲ状部から斜め向きに外方にかつ上方に突出
しており、途中からは、上向きに曲がっている。支持ロッドの各上端は、それぞ
れ対応するスタイラスカップ240内に形成されている受け部238内に収容さ
れている。スタイラスカップ240は、接着剤やあるいは当業者には周知の他の
適切な手段によって、袋204の外壁に対して固定されている。受け部は、好ま
しくは、例えばポリウレタンやナイロンやTPE等といったようなフレキシブル
なポリマーから形成される。支持ロッドは、好ましくは、約90゜〜120゜だ
け離間している。支持ロッドは、袋と吸付メンブラン206とが心臓の周囲に配
置されバックプレート補強体と協働したときには、袋を支持する。これにより、
心臓周囲に対しての袋と吸付メンブランとの配置を容易なものとすることができ
る。
【0062】 図29における一実施形態においては、吸付メンブラン206の内面上に、複
数の検出用電極211が取り付けられている。電極211は、心臓から発生する
心筋のECG信号を検出して対応電気信号を生成するために使用される。これに
代えて、心臓の活性度を検出し得るよう心臓の十分近くに電極が位置している限
りにおいては、電極を、カフ200上の他の任意の適切な位置に配置し得ること
は、理解されるであろう。各電極には、対応するリード線213が接続されてお
り、各リード線は、それぞれの検出電気信号を伝達する。電極は、例えば、患者
の心臓からR波を検出するための装置の構成要素を備えることができる。このよ
うな構成要素は、心臓の電気的活動度を検出するために、また、R波の立ち上が
りエッジを検出するために、また、この立ち上がりエッジに反応して同期パルス
信号を生成するために、機能する。このようなシステムは、本出願によって19
98年7月23日に出願された米国特許予備出願明細書に記載されている。この
特許予備出願の記載内容は、参考のためここに組み込まれる。主に、この装置は
、電極211を備えており、電極211は、心臓のごく近傍に配置し得るよう構
成されているとともに、心臓の電気的活動度(あるいは電気的活性度合い)を検
出し、さらに、それぞれのリード線213を通して搬送される対応電気信号を生
成する。この装置は、また、リード線213を介して各電極211から電気信号
を受領し得るものとされた信号プロセッサ(図示せず)を備えている。信号プロ
セッサは、入力としての電気的検出信号を調整し、可変しきい値を計算し、調整
された電気信号の大きさがそのしきい値を超えるかどうかを判断し、超える場合
には、対応パルス信号を生成することによって、R波の立ち上がりを検出したこ
とを知らせる。
【0063】 図27〜図31に示す実施形態の使用方法は、上述の他の実施形態の使用方法
と同様である。まず最初に、カフ200を患者の心臓上に広げ、心臓の尖端を内
部チャンバ202内において内部チャンバ202の下端近傍に配置する。そして
、真空ライン210を真空源に対して接続し、真空源を起動する。チャンバ内の
流体(気体または液体)は、真空ラインを通して抽出され、これにより、チャン
バ内に負圧が形成される。この結果、吸付メンブラン206およびフィンガーア
センブリ216が内方に引っ張られて患者の心臓に対して当接する。次に、入力
ライン205を加圧流体源に対して接続する。これにより、所定速度でもって袋
204を周期的に膨張および収縮させることができる。袋が膨らまされたときに
は、袋の内壁は、折畳みが解除され、心臓のうちの、チャンバ内に保持されてい
る実質的にすべての表面に対して係合する。袋を膨張させ続けることにより、実
質的に心室の長さ全体にわたって心室を圧縮することができて、心臓のポンピン
グ能力を改良することができる。
【0064】 以上の説明により、本発明による心室カフによって、心室の外壁に対して実質
的に一様な周期的圧力を印加することによる機能損失した心臓の血液ポンピング
機能を補助し得るような効果的なかつ信頼性の高いデバイスをもたらし得ること
は、理解されるであろう。
【0065】 本発明の例示としての実施形態を参照しつつ本発明について例示的に説明して
きたけれども、当業者であれば、本発明の精神および範囲を逸脱することなく実
