JP2001521107A

JP2001521107A - 自動車の車体構成部材等の支持部材と板状部材とを結合するための結合具

Info

Publication number: JP2001521107A
Application number: JP2000517196A
Authority: JP
Inventors: クラオス，ヴィリヴァルト
Priority date: 1997-10-17
Filing date: 1998-10-14
Publication date: 2001-11-06
Also published as: DE29718487U1; DE59802472D1; ES2170543T3; WO1999020907A1; US6336768B1; EP1025368A1; EP1025368B1

Abstract

(57)【要約】本発明は、例えば自動車の車体構成部材等の支持部材（３）と、例えばドアの内張部材等の板状部材とを結合するための結合具に関するものであり、この結合具は、固定部（５）において前記板状部材に固定可能な上部部材（１）と、止着部材（２）に係合可能な係合部（６）とを備え、前記止着部材（２）は前記支持部材（３）に結合可能に構成されており、前記上部部材（１）の前記係合部（６）は、上下に重ねて形成され仕切板部（１０）によって互いに区画された２つの収容部（８、９）を備えており、前記止着部材（２）は、前記支持部材（３）に結合可能な固定部（７）の上方に、周囲を一周する形状の弾性を有する封止リップ部（２７）と、互いに異なった弾性を有し軸方向に間隔をおいて形成され長手方向（Ｌ−Ｌ）に対して横方向から前記収容部（８、９）の中へ挿入可能な第１及び第２フランジ部（１４、１５）とを備えており、更に、前記止着部材（２）が、前記封止リップ部（２７）と前記第１及び第２フランジ部（１４、１５）との間に、下側の前記収容部（９）の板部（４０）の外側面に当接する弾性を有する第３フランジ部（４５）を備えており、更に、前記封止リップ部（２７）が、前記支持部材（３）に臨む側の側面に、周囲を一周する形状の封止部（２７’）を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】

本発明は、例えば自動車の車体構成部材等の支持部材と、例えばドアの内張部
材等の板状部材とを結合するための結合具に関するものであり、この結合具は、
請求項１の前文部分に記載したように、固定部において前記板状部材に固定可能
な上部部材と、止着部材に係合可能な係合部とを備え、前記止着部材は前記支持
部材に結合可能に構成されている。

【０００２】

【従来の技術】

この種の結合具であって、従来公知のものとしては、ヨーロッパ特許公開公報
ＥＰ０７２６４０１Ｃ１に記載されている結合具がある。同公報の結合具では、
周囲を一周する形状の弾性を有する封止リップ部の上方に、互いに異なった弾性
を有する２つのフランジ部が形成されている。それら２つのフランジ部は、上部
部材の係合部に形成されている夫々の収容部に、側方から挿入可能である。また
その封止リップ部は、結合具を支持部材に取付けた状態においては、支持部材の
上面部分に当接する。

【０００３】更に、この種の結合具であって、また別の従来公知のものとしては、板状部材
に固定可能な上部部材と、中間部材と、止着部材とを備えたものがある（ドイツ
特許公告公報ＤＥ４０１４５８９Ｃ１）。この結合具の構造によれば、特に自動
車工業の分野においてしばしば必要とされる、支持部材の延在平面に平行な方向
の位置ずれだけを許容するという特性が得られる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】

これら従来の結合具に対して、本発明の目的は、本明細書の冒頭に記載した種
類の上部部材と止着部材との間の結合具において、組付けた状態において、簡単
な構成で高い組付精度が得られるようにし、またそれと共に、支持部材の開口を
完璧に封止できるようにすることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本発明によれば、この目的は、前記止着部材が、前記封止リップ部と前記第１
及び第２フランジ部との間に、下側の前記収容部の板部の外側面に当接する弾性
を有する第３フランジ部を備えており、更に、前記封止リップ部が、前記支持部
材に臨む側の側面に、周囲を一周する形状の封止部を備えているようにすること
で達成される。

【０００６】弾性を有する第３フランジ部を備えたため、組付けが良好に行え、そのため、
高い組付精度をもって止着部材を上部部材に組付けることができ、ひいては不都
合な位置ずれを完璧に払拭することができる。また更に、支持部材の開口に挿入
した止着部材が、封止部によって完璧に封止される。

【０００７】本発明の具体的な実施の形態の１つとして、前記第３フランジ部が、その外周
沿いに、周囲を一周する形状の、前記下側の板部の外側面に臨む封止リング部を
備えているようにしてもよく、そうすることによって、この第３フランジ部を、
上部部材の係止部に、より好適に組付けることができる。