施形態における態様や詳細部分に様々な変更を加え得ることは、理解されるであ
ろう。したがって、本発明は、上記実施形態に制限されるものではなく、添付の
請求範囲によって規定される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態における心室カフを示す斜視図である。
【図2】 図1における2−2線に沿って図1の心室カフの一部を示す断面
図である。
【図3】 図4における3−3線矢視断面図である。
【図4】 図1の心室カフを示す底面図である。
【図5】 図1および図4に示す心室カフを示す側面図である。
【図6】 図1の心室カフ内に備えられている吸付アンカーを示す平面図で
ある。
【図7】 図6の吸付アンカーを示す側断面図である。
【図8】 心室カフと吸付アンカーとが互いに組み付けられて心臓回りに配
置可能に構成された状態において、心室カフと吸付アンカーとを示す斜視図であ
る。
【図9】 公知のライナーデバイスにおいて引き伸ばされたライナー壁の湾
曲表面を概略的に示す斜視図である。
【図10】 本発明による心室カフの代替可能な実施形態を示す平面図であ
る。
【図11】 周縁部に一対の拡張制限ベルト備えている心室カフを示す斜視
図である。
【図12】 本発明による心室カフの代替可能な実施形態を示す斜視図であ
る。
【図13】 図12の心室カフを示す平面図であって、吸付アンカーが取り
付けられている。
【図14】 一対の吸付パッドが取り付けられている吸付アンカーの一実施
形態を示す斜視図である。
【図15】 膨張可能袋と心臓との間に配置された図14の吸付アンカーを
示す部分断面図である。
【図16】 本発明のある実施形態における吸付パッドを示す斜視図である
【図17】 本発明による心室カフの代替可能な実施形態を示す断面図であ
る。
【図18】 本発明による心室カフのさらに他の実施形態を示す斜視図であ
る。
【図19】 図18の心室カフを示す断面図である。
【図20】 図18の心室カフを示す断面図であって、カフ内に配置される
心臓が仮想線で示されている。
【図21】 図20の心室カフ内に備えられている吸付アンカーの他の実施
形態を示す斜視図である。
【図22】 図20に示された吸付アンカーとメンブランとの一部を示す平
面図である。
【図23】 図22に示された吸付アンカーとメンブランとを示す部分断面
図である。
【図24】 本発明による心室カフの他の実施形態を示す斜視図である。
【図25】 本発明による心室カフ内に備えられている膨張可能袋の他の実
施形態を示す図である。
【図26】 図25に示された袋を示す部分断面図である。
【図27】 本発明による心室カフの他の実施形態を、一部を切り欠いて示
す斜視図である。
【図28】 図27の心室カフを示す側面図である。
【図29】 図27の心室カフを示す分解斜視図である。
【図30】 図27の心室カフが心臓の周囲に配置される様子を示す斜視図
であって、心臓が仮想線で示されている。
【図31】 図27の心室カフを断面図である。
【符号の説明】
10 心室カフ 12 シェル 14 袋 16 ファスナー部材 22 空気供給コンジット(入力ライン) 40 吸付アンカー40 58 吸引コンジット(吸引ライン) 64 膨張防止ベルト 66 膨張防止ベルト 72 袋 74 袋 76 空気供給コンジット(入力ライン) 78 空気供給コンジット(入力ライン) 90 吸付パッド 92 吸付パッド 94 真空ライン(吸引ライン) 96 真空ライン(吸引ライン) 100 吸引カップ 104 コンジット(吸引コンジット) 112 袋 114 袋 116 膨張用コンジット(入力ライン) 118 膨張用コンジット(入力ライン) 120 心臓心室補助デバイス(心室カフ) 122 吸付メンブラン(袋) 124 吸付アンカー 126 吸引コンジット(吸引ライン) 128 膨張/収縮用コンジット(入力ライン) 138 クリート 139 クリート 200 心室カフ 202 内部チャンバ 204 袋 206 吸引メンブラン 207 シェル 220 クリート 226 クリート 228 レンゲ状部 230 バックプレート補強体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,HR,HU ,ID,IL,IS,JP,KE,KG,KP,KR, KZ,LC,LK,LR,LS,LT,LU,LV,M D,MG,MK,MN,MW,MX,NO,NZ,PL ,PT,RO,RU,SD,SE,SG,SI,SK, SL,TJ,TM,TR,TT,UA,UG,UZ,V N,YU,ZW (72)発明者 ポール・シー・ミシェルマン アメリカ合衆国・ニューヨーク・10040・ ニュー・ヨーク・カブリニ・ブールヴァー ド・360・アパートメント・5F (72)発明者 ヨシュア・イー・ツィトリック アメリカ合衆国・ニュージャージー・ 07010・クリフサイド・パーク・ウィンス トン・ドライヴ・300 (72)発明者 クレイグ・ダブリュ・シャーマン アメリカ合衆国・マサチューセッツ・ 02174・アーリントン・ヘムロック・スト リート・44 (72)発明者 ウィリアム・エー・イースターブルック・ ザ・サード アメリカ合衆国・ニュージャージー・ 07675・ウエストウッド・ニューアーク・ アヴェニュ・43 (72)発明者 ロバート・ダブリュ・レインハルト アメリカ合衆国・ニュージャージー・ 07928・チャッタム・アバーディーン・ロ ード・3 (72)発明者 ハワード・アール・レヴィン アメリカ合衆国・ニュージャージー・ 07666・ティーネック・ポマンダー・ウォ ーク・640 (72)発明者 ナウム・ジセルソン アメリカ合衆国・メリーランド・21209・ バルティモア・チョークベリー・ロード・ 6719 (72)発明者 ラドミラ・グディス アメリカ合衆国・メリーランド・21903・ ルーサーヴィル・ティモニウム・ノースウ ッド・ドライヴ・113 Fターム(参考) 4C077 AA04 BB10 FF04 KK27

Claims (41)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 心臓の血液ポンピング機能を補助するための装置であって、 心臓の少なくとも一部の周囲に延在し得るよう構成されているとともに、心臓
    の前記一部を圧縮し得るよう選択的に膨張可能とされ、さらに、実質的に非弾性
    材料から形成された、膨張可能な袋と; 心臓の少なくとも一部に対して密着し得るよう構成されているとともに、内部
    に心臓の前記一部を受領するための内部チャンバを形成している、吸引メンブラ
    ンと; 前記吸込メンブランの前記内部チャンバに対して連通しているとともに、駆動
    されたときには、前記内部チャンバから流体を抽出することによって前記吸引メ
    ンブランを内方に引っ張って前記吸引メンブランを心臓に対して係合させる、吸
    引ラインと; 前記袋に対して連通しているようにして前記袋に対して連結されているととも
    に、駆動されたときには、前記袋に対しての加圧流体の供給と前記袋からの加圧
    流体の抽出とを選択的に行って前記袋の膨張と収縮とを交互的に引き起こす、入
    力ラインと; を具備することを特徴とする装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の装置において、 前記袋と前記吸引メンブランとが、互いに連結されていることを特徴とする装
    置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の装置において、 前記袋と前記吸引メンブランとは、前記袋と前記吸引メンブランとのそれぞれ
    の上端部どうしの近傍において互いに連結されていることを特徴とする装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の装置において、 さらに、前記吸引メンブランの内方に配置された少なくとも1つの弾性補強フ
    ィンガーを具備し、 該補強フィンガーは、前記吸引ラインが動作している時に心臓に対しての前記
    補強フィンガーの着脱可能な係合をもたらすための複数のクリートを備えている