【０００８】前記第３フランジ部の直径を、前記第１フランジ部の直径より小さく、且つ、
前記第２フランジ部の直径より大きくするようにしてもよい。

【０００９】本発明の更なる特徴として、前記封止部を、発泡材料で形成するようにしても
よく、また、前記封止部及び前記封止リップ部を、二材料射出成形法によって製
作するようにしてもよい。更に、前記封止部を、周囲を一周する形状の、弾性を
有するリング形状の部分として形成するようにしてもよく、そうすれば、その他
の特徴との組合せによって、支持部材の開口の完璧な封止が確実になされるよう
になる。

【００１０】

【発明の実施の形態】これより本発明を、添付図面に示した実施の形態に即して更に詳細に説明して
行く。

【００１１】図１は、止着部材２の側面図であり、図３は、止着部材２の斜視図である。

【００１２】図１に示したように、止着部材２は、その主要部として、その下部を成す固定
部７と、この固定部７の上方に形成された、弾性を有する封止リップ部２７及び
３つのフランジ部４５、１５、及び１４とを備えている。第１フランジ部１４と
第２フランジ部１５との間に連結軸部２５が延在しており、第２フランジ部１５
と第３フランジ部４５との間に連結軸部２６が延在している。

【００１３】固定部７は、足部３０として形成されており、この足部３０の形状は、例えば
錨形や円筒形とすればよい。足部３０には、複数の係止爪３２を形成してある。
止着部材２が結合軸部２５及び２６を備えているため、第１フランジ部１４と第
２フランジ部１５とは、長手方向Ｌ−Ｌに、互いから離隔している。第３フラン
ジ部４５は、封止リップ部２７に隣接して形成されており、また、その外周沿い
に、周囲を一周する形状の封止リング部４６を備えている。

【００１４】第３フランジ部４５の直径は、図１に示したように、第１フランジ部１４の直
径より小さく、第２フランジ部１５の直径より大きい。

【００１５】封止リップ部２７はその下面に封止部２７’を備えており、この封止部２７’
は、例えば発泡材料で形成すればよく、また、例えばリング形状に形成すればよ
い。封止リップ部２７とフランジ部とは一体に形成すればよく、また、二材料射
出成形法（二色射出成形法とも呼ばれる）を用いることによって、別の種類の弾
性材料から成る封止部２７’も同時に形成することができる。

【００１６】更に、図１から明らかなように、上方のフランジ部である第１フランジ部１４
の直径を、下方のフランジ部である第２フランジ部１５の直径より大きくしてあ
る。また同様に、連結軸部２６の直径を、連結軸部２５の直径より大きくしてあ
る。尚、これら２つの連結軸部２５、２６の形状は、円筒形とすることが好まし
い。

【００１７】図２に示した上部部材１は、その主要部として、固定部５及び係止部６を備え
ており、これらのうち、固定部５は、その形状に関して特別の制約はなく、どの
ような形状にでも形成することができる。係止部６は、その外形形状を、例えば
矩形とし、２つの収容部８、９を備えたものとする。それら２つの収容部は、仕
切板部１０によって互いから区画されている。下側の収容部９は、その一方の側
面が板部４０によって画成されている。

【００１８】仕切板部１０及び板部４０には、図には明示していないが、図１に示した止着
部材２の連結軸部２５及び２６を挿入するための挿入スリット部が夫々に形成さ
れている。それら挿入スリット部の後方には、夫々に、大径の開口部が形成され
ており、挿入スリット部の挿入端は、端部に近付くに従って拡がった形状に形成
しておくのがよく、そうすれば、止着部材２を上部部材１へ側方から挿入してそ
れらを組付ける作業が容易に行える。

【００１９】止着部材２と上部部材１とを組付けたならば、２つのフランジ部１４及び１５
が、対応する収容部８及び９に夫々に収容され、一方、第３フランジ部４５が、
板部４０の外側面に当接するため、それによって、止着部材２と上部部材１とが
高い組付精度をもって組付けられることになる。また図２から明らかなように、
第３フランジ部４５の封止リング部４６が、板部４０の外側面に当接することに
よって、封止作用が得られる。

【００２０】更にこれも図２から明らかなように、組付けを行った後に、支持部材３の開口
３１に止着部材２を挿入すれば、それによって係止爪３２が、開口３１の縁部に
裏側から係合する。

【００２１】こうして装着がなされた状態では、封止部２７’が支持部材３の上面に当接す
るため、支持部材３の開口３１の完璧な封止が確実になされる。また、封止部２
７’を発泡材料で形成しておけば、一段と良好な封止状態が得られる。

【００２２】上部部材１と止着部材２とを組付けた状態で上部部材１の収容部８及び９の外
側に位置する第３フランジ部４５を備えたため、簡明な構成で良好な組付精度が
得られるようになっており、また更に、以上の構成の全体としては、封止部を備
えたため、支持部材３に装着した状態において支持部材３の開口３１が完璧に封
止されるようになっている。