    ことを特徴とする装置。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の装置において、 さらに、前記袋の一部に対して連結された半堅固なバックプレートを具備し、 該バックプレートは、心臓の下部に対して当接し得るよう構成されていること
    を特徴とする装置。
  6. 【請求項6】 請求項1記載の装置において、 前記袋は、外壁と内壁とを備え、 前記外壁には、前記袋の膨張時に径方向外方へと広がってしまわないような補
    強がなされていることを特徴とする装置。
  7. 【請求項7】 請求項1記載の装置において、 前記袋は、実質的に流体不浸透性のフィルム層と、実質的に非弾性の補強層と
    、の双方を備えていることを特徴とする装置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の装置において、 さらに、前記吸引メンブランの下端近傍において前記吸引メンブランに対して
    係合されたレンゲ状部を具備し、 該レンゲ状部は、前記バックプレートと一体的に形成されていることを特徴と
    する装置。
  9. 【請求項9】 請求項1記載の装置において、 前記袋が複数の膨張可能部材から構成されている場合において、 それぞれが前記膨張可能部材の各々に対して連通している複数の入力ラインを
    具備していることを特徴とする装置。
  10. 【請求項10】 請求項1記載の装置において、 さらに、少なくとも2つの入力ラインを具備し、 該入力ラインの各々が、互いに離間した場所において前記袋に対して流体連通
    可能に連結されていることを特徴とする装置。
  11. 【請求項11】 請求項1記載の装置において、 前記袋が、第1端部と第2端部とを有した長尺ストリップの形態とされ、 前記袋が、心臓の周囲に巻回され得るようフレキシブルな材料から形成され、 前記袋が、さらに、前記袋を心臓の周囲の所定位置に固定するためのファスナ
    ー部材を備えていることを特徴とする装置。
  12. 【請求項12】 心臓の血液ポンピング機能を補助するためのシステムであ
    って加圧流体源と該加圧流体源に対して流体連通可能に接続された入力ラインと
    を具備するシステムにおいて使用するための心臓圧縮デバイスであって、 内壁と外壁とを有する膨張可能な袋を具備してなり、 前記内壁は、実質的に非弾性材料から形成され、 前記袋は、前記入力ラインを着脱可能に取り付けるための入力ポートを有し、 前記袋が膨張したときには、前記内壁が心臓圧縮位置へと駆動されるようにな
    っていることを特徴とする心臓圧縮デバイス。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の心臓圧縮デバイスにおいて、 さらに、前記袋に対して連結されるとともに心臓の少なくとも一部に対して着
    脱可能に係合し得るよう構成された心臓係合デバイスを具備していることを特徴
    とする心臓圧縮デバイス。
  14. 【請求項14】 請求項13記載の心臓圧縮デバイスにおいて、 前記心臓係合デバイスが、心臓の少なくとも一部に対して密着し得るよう構成
    された吸引メンブランと、該吸込メンブランの内部チャンバに対して連通してい
    る吸引ラインと、を備え、 前記吸引ラインは、駆動されたときには、前記内部チャンバから流体を抽出す
    ることによって前記吸引メンブランを内方に引っ張って前記吸引メンブランを心
    臓に対して係合させることを特徴とする心臓圧縮デバイス。
  15. 【請求項15】 請求項13記載の心臓圧縮デバイスにおいて、 前記袋と前記吸引メンブランとは、前記袋と前記吸引メンブランとのそれぞれ
    の上端部どうしの近傍において互いに連結されていることを特徴とする心臓圧縮
    デバイス。
  16. 【請求項16】 請求項13記載の心臓圧縮デバイスにおいて、 さらに、前記吸引メンブランの内方に配置された少なくとも1つの弾性補強フ
    ィンガーを具備し、 該補強フィンガーは、心臓に対して着脱可能に係合する複数のクリートを備え
    ていることを特徴とする心臓圧縮デバイス。
  17. 【請求項17】 請求項12記載の心臓圧縮デバイスにおいて、 前記袋の前記外壁には、前記袋の膨張時に径方向外方へと広がってしまわない
    ような補強がなされていることを特徴とする心臓圧縮デバイス。
  18. 【請求項18】 請求項12記載の心臓圧縮デバイスにおいて、 前記袋は、実質的に流体不浸透性のフィルム層と、実質的に非弾性の補強層と
    、を備えていることを特徴とする心臓圧縮デバイス。
  19. 【請求項19】 請求項12記載の心臓圧縮デバイスにおいて、 前記袋が複数の膨張可能部材から構成されている場合において、 それぞれが前記膨張可能部材の各々に対して連通している複数の入力ラインを
    具備していることを特徴とする心臓圧縮デバイス。
  20. 【請求項20】 請求項12記載の心臓圧縮デバイスにおいて、 さらに、少なくとも2つの入力ラインを具備し、 該入力ラインの各々が、互いに離間した場所において前記袋に対して流体連通
    可能に連結されていることを特徴とする心臓圧縮デバイス。
  21. 【請求項21】 請求項12記載の心臓圧縮デバイスにおいて、 前記袋が、第1端部と第2端部とを有した長尺ストリップの形態とされ、 前記袋が、心臓の周囲に巻回され得るようフレキシブルな材料から形成され、 前記袋が、さらに、前記袋を心臓の周囲の所定位置に固定するためのファスナ
    ー部材を備えていることを特徴とする心臓圧縮デバイス。
  22. 【請求項22】 請求項13記載の心臓圧縮デバイスにおいて、 前記心臓係合デバイスが、心臓の一部を受領可能な形状とされているとともに
    心臓に対して着脱可能に係合するための少なくとも1つの吸引ポートを有した吸
    付アンカーを備えていることを特徴とする心臓圧縮デバイス。
  23. 【請求項23】 請求項13記載の心臓圧縮デバイスにおいて、 前記心臓係合デバイスが、1つまたは複数の吸引ポートを有した吸付パッドを
    備えていることを特徴とする心臓圧縮デバイス。
  24. 【請求項24】 心臓の血液ポンピング機能を補助するための装置であって
    、 心臓に対して着脱可能に係合し得るよう構成された心臓係合デバイスと; 加圧流体源と; 実質的に非弾性かつフレキシブルな材料から形成されているとともに、心臓の
    少なくとも一部の周囲に延在し得るよう構成され、さらに、前記加圧流体源に対
    して接続可能とされていて心臓圧縮位置へと膨張することができて心臓の前記一
    部を圧縮することができる袋と; を具備することを特徴とする装置。
  25. 【請求項25】 請求項24記載の装置において、 前記袋は、外壁と内壁とを備え、 前記外壁には、前記袋の膨張時に径方向外方へと広がってしまわないような補
    強がなされていることを特徴とする装置。
  26. 【請求項26】 請求項24記載の装置において、 前記袋は、実質的に流体不浸透性のフィルム層と、実質的に非弾性の補強層と
    、を備えていることを特徴とする装置。
  27. 【請求項27】 請求項24記載の装置において、 前記袋が複数の膨張可能部材から構成されている場合において、 それぞれが前記膨張可能部材の各々に対して連通している複数の入力ラインを
    具備していることを特徴とする装置。
  28. 【請求項28】 請求項24記載の装置において、 さらに、少なくとも2つの入力ラインを具備し、 該入力ラインの各々が、互いに離間した場所において前記袋に対して流体連通
    可能に連結されていることを特徴とする装置。
  29. 【請求項29】 請求項24記載の装置において、 前記袋が、第1端部と第2端部とを有した長尺ストリップの形態とされ、 前記袋が、心臓の周囲に巻回され得るようフレキシブルな材料から形成され、 前記袋が、さらに、前記袋を心臓の周囲の所定位置に固定するためのファスナ
    ー部材を備えていることを特徴とする装置。
  30. 【請求項30】 請求項24記載の装置において、 前記心臓係合デバイスが、心臓の少なくとも一部に対して密着し得るよう構成
    された吸引メンブランと、該吸込メンブランの内部チャンバに対して連通してい
    る吸引ラインと、を備え、 前記吸引ラインは、駆動されたときには、前記内部チャンバから流体を抽出す