【図面の簡単な説明】

【図１】止着部材の模式的側面図である。

【図２】上部部材と止着部材とが組付状態にある結合具の模式的側面図で
ある。

【図３】図１の止着部材の斜視図である。

【手続補正書】特許協力条約第３４条補正の翻訳文提出書

【提出日】平成１２年４月１４日（２０００．４．１４）

【手続補正１】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】特許請求の範囲

【補正方法】変更

【補正内容】

【特許請求の範囲】

【手続補正２】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００１

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、請求項１の前文部分に記載した種類の、例えば自動車の車体構成部材等の支持部材と、例えばドアの内張部材等の板状部材とを結合するための結合具に関するものである。

【手続補正３】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００２

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００２】

【従来の技術】この種の結合具であって、従来公知のものとしては、ヨーロッパ特許公開公報
ＥＰ０７２６４０１Ｃ１に記載されている結合具がある。同公報の結合具では、
周囲を一周する形状の弾性を有する封止リップ部の上方に、互いに異なった弾性
を有する２つのフランジ部が形成されている。それら２つのフランジ部は、上部
部材の係合部に形成されている夫々の収容部に、側方から挿入可能である。また
その封止リップ部は、結合具を支持部材に取付けた状態においては、支持部材の
上面部分に当接する。

【手続補正４】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００３

【補正方法】変更

【補正内容】

【手続補正５】

【補正対象書類名】明細書

【補正対象項目名】０００４

【補正方法】変更

【補正内容】

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】これら従来の結合具に対して、本発明の目的は、本明細書の冒頭に記載した種
類の結合具において、組付けた状態において、簡単な構成で高い組付精度が得ら
れるようにし、またそれと共に、支持部材の開口を完璧に封止できるようにする
ことにある。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (71)出願人Ｉｎｄｕｓｔｒｉｅｓｔｒ．２−８， 78315 Ｒａｄｏｌｆｚｅｌｌ，ＧｅｒｍａｎｙＦターム(参考） 3J001 FA03 GB01 HA02 HA07 JB03 KA19 KB01 3J036 AA03 DA01 DA06 【要約の続き】ンジ部（４５）を備えており、更に、前記封止リップ部（２７）が、前記支持部材（３）に臨む側の側面に、周囲を一周する形状の封止部（２７’）を備えている。

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】例えば自動車の車体構成部材等の支持部材（３）と、例えば
ドアの内張部材等の板状部材とを結合するための結合具であって、固定部（５）
において前記板状部材に固定可能な上部部材（１）と、止着部材（２）に係合可
能な係合部（６）とを備え、前記止着部材（２）は前記支持部材（３）に結合可
能に構成されており、前記上部部材（１）の前記係合部（６）は、上下に重ねて
形成され仕切板部（１０）によって互いに区画された２つの収容部（８、９）を
備えており、前記止着部材（２）は、前記支持部材（３）に結合可能な固定部（
７）の上方に、周囲を一周する形状の弾性を有する封止リップ部（２７）と、互
いに異なった弾性を有し軸方向に間隔をおいて形成され長手方向（Ｌ−Ｌ）に対
して横方向から前記収容部（８、９）の中へ挿入可能な第１及び第２フランジ部
（１４、１５）とを備えている、結合具において、前記止着部材（２）が、前記封止リップ部（２７）と前記第１及び第２フラン
ジ部（１４、１５）との間に、下側の前記収容部（９）の板部（４０）の外側面
に当接する弾性を有する第３フランジ部（４５）を備えており、更に、前記封止
リップ部（２７）が、前記支持部材（３）に臨む側の側面に、周囲を一周する形
状の封止部（２７’）を備えていることを特徴とする結合具。
【請求項２】前記第３フランジ部（４５）が、その外周沿いに、周囲を一
周する形状の、前記下側の板部（４０）の外側面に臨む封止リング部（４６）を
備えていることを特徴とする請求項１記載の結合具。
【請求項３】前記第３フランジ部（４５）の直径が、前記第１フランジ部
（１４）の直径より小さく、前記第２フランジ部（１５）の直径より大きいこと
を特徴とする請求項１または２記載の結合具。
【請求項４】前記封止部（２７’）が、発泡材料で形成されていることを
特徴とする請求項１記載の結合具。
【請求項５】前記封止部（２７’）及び前記封止リップ部（２７）が、二
材料射出成形法によって製作されていることを特徴とする請求項１または４記載
の結合具。
【請求項６】前記封止部（２７’）が、リング形状に形成されていること
を特徴とする請求項１乃至５の何れか１項記載の結合具。