    ることによって前記吸引メンブランを内方に引っ張って前記吸引メンブランを心
    臓に対して係合させることを特徴とする装置。
  31. 【請求項31】 請求項24記載の装置において、 前記心臓係合デバイスが、心臓の一部を受領可能な形状とされているとともに
    心臓に対して着脱可能に係合するための少なくとも1つの吸引ポートを有した吸
    付アンカーを備えていることを特徴とする装置。
  32. 【請求項32】 請求項24記載の装置において、 前記心臓係合デバイスが、心臓に対して着脱可能に係合するように動作する1
    つまたは複数の吸引ポートを有した吸付パッドを備えていることを特徴とする装
    置。
  33. 【請求項33】 心臓の血液ポンピング機能を補助するための装置であって
    、 心臓に対して着脱可能に係合し得るよう構成された心臓係合デバイスと; 加圧流体源と; 心臓の少なくとも一部の周囲に延在し得るよう構成されるとともに、収縮状態
    においては少なくとも部分的に折り畳まむことができかつ膨張状態においては少
    なくとも部分的に折畳みが解かれ得るような所定表面積とされた内壁を有し、さ
    らに、前記加圧流体源に対して接続可能とされていて心臓圧縮位置へと膨張する
    ことができて心臓の少なくとも一部を圧縮することができる袋と; を具備することを特徴とする装置。
  34. 【請求項34】 請求項33記載の装置において、 前記袋は、外壁と内壁とを備え、 前記外壁には、前記袋の膨張時に径方向外方へと広がってしまわないような補
    強がなされていることを特徴とする装置。
  35. 【請求項35】 請求項33記載の装置において、 前記袋は、実質的に流体不浸透性のフィルム層と、実質的に非弾性の補強層と
    、を備えていることを特徴とする装置。
  36. 【請求項36】 請求項33記載の装置において、 前記袋が複数の膨張可能部材から構成されている場合において、 それぞれが前記膨張可能部材の各々に対して連通している複数の入力ラインを
    具備していることを特徴とする装置。
  37. 【請求項37】 請求項33記載の装置において、 さらに、少なくとも2つの入力ラインを具備し、 該入力ラインの各々が、互いに離間した場所において前記袋に対して流体連通
    可能に連結されていることを特徴とする装置。
  38. 【請求項38】 請求項33記載の装置において、 前記袋が、第1端部と第2端部とを有した長尺ストリップの形態とされ、 前記袋が、心臓の周囲に巻回され得るようフレキシブルな材料から形成され、 前記袋が、さらに、前記袋を心臓の周囲の所定位置に固定するためのファスナ
    ー部材を備えていることを特徴とする装置。
  39. 【請求項39】 請求項33記載の装置において、 前記心臓係合デバイスが、心臓の少なくとも一部に対して密着し得るよう構成
    された吸引メンブランと、該吸込メンブランの内部チャンバに対して連通してい
    る吸引ラインと、を備え、 前記吸引ラインは、駆動されたときには、前記内部チャンバから流体を抽出す
    ることによって前記吸引メンブランを内方に引っ張って前記吸引メンブランを心
    臓に対して係合させることを特徴とする装置。
  40. 【請求項40】 請求項33記載の装置において、 前記心臓係合デバイスが、心臓の一部を受領可能な形状とされているとともに
    心臓に対して着脱可能に係合するための少なくとも1つの吸引ポートを有した吸
    付アンカーを備えていることを特徴とする装置。
  41. 【請求項41】 請求項33記載の装置において、 前記心臓係合デバイスが、心臓に対して着脱可能に係合するように動作する1
    つまたは複数の吸引ポートを有した吸付パッドを備えていることを特徴とする装
    置。
JP2000518714A 1997-11-03 1998-11-03 心臓の血液ポンピング機能を補助するための方法および装置 Withdrawn JP2001521790A (ja)

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